JP2020116059A - 洗濯機 - Google Patents
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Abstract
【課題】洗濯運転時に、洗濯水の汚れの状態を検知し、洗濯水からの異物の分離を最適に行う。【解決手段】洗濯機は、筐体2内に支持された外槽1と、外槽1内に回転可能に設けられた洗濯槽4と、洗濯槽4を回転駆動するモータ9と、外槽1内の洗濯水に含まれる異物を分離する異物分離部22と、外槽1内の洗濯水を異物分離部22を通して循環させるための水路19と、水路19を通して外槽1と異物分離部22との間で洗濯水を循環させるポンプ21と、洗濯水の汚れの状態を検知する汚れ検知部27と、洗濯運転を制御する制御部30とを備える。【選択図】図1
Description
本発明は、衣類等の洗濯を行う洗濯機に関する。
従来の洗濯機において、洗濯中に洗濯物から遊離した汚れ等の異物を洗濯水から分離して、洗濯水を浄化することが考えられている(例えば、特許文献1参照)。
図12は、特許文献1に記載された従来の洗濯機の概略構成図である。図13は、従来の洗濯機の遠心分離部の構成図である。図12および図13に示されるように、外槽51内の洗濯水に含まれる異物を分離する遠心分離部52と、外槽51内の洗濯水を遠心分離部52を通して外槽51内へ供給する水路53と、外槽51内の洗濯水を水路53に設けられた遠心分離部52を通して循環させるポンプ54が設けられている。
遠心分離部52は、円筒状のケース55内に円筒状の回転部56が回転可能に設けられている。ケース55は、周側面の下部に設けた流入部57と、上部に設けた流出部58を有し、各々水路53と連通接続している。回転部56は、ケース55の下方に設けられたモータ59によって回転駆動される。
ポンプ54が駆動されると、外槽51内の洗濯水が水路53を矢印方向へ流れ、遠心分離部52を通過して循環する。洗濯運転により洗濯物から洗濯水に洗い落とされて遊離した汚れや糸屑等の異物は、回転部56の高速回転による遠心力の作用により回転部56の内周面に保持され、洗濯水から取り除かれて浄化が進行する。
また、洗濯液の透過度(濁度)や導電率を検知して、洗濯時間や洗濯水の温度を制御することが考えられている(例えば、特許文献2、3参照)。
しかしながら、前記遠心分離部等の洗濯水から異物を分離する装置を具備した従来の洗濯機は、外槽51内の洗濯水が遠心分離部52を通過して循環する際に、洗濯水に含まれる汚れ等の異物は、徐々に洗濯水から取り除かれて浄化が進行するが、洗濯物の汚れの程度や種類等によって浄化の度合いが異なるという課題があった。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、洗濯水の汚れの状態を検知し、洗濯水からの異物の分離を最適に行うことができる洗濯機を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の洗濯機は、筐体内に支持された外槽と、外槽内に回転可能に設けられた洗濯槽と、洗濯槽を回転駆動するモータと、外槽内の洗濯水に含まれる異物を分離する異物分離部と、外槽内の洗濯水を異物分離部を通して循環させるための水路と、水路を通して外槽と異物分離部との間で洗濯水を循環させるポンプと、
洗濯水の汚れの状態を検知する汚れ検知部と、洗濯運転を制御する制御部とを備えたものである。
洗濯水の汚れの状態を検知する汚れ検知部と、洗濯運転を制御する制御部とを備えたものである。
これによって、洗濯運転時において、洗濯水の汚れの状態を汚れ検知部で検知することができ、洗濯水からの異物の分離を最適に行うことができる。
本発明の洗濯機は、洗濯水の汚れの状態を検知することができ、洗濯水からの異物の分離を最適に行うことができる。
第1の発明の洗濯機は、筐体内に支持された外槽と、外槽内に回転可能に設けられた洗濯槽と、洗濯槽を回転駆動するモータと、外槽内の洗濯水に含まれる異物を分離する異物分離部と、外槽内の洗濯水を異物分離部を通して循環させるための水路と、水路を通して外槽と異物分離部との間で洗濯水を循環させるポンプと、洗濯水の汚れの状態を検知する汚れ検知部と、洗濯運転を制御する制御部とを備えたものである。
これによって、洗濯運転時に洗濯水の汚れの状態を汚れ検知部で検知することができ、洗濯水からの異物の分離を最適に行うことができる。
第2の発明は、特に、第1の発明において、制御部は、洗濯運転を開始してから所定時間経過後に、汚れ検知部により洗濯水の汚れの状態を検知するものである。
これによって、洗濯物から汚れが洗い落とされるタイミングで、洗濯水の汚れの状態を的確に検知することができる。
第3の発明は、特に、第1または第2の発明において、制御部は、汚れ検知部の出力に基づいて異物分離部の動作を制御するものである。
これによって、汚れ検知部で検知された洗濯水の汚れの状態に応じて異物分離部の動作を最適化することができ、洗濯水の浄化を効果的に行うことができる。
第4の発明は、特に、第3の発明において、異物分離部は、水路に接続されたケースと、ケース内に回転可能に設けられた回転筒と、回転筒を回転させる回転筒モータを有し、制御部は、汚れ検知部の出力が所定値以上のときは、回転筒の回転数を増加させるように回転筒モータを制御するものである。
これによって、回転筒を通過する洗濯水に作用する遠心力を強めることができ、異物を分離する能力を高めて洗濯水を効果的に浄化することができる。
第5の発明は、特に、第3の発明において、異物分離部は、水路に接続されたケースと、ケース内に回転可能に設けられた回転筒と、回転筒を回転させる回転筒モータを有し、制御部は、汚れ検知部の出力が所定値以下のときは、回転筒の回転数を減少させるように回転筒モータを制御するものである。
これによって、洗濯水から分離された異物が回転筒に保持される回転数まで低下させることができ、回転筒を通過する洗濯水への異物の分散が防止できるとともに、回転筒モータの消費電力量を少なくすることができる。
第6の発明は、特に、第1〜第5のいずれか1つの発明において、汚れ検知部は、異物分離部への流入側、または、異物分離部からの流出側、または、その両方の水路に設けられたものである。
これによって、異物分離部を通過する洗濯水の汚れ度合いを的確に検知することができる。
第7の発明は、特に、第1〜第6のいずれか1つの発明において、汚れ検知部は、発光素子と受光素子を有する光センサで構成されたものである。
これによって、受光素子の出力から汚れ検知部を通過する洗濯水の汚れ度合いを検知することができる。
第8の発明は、特に、第1〜第7のいずれか1つの発明において、異物分離部の流入側と流出側の水路に接続され、異物分離部を迂回するように設けられたバイパス路と、水路に設けられた水路切替部を有し、制御部は、水路を流れる洗濯水が異物分離部またはバイパス路のいずれかを通過するように水路切替部を制御するものである。
これによって、外槽内の洗濯水は、異物分離部を通過せずにバイパス路を通して吐出口から洗濯槽内に吐出されて循環する経路と、異物分離部を通過して吐出口から洗濯槽内に吐出されて循環する経路とを選択的に切り替えることができる。
第9の発明は、特に、第8の発明において、汚れ検知部は、バイパス路を通して循環する洗濯水の汚れの状態を検知し、制御部は、汚れ検知部の出力に基づいて、バイパス路を流れる洗濯水が異物分離部を通過するように水路切替部を制御するものである。
これによって、洗濯水は汚れ検知部の出力に基づいて異物分離部を通して循環するように切り替えられ、洗濯水に含まれる異物を効果的に分離することができる。
第10の発明は、特に、第8または第9の発明において、制御部は、洗濯水がバイパス路を流れる流速に対して、異物分離部を通過する洗濯水の流速が低速となるようにポンプを制御するものである。
これによって、異物分離部を通過する洗濯水に対して、遠心力を効果的に作用させて異物の分離効果を高めることができる。また、バイパス路を流れる洗濯水は、流量を多くして洗濯槽へ多量に吐出させることができ、洗濯槽内の洗濯物に洗濯水を十分に浸透させて汚れ落ちをよくすることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における洗濯機の概略構成図である。図2は、本実施の形態1における洗濯機の異物分離部の構成図である。図3は、本実施の形態1における洗濯機の汚れ検知部の構成図である。
図1は、本発明の実施の形態1における洗濯機の概略構成図である。図2は、本実施の形態1における洗濯機の異物分離部の構成図である。図3は、本実施の形態1における洗濯機の汚れ検知部の構成図である。
図1〜図3において、有底筒状に構成された外槽1は、洗濯機の外枠を構成する筐体2の内部で複数のサスペンション機構3によって弾性的に支持されている。有底筒状に構成された洗濯槽4は外槽1内に設けられている。洗濯槽4の前面側(図1において左側)には、衣類等の洗濯物を出し入れする投入口5が設けられている。
洗濯槽4は、回転軸6を中心として回転可能に設けられ洗濯物を収容する。洗濯槽4の周壁面には、内方へ突出させた複数(例えば、3個)のバッフル7と、多数の小孔8が設けられている。外槽1内と洗濯槽4内は、小孔8を通して連通している。外槽1と洗濯槽4と回転軸6は、水平に対して角度θ(例えば、10°)前上がりに傾けて配設されている。
洗濯槽4は、外槽1の後部に設けられたモータ9によって正逆回転自在に構成されている。モータ9は、例えば、ブラシレス直流モータで構成され、後述する制御部30のインバータ制御によって、回転速度を自在に変化させることができるように構成されている。
筐体2の前面には、洗濯物を出し入れする略円形状に形成された投入口5を開閉する扉10が設けられている。投入口5と対向して形成された外槽1の開口部1aは、伸縮自在な可撓性を有したパッキン12によって筐体2と気密構成を確保して連結されている。
給水弁13が設けられた給水配管14は、水道の蛇口(図示せず)と接続され、制御部30による給水弁13の開閉駆動によって給水と停止が行える。給水配管14を通して給水された洗濯水(水道水)は、洗剤ケース15に流入し、洗剤ケース15内に投入されている洗剤を溶かしながら給水路14aを通して外槽1へ給水される。
外槽1の底部に洗濯水を排出する排水口16が設けられており、開閉自在な排水弁17が設けられた排水経路18が連結されている。パイプ状の水路19は、外槽1の後方下部に設けられた排水口16に接続されている排水経路18に一端が接続され、他端は外槽1の前方下部に設けられた吐出口19aと連通接続されている。水路19は、外槽1外の下方で前後方向に形成されている。
水路19の一端は、排水口16と排水弁17の間の排水経路18に設けられた切替弁20と連通接続しており、外槽1内の洗濯水は、切替弁20によって水路19側と排水弁17側とに流れが切り替えられる。外槽1内の洗濯水の排水と停止は、制御部30による排水弁17と切替弁20の開閉駆動によって行われる。
水路19には、外槽1の下方に設けられたポンプ21と異物分離部22が接続されてい
る。異物分離部22は、ポンプ21の下流側に配設されている。外槽1内の洗濯水は、水路19側に切り替えられた切替弁20を経て、ポンプ21によって、外槽1外の下方に形成された水路19を矢印方向に流れて循環するように構成されている。
る。異物分離部22は、ポンプ21の下流側に配設されている。外槽1内の洗濯水は、水路19側に切り替えられた切替弁20を経て、ポンプ21によって、外槽1外の下方に形成された水路19を矢印方向に流れて循環するように構成されている。
異物分離部22は、水路19に接続されたケース23と、ケース23内に回転可能に設けられ洗濯水がその内部を通過する回転筒24と、回転筒24を回転させる回転筒モータ25を有している。回転筒24は、略円筒形の中空状に形成されており、回転筒24の下部には、回転筒24内に洗濯水を流入させる洗濯水入口24aが設けられ、回転筒24の上部には、回転筒24から水路19へ洗濯水を流出させる洗濯水出口24bが設けられている。
洗濯水入口24aは洗濯水出口24bの下方に設けられているため、異物分離部22を通過する洗濯水は下方から上方に向けて流れる。洗濯水は、洗濯水入口24aから回転筒24内に流入し、洗濯水出口24bから流出する間に、回転筒24の回転による遠心力が作用し、汚れ物質はこの遠心力によって洗濯水から分離され、回転筒24の周側部24cへ向かう構成としている。
回転筒24底面の略中央部に設けられた洗濯水入口24aは、回転筒モータ25の回転軸26の外側にスリット状の孔を円弧状に複数(例えば、2個)設けて形成している。回転軸26を中心とした周側部24cの直径は、洗濯水入口24aと洗濯水出口24bの最大径より大きく構成されている。
水路19を流れる洗濯水の汚れの状態は、汚れ検知部27で検知される。汚れ検知部27は、異物分離部22の洗濯水入口24a側(流入側)の水路19および、異物分離部22の洗濯水出口24b側(流出側)の水路19に設けられている。異物分離部22への流入側に設けられた第1の汚れ検知部27aは、異物分離部22とポンプ21の間に配設され、異物分離部22からの流出側に設けられた第2の汚れ検知部27bは、異物分離部22と吐出口19aの間に配設されている。
排水口16から水路19を流れる洗濯水は、第1の汚れ検知部27aを通過して異物分離部22に入る。異物分離部22を通過した洗濯水は、第2の汚れ検知部27bを通過して水路19へと流出する。異物分離部22を通過する際に洗濯水に含まれる異物が分離される。異物には、洗濯物から洗い落されて遊離した汚れ物質や糸屑、洗濯水に投入された洗剤に含まれる助剤等が含まれる。外槽1内の洗濯水は、ポンプ21により水路19を流れ、汚れ検知部27(27aおよび27b)および異物分離部22を経由して循環する。
汚れ検知部27は、例えば、LED等の発光素子28と、フォトトランジスタ等の受光素子29を有する光センサで構成されている。発光素子28と受光素子29は、水路19に対向して設けられている。発光素子28から発光された光は、水路19を流れる洗濯水を通して受光素子29で受光し、電圧に変換して出力される。
洗濯水の汚れ度合いを示す濁度は、受光素子29の出力電圧から換算され、濁度が高いほど電圧が低くなる。つまり、水路19を流れる洗濯水に洗濯物の汚れが多く溶け出して濁度が高くなると低い電圧が出力される。したがって、受光素子29の出力電圧から洗濯水の汚れ度合いを検知することができる。
図4は、本実施の形態1における洗濯機のブロック構成図である。制御部30は、筐体2内の前面側の上部に設けられている。制御部30には、洗濯水の汚れ度合いを検知する汚れ検知部27の出力と、洗濯槽4に投入された洗濯物の量を検知する布量検知部31の出力と、外槽1内に給水された洗濯水の量を検知する水量検知部32の出力と、洗濯槽4
の回転駆動を検知する回転検知部33等の出力が入力される。また、制御部30は時間を計るタイマー部35を備える。
の回転駆動を検知する回転検知部33等の出力が入力される。また、制御部30は時間を計るタイマー部35を備える。
制御部30は、操作表示部34により使用者が設定した洗濯コースに基づいて、モータ9、給水弁13、排水弁17、切替弁20、ポンプ21、回転筒モータ25等の駆動を制御し、洗濯運転を実行する。洗濯運転には、洗い、すすぎ、脱水等の各工程が含まれる。
以上のように構成された洗濯機について、以下その動作、作用を説明する。洗濯運転において、洗い工程は、洗剤が溶解した洗濯水が外槽1内に給水され、洗濯槽4の回転によって叩き洗いを行いながら洗濯物の汚れを洗い落とす工程である。洗い工程に続いて、すすぎ工程が行われ、例えば、第1の中間脱水、第1のすすぎ、第2の中間脱水、第2のすすぎの各工程が行われる。そして、最後に脱水工程が実行される。
まず、使用者が、筐体2の前面に設けられた開閉自在な扉10を開いて投入口5から洗濯槽4内に洗濯物を投入する。次に、筐体2の上面前部に設けられている操作表示部34の電源スイッチ(図示せず)を入れ、スタートスイッチ(図示せず)を操作して運転を開始する。
洗濯運転の開始により、制御部30は、最初に、洗濯槽4内に投入された洗濯物の量を布量検知部31によって検知する。洗濯物の量は、洗濯槽4を回転させたときのモータ9にかかるトルク量、または、モータ9の電流値等から検知される。
制御部30は、検知した洗濯物の量に応じて、洗い、すすぎ、脱水の各工程の時間、および洗濯水の量を設定する。併せて、洗濯物の量に応じて予め設定された洗剤量を操作表示部34に表示する。使用者は、操作表示部34に表示された洗剤量の目安にしたがって洗剤ケース15に洗剤を投入する。なお、洗剤は、自動投入装置(図示せず)によって投入されてもよい。
制御部30は、洗剤投入後に給水弁13を開く。給水弁13が開かれると、洗濯水が給水配管14を流れて洗剤ケース15に流入し、投入されている洗剤を溶かしながら外槽1へと給水される。外槽1内の底部に溜まった洗濯水は小孔8から洗濯槽4内に流入する。外槽1内に溜まった洗濯水は水量検知部32で検知される。制御部30は、洗濯物の量に応じて予め設定された所定量の洗濯水が給水されると給水弁13を閉じる。
制御部30は、給水が完了すると、モータ9を駆動して洗濯槽4を回転させる。洗濯槽4が回転すると、洗濯槽4内の洗濯物はバッフル7によって回転方向へ持ち上げられて上方から落下し、洗濯槽4の底面あるいは洗濯槽4の底に溜まっている洗濯物に叩きつけられる。このようにして、洗剤による化学力と併せて、その機械力によって叩き洗いが行われる。洗濯物が叩き洗いされる洗濯槽4の回転数は、例えば、45rpmで、所定時間毎に反転し正逆回転駆動する。
制御部30は、洗い工程を所定時間行うと、外槽1内の洗濯水が排水弁17側へ流れるように切替弁20を切り替えるとともに、排水弁17を開いて外槽1内の洗濯水を機外へ排水する。排水が完了した後、すすぎ工程となり、第1の中間脱水に続いて第1のすすぎが行われる。すすぎ工程においても、洗い工程と同様に、外槽1内に所定量の洗濯水が給水され、洗濯槽4を回転させて洗濯物のすすぎを行う。
洗い工程およびすすぎ工程の排水時において、切替弁20が排水弁17とポンプ21側を連通するように切り替えられると、異物分離部22内の異物を含んだ洗濯水、および、水路19内の洗濯水をポンプ21により排水弁17方向へ流して排出することができる。
なお、異物分離部22内の洗濯水の排出は、外槽1内の洗濯水の排水と略同時に行えるほか、外槽1内の排水前、あるいは、排水後に時間差を有して行うことができる。
なお、異物分離部22内の洗濯水の排出は、外槽1内の洗濯水の排水と略同時に行えるほか、外槽1内の排水前、あるいは、排水後に時間差を有して行うことができる。
最後に行われる脱水工程では、外槽1内の洗濯水が排水弁17側へ流れるように切替弁20が切り替えられるとともに、排水弁17が開かれる。外槽1内の洗濯水が排水弁17を通して機外へ排出された後、モータ9により洗濯物が入った洗濯槽4が高速で回転される。洗濯物から脱水された水が機外へ排出されて脱水工程が終わると、制御部30は、洗濯運転を終了する。
次に、異物分離部22における洗濯水の浄化と、汚れ検知部27による洗濯水の汚れ度合いの検知について説明する。図5は、本実施の形態1における洗濯機の洗い工程の動作を示すタイムチャートである。
洗い工程において、洗濯水は、汚れ物質等の様々な異物を含む。例えば、異物は、砂、繊維屑、髪の毛、角質汚れなどのように水より比重が重いもの、および、皮脂に代表される脂分などのように水より軽くても、糸屑などのように水より比重が重いものに付着するものなどがある。
洗い工程が開始されると、制御部30は、ポンプ21を駆動して外槽1内の異物を含む洗濯水を異物分離部22を通して循環させる。このとき、回転筒モータ25はOFFであり、回転筒モータ25によって回転駆動される回転筒24は停止状態である。ポンプ21が駆動されると、外槽1内の洗濯水は、水路19側に切り替えられている切替弁20を通って水路19に流入し、異物分離部22の流入側の水路19に設けられている第1の汚れ検知部27aに到達する。
第1の汚れ検知部27aを通過した洗濯水は、回転筒24の下部に設けられている洗濯水入口24aから回転筒24内に流入する。回転筒24内に流入した洗濯水は、回転筒24の上部に設けられている洗濯水出口24bから水路19へ流出し、異物分離部22の流出側の水路19に設けられている第2の汚れ検知部27bに到達する。
第2の汚れ検知部27bを通過した洗濯水は、水路19の出口側の端部に設けられた吐出口19aから洗濯槽4内に吐出され、洗濯槽4内で叩き洗いが行われている洗濯物にかけられた後、外槽1の底部に設けられた排水口16から流出し、水路19へ流入する。このように、異物分離部22を通して循環する洗濯水は、第1の汚れ検知部27aおよび第2の汚れ検知部27bを通過する。このとき、後述するように、第1の汚れ検知部27aおよび第2の汚れ検知部27bの検知はOFFとしている。
洗い工程の進行にともない、洗濯物から汚れが洗い落とされて、洗濯水中の汚れ物質が増加する。制御部30は、洗濯運転が開始されてからタイマー部35によって計時された所定時間T1後の、時間t1で回転筒モータ25を駆動し回転筒24を回転数S2で回転させる。回転数S2は、例えば、3000rpmである。
すなわち、洗濯運転(洗い工程)が開始されてから所定時間T1が経過すると、洗剤は洗濯水に溶解し、洗濯物に付着している汚れの多くが洗い落とされて、洗濯水中の汚れ物質が増加する。したがって、洗い工程が開始されてから所定時間T1後の時間t1において、洗濯水中の汚れ物質が増加した時点で異物分離部22を作動させることにより、洗濯水中の汚れ物質を洗濯水から効率よく分離することができる。
所定時間T1は、洗い工程が開始されてから1分〜5分経過後で、洗い工程で設定されている洗い時間(洗い工程が開始されてから、洗い工程が終了するまでの時間)の半分以
下であることが望ましい。例えば、洗い工程の時間が9分に設定されている場合、所定時間T1は2分である。
下であることが望ましい。例えば、洗い工程の時間が9分に設定されている場合、所定時間T1は2分である。
なお、回転筒モータ25を駆動するタイミングである所定時間T1は、例えば、洗濯運転の開始時に、布量検知部31で検知された洗濯物の量に応じて、タイマー部35により設定されるようにしてもよい。
洗濯水は、洗濯水入口24aから回転筒24内に流入し、回転数S2で高速回転する回転筒24を通過する際に、洗濯水に含まれる洗濯水より比重の重い汚れ物質等の異物が、高速の旋回流による強い遠心力によって回転筒24の周側部24cに向かう。このようにして、洗濯水に含まれる洗濯物特有の汚れ物質は、異物分離部22で洗濯水から分離される。回転筒24を通過した洗濯水は、洗濯水出口24bから流出して循環し、浄化が進行する。
回転筒モータ25が駆動され、洗濯水から異物の除去が開始される時間t1で、同時に汚れ検知部27(第1の汚れ検知部27aおよび第2の汚れ検知部27b)によって、異物分離部22を通して循環する洗濯水の汚れ度合いが検知される。
汚れ度合いが検知されるタイミングは、洗濯水から異物の除去が開始されると同時(またはその前後)である時間t1以降のほか、汚れ検知部27を洗い工程の開始時にONし、終了するまでの間、連続して検知可能にしてもよい。また、洗い工程の開始から終了までの間で、予め設定された間隔で断続的に検知されるようにしてもよく、さらには、洗い工程の開始から終了までの間の予め設定されたタイミングで検知されるようにしてもよい。
時間t1から、回転筒24を回転数S2で回転させると、異物は徐々に洗濯水から分離され洗濯水の汚れ度合いである濁度は減少する。所定時間T2(例えば、3分)経過後の時間t2で、濁度を検知する。このとき、汚れ検知部27で検知された出力P2が所定値D2以上であると、洗濯水の浄化が不十分と判定して、制御部30は、回転筒24を回転数S3(例えば、3500rpm)に回転数を増加させるように回転筒モータ25を制御する。
そして、時間t2から回転筒24の回転数をS3で回転させて異物の分離を行い、所定時間T3(例えば、3分)経過後の時間t3で、洗濯水の汚れ度合いである濁度を検知する。このとき、汚れ検知部27で検知された出力P1が所定値D1以下であると、洗濯水の浄化が十分と判定して、制御部30は、回転筒24を回転数S1(例えば、800rpm)に回転数を減少させるように回転筒モータ25を制御する。このとき、制御部30は、回転筒24を回転数S1に回転数を減少させるとともに、汚れ検知部27の検知をOFFしても構わない。
回転筒24の回転数S1は、異物分離部22で洗濯水から分離された異物が、回転筒24の周側部24cに保持される回転数であり、洗い工程が終了するまで継続される。したがって、洗濯水が所定のレベルまで浄化された状態で、洗い工程が続行されて終了するため、洗濯物から洗い落とされて洗濯水に含まれた汚れ物質等の異物が、洗い工程での洗濯物への再付着が抑制され、洗濯後の衣類の黒ずみや、不快臭の発生が抑えられて、洗濯による仕上がり効果をよくすることができる。
なお、時間t3において、汚れ検知部27で検知された出力P1が所定値D1を超えているときは、洗濯水の浄化が不十分と判定して、制御部30は回転筒24を回転数S3で回転させる時間T3を延長させてもよい。
また、洗い工程が開始されてから所定時間T1後の時間t1において、洗濯水中の汚れ物質が増加した時点で汚れ検知部27により汚れ度合いを検知し、この汚れ度合いに応じて所定値D1およびD2の値を設定してもよい。
次に、異物分離部22の他の例の動作について説明する。図6は、本実施の形態1における洗濯機の洗い工程の他の例の動作を示すタイムチャートである。
制御部30は、洗い工程が開始されてから所定時間T4(例えば、2分)後の、時間t4で回転筒モータ25を駆動し、回転筒24を回転数S2で回転させる。回転数S2は、例えば、3000rpmである。
回転筒モータ25が駆動され、洗濯水から異物の除去が開始される時間t4で、同時に汚れ検知部27(第1の汚れ検知部27aおよび第2の汚れ検知部27b)によって、異物分離部22を通して循環する洗濯水の汚れ度合いが検知される。時間t4から、回転筒24を回転数S2で回転させて異物の分離を行い、所定時間T5(例えば、3分)経過後の時間t5で、洗濯水の汚れ度合いである濁度が検知される。
このとき、汚れ検知部27で検知された出力P1が、洗濯水が浄化されたと判定される基準値として設定された所定値D1以下であると、制御部30は、回転筒24を回転数S1(例えば、800rpm)に回転数を減少させるように回転筒モータ25を制御する。回転筒24の回転数S1は、異物分離部22で洗濯水から分離された異物が、回転筒24の周側部24cに保持される回転数であり、回転筒24内を通過する洗濯水の循環流によって、保持されている異物が周側部24cから離散することがなく、洗い工程が終了するまで回転数S1が継続される。
なお、汚れ検知部27は、必ずしも複数(本実施の形態1では2個)設けられる必要はなく、1つでもよい。図7は、本実施の形態1における洗濯機の汚れ検知部27の他の例の構成図である。図7に示される例は、光センサで構成され汚れ検知部27が、異物分離部22の洗濯水出口24b側(流出側)の水路19に1つ設けられている。汚れ検知部27は、異物分離部22と吐出口19aの間に配設されている。この場合は、汚れ検知部27によって、異物分離部22によって洗濯水から異物を分離した直後の洗濯水の汚れ度合いが検知される。
また、汚れ検知部27が異物分離部22の流入側の水路19に設けられている場合(図2の27a)は、汚れ検知部27によって、洗濯槽4内で叩き洗いが行われている洗濯物にかけられた後、外槽1の底部に設けられた排水口16から流出し、水路19へ流入する洗濯水の汚れ度合いが検知される。また、図2のように汚れ検知部27aおよび27bを設ける場合、制御部30は汚れ検知部27aおよび27bが検知した洗濯水の汚れ度合いを比較することにより、異物分離部22による異物の分離状態を検知することが可能である。
以上のように、本実施の形態1においては、筐体2内に支持された外槽1と、外槽1内に回転可能に設けられた洗濯槽4と、洗濯槽4を回転駆動するモータ9と、外槽1内の洗濯水に含まれる異物を分離する異物分離部22と、外槽1内の洗濯水を異物分離部22を通して循環させるための水路19と、水路19を通して外槽1と異物分離部22との間で洗濯水を循環させるポンプ21と、洗濯水の汚れの状態を検知する汚れ検知部27と、洗濯運転を制御する制御部30とを備えたものである。
これにより、洗濯運転時に、汚れ検知部27により洗濯水の汚れの状態を検知すること
ができ、洗濯水からの異物の分離を最適に行うことができる。なお、汚れ検知部27で検知された洗濯水の汚れの状態に応じて、洗い時間の延長または短縮等の再設定や、洗濯水の追加等も可能である。
ができ、洗濯水からの異物の分離を最適に行うことができる。なお、汚れ検知部27で検知された洗濯水の汚れの状態に応じて、洗い時間の延長または短縮等の再設定や、洗濯水の追加等も可能である。
また、制御部30は、洗濯運転を開始してから所定時間経過後に、汚れ検知部27により洗濯水の汚れの状態を検知するものである。
これにより、洗濯物から汚れが多く洗い落とされるタイミングで、洗濯水の汚れの状態を的確に検知することができる。
また、制御部30は、汚れ検知部27の出力に基づいて異物分離部22の動作を制御するものである。
これにより、汚れ検知部27で検知された洗濯水の汚れの状態に応じて異物分離部22の動作を最適化することができ、洗濯水の浄化を効果的に行うことができる。
また、異物分離部22は、水路19に接続されたケース23と、ケース23内に回転可能に設けられた回転筒24と、回転筒24を回転させる回転筒モータ25を有し、制御部30は、汚れ検知部27の出力が所定値D2以上のときは、回転筒24の回転数を増加させるように回転筒モータ25を制御するものである。
これにより、回転筒24を通過する洗濯水に作用する遠心力を強めることができ、異物を分離する能力を高めて洗濯水を効果的に浄化することができる。
また、異物分離部22は、水路19に接続されたケース23と、ケース23内に回転可能に設けられた回転筒24と、回転筒24を回転させる回転筒モータ25を有し、制御部30は、汚れ検知部27の出力が所定値D1以下のときは、回転筒24の回転数を減少させるように回転筒モータ25を制御するものである。
これにより、洗濯水から分離された異物が回転筒24に保持される回転数まで低下させることができ、回転筒24を通過する洗濯水への異物の分散を防止して、洗濯物への異物の再付着を抑えることができるとともに、回転筒モータ25の駆動による消費電力量を少なくすることができる。
また、汚れ検知部27は、異物分離部22への流入側、または、異物分離部22からの流出側、または、その両方の水路19に設けられたものである。
これにより、異物分離部22を通過して循環する洗濯水の汚れ度合いを的確に検知することができる。
また、汚れ検知部27は、発光素子28と受光素子29を有する光センサで構成されたものである。
これにより、受光素子29の出力からから汚れ検知部27を通過する洗濯水の汚れ度合いを検知することができる。
(実施の形態2)
図8は、本発明の実施の形態2における洗濯機の概略構成図である。本実施の形態2の特徴は、異物分離部22を迂回するようにバイパス路36が設けられ、水路切替弁37aおよび37bによって、水路19を流れる洗濯水が異物分離部22とバイパス路36のい
ずれかを通過するように、切替可能に構成されたものである。図9は、本実施の形態2における洗濯機のブロック構成図である。制御部30は、水路切替弁37aおよび37bの駆動を制御し、洗濯運転を実行する。他の構成は実施の形態1と同じであり、同一の構成に同一の符号を付して、詳細な説明は実施の形態1のものを援用する。
図8は、本発明の実施の形態2における洗濯機の概略構成図である。本実施の形態2の特徴は、異物分離部22を迂回するようにバイパス路36が設けられ、水路切替弁37aおよび37bによって、水路19を流れる洗濯水が異物分離部22とバイパス路36のい
ずれかを通過するように、切替可能に構成されたものである。図9は、本実施の形態2における洗濯機のブロック構成図である。制御部30は、水路切替弁37aおよび37bの駆動を制御し、洗濯運転を実行する。他の構成は実施の形態1と同じであり、同一の構成に同一の符号を付して、詳細な説明は実施の形態1のものを援用する。
図8において、バイパス路36は、一端が異物分離部22の流入側の水路19に接続され、他端は異物分離部22の流出側の水路19に接続されている。バイパス路36を流れる洗濯水は、異物分離部22を通らずに迂回するように設けられている。バイパス路36の両端と水路19の各々の接続部には、水路切替弁37aおよび37bが設けられている。
制御部30は、異物分離部22の流入側に設けられた水路切替弁37aを、ポンプ21によって水路19を流れる洗濯水が異物分離部22またはバイパス路36のいずれかを通過するように制御する。また、制御部30は、異物分離部22の流出側に設けられた水路切替弁37bを、異物分離部22またはバイパス路36のいずれかを通過した洗濯水を吐出口19aへ導くように制御する。洗濯水の汚れの状態を検知する汚れ検知部27は、水路切替弁37bの下流側の水路19に設けられ、吐出口19aと水路切替弁37bの間に配設されている。
図10は、本実施の形態2における洗濯機の洗い工程の動作を示すタイムチャートである。図10において、洗い工程が開始され、洗剤の化学力によって洗濯物から汚れを積極的に洗い落とす段階では、制御部30は、外槽1内の洗濯水がバイパス路36を通過して循環するように、水路切替弁37aおよび37bを切り替えるとともに、切替弁20を水路19側に切り替え、ポンプ21をHi(高速)で駆動する。
そして、外槽1内の洗濯水は、異物分離部22を通らずにバイパス路36を通って汚れ検知部27を通過し、吐出口19aから多量の洗濯水が洗濯槽4内で叩き洗いが行われている洗濯物にかけられる。したがって、バイパス路36を流れる洗濯水は、流量を多くして洗濯槽4内へ多量に吐出させることができ、洗濯槽4内の洗濯物に洗濯水を十分に浸透させることができる。
洗い工程の進行にともない、洗剤が溶解した洗濯水によって、洗濯物に付着している汚れの多くが洗い落とされて、洗濯水中の汚れ物質が増加する。制御部30は、洗濯運転が開始されてからタイマー部35によって計時された所定時間T6(例えば、2分)後の時間t6において、洗濯水が異物分離部22を通過するように水路切替弁37aおよび37bを切り替える。これにより、外槽1内の洗濯水は、バイパス路36を通らずに異物分離部22を通って汚れ検知部27を通過し、吐出口19aから洗濯槽4内に吐出されて循環する。
このとき、制御部30は、回転筒モータ25を駆動し、回転筒24を回転数S2で回転させる。回転数S2は、例えば、3000rpmである。同時に、制御部30はポンプ21をHi(高速)からLо(低速)に回転数を低くして駆動する。これにより、洗濯水がバイパス路36を流れる流速に対して、異物分離部22を通過する洗濯水の流速が低速となるため、回転筒24内を通過する洗濯水に対して、遠心力を効果的に作用させて異物の分離効果を高めることができる。
以上のように、本実施の形態2においては、異物分離部22の流入側と流出側の水路19に接続され、異物分離部22を迂回するように設けられたバイパス路36と、水路19に設けられた水路切替弁37aおよび37bを有し、制御部30は、水路19を流れる洗濯水が異物分離部22またはバイパス路36のいずれかを通過するように水路切替弁37
aおよび37bを制御するものである。
aおよび37bを制御するものである。
これにより、外槽1内の洗濯水は、異物分離部22を通過せずにバイパス路36を通して吐出口19aから洗濯槽4内に吐出されて循環する経路と、異物分離部22を通して吐出口19aから洗濯槽4内に吐出されて循環する経路とを選択的に切り替えることができる。
また、制御部30は、バイパス路36を流れる洗濯水が、洗濯運転を開始してから所定時間T6経過後に、異物分離部22を流れるように水路切替弁37aおよび37bを制御するものである。
これにより、洗濯水は、洗濯物から汚れの多くが洗い落とされるタイミングで、異物分離部22を通して循環するように切り替えられ、洗濯水に含まれる異物を効果的に分離することができる。
また、制御部30は、洗濯水がバイパス路36を流れる流速に対して、異物分離部22を通過する洗濯水の流速が低速となるようにポンプ21を制御するものである。
これにより、異物分離部22を通過する洗濯水に対して、遠心力を効果的に作用させて異物の分離効果を高めることができる。また、バイパス路36を流れる洗濯水は、流量を多くして洗濯槽4内へ多量に吐出させることができ、洗濯槽4内の洗濯物に洗濯水を十分に浸透させて、洗浄効果を高めることができる。
(実施の形態3)
図11は、本発明の実施の形態3における洗濯機の洗い工程の動作を示すタイムチャートである。本実施の形態3の特徴は、バイパス路を流れる洗濯水の汚れの状態を検知して、水路切替弁37aおよび37bを異物分離部22側へ切り替えるものである。他の構成は実施の形態2と同じであり、同一の構成に同一の符号を付して、詳細な説明は実施の形態2のものを援用する。
図11は、本発明の実施の形態3における洗濯機の洗い工程の動作を示すタイムチャートである。本実施の形態3の特徴は、バイパス路を流れる洗濯水の汚れの状態を検知して、水路切替弁37aおよび37bを異物分離部22側へ切り替えるものである。他の構成は実施の形態2と同じであり、同一の構成に同一の符号を付して、詳細な説明は実施の形態2のものを援用する。
図8、図9、および図11において、洗い工程が開始され、洗剤の化学力によって洗濯物から汚れを積極的に洗い落とす段階では、制御部30は、外槽1内の洗濯水がバイパス路36を通過して循環するように、水路切替弁37aおよび37bを切り替えるとともに、切替弁20を水路19側に切り替え、ポンプ21をHi(高速)で駆動する。ほぼ同時に、汚れ検知部27をONし、循環する洗濯水の汚れの状態を検知する。
最初に、外槽1内の洗濯水は、異物分離部22を通らずにバイパス路36を通って汚れ検知部27を通過し、吐出口19aから多量の洗濯水が洗濯槽4内で叩き洗いが行われている洗濯物にかけられる。したがって、バイパス路36を流れる洗濯水は、流量を多くして洗濯槽4内へ多量に吐出させることができ、洗濯槽4内の洗濯物に洗濯水を十分に浸透させることができる。
洗い工程の進行にともない、洗剤が溶解した洗濯水によって、洗濯物に付着している汚れの多くが洗い落とされて、洗濯水中の汚れ物質が増加する。制御部30は、洗濯水の汚れの状態を検知する汚れ検知部27の出力が所定値D2に達すると、洗濯水が異物分離部22を通過するように水路切替弁37aおよび37bを切り替える(時間t7)。これにより、外槽1内の洗濯水は、バイパス路36を通らずに異物分離部22を通って汚れ検知部27を通過し、吐出口19aから洗濯槽4内に吐出されて循環する。
このとき、制御部30は、回転筒モータ25を駆動し、回転筒24を回転数S2で回転
させる。回転数S2は、例えば、3000rpmである。同時に、制御部30はポンプ21をHi(高速)からLо(低速)に回転数を低くして駆動する。これにより、洗濯水がバイパス路36を流れる流速に対して、異物分離部22を通過する洗濯水の流速が低速となるため、回転筒24内を通過する洗濯水に対して、遠心力を効果的に作用させて異物の分離効果を高めることができる。
させる。回転数S2は、例えば、3000rpmである。同時に、制御部30はポンプ21をHi(高速)からLо(低速)に回転数を低くして駆動する。これにより、洗濯水がバイパス路36を流れる流速に対して、異物分離部22を通過する洗濯水の流速が低速となるため、回転筒24内を通過する洗濯水に対して、遠心力を効果的に作用させて異物の分離効果を高めることができる。
そして、時間t7から所定時間T8(例えば、3分)経過後の時間t8で、洗濯水の汚れ度合いである濁度を検知する。このとき、汚れ検知部27で検知された出力P1が所定値D1以下であると、洗濯水の浄化が十分と判定して、制御部30は、回転筒24を回転数S1(例えば、800rpm)に回転数を減少させるように回転筒モータ25を制御する。
なお、時間t8において、汚れ検知部27で検知された出力P1が所定値D1以下であるとき、制御部30は、再び洗濯水がバイパス路36を通過するように水路切替弁37aおよび37bを切り替えてもよい。このとき、制御部30は、回転筒モータ25をOFFし、ポンプ21をLо(低速)からHi(高速)に回転数を高くして駆動する。
なお、洗濯水が異物分離部22を流れるように切り替えられるタイミングt7は、汚れ検知部27の出力が所定値D2に達したときのほか、汚れ検知部27で検知された濁度の上昇率が設定値以下に低下したとき、すなわち、汚れ落ちが少なくなったときであってもよい。同様に、回転筒24を回転数S1に回転数を減少させるタイミングt8は、汚れ検知部27の出力が所定値D1に達したときのほか、汚れ検知部27で検知された濁度の下降率が設定値以下に低下したとき、すなわち、異物の分離が少なくなったときであってもよい。
また、洗い工程が開始されてから時間t7に達するまでの時間長を検知し、この時間長に応じて所定値D1およびD2の値を設定してもよい。
以上のように、本実施の形態3においては、汚れ検知部27は、バイパス路36を流れる洗濯水の汚れの状態を検知し、制御部30は、汚れ検知部27の出力に基づいてバイパス路36を流れる洗濯水が異物分離部22を流れるように水路切替弁37aおよび37bを制御するものである。
これにより、洗濯水は、汚れ検知部27の出力に基づいて異物分離部22を通して循環され、洗濯水に含まれる異物を効果的に分離して浄化することができる。
以上のように、本発明にかかる洗濯機は、洗濯水の汚れの状態を検知することができ、異物分離部での異物の分離を最適に行うことができるので、洗濯機として有用である。
1、51 外槽
2 筐体
4 洗濯槽
9、59 モータ
19、53 水路
21、54 ポンプ
22 異物分離部
23、55 ケース
24 回転筒
25 回転筒モータ
27、27a、27b 汚れ検知部
28 発光素子
29 受光素子
30 制御部
36 バイパス路
37a、37b 水路切替弁(水路切替部)
2 筐体
4 洗濯槽
9、59 モータ
19、53 水路
21、54 ポンプ
22 異物分離部
23、55 ケース
24 回転筒
25 回転筒モータ
27、27a、27b 汚れ検知部
28 発光素子
29 受光素子
30 制御部
36 バイパス路
37a、37b 水路切替弁(水路切替部)
Claims (10)
- 筐体内に支持された外槽と、
前記外槽内に回転可能に設けられた洗濯槽と、
前記洗濯槽を回転駆動するモータと、
前記外槽内の洗濯水に含まれる異物を分離する異物分離部と、
前記外槽内の洗濯水を前記異物分離部を通して循環させるための水路と、
前記水路を通して前記外槽と前記異物分離部との間で洗濯水を循環させるポンプと、
洗濯水の汚れの状態を検知する汚れ検知部と、
洗濯運転を制御する制御部とを備えた洗濯機。 - 前記制御部は、洗濯運転を開始してから所定時間経過後に、前記汚れ検知部により洗濯水の汚れの状態を検知する請求項1に記載の洗濯機。
- 前記制御部は、前記汚れ検知部の出力に基づいて前記異物分離部の動作を制御する請求項1または2に記載の洗濯機。
- 前記異物分離部は、前記水路に接続されたケースと、前記ケース内に回転可能に設けられた回転筒と、前記回転筒を回転させる回転筒モータを有し、
前記制御部は、前記汚れ検知部の出力が所定値以上のときは、前記回転筒の回転数を増加させるように前記回転筒モータを制御する請求項3に記載の洗濯機。 - 前記異物分離部は、前記水路に接続されたケースと、前記ケース内に回転可能に設けられた回転筒と、前記回転筒を回転させる回転筒モータを有し、
前記制御部は、前記汚れ検知部の出力が所定値以下のときは、前記回転筒の回転数を減少させるように前記回転筒モータを制御する請求項3に記載の洗濯機。 - 前記汚れ検知部は、前記異物分離部への流入側、または、前記異物分離部からの流出側、または、その両方の前記水路に設けられた請求項1〜5のいずれか1項に記載の洗濯機。
- 前記汚れ検知部は、発光素子と受光素子を有する光センサで構成された請求項1〜6のいずれか1項に記載の洗濯機。
- 前記異物分離部の流入側と流出側の前記水路に接続され、前記異物分離部を迂回するように設けられたバイパス路と、前記水路に設けられた水路切替部を有し、
前記制御部は、前記水路を流れる洗濯水が前記異物分離部または前記バイパス路のいずれかを通過するように前記水路切替部を制御する請求項1〜7のいずれか1項に記載の洗濯機。 - 前記汚れ検知部は、前記バイパス路を通して循環する洗濯水の汚れの状態を検知し、
前記制御部は、前記汚れ検知部の出力に基づいて、前記バイパス路を流れる洗濯水が前記異物分離部を通過するように前記水路切替部を制御する請求項8に記載の洗濯機。 - 前記制御部は、洗濯水が前記バイパス路を流れる流速に対して、前記異物分離部を通過する洗濯水の流速が低速となるように前記ポンプを制御する請求項8または9に記載の洗濯機。
Priority Applications (1)
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Family Applications (1)
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---|---|---|---|
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- 2019-01-23 JP JP2019008892A patent/JP2020116059A/ja active Pending
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