JP2020122239A - ガラスチョップドストランドマット - Google Patents
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Abstract
Description
ガラスチョップドストランドマットを製造するには、先ず始めに、ガラス繊維を所定の長さに切断して、ガラスチョップドストランドを得る。次に、ガラスチョップドストランドをベルトコンベア等の搬送手段の上に分散し、シート状に堆積する(分散堆積工程)。
搬送手段に分散堆積されたガラスチョップドストランドは、当該搬送手段によって搬送されながら、ガラスチョップドストランドに結着剤を散布する結着剤散布工程、結着剤が付着したガラスチョップドストランドを加熱する加熱工程、及び加熱後のガラスチョップドストランドを冷却しながら圧接する冷間圧接工程等を経る。これにより、シート状のガラスチョップドストランドマットが連続的に成形される。
そして、成形されたガラスチョップドストランドマットは、巻取り装置によって巻き取られてロール状の巻回体に形成され(巻取り工程)、その後出荷される(例えば、「特許文献1」を参照)。
また、引張強度が略均一であるため、ガラスチョップドストランドマットを所望の形状に成形加工する場合に、当該ガラスチョップドストランドマットの扱いが困難となることもなく、且つ、巻芯への巻取り作業が困難となることもない。
即ち、本発明に係るガラスチョップドストランドマットによれば、安定した製品特性を確保し、ガラスチョップドストランドマットの品質向上を図ることができる。
なお、以下の説明に関しては便宜上、図2における上下方向を、製造装置1の上下方向と規定して説明する。また、図1乃至図3における矢印Aの方向を、ガラスチョップドストランドS、またはガラスチョップドストランドマットMの搬送方向と規定して記述する。
先ず、本発明を具現化するガラスチョップドストランドマットMの構成について、図1を用いて説明する。
ガラスチョップドストランドマットMは、細かく切断された複数のガラス繊維からなるガラスチョップドストランドS(図2を参照)を纏めて冷間圧接することで、シート状に成形するものである。
ガラスチョップドストランドマットMは、主に、後述する製造装置1(図2を参照)によって、一方向(図1中の矢印Aの方向)に搬送されながら連続的に成形され、巻芯71に巻取られて巻回体Rに形成された後、最終製品として出荷される。
なお、中央部に位置する矩形板片Ma3を切り出す際において、例えば、ガラスチョップドストランドマットMのマット幅方向における中心線CLが、幅方向の中心となるように切り出すものとする。
さらに、上述の引張強度の比(Tk/Ta3)は、日本工業規格(JIS R3420(2013) 7.18)に従う試験体の幅及び長さが各々150mm及び300mmの引張破断試験によって測定された、一端部側矩形板片Ma1と他端部側矩形板片Ma2との長さ方向における引張強度の算術平均Tk、及び中央部側矩形板片Ma3における長さ方向の引張強度Ta3から求められる。
<JIS R3420(2013) 7.18>
7.18 マットの引張強さ
7.18.1 一般事項
マットの引張強さの試験方法について規定する。この方法は、チョップドストランドマットに適用するが、コンティニュアスマットにも同時に適用できる。
7.18.2 原理と用語
状態調節した規定の寸法の試験片を、記録計などの引張破断力を測定できる適切な機械装置によって引き伸ばす。引張破断力は、破壊までに至った試験片を破断するのに要する最大荷重を、一般にニュートン(N)で表す。
7.18.3 試験用機械器具
試験用機械器具は、次のものを用いる。
a)引張試験機 全ての試験機は、次のものから構成される。
1)試験片をつかむための適切な一対のクランプ。幅が160mmで最小深さが25mmのもの。クランプの面は平面で、かつ、平行であって、試験片の幅全体にわたって均一な圧力を与え、スリップを防止できなければならない。クランプはいかなるときにおいても、試験片の軸が直線的に保持されるものでなければならない。クランプ間の始めの距離は200mmとする。
2)試験片に張力を加える手段
3)試験片に加わる荷重を連続的に指示又は記録する機構。この機構は、規定された試験速度で実用上慣性がなく、真の値の1%以内の精度で力を示すものでなければならない。標準の機械には定速伸長系の試験機を用いる。低速緊張系及び低速荷重系のような他のタイプの試験機もある。そのような試験機が利用可能ならば、受渡当事者間の協議で、使用することができる。しかし、異なるタイプの試験機からの結果は必ずしも比較できない。
4)示された力の最大誤差は、試験機が使用される範囲内のいかなる点においても、真の力の1%を超えてはならない。クランプ分離指示値の許容誤差は、2mmを超えてはならない。引張試験機の精度は、適切な特性をもった検定されたスプリングなどによって確かめなければならない。
b)予備状態調節に適した雰囲気を作り出す装置[7.18.4.a)参照]
c)標準試験室雰囲気を作り出し、保持する装置[7.18.4.b)参照]
d)型板
1)チョップドストランドマット用:幅150mm×長さ316mm又は幅300mm×長さ300mmのもの。
2)コンティニュアスマット用:幅75mm×長さ316mmのもの。
e)トリミング用具 ナイフ、はさみ、カッターなど。
7.18.4 状態調節及び試験雰囲気
状態調節及び試験雰囲気は、次による。
a)状態調節 箇条4a)に規定する標準雰囲気で行う。[4a)には、試験室の標準状態又は試験条件の標準雰囲気をJIS K 7100に規定する18〜28℃の周囲温度とすることが規定されている。]
1)ロールは、16時間を標準とする。ただし、受渡当事者間の協議で、定めてもよい。
2)試験片は、1時間を標準とする。
b)試験雰囲気 箇条4a)に規定する標準雰囲気で行う。
7.18.5 試料及び試験片
少なくともロール外層から2層分を取り除き、欠陥が認められず、損傷がない部分から、トリミング用具[7.18.3e)参照]を用いて、少なくとも400mm幅の試料を切断する。この試料にしわが入らないよう注意を払って取り扱う。次に規定する試験片についても同様の注意が必要である。型板[7.18.3d)参照]を用いて、試験片の主軸をマットの長さ方向に平行にした幅150mm(又は75mm)×長さ316mmの試験片を必要な数だけ切り取る。加えて、マットの幅方向の試験を行う場合は、マットの幅方向に平行した幅150mm(又は75mm)×長さ316mmの試験片を採取する。トリミングしたマットの場合、少なくとも両端から内側に10mm以上離して採取する。
コンティニュアスマットの場合、長さ方向の試験片だけを使用する。
試験片は最小5個が使用される。一つの試料から必要な数の試験片が採取できない場合には、複数の試料から試験片を均等に分布するように採取する。試験するマットの種類を確認するためには、マットの単位面積当たりの質量(7.2参照)が明確になっているマットから試験片を切り取るのが便利である。
なお、受渡当事者間の協議で、試験片の採取方法を定めている場合には、その旨試験報告書に記録する。
7.18.6 操作
操作は、次による。
a)試験片のクランプ間の距離を200mmに調節する。
b)クランプ分離速度が200±10mm/min又は100±10mm/minになるように試験機の速度を調整する。
c)クランプが一直線に並び、かつ、平行であることを確認する。試験片の縦軸が、引張試験機の張力軸に一致するように試験片をクランプに取り付ける。クランプを均一にしっかり締め、試験片がまっすぐになるように試験片に軽い張力を加える。引張試験機を始動させ、試験片を破断点まで伸ばす。試験片を破断するのに要した荷重をニュートン(N)で記録する。クランプの端から10mm以内で破断した試験片、又はクランプの中でスリップした試験片から得られた結果は除き、必要な数の追加の試験片を試験する(7.18.5参照)。完全な破断でない場合は試験報告にその旨を記録する。
7.18.7 結果の表し方
各々の試験片から得られた値を平均し、マットの破断力として、JIS Z 8401規則Bによって数値を丸め、整数で表す。必要であるならば、範囲を記載する。
これにより、ガラスチョップドストランドマットMを所望の形状に成形加工する場合に、当該ガラスチョップドストランドマットMの扱いが困難となることもなく、且つ、巻芯71への巻取り作業が困難となることもない。
その結果、例えば納入先等において、巻回体Rより引き出されたガラスチョップドストランドマットMを所定の形状に成形加工する場合に、成形不良を生じる可能性が高まる。
また、納入先等において、剛性が高くなりすぎ引き出されたガラスチョップドストランドマットMを所定の形状に成形加工する場合に、成形不良を生じる可能性が高まる。
また、納入先等において、剛性が高くなりすぎ引き出されたガラスチョップドストランドマットMを所定の形状に成形加工する場合に、成形不良を生じる可能性が高まる。
次に、本実施形態によって具現化されるガラスチョップドストランドマットMを製造するための、製造装置1の全体構成について、図2及び図3を用いて説明する。
また、結着剤散布工程S02は、シート状に堆積されたガラスチョップドストランドSに結着剤Pを散布するする工程である。
また、加熱工程S03は、結着剤が付着したガラスチョップドストランドSを加熱する工程である。
また、冷間圧延工程S04は、加熱後のガラスチョップドストランドSを冷却しながら圧接し、ガラスチョップドストランドマットMを成形する工程である。
さらに、巻取り工程S05は、成形されたガラスチョップドストランドマットMをロール状に巻取る工程である。
また、これらの切断装置10、結着剤付与装置30、加熱炉40、冷間圧延ロール50、及び巻取り装置70は、搬送方向(図2に示す矢印Aの方向)の上流側から下流側に向かって順に配置されている。
切断装置10は、例えば、水平方向に延長され、且つ互いに対向して配置される一対のカッターローラ11及びゴムローラ12を備える。
一方、ゴムローラ12は、カッターローラ11と対向する側の側面が、軸心を中心として下方に向かって回転可能に構成されている。
従って、製造されたガラスチョップドストランドマットMは、後述する第一搬送装置20や第二搬送装置60の搬送面との摩擦力が低下して滑り易くなる。
従って、第一搬送装置20や第二搬送装置60の搬送面との接触面積が低下することから、上述したガラスチョップドストランドSの長さが10mm未満である場合と同じく、当該搬送面との摩擦力が低下して滑り易くなる。
第一搬送装置20は、切断装置10によって生成されたガラスチョップドストランドSを、冷間圧延ロール50に向かって水平方向に搬送する装置である。
第一搬送装置20は、例えば、ガラスチョップドストランドSの搬送方向に沿って、上流側から下流側に向かって順に配置される、第一搬送コンベア21、第二搬送コンベア22、及び第三搬送コンベア23等により構成される。
なお、第二搬送コンベア22のローラ22a及び第二搬送ベルト22bは、上述した第一搬送コンベア21のローラ21a及び第一搬送ベルト21bと同様な構成からなるため、以下の説明においては記載を省略する。
なお、第三搬送コンベア23のローラ23a及び第三搬送ベルト23bは、上述した第一搬送コンベア21のローラ21a及び第一搬送ベルト21bと同様な構成からなるため、以下の説明においては記載を省略する。
結着剤付与装置30は、図2に示すように、樹脂粉末である結着剤Pを、第二搬送コンベア22における第二搬送ベルト22bの上面に散布して、当該第二搬送ベルト22b上に載置されたガラスチョップドストランドSに結着剤Pを付着させる装置である。
結着剤付与装置30は、第二搬送コンベア22の上方において、結着剤Pの噴出口を、下方の第二搬送ベルト22bに向けた状態にて配置される。
また、その他の使用可能な熱可塑性樹脂粉末として、ナイロン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル等の樹脂粉末が挙げられる。
この際、結着剤付与装置30の下方を通過することにより、当該結着剤付与装置30によって、ガラスチョップドストランドSに結着剤Pが散布され、当該結着剤Pは、ガラスチョップドストランドSに対して均一に付着する(結着剤散布工程S02)。
ガラスチョップドストランドSが予め水で湿潤状態にされていると、水の表面張力の作用によりガラスチョップドストランドSの表面に結着剤Pが付着し易くなるため、ガラスチョップドストランドS同士の接着効果がより高まる。
その結果、結着剤の使用量を減らすことができ、第一搬送装置20や後述する第二搬送装置60の搬送面に対して、製造されたガラスチョップドストランドマットMの表面が滑り易くなるのを、抑制することができる。
従って、図2に示すように、例えば、冷間圧接工程S04において一旦シート状に成形されたガラスチョップドストランドマットMを最終工程である巻取り工程S05に向かって搬送する際に、後述する第二搬送装置60の搬送面と擦れて、マット幅方向の端部におけるガラスチョップドストランドSが多少脱落したとしても、当該マット幅方向の端部におけるガラスチョップドストランドSの密度が、マット幅方向の中央部におけるガラスチョップドストランドSの密度と比べて、極端に低くなるのを抑制することができる。
その結果、最終製品として得られるガラスチョップドストランドマットMは、マット幅方向の中央部と両端部との間で、長さ方向(本実施形態においては、平面視にてマット幅方向との直交方向)の引張強度の比が所定の範囲内に収まった、安定した製品特性を有するようになっている。
従って、最終製品として得られるガラスチョップドストランドマットMに含まれるガラスチョップドストランドSの密度は、マット幅方向に渡って略均一となる。
これにより、冷間圧延ロール50の圧接力は、マット幅方向の中央部に相当する領域に比べて、両端部に相当する領域がより大きくなることから、マット幅方向の両端部における結着剤Pの結着力の急激な低下が抑制される。
従って、最終製品として得られるガラスチョップドストランドマットMに含まれるガラスチョップドストランドSの密度は、マット幅方向に渡って略均一となる。
加熱炉40は、結着剤Pが付着したガラスチョップドストランドSを加熱して、当該結着剤Pを溶融するためのものである。
加熱炉40は、第三搬送コンベア23の搬送方向の中途部において、第三搬送ベルト23bの上部の一部を囲い込むようにして配置される。
この際、加熱炉40内を通過することにより、当該加熱炉40内の雰囲気温度によって、ガラスチョップドストランドSに付着した結着剤Pが溶融される(加熱工程S03)。
冷間圧延ロール50は、結着剤Pが付着したガラスチョップドストランドSを圧接しながら引き延ばし、シート状のガラスチョップドストランドマットMを形成するためのものである。
冷間圧延ロール50は、水平方向、且つ搬送方向との直交方向に延長されるとともに、ガラスチョップドストランドSの厚み方向(本実施形態においては、上下方向)に対向して配置される一対のロール51・51によって構成され、第三搬送コンベア23の下流側に配置される。
これにより、ガラスチョップドストランドSは、一対のロール51・51によって冷却しながら圧接され、細かく切断されたガラスチョップドストランドS同士が結着されて、ガラスチョップドストランドSと結着剤Pからなるシート状のガラスチョップドストランドマットMに成形される(冷間圧接工程S04)。
第二搬送装置60は、冷間圧延ロール50を通過して成形されたガラスチョップドストランドマットMを、巻取り装置70に向かって搬送するための装置であって、巻取り装置70によって巻取られたガラスチョップドストランドマットMの長さが所定長さに到達すると、当該ガラスチョップドストランドマットMを、マット幅方向に裁断する機能を有する。
そして、上流側搬送コンベア62においては、複数のローラ62a・62a・・・の内の駆動ローラがモータによって駆動されることにより、上流側搬送ベルト62bが、これら複数のローラ62a・62a・・・を介して回転駆動する構成となっている。
そして、下流側搬送コンベア63においては、複数のローラ63a・63a・・・の内の駆動ローラがモータによって駆動されることにより、下流側搬送ベルト63bが、これら複数のローラ63a・63a・・・を介して回転駆動する構成となっている。
巻取り装置70は、成形されたシート状のガラスチョップドストランドマットMをロール状に巻取り、巻回体Rを形成する装置である。
巻取り装置70には巻芯71が取付けられており、当該巻芯71の外周面にガラスチョップドストランドマットMの搬送方向下流側の端部を接着させて、巻芯71を回転させることで、巻回体Rが形成される(巻取り工程S05)。
次に、本発明に係るガラスチョップドストランドマットにおいて、その有効性を確認するために行った検証実験について説明する。
また、実施例2、3については、目付が80g/m2であり、実施例1と同等のマット幅寸法からなるガラスチョップドストランドマットを作製することとした。
さらに、実施例4、5については、目付が100g/m2であり、実施例1と同等のマット幅寸法からなるガラスチョップドストランドマットを作製することとした。
また、一端部側矩形板片の引張強度と、他端部側矩形板片の引張強度との算術平均を算出した。
その結果、実施例2のガラスチョップドストランドマットにおいて、マット幅方向の中央部における引張強度を示す、中央部側矩形板片についての引張強度の測定値は、190Nであり、マット幅方向の両端部における引張強度を示す、一端部側矩形板片及び他端部側矩形板片についての引張強度の測定値の算術平均は、195Nであった。
その結果、実施例3のガラスチョップドストランドマットにおいて、マット幅方向の中央部における引張強度を示す、中央部側矩形板片についての引張強度の測定値は、221Nであり、マット幅方向の両端部における引張強度を示す、一端部側矩形板片及び他端部側矩形板片についての引張強度の測定値の算術平均は、234Nであった。
その結果、実施例5のガラスチョップドストランドマットにおいて、マット幅方向の中央部における引張強度を示す、中央部側矩形板片についての引張強度の測定値は、190Nであり、マット幅方向の両端部における引張強度を示す、一端部側矩形板片及び他端部側矩形板片についての引張強度の測定値の算術平均は、202Nであった。
その結果、実施例5のガラスチョップドストランドマットにおいて、マット幅方向の中央部における引張強度を示す、中央部側矩形板片についての引張強度の測定値は、183Nであり、マット幅方向の両端部における引張強度を示す、一端部側矩形板片及び他端部側矩形板片についての引張強度の測定値の算術平均は、139Nであった。
また、比較例2については、目付が100g/m2であり、上述の実施例1と同等のマット幅寸法からなるガラスチョップドストランドマットを作製することとした。
さらに、比較例3については、目付が80g/m2であり、上述の実施例1と同等のマット幅寸法からなるガラスチョップドストランドマットを作製することとした。
その結果、比較例1のガラスチョップドストランドマットにおいて、マット幅方向の中央部における引張強度を示す、中央部側矩形板片についての引張強度の測定値は、234Nであり、マット幅方向の両端部における引張強度を示す、一端部側矩形板片及び他端部側矩形板片についての引張強度の測定値の算術平均は、148Nであった。
その結果、比較例2のガラスチョップドストランドマットにおいて、マット幅方向の中央部における引張強度を示す、中央部側矩形板片についての引張強度の測定値は、138Nであり、マット幅方向の両端部における引張強度を示す、一端部側矩形板片及び他端部側矩形板片についての引張強度の測定値の算術平均は、83Nであった。
その結果、比較例3のガラスチョップドストランドマットにおいて、マット幅方向の中央部における引張強度を示す、中央部側矩形板片についての引張強度の測定値は、192Nであり、マット幅方向の両端部における引張強度を示す、一端部側矩形板片及び他端部側矩形板片についての引張強度の測定値の算術平均は、247Nであった。
ここで、「製品特性の評価」については、「マット幅方向の端部における毛羽の量が多いほど、ロール状に巻取られたガラスチョップドストランドマットを引き出す際に、マット幅方向の端部に亀裂等が発生する。」という観点に基づき、各ガラスチョップドストランドマットにおけるマット幅方向の端部に発生する毛羽の量を、目視によって確認することにより行うこととした。また、「加工時の取り扱い性が悪いほど、ガラスチョップドストランドをロールから引き出した時にしわが発生する」という観点に基づき、各ガラチョップドストランドマットをロールから10m引き出した際に、マットの中央部に発生するしわの有無を、目視によって確認することにより行うこととした。
なお、評価結果を表す「毛羽の量」については、ガラスチョップドストランドマットのマット幅方向の端部において、ほとんど毛羽の発生が見られない場合には「極小」と表記し、許容範囲内の少量の毛羽の発生が見られる場合には「少」と表記し、許容範囲を超える毛羽の発生が見られる場合には「多」と表記している。また、評価結果を示す「しわの有無」については、ガラスチョップドストランドマットのマット幅方向の中央部において、しわの発生が見られない場合には「無」と表記し、しわの発生が見られた場合には「有」と表記している。
また、しわは何れも「無」であった。
また、これらの実施例1〜4におけるガラスチョップドストランドマットにおいて、マット幅方向の両端部における長さ方向の引張強度の引張強度の算術平均Tkと、中央部における長さ方向の引張強度Ta3との比(Tk/Ta3)は、それぞれ0.77、1.03、1.06、及び1.06となり、何れも0.75以上1.20以下の範囲内である。
なお、しわは何れも「無」であった。
また、実施例5におけるガラスチョップドストランドマットにおいて、マット幅方向の両端部における長さ方向の引張強度の算術平均Tkと、中央部における長さ方向の引張強度Ta3との比(Tk/Ta3)は、0.76となり、0.75以上1.20以下の範囲内である。
なお、比較例1、2は、しわは何れも「無」であったが、比較例3は、しわはいずれも「有」であった。
2 案内部材
10 切断装置
11 カッターローラ
12 ゴムローラ
13 チャンバー
20 第一搬送装置
21 第一搬送コンベア
21a ローラ
21b 第一搬送ベルト
22 第二搬送コンベア
22a ローラ
22b 第二搬送ベルト
23 第三搬送コンベア
23a ローラ
23b 第三搬送ベルト
30 結着剤付与装置
40 加熱炉
50 冷間圧延ロール
51 ロール
60 第二搬送装置
61 裁断機構
61a 裁断刃
62 上流側搬送コンベア
62a ローラ
62b 上流側搬送ベルト
63 下流側搬送コンベア
63a ローラ
63b 下流側搬送ベルト
70 巻取り装置
71 巻芯
C ガラスケーキ
CL 中心線
F ガラス繊維
L 切断線
M ガラスチョップドストランドマット
Ma 矩形板片
Ma1 一端部側矩形板片
Ma2 他端部側矩形板片
Ma3 中央部側矩形板片
P 結着剤
R 巻回体
S ガラスチョップドストランド
S01 分散堆積工程
S02 結着剤散布工程
S03 加熱工程
S04 冷間圧延工程
S05 巻取り工程
T1 領域
T2 領域
Claims (3)
- ガラスチョップドストランドをシート状に成形してなるガラスチョップドストランドマットであって、
マット幅方向の中央部、一端部及び他端部において、それぞれ、
(前記マット幅方向の寸法150mm)×(前記マット幅方向と直交する長さ方向の寸法300mm)
の外形寸法からなる矩形状に切り出された3枚の矩形板片において、
前記マット幅方向の一端部に位置する前記矩形板片の、前記長さ方向における引張強度Ta1と、前記マット幅方向の他端部に位置する前記矩形板片の、前記長さ方向における引張強度Ta2との算術平均をTk(=(Ta1+Ta2)/2)とした場合、
Tkと、前記マット幅方向の中央部に位置する前記矩形板片の、前記長さ方向における引張強度Ta3の比(Tk/Ta3)は、0.75以上1.20以下である、
ことを特徴とするガラスチョップドストランドマット。 - 前記マット幅方向の中央部に位置する前記矩形板片の、前記長さ方向における引張強度T3は、
日本工業規格(JIS R3420(2013)7.18)に従う試験体の幅及び長さが各々150mm及び300mmの引張破断試験において、140N以上300N以下である、
ことを特徴とする、請求項1に記載のガラスチョップドストランドマット。 - 前記マット幅方向の一端部及び他端部にそれぞれ位置する前記矩形板片の、前記長さ方向における引張強度の算術平均Tkは、
日本工業規格(JIS R3420(2013)7.18)に従う試験体の幅及び長さが各々150mm及び300mmの引張破断試験において、140N以上300N以下である、
ことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のガラスチョップドストランドマット。
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