JP2020113580A - ゲッタリング層形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】抗折強度の低下を抑制しながらも複数種類の金属を捕獲することができるゲッタリング層を形成できるゲッタリング層形成方法を提供すること。【解決手段】ゲッタリング層形成方法は、表面にデバイスが形成されたウェーハの裏面にゲッタリング層を形成する方法である。ゲッタリング層形成方法は、ウェーハの裏面に第1の金属塩の水溶液を塗布する第1塗布ステップST4と、ウェーハを乾燥させてウェーハの裏面に第1の金属をゲッタリングする第1ゲッタリング層を形成する第1乾燥ステップST5と、第1乾燥ステップST5を実施した後、第1ゲッタリング層上に第2の金属塩の水溶液を塗布する第2塗布ステップST6と、ウェーハを乾燥させて第1ゲッタリング層上に第2の金属をゲッタリングする第2ゲッタリング層を形成する第2乾燥ステップST7とを備える。【選択図】図3

Description

本発明は、不純物を捕獲する機能のあるゲッタリング層をウェーハに形成するゲッタリング層形成方法に関する。
ウェーハから分割されて、電子機器等に組み込まれるデバイスチップは、ウェーハの裏面に形成された結晶欠陥、歪み、傷や変質層などにより構成されるゲッタリング層を備えることがある。ゲッタリング層は、銅(Cu)などの金属を主とする不純物を捕獲して、デバイスチップの不純物による金属汚染を抑制する。ウェーハにゲッタリング層を形成する方法として、種々の加工方法が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2及び特許文献3参照)。
特開2016−182669号公報 特開2015−046550号公報 特開2014−063786号公報
しかしながら、前述したゲッタリング層は、ウェーハの裏面に形成された結晶欠陥、歪み、傷や変質層により構成されているために、ウェーハ即ちデバイスチップの抗折強度を低下させてしまう。また、デバイスチップの汚染源となり得る金属が複数種類あるため、ゲッタリング層は、複数種類の金属を捕獲したいという要望がある。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、抗折強度の低下を抑制しながらも複数種類の金属を捕獲することができるゲッタリング層を形成できるゲッタリング層形成方法を提供することである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明のゲッタリング層形成方法は、表面にデバイスが形成されたウェーハの裏面にゲッタリング層を形成するゲッタリング層形成方法であって、ウェーハの裏面に第1の金属塩の水溶液を塗布する第1塗布ステップと、該第1塗布ステップを実施した後、ウェーハを乾燥させてウェーハの該裏面に第1の金属をゲッタリングする第1ゲッタリング層を形成する第1乾燥ステップと、該第1乾燥ステップを実施した後、該第1ゲッタリング層上に第2の金属塩の水溶液を塗布する第2塗布ステップと、該第2塗布ステップを実施した後、ウェーハを乾燥させて該第1ゲッタリング層上に第2の金属をゲッタリングする第2ゲッタリング層を形成する第2乾燥ステップと、を備えたことを特徴とする。
前記ゲッタリング層形成方法において、該第1の金属塩の水溶液と該第2の金属塩の水溶液のいずれかまたは両方に含まれる金属は2価の金属であり、該ゲッタリング層は1cm辺り該金属塩を1×1013atom以上含有してもよい。
前記ゲッタリング層形成方法において、該第1の金属塩の水溶液と該第2の金属塩の水溶液のいずれかまたは両方に含まれる金属は3価の金属であり、該ゲッタリング層は1cm辺り該金属塩を1×1012atom以上含有してもよい。
本発明のゲッタリング層形成方法は、抗折強度の低下を抑制しながらも複数種類の金属を捕獲することができるゲッタリング層を形成できるという効果を奏する。
図1は、実施形態1に係るゲッタリング層形成方法によりゲッタリング層が形成されたウェーハの一例を示す斜視図である。 図2は、図1に示されたウェーハの一部の断面図である。 図3は、実施形態1に係るゲッタリング層形成方法の流れを示すフローチャートである。 図4は、図3に示されたゲッタリング層形成方法の保護部材配設ステップを示す斜視図である。 図5は、図3に示されたゲッタリング層形成方法の研削ステップを示す側面図である。 図6は、図3に示されたゲッタリング層形成方法の研磨ステップを示す側面図である。 図7は、図3に示されたゲッタリング層形成方法の第1塗布ステップを示す側面図である。 図8は、図3に示されたゲッタリング層形成方法の第1乾燥ステップを示す側面図である。 図9は、図3に示されたゲッタリング層形成方法の第2塗布ステップを示す側面図である。 図10は、図3に示されたゲッタリング層形成方法の第2乾燥ステップを示す側面図である。
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
〔実施形態1〕
本発明の実施形態1に係るゲッタリング層形成方法を図面に基づいて説明する。図1は、実施形態1に係るゲッタリング層形成方法によりゲッタリング層が形成されたウェーハの一例を示す斜視図である。図2は、図1に示されたウェーハの一部の断面図である。図3は、実施形態1に係るゲッタリング層形成方法の流れを示すフローチャートである。
実施形態1に係るゲッタリング層形成方法は、図1に示すウェーハ1の基板2の裏面6にゲッタリング層100を形成する方法である。実施形態1に係るゲッタリング層形成方法によってゲッタリング層100が形成されるウェーハ1は、シリコン、又はガリウムヒ素などを基板2とする円板状の半導体ウェーハや光デバイスウェーハである。
ウェーハ1は、図1に示すように、基板2の表面3に格子状に交差した複数の分割予定ライン4が形成され、表面3の複数の分割予定ライン4で区画された領域に、IC(Integrated Circuit)等のデバイス5が形成されている。即ち、ウェーハ1は、基板2の表面3にデバイス5が形成されている。ウェーハ1の基板2の表面3の裏側の裏面6上に形成されるゲッタリング層100は、銅(Cu)、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)などの金属を主とする不純物を捕獲して、デバイス5の不純物による金属汚染を抑制するものである。
実施形態1において、ゲッタリング層100は、図2に示すように、基板2の裏面6上に積層されかつ第1の金属を捕獲(ゲッタリング)する第1ゲッタリング層101と、第1ゲッタリング層101上に積層されかつ第1の金属と異なる種類の第2の金属を捕獲(ゲッタリング)する第2ゲッタリング層102とを備える。実施形態1において、第1の金属と第2の金属は、銅(Cu)、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)のうちいずれかで構成されるが、本発明では、第1の金属と第2の金属は、これらに限定されない。
(ゲッタリング層形成方法)
実施形態1に係るゲッタリング層形成方法は、インゴットから切り出されて表面3にデバイス5が形成されたウェーハ1を薄化した後、裏面6側にゲッタリング層100を形成して、所定の仕上げ厚さ7のウェーハ1を製造する方法である。実施形態1に係るゲッタリング層形成方法は、図3に示すように、保護部材配設ステップST1と、研削ステップST2と、研磨ステップST3と、第1塗布ステップST4と、第1乾燥ステップST5と、第2塗布ステップST6と、第2乾燥ステップST7とを備える。
(保護部材配設ステップ)
図4は、図3に示されたゲッタリング層形成方法の保護部材配設ステップを示す斜視図である。保護部材配設ステップST1は、ウェーハ1の表面3に保護部材である表面保護テープ8を配設するステップである。なお、実施形態1において、表面保護テープ8は、ウェーハ1と同径の円板状に形成され、合成樹脂から構成され可撓性を有する基材層と、基材層に積層されかつウェーハ1の表面3に貼着する粘着層とを備えるが、本発明では、保護部材として、表面保護テープ8の他に硬質な材料で構成された円板状のプレートでも良い。
保護部材配設ステップST1では、図4に示すように、ウェーハ1の表面3と表面保護テープ8の粘着層とを対向させた後、ウェーハ1の表面3に粘着層を貼り付けて、ウェーハ1の表面3に表面保護テープ8を貼着する。ゲッタリング層形成方法は、ウェーハ1の表面に表面保護テープ8を貼着すると、研削ステップST2に進む。
(研削ステップ)
図5は、図3に示されたゲッタリング層形成方法の研削ステップを示す側面図である。研削ステップST2は、ウェーハ1の裏面6を研削してウェーハ1を薄化するステップである。
研削ステップST2では、研削装置10が、チャックテーブル11の保持面12に表面保護テープ8を介してウェーハ1の表面3側を吸引保持する。研削ステップST2では、図5に示すように、スピンドル15により研削ホイール13を回転しかつチャックテーブル11を軸心回りに回転しながら研削水を供給するとともに、研削用砥石14をチャックテーブル11に所定の送り速度で近づけることによって、研削用砥石14でウェーハ1の裏面6を研削する。
実施形態1において、研削ステップST2では、研削装置10が、粗研削用の研削用砥石14(以下、符号14−1で示す)を備える粗研削用の研削ホイール13(以下、符号13−1で示す)を用いて、ウェーハ1の裏面6を粗研削した後、仕上げ研削用の研削用砥石14(以下、符号14−2で示す)を備える仕上げ研削用の研削ホイール13(以下、符号13−2で示す)を用いて、ウェーハ1の裏面6を仕上げ研削する。本発明は、研削ステップST2では、粗研削用の研削ホイール13−1のみを用いて、ウェーハ1の裏面6を粗研削のみしても良く、仕上げ研削用の研削ホイール13−2のみを用いて、ウェーハ1の裏面6を仕上げ研削のみしても良い。ゲッタリング層形成方法は、研削ステップST2において、所定の厚さまでウェーハ1を薄化すると研磨ステップST3に進む。
(研磨ステップ)
図6は、図3に示されたゲッタリング層形成方法の研磨ステップを示す側面図である。研磨ステップST3は、ウェーハ1の裏面6を研磨して、裏面6の研削歪みを除去するステップである。
研磨ステップST3では、研磨装置20が、チャックテーブル21の保持面22に表面保護テープ8を介してウェーハ1の表面3側を吸引保持する。研磨ステップST3では、図6に示すように、スピンドル25により研磨ホイール23を回転しかつチャックテーブル21を軸心回りに回転しながら研磨液を供給するとともに、研磨パッド24をチャックテーブル21に所定の送り速度で近づけることによって、研磨パッド24でウェーハ1の裏面6を研磨する。
実施形態1において、研磨ステップST3では、研磨装置20が、研磨液として純水を供給しながら固定砥粒を有する研磨パッド24を用いてウェーハ1の裏面6を研磨するが、本発明では、研磨液としてアルカリ性の研磨液を供給しながら研磨パッド24を用いて化学的機械的研磨(CMP:Chemical Mechanical Polishing)を実施しても良く、研磨液として砥粒を含むスラリーを供給しながらウェーハ1の裏面6を研磨しても良い。また、本発明では、研磨ステップST3において、研磨装置20が、研磨液を供給することなく研磨パッド24を用いて、ウェーハ1の裏面6を研磨(所謂ドライポリッシュ)しても良い。ゲッタリング層形成方法は、研磨ステップST3において、所定時間、ウェーハ1の裏面6を研磨すると第1塗布ステップST4に進む。
(第1塗布ステップ)
図7は、図3に示されたゲッタリング層形成方法の第1塗布ステップを示す側面図である。第1塗布ステップST4は、ウェーハ1の裏面6に第1の金属塩の水溶液101−1を供給して、裏面6に第1の金属塩の水溶液101−1を塗布し、裏面6に第1の金属塩の水溶液101−1からなる皮膜101−2を形成するステップである。
実施形態1において、第1塗布ステップST4では、図7に示すように、まず、ゲッタリング層形成装置30が円板状の回転テーブル31の保持面32に表面保護テープ8を介してウェーハ1の表面3側を吸引保持する。第1塗布ステップST4では、ゲッタリング層形成装置30が、回転テーブル31を軸心回りに回転しながら保持面32に保持されたウェーハ1の裏面6の中央の上方に位置した供給ノズル33の先端から第1の金属塩の水溶液101−1をウェーハ1の裏面6の中央に滴下する。すると、第1塗布ステップST4では、回転テーブル31の回転によって生じる遠心力によって、ウェーハ1の裏面6の中央に滴下された第1の金属塩の水溶液101−1が裏面6上で膜厚が均等となるように水平方向に伸ばされる。第1塗布ステップST4では、ゲッタリング層形成装置30が、図7に示すように、ウェーハ1の裏面6全体に第1の金属塩の水溶液101−1からなる皮膜101−2を形成する。
なお、第1塗布ステップST4における回転テーブル31の回転速度等は、第1の金属塩の水溶液101−1の滴下量及び粘度等に応じて、適宜決められる。ゲッタリング層形成方法は、第1塗布ステップST4において、裏面6全体に皮膜101−2を形成すると、第1乾燥ステップST5に進む。
(第1乾燥ステップ)
図8は、図3に示されたゲッタリング層形成方法の第1乾燥ステップを示す側面図である。第1乾燥ステップST5は、第1塗布ステップST4を実施した後、ウェーハ1の裏面6上の皮膜101−2を乾燥させて、ウェーハ1の裏面6に第1ゲッタリング層101を形成するステップである。
第1乾燥ステップST5では、ゲッタリング層形成装置30が、供給ノズル33の先端を回転テーブル31に保持されたウェーハ1の裏面6の中央の上方から退避させて、回転テーブル31の回転を停止する。第1乾燥ステップST5では、ゲッタリング層形成装置30が、図8に示すように、回転テーブル31の保持面32の上方に配置された乾燥ユニット34から回転テーブル31の保持面32に保持されたウェーハ1の裏面6に形成された皮膜101−2の全体に向けて、乾燥風35を吹き付ける。
これにより、第1乾燥ステップST5では、皮膜101−2に含有していた溶媒が蒸発し、皮膜101−2に含有していた金属塩がウェーハ1の裏面6に残存することにより、ゲッタリング層形成装置30は、金属塩からなる第1ゲッタリング層101を形成する。なお、第1乾燥ステップST5では、ゲッタリング層形成装置30は、皮膜101−2の全体に対して鉛直方向に沿って乾燥風35を吹き付けるので、皮膜101−2に含まれる液体が水平方向に移動してしまうことに伴い第1ゲッタリング層101の水平方向の厚みが不均一化してしまうことを防ぐことができる。ゲッタリング層形成方法は、乾燥風35を予め所定時間吹き付けて、皮膜101−2を乾燥して第1ゲッタリング層101を形成すると、第2塗布ステップST6に進む。
(第2塗布ステップ)
図9は、図3に示されたゲッタリング層形成方法の第2塗布ステップを示す側面図である。第2塗布ステップST6は、第1乾燥ステップST5を実施した後、第1ゲッタリング層101上に第2の金属塩の水溶液102−1を供給して、第1ゲッタリング層101上に第2の金属塩の水溶液102−1を塗布し、第1ゲッタリング層101上に第2の金属塩の水溶液102−1からなる皮膜102−2を形成するステップである。
実施形態1において、第2塗布ステップST6では、図9に示すように、ゲッタリング層形成装置30が回転テーブル31の保持面32に表面保護テープ8を介してウェーハ1の表面3側を吸引保持した状態で、回転テーブル31を軸心回りに回転しながら保持面32に保持されたウェーハ1の裏面6の中央の上方に位置した第2供給ノズル36の先端から第2の金属塩の水溶液102−1をウェーハ1の裏面6の中央に滴下する。すると、第2塗布ステップST6では、回転テーブル31の回転によって生じる遠心力によって、ウェーハ1の裏面6の中央に滴下された第2の金属塩の水溶液102−1が裏面6上で膜厚が均等となるように水平方向に伸ばされる。第2塗布ステップST6では、ゲッタリング層形成装置30が、図9に示すように、ウェーハ1の裏面6全体に第2の金属塩の水溶液102−1からなる皮膜102−2を形成する。
なお、第2塗布ステップST6における回転テーブル31の回転速度等は、第2の金属塩の水溶液102−1の滴下量及び粘度等に応じて、適宜決められる。ゲッタリング層形成方法は、第2塗布ステップST6において、裏面6全体に皮膜102−2を形成すると、第2乾燥ステップST7に進む。
(第2乾燥ステップ)
図10は、図3に示されたゲッタリング層形成方法の第2乾燥ステップを示す側面図である。第2乾燥ステップST7は、第2塗布ステップST6を実施した後、ウェーハ1の第1ゲッタリング層101上の皮膜102−2を乾燥させて、第1ゲッタリング層101上に第2ゲッタリング層102を形成するステップである。
第2乾燥ステップST7では、ゲッタリング層形成装置30が、第2供給ノズル36の先端を回転テーブル31に保持されたウェーハ1の裏面6の中央の上方から退避させて、回転テーブル31の回転を停止する。第2乾燥ステップST7では、ゲッタリング層形成装置30が、回転テーブル31の保持面32の上方に配置された乾燥ユニット34から回転テーブル31の保持面32に保持されたウェーハ1の第1ゲッタリング層101上に形成された皮膜102−2に向けて、乾燥風35を吹き付ける。
これにより、第2乾燥ステップST7では、皮膜102−2に含有していた溶媒が蒸発し、皮膜102−2に含有していた金属塩が第1ゲッタリング層101上に残存することにより、ゲッタリング層形成装置30は、金属塩からなる第2ゲッタリング層102を形成する。なお、第2乾燥ステップST7では、ゲッタリング層形成装置30は、皮膜102−2の全体に対して鉛直方向に沿って乾燥風35を吹き付けるので、皮膜102−2に含まれる液体が水平方向に移動してしまうことに伴い第2ゲッタリング層102の水平方向の厚みが不均一化してしまうことを防ぐことができる。ゲッタリング層形成方法は、乾燥風35を予め所定時間吹き付けて、皮膜102−2を乾燥して第2ゲッタリング層102を形成すると、終了する。
なお、実施形態1において、乾燥ステップST5,ST7では、乾燥風35を吹き付けて、皮膜101−2,102−2を乾燥させたが、本発明は、金属塩の水溶液101−1,102−1を供給することなく回転テーブル31を回転させて、皮膜101−2,102−2を乾燥させても良い。なお、第1ゲッタリング層101と第2ゲッタリング層102とを含むゲッタリング層100が形成されたウェーハ1は、実施形態1に係るゲッタリング層形成方法の後の工程において、分割予定ライン4に沿って個々のデバイス5に分割される。
なお、実施形態1において、ゲッタリング層101,102を構成する金属塩としては、デバイス5に悪影響を与える銅(Cu)、鉄(Fe)又はニッケル(Ni)等の不純物と金属間結合することにより、前述した金属からなる不純物を適切に捕獲できるものが用いられる。第1ゲッタリング層101を構成する金属塩と、第2ゲッタリング層102を構成する金属塩とは、互いに異なる。
ゲッタリング層101,102を構成する金属塩は、捕獲したい金属が銅(Cu)である場合には、チタン(Ti)、3価の金属であるアルミニウム(Al)、スズ(Sn)、ニッケル(Ni)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ベリリウム(Be)、亜鉛(Zn)、マンガン(Mn)、鉛(Pb)等に例示される銅との間で金属間結合を形成する金属、すなわち銅とともに合金を形成する金属を含む金属塩であることが好ましい。なお、チタン(Ti)、スズ(Sn)、ニッケル(Ni)は、2価の金属である。
また、ゲッタリング層101,102を構成する金属塩は、捕獲したい金属が鉄(Fe)である場合には、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、2価の金属であるコバルト(Co)、マンガン(Mn)、3価の金属であるアルミニウム(Al)等に例示される鉄との間で金属間結合を形成する金属、すなわち鉄とともに合金を形成する金属を含む金属塩であることが好ましい。
また、ゲッタリング層101,102を構成する金属塩は、捕獲したい金属がニッケル(Ni)である場合には、2価の金属であるクロム(Cr)等に例示されるニッケルとの間で金属間結合を形成する金属、すなわちニッケルとともに合金を形成する金属を含む金属塩であることが好ましい。
このように、実施形態1に係るゲッタリング層形成方法は、第1の金属塩の水溶液101−1と第2の金属塩の水溶液102−1のいずれか又は両方に含有される金属が、2価の金属である場合がある。実施形態1に係るゲッタリング層形成方法は、第1の金属塩の水溶液101−1と第2の金属塩の水溶液102−1のいずれか又は両方に含まれる金属が2価の金属である場合、裏面6上に供給された状態の金属塩の水溶液101−1,102−1が1×1013atoms/cm(すなわち、1cmあたり1×1013個)以上の金属原子(金属塩)を含有するように、金属塩の水溶液101−1,102−1の濃度等が調整される。
含有される金属が2価の金属でありかつ裏面6上に供給された状態の金属塩の水溶液101−1,102−1が1×1013atoms/cm以上の金属原子(金属塩)を含有することにより、ゲッタリング層101,102は、不純物を適切に捕集して、デバイス5への悪影響を防止することができる。ゲッタリング層101,102は、含有される金属が2価の金属でありかつ裏面6上に供給された状態の金属塩の水溶液101−1,102−1が1×1013atoms/cm未満の金属原子(金属塩)を含有すると、ゲッタリング性を有しないという不具合を生じるからである。なお、塗布される水溶液101−1,102−1中の金属の量は、例えば、全反射蛍光X線分析(Total Reflection X-ray Fluorescence、TXRF)の分析結果及び計算などに基づいて管理することができる。
また、実施形態1に係るゲッタリング層形成方法は、第1の金属塩の水溶液101−1と第2の金属塩の水溶液102−1のいずれか又は両方に含まれる金属が、3価の金属である場合がある。第1の金属塩の水溶液101−1と第2の金属塩の水溶液102−1のいずれか又は両方に含まれる金属が3価の金属である場合、裏面6上に供給された状態の金属塩の水溶液101−1,102−1が1×1012atoms/cm(すなわち、1cmあたり1×1012個)以上の金属原子(金属塩)を含有するように、金属塩の水溶液101−1,102−1の濃度等が調整される。
含有される金属が3価の金属でありかつ裏面6上に供給された状態の金属塩の水溶液101−1,102−1が1×1012atoms/cm以上の金属原子(金属塩)を含有することにより、ゲッタリング層101,102は、不純物を適切に捕集して、デバイス5への悪影響を防止することができる。ゲッタリング層101,102は、含有される金属が3価の金属でありかつ裏面6上に供給された状態の金属塩の水溶液101−1,102−1が1×1012atoms/cm未満の金属原子(金属塩)を含有すると、ゲッタリング性を有しないという不具合を生じるからである。
また、金属塩の水溶液101−1,102−1に用いられる溶媒は、上述した金属塩を溶解できるものであれば、その種類に特段の制限はない。金属塩の101−1,102−1に用いられる溶媒は、具体的には、金属塩の種類等に応じて、硝酸の水溶液、塩酸(塩化水素の水溶液)、硫酸(水溶液)、酢酸の水溶液、水酸化ナトリウムの水溶液、アンモニア水(アンモニアの水溶液)等が例示される。
実施形態1に係るゲッタリング層形成方法は、ウェーハ1の基板2の裏面6に金属塩の水溶液101−1,102−1を供給して裏面6に金属からなるゲッタリング層101,102を形成する。ウェーハに傷や歪み、変質層等を形成する必要がなく、抗折強度を低下させることがない。その結果、ゲッタリング層形成方法は、裏面6に結晶欠陥、歪み、傷や変質層などを形成することなく、ゲッタリング層101,102を裏面6に形成できるので、ウェーハ1から分割されたデバイス5の抗折強度の低下を抑制することができるゲッタリング層100を形成することができる。
また、ゲッタリング層形成方法は、異なる金属に対してそれぞれ金属間結合するのに適した金属塩の水溶液101−1,102−1で2つのゲッタリング層101,102を形成するので、複数種類の金属によるデバイス5の汚染を抑制することができる。よって、実施形態1に係るゲッタリング層形成方法は、デバイス5の抗折強度の低下を抑制しながらも複数種類の金属を捕獲することができるゲッタリング層100をデバイス5に形成できるという効果を奏する。
次に、本発明の発明者は、実施形態1に係るゲッタリング層形成方法により形成されたゲッタリング層101,102の効果を確認した。確信した結果を以下の表1に示す。
Figure 2020113580
表1では、アルミニウム標準液(和光純薬社製)、ニッケル標準液(Ni100)(和光純薬社製)、チタン標準液(和光純薬社製)、又はスズ標準液(関東化学社製)を裏面6に塗布して、シリコンで構成されたウェーハ(以下、シリコンウェーハと記す)1の裏面6上にアルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、又はスズ(Sn)を含有するゲッタリング層101,102を形成した。また、表1では、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、又はスズ(Sn)により、金属塩を1×1011atoms/cm、1×1012atoms/cm、又は1×1013atoms/cm含有するゲッタリング層101,102を形成した。また、表1では、シリコンウェーハ1のゲッタリング層101,102側に、銅が1×1013atoms/cmとなるように硫酸銅の水溶液を塗布して強制的に汚染させ、シリコンウェーハ1内で銅が拡散し易いように、硫酸銅の水溶液を乾燥させてから、350℃、3時間の条件でシリコンウェーハ1を熱処理した。そして、冷却後のシリコンウェーハ1の表面3に到達した銅の量をTXRF(全反射蛍光X線分析)で測定した。測定においては、テクノス株式会社製全反射蛍光X線分析装置を用いた。表1では、テクノス株式会社製全反射蛍光X線分析装置の検出限界0.5×1010atoms/cmを超える銅が検出された場合を×とし、検出限界0.5×1010atoms/cmを超える銅が検出されなかった場合を丸とした。
表1によれば、3価の金属であるアルミニウムによりゲッタリング層101,102を形成する場合には、ゲッタリング層101,102が1×1012atoms/cm以上の金属原子(金属塩)を含有することにより、表面3側に銅が到達することを抑制でき、ゲッタリング層101,102が、不純物を適切に捕集して、デバイス5への悪影響を防止できることが明らかとなった。
また、表1によれば、2価の金属であるニッケル、チタン、又はスズによりゲッタリング層101,102を形成する場合には、ゲッタリング層101,102が1×1013atoms/cm以上の金属原子(金属塩)を含有することにより、表面3側に銅が到達することを抑制でき、ゲッタリング層101,102が、不純物を適切に捕集して、デバイス5への悪影響を防止できることが明らかとなった。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。前述したように、実施形態1に係るゲッタリング層形成方法は、第1塗布ステップST4及び第2塗布ステップST6では、ゲッタリング層形成装置30として、回転テーブル31を軸心回りに回転しながらウェーハ1の裏面6に金属塩の101−1,102−1を塗布する、所謂スピンコート式の塗布装置を用いている。しかしながら、本発明は、塗布ステップST4,ST6において、ゲッタリング層形成装置として、裏面6に金属塩の水溶液101−1,102−1を吹きつけるスプレー式の塗布装置を用いても良く、回転テーブル31を回転することなく裏面6に金属塩の101−1,102−1を塗布するポッティンング(滴下)式の塗布装置を用いても良く、インクジェット式の塗布装置を用いても良く、ブラシを裏面6上で移動させながら第1の金属塩の101−1,102−1を塗布するブラシ式の塗布装置を用いても良い。
また、実施形態1に係るゲッタリング層形成方法は、乾燥ステップST5,ST7では、乾燥風35を吹き付けて水溶液101−1,102−1の皮膜101−2,102−2を乾燥する乾燥ユニット34を用いている。しかしながら、本発明は、乾燥ステップST5,ST7において、乾燥ユニットとして、ウェーハ1と共に皮膜101−2,102−2を加熱するオーブン、ヒーター、ランプ、又はホットプレートを用いても良い。また、本発明は、乾燥ステップST5,ST7において、皮膜101−2,102−2を自然乾燥させても良い。また、本発明は、皮膜101−2,102−2を乾燥ささせた後、ゲッタリング層101,102にレーザービームを照射して、ゲッタリング層101,102にアニール処理を施しても良い。
1 ウェーハ
3 表面
5 デバイス
6 裏面
100 ゲッタリング層
101 第1ゲッタリング層
101−1 第1の金属塩の水溶液
102 第2ゲッタリング層
102−1 第2の金属塩の水溶液
ST4 第1塗布ステップ
ST5 第1乾燥ステップ
ST6 第2塗布ステップ
ST7 第2乾燥ステップ

Claims (3)

  1. 表面にデバイスが形成されたウェーハの裏面にゲッタリング層を形成するゲッタリング層形成方法であって、
    ウェーハの裏面に第1の金属塩の水溶液を塗布する第1塗布ステップと、
    該第1塗布ステップを実施した後、ウェーハを乾燥させてウェーハの該裏面に第1の金属をゲッタリングする第1ゲッタリング層を形成する第1乾燥ステップと、
    該第1乾燥ステップを実施した後、該第1ゲッタリング層上に第2の金属塩の水溶液を塗布する第2塗布ステップと、
    該第2塗布ステップを実施した後、ウェーハを乾燥させて該第1ゲッタリング層上に第2の金属をゲッタリングする第2ゲッタリング層を形成する第2乾燥ステップと、を備えたゲッタリング層形成方法。
  2. 該第1の金属塩の水溶液と該第2の金属塩の水溶液のいずれかまたは両方に含まれる金属は2価の金属であり、該ゲッタリング層は1cm辺り該金属塩を1×1013atom以上含有する、請求項1に記載のゲッタリング層形成方法。
  3. 該第1の金属塩の水溶液と該第2の金属塩の水溶液のいずれかまたは両方に含まれる金属は3価の金属であり、該ゲッタリング層は1cm辺り該金属塩を1×1012atom以上含有する、請求項1に記載のゲッタリング層形成方法。
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