JP2020118961A - カバーフィルム - Google Patents
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Abstract
【課題】耐屈曲性を向上することができる、屈曲ディスプレイ用のカバーフィルムを提供する。【解決手段】本発明は、屈曲ディスプレイ用のカバーフィルムであって、電離放射線硬化型樹脂を含有する透明樹脂層を備え、前記透明樹脂層の厚みは200μm以下であり、当該透明樹脂層の端面の線粗さRaが、3.0μm以下である。【選択図】なし
Description
本発明は、カバーフィルム及びその製造方法に関する。
近年、スマートフォンなどのディスプレイの表面を保護する種々のカバーフィルムが提案されている。例えば、特許文献1には、フィルム基材と、その表面に形成されたハードコート層とを有するカバーフィルムが提案されている。また、特許文献2には優れた柔軟性を有する紫外線硬化型アクリル系樹脂の硬化フィルムからなるフォルダブルディスプレイ用フィルムが提案されている。
このような屈曲ディスプレイ用のカバーフィルムは繰り返しの屈曲耐久性の要望が高いが、その性能は十分ではなく、改良の余地があった。本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、耐屈曲性を向上することができる、屈曲ディスプレイ用のカバーフィルムを提供することを目的とする。
項1.屈曲ディスプレイ用のカバーフィルムであって、
電離放射線硬化型樹脂を含有する透明樹脂層を備え、
前記透明樹脂層の厚みは200μm以下であり、
当該透明樹脂層の端面の線粗さRaが、3.0μm以下である、カバーフィルム。
電離放射線硬化型樹脂を含有する透明樹脂層を備え、
前記透明樹脂層の厚みは200μm以下であり、
当該透明樹脂層の端面の線粗さRaが、3.0μm以下である、カバーフィルム。
項2.端面がレーザーにより切断されている、項1に記載のカバーフィルム。
項3.表面鉛筆硬度が、H以上である、項1または2に記載のカバーフィルム。
項4.電離放射線硬化型樹脂を含有する透明樹脂層を有するカバーフィルム、及び前記カ
バーフィルムの少なくとも一方の面に配置される保護フィルムを形成するステップと、
前記保護フィルムが配置されている側から、レーザーを照射し、前記カバーフィルムを切断するステップと、
を備え、
前記カバーフィルムの厚みが、200μm以下であり、
前記透明樹脂層の端面の線粗さRaが、3.0μm以下である、
カバーフィルムの製造方法。
バーフィルムの少なくとも一方の面に配置される保護フィルムを形成するステップと、
前記保護フィルムが配置されている側から、レーザーを照射し、前記カバーフィルムを切断するステップと、
を備え、
前記カバーフィルムの厚みが、200μm以下であり、
前記透明樹脂層の端面の線粗さRaが、3.0μm以下である、
カバーフィルムの製造方法。
本発明に係るカバーフィルムによれば、耐屈曲性を向上することができる。
<1.カバーフィルムの概要>
以下、本発明に係るカバーフィルムの一実施形態について説明する。本発明に係るカバーフィルムは、透明樹脂層を有している。以下、詳細に説明する。なお、明細書において、「〜」で結ばれた数値は、「〜」の前後の数値を下限値及び上限値として含む数値範囲を意味する。また、複数の下限値と複数の上限値が別個に記載されている場合、任意の下限値と上限値を選択し、「〜」で結ぶことができるものとする。
以下、本発明に係るカバーフィルムの一実施形態について説明する。本発明に係るカバーフィルムは、透明樹脂層を有している。以下、詳細に説明する。なお、明細書において、「〜」で結ばれた数値は、「〜」の前後の数値を下限値及び上限値として含む数値範囲を意味する。また、複数の下限値と複数の上限値が別個に記載されている場合、任意の下限値と上限値を選択し、「〜」で結ぶことができるものとする。
<2.透明樹脂層>
透明樹脂層は、電離放射線硬化型樹脂、光重合開始剤などを含有する透明樹脂層形成用樹脂組成物を硬化させたものである。また、この組成物には、必要に応じて、後述する添加剤を配合することもできる。
透明樹脂層は、電離放射線硬化型樹脂、光重合開始剤などを含有する透明樹脂層形成用樹脂組成物を硬化させたものである。また、この組成物には、必要に応じて、後述する添加剤を配合することもできる。
<2−1.電離放射線硬化型樹脂>
透明樹脂層に用いる電離放射線硬化型樹脂としては、メタクリロイル基、アクリロイル基を合計で3以上有する多官能(メタ)アクリレートを含むことが好ましい。多官能(メタ)アクリレートの(メタ)アクリロイル基以外の骨格構造は特に限定されず、たとえばシリコーン系、ウレタン系、エポキシ系、フッ素系、脂肪族系の骨格構造を有するものを用いることができる。
透明樹脂層に用いる電離放射線硬化型樹脂としては、メタクリロイル基、アクリロイル基を合計で3以上有する多官能(メタ)アクリレートを含むことが好ましい。多官能(メタ)アクリレートの(メタ)アクリロイル基以外の骨格構造は特に限定されず、たとえばシリコーン系、ウレタン系、エポキシ系、フッ素系、脂肪族系の骨格構造を有するものを用いることができる。
電離放射線樹脂は、表面硬度が高く且つ可撓性があって割れにくい透明樹脂層を作製できることから、(メタ)アクリロイル基を有する有機官能基がケイ素に結合した篭型ポリオルガノシルセスキオキサンを主成分とする多官能のシリコーン系樹脂を用いることができる。また、シリコーン系樹脂に代えて、多官能のウレタン系(メタ)アクリレート及び/又は多官能の脂肪族系(メタ)アクリレートを含有する重合性組成物を用いてもよい。さらに、シリコーン系樹脂に、上記のウレタン系(メタ)アクリレート及び/又は(メタ)アクリレートを混合してもよい。たとえば、シリコーン系樹脂100重量部に対して、100〜500重量部、好ましくは200〜400重量部のウレタン系(メタ)アクリレート及び/又は脂肪族系(メタ)系アクリレートを混合して用いることができる。
ポリオルガノシルセスキオキサンは、3官能性シランを加水分解することで得られる(RSiO1.5)nの構造を持つ化合物であり、本発明では、ポリオルガノシルセスキオキサンうち、篭型構造を有するものを用いることが好ましい。つまり、篭型ポリオルガノシルセスキオキサンは、その各シリコン(Si)原子が、平均1.5個の酸素(O)原子と1つの炭化水素基(R)と結合し、有機官能基とSi−O結合で出来たカゴ状骨格を有しているものである。このような構造であることで、硬化後の透明樹脂層の硬度を高める。また、篭型ポリオルガノシルセスキオキサンは、ケイ素(Si)原子の数(上記n)が8、10、12であることが好ましい。
ウレタン系(メタ)アクリレートは、ポリイソシアネート化合物と水酸基含有(メタ)アクリレートとを反応させてなることで、分子内のウレタン基の水素結合により適度な靭性を付与されて機械強度に優れるとともに、多官能であるので硬化して架橋構造を形成し、硬度が高い樹脂成形体を得ることができるため、好ましい。ウレタン系(メタ)アクリレートの数平均分子量は、200〜5000であることが好ましい。数平均分子量が200未満であると、硬化収縮が増大し、複屈折が発生しやすくなるおそれにある。数平均分子量が5000を超えると、架橋性が低下し、耐熱性が不十分となるおそれがある。
ポリイソシアネート化合物としては特に限定されず、例えば、脂肪族ポリイソシアネート、芳香族ポリイソシアネート、及び芳香脂肪族ポリイソシアネートが挙げられるが、黄変を抑制できる点で脂肪族ポリイソシアネートを用いることが好ましい。またポリイソシアネート化合物として、脂環構造を有しない化合物を用いると、特に表面硬度が優れた透明樹脂層を得ることができ、好ましい。脂肪族ポリイソシアネートとしては、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ペンタメチレンジイソシアネート、1,2−プロピレンジイソシアネート、2,3−ブチレンジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンイソシアネート、水添キシレンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、1,3−ビス(ジイソシアネートメチル)シクロヘキサン、4,4'−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等が挙げられる。
水酸基含有(メタ)アクリレートとしては、分子中に水酸基及び(メタ)アクリロイル基を有していれば限定されないが、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイロキシプロピル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘプタアクリレート等が挙げられる。特に分子中に脂環構造を有しないものを用いることが、透明樹脂層の表面硬度、及び色目変化の抑制の点で好ましい。
脂肪族系(メタ)アクリレートとしては、脂肪族多価アルコールの(メタ)アクリレートを用いることができ、たとえば1,3,5−トリス(メタクリロイルオキシメチル)シクロヘキサン、1,3,5−トリス(メタクリロイルオキシエチルオキシメチル)シクロヘキサンなどの3官能(メタ)アクリレートがあげられる。
<2−2.光重合開始剤>
重合開始剤としては、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン等のベンジルメチルケタール類、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン等のα−ヒドロキシケトン類、2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン−1等のα−アミノケトン類、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド等のビスアシルフォスフィンオキサイド類、2,2'−ビス(o−クロロフェニル)−4,4',5,5'−テトラフェニル−1,1'−ビイミダゾール、ビス(2,4,5−トリフェニル)イミダゾール等のビスイミダゾール類、N−フェニルグリシン等のN−アリールグリシン類、4,4'−ジアジドカルコン等の有機アジド類、3,3',4,4'−テトラ(tert−ブチルペルオキシカルボキシル)ベンゾフェノン等の有機過酸化物類をはじめ、J.Photochem.Sci.Technol.,2,283(1987).に記載される化合物を挙げることができる。
重合開始剤としては、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン等のベンジルメチルケタール類、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン等のα−ヒドロキシケトン類、2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン−1等のα−アミノケトン類、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド等のビスアシルフォスフィンオキサイド類、2,2'−ビス(o−クロロフェニル)−4,4',5,5'−テトラフェニル−1,1'−ビイミダゾール、ビス(2,4,5−トリフェニル)イミダゾール等のビスイミダゾール類、N−フェニルグリシン等のN−アリールグリシン類、4,4'−ジアジドカルコン等の有機アジド類、3,3',4,4'−テトラ(tert−ブチルペルオキシカルボキシル)ベンゾフェノン等の有機過酸化物類をはじめ、J.Photochem.Sci.Technol.,2,283(1987).に記載される化合物を挙げることができる。
具体的には、鉄アレーン錯体、トリハロゲノメチル置換S−トリアジン、スルフォニウム塩、ジアゾニウム塩、フォスフォニウム塩、セレノニウム塩、アルソニウム塩、ヨードニウム塩等が挙げられる。また、ヨードニウム塩としては、Macromolecules,10,1307(1977).に記載の化合物、例えば、ジフェニルヨードニウム、ジトリルヨードニウム、フェニル(p−アニシル)ヨードニウム、ビス(m−ニトロフェニル)ヨードニウム、ビス(p−tert−ブチルフェニル)ヨードニウム、ビス(p −クロロフェニル)ヨードニウムなどのヨードニウムのクロリド、ブロミド、あるいはホウフッ化塩、ヘキサフルオロフォスフェート塩、ヘキサフルオロアルセネート塩、芳香族スルホン酸塩等や、ジフェニルフェナシルスルホニウム(n−ブチル)トリフェニルボレート等のスルホニウム有機ホウ素錯体類を挙げることができる。
<2−3.添加剤>
透明樹脂層形成用樹脂組成物には、必要に応じて添加剤を配合することができる。例えば、レベリング、表面スリップ性、低水接触角性等を付与するシリコーン系、フッ素系の添加剤(例えば、レベリング剤)を挙げることができる。このような添加剤を配合することにより、透明樹脂層表面の耐擦傷性を向上することができる。
透明樹脂層形成用樹脂組成物には、必要に応じて添加剤を配合することができる。例えば、レベリング、表面スリップ性、低水接触角性等を付与するシリコーン系、フッ素系の添加剤(例えば、レベリング剤)を挙げることができる。このような添加剤を配合することにより、透明樹脂層表面の耐擦傷性を向上することができる。
<3.透明樹脂層の物性>
透明樹脂層の厚みは、20μm以上200μm以下であり、下限値は50μm以上が好ましく、75μm以上がさらに好ましい。また、上限値は180μm以下が好ましく、150μm以下であることがさらに好ましい。これは、透明樹脂層の厚みが20μm未満であると、表面の鉛筆硬度が著しく低下し、また、200μmを超えると屈曲性の点で好ましくないからである。
透明樹脂層の厚みは、20μm以上200μm以下であり、下限値は50μm以上が好ましく、75μm以上がさらに好ましい。また、上限値は180μm以下が好ましく、150μm以下であることがさらに好ましい。これは、透明樹脂層の厚みが20μm未満であると、表面の鉛筆硬度が著しく低下し、また、200μmを超えると屈曲性の点で好ましくないからである。
また、透明樹脂層は、JIS5600−5−4(1999)で規定する表面鉛筆硬度試験で、H以上であることが好ましく、2H以上であることがさらに好ましい。
<4.カバーフィルムの製造方法>
本発明に係るカバーフィルムの製造方法は、図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施の形態に係るカバーフィルムの製造方法を示す図であり、図1は塗布工程、図2は積層体作製工程、図3は電離放射線照射工程、図4は剥離工程を示す。
本発明に係るカバーフィルムの製造方法は、図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施の形態に係るカバーフィルムの製造方法を示す図であり、図1は塗布工程、図2は積層体作製工程、図3は電離放射線照射工程、図4は剥離工程を示す。
塗布工程は、図1に示すように、第1ベースフィルム(保護フィルム)6上に、上記透明樹脂層形成用樹脂組成物を塗布し、透明樹脂層前駆体3を形成する。
積層体作成工程は、図2に示すように、透明樹脂層前駆体3上に、さらに第2ベースフィルム(保護フィルム)7を積層し、第1ベースフィルム6、透明樹脂層前駆体3、及び第2ベースフィルム7が、この順に積層された積層体を得る。なお、両ベースフィルム6,7は、市販のPETフィルムなどを用いることができる。また、第2ベースフィルム7は、必ずしも必要ではないが、これを設けることで、透明樹脂層の平滑性を向上することができる。
電離放射線照射工程は、図3に示すように、この積層体に電離放射線(たとえば紫外線)を照射して、電離放射線硬化型樹脂を硬化(光ラジカル重合)させる。
剥離工程は、図4に示すように、両ベースフィルム6,7を剥離する。この一連の工程で、透明樹脂層前駆体3を構成する未硬化の電離放射線硬化型樹脂は光ラジカル重合され、透明樹脂層4、つまり本実施形態のカバーフィルムとなる。
<5.カバーフィルムの切断(トリミング)>
上記のように製造されたカバーフィルムは、所望の大きさに切り出された後、使用される。カバーフィルムの切断は、レーザー、あるいは裁断機によって行うことができる。なお、このトリミングは、上述した剥離工程の前に行うことが好ましい。
上記のように製造されたカバーフィルムは、所望の大きさに切り出された後、使用される。カバーフィルムの切断は、レーザー、あるいは裁断機によって行うことができる。なお、このトリミングは、上述した剥離工程の前に行うことが好ましい。
この観点から、上記のように切断された透明樹脂層4の端面の線粗さにおける算術平均粗さRaが、3.0μm以下であることが好ましく、2.5μm以下であることがより好ましく、1.5μm以下であることがさらに好ましく、1.0μm以下であることが特に好ましい。
また、端面の線粗さRaとは、図5に示すように、少なくとも、カバーフィルムの屈曲方向に沿う端面の線粗さをいう。なお、屈曲方向は、通常はカバーフィルムの長辺方向になる場合が多いが、短辺方向になる場合もある。長辺方向にも短辺方向にも屈曲する場合には、屈曲の大きい方向を屈曲方向とする。この観点から、屈曲方向と直交する方向の端面の線粗さRaも上記のようになっていれば、より好ましい。線粗さRaの測定は、例えば、次のように行うことができる。
すなわち、レーザー顕微鏡において対物レンズの倍率を50倍とし、切断された透明樹脂層の端面(屈曲方向に平行な端面)を観察する。このとき、異なる5点(概ね等間隔の5点)の線粗さRaを測定長さが200μm以上の条件で測定し、その平均を算出した。なお、線粗さRaは、5点の平均を算出することが好ましいが、例えば、測定が困難である場合には、それ以下の数の平均、または測定点を1点とすることもできる。
なお、透明樹脂層の端面の線粗さRaを低くするには、レーザーで切断を行うことが好ましい。また、レーザーによる切断速度は、特には限定されないが、例えば、40〜600mm/secとすることができる。
また、レーザーで切断を行う場合には、切断時に生じる煙からカバーフィルムを保護するため、上述した両ベースフィルム6,7を剥離する前に切断を行うことが好ましい。このとき、レーザーを照射する側とは反対側のベースフィルムのみを剥離した上で、レーザーで切断することもできる。また、上記剥離工程において、両ベースフィルム6,7を剥離した後、別途の保護フィルムをカバーフィルムの少なくとも一方の面に貼り付けた上で、切断を行うこともできる。この保護フィルムは、例えば、PETなどの樹脂材料で形成された基材に粘着層を塗布したものを用いることができる。そして、粘着層を透明樹脂層に貼り付けて、レーザーによる切断を行う。
<6.特徴>
本実施形態に係るカバーフィルムによれば、透明樹脂層の端面の線粗さRaを3.0μm以下とすることで、屈曲性能を向上することができる。したがって、屈曲ディスプレイ用のカバーフィルムとして好適に用いることができる。
本実施形態に係るカバーフィルムによれば、透明樹脂層の端面の線粗さRaを3.0μm以下とすることで、屈曲性能を向上することができる。したがって、屈曲ディスプレイ用のカバーフィルムとして好適に用いることができる。
なお、透明樹脂層の少なくとも一方の面に耐指紋膜、透明導電膜、反射防止膜等を形成し、これを本発明のカバーフィルムとすることもできる。
次に、本発明の実施例について説明する。但し、本発明は、以下の実施例に限定されない。
<1.実施例及び比較例の作製>
以下では、実施例1〜4及び比較例1、2に係るカバーフィルムの作製について説明する。
以下では、実施例1〜4及び比較例1、2に係るカバーフィルムの作製について説明する。
電離放射線硬化型樹脂(第一工業製薬株式会社製ニューフロンティアR1302XT)100部に対して光重合開始剤(IGM Resins B.V.社製 Omnirad 1173)5部加えた透明樹脂層形成用樹脂組成物を硬化後の膜厚が100μmとなるように、第1ベースフィルム(東洋紡株式会社製A4100)の未処理面(易接着層が形成されていない面)上にテスター産業株式会社製のバーコーター(ROD#75)を用いて塗布し、第1ベースフィルム上に透明樹脂層前駆体を形成した。
(積層体の作製)
次に、透明樹脂層前駆体上にもう1枚の第2ベースフィルム(東洋紡株式会社製A4100)を、その未処理面が接するようにラミネートして、積層体を作製した。
次に、透明樹脂層前駆体上にもう1枚の第2ベースフィルム(東洋紡株式会社製A4100)を、その未処理面が接するようにラミネートして、積層体を作製した。
(電離放射線の照射(重合))
紫外線硬化装置(フュージョンUVシステムズ・ジャパン株式会社製:CV−110Q−G)を用いて、上記積層体に積算照射量1500mJ/cm2の紫外線を照射し、透明樹脂層前駆体に含まれる電離放射線硬化型樹脂を光ラジカル重合させた。
紫外線硬化装置(フュージョンUVシステムズ・ジャパン株式会社製:CV−110Q−G)を用いて、上記積層体に積算照射量1500mJ/cm2の紫外線を照射し、透明樹脂層前駆体に含まれる電離放射線硬化型樹脂を光ラジカル重合させた。
(剥離工程)
光ラジカル重合後の積層体の両面のベースフィルムを剥離し、実施例及び比較例にかかる透明樹脂層を作製した。
光ラジカル重合後の積層体の両面のベースフィルムを剥離し、実施例及び比較例にかかる透明樹脂層を作製した。
上記のように作製した実施例及び比較例から、速度等の条件を変えながらレーザーカット装置(GCC社製SpiritGX 30W)を用いて1.0×9.0cmのサンプル片を切り出した。このとき、透明樹脂層の両面には、保護フィルムを貼り付け、その上でレーザーを照射し、切断を行った。保護フィルムは、厚みが5μmの粘着層が積層された、厚みが100μmのPETフィルムであり、粘着層を透明樹脂層に貼り付けた。
また、レーザーの出力は30Wであるが、これを50%にして切り出しを行った。また、レーザーカットの速度は、100%を2m/secとし、これを表1に記載の通りに調整して、切り出しを行った。
そして、切り出したサンプル片の長辺に沿う端面の透明樹脂層の線粗さRaを測定した。測定方法は、上記実施形態で示したとおりである。
<2.耐屈曲性評価試験>
続いて、上記のように準備した各サンプル片に対し、図6に示す無負荷U字試験機を用い、試験速度0.85秒/回で、繰り返し屈曲させた。より詳細に説明すると、この試験機は、旋回可能な2つの可動板を有し、可動板の回転軸が平行になるように、回転軸同士を近接して配置している。そして、図6(a)に示す水平状態の可動板上に、サンプル片を配置した状態で、図6(b)に示すように、両可動板を90度旋回することで、サンプル片をU字状に屈曲させた。なお、サンプル片は、図5に示す屈曲方向が、図6の左右方向になるように試験機上に配置した。そして、試験後に、サンプル片のクラック発生の有無を確認し、以下のA〜Cの基準で耐屈曲性を評価した。
A:屈曲径R2.5mm、屈曲回数10万回以上でクラック発生なし。
B:屈曲径R2.5mm、屈曲回数1万回以上でクラック発生なし。
C:屈曲径R2.5mm、屈曲回数1万回未満でクラック発生。
続いて、上記のように準備した各サンプル片に対し、図6に示す無負荷U字試験機を用い、試験速度0.85秒/回で、繰り返し屈曲させた。より詳細に説明すると、この試験機は、旋回可能な2つの可動板を有し、可動板の回転軸が平行になるように、回転軸同士を近接して配置している。そして、図6(a)に示す水平状態の可動板上に、サンプル片を配置した状態で、図6(b)に示すように、両可動板を90度旋回することで、サンプル片をU字状に屈曲させた。なお、サンプル片は、図5に示す屈曲方向が、図6の左右方向になるように試験機上に配置した。そして、試験後に、サンプル片のクラック発生の有無を確認し、以下のA〜Cの基準で耐屈曲性を評価した。
A:屈曲径R2.5mm、屈曲回数10万回以上でクラック発生なし。
B:屈曲径R2.5mm、屈曲回数1万回以上でクラック発生なし。
C:屈曲径R2.5mm、屈曲回数1万回未満でクラック発生。
結果は、以下の通りである。
<3.鉛筆硬度評価試験>
上記実施例1〜4及び比較例1〜2のカバーフィルムに対し、JIS−K5600−5−4に準拠する表面鉛筆硬度試験を行った。すなわち、透明樹脂層の表面に750gの荷重をかけた硬度Hから3Hの鉛筆(三菱UNI)を順に用い、試験を行った。そして、ハードコート層の表面のキズによる外観の変化を目視で評価した。結果は、いずれも2Hであった。
上記実施例1〜4及び比較例1〜2のカバーフィルムに対し、JIS−K5600−5−4に準拠する表面鉛筆硬度試験を行った。すなわち、透明樹脂層の表面に750gの荷重をかけた硬度Hから3Hの鉛筆(三菱UNI)を順に用い、試験を行った。そして、ハードコート層の表面のキズによる外観の変化を目視で評価した。結果は、いずれも2Hであった。
Claims (4)
- 屈曲ディスプレイ用のカバーフィルムであって、
電離放射線硬化型樹脂を含有する透明樹脂層を備え、
前記透明樹脂層の厚みは200μm以下であり、
当該透明樹脂層の端面の線粗さRaが、3.0μm以下である、カバーフィルム。 - 端面がレーザーにより切断されている、請求項1に記載のカバーフィルム。
- 表面鉛筆硬度が、H以上である、請求項1または2に記載のカバーフィルム。
- 電離放射線硬化型樹脂を含有する透明樹脂層を有するカバーフィルム、及び前記カバーフィルムの少なくとも一方の面に配置される保護フィルムを形成するステップと、
前記保護フィルムが配置されている側から、レーザーを照射し、前記カバーフィルムを切断するステップと、
を備え、
前記カバーフィルムの厚みが、200μm以下であり、
前記透明樹脂層の端面の線粗さRaが、3.0μm以下である、
カバーフィルムの製造方法。
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JP (1) | JP2020118961A (ja) |
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2019
- 2019-12-26 JP JP2019235506A patent/JP2020118961A/ja active Pending
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