JP2020116601A - プレス成形方法 - Google Patents

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Hiroki Ogiwara
裕樹 荻原
簑手 徹
Toru Minote
徹 簑手
亮伸 石渡
Akinobu Ishiwatari
亮伸 石渡
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Abstract

【課題】ハット型断面形状のプレス成形品のスプリングバックを抑制するプレス成形方法を提供する。【解決手段】本発明に係るプレス成形方法は、天板部3と、天板部3から連続する縦壁部5と、縦壁部5から連続するフランジ部7とを有するハット型断面形状のプレス成形品1を成形するものであって、金属板27を、プレス成形品1の目標形状と同形状の天板部3及びフランジ部7と、外側に突出した段差部13が形成された段差部付き縦壁部15と、を有する中間成形品11に成形する第1成形工程と、中間成形品11を目標形状のプレス成形品1に成形する第2成形工程と、を備え、段差部13は、その天板部側の端部を凹状に屈曲した凹状R部13aとし、フランジ部側の端部を凸状に屈曲した凸状R部13bとすることを特徴とするものである。【選択図】 図1

Description

本発明は、ハット型断面形状のプレス成形品のプレス成形方法に関する。
プレス成形品をプレス成形により製作した場合、成形後にプレス成形品を金型から離型すると弾性回復(スプリングバック)により該プレス成形品に形状不良が生じ、目標形状に成形することが困難になる。そのため、スプリングバックを抑制するためのプレス成形方法の開発が望まれている。
これまでに、天板部と縦壁部とフランジ部とを有するハット型断面形状のプレス成形品のスプリングバックによる壁反りを抑制するプレス成形方法がいくつか報告されている。
例えば、特許文献1には、成形目標形状における縦壁部の横壁部側の端部同士の間隔が成形部材の成形目標形状の縦壁部の横壁部側の端部同士の間隔に対して短く形成された仮成形体を絞り成形し、その後、成形目標形状にて縦壁部を押し広げる技術が開示されている。そして、この技術によれば、仮成形体の縦壁部を逆曲げ、曲げ戻しすることができ、仮成形体の縦壁部に存在した壁反りの原因となる応力が解消され、成形金型から離型した後の壁反りを抑制できるとされている。
また、特許文献2では、特許文献1と同様、成形目標形状よりもパンチ底部が小さくなるような中間成形品を成形し、次工程にて目標形状に成形することで、離型後のスプリングバックによる壁反りを相殺する変形を残留させる技術が開示されている。
特開2008−307557号公報 特許4681420号公報
ハット型断面形状のプレス成形品のスプリングバックによる壁反りを抑制するためには、例えば、ドロー成形において曲げ曲げ戻し変形される縦壁部に付与される反りによって生じる応力を如何にして緩和若しくは相殺するように適切な部位に応力や変形を付与することが重要である。
特許文献1及び特許文献2に開示されているプレス成形方法は、第1成形工程にて中間成形体を成形し、第2成形工程にて、縦壁部を張り出すことにより、第1成形工程において中間成形体の縦壁部の内側に加わる圧縮応力、外側に加わる引張応力が作用しないように壁開きの駆動応力を相殺する応力や変形が付与された中間成形体を成形した後に、さらに第2成形工程で縦壁部を張り出して目標形状のハット型断面形状のプレス成形部品を成形するものである。
しかしながら、これらの方法では、第2成形工程にて縦壁部の張り出しにおける内側の圧縮応力、外側の引張応力が加わって、離型後における縦壁部の壁反りを解消できず、しかも、成形されたプレス成形部品のフランジ部の目標形状に対する位置が変化してしまう。そのため、該フランジ部を介して他の部品と接合するに際して問題が生じる場合があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、ハット型断面形状のプレス成形品を成形した場合において、他の部品と接合されるフランジ部のスプリングバックによる位置の変化を抑制することができるプレス成形方法を提案することを目的とする。
(1)本発明に係るプレス成形方法は、天板部と、該天板部から連続する縦壁部と、該縦壁部から連続するフランジ部とを有するハット型断面形状のプレス成形品を成形するものであって、金属板を、前記プレス成形品の目標形状と同形状の天板部及びフランジ部と、外側に突出した段差部が形成された段差部付き縦壁部と、を有する中間成形品に成形する第1成形工程と、該中間成形品を前記目標形状のプレス成形品に成形する第2成形工程と、を備え、前記第1成形工程における段差部は、その天板部側の端部に凹状に屈曲する凹状R部を有し、フランジ部側の端部に凸状に屈曲する凸状R部を有していることを特徴とするものである。
本発明においては、天板部と、該天板部から連続する縦壁部と、該縦壁部から連続するフランジ部とを有するハット型断面形状のプレス成形品を成形するものであって、金属板を、前記プレス成形品の目標形状と同形状の天板部及びフランジ部と、外側に突出した段差部が形成された段差部付き縦壁部と、を有する中間成形品に成形する第1成形工程と、該中間成形品を前記目標形状のプレス成形品に成形する第2成形工程と、を備え、前記第1成形工程における段差部は、その天板部側の端部に凹状に屈曲する凹状R部を有し、フランジ部側の端部に凸状に屈曲する凸状R部を有していることにより、前記プレス成形品の離型後における前記縦壁部の壁反りを抑制し、前記プレス成形品を離型した後のスプリングバックによるフランジ部の位置の変化を抑制することができる。
本発明の実施の形態に係るプレス成形方法において、(a)第1成形工程で成形する中間成形品、及び、(b)目標形状のプレス成形品、の長手方向直交断面図である。 本発明の実施の形態に係るプレス成形方法において、(a)中間成形品の成形に用いる第1の金型、及び、(b)目標形状のプレス成形品の成形に用いる第2の金型、の一例を示す断面図である。 ハット型断面形状のプレス成形品の離型後におけるスプリングバック(縦壁部の壁反り、フランジ部のはね)を説明する図である。 本実施の形態に係るプレス成形方法において、中間成形品を目標形状のプレス成形品に成形する過程において段差部付き縦壁部に生じるモーメントを示す図である。 本実施の形態に係るプレス成形方法において、中間成形品の段差部付き縦壁部に形成する段差部の形状を説明する図である。 実施例において、中間成形品及び目標形状のプレス成形品の成形に用いた金型の形状及び寸法を示す図である。 実施例において、離型後におけるプレス成形品のフランジ部のはね量を説明する図である。 実施例において、引張強度440MPa級の鋼板を用いて成形したプレス成形品の離型後の形状とフランジ部のはね量の解析結果である((a)従来例1、(b)発明例1)。 実施例において、引張強度980MPa級の鋼板を用いて成形したプレス成形品の離型後の形状とフランジ部のはね量の解析結果である((a)従来例2、(b)発明例2)。
本発明の実施の形態に係るプレス成形方法は、図1(b)に例示するような、天板部3と、天板部3から連続する縦壁部5と、縦壁部5から連続するフランジ部7とを有するハット型断面形状のプレス成形品1を成形するものであって、図1(a)に示すような中間成形品11に成形する第1成形工程と、中間成形品11を目標形状のプレス成形品1に成形する第2成形工程と、を備えたものである。
以下、上記の各工程について説明する。
<第1成形工程>
第1成形工程は、図2(a)に例示するように、ダイ23とパンチ25とを備えた第1の金型21を用いて、金属板27を、プレス成形品1(図1(b))の目標形状と同形状の天板部3及びフランジ部7と、外側に突出した段差部13が形成された段差部付き縦壁部15と、を有する中間成形品11(図1(a))を成形する工程である。
段差部13は、その天板部側の端部に外側に向かって凹状に屈曲する凹状R部13aと、フランジ部側の端部に外側に向かって凸状に屈曲する凸状R部13bと、凹状R部13aと凸状R部13bとの間に設けられてそれぞれのR止まりと接続する接続面部13cと、を有する。
そして、凹状R部13aは、R止まりにて天板部3から連続する天板部側の縦壁部15aに接続している。一方、凸状R部13bは、R止まりにてフランジ部7から連続するフランジ部側の縦壁部15bに接続している。
これにより、段差部13が形成された段差部付き縦壁部15は、天板部側の縦壁部15aに比べてフランジ部側の縦壁部15bが外側に突出した段差となる形状である。
<第2成形工程>
第2成形工程は、図2(b)に例示するように、ダイ33とパンチ35とパッド37を備えた第2の金型31を用いて、中間成形品11を目標形状のプレス成形品1に成形する工程である。ここで、パッド37は、パンチ35のパンチ底部35aと協働して中間成形品11の天板部3を押さえるものである。
次に、本実施の形態に係るプレス成形方法により、スプリングバックによるフランジ部7の位置の変化を抑制することができる理由を以下に説明する。
図2(b)に示すような第2の金型31を用いて、1工程で金属板を目標形状のプレス成形品1に成形すると、プレス成形品1の離型後においては、図3に示すように、パンチ肩R部4の開き(天板部3と縦壁部5の開き角度の増加)と縦壁部5の壁反りの双方のスプリングバックが複合することにより、左右の縦壁部5の開口幅が目標形状(成形下死点形状)の開口幅よりも開くように変形する。
プレス成形品1のフランジ部7を他の部品と接合(例えば、スポット溶接)させるためには、他の部品の接合面(例えば、当該他の部品のフランジ部)に対するフランジ部7の位置を合せる必要がある。しかしながら、図3に示すようにパンチ肩R部の開きや壁反りが生じると、フランジ部7の位置が変化、すなわちフランジ部7のはねが生じ、他の部品と接合できない場合があった。特に、このようなフランジ部7のはねは、金属板の材料強度が高くなると顕著であり、目標形状から大幅に乖離する。
これに対し、本発明に係るプレス成形方法は、段差部付き縦壁部15が形成された中間成形品11を第2成形工程において目標形状のプレス成形品1に成形する過程において、図4に示すように、パンチ肩R部17、段差部付き縦壁部15の凹状R部13a及びダイ肩R部19におけるモーメントと逆向きのモーメントが凸状R部13bが付与される。
そして、パンチ肩R部17、凹状R部13a及びダイ肩R部19に付与されたモーメントは離型後のスプリングバック成分、すなわち、外側に開く成分となるのに対し、凸状R部13bに付与されたモーメントは離型後のスプリングゴー成分、すなわち、内側に閉じる成分となる。
そのため、第2成形工程で成形したプレス成形品1の離型後においては、パンチ肩R部17、凹状R部13a及びダイ肩R部19におけるスプリングバック成分と凸状R部13bにおけるスプリングゴー成分とが打ち消し合い、縦壁部5のスプリングバック(壁反り)が抑制される。その結果、プレス成形品1の離型後におけるフランジ部7の位置の変化を低減することができる。
なお、本発明に係るプレス成形方法において、段差部付き縦壁部15に形成される段差部13の形状は、図5に示すように、凹状R部13aの曲率半径Ra、凸状R部13bの曲率半径Rb、段差部13の高さh及び段差部の幅Wにより規定することができる。そして、凹状R部13aの曲率半径Ra、凸状R部13bの曲率半径Rb、段差部13の高さh及び段差部の幅Wは、成形に供する金属板の限界における曲げ半径と板厚との比をr/t、中間成形品11の目標成形高さをH及び天板部3の長さをLとしたとき、以下に述べる範囲内に設定することが好ましい。
まず、段差部13の凹状R部13aの曲率半径Ra、凸状R部13bの曲率半径Rbは、r/t≦(Ra、Rb)<H/3の関係を満たすことが好ましい。
凹状R部13aの曲率半径Ra、凸状R部13bの曲率半径Rbがr/t未満の場合、第1成形工程において凹状R部13aや凸状R部13bに材料割れが生じるおそれがある。また、中間成形品11のパンチ肩R部17の曲率半径とダイ肩R部19の曲率半径が凹状R部13aの曲率半径Raや凸状R部13bの曲率半径Rbと等しい場合には、曲率半径を4箇所配置する幾何学形状の制約(図5(c))から曲率半径RがH/3以上の段差部13は形成することができない。
また、段差部13の高さhは、図5(b)に示すように、フランジ部7から凸状R部13bのR止まり(凸状R部13bと接続面部13cとの境界)までの高さとし、H/2≦h≦2H/3の関係を満たすことが好ましい。
段差部13の高さhを変更することで離型後における凸状R部13bでのスプリングゴー成分によるフランジ部側の縦壁部15bの位置変化を調整することができる。そして、高さhがH/2未満の場合、フランジ部側の縦壁部15bの位置変化が過小となり、高さhが2H/3超えの場合、フランジ部側の縦壁部15bの位置変化が過大となり、その結果、フランジ部7のはねを抑制できないおそれがある。
さらに、段差部13の幅Wは、段差部13における凹状R部13aのR止まりと凸状R部13bのR止まりとの間の距離、すなわち、接続面部13cの幅として、0≦W≦L/2、の関係を満たすことが好ましい。
ここで、幅W=0の場合は、凹状R部13aと凸状R部13bとがそれぞれのR止まりにて直接つながっているものである。
また、幅WがL/2以上の場合、第2成形工程において、段差部13の幅Wの部位の反りが大きくなり、壁反りを助長させるため、好ましくない。
段差部13の形状を上記の好適範囲内に設定することによるフランジ部7のはねを抑制することができるという効果に関しては、後述する実施例において実証する。
なお、図1(a)に示す中間成形品11は、中間成形品11の長手方向直交断面において天板部側の縦壁部15aとフランジ部側の縦壁部15bとが平行のものであったが、本発明は、天板部側の縦壁部15aとフランジ部側の縦壁部15bとが平行でないものであってもよい。
さらに、図1(a)に示す中間成形品11は、接続面部13cは平面形状であって天板部3と平行のものであったが、本発明は、接続面部13cと天板部3とが平行でないものであってもよい。
また、上記の説明において、第1成形工程(図2(a)参照)及び第2成形工程(図2(b)参照)は、いずれもフォーム成形で中間成形品11及び目標形状のプレス成形品1に成形するものであったが、本発明は、第1成形工程及び第2成形工程の成形工法をこれに限定するものではない。
さらに、上記の説明では、第1成形工程では、図2(a)に示すように、金属板27をダイ23とパンチ25により成形するものであったが、パッドを用いて金属板27を押さえて成形してもよい。また、第2成形工程では、パッド37を用いずに成形してもよい。
なお、上記の説明において、第1成形工程で成形される中間成形品11の成形高さHは、第2成形工程において中間成形品11を成形したときに目標形状のプレス成形品の成形高さHとしたとき、以下に示す式により決定してもよい。
H0≦H+W+Rp+Ra+Rb+Rd
ここで、Wは段差部13の幅、Rpはパンチ肩部の曲率半径、Rdはダイ肩部の曲率半径である(図5参照)。
本発明に係るプレス成形方法の作用効果について確認するため、プレス成形とスプリングバックのCAE解析を行ったので、その結果について以下に説明する。
本実施例では、図1(b)に示すような、天板部3と縦壁部5とフランジ部7とを有するハット型断面形状のプレス成形品1を成形対象とした。プレス成形品1の目標形状の寸法は、天板部3の長さLを30mm、目標成形高さH0を53mm、フランジ部7の幅を20mmとした。また、パンチ肩R部4及びダイ肩R部6の曲率半径はいずれも4mmとした。
このような目標形状のプレス成形品1を、図6(a)に示す形状及び寸法の第1の金型21を用いて金属板27を中間成形品11(図1(a))に成形する第1成形工程と、図6(b)に示す形状及び寸法の第2の金型31を用いて中間成形品11を目標形状のプレス成形品1(図1(b))に成形する第2成形工程のプレス成形解析を行った。
次いで、第2成形工程において成形下死点まで成形されたプレス成形品1の離型後におけるスプリングバック解析を行った。
第1成形工程で成形される中間成形品11は、図1(a)に示すように、段差部付き縦壁部15に形成された段差部13が目標形状の縦壁部5(図1(b))に比べて外側に突出する形状とした。
中間成形品11の天板部3及びフランジ部7は、目標形状のプレス成形品1の天板部3及びフランジ部7と同じ形状となるよう、天板部3の長さをL=30mm、フランジ部7の幅を20mm、パンチ肩R部17とダイ肩R部19の曲率半径をそれぞれ4mmとし、目標成形高さをH=35mmとした。
さらに、段差部13の凸状R部13bの曲率半径R、段差部13の高さh、及び段差部13の幅Wを、前述の本実施の形態で説明した本発明の好適範囲内となるよう、R=4mm、h=17.5mm、W=6mmとした。
そして、スプリングバック解析においては、離型後におけるプレス成形品1の形状を求め、スプリングバックによるフランジ部7のはね量を求めた。
フランジ部7のはね量は、図7に示すように、目標形状のフランジ部7を基準面とし、離型後のフランジ部7中央の評価点(図7中の黒丸)の成形高さ方向における位置より算出した。
表1に、本実施例で用いた金属板27の材料強度と、第1成形工程で形成する段差部13の凹状R部13aの曲率半径Ra及び凸状R部13bの曲率半径Rb、段差部13の高さh及び幅Wと、スプリングバック解析により求めたフランジ部7のはね量をまとめて示す。
表1において、発明例1、発明例2は、本発明のプレス成形方法により、段差部13が形成された中間成形品11を目標形状のプレス成形品1に成形したものである。また、従来例1、従来例2は、比較対象として、従来のプレス成形方法により目標形状のプレス成形品を1工程で成形したものである。
図8に、材料強度440MPa級の鋼板を用いた従来例1及び発明例1に係るプレス成形品1のスプリングバック解析により得られた断面形状を示す。
従来例1(図8(a))及び発明例1(図8(b))ともに、プレス成形品1に壁反りが生じてフランジ部7のはねが生じている。しかし、従来例1においては、フランジ部7のはね量が2.0mmであるのに対し、発明例1においては、フランジ部7のはね量が1.6mmであり、従来例1よりも低減した。
さらに、発明例1において、離型後のプレス成形品1を目標形状と比較すると、縦壁部5においては第1成形工程で成形された段差部13の形状がわずかに残っているものの、フランジ部7の位置は目標形状と概ね一致した。
図9に、材料強度980MPa級の鋼板を用いた従来例2及び発明例2に係るプレス成形品1のスプリングバック解析により得られた断面形状を示す。
前述の図8に示した結果と同様、従来例2(図9(a))及び発明例2(図9(b))ともに、プレス成形品1に壁開きが生じてフランジ部7のはねが生じている。しかし、従来例2においては、フランジ部7のはね量が6.2mmであるのに対し、発明例1においては、フランジ部7のはね量が4.2mmであり、従来例2よりも低減した。
以上より、本発明に係るプレス成形方法において、目標形状の縦壁部よりも外側に突出する段差部が形成された段差部付き縦壁部を有する中間成形品を成形し、次いで目標形状のプレス成形品に成形することで、スプリングバックによる縦壁部の壁反りを抑制し、フランジ部のはねを低減することができることが示された。
1 プレス成形品(目標形状)
3 天板部
4 パンチ肩R部
5 縦壁部
6 ダイ肩R部
7 フランジ部
11 中間成形品
13 段差部
13a 凹状R部
13b 凸状R部
13c 接続面部
15 段差部付き縦壁部
15a 天板部側の縦壁部
15b フランジ部側の縦壁部
17 パンチ肩R部
19 ダイ肩R部
21 第1の金型(第1成形工程)
23 ダイ
25 パンチ
25a パンチ底部
27 金属板
31 第2の金型(第2成形工程、従来技術)
33 ダイ
35 パンチ
35a パンチ底部
37 パッド

Claims (1)

  1. 天板部と、該天板部から連続する縦壁部と、該縦壁部から連続するフランジ部とを有するハット型断面形状のプレス成形品を成形するプレス成形方法であって、
    金属板を、前記プレス成形品の目標形状と同形状の天板部及びフランジ部と、目標形状の縦壁部に比べて外側に突出した段差部が形成された段差部付き縦壁部と、を有する中間成形品に成形する第1成形工程と、
    該中間成形品を前記目標形状のプレス成形品に成形する第2成形工程と、を備え、
    前記第1成形工程における段差部は、その天板部側の端部には凹状に屈曲した凹状R部を有し、フランジ部側の端部には凸状に屈曲した凸状R部を有することを特徴とするプレス成形方法。
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