JP2020116295A - 医療用x線測定装置及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】骨密度測定において、被検者に対する無用なX線照射を回避する。【解決手段】第1の照射工程(S16)と第2の照射工程(S26)の間において、X線画像が生成及び表示される(S18)。X線画像を参照した検査者により、続行指示又は中止指示が入力される(S20)。続行指示が入力された場合に第2の照射工程の実行が許容される。中止指示が入力された場合に第2の照射工程の実行が中止される。【選択図】図3

Description

本発明は、医療用X線測定装置及びプログラムに関し、特に、被検者に含まれる特定成分の二次元分布を表した画像の生成に関する。
DEXA(dual-energy X-ray absorptiometry)法は、一般に、異なるエネルギーを有する二種類のX線を被検者に順次照射することにより得られた二種類の検出データに基づいて、被検者に含まれる特定成分を表した画像を生成する方法である。具体的には、被検者に含まれる特性成分の含有量又は含有割合の二次元分布を表した画像が生成される。そのような画像として骨密度(bone density)画像が知られている。骨密度画像は骨塩量(bone mineral content)画像とも呼ばれる。DEXA法により、脂肪量、脂肪率、除脂肪量、除脂肪率、等の二次元分布を表した画像も生成されうる。除脂肪量は軟組織中における脂肪以外の組織の量であり、除脂肪率は軟組織中における脂肪以外の組織の含有量である。DEXA法はDXA法とも呼ばれる。
DEXA法の適用に当たって、面状のX線ビームを走査して二次元照射エリアを形成する場合、測定時間が長くなる。これに対して、角錐形状を有するX線ビームを利用して二次元照射エリアを形成すれば測定時間を短くできる。
広い範囲にわたるエネルギーを有するX線を照射した上で、X線検出段階でエネルギー感度を異ならせることにより、二種類の検出データを得る方法も知られている。それもDEXA法の一態様である。
特許文献1に記載された医療用X線測定装置においては、被検者の上方に立体形状を有するX線ビームを発生するX線発生装置が設けられ、被検者の下方にX線検出装置(放射線画像撮像装置)が設けられている。X線検出装置は、垂直方向に積層された第1検出器、放射線制限部材、及び、第2検出器を有する。第1検出器及び第2検出器により二種類の検出データが同時に得られている。
特開2018−23769号公報
一回のX線照射で二種類の検出データを同時に得る場合、一般に、広いエネルギー範囲にわたるX線が被検者に対して照射される。そのような方法では、測定途中で測定中止を判断することができず、その結果として、被検者において必要以上の被曝が生じてしまうことが考えられる。また、そのような方法において、第1検出器及び第2検出器を含む積層構造を採用した場合、ビーム中心軸から離れるのに従って、第1検出器と第2検出器との間で生じる位置的誤差が増大してしまう。
本発明の目的は、被検者に対する無用なX線照射を回避できるようにすることにある。あるいは、本発明の目的は、2つの検出データ間において位置的誤差の問題が生じないようにすることにある。
本発明に係る医療用X線測定装置は、第1の照射工程において被検者に対して第1のエネルギーを有し且つ立体形状を有する第1のX線ビームを照射し、その後の第2の照射工程において前記被検者に対して前記第1のエネルギーとは異なる第2のエネルギーを有し且つ前記立体形状を有する第2のX線ビームを照射する照射部と、前記第1の照射工程において前記被検者を通過したX線を検出して第1の二次元検出データを生成し、前記第2の照射工程において前記被検者を通過したX線を検出して第2の二次元検出データを生成する検出部と、前記第1の二次元検出データ及び前記第2の二次元検出データに基づいて、前記被検者に含まれる特定成分の二次元分布を表す主画像を生成する主画像生成部と、前記第1の照射工程と前記第2の照射工程との間の中間工程において前記第2の照射工程の実行を許容し又は中止する制御部と、を含むことを特徴とする。
本発明に係るプログラムは、第1の照射工程の実行を制御する機能と、前記第1の照射工程後の中間工程の実行を制御する機能と、前記中間工程後の第2の照射工程の実行を制御する機能と、前記第2の照射工程後の表示工程の実行を制御する機能と、を含み、前記第1の照射工程では、被検者に対して第1のエネルギーを有し且つ立体形状を有する第1のX線ビームが照射され、且つ、前記被検者を通過したX線の検出により第1の二次元検出データが生成され、前記中間工程では、前記第1の二次元検出データに基づいて骨折診断用画像が生成及び表示され、且つ、続行指示又は中止指示が受け付けられ、前記続行指示が受け付けられた場合には前器第2の照射工程の実行が許容され、前記中止指示が受け付けられた場合には前記第2の照射工程の実行が中止され、前記第2の照射工程では、前記被検者に対して前記第1のエネルギーとは異なる第2のエネルギーを有し且つ前記立体形状を有する第2のX線ビームが照射され、且つ、前記被検者を通過したX線の検出により第2の二次元検出データが生成され、前記表示工程では、前記第1の二次元検出データ及び前記第2の二次元検出データに基づいて骨密度画像が生成及び表示される、ことを特徴とする。
本発明によれば、被検者に対する無用なX線照射を回避できる。あるいは、本発明によれば、複数の検出データの間で位置的誤差が生じないようにできる。
実施形態に係る医療用X線測定装置を示す図である。 データ処理を示す図である。 第1動作例を示すフローチャートである。 第2動作例を示すフローチャートである。 第3動作例を示すフローチャートである。 第4動作例を示すフローチャートである。 X線画像の表示例を示す図である。 第5動作例を示すフローチャートである。 投影器の作用を示す図である。 投影器の構造を示す図である。 第1投影像を示す図である。 第2投影像を示す図である。 第3投影像を示す図である。 第4投影像を示す図である。 投影方法の変形例を示す図である。 ファントム上面の第1例を示す図である。 ファントム上面の第2例を示す図である。 ファントム上面の第3例を示す図である。 X線画像及び骨密度画像の表示例を示す図である。
以下、実施形態を図面に基づいて説明する。
(1)実施形態の概要
実施形態に係る医療用X線測定装置は、照射部、検出部、主画像生成部、及び、制御部を含む。照射部は、第1の照射工程において被検者に対して第1のエネルギーを有し且つ立体形状を有する第1のX線ビームを照射し、その後の第2の照射工程において被検者に対して第1のエネルギーとは異なる第2のエネルギーを有し且つ立体形状を有する第2のX線ビームを照射する。検出部は、第1の照射工程において被検者を通過したX線を検出して第1の二次元検出データを生成し、第2の照射工程において被検者を通過したX線を検出して第2の二次元検出データを生成する。主画像生成部は、第1の二次元検出データ及び第2の二次元検出データに基づいて、被検者に含まれる特定成分の二次元分布を表す主画像を生成する。制御部は、第1の照射工程と第2の照射工程との間の中間工程において第2の照射工程の実行を許容し又は中止する。
上記構成によれば、第1の照射工程と第2の照射工程との間に中間工程が設けられており、その中間工程において第2の照射工程の実行の可否が判断される。中間工程において、第2の照射工程を実行すべきでない状況又は第2の照射工程を実行する必要がない状況が判明した場合、第2の照射工程が実行されなくなるので、その分だけ被検者の被曝量を低減できる。第1の照射工程と第2の照射工程は段階的に実行されるので、それらの工程間において検出部を共用できる。換言すれば、検出部として特殊な構造をもったものを利用しなくてもよくなる。第2の照射工程が実行されない場合、被検者の拘束状態を早々に解くことが可能となるので、被検者の負担を軽減できる。
第2の照射工程の実行の可否の判断は、一般に、検査者によりなされる。その場合、検査者による判断を支援するための情報を検査者に提供することが望まれる。制御部は、通常、検査者からの指示に従って、第2の照射工程の実行を許容し又は中止する。但し、制御部が第2の照射工程の実行の可否を自律的に自動的に判断してもよい。
主画像の典型例は骨密度(骨塩量)の二次元分布を表す画像である。主画像の概念には、脂肪量又は脂肪率の二次元分布を表す画像、及び、除脂肪量又は除脂肪率の二次元分布を表す画像、が含まれる。X線のエネルギーを異ならせながら3つ以上の照射工程が段階的に実行されてもよい。その場合、望ましくは、第1の照射工程と第2の照射工程との間に中間工程が設けられる。もっとも、隣接する2つの照射工程ごとに、それらの間に中間工程又はそれに相当する工程が設けられてもよい。
実施形態に係る医療用X線測定装置は、中間工程において第1の二次元検出データに基づいて被検者のX線像を副画像として生成する副画像生成部と、中間工程において副画像を表示する表示器と、中間工程において続行指示又は中止指示を受け付ける入力器と、を含む。制御部は、続行指示が受け付けられた場合に第2の照射工程の実行を許容し、中止指示が受け付けられた場合に前記第2の照射工程の実行を中止する。
上記構成は、検査者に対して副画像を提供した上で、検査者に第2の照射工程の可否を判断してもらい、その判断結果としての続行指示又は中止指示を受け付けるものである。例えば、第2の照射工程を実行しなくても副画像だけから疾病の診断を行える場合、第1の照射工程において被検者に動き等がある、副画像内に診断対象骨が含まれていない等の理由で、第1の照射工程の結果を採用できない場合において、中止指示が入力される。
実施形態において、主画像は骨密度画像であり、副画像中の診断対象骨像において骨折部位が認められなかった場合に入力器に対して続行指示が入力され、副画像中の診断対象骨像において骨折部位が認められた場合に入力器に対して中止指示が入力される。例えば、診断対象骨像において脆弱性骨折が認められる場合、骨粗鬆症を診断することが可能であり、その場合、第2の照射工程の実行は必ずしも必要とならない。寧ろ被曝低減を優先して第2の照射工程の実行を見送った方がよい。上記構成はそのような要請に応えるものである。もっとも、検査者の判断で、副画像の内容にかかわらず、第2の照射工程の実行が指示されてもよい。
実施形態において、制御部は、第2の照射工程の実行が中止された場合に所見入力工程が実行されるように制御する。これは副画像に基づく判断の結果を記録しておくものであり、副画像と共に所見が記録されることになる。所見入力工程以外の他の工程が実行されてもよい。
実施形態に係る医療用X線測定装置は、第1の二次元検出データに基づいて第2の照射工程での照射条件を演算する演算部を含む。この構成によれば、第2の照射工程での照射条件を被検者に対して最適化できる。実施形態において、演算部は、第1の二次元検出データに基づいて被検者についての代表厚みを演算する手段と、代表厚みに基づいて第2の照射工程での照射条件を補正する手段と、を含む。例えば、被検者の厚みの平均値が大きい場合に第2のエネルギーが高められ、一方、被検者の厚みの平均値が小さい場合に第2のエネルギーが下げられる。これにより、測定精度と被曝低減とを両立させることが可能となる。
実施形態に係る医療用X線測定装置は、副画像に基づいて第2の照射工程の実行可否の判断を支援する支援情報を生成する支援情報生成部を含み、副画像と共に支援情報が表示器に表示される。この構成によれば、検査者による判断を支援できる。
実施形態に係る医療用X線測定装置は、被検者を載置する撮影台と、撮影台へ向けて被検者の位置決めで利用される投影像を投影する投影器と、を含み、投影像は、第1のX線ビーム及び第2のX線ビームが照射されるエリアを表す光学的な像である。絞り調整等によってX線ビームが照射されるエリアのサイズは変動する。投影像によれば現在の照射エリアを認識でき、それに対して被検者を正しく位置決めることが可能となる。
実施形態において、投影像は、校正用基準物質の位置決めで利用される要素を含む。この要素は、例えば、校正用基準物質を含むファントムを設置する位置又は領域を示すマーカーとして機能するものである。この構成によれば、校正用基準物質を適正な位置に配置することが容易となる。例えば、立体形状を有するX線ビームからの校正用基準物質のはみ出しを防止できる。
実施形態に係る医療用X線測定装置の動作方法(動作制御方法)には、第1の照射工程、中間工程、第2の照射工程、及び、表示工程が含まれる。第1の照射工程では、被検者に対して第1のエネルギーを有し且つ立体形状を有する第1のX線ビームが照射され、且つ、被検者を通過したX線の検出により第1の二次元検出データが生成される。中間工程では、第1の二次元検出データに基づいて骨折診断用画像が生成及び表示され、且つ、続行指示又は中止指示が受け付けられる。続行指示が受け付けられた場合には第2の照射工程の実行が許容され、中止指示が受け付けられた場合には第2の照射工程の実行が中止される。第2の照射工程では、被検者に対して第1のエネルギーとは異なる第2のエネルギーを有し且つ立体形状を有する第2のX線ビームが照射され、且つ、被検者を通過したX線の検出により第2の二次元検出データが生成される。表示工程では、第1の二次元検出データ及び第2の二次元検出データに基づいて骨密度画像が生成及び表示される。
上記の動作方法は、実施形態において、プログラムに従って制御される。そのプログラムは、医療用X線測定装置に対して又はそれが有する情報処理装置に対して、可搬型記憶媒体を介して又はネットワークを介して、インストールされる。
(2)実施形態の詳細
図1には、実施形態に係る医療用X線測定装置が示されている。医療用X線測定装置は、レントゲン撮影機能、骨密度測定機能、等を備えている。医療用X線測定装置によれば、骨密度測定専用の装置を利用することなく、骨密度測定を行える。骨密度測定に際してはDEXA法が利用される。なお、医療用X測定装置を利用して、脂肪の含有量及び含有率、並びに、除脂肪(脂肪以外の軟組織)の含有量及び含有率を測定することも可能である。
図1において、医療用X線測定装置は、大別して、測定部10及び情報処理部12により構成される。測定部10は検査室14内に設置されており、情報処理部12は制御室16内に設置されている。測定部10と情報処理部12は互いにケーブルによって接続されている。それらが無線通信により接続されてもよい。情報処理部12は、例えば、情報処理装置としてのコンピュータによって構成される。情報処理部12が複数のコンピュータによって構成されてもよい。その場合、それらがネットワークを介して相互に接続されてもよい。なお、x方向は第1水平方向であり、z方向は垂直方向(鉛直方向)である。x方向及びz方向に直交する方向が第2の水平方向としてのy方向である。
検査室14内には撮影台18が設置されている。測定時には、被検者(人体)20が撮影台18上に載せられる。その場合、例えば、撮影台18上において被検者20は仰向けの姿勢で横たわる。その場合、体軸(体幹部の中心軸)がx方向に対して平行となる。骨密度測定の対象となる部位として、腰椎、大腿骨等があげられる。
撮影台18の上方には、すなわち、被検者20の上方には、照射部22が設けられている。照射部22はアーム機構24に支持されている。照射部22は、X線発生管、絞り機構、投光器、等を備えている。X線測定時には、照射部22によって立体形状をもったX線ビーム26が生成される。具体的には、X線ビーム26は角錐状の形態を有する。それはコーンビームとも呼ばれる。xz平面内でのX線ビーム26の広がり角度θとyz平面内でのX線ビームの広がり角度φを同一にしてもよいし異ならせてもよい。角度θ及び角度φを絞り機構によって個別的に調整できるようにしてもよい。もっとも、骨密度測定に際しては、通常、照射部22が所定の高さに位置決められ、角度θ及び角度φがそれぞれ同じ所定角度とされる。四角錐形状以外の形状(例えば円錐形状)をもったX線ビームを用いてもよい。
後述する制御部34により、X線発生管に供給する駆動信号の電圧及び電流、並びに、その駆動信号の供給時間が制御される。典型的には、駆動信号の電圧を可変することにより、生成されるX線のエネルギーが変更される。実施形態においては、後述するように、第1の照射工程において高エネルギーX線が生成され、その後の第2の照射工程において、高エネルギーよりも低い、低エネルギーX線が生成される。測定対象となる組織に応じて、互いに異なる2つのエネルギーが定められる。実施形態においては、骨密度測定に適した2つのエネルギーが選択される。
撮影台18が有する天板の下側、すなわち、被検者20の下方には、検出部28が配置されている。検出部28は、フラットパネルディテクタ(FPD)30を含み、そのFPDによってX線が検出される。FPD30は、x方向及びy方向に配列された多数の検出素子によって構成される。個々の検出素子は、例えば、X線を光に変換するシンチレータ、及び、光を電気信号に変換する回路を有する。FPD30で、被検者を通過したX線が検出され、これにより二次元検出データが得られる。
骨密度測定に際しては、第1照射工程において第1の二次元検出データが生成され、第2照射工程において第2の二次元検出データが生成される。それらの二次元検出データは情報処理部12へ転送される。実施形態に係るFPD30は、2つの照射工程間で共通に利用されるものである。検出部28において複数の検出器からなる積層構造は採用されていない。実施形態においては、2つの二次元検出データ間において、位置的誤差は生じておらず、拡大率の差も生じない。
次に、情報処理部12について説明する。情報処理部12は、演算部32、制御部34、記憶部36、入力部37、及び、表示部38を有する。演算部32及び制御部34は、プログラムに従って動作するCPUにより構成される。それらが複数のプロセッサにより構成されてもよいし、それらが他のデバイスによって構成されてもよい。記憶部36は、半導体メモリ、ハードディスク等によって構成される。記憶部36上には、動作制御プログラム、演算処理プログラムが格納されている。記憶部36には画像を含むデータも格納されうる。入力部37は、キーボード、ポインティングデバイス等によって構成される。後述する続行指示及び中止指示の入力は、入力部37によって受け付けられる。表示部38は、液晶表示器、有機EL表示器等によって構成される。後述するX線画像及び骨密度画像が表示部38の画面上に表示される。
制御部34は、動作制御プログラムに従って、X線の生成及び検出、並びに、データ処理を制御するものである。動作制御プログラムが司る骨密度測定過程には、後述するように、第1の照射工程、中間工程、第2の照射工程、表示工程、所見入力工程、等が含まれる。制御部34は、具体的には、X線ビームの形成及び照射、X線の検出、指示に基づく工程遷移、画像生成等についての制御を実行する。
演算部32は、複数の機能を有する。それらの機能の内で、骨密度測定に関連する複数の機能が図1において複数のブロックで表現されている。具体的には、演算部32は、X線画像生成部40、X線画像解析部42、照射条件演算部44、骨密度画像生成部46、及び、骨密度画像解析部48を有する。
X線画像生成部40は、中間工程において、第1の照射工程で取り込まれた第1の二次元検出データに基づいて、レントゲン画像としてのX線画像を生成するものである。X線画像には、測定対象部位の内部にある診断対象骨像が含まれる。その観察により、第2の照射工程の実行に先立って、測定対象骨の状態を把握できる。X線画像は、後述する骨密度画像との関係から見て、副画像又は補助画像と言いうるものであり、その機能から見て、骨折診断用画像と言いうるものである。
X線画像解析部42は、X線画像を解析して異常部位を特定するものである。X線画像の解析に際しては学習型画像認識技術等を利用し得る。異常部位が特定された場合、例えば、それを示すペイント像又はマーカーがX線画像上に重畳表示される。
照射条件演算部44は、第2の照射工程の実行に先立って、第1の二次元検出データに基づいて、第2のX線ビームについて照射条件を演算するものである。実施形態に係る照射条件演算部44は、第1の二次元検出データに基づいて、被検者の厚みの平均値又は最大値を演算し、そのような代表厚みに基づいて第2のX線ビームについての第2のエネルギーを最適化している。
例えば、代表厚みが標準値である場合、第2のエネルギーとして規定値が設定され、代表厚みが標準値よりも大きい場合、第2のエネルギーとして規定値よりも高い値が設定され、代表厚みが標準値よりも小さい場合、第2のエネルギーとして規定値よりも低い値が設定される。これにより、太い被検者を測定する場合における測定精度低下、及び、細い被検者を測定する場合における過剰被曝、が回避される。演算された照射条件は、照射条件演算部44から制御部34へ送られる。
骨密度画像生成部46は、DEXA法に従い、被検者から得られた第1の二次元検出データ及び第2の二次元検出データに基づいて、骨密度画像を生成するものである。骨密度画像は、被検体内における骨塩量の二次元分布を示すものである。
骨密度画像の演算に際して、感度の補正を行うため、撮影台18上に被検者を載せる前に、第1の照射工程及び第2の照射工程が実行される。これにより、第1の二次元検出データ(第1の二次元エアバリューデータ)、及び、第2の二次元検出データ(第2の二次元エアバリューデータ)が取得される。それらのデータが骨密度画像の生成段階において必要に応じて参照される。なお、感度の補正を行うため、必要に応じて、後述するファントムも利用される。
X線画像として減衰量画像が表示されてもよい。減衰量画像は第1の二次元検出データと事前に取得された第1のエアバリューデータとから生成される画像である。具体的には、画素単位で、エアバリューと検出データの比が対数値として演算される。対数値は減衰量に相当する。なお、エアバリューによる補正やファントムを利用した補正は、骨密度測定装置において従来から行われている技術である。
骨密度画像解析部48は、骨密度画像の解析を行うことにより異常部位を特定するものである。その場合には学習型画像認識技術が利用されうる。異常部位が特定された場合、それを示すペイント像又はマーカーが骨密度画像上に重畳表示される。
図2には、データ処理の流れが示されている。第1の照射工程の実行により、第1の二次元検出データ50が生成される。第1の二次元検出データ50は、x方向及びy方向に並ぶ多数の検出値50aからなるものである。個々の検出値50aは個々の画素に対応している。実施形態においては、第1の二次元検出データ50に基づいてX線画像52が生成され、それが表示される。
X線画像52の観察により、検査者において、第2の照射工程の実行の可否が判断される。例えば、測定対象骨において脆弱性骨折が認められ、その段階で骨粗鬆症の診断を行える場合、第2の照射工程の実行が不要と判断され、検査者により中止指示が入力される。この他、X線画像52の観察によって第1の照射工程が適正に実行されなかったことが判明した場合に、中止指示が入力されてもよい。X線画像52の観察を支援するために、X線画像52の解析結果が表示されてもよい。
一方、X線画像52の観察により、検査者において、骨密度画像の生成が必要と判断された場合、検査者により継続指示が入力される。脆弱性骨折が認められるものの、骨密度画像の取得が必要と判断された場合にも、継続指示が入力されてよい。中止指示及び継続指示は、入力器を利用して入力される。
中止指示が入力された場合、第2の照射工程の実行は禁止され、第2の二次元検出データ54の取得は行われない。一方、継続指示が入力された場合、第2の照射工程が実行され、これにより第2の二次元検出データ54が取得される。第2の二次元検出データ54は、第1の二次元検出データ50と同様、複数の画素に対応する複数の検出値54aにより構成される。第2の照射工程に先立って、第1の二次元検出データ50又はそこから生成されたX線画像に基づいて、第2の照射工程における第2の照射条件が演算されてもよい。それが符号53で示されている。
第2の照射工程の実行後、第1の二次元検出データ50及び第2の二次元検出データ54に基づいて、骨密度画像56が生成される。それは、副画像としてのX線画像から見て、主画像と言いうるものである。その骨密度画像は表示され、必要に応じて、骨密度画像が解析される。
続いて、図3から図6を用いて、図1に示した医療用X線測定装置についての第1動作例乃至第4動作例を説明する。個々の動作例を構成する各工程は上記制御部の制御下において実行される。
図3には、第1動作例が示されている。S10においては、医療用X線測定装置に対して、被検者情報が入力される。被検者情報は、例えば、検査番号、氏名等を含む情報である。被検者情報に対して、これから取得されるX線画像及び骨密度画像が関連付けられる。S12では、撮影台上において被検者が位置決められる。照射エリア内に測定対象部位が入るように被検者が位置決められる。S14では、制御部により、第1の照射条件が設定される。実施形態では、第1のX線ビームのエネルギーとして高エネルギーが設定される。その際に低エネルギーを設定することも可能であるが、被検者の体格によってはエネルギーが不足してしまうので、高エネルギーが設定されている。第1の照射条件が表示され、検査者においてその内容が確認されてもよい。S16は第1の照射工程である。S16では、第1のX線ビームが被検者に照射され、被検者を通過したX線が検出される。これにより第1の二次元検出データが取り込まれる。
S18及びS20が中間工程を構成する。後述するS24を中間工程に含めてもよい。S18では、第1の二次元検出データに基づいてX線画像が生成され、それが表示される。X線画像を観察した検査者において測定の継続又は中止が判断される。測定の中止が判断された場合、S20において検査者により中止指示が入力される。一方、測定の継続が判断された場合、S20において検査者により継続指示が入力される。
S20において、中止指示が入力された場合、S22が実行される。それは所見入力工程を構成するものであり、S22において入力器を利用して検査者により所見が入力される。入力された所見情報はX線画像に対応付けられつつ管理される。例えば、所見として、骨折部位位置や骨折程度が入力される。診断名が入力されてもよい。
一方、S20において、継続指示が入力された場合、S24で、制御部により第2の照射条件が設定される。第2の照射条件が表示され、その内容が検査者において確認されてもよい。S24に続いてS26が実行される。S26は第2の照射工程である。すなわち、S26では、第2のX線ビームが被検者に照射され、被検者を通過したX線が検出される。これにより、第2の二次元検出データが取り込まれる。S28は表示工程である。S28では、DEXA法に従って、第1の二次元検出データ及び第2の二次元検出データに基づいて骨密度画像が生成され、それが表示される。
上記の動作例によれば、S20で中止指示が入力された場合、第2の照射工程の実行が禁止されるので、被検者における無用な被曝を回避できる。また、その場合、被検者を拘束状態から早々に解放することが可能となる。
なお、3つ以上のエネルギーをもった3つのX線が段階的に照射され、複数の画像(例えば、骨密度画像、脂肪量画像、除脂肪量画像)が生成されてもよい。その場合においても、最初の照射工程間に中間工程を設けるのが望ましい。必要に応じて、更に、2番目以降の照射工程間に中間工程に相当する工程を設けてもよい。
図4には第2動作例が示されている。なお、図4乃至図6には一連の動作中の一部分が示されている。省略された部分は、図3に示した部分と同一である。図4乃至図6において、既に説明した工程には同一の工程番号を付し、その説明を省略する。
図4に示す第2動作例においては、S28の後段にS30及びS32が設けられている。S30では骨密度画像が解析され、S32ではその解析結果が表示される。例えば、骨密度値が異常に高い部分や異常に低い部分が存在する場合、それらが異常部位として特定され、それらを示すシンボル等が骨密度画像上に重畳表示される。第2動作例によれば、骨密度画像に基づく診断を支援できる。
図5に示す第3動作例においては、S24の前段にS34乃至S40が設けられている。具体的には、S20において継続指示が入力された場合、S34において第1の二次元検出データ又はX線画像に基づいて第2の照射条件が演算される。例えば、上記のように代表厚みが演算され、それに基づいて第2のエネルギーが適応的に設定される。S36では、第2の照射条件が画面上に表示される。これにより第2の照射条件が検査者において確認される。S38において、検査者が第2の照射条件を承認する入力を行った場合、S24が実行される。一方、S38において、検査者が第2の照射条件の変更を求める入力を行った場合、S40が実行される。S40においては、検査者により第2の照射条件が変更される。その後、S24が実行される。第3動作例によれば、第2の照射条件を状況に応じて最適化できる。
図6に示す第4動作例においては、S16の後段にS50乃至S54が設けられている。具体的には、S50では、第1の二次元検出データに基づいてX線画像が生成される。続くS52においてはX線画像が解析される。例えば骨折の可能性がある部位が特定される。S54では、X線画像が表示される。その際、X線画像解析結果も表示される。例えば、骨折の可能性のある部位がX線画像上においてマーキングされる。この第4動作例によれば、中間工程での検査者の判断を支援できる。
図7には、X線画像が例示されている。図示されたX線画像60は、複数の椎骨像を含んでいる。その中で骨折の可能性がある特定の椎骨が符号60Aで示すようにペイント表現されている。
図8には、第5動作例が示されている。S60においては、ユーザー選択されたモードが中間指示モードであるか連続モードであるかが判断される。中間指示モードが選択されている場合、S62が実行され、図3乃至図6に示した処理、すなわち中間工程を含む処理が実行される。一方、連続モードが選択されている場合、S64が実行される。S64では、第1の照射工程に続いて第2の照射工程が連続的に実行される。その場合において、中止指示又は継続指示の入力の受け付けは行われない。なお、連続モードが選択されている場合において、第1の照射工程の実行後に、X線画像が表示されてもよい。また、第1の二次元検出データに基づいて第2の照射条件が演算されてもよい。第5動作例においては、第2の照射工程が常に実行される場合に連続モードを選択でき、その場合には検査者の指示行為が不要となるので検査者の負担を軽減できる。
次に、図9乃至図15を用いて投影器及びその動作について説明する。
図9において、撮影台18上には被検者20が載せられている。その上方には照射部22が設けられており、その下方には検出部28が設けられている。照射部22は、X線発生器61及び投影器62を有する。投影器62は、四角錐状のX線ビームと同じ形状をもった光ビーム64を生成するものであり、投光器又は照準器として働く。
図9においては、支持機構68によって支持されたファントム(模擬体)66が示されている。ファントム66は、例えば、骨を模擬した第1基準物質及び軟組織を模擬した第2基準物質を含むものである。X線ビーム空間内にファントム66が含まれるように、また、X線放射方向にファントム66の中心軸が一致するように、ファントム66が傾斜状態で支持される。ファントム66は、第1の二次元検出データ及び第2の二次元検出データを補正するためのものであり、それ自体は従来から利用されているものである。なお、撮影台18の上面に接触した状態で、ファントム66が支持機構68によって支持されてもよいし、撮影台18の天板上面から浮いた状態で、ファントム66が支持機構68によって支持されてもよい。支持機構68を用いることなく、撮影台18の天板上面に自立型ファントムが設置されてもよい。
図10には、投影器62の構成例が示されている。投影機62の出射口には絞り機構62Aが設けられている。絞り機構62AによってX線ビーム26の立体形状が規定される。特に、角度θ及び角度φが規定される(図10においては角度φのみが示されている)。ちなみに、骨密度測定に際しては、角度θ及び角度φがそれぞれ所定角度に設定される。よって、投影器62の作用を動的に可変する必要はない。
具体的には、投影器62は、絞り機構62Aのほか、光源70、第1ミラー72、及び、第2ミラー74を有する。光源70から出た光は第1ミラー72で反射し、その反射した光が更に第2ミラー74で反射する。その反射した光により、光ビーム64が構成される。光ビーム64は角錐状の形態を有し、その形態はX線ビーム26の形態に一致している。
絞り機構62Aは、出射口を有しており、そこには透光部材76が配置されている。透光部材76の有するパターンが撮影台の天板上に(及び被検者上に)投影される。透光部材76には、遮光性を有する又は黒色の2本のラインが含まれる。それらのラインは「+」状にクロスしている。このため投影像にはクロスした2本のラインが含まれる。なお、ミラー74及び透光部材76は、望ましくは、X線をほとんど減弱させない材料により構成される。
続いて、図11乃至図15を用いて、投影器62により形成される投影像のバリエーションとして、第1投影像乃至第4投影像を説明する。
図11には、第1投影像が示されている。投影像80は、天板上面18A上におけるX線照射エリアを示しており、両者の外形は一致している。上記の透光部材76に着色を施すことにより、投影像80に着色を施せる。投影像80には、マーカー82が含まれ、それはビーム中心においてクロスした2本のライン84,86によって構成される。投影像80によれば、X線照射エリアを投影エリアとして視覚的に確認することが可能となる。その上で、マーカー82を利用して、X線照射エリア内に測定部位を適正に位置決めることが可能となる。
図12には、第2投影像が示されている。なお、図12乃至図15において、図11に示した要素と同一の要素には同一符号を付し、その説明を省略する。
図12において、投影像80には、ファントム90を配置する際に目安として機能するライン88が含まれる。上記透光部材に対して周囲とは異なる着色が施されたラインを付加することにより、ライン88が生成される。具体的には、ライン88と投影像80の端縁(図12において右側端縁)との間の帯状の領域にファントム90が設置される。ライン88は、ファントム位置決め用の要素として機能するマーカーである。ライン88を含む投影像80によれば、角錐状のX線ビームの中に、しかも被検者にとって邪魔にならない位置に、ファントム90を確実かつ容易に設置できる。なお、ファントム90の設置角度が予め定められてもよいし、投影像を利用した後述の方法によりファントム90の設置角度が適正化されてもよい。
図13には、第3投影像が示されている。投影像80には、ファントム90を配置する際に目安として機能する2つのマーク92,94が含まれる。上記透光部材に対して周囲とは異なる着色が施された2つのマークを付加することにより、2つのマーク92,94が生成される。例えば、2つのマーク92,94に対して、ファントム90の下部に存在する2つの角(図13において左側の2つの角)を合わせることにより、ファントム90を設置する位置が自然に適正化される。2つのマーク92,94は、ファントム位置決め用の要素として機能するマーカーである。
図14には、第4投影像が示されている。投影像80には、ファントム90の配置箇所を示す像96が含まれる。像96は所定の色相を有する。上記透光部材の一部に所定の色相を有する透光部分を形成することにより、像96が生成される。図示された第4投影像において、その要素としての像96は、例えばファントムの底面と同じ形状をもった又はその底面よりもやや大きい矩形の図形として構成されている。像96上にファントムを設置すれば、結果として、ファントムを設置する位置が適正化される。ファントム設置後においては、ファントムの上面に像96の一部又は全部が投影され、ファントムが正しい位置に設置されたことを事後的に確認することも可能である。これに関しては後に図16乃至図18を用いて更に説明する。以上のように、像96は、ファントム位置決め用の要素として機能するマーカーである。
図15には、変形例が示されている。投影像80を形成すると共に、天板上面18Aに対して着色を施し又はテープを貼付し、ファントム配置エリア97を識別表現してもよい。撮影台は一般レントゲン撮影でも使用されることから、撮影台への特別な加工を避けたい場合には、上記の第2投影像乃至第4投影像の採用が望まれる。
図16乃至図18には、ファントム66の上面についての幾つかの態様が示されている。図16に示す第1例では、ファントム66の上面66Aに対して粗面加工が施されている。これにより光の反射が抑制されている。これによれば投影像の視認性を向上できる。上面66Aに対して投影像の視認性をより高めるために着色等を施すようにしてもよい。
図17に示す第2例では、ファントム66の上面66Bに目印としてのマーク100が描かれている。そのマーク100は、上面66Bの中心点においてクロスする2本のライン102,104により構成される。このマーク100を参照することにより、投光像との関係で、ファントム66の位置や姿勢を確認し易くなる。
図18に示す第3例では、ファントム66の上面66Bに2つのマーク106,108が付されている。一方、投影像にはそれらに対応した2つのマーク像が含まれる。2つのマーク像を2つのマーク106,108に一致させることにより、ファントムの位置及び姿勢を適正化できる。
以上説明した各構成によれば、被検者を適正に位置決めることが容易となり、また、ファントムを適正に位置決めることが容易となる。特に、立体形状を有するX線ビームからのファントムのはみ出しという問題が生じることを防止できる。加えて、ファントム位置決め時の検査者の負担を軽減できる。被検者及びファントムの位置決めが適正化されるならば、位置決めエラーによる測定失敗のリスクを軽減できる。
中間工程を実行しない医療用X線測定装置又は骨密度測定装置において、図9乃至図18に示した構成が採用されてもよい。例えば、1回の照射で複数のエネルギーに対応した複数の二次元検出データを取得できる医療用X線測定装置や、X線ビーム内に被検者と共に校正用物質が設けられる医療用X線測定装置に対して、図9乃至図18に示した態様が採用されてもよい。
そのような観点から見て、本開示に係る医療用X線測定装置は、撮影台上の被検者に対して立体形状を有するX線ビームを照射する照射部、被検体を通過したX線を検出して二次元検出データを出力する検出部、X線検出データに基づいて被検体を表した画像を形成する画像形成部、及び、撮影台に向けて被検者及び構成用基準物質の内の少なくとも一方の位置決めで利用されるガイド像を投影する投影器、を含む装置である。ガイド像は、望ましくは、X線ビームが照射されるエリアを示す像である。ガイド像には、望ましくは、校正用基準物質の位置決めで利用される要素が含まれる。構成用基準物質の上面又は構成用基準物質を含む部材の上面に、他の面とは異なる加工や着色が施されてもよい。その上面に、ガイド像の照射時に位置決め用の目安となる図形が設けられてもよい。
図19には、図1に示した医療用X線測定装置によって表示される画像の一例が示されている。第2照射工程後の表示工程において、X線画像60と骨密度画像110とが同時に表示される。X線画像60には異常部位を示すマーカー像60Aが含まれており、骨密度画像110にも異常部位を示すマーカー像112が含まれている。それらの画像60,110を同時に観察することにより、測定対象骨を総合的に診断することが可能となる。
参考までに、骨密度画像に基づく異常判定方法について説明しておく。例えば、測定対象骨が腰椎である場合、椎体ごとに、平均骨密度を演算し、それが適正範囲から外れる場合に、異常を判定してもよい。複数の椎体にわたって平均骨密度を演算し、それが適正範囲から外れる場合に異常を判定してもよい。
例えば、圧迫骨折、血管の石灰化、造影剤、異物等を原因として、適正範囲を上回る異常な骨密度が生じる。画素ごとに異常を判定し、それを輝度、色相等によって表現してもよい。例えば、骨粗鬆症により骨塩量が低い場合には、適正範囲を下回る異常な骨密度が生じる。その場合にも、画素ごとに異常を判定し、それを輝度、色相等によって表現してもよい。
10 測定部、12 情報処理部、18 撮影台、20 被検体、22 照射部、28 検出部、32 演算部、34 制御部、40 X線画像生成部、42 X線画像解析部、44 照射条件演算部、46 骨密度画像生成部、48 骨密度画像解析部、50 第1の二次元検出データ、52 X線画像、54 第2の二次元検出データ、56 骨密度画像。

Claims (10)

  1. 第1の照射工程において被検者に対して第1のエネルギーを有し且つ立体形状を有する第1のX線ビームを照射し、その後の第2の照射工程において前記被検者に対して前記第1のエネルギーとは異なる第2のエネルギーを有し且つ前記立体形状を有する第2のX線ビームを照射する照射部と、
    前記第1の照射工程において前記被検者を通過したX線を検出して第1の二次元検出データを生成し、前記第2の照射工程において前記被検者を通過したX線を検出して第2の二次元検出データを生成する検出部と、
    前記第1の二次元検出データ及び前記第2の二次元検出データに基づいて、前記被検者に含まれる特定成分の二次元分布を表す主画像を生成する主画像生成部と、
    前記第1の照射工程と前記第2の照射工程との間の中間工程において前記第2の照射工程の実行を許容し又は中止する制御部と、
    を含むことを特徴とする医療用X線測定装置。
  2. 請求項1記載の装置において、
    前記中間工程において前記第1の二次元検出データに基づいて前記被検者のX線像を副画像として生成する副画像生成部と、
    前記中間工程において前記副画像を表示する表示器と、
    前記中間工程において続行指示又は中止指示を受け付ける入力器と、
    を含み、
    前記制御部は、前記続行指示が受け付けられた場合に前記第2の照射工程の実行を許容し、前記中止指示が受け付けられた場合に前記第2の照射工程の実行を中止する、
    ことを特徴とする医療用X線測定装置。
  3. 請求項2記載の装置において、
    前記主画像は骨密度画像であり、
    前記副画像中の診断対象骨像において骨折部位が認められなかった場合に前記入力器に対して前記続行指示が入力され、前記副画像中の診断対象骨像において骨折部位が認められた場合に前記入力器に対して前記中止指示が入力される、
    ことを特徴とする医療用X線測定装置。
  4. 請求項2記載の装置において、
    前記制御部は、前記第2の照射工程の実行が中止された場合に所見入力工程が実行されるように制御する、
    ことを特徴とする医療用X線測定装置。
  5. 請求項1記載の装置において、
    前記第1の二次元検出データに基づいて前記第2の照射工程での照射条件を演算する演算部を含む、
    ことを特徴とする医療用X線測定装置。
  6. 請求項5記載の装置において、
    前記演算部は、
    前記第1の二次元検出データに基づいて前記被検者についての代表厚みを演算する手段と、
    前記代表厚みに基づいて前記第2の照射工程での照射条件を補正する手段と、
    を含むことを特徴とする医療用X線測定装置。
  7. 請求項2記載の装置において、
    前記副画像に基づいて前記第2の照射工程の実行可否の判断を支援する支援情報を生成する支援情報生成部を含み、
    前記副画像と共に前記支援情報が前記表示器に表示される、
    ことを特徴とする医療用X線測定装置。
  8. 請求項1記載の装置において、
    前記被検者を載置する撮影台と、
    前記撮影台へ向けて前記被検者の位置決めで利用されるガイド像を投影する投影器と、
    を含み、
    前記ガイド像は、前記第1のX線ビーム及び前記第2のX線ビームが照射されるエリアを表す、
    ことを特徴とする医療用X線測定装置。
  9. 請求項8記載の装置において、
    前記ガイド像は、校正用基準物質の位置決めで利用される要素を含む、
    ことを特徴とする医療用X線測定装置。
  10. 第1の照射工程の実行を制御する機能と、
    前記第1の照射工程後の中間工程の実行を制御する機能と、
    前記中間工程後の第2の照射工程の実行を制御する機能と、
    前記第2の照射工程後の表示工程の実行を制御する機能と、
    を含み、
    前記第1の照射工程では、被検者に対して第1のエネルギーを有し且つ立体形状を有する第1のX線ビームが照射され、且つ、前記被検者を通過したX線の検出により第1の二次元検出データが生成され、
    前記中間工程では、前記第1の二次元検出データに基づいて骨折診断用画像が生成及び表示され、且つ、続行指示又は中止指示が受け付けられ、前記続行指示が受け付けられた場合には前記第2の照射工程の実行が許容され、前記中止指示が受け付けられた場合には前記第2の照射工程の実行が中止され、
    前記第2の照射工程では、前記被検者に対して前記第1のエネルギーとは異なる第2のエネルギーを有し且つ前記立体形状を有する第2のX線ビームが照射され、且つ、前記被検者を通過したX線の検出により第2の二次元検出データが生成され、
    前記表示工程では、前記第1の二次元検出データ及び前記第2の二次元検出データに基づいて骨密度画像が生成及び表示される、
    ことを特徴とするプログラム。
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