JP2020116610A - 熱間プレス加工装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱間プレス加工において、冷媒の排出を促進しすぎることなく、ワークを効率良く冷却する。【解決手段】下型204のプレス成形面201に開口した冷媒吐出口212と、プレス成形面201に形成され、冷媒吐出口212から吐出する冷媒をワークに接触させながらプレス成形面201の外縁部に導く複数本の冷媒案内溝230と、複数本の冷媒案内溝230が接続され、各冷媒案内溝230から冷媒が流入するプレス成形面201の外縁部に形成された1本の接続溝240と、接続溝240に開口した冷媒排出口218とを備える。冷媒排出口218は、接続溝240における各冷媒案内溝230の接続点から離れた部位に開口している。【選択図】図2

Description

本発明は、加熱された金属製ワークのプレス成形及び当該プレス状態での冷媒による冷却を行なう熱間プレス加工装置に関する。
この種の熱間プレス加工装置の一例が特許文献1に記載されている。これは、金属製ワークを上型と下型の間に配置して断面ハット形状になるようにプレスし、その状態で、上型のプレス成形面に設けられた溝に冷媒を流通させてワークを冷却するというものである。そのプレス成形面には複数本の独立した冷媒案内溝がワークの長手方向に平行に延びるように形成されており、各冷媒案内溝の一端に冷媒吐出口が開口し、他端に冷媒排出口が開口している。また、このような熱間プレス加工装置に関し、特許文献2には、下型のプレス成形面に冷媒噴出孔が開口しているとともに、その周りに複数の冷媒排出孔が開口し、さらに、該プレス成形面に多数の凸部が形成され、その凸部間を冷媒が流れるようにすることが記載されている。特許文献3には、上型及び下型各々のプレス成形面に縦溝と横溝が格子状に形成され、縦溝と横溝の交点に冷媒吐出口及び冷媒排出口が開口したものが記載されている。
特開2018−12113号公報 特開2005−169394号公報 特開2014−205164号公報
特許文献1のように、長手方向に真っ直ぐ延びる冷媒案内溝の両端に冷媒吐出口及び冷媒排出口を開口させる場合、冷媒吐出口から吐出され冷媒排出口から排出される冷媒の流速が速くなることが考えられる。また、特許文献2,3のように、プレス成形面において冷媒吐出口の周りに近接して冷媒排出口を配置する場合においても、冷媒吐出口から吐出された冷媒は、近接する冷媒排出口から速やかに排出されることが考えられる。そうすると、特許文献1〜3の方案では、冷媒案内溝に流通する冷媒の排出が促進されすぎ、冷媒とワークとの十分な接触が得られず、冷媒によるワークの冷却効率が低下する虞がある。また、特に特許文献2,3の方案では、冷媒排出口はプレス成形面に形成されているところ、冷媒排出口からの冷媒の排出が促進されすぎると、その冷媒排出口周りの冷媒の量にムラが生じ、ワーク全体の均等な冷却が確保されない虞がある。
そこで、本発明は、熱間プレス加工において、冷媒の排出を促進しすぎることなく、ワークを効率良く冷却する。
本発明は、上記課題を解決するために、プレス成形面に設けられた複数の冷媒案内溝をプレス成形面の外縁部において1本の接続溝で接続し、接続溝における各冷媒案内溝の接続点から離れた部位に冷媒排出口を開口させるようにした。
ここに開示する熱間プレス加工装置は、加熱された金属製ワークのプレス成形及び当該プレス状態での冷媒による冷却を行なう熱間プレス加工装置であって、
各々上記ワークを所定形状にプレス成形するための対応するプレス成形面を備えた上型と下型を備え、
上記上型及び下型の少なくとも一方は、
上記プレス成形面に開口した上記冷媒が吐出する冷媒吐出口と、
上記プレス成形面に形成され、上記冷媒吐出口から吐出する冷媒を上記ワークに接触させながら上記プレス成形面の外縁部に導く複数本の冷媒案内溝と、
上記複数本の冷媒案内溝が接続され、該各冷媒案内溝から上記冷媒が流入する上記プレス成形面の外縁部に形成された1本の接続溝と、
上記接続溝に開口した冷媒排出口とを備え、
上記冷媒排出口は、上記接続溝における上記各冷媒案内溝の接続点から離れた部位に開口していることを特徴とする。
冷媒案内溝によってフランジ成形部まで案内された冷媒は、接続溝に流入して、冷媒排出口に至る。この冷媒排出口は、接続溝における冷媒案内溝の接続点から離れた部位に開口している。従って、冷媒案内溝の冷媒は、必ず、接続溝を通って冷媒排出口に流入し、接続溝を通らずに冷媒排出口に直接流入して排出されることが避けられる。このように、冷媒がフランジ成形部の接続溝を流れることによって、プレス成形品のフランジの冷却(焼入れ)に有利になる。
また、冷媒が冷媒案内溝から接続溝に一旦流入するということは、接続溝が冷媒の流路抵抗となるということである。特に、接続溝における相隣る冷媒案内溝の各接続点間のうち、冷媒排出口が開口していない接続点間では、相隣る接続点各々から当該接続点間に流入する冷媒同士が干渉するため、冷媒の流れが滞りやすく、そのため、流路抵抗が大きくなる。
ここに、冷媒がワークに接触すると、冷媒の一部がワークによって加熱されて蒸気になるため、ワークと冷媒の液体部分との間に蒸気膜を生ずる。このような蒸気膜を生ずると、冷媒の液体部分とワークとの十分な接触が確保されず、冷媒によるワークの冷却効率が低下し得る。本構成では、接続溝への冷媒の流入によって、冷媒の流路抵抗が大きくなるから、冷媒吐出圧の増大によって冷媒の充満度が大きくなる。そうして、ワークの表面の蒸気膜が冷媒の液体部分によって押し潰され、或いは押し流されやすくなり、冷媒の液体部分とワークとの十分な接触が確保されるから、冷却効率の低下が抑制される。
一実施形態では、上記プレス成形面には上記冷媒吐出口が間隔をおいて複数設けられている。これにより、ワークを広い範囲にわたって均等に冷却する上で有利になる。
一実施形態では、上記プレス成形面は長手方向を有し、
上記プレス成形面の少なくとも一部では、上記冷媒吐出口が該プレス成形面を上記長手方向に見て該プレス成形面の一側寄りと他側寄りに交互に配置され、
上記プレス成形面の一側寄りに配置された冷媒吐出口各々から上記冷媒案内溝が上記プレス成形面の他側に向かって複数本延び、
上記プレス成形面の他側寄りに配置された冷媒吐出口各々から上記冷媒案内溝が上記プレス成形面の一側に向かって複数本延びている。
溶媒が吐出する吐出口付近と溶媒が流れた先である冷媒案内溝の末端部付近とでは、溶媒の温度及び冷却時間に若干の差を生ずることは避けられない。すなわち、冷媒吐出口付近と冷媒案内溝の末端部付近とで、溶媒によるワークの冷却性に多少の差を生ずることは避けられない。しかし、当該実施形態では、冷媒吐出口がプレス成形面の一側寄りと他側寄りに交互に配置されているから、ワークの片側のみが強く冷却されることが避けられる。すなわち、プレス成形品全体としてみたとき、プレス成形面を横切る方向における強度の均質性が高くなる。
一実施形態では、上記上型及び下型各々が上記交互に配置された複数の冷媒吐出口及びこの複数の冷媒吐出口各々から延びる上記冷媒案内溝を備え、
上記上型及び下型の一方の上記一側寄りに配置された冷媒吐出口は他方の上記一側寄りに配置された相隣る冷媒吐出口の中間部位に臨み、上記上型及び下型の一方の上記他側寄りに配置された冷媒吐出口は他方の上記他側寄りに配置された相隣る冷媒吐出口の中間部位に臨んでいる。
端的に言えば、上型のプレス成形面の各冷媒吐出口と下型のプレス成形面の各冷媒吐出口は、位置的に上下に対応しないように、一側寄りと他側寄りに互いに逆のパターンで交互に配置されている。
これによれば、上型と下型は、互いの冷媒よる冷却性が低い冷媒案内溝末端側と冷媒による冷却性が高い冷媒吐出口付近が相対する関係になるから、プレス成形面を横切る方向におけるプレス成形品の強度の均質性が高くなる。
一実施形態では、上記プレス成形面は長手方向を有し、
上記冷媒案内溝は、上記冷媒吐出口から上記プレス成形面をその長手方向ではなく横切る方向に延びている。
これによれば、冷媒案内溝はプレス成形面を横切る方向に延びているから、冷媒案内溝がプレス成形面の長手方向に延びている場合に比べて、冷媒の流路が短くなる。
一実施形態では、上記上型及び下型各々のプレス成形面は、上記ワークから断面略ハット形状のプレス成形品を得るべく、該ハット形状のプレス成形品の頂壁を成形する頂壁成形部、該頂壁成形部に続く該プレス成形品の側壁を成形する相対する側壁成形部、並びに各側壁成形部に続く該プレス成形品のフランジ部を成形するフランジ成形部を備え、
上記冷媒吐出口は上記プレス成形面の上記頂壁成形部に開口し、
上記冷媒案内溝は上記頂壁成形部の冷媒吐出口から上記側壁成形部を通って上記プレス成形面の外縁部である上記フランジ成形部に延び、
上記フランジ成形部に冷媒排出口が開口している。
プレス成形面の相対的に位置が高い頂壁成形部に冷媒吐出口が開口し、相対的に位置が低いフランジ成形部に冷媒排出口が開口しているから、冷媒が冷媒吐出口から冷媒排出口に向かって冷媒案内溝を円滑に流れることになり、強度の均質性が高い断面ハット形状プレス成形品を得る上で有利になる。
一実施形態では、上記プレス成形品の上記フランジ部は、面精度の要求度が相対的に高い部分と低い部分を有し、
上記冷媒案内溝は、上記フランジ成形部の上記面精度の要求度が高い部分ではなく、該要求度が低い部分を成形する部位に向かって延設されている。
ワークにおける冷媒案内溝を流れる冷媒が接触する部分は、その案内溝両側の冷媒が直接接触しない部分に比べて、冷媒に熱を奪われて比較的急速に冷却されるから、例えば、マルテンサイト変態による膨張の影響で歪みを生じやすい。当該実施形態では、冷媒案内溝は、フランジ成形部の面精度の要求度が低い部分を成形する部位に向かって延設されているから、面精度の要求が高い部分において歪みを生ずることが軽減される。
面精度の要求が高い部分としては、例えば、溶接予定部、他の部品と重ね合わせる部分、位置決め孔又は位置決めピンを設ける部分などがあり、当該部分の面精度が焼入れによって大きく低下しないことから、溶接、他の部品と重ね合わせ、部品の位置決め等に有利になる。
上記冷媒としては、液状冷媒やミスト状冷媒を用いることができ、水、アルコール類、オイル等の液状冷媒を好ましく使用することができる。
本発明によれば、冷媒がフランジ成形部の接続溝を流れることによって、プレス成形品のフランジの冷却(焼入れ)に有利になる。また、接続溝への冷媒の流入によって、冷媒の流路抵抗が大きくなるから、冷媒吐出圧の増大によって冷媒の充満度が大きくなる。そうして、ワークと冷媒との十分な接触が確保され、冷却効率の低下が抑制される。
実施形態に係る熱間プレス加工装置の断面図。 同装置の下型を示す一部断面にした斜視図。 同装置の上型及び下型各々の冷媒流路を示す平面図。 冷媒とワークとの接触によって生ずる蒸気膜を示す断面図。 他の実施形態1に係る冷媒流路を示す平面図。 他の実施形態2に係る冷媒流路を示す平面図。 他の実施形態3に係る冷媒流路を示す平面図。 他の実施形態4に係る冷媒流路を示す平面図。
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1に示す熱間プレス加工装置1は、上型装置100と下型装置200を備え、加熱された平板状の金属製ワーク(例えば鋼板)Wを所定形状にプレス成形し、そのプレス状態で、プレス成形面に冷媒(冷却水)を供給することにより、ワークWを冷却する(焼入れ)。以下、本実施形態に係る熱間プレス加工装置1の各構成を説明する。
[上型装置100]
上型装置100は、ワークWを断面ハット形状に成形するためのプレス成形面101を有する上型(金型)104と、上型104を保持する上型ホルダ102とを備えている。上型104の上面105は上型ホルダ102の下面103に接触している。上型装置100は、可動型であってプレス機械のスライダに固定され、該スライダの昇降によって、下型装置200に接近したプレス位置と下型装置200から上方向に離れた待機位置とに変位する。当該スライダが上型装置100の変位機構を構成している。
上型ホルダ102には冷媒供給孔106が穿設されている。冷媒供給孔106には冷媒供給装置120が供給管120Aを介して接続されている。冷媒供給孔106は、上型104の上面105に形成された冷媒供給溝108に接続されている。冷媒供給溝108は、上型104に穿設された下方向に延びる複数の冷媒供給孔110に接続されている。
上型104の各冷媒供給孔110の下端はプレス成形面101に冷媒吐出口112として開口している。プレス成形面101には、冷媒吐出口112から吐出する冷媒をワークWの上面に接触させながらプレス成形面101の外縁部に導く冷媒案内溝130が形成されている。
上型104には複数の冷媒排出孔116が穿設されている。各冷媒排出孔116は、プレス成形面101の外縁部において冷媒排出口118として開口している。この冷媒排出口118に冷媒案内溝130が通じている。各冷媒排出孔116は上型ホルダ102に形成された冷媒排出孔114に接続されている。
冷媒供給装置120により供給される冷媒は、供給管120A、上型ホルダ102の冷媒供給孔106、上型104の冷媒供給溝108、及び冷媒供給孔110を通って、プレス成形面101に開口した冷媒吐出口112から吐出する。この冷媒は、プレス成形されたワークWで覆われた冷媒案内溝130を通ってプレス成形面101の外縁部に導かれる。冷媒がワークWに接触しながらプレス成形面101の冷媒案内溝130を流れることによって、ワークWが上側から冷却される。冷媒は、プレス成形面101の外縁部に開口した冷媒排出口118から上型104の冷媒排出孔116に流入し、上型ホルダ102の冷媒排出孔114を通って上型装置100の外部に排出される。
[下型装置200]
下型装置200は、固定型であって、上型104のプレス成形面101と相俟ってワークWを断面ハット形状に成形するプレス成形面201を有する下型(金型)204と、該下型204を保持する下型ホルダ202とを備えている。下型204の下面205は下型ホルダ202の上面203に接触している。
下型ホルダ202には冷媒供給孔206が穿設されている。冷媒供給孔206には冷媒供給装置220が供給管220Aを介して接続されている。冷媒供給孔206は、下型ホルダ202の上面203に形成された冷媒供給溝208に接続されている。冷媒供給溝208は、下型204に穿設された上方向に延びる複数の冷媒供給孔210に接続されている。
下型204の各冷媒供給孔210の上端はプレス成形面201に冷媒吐出口212として開口している。プレス成形面201には、冷媒吐出口212から吐出する冷媒をワークWの下面に接触させながらプレス成形面201の外縁部に導く冷媒案内溝230が形成されている。
下型204には複数の冷媒排出孔216が穿設されている。各冷媒排出孔216は、プレス成形面201の外縁部において冷媒排出口218として開口している。この冷媒排出口218に冷媒案内溝230が通じている。各冷媒排出孔216は下型ホルダ202に形成された冷媒排出孔214に接続されている。
冷媒供給装置220により供給される冷媒は、供給管220A、下型ホルダ202の冷媒供給孔206、冷媒供給溝208、及び下型204の冷媒供給孔210を通って、プレス成形面201に開口した冷媒吐出口212から吐出する。この冷媒は、プレス成形されたワークWで覆われた冷媒案内溝230を通ってプレス成形面201の外縁部に導かれる。冷媒がワークWに接触しながらプレス成形面201の冷媒案内溝230を流れることによって、ワークWが下側から冷却される。冷媒は、プレス成形面201の外縁部に開口した冷媒排出口218から下型204の冷媒排出孔216に流入し、下型ホルダ202の冷媒排出孔214を通って下型装置200の外部に排出される。
[下型204のプレス成形面201の冷媒流路]
図2に示すように、下型204のプレス成形面201は、ワークWから長物の断面ハット形状のプレス成形品Pを形成すべく、プレス成形品Pの長手方向に対応する長手方向LDを有する。このプレス成形面201は、ハット形状のプレス成形品Pの頂壁P1を成形する頂壁成形部201A、該頂壁成形部201Aに続く該プレス成形品Pの側壁P2を成形する相対する側壁成形部201B、並びに各側壁成形部201Bに続く該プレス成形品Pのフランジ部P3を成形するフランジ成形部201Cを備えている。
先に説明した各冷媒吐出口212は、プレス成形面201の頂壁成形部201Aにおいて、該プレス成形面201の長手方向LDに間隔をおいて開口している。本実施形態では、プレス成形面201をその長手方向に見て、冷媒吐出口212が頂壁成形部201Aの一側寄りと他側寄りに交互に、端的に言えば、ジグザグに配置されている。
冷媒案内溝230は、各冷媒吐出口212からプレス成形面201をその長手方向LDではなく横切る方向に延びている。本実施形態では、1つの冷媒吐出口212から各々独立した複数本の冷媒案内溝230が延びている。以下では、冷媒案内溝について、これを総称するときは符号「230」を使用し、個々の冷媒案内溝を特定するときは、例えば「230A」のように、符号「230」にアルファベットを付記する。
まず、頂壁成形部201Aの一側寄りの各冷媒吐出口212からは、頂壁成形部201Aを当該一側の側壁成形部201Bに向かう1本の冷媒案内溝230Aと、頂壁成形部201Aを他側の側壁成形部201Bに向かう複数本(本実施形態では3本)の冷媒案内溝230Bが延設されている。
一側の側壁成形部201Bに向かう冷媒案内溝230Aは、頂壁成形部201Aから当該一側の側壁成形部201Bを横切って、プレス成形面201の外縁部である当該一側のフランジ成形部201Cに延びている。他側の側壁成形部201Bに向かう複数本の冷媒案内溝230Bは、互いの間隔がプレス成形面201の長手方向LDに拡がって頂壁成形部201Aを当該他側の側壁成形部201Bに向かって延び、その側壁成形部201Bを横切って、プレス成形面201の外縁部である当該他側のフランジ成形部201Cに延びている。
同様に、頂壁成形部201Aの他側寄りの冷媒吐出口212からは、頂壁成形部201Aを当該他側の側壁成形部201Bに向かう1本の冷媒案内溝230Aと、頂壁成形部201Aを一側の側壁成形部201Bに向かう複数本の冷媒案内溝230Bが延設されている。
他側の側壁成形部201Bに向かう冷媒案内溝230Aは、頂壁成形部201Aから当該他側の側壁成形部201Bを横切って、当該他側のフランジ成形部201Cに延びている。一側の側壁成形部201Bに向かう冷媒案内溝230Bは、互いの間隔がプレス成形面201の長手方向LDに拡がって頂壁成形部201Aを当該一側の側壁成形部201Bに向かって延び、その側壁成形部201Bを横切って、当該一側のフランジ成形部201Cに延びている。
一側寄りの冷媒吐出口212から他側に向かって延びる複数本の冷媒案内溝230Bは、他側寄りの相隣る冷媒吐出口212の間において、この他側寄りの冷媒吐出口212と各冷媒案内溝230Bがプレス成形面201の長手方向に略等間隔に並んだ状態になるように、互いの間隔が他側に向かって末広がりになった部分を有する。
同様に、他側寄りの冷媒吐出口212から一側に向かって延びる複数本の冷媒案内溝230Bは、一側寄りの相隣る冷媒吐出口212の間において、この一側寄りの冷媒吐出口212と各冷媒案内溝230Bがプレス成形面201の長手方向に略等間隔に並んだ状態になるように、互いの間隔が一側に向かって末広がりになった部分を有する。
このような冷媒吐出口212の交互配置と、各冷媒吐出口212から延びる上記複数本の冷媒案内溝230Bの末広がり配置とにより、冷媒案内溝230がプレス成形面201の頂壁成形部201A及び側壁成形部201Bの全体に網羅された状態になっている。
プレス成形面201の外縁部である一側のフランジ成形部201Cには、プレス成形面201の長手方向LDに延びる1本の接続溝240が形成されている。この接続溝240には、一側に延びる各冷媒案内溝230が長手方向LDに間隔をおいて接続されている。また、同様に、プレス成形面201の外縁部である他側のフランジ成形部201Cにも、プレス成形面201の長手方向LDに延びる1本の接続溝240が形成されている。この接続溝240には、他側に延びる各冷媒案内溝230が長手方向LDに間隔をおいて接続されている。各冷媒吐出口212から延びる各冷媒案内溝230は、途中で分岐することなく、且つ他の冷媒案内溝と合わさることなく、一側又は他側のフランジ成形部201Cまで延びて、一側又は他側の上記接続溝240に接続されている。また、各冷媒案内溝230の途中には冷媒吐出口は設けられておらず、各冷媒案内溝230には、単一の冷媒吐出口212から冷媒が供給される。
接続溝240には、複数の上記冷媒排出口218が長手方向LDに間隔をおいて開口している。各冷媒案内溝230から冷媒が接続溝240に流入し、冷媒排出口218から排出される。各冷媒排出口218は、接続溝240における冷媒案内溝230の各接続点から離れた部位に開口している。すなわち、各冷媒排出口218は、接続溝240における相隣る冷媒案内溝接続点の中間に開口している。
プレス成形品Pのフランジ部P3は、面精度の要求度が相対的に高い部分P31(以下、「面精度要求部P31」という。)を有する。本実施形態では、面精度要求部P31は、プレス成形品Pの長手方向LDに間隔をおいて設けられた溶接予定部である。各冷媒案内溝230は、フランジ成形部201Cにおける面精度要求部P31を成形する部位ではなく、この面精度要求部P31を避けて、該要求度が低い部分を成形する部位に向かって延設されている。
[上型104のプレス成形面101の冷媒流路]
図3(平面図)は、下型204のプレス成形面201の冷媒流路と上型104のプレス成形面101の冷媒流路とを重ねて、前者を実線で示し、後者を二点鎖線で示している。
上型104のプレス成形面101は、その図示は省略するが、下型204のプレス成形面201と相俟って断面ハット形状のプレス成形品Pを形成すべく、下型204のプレス成形面201の頂壁成形部201A、側壁成形部201B及びフランジ成形部201C各々に対応する、頂壁成形部、側壁成形部及びフランジ成形部(プレス成形面101の外縁部)を備えている。そして、下型204のプレス成形面201と同じく、上型104のプレス成形面101の頂壁成形部には複数の冷媒吐出口112が開口し、フランジ成形部には複数の冷媒排出口118が開口している。そして、この冷媒吐出口112と冷媒排出口118を結ぶ冷媒案内溝130及び接続溝140が当該プレス成形面101に形成されている。
なお、符号「130」は上型104の冷媒案内溝を総称するときに使用し、個々の冷媒案内溝を特定するときは、例えば「130A」のように、符号「130」にアルファベットを付記する。
図3から明らかなように、上型104の冷媒流路は、下型204の冷媒流路と逆のパターンになっているだけで、冷媒流路の態様は下型204の場合と基本的には同じである。従って、説明が繰り返し気味になるが、以下に上型104の冷媒流路について具体的に説明する。
上型104のプレス成形面101においても、下型204と同じく、複数の冷媒吐出口112は、プレス成形面101をその長手方向LDに見て、頂壁成形部の一側寄りと他側寄りに交互に配置されている。但し、上型104の一側寄りの冷媒吐出口112は下型204の一側寄りの相隣る冷媒吐出口212の中間部位に臨み、上型104の他側寄りの冷媒吐出口112は下型204の他側寄りの相隣る冷媒吐出口212の中間部位に臨んでいる。
上型104の冷媒案内溝130も、下型204の案内溝230と同様に、各冷媒吐出口112からプレス成形面101をその長手方向ではなく横切る方向に延びている。本実施形態では、1つの冷媒吐出口112から各々独立した複数本の冷媒案内溝130A,130Bが延びている。
すなわち、頂壁成形部の一側寄りの各冷媒吐出口112からは、該頂壁成形部から当該一側の側壁成形部を横切って当該一側のフランジ成形部に延びる1本の冷媒案内溝130Aと、互いの間隔がプレス成形面101の長手方向LDに拡がって頂壁成形部を当該他側の側壁成形部に向かって延び、その側壁成形部を横切って当該他側のフランジ成形部に延びる複数本の冷媒案内溝130Bが延設されている。
同様に、頂壁成形部の他側寄りの冷媒吐出口112からは、該頂壁成形部から当該他側の側壁成形部を横切って当該他側のフランジ成形部に延びる1本の冷媒案内溝130Aと、互いの間隔がプレス成形面101の長手方向LDに拡がって頂壁成形部を一側の側壁成形部に向かって延び、その側壁成形部を横切って、当該一側のフランジ成形部に延びる複数本の冷媒案内溝130Bが延設されている。
冷媒案内溝130は、フランジ成形部における面精度要求部P31ではなく、該要求度が低い部分を成形する部位に向かって延設されている。
一側寄りの冷媒吐出口112から他側に向かって延びる複数本の冷媒案内溝130Bは、他側寄りの相隣る冷媒吐出口112の間において、この他側寄りの冷媒吐出口112と各冷媒案内溝130Bがプレス成形面101の長手方向LDに略等間隔に並んだ状態になるように、互いの間隔が他側に向かって末広がりになった部分を有する。
同様に、他側寄りの冷媒吐出口112から一側に向かって延びる複数本の冷媒案内溝130Bも、一側寄りの相隣る冷媒吐出口112の間において、この一側寄りの冷媒吐出口112と各冷媒案内溝130Bがプレス成形面101の長手方向LDに略等間隔に並んだ状態になるように、互いの間隔が一側に向かって末広がりになった部分を有する。
このような冷媒吐出口112の交互配置と、各冷媒吐出口112から延びる複数本の冷媒案内溝130Bの末広がり配置とにより、冷媒案内溝130がプレス成形面101の頂壁成形部及び側壁成形部の全体に網羅された状態になっている。
プレス成形面101の外縁部である一側及び他側のフランジ成形部の各々には、プレス成形面101の長手方向LDに延びる1本の接続溝140が形成されている。この接続溝140に、一側又は他側に延びる各冷媒案内溝130が長手方向LDに間隔をおいて接続されている。各冷媒吐出口112から延びる各冷媒案内溝130は、途中で分岐することなく、且つ他の冷媒案内溝と合わさることなく、フランジ成形部まで延びて、上記接続溝140に接続されている。また、各冷媒案内溝130の途中には冷媒吐出口は設けられておらず、各冷媒案内溝130には、単一の冷媒吐出口112から冷媒が供給される。
各冷媒排出口118は、接続溝140における冷媒案内溝130の各接続点から離れた部位、すなわち、接続溝140における相隣る冷媒案内溝接続点の中間に開口している。各冷媒案内溝130から冷媒が接続溝140に流入し、冷媒排出口118から排出される。
[実施形態の作用効果]
加熱されたワークWは、上型装置100の下降により断面ハット形状にプレス成形され、そのプレス状態で、上型104及び下型204各々のプレス成形面101,201に冷媒吐出口112,212から冷媒が供給される。各冷媒吐出口112,212からは3本以上の互いに独立した冷媒案内溝130,230が延設されている。従って、1つの冷媒吐出口112,212当たりの冷媒案内溝130,230によるワークWの冷却範囲が広い。
上述の如く、冷媒案内溝130,230は、いずれも途中で分岐することなく、且つ他の冷媒案内溝と合わさることなく、冷媒吐出口112,212からフランジ成形部までプレス成形面101,201を横切る方向に延びている。また、各冷媒案内溝130,230に冷媒を供給する冷媒吐出口は1つである。また、プレス成形面の相対的に位置が高い頂壁成形部に冷媒吐出口112,212は開口し、相対的に位置が低いフランジ成形部に排出口が開口している。
従って、各冷媒吐出口112,212から吐出する冷媒は、各冷媒案内溝130,230において流量が変化することなく、また、合流や衝突による滞留を生ずることなく、プレス成形面101,201を横切る方向に円滑に流れるから、プレス成形面101,201の外縁部まで素早く行き渡る。よって、冷媒吐出口112,212付近とフランジ成形部付近とで冷媒の温度や冷却時間に大きな差を生ずることが避けられ、従って、プレス成形品Pはプレス成形面を横切る方向においては比較的均等に冷却されるため、焼入れ強度が比較的均質になる。
そうして、冷媒吐出口112,212はプレス成形面101,201の長手方向に間隔をおいて設けられ、各冷媒吐出口112,212から延びる冷媒案内溝130,230がプレス成形面101,201の全体を網羅しているから、プレス成形面101,201の長手方向において、冷媒吐出口112,212から吐出する冷媒によるワークWの冷却性に大きな差を生ずることは避けられる。
よって、当該熱間プレス加工装置によれば、プレス成形面の長手方向及びプレス成形面を横切る方向において強度の均質性が高いプレス成形品を得ることができる。
ここに、冷媒は、ワークWとの熱交換によって、冷媒吐出口112,212から離れるに従って温度が高くなる。従って、ワークWの冷却は、冷媒吐出口112,212付近が最も強く、そこから離れるほど弱くなる。これに対して、上記実施形態では、冷媒吐出口112,212がプレス成形面101,201の一側寄りと他側寄りに交互に配置されているから、ワークWの幅方向における一箇所が強く冷却される(焼入れ強度が高くなる)ことが避けられ、ワークWの幅方向(プレス成形面101,201を横切る方向)における強度の均質性が高くなる。
しかも、上型104の冷媒吐出口112と下型204の冷媒吐出口212は、上記交互配置がてれこ(互いに逆のパターンの交互配置)になっているから、すなわち、上型104と下型204は互いの冷媒よる冷却性が高い部分と低い部分が相対する関係になっているから、ワークWの幅方向における強度の均質性がさらに高くなる。
また、冷媒案内溝130,230は、プレス成形品Pの面精度要求部P31を避けて、フランジ成形部の面精度の要求度が低い部分を成形する部位に向かって延設されているから、面精度要求部P31に焼入れ歪みを生ずることが軽減される。従って、上記実施形態の場合で言えば、プレス成形品Pは、そのフランジでの他の部品との溶接性の低下が避けられるから、強度部品とする上で有利になる。
さらに、冷媒案内溝130,230によってフランジ成形部まで案内された冷媒は、接続溝140,240に流入して、冷媒排出口118,218に至る。この冷媒排出口118,218は、接続溝140,240における冷媒案内溝130,230の接続点から離れた部位に開口している。従って、冷媒案内溝130,230の冷媒は、必ず、接続溝140,240を通って冷媒排出口118,218に流入し、接続溝140,240を通らずに冷媒排出口118,218に直接流入して排出されることが避けられる。このように、冷媒がフランジ成形部の接続溝140,240を流れることによって、プレス成形品Pのフランジの冷却(焼入れ)に有利になる。
また、冷媒が冷媒案内溝130,230から接続溝140,240に一旦流入するということは、接続溝140,240が冷媒の流路抵抗となるということである。特に、接続溝140,240における相隣る冷媒案内溝130,230の各接続点間のうち、冷媒排出口が開口していない接続点間では、相隣る接続点各々から当該接続点間に流入する冷媒同士が干渉するため、冷媒の流れが滞りやすく、そのため、流路抵抗が大きくなる。この流路抵抗の意味するところについて以下説明する。
まず、ワークWがプレス成形面101,201に隙間なく接触している部位では、冷媒が冷媒案内溝130,230に充満した状態で流れ、若干でも隙間がある部位では冷媒が充満した状態になりにくい。一方、図4に示すように、冷媒がワークWに接触すると、冷媒の一部がワークWによって加熱されて蒸気になるため、ワークWと冷媒の液体部分Fの間に蒸気膜Vを生ずる。このような蒸気膜Vを生ずると、冷媒の液体部分FとワークWとの十分な接触が得られず、冷媒によるワークWの冷却効率が低くなる。
冷媒案内溝130,230の冷媒が充満しやすい部位においては、上述の接続溝140,240への冷媒の流入によって、冷媒の流路抵抗が大きくなると、冷媒吐出圧の増大によって冷媒の充満度が大きくなる。これにより、ワークWの表面の蒸気膜Vが冷媒の液体部分Fによって押し潰され、或いは押し流されやすくなり、冷媒の液体部分FとワークWとの十分な接触が確保されるから、蒸気膜Vによる冷却効率の低下が抑制される。
冷媒案内溝130,230の冷媒が充満しにくい部位においても、上述の接続溝140,240への冷媒の流入によって、冷媒の流路抵抗が大きくなると、冷媒が充満状態になりやすくなる。そして、冷媒が充満状態になることによって上述の蒸気膜Vが形成されても、流路抵抗の増大により、蒸気膜Vが冷媒の液体部分Fによって押し流されやすくなるから、冷却効率の低下が抑制される。
なお、上記実施形態では、冷媒案内溝130A,230Aの本数は、いずれも1本であるが、複数本であってもよい。
また、上記実施形態では、冷媒案内溝130B,230Bの本数は、いずれも3本であるが、2本であってもよく、或いは4本以上であってもよい。冷媒案内溝130B,230Bの本数は冷媒案内溝130A,230Aの本数よりも多いことが好ましい。
[冷媒流路に関する他の実施形態]
−他の実施形態1−
図5に示す実施形態について説明する。複数の冷媒吐出口212が下型204のプレス成形面201の頂壁成形部201Aに開口し、各冷媒吐出口212からプレス成形面201を横切る方向に冷媒案内溝230が延びている点は、先の実施形態と同じである。相違点は、本実施形態では、複数の冷媒吐出口212が、頂壁成形部201Aの幅方向の中央付近において、プレス成形面201の長手方向LDに間隔をおいて開口している点である。
相隣る2つの冷媒吐出口212をみたとき、一方の冷媒吐出口212からは1本の冷媒案内溝230Aがプレス成形面201の一側に向かって延び、複数本の冷媒案内溝230Bが互いの間隔をプレス成形面201の長手方向LDに拡げてプレス成形面201の他側に向かって延び、他方の冷媒吐出口212からは1本の冷媒案内溝230Aがプレス成形面201の他側に向かって延び、複数本の冷媒案内溝230Bが互いの間隔をプレス成形面201の長手方向LDに拡げてプレス成形面201の一側に向かって延びている点、並びに接続溝240及び冷媒排出口218の構成は先の実施形態と実質的には同じある。
本実施形態は、冷媒吐出口212がプレス成形面201の長手方向LDに略直線状に並ぶから、冷媒吐出口212の配置スペースを幅広くとる必要がない。従って、例えば、頂壁成形部201Aの幅が狭く、冷媒吐出口をジグザグに配置するスペースをとるのが難しいケースに本実施形態は適する。
上型の冷媒流路についても、下型204と同様に、複数の冷媒吐出口を頂壁成形部の幅方向の中央部において、プレス成形面の長手方向に間隔をおいて略直線状に並設することができる。この場合、下型側の冷媒吐出口と上型側の冷媒吐出口とは、上下に相対しないように、プレス成形面201の長手方向LDにずらすことが好ましい。
−他の実施形態2−
図6に示す実施形態は、複数の冷媒吐出口212が頂壁成形部201Aの幅方向の中央付近において、プレス成形面201の長手方向LDに間隔をおいて開口し、各冷媒吐出口212からプレス成形面201を横切る方向に冷媒案内溝230が延びている点は他の実施形態1と同じである。そして、冷媒案内溝としては、冷媒吐出口212からプレス成形面201の片側に向かって延びる複数本の冷媒案内溝230Bを備える点も他の実施形態1と同じであるが、その反対側に向かって延びる冷媒案内溝230Aに相当するものがない点で相違する。
複数本の冷媒案内溝230Bが互いの間隔をプレス成形面201の長手方向LDに拡げてプレス成形面201の一側に向かって延びている点、並びに接続溝240及び冷媒排出口218の構成は先の実施形態と実質的には同じある。
本実施形態においても、冷媒案内溝230をプレス成形面201の全体にわたって網羅的に配置することができる。
上型の冷媒流路についても、下型204と同様に構成することができる。この場合、下型側の冷媒吐出口と上型側の冷媒吐出口とは、上下に相対しないように、プレス成形面201の長手方向LDにずらすことが好ましい。
−他の実施形態3−
図7に示す実施形態では、複数の冷媒吐出口212が頂壁成形部201Aの幅方向の中央部において、プレス成形面201の長手方向LDに間隔をおいて開口し、各冷媒吐出口212からプレス成形面201を横切る方向に冷媒案内溝230が延びている点は他の実施形態1と同じであるが、冷媒吐出口212からプレス成形面201の一側に向かって延びる冷媒案内溝230A及び他側に向かって延びる冷媒案内溝230Bが共に複数本である点で相違する。複数本の冷媒案内溝230A,230Bは、互いの間隔をプレス成形面201の長手方向LDに拡げてプレス成形面201の両側に向かって延びている。接続溝240及び冷媒排出口218の構成は先の実施形態と実質的には同じある。
本実施形態においても、冷媒案内溝230をプレス成形面201の全体にわたって網羅的に配置することができる。
上型の冷媒流路についても、下型204と同様に構成することができる。この場合、下型側の冷媒吐出口と上型側の冷媒吐出口とは、上下に相対しないように、プレス成形面201の長手方向LDにずらすことが好ましい。
−他の実施形態4−
図8に示す実施形態では、複数の冷媒吐出口212が頂壁成形部201Aの幅方向の中央部とその両側部各々において、プレス成形面201の長手方向LDに間隔をおいて開口し、各冷媒吐出口212からプレス成形面201を横切る方向に冷媒案内溝230が延びている。
すなわち、頂壁成形部201Aの幅方向の中央部に開口した冷媒吐出口212からは、プレス成形面201の一側に向かって複数本の冷媒案内溝230Cが延設されているとともに、プレス成形面201の他側に向かって複数本の冷媒案内溝230Dが延設されている。頂壁成形部201Aの幅方向の一側部に開口した冷媒吐出口212からは、プレス成形面201の他側に向かって1本の冷媒案内溝230Eが延設され、プレス成形面201の一側に向かって1本の冷媒案内溝230Fが延設されている。頂壁成形部201Aの幅方向の他側部に開口した冷媒吐出口212からは、プレス成形面201の一側に向かって1本の冷媒案内溝230Gが延設され、プレス成形面201の他側に向かって1本の冷媒案内溝230Hが延設されている。その他の接続溝240及び冷媒排出口218の構成は先の実施形態と実質的には同じある。
本実施形態は、頂壁成形部201Aに冷媒吐出口212の配設スペースを広く確保することができるケースに適しており、上記構成により、冷媒案内溝230をプレス成形面201の全体にわたって網羅的に配置することができる。
上型の冷媒流路についても、下型204と同様に構成することができる。この場合、下型側の冷媒吐出口と上型側の冷媒吐出口とは、上下に相対しないように、プレス成形面201の長手方向LDにずらすことが好ましい。
1 熱間プレス加工装置
101 上型のプレス成形面
102 上型ホルダ
104 上型
112 上型の冷媒吐出口
118 上型の冷媒排出口
130 上型の冷媒案内溝
140 上型の接続溝
201 下型のプレス成形面
201A 頂壁成形部
201B 側壁成形部
201C フランジ成形部(プレス成形面の外縁部)
202 下型ホルダ
204 下型
212 下型の冷媒吐出口
218 下型の冷媒排出口
230 下型の冷媒案内溝
240 下型の接続溝
W ワーク
P プレス成形品
P31 面精度要求部

Claims (8)

  1. 加熱された金属製ワークのプレス成形及び当該プレス状態での冷媒による冷却を行なう熱間プレス加工装置であって、
    各々上記ワークを所定形状にプレス成形するための対応するプレス成形面を備えた上型と下型を備え、
    上記上型及び下型の少なくとも一方は、
    上記プレス成形面に開口した上記冷媒が吐出する冷媒吐出口と、
    上記プレス成形面に形成され、上記冷媒吐出口から吐出する冷媒を上記ワークに接触させながら上記プレス成形面の外縁部に導く複数本の冷媒案内溝と、
    上記複数本の冷媒案内溝が接続され、該各冷媒案内溝から上記冷媒が流入する上記プレス成形面の外縁部に形成された1本の接続溝と、
    上記接続溝に開口した冷媒排出口とを備え、
    上記冷媒排出口は、上記接続溝における上記各冷媒案内溝の接続点から離れた部位に開口していることを特徴とする熱間プレス加工装置。
  2. 請求項1において、
    上記プレス成形面には上記冷媒吐出口が間隔をおいて複数設けられていることを特徴とする熱間プレス加工装置。
  3. 請求項2において、
    上記プレス成形面は長手方向を有し、
    上記プレス成形面の少なくとも一部では、上記冷媒吐出口が該プレス成形面を上記長手方向に見て該プレス成形面の一側寄りと他側寄りに交互に配置され、
    上記プレス成形面の一側寄りに配置された冷媒吐出口各々から上記冷媒案内溝が上記プレス成形面の他側に向かって複数本延び、
    上記プレス成形面の他側寄りに配置された冷媒吐出口各々から上記冷媒案内溝が上記プレス成形面の一側に向かって複数本延びていることを特徴とする熱間プレス加工装置。
  4. 請求項3において、
    上記上型及び下型各々が上記交互に配置された複数の冷媒吐出口及びこの複数の冷媒吐出口各々から延びる上記冷媒案内溝を備え、
    上記上型及び下型の一方の上記一側寄りに配置された冷媒吐出口は他方の上記一側寄りに配置された相隣る冷媒吐出口の中間部位に臨み、上記上型及び下型の一方の上記他側寄りに配置された冷媒吐出口は他方の上記他側寄りに配置された相隣る冷媒吐出口の中間部位に臨んでいることを特徴とする熱間プレス加工装置。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか一において、
    上記プレス成形面は長手方向を有し、
    上記冷媒案内溝は、上記冷媒吐出口から上記プレス成形面をその長手方向ではなく横切る方向に延びていることを特徴とする熱間プレス加工装置。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか一において、
    上記上型及び下型各々のプレス成形面は、上記ワークから断面略ハット形状のプレス成形品を得るべく、該ハット形状のプレス成形品の頂壁を成形する頂壁成形部、該頂壁成形部に続く該プレス成形品の側壁を成形する相対する側壁成形部、並びに各側壁成形部に続く該プレス成形品のフランジ部を成形するフランジ成形部を備え、
    上記冷媒吐出口は上記プレス成形面の上記頂壁成形部に開口し、
    上記冷媒案内溝は上記頂壁成形部の冷媒吐出口から上記側壁成形部を通って上記プレス成形面の外縁部である上記フランジ成形部に延び、
    上記フランジ成形部に冷媒排出口が開口していることを特徴とする熱間プレス加工装置。
  7. 請求項6において、
    上記プレス成形品の上記フランジ部は、面精度の要求度が相対的に高い部分と低い部分を有し、
    上記冷媒案内溝は、上記フランジ成形部の上記面精度の要求度が高い部分ではなく、該要求度が低い部分を成形する部位に向かって延設されていることを特徴とする熱間プレス加工装置。
  8. 請求項1乃至請求項7のいずれか一において、
    上記冷媒は液体であることを特徴とする熱間プレス加工装置。
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