JP2020126990A - 光電変換層の再生利用方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】シリコン系または化合物系太陽光発電モジュールの光電変換層を再利用する方法を提供する。【解決手段】シリコン系または化合物系を分別した太陽光発電モジュールを分解および分離した光電変換層を、機械的に粉砕し、微粉砕物または粉砕物を乾留を用いた熱分解により気体、液体、固体に分離される。分離された気体の化学物質分子を分子ふるい活性炭またはガス吸着用活性炭槽を使って気体から分子を分離し、吸脱着を圧力または温度を変えて行い分子を回収する。分離された液体の融解物質を液相吸着用活性炭、MgO鋳型法による多孔質カーボンまたはグラファイトの膨張黒鉛などの吸着槽を使って液体から融解物質を分離し、吸脱着を圧力または温度を変えて行う回収、または吸引ろ過などによって回収する。分離された固体は炭素系添加物および澱粉糊や水を加えて攪拌し、豆炭などに成型および乾燥し、工業用補助燃料に活用する。【選択図】図1
Description
本発明は、耐用年数を過ぎた太陽光発電パネルに用いられているモジュールの光電変換層の再利用方法に関する。
従来、耐用年数を過ぎたシリコン系または化合物系などの太陽光発電パネルに用いられているモジュールは、産業廃棄物として埋め立てなどによる処理および処分であった。
太陽光パネルの耐用年数は20年程度あり、2020年以降に廃棄が増えることが見込まれる。環境省によると、2025年に1万トン、2030年に3万トン、2035年に6万トン、2039年に77万トンへ増える見通し。現在の産業廃棄物の最終処分量の6%に相当する。太陽光発電モジュールの光電変換層には有害物質が一部含まれるが有用な資源でもあり、再利用の仕組みの導入が求められていた。
太陽光パネルの耐用年数は20年程度あり、2020年以降に廃棄が増えることが見込まれる。環境省によると、2025年に1万トン、2030年に3万トン、2035年に6万トン、2039年に77万トンへ増える見通し。現在の産業廃棄物の最終処分量の6%に相当する。太陽光発電モジュールの光電変換層には有害物質が一部含まれるが有用な資源でもあり、再利用の仕組みの導入が求められていた。
太陽電池モジュールのセル部およびガラス基板と、これらに結合したEVA封止材を含む太陽電池素子を、炉内の酸素濃度を1.0〜3.0体積%以下に保持した連続式熱処理炉に搬送し、300〜400℃に設定された予備加熱分解部にてEVA分解ガスの一種である酢酸ガスを放出除去し、400〜550℃に設定された熱処理部にて酢酸以外のEVA分解ガスを脱離させて太陽電池素子からEVA封止材を除去し、セル部とガラス基板を分離する工程を含む太陽電池素子構成材料の回収方法[特許文献1]の記載である。セル部の光電変換層を再利用および回収方法に問題があった。
ガラス材および太陽電池素子を積層すると共に、所定の充填材により裏面保護材を接着してなる太陽電池モジュールのリサイクル方法であって、ガラス材および太陽電池素子を破砕する破砕工程、破砕されたガラス材および太陽電池素子と接着する充填材を加熱して軟化させる軟化工程、軟化した充填材にブレードあてがって裏面保護材を分離する分離工程、裏面保護材を分離させたガラス材および太陽電池素子を粉砕する粉砕工程、を有する太陽電池モジュールのリサイクル方法[特許文献2]の記載である。光電変換層をリサイクルする方法に問題があった。
CdTe/CdS薄フィルム太陽電池モジュールの再生利用方法であって、モジュールは機械的に粉砕され、モジュールの破片は、大気に300℃の温度に触れることによって炭化水素を基礎にしたプラスチック物質形態状のモジュールの破片に含まれる接着剤の熱分解を引き起こし、熱分解中に生じるガス状の分解産物は放出され、接着剤が除去されたモジュールの破片は、塩素を含むガスの大気に400℃より高温度下に触れることにより、エッチング工程を引き起こし、生成される塩化カドニウムおよび塩化テルルなどは冷却することにより凝縮し、沈殿する沈殿物の再生利用方法[特許文献3]の記載である。シリコン系または化合物系(CdTe/CdSを除く)の光電変換層を再利用することに問題があった。
空気からの窒素ガスの分離において、空気はほとんど窒素と酸素から成っている。この2つのガス分子を活性炭を使って分離し、高純度の窒素ガスを作ることができる。活性炭としては、分子ふるい活性炭が使われる。この窒素ガス製造プロセスは、低エネルギー消費であること、室温で行え、小規模な装置で効率よく行えることなどの利点を持っており、広く使われ始めている。特に、ケミカルタンカーにはPSA装置の設置が必須である。たとえば重油や天然ガスタンクを空にした後、窒素ガスを充填することによって、危険な可燃性ガスを追い出し、爆発の危険を排除するために使われている。タンカーおよびガスタンクの安全確保に重要な役割[非特許文献3]を果たしている。
信州大学環境・エネルギー材料科学研究所は、大気中に含まれる酸素や窒素などを高効率で分離する方法を発見したと発表した。シート状炭素分子「グラフェン」を利用することで、現在産業界で一般的に使われる方法の10分1程度のエネルギーで分離する。通常、酸素などを他の気体から分離するには気体を冷却して液体にし、再び気体になる際の沸点の違いを利用する「蒸留法」が一般的だ。ただ、冷却に膨大な電力が必要だ。今回信大が発見した方法は、グラフェンに0.3〜0.4nmほどの開閉できる穴「ナノ窓」を開け、酸素や窒素、アルゴンなどの分子がナノ窓を通る速度の違いを利用して分離する。今回発見した方法を使えば既存の膜(高分子膜など)の2000倍程度の速度で分離できる。空気だけでなく、ほぼ全ての化学物質の分離にも応用できる。実証を重ね、実用化[非特許文献5]を探る。
監修者 山本喜一、最新図解「元素のすべてがわかる本」水素(H)p50〜53/ 銅(Cu)p116〜119/ インジウム(In)p158〜159/ セレン(Se)p128〜129/ ガリウム(Ga)p122〜123/ ヒ素(As)p126〜127/ リン(P)p86〜87/ ホウ素(B)p60〜61/ ケイ素(Si)p84〜85/ アルミニウム(Al)p82〜83/ 銀(Ag)p54〜55/ ゲルマニウム(Ge)p124〜125。2013年版、株式会社 ナツメ社。
著者 稲垣道夫、「カーボン 古くて新しい材料」p19〜23・29〜33・56〜57・67〜69.引用図(活性炭)p20・23(多孔質カーボン)p33。2009年版、株式会社 工業調査会。
監修者 太陽光発電技術研究組合、「太陽光発電」p94〜107。2011年版、株式会社 ナツメ社。
「酸素や窒素 高効率分離」信大、産業分野で活用期待、2018年5月16日(31面)、日本経済新聞。
太陽光発電の素子および構成材料の再利用方法は、特許第4790171号(特開2002−164558号)のCdTe/CdS薄フィルム太陽電池モジュールを機械的に破砕され、高温度下に触れることによるエッチング工程において、冷却することにより凝縮し、沈殿する塩化カドニウムおよび塩化テルルの再利用方法がある。その他の化合物系またはシリコン系モジュールの回収方法(特開2014−108375号)またはリサイクル方法(特開2011−173099号)がある。しかしながら光電変換層に使われている化学物質の再利用方法は無く問題であった。また、グラフェンに0.3〜0.4nmほどの開閉できる穴「ナノ窓」を開け、ほぼ全ての化学物質分子の分離にも応用[非特許文献5]できる方法は、実証を重ね実用化を探るとされている。
本発明は、シリコン系または化合物系などの太陽光発電モジュールに用いられている光電変換層の再利用方法として、経済的に実施することが可能な方法を提供することにある。
本発明は、シリコン系または化合物系などの太陽光発電モジュールに用いられている光電変換層の再利用方法として、経済的に実施することが可能な方法を提供することにある。
シリコン系または化合物系太陽光発電モジュールの光電変換層において、
該モジュールを分解および分離した光電変換層を機械的に粉砕した粉砕物を、乾留を用いた熱分解による気体、液体、固体に分離され、当該気体、液体、固体をそれぞれ活用することを特徴とした光電変換層の再利用方法。
該モジュールを分解および分離した光電変換層を機械的に粉砕した粉砕物を、乾留を用いた熱分解による気体、液体、固体に分離され、当該気体、液体、固体をそれぞれ活用することを特徴とした光電変換層の再利用方法。
熱分解による気体から沸点が異なる複数の化学物質分子を、活性炭を使って気体から分離し、吸脱着を圧力または温度を変えて行い回収する光電変換層の再利用方法。
熱分解による液体から融点が異なる複数の融解物質を、活性炭および多孔質カーボンや膨張黒鉛などを使って液体から分離し、吸脱着を圧力または温度を変えて行う回収、若しくは吸引ろ過などによって回収する光電変換層の再利用方法。
熱分解による炭素化した固体に添加物を加えて攪拌し、豆炭などに成型および乾燥して工業用補助燃料に活用する光電変換層の再利用方法。
本発明は、太陽光発電に用いられたシリコン系または化合物系の光電変換層を粉砕し、乾留を用いた熱分解による気体、または液体、の化学物質分子または融解物質を炭素材を使った吸着または脱着し、回収する。熱分解による固体は添加物を加え攪拌し、豆炭などに加工および乾燥て工業用補助燃料に活用する。
太陽光発電モジュールをシリコン系と化合物系に分別する。パネル筐体部分を構成する金属製フレーム部、パネル表面の透明基板を取り外しまたは分解し、結合部などを構成する各種樹脂を加熱により分離して回収する。分解または分離方法は、公開特許番号2014−108375号公報または公開特許番号2011−173099号公報に記載された回収方法またはリサイクル方法がある。分解または分離された光電変換層を機械的に粉砕した微粉砕物または粉砕物を、高温乾留または中温乾留を用いた熱分解による気体、液体、固体に分離される。
シリコン結晶および薄膜接合の粉砕物を0.15mm(100メッシュ)程度の微粉砕物にし、アモルファスシリコン薄膜または化合物系は1.0mm程度の粉砕物にする。分別された微粉砕物または粉砕物は、高温乾留(1,000℃以上)または中温乾留(700〜800℃程度)を用いた熱分解による気体、液体、固体に分離される。
乾留を用いた熱分解により分離された気体から、沸点が異なる化学物質分子を活性炭を使って吸着分離する。高純度の化学物質分子を作るには吸着操作を、複数の分子ふるい活性炭若しくはガス吸着用活性炭の吸着槽を使って繰り返し行うことによって、純度の高い化学物質分子を分離することができる。吸着槽には、分子ふるい活性炭またはガス吸着用活性炭の粒状活性炭若しくは繊維状活性炭(活性カーボンファイバー:ACF)を使った吸着槽であり、吸脱着を圧力または温度を変えて行い回収する。
乾留を用いた熱分解により分離された液体から、融点が異なる融解物質を活性炭、多孔質カーボン、グラファイトの膨張黒鉛を使って吸着分離する。融点が異なる複数の融解物質を複数の吸着槽を使って分離する。使用する吸着槽の炭素材は、液相吸着用活性炭(粒状活性炭、繊維状活性炭:ACF)、多孔質カーボン(MgO鋳型法で製作)、グラファイトの膨張黒鉛粒子などの吸着槽による。吸脱着には圧力または温度を変えて行う回収、若しくは吸引ろ過などによって回収する。
主なシリコン系(Si、a−Si、a−SiGe)または化合物系(CIS、CIGS、CdTe、GaAs)の光電変換層に使用されている半導体の化学物質。
シリコン結晶には、ケイ素(Si)、リン(P)、ホウ素(B)、銀(Ag)、アルミニウム(Al)などであり、アモルファスシリコン薄膜には、水素(H2)、シラン(SiH4)、フォスフィン(PH3)、ジボラン(B2H6)、ゲルマニウム(Ge)などである。化合物系には、銅(Cu)、インジュウム(In)、ガリウム(Ga)、セレン(Se)、ヒ素(As)、酸化亜鉛(ZNO)、アルミニウム(Al)、カドニウム(Cd)、テルル(Te)などの化学物質。
シリコン結晶には、ケイ素(Si)、リン(P)、ホウ素(B)、銀(Ag)、アルミニウム(Al)などであり、アモルファスシリコン薄膜には、水素(H2)、シラン(SiH4)、フォスフィン(PH3)、ジボラン(B2H6)、ゲルマニウム(Ge)などである。化合物系には、銅(Cu)、インジュウム(In)、ガリウム(Ga)、セレン(Se)、ヒ素(As)、酸化亜鉛(ZNO)、アルミニウム(Al)、カドニウム(Cd)、テルル(Te)などの化学物質。
化学物質の融点または沸点温度。
シリコン系は、ケイ素(Si)融点1410℃・沸点2355℃、リン(P)融点44.1℃・沸点280.5℃、ホウ素(B)融点2450℃・沸点3658℃、銀(Ag)融点951.93℃・沸点2212℃、アルミニウム(Al)融点660.32℃・沸点2467℃の固体温度。アモルファスシリコン薄膜層は200℃程度のCVD法による成膜であり、ゲルマニウム(Ge)融点937.4℃・沸点2830℃の固体温度である。
化合物系は、銅(Cu)融点1083.4℃・沸点2567℃、インジウム(In)融点156.6℃・沸点2080℃、ガリウム(Ga)融点29.78℃・沸点2208℃、セレン(Se)融点217℃・沸点684.9℃、アルミニウム(Al)融点660.32℃・沸点2467℃、カドニウム(Cd)融点320.9℃・沸点769℃、テルル(Te)融点449.5℃・沸点990℃、ヒ素(As)融点817℃・沸点616℃の固体温度。酸化亜鉛(ZNO)の昇華温度1,100℃を示す。
シリコン系は、ケイ素(Si)融点1410℃・沸点2355℃、リン(P)融点44.1℃・沸点280.5℃、ホウ素(B)融点2450℃・沸点3658℃、銀(Ag)融点951.93℃・沸点2212℃、アルミニウム(Al)融点660.32℃・沸点2467℃の固体温度。アモルファスシリコン薄膜層は200℃程度のCVD法による成膜であり、ゲルマニウム(Ge)融点937.4℃・沸点2830℃の固体温度である。
化合物系は、銅(Cu)融点1083.4℃・沸点2567℃、インジウム(In)融点156.6℃・沸点2080℃、ガリウム(Ga)融点29.78℃・沸点2208℃、セレン(Se)融点217℃・沸点684.9℃、アルミニウム(Al)融点660.32℃・沸点2467℃、カドニウム(Cd)融点320.9℃・沸点769℃、テルル(Te)融点449.5℃・沸点990℃、ヒ素(As)融点817℃・沸点616℃の固体温度。酸化亜鉛(ZNO)の昇華温度1,100℃を示す。
シリコン系または化合物系の光電変換層を粉砕した微粉砕物または粉砕物の乾留には、1,000℃以上の高温乾留、若しくは700〜800℃程度の中温乾留による熱分解であり、分別された光電変換層に使用されている化学物質の融点または沸点温度を考慮した乾留による熱分解である。
熱分解により炭素化した固体には、木炭、石炭、コークスなどの微粉砕物および澱粉糊と水を添加物として加えて攪拌し、豆炭などに成型および乾燥して工業用補助燃料に活用する。
太陽光発電のモジュールをシリコン系または化合物系に分別し、パネル筐体部分の分解および結合部各種樹脂等を分離する。分解および分離された光電変換層を機械的に粉砕し、微粉砕物または粉砕物を高温乾留若しくは中温乾留の熱分解による気体、液体、固体に分離される。微粉砕物または粉砕物から昇華した沸点が異なる化学物質分子を活性炭の吸着槽を設けて気体から分離し、回収する。融点が異なる化学物質の融解物を活性炭、多孔質カーボン、膨張黒鉛等の吸着槽を設けて融解物質を液体から分離し、回収する。固体は添加物を加え攪拌し、豆炭などに成型および乾燥し、工業用補助燃料にする。
図1に示す。熱分解による気体から沸点が異なる複数の化学物質分子を活性炭を使って分離する。活性炭としては、細孔径が小さい分子ふるい活性炭1槽またはガス吸着用活性炭2槽(粒状活性炭または繊維状活性炭:ACF)を使って吸着および気体から分離する。化学物質分子は沸点および吸着速度が異なり、複数の吸着槽を使って化学物質分子を分離し回収する。高純度の化学物質分子を気体から分離および回収するには、2つ以上の吸着槽を使って繰り返し行う。吸脱着を圧力または温度を変えて行い化学物質分子を回収する。光電変換層に使われている主な化学物質は段落[0021]に記載、沸点温度は段落[0022]に記載してあり省略する。
分子ふるい活性炭1は、0.7nm以下のウルトラミクロ孔を持つ細孔径の活性炭を使った吸着槽であり、ガス吸着用活性炭2は、0.7〜2nmのスーパーミクロ孔または2〜50nmメソ孔を持つ細孔径の活性炭を使った吸着槽である。吸着槽には粒状活性炭または繊維状活性炭(活性カーボンファイバー:ACF)を使用する。
図2に示す。炭素化温度が異なる3種の活性炭について、活性炭への大きさが異なる分子の吸着量図4。活性炭Aは、0.4nm以下の大きさの化学物質分子(CO2およびC2H6)を吸着することができるが、活性炭Cは0.3nm以上の細孔がほとんどであり、CO2分子をわずかに吸着し得るにすぎない。活性炭BはCO2分子は吸着するが、C2H6分子の吸着量は少ない。これら3種の活性炭は加熱処理温度が異なっており、細孔径が処理温度に依存する分子ふるい活性炭1を示す。
グラフェンに0.3〜0.4nmほどの開閉できる穴「ナノ窓」を開け、酸素や窒素、アルゴンなどの分子がナノ窓を通る速度の違いを利用して分離[非特許文献5]された方法に、分子ふるい活性炭1槽を用いて分子を吸着し、純度の高い化学物質の分子を分離および回収することができ、ほぼ全ての化学物質分子を分離および回収することができる。また、空気から高純度の窒素ガスを分子ふるい活性炭1槽(粒状活性炭または繊維状活性炭:ACF)を使って分離するPSA装置を併用若しくは組み合わせる。
空気から窒素ガスの製造は、低エネルギー消費、室温で行え小規模な装置で効率よく行えることなどの利点を持っている。特に、ケミカルタンカーにはPSA装置の設置が必須であり、重油や天然ガスタンクを空にした後、窒素ガスを充填し、爆発の危険を排除するために使われ、タンカーおよびガスタンクなどの安全確保に重要な役割を果たしている。
グラフェンに0.3〜0.4nmほどの開閉できる穴「ナノ窓」を開け、酸素や窒素、アルゴンなどの分子がナノ窓を通る速度の違いを利用して分離する。蒸留法に比べてエネルギーを9割程度減らせる。また空気だけでなく、ほぼ全ての化学物質の分離にも応用で来る。このようなグラフェンによる化学物質の分離[非特許文献5]およびPSA装置の吸着槽を用いた分離方法を併用若しくは組み合わせることにより、ほぼ全ての高純度の化学物質分子を分離および回収が可能となる。
グラフェンに0.3〜0.4nmほどの開閉できる穴「ナノ窓」を開け、酸素や窒素、アルゴンなどの分子がナノ窓を通る速度の違いを利用して分離する。蒸留法に比べてエネルギーを9割程度減らせる。また空気だけでなく、ほぼ全ての化学物質の分離にも応用で来る。このようなグラフェンによる化学物質の分離[非特許文献5]およびPSA装置の吸着槽を用いた分離方法を併用若しくは組み合わせることにより、ほぼ全ての高純度の化学物質分子を分離および回収が可能となる。
図1〜5に示す。熱分解による液体から融点が異なる複数以上の化学物質の融解物を、活性炭、多孔質カーボン、グラファイトの膨張黒鉛等の炭素材を使って吸着する。脱着は圧力または温度を変えて行い回収、または吸引ろ過などによって回収する。熱分解による微粉砕物または粉砕物から分離される融解物は、融点温度により異なる。炭素材の吸着および吸着速度も融解物質により異なる。使用する炭素材の吸着槽は、液相吸着用活性炭3(粒状活性炭または繊維状活性炭:ACF)。または酢酸マグネシウム(a)、クエン酸マグネシウム(b)、グルコン酸マグネシウム(c)の鋳型炭素化法による多孔質カーボン、またはグラファイトの膨張黒鉛などの吸着槽を使って融解物質を吸着する。脱着は圧力または温度を変えて行い回収、若しくは吸引ろ過などによって回収する。光電変換層に使われている主な化学物質は段落[0021]に記載、融点温度は段落[0022]に記載してあり省略する。
液相吸着用活性炭3は、1nm以上のスーパーミクロ孔およびメソ孔の細孔径を持つ活性炭、または酢酸マグネシウム(a)をMgO前駆体とする粉末混合法では10〜50nmの範囲の細孔径が得られ、溶液混合法では10nmサイズの細孔径が多く得られる多孔質カーボンであり、クエン酸マグネシウム(b)およびグルコン酸マグネシウム(c)を用いると、それぞれ約5nmおよび2〜4nmのサイズの細孔径が大量に得られる鋳型炭素化法による多孔質カーボンの吸着槽を使った融解物質の吸着であり、グラファイトの膨張黒鉛槽による融解物質を吸着し、脱着は圧力または温度を変えて行い回収、若しくは吸引ろ過などによって回収する。炭素材を用いた吸着槽を使って融点の異なる融解化学物質を吸着または分離する回収方法。
乾留を用いた熱分解により分離された気体、液体の流体から活性炭槽、多孔質カーボン槽、膨張黒鉛槽などの炭素材を使って吸着または分離し、化学物質分子または融解物質を回収する光電変換層の再利用方法。
熱分解による固体に添加物を加えて燃料にする。乾留による炭素化した固体の添加物は、木炭、石炭、コークスなどの微粉砕物および澱粉糊や水を加えて攪拌し、豆炭などに成型して乾燥機器または自然乾燥による燃料製品である。工業用補助燃料にするには、豆炭などの含水率が5%未満が望ましく、形状が変形しない程度に乾燥した豆炭などを乾留することにより、5%程度の含水率および硬くて割れにくい豆炭などが作れる。このような豆炭などの製品を工業用補助燃料に活用するす。
1 分子ふるい活性炭
2 ガス吸着用活性炭
3 液相吸着用活性炭
4 活性炭への大きさの異なる分子の吸着量
(a)酢酸マグネシウム
(b)クエン酸マグネシウム
(c)グルコン酸マグネシウム
(a〜c)MgO鋳型法で製作した多孔質カーボンの細孔径分布
2 ガス吸着用活性炭
3 液相吸着用活性炭
4 活性炭への大きさの異なる分子の吸着量
(a)酢酸マグネシウム
(b)クエン酸マグネシウム
(c)グルコン酸マグネシウム
(a〜c)MgO鋳型法で製作した多孔質カーボンの細孔径分布
Claims (4)
- シリコン系または化合物系太陽光発電モジュールの光電変換層において、
該モジュールを分解および分離した光電変換層を機械的に粉砕した粉砕物を、乾留を用いた熱分解による気体、液体、固体に分離され、当該気体、液体、固体をそれぞれ活用することを特徴とした光電変換層の再利用方法。 - 熱分解による気体から沸点が異なる複数の化学物質分子を、活性炭を使って気体から分離し、吸脱着を圧力または温度を変えて行い回収することを特徴とした請求項1に記載の光電変換層の再利用方法。
- 熱分解による液体から融点が異なる複数の融解物質を、活性炭および多孔質カーボンや膨張黒鉛などを使って液体から分離し、吸脱着を圧力または温度を変えて行う回収、若しくは吸引ろ過などによって回収することを特徴とした請求項1に記載の光電変換層の再生利用方法。
- 熱分解による炭素化した固体に添加物を加えて攪拌し、豆炭などに成型および乾燥して工業用補助燃料に活用することを特徴とした請求項1に記載の光電変換層の再利用方法。
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