<第1実施形態>
1.遊技機の構造
図1、図2に基づいて、本発明の一実施形態としての遊技機1の構造について説明する。図1は、遊技機1の正面図である。図2は、第2大入賞装置36の詳細を示す説明図である。以下では、遊技機1の左右方向を、遊技機1に対面する遊技者から見た左右方向に一致させて説明する。また、遊技機1の前方向は、遊技機1から遊技者に向かう方向として説明し、遊技機1の後方向は、遊技者から遊技機1に向かう方向として説明する。
遊技機1は、遊技者の発射操作に基づいて遊技球を発射させ、特定の入賞装置に遊技球が入賞すると、その入賞に基づいて所定数の遊技球を遊技者に払い出すパチンコ遊技機である。遊技機1は、遊技機枠50と、遊技盤2とを備え、遊技機枠50の内側に遊技盤2が取り付けられている。遊技機枠50は、前枠(前枠部)53のほか、遊技機の外郭部を形成する外枠(基枠部)と、外枠の内側において遊技盤2が取り付けられる内枠と、を備えている。前枠(前枠部)53は、外枠および内枠の前方側に配置される縦長方形状のユニットであり、ハンドル60と、打球供給皿(上皿)61と、余剰球受皿(下皿)62と、演出ボタン63と、枠ランプ66と、スピーカ67と、を備えている。前枠53の中央には開口部が形成されており、開口部を介して、遊技盤2の遊技領域3を視認することができる。
ハンドル60は、前枠53の右側の下端に配置され、回転角度に応じた発射強度で遊技球を発射させる。打球供給皿(上皿)61は、前枠53の下方に設けられ、遊技球を貯留する。余剰球受皿(下皿)62は、打球供給皿(上皿)61の下方に配置され、打球供給皿61に収容しきれない遊技球を貯留する。演出ボタン63は、打球供給皿(上皿)61の近傍に配置され、遊技の進行に伴って実行される演出時などに遊技者によって操作される。枠ランプ66は、前枠53の開口部周辺に配置され、スピーカ67は、前枠53の左上方と右上方に配置されている。
遊技盤2は、遊技領域3と、レール部材4と、盤ランプ5と、画像表示装置7と、センター装飾体10と、固定入賞装置(ヘソ)19と、普通可変入賞装置(電チュー)22と、第1ゲート(スルーチャッカー)28と、第2ゲート(スルーチャッカー)29と、第1大入賞装置(第1アタッカー)31と、第2大入賞装置(第2アタッカー)36と、普通入賞口27と、アウト口16と、表示器類40と、を備えている。
遊技領域3は、ハンドル60の操作によって発射された遊技球が流下する領域であり、遊技球を誘導する複数の遊技釘が突設されている。レール部材4は、遊技領域3の左側端部に配置され、ハンドル60の操作によって発射された遊技球を遊技領域3の上方に向けて誘導する。盤ランプ5は、遊技領域3の背面側に配置され、遊技領域3の背面側から光を照射する。
画像表示装置7は、遊技領域3の中央付近に設けられ、表示画面7aを備えている。画像表示装置7は、液晶表示装置であってもよいし、有機EL表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクター、ドットマトリクスなどの他の画像表示装置であってもよい。画像表示装置7の表示画面7aは、演出図柄(装飾図柄)8L、8C、8R)が可変表示(変動表示ともいう)される演出図柄表示領域と、保留画像9A、9Bが表示される保留画像表示領域と、保留消化画像9Cが表示される保留消化画像表示領域と、を有している。
演出図柄表示領域は、「左」「中」「右」の3つの図柄表示エリアを含んでいる。左の図柄表示エリアには左演出図柄8Lが表示される。中の図柄表示エリアには中演出図柄8Cが表示される。右の図柄表示エリアには右演出図柄8Rが表示される。演出図柄8L、8C、8Rは、例えば「1」〜「9」までの数字を表した複数の図柄によって構成されている。演出図柄8L、8C、8Rの変動表示は、後述する第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示と同期している。画像表示装置7は、左、中、右の図柄表示エリアに表示する演出図柄の組み合わせによって、後述の第1特別図柄表示器41aおよび第2特別図柄表示器41bによって表示される第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示の結果(大当たり小当たり抽選結果)を、遊技者にわかりやすく表示することができる。
例えば、大当たりに当選した場合には「777」などのゾロ目で演出図柄を停止表示する。はずれであった場合には「637」などのバラケ目で演出図柄を停止表示する。これにより、遊技者による遊技の進行状況の把握が容易となる。遊技者は、大当たり小当たり抽選結果を第1特別図柄表示器41aや第2特別図柄表示器41bのほか、画像表示装置7によって把握することができる。なお、図柄表示エリアの位置は固定的でなくてもよい。また、演出図柄の変動表示の態様としては、上下方向にスクロールする態様であってもよいしそれ以外の態様であってもよい。また、小当たりに当選した場合には「135」など予め定められたチャンス目で演出図柄を停止表示させてもよいし、バラケ目で演出図柄を停止表示させてもよい。各抽選結果に応じてどのような演出図柄の組み合わせを停止表示するかは上記に限定されず任意に設定することができる。以後、演出図柄8L、8C、8Rを表示する演出を「演出図柄変動演出」、または、単に「変動演出」とも呼ぶ。
画像表示装置7は、演出図柄変動演出のほか、大当たり遊技(第2特別遊技)に並行しておこなわれる大当たり演出や、客待ち用のデモ演出などを表示画面7aに表示することができる。演出図柄変動演出では、演出図柄のほか、背景画像やキャラクタ画像などの演出画像も表示されてもよい。また、画像表示装置7は、演出図柄に加え、特別図柄が変動中であることを示唆したり、特別図柄の抽選結果を示唆したりすることが可能な識別表示(第四図柄、図示省略)を、表示画面7aに表示してもよい。なお、識別表示(第四図柄)は、遊技領域3に設けられたLEDなどの発光器によって表示させてもよい。
保留画像表示領域は、後述の第1特図保留の記憶数に応じて保留画像9Aを表示する第1保留表示エリアと、後述の第2特図保留の記憶数に応じて保留画像9Bを表示する第2保留表示エリアとを含んでいる。保留画像9A、9Bの表示によって、後述の第1特図保留表示器43aに表示される第1特図保留の記憶数と、第2特図保留表示器43bに表示される第2特図保留の記憶数を、遊技者にわかりやすく表示することができる。保留消化画像表示領域は、保留消化画像9Cを表示する保留消化表示エリアを含んでいる。保留消化画像9Cは、表示画面7aで現在変動中の演出図柄(演出図柄8L、8C、8R)に対応しており、保留消化画像9Cの表示によって、第1特図保留または第2特図保留が消化(後述の「特図保留の消化」)されることを、遊技者にわかりやすく表示することができる。
センター装飾体10は、遊技領域3の中央付近であって、画像表示装置7の前方に配置されている。センター装飾体10には、可動式のいわゆるギミックである装飾可動体15が取り付けられている。センター装飾体10の下部には、ステージ部11が形成されている。ステージ部11は、ステージ部11の上面を転動する遊技球を後述の第1始動口20へと誘導可能な形状を有している。センター装飾体10の左下方には、ワープ部12が設けられている。ワープ部12は、遊技球が流入する入口部と遊技球が流出する出口部とを備え、入口部から流入した遊技球を出口部からステージ部11に流出させる。
固定入賞装置(ヘソ)19は、遊技領域3における画像表示装置7の下方に配置され、第1始動口(第1始動入賞口、第1入球口、固定始動口)20を備えている。第1始動口20への遊技球の入賞は、第1特別図柄の抽選(大当たり小当たり抽選)の契機となっている。言い換えれば、第1始動口20への遊技球の入賞は、特別図柄当たり乱数等の取得および大当たり判定等の契機となっている。
普通可変入賞装置(電チュー)22は、遊技領域3における第1始動口20の下方に配置され、第2始動口(第2始動入賞口、第2入球口、可変始動口)21を備えている。第2始動口21への遊技球の入賞は、第2特別図柄の抽選(大当たり小当たり抽選)の契機となっている。電チュー22は、前後に進退可能な可動部材23を備えており、可動部材23の作動によって第2始動口21を開閉する。可動部材23は、電チューソレノイド24(図4)によって駆動される。第2始動口21は、可動部材23が開状態(進出状態)のとき遊技球が入球可能である。なお、電チュー22は、可動部材23が開状態のときの方が閉状態(退避状態)のときよりも第2始動口21への入球が容易であればよく、閉状態のときに第2始動口21への入球が可能であってもよい。
第1ゲート(スルーチャッカー)28は、遊技領域3における画像表示装置7の右側に配置され、第2ゲート(スルーチャッカー)29は、遊技領域3における画像表示装置7の左側に配置されており、それぞれ、遊技球が通過可能に構成されている。ゲート(第1ゲート28および第2ゲート29)への遊技球の通過は、電チュー22を開放するか否かを決定する普通図柄抽選の契機となっている。言い換えれば、ゲート28、29への遊技球の通過は、普通図柄当たり乱数の取得および当たり判定等の契機となっている。
ここで、「特別図柄の抽選」とは、第1始動口20または第2始動口21に遊技球が入賞したときに、特別図柄判定用の乱数を取得し、この取得した乱数を予め定められた「大当たり」または「小当たり」に対応する値と比較することにより、大当たりか否か、および、小当たりか否かを判定する処理をいう。この「大当たり」および「小当たり」の抽選結果は即座に遊技者に報知されるわけではなく、後述の第1特別図柄表示器41aまたは第2特別図柄表示器41bにおいて特別図柄の変動表示がおこなわれ、所定の変動時間を経過したところで、抽選結果に対応する特別図柄が停止表示(確定表示)され、遊技者に抽選結果が報知される。画像表示装置7では、特別図柄の変動表示と同期して演出図柄を変動表示する図柄合わせゲームが行われ、この図柄合わせゲームによって、より効果的に大当りの抽選結果が遊技者に報知される。
また、「普通図柄の抽選」とは、第1ゲート28または第2ゲート29を遊技球が通過したときに、普通図柄判定用の乱数を取得し、この取得した乱数を予め定められた「当り」に対応する値と比較することにより、当りか否かを判定する処理をいう。この普通図柄の抽選結果についても、第1ゲート28または第2ゲート29を遊技球が通過して即座に抽選結果が報知されるわけではなく、後述の普通図柄表示器42において普通図柄の変動表示がおこなわれ、所定の変動時間を経過したところで、抽選結果に対応する普通図柄が確定表示(点灯または消灯)され、遊技者に抽選結果が報知される。
第1大入賞装置(第1アタッカー、第1特別可変入賞装置)31は、遊技領域3における第1ゲート28の下方に配置され、第1大入賞口(第1特別入賞口)30を備えている。第1大入賞口30は、スイング式の開閉動作により遊技球の受け入れを許容または阻害する開閉部材(第1特別入賞口開閉部材)32を備えている。開閉部材32は、第1大入賞口ソレノイド33(図4)によって駆動される。第1大入賞口30は、開閉部材32が開状態のとき遊技球が入球可能となる。
第2大入賞装置(第2アタッカー、第2特別可変入賞装置)36は、遊技領域3における第1大入賞口30の下方に配置され、第2大入賞口(第2特別入賞口)35を備えている。第2大入賞口35は、シャッター式の開閉動作により遊技球の受け入れを阻害または許容する開閉部材(第2特別入賞口開閉部材、可動部材)37を備えている。開閉部材37は、第2大入賞口ソレノイド38によって駆動される。第2大入賞口35は、開閉部材37が開状態のとき遊技球が入球可能となる。
第2大入賞装置36は、内部に、V領域(特定領域)39と、V領域センサ39aと、非V領域(非特定領域)70と、非V領域センサ70aと、第2大入賞口センサ35aと、V開閉部材71と、V開閉部材ソレノイド73と、を備えている。V領域(特定領域)39および非V領域(非特定領域)70は、第2大入賞装置36の内部において、第2大入賞口35を通過した遊技球が通過可能な領域として構成されている。第2大入賞口センサ35aは、V領域39および非V領域70の上流に配置され、第2大入賞口35への遊技球の入賞を検知する。V領域センサ39aは、V領域39に配置され、V領域39への遊技球の通過を検知する。非V領域センサ70aは、非V領域70に配置され、非V領域70への遊技球の通過を検知する。V開閉部材71は、第2大入賞口35を通過した遊技球をV領域39または非V領域70のいずれかに振り分ける。V開閉部材ソレノイド73は、V開閉部材71を駆動する。V開閉部材71は、回転移動(遊技盤2に対して時計回りおよび反時計回り)するように構成され、V開閉部材ソレノイド73の通電時には、原点位置から時計回りに回転して遊技球をV領域39に振り分ける第1の状態(回動状態)となり、V開閉部材ソレノイド73の非通電時には、原点に位置して遊技球を非V領域70に振り分ける第2の状態(停止状態)となる。なお、V開閉部材71は、回転移動に限らず、第1大入賞口30を通過した遊技球をV領域39または非V領域70のいずれかに振り分ける機能を有しておればよく、例えば、遊技盤2に対して左右方向に移動するように構成してもよい。すなわち、V開閉部材ソレノイド73の通電時には、遊技球をV領域39に振り分ける退避状態(第1の状態)となり、V開閉部材ソレノイド73の非通電時には、遊技球を非V領域70に振り分ける進出状態(第2の状態)となるように構成してもよい。
図2(A)は、V開閉部材ソレノイド73が通電時の状態を示している。V開閉部材ソレノイド73の通電時には、V開閉部材71はV領域39への遊技球の通過を許容する状態(第1の状態)となる。V開閉部材71が第1の状態のときには、第2大入賞口35に入賞した遊技球は、第2大入賞口センサ35aを通過した後、V領域39を通過する(図2(A)のAルート)。この遊技球のルートを「第1のルート」と呼ぶ。図2(B)は、V開閉部材ソレノイド73が非通電時の状態を示している。V開閉部材ソレノイド73の非通電時には、V開閉部材71はV領域39への遊技球の通過を妨げる状態(第2の状態)となる。V開閉部材71が第2の状態のときには、第2大入賞口35に入賞した遊技球は、第2大入賞口センサ35aを通過した後、V開閉部材71の上面を転動して非V領域70を通過する(図2(B)のBルート)。この遊技球のルートを「第2のルート」と呼ぶ。なお、遊技機1では、V領域39への遊技球の通過が後述の大当たり遊技(第2特別遊技)の実行契機となっている。つまり、V領域39への遊技球の通過が成功したか否かによっても大当たりの当否抽選がおこなわれる。上述の第1特別図柄の抽選または第2特別図柄の抽選により当選する大当たりを「1種大当たり」とも呼び、V領域39への遊技球の通過によって当選する大当たりを「2種大当たり」とも呼ぶ。
図1に戻って、普通入賞口27は、遊技領域3の下部に2つ設けられている。なお、普通入賞口27の数は任意に設定することができる。アウト口16は、遊技領域3の下部に設けられており、いずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を遊技領域3の外へ排出する。表示器類40は、遊技盤2の右下部に配置されている。表示器類40の詳細については後述する。
遊技領域3には、左右方向の中央より左側の左遊技領域3Aと、右側の右遊技領域3Bとがある。左遊技領域3Aを遊技球が流下するように遊技球を発射する打ち方を「左打ち」と呼ぶ。一方、右遊技領域3Bを遊技球が流下するように遊技球を発射する打ち方を「右打ち」と呼ぶ。遊技機1では、左打ちにて第2ゲート29の通過、第1始動口20への入賞を狙うことができる。一方、右打ちにて第1ゲート28への通過、第2始動口21、第1大入賞口30、および、第2大入賞口35への入賞が狙うことができるように構成されている。
図3は、表示器類40の拡大図である。表示器類40は、第1特別図柄表示器41aと、第2特別図柄表示器41bと、普通図柄表示器42と、第1特図保留表示器43aと、第2特図保留表示器43bと、普図保留表示器44と、を含んでいる。第1特別図柄表示器41aは、第1特別図柄を可変表示する。第2特別図柄表示器41bは、第2特別図柄を可変表示する。普通図柄表示器42は、普通図柄を可変表示する。第1特図保留表示器43aは、第1特別図柄表示器41aの作動保留(第1特図保留)の記憶数を表示する。第2特図保留表示器43bは、第2特別図柄表示器41bの作動保留(第2特図保留)の記憶数を表示する。普図保留表示器44は、普通図柄表示器42の作動保留(普図保留)の記憶数を表示する。第1特別図柄の可変表示は、第1始動口20への遊技球の入賞を契機としておこなわれる。第2特別図柄の可変表示は、第2始動口21への遊技球の入賞を契機としておこなわれる。以下では、第1特別図柄および第2特別図柄を総称して「特別図柄」とも呼ぶ。また、第1特別図柄表示器41aおよび第2特別図柄表示器41bを総称して「特別図柄表示器41」とも呼ぶ。また、第1特図保留表示器43aおよび第2特図保留表示器43bを総称して「特図保留表示器43」とも呼ぶ。
特別図柄表示器41は、特別図柄(識別情報)を可変表示(変動表示)した後、停止表示することによって第1始動口20または第2始動口21への入賞に基づく抽選(特別図柄当たり抽選、大当たり小当たり抽選)の結果を報知する。停止表示される特別図柄(停止図柄、可変表示の表示結果として導出表示される特別図柄)は、特別図柄抽選によって複数種類の特別図柄の中から選択された一つの特別図柄である。停止図柄が予め定めた大当たり停止態様の特別図柄(大当たり図柄)である場合には、停止表示された大当たり図柄の種類(当選した大当たりの種類)に応じた開放パターンにて第1大入賞口30を開放させる大当たり遊技(第2特別遊技)がおこなわれる。また、停止図柄が予め定めた小当たり停止態様の特別図柄(小当たり図柄)である場合には、停止表示された小当たり図柄の種類(当選した小当たりの種類)に応じた開放パターンにて第2大入賞口35を開放させる小当たり遊技(第1特別遊技)がおこなわれる。なお、第1特別遊技または第2特別遊技における大入賞口(第1大入賞口30および第2大入賞口35)の開放パターンについては後述する。
特別図柄表示器41は、横並びに配された8個のLEDから構成されており、その点灯態様によって特別図柄当たり抽選の結果に応じた特別図柄を表示する。例えば、大当たり(後述の複数種類の大当たりのうちの一つ)に当選した場合には、「○○●●○○●●」(○:点灯、●:消灯)というように左から1,2,5,6番目にあるLEDが点灯した大当たり図柄を表示する。また、小当たり(後述の複数種類の小当たりのうちの一つ)に当選した場合には、「●●●●○○●●」というように左から5,6番目にあるLEDが点灯した小当たり図柄を表示する。また、ハズレである場合には、「●●●●●●●○」というように一番右にあるLEDのみが点灯したハズレ図柄を表示する。ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させる態様を採用してもよい。特別図柄が停止表示される前には、所定の変動時間にわたって特別図柄の変動表示(可変表示)がなされる。変動表示の態様は、例えば、左から右へ光が繰り返し流れるように各LEDが点灯してもよい。変動表示の態様は、各LEDが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ、上記態様に限定されず、任意の点灯態様とすることができる。例えば、変動表示の態様は、全LEDが一斉に点滅してもよい。
遊技機1では、第1始動口20または第2始動口21への遊技球の入賞(入球)があると、その入賞に対して取得した特別図柄当たり乱数等の各種乱数の値(数値情報)は、特図保留記憶領域85(図6)に一旦記憶される。具体的には、第1始動口20への入賞であれば、第1特図保留として第1特図保留記憶領域85a(図6)に記憶され、第2始動口21への入賞であれば、第2特図保留として第2特図保留記憶領域85b(図6)に記憶される。各々の特図保留記憶領域85に記憶可能な特図保留の数には上限があり、本実施形態における上限値は、第1特図保留記憶領域85aが4個、第2特図保留記憶領域85bが1個となっている。特図保留記憶領域85に記憶された特図保留は、その特図保留に基づく特別図柄の可変表示が可能となったときに消化される。「特図保留の消化」とは、その特図保留に対応する特別図柄当たり乱数等を判定して、その判定結果を示すための特別図柄の可変表示を実行することをいう。従って、遊技機1では、第1始動口20または第2始動口21への遊技球の入賞に基づく特別図柄の可変表示がその入賞後にすぐにおこなえない場合、すなわち、特別図柄の可変表示の実行中や特別遊技(大当たり遊技または小当たり遊技)の実行中に入賞があった場合であっても、所定個数を上限として、その入賞に対する大当たり小当たり抽選の権利を留保することができる。特図保留の数は、特図保留表示器43に表示される。第1特図保留表示器43aは、例えば4個のLEDで構成されており、第2特図保留表示器43bは、例えば1個のLEDで構成されている。各特図保留表示器43は、特図保留の数だけLEDを点灯させることによって特図保留の数を表示する。
普通図柄の可変表示は、第1ゲート28または第2ゲート29への遊技球の通過を契機としておこなわれる。普通図柄表示器42は、普通図柄を可変表示(変動表示)した後、停止表示することによって第1ゲート28または第2ゲート29への遊技球の通過に基づく普通図柄抽選の結果を報知する。停止表示される普通図柄(普図停止図柄、可変表示の表示結果として導出表示される普通図柄)は、普通図柄抽選によって複数種類の普通図柄の中から選択された一つの普通図柄である。普図停止図柄が予め定めた特定普通図柄(所定の停止態様の普通図柄すなわち普通当たり図柄)である場合には、現在の遊技状態に応じた開放パターンにて第2始動口21を開放させる補助遊技が行われる。なお、第2始動口21の開放パターンについては後述する。
普通図柄表示器42は、3個のLEDから構成されており、その点灯態様によって普通図柄抽選の結果に応じた普通図柄を表示するものである。例えば、抽選結果が当たりである場合には、「○○●」(○:点灯、●:消灯)というように左から1,2番目にあるLEDが点灯した普通当たり図柄を表示する。抽選結果がハズレである場合には、「●●○」というように右のLEDのみが点灯した普通ハズレ図柄を表示する。普通ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させる態様を採用してもよい。普通図柄が停止表示される前には、所定の変動時間にわたって普通図柄の変動表示がなされる。変動表示の態様は、例えば、左から右へ光が繰り返し流れるように各LEDが点灯してもよい。変動表示の態様は、各LEDが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ、上記態様に限定されず、任意の点灯態様とすることができる。例えば、変動表示の態様は、全LEDが一斉に点滅してもよい。
遊技機1では、第1ゲート28または第2ゲート29への遊技球の通過があると、その通過に対して取得した普通図柄当たり乱数の値は、普図保留記憶領域86(図6)に普図保留として一旦記憶される。普図保留記憶領域86に記憶可能な普図保留の数には上限があり、本形態における上限値は1個となっている。普図保留記憶領域86に記憶された普図保留は、その普図保留に基づく普通図柄の可変表示が可能となったときに消化される。普図保留の消化とは、その普図保留に対応する普通図柄当たり乱数を判定して、その判定結果を示すための普通図柄の可変表示を実行することをいう。従って、遊技機1では、ゲート28への遊技球の通過に基づく普通図柄の可変表示がその通過後にすぐにおこなえない場合、すなわち、普通図柄の可変表示の実行中や補助遊技の実行中に入賞があった場合であっても、所定個数を上限として、その通過に対する普通図柄抽選の権利を留保することができる。普図保留の数は、普図保留表示器44に表示される。普図保留表示器44は、例えば、1個のLEDで構成されており、普図保留の数だけLEDを点灯させることによって普図保留の数を表示する。
2.遊技機の電気的構成
図4、図5に基づいて、遊技機1の電気的構成について説明する。図4は、遊技機1の主制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。図5は、遊技機1のサブ制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。遊技機1は、主制御基板80(図4)と、サブ制御基板90(図5)と、画像制御基板100(図5)と、ランプ制御基板107(図5)と、音声制御基板106(図5)と、払出制御基板110(図4)と、を備えている。主制御基板80は、大当たり小当たり抽選や遊技状態の移行などの遊技利益に関する制御をおこなう遊技制御基板であり、メイン制御部を構成する。サブ制御基板90は、遊技の進行に伴って実行する演出に関する制御をおこなう演出制御基板であり、画像制御基板100、ランプ制御基板107、音声制御基板106とともにサブ制御部を構成する。なお、サブ制御部は、少なくともサブ制御基板90を備えていれば構成可能である。
主制御基板80は、遊技制御用マイコン81と、入出力回路87と、を備えている。遊技制御用マイコン81は、主制御基板80に実装されているワンチップマイコンであり、プログラムに従って遊技機1の遊技の進行を制御する。遊技制御用マイコン81は、遊技の進行を制御するためのプログラムなどを記憶するメインROM83と、ワークメモリとして使用されるメインRAM84と、メインROM83に記憶されているプログラムを実行するメインCPU82と、を含んでいる。メインROM83に記憶されているデータの詳細、および、メインRAM84に設けられている記憶領域の詳細については後述する。メインROM83は外付けROMとして構成されていてもよい。遊技制御用マイコン81は、入出力回路(I/Oポート部)87を介して他の基板等とデータの送受信をおこなう。入出力回路87は、遊技制御用マイコン81に内蔵されていてもよい。
主制御基板80には、入出力回路87および中継基板88を介して各種センサやソレノイドが接続されている。主制御基板80は、各センサから出力された信号が入力するとともに、各ソレノイドに対して信号を出力する。中継基板88を介して接続されるセンサ類としては、第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、第1ゲートセンサ28a、第2ゲートセンサ29a、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a、V領域センサ39a、非V領域センサ70a、および、普通入賞口センサ27a、が例示される。中継基板88を介して接続されるソレノイド類としては、電チューソレノイド24、第1大入賞口ソレノイド33、第2大入賞口ソレノイド38、および、V開閉部材ソレノイド73が例示される。第1始動口センサ20aは、第1始動口20の内部に設けられ、第1始動口20に入賞した遊技球を検出する。第2始動口センサ21aは、第2始動口21の内部に設けられ、第2始動口21に入賞した遊技球を検出する。第1ゲートセンサ28aは、第1ゲート28の内部に設けられ、第1ゲート28を通過した遊技球を検出する。第2ゲートセンサ29aは、第2ゲート29の内部に設けられ、第2ゲート29を通過した遊技球を検出する。第1大入賞口センサ30aは、第1大入賞口30の内部に設けられ、第1大入賞口30に入賞した遊技球を検出する。第2大入賞口センサ35aは、第2大入賞口35の内部に設けられ、第2大入賞口35に入賞した遊技球を検出する。V領域センサ39aは、第2大入賞口35の内部のV領域39に設けられ、V領域39を通過した遊技球を検出する。非V領域センサ70aは、第2大入賞口35の内部の非V領域70に設けられ、非V領域70を通過した遊技球を検出する。普通入賞口センサ27aは、普通入賞口27の内部に設けられ、普通入賞口27に入賞した遊技球を検出する。電チューソレノイド24は、電チュー22の可動部材23を駆動する。第1大入賞口ソレノイド33は、第1大入賞装置31の開閉部材32を駆動する。第2大入賞口ソレノイド38は、第2大入賞装置36の開閉部材37を駆動する。V開閉部材ソレノイド73は、第2大入賞口35のV開閉部材71を駆動する。
主制御基板80には、入出力回路87を介して表示器類40が接続されている。遊技制御用マイコン81は、第1特別図柄表示器41a、第2特別図柄表示器41b、普通図柄表示器42、第1特図保留表示器43a、第2特図保留表示器43b、普図保留表示器44についての表示制御おこなう。
主制御基板80には、入出力回路87を介して払出制御基板110が接続されている。主制御基板80は、払出制御基板110に各種コマンドを送信するとともに、払い出し監視のために払出制御基板110から信号を受信する。払出制御基板110には、賞球払出装置120と、貸球払出装置130と、カードユニット135と、が接続され、発射制御回路111を介して発射装置112が接続されている。賞球払出装置120は、賞球の払い出しをおこなう。払出制御基板110は、遊技制御用マイコン81からの信号に基づいて、賞球払出装置120の賞球モータ121を駆動して賞球の払い出しをおこなう。払い出される賞球は、計数のために賞球センサ122によって検知される。貸球払出装置130は、貸球の払い出しをおこなう。払出制御基板110は、遊技機1に接続されたカードユニット135からの信号に基づいて、貸球払出装置130の貸球モータ131を駆動して貸球の払い出しをおこなう。払い出される貸球は、計数のために貸球センサ132によって検知される。カードユニット135は、遊技機1に隣接して配置され、挿入されたプリペイドカードなどの情報に基づいて球貸に関する情報を出力する。発射装置112は、ハンドル60(図1)と、発射モータ113と、タッチスイッチ114と、発射ボリューム115と、を備えている。発射装置112は、遊技者によるハンドル60の操作があった場合に、タッチスイッチ114によってハンドル60の接触を検知し、発射ボリューム115によってハンドル60の回転量を検知する。そして、発射ボリューム115の検知信号の大きさに応じた強さで遊技球が発射されるように発射モータ113を駆動する。
主制御基板80には、入出力回路87を介してサブ制御基板90(図5)が接続されている。主制御基板80は、サブ制御基板90に対して各種コマンドを送信する。主制御基板80とサブ制御基板90との接続は、主制御基板80からサブ制御基板90への信号の送信のみが可能な単方向通信接続となっている。すなわち、主制御基板80とサブ制御基板90との間には、通信方向規制手段としての図示しない単方向性回路(例えばダイオードを用いた回路)が介在している。
サブ制御基板90は、演出制御用マイコン91と、入出力回路95と、を備えている。演出制御用マイコン91は、サブ制御基板90に実装されているワンチップマイコンであり、プログラムに従って遊技機1の遊技の演出を制御する。演出制御用マイコン91は、遊技の進行に伴って演出を制御するためのプログラム等を記憶するサブROM93と、ワークメモリとして使用されるサブRAM94と、サブROM93に記憶されているプログラムを実行するサブCPU92と、を含んでいる。サブROM93に記憶されているデータの詳細、および、サブRAM94に設けられている記憶領域の詳細については後述する。サブROM93は外付けROMとして構成されていてもよい。演出制御用マイコン91は、入出力回路(I/Oポート部)95を介して他の基板等とデータの送受信をおこなう。入出力回路95は、演出制御用マイコン91に内蔵されていてもよい。サブ制御基板90には、入出力回路95を介して、画像制御基板100と、音声制御基板106と、ランプ制御基板107と、演出ボタン検出スイッチ63aと、が接続されている。
画像制御基板100は、画像制御用マイコン101と、入力回路105aと、出力回路105bとを備えている。画像制御用マイコン101は、画像制御基板100に実装されているワンチップマイコンであり、プログラムに従って画像表示装置7の表示制御をおこなう。画像制御用マイコン101は、CPU102と、ROM103と、RAM104とを含んでいる。ROM103には、表示制御をおこなうためのプログラムのほか、画像表示装置7に表示される静止画データや動画データ、具体的には、キャラクタ、アイテム、図形、文字、数字および記号等(演出図柄を含む)や背景画像等の画像データが格納されている。RAM104は、画像データを展開するためのメモリとして使用される。CPU102は、ROM103に記憶されているプログラムを実行する。演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、画像制御用マイコン101に画像表示装置7の表示制御をおこなわせる。画像制御用マイコン101は、演出制御用マイコン91からの指令に基づいてROM103から画像データを読み出し、読み出した画像データに基づいて表示制御をおこなう。
音声制御基板106には、スピーカ67が接続されており、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、音声制御基板106を介してスピーカ67から音声、楽曲、効果音等を出力させる。スピーカ67から出力する音声等の音響データは、サブ制御基板90のサブROM93に格納されている。なお、音声制御基板106は、CPUを実装していてもよく、そのCPUにコマンドに基づく音声制御を実行させてもよい。さらに、音声制御基板106は、ROMを実装してもよく、そのROMに音響データを格納してもよい。また、スピーカ67を画像制御基板100に接続し、画像制御基板100のCPU102に音声制御を実行させてもよい。さらに、画像制御基板100のROM103に音響データを格納してもよい。
ランプ制御基板107には、枠ランプ66と、盤ランプ5が接続され、また、中継基板108を介して装飾可動体15が接続されており、これらを制御する。演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、ランプ制御基板107を介して枠ランプ66や盤ランプ5等のランプの点灯制御をおこなう。つまり、演出制御用マイコン91は、枠ランプ66や盤ランプ5等のランプの発光態様を決める発光パターンデータ(点灯/消灯や発光色等を決めるデータ、ランプデータともいう)を作成し、発光パターンデータに従って枠ランプ66や盤ランプ5などのランプの発光を制御する。発光パターンデータの作成にはサブ制御基板90のサブROM93に格納されているデータが用いられる。演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、装飾可動体15を動作させる。装飾可動体15は、センター装飾体10に設けられた可動式のいわゆるギミックである。演出制御用マイコン91は、装飾可動体15の動作態様を決める動作パターンデータ(駆動データ)を作成し、動作パターンデータに従って装飾可動体15の動作を制御する。動作パターンデータの作成にはサブROM93に格納されているデータを用いる。なお、ランプ制御基板107は、CPUを実装していてもよく、そのCPUにコマンドに基づくランプの点灯制御や装飾可動体15の動作制御を実行させてもよい。この場合、ランプ制御基板107はROMを実装してもよく、そのROMに発光パターンや動作パターンに関するデータを格納してもよい。
演出ボタン検出スイッチ63aは、演出ボタン63(図1)が押下操作されたことを検出する。演出ボタン63が押下されると、演出ボタン検出スイッチ63aから、サブ制御基板90にスイッチ信号が出力される。
3.遊技機のデータ構成
図6、図7に基づいて、遊技機1のデータ構成について説明する。図6(A)は、メインROM83に記憶されているテーブルを説明するための図である。図6(B)は、メインRAM84に設けられている記憶領域を説明するための図である。図7(A)は、サブROM93に記憶されているテーブルを説明するための図である。図7(B)は、サブRAM94に設けられている記憶領域を説明するための図である。
メインROM83(図6(A))には、特別図柄当たり判定テーブルT1と、リーチ判定テーブルT2と、特別図柄当たり種別判定テーブルT3と、特別図柄変動パターン判定テーブルT4と、普通図柄当たり判定テーブルT5と、普通図柄当たり種別判定テーブルT6と、普通図柄変動パターン判定テーブルT7と、電チュー開放パターン判定テーブルT8と、大入賞口開放パターン判定テーブルT9と、が格納されている。これらの判定テーブルは、遊技制御用マイコン81が実行する主制御メイン処理(後述)において、遊技制御用マイコン81によって参照される。各判定テーブルの具体的な内容については後述する。
メインRAM84(図6(B))には、コマンドセット領域84aと、フラグセット領域84bと、カウンタセット領域84cと、特別動作ステータスセット領域84dと、特図保留記憶領域85と、普図保留記憶領域86とが設けられている。コマンドセット領域84aは、主制御メイン処理(後述)において、メイン制御部側からサブ制御部側に出力されるコマンドがセットされる領域(出力バッファ)であり、変動開始コマンド、変動停止コマンド、オープニングコマンド、ラウンド指定コマンド、エンディングコマンド、遊技状態指定コマンド、V通過コマンド、客待ち待機コマンド、保留球数コマンド、普通図柄変動開始コマンド、普通図柄変動停止コマンド、普通図柄オープニングコマンド、普通図柄エンディングコマンドなどがセットされる。フラグセット領域84bは、主制御メイン処理(後述)において、遊技機の状態や遊技状態を示すフラグがセットされる領域であり、大当たりフラグ、大当たり終了フラグ、小当たりフラグ、小当たり終了フラグ、Vフラグ、時短フラグ、V開閉部材作動フラグなどがセットされる。カウンタセット領域84cは、主制御メイン処理(後述)において使用されるカウンタがセットされる領域であり、乱数カウンタ、ラウンドカウンタ、時短カウンタ、大当たり回数カウンタなどがセットされる。特別動作ステータスセット領域84dは、後述する特別動作処理(図20)におけるステータスがセットされる領域である。特図保留記憶領域85は、第1特図保留が記憶される第1特図保留記憶領域85aと、第2特図保留が記憶される第2特図保留記憶領域85bとを含んでいる。第1特図保留記憶領域85aには、第1特図保留の1個目、2個目、3個目、4個目にそれぞれ対応する特別図柄当たり乱数等の乱数値群(保留情報)を記憶するための第1記憶領域、第2記憶領域、第3記憶領域、第4記憶領域が設けられている。第2特図保留記憶領域85bには、第2特図保留の1個目に対応する乱数値群(保留情報)を記憶するための第1記憶領域が設けられている。普図保留記憶領域86は、普図保留の1個目に対応する普通図柄当たり乱数等の乱数値群(保留情報)を記憶するための第1記憶領域が設けられている。なお、メインRAM84には、上記の領域の他に、特図停止図柄データがセットされる当たり種別セットバッファや、装飾可動体15を駆動させるための駆動データがセットされる駆動データバッファ等が設けられている。
サブROM93(図7(A))には、変動演出パターン決定テーブルT51と、停止図柄パターン決定テーブルT52と、モードステータス設定テーブルT53と、時短演出シナリオ決定テーブルT54と、が格納されている。これらの決定テーブルは、演出制御用マイコン91が実行するサブ制御メイン処理(後述)において、演出制御用マイコン91によって参照される。各決定テーブルの具体的な内容については後述する。
サブRAM94(図7(B))には、コマンド記憶領域94aと、演出コマンドセット領域94bと、カウンタセット領域94dと、モードステータスセット領域94eとが設けられている。コマンド記憶領域94aは、サブ制御メイン処理(後述)において、メイン制御部側から入力されたコマンドが記憶される領域(入力バッファ)であり、変動開始コマンド、変動停止コマンド、オープニングコマンド、ラウンド指定コマンド、エンディングコマンド、遊技状態指定コマンド、V通過コマンド、客待ち待機コマンド、保留球数コマンド、普通図柄変動開始コマンド、普通図柄変動停止コマンド、普通図柄オープニングコマンド、普通図柄エンディングコマンドなどが格納される。演出コマンドセット領域94bは、サブ制御メイン処理(後述)において、サブ制御基板90から画像制御基板100、ランプ制御基板107、音声制御基板106に出力されるコマンドがセットされる領域(出力バッファ)であり、変動演出開始コマンド、変動演出終了コマンド、オープニング演出開始コマンド、ラウンド演出開始コマンド、エンディング演出開始コマンド、普通図柄変動演出開始コマンド、普通図柄変動演出終了コマンド、普通図柄オープニング演出開始コマンド、普通図柄エンディング演出開始コマンドなどがセットされる。カウンタセット領域94dは、サブ制御メイン処理(後述)において使用されるカウンタがセットされる領域であり、乱数カウンタ、第1特図保留演出カウンタ、第2特図保留演出カウンタ、普図保留演出カウンタ、時短演出カウンタ、大当たり回数カウンタなどがセットされる。モードステータスセット領域94eは、遊技機1の遊技状態(後述する時短状態か非時短状態か)を示すモードステータス(後述)がセットされる。
図8は、遊技機1において使用される各種の乱数を説明するための図である。図8(A)は、メイン制御部側の遊技制御用マイコン81が取得する乱数を示しており、図8(B)は、サブ制御部側の演出制御用マイコン91が取得する乱数を示している。遊技制御用マイコン81は、「特別図柄当たり乱数」と、「特別図柄当たり種別乱数」と、「リーチ乱数」と、「変動パターン乱数」と、「普通図柄当たり乱数」と、「普通図柄当たり種別乱数」とをそれぞれ後述するタイミングにおいて取得するように構成されている。「特別図柄当たり乱数」は、大当たり又は小当たりか否かの抽選(大当たり小当たり抽選)に用いられる乱数であり、0〜65535までの範囲の値をとる。「特別図柄当たり種別乱数」は、当選した大当たり又は小当たりの種別の抽選(当たり種別判定)に用いられる乱数であり、0〜127までの範囲の値をとる。「リーチ乱数」は、大当たり小当たり判定がハズレである場合に、その結果を示す演出図柄変動演出においてリーチを発生させるか否かを決定するために用いられる乱数であり、0〜127までの範囲の値をとる。リーチとは、複数の演出図柄(装飾図柄)のうち変動表示されている演出図柄が残り1つとなっている状態であって、変動表示されている演出図柄がどの図柄で停止表示されるか次第で大当たり小当たり当選を示す演出図柄の組み合わせとなる状態(例えば、「7↓7」の状態)のことである。なお、リーチ状態において停止表示されている演出図柄は、表示画面7a内で揺れているように表示されてもよい。「変動パターン乱数」は、変動時間を含む変動パターンを決定するために用いられる乱数であり、0〜127までの範囲の値をとる。「普通図柄当たり乱数」は、電チュー22を開放させる補助遊技をおこなうか否かの当たり抽選(普通図柄抽選)に用いられる乱数であり、0〜255までの範囲の値をとる。「普通図柄当たり種別乱数」は、普通図柄抽選で当選した当たりの種別の抽選(当たり種別判定)に用いられる乱数であり、0〜65535までの範囲の値をとる。「特別図柄当たり乱数」、「特別図柄当たり種別乱数」、「リーチ乱数」、「変動パターン乱数」は、始動口(第1始動口20または第2始動口21)への入球に基づいて取得される。第1始動口20への入球に基づいて取得された乱数値群は第1特図保留記憶領域85aに記憶され、第2始動口21への入球に基づいて取得された乱数値群は第2特図保留記憶領域85bに記憶される。「普通図柄当たり乱数」、「普通図柄当たり種別乱数」は、ゲート(第1ゲート28または第2ゲート29)の通過に基づいて取得される。取得された普通図柄当たり乱数値および普通図柄当たり種別乱数値は、普図保留記憶領域86に記憶される。
演出制御用マイコン91は、「変動演出パターン乱数」と、「時短演出シナリオ乱数」とを後述するタイミングにおいて取得するように構成されている。「変動演出パターン乱数」は、変動演出パターンを決定するために用いられる乱数であり、0〜127までの範囲の値をとる。「時短演出シナリオ乱数」は、時短状態時に画像表示装置7に表示される時短残り回数(表示時短残り回数)の変化シナリオを決定するために用いられる乱数であり、0〜127までの範囲の値をとる。「変動演出パターン乱数」は、メイン制御部側からサブ制御部側に変動開始コマンドが出力されたことに基づいて取得される。取得された乱数値はサブRAM94に記憶される。「時短演出シナリオ乱数」は、メイン制御部側からサブ制御部側にエンディングコマンドが出力されたことに基づいて取得される。取得された乱数値はサブRAM94に記憶される。
図9は、特別図柄当たり判定テーブルT1およびリーチ判定テーブルT2を説明するための図である。図9(A)には、特別図柄当たり判定テーブルT1を説明するための図が示され、図9(B)には、リーチ判定テーブルT2を説明するための図が示されている。
特別図柄当たり判定テーブルT1は、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述)において、取得した特別図柄当たり乱数値(0〜65535のいずれか)が「大当たり」、「小当たり」、「ハズレ」のいずれに該当するかを判定するために参照されるテーブルである。図9(A)では、第1特別図柄(特図1)の抽選において、特別図柄当たり乱数値が「0〜210」の場合には、「大当たり」と判定され、特別図柄当たり乱数値が「10000〜10500」の場合には、「小当たり」と判定され、特別図柄当たり乱数値が0〜65535のうち上記以外の数値の場合には、「ハズレ」と判定されることが示されている。また、第2特別図柄(特図2)の抽選において、特別図柄当たり乱数値が「0〜210」の場合には、「大当たり」と判定され、特別図柄当たり乱数値が「210〜65535」の場合には、「小当たり」と判定されることが示されている。
リーチ判定テーブルT2は、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述)において、取得したリーチ乱数値(0〜127のいずれか)が「リーチ有り」に該当するか「リーチ無し」に該当するかを判定するために参照されるテーブルである。図9(B)では、「非時短状態」において、リーチ乱数値が「0〜13」の場合には、「リーチ有り」と判定され、リーチ乱数値が「0〜13以外の数値(14〜127)」の場合には、「リーチ無し」と判定されることが示されている。また、「時短状態」において、リーチ乱数値が「0〜5」の場合には、「リーチ有り」と判定され、リーチ乱数値が「0〜5以外の数値(6〜127)」の場合には、「リーチ無し」と判定されることが示されている。「時短状態」および「非時短状態」の内容については後述する。リーチ判定テーブルT2では、時短状態の方が非時短状態よりもハズレ時のリーチがかかりにくくなっている。これは、時短状態において変動時間の短いリーチ無しハズレがより多く選択されることで、特図保留の消化スピードを速めるためである。
図10、図11に基づいて、特別図柄当たり種別判定テーブルT3について説明する。図10は、特図1の抽選における特別図柄当たり種別判定テーブルT3を説明するための図である。図11は、特図2の抽選における特別図柄当たり種別判定テーブルT3を説明するための図である。特別図柄当たり種別判定テーブルT3は、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述)において、取得した特別図柄当たり種別乱数値(0〜127のいずれか)に応じて、「大当たり種別」または「小当たり種別」と、「特別図柄の種類」を判定するために参照されるテーブルである。
図10では、「非時短状態時」における特図1の抽選において「大当たり当選」したとき、特別図柄当たり種別乱数値が「0〜15」の場合には、大当たり種別が「15R時短大当たりA」と判定され、第1特別図柄表示器41aに停止表示される特図1の停止図柄(特図1停止図柄)が「時短図柄1」と判定される。特別図柄当たり種別乱数値が「16〜63」の場合には、大当たり種別が「15R時短無し大当たりA」と判定され、特図1停止図柄が「時短無し図柄1」と判定される。特別図柄当たり種別乱数値が「64〜127」の場合には、大当たり種別が「15R時短無し大当たりB」と判定され、特図1停止図柄が「時短無し図柄2」と判定される。一方、「非時短状態時」における特図1の抽選において「小当たり当選」した場合には、特別図柄当たり種別乱数値によらず(0〜127のいずれであっても)、小当たり種別が「16R通常小当たりA(実質5R・V通過実質不可)」と判定され、特図1停止図柄が「時短無し小当たり図柄1」と判定される。
「時短状態時」における特図1の抽選において「大当たり当選」したとき、特別図柄当たり種別乱数値が「0〜63」の場合には、大当たり種別が「15R時短大当たりB」と判定され、特図1停止図柄が「時短図柄2」と判定される。特別図柄当たり種別乱数値が「64〜127」の場合には、大当たり種別が「15R時短大当たりC」と判定され、特図1停止図柄が「時短図柄3」と判定される。一方、「時短状態時」における特図1の抽選において「小当たり当選」した場合には、特別図柄当たり種別乱数値によらず(0〜127のいずれであっても)、小当たり種別が「16R通常小当たりB(実質5R・V通過実質不可)」と判定され、特図1停止図柄が「時短無し小当たり図柄2」と判定される。
図11では、「非時短状態時」における特図2の抽選において「大当たり当選」したとき、特別図柄当たり種別乱数値が「0〜63」の場合には、大当たり種別が「15R時短大当たりD」と判定され、第2特別図柄表示器41bに停止表示される特図2の停止図柄(特図2停止図柄)が「時短図柄4」と判定される。特別図柄当たり種別乱数値が「64〜95」の場合には、大当たり種別が「15R時短大当たりE」と判定され、特図2停止図柄が「時短図柄5」と判定される。特別図柄当たり種別乱数値が「96〜127」の場合には、大当たり種別が「15R時短大当たりF」と判定され、特図2停止図柄が「時短図柄6」と判定される。一方、「非時短状態時」における特図2の抽選において「小当たり当選」したとき、特別図柄当たり種別乱数値が「0〜63」の場合には、小当たり種別が「16R時短小当たりA(実質15R・V通過可)」と判定され、第2特別図柄表示器41bに特図2の特図2停止図柄が「時短有り小当たり図柄1」と判定される。特別図柄当たり種別乱数値が「64〜127」の場合には、小当たり種別が「16R時短小当たりB(実質15R・V通過可)」と判定され、特図2停止図柄が「時短有り小当たり図柄2」と判定される。
「時短状態時」における特図2の抽選において「大当たり当選」したとき、特別図柄当たり種別乱数値が「0〜79」の場合には、大当たり種別が「15R時短大当たりG」と判定され、特図2停止図柄が「時短図柄7」と判定される。特別図柄当たり種別乱数値が「80〜95」の場合には、大当たり種別が「15R時短大当たりH」と判定され、特図2停止図柄が「時短図柄8」と判定される。特別図柄当たり種別乱数値が「96〜127」の場合には、大当たり種別が「15R時短大当たりI」と判定され、特図2停止図柄が「時短図柄9」と判定される。一方、「時短状態時」における特図2の抽選において「小当たり当選」したとき、特別図柄当たり種別乱数値が「0〜63」の場合には、小当たり種別が「16R時短小当たりC(実質15R・V通過可)」と判定され、特図2停止図柄が「時短有り小当たり図柄3」と判定される。特別図柄当たり種別乱数値が「64〜95」の場合には、小当たり種別が「16R時短小当たりD(実質15R・V通過可)」と判定され、特図2停止図柄が「時短有り小当たり図柄4」と判定される。特別図柄当たり種別乱数値が「96〜111」の場合には、小当たり種別が「16R時短小当たりE(実質15R・V通過可)」と判定され、特図2停止図柄が「時短有り小当たり図柄5」と判定される。特別図柄当たり種別乱数値が「112〜127」の場合には、小当たり種別が「16R時短小当たりF(実質15R・V通過可)」と判定され、特図2停止図柄が「時短有り小当たり図柄6」と判定される。なお、特別図柄当たり種別判定テーブルT3を参照することによって、特図停止図柄(特図1停止図柄および特図2停止図柄)に対応する「特図停止図柄データ」のほか、特別遊技の「オープニング(OP)コマンド」、「ラウンド指定コマンド」、「エンディング(ED)コマンド」も特定することができる。各大当たり、各小当たりの具体的な内容については後述する。
図12は、特別図柄変動パターン判定テーブルT4を説明するための図である。特別図柄変動パターン判定テーブルT4は、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述)において、取得した変動パターン乱数値(0〜127)に応じて、変動パターンを判定するために参照されるテーブルである。図12では、例えば、非時短状態において第1始動口20に入賞し、特別図柄当たり判定テーブルT1において「大当たり」と判定され、変動パターン乱数値が「111〜127」の場合には、変動パターンが「P2」と判定されることが示されている。また、例えば、非時短状態において第1始動口20に入賞し、特別図柄当たり判定テーブルT1において「ハズレ」と判定され、リーチ判定テーブルT2において「リーチ無し」と判定され、保留球数が「1〜2」の場合、変動パターン乱数値によらず(0〜127のいずれであっても)、変動パターンが「P6」と判定されることが示されている。また、例えば、時短状態において第2始動口21に入賞し、特別図柄当たり判定テーブルT1において「小当たり」と判定された場合、変動パターン乱数値によらず(0〜127のいずれであっても)、変動パターンが「P17」と判定されることが示されている。図12に示されるように、変動パターンが決定されれば、変動時間も決定される。また、リーチになる場合に、そのリーチがノーマルリーチとなるのかスーパーリーチ(SPリーチ)となるのかも決定される。また、スーパーリーチになる場合に、擬似連があるのか無いのかも決定される。
図13(A)には、普通図柄当たり判定テーブルT5を説明するための図が示され、図13(B)には、普通図柄当たり種別判定テーブルT6を説明するための図が示され、図13(C)には、普通図柄変動パターン判定テーブルT7を説明するための図が示されている。普通図柄当たり判定テーブルT5は、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述)において、取得した普通図柄当たり乱数値(0〜255のいずれか)が「当たり」に該当するか「ハズレ」に該当するかを判定するために参照されるテーブルである。図13(A)では、「非時短状態」、「時短状態」のいずれの場合にも、普通図柄(普図)の抽選において、普通図柄当たり乱数値が「0〜254」の場合には、「当たり」と判定され、普通図柄当たり乱数値が「0〜254以外の数値(255)」の場合には、「ハズレ」と判定されることが示されている。
普通図柄当たり種別判定テーブルT6は、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述)において、取得した普通図柄当たり種別乱数値(0〜65535のいずれか)に応じて、「当たり種別」と「普通図柄の種類」を判定するために参照されるテーブルである。図13(B)では、「非時短状態時」における普図の抽選において当選したとき、普通図柄当たり種別乱数値が「0〜30」の場合には、当たり種別が「長開放1」と判定され、普通図柄表示器42に停止表示される普図の停止図柄(普図停止図柄)が「当たり図柄1」と判定される。普通図柄当たり種別乱数値が「100〜170」の場合には、当たり種別が「短開放1」と判定され、普図停止図柄が「当たり図柄2」と判定される。普通図柄当たり種別乱数値が0〜65535のうち上記以外の数値の場合には、当たり種別が「短開放2」と判定され、普図停止図柄が「当たり図柄3」と判定されることが示されている。一方、「時短状態時」における普図の抽選において当選した場合には、普通図柄当たり種別乱数値によらず(0〜65535のいずれであっても)、当たり種別が「長開放2」と判定され、普図停止図柄が「当たり図柄4」と判定されることが示されている。なお、普通図柄当たり種別判定テーブルT6を参照することによって、普図停止図柄に対応する「普図停止図柄データ」(図示しない)を特定することができる。
普通図柄変動パターン判定テーブルT7は、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述)において、普図の抽選結果や当たり種別に応じて、普図の変動時間を判定するために参照されるテーブルである。図13(C)では、例えば、非時短状態時における普図の抽選結果が「当たり」であり、当たり種別が「長開放1」のとき、普図の変動時間は「30秒」と判定されることが示されている。また、例えば、時短状態時における普図の抽選結果が「当たり」のとき、普図の変動時間は「2秒」と判定されることが示され、時短状態時における普図の抽選結果が「ハズレ」のとき、普図の変動時間は「1秒」と判定されることが示されている。
図14は、電チュー開放パターン判定テーブルT8を説明するための図である。電チュー開放パターン判定テーブルT8は、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述)において、普図停止図柄(普図停止図柄データ)に応じて、電チュー22の開放パターンを判定するために参照されるテーブルである。図14(A)では、例えば、普図停止図柄が「当たり図柄1」のとき、電チュー22の開放パターンは「開放パターン11」と判定され、また、例えば、普図停止図柄が「当たり図柄4」のとき、開放パターンは「開放パターン14」と判定されることが示されている。図14(B)には、各開放パターン11〜14の内容が示されている。開放パターン11では、オープニング(OP)時間6秒、開放時間5秒、エンディング(ED)時間1秒の電チュー22の開放を1回おこなう。開放パターン11、12では、オープニング(OP)時間0.01秒、開放時間0.02秒、エンディング(ED)時間0.01秒の電チュー22の開放を1回おこなう。開放パターン14では、オープニング(OP)時間0.01秒、開放時間3秒、エンディング(ED)時間0.01秒の電チュー22の開放を1回おこなう。ただし、この電チュー22の開放は、予め定められた数の遊技球の入賞(規定入賞数、最大2個)があった場合、開放時間が残っていても閉鎖される。
図15は、大入賞口開放パターン判定テーブルT9を説明するための図である。大入賞口開放パターン判定テーブルT9は、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述)において、特図停止図柄(特図停止図柄データ)に応じて、第1大入賞口30および第2大入賞口35の開放パターンを判定するために参照されるテーブルである。図15(A)では、特図停止図柄データが「11H」、「12H」、「13H」、「15H」、「16H」、「21H」、「22H」、「23H」、「31H」、「32H」、または、「33H」のとき、第1大入賞口30および第2大入賞口35の開放パターンは「開放パターン21」と判定され、特図停止図柄データが「14H」、または、「17H」のとき、開放パターンは「開放パターン22」と判定され、特図停止図柄データが「24H」、「25H」、「34H」、「35H」、「36H」、または、「37H」のとき、開放パターンは「開放パターン23」と判定されることが示されている。図15(B)には、各開放パターン21〜23の内容が示されている。開放パターン21では、6秒間のオープニング(OP)の後、1〜15R目において、開放回数1回、開放時間29.5秒の第1大入賞口30の開放(ロング開放)をおこなう。開放パターン22では、4秒間のオープニング(OP)の後、1R目において、開放回数1回、開放時間1.6秒の第2大入賞口35の開放をおこない、2〜6R目において、開放回数1回、開放時間29.5秒の第1大入賞口30の開放(ロング開放)をおこない、7〜16R目において、開放回数1回、開放時間0.1秒の第1大入賞口30の開放(ショート開放)をおこなう。開放パターン23では、0.01秒間のオープニング(OP)の後、1R目において、開放回数1回、開放時間1.6秒の第2大入賞口35の開放をおこない、2〜16R目において、開放回数1回、開放時間29.5秒の第1大入賞口30の開放(ロング開放)をおこなう。ただし、第1大入賞口30および第2大入賞口35の開放は、予め定められた数の遊技球の入賞(規定入賞数、最大9個)があった場合、開放時間が残っていても閉鎖される。
4.大当たり等の説明
遊技機1では、特別図柄抽選(大当たり小当たり抽選)の結果としての「大当たり」、「小当たり」、「ハズレ」がある。「大当たり」の場合には、特別図柄表示器41に「大当たり図柄」が停止表示される。「小当たり」の場合には、特別図柄表示器41に「小当たり図柄」が停止表示される。「ハズレ」のときには、特別図柄表示器41に「ハズレ図柄」が停止表示される。大当たりに当選すると、停止表示された特別図柄の種類(大当たりの種類)に応じた開放パターンにて、第1大入賞口30を開放させる「大当たり遊技(第2特別遊技)」が実行される。小当たりに当選すると、停止表示された特別図柄の種類(小当たりの種類)に応じた開放パターンにて、第2大入賞口35を1回開放させる「小当たり遊技(第1特別遊技)」が実行される。そして、小当たり遊技の実行中に第2大入賞口35の内部のV領域39に遊技球が進入すると、当選している小当たりの種別に応じた開放パターンにて第1大入賞口30を開放させる「大当たり遊技(第2特別遊技)」が実行される。なお、特別図柄抽選の結果が大当たり当選であることに基づいて実行される大当たり遊技を「1種大当たり遊技」とも呼ぶ。また、V領域39への遊技球の通過に基づいて実行される大当たり遊技を「2種大当たり遊技」とも呼ぶ。また、大当たり遊技や小当たり遊技を「特別遊技」とも呼ぶ。この特別遊技では1ラウンド中に複数回大入賞口を開放させるラウンドを含んでいてもよい。
大当たり遊技は、第1大入賞口30を開放する複数回のラウンド遊技(単位開放遊技)と、初回のラウンド遊技が開始される前のオープニング(OP)と、最終回のラウンド遊技が終了した後のエンディング(ED)とを含んでいる。各ラウンド遊技は、オープニングの終了、または、前のラウンド遊技の終了によって開始し、次のラウンド遊技の開始によって終了する。ラウンド遊技間の第1大入賞口30の閉鎖の時間(インターバル時間)は、その閉鎖前の開放ラウンド遊技に含まれる。小当たり遊技は、第2大入賞口35を開放する小当たり開放遊技と、小当たり開放遊技が開始される前のオープニング(開放前インターバル)と、小当たり開放遊技が終了した後のエンディング(閉鎖後インターバル)と、を含んでいる。
大当たりには複数の種別がある。ここでは、大当たり種別として「15R時短99回大当たりA〜E」、「15R時短15回大当たりA,B」、「15R時短5回大当たりA〜D」が設定されている。これらの大当たりは、いずれも15Rにわたって第1大入賞口30を開放させる大当たり遊技(1種大当たり遊技)を実行した後、遊技状態を後述の「時短状態かつ高ベース状態」に制御する大当たりである。一方、これらの当たりは、大当たり遊技後の「時短状態かつ高ベース状態」が終了する時短回数がそれぞれ異なる。ここでは「時短回数」とは、大当たり遊技後の「時短状態かつ高ベース状態」において実行可能な特別図柄の変動表示(可変表示)の回数であり、大当たり種別ごとに予め設定されている。例えば、「15R時短99回大当たりA〜E」では、時短回数は99回であり、「15R時短15回大当たりA,B」では、時短回数は15回である。なお、「時短状態かつ高ベース状態」は、時短回数の達成前であっても、大当たりに当選してその大当たり遊技が実行されると終了する。
小当たりには複数の種別がある。ここでは、小当たり種別として「16R通常小当たりA,B」、「16R時短5回小当たりA,B」、「16R時短10回小当たり」、「16R時短15回小当たり」、「16R時短99回小当たりA,B」が設定されている。これらの小当たりでは、まず、小当たり遊技が実行され、V領域39への遊技球の通過(V通過)があった場合には、大当たり遊技(2種大当たり遊技)が実行される。よって、小当たりでは、小当たり遊技としての第2大入賞口35の開放が1R目に相当し、V通過した場合にその後実行される、15Rにわたって第1大入賞口30を開放させる大当たり遊技が2R目〜16R目に相当する。小当たり遊技においてV通過がなかった場合には、大当たり遊技は実行されない。ここでは「16R(実質5R)通常小当たり」は、V通過が実質的に不可能な小当たりとなっている。一方、「16R時短5回小当たり」、「16R時短10回小当たり」、「16R時短15回小当たり」、「16R時短99回小当たり」は、V通過が可能な小当たりとなっている。小当たり遊技中のV通過が可能か否かは、V開閉部材71の作動パターン、および、第2大入賞装置36の開閉部材37の開放パターンによって設定することができる。具体的には以下の通りである。
上記の各小当たりは、いずれも、当選後の小当たり遊技において、第2大入賞口35の1.6秒の開放が1回おこなわれる(図15)。一方、小当たり遊技におけるオープニング時間は、小当たり種別に応じて異なっている。具体的には、「16R通常小当たり」(開放パターン22)は、オープニング時間が4秒であり、「16R時短5回小当たり」、「16R時短10回小当たり」、「16R時短15回小当たり」、「16R時短99回小当たり」(開放パターン23)は、オープニング時間が0.01秒である。このように小当たり種別に応じて小当たり遊技のオープニング時間が異なっているのは、このオープニングの開始から一定の動作で動いているV開閉部材71に対する第2大入賞口35の開放タイミングを変えるためである。ここではV開閉部材71は、小当たり遊技が開始されると0.01秒間のオープニングの後、4秒間開放される。開放パターン22は、小当たり遊技が開始されて4秒後に第2大入賞口35が開放されるため、第2大入賞口35が開放されてから0.01秒後にV開閉部材71が閉じることになる。そのため、「16R通常小当たり」では、小当たり遊技中のV通過が実質的に不可能となっている。一方、開放パターン23は、小当たり遊技が開始されて0.01秒後に第2大入賞口35とV開閉部材71が同時に開放され、1.6秒間両方の開放が継続し、第2大入賞口35の閉鎖から2.4秒後にV開閉部材71が閉じることになる。よって、「16R時短5回小当たり」、「16R時短10回小当たり」、「16R時短15回小当たり」、「16R時短99回小当たり」では、小当たり遊技中のV通過が可能となっている。
「16R時短5回小当たり」、「16R時短10回小当たり」、「16R時短15回小当たり」、「16R時短99回小当たり」は、小当たり遊技後に大当たり遊技が実行された場合、大当たり遊技後の遊技状態を後述の「時短状態かつ高ベース状態」に制御する当たりである。「16R時短5回小当たり」、「16R時短10回小当たり」、「16R時短15回小当たり」、「16R時短99回小当たり」は、「時短状態かつ高ベース状態」における時短回数がそれぞれ異なる。例えば、「16R時短10回小当たり」では、時短回数は10回であり、「16R時短15回小当たり」では、時短回数は15回である。一方、「16R通常小当たり」は、大当たり遊技が実行された場合、大当たり遊技後、遊技状態を後述の「非時短状態かつ低ベース状態」に制御する当たりである。ただし、「16R通常小当たり」は、V通過が実質的に不可能な小当たりであるため、大当たり遊技が実行されることはほぼない。
なお、非時短状態時の特図1抽選における小当たりは、すべてV通過が実質的に不可能な「16R通常小当たり」となっている。一方、時短状態時の特図2抽選における小当たりの振分率は、「16R時短5回小当たり」が50%、「16R時短10回小当たり」が25%、「16R時短15回小当たり」が12.5%、「16R時短99回小当たり」が12.5%となっており、「16R通常小当たり」が含まれていない。特図1抽選と特図2抽選とで大当たりの当選確率が変わらないことから、「大当たり」または「大当たり遊技(2種大当たり遊技)が実行される小当たり」のいずれかに当選する確率は、非時短状態時の特図1抽選よりも時短状態時の特図2抽選の方が高くなっている。このように遊技機1では、非時短状態時に左打ちをおこなって第1始動口20に遊技球を入賞させている状態よりも、時短状態時に右打ちをして第2始動口21に遊技球を入賞させている状態の方が、遊技者にとって有利となるように設定されている。
遊技機1では、普通図柄抽選(当たり抽選)の結果としての「当たり」、「ハズレ」がある。「当たり」の場合には、普通図柄表示器42に「当たり図柄」が停止表示される。「ハズレ」のときには、普通図柄表示器42に「ハズレ図柄」が停止表示される。当たりに当選すると、停止表示された普通図柄の種類(当たりの種類)に応じた開放パターンにて、電チュー22を開放させる補助遊技としての「当たり遊技(普通遊技)」が実行される。この当たり遊技(普通遊技)では1ラウンド中に複数回電チューを開放させてもよい。当たり遊技(普通遊技)は、1回のラウンド遊技(単位開放遊技)と、ラウンド遊技が開始される前のオープニング(OP)と、ラウンド遊技が終了した後のエンディング(ED)とを含んでいる。当たりには複数の種別がある。ここでは、当たり種別として「長開放1」、「長開放2」、「短開放1」、「短開放2」が設定されている。これらの当たりは、変動時間、オープニング時間、開放時間、エンディング時間がそれぞれ異なる。
5.遊技状態の説明
遊技機1の遊技制御用マイコン81は、特別図柄表示器41に表示する特別図柄および普通図柄表示器42に表示する普通図柄に対して、それぞれ「変動時間短縮制御」を実行可能である。ここでは、遊技制御用マイコン81が特別図柄表示器41の特別図柄に対して変動時間短縮制御している状態を「時短状態」といい、変動時間短縮制御していない状態を単に「非時短状態」という。時短状態は、特別図柄の変動時間(変動表示開始時から表示結果の導出表示時までの時間)が、非時短状態よりも短くなっている。遊技制御用マイコン81は、時短状態のときに、非時短状態のときよりも変動時間の短い変動パターンが選択されることが多くなるように定められた特別図柄変動パターン判定テーブルT4(図12)を用いた変動パターンの判定をおこなう。つまり、遊技制御用マイコン81が特別図柄表示器41の特別図柄に対して変動時間短縮制御を実行している場合には、変動時間短縮制御を実行していない場合と比べて、特別図柄の可変表示の変動時間として短い変動時間が選択されやすくなる。その結果、時短状態では、特図保留の消化のペースが速くなり、始動口への有効な入賞(特図保留として記憶され得る入賞)が発生しやすくなる。そのため、スムーズな遊技の進行のもとで大当たりを狙うことができる。
遊技制御用マイコン81は、普通図柄表示器42の普通図柄に対する変動時間短縮制御を、特別図柄表示器41の特別図柄に対する変動時間短縮制御に同期して実行する。すなわち、遊技制御用マイコン81は、時短状態のときに普通図柄に対する変動時間短縮制御を実行し、非時短状態のときには実行しない。時短状態では、普通図柄の変動時間が非時短状態よりも短くなっている。遊技制御用マイコン81は、時短状態のときに、非時短状態のときよりも変動時間の短い変動パターンが選択されることが多くなるように定められた普通図柄変動パターン判定テーブルT7(図13)を用いた変動パターンの判定をおこなう。つまり、遊技制御用マイコン81が普通図柄表示器42の普通図柄に対して変動時間短縮制御を実行している場合には、変動時間短縮制御を実行していない場合と比べて、普通図柄の可変表示の変動時間として短い変動時間が選択されやすくなる。
さらに時短状態では、補助遊技における電チュー22の開放時間が、非時短状態よりも長くなりやすい(図13)。非時短状態であっても、普通図柄抽選において「長開放1」に当選した場合、電チューの開放パターンは「開放パターン11」となり、5秒間の長い開放時間となるが、当たり種別として「長開放1」に振り分けられる確率が31/65536と低く、ほとんどの場合、当選しても開放時間は0.02秒となる。一方、時短状態では、当選した場合には電チューの開放時間は必ず3秒となることから、実質的に、時短状態では、補助遊技における電チュー22の開放時間が、非時短状態よりも長くなりやすいといえる。すなわち、時短状態では、遊技制御用マイコン81は、電チュー22に対して開放時間延長制御を実行しているといえる。遊技制御用マイコン81が、普通図柄表示器42の普通図柄に対する変動時間短縮制御、および、電チュー22に対する開放時間延長制御を実行している状況下では、これらの制御を実行していない場合と比べて、電チュー22が頻繁に開放され、第2始動口21へ遊技球が頻繁に入賞することとなる。その結果、発射球数に対する賞球数の割合であるベースが高くなる。従って、これらの制御が実行されている状態を「高ベース状態」といい、実行されていない状態を「低ベース状態」という。高ベース状態では、手持ちの遊技球を大きく減らすことなく大当たりを狙うことができる。なお、高ベース状態は、上記の全ての制御を実行するものでなくてもよい。すなわち、普通図柄表示器42の普通図柄に対する変動時間短縮制御、電チュー22に対する開放時間延長制御のうち一つ以上の制御を実行することによって、その制御が実行されていないときよりも電チュー22が開放され易くなっていればよい。また、高ベース状態は、時短状態に付随せずに独立して制御されるようにしてもよい。
遊技機1では、「15R時短99回大当たりA〜E」、「15R時短15回大当たりA,B」、「15R時短5回大当たりA〜D」、「16R時短99回小当たり」、「16R時短15回小当たり」、「16R時短10回小当たり」、または、「16R時短5回小当たり」に当選して実行された大当たり遊技後の遊技状態は、「時短状態かつ高ベース状態」である。「時短状態かつ高ベース状態」は、所定回数(5回、10回、15回、または、99回)の特別図柄の変動表示(可変表示)が実行されるか、または、大当たりに当選してその大当たり遊技が実行されることにより終了する。「16R通常小当たり」に当選して実行された大当たり遊技後の遊技状態は、「非時短状態かつ低ベース状態」である。この遊技状態を「通常遊技状態」とも呼ぶ。なお、遊技機1を初めて遊技する場合において電源投入後の遊技状態は、この通常遊技状態である。ここでは、「時短状態かつ高ベース状態」を単に「時短状態」とも呼び、「非時短状態かつ低ベース状態」を単に「非時短状態」とも呼ぶ。
高ベース状態(時短状態)では、右打ちによって右遊技領域3B(図1)へ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行させることができる。低ベース状態(非時短状態)と比べて電チュー22が開放されやすくなっており、第1始動口20への入賞よりも第2始動口21への入賞の方が容易となっているためである。このことから、高ベース状態では、普通図柄抽選の契機となる第1ゲート28へ遊技球を通過させつつ、第2始動口21へ遊技球を入賞させるべく右打ちをおこなう。これにより左打ちをするよりも、多数の始動入賞(始動口への入賞)を得ることができる。なお、遊技機1では、大当たり遊技中も右打ちにて遊技をおこなう。一方、低ベース状態では、左打ちによって左遊技領域3A(図1)へ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行させることができる。高ベース状態と比べて電チュー22が開放されにくくなっており、第2始動口21への入賞よりも第1始動口20への入賞の方が容易となっているためである。このことから、低ベース状態では、普通図柄抽選の契機となる第2ゲート29へ遊技球を通過させつつ、第1始動口20へ遊技球を入賞させるべく左打ちをおこなう。これにより右打ちするよりも、多数の始動入賞を得ることができる。一方、低ベース状態(非時短状態)であっても、第2ゲート29への遊技球を通過によって「長開放1」に当選した場合には、電チュー22が5秒間開放されるため、第2始動口21へ遊技球を入賞させるべく右打ちをおこなう。電チュー22の閉鎖後は再度左打ちをおこなう。
6.遊技制御用マイコン81の動作
図16〜図34に基づいて主制御基板80(図4)に設けられた遊技制御用マイコン81の動作について説明する。遊技制御用マイコン81の動作説明にて登場するカウンタ、フラグ、ステータス、バッファ等はメインRAM84に設けられている。以下に説明するように、遊技制御用マイコン81は、メインROM83に記憶されているプログラムを読み出すことによって、当否判定手段、図柄制御手段、当たり遊技実行手段、遊技状態制御手段、当たり種別選択手段として機能する(例えば、図22、図27〜図29、図31、図32参照)。
[主制御メイン処理]
図16は、主制御メイン処理のフローチャートである。遊技制御用マイコン81は、遊技機1の電源がオンされると、メインROM83から主制御メイン処理を実行するためのプログラムを読み出す。主制御メイン処理では、遊技制御用マイコン81は、まず、初期設定をおこなう(ステップS001)。初期設定では、例えば、メインCPU82の設定、各種のフラグ、ステータスおよびカウンタなどのリセット等をおこなう。フラグの初期値は「0」つまり「OFF」であり、ステータスの初期値は「1」であり、カウンタの初期値は「0」である。なお、初期設定は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。
初期設定の後、遊技制御用マイコン81は、割り込み処理の割り込みを禁止し(ステップS002)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(ステップS003)をおこなう。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理では、遊技制御用マイコン81は、図8(A)で示した種々の乱数カウンタ値(特別図柄当たり乱数値、特別図柄当たり種別乱数値、リーチ乱数値、変動パターン乱数値、普通図柄当たり乱数値、普通図柄当たり種別乱数値)を1加算して更新する。各乱数カウンタ値は設定された上限値に達すると「0」に戻って再び加算される。なお、各乱数カウンタの初期値は「0」以外の値であってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。また、各乱数は、カウンタIC等からなる公知の乱数生成回路を利用して生成されるいわゆるハードウェア乱数であってもよい。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理の後、遊技制御用マイコン81は、割り込み処理の割り込みを許可する(ステップS004)。割り込み許可中は、メイン側タイマ割り込み処理(ステップS005)の実行が可能となる。メイン側タイマ割り込み処理は、所定の周期(例えば、4msec周期)でメインCPU82に繰り返し入力される割り込みパルスに基づいて実行される。すなわち、メイン側タイマ割り込み処理は、所定周期(例えば4msec周期)ごとに実行される。そして、メイン側タイマ割り込み処理が終了してから、次にメイン側タイマ割り込み処理が開始されるまでの間に、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理による各種カウンタ値の更新処理が繰り返し実行される。なお、割り込み禁止状態のときに、メインCPU82に割り込みパルスが入力された場合は、メイン側タイマ割り込み処理はすぐには開始されず、割り込み許可がされてから開始される。
[メイン側タイマ割り込み処理]
図17は、メイン側タイマ割り込み処理(図16:ステップS005)のフローチャートである。メイン側タイマ割り込み処理では、遊技制御用マイコン81は、まず、乱数更新処理をおこなう(ステップS101)。具体的には、遊技制御用マイコン81は、図8(A)で示した種々の乱数カウンタ値を更新する。この乱数更新処理は、上述した主制御メイン処理(図16)でおこなう普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理と同じである。すなわち、各種乱数カウンタ値の更新処理は、メイン側タイマ割り込み処理の実行期間と、それ以外の期間(メイン側タイマ割り込み処理の終了後、次のメイン側タイマ割り込み処理が開始されるまでの期間)との両方でおこなわれる。
乱数更新処理の後、遊技制御用マイコン81は、入力処理をおこなう(ステップS102)。入力処理では、遊技制御用マイコン81は、遊技機1に取り付けられている各種センサが検出した検出信号を読み込み、入賞口の種類に応じた賞球を払い出すための払い出しデータをメインRAM84の出力バッファにセットする。各種センサとは、例えば、第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a、普通入賞口センサ27a(図4)である。
入力処理の後、遊技制御用マイコン81は、始動口センサ検出処理(ステップS103)、普通動作処理(ステップS104)、特別動作処理(ステップS105)、V開閉部材制御処理(ステップS106)、V領域センサ検出処理(ステップS107)を順に実行する。これらの処理の詳細については後述する。V領域センサ検出処理の後、遊技制御用マイコン81は、保留球数処理をおこなう(ステップS108)。ここでは、遊技制御用マイコン81は、まず、メインRAM84に記憶されている特図1保留球数、特図2保留球数、および、普通図柄保留球数の読み出しをおこなう。次に、遊技制御用マイコン81は、保留球数コマンドをメインRAM84のコマンドセット領域(出力バッファ)84aにセットする。保留球数コマンドは、保留球数をサブ制御基板90に通知するためのコマンドであり、特図1保留球数、特図2保留球数、および、普通図柄保留球数に関する情報を含んでいる。保留球数コマンドのセット後、遊技制御用マイコン81は、本処理を終了する。
保留球数処理の後、遊技制御用マイコン81は、出力処理をおこなう(ステップS109)。出力処理では、遊技制御用マイコン81は、上述の各処理においてメインRAM84のコマンドセット領域84aにセットしたコマンド等をサブ制御基板90に出力する。出力処理の後、遊技制御用マイコン81は、その他の処理をおこなう(ステップS110)。その他の処理では、例えば、後述の特図2保留球数に基づいて第2特図保留表示器43bをその数を示す表示態様に制御し、特図1保留球数に基づいて第1特図保留表示器43aをその数を示す表示態様に制御する。
[始動口センサ検出処理]
図18は、始動口センサ検出処理(図17:ステップS103)のフローチャートである。遊技制御用マイコン81は、まず、第1ゲート28または第2ゲート29に遊技球が通過したか否かの判定をおこなう(ステップS201)。この判定は、第1ゲートセンサ28aまたは第2ゲートセンサ29aによって遊技球が検出されたか否かによっておこなわれる。第1ゲート28と第2ゲート29のいずれにも遊技球が通過していない場合(ステップS201:NO)、処理はステップS205にスキップする。第1ゲート28と第2ゲート29のいずれかを遊技球が通過した場合(ステップS201:YES)、遊技制御用マイコン81は、普通図柄保留球数が「1(上限値)」であるか否かの判定をおこなう(ステップS202)。普通図柄保留球数とは、普図保留の数であり、より具体的には、メインRAM84に設けられた普図保留の数をカウントするカウンタの値である。普通図柄保留球数が「1」であれば(ステップS202:YES)、処理はステップS205にスキップする。普通図柄保留球数が「0」の場合(ステップS202:NO)、普通図柄保留球数に「1」を加算した後(ステップS203)、普通図柄乱数取得処理をおこなう(ステップS204)。ここでは、遊技制御用マイコン81は、普通図柄当たり乱数カウンタの値(図8:ラベル−TRND−Hの値)、および、普通図柄当たり種別カウンタの値(図8:ラベル−TRND−HSの値)を取得し、取得した乱数値群をメインRAM84の普図保留記憶領域86の第1記憶領域に格納する。
ステップS205では、遊技制御用マイコン81は、第2始動口21に遊技球が入賞したか否かの判定をおこなう。この判定は、第2始動口センサ21aによって遊技球が検出されたか否かによっておこなわれる。第2始動口21に遊技球が入賞していない場合(ステップS205:NO)、処理はステップS210にスキップする。遊技球が入賞した場合(ステップS205:YES)、遊技制御用マイコン81は、特図2保留球数が「4(上限値)」であるか否かの判定をおこなう(ステップS206)。特図2保留球数とは、第2特図保留の数であり、より具体的には、メインRAM84に設けられた第2特図保留の数をカウントするカウンタの値である。特図2保留球数が「4」であれば(ステップS206:YES)、処理はステップS210にスキップする。特図2保留球数が「0」の場合(ステップS206:NO)、特図2保留球数に「1」を加算した後(ステップS207)、特図2関係乱数取得処理をおこなう(ステップS208)。ここでは、特別図柄当たり乱数カウンタの値(図8:ラベル−TRND−Aの値)、特別図柄当たり種別乱数カウンタの値(図8:ラベル−TRND−ASの値)、リーチ乱数カウンタの値(図8:ラベル−TRND−RCの値)、変動パターン乱数カウンタの値(図8:ラベル−TRND−T1の値)を取得する。遊技制御用マイコン81は、取得した乱数値群を第2特図保留記憶領域85bの第1記憶領域に格納する。
ステップS210では、遊技制御用マイコン81は、第1始動口20に遊技球が入賞したか否かの判定をおこなう。この判定は、第1始動口センサ20aによって遊技球が検出されたか否かによっておこなわれる。第1始動口20に遊技球が入賞していない場合(ステップS210:NO)、本処理を終了する。第1始動口20に遊技球が入賞した場合(ステップS210:YES)、遊技制御用マイコン81は、特図1保留球数が「4(上限値)」であるか否かの判定をおこなう(ステップS211)。特図1保留球数とは、第1特図保留の数であり、より具体的には、メインRAM84に設けられた第1特図保留の数をカウントするカウンタの値である。特図1保留球数が「4」であれば(ステップS211:YES)、本処理を終了する。特図1保留球数が「3」以下の場合(ステップS211:NO)、特図1保留球数に「1」を加算した後(ステップS212)、特図1関係乱数取得処理をおこなう(ステップS213)。ここでは、上述の特図2関係乱数取得処理(ステップS208)と同様に、特別図柄当たり乱数カウンタの値、特別図柄当たり種別乱数カウンタの値、リーチ乱数カウンタの値、変動パターン乱数カウンタの値を取得する。遊技制御用マイコン81は、取得した乱数値群を第1特図保留記憶領域85aの第1〜第4記憶領域うち、現在の特図1保留球数に応じた記憶領域に格納する。
[普通動作処理]
図19は、普通動作処理(図17:ステップS104)のフローチャートである。遊技制御用マイコン81は、まず、電チュー22が作動中か否かの判定をおこなう(ステップS501)。電チュー22が作動中の場合(ステップS501:YES)、処理はステップS540に移行する。電チュー22が作動中ではない場合(ステップS501:NO)、遊技制御用マイコン81は、普通図柄の停止表示中が(変動停止時間が経過したか)否かの判定をおこなう(ステップS502)。普通図柄の停止表示中の場合(ステップS502:YES)、処理はステップS531に移行する。普通図柄の停止表示中ではない場合(ステップS502:NO)、遊技制御用マイコン81は、普通図柄の変動中か否かの判定をおこなう(ステップS503)。普通図柄の変動中の場合(ステップS503:YES)、処理はステップS521に移行する。普通図柄の変動中ではない場合(ステップS503:NO)、遊技制御用マイコン81は、普通図柄の保留球数が「0」か否かの判定をおこなう(ステップS504)。保留球数が「0」の場合(ステップS504:YES)、本処理を終了する。保留球数が「0」ではない場合(ステップS504:NO)、普通図柄保留球数を1ディクリメントする(ステップS505)。従って、普通図柄の保留球数が「0」の状態で第1ゲート28または第2ゲート29を遊技球が通過した場合、始動口センサ検出処理(図18)のステップS203において、一旦、普通図柄の保留球数が「1」になり、その後、本ステップS505において保留が消化され即座に普通図柄の保留球数が「0」になる。これは、特別図柄の保留球数についても同様である。すなわち、始動口センサ検出処理(図18)のステップS207およびステップS212において、一旦、特別図柄の保留数が「1」になり、その後、後述の特別図柄待機処理(図21)におけるステップS1404およびステップS1410において保留が消化され特別図柄の保留球数が「0」になる。なお、普通図柄保留球数のディクリメント(普図保留の消化)は、普図保留記憶領域86の第1記憶領域に格納されている保留情報(各種乱数値)をクリアするクリア処理とともに実行される。
次に、遊技制御用マイコン81は、普通図柄当たり判定テーブルT5(図13(A))を参照して当たり判定をおこなう(ステップS506)。具体的には、遊技制御用マイコン81は、まず、普図保留記憶領域86の第1記憶領域(普図保留の1個目に対応)に記憶されている判定値としての普通図柄当たり乱数値を読み出す。そして、普通図柄当たり乱数値と、遊技状態(時短状態か否か)と、普通図柄当たり判定テーブルT5とを用いて当たりか否かを判定する。例えば、非時短状態において、普通図柄当たり乱数値が「0」〜「254」の場合には、「当たり」と判定され、普通図柄当たり乱数値がそれ以外「255」の場合には、「ハズレ」と判定される(図13(A))。
次に、遊技制御用マイコン81は、普通図柄当たり種別判定テーブルT6(図13(B))を参照して普通図柄(普図停止図柄)の種別判定をおこなう(ステップS507)。具体的には、遊技制御用マイコン81は、上記(ステップS506)の当たり判定において当選している場合には、まず、普図保留記憶領域86の第1記憶領域に記憶されている普通図柄当たり種別乱数値を読み出す。そして、普通図柄当たり種別乱数値と、遊技状態(時短状態か否か)と、普通図柄当たり種別判定テーブルT6とを用いて当たり種別と普通図柄(普図停止図柄)を判定する。例えば、非時短状態において、普通図柄当たり種別乱数値が「0」〜「30」の場合には、当たり種別が「長開放1」と判定され、普通図柄が「当たり図柄1」と判定される。普通図柄当たり種別乱数値が「100」〜「170」の場合には、当たり種別が「短開放1」と判定され、普通図柄が「当たり図柄2」と判定される。普通図柄当たり種別乱数値がそれ以外の場合には、当たり種別が「短開放2」と判定され、普通図柄が「当たり図柄3」と判定される(図13(B))。一方、上記の当たり判定において「ハズレ」の場合には、普通図柄として「ハズレ図柄」が設定される。
次に、遊技制御用マイコン81は、普通図柄変動パターン判定テーブルT7(図13(C))を参照して変動パターンの選択をおこなう(ステップS508)。具体的には、遊技制御用マイコン81は、遊技状態(時短状態か否か)と、当たり判定結果と、当たり種別と、普通図柄変動パターン判定テーブルT7とを用いて、普通図柄変動パターンを選択する。例えば、非時短状態において、当たり種別が「長開放1」の場合には、普通図柄の変動時間は「30秒」と判定される。また、例えば、時短状態において、上記当たり判定で「ハズレ」の場合には、普通図柄の変動時間は「1秒」と判定される(図13(C))。遊技制御用マイコン81は、サブ制御基板90に普通図柄の変動開始や変動時間を知らせるために、普通図柄変動開始コマンドをメインRAM84のコマンドセット領域(出力バッファ)84aにセットする(ステップS509)。普通図柄変動開始コマンドには、普通停止図柄データに関する情報や普通図柄変動パターンに関する情報が含まれている。その後、遊技制御用マイコン81は、普通図柄の変動表示を開始させて本処理を終える(ステップS510)。
ステップS521では、遊技制御用マイコン81は、普通図柄の変動時間が経過して終了したか否かの判定をおこなう。普通図柄の変動時間とは、ステップS508で選択された変動時間である(図13(C))。変動時間が終了していない場合(ステップS521:NO)、遊技制御用マイコン81は、本処理を終える。すなわち、普通図柄の変動表示が継続される。一方、変動時間が終了している場合(ステップS521:YES)、遊技制御用マイコン81は、普通図柄の変動表示を、ステップS507で特定された普通図柄(当たりの普図停止図柄又はハズレの普図停止図柄)で停止させる(ステップS522)。また、遊技制御用マイコン81は、サブ制御基板90に普通図柄の変動停止を知らせるために、普通図柄変動停止コマンドをメインRAM84のコマンドセット領域84aにセットする(ステップS523)。その後、遊技制御用マイコン81は、普通図柄の停止時間をセットして本処理を終える(ステップS524)。ここでは、普通図柄の停止時間は0.5秒である。
ステップS531では、遊技制御用マイコン81は、普通図柄の変動停止時間が経過したか否かの判定をおこなう。停止時間が経過していない場合(ステップS531:NO)、遊技制御用マイコン81は、本処理を終える。すなわち、普通図柄の停止表示が継続される。一方、停止時間が経過している場合(ステップS531:YES)、遊技制御用マイコン81は、上記(ステップS506)の当たり判定において「ハズレ」の場合には(ステップS532:NO)、本処理を終える。一方、上記の当たり判定で「当たり」の場合には(ステップS532:YES)、遊技制御用マイコン81は、サブ制御基板90に当たり遊技(普通遊技)のオープニングの開始を知らせるために、普通図柄オープニングコマンドをメインRAM84のコマンドセット領域84aにセットする(ステップS533)。また、遊技制御用マイコン81は、電チュー開放パターンのセットをおこなう(ステップS534)。電チュー22の開放パターンは、電チュー開放パターン判定テーブルT8(図14(A))を参照して選択される。具体的には、遊技制御用マイコン81は、上記(ステップS507)で判定された普通図柄の種類(普図停止図柄データ)と、電チュー開放パターン判定テーブルT8とを用いて電チュー22の開放パターンを選択する。ここでは、例えば、普通図柄が「当たり図柄1」のとき、「開放パターン11」が選択され、普通図柄が「当たり図柄4」のとき、「開放パターン14」が選択される(図14参照)。開放パターンの選択後、遊技制御用マイコン81は、選択した開放パターンに従うように電チュー作動を開始させ(ステップS535)、本処理を終える。
上述のステップS501において、電チュー22が作動中の場合(ステップS501:YES)、遊技制御用マイコン81は、電チュー22の閉鎖条件が成立しているか否かの判定をおこなう(ステップS540)。ここでの閉鎖条件は、電チュー22への入賞個数が規定の最大入賞個数(例えば2個)に達したこと、または、電チュー22の開放時間が経過して電チュー22を閉鎖させる時間に至ったことのいずれかが満たされていることである。電チュー22の開放時間とは、ステップS534で選択された開放パターンに対応する開放時間である(図14参照)。電チュー22の閉鎖条件が成立していない場合(ステップS540:NO)、本処理を終える。一方、電チュー22の閉鎖条件が成立している場合(ステップS540:YES)、遊技制御用マイコン81は、サブ制御基板90に当たり遊技(普通遊技)のエンディングの開始を知らせるために、普通図柄エンディングコマンドをメインRAM84のコマンドセット領域84aにセットする(ステップS541)。また、遊技制御用マイコン81は、電チュー22を閉鎖(閉塞)してその作動を停止し(ステップS542)、本処理を終える。
[特別動作処理]
図20は、特別動作処理(図17:ステップS105)のフローチャートである。ここでは、特別図柄表示器41および大入賞装置(第1大入賞装置31および第2大入賞装置36)に関する処理を5つの段階に分け、各段階をそれぞれ「特別動作ステータス」の「1」、「2」、「3」、「4」、「5」と呼ぶ。遊技制御用マイコン81は、「特別動作ステータス」が「1」のとき(ステップS1301:YES)、特別図柄待機処理をおこなう(ステップS1302)。特別図柄待機処理では、特別図柄当たり判定や特別図柄変動パターン選択等が実行される。「特別動作ステータス」が「2」のときには(ステップS1301:NO、ステップS1303:YES)、特別図柄変動中処理をおこなう(ステップS1304)。特別図柄変動中処理では、変動時間経過後に変動停止コマンドの出力等が実行される。「特別動作ステータス」が「3」のときには(ステップS1301、S1303:NO、ステップS1305:YES)、特別図柄確定処理をおこなう(ステップS1306)。特別図柄確定処理では、大当たり時や小当たり時にオープニングコマンドの出力等が実行される。「特別動作ステータス」が「4」のときには(ステップS1301、S1303、S1305:NO、ステップS1307:YES)、特別電動役物処理1(大当たり遊技)をおこなう(ステップS1308)。特別電動役物処理1では、大当たり遊技(第2種特別遊技)が実行される。「特別動作ステータス」が「5」のときには(ステップS1301、S1303、S1305、ステップS1307:NO)、特別電動役物処理2(小当たり遊技)をおこなう(ステップS1309)。特別電動役物処理2では、小当たり遊技(第1種特別遊技)が実行される。上記の各処理の詳細については後述する。なお、特別動作ステータスは、初期設定では「1」である。
[特別図柄待機処理]
図21は、特別図柄待機処理(図20:ステップS1302)のフローチャートである。特別図柄待機処理では、遊技制御用マイコン81は、まず、第2始動口21の保留球数(特図2保留)が「0」であるか否かの判定をおこなう(ステップS1401)。特図2保留球数が「0」である場合(ステップS1401:YES)、すなわち、第2特図保留記憶領域85bに、第2始動口21への入賞に起因して取得した乱数値群の記憶がない場合には、処理はステップS1407に移行する。特図2保留球数が「1」以上である場合(ステップS1401:NO)、遊技制御用マイコン81は、特別図柄当たり判定処理(ステップS1402)、および、特別図柄変動パターン選択処理(ステップS1403)を実行する。これらの処理の詳細については後述する。特別図柄変動パターン選択処理の後、特図2保留球数を1つディクリメントする(ステップS1404)。次に、遊技制御用マイコン81は、第2特図保留記憶領域85bの第1記憶領域に格納されている保留情報(各種乱数値)をクリアする(ステップS1405)。上記ステップによって、画像表示装置7の表示画面7aでは、第2特図保留記憶領域85bの第1記憶領域に対応する保留画像9Bが保留消化画像表示領域側にシフトし、保留消化画像9Cとして表示される。これにより、遊技者は、第2特図保留が1つ消化されたことを認識することができる。次に、遊技制御用マイコン81は、特図2変動開始処理をおこなう(ステップS1406)。特図2変動開始処理では、変動開始コマンドをメインRAM84のコマンドセット領域84aにセットして、第2特別図柄の変動表示を開始させるとともに、特別動作ステータスを「2」にセットする。なお、特図2変動開始処理でセットされる変動開始コマンド(特図2変動開始コマンド)には、特別図柄当たり判定処理(ステップS1402)でセットされた特図停止図柄データに関する情報や特別図柄変動パターン選択処理(ステップS1403)でセットされた変動パターンに関する情報が含まれている。
次に、遊技制御用マイコン81は、時短フラグをOFFとして、遊技状態を通常遊技状態とする処理をおこなう(ステップS1406A)。
ステップS1401において、特図2保留球数が「0」の場合(ステップS1401:YES)、遊技制御用マイコン81は、第1始動口20の保留球数(特図1保留)が「0」であるか否かの判定をおこなう(ステップS1407)。特図1保留球数が「0」である場合(ステップS1407:YES)、すなわち、第1特図保留記憶領域85aに、第1始動口20への入賞に起因して取得した乱数値群の記憶がない場合には、処理はステップS1413に移行する。特図1保留球数が「1」以上である場合(ステップS1407:NO)、遊技制御用マイコン81は、特別図柄当たり判定処理(ステップS1408)、および、特別図柄変動パターン選択処理(ステップS1409)を実行する。これらの処理の詳細については後述する。特別変動パターン選択処理の後、特図1保留球数を1つディクリメントする(ステップS1410)。次に、遊技制御用マイコン81は、第1特図保留記憶領域85aの第1〜第4記憶領域に格納されている保留情報(各種乱数値)の格納場所を現在の位置から読み出される側に1つシフトするとともに、第1特図保留記憶領域85aにおいて読み出される側から最も遠い場所に格納されている保留情報をクリアする(ステップS1411)。例えば、第1〜第3記憶領域に保留情報が格納されている場合には、第3記憶領域に格納されている保留情報をクリアし、第1〜第4記憶領域に保留情報が格納されている場合には、第4記憶領域に格納されている保留情報をクリアする。上記ステップによって、第1特図保留が保留された順に消化される。この場合、画像表示装置7の表示画面7aでは、第1特図保留記憶領域85aの第1記憶領域に対応する保留画像9A(4つの保留画像9Aのうち、一番右端の保留画像9A)が保留消化画像表示領域側にシフトし、保留消化画像9Cとして表示される。また、第1特図保留記憶領域85aの第2〜第4記憶領域に保留情報がある場合には、第2〜第4記憶領域に対応する保留画像9B(4つの保留画像9Aのうち、右から2、3、4番目の保留画像9A)がそれぞれ右側に1つシフトする。これにより、遊技者は、第1特図保留が1つ消化されたことを認識することができる。次に、遊技制御用マイコン81は、特図1変動開始処理をおこなう(ステップS1412)。特図1変動開始処理では、変動開始コマンドをメインRAM84のコマンドセット領域84aにセットして第1特別図柄の変動表示を開始させるとともに、特別動作ステータスを「2」にセットする(ステップS1406)。なお、特図1変動開始処理でセットされる変動開始コマンド(特図1変動開始コマンド)には、特別図柄当たり判定処理(ステップS1408)でセットされた特図停止図柄データに関する情報や特別図柄変動パターン選択処理(ステップS1409)でセットされた変動パターンに関する情報が含まれている。
ステップS1407において、特図1保留球数が「0」の場合(ステップS1407:YES)、遊技制御用マイコン81は、画像表示装置7の表示画面7aが待機画面か否かの判定をおこなう(ステップS1413)。待機画面とは、客待ち用のデモ画面のことである。遊技制御用マイコン81は、例えば、客待ち用のデモ画面表示フラグのON/OFFによって判定してもよい。待機画面である場合(ステップS1413:YES)、本処理を終了する。待機画面でない場合(ステップS1413:NO)、遊技制御用マイコン81は、所定の待機時間の経過をまって、待機場面を表示させるための客待ち待機コマンドをメインRAM84のコマンドセット領域84aにセットし(ステップS1414)、本処理を終える。上記のように、本実施形態の特別図柄待機処理によれば、第1特図保留に基づく特別図柄の変動表示は、第2特図保留が「0」の場合に限って実行される。すなわち、第2特図保留の消化は、第1特図保留の消化に優先して実行される。
[特別図柄当たり判定処理]
図22は、特別図柄当たり判定処理(図21:ステップS1402、S1408)のフローチャートである。特図2の当たり判定処理(ステップS1402)と特図1の当たり判定処理(ステップS1408)は処理の流れが同様であるため、まとめて説明する。特別図柄当たり判定処理では、まず、遊技制御用マイコン81は、特別図柄当たり判定テーブルT1(図9(A))を参照して当たり判定をおこなう(ステップS1502)。具体的には、遊技制御用マイコン81は、まず、判定値としての特別図柄当たり乱数値の読み出しをおこなう。例えば、特図2の当たり判定処理では、第2特図保留記憶領域85bの第1記憶領域(第2特図保留の1個目に対応)に記憶されている特別図柄当たり乱数値を読み出す。特図1の当たり判定処理では、第1特図保留記憶領域85aの第1記憶領域(第1特図保留の1個目に対応)に記憶されている特別図柄当たり乱数値を読み出す。次に、遊技制御用マイコン81は、参照する特別図柄当たり判定テーブルT1と、読み出した特別図柄当たり乱数値とを用いて大当たりか否か、および、小当たりか否かを判定する。このように、遊技制御用マイコン81は、「当否判定手段」として機能する。
特別図柄当たり判定の結果が「大当たり」の場合(ステップS1503:YES)、遊技制御用マイコン81は、大当たりフラグをONにするとともに(ステップS1505)、大当たり種別の判定をおこなう(ステップS1507)。具体的には、遊技制御用マイコン81は、まず、判定値としての特別図柄当たり種別乱数値の読み出しをおこなう。例えば、特図2の当たり判定処理では、第2特図保留記憶領域85bの第1記憶領域に記憶されている特別図柄当たり種別乱数値を読み出す。特図1の当たり判定処理では、第1特図保留記憶領域85aの第1記憶領域に記憶されている特別図柄当たり種別乱数値を読み出す。次に、遊技制御用マイコン81は、読み出した特別図柄当たり種別乱数値と特別図柄当たり種別判定テーブルT3(図10、図11)に基づいて、大当たり種別の判定をおこなう。このように、遊技制御用マイコン81は、「当たり種別選択手段」として機能する。大当たり種別の判定後、特定された大当たり種別に応じた特図停止図柄データ(大当たり図柄)をメインRAM84に設けた当たり種別バッファにセットして(ステップS1509)、本処理を終了する。
一方、特別図柄当たり判定の結果が「大当たり」ではなく(ステップS1503:NO)、「小当たり」である場合(ステップS1510:YES)、遊技制御用マイコン81は、小当たりフラグをONにするとともに(ステップS1512)、大当たり回数カウンタCxの値をリセット(ゼロ)にし、小当たり種別の判定をおこなう(ステップS1514)。具体的には、遊技制御用マイコン81は、まず、大当たり種別の判定と同様に、判定値としての特別図柄当たり種別乱数値の読み出しをおこなう。次に、遊技制御用マイコン81は、読み出した特別図柄当たり種別乱数値と特別図柄当たり種別判定テーブルT3(図10、図11)に基づいて、小当たり種別の判定をおこなう。小当たり種別の判定後、特定された小当たり種別に応じた特図停止図柄データ(小当たり図柄)をメインRAM84に設けた当たり種別バッファにセットして(ステップS1516)、本処理を終了する。
特別図柄当たり判定の結果が「大当たり」「小当たり」ではなく、「ハズレ」の場合(ステップS1503、S1510:NO)、ハズレ図柄に応じた特図停止図柄データ(01H)をメインRAM84に設けた大当たり種別バッファにセットして(ステップS1518)、本処理を終了する。
[特別図柄変動パターン選択処理]
図23および図24は、特別図柄変動パターン選択処理(図21:ステップS1403、S1409)のフローチャートである。特図2の変動パターン選択処理(ステップS1403)と特図1の変動パターン選択処理(ステップS1409)は処理の流れが同様であるため、まとめて説明する。変動パターン選択処理では、まず、遊技制御用マイコン81は、遊技状態が時短状態であるか否かの判定をおこなう(ステップS1600)。時短状態であるか否かの判定は、時短フラグがONか否かによっておこなわれる。時短状態である場合(ステップS1600:YES)、処理はステップS1612に移行する。時短状態でない場合(ステップS1600:NO)、遊技制御用マイコン81は、大当たりフラグがONか否かの判定をおこなう(ステップS1602)。
大当たりフラグがONの場合(ステップS1602:YES)、遊技制御用マイコン81は、特別図柄変動パターン判定テーブルT4(図12)のうち、非時短状態大当たり用のテーブルを参照して変動パターンの選択をおこなう(ステップS1603)。具体的には、遊技制御用マイコン81は、まず、判定値としての変動パターン乱数値の読み出しをおこなう。例えば、特図2の変動パターン選択処理では、第2特図保留記憶領域85bの第1記憶領域(第2特図保留の1個目に対応)に記憶されている変動パターン乱数値を読み出す。特図1の変動パターン選択処理では、第1特図保留記憶領域85aの第1記憶領域(第1特図保留の1個目に対応)に記憶されている変動パターン乱数値を読み出す。次に、遊技制御用マイコン81は、特別図柄変動パターン判定テーブルT4と変動パターン乱数値とを用いて変動パターンを選択する。ここでは、非時短状態大当たり用のテーブルとして、図12に示す特別図柄変動パターン判定テーブルT4のうち、非時短状態の大当たりに該当する部分(特図1では変動パターンが「P1」、「P2」の部分、特図2では変動パターンが「P14」の部分)が参照される(アドレスがセットされる)。読み出した変動パターン乱数値から、特図1では変動パターンとして「P1」、「P2」のいずれか、特図2では変動パターン乱数値にかかわらず「P14」が選択される。
ステップS1602において、大当たりフラグがOFFの場合(ステップS1602:NO)、遊技制御用マイコン81は、小当たりフラグがONか否かの判定をおこなう(ステップS1604)。小当たりフラグがONの場合(ステップS1604:YES)、遊技制御用マイコン81は、特別図柄変動パターン判定テーブルT4(図12)のうち、非時短状態小当たり用のテーブルを参照して変動パターンの選択をおこなう(ステップS1605)。具体的には、遊技制御用マイコン81は、まず、上記のステップS1603と同様に、判定値としての変動パターン乱数値の読み出しをおこなう。次に、遊技制御用マイコン81は、特別図柄変動パターン判定テーブルT4のうち、非時短状態の小当たりに該当する部分と、変動パターン乱数値とを用いて変動パターンを選択する。ここでは、特別図柄変動パターン判定テーブルT4のうち、非時短状態の小当たりに該当する部分は、特図1では変動パターンが「P3」の部分、特図2では変動パターンが「P15」の部分となるため、変動パターン乱数値にかかわらずこれらが選択される。
ステップS1604において、小当たりフラグがOFFの場合(ステップS1604:NO)、遊技制御用マイコン81は、リーチ乱数値がリーチ成立乱数値か否かの判定をおこなう(ステップS1606)。具体的には、遊技制御用マイコン81は、まず、判定値としてのリーチ乱数値の読み出しをおこなう。特図2の変動パターン選択処理では、第2特図保留記憶領域85bの第1記憶領域(第2特図保留の1個目に対応)に記憶されているリーチ乱数値を読み出す。特図1の変動パターン選択処理では、第1特図保留記憶領域85aの第1記憶領域(第1特図保留の1個目に対応)に記憶されているリーチ乱数値を読み出す。次に、遊技制御用マイコン81は、リーチ判定テーブルT2(図9(B))と、リーチ乱数値とを用いてリーチの有無を判定する。ここでは、非時短状態であるため、リーチ判定テーブルT2のうち、非時短状態用のテーブル(リーチ有り判定値(リーチ成立乱数値)が「0」〜「13」の部分)に基づいてリーチの有無を判定する。
リーチ乱数値がリーチ成立乱数値である場合(ステップS1606:YES)、すなわち、リーチ有りハズレの場合には、遊技制御用マイコン81は、特別図柄変動パターン判定テーブルT4のうち、非時短状態のリーチ有りハズレ用のテーブルを参照して変動パターンの選択をおこなう(ステップS1607)。ここでは、非時短状態のリーチ有りハズレ用のテーブルとして、図12に示す特別図柄変動パターン判定テーブルT4のうち、非時短状態のリーチ有りハズレに該当する部分(特図1では変動パターンが「P4」、「P5」の部分、特図2では変動パターンが「P14」の部分)が参照される。特図1では、読み出した変動パターン乱数値から、変動パターンとして「P4」、「P5」のいずれかが選択される。特図2では、読み出した変動パターン乱数値にかかわらず、変動パターンとして「P14」が選択される。
リーチ乱数値がリーチ成立乱数値ではない場合(ステップS1606:NO)、すなわち、リーチ無しハズレの場合には、遊技制御用マイコン81は、特別図柄変動パターン判定テーブルT4のうち、非時短状態のリーチ無しハズレ用のテーブルを参照して変動パターンの選択をおこなう(ステップS1608)。ここでは、非時短状態のリーチ無しハズレ用のテーブルとして、図12に示す特別図柄変動パターン判定テーブルT4のうち、非時短状態のリーチ無しハズレに該当する部分(特図1では変動パターンが「P6」、「P7」の部分、特図2では変動パターンが「P15」の部分)が参照される。特図1では、読み出した変動パターン乱数値と、現在の特図1保留球数(1〜4)から、変動パターンとして「P6」、「P7」のいずれかが選択される。特図2では、読み出した変動パターン乱数値にかかわらず、変動パターンとして「P15」が選択される。特図1では、保留球数によって選択される変動パターンが変わるため、保留球数に応じた短縮変動の機能が働くようになっている。すなわち、特図1において、保留球数が「3」〜「4」であるときは、保留球数が「1」〜「2」であるときに比べて変動時間の短い変動パターンがより多く選択されるようになっている。これにより、保留球数が多いときに特図保留の消化スピードを速めることができる。
ステップS1600において、遊技状態が時短状態であると判定した場合には、遊技制御用マイコン81は、大当たりフラグがONか否かの判定をおこなう(図24:ステップS1612)。以後、ステップS1613〜S1618の処理は、以下の点を除いては上述のステップS1603〜S1608の処理と同様であるため説明を省略する。ステップS1613〜S1618の処理とステップS1603〜S1608の処理との違いは、ステップS1613、S1615、S1617、S1618において、参照される特別図柄変動パターン判定テーブルT4の部分が既述のステップS1603、S1605、S1607、S1608と異なる。具体的には、ステップS1603、S1605、S1607、S1608では、特別図柄変動パターン判定テーブルT4のうちの非時短状態用のテーブルが参照されるのに対して、ステップS1613、S1615、S1617、S1618では、時短状態用のテーブルが参照される。例えば、ステップS1615の場合、特別図柄変動パターン判定テーブルT4のうち、時短状態の小当たりに該当する部分(特図1では変動パターンが「P9」の部分、特図2では変動パターンが「P17」の部分)が参照される。また、例えば、ステップS1617の場合、特別図柄変動パターン判定テーブルT4のうち、時短状態のリーチ有りハズレに該当する部分(特図1では変動パターンが「P10」の部分、特図2では変動パターンが「P18」の部分)が参照される。
上記のように変動パターンの選択をおこなった後、遊技制御用マイコン81は、選択した変動パターンをセットして(ステップS1630)本処理を終える。セットされた変動パターンの情報は変動開始コマンドに含められて、出力処理(図17:ステップS109)においてサブ制御基板90に送信される。これにより特別図柄の変動表示が開始される。
[特別図柄変動中処理]
図25は、特別図柄変動中処理(図20:ステップS1304)のフローチャートである。遊技制御用マイコン81は、まず、特別図柄の変動時間が経過して終了したか否かの判定をおこなう(ステップS1701)。特別図柄の変動時間とは、上述の特別図柄変動パターン選択処理(図23、図24)で選択された変動パターンに応じて決定される変動時間である(図12参照)。変動時間が終了していない場合(ステップS1701:NO)、本処理を終える。すなわち、特別図柄待機処理(図21)のステップS1406またはS1412において開始された特別図柄の変動表示が継続される。一方、変動時間が終了している場合(ステップS1701:YES)、変動停止コマンドをメインRAM84のコマンドセット領域84aにセットし(ステップS1702)、特別動作ステータスを「3」にセットする(ステップS1703)。また、遊技制御用マイコン81は、変動停止にともなうその他の処理をおこなう(ステップS1704)。例えば、遊技制御用マイコン81は、特別図柄表示器41の特別図柄の変動表示を、セットされている特図停止図柄データに応じた図柄で停止させる処理(特別図柄の停止表示)等をおこなう。このように、遊技制御用マイコン81は、「図柄制御手段」として機能する。なお、特別図柄の停止表示時間は、特図1の抽選結果または特図2の抽選結果などに応じて任意に設定することができる。その後、遊技制御用マイコン81は、本処理を終える。
[特別図柄確定処理]
図26は、特別図柄確定処理(図20:ステップS1306)のフローチャートである。遊技制御用マイコン81は、まず、特別図柄の停止時間が経過しているか否かの判定をおこなう(ステップS1800)。停止時間を経過していなければ(ステップS1800:NO)、本処理を終了する。一方、停止時間を経過している場合(ステップS1800:YES)、遊技制御用マイコン81は、遊技状態管理処理をおこなう(ステップS1801)。遊技状態管理処理とは、時短状態中に実行された特別図柄の変動回数に応じて遊技状態の切り替えをおこなうための処理であり内容について後述する。遊技状態管理処理の後、大当たりフラグがONであるか否かの判定をおこなう(ステップS1802)。
大当たりフラグがONの場合(ステップS1802:YES)、遊技制御用マイコン81は、当選した大当たりの種別に応じた大入賞口の開放パターンのセットをおこなう(ステップS1803)。具体的には、遊技制御用マイコン81は、大入賞口開放パターン判定テーブルT9(図15)を参照して、特図停止図柄データから大入賞口の開放パターンを決定し、決定した開放パターンをセットする。ここでは、いずれの大当たり種別であっても(特図停止図柄データが11H〜13H,15H,16H,21H〜23H,31H〜33Hのいずれであっても)入賞口の開放パターンとして「開放パターン21」がセットされる。大入賞口の開放パターンのセットとあわせてラウンドカウンタの値を、当選した大当たりの種類に応じたラウンド数にセットする。ラウンドカウンタとは、大当たり遊技中に実行した単位開放遊技(ラウンド遊技)の回数をカウントするものである。ここでは、いずれの大当たり種別であっても、ラウンドカウンタには「15」がセットされる(図15(B))。
開放パターンのセット後、遊技制御用マイコン81は、時短フラグがONか否かの判定をおこない(ステップS1804)、ONの場合(ステップS1804:YES)には、OFFに切り替える(ステップS1805)。これにより、1種大当たり遊技の実行中は非時短状態となる。その後、1種大当たり遊技を開始するために、1種大当たり遊技のオープニングコマンドをセットし(ステップS1806)、大当たり遊技のオープニングを開始する(ステップS1807)。その後、特別動作ステータスを「4」にセットして(ステップS1808)、本処理を終える。特別動作ステータスが「4」にセットされることで、処理は、特別電動役物処理1(大当たり遊技)に移行する。
ステップS1802において、大当たりフラグがOFFである場合(ステップS1802:NO)、遊技制御用マイコン81は、小当たりフラグがONであるか否かの判定をおこなう(ステップS1810)。小当たりフラグがONの場合(ステップS1810:YES)、遊技制御用マイコン81は、当選した小当たりの種別に応じた大入賞口の開放パターンのセットをおこなう(ステップS1811)。具体的には、遊技制御用マイコン81は、上述のステップS1803と同様に、大入賞口開放パターン判定テーブルT9を参照して、特図停止図柄データから大入賞口の開放パターンを決定し、決定した開放パターンをセットする。ここでは、例えば、小当たり種別が「16R通常小当たりA」(特図停止図柄データが「14H」)の場合、入賞口の開放パターンとして「開放パターン22」がセットされる。また、例えば、小当たり種別が「16R時短5回小当たりA」(特図停止図柄データが「24H」)の場合、入賞口の開放パターンとして「開放パターン23」がセットされる。大入賞口の開放パターンのセットとあわせてラウンドカウンタの値を、当選した小当たりの種類に応じたラウンド数にセットする。ここでは、いずれの小当たり種別であっても、ラウンドカウンタには「16」がセットされる(図15(B))。
開放パターンのセット後、遊技制御用マイコン81は、V開閉部材作動フラグをONに切り替える(ステップS1812)。V開閉部材作動フラグは、V開閉部材71を作動させる期間であることを示すフラグである。V開閉部材制御処理(図33)において、V開閉部材作動フラグがONのときV開閉部材71を所定の動作パターンで動作させる。ここでは、V開閉部材71は、いずれの小当たり遊技においても、小当たり遊技後0.01秒間はオープニングとして閉鎖され、その後、4秒間開放され、その後、閉鎖されるように作動する。なお、小当たりフラグがONの場合には、大当たりフラグがONの場合と異なり、時短フラグがONであってもOFFに切り替えない。その後、小当たり遊技を開始するために、小当たりのオープニングコマンドをセットし(ステップS1813)、小当たり遊技のオープニングを開始する(ステップS1814)。その後、特別動作ステータスを「5」にセットして(ステップS1815)、本処理を終える。特別動作ステータスが「5」にセットされることで、処理は、特別電動役物処理2(小当たり遊技)に移行する。
ステップS1810において、小当たりフラグがOFFである場合(ステップS1810:NO)、遊技制御用マイコン81は、特別動作ステータスを「1」にセットして(ステップS1820)、本処理を終了する。これにより、大当たり遊技、小当たり遊技のいずれも開始されず、再度、特別図柄待機処理(図20:ステップS1302)に移行し、次の保留に対する特別図柄当たり判定等が実行される。
[遊技状態管理処理]
図27は、遊技状態管理処理(図26:ステップS1801)のフローチャートである。遊技制御用マイコン81は、まず、時短フラグがONか否かの判定をおこなう。時短フラグがOFFの場合(ステップS2005:NO)、すなわち非時短状態のとき、処理はステップS2040にスキップする。時短フラグがONの場合(ステップS2005:YES)、すなわち時短状態のとき、遊技制御用マイコン81は、時短カウンタC1の値を1ディクリメントする(ステップS2015)。「時短カウンタC1」とは、時短状態中に実行した第2特別図柄の変動回数をカウントするものである。一方、当該変動が第1特別図柄の変動である場合(ステップS2010:NO)には、遊技制御用マイコン81は、第2時短カウンタC2の値のみを1ディクリメントする(ステップS2020)。次に、遊技制御用マイコン81は、時短カウンタC1の値が「0」になったか否かの判定をおこなう(ステップS2030)。時短カウンタC1の値が「0」ではない場合(ステップS2030:NO)、処理はステップS2040にスキップする。時短カウンタC1の値が「0」の場合(ステップS2030:YES)、時短フラグをOFFに切り替える(ステップS2035)。これにより、遊技状態が時短状態から非時短状態に切り替えられる。すなわち、時短状態において実行された特別図柄の変動回数が図30に示す回数に達したときに、遊技状態が非時短状態に切り替えられる。
ステップS2040では、遊技制御用マイコン81は、遊技状態指定コマンドをメインRAM84のコマンドセット領域84aにセットして、本処理を終える。遊技状態指定コマンドには、今設定した現在の遊技状態に関する情報(時短状態か否か、時短カウンタの値など)が含まれている。
[特別電動役物処理1(大当たり遊技)]
図28は、特別電動役物処理1(図20:ステップS1308)のフローチャートである。遊技制御用マイコン81は、まず、大当たり終了フラグがONか否かの判定をおこなう(ステップS2200)。「大当たり終了フラグ」とは、現在実行中の大当たり遊技において、開放パターンに基づく第1大入賞装置31の開放がすべて終了したことを示すフラグである。大当たり終了フラグがONの場合(ステップS2200:YES)、処理はステップS2230に移行する。大当たり終了フラグがOFFの場合(ステップS2200:NO)、遊技制御用マイコン81は、第1大入賞口30が開放中か否かの判定をおこなう(ステップS2202)。開放中の場合(ステップS2202:YES)、処理はステップS2210に移行する。
第1大入賞口30が開放中ではない場合(ステップS2202:NO)、遊技制御用マイコン81は、第1大入賞口30を開放する時間(タイミング)か否かの判定をおこなう(ステップS2203)。第1大入賞口30を開放する時間(タイミング)には、例えば、大当たり遊技のオープニングの時間が経過して初回のラウンド遊技における開放開始の時期に至ったときや、開放後に一時的に閉鎖した第1大入賞口30を再び開放させるまでのインターバル時間(閉鎖時間)が経過して、再度の開放開始の時期に至ったときが含まれる。第1大入賞口30を開放する時間(タイミング)ではない場合(ステップS2203:NO)、処理はステップS2220に移行する。
第1大入賞口30を開放する時間(タイミング)である場合(ステップS2203:YES)、遊技制御用マイコン81は、大入賞口開放処理をおこなう(ステップS2207)。ここでは、遊技制御用マイコン81は、当たり種別(大当たり種別または小当たり種別)に応じた開放パターン(図15(B))に従って第1大入賞口30を開放させる。1種大当たり遊技を実行中の場合、いずれの大当たり種別であっても開放パターン21に従って第1大入賞口30を開放させる。2種大当たり遊技を実行中の場合、小当たり種別に応じて開放パターン22または開放パターン23に従って第1大入賞口30を開放させる。大入賞口開放処理の後、遊技制御用マイコン81は、ラウンド指定コマンドのセットをおこなう(ステップS2208)。ラウンド指定コマンドには、実行中の特別遊技(小当たり遊技および大当たり遊技)のラウンド数に関する情報が含まれており、遊技制御用マイコン81は、ラウンド指定コマンドをメインRAM84のコマンドセット領域84aにセットする。これによりサブ制御基板90に特別遊技のラウンド数を通知することができる。なお、本実施形態では、1回のラウンド遊技中に複数回の第1大入賞口30の開放がなされることがない。しかし、他の実施形態として、1回のラウンド遊技中に複数回の第1大入賞口30の開放がなされる場合には、遊技制御用マイコン81は、第1大入賞口30の開放が1回のラウンド中での初めての開放か否かを判定し、初めての開放の場合のみ、ラウンド指定コマンドをセットするようにしてもよい。ラウンド指定コマンドをセットした後、本処理を終える。
上述のステップS2202において、第1大入賞口30が開放中の場合(ステップS2202:YES)、遊技制御用マイコン81は、第1大入賞口30の閉鎖条件が成立しているか否かの判定をおこなう(ステップS2210)。ここでの閉鎖条件は、そのラウンド遊技における第1大入賞口30への入賞個数が規定の最大入賞個数(例えば、1ラウンドあたり9個)に達したこと、または、第1大入賞口30を閉鎖させる時間に至ったこと(すなわち、第1大入賞口30を開放してから所定の開放時間(例えば、29.5秒)が経過したこと)のいずれかが満たされていることである。そして、第1大入賞口30の閉鎖条件が成立していない場合(ステップS2210:NO)、遊技制御用マイコン81は、本処理を終える。一方、第1大入賞口30の閉鎖条件が成立している場合(ステップS2210:YES)、遊技制御用マイコン81は、第1大入賞口30を閉鎖(閉塞)した後(ステップS2211)、本処理を終える。
上述のステップS2203において、第1大入賞口30を開放する時間(タイミング)ではない場合、遊技制御用マイコン81は、当該ラウンド遊技が終了しているか否かの判定をおこなう(ステップS2220)。ここでは1回のラウンドは、第1大入賞口30が閉鎖してから所定の時間(例えば、2秒)経過後に終了する。上述のように、ラウンド遊技間の第1大入賞口30の閉鎖の時間(インターバル時間)は、その閉鎖前の開放ラウンド遊技に含まれるためである。遊技制御用マイコン81は、第1大入賞口30を閉鎖してから所定のインターバル時間が経過したか否かによって、当該ラウンド遊技が終了しているか否かの判定をおこなう。当該ラウンド遊技が終了していない場合(ステップS2220:NO)、遊技制御用マイコン81は本処理を終了する。
当該ラウンド遊技が終了している場合(ステップS2220:YES)、遊技制御用マイコン81は、ラウンドカウンタの値を1ディクリメントし(ステップS2221)、ラウンドカウンタの値が「0」になったか否かの判定をおこなう(ステップS2226)。ラウンドカウンタの値が「0」でなはい場合(ステップS2226:NO)、すなわち、規定のラウンド遊技回数をまだ消化していない場合、次のラウンド遊技を開始するために本処理を終える。一方、ラウンドカウンタの値が「0」の場合(ステップS2226:YES)、大当たり遊技を終了させる大当たり終了処理として、大当たり遊技のエンディングコマンドをメインRAM84のコマンドセット領域84aにセットするとともに(ステップS2227)、大当たりのエンディングを開始する(ステップS2228)。エンディングコマンドには特別図柄当たり判定処理(図21)でセットされた特図停止図柄データに関する情報が含まれている。大当たりのエンディングの開始後、大当たり終了フラグをONにセットして(ステップS2229)、本処理を終える。
上述のステップS2200において、大当たり終了フラグがONの場合(ステップS2200:YES)、最終ラウンドが終了しているので、遊技制御用マイコン81は、大当たりのエンディングの時間が経過したか否かの判定をおこなう(ステップS2230)。エンディング時間が経過していない場合(ステップS2230:NO)、遊技制御用マイコン81は、本処理を終える。一方、エンディング時間が経過している場合(ステップS2230:YES)、遊技制御用マイコン81は、大当たり終了フラグをOFFにするとともに(ステップS2231)、大当たりフラグをOFFにし(ステップS2232)、特別動作ステータスを「1」にセットする(ステップS2233)。これにより、次回の特別動作処理において、再び特別図柄待機処理(図20:ステップS1302)が実行される。その後、遊技制御用マイコン81は、後述の遊技状態設定処理(ステップS2234)を実行し、本処理を終える。遊技状態設定処理(図29)は、大当たり遊技後の遊技状態(時短状態または非時短状態)を設定し、時短状態の場合には、当たり種別に応じて、時短カウンタC1に初期値(時短回数)をセットする処理である。
[遊技状態設定処理]
図29は、遊技状態設定処理(図28:ステップS2234)のフローチャートである。遊技制御用マイコン81は、上述の遊技状態管理処理(図27)、および、この遊技状態設定処理を実行することによって「遊技状態制御手段」として機能する。遊技制御用マイコン81は、まず、大当たり回数カウンタCxに1インクリメントする(ステップS2310)。次に、遊技制御用マイコン81は、大当たり回数カウンタCxの値が所定値Cth(本実施形態では、「2」)であるかどうかを判断する(ステップS2320)。大当たり回数カウンタCxの値が所定値Cthでない場合(ステップS2320:NO)、遊技制御用マイコン81は、時短フラグをONにし(ステップS2330)、時短カウンタC1に後述する設定テーブル(図30)に示す設定値をセットする(ステップS2340)。これにより、遊技状態が時短遊技状態となる。ステップS2309では、遊技制御用マイコン81は、遊技状態指定コマンドをメインRAM84のコマンドセット領域84aにセットして、本処理を終える。遊技状態指定コマンドには、今設定した遊技状態に関する情報(時短状態か否か、時短カウンタC1の値など)が含まれている。
一方、遊技制御用マイコン81は、大当たり回数カウンタCxの値が所定値Cthとなった場合(ステップS2320:YES)には、時短フラグをOFFにし(ステップS2350)、大当たり回数カウンタCxの値をリセット(ゼロ)にし(ステップS2355)、ステップS2360の処理に移行する。
図30は、時短カウンタC1の設定テーブルを説明するための図である。この設定テーブルは、上述の遊技状態設定処理(図29)のステップS2340において、遊技制御用マイコン81によって参照される。図30では、例えば、今回実行した大当たり遊技が「15R時短大当たりA〜I」または「16R時短小当たりA〜F」を契機として実行されている場合(特図停止図柄データが「11H」、「12H」、「15H」、「16H」、「21H」〜「23H」、「31H」〜「33H」、「22H」、「32H」、「36H」のいずれかの場合)時短カウンタC1に「1」がセットされる。
[特別電動役物処理2(小当たり遊技)]
図31および図32は、特別電動役物処理2(図20:ステップS1309)のフローチャートである。遊技制御用マイコン81は、上述の特別電動役物処理1(大当たり遊技:図28)、および、この特別電動役物処理2(小当たり遊技)を実行することによって「当たり遊技実行手段」として機能する。遊技制御用マイコン81は、まず、小当たり終了フラグがONか否かの判定をおこなう(ステップS2400)。「小当たり終了フラグ」とは、実行中の小当たり遊技において、開放パターンに基づく第2大入賞装置36の開放が終了したことを示すフラグである。小当たり終了フラグがONの場合(ステップS2400:YES)、処理はステップS2420に移行する。小当たり終了フラグがOFFの場合(ステップS2400:NO)、遊技制御用マイコン81は、第2大入賞口35が開放中か否かの判定をおこなう(ステップS2402)。開放中の場合(ステップS2402:YES)、処理はステップS2410に移行する。
第2大入賞口35が開放中ではない場合(ステップS2402:NO)、遊技制御用マイコン81は、第2大入賞口35を開放する時間(タイミング)か否かの判定をおこなう(ステップS2404)。第2大入賞口35を開放する時間(タイミング)とは、小当たりのオープニングの時間が経過して開放開始の時期に至ったときである。小当たりのオープニングの時間は、開放パターン22の場合、4秒、開放パターン23の場合、0.01秒である。第2大入賞口35を開放する時間(タイミング)ではない場合(ステップS2404:NO)、本処理を終える。第2大入賞口35を開放する時間(タイミング)である場合(ステップS2404:YES)、遊技制御用マイコン81は、大入賞口開放処理をおこなう(ステップS2406)。ここでは、遊技制御用マイコン81は、小当たり種別に応じた開放パターン(図15(B))に従って第2大入賞口35を開放させる。大入賞口開放処理の後、遊技制御用マイコン81は、ラウンド指定コマンドのセットをおこなう(ステップS2408)。ラウンド指定コマンドには、実行中の特別遊技のラウンド数に関する情報が含まれており、遊技制御用マイコン81は、ラウンド指定コマンドをメインRAM84のコマンドセット領域84aにセットする。これによりサブ制御基板90に特別遊技のラウンド数を通知することができる。ラウンド指定コマンドをセットした後、本処理を終える。
上述のステップS2402において、第2大入賞口35が開放中の場合(ステップS2402:YES)、遊技制御用マイコン81は、第2大入賞口35の閉鎖条件が成立しているか否かの判定をおこなう(ステップS2410)。ここでの閉鎖条件は、第2大入賞口35への入賞個数が規定の最大入賞個数(例えば、10個)に達したこと、または、第2大入賞口35を閉鎖させる時間に至ったこと(すなわち、第2大入賞口35を開放してから所定の開放時間(例えば、1.5秒)が経過したこと)のいずれかが満たされていることである。第2大入賞口35の閉鎖条件が成立していない場合(ステップS2410:NO)、遊技制御用マイコン81は、本処理を終える。一方、第2大入賞口35の閉鎖条件が成立している場合(ステップS2410:YES)、遊技制御用マイコン81は、第2大入賞口35を閉鎖(閉塞)するため大入賞口閉鎖処理をおこなう(ステップS2412)。ここでは、あわせて、小当たり遊技を終了させる小当たり終了処理として、小当たり遊技のエンディングコマンドをメインRAM84のコマンドセット領域84aにセットする。大入賞口閉鎖処理の後、遊技制御用マイコン81は、ラウンドカウンタの値を1ディクリメントする(ステップS2414)。小当たり遊技は、1R目に相当するためである。その後、遊技制御用マイコン81は、小当たり終了フラグをONにセットして(ステップS2416)、本処理を終える。
上述のステップS2400において、小当たり終了フラグがONの場合(ステップS2400:YES)、遊技制御用マイコン81は、閉鎖後のインターバル時間(エンディング時間)が経過したか否かの判定をおこなう(ステップS2420)。エンディング時間が経過していない場合(ステップS2420:NO)、遊技制御用マイコン81は、本処理を終える。一方、エンディング時間が経過している場合(ステップS2420:YES)、遊技制御用マイコン81は、小当たり終了フラグをOFFに切り替えるとともに(ステップS2422)、小当たりフラグをOFFに切り替える(ステップS2424)。その後、遊技制御用マイコン81は、VフラグがONか否かの判定をおこなう(ステップS2430)。「Vフラグ」は、小当たり遊技の実行中にV領域39への遊技球の通過があったことを示すフラグであり、後述するV領域センサ検出処理(図34)においてONされるフラグである。VフラグがOFFの場合(ステップS2430:NO)、遊技制御用マイコン81は、2種大当たり遊技を実行しないため、ラウンドカウンタを「0」にセットするとともに(ステップS3432)、特別動作ステータスを「1」にセットして(ステップS2434)、本処理を終える。これにより、次回の特別動作処理において、再び特別図柄待機処理(図20:ステップS1302)が実行される。
上述のステップS2430において、VフラグがONの場合(ステップS2430:YES)、遊技制御用マイコン81は、VフラグをOFFに切り替えるとともに(ステップS2436)、2種大当たり遊技を実行するために、大当たりフラグをONに切り替え(ステップS2437)、特別動作ステータスを「4」にセットする(ステップS2438)。特別動作ステータスが「4」にセットされることで、次回の特別動作処理(図20)において、処理は、特別電動役物処理1(大当たり遊技)に移行する。特別動作ステータスのセット後、遊技制御用マイコン81は、時短フラグがONか否かの判定をおこない(ステップS2440)、ONの場合(ステップS2440:YES)には、OFFに切り替える(ステップS2442)。これにより、2種大当たり遊技の実行中は非時短状態となる。その後、大当たり遊技を開始するために、遊技制御用マイコン81は、2種大当たり遊技のオープニングコマンドをセットし(ステップS2444)、大当たり遊技のオープニングを開始する(ステップS2446)。これにより、第2大入賞口35を短時間にわたって開放する小当たり遊技から2種大当たり遊技に移行する。
[V開閉部材制御処理]
図33は、V開閉部材制御処理(図17:ステップS106)のフローチャートである。遊技制御用マイコン81は、まず、V開閉部材作動フラグがONか否かの判定をおこなう(ステップS2500)。V開閉部材作動フラグがOFFの場合(ステップS2500:NO)、本処理を終える。V開閉部材作動フラグがONの場合(ステップS2500:YES)、V開閉部材71を所定の作動パターンで作動させる「V開閉部材動作処理」をおこなうとともに(ステップS2502)、所定の期間(タイミング)における遊技球のV通過を有効とみなす「V有効期間設定処理」をおこなう(ステップS2504)。V開閉部材作動フラグがONの場合、小当たり遊技のオープニングが開始されるため(図26:ステップS1812,S1814)、この小当たり遊技に合わせて、V開閉部材動作処理およびV有効期間設定処理がおこなわれることになる。
V開閉部材動作処理では、V開閉部材71の作動時間を計測するためのタイマをセットし、そのタイマに基づいて、V開閉部材71の開放タイミングになったときにV開閉部材ソレノイド73をONにし、V開閉部材71の閉鎖タイミングになったときにV開閉部材ソレノイド73をOFFにする。これにより、V開閉部材71は、小当たり遊技のオープニング開始から一定の動作で動くことになる。具体的には、V開閉部材71をまず、小当たり遊技のオープニングの開始から0.01秒間にわたって通過阻止状態(閉鎖状態)に制御し、その後、4秒間にわたって通過許容状態(開放状態)に制御し、その後、6秒間にわたって通過阻止状態(閉鎖状態)に制御する。
V有効期間設定処理では、上記のようなV開閉部材71の一定動作に対して、V有効期間の設定をおこなう。「V有効期間」とは、V領域センサ39aによる遊技球の検知があった場合に、その検知を有効なものとみてVフラグをONにする期間である。V有効期間は、V領域39の開放開始(V開閉部材71を通過許容状態に制御開始した時点)から所定の時間が経過するまでである。所定の時間は、V領域39の開放時間(V開閉部材71を通過許容状態に制御している時間)よりも長い時間(ここでは、V領域39の開放時間+1秒)が設定されている。これは、V開閉部材71の配置位置を通過した遊技球がV領域39に至るまでのタイムラグを考慮しているためである。V有効期間設定処理では、V有効期間を計測するためのタイマをセットし、そのタイマに基づいて、V領域39を有効にするタイミングになったときにV有効フラグをONにし、V領域39を無効にするタイミングになったときにV有効フラグをOFFにする。なお、後述するV領域センサ検出処理(図34)では、このV有効フラグがONか否かによって、V有効期間中か否かが判定される。
V開閉部材動作処理およびV有効期間設定処理の後、遊技制御用マイコン81は、V開閉部材71の動作が終了したか否かの判定をおこなう(ステップS2506)。具体的には、V開閉部材動作処理(ステップS2502)でセットしたタイマに基づいて、V開閉部材71が一定動作を開始してから終了するまでの総作動時間(0.01秒+4秒+6秒)を経過したか否かを判定する。V開閉部材71の動作が終了していない場合(ステップS2506:NO)、本処理を終える。一方、V開閉部材71の動作が終了している場合(ステップS2506:YES)、遊技制御用マイコン81は、V開閉部材作動フラグをOFFに切り替えて(ステップS2508)、本処理を終える。
ここで、小当たり遊技におけるV開閉部材71の作動パターンと第2大入賞口35(開閉部材32)の開放パターンとの関係について説明する。上述のとおり、V開閉部材71は、小当たり遊技のオープニングの開始から0.01秒間にわたって閉鎖され、その後、4秒間にわたって開放され、その後、6秒間にわたって閉鎖される。「16R通常小当たり」(開放パターン22)では、第2大入賞口35は、小当たり遊技のオープニングの開始から4秒間にわたって閉鎖され、その後、1.6秒間にわたって開放され、その後、4.41秒間にわたって閉鎖される。そのため、「16R通常小当たり」の開放パターン22では、第2大入賞口35が開放されてから0.01秒後にV開閉部材71が閉じることになり、小当たり遊技中の遊技球のV通過が実質的に不可能となっている。一方、「16R時短5回小当たり」、「16R時短10回小当たり」、「16R時短15回小当たり」、「16R時短99回小当たり」(開放パターン23)では、第2大入賞口35は、小当たり遊技のオープニングの開始から0.01秒間にわたって閉鎖され、その後、1.6秒間にわたって開放され、その後、3秒間にわたって閉鎖される。そのため、開放パターン23では、小当たり遊技が開始されて0.01秒後に第2大入賞口35とV開閉部材71が同時に開放され、1.6秒間両方の開放が継続し、第2大入賞口35の閉鎖から2.4秒後にV開閉部材71が閉じることになる。従って、どのような入賞タイミングで第2大入賞口35へ遊技球が入賞したとしても、その遊技球はV領域39を通過することが可能である。なお、ここでは、右打ちにして遊技球を連続的に発射し続けていれば、第2大入賞口35の開放期間中に必ず第2大入賞口35に遊技球が入賞するように第2大入賞装置36などの各装置が配置されている。また、第2大入賞口35を通過した遊技球がV開閉部材71の配置位置に至るまでの所要時間は、2秒よりも短くなように構成されている。このことから、「16R時短5回小当たり」、「16R時短10回小当たり」、「16R時短15回小当たり」、「16R時短99回小当たり」では、小当たり遊技中に右打ちにして遊技球を連続的に発射し続けていれば、必ず遊技球がV通過するようになっている。
[V領域センサ検出処理]
図34は、V領域センサ検出処理(図17:ステップS107)のフローチャートである。遊技制御用マイコン81は、まず、V領域センサ39aによる遊技球の検知があったか否かの判定をおこなう(ステップS2601)。V領域センサ39aによる遊技球の検知がない場合には(ステップS2601:NO)、本処理を終える。一方、検知がある場合には(ステップS2601:YES)、遊技制御用マイコン81は、V有効期間中か否かの判定をおこなう(ステップS2602)。V有効期間は、V開閉部材制御処理(図33)のV有効期間設定処理(ステップS2504)によって設定される期間である。V有効期間は、V開閉部材71の開放時や閉鎖後の数秒間(球ハケ期間)に設定される。ここでは、球ハケ期間として1秒が設定されている。V有効期間中ではない場合には(ステップS2602:NO)、本処理を終える。一方、V有効期間中である場合(ステップS2602:YES)、遊技制御用マイコン81は、VフラグをONするとともに(ステップS2603)、V通過コマンドをメインRAM84のコマンドセット領域84aにセットして(ステップS2604)、本処理を終える。「V通過コマンド」は、サブ制御基板90にV通過を通知するためのコマンドである。
7.演出制御用マイコン91の動作
図35〜図43に基づいてサブ制御基板90(図5)に設けられた演出制御用マイコン91の動作について説明する。演出制御用マイコン91の動作説明にて登場するカウンタ、フラグ、ステータス、バッファ等はサブRAM94に設けられている。以下に説明するように、演出制御用マイコン91は、サブROM93に記憶されているプログラムを読み出すことによって、演出実行手段、回数表示演出実行手段として機能する(例えば、図37〜図40参照)。
[サブ制御メイン処理]
図35は、サブ制御メイン処理を示すフローチャートである。演出制御用マイコン91は、遊技機1の電源がオンされると、サブROM93からサブ制御メイン処理を実行するためのプログラムを読み出す。サブ制御メイン処理では、演出制御用マイコン91は、まず、CPU初期化処理をおこなう(ステップS4000)。CPU初期化処理では、例えば、サブCPU92の設定、各種のフラグ、ステータスおよびカウンタなどのリセット等をおこなう。フラグの初期値は「0」つまり「OFF」であり、ステータスの初期値は「1」であり、カウンタの初期値は「0」である。なお、CPU初期化処理は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。
CPU初期化処理の後、演出制御用マイコン91は、割り込み処理の割り込みを禁止し(ステップS4015)、乱数更新処理(ステップS4020)をおこなう。この乱数更新処理では、演出制御用マイコン91は、図8(B)で示した種々の乱数カウンタ値を1加算して更新する。各乱数カウンタ値は設定された上限値に達すると「0」に戻って再び加算される。なお、各乱数カウンタの初期値は「0」以外の値であってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。また、乱数値は、1ずつ加算する以外に、2以上を加算するようにしてもよい。各乱数は、いわゆるハードウェア乱数であってもよい。
乱数更新処理の後、演出制御用マイコン91は、割り込み処理の割り込みを許可する(ステップS4025)。割り込み許可中は、サブ側タイマ割り込み処理(ステップS4035)の実行が可能となる。サブ側タイマ割り込み処理は、所定の周期でサブCPU92に繰り返し入力される割り込みパルスに基づいて実行される。すなわち、サブ側タイマ割り込み処理は、所定周期ごとに実行される。そして、サブ側タイマ割り込み処理が終了してから、次にサブ側タイマ割り込み処理が開始されるまでの間に、乱数更新処理が繰り返し実行される。
[サブ側タイマ割り込み処理]
図36は、サブ側タイマ割り込み処理(図35:ステップS4035)のフローチャートである。演出制御用マイコン91は、まず、受信コマンド解析処理をおこなう(ステップS4300)。受信コマンド解析処理(図37)の詳細については後述する。受信コマンド解析処理の後、演出制御用マイコン91は、スイッチ処理をおこなう(ステップS4310)。スイッチ処理では、演出制御用マイコン91は、演出ボタン検出スイッチ63aからの検知信号に基づいて出力されたスイッチデータ(エッジデータおよびレベルデータ)に基づいて、表示画面7aの表示内容の設定等をおこなう。スイッチ処理の後、演出制御用マイコン91は、コマンド送信処理をおこなう(ステップS4315)。コマンド送信処理では、演出制御用マイコン91は、受信コマンド解析処理(図37)等でサブRAM94の演出コマンドセット領域94b(出力バッファ)にセットした各種コマンドを画像制御基板100、音声制御基板106、ランプ制御基板107に送信する。各種コマンドを受信した画像制御基板100は、画像表示装置7を用いて、受信したコマンドに応じた表示演出を実行する。また、各種コマンドを受信した音声制御基板106は、受信したコマンドに応じて、スピーカ67から音声を出力する音声演出を実行する。各種コマンドを受信したランプ制御基板107は、受信したコマンドに応じて盤ランプ5や枠ランプ66の発光制御を行うランプ演出を実行する。コマンド送信処理の後、演出制御用マイコン91は、その他の処理をおこない(ステップS4320)、本処理を終える。その他の処理では、例えば、乱数更新処理等がおこなわれる。
[受信コマンド解析処理]
図37は、受信コマンド解析処理(図36:ステップ4300)のフローチャートである。演出制御用マイコン91は、まず、主制御基板80から保留球数コマンドを受信したか否かの判定をおこなう(ステップS4445)。受信している場合(ステップS4445:YES)、保留表示処理をおこなう(ステップS4450)。保留表示処理では、保留球数コマンドに含まれている特図1保留球数、特図2保留球数、および、普通図柄保留球数に関する情報に基づいて、サブRAM94のカウンタセット領域94dに設けられた、第1特図保留演出カウンタ、第2特図保留演出カウンタ、および、普図保留演出カウンタの値を更新する。これにより、主制御基板80側だけでなく、サブ制御基板90側でも各保留球数の情報を保持することができる。また、演出制御用マイコン91は、第1特図保留演出カウンタ、第2特図保留演出カウンタ、および、普図保留演出カウンタの値に基づいて、表示画面7aに表示されている保留画像9A、9Bの更新をおこなう。一方、保留球数コマンドを受信していない場合(ステップS4445:NO)、上述の保留表示処理をスキップする。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から変動開始コマンドを受信したか否かの判定をおこなう(ステップS4455)。受信している場合(ステップS4455:YES)、変動演出開始処理(図38)をおこなう(ステップS4460)。「変動演出開始処理」は、特別図柄変動中に実行する変動演出パターン(内容)を選択する処理である。具体的には、演出制御用マイコン91は、変動開始コマンドに含まれる特図停止図柄データに関する情報、および、変動パターンに関する情報をサブRAM94にセットする。セットされた情報には、現在の遊技状態を示す遊技状態情報や、特図1または特図2の当たり判定処理の判定結果としての図柄を示す図柄情報等が含まれている。ここで取得された遊技状態情報や図柄情報は、演出制御用マイコン91によって適宜参照され得る。また、演出制御用マイコン91は、演出内容を表す変動演出パターンを決定し、停止図柄パターン決定テーブルT52を参照して、停止表示する演出図柄8L、8C、8Rの組み合わせなどが決定する。そして、演出制御用マイコン91は、変動演出パターンに基づく変動演出が実現されるよう変動演出開始コマンドをサブRAM94の演出コマンドセット領域94b(出力バッファ)にセットする。
一方、受信していない場合(ステップS4455:NO)、上述の変動演出開始処理をスキップする。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から変動停止コマンドを受信したか否かの判定をおこなう(ステップS4465)。受信している場合(ステップS4465:YES)、変動演出終了処理(図39)をおこなう(ステップS4470)。「変動演出終了処理」は、変動演出を停止させるための処理である。具体的には、演出制御用マイコン91は、変動停止コマンドの解析を行い、変動演出を終了させるための変動演出終了コマンドをセットする。これにより変動中の装飾図柄が停止表示される。
一方、受信していない場合(ステップS4465:NO)、上述の変動演出終了処理をスキップする。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からオープニングコマンドを受信したか否かの判定をおこなう(ステップS4475)。受信している場合(ステップS4475:YES)、オープニング演出パターン決定処理をおこなう(ステップS4480)。「オープニング演出パターン決定処理」は、特別遊技(大当たり遊技または小当たり遊技)開始時に実行するオープニング演出パターン(内容)を選択する処理である。オープニング演出パターン決定処理では、演出制御用マイコン91は、まず、オープニングコマンドの解析をおこない、オープニングコマンドに含まれる、大当たりまたは小当たりへの当選判定時にセットされた特図停止図柄データに関する情報をサブRAM94にセットする。そして、特図停止図柄データが示す当たり種別に対応して予め設定されているオープニング演出の演出パターンを選択し、選択したオープニング演出を開始するためのオープニング演出開始コマンドをサブRAM94の演出コマンドセット領域94bにセットする。演出コマンドセット領域94bにセットされたオープニング演出開始コマンドがコマンド送信処理(図36:ステップ4315)において画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100のCPU102は、所定のオープニング演出画像をROM103から読み出して、表示装置7の表示画面7aに表示させる(例えば、図45)。なお、ステップS4475において、オープニングコマンドを受信していない場合(ステップS4475:NO)、上述のオープニング演出パターン決定処理をスキップする。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からラウンド指定コマンドを受信したか否かの判定をおこなう(ステップS4485)。受信している場合(ステップS4485:YES)、ラウンド演出パターン決定処理をおこなう(ステップS4490)。「ラウンド演出パターン決定処理」は、特別遊技(大当たり遊技または小当たり遊技)において、大入賞口の開放中や開放間のインターバル中に実行する開放遊技演出パターン(内容)を選択する処理である。ラウンド演出パターン決定処理では、演出制御用マイコン91は、まず、ラウンド指定コマンドの解析をおこない、ラウンド指定コマンドに含まれる、特図停止図柄データに関する情報、および、ラウンド数に関する情報をサブRAM94にセットする。そして、特図停止図柄データが示す当たり種別およびラウンド数に対応して予め設定されているラウンド演出の演出パターンを選択し、選択したラウンド演出を開始するためのラウンド演出開始コマンドをサブRAM94の演出コマンドセット領域94bにセットする。演出コマンドセット領域94bにセットされたラウンド演出開始コマンドが画像制御基板100に送信されると、CPU102は、所定のラウンド演出画像をROM103から読み出して、表示画面7aに表示させる。なお、ステップS4485において、ラウンド指定コマンドを受信していない場合(ステップS4485:NO)、上述のラウンド演出パターン決定処理をスキップする。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から大当たり遊技のエンディングコマンドを受信したか否かの判定をおこなう(ステップS4495)。受信している場合(ステップS4495:YES)、エンディング演出パターン決定処理(図40)をおこなう(ステップS4500)。「エンディング演出パターン決定処理」は、大当たり遊技のエンディング中に実行するエンディング演出パターン(内容)を選択する処理である。具体的には、演出制御用マイコン91は、エンディングコマンドの解析をおこない、エンディングコマンドに含まれる特図停止図柄データに関する情報をサブRAM94にセットする。そして、演出制御用マイコン91は、エンディング演出パターンを決定し、決定されたエンディング演出パターンに基づくエンディング演出が実現されるようエンディング演出開始コマンドをサブRAM94の出力バッファにセットする。
演出制御用マイコン91は、主制御基板80から小当たり遊技のエンディングコマンドを受信した場合には、上記のエンディング演出パターン決定処理とは異なる処理をおこなう。なお、ステップS4495において、大当たり遊技のエンディングコマンドを受信していない場合(ステップS4495:NO)、上述のエンディング演出パターン決定処理をスキップする。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から普通図柄変動開始コマンドを受信したか否かの判定をおこなう(ステップS4505)。受信している場合(ステップS4505:YES)、普通図柄変動演出開始処理をおこなう(ステップS4510)。「普通図柄変動演出開始処理」は、普通図柄変動中に実行する普通図柄変動演出パターン(内容)を選択する処理である。普通図柄変動演出開始処理では、演出制御用マイコン91は、まず、普通図柄変動開始コマンドに含まれる普図停止図柄データに関する情報、および、普通図柄変動パターン(図13)に関する情報をサブRAM94にセットする。セットされた情報には、現在の遊技状態を示す遊技状態情報や、普図の当たり判定処理の判定結果としての図柄を示す図柄情報等が含まれている。ここで取得された遊技状態情報や図柄情報は、演出制御用マイコン91によって適宜参照され得る。演出制御用マイコン91は、普通図柄変動パターンに対応して予め設定されている普通図柄変動演出パターンを選択し、選択した普通図柄変動演出を開始するための普通図柄変動演出開始コマンドをサブRAM94の演出コマンドセット領域94bにセットする。演出コマンドセット領域94bにセットされた普通図柄変動演出開始コマンドが画像制御基板100に送信されると、CPU102は、所定の普通図柄変動演出画像をROM103から読み出して、表示画面7aに表示させる。ここでは、非時短状態時に当たり種別が「長開放1」または「短開放1」で当選した場合には、演出制御用マイコン91は、後述する「Vの期待演出」(図44)を実行させる。なお、ステップS4505において、普通図柄変動開始コマンドを受信していない場合(ステップS4505:NO)、上述の普通図柄変動演出開始処理をスキップする。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から普通図柄変動停止コマンドを受信したか否かの判定をおこなう(ステップS4515)。受信している場合(ステップS4515:YES)、普通図柄変動演出終了処理をおこなう(ステップS4520)。「普通図柄変動演出終了処理」は、普通図柄変動演出を停止させるための処理である。普通図柄変動演出終了処理では、演出制御用マイコン91は、普通図柄変動停止コマンドの解析をおこなうとともに、普通図柄変動演出を終了させるための普通図柄変動演出終了コマンドを演出コマンドセット領域94bにセットする。なお、ステップS4515において、普通図柄変動停止コマンドを受信していない場合(ステップS4515:NO)、上述の普通図柄変動演出終了処理をスキップする。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から普通図柄オープニングコマンドを受信したか否かの判定をおこなう(ステップS4525)。受信している場合(ステップS4525:YES)、普通図柄オープニング演出パターン決定処理をおこなう(ステップS4530)。「普通図柄オープニング演出パターン決定処理」は、普通図柄当選にともなう当たり遊技(普通遊技)時に実行する普通遊技演出パターン(内容)を選択する処理である。ここで選択される普通遊技演出には、オープニング中に実行されるオープニング演出と、電チュー22の開放中に実行する開放遊技演出が含まれている。普通図柄オープニング演出パターン決定処理では、演出制御用マイコン91は、まず、普通図柄オープニングコマンドの解析をおこない、普通図柄オープニングコマンドに含まれる、普通図柄の当選判定時にセットされた普図停止図柄データに関する情報をサブRAM94にセットする。そして、普図停止図柄データが示す当たり種別に対応して予め設定されているオープニング演出の演出パターンを選択し、選択したオープニング演出を開始するための普通図柄オープニング演出開始コマンドをサブRAM94の演出コマンドセット領域94bにセットする。演出コマンドセット領域94bにセットされた普通図柄オープニング演出開始コマンドがコマンド送信処理(図36:ステップ4315)において画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100のCPU102は、所定のオープニング演出画像をROM103から読み出して、表示装置7の表示画面7aに表示させる。なお、ステップS4525において、普通図柄オープニングコマンドを受信していない場合(ステップS4525:NO)、上述の普通図柄オープニング演出パターン決定処理をスキップする。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から普通図柄エンディングコマンドを受信したか否かの判定をおこなう(ステップS4535)。受信している場合(ステップS4535:YES)、普通図柄エンディング演出パターン決定処理をおこなう(ステップS4540)。「普通図柄エンディング演出パターン決定処理」は、普通図柄当選にともなう当たり遊技(普通遊技)のエンディング中に実行するエンディング演出パターン(内容)を選択する処理である。普通図柄エンディング演出パターン決定処理では、演出制御用マイコン91は、まず、普通図柄エンディングコマンドの解析をおこない、普通図柄エンディングコマンドに含まれる、普図停止図柄データに関する情報をサブRAM94にセットする。そして、普図停止図柄データが示す当たり種別に対応して予め設定されているエンディング演出の演出パターンを選択し、選択したエンディング演出を開始するための普通図柄エンディング演出開始コマンドをサブRAM94の演出コマンドセット領域94bにセットする。演出コマンドセット領域94bにセットされた普通図柄エンディング演出開始コマンドがコマンド送信処理(図36:ステップ4315)において画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100のCPU102は、所定のエンディング演出画像をROM103から読み出して、表示装置7の表示画面7aに表示させる。なお、ステップS4535において、普通図柄エンディングコマンドを受信していない場合(ステップS4535:NO)、上述の普通図柄エンディング演出パターン決定処理をスキップする。
続いて、演出制御用マイコン91は、その他の処理をおこなう(ステップS4545)。その他の処理では、例えば、演出制御用マイコン91は、遊技状態指定コマンドを受信したときに、遊技状態指定コマンドに含まれる遊技状態に関する情報(時短状態か否か、時短カウンタの値など)をサブRAM94に保持させる。また、演出制御用マイコン91は、V通過コマンドを受信したときに、V通過した情報をRAM94に保持させる。また、演出制御用マイコン91は、上記以外のコマンド(客待ち待機コマンド、事前判定コマンド、RAMクリア報知コマンドなど)に基づく処理をおこなって、本処理を終了する。演出制御用マイコン91は、変動演出終了処理(ステップS4470)、および、オープニング演出パターン決定処理(ステップS4480)を実行することによって「演出実行手段」として機能する。
8−1.第1実施形態のまとめ:
[構成1]
上記実施形態の遊技機1では、主制御基板80は、小当たりと判定された場合であって、第2特別図柄(特図2)の変動をおこなう場合には、時短フラグをOFFして(図21:ステップS1406A)、遊技状態を通常遊技状態(非時短遊技状態)に移行させ、大当たり回数カウンタCxのリセット(図22:ステップS1513)をおこなう。この構成により、主制御基板80は、図29の遊技状態設定処理において、大当たり回数カウンタCxの値が、所定値Cth(本実施形態では「2」)に到達しないので(図29:ステップS2320:NO)、時短フラグをONにして、遊技状態を時短遊技状態に移行させる。すなわち、主制御基板80は、2種大当たりとなった場合には、大当たり遊技後の遊技状態を時短遊技状態に移行させる。
一方、主制御基板80は、1種大当たりと判定された場合であって、第2特別図柄(特図2)の変動をおこなう場合には、時短フラグをOFFして(図21:ステップS1406A)、遊技状態を通常遊技状態(非時短遊技状態)に移行させるが、大当たり回数カウンタCxのリセットはおこなわない。この構成により、主制御基板80は、図29の遊技状態設定処理において、大当たり回数カウンタCxの値が、所定値Cth(本実施形態では「2」)に到達し得るので(図29:ステップS2320:YES)、到達の場合には、時短フラグをOFFにして、遊技状態を通常遊技状態に移行させる。すなわち、主制御基板80は、1種大当たりとなった場合には、大当たり遊技後の遊技状態を通常遊技状態に移行させ得る。
上記構成1によれば、主制御基板80は、2種大当たりとなった場合には、大当たり遊技後の遊技状態を時短遊技状態に移行させることができ、1種大当たりとなった場合には、大当たり遊技後の遊技状態を通常遊技状態に移行させることができる。すなわち、2種大当たりが続く限り、時短遊技状態を継続させることができ、1種大当たりとなったときに、時短遊技状態(すなわち、連チャン状態)が終了するので、時短遊技状態が高い確率で継続する(連チャン性能を高くした)新しい遊技機を提供することができる。その結果、興趣を向上させることができる。
[構成2]
上記実施形態の遊技機1では、主制御基板80は、1種大当たりと判定された場合であって、第2特別図柄(特図2)の変動をおこなう場合には、時短フラグをOFFして(図21:ステップS1406A)、遊技状態を通常遊技状態(非時短遊技状態)に移行させる。
上記構成2によれば、1種大当たりとなった場合には、大当たり遊技後の遊技状態を通常遊技状態に移行させ得るので、遊技者に対して2種大当たりを期待させることができ、メリハリがついた遊技演出を提供することができる。その結果、興趣を向上させることができる。
[構成3]
上記実施形態の遊技機1では、主制御基板80は、大当たり回数カウンタCxが所定値Cthに到達していない場合(図29:ステップS2320:YES)において、2種大当たりに基づく大当たり遊技後の遊技状態を100%の確率で時短遊技状態に移行させる(図29:ステップS2330)。
上記構成3によれば、2種大当たりが続く限り、時短遊技状態を100%継続させることができるので、時短遊技状態が高い確率で継続する(連チャン性能を高くした)新しい遊技機を提供することができる。その結果、興趣を向上させることができる。
[構成4]
上記実施形態の遊技機1では、主制御基板80は、第1始動口20または第2始動口21への遊技球の入球に基づいて(特別図柄1または特別図柄2に基づいて)1種大当たりであるか否か、または、小当たりであるか否かの当否判定をおこなう。また、主制御基板80は、第1始動口20への遊技球の入球に基づく保留(特別図柄1に対応する保留。第1特図保留記憶領域85aに記憶される)と、第2始動口21の遊技球の入球に基づく保留(特別図柄2に対応する保留。第2特図保留記憶領域85bに記憶される)とを特図保留記憶領域85に記憶させる。そして、主制御基板80は、特図保留記憶領域85に特別図柄1に対応する保留と特別図柄2に対応する保留とが記憶されている場合には、特別図柄1に対応する保留に対して特別図柄2に対応する保留を優先させて、特別図柄2に対応する保留に対して、当否判定をおこない、表示器類40や表示装置7等を用いて当該当否判定結果を報知する。
上記構成4によれば、時短遊技状態では、主に、可動部材23のサポートがある第2始動口21への遊技球の入球に基づいて(特別図柄2に基づいて)、当否判定がおこなわれることになるので、遊技球の減少を抑制しつつ、時短遊技状態が高い確率で継続する(連チャン性能を高くした)新しい遊技機を提供することができる。その結果、興趣を向上させることができる。
[構成5]
上記実施形態の遊技機1では、第2始動口21に対して遊技球の入球が可能な状態と困難な状態とに切り替え可能な可動部材23を備え、主制御基板80は、時短遊技状態の場合には、通常遊技状態よりも第2始動口21へ遊技球が入球し易いように、可動部材23を制御する。
上記構成5によれば、時短遊技状態では、遊技球の減少を抑制しつつ、時短遊技状態が高い確率で継続する(連チャン性能を高くした)新しい遊技機を提供することができる。その結果、興趣を向上させることができる。
8−2.第1実施形態の変形例:
[変形例1]
上記実施形態の遊技機1では、主制御基板80は、特図保留記憶領域85に特別図柄1に対応する保留と特別図柄2に対応する保留とが記憶されている場合には、特別図柄1に対応する保留に対して特別図柄2に対応する保留を優先させて、特別図柄2に対応する保留に対して、当否判定をおこない、表示器類40や表示装置7等を用いて当該当否判定結果を報知するようにしているが、第1始動口20および第2始動口21の入球順の保留に対応させて、当否判定をおこない、表示器類40や表示装置7等を用いて当該当否判定結果を報知するようにしてもよい。
[変形例2]
上記実施形態の遊技機1では、主制御基板80は、1種大当たりと判定された場合であって、第2特別図柄(特図2)の変動をおこなう場合には、時短フラグをOFFして(図21:ステップS1406A)、遊技状態を通常遊技状態(非時短遊技状態)に移行させるようにしているが、本発明はこれに限られるものではなく、時短フラグをOFFしないようにしてもよい。
[変形例3]
上記実施形態の遊技機1では、主制御基板80は、大当たり回数カウンタCxが所定値Cthに到達していない場合(図29:ステップS2320:YES)において、2種大当たりに基づく大当たり遊技後の遊技状態を100%の確率で時短遊技状態に移行させる(図29:ステップS2330)が、本発明はこれに限られるものではなく、2種大当たりに基づく大当たり遊技後の遊技状態を100%未満の所定の確率(例えば、80%)で時短遊技状態に移行させるようにしてもよい。
[変形例4]
上記実施形態の遊技機1では、通常遊技状態において特別図柄1に対応する1種大当たりの場合には、100%時短遊技状態になる構成(図10参照)となっているが、本発明はこれに限られるものではなく、100%未満の所定の確率(例えば、50%)で時短遊技状態に移行させるようにしてもよい。
8−3.第1実施形態の態様例:
[態様A−1]
第1の遊技状態と、前記第1の遊技状態よりも遊技者に有利な第2の遊技状態とを実行可能であり、大当たりの回数をカウントしたカウンタ値が、所定値に到達した場合には、遊技状態を前記第2の遊技状態から前記第1の遊技状態に移行させる遊技機であって、
入球口への遊技球の入球に基づいて、1種大当たりであるか否か、または、小当たりである否かの判定をおこなう当否判定手段と、
所定の図柄の変動をおこない、停止図柄に基づいて前記当否判定手段の判定の結果を報知する図柄制御手段と、
前記当否判定手段の判定で小当たりと判定されたことに基づいて、特定領域への遊技球の通過を可能な状態にする小当たり遊技をおこなう小当たり遊技実行手段と、
前記1種大当たりの場合、または、遊技球が前記特定領域を通過したことに基づく2種大当たりの場合に、大当たり遊技を実行する大当たり遊技実行手段と、
前記大当たり遊技後に遊技状態を前記第1の遊技状態または前記第2の遊技状態に移行させる遊技状態制御手段と、
を備え、
前記遊技状態制御手段は、
前記当否判定手段の判定で小当たりと判定された場合であって、前記図柄制御手段が当該判定結果に基づく前記図柄の変動をおこなう場合において、遊技状態を前記第1の遊技状態に移行させ、前記カウンタ値のリセットをおこなうことで、前記2種大当たりに基づく大当たり遊技後の遊技状態を前記第2の遊技状態とさせ、
前記当否判定手段の判定で前記1種大当たりと判定された場合であって、前記図柄制御手段が当該判定結果に基づく前記図柄の変動をおこなう場合において、前記カウンタ値のリセットをおこなわず、前記大当たり回数カウンタが前記所定値に到達することにより、前記1種大当たりに基づく大当たり遊技後の遊技状態を前記第1の遊技状態とさせる、
ことを特徴とする遊技機。
[態様A−2]
態様A−1に記載の遊技機であって、
前記遊技状態制御手段は、
前記当否判定手段の判定で前記1種大当たりと判定された場合であって、前記図柄制御手段が当該判定結果に基づく前記図柄の変動をおこなう場合において、遊技状態を前記第1の遊技状態に移行させる、
ことを特徴とする遊技機。
[態様A−3]
態様A−1または態様A−2に記載の遊技機であって、
前記遊技状態制御手段は、前記大当たり回数カウンタが前記所定値に到達していない場合において、前記2種大当たりに基づく大当たり遊技後の遊技状態を100%の確率で前記第2の遊技状態とする、
ことを特徴とする遊技機。
[態様A−4]
態様A−1ないし態様A−3までのいずれか一項に記載の遊技機であって、
前記当否判定手段は、第1の入球口または第2の入球口への遊技球の入球に基づいて1種大当たりであるか否か、または、小当たりであるか否かの判定をおこない、
前記遊技機は、
前記第1の入球口への遊技球の入球に基づく第1の保留と、前記第2の入球口への遊技球の入球に基づく第2の保留とを記憶する保留記憶手段をさらに備え、
前記図柄制御手段は、前記保留記憶手段が前記第1の保留と前記第2の保留とを記憶している場合には、前記第1の保留に対して前記第2の保留を優先させて、前記第2の保留に対する前記当否判定手段の判定の結果を報知する、
ことを特徴とする遊技機。
[態様A−5]
態様A−1ないし態様A−4までのいずれか一項に記載の遊技機であって、
前記遊技機は、さらに、
前記第2の入球口に対して遊技球の入球が可能な状態と困難な状態とに切り替え可能な切り替え部材を備え、
前記遊技状態制御手段は、前記第2の遊技状態の場合には、前記第1の遊技状態よりも前記第2の入球口へ遊技球が入球し易いように、前記切り替え部材を制御する、
ことを特徴とする遊技機。
9.第2実施形態:
9−1.第2実施形態の構成・制御:
以下に、第2実施形態の遊技機1Xについて説明する。
第2実施形態の遊技機1Xは、基本的に、遊技機1と同様であるが、遊技機1Xは、以下に説明する構成・制御で、遊技機1と相違する。図38〜図45を用いて、遊技機1Xが遊技機1と相違する部分について説明する。
図38は、遊技機1Xの正面図である。
遊技機1Xは、遊技機1の電チュー22を備えておらず、電チュー22の代わりに始動口集合体22Xを備える。
図39は、始動口集合体22Xを説明するための図である。
図40は、遊技機1Xの主制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。
始動口集合体22Xは、図39、図40に示すように、第1始動口20X(第1始動口センサ20b)と、非電動役物22Zと、非電動作動ゲート22Yと、可動部材23Xと、を備えている。
図39に示すように、始動口集合体22Xにおいて、非電動役物22Zが最も下に位置し、その上部に、非電動作動ゲート22Yが設けられ、さらにその上部に、第1始動口20Xが設けられ、さらにその上部に23Xが設けられている。
第1始動口20Xには、第1始動口センサ20bが備えられている。図40に示すように、遊技機1Xでは、電チューソレノイド24の代わりに、電チューソレノイド23X1が設けられている。主制御基板80は、電チューソレノイド23X1を制御することで、可動部材23Xを開閉可能である。可動部材23Xが開放されている場合に、遊技球は、始動口集合体22X内に入球することができる。非電動役物22Zは、第2始動口21(第2始動口センサ21a)と、可動部材22Z1とを備えている。可動部材22Z1は、通常時は閉鎖されており、遊技球が非電動作動ゲート22Yを通過することにより機械的に開放され、第2始動口21への遊技球の入球可能とする。
主制御基板80は、第1ゲートセンサ28または第2ゲートセンサ29に遊技球が入球することで、普通図柄の抽選をおこない、当該抽選結果が当たりの場合に、電チューソレノイド23X1を制御し、可動部材23Xを開放させる。その時、可動部材23Xの近くに位置する遊技球が可動部材23を介して始動口集合体22X内に入球する場合がある。始動口集合体22X内に入球した遊技球は、まず、第1始動口20Xに入球し、次に、非電動作動ゲート22Yに入球する。非電動作動ゲート22Yに遊技球が入球すると、非電動役物22Zの可動部材22Z1が開放され、遊技球は、第2始動口21に入球する。
図41は、遊技機1Xにおける始動口センサ検出処理のフローチャートである。
図41は、図18の始動口センサ検出処理と比較して、ステップS206の代わりに、ステップS206Xの処理がおこなわれている。図41と図18において、その他の点については、同様であるので説明は省略する。本実施形態の遊技機1Xは、特図2保留数(第2特別図柄の保留数)は、1つとなっている。ステップ206Xの処理では、遊技制御用マイコン81は、特図2保留球数が「1(上限値)」であるか否かの判定をおこなう。本実施形態では、特図2保留球数の上限が1となっているが、これに限られることなく、2以上であってもよい。
図42は、遊技機1Xにおける特別図柄待機処理のフローチャートである。
図42は、図21の特別図柄待機処理と比較して、ステップS1406Aの処理(時短フラグOFF)が無くなっている。図42と図21において、その他の点については、同様であるので説明は省略する。
図43は、遊技機1Xにおける特別図柄当たり判定処理のフローチャートである。図43は、図22の特別図柄当たり判定処理と比較して、ステップS1513の処理(当たり回数カウンタCxのリセット)が無くなっている。図43と図22において、その他の点については、同様であるので説明は省略する。
図44は、遊技機1Xにおける特別図柄確定処理のフローチャートである。
図44は、図26の特別図柄確定処理と比較して、ステップS1816の処理とステップS1818の処理が追加されている。図44と図26において、その他の点については、同様であるので説明は省略する。ステップS1816の処理では、遊技制御用マイコン81は、時短フラグがOFFか否かを判定する。遊技制御用マイコン81は、ステップS1816の処理において、時短フラグがOFFの場合には(S1816:YES)、ステップS1818の処理で、大当たり回数カウンタCxの値をリセットする。遊技制御用マイコン81は、ステップS1816の処理において、時短フラグがONの場合には(S1816:NO)、ステップS1820の処理に移行する。
図45は、遊技機1Xにおける遊技状態設定処理のフローチャートである。
図45は、図29の遊技状態設定処理と比較して、ステップS2320の代わりに、ステップS2320Xの処理がおこなわれている。図45と図29において、その他の点については、同様であるので説明は省略する。ステップ2320Xでは、遊技制御用マイコン81は、大当たり回数カウンタCxの値が、所定値Cthx(本実施形態では、3)に到達したか否かの判定をおこなう。なお、所定値Cth、所定値Cthxの値は、任意に設定可能であり、例えば、所定値Cthの値を1とし、所定値Cthxの値を2としてもよい。
9−2.第2実施形態のまとめ
[構成1]
上記実施形態の遊技機1Xでは、主制御基板80は、時短遊技状態において、第1特別図柄(特図1)が停止された後、時短カウンタC1に1ディクリメント(図27:S2015)すると、時短カウンタC1は、ゼロになるので(図27:S2030:YES)、すなわち、時短回数リミットに到達するので、時短フラグをOFFにして(図27:S2035)、通常遊技状態に移行させ、大当たり回数カウンタCxをリセットし(図44:S1818)、第2特図保留記憶領域85bに記憶されている第2特図保留を消化させて第2特別図柄(特図2)を変動させ、当該第2特別図柄に対応する判定結果が小当たりの場合であって小当たり遊技により2種大当たりした場合には(図32:S2437)、時短フラグをON(図45:S2330)にして、遊技状態を時短遊技状態に移行させる。
一方、主制御基板80は、時短遊技状態において、第1特別図柄(特図1)を変動させ、当該第1特別図柄に対応する判定結果が1種大当たりであり(図22:S1505)、当該1種大当たりの大当たり遊技後に、第2特図保留記憶領域85bに記憶されている第2特図保留を消化させて第2特別図柄(特図2)を変動させ、当該第2特別図柄に対応する判定結果が小当たりの場合であって小当たり遊技により2種大当たりした場合(図32:S2437)において、大当たり回数カウンタCxカウンタの値が所定値Cthxに到達するので(図45:S2320X:YES)、時短フラグをOFF(図45:S2350)にして、遊技状態を通常遊技状態に移行させる。
上記構成1によれば、時短遊技状態において、第1特別図柄での1種大当たりが生じない限り、言い換えれば、第2特別図柄での2種大当たりが続く限り、時短遊技状態を継続することができ、時短遊技状態が高い確率で継続する(連チャン性能を高くした)新しい遊技機を提供することができる。その結果、遊技の興趣を向上させることができる。
[構成2]
上記実施形態の遊技機1Xでは、図40に示すように、始動口集合体22Xにおいて、非電動役物22Zが最も下に位置し、その上部に、非電動作動ゲート22Yが設けられ、さらにその上部に、第1始動口20Xが設けられ、さらにその上部に23Xが設けられている。そして、主制御基板80が電チューソレノイド23X1を制御することで、可動部材23Xを開放する。その時、可動部材23Xの近くに位置する遊技球が可動部材23を介して始動口集合体22X内に入球する場合がある。始動口集合体22X内に入球した遊技球は、まず、第1始動口20Xに入球し、次に、非電動作動ゲート22Yに入球する。非電動作動ゲート22Yに遊技球が入球すると、非電動役物22Zの可動部材22Z1が開放され、遊技球は、第2始動口21に入球する。
すなわち、始動口集合体22Xは、第1始動口20Xへ入球した遊技球が第2始動口21へ入球するように導き、第2特図保留記憶領域85bの第2特別図柄(特図2)の保留が0(0以下)の場合であって第1特図保留記憶領域85aの第1特別図柄(特図1)の保留が記憶される場合において、第2特図保留記憶領域85bに第2特別図柄の保留を記憶させる機能を有する。
上記構成2によれば、始動口集合体22Xは、第1始動口20Xへ入球した遊技球が第2始動口21へ入球するように導き、第2特図保留記憶領域85bの第2特別図柄(特図2)の保留が0(0以下)の場合であって第1特図保留記憶領域85aの第1特別図柄(特図1)の保留が記憶される場合において、第2特図保留記憶領域85bに第2特別図柄の保留を記憶させるので、時短遊技状態において、第1特別図柄(特図1)が停止された後、時短カウンタC1に1ディクリメント(図27:S2015)することにより、時短回数リミットに到達し、通常遊技状態に移行するが、すぐに、第2特図保留記憶領域85bに記憶されている第2特図保留を消化させて第2特別図柄(特図2)を変動させることができ、当該第2特別図柄に対応する判定結果が小当たりの場合であって小当たり遊技により2種大当たりした場合には(図32:S2437)、遊技状態を時短遊技状態に移行させることができる。その結果、、第1特別図柄での1種大当たりが生じない限り、時短遊技状態を継続することができ、時短遊技状態が高い確率で継続する(連チャン性能を高くした)新しい遊技機を提供することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
[構成3]
上記実施形態の遊技機1Xでは、主制御基板80は、第1ゲートセンサ28または第2ゲートセンサ29に遊技球が入球することで、普通図柄の抽選をおこない、当該抽選結果が当選の場合に、電チューソレノイド23X1を制御し、可動部材23Xを開放させる。その時、可動部材23Xの近くに位置する遊技球が可動部材23を介して始動口集合体22X内に入球する場合がある。始動口集合体22X内に入球した遊技球は、まず、第1始動口20Xに入球し、次に、非電動作動ゲート22Yに入球する。非電動作動ゲート22Yに遊技球が入球すると、非電動役物22Zの可動部材22Z1が開放され、遊技球は、第2始動口21に入球する。すなわち、始動口集合体22Xは、遊技球が入球する入球口と、可動部材23Xとを有し、当該可動部材23Xにより、当該入球口に遊技球が入球しやすい状態と、遊技球が入球し難い状態とを形成可能であり、普通図柄に対応する抽選の結果が当選であった場合には、入球口に遊技球が入球しやすい状態に制御され、第1始動口20Xと第2始動口21とに入球する。
上記構成3によれば、始動口集合体22Xは、時短遊技状態のみ、遊技球を入球可能にすることができ、言い換えれば、時短遊技状態のみ、第1特別図柄での1種大当たりが生じない限り、第2特別図柄での2種大当たりを継続させることができる。従って、通常遊技状態時には、むやみに時短遊技状態に突入させることなく、時短遊技状態中において、時短遊技状態を高い確率で継続させる(連チャン性能を高くした)新しい遊技機を提供することができる。その結果、遊技の興趣を向上させることができる。
[構成4]
上記実施形態の遊技機1Xでは、時短遊技状態において、第2特図保留記憶領域85bの保留に対応する第2特別図柄(特図2)の変動時間(300ms。図12:特図2:時短状態参照)は、普通図柄の変動時間(1秒か2秒。図13(C):時短状態参照)よりも短く構成されている。
上記構成4によれば、時短遊技状態であって、第1特別図柄(特図1)が停止され、第1特別図柄がはずれて次に第2特別図柄の変動がおこなわれる場合には、第2特図保留記憶領域85bの保留に対応する第2特別図柄(特図2)の変動時間が、普通図柄の変動時間よりも短く構成されているので、第2特別図柄の保留が貯留されることなく、第2特別図柄が変動停止して1種大当たりまたは2種大当たりするが、この場合、第1特別図柄の停止時に大当たり回数カウンタCxがリセットされているので、大当たり回数リミッタに到達せずに、第2特別図柄に対応する1種大当たりまたは2種大当たり後に、再度、第1特別図柄および第2特別図柄の保留が貯留され、時短状態が継続される。
一方、時短遊技状態であって、第1特別図柄(特図1)が停止され、第1特別図柄が1種大当たりして次に第2特別図柄の変動がおこなわれる場合には、第2特図保留記憶領域85bの保留に対応する第2特別図柄(特図2)の変動時間が、普通図柄の変動時間よりも短く構成されているので、第2特別図柄の保留が貯留されることなく、第2特別図柄が変動停止して1種大当たりまたは2種大当たりするが、この場合、第1特別図柄の停止時に大当たり回数カウンタCxがリセットされておらず、大当たり回数リミッタに到達し、第2特別図柄に対応する1種大当たりまたは2種大当たり後に通常遊技状態に戻る。
すなわち、上記構成により、時短遊技状態において、第1特別図柄での1種大当たりが生じない限り、言い換えれば、第2特別図柄での2種大当たりが続く限り、時短遊技状態を継続することができ、時短遊技状態が高い確率で継続する(連チャン性能を高くした)新しい遊技機を提供することができる。その結果、遊技の興趣を向上させることができる。
[構成5]
上記実施形態の遊技機1Xでは、第2始動口21への遊技球の入球に基づく第2特別図柄(第2特図保留記憶領域85bの保留)に対応する抽選結果は、小当たりか1種大当たりのいずれか一方となっている(図9(A)参照)。すなわち、遊技機1Xでは、第2始動口21への遊技球の入球に基づく第2特別図柄(第2特図保留記憶領域85bの保留)に対応する抽選結果にはずれは存在しない。
上記構成5によれば、時短遊技状態において、第2特別図柄ではずれが生じないので、第2特別図柄で1種大当たりまたは2種大当たりのどちらか一方の大当たりを発生させることができる。その結果、第1特別図柄での1種大当たりが生じない限り、言い換えれば、第2特別図柄での2種大当たりが続く限り、時短遊技状態を継続することができ、時短遊技状態が高い確率で継続する(連チャン性能を高くした)新しい遊技機を提供することができる。その結果、遊技の興趣を向上させることができる。
9−3.第2実施形態の変形例:
[変形例1]
上記実施形態の遊技機1Xでは、始動口集合体22Xは、第2始動口21の上方に第1始動口20Xを配置して、第1始動口20Xを通過した遊技球が第2始動口21に入球するように構成されているが、第1始動口20Xを通過した遊技球が第2始動口21に入球する構成であれば、その他の構成でもよく、例えば、第1始動口20Xを通過した遊技球が、所定のワープルートを通過して、第2始動口21に入球する構成でもよい。
[変形例2]
上記実施形態の遊技機1Xでは、主制御基板80は、大当たり回数カウンタCxが所定値Cthに到達していない場合(図29:ステップS2320:YES)において、2種大当たりに基づく大当たり遊技後の遊技状態を100%の確率で時短遊技状態に移行させる(図29:ステップS2330)が、本発明はこれに限られるものではなく、2種大当たりに基づく大当たり遊技後の遊技状態を100%未満の所定の確率(例えば、80%)で時短遊技状態に移行させるようにしてもよい。
[変形例3]
上記実施形態の遊技機1Xでは、通常遊技状態において特別図柄1に対応する1種大当たりの場合には、100%時短遊技状態になる構成(図10参照)となっているが、本発明はこれに限られるものではなく、100%未満の所定の確率(例えば、50%)で時短遊技状態に移行させるようにしてもよい。
[変形例4]
上記実施形態の遊技機1Xでは、第2始動口21への遊技球の入球に基づく第2特別図柄(第2特図保留記憶領域85bの保留)に対応する抽選結果は、小当たりか1種大当たりのいずれか一方となっている(図9(A)参照)が、これに限られず、第2始動口21への遊技球の入球に基づく第2特別図柄(第2特図保留記憶領域85bの保留)に対応する抽選結果にはずれを設けてもよい。
9−4.第2実施形態の態様例:
[態様B−1]
第1の遊技状態と、前記第1の遊技状態よりも遊技者に有利な第2の遊技状態とを実行可能であり、特別図柄の変動回数をカウントした第1カウンタ値が第1値になる第1条件が成立した場合、または、大当たりの回数をカウントした第2カウンタ値が第2値になる第2条件が成立した場合には、遊技状態を前記第2の遊技状態から前記第1の遊技状態に移行させる遊技機であって、
第1入球口、または、第2入球口への遊技球の入球に基づく前記特別図柄に対応する抽選が1種大当たりであるか否か、または、小当たりである否かの判定をおこなう第1当否判定手段と、
第1特別図柄の変動をおこない、停止図柄に基づいて、前記第1入球口への遊技球の入球に対応する前記第1当否判定手段の判定の結果を報知し、または、第2特別図柄の変動をおこない、停止図柄に基づいて、前記第2入球口への遊技球の入球に対応する前記第1当否判定手段の判定の結果を報知する第1図柄制御手段と、
前記第1当否判定手段の判定で小当たりと判定されたことに基づいて、特定領域への遊技球の通過を可能な状態にする小当たり遊技をおこなう小当たり遊技実行手段と、
前記1種大当たりの場合、または、遊技球が前記特定領域を通過したことに基づく2種大当たりの場合に、大当たり遊技を実行する大当たり遊技実行手段と、
前記大当たり遊技後に遊技状態を前記第1の遊技状態または前記第2の遊技状態に移行させる遊技状態制御手段と、
前記第1入球口への遊技球の入球に基づく第1の保留と、前記第2入球口への遊技球の入球に基づく第2の保留とを記憶する保留記憶手段と、
を備え、
前記第1図柄制御手段は、前記保留記憶手段が前記第1の保留と前記第2の保留とを記憶している場合には、前記第1の保留に対して前記第2の保留を優先させて、前記第2の保留に対する前記第1当否判定手段の判定の結果を報知し、
前記遊技状態制御手段は、
前記第1図柄制御手段によって前記第1特別図柄が停止された後、前記第1条件の成立によって遊技状態を前記第1の遊技状態に移行させ、前記第2カウンタ値をリセットし、前記第1図柄制御手段が前記保留記憶手段に記憶されている前記第2の保留を消化して第2特別図柄を変動させ、前記第1当否判定手段による当該第2特別図柄に対応する判定結果が小当たりの場合であって前記小当たり遊技実行手段が実行する前記小当たり遊技により前記2種大当たりした場合には、遊技状態を前記第2の遊技状態に移行させ、
前記第1図柄制御手段が前記第1特別図柄を変動させ、前記第1当否判定手段による当該第1特別図柄に対応する判定結果が1種大当たりであり、当該1種大当たりの大当たり遊技後に、前記第1図柄制御手段が前記保留記憶手段に記憶されている前記第2の保留を消化して第2特別図柄を変動させ、前記第1当否判定手段による当該第2特別図柄に対応する判定結果が小当たりの場合であって前記小当たり遊技実行手段が実行する前記小当たり遊技により前記2種大当たりした場合において、前記第2条件の成立によって遊技状態を前記第1の遊技状態に移行させる、
ことを特徴とする遊技機。
[態様B−2]
態様B−1に記載の遊技機であって、
前記遊技機は、
前記第1入球口へ入球した遊技球が前記第2入球口へ入球するように導き、前記第2の保留が所定値以下の場合であって前記保留記憶手段に前記第1の保留が記憶される場合において、前記保留記憶手段に前記第2の保留を記憶させるための機構部を備える、
ことを特徴とする遊技機。
[態様B−3]
態様B−1または態様B−2に記載の遊技機であって、
前記遊技機は、さらに、
第3入球口への遊技球の入球に基づく普通図柄に対応する抽選の当否判定をおこなう第2当否判定手段を備え、
前記機構部は、遊技球が入球する第4の入球口と、開閉部材とを有し、当該開閉部材により、前記第4の入球口に遊技球が入球しやすい状態と、前記第4の入球口に遊技球が入球し難い状態とを形成可能であり、前記第2当否判定手段による前記普通図柄に対応する抽選の結果が当選であった場合には、前記第4の入球口に遊技球が入球しやすい状態に制御され、前記第4の入球口に入球した遊技球は、前記第1入球口と前記第2入球口とに入球する、
ことを特徴とする遊技機。
[態様B−4]
態様B−3まに記載の遊技機であって、
前記遊技機は、さらに、
普通図柄の変動をおこない、停止図柄に基づいて、前記第3入球口への遊技球の入球に対応する前記第2当否判定手段の判定の結果を報知する第2図柄制御手段と、
を備え、
前記第2の遊技状態の場合において、前記第2の保留に対応する前記第2特別図柄の変動時間は、前記普通図柄の変動時間よりも短い、
ことを特徴とする遊技機。
[態様B−5]
態様B−1ないし態様B−4までのいずれか一項に記載の遊技機であって、
前記第2入球口への遊技球の入球に基づく前記第2特別図柄に対応する抽選結果であって、前記第2の保留に対応する抽選結果は、1種大当たりか、小当たりのいずれか一方である、
ことを特徴とする遊技機。
10.第3実施形態:
10−1.第3実施形態の演出例:
これから説明する演出は、上述したように、遊技制御用マイコン81から送信される種々の情報(大当たり判定情報、大当たり種別情報、変動パターン情報、事前判定情報など)に基づき、演出制御用マイコン91(画像制御用マイコン101)によって実現される演出である。なお、以下の表示演出例は、表示装置7の表示画面7aで実行される。また、表示演出例において特に必要がない場合には、保留表示(保留アイコン)については省略している。
[ボタン通常押下演出]
以下に図46を用いてボタン通常押下演出について説明する。このボタン通常押下演出は、装飾図柄の変動演出中、例えば、特別図柄の変動表示の開始時、装飾図柄の変動演出の開始時、または、リーチ演出(スーパーリーチ演出)中などに実行され得る。
図46は、ボタン通常押下演出を説明するための図である。
ボタン通常押下演出では、まず、図46(A)に示すように、リーチ演出が実行される。このリーチ演出では、装飾図柄8L,8C,8Lがリーチ状態を表すと共に、キャラクタCRAが表示されている。
次に、図46(B)に示すように、チャンスアップメータ演出が実行される。このチャンスアップメータ演出では、リーチ状態を表す装飾図柄8L,8C,8L、キャラクタCRAの他に、チャンスアップメータZ1が表示される。このチャンスアップメータZ1は、「イマイチ」、「チャンス」、「激アツ」と表示される3つの領域に区分され、「イマイチ」、「チャンス」、「激アツ」の順にメータ(図ではクロスハッチで示される)が移動する。チャンスアップメータZでは、メータが止まった時のメータ位置に対応する領域の表示がチャンスアップを示唆している。例えば、チャンスアップメータZにおいて、3つの領域のうち、一番下の領域でメータが停止した場合には、「イマイチ」の表示が、チャンスアップの示唆となる。チャンスアップメータZにおいて、メータの移動量(移動面積)が多いほど、チャンスアップの示唆が強い(大当たり期待度が高い)こととなる。すなわち、チャンスアップメータZにおいて、「激アツ」の表示に対応する領域でメータが停止すれば、最もチャンスアップの示唆が強く(大当たり期待度が高く)、「チャンス」の表示に対応する領域でメータが停止すれば、次にチャンスアップの示唆が強く(大当たり期待度が高く)、「イマイチ」の表示に対応する領域でメータが停止すれば、最もチャンスアップの示唆が弱い(大当たり期待度が低い)。
次に、図46(C)に示すように、ボタン押下促進表示演出が実行される。このボタン押下促進表示演出では、リーチ状態を表す装飾図柄8L,8C,8L、キャラクタCRA、チャンスアップメータZ1の他に、演出ボタン63を示唆するボタン画像Z2と、ボタン操作有効期間メータZ3とが表示される。ボタン画像Z2は、遊技者に演出ボタン63の押下を促すための画像である。ボタン操作有効期間メータZ3は、このボタン押下促進表示演出において、演出ボタン63の押下が有効な期間を表しており、メータ値がゼロになると、当該有効期間が消滅したことを表す。
次に、図46(D)に示すように、チャンスアップ決定演出が実行される。このチャンスアップ決定演出では、遊技者により、ボタン操作有効期間内に演出ボタン63が押下されたことにより、チャンスアップメータZ1のメータが所定位置で停止されたことを表している。図46(D)の例では、チャンスアップメータZ1において、「激アツ」の表示に対応する領域でメータが停止しており、最もチャンスアップの示唆が強い(大当たり期待度が高い)ことを表している。
図47は、ボタン自動押下演出を説明するための図である。
ボタン自動押下演出では、まず、図47(A)に示すように、リーチ演出が実行される。このリーチ演出では、装飾図柄8L,8C,8Lがリーチ状態を表すと共に、キャラクタCRAが表示されている。
次に、図47(B)に示すように、チャンスアップメータ演出が実行される。このチャンスアップメータ演出では、リーチ状態を表す装飾図柄8L,8C,8L、キャラクタCRAの他に、チャンスアップメータZ1が表示される。このチャンスアップメータZ1は、「イマイチ」、「チャンス」、「激アツ」と表示される3つの領域に区分され、「イマイチ」、「チャンス」、「激アツ」の順にメータ(図ではクロスハッチで示される)が移動する。チャンスアップメータZでは、メータが止まった時のメータ位置に対応する領域の表示がチャンスアップを示唆している。例えば、チャンスアップメータZにおいて、3つの領域のうち、一番下の領域でメータが停止した場合には、「イマイチ」の表示が、チャンスアップの示唆となる。チャンスアップメータZにおいて、メータの移動量(移動面積)が多いほど、チャンスアップの示唆が強い(大当たり期待度が高い)こととなる。すなわち、チャンスアップメータZにおいて、「激アツ」の表示に対応する領域でメータが停止すれば、最もチャンスアップの示唆が強く(大当たり期待度が高く)、「チャンス」の表示に対応する領域でメータが停止すれば、次にチャンスアップの示唆が強く(大当たり期待度が高く)、「イマイチ」の表示に対応する領域でメータが停止すれば、最もチャンスアップの示唆が弱い(大当たり期待度が低い)。
次に、図47(C)に示すように、ボタン押下促進表示演出が実行される。このボタン押下促進表示演出では、リーチ状態を表す装飾図柄8L,8C,8L、キャラクタCRA、チャンスアップメータZ1の他に、演出ボタン63を示唆するボタン画像Z2と、ボタン操作有効期間メータZ3とが表示される。ボタン画像Z2は、遊技者に演出ボタン63の押下を促すための画像である。ボタン操作有効期間メータZ3は、このボタン押下促進表示演出において、演出ボタン63の押下が有効な期間を表しており、メータ値がゼロになると、当該有効期間が消滅したことを表す。
次に、図47(D)に示すように、ボタン自動押下演出(ボタン自動押下表示演出)が実行される。このボタン自動押下演出では、遊技者が演出ボタン63を押下していないにもかかわらず、ボタン操作有効期間内において、所定条件が成立した場合に、自動で演出ボタン63が押下される。この時、表示画面7aでは、図47(D)に示すように、ボタンが自動押下されたことを表すボタン画像Z2Aが表示される。上述の演出ボタン63が自動押下される所定条件とは、所定の抽選(例えば、1/20で当選、19/20ではずれ)を行い、当選した場合に成立する条件である。なお、ボタン自動押下演出において、演出ボタン63が自動押下するタイミングは、ボタン操作有効期間内において、複数設定されていてもいいし、ランダムに設定されていてもよい。
次に、図47(E)に示すように、チャンスアップ決定演出が実行される。このチャンスアップ決定演出では、ボタン操作有効期間内に演出ボタン63が自動押下されたことにより、チャンスアップメータZ1のメータが所定位置で停止されたことを表している。図47(E)の例では、チャンスアップメータZ1において、「激アツ」の表示に対応する領域でメータが停止しており、最もチャンスアップの示唆が強い(大当たり期待度が高い)ことを表している。
図48は、ボタン自動連打演出を説明するための図である。
ボタン自動連打演出では、まず、図48(A)に示すように、リーチ演出が実行される。このリーチ演出では、装飾図柄8L,8C,8Lがリーチ状態を表すと共に、キャラクタCRAが表示されている。
次に、図48(B)に示すように、チャンスアップメータ演出が実行される。このチャンスアップメータ演出では、リーチ状態を表す装飾図柄8L,8C,8L、キャラクタCRAの他に、チャンスアップメータZ1が表示される。このチャンスアップメータZ1は、「イマイチ」、「チャンス」、「激アツ」と表示される3つの領域に区分され、「イマイチ」、「チャンス」、「激アツ」の順にメータ(図ではクロスハッチで示される)が移動する。チャンスアップメータZでは、メータが止まった時のメータ位置に対応する領域の表示がチャンスアップを示唆している。例えば、チャンスアップメータZにおいて、3つの領域のうち、一番下の領域でメータが停止した場合には、「イマイチ」の表示が、チャンスアップの示唆となる。チャンスアップメータZにおいて、メータの移動量(移動面積)が多いほど、チャンスアップの示唆が強い(大当たり期待度が高い)こととなる。すなわち、チャンスアップメータZにおいて、「激アツ」の表示に対応する領域でメータが停止すれば、最もチャンスアップの示唆が強く(大当たり期待度が高く)、「チャンス」の表示に対応する領域でメータが停止すれば、次にチャンスアップの示唆が強く(大当たり期待度が高く)、「イマイチ」の表示に対応する領域でメータが停止すれば、最もチャンスアップの示唆が弱い(大当たり期待度が低い)。
次に、図48(C)に示すように、ボタン押下促進表示演出が実行される。このボタン押下促進表示演出では、リーチ状態を表す装飾図柄8L,8C,8L、キャラクタCRA、チャンスアップメータZ1の他に、演出ボタン63を示唆するボタン画像Z2と、ボタン操作有効期間メータZ3とが表示される。ボタン画像Z2は、遊技者に演出ボタン63の押下を促すための画像である。ボタン操作有効期間メータZ3は、このボタン押下促進表示演出において、演出ボタン63の押下が有効な期間を表しており、メータ値がゼロになると、当該有効期間が消滅したことを表す。
次に、図48(D)に示すように、ボタン自動連打演出(ボタン自動連打表示演出)が実行される。このボタン自動連打演出では、遊技者が演出ボタン63を押下していないにもかかわらず、ボタン操作有効期間内において、所定条件が成立した場合に、自動で演出ボタン63が連打(複数押下)される。この時、表示画面7aでは、図48(D)に示すように、ボタンが自動連打されたことを表すボタン画像Z2Bが表示される。上述の演出ボタン63が自動連打される所定条件とは、所定の抽選(例えば、1/20で当選、19/20ではずれ)を行い、当選した場合に成立する条件である。なお、ボタン自動連打演出において、演出ボタン63が自動連打するタイミングは、ボタン操作有効期間内において、複数設定されていてもいいし、ランダムに設定されていてもよい。
次に、図48(E)に示すように、チャンスアップ決定演出が実行される。このチャンスアップ決定演出では、ボタン操作有効期間内に演出ボタン63が自動押下されたことにより、チャンスアップメータZ1のメータが所定位置で停止されたことを表している。図48(E)の例では、チャンスアップメータZ1において、「激アツ」の表示に対応する領域でメータが停止しており、最もチャンスアップの示唆が強い(大当たり期待度が高い)ことを表している。
10−2.第3実施形態のまとめ
[構成1]
上記第3実施形態の演出例では、図47〜図48に示すボタン自動押下演出またはボタン自動連打演出のように、所定条件が成立した場合に、演出ボタン63を自動操作するようにしている。この構成によれば、遊技者に違和感や恐怖感を付与し、やがてそれらが遊技者の中で驚嘆に昇華することを期待することができ、その結果、遊技の興趣を向上させることができる。
[構成2]
上記第3実施形態の演出例では、図48に示すボタン自動連打演出のように、所定条件が成立した場合に、演出ボタン63を複数回自動操作(自動連打)するようにしている。この構成によれば、遊技者に違和感や恐怖感をより付与し、やがてそれらが遊技者の中で驚嘆に昇華することを期待することができ、その結果、遊技の興趣を向上させることができる。
[構成3]
上記第3実施形態の演出例では、図47〜図48に示すボタン自動押下演出またはボタン自動連打演出は、演出ボタン63のボタン操作有効期間中に、所定の確率で演出ボタン63を操作するようにしている。この構成によれば、ボタン自動押下やボタン自動連打が行われる場合と行われない場合とが生じるので、ボタン自動押下やボタン自動連打が生じた場合には、遊技者に違和感や恐怖感をより付与し、やがてそれらが遊技者の中で驚嘆に昇華することを期待することができ、その結果、遊技の興趣を向上させることができる。
[構成4]
上記第3実施形態の演出例では、図47〜図48に示すボタン自動押下演出またはボタン自動連打演出は、1より小さい所定の確率で演出ボタン63を操作するようにしている。この構成によれば、ボタン自動押下やボタン自動連打が行われる場合と行われない場合とが生じるので、ボタン自動押下やボタン自動連打が生じた場合には、遊技者に違和感や恐怖感をより付与し、やがてそれらが遊技者の中で驚嘆に昇華することを期待することができ、その結果、遊技の興趣を向上させることができる。
[構成5]
上記第3実施形態において、図47〜図48に示すように、ボタン自動押下演出またはボタン自動連打演出では、ボタン画像とボタン操作有効期間メータとを表示するボタン押下促進表示演出をおこない、その後に、ボタン自動押下演出またはボタン自動連打演出をおこなうようにしている。この構成によれば、一旦遊技者にボタン押下を促しておいて、その後に、ボタン自動押下演出またはボタン自動連打演出をおこなうので、遊技者に違和感や恐怖感をより付与し、やがてそれらが遊技者の中で驚嘆に昇華することを期待することができ、その結果、遊技の興趣を向上させることができる。
[構成6]
上記第3実施形態の遊技機では、特別図柄の一変動において、図46に示すボタン通常押下演出がおこなわれる場合には、図47〜図48に示すボタン自動押下演出またはボタン自動連打演出はおこなわれず、図47〜図48に示すボタン自動押下演出またはボタン自動連打演出はおこなわれる場合には、図46に示すボタン通常押下演出がおこなわれない構成となっている。この構成によれば、遊技者に違和感や恐怖感をより付与し、やがてそれらが遊技者の中で驚嘆に昇華することを期待することができ、その結果、遊技の興趣を向上させることができる。
[構成7]
上記第3実施形態の演出例では、図47〜図48に示すボタン自動押下演出またはボタン自動連打演出のように、ボタン押下促進表示演出でボタン画像Z1を表示後、ボタン自動押下表示演出またはボタン自動連打演出で演出ボタン63が自動押下されたことを示唆するボタン画像Z2Aまたはボタン画像Z2B、および、演出ボタン63を自動押下または自動連打する演出をおこなうようにしている。この構成によれば、ボタン画像Z1で一旦遊技者にボタン押下を促しておいて、その後に、突然、自動押下を示唆する画像が表示されるので、遊技者に違和感や恐怖感をより付与し、やがてそれらが遊技者の中で驚嘆に昇華することを期待することができ、その結果、遊技の興趣を向上させることができる。
10−3.第3実施形態の変形例:
[変形例1]
上記実施形態の遊技機では、ボタン自動押下演出(図47)またはボタン自動連打演出(図48)において、演出ボタン63は、ボタン操作有効期間内に自動押下または自動連打されるが、ボタン操作有効期間外に演出ボタン63が自動押下または自動連打されてもよい。ボタン自動連打演出の場合には、ボタン操作有効期間内からボタン操作有効期間外に掛けて、演出ボタン63の自動連打が止まらなくなるようにしてもよい。
[変形例2]
上記実施形態の遊技機では、ボタン自動押下演出(図47)またはボタン自動連打演出(図48)において、演出ボタン63は、所定の抽選(例えば、1/20で当選、19/20ではずれ)を行い当選した場合に、自動押下または自動連打されるが、例えば、以下のような場合に、自動押下または自動連打されてもよい。
1.特別図柄(装飾図柄)の変動中に、待機中のキャラクタ選択画面を表示されキャラクタ変更された場合。
2.特別図柄(装飾図柄)の変動中に、音量を変更された場合。
3.特別図柄(装飾図柄)の変動中に、光量を変更された場合。
4.特別図柄(装飾図柄)の変動中に、モードを変更された場合。
5.特別図柄(装飾図柄)の変動中に、所定の表示(例えば、カットイン表示、予告表示、キャラクタの登場)がなされた場合。
6.特別図柄(装飾図柄)の変動中に、スーパーリーチ演出に移行前のボタン押下演出の場合。
10−4.第3実施形態の態様例:
[態様C−1]
遊技者が操作可能な操作部と複数種類の演出を実行可能な演出手段とを備える遊技機であって、
前記複数種類の演出のうちの一つの演出として、第1の演出をおこなう場合があり、
前記第1の演出は、所定条件が成立した場合に、前記操作部を自動操作する演出である、
ことを特徴とする遊技機。
[態様C−2]
態様C−1に記載の遊技機であって、
前記第1の演出は、所定条件が成立した場合に、前記操作部を複数回自動操作する演出である、
ことを特徴とする遊技機。
[態様C−3]
態様C−1または態様C−2に記載の遊技機であって、
前記第1の演出は、前記操作部の操作有効期間中に、所定の確率で前記操作部を自動操作する演出である、
ことを特徴とする遊技機。
[態様C−4]
態様C−3に記載の遊技機であって、
前記所定の確率は、1より小さい、
ことを特徴とする遊技機。
[態様C−5]
態様C−1ないし態様C−4までのいずれか一項に記載の遊技機であって、
前記複数種類の演出のうちの一つの演出として、第2の演出をおこなう場合があり、
前記複数種類の演出のうちの一つの演出として、第3の演出をおこなう場合があり、
前記第2の演出は、表示手段に前記操作部を表す第1の操作部画像を表示し、前記操作部の操作有効期間中に、遊技者に前記操作部の操作を促す演出であり、
前記第3の演出は、前記第2の演出の後に、前記第1の演出をおこなう演出である、
ことを特徴とする遊技機。
[態様C−6]
態様C−5に記載の遊技機であって、
特別図柄を変動させ、停止させる特別図柄変動制御手段を備え、
前記複数種類の演出のうちの一つの演出として、第4の演出をおこなう場合があり、
前記第4の演出は、前記第2の演出の後、遊技者によって前記操作部が操作されたことに基づいて所定の演出をおこなう演出であり、
前記特別図柄の所定の一変動において、前記第3の演出がおこなわれる場合には、前記第4の演出はおこなわれず、前記第4の演出がおこなわれる場合には、前記第3の演出がおこなわれない、
ことを特徴とする遊技機。
[態様C−7]
態様C−5または態様C−6までのいずれか一項に記載の遊技機であって、
前記複数種類の演出のうちの一つの演出として、第5の演出をおこなう場合があり、
前記第5の演出は、前記第1の操作部画像とは異なる第2の操作部画像を表示し、前記操作部の操作有効期間中に、遊技者に前記操作部の操作を促す演出であり、
前記第3の演出は、前記第2の演出の後に、前記第1の演出および前記第5の演出をおこなう演出である、
ことを特徴とする遊技機。
[その他の変形例]
上記実施形態の遊技機1は、パチンコ遊技機を例に挙げて説明したが、これに限られるものではない。例えば、パチンコ遊技機に代えて、スロットマシン等の回胴式遊技機、アレンジボール遊技機、または、雀球遊技機に本発明を適用するようにしてもよい。遊技機1をスロットマシンとする場合には、遊技媒体を遊技球から遊技メダルに変更すればよい。
上記実施形態の遊技機1は、玉を払出すための払出装置を搭載した遊技機であったが、これに限られるものではない。例えば、上記遊技機1に代えて、所謂封入式遊技機のように、払い出し装置を搭載しない遊技機に本発明を適用するようにしてもよい。
また、上述した複数の演出例および/または変形例のうち、2つ以上の演出例および/または変形例を組み合わせてもよい。さらに、遊技機1は、表示装置7の他にサブ表示装置を備えてもよい。この場合、上述した表示演出を当該サブ表示装置で実行するようにしてもよい。
以上、実施形態、変形例に基づき本態様について説明してきたが、上記した態様の実施の形態は、本態様の理解を容易にするためのものであり、本態様を限定するものではない。本態様は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本態様にはその等価物が含まれる。