JP2020119746A - 光源装置および照明装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】人の健康に配慮しつつ、省電力化を実現すること。【解決手段】実施形態に係る光源装置は、485nm未満にピーク波長を有し、430nm以上485nm未満の波長範囲における分光放射照度の第1積分値に対する535nm以上585nm未満の波長範囲における分光放射照度の第2積分値の比率が0.58以上0.64未満、かつ、前記第1積分値に対する635nm以上685nm未満の波長範囲における分光放射照度の第3積分値の比率が0.3以上を満たす分光分布を有する。【選択図】図3
Description
本発明の実施形態は、光源装置および照明装置に関する。
人の健康や快適性に与える影響を考慮した建築物の認証システムとしてWELL認証が知られている。WELL認証では、光源装置の出射光によって、等価メラノピック照度が閾値を超えることで加点が得られる。
"WELL"、[onlibe]、[平成31年1月11日検索]、インターネット(https://v2.wellcertified.com/v2.1/en/overview)
しかしながら、従来の光源装置では、等価メラノピック照度の閾値を超える光を出射する場合、消費電力が嵩むおそれがあった。
本発明が解決しようとする課題は、人の健康に配慮しつつ、省電力化を実現できる光源装置および照明装置を提供することを目的とする。
実施形態に係る光源装置は、485nm未満にピーク波長を有し、430nm以上485nm未満の波長範囲における分光放射照度の第1積分値に対する535nm以上585nm未満の波長範囲における分光放射照度の第2積分値の比率が0.58以上0.64未満、かつ、前記第1積分値に対する635nm以上685nm未満の波長範囲における分光放射照度の第3積分値の比率が0.3以上を満たす分光分布を有する。
以下で説明する実施形態に係る光源装置3は、485nm未満にピーク波長を有し、430nm以上485nm未満の波長範囲における分光放射照度の第1積分値に対する535nm以上585nm未満の波長範囲における分光放射照度の第2積分値の比率が0.58以上0.64未満、かつ、第1積分値に対する635nm以上685nm未満の波長範囲における分光放射照度の第3積分値の比率が0.3以上を満たす分光分布を有する。
以下で説明する実施形態に係る光源装置3は、光源と、蛍光体とを具備する。光源は、485nm未満のピーク波長の光を発する。蛍光体は、光源の光で励起されて光を発する。
以下で説明する実施形態に係る光源装置3において、分光分布による光は、演色性評価数Raが90以上である。
以下で説明する実施形態に係る光源装置3において、分光分布による光は、相関色温度が略8000Kである。
以下で説明する実施形態に係る照明装置1は、光源装置3を具備する。
以下、図面を参照して、実施形態に係る光源装置および照明装置について説明する。実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
図1は、実施形態に係る照明装置の構成を示す斜視図である。
図1に示すように、照明装置1は、器具本体2と、光源装置3とを備える。照明装置1は、例えば、光源装置3を下方に向けた状態で、天井面に取り付けられる、いわゆる、ベースライトである。なお、照明装置1は、天井面に限られることはなく、例えば、壁面などの任意の取り付け対象に取り付けられてもよい。また、複数の照明装置1が連結されてもよい。また、照明装置1は、ベースライトに限定されるものではなく、屋内照明であれば、任意の形態の照明装置を採用可能である。
器具本体2は、天井に取り付けられる取付部であり、また、光源装置3を支持する支持部でもある。器具本体2の内部には、光源装置3に電力を供給する電源装置等が収容される。
光源装置3は、電源装置から供給される電力に基づいて光源を駆動することで光を出射する。光源装置3は、WELL認証において、等価メラノピック照度の項目における加点と、演色性評価数の項目における加点が得られる分光分布の光を出射する。具体的には、等価メラノピック照度が240m−lx(メラノピックルクス)以上で加点が得られ、演色性評価数のRaが90以上で加点が得られる。
なお、等価メラノピック照度は、分光分布を基に算出されるメラノピック比率と、照度との積によって算出される。演色性評価数であるRaは、演色性評価数R1〜R8の平均値として算出される。
なお、P(λ)は、分光分布である。M(λ)は、約490nmでピークとなるメラノピック曲線である。V(λ)は、約555nmでピークとなる視覚曲線である。
図2は、実施形態に係る光源装置3および参考例1,2において出射する光の分光分布を示す図である。図3は、実施形態に係る光源装置3および参考例1,2における各種項目の比較結果を示す図である。図2では、縦軸に分光放射照度の相対強度を示し、横軸に波長を示す。なお、縦軸の相対強度は、480nm未満に出現するピーク波長の分光放射照度を1とした場合の各波長における分光放射照度の比率を示す。つまり、図2の縦軸を分光放射照度として表現することも可能である。また、図2に示す分光分布のうち、「実施例」は、シミュレーションによる値であり、「参考例1」および「参考例2」は実測値である。
図2に示すように、「実施例」は、光源装置3が出射する光の分光分布である。具体的には、「実施例」は、485nm未満にピーク波長を有する。かかるピーク波長の光は、光源の光であり、青色光である。なお、光源は、例えば、LED(Light Emitting Diode)を用いることができる。
また、「実施例」は、分光放射照度の積分値が所定の条件を満たす。具体的には、「実施例」は、430nm以上485nm未満の波長範囲における分光放射照度の第1積分値に対する535nm以上585nm未満の波長範囲における分光放射照度の第2積分値の比率が0.58以上0.64未満を満たす。図2では、第2積分値/第1積分値=0.61となる。
さらに、「実施例」は、上記の第1積分値に対する635nm以上685nm未満の波長範囲における分光放射照度の第3積分値の比率が0.3以上を満たす。図2では、第3積分値/第1積分値=0.42となる。なお、第3積分値/第1積分値の値は、0.3以上、0.6以下が好ましく、さらに、0.3以上、0.5以下がより好ましい。
そして、「参考例1」および「参考例2」は、上記した「第2積分値/第1積分値」および「第3積分値/第1積分値」のうち、少なくとも一方の値が閾値条件を満たさない。
すなわち、「実施例」は、「第2積分値/第1積分値」および「第3積分値/第1積分値」の双方が所定の閾値条件を満たすことで、後述するWELL認証の加点を得ることができる。従って、実施形態に係る光源装置3は、「参考例1」および「参考例2」に比べて、人の健康に配慮した光を出射することができる。
なお、図2に示す「実施例」の分光分布は、LEDである光源と、光源の光により所定波長の光が励起される2つの蛍光体により実現される。具体的には、光源は、ピーク波長が460nmであり、放射照度の半値全幅が24nmである。また、第1蛍光体は、ピーク波長が515nmであり、放射照度の半値全幅が106nmである。また、第2蛍光体は、ピーク波長が625nmであり、放射照度の半値全幅が153nmである。なお、「実施例」の分光分布は、上記した第1蛍光体および第2蛍光体に代えて、LEDを用いてもよい。具体的には、第1蛍光体と同じピーク波長および同じ半値全幅のLEDと、第2蛍光体と同じピーク波長および同じ半値全幅のLEDを用いてもよい。
そして、図3に示すように、「実施例」は、図2に示す分光分布によって相関色温度が8000K、演色性評価数のRaが91、メラノピック比率が1.25となる。そして、「実施例」は、等価メラノピック照度240m−lxを達成するための照度が192lx必要となる。
なお、「参考例1」は、図2に示す分光分布によって相関色温度が8637K、演色性評価数のRaが74、メラノピック比率が0.98となる。そして、「参考例1」は、等価メラノピック照度240m−lxを達成するための照度が245lx必要となる。また、第2積分値/第1積分値=0.71となり、0.58以上0.64未満を満たさず、第3積分値/第1積分値=0.20となり、0.3以上を満たさない。
また、「参考例2」は、図2に示す分光分布によって相関色温度が5257K、演色性評価数のRaが85、メラノピック比率が0.89となる。そして、「参考例2」は、等価メラノピック照度240m−lxを達成するための照度が269lx必要となる。また、第2積分値/第1積分値=0.99となり、0.58以上0.64未満を満たさないが、第3積分値/第1積分値=0.40となり、0.3以上を満たしている。
そして、図3に示すように、「参考例2」を基準とした場合のエネルギー削減率は、「実施例」が29%(192/269)であり、「参考例2」が9%(245/269)である。
すなわち、「実施例」は、「参考例1」および「参考例2」に比べて省電力化を実現できる。また、上記したように、演色性評価数の項目について、「実施例」は加点が得られ、「参考例1」および「参考例2」は加点が得られない。従って、「実施例」である実施形態に係る光源装置3は、人の健康に配慮しつつ、省電力化を実現できる。
さらに、実施形態に係る光源装置3を用いることで、例えば、午前中に短波長光を多く含む、つまりメラノピック曲線に示されるメラノプシン分光感度の強い光を受け取ることができる。その結果、夜間に光を浴びてもメラトニンの分泌が抑制されにくくなり、夜間の睡眠に悪い影響を与えない効果等が期待できる。また、実施形態に係る光源装置3を用いることで、体内時計や生体リズムを調整またはリセットするという効果も期待できる。従来の屋内の人工照明では、自然光ほどの光量を浴びることは難しく、その結果、体内時計や生体リズムが阻害され、肥満、うつ病等が引き起こされ、健康状態が悪くなる可能性もあったが、本実施形態に係る光源装置3を用いることで補うことができ、健康状態悪化の抑制もしくは改善効果を期待できる。
なお、光源装置3を夜間に用いる場合、昼間よりも光量を下げる制御を行ってもよい。これにより、夜間の消費電力を抑えることができるとともに、必要以上に明るい光を浴びることによる悪影響を抑制できる。
上述したように、実施形態に係る光源装置3は、485nm未満にピーク波長を有し、430nm以上485nm未満の波長範囲における分光放射照度の第1積分値に対する535nm以上585nm未満の波長範囲における分光放射照度の第2積分値の比率が0.58以上0.64未満、かつ、第1積分値に対する635nm以上685nm未満の波長範囲における分光放射照度の第3積分値の比率が0.3以上を満たす分光分布を有する。これにより、人の健康に配慮しつつ、省電力化を実現できる。
なお、実施形態では、光源装置3は、LEDである光源と、2つの蛍光体により閾値条件を満たす分光分布を有したが、閾値条件を満たせば、蛍光体の数は、1つであってもよく、3つ以上であってもよい。また、光源装置3は、LEDおよび蛍光体の組み合わせに限定されるものではなく、光源装置3は、ピーク波長および半値全幅が異なる複数のLEDで構成されてもよい。
本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 照明装置
2 器具本体
3 光源装置
2 器具本体
3 光源装置
Claims (5)
- 485nm未満にピーク波長を有し、
430nm以上485nm未満の波長範囲における分光放射照度の第1積分値に対する535nm以上585nm未満の波長範囲における分光放射照度の第2積分値の比率が0.58以上0.64未満、かつ、前記第1積分値に対する635nm以上685nm未満の波長範囲における分光放射照度の第3積分値の比率が0.3以上を満たす分光分布を有する、光源装置。 - 前記ピーク波長の光を発する光源と;
前記光源の前記光で励起されて光を発する蛍光体と;
を具備する請求項1に記載の光源装置。 - 前記分光分布による光は、演色性評価数Raが90以上である
請求項1または2に記載の光源装置。 - 前記分光分布による光は、相関色温度が略8000Kである
請求項1〜3のいずれか1つに記載の光源装置。 - 請求項1〜4のいずれか1つに記載の光源装置を具備する照明装置。
Priority Applications (1)
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JP2019009682A JP2020119746A (ja) | 2019-01-23 | 2019-01-23 | 光源装置および照明装置 |
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CN113588080A (zh) * | 2021-08-11 | 2021-11-02 | 长春希达电子技术有限公司 | 一种光源光谱的校准方法 |
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2019
- 2019-01-23 JP JP2019009682A patent/JP2020119746A/ja active Pending
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CN113588080B (zh) * | 2021-08-11 | 2024-04-02 | 长春希达电子技术有限公司 | 一种光源光谱的校准方法 |
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