JP2015152710A - 現像装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置 - Google Patents

現像装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】現像剤担持体の外周面に複数の凹部を形成した場合であっても、現像領域に対して現像剤担持体の回転方向下流側で現像剤担持体に当接する可撓性部材に現像剤が固着する不具合が生じにくい、現像装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置を提供する。
【解決手段】現像ローラ51(現像剤担持体)の外周面に複数の凹部51a1を形成した場合であっても、現像領域に対して現像ローラ51の回転方向下流側で現像ローラ51に当接する可撓性部材59の自由端側に、現像ローラ51の回転にともない凹部51a1に出入りすることで可撓性部材59を加振させる折曲部59a(加振部)を形成している。
【選択図】図8

Description

この発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、又は、それらの複合機等の画像形成装置と、そこに設置される現像装置、及び、プロセスカートリッジと、に関するものである。
従来から、複写機、プリンタ等の画像形成装置において、感光体ドラム(像担持体)上に形成された潜像を現像する現像装置として、芯金(回転軸部)上に複数の凹部が略アヤメ状に形成されたローラ部が設けられた現像ローラ(現像剤担持体)を、感光体ドラムに対向させて現像工程をおこなうものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
詳しくは、特許文献1において、現像ローラは、芯金(回転軸部)上に、複数の凹部(溝部)が略アヤメ状に形成されたローラ部が形成されている。また、現像ローラの外周面に圧接するように、トナー供給ローラ(現像剤供給部材)や、規制ブレード(現像剤規制部材)が設置されている。そして、トナー供給ローラによって現像装置内に収容されたトナー(現像剤)が現像ローラ上に供給されて、規制ブレードによって現像ローラ上に担持されたトナーが適量に薄層化される。さらに、感光体ドラムと対向する現像領域で、現像ローラ上において薄層化されたトナーが感光体ドラム上の潜像に供給されて、現像工程がおこなわれることになる。
また、このように構成された現像装置では、現像領域に対して現像ローラの回転方向下流側において現像ローラを回転軸方向にわたって覆う現像ケース(ケース)と、現像ローラと、の隙間からトナーが漏出するのを防止するために、その位置で現像ローラの回転に沿うように現像ローラに当接する可撓性部材(入口シール)を現像ケースに貼着している。
従来の現像装置は、現像領域に対して現像ローラ(現像剤担持体)の回転方向下流側において現像ローラに回転軸方向にわたって当接する可撓性部材の先端部(自由端側)に、現像工程後において現像ローラの凹部に残ったトナー(現像剤)などが付着して、その付着したトナーがやがて固着してしまう不具合が生じてしまうことがあった。そして、このように可撓性部材の先端部にトナーが固着してしまうと、可撓性部材と現像ローラとの間に隙間ができてしまい可撓性部材のシール性が低下してしまったり、現像ローラの表面を傷つけてしまったりするなどの2次的な不具合が生じてしまう可能性があった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、現像剤担持体の外周面に複数の凹部を形成した場合であっても、現像領域に対して現像剤担持体の回転方向下流側で現像剤担持体に当接する可撓性部材に現像剤が固着する不具合が生じにくい、現像装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置を提供することにある。
この発明の請求項1記載の発明にかかる現像装置は、現像剤が内部に収容されるとともに、像担持体上に形成された潜像を現像してトナー像を形成する現像装置であって、前記像担持体に対向して現像領域を形成して、所定方向に回転するとともに、その外周面に複数の凹部が形成された現像剤担持体と、前記現像領域に対して前記現像剤担持体の回転方向下流側の位置で、前記現像剤担持体を回転軸方向にわたって覆うように形成された現像ケースと、前記現像ケースに固定端側が貼着されて、前記現像領域に対して前記現像剤担持体の回転方向下流側の位置で、前記現像剤担持体の外周面に対して回転軸方向にわたって前記現像剤担持体の回転に沿うように自由端側が当接する可撓性部材と、を備え、前記可撓性部材は、その自由端側に、前記現像剤担持体の回転にともない前記凹部に出入りすることで当該可撓性部材を加振させる加振部が形成されたものである。
本発明によれば、現像剤担持体の外周面に複数の凹部を形成した場合であっても、現像領域に対して現像剤担持体の回転方向下流側で現像剤担持体に当接する可撓性部材に現像剤が固着する不具合が生じにくい、現像装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置を提供することができる。
この発明の実施の形態における画像形成装置を示す全体構成図である。 画像形成装置における作像部を示す断面図である。 現像ローラを駆動する駆動手段と、現像ローラを感光体ドラムに向けて付勢する付勢手段と、を示す概略図である。 感光体ドラムに対向した状態の現像装置の一部を軸方向に示す概略断面図である。 現像ローラとドクターブレードとの当接位置の近傍を周方向に示す拡大断面図である。 現像ローラの近傍を示す拡大断面図である。 現像ローラが取り外された状態の現像ケースを示す斜視図である。 現像ローラと可撓性部材との当接位置の近傍を周方向に示す拡大断面図である。 (A)可撓性部材を示す斜視図と、(B)変形例1としての可撓性部材を示す斜視図と、である。 変形例2としての、現像ローラと可撓性部材との当接位置の近傍を周方向に示す拡大断面図である。 (A)変形例3としての可撓性部材を示す側面図と、(B)変形例4としての可撓性部材を示す正面図と、である。
実施の形態.
以下、この発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
まず、図1及び図2にて、画像形成装置全体の構成・動作について説明する。
図1に示すように、画像形成装置本体100の中央には、中間転写ベルト装置15が設置されている。また、中間転写ベルト装置15の中間転写ベルト8(中間転写体)に対向するように、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応したプロセスカートリッジ6Y、6M、6C、6Kが並設されている。
図2を参照して、イエローに対応したプロセスカートリッジ6Yは、像担持体としての感光体ドラム1Yと、感光体ドラム1Yの周囲に配設された帯電装置4Y(帯電部)、現像装置5Y(現像部)、クリーニング装置2Y(クリーニング部)、除電部(不図示である。)等と、が1つのユニットとして画像形成装置本体100に対して着脱可能(交換可能)に構成されている。そして、感光体ドラム1Y上で、作像プロセス(帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程、クリーニング工程)がおこなわれて、感光体ドラム1Y上にイエロー画像が形成されることになる。すなわち、プロセスカートリッジ6Yは、1次転写ローラ9Y(1次転写装置)などとともに、作像部を構成している。
なお、他の3つのプロセスカートリッジ6M、6C、6K(作像部)も、使用されるトナーの色が異なる以外は、イエローに対応したプロセスカートリッジ6Y(作像部)とほぼ同様の構成となっていて、それぞれのトナー色に対応した画像が形成される。以下、他の3つのプロセスカートリッジ6M、6C、6K(作像部)の説明を適宜に省略して、イエローに対応したプロセスカートリッジ6Y(作像部)のみの説明をおこなうことにする。
図2を参照して、感光体ドラム1Y(像担持体)は、不図示のモータによって時計方向に回転駆動される。そして、帯電装置4Y(帯電ローラ)の位置で、感光体ドラム1Yの表面が一様に帯電される(帯電工程である。)。
その後、感光体ドラム1Yの表面は、露光部7Y(光書込ヘッド)から発せられた露光光の照射位置に達して、この位置での露光走査によってイエローに対応した静電潜像が形成される(露光工程である。)。
その後、感光体ドラム1Yの表面は、現像装置5Y(現像装置主部50)との対向位置に達して、この位置で静電潜像が現像されて、イエローのトナー像が形成される(現像工程である。)。
その後、感光体ドラム1Yの表面は、中間転写ベルト8及び1次転写ローラ9Yとの対向位置に達して、この位置で感光体ドラム1Y上のトナー像が中間転写ベルト8(中間転写体)上に転写される(1次転写工程である。)。このとき、感光体ドラム1Y上には、僅かながら未転写トナーが残存する。
その後、感光体ドラム1Yの表面は、クリーニング装置2Yとの対向位置に達して、この位置で感光体ドラム1Y上に残存した未転写トナーがクリーニングブレード2aによってクリーニング装置2Y内に回収される(クリーニング工程である。)。
最後に、感光体ドラム1Yの表面は、不図示の除電部との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム1上の残留電位が除去される。
こうして、感光体ドラム1Y上でおこなわれる、一連の作像プロセスが終了する。
なお、上述した作像プロセスは、他のプロセスカートリッジ6M、6C、6K(作像部)でも、イエロー用のプロセスカートリッジ6Y(作像部)と同様におこなわれる。すなわち、作像部の上方に配設された露光部から、画像情報に基いた露光光が、各プロセスカートリッジ6M、6C、6Kの感光体ドラム上に向けて照射される。
その後、現像工程を経て各感光体ドラム上に形成した各色のトナー像を、中間転写ベルト8上に重ねて転写する。こうして、中間転写ベルト8上にカラー画像が形成される。
ここで、中間転写ベルト装置15は、図1を参照して、中間転写ベルト8、4つの1次転写ローラ9Y(図2を参照できる。)、駆動ローラ、従動ローラ、等で構成される。中間転写ベルト8は、駆動ローラと従動ローラと1次転写ローラとによって張架・支持されるとともに、駆動ローラの回転駆動によって図1中の矢印方向(反時計方向)に無端移動される。
1次転写ローラ9Yは、中間転写ベルト8を感光体ドラム1Yとの間に挟み込んで1次転写ニップを形成している。そして、1次転写ローラ9Yに、トナーの極性とは逆の転写電圧(転写バイアス)が印加される。
そして、中間転写ベルト8は、矢印方向に走行して、各1次転写ローラ(9Y)の1次転写ニップを順次通過する。こうして、各感光体ドラム(1Y)上の各色のトナー像が、中間転写ベルト8上に重ねて1次転写される。
その後、各色のトナー像が重ねて転写された中間転写ベルト8は、2次転写ローラ19(2次転写装置)との対向位置に達する。この位置では、駆動ローラ(2次転写対向ローラ)が、2次転写ローラ19との間に中間転写ベルト8を挟み込んで2次転写ニップを形成している。そして、中間転写ベルト8上に形成された4色のトナー像は、この2次転写ニップの位置に搬送された転写紙等の記録媒体P上に転写される(2次転写工程である。)。このとき、中間転写ベルト8には、記録媒体Pに転写されなかった未転写トナーが残存する。
その後、中間転写ベルト8は、中間転写クリーニング装置16(中間転写クリーニングブレード)の位置に達する。そして、この位置で、中間転写ベルト8上の未転写トナーが、中間転写ベルト8に圧接する中間転写クリーニングブレード(中間転写クリーニング装置16)によって機械的に除去される。なお、中間転写クリーニングブレードは、ウレタンゴム等の弾性材料で形成された略板状部材であって、中間転写ベルト8に対して所定の当接圧及び当接角で当接している。
こうして、中間転写ベルト8上でおこなわれる、一連の転写プロセスが終了する。
ここで、図1を参照して、2次転写ニップの位置に搬送された記録媒体Pは、装置本体100の下方に配設された給紙部26から、給紙ローラ27やレジストローラ対28(タイミングローラ対)等を経由して搬送されたものである。
詳しくは、給紙部26には、転写紙等の記録媒体Pが複数枚重ねて収納されている。そして、給紙ローラ27が図1中の反時計方向に回転駆動されると、一番上の記録媒体Pがレジストローラ対28のローラ間に向けて給送される。
レジストローラ対28に搬送された記録媒体Pは、回転駆動を停止したレジストローラ対28のローラニップの位置で一旦停止する。そして、中間転写ベルト8上のカラー画像にタイミングを合わせて、レジストローラ対28が回転駆動されて、記録媒体Pが2次転写ニップに向けて搬送される。こうして、記録媒体P上に、所望のカラー画像が転写される。
その後、2次転写ニップの位置でカラー画像が転写された記録媒体Pは、定着装置20の位置(定着ニップ)に搬送される。そして、この位置で、定着ベルト21(定着部材)及び加圧ローラ22(加圧部材)による熱と圧力とにより、表面に転写されたカラー画像(トナー像)が記録媒体P上に定着される(定着工程である。)。
その後、記録媒体Pは、排紙ローラ対によって装置外へと排出される。排紙ローラ対によって装置外に排出された記録媒体Pは、出力画像として、スタック部(本体カバー110)上に順次スタックされる。
こうして、画像形成装置における、一連の画像形成プロセスが完了する。
次に、図2にて、画像形成装置における作像部について詳述する。
図2に示すように、プロセスカートリッジ6Yは、感光体ドラム1Y(像担持体)、帯電装置4Y(帯電ローラ)、現像装置5Y、クリーニング装置2Y、等で構成される。
像担持体としての感光体ドラム1Yは、負帯電の有機感光体であって、装置本体100側に設置されたモータ(不図示であって、後で図3にて説明する本体側駆動ギア90が設置された駆動モータとは別のモータである。)から駆動力を受けて図2の時計方向に回転駆動される。
帯電ローラ4Y(帯電装置)は、芯金上に、ウレタン樹脂、導電性粒子としてのカーボンブラック、硫化剤、発泡剤等を処方した中抵抗の発泡ウレタン層を形成した弾性を有するローラである。帯電ローラ4Yの中抵抗層の材質としては、ウレタン、エチレン−プロピレン−ジエンポリエチレン(EPDM)、ブタジエンアクリロニトリルゴム(NBR)、シリコーンゴムや、イソプレンゴム等に抵抗調整のためにカーボンブラックや金属酸化物等の導電性物質を分散したゴム材や、またこれらを発泡させたものを用いることもできる。なお、本実施の形態では、感光体ドラム1Yに対して帯電ローラ4Yが接触するように構成しているが、感光体ドラム1Yに対して帯電ローラ4Yが接触しないように構成することもできる。
クリーニング装置2Yは、感光体ドラム1Yに摺接するクリーニングブレード2aが設置されていて、感光体ドラム1Y上の未転写トナーを機械的に除去・回収する。クリーニングブレード2aは、ウレタンゴム等の弾性材料で形成された略板状部材であって、感光体ドラム1Yに対して所定の当接圧及び当接角で当接している。
現像装置5Yは、現像剤担持体としての現像ローラ51が感光体ドラム1Yに対して微小ギャップをあけて対向するように配置されていて、双方の部材1Y、51の間(対向位置)には現像領域が形成される。現像装置5Y内には、現像剤としてのトナー(非磁性又は磁性の1成分現像剤)が収容されている。そして、現像装置5Yは、感光体ドラム1Y上に形成される静電潜像を現像する(トナー像を形成する。)。
以下、図2及び図3を用いて、現像装置5Yについて詳述する。
図2を参照して、本実施の形態における現像装置5Yは、非接触1成分現像方式の現像装置であって、主として、感光体ドラム1Y上に形成される静電潜像を現像する現像装置主部50と、現像装置主部50に補給するためのトナー(1成分現像剤)が収容された現像剤容器としてのトナー容器60と、で構成されている。
現像装置5Yは、プロセスカートリッジ6Yとして他の作像部材1Y、2Y、4Yとともに装置本体100に対して着脱可能(交換可能)に設置されるが、現像装置主部50(プロセスカートリッジ6Y)に対してトナー容器60を別々に交換できるように構成されている。すなわち、トナー容器60は、装置本体100に装着された現像装置主部50(プロセスカートリッジ6Y)に対して上方の位置で着脱可能(交換可能)に設置されている。そして、本体カバー110(図1を参照できる。)を不図示のヒンジを中心に開閉することにより、現像装置主部50からトナー容器60を分離してトナー容器60のみを交換したり、トナー容器60が装着された状態の現像装置主部50(プロセスカートリッジ6Y)を交換したりする。
なお、トナー容器60の交換はその内部に収容されたトナーがなくなるタイミングでおこなわれ、現像装置主部50(プロセスカートリッジ6Y)の交換はその構成部品(例えば、現像ローラ51、感光体ドラム1Y等である。)が寿命に達するとともに内部のトナーがなくなるタイミングでおこなわれる。したがって、トナー容器60の交換は独立して単独でおこなわれることがあるが、現像装置主部50(プロセスカートリッジ6Y)の交換はトナー容器60とともに(トナー容器60が装着された状態で)おこなわれることになる。
現像装置主部50は、現像剤担持体としての現像ローラ51、現像剤供給部材としての供給ローラ53、現像剤規制部材としてのドクターブレード52、複数の搬送部材としての搬送スクリュ54、55、第1搬送スクリュ54による第1搬送経路B1と第2搬送スクリュ55による第2搬送経路B2とを隔絶する仕切部材56、トナー容器60からトナーが補給される主部側補給口57、等で構成されている。
現像ローラ51(現像剤担持体)は、感光体ドラム1Yに対向して、感光体ドラム1Y上に形成された静電潜像にトナー(現像剤)を供給する。現像ローラ51としては、ステンレス鋼等の導電性金属材料で形成された回転軸部(芯金)上に、鉄系材料又はアルミニウム系材料からなるローラ部51a(ローラ主部)を具備したものを用いることができる。具体的に、本実施の形態では、その表面に導電性を有する表面層が形成された円筒状のローラ部51aの軸方向両端部に、それぞれ、フランジが一体的に形成された回転軸部を圧入接着して、現像ローラ51を形成している(このような構成のものも、回転軸部上にローラ部が形成されたものであると定義する)。なお、本実施の形態では、現像ローラ51のローラ部51aの表面(外周面)に複数の凹部51a1を形成しているが、その詳細については後で図4、図5等を用いて詳しく説明する。
供給ローラ53(現像剤供給部材)は、2つの搬送スクリュ54、55の下方に配設されていて、現像ローラ51に摺接して現像ローラ51にトナーを供給する。供給ローラ53は、芯金上に、導電性を有する発泡ポリウレタン層(電気抵抗値が103〜1014Ω程度のものである。)が積層されている。また、供給ローラ53は、感光体ドラム1Yとの現像領域において現像工程に供されなかった現像ローラ51上のトナーを、現像ローラ51から除去する機能も有している。
ドクターブレード52(現像剤規制部材)は、その先端部が現像ローラ51の外周面に10〜100N/m程度の圧力にて所定角度で当接するように配設されていて、現像ローラ51に担持された現像剤の量を規制する。ドクターブレード52としては、ステンレス鋼等の金属材料からなる薄い板状部材を用いることができる。
ここで、現像ローラ51や供給ローラ53やドクターブレード52には、不図示の電源部から、所定の電圧が印加されていて、後述する現像ローラ51上におけるトナーの移動が促進されている。なお、本実施の形態では、現像ローラ51に対して、現像領域において現像ローラ51と感光体ドラム1Yとの間でトナーが往復運動するように、交番電圧(AC周波数が500〜1000Hz程度、ピーク・ツー・ピーク電圧が500〜3000V程度、印加時間デューティが30〜70%程度の矩形波である。)を印加している。
2つの搬送スクリュ54、55(搬送部材)は、装置本体100に装着された状態で、現像装置主部50内に収容されたトナーを軸方向(図2の紙面垂直方向である。)に搬送して循環経路を形成する。
第1搬送部材としての第1搬送スクリュ54は、供給ローラ53に対向する位置(上方の位置である。)に配設されていて、トナーを軸方向(長手方向)に水平に搬送(図2の紙面垂直方向の手前側から奥側への搬送である。)しながら、供給ローラ53上にトナーを供給する。
第2搬送部材としての第2搬送スクリュ55は、仕切部材56を介して第1搬送スクリュ54に対向する位置(上方の位置である。)に配設されていて、トナーを軸方向(長手方向)に水平に搬送(図2の紙面垂直方向の奥側から手前側への搬送である。)する。そして、第2搬送スクリュ55は、第1搬送スクリュ54による第1搬送経路B1の下流側から第2中継部を介して循環されるトナーを第1搬送経路B1の上流側に第1中継部を介して搬送する。
2つの搬送スクリュ54、55は、現像ローラ51や感光体ドラム1Yと同様に、回転軸がほぼ水平になるように配設されている。また、2つの搬送スクリュ54、55は、いずれも、軸部にスクリュ部が螺旋状に巻装されたものである。
なお、第1搬送スクリュ54による搬送経路(第1搬送経路B1)と、第2搬送スクリュ55による搬送経路(第2搬送経路B2)と、は仕切部材56(壁部)によって隔絶されている。
図示は省略するが、第2搬送スクリュ55による第2搬送経路B2の下流側と、第1搬送スクリュ54による第1搬送経路B1の上流側と、は第1中継部を介して連通している。第2搬送スクリュ55による第2搬送経路B2の下流側に達したトナーが、第1中継部にて自重落下して、第1搬送経路B1の上流側に達することになる。
また、第1搬送スクリュ54による第1搬送経路B1の下流側と、第2搬送スクリュ55による第2搬送経路B2の上流側と、は第2中継部を介して連通している。そして、第1搬送経路B1にて供給ローラ53上に供給されなかったトナーが、第2中継部の近傍に留まって盛り上がって、第2中継部を介して第2搬送経路B2の上流側に搬送(供給)されることになる。
なお、第2中継部におけるトナーの搬送性(第1搬送経路B1から第2搬送経路B2への重力方向に逆らったトナーの受け渡しである。)を向上させるために、第1搬送スクリュ54の下流側の位置(第2中継部に対応する位置である。)に、パドル形状部や、スクリュの巻き方向が逆方向に形成されたスクリュ部、を設けることもできる。
また、図2を参照して、現像装置主部50は、上方の位置にてトナー容器60の容器側補給口63に連通する主部側補給口57が形成されている。この主部側補給口57は、トナー容器60から現像装置主部50へのトナー(現像剤)の補給をおこなうためのものである。
また、図示を省略するが、現像ローラ51、供給ローラ53、第1搬送スクリュ54、第2搬送スクリュ55の各軸部にはギアが設置されていて、アイドラギアをも含めたギア列が形成されている。そして、これらのギア列に不図示の駆動モータ(駆動手段)から駆動力が入力されて、現像ローラ51、供給ローラ53、第1搬送スクリュ54、第2搬送スクリュ55がそれぞれ図2の矢印方向に回転駆動される。なお、図3は、そのギア列の一部(第1アイドラギア41から現像ローラ51に設置された駆動ギア43に至るギア列である。)のみを図示したものであって、これについては後で説明する。
ここで、現像剤容器としてのトナー容器60は、アジテータ61、容器側搬送部材としての容器側搬送スクリュ62、容器側補給口63、等で構成されている。
アジテータ61は、回転軸部に薄板状の可撓性部材が貼着されたものであって、図2の反時計方向に回転することで、トナー容器60の収容部C内に収容されたトナーを容器側搬送スクリュ62による搬送経路に向けて搬送する。
容器側搬送スクリュ62(容器側搬送部材)は、装置本体100に装着された状態で、容器内に収容されたトナーを容器側補給口63に向けて長手方向一端側に向けて搬送する。
容器側補給口63は、容器側搬送スクリュ62による搬送経路において長手方向一端側に形成されている。そして、容器側補給口63から排出されたトナーは、主部側補給口57を介して現像装置主部50の第2搬送経路B2の上流側に自重落下により補給される。
このように構成された現像装置5Yは、次のように動作する。
まず、トナー容器60から補給口57、63を介して第2搬送経路B2内に補給されたトナーは、現像装置主部50内を循環するトナーとともに、第2搬送スクリュ55によって撹拌・混合されながら、第1搬送経路B1に供給される。そして、第1搬送経路B1に搬送されたトナーは、第1搬送スクリュ54に搬送されながら、その一部が供給ローラ53に供給され担持される。供給ローラ53に担持されたトナーは、現像ローラ51との圧接部(当接位置)で摩擦帯電された後に、現像ローラ51上に移動して担持される。その後、現像ローラ51上に担持されたトナーは、ドクターブレード52との当接位置で、薄層化・均一化された後に、感光体ドラム1Yとの対向位置(現像領域)に達する。そして、この位置で、現像領域に形成された電界(現像電界)によって、感光体ドラム1Y上に形成された潜像にトナーが吸着される。
ここで、現像ローラ51は、回転軸部(図4において左側に位置する、軸方向一端側の回転軸部である。)に、駆動伝達部材としての駆動ギア43が設置されていて、不図示の駆動モータ(駆動手段)による回転駆動力が入力されるように構成されている。
詳しくは、図3を参照して、プロセスカートリッジ6Yにおける現像装置5Yには、現像ケース(ケース)上に起立する支軸35に第1アイドラギア41が設置されている。さらに、現像ケース58上に起立する別の支軸(図4を参照できる。)上には、第1アイドラギア41に噛合する第2アイドラギア44が設置されている。また、現像ケース58には軸受71を介して現像ローラ51の回転軸部が回転可能に支持され、その軸方向一端側の回転軸部に第2アイドラギア44に噛合する駆動ギア43が設置されている(図4を参照できる)。そして、プロセスカートリッジ6Yが装置本体100にセットされると、現像装置5Yの支軸35に設置された第1アイドラギア41が、装置本体100に設置された本体側駆動ギア90(駆動モータのモータ軸に設置されている。)に噛合する。
このような構成により、本体側駆動ギア90(駆動手段)から第1アイドラギア41、第2アイドラギア44を介して駆動ギア43に回転駆動力が入力されて、駆動ギア43とともに現像ローラ51が回転駆動されることになる。
また、現像ローラ51は、感光体ドラム1Y(像担持体)に圧接するように、付勢手段としての圧縮スプリング33によって感光体ドラム1Yに向けて付勢される。
詳しくは、図3を参照して、プロセスカートリッジ6Yの筐体30には、軸受を介して感光体ドラム1Yの軸部が回転可能に支持されている。また、プロセスカートリッジ6Yの筐体30には、現像装置5Yが支軸35(筐体30に固設されている。)を中心にして回動可能に支持され、さらに現像装置5Yを背面側から感光体ドラム1Yに向けて付勢する圧縮スプリング33が設置されている。また、図4に示すように、現像ローラ51の回転軸部(回転軸方向両端部)には、それぞれ、現像ローラ51のローラ部51aの外径よりも若干大きな外径からなる位置決めコロ70が挿設されている。
このような構成により、現像ローラ51は、圧縮スプリング33によって現像装置5Yとともに支軸35を中心に回動(図3の太線矢印で示す時計方向の回動である。)して、位置決めコロ70が感光体ドラム1Yに当接する位置で位置決めされて、感光体ドラム1Yに対して所定のギャップをあけて対向することになる。
なお、先に説明した第1アイドラギア41は支軸35に設置されているため、現像装置5Yが支軸35を中心にして回動しても、第1アイドラギア41と本体側駆動ギア90との噛み合いが変化することはなく、現像ローラ51への駆動伝達が維持されることになる。
ここで、図4、図5等を参照して、本実施の形態における現像ローラ51(現像剤担持体)は、その外周面に複数の凹部51a1(溝部)が形成されている。詳しくは、現像ローラ51は、回転軸部(本実施の形態では、回転軸方向一端側の回転軸部と、回転軸方向他端側の回転軸部と、がそれぞれ組み立て前に別の部材として分割されている。)上に、複数の凹部51a1が形成されたローラ部51aが設けられている。ローラ部51aは、基部(凹部以外の凸部となる部分である。)に転造加工を施して、回転軸方向に対して略アヤメ状に形成された凹部51a1(溝部)を形成したものである。すなわち、現像ローラ51の凹部51a1は、回転軸方向にわたって、互いに逆方向の螺旋方向に向かう螺旋が交差するように略アヤメ状に形成されている。
本実施の形態において、略アヤメ状に形成された凹部51a1は、ローラ部51aに対して互いの螺旋方向が逆方向になるように2つの溝部を螺旋状に形成したものであって、その2つの螺旋状の溝部の交差角は30〜120度程度の範囲で設定されている。このように、複数の凹部51a1は、軸方向及び周方向にわたって規則的に形成されている。また、本実施の形態において、凹部51a1の深さはトナーTの粒径(重量平均粒径)よりも大きく10μm程度に形成され、凹部に対する凸部の軸方向の幅が40μm程度に、凸部と凸部との軸方向のピッチが80μm程度に形成されている。
このように、現像ローラ51の外周面(ローラ部51a)に規則的に配列された複数の凹部51a1を形成することで、図5に示すように、複数の凹部51a1にトナーTが入り込んだ状態で、ドクターブレード52(現像剤規制部材)によって現像ローラ51上に担持された余剰のトナーTKがすり切られることになる。これにより、ドクターブレード52によって薄層化される現像ローラ51上のトナー量が安定化して、良好な現像工程をおこなうことができる。なお、図5中に示す矢印は、現像ローラ51が回転する方向を示すものである。
また、図5に示すように、本実施の形態において、ドクターブレード52は、金属材料で形成された板状部材であって、その先端部が複数の凹部51a1の縁部(破線で囲んだ部分である。)に当接するように配設されている。このような構成により、ドクターブレード52の先端部(現像ローラ51に当接する当接部である。)にトナーが固着してしまっても、複数の凹部51a1の縁部がある程度尖っているため、その凹部51a1の縁部(1つの凹部51a1において、現像ローラ51の回転方向に対して下流側の縁部である。)によって固着トナーが剥ぎ取られることになる。そのため、ドクターブレード52の当接部に固着したトナーが増大して、その固着した位置に対応して画像上にスジ状の欠損が生じてしまう不具合を抑止することができる。
なお、本実施の形態では、現像ローラ51のローラ部51aにおける複数の凹部51a1を回転軸方向(軸方向)に対して略アヤメ状に形成したが、複数の凹部51a1の形態はこれに限定されることなく、複数の凹部51a1を軸方向に対して格子状に形成することもできる。
このような場合であっても、現像ローラ51の外周面(ローラ部51a)に複数の凹部51a1が規則的に配列されることになり、ドクターブレード52によって薄層化される現像ローラ51上のトナー量を安定化させることができる。
以下、本実施の形態における現像装置5Yにおいて、特徴的な構成・動作について詳述する。
図6、図7(又は、図2)を参照して、本実施の形態における現像装置5Yには、現像領域(現像ローラ51と感光体ドラム1Yとの対向位置である。)に対して現像ローラ51(現像剤担持体)の回転方向下流側の位置で、現像ローラ51を回転軸方向(図6の紙面垂直方向である。)にわたって覆うように形成された現像ケース58が設置されている。なお、本実施の形態において、現像ケース58は、現像ローラ51の下方を覆うケースとして機能する以外にも、現像装置5Yの全体のケースとして機能している。
そして、現像ケース58には、現像領域に対して現像ローラ51の回転方向下流側の位置で現像ローラ51に当接する可撓性部材59(シール部材)が貼着されている。詳しくは、可撓性部材59は、現像ケース58に固定端側が貼着されて、現像領域に対して現像ローラ51(現像剤担持体)の回転方向下流側の位置で、現像ローラ51(少なくともローラ部51aにおいてトナーが担持される領域である。)の外周面に対して回転軸方向にわたって現像ローラ51の回転に沿うように自由端側が当接している。
ここで、本実施の形態において、可撓性部材59は、その自由端側(先端部側であって、現像ローラ51に当接する側である。)に、現像ローラ51の回転にともない凹部51a1に出入りすることで可撓性部材59を加振させる加振部として機能する折曲部59aが形成されている。すなわち、図8、図9(A)を参照して、可撓性部材59の加振部として、その自由端側を現像ローラ51に近づく方向に折り曲げて形成された折曲部59aが設けられている。
詳しくは、可撓性部材59は、厚さが0.2mm以下のPET(ポリエチレンテレフタレート)等の樹脂材料からなる略矩形状のシート部材であって、一端側が固定端として現像ケース58の顎部に貼着され、他端側が自由端として現像ローラ51の表面に腹当りして、現像工程後に現像ローラ51に担持されたトナーTを掻き落とすことなく、現像ローラ51と現像ケース58との隙間から外部にトナーTが漏出するのを防止している。
また、図8(A)、図9(A)等を参照して、可撓性部材59の折曲部59aは、現像ローラ51との固定端側の対向面との角度θが鈍角になるように折り曲げて形成されたものであり、凹部51a1の底部(凸部から最も内部の側に離れた凹部の表面である。)に接触可能に形成されている。具体的に、本実施の形態では、折曲部59aの角度θが120度程度に設定され、折曲部59aの曲げ元から先端部までの長さMが凹部51a1の深さよりも充分に大きく1mm程度になるように設定されている。
このような構成により、図8(A)、(B)に示すように、可撓性部材59は、矢印方向の現像ローラ51の回転にともない折曲部59aが凹部51a1に出入りを繰り返すことで、可撓性部材59全体が白矢印に示すように上下に移動して微小に振動することになる。そのため、可撓性部材59の先端部(自由端側)に、現像工程後において現像ローラ51の凹部51a1に残ったトナーTなどが付着してしまっても、その付着したトナーが可撓性部材59の振動によって可撓性部材59に固着することなく振るい落とされることになる。したがって、可撓性部材59の先端部にトナーが固着してしまうことによって、可撓性部材59と現像ローラ51との間に隙間ができてしまい可撓性部材59のシール性が低下してしまう不具合や、現像ローラ51の表面を傷つけてしまう不具合などが発生するのを未然に防止することができる。
なお、折曲部59aの長さMを凹部51a1の深さより充分に長く設定しているのは、折曲部59aの凹部51a1への出入りによって可撓性部材59を確実に振動させるためである。ただし、折曲部59aの長さMは、あまり長すぎずに、2mm以下に設定することが好ましい。これは、折曲部59aの長さMが長すぎると、折曲部59aが凹部51a1から出て凸部に当接した状態(図8(B)の状態である。)のときなどに、可撓性部材59が現像ローラ51の外周面に腹当りした状態を維持できなくなってしまい、可撓性部材59によるシール性が低下してしまうためである。
また、折曲部59aの角度θ(曲げ角度)を鈍角としているのは、折曲部59aが凹部51a1に引っ掛かって現像ローラ51の回転を妨げないようにするためである。
なお、本実施の形態において、図9(B)に示すように、折曲部59aを、回転軸方向(長手方向)に複数に分割して櫛歯状に形成することもできる。このような構成を採用する場合としては、折曲部59aが撓んで凹部51a1に入り込みにくく充分な振動が生じないような場合に有効である。特に、現像ローラ51の外周面に略アヤメ状に複数の凹部51a1を形成した場合には、現像ローラ51の外周面に略格子状に複数の凹部51a1を形成した場合に比べて、そのような現象が起こりうるため、図9(B)のような構成が有効になりうる。
また、本実施の形態では、可撓性部材59の加振部として折曲部59aを用いた。
これに対して、可撓性部材59の加振部として、その自由端側において現像ローラ51に近づく方向に起毛されたブラシ部59bを用いることもできる。例えば、PET材料などからなるブラシ毛(ブラシ部59b)が、PET材料からなる矩形状のシートの先端部に設置されたものである。このような場合にも、可撓性部材59は、矢印方向の現像ローラ51の回転にともないブラシ部59bが凹部51a1に出入りを繰り返すことで、可撓性部材59全体が微小に振動することになるため、本実施の形態のものと同様に、可撓性部材59の先端部にトナーが固着してしまう不具合を防止することができる。特に、ブラシ部59bを構成するブラシ毛は、現像ローラ51の外周面に形成された複数の凹部51a1の形状(配列)に関わらず、凹部51a1に柔軟に入り込むことができるため、上述した効果を確実に発揮させることができる。
また、図10の例においても、ブラシ部59bは、現像ローラ51との固定端側の対向面に対するブラシ毛の倒れ角度θが鈍角になるように起毛されたものであり、凹部51a1の底部に接触可能に形成されたものであることが好ましい。具体的に、図10の例では、ブラシ毛の長さ(毛足)が0.8mm程度に設定され、倒れ角度θが135度(垂直な状態から45度倒れた状態である。)程度に設定され、ブラシ毛の密度が12万本/平方インチ程度に設定されている。
これにより、本実施の形態のものと同様に、可撓性部材59によるシール性を確保しつつ、ブラシ部59bの凹部51a1への出入りによって可撓性部材59を確実に振動させることができるとともに、ブラシ部59bが凹部51a1に引っ掛かって現像ローラ51の回転を妨げる不具合を防止することができる。
なお、図10の例において、図11(A)に示すように、そのブラシ毛の長さが、固定端側のものに比べて自由端側のものが長くなるように、ブラシ部59bを形成することができる。
このような構成により、先端部側に倒れた状態のブラシ部59bが現像ローラ51に沿うように当接した状態で、ブラシ部59bと現像ローラ51との周方向の当接圧を均一化しつつ当接面積を大きくすることができるため、可撓性部材59のシール性を高めることができる。
さらに、図10の例において、図11(B)に示すように、そのブラシ毛の長さが、回転軸方向(長手方向)において中央部側のものに比べて両端部側のものが長くなるように、可撓性部材59を形成することもできる。
このような構成が有効な場合としては、可撓性部材59の貼着部となる現像ケース58が回転軸方向(長手方向)の両端側を支持点とすることにより図11(B)の両矢印方向に反ってしまい、可撓性部材59も同方向に反った状態で現像ローラ51に接触する場合などである。このような場合には、図11(B)のように構成することで、可撓性部材59の反り方向に合わせてブラシ部59bのブラシ毛が回転軸方向にわたってほぼ均一な当接圧で現像ローラ51に当接することになるため、可撓性部材59の反りによってシール性が低下する不具合を防止することができる。
以上説明したように、本実施の形態では、現像ローラ51(現像剤担持体)の外周面に複数の凹部51a1を形成した場合であっても、現像領域に対して現像ローラ51の回転方向下流側で現像ローラ51に当接する可撓性部材59の自由端側に、現像ローラ51の回転にともない凹部51a1に出入りすることで可撓性部材59を加振させる折曲部59a(加振部)を形成しているので、可撓性部材59にトナー(現像剤)が固着する不具合を生じにくくすることができる。
なお、本実施の形態においては、感光体ドラム1Y(像担持体)と現像装置5Y(現像装置主部50)と帯電装置4Yとクリーニング装置2Yとが一体化されたプロセスカートリッジ6Yとして構成されている場合に対して、本発明を適用した。しかし、本発明の適用はこれに限定されることなく、これらの装置1Y、2Y、3Y、5Yの全部又は一部が、それぞれ単体で画像形成装置本体100に対して着脱されるユニットして構成されている場合であっても、当然に本発明を適用することができる。そして、そのような場合にも、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
なお、本願において、「プロセスカートリッジ」とは、像担持体を帯電する帯電装置(帯電部)と、像担持体上に形成された潜像を現像する現像装置(現像部)と、像担持体上をクリーニングするクリーニング装置(クリーニング部)とのうち、少なくとも1つと、像担持体とが、一体化されて、画像形成装置本体に対して着脱可能に設置されるユニットと定義する。
また、本実施の形態では、現像装置5Yにおける現像装置主部50に第1搬送経路B1と第2搬送経路B2とを形成して、トナーを長手方向に循環させるように構成したが、現像装置主部50の構成はこれに限定されることない。例えば、現像装置主部50に、トナーを上下方向に撹拌する撹拌パドル(例えば、回転軸部にマイラー等からなる可撓性部材が放射状に形成されたものである。)が設置された撹拌室を設けることもできる。さらに、トナー容器60に、容器側搬送スクリュ62の代わりにトナーを上下方向に撹拌・搬送する撹拌部材を設けて、容器側補給口63及び主部側補給口57を軸方向(長手方向)の複数個所に設けるように構成することもできる。
また、中間転写ベルトの下方にプロセスカートリッジが設置されている場合などであって、現像ローラ51に対して下方の位置でドクターブレード52が当接して、その当接位置から上方の現像領域に向かって現像ローラが回転するように構成された現像装置5Y(例えば、特許文献1に開示された現像装置である。)に対しても、当然に本発明を適用することができる。
そして、これらのような場合にも、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態では、現像ローラ51が感光体ドラム1Yに対してギャップをあけて対向するように構成された非接触1成分現像方式の現像装置5Yが設置された画像形成装置100に対して、本発明を適用した。これに対して、現像ローラが感光体ドラムに対してギャップをあけずに対向(当接)するように構成された1成分現像方式の現像装置が設置された画像形成装置に対しても本発明を適用することができる。
また、本実施の形態では、金属材料で形成されたドクターブレード52の先端部が凹部51a1に当接するように構成したが、ドクターブレード52の腹部が凹部51a1に当接するように構成することもできるし、ドクターブレード52を樹脂材料で形成することもできる。
また、本実施の形態では、現像剤としてトナーのみからなる1成分現像剤が収容された現像装置5Yに対して、本発明を適用した。これに対して、現像剤としてトナーとキャリアとからなる2成分現像剤が収容された現像装置であっても、外周面に複数の凹部が形成された現像剤担持体(現像ローラ)を用いたものであれば、当然に本発明を適用することができる。
さらに、本実施の形態では、複数の作像部によって中間転写ベルト8にトナー像が転写されるカラー画像形成装置100に対して、本発明を適用した。これに対して、1つの作像部によって記録媒体にトナー像が転写されるモノクロ画像形成装置に対しても、当然に本発明を適用することができる。
そして、それらのような場合にも、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
なお、本発明が本実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、本実施の形態の中で示唆した以外にも、本実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、前記構成部材の数、位置、形状等は本実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。
1Y 感光体ドラム(像担持体)、
5Y 現像装置、
6Y、6M、6C、6K プロセスカートリッジ、
7Y 露光部(書込み部)、
51 現像ローラ(現像剤担持体)
51a ローラ部、
51a1 凹部(溝部)、
52 ドクターブレード(現像剤規制部材)、
53 供給ローラ(現像剤供給部材)、
58 現像ケース、
59 可撓性部材(シール部材)、
59a 折曲部(加振部)、
59b ブラシ部、
100 画像形成装置(画像形成装置本体)、
T トナー。
特開2013−137500号公報

Claims (10)

  1. 現像剤が内部に収容されるとともに、像担持体上に形成された潜像を現像してトナー像を形成する現像装置であって、
    前記像担持体に対向して現像領域を形成して、所定方向に回転するとともに、その外周面に複数の凹部が形成された現像剤担持体と、
    前記現像領域に対して前記現像剤担持体の回転方向下流側の位置で、前記現像剤担持体を回転軸方向にわたって覆うように形成された現像ケースと、
    前記現像ケースに固定端側が貼着されて、前記現像領域に対して前記現像剤担持体の回転方向下流側の位置で、前記現像剤担持体の外周面に対して回転軸方向にわたって前記現像剤担持体の回転に沿うように自由端側が当接する可撓性部材と、
    を備え、
    前記可撓性部材は、その自由端側に、前記現像剤担持体の回転にともない前記凹部に出入りすることで当該可撓性部材を加振させる加振部が形成されたことを特徴とする現像装置。
  2. 前記可撓性部材の前記加振部は、その自由端側を前記現像剤担持体に近づく方向に折り曲げて形成された折曲部であることを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
  3. 前記折曲部は、前記現像剤担持体との固定端側の対向面との角度が鈍角になるように折り曲げて形成されたものであり、前記凹部の底部に接触可能に形成されたことを特徴とする請求項2に記載の現像装置。
  4. 前記折曲部は、前記回転軸方向に複数に分割されて櫛歯状に形成されたことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の現像装置。
  5. 前記可撓性部材の前記加振部は、その自由端側において前記現像剤担持体に近づく方向に起毛されたブラシ部であることを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
  6. 前記ブラシ部は、前記現像剤担持体との固定端側の対向面に対するブラシ毛の倒れ角度が鈍角になるように起毛されたものであり、前記凹部の底部に接触可能に形成されたことを特徴とする請求項5に記載の現像装置。
  7. 前記ブラシ部は、そのブラシ毛の長さが、固定端側のものに比べて自由端側のものが長くなるように形成されたことを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の現像装置。
  8. 前記ブラシ部は、そのブラシ毛の長さが、前記回転軸方向において中央部側のものに比べて両端部側のものが長くなるように形成されたことを特徴とする請求項5〜請求項7のいずれかに記載の現像装置。
  9. 画像形成装置本体に対して着脱可能に設置されるプロセスカートリッジであって、
    請求項1〜請求項8のいずれかに記載の現像装置を備えたことを特徴とするプロセスカートリッジ。
  10. 請求項1〜請求項8のいずれかに記載の現像装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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