JP2020118818A - 現像装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置 - Google Patents
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そして、現像装置の使用が開始されるときに、内部にトナーが収容された収容袋の排出口を封止するシート状部材が、巻取り軸によって巻き取られて、収容袋の排出口から装置内にトナーが供給されることになる。
そして、使用可能な状態の現像装置において、供給ローラによって現像ローラにトナーが供給されると、現像ローラ上に担持されたトナーがドクターブレードによって適量に薄層化される。さらに、感光体ドラム(像担持体)との対向領域(現像領域)で、現像ローラ上において薄層化されたトナーの一部が感光体ドラム上の潜像に供給されて、感光体ドラム上にトナー像が形成されることになる。
図1において、100は画像形成装置としてのプリンタ、1は表面にトナー像が形成される感光体ドラム、6は感光体ドラム1と帯電ローラ4と現像装置5とクリーニング装置2とが一体化されたプロセスカートリッジ、7はパソコンなどの入力装置から入力された画像情報に基いた露光光Lを感光体ドラム1上に照射する露光部(書込み部)、を示す。
また、9は感光体ドラム1の表面に担持されたトナー像を転写ニップ部(転写位置)に搬送されるシートPに転写する転写ローラ、12は用紙等のシートPが収納された給紙装置(給紙カセット)、を示す。
また、16は感光体ドラム1と転写ローラ9とが当接する転写ニップ部に向けてシートPを搬送するレジストローラ(タイミングローラ)、20はシートP上の未定着画像を定着する定着装置、21は定着装置20に設置された定着ローラ、22は定着装置20に設置された加圧ローラ、を示す。
まず、パソコン等の入力装置から画像形成装置100の露光部7に画像情報が送信されると、露光部7からその画像情報に基づいた露光光L(レーザ光)が、感光体ドラム1の表面に向けて発せられる。
一方、感光体ドラム1は、画像形成装置本体100に設置された駆動モータから駆動を受けて、矢印方向(時計方向)に回転する。そして、まず、感光体ドラム1の表面は、帯電ローラ4との対向位置で、一様に帯電される(帯電工程である。)。こうして、感光体ドラム1上には、帯電電位(−900V程度である。)が形成される。その後、帯電された感光体ドラム1の表面は、露光光Lの照射位置に達する。そして、露光光Lが照射された部分の電位が潜像電位(0〜−100V程度である。)となって、感光体ドラム1の表面に静電潜像が形成される(露光工程である。)。
その後、現像工程後の感光体ドラム1の表面は、転写ローラ9との転写ニップ部(転写位置)に達する。そして、転写ローラ9との転写ニップ部で、電源部から転写ローラ9に転写バイアス(トナーの極性とは異なる極性のバイアスである。)が印可されることによって、レジストローラ16により搬送されたシートP上に、感光体ドラム1上に形成されたトナー像が転写される(転写工程である。)。
こうして、感光体ドラム1上における一連の作像プロセスが終了する。
まず、給紙装置12に収納されたシートPの最上方の1枚が、給紙ローラ15によって、搬送経路に向けて給送される。
その後、シートPは、レジストローラ16の位置に達する。そして、レジストローラ16の位置に達したシートPは、感光体ドラム1上に形成された画像と位置合わせをするためにタイミングを合わせて、転写ニップ部(転写ローラ9と感光体ドラム1との当接位置である。)に向けて搬送される。
こうして、一連の画像形成プロセスが完了する。
図2に示すように、プロセスカートリッジ6は、像担持体としての感光体ドラム1、帯電ローラ4(帯電装置)、現像装置5、クリーニング装置2、等で構成される。
像担持体としての感光体ドラム1は、負帯電の有機感光体であって、装置本体100側に設置された駆動モータから駆動力を受けて図2の時計方向に回転駆動される。
クリーニング装置2は、感光体ドラム1に摺接するクリーニングブレード2aが設置されていて、感光体ドラム1上の未転写トナーを機械的に除去・回収する。クリーニングブレード2aは、ウレタンゴム等の弾性材料で形成された略板状部材であって、感光体ドラム1に対して所定の当接圧及び当接角で当接している。
図2を参照して、本実施の形態における現像装置5は、接触1成分現像方式の現像装置であって、プロセスカートリッジ6として他の作像部材1、2、4とともに装置本体100に対して着脱可能(交換可能)に設置される。
現像装置5は、現像剤担持体としての現像ローラ51、現像剤供給部材としての供給ローラ52、現像剤規制部材としてのドクターブレード53、トナーT(現像剤)が収容された収容袋54、収容袋54の排出口54aを封止するシート状部材55、装置の使用開始時にシート状部材55を巻き取るための巻取り軸56、等で構成されている。
供給ローラ52(現像剤供給部材)は、現像ローラ51に摺接するように配設されていて、現像ローラ51にトナーを供給する。供給ローラ52は、芯金上に、導電性を有する発泡ポリウレタン層(電気抵抗値が103〜1014Ω程度のものである。)が積層されている。また、供給ローラ52は、感光体ドラム1との現像領域において現像工程に供されなかった現像ローラ51上のトナーを、現像ローラ51から除去する機能も有している。
ドクターブレード53(現像剤規制部材)は、その先端部が現像ローラ51の外周面に10〜100N/m程度の圧力にて所定角度で当接するように配設されていて、現像ローラ51に担持されたトナーの量を規制する。換言すると、ドクターブレード53は、現像ローラ51に当接して現像ローラ51に担持されるトナーを薄層化するものである。ドクターブレード53としては、ステンレス鋼等の金属材料からなる薄い板状部材を用いることができる。
なお、本実施の形態では、現像ローラ51に交番電圧を印加するように構成したが、現像ローラ51に−100〜−500V程度の直流電圧を印加するように構成することもできる。
なお、本実施の形態における現像装置5には、収容袋54、シート状部材55、巻取り軸56、仕切り板57等が設置されているが、これらについては後で詳しく説明する。
まず、現像装置5内に収容されたトナーは、その一部が供給ローラ52に供給され担持される。供給ローラ52に担持されたトナーは、現像ローラ51との圧接部(当接位置)で摩擦帯電された後に、現像ローラ51上に移動して担持される。その後、現像ローラ51上に担持されたトナーは、ドクターブレード53との当接位置で、薄層化・均一化・摩擦帯電された後に、感光体ドラム1との対向位置(現像領域)に達する。そして、この位置で、現像領域に形成された電界(現像電界)によって、感光体ドラム1上に形成された潜像にトナーが吸着される。
図2を参照して、本実施の形態における現像装置5には、現像ローラ51や供給ローラ52やドクターブレード53の他に、収容袋54、シート状部材55、巻取り軸56、仕切り板57が設置されている。
シート状部材55は、収容袋54の排出口を封止する封止部材として機能するものである。シート状部材55は、薄いPET(ポリエチレンテレフタレート)などの可撓性樹脂材料で形成された帯状のシートである。シート状部材55は、その一端側が巻取り軸56に接合されて、その他端側が収容袋54の排出口54aを覆うように排出口54aの縁部に貼着されている。
そして、現像装置5(プロセスカートリッジ6)の工場出荷時に、内部にトナーTが収容されて、シート状部材55によって排出口54aが塞がれた状態の収容袋54が、現像装置5の内部(図2の位置である。)にセットされることになる。
図3をも参照して、巻取り軸56は、樹脂材料又は金属材料からなる軸状部材であって、略角柱状の巻取り部56bの両端にそれぞれ軸部56a(現像装置5の筐体に軸受を介して回転可能に保持されている。)が設けられている。そして、巻取り軸56は、画像形成装置100において現像装置5(プロセスカートリッジ6)が駆動されると、現像ローラ51や供給ローラ52とともに図2の矢印方向に回転駆動されることになる。
なお、図2に示すように、本実施の形態において、現像装置5には、収容袋54と供給ローラ52との間に仕切り板57が設けられている。これにより、巻取り軸56に巻き取られたシート状部材55(又は、巻き取り中のシート状部材55)が供給ローラ52に接触して巻き込まれてしまう不具合を防止することができる。収容袋54から排出されたトナーTを仕切り板57上に堆積させないように、仕切り板57に、トナーTを通過させるための複数の貫通口を設けることが好ましい。
詳しくは、巻取り軸56は、略角柱状の巻取り部56bの一辺から略径方向にリブ状に伸びる5つの突出部56c1〜56c5が設けられている。5つの突出部56c1〜56c5は、巻取り部35bと同様の樹脂材料で形成されていて、薄板状に形成されている。
これらの複数の突出部56c1〜56c5は、巻取り軸56の回転にともない収容袋54に接触可能に構成されている。具体的に、図4(B)に示すように、巻取り軸56の回転周期で、突出部56c1〜56c5が収容袋54を下方から押し潰すように収容袋54に接触することになる。これにより、収容袋54が適宜に減容されて、そのポンプ作用によって収容袋54からのトナーTの排出が促進されることになり、収容袋54内に残留するトナーTの量を減ずることができる(収容袋54からトナーTが残りなく排出されやすくなる)。
図5は、変形例1としての巻取り軸56を示す図であって、本実施の形態における図3に対応する図である。
図5に示すように、変形例1において、複数の突出部56c1〜56c5は、軸方向端部の突出部56c1、56c5の突出長さH2が、軸方向中央部の突出部56c2〜56c4の突出長さH1に比べて長くなるように形成されている(H1<H2)。
収容袋54は、中央部に比べて端部の剛性が強くて潰れにくいため、端部の突出部56c1、56c5の突出長さH2を長く設定することで、収容袋54の端部も中央部と同様に、突出部との接触によって潰れやすくなる。そのため、収容袋54内に残留するトナーTの量を減ずることができる。
このように、軸方向端部の突出部56c1、56c5に傾斜部Mを設けることで、軸方向端部の突出部56c1、56c5の先端が一定の突出長さH2となるように形成する場合に比べて、突出部56c1、56c5が収容袋54に接触するときに巻取り軸56にかかる負荷を減ずることができる。また、収容袋54は、中央部に比べて端部の剛性が強くて潰れにくいため、軸方向端部側から軸方向中央部側に向けて突出長さが漸減するように傾斜部Mを形成することで、軸方向端部の突出部56c1、56c5によって収容袋54の端部が効率的に潰されることになる。
そして、変形例1における現像装置5も、本実施の形態のものと同様に、巻取り軸56に複数の突出部56c1〜56c5が軸方向に間隔をあけて分割して設けられているため、シート状部材55を巻き取るときの巻取り軸56の回転トルクが大きくなる不具合が生じにくく、収容袋54からトナーTを残りなく排出しやすくすることができる。
図6は、変形例2としての巻取り軸56を示す図であって、本実施の形態における図3に対応する図である。
図6に示すように、変形例2において、巻取り軸56は、複数の突出部56c1〜56c5における隣接する突出部同士の突出する方向(略径方向)が異なるように形成されている。
具体的に、変形例2における巻取り軸56は、両端の2つの突出部56c1、56c5の突出方向と、それらに隣接する2つの突出部56c2、56c4の突出方向と、が回転方向に90度ずれている。さらに、その2つの突出部56c2、56c4の突出方向と、その間に挟まれた中央部の突出部56c3の突出方向と、が回転方向に90度ずれている。したがって、巻取り軸56が回転するときに、位相がずれるように1回転につき3回、突出部56c1〜56c5の接触により、収容袋54の異なる部分が押し潰されることになる。
そして、変形例2における現像装置5も、本実施の形態のものと同様に、巻取り軸56に複数の突出部56c1〜56c5が軸方向に間隔をあけて分割して設けられているため、シート状部材55を巻き取るときの巻取り軸56の回転トルクが大きくなる不具合が生じにくく、収容袋54からトナーTを残りなく排出しやすくすることができる。
特に、変形例2では、複数の突出部56c1〜56c5の突出方向がすべて同じ方向にならないように構成されているため、突出方向がすべて同じ方向になるように構成する場合に比べて、巻取り軸56にかかる負荷(回転トルク)が最大になるときの値を減ずることができる。
なお、変形例2でも、変形例1と同様に、軸方向端部の突出部56c1、56c5の突出長さH2が、軸方向中央部の突出部56c2〜56c4の突出長さH1に比べて長くなるように形成するとともに、軸方向端部の突出部56c1、56c5に傾斜部Mを設けているため、変形例1で述べたものと同様の効果を得ることができる。
図7は、変形例3としての巻取り軸56を示す図であって、本実施の形態における図3に対応する図である。
図7に示すように、変形例3において、巻取り軸56は、軸方向中央部に、軸方向中央部の突出部56c3が突出する方向とは異なる方向であって収容袋54に近づく方向(略径方向)に突出する可撓性シート56dが設けられている。
具体的に、可撓性シート56dは、薄いPETなどの材料で形成されていて、収容袋54を押し潰すほどの剛性はないが、現像装置5内のトナーTを撹拌する程度の剛性は有している。また、可撓性シート56dは、中央部の突出部56c3に対して、回転方向に180度ずれた巻取り部56b上の位置に貼着されている。そして、この可撓性シート56dは、現像装置5内のトナーTを撹拌する撹拌部材として機能することになる。
変形例3でも、変形例1と同様に、軸方向端部の突出部56c1、56c5の突出長さH2が、軸方向中央部の突出部56c2〜56c4の突出長さH1に比べて長くなるように形成するとともに、軸方向端部の突出部56c1、56c5に傾斜部Mを設けている。そのため、収容袋54から排出されたトナーTは、現像装置5の内部において軸方向両端部から軸方向中央部に集まりやすくなる。これに対して、変形例3では、中央部に集まったトナーTを可撓性シート56dで積極的に撹拌しているため、現像装置5内のトナーTが軸方向にわたって均一化されて、局所的なトナーの片寄りが生じにくくなる。
そして、変形例3における現像装置5も、本実施の形態のものと同様に、巻取り軸56に複数の突出部56c1〜56c5が軸方向に間隔をあけて分割して設けられているため、シート状部材55を巻き取るときの巻取り軸56の回転トルクが大きくなる不具合が生じにくく、収容袋54からトナーTを残りなく排出しやすくすることができる。
また、変形例3でも、変形例2と同様に、複数の突出部56c1〜56c5の突出方向がすべて同じ方向にならないように構成されているため、巻取り軸56にかかる負荷(回転トルク)が最大になるときの値を減ずることができる。
これにより、シート状部材55を巻き取るときの巻取り軸56の回転トルクが大きくなる不具合が生じにくく、収容袋54からトナーTが残りなく排出されやすくなる。
なお、本願において、「プロセスカートリッジ」とは、像担持体を帯電する帯電装置と、像担持体上に形成された潜像を現像する現像装置と、像担持体上をクリーニングするクリーニング装置と、のうち少なくとも1つと、像担持体と、が一体化されて、画像形成装置本体に対して着脱可能に設置されるユニットと定義する。
また、本実施の形態では、トナーTのみからなる1成分現像剤が収容された現像装置5に対して、本発明を適用した。これに対して、トナーTとキャリアとからなる2成分現像剤が収容された現像装置に対しても、本発明を適用することができる。その場合、収容袋54には、トナーに加えてキャリア、すなわち2成分現像剤を収容することができる。
そして、それらのような場合にも、本実施の形態のものと同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態では、現像装置5の巻取り軸56に5つの突出部56c1〜56c5を設けたが、巻取り軸に設ける複数の突出部の数はこれに限定されず、巻取り軸に2〜4、6つ以上の突出部を設けることもできる。
そして、それらのような場合にも、本実施の形態のものと同様の効果を得ることができる。
5 現像装置、
6 プロセスカートリッジ、
51 現像ローラ(現像剤担持体)、
52 ドクターブレード(現像剤規制部材)、
53 供給ローラ(現像剤供給部材)、
54 収容袋、
54a 排出口、
55 シート状部材(封止部材)、
56 巻取り軸、
56a 軸部、 56b 巻取り部、
56c、56c1〜56c5 突出部、
56d 可撓性シート(撹拌部材)、
57 仕切り板、
100 画像形成装置(画像形成装置本体)、
T トナー、 M 傾斜部。
Claims (8)
- 内部に収容されたトナーを排出するための排出口が形成された収容袋と、
前記排出口を封止するシート状部材と、
前記排出口を開放するために所定方向に回転して前記シート状部材を巻き取る巻取り軸と、
を備え、
前記巻取り軸は、前記収容袋に近づく方向に突出する複数の突出部が、軸方向に間隔をあけて設けられたことを特徴とする現像装置。 - 前記巻取り軸は、前記複数の突出部における隣接する突出部同士の突出する方向が異なるように形成されたことを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
- 前記複数の突出部は、軸方向端部の突出部の突出長さが、軸方向中央部の突出部の突出長さに比べて長くなるように形成されたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の現像装置。
- 前記軸方向端部の突出部は、その先端に、軸方向端部側から軸方向中央部側に向けて突出長さが漸減する傾斜部が形成されたことを特徴とする請求項3に記載の現像装置。
- 前記巻取り軸は、軸方向中央部に、前記軸方向中央部の突出部が突出する方向とは異なる方向であって前記収容袋に近づく方向に突出する可撓性シートが設けられたことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の現像装置。
- 前記複数の突出部は、前記巻取り軸の回転にともない前記収容袋に接触可能に構成されたことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の現像装置。
- 画像形成装置本体に対して着脱可能に設置されるプロセスカートリッジであって、
請求項1〜請求項6のいずれかに記載の現像装置を備えたことを特徴とするプロセスカートリッジ。 - 請求項1〜請求項6のいずれかに記載の現像装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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