JP2020120005A - 蓋開閉機構 - Google Patents

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JP2020120005A JP2019010236A JP2019010236A JP2020120005A JP 2020120005 A JP2020120005 A JP 2020120005A JP 2019010236 A JP2019010236 A JP 2019010236A JP 2019010236 A JP2019010236 A JP 2019010236A JP 2020120005 A JP2020120005 A JP 2020120005A
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Abstract

【課題】部品のレイアウト自由度を向上し、電子機器の小型化を図ることができる蓋開閉機構を提供する。【解決手段】蓋開閉機構21は、蓋部材12と、連結アーム23と、ガイド部材24と、トーションばね25とを備える。連結アーム23の一端23Aは、連結ピン36を介して蓋部材12に取り付けられている。ガイド部材24は、ガイド溝39が形成されている。ガイド溝39は、連結アーム23の他端23Bをガイドする。トーションばね25は、一方の取り付け部42が連結ピン44を介してガイド部材24に取り付けられ、連結アーム23の他端23Bを付勢する。トーションばね25が連結ピン44を中心に回動し、連結アーム23を介して蓋部材12を付勢する方向が切り替わる。【選択図】図5

Description

本発明は、電子機器における蓋開閉機構に関するものである。
電子機器では、記録メディア又は電池などの装填室を覆い隠す閉じ位置と、装填室を露呈させる開放位置との間で蓋部材を開閉可能とする蓋開閉機構を備えている。蓋部材は、一端が電子機器の筐体に軸支され、開放位置と閉じ位置との間で回動自在に取り付けられていることが一般的である。
このような蓋開閉機構を備えた電子機器では、蓋部材が開放位置の場合、開放位置に向けて付勢するとともに、蓋部材が閉じ位置の場合、閉じ位置に向けて付勢する板ばねを備えたものが知れられている(下記特許文献1参照)。この電子機器では、蓋部材と常時接する位置に板ばねが固定されている。板ばねによる付勢方向は、開放位置と閉じ位置との間の切換位置(中立位置)で切り換わる。
特開2009−87281号公報
しかしながら、上記特許文献1記載の電子機器では、蓋部材と常時接する位置に板ばねを固定するスペースを必要とするため、蓋部材付近の部品レイアウトの妨げになる。また、板ばねは、蓋部材を常時付勢する付勢力が必要であるから、ある程度の大きさが必要であり、電子機器の小型化の妨げにもなる。
本発明は、部品のレイアウト自由度を向上し、電子機器の小型化を図ることができる蓋開閉機構を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の蓋開閉機構は、蓋部材と、連結アームと、ガイド部材と、付勢部材とを備え、ガイド溝は、第3回動軸の周りに形成されており、付勢部材は、第3回動軸を中心に回動することにより、連結アームを介して蓋部材を付勢する方向が切り替わり、蓋部材が閉じ位置にある場合は、蓋部材を筐体に近接させる方向に付勢し、蓋部材が開放位置にある場合は、蓋部材を筐体から離反させる方向に付勢する。蓋部材は、電子機器の筐体に対して第1回動軸を介して支持され、閉じ位置と開放位置の間で回動可能にされている。連結アームは、第1回動軸と平行に配された第2回動軸を介して蓋部材に対して一端が回動可能に取り付けられている。ガイド部材は、筐体の内部、かつ第1回動軸と直交して配置され、連結アームの他端をガイドするガイド溝が形成されている。付勢部材は、第1及び第2回動軸と平行に配された第3回動軸を介してガイド部材に対して回動可能に取り付けられ、連結アームの他端を付勢する。
ガイド溝の一部は、第3回動軸を中心とする円弧状部分を有し、円弧状部分に含まれる中立位置を連結アームの他端が通過する場合に蓋部材を付勢する方向が切り替わることが好ましい。
ガイド溝は、蓋部材が閉じ位置にある場合、連結アームの他端が停止する第1停止位置と、蓋部材が開放位置にある場合、連結アームの他端が停止する第2停止位置とを有し、中立位置は、ガイド溝内における第1停止位置と、第2停止位置の間に位置することが好ましい。
第1停止位置と第3回動軸との間隔は、円弧状部分の半径よりも大きく、ガイド溝は、第1停止位置から円弧状部分に向かって直線的に繋がっている直線部分を有することが好ましい。
第2停止位置と第3回動軸との間隔は、円弧状部分の半径よりも大きく、ガイド溝は、第2停止位置と円弧状部分の間に円弧状部分と同じ方向に凸となる屈曲部分を有することが好ましい。
付勢部材は、トーションばねであることが好ましい。
本発明によれば、部品のレイアウト自由度を向上し、電子機器の小型化を図ることができる。
本発明に係る電子機器の外観斜視図である。 蓋部材を閉じ位置にした蓋開閉機構の斜視図である。 蓋部材を開放位置にした蓋開閉機構の斜視図である。 ロック機構がロック状態の場合の要部断面図である。 ロック機構がロック解除状態の場合の要部断面図である。 蓋開閉機構の分解斜視図である。 連結アーム、ガイド部材及び付勢部材の構成を示す斜視図であり、ガイド部材の内側から視た斜視図である。 ガイド溝とトーションばねの位置関係を示す説明図である。 ガイド溝の形状について説明する説明図である。 蓋開閉機構の動作を示し、蓋部材が閉じ位置にある場合の説明図である。 蓋開閉機構の動作を示し、蓋部材が閉じ位置から開放位置に回動し始めた場合の説明図である。 蓋開閉機構の動作を示し、蓋部材を付勢する力が切り替わる中立位置を通過した場合の説明図である。 蓋開閉機構の動作を示し、蓋部材が付勢に従い、開放位置に向かって回動する場合の説明図である。 蓋開閉機構の動作を示し、蓋部材が開放位置にある場合の説明図である。
[電子機器の概略構成]
図1に示すように、本発明に係る電子機器10は、例えば、音声を記録する音声記録装置であり、マイクロフォンを通じて入力される音を、デジタルデータとして、メモリカードなどの記録メディアに記録する音声記録装置である。電子機器10は、例えば、動画撮影が可能なデジタルカメラ(図示せず)とともに使用される。
電子機器10は、筐体11と、筐体11の前面11Aに設けられた蓋部材12と、内蔵マイクロフォン13とを備える。内蔵マイクロフォン13は、左右に1つずつ設けられており、ステレオ録音が可能である。筐体11の背面11Bには、録音、再生、停止、レベル調節などの各種操作部材等(図示せず)が設けられている。
筐体11の側面11D、11Eには、ライン入力端子14、ヘッドフォン出力端子15、カメラ入力端子16、カメラ出力端子17等が設けられている。ライン入力端子14は、内蔵マイクロフォン13とは別の外部マイクロフォンなどが接続される。ヘッドフォン出力端子15には、再生された音声を出力するヘッドフォンやスピーカが接続される。カメラ入力端子16とカメラ出力端子17は、デジタルカメラとの間で信号ケーブルを介して音声データを通信するための端子である。
筐体11の上面11Cには、カメラ取り付け部18が設けられている。カメラ取り付け部18には、デジタルカメラを固定するための雄ネジ19が設けられている。雄ネジ19の基端部は、回転操作用のダイヤル19Aと一体に設けられている。ダイヤル19Aの回転操作により雄ネジ19が回転する。雄ネジ19は、標準的なカメラの規格に準拠したデジタルカメラの雌ネジと螺合することが可能である。雄ネジ19を用いることにより、電子機器10のカメラ取り付け部18にデジタルカメラを取り付けることができる。
蓋部材12は、筐体11に対して閉じ位置(図1の実線で示す位置)と開放位置(図1の2点鎖線で示す位置)の間で回動可能に設けられている。筐体11の内部には、後述する電池室27A及びカードスロット27B(図2、図3及び図5参照)が設けられている。
[蓋開閉機構の概略構成]
図2及び図3に示すように、本発明の蓋開閉機構21は、蓋部材12と、フレーム22と、連結アーム23と、ガイド部材24と、トーションばね25(図5参照)とを備える。フレーム22は、長方形枠状に形成され、筐体11に形成された開口部26(図1参照)に位置を合わせて筐体11の内壁面側に固着されている。フレーム22には、収納ユニット27が一体に設けられている。収納ユニット27は、電池室27A及びカードスロット27Bを備えている。電池室27Aは、電子機器10の電源としての乾電池28Aが収納され、カードスロット27Bは、記録メディアとしてのメモリカード28Bが収納される。
[蓋部材の構成]
蓋部材12には、回動ピン29が一体に設けられている。回動ピン29は、本発明の第1回動軸に相当する。蓋部材12は、回動ピン29を介してフレーム22の軸受け31に支持されている。回動ピン29は、筐体11の上下方向と直交する左右方向と平行に配されている。なお、以下では、筐体11の上下方向と平行な方向をZ軸方向、Z軸方向と直交し、筐体11の左右方向と平行な方向をX軸方向、X軸方向及びZ軸方向と直交し、筐体11の前後方向と平行な方向をY軸方向とする。
蓋部材12が閉じ位置にある場合(図2に示す状態)、蓋部材12は、筐体11の開口部26に嵌め込まれ、筐体11の前面11Aの一部を構成する。これにより、電池室27A及びカードスロット27Bを覆い隠し、塵埃の進入を防ぐことができる。一方、蓋部材12が開放位置にある場合(図3に示す状態)、蓋部材12は、回動ピン29の周囲を除く部分が開口部26から離脱して、筐体11の前面11Aよりも前方に位置する。これにより、開口部26を通して電池室27A及びカードスロット27Bが露呈する。本実施形態では、蓋部材12が開放位置にある場合、蓋部材12の先端部12A(回動ピン29とは反対側の端部)が回動ピン29よりも下方に位置する
図4A及び図4Bに示すように、蓋部材12及びフレーム22には、ロック機構32が設けられている。ロック機構32は、操作ボタン33と、ロック爪34と、ロック片35と、図示しないコイルばね等から構成される。操作ボタン33は、蓋部材12の先端部12Aにスライド可能に取り付けられており、コイルばねにより先端部12Aに向かって付勢されている。操作ボタン33は、一体に設けられた摘み部33Aを外部から押圧操作することができる。ロック片35はフレーム22と一体に設けられ、ロック爪34が進入する貫通孔35Aが形成されている。
ロック爪34は、操作ボタン33と一体に設けられ、貫通孔35Aに対応する位置に設けられている。図4Aに示すように、蓋部材12が閉じ位置にある場合、ロック爪34は、貫通孔35Aに進入する。これにより、ロック爪34がロック片35によりロック状態となって蓋部材12は閉じ位置に保持される。一方、図4Bに示すように、コイルばねの付勢に抗して操作ボタン33を押圧操作すると、ロック爪34が貫通孔35Aから離脱してロック片35によるロックが解除される。これにより、蓋部材12は閉じ位置における保持が解除され、閉じ位置から開放位置への回転が可能となる。
[連結アームの構成]
図5に示すように、連結アーム23の一端23Aは、連結ピン36を介して蓋部材12に取り付けられている。連結ピン36は、本発明の第2回動軸に相当する。連結ピン36は、蓋部材12の側端部に設けられた連結ボス37に結合され、回動ピン29と平行に配置される。連結アーム23は、連結ピン36の周りで回動可能となっている。
連結アーム23は、フレーム22に形成されたスリット22Aを通して筐体11の内部に挿入されている。これにより、連結アーム23の他端23Bは、筐体11の内部に位置する。また、連結ピン36は、例えば、ネジ、ワッシャ又はナットなどからなる構成が好ましいが、図面の煩雑化を防ぐため省略しており、以降で説明する連結ピン44、46についても同様である。また、スリット22Aは、連結アーム23の動作を妨げないようにZ軸方向に長く形成されている。
[ガイド部材の構成]
図6に示すように、ガイド部材24は、例えば金属板を折り曲げ形成して、断面L字状にしたものである。このガイド部材24は、短辺部分24Aが固定ネジ38により収納ユニット27にネジ止めされる。これにより、ガイド部材24は、収納ユニット27及びフレーム22とともに筐体11の内部に配置される。一方、ガイド部材24は、長辺部分24Bにガイド溝39が形成されている。長辺部分24Bは、回動ピン29と直交して配置される。ガイド溝39は、後述するように、連結アーム23の他端23Bをガイドする。
[トーションばねの構成]
トーションばね25は、コイル状部分41から延びるアームの両端部に円環状の取り付け部42,43が形成されている。トーションばね25は、ガイド部材24の内側、すなわち、ガイド部材24が収納ユニット27と対面する側のスペースに配置される。
トーションばね25の一方の取り付け部42は、連結ピン44を介してガイド部材24の長辺部分24Bに取り付けられている。連結ピン44は、本発明の第3回動軸に相当する。連結ピン44は、ガイド部材24の長辺部分24Bに設けられた連結ボス45に結合され、回動ピン29及び連結ピン36と平行に配置される。ガイド溝39は、連結ボス45の周りに形成されている。トーションばね25は、連結ピン44の周りで回動可能となっている。
トーションばね25の他方の取り付け部43は、連結アーム23の他端23Bと連結ピン46を介して回動可能に連結される。連結ピン46は、ガイド部材24のガイド溝39を通して、トーションばね25の取り付け部43と、連結アーム23の他端23Bとを結合する。これにより、連結アーム23は、ガイド部材24の外側、すなわち、ガイド部材24が収納ユニット27と対面しない側のスペースに配される。ガイド溝39の幅は、連結ピン46の外径に合わせて形成されている。このため、トーションばね25の取り付け部43、連結アーム23の他端23B、及び連結ピン46は、ガイド溝39によって動きを規制された状態となっている。
以上のように、トーションばね25は、一方の取り付け部42が連結ピン44を介してガイド部材24に取り付けられ、他方の取り付け部43がガイド溝39によって規制されて取り付けられているため、トーションばね25は、外部から力を受けていない状態に対して、取り付け部42,43の間隔を狭めて取り付けられている。これにより、連結アーム23の他端23Bを付勢することができる。
[ガイド溝の構成]
図7に示すように、ガイド部材24のガイド溝39には、第1停止位置P1と、第2停止位置P2と、中立位置PNとを有する。第1停止位置P1は、蓋部材12が閉じ位置にある場合、連結アーム23の他端23Bが停止する位置であり、第2停止位置P2は、蓋部材12が開放位置にある場合、連結アーム23の他端23Bが停止する位置である。なお、連結アーム23の他端23Bは、連結ピン46を介してガイド溝39に規制されているため、ここでいう連結アーム23の他端23Bが停止する第1停止位置P1及び第2停止位置P2とは、連結ピン46がガイド溝39の端部に当接する位置のことをいう。
なお、以下では、Y軸方向のうち、筐体11の前方に向かう方向をY1方向、筐体11の後方に向かう方向をY2方向として説明する。上述したように、ガイド溝39によって位置が規制されたトーションばね25は、連結アーム23を介して蓋部材12を付勢する。すなわち、ガイド溝39に対して筐体11の前方に位置する蓋部材12を付勢するためには、Y1方向またはY2方向に付勢する力が必要となる。
中立位置PNは、第1停止位置P1と、第2停止位置P2の間に位置する。中立位置PNは、ガイド溝39の一部を構成する円弧状部分39Aの内部に含まれる。円弧状部分39Aは、連結ピン44を中心とし、上方に凸となる円弧状に形成されている。このため、連結ピン46が中立位置PNを通過する際、トーションばね25の取り付け部42、43がZ軸方向と平行な方向(符号LNで示す)に並ぶ。すなわち、トーションばね25による付勢力が全てZ軸方向に働き、蓋部材12を付勢する力(Y1方向またはY2方向の付勢力)が0である。
連結ピン46が中立位置PNよりも後方(中立位置PNに対して第1停止位置P1側)に位置する場合、トーションばね25の取り付け部42、43は、Z軸方向に対して後方に傾斜した方向(符号L1で示す)に並ぶ。このため、トーションばね25による付勢力の一部がY2方向に働く。一方、連結ピン46が中立位置PNよりも前方(中立位置PNに対して第2停止位置P2側)に位置する場合、トーションばね25の取り付け部42、43は、Z軸方向に対して前方に傾斜した方向(符号L2で示す)に並ぶ。このため、トーションばね25による付勢力の一部がY1方向に働く。
以上のように、トーションばね25が連結アーム23の他端23Bを付勢する付勢力は、中立位置PNよりも後方ではY2方向に働き、中立位置PNでは0、中立位置PNよりも前方ではY1方向に働く。すなわち、トーションばね25が連結ピン44を中心に回動し、かつガイド溝39により規制されることにより、連結アーム23を介して蓋部材12を付勢する方向が切り替わる。
ガイド溝39は、円弧状部分39Aの他に、円弧状部分39Aの一端に繋がる直線部分39Bと、円弧状部分39Aの他端に繋がる屈曲部分39Cとを有する。直線部分39Bは、第1停止位置P1から円弧状部分39Aの一端に向かって直線状に形成されている。一方、屈曲部分39Cは、円弧状部分39Aの他端から第2停止位置P2に向かって上方に凸となる(円弧状部分39Aと同じ方向に凸となる)曲線状に形成されている。
図8に示すように、第1停止位置P1と連結ピン44の間隔D1は、円弧状部分39Aの半径R1(連結ピン46の中心が通る位置の半径)よりも大きく配されている。上述したように、蓋部材12を付勢する方向を切り替えるために、ガイド溝39には円弧状部分39Aを必要とする。もしも、第1停止位置P1と連結ピン44の間隔D1を保持したまま、ガイド溝39に円弧状部分を形成しようとした場合、2点鎖線で示す円弧状部分39Dが形成されることになり、ガイド部材24の高さH1が大きくなる。よって、半径の大きい円弧状部分39Dを有する場合、ガイド部材24の小型化を妨げ、ひいては電子機器全体の小型化の妨げとなるが、本発明では、間隔D1よりも小さい半径R1の円弧状部分39Aと、第1停止位置P1とを繋げるために直線部分39Bを設けているので、ガイド部材24及び電子機器全体の小型化を妨げることがない。
また、第2停止位置P2と連結ピン44の間隔D2についても、円弧状部分39Aの半径R1よりも大きく配されている。この位置関係についても、本発明では、間隔D1よりも小さい半径R1の円弧状部分39Aと、第2停止位置P2とを繋げるために屈曲部分39Cを設けているので、ガイド部材24の小型化及び電子機器全体小型化の妨げることがない。
また、屈曲部分39Cは、上方に凸となる曲線状に形成されているため、第2停止位置P2は、ガイド部材24の前端部に近い位置、かつ第1停止位置P1よりも上方部に配することができる。これにより、第1停止位置P1から第2停止位置P2までの連結アーム23の移動距離を長くとることが可能となり、連結アーム23の長さや配置に自由度を持たせつつ、ガイド部材24及びトーションばね25の高さ方向の寸法を小さくすることができる。さらにまた、蓋開閉機構21を構成する部品のうち、蓋部材12と接する部品は、長尺板状の連結アーム23と、比較的小さい部品である連結ピン36であり、蓋部材12の付近の部品レイアウトの自由度を向上させることができる。
また、ガイド部材24及びトーションばね25は、回動ピン29と直交に配され、あるいは回動ピン29と直交する面内を回動するように配置されている。回動ピン29は、X軸方向と平行に配されているため、ガイド部材24及びトーションばね25は、X軸方向における寸法が小さくなるように配置されている。よって、筐体11の内部においても狭いスペースに配置することが可能であり、電子機器の小型化を図ることができる。
以下では、図9A〜図9Eを用いて、蓋開閉機構21の動作について説明する。図9Aに示すように、蓋部材12が閉じ位置にある場合は、連結アーム23の他端23Bは、第1停止位置P1に位置する。この第1停止位置P1では、トーションばね25が連結アーム23の他端23Bを付勢する付勢力はY2方向、すなわち、蓋部材12を筐体11に近接させる方向に働く。これにより、ロック機構32を解除しても蓋部材12は、トーションばね25の付勢により閉じ位置に保持される。
ユーザーが操作ボタン33を押圧操作してロック機構32を解除し、トーションばね25の付勢に抗して蓋部材12を閉じ位置から開放位置に回動させる。図9Bに示す状態では、連結アーム23の他端23Bが中立位置PNよりも後方に位置するため、トーションばね25が連結アーム23の他端23Bを付勢する付勢力は、まだY2方向に働いている。
そして、ユーザーがさらにトーションばね25の付勢に抗して蓋部材12を開放位置に回動させ続けると、連結アーム23の他端23Bが中立位置PNを通過するため、上述したように、トーションばね25が、連結アーム23を介して蓋部材12を付勢する方向が切り替わる。図9Cに示すように、連結アーム23の他端23Bが中立位置PNよりも前方に位置するため、トーションばね25が連結アーム23の他端23Bを付勢する付勢力は、Y2方向からY1方向に切り替わっている。付勢力の方向が切り替わる感触がユーザーの指からクリック感のように伝わるため、トーションばね25の付勢する方向を容易に認識することができる。これにより、ユーザーは、蓋部材12を開閉する際、トーションばね25の付勢する方向に応じて開閉動作する力を容易に調節することができる。
図9Dに示すように、ユーザーがトーションばね25の付勢力に従って、さらに蓋部材12を開放位置に回動させると、連結アーム23の他端23Bが中立位置PNよりもさらに前方に位置するため、トーションばね25が連結アーム23の他端23Bを付勢する付勢力は、Y1方向に働き続ける。
図9Eに示すように、ユーザーがトーションばね25の付勢力に従って、蓋部材12を開放位置まで回動させた場合、連結アーム23の他端23Bは、第2停止位置P2に位置する。この第2停止位置P2では、トーションばね25が連結アーム23の他端23Bを付勢する付勢力はY1方向、すなわち、蓋部材12を筐体11から離反させる方向に働く。これにより、蓋部材12は、ユーザーの力が加わらなくてもトーションばね25の付勢により開放位置に保持される。
以上のように、蓋部材12が開放位置に保持されているため、ユーザーは、蓋部材12に乾電池28A又はメモリカード28Bが引っ掛かることがなく、電池室27A又はカードスロット27Bへの装填又は交換を容易に行うことができる。また、この開放位置では、先端部12Aが回動ピン29よりも下方に位置しており、すなわち、蓋部材12が水平位置よりも前方に傾斜している。これにより、蓋部材12への引っ掛かりをさらに抑制することができる。
なお、上記実施形態では、蓋部材12を閉じ位置に保持するロック機構として、ロック爪34と貫通孔35Aを有する機構を設けているがこれに限らず、磁力吸引力で蓋部材12を保持する磁石からなるロック機構でもよい。
また、上記実施形態では、連結アーム23を介して蓋部材12を付勢する付勢部材としてトーションばね25を設けているが、付勢部材としては、これに限らず、板ばねなど連結アーム23を介して蓋部材12を付勢することができるものであればよい。
本発明は、上記各実施形態に限定されるものではなく、例えば、変形例や上記角実施形態の組み合わせなど、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
10 電子機器
11 筐体
11A 前面
11B 背面
11C 上面
11D 側面
11E 側面
12 蓋部材
12A 先端部
13 内蔵マイクロフォン
14 ライン入力端子
15 ヘッドフォン出力端子
16 カメラ入力端子
17 カメラ出力端子
18 カメラ取り付け部
19 雄ネジ
19A ダイヤル
21 蓋開閉機構
22 フレーム
22A スリット
23 連結アーム
23A 一端
23B 他端
24 ガイド部材
24A 短辺部分
24B 長辺部分
26 開口部
27 収納ユニット
27A 電池室
27B カードスロット
28A 乾電池
28B メモリカード
29 回動ピン
31 軸受け
32 ロック機構
33 操作ボタン
33A 摘み部
34 ロック爪
35 ロック片
35A 貫通孔
36 連結ピン
37 連結ボス
38 固定ネジ
39 ガイド溝
39A 円弧状部分
39B 直線部分
39C 屈曲部分
39D 円弧状部分
41 コイル状部分
42 取り付け部
43 取り付け部
44 連結ピン
45 連結ボス
46 連結ピン

Claims (6)

  1. 電子機器の筐体に対して第1回動軸を介して支持され、閉じ位置と開放位置の間で回動可能にされた蓋部材と、
    前記第1回動軸と平行に配された第2回動軸を介して前記蓋部材に対して一端が回動可能に取り付けられた連結アームと、
    前記筐体の内部、かつ前記第1回動軸と直交して配置され、前記連結アームの他端をガイドするガイド溝が形成されたガイド部材と、
    前記第1及び第2回動軸と平行に配された第3回動軸を介して前記ガイド部材に対して回動可能に取り付けられ、前記連結アームの他端を付勢する付勢部材とを備え、
    前記ガイド溝は、前記第3回動軸の周りに形成されており、
    前記付勢部材は、前記第3回動軸を中心に回動することにより、前記連結アームを介して前記蓋部材を付勢する方向が切り替わり、前記蓋部材が前記閉じ位置にある場合は、前記蓋部材を前記筐体に近接させる方向に付勢し、前記蓋部材が前記開放位置にある場合は、前記蓋部材を前記筐体から離反させる方向に付勢する蓋開閉機構。
  2. 前記ガイド溝の一部は、前記第3回動軸を中心とする円弧状部分を有し、
    前記円弧状部分に含まれる中立位置を前記連結アームの他端が通過する場合に前記蓋部材を付勢する方向が切り替わる請求項1記載の蓋開閉機構。
  3. 前記ガイド溝は、前記蓋部材が前記閉じ位置にある場合、前記連結アームの他端が停止する第1停止位置と、前記蓋部材が前記開放位置にある場合、前記連結アームの他端が停止する第2停止位置とを有し、
    前記中立位置は、前記ガイド溝内における前記第1停止位置と、前記第2停止位置の間に位置する請求項2記載の蓋開閉機構。
  4. 前記第1停止位置と前記第3回動軸との間隔は、前記円弧状部分の半径よりも大きく、
    前記ガイド溝は、前記第1停止位置から前記円弧状部分に向かって直線的に繋がっている直線部分を有する請求項3記載の蓋開閉機構。
  5. 前記第2停止位置と前記第3回動軸との間隔は、前記円弧状部分の半径よりも大きく、
    前記ガイド溝は、前記第2停止位置と前記円弧状部分の間に前記円弧状部分と同じ方向に凸となる屈曲部分を有する請求項3または4記載の蓋開閉機構。
  6. 前記付勢部材は、トーションばねである請求項1ないし5のいずれか1項記載の蓋開閉機構。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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