<第1の実施形態>
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳述する。図1〜図9は本発明をいわゆる1種2種混合タイプのパチンコ機に採用した第1の実施形態を例示している。図1において、遊技機本体1は、正面視矩形状の外枠2と、この外枠2の前側に左右一側、例えば左側のヒンジ3により開閉自在に枢着された前枠4とを備えている。前枠4の前側には、ガラス扉5と前面板6とが上下に隣接するように配置され、夫々ヒンジ3と同じ側のヒンジ7により前枠4に開閉自在に枢支されている。もちろん、ガラス扉5と前面板6とを一つの扉体として一体に開閉可能としてもよい。
前面板6の前側には、払い出し手段(図示省略)から払い出された遊技球を貯留して発射手段(図示省略)に供給する上皿8が上部側に配置され、またその上皿8の下側には、例えば上皿8が満杯のときにその余剰球を貯留する下皿9が左端側に、発射手段を作動させるための発射ハンドル10が右端側に夫々配置されている。更に、上皿8等を前側から覆う上皿カバー11上には、演出ボタン12,13、球貸し操作部14等が配置されている。
前枠4には、ガラス扉5の後側に対応して遊技盤15(図2)が例えば前側から着脱自在に装着されている。遊技盤15の前面側には、発射手段から発射された遊技球を案内するガイドレール16が環状に装着されると共に、そのガイドレール16の内側の遊技領域17に、中央表示ユニット18、普通図柄始動手段19、第1特別図柄始動手段20、第2特別図柄始動手段21、第1大入賞手段22、第2大入賞手段23、普通入賞手段24等の各種遊技部品が配置されている。
中央表示ユニット18は、例えば遊技領域17の左右方向略中央における上部側に配置され、遊技盤15の裏側に固定される液晶その他の画像表示手段25に対応して遊技盤15の前側に着脱自在に固定されており、遊技盤15の前面側に当接し且つ固定ねじ等により遊技盤15に固定される前面装着板31と、画像表示手段25等に対応する内部領域18aを略取り囲むように例えば前面装着板31の前側に突設される表示枠32とを例えば一体に備えている。発射手段により遊技領域17の上部側に打ち込まれた遊技球は、表示枠33の頂部で左右に振り分けられ、中央表示ユニット18の左側の左流下経路33aと右側の右流下経路33bとの何れかを流下する。
また、例えば表示枠33上には、可動体34aを備えた可動演出手段34、普通図柄表示手段35、普通保留個数表示手段36、第1特別図柄表示手段37、第2特別図柄表示手段38等の表示手段の他、例えば左側部には遊技球が入球可能なワープ入口39が、画像表示手段25の下部前側には、例えば左流下経路33aからワープ入口39に流入した遊技球を左右方向に自由に転動させて左右方向中央の中央落下部40又はその左右から落下させるステージ41が夫々設けられている。
普通図柄始動手段19は、普通図柄表示手段35による図柄変動を開始させるためのもので、遊技球が通過可能な通過ゲートにより構成され、遊技球の通過を検出する遊技球検出手段19aを備えている。この普通図柄始動手段19は、中央表示ユニット18に対して例えば右下部に配置されており、右流下経路33bを流下してきた遊技球が通過可能となっている。
普通図柄表示手段35は、普通図柄を変動表示するためのもので、複数個の普通図柄(例えば「○」「×」の2種類)に対応する複数個の発光体(例えばLED)を備え、普通図柄始動手段19が遊技球を検出すること、即ち遊技球が普通図柄始動手段19を通過し、遊技球検出手段19aがその遊技球を検出することに基づいてそれら複数の発光体が所定順序で発光するように点滅して、普通図柄始動手段19による遊技球検出時に取得された普通乱数情報に含まれる当り判定乱数値が予め定められた当り判定値と一致する場合には当り態様(所定態様)に対応する例えば「○」側の発光体が点灯し、それ以外の場合にははずれ態様に対応する例えば「×」側の発光体が点灯して停止する。普通図柄表示手段35の変動後の停止図柄が当り態様となった場合には後述する普通利益状態が発生する。
また、普通図柄表示手段35の図柄変動中と普通利益状態中とを含む普通保留期間中に普通図柄始動手段19が遊技球を検出した場合には、それによって取得された普通乱数情報が予め定められた上限保留個数、例えば4個を限度として保留記憶され、普通保留期間が終了する毎に1個ずつ消化されて普通図柄の変動が行われる。普通乱数情報の記憶個数(普通保留個数)は普通保留個数表示手段36等によって遊技者に報知される。
第1特別図柄始動手段20は、第1特別図柄表示手段37による図柄変動を開始させるためのもので、開閉手段を有しない非開閉式入賞手段により構成され、入賞した遊技球を検出する遊技球検出手段20aを備えている。この第1特別図柄始動手段20は、例えば中央表示ユニット18の中央落下部40の下側に上向き開口状に配置されており、左流下経路33a側のワープ入口39からステージ41を経て入賞するルートが存在すること等により、右流下経路33bを流下してきた遊技球よりも左流下経路33aを流下してきた遊技球の方が高い確率で入賞可能となっている。
第2特別図柄始動手段21は、第2特別図柄表示手段38による図柄変動を開始させるためのもので、開閉手段42の作動によって遊技球が入賞可能な開状態と入賞不可能(又は開状態よりも入賞困難)な閉状態とに変化可能な開閉式入賞手段により構成され、入賞した遊技球を検出する遊技球検出手段21aを備えており、普通図柄表示手段35の変動後の停止図柄が当り態様(所定態様)となって普通利益状態が発生したときに、開閉手段42が所定時間閉状態から開状態に変化するようになっている。この第2特別図柄始動手段21は、例えば第1特別図柄始動手段20の下側に配置されており、釘配置等により、左流下経路33aを流下してきた遊技球よりも右流下経路33bを流下してきた遊技球の方が高い確率で入賞可能となっている。
第1特別図柄表示手段(特別図柄表示手段)37は、1個又は複数個、例えば1個の第1特別図柄を変動表示可能な7セグメント式等の表示手段により構成されており、第1特別図柄始動手段20が遊技球を検出すること、即ち遊技球が第1特別図柄始動手段20に入賞し、遊技球検出手段20aがその遊技球を検出すること(図柄始動条件が成立すること)に基づいて第1特別図柄を所定時間変動表示して、第1特別図柄始動手段20への入賞時に取得された第1特別乱数情報に含まれる大当り判定乱数値が予め定められた大当り判定値と一致する場合には大当り態様で、小当り判定値と一致する場合には小当り態様で、それ以外の場合にははずれ態様で夫々停止するようになっている。第1特別図柄表示手段37の変動後の停止図柄が大当り態様となった場合には大当り遊技が行われ、小当り態様となった場合には小当り遊技が行われる。
なお本実施形態では、第1特別図柄表示手段37に関しては小当り判定値を設けておらず、従って第1特別図柄表示手段37の変動後の停止図柄は大当り態様とはずれ態様との何れかとなり、小当り態様となる確率は0%である。また、第1特別図柄表示手段37に関しては図4(a)に示す3種類の大当り態様A1〜A3を設けており、大当り判定乱数値が大当り判定値と一致した場合に、例えば大当り判定乱数値と共に取得された大当り図柄乱数値に基づいてそれら大当り態様A1〜A3のうちの何れかが図4(a)に示す選択率で選択される。もちろん、第1特別図柄表示手段37における小当り態様の確率は0%でなくてもよい。
第2特別図柄表示手段(特別図柄表示手段)38は、1個又は複数個、例えば1個の第2特別図柄を変動表示可能な7セグメント式等の表示手段により構成されており、第2特別図柄始動手段21が遊技球を検出すること、即ち遊技球が第2特別図柄始動手段21に入賞し、遊技球検出手段21aがその遊技球を検出すること(図柄始動条件が成立すること)に基づいて第2特別図柄を所定時間変動表示して、第2特別図柄始動手段21への入賞時に取得された第2特別乱数情報に含まれる大当り判定乱数値が予め定められた大当り判定値と一致する場合には大当り態様で、小当り判定値と一致する場合には小当り態様で、それ以外の場合にははずれ態様で夫々停止するようになっている。第2特別図柄表示手段38の変動後の停止図柄が大当り態様となった場合には大当り遊技が行われ、小当り態様となった場合には小当り遊技が行われる。
なお本実施形態では、第2特別図柄表示手段38に関しては、大当り判定乱数値は大当り判定値と一致しない場合は必ず小当り判定値と一致するようになっており、従って第2特別図柄表示手段38の変動後の停止図柄は大当り態様(例えば大当り確率1/199)と小当り態様(例えば小当り確率198/199)との何れかとなり、はずれ態様となる場合はない。また、第2特別図柄表示手段38に関しては図4(b)に示す3種類の大当り態様B1〜B3と図4(c)に示す3種類の小当り態様b1〜b3とを設けており、大当り判定乱数値が大当り判定値と一致した場合には、例えば大当り判定乱数値と共に取得された大当り図柄乱数値に基づいて大当り態様B1〜B3のうちの何れかが図4(b)に示す選択率で選択され、大当り判定乱数値が大当り判定値と一致しなかった場合には、例えば大当り図柄乱数値に基づいて小当り態様b1〜b3のうちの何れかが図4(c)に示す選択率で選択される。もちろん、第2特別図柄表示手段38がはずれ態様となる場合があってもよい。
なお、第1,第2特別図柄には数字図柄等を用いてもよいし、遊技者が停止図柄態様の種類を容易に区別できないように、任意の線や点の組み合わせのような特別な意味を持たない図柄を用いてもよい。
第1,第2特別図柄始動手段20,21への遊技球入賞時に取得された第1,第2特別乱数情報は、夫々予め定められた上限保留個数、例えば各4個を限度として保留記憶され、第1,第2特別図柄表示手段37,38による図柄変動が開始される毎に順次消化される。第1,第2特別乱数情報の記憶個数(第1,第2特別保留個数)は、画像表示手段25等によって遊技者に報知される。
なお本実施形態では、後述する大当り遊技中及び小当り遊技中には第1,第2特別図柄表示手段37,38の図柄変動を開始しない他、第1,第2特別図柄表示手段37,38の何れか一方の図柄変動中には他方の図柄変動を開始せず、両方が同時に変動中となることはないように制御される。更に、第1,第2特別図柄表示手段37,38が共に図柄変動を開始可能な状態となった場合には、第1特別図柄表示手段37の図柄変動よりも第2特別図柄表示手段38の図柄変動を優先して行うように制御される。
第1大入賞手段22は、開閉手段43の作動によって遊技球が入賞可能な開状態と入賞不可能な閉状態とに変化可能な開閉式入賞手段により構成されており、第1,第2特別図柄表示手段37,38の変動後の停止図柄が小当り態様となって小当り遊技が発生したときに、開閉手段43が一又は複数種類の小当り開放パターンの何れかに従って開放するようになっている。第1大入賞手段22は、例えば右流下経路33b側で且つ普通図柄始動手段19の下流側に配置されており、左流下経路33aを流下してきた遊技球よりも右流下経路33bを流下してきた遊技球の方が高い確率で入賞可能となっている。
第1大入賞手段22の開閉手段43は、例えば遊技領域17の中央側(左側)が低い傾斜状に配置された板状体で、前後方向にスライド移動可能となっており、閉状態のときには遊技盤15の盤面よりも前側に突出して、上向き開口状の入賞口を閉鎖すると共にその上側に落下してきた遊技球を遊技領域17の中央側(ここでは左側)に向けて案内し、開状態のときには後側に退避して入賞口を開放するようになっている。
また第1大入賞手段22は、特定領域44aと、通常領域44bと、第1大入賞手段22に入賞した遊技球を特定領域44aと通常領域44bとに振り分ける可動式その他の振り分け手段45と、特定領域44aに流入した遊技球を検出する特定遊技球検出手段46aと、通常領域44bに流入した遊技球を検出する通常遊技球検出手段46bとを備えている。第1大入賞手段22に入賞した遊技球は、振り分け手段45によって特定領域44aと通常領域44bとの何れかに案内され、特定遊技球検出手段46aと通常遊技球検出手段46bとの何れかによって検出された後、遊技盤15の裏側に案内される。第1大入賞手段22に入賞した遊技球が特定領域44a側に案内されて特定遊技球検出手段46aがその遊技球を検出した場合(以下、V入賞という)には大当り遊技が行われる。
特定領域44aと通常領域44bとは例えば左右に隣接して配置されている。振り分け手段45は、例えば特定領域44aと通常領域44bとの間に対応してその上側に配置された爪状部材で、図示しない駆動手段の駆動により例えば前後方向の回転軸廻りに所定のパターンで揺動することにより、通常領域44b側への流入を阻止しつつ特定領域44a側へ遊技球を案内する特定案内状態と、特定領域44a側への流入を阻止しつつ通常領域44b側へ遊技球を案内する通常案内状態とに切り換え可能となっている。
なお本実施形態では、振り分け手段45の動作パターンは常に一定で、特定領域44aへの振り分け率は変化しないものとする。もちろん、遊技状態等に応じて振り分け率(振り分け手段45の動作パターン)を変化させてもよいし、例えば第1大入賞手段22の開放中等の所定期間中のみ振り分け手段45を動作させ、その他は停止させるようにしてもよい。
第2大入賞手段23は、開閉手段47の作動によって遊技球が入賞可能な開状態と入賞不可能な閉状態とに変化可能な開閉式入賞手段により構成されており、第1,第2特別図柄表示手段37,38の変動後の停止図柄が大当り態様となるか、第1大入賞手段22に入賞した遊技球が特定領域44a側に案内されることにより大当り遊技が発生したときに、開閉手段47が一又は複数種類の大当り開放パターンの何れかに従って開放するようになっている。
なお以下の説明では、第1,第2特別図柄表示手段37,38の変動後の停止図柄が大当り態様となった場合に発生する大当り遊技と、第1大入賞手段22に入賞した遊技球が特定領域44a側に案内された場合に発生する大当り遊技とを区別する必要がある場合には、前者を図柄大当り遊技、後者をV入賞大当り遊技という。
第2大入賞手段23の開閉手段47は、例えば前向き開口状の入賞口に対応する横長矩形状の板状体で、下部側に設けられた左右方向の回転軸廻りに揺動可能となっており、閉状態のときには遊技盤15の盤面に沿って直立することにより入賞口を閉鎖し、開状態のときには上部側が遊技盤15の盤面よりも前側に突出することにより後ろ下がりの傾斜状となってその上側に落下してきた遊技球を入賞口内に案内するようになっている。なお第2大入賞手段23は、入賞した遊技球を検出する遊技球検出手段48を備えている。
本実施形態の大当り開放パターンは、第2大入賞手段23を開放してから所定時間(例えば28秒)経過するかそれまでに所定個数(例えば9個)の遊技球が入賞することを条件に閉鎖する動作を所定ラウンド数行うようになっており、そのラウンド数の違いによって5R,10R等の複数種類設けられている(図4,図5)。
また画像表示手段25には、例えば第1,第2特別図柄表示手段37,38による第1,第2特別図柄の変動表示と並行して演出図柄50を変動表示可能である他、第1,第2特別保留個数を示す第1,第2保留表示画像X1〜X4,Y1〜Y4、当該変動に対応する保留表示画像Z等の各種画像を表示可能となっている。
ここで演出図柄50は、複数個の図柄Pで構成される図柄列を複数(ここでは3つ)備えており、またそれら各図柄列を構成する各図柄Pは、図2に示すように、例えば1〜8等の数字、その他で構成される図柄本体部Paと、この図柄本体部Paに付随する装飾部Pbとの結合で構成されている。なお、それら図柄本体部Paと装飾部Pbとが図柄構成部の一例である。本実施形態では、図柄本体部Paには「1」〜「8」の8種類の数字が割り当てられており、図柄Pはそれら8種類の図柄本体部Paに対応して8種類設けられている。また、装飾部Pbは図柄本体部Paに対して例えば1対1で対応しており、夫々任意のキャラクタ等が割り当てられている。以下の説明では、図柄本体部Paが「1」〜「8」の8種類の図柄Pを図柄P1〜P8として区別する。
演出図柄50は、例えば第1,第2特別図柄の変動開始と略同時に所定の変動パターンに従って図柄列毎に縦スクロール等による変動を開始すると共に、所定の有効ライン上の停止図柄が所定の停止図柄態様となるように例えば第1,第2特別図柄の変動停止と略同時に最終停止するようになっている。演出図柄50の最終停止図柄は、大当り演出態様、小当り演出態様、はずれ演出態様の何れかであり、第1,第2特別図柄が大当り態様となる場合には演出図柄50は大当り演出態様となり、第1,第2特別図柄が小当り態様となる場合には演出図柄50は小当り演出態様となり、第1,第2特別図柄がはずれ態様となる場合には演出図柄50ははずれ演出態様となる。なお、有効ライン上の全ての図柄Pが揃った場合が大当り演出態様である。
また第1,第2保留表示画像X1〜X4,Y1〜Y4、保留表示画像Zに関しては、第1,第2特別図柄始動手段20,21が遊技球を検出することに基づいて第1,第2特別保留個数が増加した場合に、第1,第2保留表示画像X1〜,Y1〜を画像表示手段25上に1個追加表示し、また第1,第2特別図柄表示手段37,38による第1,第2特別図柄の新たな変動が開始することに基づいて第1,第2特別保留個数が減少した場合に、例えば保留表示画像Zを消去し、第1,第2保留表示画像X1〜,Y1〜を待ち行列の前側(例えば画面右側)に向けて1個分ずつシフトすると共に、押し出された先頭の第1,第2保留表示画像X1,Y1を例えば所定位置まで移動させて新たな保留表示画像Zに変化させるようになっている。
図3は本パチンコ機の制御系のブロック図である。図3において、51は主制御基板、52は演出制御基板で、これら各制御基板51,52は、遊技盤15に装着された中央表示ユニット18、その他の複数個の遊技部品を裏側から一括して覆う裏カバーの裏側等、前枠4及び遊技盤15を含む遊技機本体1の裏側の適宜箇所に着脱自在に装着された基板ケースに夫々収納されている。
主制御基板51は、遊技動作を統括的に制御するもので、CPU,ROM,RAM等により構成される普通乱数作成処理手段61、普通始動口チェック処理手段62、普通乱数記憶手段63、普通図柄処理手段64、普通図柄表示制御手段65、普通利益状態発生手段66、特別乱数作成処理手段67、特別始動口チェック処理手段68、特別乱数記憶手段69、特別図柄処理手段70、特別図柄表示制御手段71、小当り遊技実行手段72、大当り遊技実行手段73、特別遊技状態発生手段74、制御コマンド送信手段75等を備えている。
普通乱数作成処理手段61は、変動後の普通図柄を当り態様とするか否かの判定に用いる当り判定乱数等を所定時間毎に繰り返し発生するように構成されている。普通始動口チェック処理手段62は、普通図柄始動手段19による遊技球の検出に基づく処理を行うもので、普通図柄始動手段19が遊技球を検出することに基づいて、普通乱数作成処理手段61で作成された当り判定乱数値等の普通乱数情報を取得し、その普通乱数情報を予め定められた上限保留個数(例えば4個)を限度として先入れ先出し式の普通乱数記憶手段63に記憶させるように構成されている。
普通図柄処理手段64は、普通図柄の変動表示に関する処理を行うもので、普通図柄表示手段35が変動表示可能な状態となり且つ普通乱数記憶手段63に1個以上の普通乱数情報が記憶されていること(普通保留個数が1以上であること)を条件に、普通乱数記憶手段63に記憶されている普通乱数情報の待ち行列の先頭から当り判定乱数値を取り出し、その当り判定乱数値が予め定められた当り判定値と一致するか否かに応じて当り/はずれの判定を行う当り判定機能、当り/はずれの判定結果に基づいて普通図柄の変動後の停止図柄の種類を選択する普通停止図柄選択機能、普通図柄の変動時間を選択する変動時間選択機能等を備えている。
普通図柄表示制御手段65は、普通図柄処理手段64による普通図柄処理に基づいて普通図柄表示手段35の表示制御を行うもので、普通図柄表示手段35が変動表示可能な状態となり且つ普通乱数記憶手段63に1個以上の普通乱数情報が記憶されていること(普通保留個数が1以上であること)を条件に普通図柄表示手段35による普通図柄の変動を開始させ、普通図柄処理手段64で選択された変動時間が経過することに基づいて、同じく普通図柄処理手段64で選択された停止図柄で普通図柄の変動を停止させるようになっている。
普通利益状態発生手段66は、第2特別図柄始動手段21が開状態に変化する普通利益状態を発生させるもので、普通図柄処理手段64による判定結果が当りとなることに基づいて普通図柄表示手段35の変動後の停止図柄が当り態様(所定態様)となった場合に、第2特別図柄始動手段21の開閉手段42を複数種類の開閉パターンの何れかに従って所定時間開状態に変化させる普通利益状態を発生させるようになっている。
特別乱数作成処理手段67は、変動後の第1,第2特別図柄を大当り態様、小当り態様、はずれ態様の何れにするかの判定に用いる大当り判定乱数の他、変動後の第1,第2特別図柄が大当り態様、小当り態様となる場合の停止図柄態様の選択に用いる大当り図柄乱数、第1,第2特別図柄の変動パターンの選択に用いる変動パターン選択乱数、その他の所定の乱数を繰り返し発生する特別乱数作成処理を行うように構成されている。
特別始動口チェック処理手段68は、第1,第2特別図柄始動手段20,21への遊技球の入賞に基づく処理を行うもので、第1,第2特別図柄始動手段20,21の何れかに遊技球が入賞することに基づいて、特別乱数作成処理手段67で作成された大当り判定乱数値、大当り図柄乱数値等よりなる第1,第2特別乱数情報を取得し、その第1,第2特別乱数情報を予め定められた上限保留個数(例えば第1特別保留個数は4個、第2特別保留個数は1個)を限度として特別乱数記憶手段69に記憶させるように構成されている。
また、特別始動口チェック処理手段68は先読み判定手段68aを備えている。この先読み判定手段68aは、第1,第2特別図柄始動手段20,21に遊技球が入賞したときに取得される第1,第2特別乱数情報について、第1,第2特別図柄の変動に供されるよりも前の所定のタイミング、例えばそれら第1,第2特別乱数情報の取得時に、第1,第2特別乱数情報に含まれる大当り判定乱数値が大当り判定値、小当り判定値と一致するか否か等について先読み判定を行うようになっている。この先読み判定結果は、例えば第1,第2特別図柄始動手段20,21の何れかに遊技球が入賞することに基づいて送信される保留加算コマンドにより演出制御基板52等に伝達される。
特別図柄処理手段70は、第1,第2特別図柄の変動表示に関する処理を行うもので、第1,第2特別図柄表示手段37,38が変動表示可能な状態となったときに、第2特別保留個数が1以上であれば第2特別乱数情報の待ち行列から、第1特別保留個数のみが1以上であれば第1特別乱数情報の待ち行列からその先頭の大当り判定乱数値を取り出し、その大当り判定乱数値が予め定められた大当り判定値、小当り判定値と一致するか否かに応じて大当り/小当り/はずれの判定を行う大当り判定機能、大当り判定の結果に応じて、第1,第2特別乱数情報に含まれる大当り図柄乱数値等に基づいて第1,第2特別図柄の変動後の停止図柄を選択する特別停止図柄選択機能、大当り判定の結果に応じて、第1,第2特別図柄の変動パターンを複数種類の中から選択する変動パターン選択機能等を備えている。
本実施形態では、第1特別図柄表示手段37に関する判定結果が大当りとなった場合には、図4(a)に示すように3種類の大当り態様A1〜A3がそれぞれ50,20,30%の確率で選択され、第2特別図柄表示手段38に関する判定結果が大当りとなった場合には、図4(b)に示すように3種類の大当り態様B1〜B3がそれぞれ50,20,30%の確率で選択され、第2特別図柄表示手段38に関する判定結果が小当りとなった場合には、図4(c)に示すように3種類の小当り態様b1〜b3がそれぞれ70,10,20%の確率で選択される。なお、第1特別図柄表示手段37と第2特別図柄表示手段38とで大当り態様となる確率(大当り確率)は同じ(例えば1/199)である。また、上述したように本実施形態では第1特別図柄表示手段37に関する判定では大当りと外れのみで小当りとなることはなく、また第2特別図柄表示手段38に関する判定では大当りと小当りのみではずれとなることはない。
特別図柄表示制御手段71は、第1,第2特別図柄表示手段37,38の表示制御を行うもので、特別図柄処理手段70による特別図柄処理に基づいて、第1特別図柄表示手段37又は第2特別図柄表示手段38による第1,第2特別図柄の変動を開始させると共に、選択された変動パターンに対応する変動時間が経過することに基づいて、選択された停止図柄で第1,第2特別図柄の変動を停止させるようになっている。
なお、第1特別図柄表示手段37の図柄変動中、第2特別図柄表示手段38の図柄変動中、小当り遊技中及び大当り遊技中を含む特別保留期間中には第1,第2特別図柄による新たな変動は開始しない。また、第1,第2特別図柄表示手段37,38の何れか一方の図柄変動中には他方の図柄変動を開始せず、両方が同時に変動中となることはないように制御され、第1,第2特別図柄表示手段37,38が共に図柄変動を開始可能な状態となった場合には、第1特別図柄表示手段37の図柄変動よりも第2特別図柄表示手段38の図柄変動を優先して行うように制御される。
小当り遊技実行手段72は小当り遊技を実行するためのもので、特別図柄処理手段70による大当り/小当り/はずれの判定結果が小当りとなり、第1,第2特別図柄表示手段37,38による第1,第2特別図柄の変動後の停止図柄態様が小当り態様となった場合に、第1大入賞手段22を所定の小当り開放パターンに従って開放する小当り遊技を実行するようになっている。本実施形態では小当り開放パターンは1種類(例えば0.5秒×1回)とするが、複数種類設けてもよい。
大当り遊技実行手段73は大当り遊技を実行するためのもので、特別図柄処理手段70による大当り/小当り/はずれの判定結果が大当りとなることに基づいて第1,第2特別図柄表示手段37,38による第1,第2特別図柄の変動後の停止図柄態様が大当り態様となるか、小当り遊技中に第1大入賞手段22に入賞した遊技球が特定領域44aに案内された場合に、第2大入賞手段23を所定の大当り開放パターンに従って開放する大当り遊技を実行するようになっている。
本実施形態の大当り開放パターンは、第2大入賞手段23を開放してから所定時間(例えば28秒)経過するかそれまでに所定個数(例えば9個)の遊技球が入賞することを条件に閉鎖する動作を所定ラウンド数行うようになっており、そのラウンド数の違いによって例えば5R,10R,15Rの3種類が設けられている(図4)。
なお複数種類の大当り開放パターンのうちの少なくとも一つにおいて、上記のような通常ラウンドに加えて、遊技球の入賞がほとんど期待できない程度の短時間だけ開放する短時間ラウンドを一又は複数回行うように構成してもよい。この場合、通常ラウンド数と短時間ラウンド数との合計は同じでその配分が異なる複数種類の開放パターンを設けることで、仕様上は同じラウンド数であっても遊技者から見た実質的なラウンド数を異ならせることができる。例えば、通常ラウンド×5+短時間ラウンド×10に設定された15R開放パターンと、通常ラウンド×10+短時間ラウンド×5に設定された15R開放パターンと、通常ラウンド×15に設定された15R開放パターンとの3種類の開放パターンを設けた場合、実質的なラウンド数はそれぞれ5R,10R,15Rであるにも拘わらず仕様上のラウンド数は全て同じ15Rとすることができる。なお、短時間ラウンドのみを一又は複数回行う大当たり開放パターンを設けてもよい。
また大当り開放パターンは、例えば図4に示すように、大当り態様、小当り態様の種類に応じて選択される。即ち、第1特別図柄が大当り態様となった場合に発生する図柄大当たり遊技については、図4(a)に示すように、その大当り態様の種類に応じて、大当り態様A1に対応する15R開放パターンと大当り態様A2に対応する5R開放パターンと大当り態様A3に対応する10R開放パターンとがそれぞれ50,20,30%の確率で選択され、第2特別図柄が大当り態様となった場合に発生する図柄大当り遊技については、図4(b)に示すように、その大当り態様の種類に応じて、大当り態様B1に対応する15R開放パターンと大当り態様B2に対応する5R開放パターンと大当り態様B3に対応する10R開放パターンとがそれぞれ50,20,30%の確率で選択される。また、小当り遊技中に第1大入賞手段22に入賞した遊技球が特定領域44aに案内された場合に発生するV入賞大当り遊技については、図4(c)に示すように、小当り状態が発生したときの小当り態様の種類に応じて小当り態様b1に対応する15R開放パターンと小当り態様b2に対応する5R開放パターンと小当り態様b3に対応する10R開放パターンとがそれぞれ70,10,20%の確率で選択される。
以上のように、第1特別図柄表示手段37は小当り態様となることはないのに対し、第2特別図柄表示手段38は大当り態様とならない場合には必ず小当り態様となって小当り遊技が発生することから、小当り状態の発生に関しては第1特別図柄始動手段20が遊技球を検出する場合よりも第2特別図柄始動手段21が遊技球を検出する場合の方が遊技者が得られる利益の期待値は大きいと言える。
また、変動後の停止図柄態様が大当り態様となった場合に選択される大当り開放パターンについては、第1特別図柄表示手段37と第2特別図柄表示手段38とでその種類及び選択率が全く同じに設定されている(図4(a),(b))。従って、変動後の停止図柄態様が大当り態様となった場合に発生する大当り遊技により遊技者が得られる利益の期待値は、第1特別図柄始動手段20が遊技球を検出する場合と第2特別図柄始動手段21が遊技球を検出する場合とで同じである。
特別遊技状態発生手段74は、大当り遊技の終了後に遊技者に有利な特別遊技状態を発生させるためのもので、大当り遊技が終了したときに所定の確率で特別遊技状態の一例としての開放延長状態を開始させると共に、一又は複数の特別遊技状態終了条件の何れかが満たされた場合に開放延長状態を終了させるようになっている。開放延長状態中は、普通利益状態における第2特別図柄始動手段21の開放時間が通常開放時間(例えば0.2秒×1回)から延長開放時間(例えば2.7秒×2回)へ切り換えられる他、第1,第2特別図柄及び普通図柄の変動時間が通常よりも短縮され、また普通図柄に関する当り確率が通常確率(例えば1/10)から高確率(例えば1/1.3)へと切り換えられる。
このように本実施形態では、開放延長状態中(特別遊技状態中)における第2特別図柄始動手段21の開放時間がそれ以外の通常遊技状態中よりも長くなって遊技球が入賞する確率が高くなるため、所定発射個数当たりで小当り遊技が発生する確率も通常遊技状態中よりも開放延長状態中の方が高くなる。なお、図柄が小当り態様となる確率を、通常遊技状態中よりも開放延長状態中の方が高くなるように設定してもよい。
また本実施形態では、特別遊技状態終了条件として、次の大当り遊技の発生を内容とする基本的終了条件の他に、第1,第2特別図柄表示手段37,38による図柄変動回数の合計が所定上限回数に達することを内容とする期間終了条件を設けている。この期間終了条件は、所定上限回数が異なる複数種類(ここでは2種類)存在し、例えば第1期間終了条件は所定上限回数が50回に設定され、第2期間終了条件は所定上限回数が100回に設定されている。なお、第1期間終了条件によって終了する開放延長状態を第1開放延長状態、第2期間終了条件によって終了する開放延長状態を第2開放延長状態とする。
そして、第1特別図柄が大当り態様となったことに基づく図柄大当り遊技の終了後には、図4(a)に示すように50%の確率で、図柄変動回数100回で終了する第2開放延長状態が発生し、第2特別図柄が大当り態様となったことに基づく図柄大当り遊技の終了後には、図4(b)に示すように50%の確率で、図柄変動回数50回で終了する第1開放延長状態が発生し、V入賞大当り遊技の終了後には、図4(c)に示すように70%の確率で、図柄変動回数100回で終了する第2開放延長状態が発生するようになっている。
このように本実施形態では、大当り遊技の終了後に発生する開放延長状態は、第1特別図柄が大当り態様となった場合(図4(a))と第2特別図柄が大当り態様となった場合(図4(b))とで異なっており、前者よりも後者の方が継続期間が短くなっている。なお後述するように、本実施形態の場合には特別遊技状態中は右打ちにより第2特別図柄の変動が優勢となり、特別遊技状態中以外の通常遊技状態中は逆に左打ちにより第1特別図柄の変動が優勢となる。即ち、特別遊技状態中に停止図柄が大当り態様となった場合に遊技者が得られる利益の期待値は、特別遊技状態以外の通常遊技状態中に停止図柄が大当り態様となった場合に遊技者が得られる利益の期待値よりも小さくなっている。
また、大当り遊技の終了後に発生する開放延長状態は、第2特別図柄が大当り態様となった場合(図4(b))と、第1大入賞手段22に入賞した遊技球が特定領域44a側に案内された場合(図4(c))とで異なっており、後者よりも前者の方が発生確率が低く且つ継続期間も短くなっている。このように、特別遊技状態中に停止図柄が大当り態様となった場合に遊技者が得られる利益の期待値は、特別遊技状態中に第1大入賞手段22に入球した遊技球が特定領域44aに案内された場合に遊技者が得られる利益の期待値よりも小さくなっている。もちろん、大当り遊技の終了後に開放延長状態が発生する確率を、第2特別図柄が大当り態様となった場合(図4(b))と、第1大入賞手段22に入賞した遊技球が特定領域44a側に案内された場合(図4(c))とで同じにしてもよい。
制御コマンド送信手段75は、所定の制御コマンドを一方向通信により演出制御基板52等に送信して制御指令を与えるためのもので、特別図柄処理手段70による特別図柄処理に基づいて、第1,第2特別図柄の変動開始時に、第1,第2特別保留個数の減少を指定する第1,第2保留減算コマンド、第1,第2演出図柄の変動パターンを指定する第1,第2変動パターン指定コマンド、第1,第2特別図柄の停止図柄態様を指定する第1,第2停止図柄態様指定コマンドをこの順序で演出制御基板52側に送信し、第1,第2特別図柄の変動終了時に第1,第2演出図柄の変動停止を指示する第1,第2変動停止指定コマンドを演出制御基板52側に送信する機能、第1,第2特別保留個数が増加したときに第1,第2特別保留個数の増加を指定する第1,第2保留加算コマンドを演出制御基板52側に送信する機能、特別遊技状態発生手段74による特別遊技状態の発生時及び終了時に特別遊技状態発生コマンド、特別遊技状態終了コマンド等を演出制御基板52側に送信する機能等を備えている。
演出制御基板52は、画像表示手段25、可動演出手段34、音声出力手段81、電飾手段82等の各種演出手段による演出を制御するもので、保留加算コマンド受信時処理手段83、変動パターンコマンド受信時処理手段84、演出実行手段85等を備えている。なお、音声出力手段81は例えば前枠4に複数配置されたスピーカにより構成され、電飾手段82は、ガラス扉5、遊技盤15等に多数配置されたLEDにより構成されている。
保留加算コマンド受信時処理手段83は、第1,第2特別保留個数が増加した場合の処理を行うもので、先読み演出抽選手段83a等を備え、主制御基板51から保留加算コマンドを受信したときに、先読み禁止等の場合を除き、先読み演出抽選手段83aにより先読み演出に関する抽選を行い、その抽選結果等に応じて、保留表示画像の追加表示を含む保留変化演出シナリオをセットするようになっている。ここで、「先読み演出」とは先読み判定手段68aによる先読み判定結果に基づく演出であって、「先読み連続演出」、「先読み保留変化演出」等がある。
「先読み連続演出」は、先読み判定結果に基づいて、その先読み判定の対象となった特別乱数情報に対応する図柄変動(以下、特定図柄変動という)までの複数回の図柄変動において同一態様、同一種類の演出を実行するものである。例えば、「雨」、「雷」の2種類の連続演出が設けられている場合には、先読み演出抽選手段83aによりそれらの何れかに当選すると、特定図柄変動までの複数回の演出図柄50の変動において例えば背景画像として「雨」又は「雷」の画像が出現する。またカウントダウン演出では、特定図柄変動までの複数回の変動でカウントダウンを行う。
また「先読み保留変化演出」は、先読み判定結果に基づいて、保留表示画像X1〜,Y1〜,Zを所定の表示態様で表示するものである。この先読み保留変化演出の一例としては、保留表示画像X1〜,Y1〜,Zの表示色としてデフォルトを含む複数種類、例えば白、青、赤、虹の4種類を用意し、画面上に追加表示された保留表示画像X1〜,Y1〜が保留表示画像Zとなるまでの任意のタイミングでその保留表示画像の色を変化させ、又は変化させないように構成し、その保留表示画像の最終的な表示色の違いによって大当り信頼度を示す(例えば最終表示色が赤色の場合よりも虹色の場合の方が大当り信頼度が高い)ものが挙げられる。
変動パターンコマンド受信時処理手段84は、第1,第2特別図柄表示手段37,38による図柄変動を開始する場合の処理を行うもので、図柄変動内容選択手段84a、予告演出抽選手段84b等を備え、主制御基板51から保留減算コマンド、変動パターンコマンド及び特別図柄コマンドを例えば一定時間内に受信したときに、図柄変動内容選択手段84aが、変動パターンコマンドで指定された変動パターンに対応する演出図柄50の具体的な変動内容を選択すると共に、予告演出抽選手段84bが予告演出に関する抽選を行い、それらの結果等に応じて、変動パターンシナリオ、予告演出シナリオ、保留変化演出シナリオ等をセットするようになっている。なお、この場合の保留変化演出シナリオでは、例えば保留表示画像Zを消去し、保留表示画像X1〜又はY1〜を待ち行列の前側(例えば画面右側)に向けて1個分ずつシフトすると共に、押し出された先頭の保留表示画像X1又はY1を例えば所定位置まで移動させて新たな保留表示画像Zに変化させる。
予告演出抽選手段84bの抽選対象となる予告演出には、予告対象の違いにより、演出図柄50が大当り演出態様となって大当り遊技が発生するか否かを予告する「大当り予告演出」の他、特定のリーチ演出が出現するか否か、或いは出現するリーチ演出の種類を予告する「リーチ予告演出」等があり、また演出態様の違いにより、「会話演出」、「ボタン演出」、「ステップアップ演出」、「カウントダウン演出」等がある。
「会話演出」では、演出図柄50の変動中に複数のキャラクタのセリフが会話形式で画像表示手段25に順次出力される。また「ボタン演出」では、遊技者による演出ボタン12,13等の操作が有効となる操作有効期間を設け、その操作有効期間中に遊技者が演出ボタン12,13等を押下操作した場合に特定演出が行われる。また「ステップアップ演出」では、演出図柄50の変動中に、画像表示手段25への演出画像の表示を含む所定の演出ステップが複数段階(例えば3段階)のうちの所定段階まで順次実行される。また「カウントダウン演出」では、先読み連続演出と同様のカウントダウンを1回の特別図柄変動中に行う。
変動パターンシナリオ、予告演出シナリオ、保留変化演出シナリオ等の各種演出シナリオは、例えばそのシナリオの実行開始時からの経過時間(ms)毎の各行に、各種演出手段、即ち画像表示手段25、可動演出手段34、音声出力手段81、電飾手段82等による各演出内容が設定されている。この演出シナリオは、演出実行手段85により、各行に設定された演出を、行毎に設定されたタイミングで順次開始することによって実行される。この演出実行手段85が、演出図柄50を変動表示可能な演出図柄変動実行手段、後述するミニ図柄93を変動表示可能なミニ図柄変動実行手段等を構成している。
続いて、本パチンコ機における遊技の流れを説明する。本パチンコ機では、特別遊技状態中(開放延長状態中)以外の通常遊技状態中は、普通図柄始動手段19が遊技球を検出して普通図柄表示手段35が変動し、普通図柄が当り態様となって普通利益状態が発生しても、第2特別図柄の変動を開始させるための第2特別図柄始動手段21の開放時間(通常開放時間)は僅か(例えば0.2秒×1回)であるため、普通図柄始動手段19及び第2特別図柄始動手段21を狙って右打ちをしても第2特別図柄始動手段21への入賞の可能性は極めて低い。一方、非作動式の入賞手段である第1特別図柄始動手段20は入賞の難易度が遊技状態によって変動することがなく、通常遊技状態中であっても安定的な入賞が期待できる。従って、通常遊技状態中からいきなり右流下経路33b側の普通図柄始動手段19及び第2特別図柄始動手段21を狙って右打ちをするのではなく、第1段階としてまずは特別遊技状態を発生させるべく、左打ちをして左流下経路33a側から第1特別図柄始動手段20への入賞を狙うべきである。よって、通常遊技状態中は画像表示手段25への「←左打ち」等の左打ち誘導画像の表示、その他の左打ち誘導報知を行うことが望ましい。
遊技者が通常遊技状態中に左打ちをし、その遊技球が左流下経路33aから例えばワープ入口39、ステージ41を経て中央落下部40から第1特別図柄始動手段20に入賞するか、又はステージ41等を経ることなく遊技釘等に案内されて第1特別図柄始動手段20に入賞すると、その遊技球は遊技盤15の裏側に案内される際に遊技球検出手段20aによって検出され、それによって所定個数の賞球が上皿8に払い出されると共に、第1特別図柄表示手段37による第1特別図柄の変動表示が行われ、またその第1特別図柄の変動と同期して画像表示手段25上で演出図柄50の変動表示が行われる。
その変動後に第1特別図柄が大当り態様で停止した場合には大当り遊技が行われ、大当り態様の種類に応じて選択された5R,10R,15Rの何れかの大当り開放パターン(図4(a))に従って第2大入賞手段23が開放する。従って、この場合には画像表示手段25への「右打ち→」等の右打ち誘導画像の表示、その他の右打ち誘導報知を行うことが望ましい。そして、遊技者が右打ちをし、開放中の第2大入賞手段23に遊技球が入賞すると、入賞1個あたり所定個数の賞球が上皿8に払い出されるため、遊技者は大量の賞球を容易に得ることができる。
その大当り遊技の終了後には、例えば50%の確率で、図柄変動回数100回を上限とする特別遊技状態(開放延長状態)が発生する(図4(a))。大当り遊技の終了後に特別遊技状態が発生しない場合(大当り態様A2,A3の場合)には、例えば左打ち誘導報知が行われ、遊技者は再び左打ちを開始する。一方、大当り遊技の終了後に特別遊技状態が発生すると、普通図柄に関する当り確率が通常確率(例えば1/10)から高確率(例えば1/1.3)へと切り換えられ、また普通利益状態における第2特別図柄始動手段21の開放時間が通常開放時間(例えば0.2秒×1回)から延長開放時間(例えば2.7秒×2回)へ切り換えられる。このように、遊技者は大当り遊技中に続いて右打ちを行う方が有利であるから、特別遊技状態中は引き続き右打ち誘導報知を行うことが望ましい。
特別遊技状態中に遊技者が右打ちをし、その遊技球が右流下経路33bを流下する際に普通図柄始動手段19を通過すると、普通図柄表示手段35による普通図柄の変動が行われるが、特別遊技状態中は普通図柄は高確率(例えば1/1.3)で当り態様となり、普通利益状態が発生して第2特別図柄始動手段21が所定時間(例えば2.7秒×2回)開放する。そしてその開放中の第2特別図柄始動手段21に遊技球が入賞すると、入賞1個あたり所定個数の賞球が上皿8に払い出されると共に、第2特別図柄表示手段38による第2特別図柄の変動表示が行われ、またその第2特別図柄の変動と同期して画像表示手段25上で演出図柄50の変動表示が行われる。なお、特別遊技状態の開始時点で第1特別保留個数が1以上の場合には、その後に遊技球が第2特別図柄始動手段21に入賞して第2特別保留個数が1以上になるまでは第1特別図柄の保留が消化される。
第2特別図柄が小当り態様で停止した場合には小当り遊技が発生し、第1大入賞手段22が所定の小当り開放パターンで開放する。そして、その開放中の第1大入賞手段22に遊技球が入賞すると、その入賞した遊技球が振り分け手段45により特定領域44aと通常領域44bとの何れかに案内されると共に、所定個数の賞球が上皿8に払い出される。本実施形態では振り分け手段45による特定領域44aへの振り分け率は一定であるため、図5に示すように、特別遊技状態中は普通に右打ちを継続してコンスタントに第1大入賞手段22に遊技球を入賞させれば、やがて遊技球は特定領域44a側に案内されて大当り遊技(V入賞大当り遊技)が発生し、小当り態様の種類に応じて選択された5R,10R,15Rの何れかの大当り開放パターン(図4(c))に従って第2大入賞手段23が開放する。もちろん、第2特別図柄が大当り態様で停止した場合も大当り遊技(図柄大当り遊技)が発生し、大当り態様の種類に応じて選択された5R,10R,15Rの何れかの大当り開放パターン(図4(b))に従って第2大入賞手段23が開放する。
ここで、特別遊技状態中は第2特別図柄の変動において極めて高い確率(例えば198/199)で小当り遊技が発生するため、この小当り遊技を続けることによって出玉を増やすことができる場合には、特別遊技状態の終盤まで敢えてV入賞を回避して出玉を増やし(いわゆるVはずし)、特別遊技状態の終了直前(期間終了条件が成立する直前)にV入賞させて大当り遊技による出玉も獲得することが、遊技者にとって最も有利であると考えることもできる。なお、Vはずしは、例えば第1大入賞手段22に入賞した遊技球が特定領域44a側に案内されるタイミングを外して遊技球を発射する等により行われると考えられる。
しかしながら本実施形態の場合、V入賞による大当り遊技(V入賞大当り遊技)の終了後に発生する特別遊技状態は図柄変動回数100回まで継続する(図4(c))のに対し、第2特別図柄が大当り態様となった場合の大当り遊技(図柄大当り遊技)の終了後に発生する特別遊技状態は図柄変動回数50回までしか継続せず(図4(b))、その発生率も後者の方が低いため、遊技者にとって後者の方が圧倒的に不利である。しかも、第2特別図柄が大当り態様となった場合に遊技者が得られる利益(例えば図柄変動回数50回の開放延長状態)は、第1特別図柄が大当り態様となった場合に遊技者が得られる利益(例えば図柄変動回数100回の開放延長状態)よりも小さくなっている。
従って、いわゆるVはずしを行った場合、その特別遊技状態中に第2特別図柄が大当り態様になってしまうと、Vはずしを行うことなくV入賞させた場合(例えば図5)に比べて得られる利益が小さくなるというリスクが伴うこととなる。これにより、遊技者によるいわゆるVはずしの行為を効果的に抑制することが可能である。
また本実施形態では、特別遊技状態中における次回大当り遊技までの期間が短いことが1つの利点であるが、短時間出玉の制限という観点では欠点であるとも言える。また、せっかくの特別遊技状態を長く楽しみたいという遊技者も存在する。それらの問題点を解消するためには、特別遊技状態中は第2特別図柄の変動時間を長くして次回大当り遊技までの時間を調整することが考えられる。しかしながら、単に第2特別図柄の変動時間を通常よりも長くするだけでは、時間稼ぎをしていることを遊技者が敏感に感じ取って興ざめしてしまう可能性がある。
そこで本実施形態では、特別遊技状態中における第2特別図柄の1回の長時間変動に対し、演出図柄50による擬装変動を連続的に複数回行う連続擬装変動を行うことを可能としている。この連続擬装変動は、長時間変動を複数回の変動のように見せることで遊技者が時間稼ぎとの印象を持つことを回避するためのものであるが、実際の複数変動と全く見分けがつかないと、遊技者を完全に欺くことになり、問題がある。そこで本実施形態の連続擬装変動では、最初の擬装変動を開始してから最後の擬装変動(実際の変動回数が1回であるということ)を終了するまで演出図柄50を完全には停止させないことにより実際の複数変動(実際の変動回数が2回以上であるということ)との差異を明確にしつつ、演出図柄50の内側又は近傍に表示される動画像を各擬装変動の終了時に一時停止させることにより、遊技者に擬装変動の終了を無意識のうちに印象付けるようになっている。
以下、連続擬装変動の具体例について図6〜図9を参照しつつ説明する。図6は、特別遊技状態中における第2特別図柄の1回の変動と、演出図柄50による複数回の擬装変動を始めとする画像表示手段25側での各種演出画像との対応関係を示すタイムチャートを示している。なお、図7〜図9の(a)〜(s)は、図6の(a)〜(s)の各タイミングにおける画像表示手段25の表示画像を示している。
図6に示す連続擬装変動では、第2特別図柄の1回の変動中に、演出図柄50による擬装変動が4回行われるとともにカウントダウン演出が実行されるようになっている。第2特別図柄の変動が開始されると、それと略同時に演出図柄50による連続擬装変動における1回目の擬装変動が開始される。
1回目の擬装変動の開始時には、図7(a)〜(c)に示すように、変動開始を示す開始エフェクト画像90aが演出図柄50の近傍に表示され(変動開始報知表示)、またカウントダウン演出における1回目のカウント画像91が表示される(変動開始報知表示)と共に、演出図柄50がスクロール方向とは逆の方向(ここでは上方向)に所定距離移動(ポップアップ)した後、図7(c)〜(e)に示すように本来のスクロール方向(ここでは下方向)に高速変動を開始する。
開始エフェクト画像90aは、例えば稲妻状の動画像で、図7(b)に示すように3つの演出図柄50毎に個別に表示されるようになっている。また本実施形態のカウントダウン演出では、擬装変動毎に「3」→「2」→「1」→「0」とカウントダウンされるようになっており、1回目の擬装変動の開始時には、図7(b),(c)に示すように、「3」を示すカウント画像91が演出図柄50の開始時動作(ポップアップ)に合わせて画像表示手段25に表示されるようになっている。
このように、擬装変動の開始毎に開始エフェクト画像90a、カウントダウン演出におけるカウント画像91を表示し、また演出図柄50に開始時動作(ポップアップ)を行わせることにより、遊技者に演出図柄50の変動開始を印象付けることができる。
なお本実施形態では、演出図柄50の図柄本体部(図柄構成部)Paの内側及びその周辺部が動画表示部92となっており、この動画表示部92に、演出図柄50の変動開始時より、炎が燃える様子を示すアニメーションの表示が開始されるようになっている。この動画表示部92は、図柄本体部Pa内及びその周辺部に設けられているため、演出図柄50の変動動作に伴って図柄本体部Paと一体的に移動する。
また第2特別図柄の変動開始時には、画像表示手段25上で演出図柄50とは別にミニ図柄93の変動が開始されると共に、残り変動回数表示画像94、残り擬装変動回数表示画像95が表示される。
ミニ図柄93は、演出図柄50よりも小さな数字図柄で構成されており、図7(a)等に示すように画像表示手段25の周辺部所定位置、例えば上部側に表示されている。このミニ図柄93の変動は、演出図柄50による擬装変動ではなく第2特別図柄の変動に対応しており、第2特別図柄の変動開始時に変動を開始した後(図7(a)〜(b))、第2特別図柄の変動終了時に変動を終了するまで高速変動を継続するようになっている。
残り変動回数表示画像(特別図柄変動実行状況表示画像)94は、特別遊技状態が終了するまでの第1,第2特別図柄の残り変動回数(以下、単に「残り変動回数」という)を所定の表示態様、例えばアラビア数字で示すもので、図7(a)等に示すように画像表示手段25の周辺部所定位置、例えば上部左側に表示されている。この残り変動回数表示画像94による残り変動回数の表示は、第2特別図柄の変動開始時に更新(即ち1減少)される(図7(a)〜(b))。図7(a)〜(b)の例は、特別遊技状態終了までの残り変動回数が8回から7回に更新されたことを示している。この残り変動回数表示画像94は、第2特別図柄の変動と同期して更新されるため、演出図柄50の変動が擬装変動であるか通常の変動であるかの判断材料となり得る。
残り擬装変動回数表示画像(擬装変動実行状況表示画像)95は、1回の連続擬装変動における残り擬装変動回数(以下、単に「残り擬装変動回数」という)を所定の表示態様、例えばドーナツ型ゲージメータで示すもので、図7(a)等に示すように画像表示手段25の周辺部所定位置、例えば上部左側に、残り変動回数表示画像94を取り囲むように表示されている。残り擬装変動回数表示画像95を構成するゲージメータは、連続擬装変動における擬装変動回数に応じて周方向に等分割(ここでは4分割)されており、例えば連続擬装変動の開始時(第2特別図柄の変動開始時)に満タン表示され(図7(a))、擬装変動の進行に応じて例えば擬装変動の終了時に1目盛りずつ減少表示されるようになっている。この残り擬装変動回数表示画像95は、演出図柄50による擬装変動と同期して更新されるため、遊技者に演出図柄50の変動終了及び変動開始を印象付けることができる。
なお、連続擬装変動中の画像表示手段25には、上述したものの他、右打ち誘導画像96等が表示される。また、背景アニメーションについては、複数の擬装変動、複数の第2特別図柄変動にわたって連続的に表示されるが、図7〜図9では省略している。もちろん、背景画像は静止画でもよい。
演出図柄50は、高速変動後に左、右、中等の所定の順序、或いは同時に減速し、所定図柄態様を表示した状態でスクロール方向(上下方向)に所定回数(ここでは2往復)揺れ変動を行った後(図8(f)〜(i))、そのまま停止することなく次の2回目の擬装変動における開始時動作(ポップアップ)及び高速変動に移行する(図8(i)〜(l))。このように、連続擬装変動は実際には1回の図柄変動であるから、演出図柄50は擬装変動の終了時(最終の擬装変動を除く)には完全に停止することなく次の擬装変動に移行するようになっている。
また、例えば演出図柄50による揺れ変動中の所定のタイミング、例えば揺れ変動の開始時に、変動終了を示す停止エフェクト画像90bが演出図柄50の近傍に表示される(変動停止報知表示)(図8(f)〜(g))。停止エフェクト画像90bは、例えば稲妻状の動画像で、3つの演出図柄50に跨がって表示されるようになっている。このように、擬装変動の終了時に表示される停止エフェクト画像90bは、擬装変動の開始時に表示される開始エフェクト画像90a(図7(b),(c))と異ならせることが望ましい。この場合、開始エフェクト画像90aと停止エフェクト画像90bとで画像の種類(例えば稲妻と炎)を異ならせてもよいし、種類は同じ(例えば稲妻)で形状、大きさ、色、配置等を異ならせてもよい。また、停止エフェクト画像90bは演出図柄50が移動する場合にはそれに伴って移動させることが望ましいが、演出図柄50が移動しても停止エフェクト画像90bは移動させないようにしてもよい。開始エフェクト画像90aについても同様である。
一方、演出図柄50の動画表示部92に表示される炎のアニメーションについては、演出図柄50による揺れ変動の前半までは変化しているが(図8(f)〜(g))、揺れ変動の後半ではその変化を一時停止させるようになっている(図8(h)〜(i))。またこのとき、炎のアニメーションについては変化を一時停止するだけでなく、その表示領域たる動画表示部92の範囲を、図柄本体部(図柄構成部)Paの内側のみに変更するようになっている(表示態様の変更)。このように、擬装変動の終了時に停止エフェクト画像90bを表示するとともに動画表示部92のアニメーションを一時停止させることで、演出図柄50は実際には停止していないにも拘わらず、遊技者には停止したように印象付けることができる。また、動画表示部92のアニメーションを一時停止させるだけでなく、その表示態様を変更する(ここでは動画表示部92の範囲を変更する)ことにより、遊技者に演出図柄50の停止をより強く印象付けることができる。動画表示部92のアニメーションは、一時停止後、次の擬装変動の開始時に変化を再開し、動画表示部92の範囲は再び動画表示部92の周辺部まで広がる(図8(i)〜(l))。
なお、2回目の擬装変動の開始時には、1回目の擬装変動の開始時と同様、例えば演出図柄50の開始時動作(ポップアップ)と並行して、変動開始を示す開始エフェクト画像90aが演出図柄50の近傍に表示され、またカウントダウン演出における2回目のカウント画像91が表示される(図8(j)〜(l))。
また、残り擬装変動回数表示画像95については、擬装変動の終了時における所定のタイミング、例えば動画表示部92のアニメーションが一時停止している間に1目盛り減少表示される(図8(h)〜(i))。なお、残り変動回数表示画像94については次の第2特別図柄の変動開始まで変化しない。
連続擬装変動における最終(ここでは4回目)の擬装変動で、演出図柄50が高速変動後に左、右、中等の所定の順序、或いは同時に減速すると、演出図柄50はそのままスクロール方向(上下方向)に所定回数(ここでは1往復)揺れ変動を行い(図9(m)〜(n))、その後に最終停止する(図9(o)〜(p))。またこのとき、ミニ図柄93も変動を停止する。そして、次の第2特別図柄の変動開始により、例えば新たな連続擬装変動の1回目の擬装変動における開始時動作(ポップアップ)及び高速変動に移行する(図9(q)〜(s))。このように、連続擬装変動における最終の擬装変動の終了時には、演出図柄50は完全に停止する。なお、最終の擬装変動における変動終了時には、停止エフェクト画像90bが例えば揺れ変動中の演出図柄50の近傍に表示される(図9(m)〜(n))。
また、最終の擬装変動における演出図柄50の停止中は、演出図柄50の動画表示部92に表示される炎のアニメーションについても一時停止する(図9(o)〜(p))。またこのとき、炎のアニメーションはその変化を一時停止するだけでなく、その表示領域たる動画表示部92の範囲を図柄本体部(図柄構成部)Paの内側のみに変更する(表示態様の変更)。動画表示部92のアニメーションは、一時停止後、次の変動開始時に再開し、動画表示部92の範囲は再び動画表示部92の周辺部まで広がる(図9(q)〜(s))。
また、残り擬装変動回数表示画像95については、最終の擬装変動の終了時に1目盛り減少して空表示となった後(図9(o)〜(p))、次の図柄変動も連続擬装変動である場合には、その開始時に再び満タン表示となる(図9(p)〜(q))。なおこのとき、残り擬装変動回数表示画像95を構成するゲージメータは、新たな連続擬装変動における擬装変動回数に応じた分割数(例えば8分割)となる。
また、最終の擬装変動が終了すると、例えば次の第2特別図柄の変動開始時に、残り変動回数表示画像94による残り変動回数の表示が1減少して例えば「6」となる(図9(p)〜(q))。
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機では、第2特別図柄表示手段38による1回の特別図柄変動中に、演出図柄50による擬装変動を連続的に複数回行う連続擬装変動を実行可能であり、演出図柄50は、図柄本体部(図柄構成部)Paと、図柄本体部Paの内側に表示され且つ図柄本体部Paと一体的に移動する動画表示部92とを備え、演出図柄50は、擬装変動の終了時に完全に停止することなく次の擬装変動を開始するが、動画表示部92は、擬装変動の終了時にその変化を一時停止させるように構成されているため、通常の1変動とは異なる部分を設けつつ、違和感なく1変動を複数変動に見せることが可能である。
なお、擬装変動の一時停止時において、「動画表示部(例えば炎のアニメーション)を一時停止させる」と表現しているが、これは別の表現も可能である。例えば、擬装変動の終了時において、「動画表示領域を縮小させる」という表現をしてもよい。この場合、変動中は例えば炎のアニメーションが図柄の縁からはみ出して実行されるようにし、擬装変動一時停止時は炎のアニメーションが図柄の縁からはみ出ないように実行される実施例が該当する。なお、図柄の縁からはみ出る場合とはみ出ない場合とに分けたのは一例であり、いずれの場合も炎のアニメーションが図柄の縁からはみ出るものとし、擬装変動一時停止時の方が変動中よりもはみ出る範囲(領域、面積)が小さくなるようにしてもよい。少なくともその表示領域の大小によって、遊技者は変動状態から停止状態に遷移したものと認識(錯覚)し得る。
また、擬装変動の一時停止時において、変動中に動画表示していたもの(例えば炎のアニメーション)を必ずしも静止画に差替える必要はなく、例えば高速でメラメラと揺れ表示されているものから低速でユラユラと火が揺れている程度に変化させるものでもよい。少なくともその表示態様の緩急によって、遊技者は変動状態から停止状態に遷移したものと認識(錯覚)し得る。
さらに、動画から静止画に差替える場合であっても、動画から別の動画に差替える(または同一動画の再生速度を遅くする)場合であっても、複数の動画が複数階層に分かれて表示されている場合などにおいては、少なくとも一部の動画を差し替える(または再生速度を変化させる)ようにしてもよい。例えば、図柄を立体的に表現したい場合などにおいて、炎のアニメーションが演出図柄50より手前の階層(レイヤー)と演出図柄50より奥の階層(レイヤー)に分かれて表示されている場合、少なくとも一方(例えば手前の階層に表示されている炎のアニメーション)について静止画に差替えるなどしてもよい。少なくとも一部の炎のアニメーションが停止(またはゆっくりになる)していることによって、遊技者は変動状態から停止状態に遷移したものと認識(錯覚)し得る。
以上説明した変形例のそれぞれは、発明の趣旨に反しない限り、複合的に実施するようにしてもよい。
<第2の実施形態>
図10〜図13は本発明の第2の実施形態を例示し、第1の実施形態を一部変更して、擬装変動の終了時に、動画表示部92のアニメーションを停止することなく、停止エフェクト画像90bの表示時間を長くして次の擬装変動の開始時に画面から消去するように構成した例を示している。図10は、第1の実施形態における図6を一部変更したもので、網掛け部分がその主な変更箇所を示している。なお、図11〜図13の(a)〜(t)は、図10の(a)〜(t)の各タイミングにおける画像表示手段25の表示画像を示している。
本実施形態では、連続擬装変動の開始時における画像表示手段25の画面表示は図11に示すようになっている。この図11(a)〜(e)が第1の実施形態における図7(a)〜(e)と異なるのは、残り変動回数表示画像94と残り擬装変動回数表示画像95とに代えて残り回数表示画像97を表示している点のみである。残り回数表示画像97は、小数点第1位までの小数を示す画像で構成されており、整数部分が残り変動回数を、小数点以下の部分が残り擬装変動回数を夫々示している。
残り回数表示画像97は、残り変動回数を示す整数部分が第2特別図柄の変動開始時に更新(即ち1減算)され、残り擬装変動回数を示す小数点以下の部分が擬装変動の進行に応じて例えば擬装変動の開始時に更新(即ち1減算)されるようになっている。図11(a)〜(b)の例は、残り変動回数が8回から7回に、残り擬装変動回数が4回から3回に夫々更新されたことを示している。なお本実施形態の残り回数表示画像97では、連続擬装変動の開始時に、残り擬装変動回数としてまず初期値(ここでは4)を表示し(図11(a))、その直後にその値を1減算する(図11(b))ようにしたが、最初から減算後の値を表示するようにしてもよい。もちろん、残り擬装変動回数の更新(1減算)を擬装変動の終了時に行うようにしてもよい。
また本実施形態では、1回目の擬装変動の終了時における画像表示手段25の画面表示は図12に示すようになっている。この図12(f)〜(l)では、演出図柄50の変動動作については第1の実施形態における図8(f)〜(l)と共通であるが、動画表示部92におけるアニメーションと、開始エフェクト画像90a及び停止エフェクト画像90bの表示内容が第1の実施形態における図8(f)〜(l)とは異なっている。
即ち、演出図柄50の動画表示部92に表示される炎のアニメーションについては、第1の実施形態では擬装変動の終了時に一時停止するようになっているが(図6,図8(h)〜(i))、本実施形態では、演出図柄50の揺れ変動から次変動における開始時動作(ポップアップ)にかけて、途中で停止することなく変動を継続するようになっている(図12(f)〜(k))。
また、停止エフェクト画像90bについては(変動停止報知表示)、第1の実施形態では演出図柄50の揺れ変動の前半部分で表示されるようになっているが(図6,図8(f)〜(g))、本実施形態では、演出図柄50の揺れ変動の開始から終了までの期間中、演出図柄50の近傍で継続的に動画表示された後、揺れ変動の終了時、即ち擬装変動の終了時に画面から消去されるようになっている。また、停止エフェクト画像90bは例えば演出図柄50を中心として画面の略全体に放射状に広がっており、第1の実施形態における停止エフェクト画像90bと比べて演出図柄50の変動状態をより強調するものとなっている。このように本実施形態では、一定期間継続的に動画表示された停止エフェクト画像90bを画面から消去することにより、演出図柄50やその周辺の動画表示が停止していないにも拘わらず、遊技者に図柄の停止を印象付けることができる。
なお本実施形態では、開始エフェクト画像90aについては(変動開始報知表示)、連続擬装変動における1回目の擬装変動の開始時には表示されるが(図10,図11(b))、連続擬装変動における2回目以降の擬装変動の開始時には表示されないようになっている(図12(j))。
また本実施形態では、最後(4回目)の擬装変動の終了から次の連続擬装変動の開始までの画像表示手段25の画面表示は図13に示すようになっている。本実施形態の最後(4回目)の擬装変動では、演出図柄50が高速変動後に左、右、中等の所定の順序、或いは同時に減速した後、例えば揺れ変動を行うことなく停止する(図13(m)〜(p))。またこのとき、ミニ図柄93も変動を停止する。
その際、停止エフェクト画像90bは演出図柄50の減速中に動画表示され(図13(n)〜(o))、演出図柄50の停止時には画面から消去される(図13(p))。なお、動画表示部92のアニメーションについては、演出図柄50の停止中は停止表示されるが(図13(p))、演出図柄50の減速中については(図13(n)〜(o))、遊技者が視認可能である場合には変動させることが望ましい。
演出図柄50の停止後、次の第2特別図柄の変動開始により、例えば新たな連続擬装変動の1回目の擬装変動における開始時動作(ポップアップ)及び高速変動に移行する(図13(q)〜(t))。このとき、演出図柄50の近傍には開始エフェクト画像90aが表示される。
また、新たな連続擬装変動の開始時には残り回数表示画像97が更新される。即ち、残り回数表示画像97における残り擬装変動回数を示す小数点以下の部分が、新たな連続擬装変動の初期値(例えば8)に更新された後(図13(q))、残り変動回数を示す整数部分と、残り擬装変動回数を示す小数点以下の部分とが夫々1減算される(図13(r))。
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機では、演出図柄50は、擬装変動の終了時に完全に停止することなく次の擬装変動を開始し、擬装変動の終了前に、演出図柄50の近傍で停止エフェクトの実行を開始し、次の擬装変動の開始までの所定時点で停止エフェクトを画面から消去するように構成されているため、第1の実施形態と同様、通常の1変動とは異なる部分を設けつつ、違和感なく1変動を複数変動に見せることが可能である。
<第3の実施形態>
図14は本発明の第3の実施形態を例示し、第1,第2の実施形態を一部変更して、第2特別図柄の1回の変動中に複数回(ここでは10回)の擬装変動を超高速(例えば、擬装変動1回あたり0.3秒〜0.5秒程度)で繰り返す場合の例を示している。
図14では、1回の擬装変動において、演出図柄50が開始時動作後に高速変動をし、減速して揺れ変動を行うとしているが、この一連の動作が例えば1秒にも満たないような短時間で行われる場合、遊技者は画面上の演出図柄50を見てその動作状況を識別することは不可能若しくは非常に困難である。
そこで本実施形態では、演出図柄50による擬装変動の開始時に開始エフェクト画像90aを表示し、同じく擬装変動の終了時に停止エフェクト画像90bを表示することにより、遊技者が演出図柄50の動作状態を識別できない状況においても、開始エフェクト画像90a、停止エフェクト画像90bにより擬装変動の変動開始、変動終了を認識可能となっている。なお、開始エフェクト画像90a、停止エフェクト画像90bの表示時についても、演出図柄50の変動動作を画面上に忠実に表示してもよいし、演出図柄50を高速表示のままにしてもよいし、演出図柄50を半透明にして固定的に表示するようにしてもよい。
本実施形態が他の実施形態と異なる点としては、第1の実施形態又は第2の実施形態では、動画表示部の変化や停止エフェクトによるサポートがありつつも、遊技者はあくまでも演出図柄50の変動回数をカウントできていたが、第3の実施形態では遊技者が演出図柄50の動きのみをもって変動回数をカウントすることは不可能もしくは非常に困難であるという点にある。
このような超高速変動を実施する利点としては、例えば擬装変動の回数によって大当りとなる期待度が異なる場合において、全体的な変動時間が冗長にならないという点が挙げられる。擬装変動1回より擬装変動2回の方が大当り期待度が高く、擬装変動2回より擬装変動3回の方が大当り期待度が高い、という遊技機は当業界において広く知られている。しかしながら、擬装変動の回数が多くなればなるほど実際の1回の図柄変動のトータル時間は長くなってしまう。
そこで、擬装変動の時間を、例えば、実際の1回の図柄変動のトータル時間(仮に120秒とする)の少なくとも半分以下(60秒以下)、より好ましくは1/10以下(12秒以下)の時間に抑えつつ、さらにその間に擬装変動の回数(擬装変動1回、2回・・・10回など)のバリエーションを複数個(例えば2〜4個、より好ましくは5個以上)設定することにより、大当り期待度を細分化して遊技者に伝えることを可能としている。
なお、本実施形態では開始エフェクト画像90a、停止エフェクト画像90bを共に表示するように構成したが、停止エフェクト画像90bを表示し、開始エフェクト画像90aは表示しなくてもよいし、開始エフェクト画像90aについては1回目の擬装変動の開始時にのみ表示してもよい。
また図14の例では、少なくとも一部の擬装変動(ここでは7回目以降の擬装変動)において、その開始時にカウントダウン演出におけるカウント画像91を表示するようになっている。このカウント画像91を表示することにより、開始エフェクト画像90aと同様、遊技者が演出図柄50の動作状態を識別できない状況においても擬装変動の変動開始を認識可能である。
なお、図14の例では残り変動回数表示画像94を表示せず、残り擬装変動回数表示画像95のみを表示しているが、これは任意のタイプのパチンコ機や任意の遊技状態における連続擬装変動を想定しているためである。
<第4の実施形態>
図15は本発明の第4の実施形態を例示し、第1の実施形態を一部変更して、擬装変動の終了時に動画表示部92のアニメーションを一時停止する際に、演出図柄50の装飾部Pbを消去するように構成した例を示している。
図15は、第1の実施形態における図8に対応している。図15が図8と異なるのは、動画表示部92のアニメーションを一時停止する際に((h)〜(i))、図柄Pを構成する図柄本体部Paと装飾部Pbとのうちの装飾部Pbを一時消去している点のみである。このように、擬装変動の終了時に動画表示部92のアニメーションを一時停止する際に、演出図柄50の装飾部Pbを消去することにより、遊技者に演出図柄50の停止をより強く印象付けることができる。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば第1の実施形態では、擬装変動の終了時に遊技者に演出図柄50が停止したように印象付けるべく、動画表示部92の変化(アニメーション)を一時停止する例を示したが、その場合の動画表示部92は演出図柄50の図柄本体部Pa、装飾部Pb等と一体的に移動するものであればどのようなものでもよいし、アニメーションの種類や内容も任意である。例えば装飾部Pbを構成するキャラクタを動画表示部92とし、そのキャラクタのアニメーション(図16)を一時停止するように構成してもよい。
第1,第4の実施形態では、擬装変動の終了時に、動画表示部92のアニメーションを一時停止するだけでなく、そのアニメーションの表示領域たる動画表示部92の範囲を縮小して、図柄本体部(図柄構成部)Paの内側のみに変更するように構成したが(表示態様の変更)、動画表示部92のアニメーションを一時停止させる際に行う表示態様の変更は、これに限られるものではない。例えば、動画表示部92の範囲を拡大したり、表示色の変更(例えば炎の色を赤から青へ変更)等でもよい。もちろん、動画表示部92のアニメーションを一時停止させる際に表示態様の変更は行わなくてもよい。
実施形態では、変動停止報知表示として停止エフェクト画像90bの表示を、変動開始報知表示として開始エフェクト画像90a、カウント画像91の表示を夫々例示したが、これに限られるものではなく、例えば演出図柄50の変化(変形、回転、色変化等)を変動停止報知表示、変動開始報知表示としてもよいし、カウントダウン演出以外の予告演出に関する画像を変動停止報知表示、変動開始報知表示としてもよい。
残り変動回数表示画像94、残り擬装変動回数表示画像95の表示態様は任意であり、残り変動回数表示画像94を数字以外の例えばゲージメータ等で構成してもよいし、残り擬装変動回数表示画像95をアラビア数字等で構成してもよい。
実施形態では連続擬装変動中は保留表示画像X1〜,Y1〜,Zを表示しないように構成したが、連続擬装変動中の少なくとも一部の期間中に保留表示画像X1〜,Y1〜,Zを表示してもよい。
擬装変動の開始時、終了時に、画像表示手段25の近傍に配置した可動体を動作させることにより、演出図柄50の変動開始報知、変動停止報知を行うようにしてもよい。
また、演出図柄50が変動を開始する際に行う開始時動作として、スクロール方向とは逆の方向(ここでは上方向)に所定距離移動する「ポップアップ」を例に挙げて説明したが、変動開始時動作はこれに限らない。例えば、左右方向に揺れてからスクロールを開始したり、図柄が拡大・縮小(または拡縮)してからスクロールを開始したり、その他様々な図柄動作を「変動開始時動作」の範疇に含んでもよい。
更に、必ずしも何かしらの開始時動作をさせる必要はなく、それに代えて開始エフェクト画像90aを表示したり、擬装変動終了時に一旦消去していた演出図柄50の装飾部Pbを表示したりすることで、変動が開始されることを遊技者が想起し得るようにしてもよい。また、演出図柄50の一部(周囲部分や中央部分)または全部が発光するなども含めて「開始時動作」としてもよいし、上述した開始時の演出を総称して「開始時演出」と表現してもよい。
実施形態では本発明をいわゆる1種2種混合タイプのパチンコ機に採用した例を示したが、それ以外のパチンコ機においても、またアレンジボール機、雀球遊技機等の各種の遊技機においても同様に実施することが可能である。また、スロットマシンにおいても、液晶表示手段を備え、数字や図柄の変動表示が可能である場合には、本発明を実施することが可能である。その場合においては、本願実施形態で言及していないスロットマシンの構成のうち、少なくとも遊技機規則(昭和六十年国家公安委員会規則第四号:遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則)に記載されている主たる構成(レバー、リール、停止ボタン等)については例示するまでもない周知技術として、適宜特許請求の範囲に記載できるものとする。