JP2020115871A - リソソーム蓄積障害の試験に関連する方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】リソソーム蓄積酵素などの酵素の活性を検出するのに適する添加剤化合物を含むアッセイシステムを提供する。【解決手段】酸α−ガラクトシダーゼA、酸β−グルコセレブロシダーゼ、ガラクトセレブロシダーゼ、酸α−グルコシダーゼ、酸スフィンゴミエリナーゼ、α−L−イズロニダーゼ、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される標的酵素の酵素活性をin vitroで検出するためのアッセイシステムであって、基質および1つまたは複数のオレイン酸塩を含み、水性緩衝液を含んでよく、前記1つまたは複数のオレイン酸塩は、前記基質に作用して酵素反応生成物を生成する前記酵素の活性を向上させるのに適している、アッセイシステム。【選択図】図5

Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、2014年9月2日に出願された米国特許出願第14/474,524号に
従属しかつ優先権を主張するものであり、この出願の全内容は、参照により本明細書に組
み込まれるものとする。
本説明は、酵素活性を検出するための分析用試薬に関する。1つまたは複数のリソソー
ム蓄積障害を検出するためのスクリーニングアッセイに使用可能なリソソーム酵素活性の
検出が提供される。
リソソーム蓄積障害は、体内において特定の酵素が欠損し、その結果、代謝物質が分解
できない体となることを特徴とする遺伝性障害のグループである。例として、ファブリー
病は、4万人に1人に認められるリソソーム蓄積障害である。この障害は、α−ガラクト
シターゼ酵素の欠損によって生じ、その結果、グロボトリアオシルセラミドと称される特
定の脂肪性物質を分解できない体となる。2つ目の例は、グルコシルセラミド(グルコセ
レブロシドとも称される)と称される脂肪性物質または脂質の分解ができないことによっ
て生じるリソソーム蓄積障害であるゴーシェ病である。ゴーシェ病の個体は、こうした脂
肪性物質の分解に必要な酵素であるグルコセレブロシダーゼを作らない。その結果、これ
らの脂肪性物質は、肝臓、脾臓、および骨髄の細胞中に蓄積される。3つ目の例は、グリ
コーゲンと称される特定の糖の分解に必要な酸α−グルコシダーゼ酵素の欠損によって生
じるリソソーム蓄積障害であるポンペ病である。酸α−グルコシダーゼの酵素がない場合
、グリコーゲンは体内のさまざまな組織および臓器に蓄積する。
リソソーム蓄積障害は大部分が小児期の障害であるが、一部は成人期に発症する。その
多くにおいて患者は、出生時は健康であるが、後に進行性の神経学的増悪が発症する。臨
床表現型は、生化学的欠損の種類および重症度によって決まる。ポンペ病およびクラッベ
病などのこれらの一部のリソソーム障害は、主に乳児期に発症する。臨床症状が発症する
前に治療的介入を開始することができるように、このような障害を検出する方法の開発が
継続的に取り組まれている。
現在挙げられるリソソーム蓄積障害(LSD:lysosomal storage disorder)のスクリ
ーニング試験の大部分は、マススペクトロメトリー法に基づいており、材料はZhang
ら(Methods Mol Biol.2010;603:339〜350ページ)に
よって記載されている。本方法は、6つのLSD(ポンペ、クラッベ、ニーマンピックA
およびB、ファブリー、ゴーシェ、およびMPS−1)に対し、6つの異なる容器中で、
6つの異なる条件を用いて、6つの酵素活性アッセイを実施する。同じ障害に対するマル
チプレックスアッセイは記載されている(Scottら、J Pediatr.2013
Aug;163(2):498〜503ページ、Spazilら、Clin Chem
.2013 Mar;59(3):502〜11ページ)。マルチプレックス法は実験労
力および試薬が少なくて済むが、非マルチプレックス法と同質のアッセイ結果を得ること
が一般的に難しく、そのアッセイ条件には、任意の交絡プロセスを抑制すると同時に、標
的酵素の十分な活性を補助するという、問題の解決を示すことが必要とされる。さまざま
な酵素活性のエンハンサーおよびサプレッサーをマルチプレックス緩衝液へ添加すると、
最適な条件が補助され、それぞれの標的酵素がその特異的人工基質に対して計測可能に作
用することを可能にする。
オレイン酸は、GALC酵素のエンハンサーとして認識されてきたが、GALC酵素の
活性の低さはクラッベ病と関連している(Zhangら、同上、Zhangら、Clin
Chem.2008;54(10):1725〜1728ページ、Liら、Clin
Chem.2004;50(10):1785〜1796ページ)。この酸は、クラッベ
病をスクリーニングするための緩衝液へ添加されていた。しかし、オレイン酸を水性緩衝
液へ溶解することは非常に困難であり、結果として生じるアッセイ緩衝液の濃度のばらつ
きにより、再現性の低いアッセイ結果が導かれる。したがって、再現性の問題が、酵素活
性を高めるという任意の潜在的な利点となる能力を上回るために、クラッベ病のスクリー
ニングに関して公開されているプロトコールの大部分でオレイン酸は除外されている。
したがって、リソソーム障害を検出するための方法および組成物の改良が依然として必
要とされている。
以下の概要は、提供される方法に特有のいくつかの革新的な特長を理解することを容易
にするために提供されるものであって、完全な説明を意図するものではない。本方法のさ
まざまな態様の完全な理解は、明細書、特許請求の範囲、図面、および要約書の全体を総
じて解釈することによって得ることができる。
マススペクトロメトリーなどの検出システムを用いた酵素反応を検出するための、改良
された組成物および方法が提供される。これらの組成物および方法は、標的酵素との反応
性の改善をもたらし、それにより、アッセイ効率、再現性、および精度が改善される。
試料中のリソソーム酵素活性のレベルを評価するために有用なアッセイに含まれる化学
化合物が提供される。リソソーム酵素活性の試験は、例えば、新生児の代謝障害のスクリ
ーニングをする場合、ならびに酵素活性が影響する医学的状態を有する個体、または酵素
補充療法、遺伝子治療、もしくは骨髄移植などの内科療法を受けている個体を評価する場
合に有用である。本明細書において記述されるオレイン酸塩またはオレイン酸アルキルを
使用すると、合成基質に対する標的酵素活性が改善される。
本説明の1つの目的は、1種または複数の添加剤を、酵素活性、例示的には欠損すると
リソソーム蓄積障害をもたらす酵素活性の検出に適した反応に提供することである。添加
剤は、任意でオレイン酸の塩、任意でオレイン酸ナトリウムである。添加剤は、任意でオ
レイン酸アルキル、任意でオレイン酸メチルである。1種または複数の添加剤は、保存用
の1つまたは複数のアッセイ成分へ任意に添加してからアッセイプロセスを行うか、また
は可溶性材料としてアッセイに任意に添加する。したがって、酵素の、存在、欠乏、もし
くはレベルを検出するための方法、または対象における酵素欠損の有無を検出するための
方法が提供される。酵素は、その酵素が欠損するとリソソーム蓄積障害につながる、任意
の酵素である。酵素の、存在、欠乏、またはレベルを検出するための方法にオレイン酸塩
またはオレイン酸アルキルを使用すると、添加した結果として反応性および再現性が改善
され、その結果、アッセイの信頼性を改善することが可能になる。酵素活性の検出方法に
は、標的酵素を含む試料を基質および添加剤と、標的酵素が基質に作用して酵素反応生成
物を生成することが可能な条件下で接触させるステップと、酵素反応生成物を検出するス
テップとが含まれる。任意で、該標的酵素は、酸β−グルコセレブロシダーゼ、酸ガラク
トセレブロシドβ−ガラクトシダーゼ、または酸−β−グルコセレブロシダーゼである。
検出ステップは、任意のマススペクトロメトリーによるもの、MS/MSなどの任意の
多重反応モニタリングによるものである。検出ステップは、任意で、イムノアッセイ、基
質切断蛍光アッセイ(substrate cleavage fluorescence assay)、HPLC、マススペ
クトロメトリー、または1,000ダルトン未満の分子量を有する分子の検出に適する他
の方法によるものである。
1つの方法のいくつかの実施形態において使用される基質および内部標準の例を示す図である。
低濃度の酵素の対照試料を使用したときに、オレイン酸ナトリウムを添加して得られた酵素活性と添加せずに得られた酵素活性とのグラフである。
中濃度の酵素の対照試料を使用したときに、オレイン酸ナトリウムを添加して得られた酵素活性と添加せずに得られた酵素活性とのグラフである。棒1はABGを表し、棒2はASMを表し、棒3はGALCを表し、棒4はIDUAを表し、棒5はGLAを表し、棒6はGAAを表す。
高濃度の酵素の対照試料を使用したときに、オレイン酸ナトリウムを添加して得られた酵素活性と添加せずに得られた酵素活性とのグラフである。棒1はABGを表し、棒2はASMを表し、棒3はGALCを表し、棒4はIDUAを表し、棒5はGLAを表し、棒6はGAAを表す。
オレイン酸ナトリウムを添加して得られた割合(中濃度の対照DBS/低濃度の対照DBS)および添加せずに得られた割合(中濃度の対照DBS/低濃度の対照DBS)とのグラフである、棒1はABGを表し、棒2はASMを表し、棒3はGALCを表し、棒4はIDUAを表し、棒5はGLAを表し、棒6はGAAを表す。
特定の実施形態の以下の説明は、本質的に単なる例示であって、本方法、その用途、ま
たは使用の範囲を限定することを意図するものではなく、当然ながらこれらを変更してよ
い。本組成物または本方法は、本明細書において含まれる非限定的な定義および専門用語
と関連して記述される。これらの定義および専門用語は、アッセイもしくはアッセイシス
テムの範囲または実施の限定として機能するよう意図するものではなく、実例的かつ記述
的な目的のみを示すものである。本方法または本組成物は、個々のステップの順番または
特定の材料の使用を記述するが、当業者によって容易に理解されるよう、説明がさまざま
に配置された複数の部分またはステップを含むことができるように、ステップまたは材料
は交換可能としてよいことを理解されたい。
本明細書において使用される専門用語は、特定の実施形態を記述することのみを目的と
し、限定することを意図しない。本明細書において使用される単数形の「1つの(a)」
、「1つの(an)」、および「その(the)」は、明らかに別の内容を示していない限り
、「少なくとも1つ」を含む複数形を含むことを意図する。「または」は「および/また
は」を意味する。本明細書において使用される「および/または」という用語は、関連す
る列挙された1つまたは複数の項目の、任意のかつすべての組み合わせを含む。「含む(
comprises)」および/または「含む(comprising)」、あるいは「含む(includes)」
および/または「含む(including)」という用語は、本明細書で使用される場合、述べ
られた特徴、領域、整数、ステップ、操作、要素、および/または成分の存在を規定する
が、1つまたは複数の他の特長、領域、整数、ステップ、操作、要素、成分、および/ま
たはそれらの群の存在または追加を除外するものではないことがさらに理解されるであろ
う。「またはそれらの組み合わせ」という用語は、前述の要素のうちの少なくとも1つを
含む組み合わせを意味する。
他に定義されない限り、本明細書において使用されるすべての用語(技術用語および科
学用語を含む)は、本開示が属する技術分野の当業者によって通常理解される場合と同じ
意味を有する。通常使用される辞書に定義されているような用語は、関連技術および本開
示の文脈からの意味と一致する意味を有すると解釈するべきであり、本明細書において明
示的に定義されない限り、理想的なまたは過度に形式的な意味と解釈されないことがさら
に理解されるであろう。
提供される組成物は、リソソーム蓄積障害と関連するリソソーム酵素活性などの加水分
解酵素活性を検出するための、分析用試薬としての用途を有する。オレイン酸の塩(オレ
イン酸塩)またはオレイン酸アルキルを適用することによって、検出システムがより強く
かつ再現可能であることが予想外に見い出され、したがって、リソソーム蓄積障害と関連
する酵素活性の検出がより現実的にかつ扱いやすくなる。
本方法は、1つまたは複数の加水分解酵素の検出を提供する。加水分解酵素の実例とし
ては、酸α−ガラクトシダーゼA(GLA)、酸β−グルコセレブロシダーゼ(ABG)
、ガラクトセレブロシダーゼ(GALC)、酸α−グルコシダーゼ(GAA)、酸スフィ
ンゴミエリナーゼ(ASM)、およびα−L−イズロニダーゼ(IDUA)がある。これ
らの酵素の基質に対する作用を使用して、試料中の対応する酵素活性が計測され、それに
よって、本方法は次のリソソーム蓄積障害:ファブリー(GLA)、ゴーシェ(ABG)
、クラッベ(GALC)、ポンペ(GAA)、ニーマンピック(AまたはB)(ASM)
、およびムコ多糖症(IDUA)の検出に使用することができる。
特定の酵素の活性は、関連する基質に作用して酵素反応生成物を生成するその能力また
は速度によって評価することができる。試料中の酵素反応生成物の量を測定することによ
って、標的酵素の活性を測定することができる。適用に対して、酵素反応生成物の定量的
評価が所望され、既知量の内部標準を試料中に含むことができる。
酵素活性を検出する方法は、標的酵素を含む試料を基質および1つまたは複数のオレイ
ン酸塩と接触させるステップであって、標的酵素が基質へ作用し酵素反応生成物を生成す
ることが可能な条件下で行う、ステップと、酵素反応生成物を検出するステップとを含む
。本発明者らは、オレイン酸とは異なるオレイン酸の塩の使用により、酵素活性の改善、
少量の酵素の検出、および優れた再現性が得られることを驚くべきことに発見した。オレ
イン酸が9.85のpKaを有するということは特に驚くべきことである(Kanick
y JRおよびShah DO、J Colloid Interface Sci.2
002 Dec 1;256(1):201〜7ページ)。したがって、1つの方法では
、アッセイを準備するかまたは実施する任意の時点において、オレイン酸を任意で添加し
ない。
1つの方法は、1つまたは複数のオレイン酸塩あるいは1つまたは複数のオレイン酸ア
ルキルの標的酵素との組み合わせを含む。オレイン酸塩としては、任意で一価塩または多
価塩がある。いくつかの実施形態において、オレイン酸塩としては二価塩がある。オレイ
ン酸塩の実例としては、これらに限定されるものではないが、オレイン酸ナトリウム、オ
レイン酸カリウム、オレイン酸リチウム、オレイン酸マグネシウム、オレイン酸カルシウ
ム、オレイン酸亜鉛、または該オレイン酸塩の2つ以上の組み合わせがある。任意で、1
つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、または6つを超えるオレイン酸塩が含まれる。任意
で、1つの方法は、1つまたは複数のオレイン酸アルキルの標的酵素との組み合わせを含
む。オレイン酸アルキルは任意でC〜Cオレイン酸エステルであり、CまたはC
は任意で直線状または分岐状である。残りの説明はオレイン酸塩という用語の使用を対象
とするが、どの場合においてもオレイン酸アルキルをオレイン酸塩に変えてよくまたは加
えてもよいことを理解されたい。
オレイン酸塩は、任意で基質、内部標準、またはその両方と組み合わせてから、酵素と
接触させる。いくつかの実施形態において、オレイン酸塩は、基質、内部標準、またはそ
の両方と接触させ、基質成分を形成し、次いでその基質成分に乾燥ステップを行う。乾燥
は、当技術分野で認められた任意の1つまたは複数の乾燥方法によって行われる。乾燥は
、真空下での蒸発によって、窒素下もしくは他の不活性ガス下での蒸発によって、または
凍結乾燥によって任意で行われる。試料の乾燥方法は、当技術分野においてよく知られて
いる。
任意で基質成分の形態である、オレイン酸塩および基質は、標的酵素と任意で組み合わ
せる。標的酵素の実例としては、これらに限定されるものではないが、α−ガラクトシダ
ーゼA、酸β−グルコセレブロシダーゼ、ガラクトセレブロシダーゼ、酸α−グルコシダ
ーゼ、酸スフィンゴミエリナーゼ、α−L−イズロニダーゼ、または2つ以上の標的酵素
の組み合わせがある。任意で、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、または6つを超え
る標的酵素が同時にまたは連続的にアッセイされる。いくつかの実施形態において、マル
チプレックスアッセイが使用され、2つ以上の酵素が同時にアッセイされる。任意で、2
つ、3つ、4つ、5つ、6つ、または6つを超える酵素が同時にアッセイされる。任意で
、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、または6つを超える酵素が個々にまたは連続的
にアッセイされる。
個体の血液中の特定のリソソーム酵素の活性は、個体がリソソーム蓄積障害を有するか
どうかを試験するために使用することができる。したがって、1つまたは複数の標的酵素
に対する特異的な基質が、1つの方法における基質として任意に使用される。このような
基質は、医学的状態、具体的には、ゴーシェ病、クラッベ病、ニーマンピック病、ポンペ
病、ファブリー病、またはムコ多糖症などのリソソーム蓄積障害の検出に任意に適する。
提供される方法はこれらに制限されるものではないが、1つの方法に含まれることに適
した例示的な基質および内部標準は、米国特許出願第14/215,885号、米国特許
第8,476,414号、米国特許第8,173,784号、米国特許出願公開第201
2/0190043号、国際公開第2007/106816号、Gelbら、J Inh
erit.Metab.Dis.、(2006)29:397〜404ページ、Liら、
Clinical Chemistry、50;10:1785〜1796ページ(20
04)にとりわけ記載される。
1つの方法は、基質およびオレイン酸塩と任意で組み合わせてから1つまたは複数の酵
素と接触させる、内部標準の使用を任意に含む。内部標準は、試料または試料容器中の酵
素反応生成物の量の評価に有用な実験対照または標準として機能する。マススペクトロメ
トリー法において使用するために、特定の基質に対応する内部標準は、その内部標準の質
量対電荷比(m/z)が異なることを除き、その酵素反応生成物と任意で構造的に同一で
ある(例を挙げると、脂肪酸部分)。したがって、内部標準には、修飾形態の酵素反応生
成物、例えば酵素反応生成物の安定な同位体標識類似体が任意で含まれており、この同位
体標識類似体は、対応する酵素反応生成物と異なる検出可能な質量差を生み出すように、
対応する原子同位体によって1つまたは複数の原子が置換されている。内部標準および酵
素反応生成物がマススペクトロメトリーによって分析される場合、結果として生じるスペ
クトルは、内部標準および酵素反応生成物の空間的分離を示し、それぞれがその固有ピー
クによって表される。既知量の内部標準は、その既知のm/z比におけるピークの高さに
よって示される。酵素反応生成物の量は、その既知のm/z比におけるピークの高さの比
較によって評価することができ、内部標準のピークの高さと比較する。内部標準を生成す
るための同位体標識の例は、HのH(すなわち、重水素、D)との置換である。結果
として、置換されたHを含む「より重い」内部標準分子は、質量スペクトル上で検出さ
れるように、酵素反応生成物とは異なるm/zを有する。特定の実施形態において、内部
標準は重水素を用いて標識され、対応する切断生成物から3〜9ダルトンの質量変化を引
き起こす。
基質は、さまざまな物理的形式で、例えば、溶液で、乾燥形態で、ならびに固体支持体
へ連結または固定化して使用することができる。固体支持体は、ポリマー、樹脂、金属、
またはガラスなどの、天然材料または合成材料、有機材料または無機材料、およびそれら
の組み合わせから構成することができる。適切な固体支持体は、さまざまな物理的形式を
有することができ、これらの固体支持体としては、例えば、膜;カラム;ビーズなどの、
空洞、固体、半固体、孔、または空洞を含有する粒子;ゲル;光ファイバー材料を含む繊
維;マトリックス;および試料容器を挙げることができる。試料容器の非限定例としては
、試料ウェル、チューブ、キャピラリー、バイアル、および試料の保持が可能な、任意の
他の容器、溝、またはくぼみがある。試料容器は、マルチサンプルプラットフォーム、例
えば、マイクロプレート、スライド、マイクロ流体デバイスなどの上に収容することがで
きる。多くの適切な粒子が当技術分野において既知であり、例示的には、Luminex
(登録商標)型コード化粒子、コード化光ファイバー粒子、磁気粒子、およびガラス粒子
がある。基質および/またはその酵素的切断生成物の固体支持体との共有結合性相互作用
は、一部のアッセイ形式で実施される洗浄手順中に基質および/または生成物を保持する
ために有用であり、したがって、強くかつ正確な酵素活性のシグナルが得られる。
本明細書において記述される方法は、複数の酵素が同時にアッセイされるようなマルチ
プレックス形式で任意で実施される。マルチプレックス形式の実例は、いくつかの異なる
基質、内部標準、試料、酵素、または他のもの、あるいはそれらの組み合わせを単一のマ
ルチウェルプレート上に含むことである。任意で、マルチプレックス形式には、複数の酵
素、試料、基質、内部標準、他のもの、またはそれらの組み合わせが単一のウェル中また
はアッセイ容器中に存在することが含まれる。他の例示的なマルチプレックス形式は、物
理的コード化粒子および/または化学的コード化粒子を使用することを含む。マルチプレ
ックス形式におけるコード化粒子の使用は、例えば、US6,649,414およびUS
6,939,720に記載されている。コードは粒子を互いに区別することを可能にする
ため、単一の反応混合物中に複数の相違する粒子を存在させることができ、複数の異なる
試料または異なる酵素を同時にアッセイすることが可能になる。粒子上のコードは、例え
ば、試料の起源、アッセイされる特定の酵素、存在する特定の基質、および類似のものに
、使用者の実験目標に応じて対応させることができる。
提供される方法における有用な試料は、1つまたは複数の標的酵素を含むか、または含
むと推測される。標的酵素は、個体から、ならびに細胞株および合成タンパク源などの、
実験室材料または合成材料から得られる試料中に含まれるとすることができる。試料供給
源の例としては、例示的には、組織ホモジネート;細胞培養溶解物;尿、液体形態または
乾燥形態の血液、涙、唾液、および脳脊髄液を含む生体液がある。試料は、必要であれば
、特定の種類の細胞を含むフラクションにさらに分画することができる。例えば、血液試
料は、血清に、または赤血球細胞もしくは白血球細胞(白血球)などの特定の種類の血液
細胞を含むフラクションに分画することができる。必要であれば、試料は、組織試料およ
び体液試料、ならびに類似のものの組み合わせなど、対象から得られる試料の組み合わせ
とすることができる。特定の実施形態において、試料とは血液であり、その血液は例えば
、全血またはその血液フラクション(例を挙げると、血漿または血清)、あるいは乾燥血
液試料を再構成したものとすることができる。
試料中の分子の活性または完全性が維持された試料を得るための方法は、当業者によく
知られている。そのような方法には、適切な緩衝液、および/または、ヌクレアーゼ阻害
剤、プロテアーゼ阻害剤、およびホスファターゼ阻害剤を含む阻害剤の使用が含まれるが
、これらは試料中の分子の変化を維持するかまたは最小限にする。そのような阻害剤とし
ては、例えば、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、エチレングリコールビス(P−ア
ミノエチルエーテル)N,N,N1,N1−四酢酸(EGTA)などのキレート剤、フッ
化フェニルメチルスルホニル(PMSF)、アプロチニン、ロイペプチン、アンチパイン
、および類似のものなどのプロテアーゼ阻害剤、ならびにリン酸塩、フッ化ナトリウム、
バナジウム酸塩、および類似のものなどのホスファターゼ阻害剤がある。分子を単離する
ための適切な緩衝液および条件は当業者によく知られており、例えば、特性評価される試
料中の分子の種類によって変えることができる(例えば、Ausubelら、Curre
nt Protocols in Molecular Biology(Supple
ment 47)、John Wiley & Sons、New York(1999
)、HarlowおよびLane、Antibodies:A Laboratory
Manual(Cold Spring Harbor Laboratory Pre
ss(1988)、HarlowおよびLane、Using Antibodies:
A Laboratory Manual、Cold Spring Harbor P
ress(1999)、Tietz Textbook of Clinical Ch
emistry、第3版、BurtisおよびAshwood編、W.B.Saunde
rs、Philadelphia、(1999)を参照のこと)。干渉物質の存在を除去
または最小限にするように、試料を処理することもできる。
新生児および小児患者から得られた血液をスクリーニングする場合、乾燥血液スポット
形態の試料が一般的に使用される。これらの試料を調製するため、血液をろ紙上に採取し
、保持する。分析のため、乾燥血液を、ろ紙の一部分から水溶液中に任意で溶出させる。
その水溶液には、リン酸緩衝生理食塩水緩衝液、HEPES緩衝液、トリス緩衝液、コハ
ク酸緩衝液、または他の緩衝液などの緩衝液、および任意で1つまたは複数のプロテアー
ゼ阻害剤が通常含有される。プロテアーゼ阻害剤の条件の具体例としては、例えば、1つ
または複数の以下のもの:最終濃度が50〜400μg/mlのAEBSF塩酸塩、最終
濃度が0.2〜25mg/mlのEDTA二ナトリウム脱水物、最終濃度が0.5〜1μ
g/mlのロイペプチンヘミ硫酸塩、および最終濃度が0.5〜1μg/mlのペプスタ
チンAがある。当技術分野において一般的に使用される既知のプロテアーゼ阻害剤カクテ
ルを使用してよい。単一の乾燥血液試料または他の種類の試料を抽出し、その後の多重ア
ッセイ反応に分配するユニバーサルアッセイ溶液(universal assay solution)の使用は
、自動ハイスループットスクリーニング(automatic and high throughput screening)
に使用することができる。乾燥試料の単一の抽出により、同じ試料からいくつかの試料パ
ンチを得る必要性、または他の試料供給源のアリコートを収集する必要性が回避され、そ
れにより、ろ紙上での血液の不均質な分布および試料の移動における誤差によって生じる
変動が減少する。乾燥試料を使用する場合、抽出効率は分析する酵素の違いで変動する可
能性がある。これらの種類の試料および他の種類の試料において、異なるアッセイ溶液中
に含まれる場合、標的酵素は異なるレベルの活性を有する可能性がある。ユニバーサルア
ッセイ溶液の組成は、試験される各酵素が作用するように任意に選ばれる。
いくつかの実施形態において、乾燥血液スポットまたはそれから得られるパンチを、1
つまたは複数の基質およびオレイン酸塩ならびに任意で内部標準を含むアッセイ緩衝液中
へ直接入れ、試料中に存在する酵素が基質を生成物へ変換することを可能にするために十
分な時間にわたってインキュベートしてから、1つまたは複数の検出方法によって検出す
る。
得られた基質および生成物は、さまざまなアッセイ形式で使用することができる。酵素
アッセイ中の基質の消費を観察することが望まれるときに、基質をアッセイで検出するこ
とができると同時に、酵素アッセイ中に生成物の形成を観察することが望まれるときに、
生成物をアッセイで検出することができる。例えば生成された生成物の量が消費された基
質の量と相関することを確認するため、両方の観点から酵素反応を観察することが望まれ
るときに、基質と生成物のどちらも検出することができる。
例えば、基質または生成物の量は、確立されたタンデムマススペクトロメトリー手順を
使用して任意で検出することができる。マススペクトロメトリーを使用する例示的な酵素
アッセイは、以下のように任意で実施する。試料は、酵素反応生成物の形成が可能な時間
にわたって、基質およびオレイン酸塩とともに水性アッセイ緩衝液中でインキュベートす
る。インキュベート時間中に、基質は、血液試料中に存在する標的酵素によって切断され
、それぞれの生成物を形成する。次いで、タンパク質成分を沈殿させる試薬を添加するこ
とによってこの反応をクエンチする。試薬の例としては、アルコール、アセトニトリル、
および希釈トリフルオロ酢酸がある。次いで、インキュベートされた混合物の一部分を、
新しいアッセイ容器へ移す。任意で、メタノール、アセトニトリル、水−メタノール混合
液、または水−アセトニトリルなどの希釈試薬を添加し、移動した一部分を希釈すること
ができる。こうして希釈された試料は、タンデムマススペクトロメトリー分析の感受性が
相対的に増加するように、内因性競合材料の量を減少させている。他の種類の試薬は、多
種のマススペクトロメトリーまたは他の検出システムによる分析に適合するように当業者
によって選択される。
いくつかの実施形態において、希釈試料は、手動で、またはオートサンプラーおよびリ
キッドハンドラーを用いた自動でのどちらかで、タンデムマススペクトロメーター内へ直
接注入する。必要であれば、試料は、誘導体化してから分析することができる。試薬は、
MS/MSシステムに不適合にならないように選択する。例えば、適切な溶媒には、界面
活性剤、およびクロロホルムなどの腐食剤は含まれない。単に機械的乾燥方法で容易に蒸
発するため、純エタノールおよび純メタノールが使用されることが多い。
タンデムマススペクトメーターは、添加された基質、結果として生じる対応する酵素反
応生成物、および対応する内部標準を同時に検出するように設定することができる。この
ような検出は、親イオンスキャン(parent ion scans)、プリカーサーイオンスキャン、
または多重反応モニタリングスキャンを用いて行われる。
いくつかの態様において、酵素アッセイ中に消費された基質または形成された生成物の
量は、基質および/または生成物からの蛍光シグナルに基づいて検出する。リソソーム蓄
積障害に対するこのような蛍光ベースアッセイは、文献で報告されている(例えば、N.
A.Chamolesら、Clinical Chemistry、2001;47(1
2):2098〜2102ページ、およびN.A.Chamolesら、Clinica
l Chemistry、2001;47(4):780〜781ページを参照のこと)
。この手法の一般的な概要は、蛍光標識された基質(例えば、4−メチルウンベリフェロ
ンで標識された基質)を、酵素を含む試験試料へ導入し、十分な時間にわたって、通常は
室温または37℃でインキュベートすることである。停止液を添加し、アッセイを止め、
pHを10に調節する。次いで、試料を、蛍光光度計を使用して読み取る。試験試料で記
録された蛍光強度を、4−MU標準曲線を使用することによって、形成された生成物の量
へ変換する。
酵素アッセイ中に消費された基質または形成された生成物の量は、抗体および他の標的
特異的結合分子を使用して検出することもできる。イムノアッセイの場合、基質、生成物
、またはその両方の検出に、抗体を使用することができる。このような方法において有用
な抗体は、それらが個々の基質を認識するように特異的であるとするか、またはそれらが
多くのもしくはすべての基質を認識するように非特異的であるとすることができる。基質
または生成物には、ビオチンまたはアビジンなどの、特異的な検出を可能にする、任意の
標識が含まれる。
抗体は、例示的には、マウス、ラット、ウサギ、ウマ、ロバ、または抗体の産生に使用
される他の適切な動物を含む動物において生成される。いくつかの用途において、蛍光タ
グなどの検出可能なタグを用いて抗体を標識することは有用である。未標識抗体を使用す
る場合、一次抗体のIgG種に対して特異的である二次抗体を使用して、それを例示的に
はローダミンなどの蛍光マーカーで標識することによって、検出を実施することができる
。ホースラディッシュペルオキシダーゼ標識抗体またはアルカリホスファターゼ標識抗体
などの他の抗体検出システムが、同様に操作可能であることは、当技術分野において理解
されている。
複数の酵素特異的基質を提供しかつ使用することによって、単一の試料中の複数の酵素
を試験する場合、抗体が基質間またはそれらの生成物間を認識し区別する。酵素特異的基
質またはその生成物に結合した抗体の複合体は、多くの方法を使用して互いに区別するこ
とができる。1つのシナリオにおいて、標的酵素を含有する試料を、アッセイ溶液中で粒
子に連結した基質と接触させる。この例において、各粒子は特定の基質と連結し、各基質
を表わす複数の粒子が存在する。次いで、特異的な生成物を識別する抗体を、アッセイ溶
液と接触させる。抗体は、生成物が酵素アッセイ中に生成される場合は、そこに結合する
こととなり、結合抗体を有する粒子が生成される。粒子上に含まれる異なる生成物を識別
するために、異なる生成物特異性を有する抗体は、異なる蛍光タグなどの異なる検出可能
な部分を有することができる。酵素反応生成物を検出するための代わりのものとして、基
質を認識する抗体を使用し、酵素とのインキュベート後にビーズ上に残っている基質を検
出することができる。この状況において、酵素反応が生じた場合、いずれの生成物もビー
ズに付着したままとなる。いずれの場合にも、選択された基質特異的抗体は、ビーズに付
着した生成物と有意には交差反応しない。
他のシナリオにおいて、標的酵素を含む試料は、アッセイ溶液中でコード化粒子に連結
した基質と接触させる。コード化粒子は、バーコードまたは光学プロファイルなどの特徴
を有し、互いに区別することを可能にする。例えば、コード化粒子は、異なる標的酵素基
質に対応する異なるバーコードを有することができる。本アッセイにおいて、標的酵素は
基質へ作用し、生成物を生成する。粒子へ結合したままの生成物もあれば、溶液中に放出
される他の生成物(切断された部分)もあり、またはその逆もあるであろう。次いで、特
異的な生成物を識別する抗体を、アッセイ溶液と接触させる。粒子のコード化が、どの基
質が粒子に付着しているのかを示すため、抗体は特定の生成物に対して特異的である必要
はなく、このため1つの種類の抗体を使用して、複数の異なる基質から得られる生成物を
検出することができる。そのような非特異的抗体は、生成物が酵素反応アッセイ中に生成
された場合は、そこに結合し、結合した抗体を有する粒子を生成する。次いで、結合した
抗体を有する粒子は、例えば、抗体上のタグまたは粒子の物理的性質を検出することによ
って、抗体を含まない粒子と区別する。抗体が結合した粒子上に含まれる異なる生成物は
、各粒子のコード化に基づいて測定することができる。
イムノアッセイ形式の他の例として、特定の基質を対象とする抗体を生成する。酵素反
応をクエンチした後、反応溶液を、高結合マイクロタイタープレートに移すと、それによ
って生成物の一部分が表面へ結合することになる。酵素およびアッセイ溶液成分は、洗浄
によって除去する。次いで、特異的一次抗体を、各アッセイウェル中でインキュベートし
、続いて、洗浄し、結合していない抗体を除去する。二次抗体は、検出および定量のため
に任意に使用する。最初の反応の単位時間当たりに形成される生成物が多いほど、測定さ
れる酵素の活性が大きくなる。
抗体は、例示的には未標識であり、マウス、ラット、ウサギ、ウマ、ロバ、または抗体
の産生に使用される他の適切な動物を含む動物において生成される。一次抗体のIgG種
に対して特異的である二次抗体は、例示的にはローダミンなどの蛍光マーカーを用いて標
識され、その後、残った基質を検出するために使用する。ホースラディッシュペルオキシ
ダーゼ標識抗体またはアルカリホスファターゼ標識抗体などの他の抗体検出システムが、
同様に操作可能であることは、当技術分野において理解されている。
いくつかの実施形態において、標的酵素に対するアッセイは試料を最初に得ることによ
って実施するが、その試料としては例示的には、血清、血漿、全血、尿、唾液、他の生体
液または組織溶解物、溶液中の組換えもしくは天然精製酵素、あるいは生体液中または液
体培地中の化学的または機能的に修飾された酵素がある。次いで、ろ紙試料の一部分を切
り取り、非結合性のアッセイチューブまたはマイクロタイタープレートウェル中へ沈め、
そこへアッセイ溶液を添加する。アッセイ溶液には、1つまたは複数の水性緩衝液、基質
、標準物質、オレイン酸塩、および任意で1つまたは複数のプロテアーゼ阻害剤が含まれ
る。次いで、試料混合液は所定の時間である30分〜20時間の範囲内にわたって、特定
の温度範囲である30〜41℃でインキュベートする。インキュベートが完了した時点で
、停止溶液を添加することによって、酵素反応を終了させる。溶液を停止するには、例示
的には、pH10.4の0.4Mグリシン/NaOHを反応容積の6倍(6X)で添加す
る。Leonard Rら、J.Biol.Chem.、2006;281:4867〜
75ページ、Boot,RGら、J.Biol.Chem.、2006;282:130
5〜12ページ。生成物の形成量は、既知の容積の試料を、高結合のアッセイチューブま
たはマイクロタイタープレートへ移し、5分間〜2時間にわたってインキュベートするこ
とによって測定する。結合していない材料は、洗浄によって除去する。未変化の基質また
は生成物の検出は、例示的には結合ペルオキシダーゼ酵素手法を使用して実施する。
糖を含む基質を用いたさらなるシナリオにおいて、放出されたグルコース生成物または
ガラクトース生成物のレベルを、結合酵素手法によってリアルタイムで計測する。非限定
例には、ゴーシェ病の診断における、β−グルコセレブロシダーゼに対して特異的な基質
からのグルコースの放出が含まれる。このアッセイ方法において、グルコースをグルコー
スオキシダーゼと反応させると、グルコラクトンが生成され、かつ過酸化水素が放出され
る。放出された過酸化水素は、ペルオキシダーゼと反応させ、標準的な蛍光光度計で計測
される蛍光分子を生成することによって、検出する。適切なペルオキシダーゼの例は、ホ
ースラディッシュペルオキシダーゼまたは当技術分野で既知の他のペルオキシダーゼであ
る。グルコースオキシダーゼによって放出された過酸化水素は、検出基質分子と相互作用
する。ペルオキシダーゼは、この基質の蛍光生成物への変換を触媒する。この基質との使
用に適した検出分子としてはAmplex Redがあり、これが酸化されると蛍光生成
物であるレゾルフィンが生成される。Amplex Redおよび遊離グルコースを検出
するためのキットは、Invitrogen Corp.から入手可能である。赤色蛍光
生成物の増加は、励起波長571nm、発光波長585nmに設定し、バンドパスを5n
mに設定した、蛍光光度計で検出する。グリコシダーゼ活性の量が多いほど、より迅速に
赤色蛍光生成物が生成される。
いくつかの実施形態において、異なるリソソーム酵素に対する複数の基質が、固有の構
造で製造される。このことは1つの酵素の生成物阻害を抑制するが、1つの基質に対する
1つ酵素の触媒活性が、その同じ基質に対する他の酵素の触媒活性よりはるかに大きい場
合、このことは特に重要である。このことはさらに、単一のグリコシダーゼ変異体が、6
つ以上のリソソーム酵素に対する基質のパネル内でスクリーニングされる条件において重
要である。他のリソソーム酵素によって形成される生成物は、その活性が正確に計測され
ないように、より活性が低い酵素の機能を阻害する可能性がある。したがって、各酵素に
対する基質および生成物の特異性は、任意に相違すると理解される。
基質および標準化合物を使用した酵素のアッセイについて記述する手法は、単一の反応
において複数の酵素を同時にアッセイすることに発展させることができ、複数のアッセイ
の必要性を回避し、医学的障害の診断を確証する助けとなる。特異的な生化学的経路を介
した化学的な流れの速度を評価するときに、または生化学的シグナル経路をモニタリング
するために、本方法を使用していくつかの酵素を同時に計測することもできる。高感度の
マススペクトロメトリー検出が、本明細書において記載される化合物の使用に利用可能で
あるため、1回のアッセイ当たりの基質試薬の量がマイクログラム未満の量しか必要とさ
れない可能性があり、少ないグラムスケールでの数百種の基質試薬の合成が、実用的かつ
経済的になる。
種々の実施形態において、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、または6つを超えるリソソ
ーム酵素は、提供される基質の使用によって、活性を同時に計測する。
提供された基質を使用するための他の形式の例として、基質は同じフルオロフォアで標
識することができるが、互いを識別する重要な質量特性または電荷特性を有する。酵素切
断反応後に生成される生成物の量は、逆相高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によ
って検出される。反応は、アルコール、アセトニトリル、または希釈トリフルオロ酢酸の
添加によってクエンチする。インキュベートされた混合物の一部分は、メタノール、アセ
トニトリル、水−メタノール混合液、または水−アセトニトリルなどのニート溶液(ne
at solution)が添加された新しいアッセイ容器に移す。反応生成物および未
反応基質は、粒子径が5μmのC18HPLCカラムで分離し、蛍光検出器または検出器
セットによって検出する。生成物の量は、関連生成物の増加量を用いて生成される標準曲
線に基づいて計算される。
複数の酵素に対する複数の基質は、クロマトグラフ法によって任意で同時に検出される
ことは、当技術分野において理解されている。十分に異なる質量またはリテンション特性
を有する基質を使用する場合、各生成物を例えばHPLCカラムで分離することができ、
単一のアッセイで定量することができる。あるいは、各基質は、異なるかまたは同じであ
る励起特性または発光特性を有する異なるフルオロフォアを用いて標識される。検出は、
個々の生成物を互いに、かつそれらに対応する標識基質を同時に定量化することができる
、蛍光検出器ファミリーによって行うことができる。他の検出方法は同様に適切であり、
当技術分野において既知である。
基質、酵素生成物、および内部標準を含むすべての試薬は、任意で逆相HPLCによっ
て精製され、そしてオンラインHPLC−MSアッセイまたは適切なフラクションの収集
によるオフラインのいずれかのESI−MSによって特徴付けられる。
1つの方法には、水性緩衝液を含む溶液中で接触させるステップが含まれる。水性緩衝
液は、任意で約4から5の間のpHを有する。pHは任意で、4.5〜5である。pHは
任意で、4.5〜4.7である。pHは任意で、4.0、4.1、4.2、4.3、4.
4、4.5、4.6、4.7、4.8、4.9、または5.0である。所望のpH範囲内
の緩衝剤として作用するように操作可能な任意の適切な緩衝剤が、水性緩衝液としての使
用に適する。実例としては、コハク酸緩衝液、酢酸塩緩衝液、クエン酸塩緩衝液、PIP
ES緩衝液、または他の緩衝液を含む、緩衝液があり、これらが任意で使用される。
いくつかの実施形態において、基質成分を形成してから、基質を標的酵素と接触させる
ステップを行う。基質成分は任意で、基質、オレイン酸塩、任意で内部標準、および水性
緩衝液を含む。乾燥基質、オレイン酸塩、および任意で内部標準の組み合わせを水性緩衝
液中に任意で再懸濁し、保存時間にわたって保存してから、試料または標的酵素と接触さ
せる。保存時間は任意で、1分から8週間である。結果として生じる基質成分は、室温で
光から隔離して保管するときに、8週間以上安定であることが示された。
基質成分は、標的酵素が基質に作用して酵素生成物を生成することが可能な条件下で、
試料と任意で接触させるが、試料は1つまたは複数の標的酵素を含んでよくまたは含まな
くてもよい。接触ステップは任意で反応時間にわたる。反応時間は任意で1分〜48時間
以上である。任意で、反応時間は10〜20時間である。少量の酵素を検出するとき、長
い反応時間を必要とする可能性があることは理解される。反応時間後、試料は任意でクエ
ンチし、反応を停止させる。停止溶液は任意で、50:50の酢酸エチル/メタノール、
または他の適切なクエンチ溶液である。
種々の態様が、以下の非限定例によって例示される。本実施例は例示目的のためであり
、本方法の任意の実施を限定するものではない。本説明の意図および範囲から逸脱するこ
となく、変形および改変を行うことができることは理解されるであろう。本明細書におい
て例示される試薬は、市販のもの、または手軽な市販の前駆物質からよく知られている方
法によって容易に合成されるものであり、こうした試薬をどこで入手できるかは当業者で
あれば容易に理解される。
(実施例1:試料中の酵素活性の検出)
人工基質(S:substrate)および重水素化内部標準(IS:internal standards)(
図1)、ならびにオレイン酸ナトリウム(CarboSynth、97%、143−19
−1)を、LC−MS級メタノール中に溶解した。この予混合ストック溶液のアリコート
を40mLのガラスバイアルへ移し、SAVANT SPEEDVAC Concent
rator(Thermo Fisher)で乾燥し、表1に示す量の安定な材料を含む
バイアルを生成する。
60mLの別のボトル中に、pH4.7の85mMコハク酸緩衝液を40mL調製した
。この中には、使用するコハク酸緩衝液を生成するための表2に挙げられる添加剤が含ま
れる。85mMの使用コハク酸緩衝液33mLを、乾燥成分を含むガラスバイアルへ添加
することによって、アッセイカクテルの調製を行った。バイアルは水浴中(VWR−Mo
del 75D)で10分間超音波処理し、続いて、すべての材料が完全に溶解するまで
20分間にわたって優しく振った。アッセイカクテルのバイアルをアルミホイルで覆い、
光を避けて室温で最長で8週間保存した。
同意した成人から静脈穿刺により血液を採取し、ろ紙上にブロットし、乾燥血液スポッ
トを形成した。CDC対照用の乾燥血液スポットは、実質的にJesusら、Clini
cal Chemistry、55:1(2009)158〜164ページに記載の通り
に作成する。簡潔には、同意した成人から静脈穿刺により採取されたさまざまな割合の白
血球減少血液を、未処理の臍帯血とさまざまなレベルで組み合わせ、標的酵素の量を調節
する。このような試料は、任意で踵穿刺から採取された、未変化の成人血液または新生児
血液から得てもよい。インキュベート用プレートに3mm径のディスクの乾燥血液スポッ
ト(DBS:dried blood spot)試料を入れ、所望のDBS標本試料を、所望のプレート
マップに従って、DBSパンチャー(PerkinElmer 1296−071)を使
用して、0.5mLの96ウェルポリプロピレンNUNCプレート(Thermo、26
7245)へ入れた。各ウェルへ、アッセイカクテル30μLを添加し、プレートを粘着
性アルミホイル(Starseal、E2796−9792)で封をした。プレートは、
TRINEST incubator shaker(PerkinElmer、129
6−0050)を使用して、37℃、400RPMで18時間にわたって振とうしながら
インキュベートした。18時間後、プレートは、50:50の酢酸エチル/メタノール(
LC−MS級、または等価のもの)混合液のアリコート100μLを各ウェルへ添加する
ことによってクエンチし、次いでピペットを使用して10回混合した。インキュベートさ
れた溶液を、0.5mLのポリプロピレンプレートから1mLのディープウェルプレート
(Thermo Nunc、260252)へ移し、DBSを残すと同時に、すべての溶
媒混合物をディープウェルプレートへ確実に移した。
最初に酢酸エチル(LC−MS級、または等価のもの)400μL、続いて、水(1型
またはそれ以上)200μLをインキュベートされた溶液へ添加することによって、試料
洗浄を行った。2つの層を20回吸引することによって、エマルジョンが観察されるまで
混合した。1mLのディープウェルプレートを粘着性アルミホイルで覆い、690×gで
5分間にわたり遠心分離(Rotanta 460 R)を行った。水相上に分離した有
機層のアリコート75μLを0.5mLのNUNCプレート(Thermo、26724
5)へ移し、圧縮空気を使用して5〜10分間乾燥した。0.1%のギ酸を含む84%の
アセトニトリル(JT Baker、53673)および0.1%のギ酸を含む16%の
水(JT Baker、52116)からなる流動溶媒150μLを添加することによっ
て、試料を再構成した。プレートは、非粘着性アルミホイルで封をし、次いで400rp
mで10分間にわたり、室温で振とうした。表3に説明される遷移、ならびに表4に示さ
れるグローバルチューンパラメーター(global tune parameters)および入り口設定を用
いて、試料をFIA−MS/MS(Waters Acquity TQD)によって分
析した。
生成物および表部標準のピーク面積を、NeoLynxのプログラムを使用して計算し
た。酵素活性(A、μmol/L/h)を、P/IS比を用いて以下の式(Eq.1)
で計算した。式中、強度比であるP/ISはMS/MSから得られ、[IS]は使用され
るISの濃度であって、VISは使用されるISの容積であって、tはインキュベート時
間であって、かつVDBSはアッセイに使用されるDBSから得られた血液の容積である
。3mmのDBSパンチの場合、VDBS=3μLである。
オレイン酸ナトリウムの添加の有無による違いのみである2つのアッセイ間の比較によ
り、表5および図1〜4に示されるようにオレイン酸ナトリウムが存在する場合、セラミ
ド(ABG、ASM、およびGALC)の酵素活性が改善されることが示された。
疾患管理センター(CDC:Center of Disease Control)から得た対照DBSを使用
するが、高濃度対照は、健常と推定される新生児から得られたプール臍帯血試料を使用し
て作られており、中濃度対照は、標的酵素活性が高濃度対照の50%であるように臍帯血
を赤血球濃縮物で希釈することによって作られており、かつ低濃度対照は、高濃度対照の
5%の標的酵素活性が得られるようにさらに希釈した。オレイン酸ナトリウムを添加する
と、低濃度対照DBSと中濃度対照DBSの間のセラミドの差が約25%まで広げられる
。この改善により、6−プレックスアッセイにおいて、LSD陽性(低活性)試料が健常
新生児から区別される。
本明細書において述べた特許文献または刊行物は、説明が属する技術分野の当業者のレ
ベルを示す。これらの特許文献および刊行物は、個々の刊行物が参照により完全に組み込
まれることを具体的にかつ個々に示される場合と同程度に、参照により本明細書に組み込
まれるものとする。
本方法が目的を実施し、かつ述べられた結果および利点、ならびに本明細書における固
有の結果および利点を得るように、よく適合することは当業者であれば、容易に理解する
であろう。本実例は、本明細書において記述される方法、手順、治療、分子、および特定
の化合物とともに、特定の実施形態の目下の典型であり、例示であり、かつ本方法の範囲
を限定することを意図するものではない。他の実施形態が存在し、特許請求の範囲の範囲
によって定義される本開示の意図に含まれることは明らかになるであろう。
本方法が目的を実施し、かつ述べられた結果および利点、ならびに本明細書における固
有の結果および利点を得るように、よく適合することは当業者であれば、容易に理解する
であろう。本実例は、本明細書において記述される方法、手順、治療、分子、および特定
の化合物とともに、特定の実施形態の目下の典型であり、例示であり、かつ本方法の範囲
を限定することを意図するものではない。他の実施形態が存在し、特許請求の範囲の範囲
によって定義される本開示の意図に含まれることは明らかになるであろう。
<付記>
項1
in vitroで酵素活性を検出する方法であって、
標的酵素を含む試料を基質および1つまたは複数のオレイン酸塩と接触させるステップであって、標的酵素が基質に作用して酵素反応生成物を生成することが可能な条件下で行う、ステップと、
前記酵素反応生成物を検出するステップ
とを含む、方法。
項2
前記オレイン酸塩が一価塩を含む、項1に記載の方法。
項3
前記一価塩が、ナトリウム塩、カリウム塩、またはリチウム塩である、項2に記載の方法。
項4
前記オレイン酸塩が二価塩を含む、項1に記載の方法。
項5
前記二価塩が、マグネシウム塩、カルシウム塩、または亜鉛塩である、項4に記載の方法。
項6
前記オレイン酸塩が、オレイン酸ナトリウム、オレイン酸カリウム、オレイン酸マグネシウム、オレイン酸カルシウム、およびオレイン酸リチウムからなる群より選択される、項1から5のいずれか一項に記載の方法。
項7
前記標的酵素が、酸α−ガラクトシダーゼA、酸β−グルコセレブロシダーゼ、ガラクトセレブロシダーゼ、酸α−グルコシダーゼ、酸スフィンゴミエリナーゼ、α−L−イズロニダーゼ、またはそれらの組み合わせである、項1から5のいずれか一項に記載の方法。
項8
前記検出するステップが、マススペクトロメトリーによるものである、項1から5のいずれか一項に記載の方法。
項9
前記試料を内部標準と接触させるステップをさらに含む、項1から5のいずれか一項に記載の方法。
項10
前記内部標準が Hを含む、項9に記載の方法。
項11
リソソーム蓄積障害を患う対象を診断するステップをさらに含む、項1から5のいずれか一項に記載の方法。
項12
in vitroで酵素活性を検出する方法であって、
基質およびオレイン酸塩を組み合わせることを含む、基質成分を調製するステップと、
前記基質成分を乾燥させるステップと、
標的酵素を含む試料を水性緩衝液中の前記基質成分と接触させるステップであって、標的酵素が基質に作用して酵素反応生成物を生成することが可能な条件下で行う、ステップと、
前記酵素反応生成物を検出するステップ
とを含む、方法。
項13
前記オレイン酸塩が、オレイン酸ナトリウム、オレイン酸カリウム、オレイン酸マグネシウム、オレイン酸カルシウム、およびオレイン酸リチウムからなる群より選択される、項12に記載の方法。
項14
前記標的酵素が、酸α−ガラクトシダーゼA、酸β−グルコセレブロシダーゼ、ガラクトセレブロシダーゼ、酸α−グルコシダーゼ、酸スフィンゴミエリナーゼ、α−L−イズロニダーゼ、またはそれらの組み合わせである、項12に記載の方法。
項15
前記水性緩衝液がコハク酸を含む、項12から14のいずれか一項に記載の方法。
項16
前記水性緩衝液が4.3〜5.0のpHを有する、項12から14のいずれか一項に記載の方法。
項17
前記接触させるステップが、乾燥の前に、内部標準を前記基質および前記オレイン酸塩に添加するステップをさらに含む、項12から14のいずれか一項に記載の方法。
項18
前記接触させるステップの前に前記基質成分と前記水性緩衝液とを組み合わせるステップをさらに含む、項12から14のいずれか一項に記載の方法。
項19
前記検出するステップが、マススペクトロメトリーによるものである、項12から14のいずれか一項に記載の方法。
項20
対象を診断するステップをさらに含み、前記試料がリソソーム蓄積障害を有する対象または有しない対象から得られる、項1から5または項12から14のいずれか一項に記載の方法。

Claims (20)

  1. in vitroで酵素活性を検出する方法であって、
    標的酵素を含む試料を基質および1つまたは複数のオレイン酸塩と接触させるステップ
    であって、標的酵素が基質に作用して酵素反応生成物を生成することが可能な条件下で行
    う、ステップと、
    前記酵素反応生成物を検出するステップ
    とを含む、方法。
  2. 前記オレイン酸塩が一価塩を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記一価塩が、ナトリウム塩、カリウム塩、またはリチウム塩である、請求項2に記載
    の方法。
  4. 前記オレイン酸塩が二価塩を含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記二価塩が、マグネシウム塩、カルシウム塩、または亜鉛塩である、請求項4に記載
    の方法。
  6. 前記オレイン酸塩が、オレイン酸ナトリウム、オレイン酸カリウム、オレイン酸マグネ
    シウム、オレイン酸カルシウム、およびオレイン酸リチウムからなる群より選択される、
    請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記標的酵素が、酸α−ガラクトシダーゼA、酸β−グルコセレブロシダーゼ、ガラク
    トセレブロシダーゼ、酸α−グルコシダーゼ、酸スフィンゴミエリナーゼ、α−L−イズ
    ロニダーゼ、またはそれらの組み合わせである、請求項1から5のいずれか一項に記載の
    方法。
  8. 前記検出するステップが、マススペクトロメトリーによるものである、請求項1から5
    のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記試料を内部標準と接触させるステップをさらに含む、請求項1から5のいずれか一
    項に記載の方法。
  10. 前記内部標準がHを含む、請求項9に記載の方法。
  11. リソソーム蓄積障害を患う対象を診断するステップをさらに含む、請求項1から5のい
    ずれか一項に記載の方法。
  12. in vitroで酵素活性を検出する方法であって、
    基質およびオレイン酸塩の組み合わせを含む基質成分を調製するステップと、
    前記基質成分を乾燥させるステップと、
    標的酵素を含む試料を水性緩衝液中の前記基質成分と接触させるステップであって、標
    的酵素が基質に作用して酵素反応生成物を生成することが可能な条件下で行う、ステップ
    と、
    前記酵素反応生成物を検出するステップ
    とを含む、方法。
  13. 前記オレイン酸塩が、オレイン酸ナトリウム、オレイン酸カリウム、オレイン酸マグネ
    シウム、オレイン酸カルシウム、およびオレイン酸リチウムからなる群より選択される、
    請求項12に記載の方法。
  14. 前記標的酵素が、酸α−ガラクトシダーゼA、酸β−グルコセレブロシダーゼ、ガラク
    トセレブロシダーゼ、酸α−グルコシダーゼ、酸スフィンゴミエリナーゼ、α−L−イズ
    ロニダーゼ、またはそれらの組み合わせである、請求項12に記載の方法。
  15. 前記水性緩衝液がコハク酸を含む、請求項12から14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 前記水性緩衝液が4.3〜5.0のpHを有する、請求項12から14のいずれか一項
    に記載の方法。
  17. 前記接触させるステップが、内部標準を前記基質および前記オレイン酸塩に添加した後
    、乾燥させるステップをさらに含む、請求項12から14のいずれか一項に記載の方法。
  18. 前記接触させるステップの前に前記基質成分と前記水性緩衝液とを組み合わせるステッ
    プをさらに含む、請求項12から14のいずれか一項に記載の方法。
  19. 前記検出するステップが、マススペクトロメトリーによるものである、請求項12から
    14のいずれか一項に記載の方法。
  20. 対象を診断するステップをさらに含み、前記試料がリソソーム蓄積障害を有する対象ま
    たは有しない対象から得られる、請求項1から5または請求項12から14のいずれか一
    項に記載の方法。
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