例えば、図1(a)に示すように、夜間などにヘッドライト1(ロービーム)を点灯して車両2を走行している場合には、道路標識3の近くまで進まないと、前方にある道路標識3の内容を認識することが難しい。この状態から、図1(b)に示すように、道路標識3から離れた位置からでも、道路標識3を認識できるようにしたいという要望がある。そのために、車両用道路標識認識支援装置4(図2)を、車両2に対して備えるようにする。車両用道路標識認識支援装置4は、道路標識3に対する認識を支援するために車両2に搭載される装置である。なお、図1では分かり易いようにヘッドライト1そのものではなく、ヘッドライト1からの光に対して符号を付すようにしている。
(構成 1)そのために、図2に示すように、車両用道路標識認識支援装置4は、少なくとも車両2の前方の画像5を撮像する撮像部6と、撮像部6によって得られた画像5の中の道路標識3の有無を判定する道路標識存在判定部7と、道路標識存在判定部7によって道路標識3有りと判定された場合に、道路標識3の位置を算出する道路標識位置算出部8と、道路標識位置算出部8によって算出された道路標識3の位置へ照明光9が向くように車両用照明装置11の照射方向12を制御する配光制御部13を備えるように構成しても良い。
(構成 2)車両用道路標識認識支援装置4は、道路標識3の種別,内容を認識する道路標識内容認識部15を備えても良い。配光制御部13は、道路標識内容認識部15が、道路標識3の内容を認識できないときに、道路標識3の位置へ向けて車両用照明装置11の照明光9を照射させるようにしても良い。
(構成 3)車両用道路標識認識支援装置4では、照明光9は、近赤外光32または可視光16の少なくとも一方とされても良い。そして、照明光9の照射方向12を制御可能な車両用照明装置11は、車両前方へ向けて出射する可視光16の配光を変更可能な可変配光式ヘッドライト17としても良い。
(構成 5)車両用道路標識認識支援装置4では、道路標識存在判定部7は、車両2の周辺の道路標識情報21を取得したときに、道路標識3の有無の判定を行うようにしても良い。
(構成 6)車両用道路標識認識支援装置4は、車両2の周辺に道路標識3が存在する可能性があるか否かを判定する道路標識存在可能性判定部22を有しても良い。具体的には、道路標識存在可能性判定部22を、車両2の周辺の道路標識情報21を出力する道路標識情報出力部23などとすることができる。
(構成 7)車両用道路標識認識支援装置4では、道路標識存在可能性判定部22は、記憶している道路標識3の設置位置を示す情報に基づいて、車両2の前方に道路標識3が存在する可能性があるか否かを判定するようにしても良い。具体的には、道路標識存在可能性判定部22としての道路標識情報出力部23を、記憶しているデータベース25を用いて道路標識情報21を出力するものなどとすることができる。
(構成 8)車両用道路標識認識支援装置4では、車両用照明装置11は、道路標識3の位置へ向けて照明光9を照射したあとに、道路標識存在判定部7または道路標識内容認識部15へ照射完了信号26を送るようにしても良い。
(作用効果 1)車両用道路標識認識支援装置4では、図3に示すように、撮像部6(カメラ)が、少なくとも車両2の前方の画像5を撮像する(ステップ1)。次に、道路標識存在判定部7が、撮像部6によって得られた画像5の中の道路標識3の有無を判定する(ステップ2)。道路標識存在判定部7によって道路標識3が有りと判定された場合には、最終的に、道路標識位置算出部8が道路標識3の位置を算出する。そして、配光制御部13が、車両用照明装置11による照明光9の照射方向12を制御して、道路標識位置算出部8によって算出された道路標識3の位置へ向けて車両用照明装置11の照明光9を照射させる(ステップ4)。なお、道路標識存在判定部7によって道路標識3が無しと判定された場合には、車両用照明装置11による上記した特定位置への照明光9の照射は特に行う必要がない。
これにより、車両用道路標識認識支援装置4は、撮像部6の画像5の中から道路標識存在判定部7が道路標識3(道路標識3らしい物体も含む)を発見した場合に、道路標識位置算出部8で算出した道路標識3の位置へ向けて照明光9を照射することができ、道路標識3が照明光9によって局所的に照らされて明るくなるので、実際に道路上に存在している道路標識3の内容を視認し易くなり、運転者や車両用道路標識認識支援装置4は、道路標識3の内容を、より容易且つ明瞭に認識できるようになる。よって、遠方からでも道路標識3を早期に発見することが可能になる。また、夜間やトンネルなどの暗い環境においても、道路標識3に対する視認や認識の精度を向上して、昼間などの明るい環境と同様に、安全運転を促すことなどが可能になる。
(作用効果 2)道路標識内容認識部15によって、道路標識3の種別,内容を認識するようにしても良い(ステップ3)。この際、道路標識内容認識部15が道路標識3の内容を認識(または判読)できないときに、(道路標識内容認識部15が道路標識存在判定部7に認識不可信号27(図2)を送り、認識不可信号27によって道路標識存在判定部7が道路標識位置算出部8を介して配光制御部13に標識存在位置信号28を送ることで、)配光制御部13は、道路標識3の位置へ向けて車両用照明装置11の照明光9を照射させるようにしても良い。なお、道路標識内容認識部15が道路標識3の内容を認識(判定または判読)できるときには、車両用照明装置11による道路標識3への照明光9の照射は行わないようにしても良い。
これにより、車両用道路標識認識支援装置4は、道路標識内容認識部15によって、実際に道路上に存在している道路標識3の種別,内容を自動的に認識できるようになる。この際、道路標識内容認識部15が道路標識3の内容を認識できないときに、車両用照明装置11の配光を制御して道路標識3の位置へ向けて照明光9を照射させることで、照明光9に照射された道路標識3の内容を道路標識内容認識部15によって認識し易くすることができる。加えて、道路標識内容認識部15が道路標識3の内容を認識できる場合には、車両用照明装置11の配光を制御しないようにすることができ、これにより、配光制御部13などの処理負荷(負担)を軽減して、車両用道路標識認識支援装置4の効率的運用を図ることが可能になる。
なお、道路標識内容認識部15が道路標識3の内容を認識(または判読)する前に、車両用照明装置11による道路標識3への照明光9の照射を行うようにすることも構成的には可能である。
(作用効果 3)照明光9は、近赤外光32または可視光16の少なくとも一方とされても良い。照明光9を近赤外光32とすることで、人の目には見えないように道路標識3を照明して機械的に道路標識3の有無を判定させたり認識させたりできる。また、照明光9を可視光16とすることで、人の目で見えるように道路標識3を照明して乗員に道路標識3の有無の判定や認識などを行わせることができる。
そして、車両用照明装置11を、可変配光式ヘッドライト17としても良い。これにより、車両前方へ向けて照明光9を照射する可変配光式ヘッドライト17を用いて、照明光9の配光を変更できるようになる。
そのため、可変配光式ヘッドライト17が持つ配光変更機能を有効利用して、車両前方の道路標識3を照明光9で確実に照らすことができるようになる。しかも、可変配光式ヘッドライト17が出射する照明光9は可視光16であり、この可視光16による照明光9は光量が十分に大きいため、道路標識3を視認したり認識したりする上で有利である。また、例えば、近赤外光32の照射だと乱反射が生じてしまうことから内容を認識するのが困難になり易い反射型の道路標識3であっても、可変配光式ヘッドライト17の照明光9は可視光16であるため、可視光16を照射することで乱反射が抑制された画像5が得られるので、道路標識3を支障なく認識することができる。即ち、配光を変更する照明光9を可視光16とした方が、道路標識3で乱反射される近赤外光32にするよりも、乱反射の抑制効果が得られるので、道路標識3をより認識し易くすることができ、有利である。
よって、遠方から判別することが難しかった反射型の道路標識3を、局所的な可視光16の照射によって遠方からでも早期に発見して内容を認識できるようになる。また、可変配光式ヘッドライト17は、可視光16の照射位置を細かく設定・調整できるので、対向車に眩しさを感じさせないようにしつつ道路標識3の認識を行うことができる。
(作用効果 4)撮像部6は、車両2の前方の画像5を可視光領域および近赤外領域の双方の波長で一度に撮像できるようにしても良い。このように、可視光領域の画像5や、近赤外領域の画像5や、可視光領域の画像5と近赤外領域の画像5とが合成された画像5を1つの撮像部6で一度に撮像できるようにすることで、可視光領域に感度を有する撮像部と、近赤外領域の双方に感度を有する撮像部とを別々に設けて、例えば、これらの撮像部で別々に撮像した画像を合成して用いたりする場合と比べて、撮像部の台数を減らすと共に、車両用道路標識認識支援装置4などの処理負荷を軽減することができる。このような撮像部6は、可視光領域の画像5と、近赤外領域の画像5と、可視光領域の画像5および近赤外領域の画像5が合成された画像5のどれでも必要に応じて取り出して使用することができるので、画像処理の際の便宜が良い。なお、可視光領域に感度を有する撮像部と、近赤外領域の双方に感度を有する撮像部とを別々に設けることも、構造的には可能である。
(作用効果 5)車両用道路標識認識支援装置4では、道路標識存在判定部7は、車両2の周辺の道路標識情報21を取得したときに、道路標識3の有無の判定を行うようにしても良い。これにより、取得した道路標識情報21を利用して車両用道路標識認識支援装置4を効率的に運用することができ、実際に道路上に存在している道路標識3を効率的かつ確実に認識できる。
(作用効果 6)車両用道路標識認識支援装置4では、車両2の周辺に道路標識3が存在する可能性があるか否かを判定する道路標識存在可能性判定部22を備えても良い。そして、道路標識存在可能性判定部22は、判定した結果を道路標識情報21として出力する。道路標識存在可能性判定部22の判定結果を利用することで、道路標識存在判定部7は、道路標識存在可能性判定部22によって周辺に道路標識3が存在する可能性があると判定されたときに限って、道路標識3の存在の判定を行うことができる。したがって、車両用道路標識認識支援装置4を効率的に運用して、道路標識3を効率的に認識できる。
具体的には、車両用道路標識認識支援装置4では、道路標識存在可能性判定部22を、車両2の周辺の道路標識情報21を出力する道路標識情報出力部23としても良い。そして、道路標識情報出力部23は、車両2の周辺の道路標識情報21を逐次出力する。これにより、道路標識存在判定部7は、道路標識情報出力部23が出力する道路標識情報21を利用することが可能になる。例えば、道路標識存在判定部7は、道路標識情報出力部23から周辺に道路標識3が存在するとの道路標識情報21を得たときに限って、道路標識3の存在の判定を行うようにできる。これにより、車両用道路標識認識支援装置4を効率的に運用して、道路標識3を効率的に認識できる。また、例えば、道路標識存在判定部7は、道路標識情報21と道路標識3の存在に対する判定結果とを比べて、判定精度などを確認したり確保したりすることができる。
(作用効果 7)車両用道路標識認識支援装置4では、道路標識存在可能性判定部22は、記憶している道路標識3の設置位置を示す情報に基づいて、車両2の前方に道路標識3が存在する可能性があるか否かを判定して道路標識情報21を出力するようにしても良い。そのため、道路標識存在判定部7は、撮像部6の画像5のみに頼ることなく、道路標識存在可能性判定部22が記憶している道路標識3の設置位置を示す情報を併せて使うことで、より素早く確実に道路標識3を検出したり認識したりすることができるようになり、また、検出結果や認識結果の信頼性を高めることができる。
具体的には、車両用道路標識認識支援装置4では、道路標識存在可能性判定部22としての道路標識情報出力部23は、記憶している地図情報のデータベース25を用いて道路標識情報21を出力するように構成しても良い。そして、道路標識情報出力部23は、走行中に、地図情報のデータベース25を参照して現在位置周辺の道路標識情報21を逐次出力する。そのため、道路標識存在判定部7は、撮像部6の画像5のみに頼ることなく、道路標識情報出力部23が出力する道路標識情報21を、道路標識3の存在判定に利用することができ、これによって、より素早く確実に道路標識3の存在を検出したり認識したりできるようになる。また、地図情報のデータベース25から抽出した道路標識情報21を用いることにより、判定結果や認識結果の信頼性をより高めることができる。しかも、地図情報のデータベース25を、常に最新のものに更新できるようにしておくことで、判定結果や認識結果の信頼性を一層高めることができる。
(作用効果 8)車両用道路標識認識支援装置4では、車両用照明装置11は、道路標識3の位置へ向けて照明光9を照射したあとに、道路標識存在判定部7または道路標識内容認識部15に照射完了信号26を送るようにしても良い。これにより、道路標識存在判定部7または道路標識内容認識部15は、照明光9の照射が完了されたことを、車両用照明装置11からの照射完了信号26によって取得することができ、照明光9の照射完了後に、再度、道路標識3の有無の判定や道路標識3の内容の認識を行うことで、道路標識3の存在や内容をより確実に認識できるようになる。
<構成>以下、上記実施の形態をより具体化した実施例の構成について説明する。
車両用道路標識認識支援装置4は、車両2に搭載されて、少なくとも乗員が道路標識3をより容易に、または、より早期に視認したり認識したりできるように支援するために設けられる運転支援装置である。また、車両用道路標識認識支援装置4は、道路標識3を自動で認識できるように構成しても良い。
(車両用道路標識認識支援装置4の構成の説明)
まず、図2を用いて、この実施例にかかる車両用道路標識認識支援装置4の構成について説明する。車両用道路標識認識支援装置4は、少なくとも、撮像部6と、ECU31(Electronic Control Unit)と、車両用照明装置11とを有する。
ここで、車両用道路標識認識支援装置4は、例えば、車両2のイグニッションスイッチがONで、ライトスイッチがONとなっている間中、継続して機能するように構成される。
撮像部6は、少なくとも車両2の進行方向の前方や周囲の画像5を撮像するもの(カメラ)である。撮像部6は、車両用道路標識認識支援装置4に専用のものとして設けることができるが、車両2に別の目的で搭載された他の装置のカメラなどを、車両用道路標識認識支援装置4のために利用することもできる。
撮像部6には、可視領域(380〜800nm付近)及び近赤外領域(例えば、800〜950nm付近)の両方に感度を有するカメラ(カラーNIRカメラ (Near InfraRed:近赤外線))を使用することができる。カラーNIRカメラは、カラーカメラと近赤外カメラとを合わせた機能を有しており、可視光領域の画像5と、近赤外領域の画像5と、可視光領域の画像5および近赤外領域の画像5が合成された画像5のどれでも必要に応じて取り出して使用することができる。なお、カラーNIRカメラは、カラーカメラと、近赤外カメラとに分けて別々に設けても良い。
撮像部6は、例えば、車両2のフロントガラス(ウインドシールド)の裏面側、例えばルームミラーの裏側付近に、車両2の前方へ向けて設置され、車両2の進行方向の前方を撮影する。なお、撮像部6を近赤外カメラおよびカラーカメラの2台のカメラに分けた場合には、近赤外カメラとカラーカメラは、互いに近接した状態で、2台のカメラの光軸が平行になるように設置される。すなわち、2台のカメラは、ほぼ等しい観測範囲を画像化するように設置される。
撮像部6は、光学系6aと、受光部6bと、撮像条件変更部6cと、を有している。光学系6aはレンズとされ、受光部6bは撮像素子とされ、撮像条件変更部6cは信号処理調整用IC(信号処理回路)とされても良い。
レンズは、可視光16及び近赤外光32を所定の屈折力で屈折させて、撮像素子上に結像させる。
撮像素子は、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等で構成された光電変換素子であり、結像された光を画像5に変換する。撮像素子からは、電気信号に変換された画像信号6dが出力される。なお、撮像素子の前面には、可視光16および近赤外光32のみを透過して、可視光16と近赤外光32の間の領域(波長650〜800nm)、および波長950nm以上の赤外光をカットするIRカットフィルタを装着することができる。
信号処理調整用ICは、画像信号6dのゲインを調整して所定の画像信号6dに変換する。変換された信号は、調整済画像信号(画像5)としてECU31に出力される。信号処理調整用ICからは、撮像素子とレンズに対して、絞りとシャッター速度を調整して露光量を設定する撮像パラメータ調整信号6eが出力される。
車両用照明装置11は、車両2の外部、少なくとも車両2の前方や周囲を照明する装置である。車両用照明装置11は、主に、可視光16を発光するライト(可視光源)とされる。更に、近赤外光32を発光する近赤外ライト33(近赤外光32源)を備えることができる。
可視光16を発光するライトは、車両用道路標識認識支援装置4のために専用に設けても良いが、車両2に保安部品として設けられているヘッドライト1を利用しても良い。ヘッドライト1は、車両2の進行方向(のほぼ前方)を照明するための照明装置(前照灯)であり、車両用道路標識認識支援装置4では、配光方向を変更・調整できるようにしたヘッドライト1を用いる。配光方向を変更・調整できるようにしたヘッドライト1には、例えば、ハイビームとロービームとを左右独立して自動切り替えする機能を備えたものや、ハイビームの照射方向12を細かく変更できるようにした可変配光式ヘッドライト17などが存在している。この実施例では、可変配光式ヘッドライト17を用いている。
例えば、可変配光式ヘッドライト17には、複数のLED光源を有するものを使用できる。可変配光式ヘッドライト17は、ECU31から出力された標識存在位置信号28によって指示された位置へ向けて可視光16を照射する。可変配光式ヘッドライト17は、ECU31に対して、可変配光式ヘッドライト17が点灯状態にあるか否かを示す照射完了信号26を出力する。この照射完了信号26は、可変配光式ヘッドライト17の点灯状態を確認するためにECU31で利用される。
可変配光式ヘッドライト17は、照明光9(ハイビームなど)の配光を制御するための配光制御部13(ヘッドライト配光制御部)と、照明光9を照射するためのヘッドライト照射部14とを備えており、標識存在位置信号28に基づいて配光制御部13がヘッドライト照射部14の配光を制御する。なお、配光制御部13は、可変配光式ヘッドライト17内ではなくECU31の側に設けても良い。そして、配光制御部13は、道路標識位置算出部8と一体に構成しても良い。
近赤外ライト33は、例えば、車両2のヘッドライト1(可変配光式ヘッドライト17)の近傍に設置された近赤外投光器とすることができる。なお、近赤外ライト33は、車両2のヘッドライト1に対して一体的に備えるようにしても良い。
近赤外ライト33は、近赤外光32によって昼夜を問わず、車両2の進行方向の前方を照明するとともに、ECU31から出力される近赤外光光量設定信号38によって指示された量の近赤外光32を、カラーNIRカメラなどの撮像部6の撮像範囲に対応した被写体方向へ向けて照射する。なお、近赤外ライト33は、通電する電流値を調整することによって、または、近赤外ライト33の光源の前面に装着した赤外カットフィルタを回転またはスライドさせて移動することにより、照射する近赤外光32の光量を調整する。
また、近赤外ライト33は、ECU31に対して、近赤外ライト33が点灯状態にあるか否かを示す照射完了信号39を出力する。この照射完了信号39は、近赤外ライト33の点灯状態を確認するためにECU31で利用される。近赤外ライト33は、近赤外光32の照射光量を制御するための近赤外光照射光量制御部41と、近赤外光32を照射するための近赤外光照射部42とを備えており、近赤外光光量設定信号38に基づいて近赤外光照射光量制御部41が近赤外光照射部42の照射光量を制御する。なお、近赤外光照射光量制御部41は、近赤外ライト33内ではなくECU31の側に設けても良い。
ECU31は、車両用道路標識認識支援装置4を制御するための装置(コントロールユニットまたは演算処理装置)であり、例えばマイクロコンピュータで構成される。なお、画像処理を高速に実行するために、ECU31には、画像処理専用のプロセッサを用いても良い。ECU31は、カラーNIRカメラなどの撮像部6に対して撮像パラメータの設定を行うとともに、設定された撮像パラメータで撮像された画像5を、画像処理して、道路標識3の検出を行う機能(道路標識存在判定部7)や、道路標識3の位置を算出する機能(道路標識位置算出部8)を有している。さらに、検出された道路標識3の種別,内容を認識する機能(道路標識内容認識部15)を有しても良い。なお、ECU31の内部構成については、後述する。
そのために、ECU31は、カラーNIRカメラなどの撮像部6に対して、撮像パラメータの調整を指示する撮像パラメータ調整指示信号31aを出力する。
なお、図1ではECU31をカラーNIRカメラなどの撮像部6から独立した構成としたが、ECU31は、カラーNIRカメラに内蔵した構成、すなわち、カラーNIRカメラとECU31を一体化した構成とすることもできる。
また、ECU31は、配向方向を調整できるようにしたヘッドライト1(例えば、可変配光式ヘッドライト17)に対して、可視光16の配光を制御するための標識存在位置信号28を出力する。ヘッドライ1トは、標識存在位置信号28に基づいて配光を制御する。
ECU31は、近赤外ライト33に対して、近赤外光32の照射光量を設定する近赤外光光量設定信号38を出力する。近赤外ライト33は、近赤外光光量設定信号38に基づいて照射光量を制御する。
車両用道路標識認識支援装置4は、上記の他に、表示部45を備えても良い。表示部45は、車両用道路標識認識支援装置4のための表示を行う装置である。表示部45は、ECU31が出力した標識認識信号46を受けて、認識した道路標識3の種別,内容を画面に表示して運転者に伝達する。表示部45は、車両用道路標識認識支援装置4に専用のものを設けることもできるが、車両2の車室内に設置されているものを利用することもできる。車室内には、車両用計器装置やその他の機器などに用いられる表示部45が単数または多数存在している。表示部45は、車両用道路標識認識支援装置4のための表示の他に、運転に必要な各種の情報や、車外の風景や、その他の表示を行うようにしても良い。表示部45は、液晶ディスプレイ45aや有機ELパネルやこれと同等の表示パネルなどとすることができる。また、表示部45は、ヘッドアップディスプレイなどとすることができる。ヘッドアップディスプレイは、前方を向いて運転している乗員が、大きな視線変更を伴わずに視認できるようにした表示装置である。
また、車両用道路標識認識支援装置4は、カーナビゲーションシステム48を備えても良い。カーナビゲーションシステム48は、車両2の内部に搭載されて、走行中の現在位置を特定して表示する装置である。カーナビゲーションシステム48は、表示パネルを有すると共に、内部に地図情報のデータベース25を有しており、地図情報のデータベース25には、道路標識3の設置位置(道路標識情報21)が記録されているものが存在している。なお、カーナビゲーションシステム48の表示パネルは、表示部45として利用することが可能である。
上記したように、ECU31は、少なくとも道路標識存在判定部7と、道路標識位置算出部8とを備える。また、ECU31は、道路標識内容認識部15を備えることもできる。これらの道路標識存在判定部7や道路標識位置算出部8や道路標識内容認識部15は、ECU31にインストールされたソフトウェア上の機能ブロックとして構成することができる。
道路標識存在判定部7は、撮像部6からの画像5に基づいて、撮像部6で撮像された画像5の中に道路標識3が写っているか否かを判定する。この際、道路標識存在判定部7は、道路標識存在可能性判定部22(道路標識情報出力部23)の出力(標識存在指示信号または道路標識情報21)を利用して、道路標識3の存在可能性の有無を判定し、道路標識内容認識部15に標識存在通知信号52を送るようにしても良い。この場合、道路標識存在判定部7は、撮像部6からの画像5と道路標識存在可能性判定部22の標識存在指示信号または道路標識情報21の両方を適宜用いて、撮像部6で撮像された画像5の中に道路標識3が写っているか否かを判定する。例えば、道路標識存在判定部7は、撮像部6からの画像5の中に道路標識3が写っているか否かを常時判定し続けるようにしても良いが、道路標識存在可能性判定部22からの道路標識情報21を取得したときに限って、撮像部6からの画像5の中に道路標識3が写っているか否かを判定するようにすることができる。
道路標識位置算出部8は、道路標識存在判定部7が画像5の中に道路標識3が写っていると判定したときに、道路標識存在判定部7からの道路標識位置算出指示信号53によって道路標識3の位置を算出する。または、道路標識位置算出部8は、道路標識存在判定部7が画像5の中に道路標識3が写っていると判定し、且つ、道路標識存在判定部7が道路標識内容認識部15から認識不可信号27を入力したときに道路標識3の位置を算出する。そして、道路標識位置算出部8は、可変配光式ヘッドライト17に標識存在位置信号28を出力して、道路標識3の位置へ向けて可視光16を照射するように可変配光式ヘッドライト17の配光を変更する。
道路標識内容認識部15は、道路標識存在判定部7からの標識存在通知信号52を入力したときに、撮像された画像5に写っている道路標識3の種別,内容を認識する。道路標識内容認識部15は、撮像された画像5に写っている道路標識3の種別,内容を認識できなかったときに、道路標識存在判定部7に認識不可信号27を出力する。
道路標識存在可能性判定部22は、図2に示したカーナビゲーションシステム48によって構成することができる。道路標識存在可能性判定部22は、車両2が走行している現在位置と、記録している地図情報のデータベース25とを照合し、進行方向の前方に道路標識3があるか否かの予測や判定を行う。そして、進行方向の前方に道路標識3があると判定したときに、進行方向の前方に道路標識3が存在することを示す道路標識情報21をECU31に出力する。これにより、カーナビゲーションシステム48は、道路標識存在可能性判定部22として使用することができる。
なお、道路標識存在可能性判定部22は、カーナビゲーションシステム48に限るものではなく、例えば、カーナビゲーションシステム48の代わりに、道路の路側帯に設けた通信スポットから無線通信で車両2に道路標識3の存在場所(道路標識情報21)を提供するようなものとしても良い。この場合、道路標識存在可能性判定部22は、車両2の外部に設置された独立の設備となる。
以下、道路標識存在判定部7が、画像5の中に道路標識3が写っているか否かを判定して、道路標識3が写っていないときに撮像条件を調整して適正な明るさの画像5を撮像する道路標識存在判定処理の内容について、図4(図5A,図5B)を用いて説明する。
図4は、道路標識存在判定部7の詳細な機能構成を示す機能ブロック図である。
まず、道路標識存在判定部7は、エッジ検出部7aと、閉領域抽出部7bと、画素数計測部7cと、画素値積算部7dと、平均画素値算出部7eと、道路標識判定部7fと、撮像条件設定部7gと、を有している。
エッジ検出部7aは、画像5(主に近赤外画像)に対してエッジ検出を行い、隣接画素間で画素値の差が大きい画素をエッジ構成点として検出する。なお、エッジ検出の方法は問わない。
閉領域抽出部7bは、検出されたエッジ構成点によって囲まれた閉領域を抽出する。具体的には、検出されたエッジ構成点で構成された領域にラベル付けを行い、同じラベル値の画素によって周囲が囲まれた領域を探すことによって、閉領域を抽出する。
画素数計測部7cは、閉領域抽出部7bで検出された閉領域を構成する画素数の合計値を計測する。
画素値積算部7dは、画素数計測部7cで画素数を計測する際に、閉領域を構成する画素の画素値を積算する。
平均画素値算出部7eは、画素値積算部7dで積算された画素値の積算値を、画素数計測部7cで計測された画素数で除して、平均画素値を算出する。
道路標識判定部7fは、平均画素値算出部7eで算出された平均画素値が、所定範囲の値であるか否かを判定する。例えば、前述した例では、平均画素値が600よりも大きく700以下であるとき、適正な明るさで撮像された道路標識3であると判定する。
撮像条件設定部7gは、道路標識判定部7fにおいて、適正な明るさで撮像されていない道路標識3であると判定されたときに、近赤外光32の照射光量の設定、または撮像部6(カラーNIRカメラ)の撮像パラメータの設定を変更する。
図5Aに、実際に撮像された画像5の一例を示す。この図からわかるように、車両2から進行方向の前方を撮像した画像5の中には、道路境界線61を含む道路と、路肩に設置された道路標識3が写っている。
このようにして撮像された画像5に対して、エッジ検出と閉領域の抽出を行うと、図5Bに示すように、道路標識3の領域が抽出される。図5Bは、図5Aの画像5の中から、道路標識3の候補領域を抽出した結果を示す図である。画素数計測部7cと画素値積算部7dでは、このようにして抽出された閉領域に外接する外接領域62の中で閉領域を構成している画素を探し、その総数と画素値の総和をそれぞれ算出する。そして、算出された画素の総数と画素値の総和から、平均画素値が算出される。
なお、図5Aには道路標識3が1つしか写っていないが、画像5の中に複数の道路標識3が写っている場合もある。そして、それら複数の道路標識3は、それぞれ、設置されてからの経過年数が異なっている場合がある。したがって、道路標識3の存在判定と撮像パラメータの設定は、それぞれの道路標識3の候補領域に対して個別に行う必要がある。
すなわち、複数の道路標識3が全て同じ明るさで撮像される保証がないため、撮像パラメータの設定の変更は、個々の道路標識3に対して繰り返し行われる。すなわち、ある道路標識3が適正な明るさで撮像されたときは、その道路標識3に外接する外接領域62を除外した画像5に対して、別の道路標識3に対する明るさの判定を行う。
ここで、画像5に対してエッジ検出処理と閉領域抽出処理を行うと、道路領域からも閉領域が検出される可能性がある。このように道路領域から検出された閉領域は、その後の処理においてノイズとなるため、画像5に対して、まず最初に道路領域を検出する処理を行い、検出された道路領域以外の領域に対して、エッジ検出処理と閉領域抽出処理を行うようにしても良い。このような処理方法を採ることによって、ノイズの影響をできるだけ減らすことができる。
なお、前述した、道路標識3の撮像状態を判定する処理は、エッジ検出部7aでエッジ検出を行い、エッジに囲まれた閉領域を抽出する代わりに、画像5を所定のしきい値で2値化処理して道路標識3の候補領域を検出しても同様の結果を得ることができる。
(標識位置算出処理の説明)
次に、道路標識位置算出部8で行う標識位置算出処理の内容について図6のブロック図を用いて説明する。
道路標識位置算出部8は、位置算出部8aと、面積算出部8bと、範囲算出部8cと、光量算出部8dとを有している。位置算出部8aは、認識不能な道路標識3の位置を算出する。面積算出部8bは、認識不能な道路標識3の面積を算出する。範囲算出部8cは、車両用照明装置11(可変配光式ヘッドライト17)で照射すべき範囲を算出する。光量算出部8dは、車両用照明装置11(可変配光式ヘッドライト17)で照射すべき光量を算出する。
(標識内容認識処理の説明)
次に、道路標識内容認識部15で行う標識内容認識処理の内容について、図7のブロック図を用いて説明する。
道路標識内容認識部15は、道路標識データベース15aと、テンプレートマッチング部15bと、を有する。
道路標識データベース15aには、認識対象となる道路標識3の寸法,形状,色彩、および標識の意味が、それぞれ記憶されている。なお記憶しているデータ形式は問わない。
テンプレートマッチング部15bは、画像5と、道路標識データベース15aに記憶された内容とのマッチング処理を行う。具体的には、道路標識データベース15aに記憶されたテンプレートを、画像5の上に重ね合わせた状態にして走査し、各位置においてマッチング度(類似度)を求めて、画像5の中から、テンプレートに類似した領域を探す。
なお、用意されたテンプレートの大きさや向きと、画像5の中に写る道路標識3の大きさや向きとは異なる場合があるため、マッチング処理を効率的に行うために、テンプレートを、スケールや観測方向の変化に対応可能な特徴量を用いて表現する方法が用いられる。
例えば、向きや大きさが異なる複数のテンプレートを用意して、それぞれのテンプレートを用いてテンプレートマッチングを行うのも1つの方法である。また、回転やスケール変更に対して強いSIFT(Scale-Invariant Feature Transform)特徴量を用いて表現されたテンプレートを利用してテンプレートマッチングを行う例もあり、これらの方法を用いることによって、効率的に道路標識3の認識を行うことができる。
次に、上記した車両用道路標識認識支援装置4の処理全体の流れ(メインルーチン)について、図8のフローチャートを用いて説明する。なお、以降のフローチャートの動作主体は、主にECU31となる。
(実施例1の処理全体の流れの説明)
(ステップS10)ライトスイッチがONになってヘッドライト1が点灯しているか否かを判定する。ライトスイッチがONであるときはステップS12に進み、ライトスイッチがOFFであるときはステップS11に進む。
(ステップS11)車両2は昼間の状態にあると判断して、昼間の状態に対応した道路標識認識処理を行い、ステップS13に進む。なお、昼間の明るい状態における道路標識認識処理は、本実施例の対象外であるため説明は省略するが、例えば、画像5に近赤外画像は用いずにカラー画像のみを用いて、標識の領域を切り出すしきい値の調整等を行うことによって標識の認識を行うことなどができる。
(ステップS12)撮像部6(カラーNIRカメラ)の画像5(近赤外画像など)が入力され、または、更に、道路標識存在可能性判定部22(カーナビゲーションシステム48)からの道路標識情報21を取得した状態で、道路標識存在判定部7が、車両2の前方に道路標識3が存在するか否かを判定する。道路標識3が存在すると判定されたときはステップS13に進み、道路標識3が存在しないと判定されたときはステップS12を繰り返す。
(ステップS13)道路標識内容認識部15が、画像5(例えば、カラー画像と近赤外画像との合成画像など)を用いて標識内容認識処理を行いステップS13に進む。この処理の詳細な流れは後述する。
(ステップS14)道路標識内容認識部15は、標識内容認識の結果に基づいて、道路標識3の内容が認識可能かを判定する。認識可能(YES)の場合には、ステップS17に進み、認識不能(NO)の場合には、ステップS15へ進む。
(ステップS15)道路標識位置算出部8が道路標識位置算出処理を行い、ステップS16へ進む。
(ステップS16)配光制御部13が可変配光式ヘッドライト17の配光を制御して照射処理を行う。そして、ステップS13へ戻って標識内容認識処理を行う。
なお、ステップS12の後に、直接ステップS15、ステップS16を行わせるようにしても良い。ステップS15、ステップS16の後は、そのまま終了しても良いし、ステップS13へ進むようにしても良い。
(ステップS17)道路標識内容認識部15が、道路標識3の認識結果(標識認識信号46)を表示部45に出力して、車両2の運転者に表示部45の表示で報知する。なお、ここで、道路標識3の認識結果を利用して車両2の制御を行うことも可能である。
(ステップS18)車両2のイグニッションがOFFか否かを判定する。イグニッションがOFFであるときは処理を終了し、イグニッションがOFFでないときは、ステップS10に戻る。なお、ここで、車両2の車速を検出して、車速が0であるときに図8の処理を終了し、車速が0でないときにステップS10に戻るようにしても良い。
次に、道路標識位置算出部8による位置算出処理、および、配光制御部13による可変配光式ヘッドライト17の照射処理の詳細な流れについて、図9のフローチャートを用いて説明する。
(位置算出処理の流れの説明)
(ステップS21)図10の画像5の中の認識不能な道路標識3の位置(x、y)を算出する。
(ステップS22)画像5の中の認識不能な道路標識3の、算出した位置(x、y)を含む矩形領域RA(図11)の面積を算出する。
(ステップS23)可変配光式ヘッドライト17で照射すべき範囲を算出する。
(ステップS24)可変配光式ヘッドライト17で照射すべき方向を算出する。
(ステップS25)可変配光式ヘッドライト17で照射すべき光量を算出する。
(可変配光式ヘッドライト17の照射処理の流れの説明)
(ステップS26)ステップS23〜S25で算出した結果に基づき、可変配光式ヘッドライト17の配光を制御する。その後、処理はメインルーチン(図8)に戻る。
上記した図8に示す処理では、道路標識内容認識部15によって道路標識3が認識不能であると判断された場合に可変配光式ヘッドライト17の照射処理(ステップS16)を行う例を示したが、道路標識存在判定部7によって、道路標識3が存在すると判断された場合(ステップS12におけるYES)に、直ちに可変配光式ヘッドライト17の照射処理(ステップS16)を行うようにしても良い。
図12は、ハイビーム/ロービームを左右独立して自動切り替えする機能を備えたヘッドライト1での照射イメージを示す説明図である。
この図に示す場面では、左右のロービームを点灯した状態で、ヘッドライト1で照射すべき範囲や方向を算出した後に、道路標識3が存在する左側のヘッドライト1のハイビームを点灯させる。道路標識3が存在しない右側のヘッドライト1についてはハイビームを点灯させないようにしている。
図13は、細かな可変配光制御が可能な機能を有するヘッドライト1(可変配光式ヘッドライト17)を適用する場面を示している。この図に示す場面では、画面の上側を縦の線で横に分割して複数の縦長の領域を形成し、図8に示すステップS15において、その分割した領域のどの位置に道路標識3が存在するかの判別が行われる。そして、道路標識3の位置が判断されると、左右のロービームが点灯した状態のまま、更に、道路標識3が存在する領域に対しハイビームを局所的に照射して道路標識3を照明する。局所的なハイビームは、車両2(自車両)の走行に合わせて逐次変更することができる。これにより、道路標識3の存在する領域以外の領域を極力照明しないようにして、対向車の運転手等が眩しさを感じないように配慮される。
以上のような、ハイビームの局所的な照射によって、図14に示すように、道路標識3を離れた位置からでも容易に認識し得るようになる。
そして、道路標識3が認識し易い状態となるようにハイビームを局所的に照射した後に、再び、図8に示した道路標識内容認識部15による標識内容認識処理(S13)を行う。
以下、標識内容認識処理(S13)の詳細な流れについて、図15のフローチャートを用いて説明する。
(標識内容認識処理の流れの説明)
(ステップS31)撮像部6からの画像5と道路標識データベース15a(図7)に記憶されたテンプレートとの間でテンプレートマッチングを行い、道路標識3の内容を認識する。
(ステップS32)画像5内の全ての道路標識3を認識したか否かを判定する。全ての道路標識3を認識したときはメインルーチン(図8)に戻り、それ以外のときは、ステップS31に戻って、別の道路標識3の認識を行う。
以上のような、標識内容認識処理を行わせることによって、画像5中の道路標識3の内容を自動的に認識できるようになる。