JP2020118529A - オーバーピン径測定用機器及びマイクロメータ - Google Patents
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Abstract
Description
オーバーピン径とは、ねじ軸、歯車又はスプロケット等(以下「被測定部材」という)の有効径との関係で用いられる寸法であって、前記被測定部材の歯の谷間に、規定の径のピンを入れ、前記被測定部材を挟んで対向するピンの外縁間の距離である。
一方、前記特許文献4に記載の測定子では、被測定部材を挟持する測定子の位置関係が限られるという問題があり、前記特許文献5に記載の測定機器では、測定の便宜や精度を良好に保つために、測定器を固定するスタンドを要するという問題がある。
マイクロメータのアンビルとスピンドルに装着されるオーバーピン径測定用機器であって、前記アンビル及び前記スピンドルの先端部を収容する透孔と、前記透孔と交差して貫通するガイド孔を備え、前記透孔は、前記アンビル又は前記スピンドルの端面を前記ガイド孔に至るまで誘導し、前記ガイド孔は、当該接触ピンを遊嵌(遊びをもった状態に嵌めること)させる奥行きを備え、前記ガイド孔に装填された接触ピンの側面を前記透孔の両開口部に向けて保持することを特徴とする。
前記ガイド孔を、前記アンビル及び前記スピンドルの端面の直径以下の幅を持つ構成を採ることができる。例えば、前記ガイド孔が並列で装填できる接触ピンは三本未満であることが望ましい。
かかる構成において、更に、前記透孔をそれぞれ横断しその中央部で交差する複数のガイド溝を、それぞれが前記透孔と直交する配置となるように備えるメインフレームと、前記接触ピンが装填されたガイド溝の両端に渡し掛けられて前記ガイド孔の側壁の一部を形作るガイドフレームを備える構成を採ることができる。
また、アンビルとスピンドルに、上記いずれかのオーバーピン径測定用機器を使用し、前記アンビルとスピンドルに、前記ガイド孔に接触ピンを一本装填した前記オーバーピン径測定用機器と、前記ガイド孔に接触ピンを二本装填した前記オーバーピン径測定用機器を対にして装着したオーバーピン径測定用マイクロメータとすることができる。
図1又は図6に示すマイクロメータは、周知の構造を備えるマイクロメータのアンビル1とスピンドル2に、それぞれ本発明によるオーバーピン径測定用機器(以下「挟持具」という)を装着したオーバーピン径測定用マイクロメータの一例である。
図1に示す挟持具3は、複数の合成樹脂製部材を組み立てた例であるが、ステンレス等の金属を用いることもでき、又は単一の部材で構成することができる。
この例のガイドフレーム5は、その両端部に前記支持部8,8のビス孔8a,8aに対向するビス孔5a,5aを設けた平板であって、その厚みは、被測定部材Sの雄ねじ谷径の略二分の一以下であることが求められる。
尚、前記適針径は、図15に基づいて、適針径=P÷2cos(α/2)から導くことができる。
前記抜け止めチューブ11が接触ピンNと一体構造となっている場合には、ガイドフレーム5を固定する作業は、接触ピンNを装填する作業の後で行えばよい。
上記オーバーピン測定用マイクロメータの前記アンビル1及び前記スピンドル2の間に被測定部材Sを挟み、ラチェットストップ10を回すと、前記アンビル1及び前記スピンドル2の端面が、前記透孔7と前記ガイド孔6が交差する空間において、前記被測定部材Sを挟む挟持具3が保持する接触ピンNの側面に当接することとなる(図1参照)。
その様な加圧状態において、全ての接触ピンNの端部を軽く指で触れてもガタツキがなければ、ダイヤルゲージの読みで得た値がオーバーピン径となる(図1参照)。
図6乃至図8に示す挟持具13は、メインフレーム14を構成する部材(以下「分割部材14a,14a」という)のそれぞれが、前記アンビル1及び前記スピンドル2が挿入される前記透孔17を二等分した溝16を備える。
この例の挟持具13は、同じ形態を持つ一対の分割部材14a,14aが、その接合面α,αを合わせて一体化したものである(図7乃至図10参照)。
前記保持部β,βは、前記結束部材を一定長挿入した際の位置決めの便宜となるストッパーγ,γをそれぞれ備える。この例は、分割部材14a,14aの外側面に、前記溝16を挟んで一対のストッパーγ,γを対称的に備える(図9及び図10参照)。
この例の前記分割部材14a,14aは、当該分割部材14a,14aの構成及び上記結束部材15の構成によって、接触ピンNを一本装填する挟持具(以下「単挟持具(図10及び図12参照)」という)13として構成することができる他、前記接触ピンNを二本装填する挟持具(以下「複挟持具」という)13として構成することができる(図9及び図11参照)。
一方、前記複挟持具13に用いる前記結束部材15は、前記ガイド部15bとして、二つの接触ピンNを傾き無く保持するために、前記結束部15aの段違い中央に仕切板15cを配置し、当該仕切板15cを挟んでガイド溝を水平に二つ並べた構成を備える。
1 アンビル,1a 鍔部,
2 スピンドル,2a 鍔部,
3 挟持具,
4 メインフレーム,
5 ガイドフレーム,5a ビス孔,
6 ガイド孔,6a ガイド溝,
7 透孔,7a 空間,
8 支持部,8a ビス孔,
9 スリーブ,
10 ラチェットストップ,
11 抜け止めチューブ,
13 挟持具,
14 メインフレーム,14a 分割部材,
15 結束部材,15a 結束部,15b ガイド部,
16 溝,17 透孔,17a 半傘状の空間,
Claims (7)
- マイクロメータのアンビルとスピンドルに装着されるオーバーピン径測定用機器であって、
前記アンビル及び前記スピンドルの先端部を収容する透孔と、前記透孔と交差して貫通するガイド孔を備え、
前記透孔は、前記アンビル又は前記スピンドルの端面を前記ガイド孔に至るまで誘導し、
前記ガイド孔は、当該接触ピンを遊嵌させる奥行きを備え、前記ガイド孔に装填された接触ピンの側面を前記透孔の両開口部に向けて保持することを特徴とするオーバーピン径測定用機器。 - 前記ガイド孔は、前記アンビル及び前記スピンドルの端面の直径以下の幅であることを特徴とする請求項1に記載のオーバーピン径測定用機器。
- 前記透孔と、当該透孔と直交し前記ガイド孔として機能するガイド溝を備えるメインフレームと、
前記ガイド溝の両端に渡し掛けられて前記ガイド孔の側壁の一部を形作るガイドフレームを備え、
前記メインフレームにガイドフレームが取り外し可能に定着されていることを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載のオーバーピン径測定用機器。 - 前記透孔をそれぞれ横断しその中央部で交差する複数のガイド溝を、それぞれが前記透孔と直交する配置となるように備えるメインフレームと、前記接触ピンが装填されたガイド溝の両端に渡し掛けられて前記ガイド孔の側壁の一部を形作るガイドフレームを備えることを特徴とする請求項3に記載のオーバーピン径測定用機器。
- 前記透孔を二等分して備える形状を持つ一対の分割部材と、当該一対の分割部材の端部をそれぞれ束ねて保持する一対の結束部材を備え、
前記結束部材は、前記ガイド孔として機能するガイド部を備え、
一対の結束部材のガイド部は、当該ガイド部に装填された接触ピンの側面を、結束された一対の分割部材が形作る前記透孔に面して配置させることを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載のオーバーピン径測定用機器。 - 前記ガイド孔に、ゴム弾性を有する抜け止めチューブを装着した接触ピンを装填したことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のオーバーピン径測定用機器。
- 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のオーバーピン径測定用機器を使用し、前記アンビルとスピンドルに、前記ガイド孔に接触ピンを一本装填した前記オーバーピン径測定用機器と、前記ガイド孔に接触ピンを二本装填した前記オーバーピン径測定用機器を対にして装着したオーバーピン径測定用マイクロメータ。
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