JP2020115060A - 冷却装置および空調システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 冷却塔の代替として用いることができ、冷凍機などで用いられる冷却水を経済的に冷却することができる冷却装置を提供する。【解決手段】 冷却装置10は、冷却水W1の熱を吸収する熱媒体Mを収容した吸熱部2と、吸熱部2の上方に配置され、冷却水W1の熱を吸収して吸熱部2の内部で沸騰または蒸発した熱媒体Mの蒸気を冷却し凝縮させる放熱部4と、吸熱部2と放熱部4とを連通させる上向ダクト3と、放熱部4で凝縮された液体の熱媒体Mを吸熱部2に還流させるための下降配管6とを備えており、熱媒体Mとしてアンモニア水が用いられる。【選択図】図2

Description

本発明は、冷却装置および空調システムに関し、特に、ビル空調や工場において用いられる冷却水を冷却するための冷却塔を代替し得る冷却装置およびこれを備える空調システムに関する。
従来、ビル空調や工場において、冷凍機で用いられる冷却水の温度を低下させるために冷却塔が使用されている。冷却塔は、通常、施設の屋上など、外気と接する屋外の場所に設置されている。
冷却塔は、ポンプによって冷凍機との間を冷却水が循環するように設けられている。冷却塔で冷却された冷却水は、冷凍機の凝縮器に送られて冷媒ガスと熱交換を行う。また、冷媒ガスとの熱交換により吸熱した冷却水は、再び冷凍機から冷却塔に戻されて冷却されてから、再度冷凍機へと送られて使用される。
冷却塔は、冷却水の蒸発潜熱を利用する冷却装置であり、典型的にはファンを用いて強制的に水を蒸発させることによって冷却水の温度を低下させている。例えば、開放式の冷却塔では、外気(ファンによって生じた気流)と接触させて冷却水の一部を蒸発させており、約37℃の冷却水の約1%を蒸発させることによって、残りの冷却水を約32℃まで冷却することができる。
特許文献1は、冷却塔を用いて冷却水を供給するように構成された吸収サイクル動作設備を記載している。特許文献1に記載の設備では、冷却水の温度検出機構を設けて、冷却水の温度に基づいて冷却塔のファンの回転数を制御することによって、冷却水の温度を設定温度に調整している。
特開平9−145194号公報 特開平5−35355号公報 特開昭62−272860号公報
冷却塔は、冷却水の蒸発潜熱を利用する合理的な冷却装置であるが、外気温度が低い場合や外気湿度が高い場合等には、冷却塔での蒸発による水蒸気の白煙が発生するという問題がある。冷却塔は屋外に設置されていることが多く、白煙が発生する状況は好ましくないことがある。
また、冷却塔では、多量の冷却水の強制的な蒸発によって冷却が行われるので、蒸発した水および冷却塔からの飛散により失われる水を常に補給する必要がある。このため、特に冷却水に上水を使用する都市部では、水の補給コストが大きな負担となる。なお、冷却塔において、蒸発分を補うための補給水量は、例えば、循環水量(約1660m3/h)の1.5%に設定されており、比較的多い量である。
また、冷却塔で繁殖したレジオネラ菌が冷却水と共に飛散し、周辺の人々に重大な被害を及ぼすことがある。
さらに、冷却塔は、冷却源として水を必要としているため、災害時などに水が供給されない場合には、冷却設備の運転継続が困難になるという問題がある。
したがって、白煙を出さず、なおかつ冷却水の補給量を減らすことができる、運転コストが安価な冷却装置を提供することが望まれている。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、従来の冷却塔の代替として用いることができ、外気に左右されず冷却水の冷却を好適に行うことができる省エネルギーな冷却装置を提供することをその主たる目的とする。
本発明の実施形態による冷却装置は、冷却水の熱を吸収する熱媒体を収容した吸熱部と、前記吸熱部の上方に配置され、前記冷却水の熱を吸収して前記吸熱部の内部で沸騰または蒸発した熱媒体の蒸気を冷却し凝縮させる放熱部と、前記吸熱部と前記放熱部とを連通させる上向ダクトと、前記放熱部で凝縮された液体の熱媒体を前記吸熱部に還流させるための下降配管とを備え、前記熱媒体としてアンモニア水が用いられる。
ある実施形態において、前記アンモニア水として23wt%〜30wt%濃度のアンモニア水が用いられ、上記の冷却装置は、35℃〜45℃の冷却水を30℃〜35℃に冷却するように構成されている。
ある実施形態において、前記下降配管に、前記放熱部から自然落下で流れる熱媒体の流れによって電力を発生させる電磁誘導式発電装置が設けられている。
ある実施形態において、上記の冷却装置は、前記放熱部を冷却する冷却ファンと、前記下降配管の上端に接続され前記放熱部で凝縮した熱媒体を貯蔵するすり鉢形状の熱媒チャンバとをさらに備える。
ある実施形態において、前記吸熱部を収容し、前記吸熱部の外側において前記冷却水が流出入するように構成された冷却水容器をさらに備え、前記吸熱部の外壁に、前記冷却水と接する複数のフィンが設けられている。
本発明の実施形態による空調システムは、上記いずれかの冷却装置と、前記冷却装置との間を前記冷却水が循環するように設けられた冷凍機と、前記冷凍機から冷水が供給される空調機とを備える。
本発明の実施形態による冷却装置によれば、白煙を出さず、また、運転コストを安価にしながら冷却水を適切に冷却することができる。
本発明の実施形態による冷却装置を備える空調システムを示す模式図である。 本発明の実施形態による冷却装置を示す模式図である。 アンモニア水のアンモニア濃度と1気圧のときの沸点との関係を示すグラフである。 本発明の他の実施形態による冷却装置の一部を示す模式図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
図1は、本発明の実施形態による冷却装置10を備える空調(空気調和)システム100の構成を示す。空調システム100は、本実施形態による冷却装置10と、冷却装置10から冷却水W1が供給される冷凍機20と、冷凍機20から冷水W2が供給される空調機30とを備えている。
空調システム100において、本実施形態の冷却装置10は、図1に示す冷却塔90の代替の冷却装置として設けることができるものであり、冷却塔90は必須ではない。ただし、空調システム100は、冷却装置10と冷却塔90との両方を備え、必要に応じて、冷却装置10と冷却塔90との両方または一方を冷却水の冷却に用いるように構成されていてもよい。冷却塔90は屋外に設置される一方で、冷却装置10は、冷却水が密閉されており飛散も蒸発もないため、屋内に設置することも可能である。
冷却装置10は、冷凍機20との間に冷却水W1の循環経路を形成している。より具体的には、冷却装置10で冷却された冷却水W1は、ポンプ15によって冷凍機20の凝縮器22に送られ、ここで、フロンガスなどの冷媒ガスと熱交換を行う。そして、冷媒ガスの冷却により加温された冷却水W1’が冷却装置10へと戻され、再度冷却される。冷凍機入口での冷却水W1の温度は例えば約32℃であり、冷凍機出口での冷却水W1’の温度は例えば約37℃である。なお、特に区別する必要がない場合、以下では、冷凍機20から送られる冷却水W1’と、冷却装置10で冷却した後の冷却水W1とをまとめて単に冷却水W1と称することがある。
また、冷凍機20は、上記の凝縮器22に加えて、冷媒ガスを圧縮・高温化して凝縮器22へと送る圧縮機24と、凝縮器22で液化した冷媒ガスが供給される蒸発器26とを備えている。冷凍機20は、蒸発器26において、熱交換器の内部を流れる冷水W2を冷却するように構成されている。冷凍機20で生成された冷水W2は、負荷である空調機30へと送られ、空調のために使用される。また、空調機30で使用された冷水W2は、冷凍機20に戻され、再度冷却される。空調機30に送られる冷水W2の温度は例えば5℃以下であり、ポンプ25によって冷凍機20と空調機30との間を循環する。
以下、図2を参照しながら、本実施形態の冷却装置10の詳細構成を説明する。
図2に示すように、冷却装置10は、冷却対象である冷却水W1’の熱を吸収する熱媒体Mを収容した吸熱部2と、吸熱部2で蒸発した熱媒体M(以下、熱媒蒸気と呼ぶことがある)を吸熱部2の上方へと誘導する上向ダクト3と、上向ダクト3の中を上昇してきた熱媒蒸気を下向へと反転させるターンダクト3aと、ターンダクト3aから排出された熱媒蒸気を冷却し凝縮させる放熱部4と、放熱部4を冷却する冷却ファン9と、放熱部4で凝縮した熱媒体Mを一旦貯蔵するすり鉢形状の熱媒チャンバ5と、熱媒チャンバ5で貯蔵された熱媒体Mを吸熱部2へ戻すための下降配管6と、下降配管6に設置された電磁誘導式発電装置7とを備えている。
本実施形態において、吸熱部2に収容される熱媒体Mとしては、低沸点の熱媒体が用いられており、具体的には、アンモニアと水との混合物(以下、アンモニア水と呼ぶことがある)が用いられている。また、アンモニア水としては、約23wt%(重量%)〜約30wt%濃度のアンモニア水が用いられている。
図3は、アンモニア水のアンモニア濃度(wt%)と、1気圧のときの沸点(℃)との関係を示すグラフである。図3からわかるように、アンモニア水は、アンモニア濃度によって沸点が異なり、アンモニア濃度が高いほど沸点は低くなる傾向がある。グラフからわかるように、約23wt%〜約30wt%濃度のアンモニア水は、その沸点が約30℃〜約40℃となる。一例をあげると、工業的に入手しやすい約25wt%濃度のアンモニア水の沸点は、約38℃である。
したがって、冷却装置10に導入された例えば35℃〜45℃の冷却水W1’からの放熱によって、上記濃度のアンモニア水を沸騰させることが可能であり、また、アンモニア水の蒸発潜熱を冷却水W1’から奪うことによって、冷却水の温度を例えば30℃〜40℃にまで下げることができる。アンモニア水は、上記のようにアンモニア濃度を選択することによって沸点を変更することができ、また、化学的にも安定しているため、冷却水W1の冷却に適している。
熱媒体Mとして使用するアンモニア水(アンモニア水Mと呼ぶことがある)のアンモニア濃度は、導入される冷却水W1’の温度等を考慮して適宜選択されてよいが、例えば、約25wt%〜約30wt%の濃度のアンモニア水Mを用いて、約35℃〜約40℃の冷却水を約30℃〜35℃に冷却することができる。より具体的には、約25wt%〜約28wt%の濃度のアンモニア水Mを用いて、約38℃〜約40℃(入口温度39℃設定)の冷却水を約30℃〜約32℃(出口温度31℃設定)に冷却することができる。
再び図2を参照して冷却装置10の構成を説明する。図2に示す冷却装置10は、吸熱部2を取り囲み、内部を冷却水W1が流出入するように構成された冷却水容器8を備えている。冷却水容器8は、吸熱部2の外側において、冷却水W1が流出入できるように構成されている。また、吸熱部2の外壁には、冷却水容器8内の冷却水W1と接する複数のフィン2aが設けられている。フィン2aは、熱伝導率が高い金属、例えば銅から形成される。
なお、吸熱部2、上向ダクト3、ターンダクト3a、放熱部4、熱媒チャンバ5等の、アンモニア水Mまたはアンモニア水Mの蒸気と接する部材については、アンモニアとの反応性の低い材料、例えば、ステンレスから形成することが好適である。
以上の構成において、冷凍機20(図1参照)において温度上昇した冷却水W1’は、複数のフィン2aが設けられて熱交換性が向上した吸熱部2に接するようにして、流入路11から冷却水容器8へと流入する。流入した冷却水W1’は、吸熱部2の内部に収容されたアンモニア水Mに熱を与え、アンモニア水Mを沸騰または蒸発させる。なお、流入路11は、冷却水W1’の熱が吸熱部2に効率的に伝わる限り、任意の場所に任意の態様で設けられていてよい。
このとき、アンモニア水Mの蒸発潜熱は比較的大きいので、アンモニア水Mの蒸発のために冷却水W1は効果的に放熱する。そして、放熱した冷却水W1の温度は所定の温度に低下し、すなわち冷却されてから冷却水容器8から回収される。冷却水容器8から回収された冷却水W1は、流出路12を介して冷凍機20へと送られる。この過程において、冷却水W1の冷却は、冷却水W1の蒸発を伴わずに行われるため、白煙が発生することはない。なお、流出路12は、吸熱部2によって冷却された冷却水W1を適切に取り出せる限り、任意の場所に任意の態様で設けられていてよい。
また、冷却水W1を冷却する過程において、吸熱部2では、冷却水W1からの放熱によってアンモニア水Mが加温されて沸騰または蒸発し、液面上方にアンモニア水Mの蒸気(熱媒蒸気)が発生する。そして、発生したアンモニア水Mの蒸気は、吸熱部2の上壁に連通接続された上向ダクト3を通って、上方へと移動する。冷却水W1の流量が1660m3/h、入口水温度が39℃、冷却後温度が31℃の場合、上向ダクト3の内径は例えば650mmに設計され、上向ダクト3の内部を流れる熱媒蒸気の流速は例えば15m/sに設定される。
上向ダクト3の上端にあるターンダクト3aは、図示するようにU字型に曲げられており、その端部が放熱部4に連通接続されている。放熱部4は、吸熱部2の上方に配置されており、上向ダクト3およびターンダクト3aによって誘導された熱媒蒸気を冷却し、凝縮させることができる。ターンダクト3aは、熱媒蒸気の流れ方向を下向に反転させることができ、放熱部4で凝縮した熱媒体が上向ダクト3を通って吸熱部2に戻ることを防止することができる。
また、本実施形態では、冷却ファン9によって放熱部4を外側から冷却しており、これによって放熱部4における熱媒蒸気の凝縮を促進させることができる。冷却ファン9は、放熱部4の横側に限られず、放熱部4の上側や下側に設けられていてもよいし、2つ以上が設けられていてもよい。また、ファンに限られず、放熱部4を冷却することができる種々の冷却手段が設けられていてもよい。
放熱部4において凝縮し液化した液体の熱媒体、すなわちアンモニア水Mは、放熱部4の下部に連通接続されたすり鉢状の熱媒チャンバ5にいったん貯蔵される。熱媒チャンバ5はすり鉢状に形成されているので、放熱部4で液化したアンモニア水Mを適切に収集することができる。また、熱媒チャンバ5はすり鉢形状となっており、加熱側となる冷却水W1’の温度変化などによって凝縮する熱媒量が変化したときにもこれに対応するとともに、アンモニア水Mが少量であっても小径の下降配管6の入り口を容易に塞ぐことができ、下降配管6に気泡が混入しないように機能する。
このようにして、熱媒チャンバ5で集められたアンモニア水Mは、自重により、熱媒チャンバ5の下端に接続された下降配管6を介して自然落下し、吸熱部2へと還流する。冷却水W1の流量が1660m3/h、入口水温度が39℃、冷却後温度が31℃の場合、下降配管6の内径は例えば100mmに設計され、下降配管6の内部を流れるアンモニア水の流速は例えば1.1m/sに設定される。
上記のようにアンモニア水Mは還流されるが、吸熱部2において、アンモニア水Mを沸騰させる領域(すなわち上向ダクト3に通じる領域)と、還流したアンモニア水Mが下降配管6から排出される領域とは、壁2bによって上部で隔てられていてもよい。壁2bを設けることによって、沸騰が行われる領域に対して、下降配管6から比較的低温のアンモニア水Mが直接排出されることが防止されるので、効率的に沸騰を行い得る。また、壁2bの下部は開放されて連通部を形成しており、下降配管6から排出されたアンモニア水Mは、連通部を介して沸騰領域へと流入することができる。したがって、アンモニア水Mは閉じた空間の内部を循環することができ、冷却水W1の冷却を行っている間もアンモニア水Mを補給する必要がない。
以上に説明したように、本実施形態の冷却装置10は、冷却水W1の蒸発潜熱ではなく、低沸点熱媒体であるアンモニア水Mの蒸発潜熱を利用して冷却水W1を冷却するように構成されている。これにより、従来の冷却塔とは異なり、ファンによる冷却水の強制的な蒸発を行わずに済み、低温時や高湿度時における白煙の発生を防止することができる。
また、冷却水W1は、吸熱部2において吸熱により温度が下げられ、冷却水W1の蒸発や装置からの飛散を伴わないため、冷却水W1の補給を不要にすることができる。なお、特許文献2には、水やアルコールなどの作動液を用いて熱搬送を行うサーモサイフォンが記載されているが、特許文献2は、アンモニア水を熱媒体として用いて冷却塔の代替として用いられる冷却装置を開示するものではない。
このように本発明の実施形態による冷却装置10は、従来の冷却塔を代替し得るものであり、例えば、冷却能力:15442kW、循環水量:1660m3/hに設計される。また、冷却装置10の入口水温度は39℃に設定され、出口水温度は31℃に設定され得る。冷却装置10は、このような冷却能力を実現しながらも、冷却塔のように外気の環境に左右されることなく、安定して経済的に冷却水の冷却を行うことができる。
また、本実施形態の冷却装置10は、下降配管6に設置された電磁誘導式発電装置7を備えている。電磁誘導式発電装置7は、下降配管6を挟んで対向する一対の磁極を有する磁石7aと、下降配管6の延伸方向(熱媒体の流れ方向)と直交し、かつ、磁石7aが形成する磁場方向と直交する方向において下降配管6を挟んで対向するように配置された電極対7bとによって構成されている。
磁石7aは、下降配管6の延伸方向と直交する方向に磁場を形成できる限り任意の態様を有していてよく、例えば、下降配管6を挟んで対向する一対の磁石によって構成されていてもよいし、U字型の単一の磁石によって構成されていてもよい。
下降配管6内を熱媒体が自然落下により流れるとき、電磁誘導式発電装置7では、磁場を横切って流れる熱媒体によって、電極対7bの間に起電力が発生する。すなわち、本実施形態では、冷却水W1からの熱吸収により熱媒体Mがガス化することにより発生する気体の運動エネルギーが、放熱部4において凝縮され位置エネルギーとなり、さらに、下降配管6を通過するときに電気エネルギーに変換される。なお、特許文献3には、ヒートパイプ内に充填されたナトリウムなどの金属原料を1000℃程度の高温の熱源を用いて気化して高速に移動させるときに電力を取り出すように構成された所謂MHD(Magneto-Hydro-Dynamics)発電機が開示されており、発電の原理としては本実施形態においても同様の原理によって発電を行うことができる。
電極対7bに生じた起電力は、下降配管6を熱媒体が流れていることを指し示す表示灯の駆動のために用いられてもよいし、あるいは、発生した起電力を冷却ファン9を駆動するための補助電力として用いて放熱部4での冷却を促進させるようにしてもよい。このように、電磁誘導式発電装置7を用いて、上方に配置された熱媒体の位置エネルギーによる下降流から、電磁誘導により電気エネルギーを回収するようにすれば、さらなる省エネルギー化を実現し得る。
以上、本発明の実施形態による冷却装置を説明したが、種々の改変が可能である。例えば、図4に示す冷却装置10Aのように、熱媒体Mが収容された吸熱部2の内部を、流入路11から流入した冷却水W1’が水平方向に往復するパイプに沿って流れた後、流出路12から冷却水W1が流出するように構成されていてもよい。このようにすれば、図1に示した冷却水容器8を設けなくてもよく、流入した冷却水W1’がパイプ外側のアンモニア水Mに熱を与えてアンモニア水Mを沸騰させるとともに、アンモニア水Mの蒸発潜熱によりパイプ内を流れる冷却水W1を冷却することができる。なお、図4には、吸熱部2の近傍のみを示しているが、図2に示した冷却装置10と同様の構成を有する放熱部4や熱媒チャンバ5等が設けられていることは言うまでもない。
本発明の実施形態による冷却装置は、ビル空調や工場で使用する冷却水を冷却するために好適に利用される。
2 吸熱部
3 上向ダクト
3a ターンダクト
4 放熱部
5 熱媒チャンバ
6 下降配管
7 電磁誘導式発電装置
7a 磁石
7b 電極
8 冷却水容器
9 冷却ファン
10 冷却装置
11 流入路
12 流出路
20 冷凍機
30 空調機
100 空調システム
M 熱媒体(アンモニア水)
W1 冷却水
W2 冷水
特開平9−145194号公報 特公平5−35355号公報(特開昭63−247595号公報) 特開昭62−272860号公報

Claims (6)

  1. 冷却水の熱を吸収する熱媒体を収容した吸熱部と、
    前記吸熱部の上方に配置され、前記冷却水の熱を吸収して前記吸熱部の内部で沸騰または蒸発した熱媒体の蒸気を冷却し凝縮させる放熱部と、
    前記吸熱部と前記放熱部とを連通させる上向ダクトと、
    前記放熱部で凝縮された液体の熱媒体を前記吸熱部に還流させるための下降配管と
    を備え、
    前記熱媒体としてアンモニア水が用いられる、冷却装置。
  2. 前記アンモニア水として23wt%〜30wt%濃度のアンモニア水が用いられ、35℃〜45℃の冷却水を30℃〜35℃に冷却するように構成されている、請求項1に記載の冷却装置。
  3. 前記下降配管に、前記放熱部から自然落下で流れる熱媒体の流れによって電力を発生させる電磁誘導式発電装置が設けられている、請求項1または2に記載の冷却装置。
  4. 前記放熱部を冷却する冷却ファンと、前記下降配管の上端に接続され前記放熱部で凝縮した熱媒体を貯蔵するすり鉢形状の熱媒チャンバとをさらに備える、請求項1から3のいずれかに記載の冷却装置。
  5. 前記吸熱部を収容し、前記吸熱部の外側において前記冷却水が流出入するように構成された冷却水容器をさらに備え、前記吸熱部の外壁に、前記冷却水と接する複数のフィンが設けられている、請求項1から4のいずれかに記載の冷却装置。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の冷却装置と、前記冷却装置との間を前記冷却水が循環するように設けられた冷凍機と、前記冷凍機から冷水が供給される空調機とを備える空調システム。
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