JP2020113215A - 監視システム、レーダ装置、および、レーダ装置による監視方法 - Google Patents

監視システム、レーダ装置、および、レーダ装置による監視方法 Download PDF

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Abstract

【課題】追加的な搭載場所の確保を必要とせず、また、コストの増加を抑制すること。【解決手段】車両の周辺の状況を監視する監視システムにおいて、電磁波を送信し、物標によって反射される反射波を受信し、受信した反射波に基づいて車両の周辺に存在する物標を検出するすくなくとも1つのレーダ装置と、車両にユーザが搭乗している場合にはレーダ装置を連続的に動作させ、周辺の物標と接触または衝突の可能性があるときにはユーザに対して警告を行うとともに、車両にユーザが搭乗していない場合にはレーダ装置を間欠的に動作させ、周辺に接近する物標が存在するときには物標に対して警告を行う制御を実行するプロセッサと、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、監視システム、レーダ装置、および、レーダ装置による監視方法に関するものである。
特許文献1には、車両の停車時に周辺の移動体を検出して警報を発するセキュリティ専用のレーダセンサを有するとともに、車両の停車開始時に周辺を検知し、周辺に存在する樹木等の揺れに反応しないように、検知エリアを調整する技術が開示されている。
特開平05−016764号公報
ところで、特許文献1に開示された技術では、停車時にしか使用しないレーダセンサが必要になることから、コスト高となるという問題点がある。
また、レーダセンサを搭載する場所を追加的に確保する必要があるという問題点がある。
本発明は、追加的な搭載場所の確保を必要とせず、また、コストの増加を抑制することができる監視システム、レーダ装置、および、レーダ装置による監視方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明は、車両の周辺の状況を監視する監視システムにおいて、電磁波を送信し、物標によって反射される反射波を受信し、受信した反射波に基づいて前記車両の周辺に存在する物標を検出するすくなくとも1つのレーダ装置と、前記車両にユーザが搭乗している場合には前記レーダ装置を連続的に動作させ、周辺の物標と接触または衝突の可能性があるときにはユーザに対して警告を行うとともに、前記車両にユーザが搭乗していない場合には前記レーダ装置を間欠的に動作させ、周辺に接近する物標が存在するときには物標に対して警告を行う制御を実行するプロセッサと、を有することを特徴とする。
このような構成によれば、追加的な搭載場所の確保を必要とせず、また、コストの増加を抑制することが可能になる。
また、本発明は、前記プロセッサは、前記車両にユーザが搭乗していない場合において、接近する物標が他の車両であって、自車両に接触または衝突する可能性があるときには、クラクションを鳴動させて警告を行うことを特徴とする。
このような構成によれば、駐車中に他の車両が自車両に接触または追突することを未然に防ぐことができる。
また、本発明は、前記プロセッサは、前記車両にユーザが搭乗していない場合において、接近する物標が他の車両であるときには、前記レーダ装置の間欠動作の頻度を増やすことを特徴とする。
このような構成によれば、駐車中に他の車両が自車両に接触または追突することをより確実に防ぐことができる。
また、本発明は、前記プロセッサは、前記車両にユーザが搭乗していない場合において、接近する物標が人であるときには、ハザードランプを点滅させて警告を行うことを特徴とする。
このような構成によれば、自車両の付近を通行する人に対して、不快感を与えることなく、警告することができる。
また、本発明は、前記車両の周辺の状況を撮像して静止画または動画として記録するドライブレコーダを有し、前記プロセッサは、前記車両にユーザが搭乗していない場合において、接近する物標が周辺に存在するときには、前記ドライブレコーダによる記録を開始させる、ことを特徴とする。
このような構成によれば、自車両に対して何らかの危害等が加えられた場合でも、静止画または動画としての証拠を残すことが可能になる。
また、本発明は、前記車両への人の侵入を検出して警告を発するセキュリティ装置を有し、前記プロセッサは、前記車両にユーザが搭乗していない場合には、ユーザの事前の指示に応じて、前記レーダ装置および前記セキュリティ装置の少なくとも一方を選択し、周辺の監視を行うことを特徴とする。
このような構成によれば、ユーザの指示に基づいて適切な周辺監視の態様を選択することができる。
また、本発明は、前記車両への人の侵入を検出して警告を発するセキュリティ装置を有し、前記プロセッサは、前記車両にユーザが搭乗していない場合には、時刻に応じて、前記レーダ装置および前記セキュリティ装置の少なくとも一方を選択し、周辺の監視を行うことを特徴とする。
このような構成によれば、時刻に応じて適切な周辺監視の態様を選択することができる。
また、本発明は、前記車両への人の侵入を検出して警告を発するセキュリティ装置を有し、前記プロセッサは、前記車両にユーザが搭乗していない場合には、照度に応じて、前記レーダ装置および前記セキュリティ装置の少なくとも一方を選択し、周辺の監視を行うことを特徴とする。
このような構成によれば、周辺の照度に応じて適切な周辺監視の態様を選択することができる。
また、本発明は、前記車両への人の侵入を検出して警告を発するセキュリティ装置を有し、前記プロセッサは、前記車両にユーザが搭乗していない場合には、前記車両が停車されている場所の緯度情報および経度情報に応じて、前記レーダ装置および前記セキュリティ装置の少なくとも一方を選択し、周辺の監視を行うことを特徴とする。
このような構成によれば、駐車されている場所に応じて適切な周辺監視の態様を選択することができる。
また、本発明は、前記車両への人の侵入を検出して警告を発するセキュリティ装置を有し、前記プロセッサは、前記車両にユーザが搭乗していない場合には、前記車両が停車されている場所の緯度情報および経度情報ならびに過去における検出回数の履歴情報に応じて、前記レーダ装置および前記セキュリティ装置の少なくとも一方を選択し、周辺の監視を行うことを特徴とする。
このような構成によれば、駐車されている場所だけでなく、過去の履歴情報に応じて適切な周辺監視の態様を選択することができる。
また、本発明は、電磁波を送信し、物標によって反射される反射波を受信し、受信した反射波に基づいて車両の周辺に存在する物標を検出するレーダ装置であって、プロセッサからの制御に応じて前記車両の周辺の状況を監視するレーダ装置において、前記車両にユーザが搭乗している場合には連続的に動作し、周辺の物標と接触または衝突の可能性があるときにはユーザに対して、前記プロセッサを介して警告を行うとともに、前記車両にユーザが搭乗していない場合には間欠的に動作し、周辺に接近する物標が存在するときには物標に対して、前記プロセッサを介して警告を行う、ことを特徴とする。
このような構成によれば、追加的な搭載場所の確保を必要とせず、また、コストの増加を抑制することが可能になる。
また、本発明は、電磁波を送信し、物標によって反射される反射波を受信し、受信した反射波に基づいて車両の周辺に存在する物標を検出するレーダ装置であって、プロセッサからの制御に応じて車両の前記周辺の状況を監視するレーダ装置による監視方法において、前記車両にユーザが搭乗している場合には連続的に動作し、周辺の物標と接触または衝突の可能性があるときにはユーザに対して、前記プロセッサを介して警告を行うとともに、前記車両にユーザが搭乗していない場合には間欠的に動作し、周辺に接近する物標が存在するときには物標に対して、前記プロセッサを介して警告を行う、ことを特徴とする。
このような方法によれば、追加的な搭載場所の確保を必要とせず、また、コストの増加を抑制することが可能になる。
本発明によれば、追加的な搭載場所の確保を必要とせず、また、コストの増加を抑制することができる監視システム、レーダ装置、および、レーダ装置による監視方法を提供することが可能となる。
本発明の実施形態に係る監視システムの構成例を示す図である。 図1に示すレーダ装置の車両への搭載の態様の一例を示す図である。 図1に示すレーダ装置の構成例を示すブロック図である。 図3に示すレーダ装置の制御・処理部の詳細な構成例を示すブロック図である。 本発明の動作の概要を説明するための図である。 図1において実行されるメインの処理の一例を説明するためのフローチャートである。 図6に示す通常動作の詳細を説明するためのフローチャートである。 図6に示す周辺監視動作の詳細を説明するためのフローチャートである。 図8に示す間欠動作の詳細を説明するためのフローチャートである。 図8に示す警告処理の詳細を説明するためのフローチャートである。
次に、本発明の実施形態について説明する。
(A)本発明の実施形態の構成の説明
図1は、本発明の実施形態に係る監視システムの構成例を示すブロック図である。図1に示すように、監視システムは、レーダ装置1−1〜1−4、ECU(Electric Control Unit)30、セキュリティ装置31、ドライブレコーダ32、ナビゲーション装置33、および、ネットワーク40を有している。
ここで、レーダ装置1−1〜1−4は、図2に示すように、車両Cの前方の両端部および後方の両端部に配置されている。より詳細には、レーダ装置1−1は車両の前方左側のバンパ内に配置され、レーダ装置1−2は車両の前方右側のバンパ内に配置され、レーダ装置1−3は車両の後方左側のバンパ内に配置され、レーダ装置1−4は車両の後方右側のバンパ内に配置されている。レーダ装置1−1〜1−4は、電磁波を送信し、物標によって反射された反射波を受信し、物標に関する情報(位置、速度、および、方位角等)を検出する。
ECU30は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等によって構成され、ROMおよびRAMに記憶されているデータに基づいてシステムの各部を制御する。
セキュリティ装置31は、例えば、車両の傾きを検出する傾斜センサ、ガラスが割られたことを検出するガラス割れセンサ、車両内への侵入者を検出する人感センサ、ドアの強制的な開閉を検出するドアセンサ、および、ボンネットの強制的な開閉を検出するボンネットセンサ等を有し、これらのセンサによって異常が検出された場合には、車両に搭載されているクラクションを鳴動したり、スピーカから電子音を放音したりすることで、盗難等を防止する。
ドライブレコーダ32は、車両のフロントガラスおよび/またはリアガラスに設置され、車両の周辺の静止画または動画を撮影し、例えば、メモリカード等に記録する。なお、全周囲を撮影可能な360度カメラからの静止画または動画を記録するようにしてもよい。
ナビゲーション装置33は、GPS(Global Positioning System)衛星から送信されるGPS信号に基づいて車両の位置を検出し、地図上で指定された目的地まで案内する機能を有する。
ネットワーク40は、例えば、CAN(Control Area Network)等によって構成され、レーダ装置1−1〜1−4、ECU30、セキュリティ装置31、ドライブレコーダ32、および、ナビゲーション装置33を相互に接続し、これらの間でデータの授受を可能にする。
図3は、レーダ装置1−1〜1−4の構成例を示す図である。なお、レーダ装置1−1〜1−4は、同様の構成とされているので、以下ではこれらをレーダ装置1として説明する。図3に示すように、レーダ装置1は、局部発振部10、送信部11、制御・処理部15、受信部16、および、A/D(Analog to Digital)変換部21を主要な構成要素としている。
ここで、局部発振部10は、所定の周波数のCW(Continuous Wave)信号を生成して、送信部11と受信部16に供給する。
送信部11は、変調部12、および、送信アンテナ13を有し、局部発振部10から供給されるCW信号を、変調部12によってパルス変調し、送信アンテナ13を介して物標に向けて送信する。
送信部11の変調部12は、制御・処理部15によって制御され、局部発振部10から供給されるCW信号をパルス変調して出力する。送信アンテナ13は、変調部12から供給されるパルス信号を、物標に向けて送信する。
制御・処理部15は、局部発振部10、変調部12、アンテナ切換部18、および、利得可変増幅部19を制御するとともに、A/D変換部21から供給される受信データに対して演算処理を実行することで、物標を検出する。
図4は、図1に示す制御・処理部15の詳細な構成例を示すブロック図である。図4に示すように、制御・処理部15は、制御部15a、処理部15b、検出部15c、および、通信部15dを有している。ここで、制御部15aは、例えば、CPU、ROM、RAM等によって構成され、ROMおよびRAMに記憶されているデータに基づいて装置の各部を制御する。処理部15bは、例えば、DSP(Digital Signal Processor)等によって構成され、A/D変換部21から供給されるデジタル信号に対する処理を実行する。検出部15cは、例えば、DSP等によって構成され物標を検出する処理を実行する。通信部15dは、検出部15cによる検出結果を、外部の装置に対して通知する。
図3に戻る。受信部16は、第1受信アンテナ17−1〜第N受信アンテナ17−N(N≧2)、アンテナ切換部18、利得可変増幅部19、および、復調部20を有し、送信アンテナ13から送信され、物標によって反射された信号を受信して復調処理を施した後、A/D変換部21に出力する。
受信部16の第1受信アンテナ17−1〜第N受信アンテナ17−Nは、N個のアンテナ素子によって構成され、送信アンテナ13から送信され、物標によって反射された反射波を受信し、アンテナ切換部18に供給する。なお、第1受信アンテナ17−1〜第N受信アンテナ17−Nは、例えば、水平方向に一定の間隔で配置されており、これらのアンテナに入射される反射波の位相差から物標が存在する方位角を検出することができる。
アンテナ切換部18は、制御・処理部15の制御部15aによって制御され、第1受信アンテナ17−1〜第N受信アンテナ17−Nのいずれか1つを選択して、受信信号を利得可変増幅部19に供給する。利得可変増幅部19は、制御・処理部15の制御部15aによって利得が制御され、アンテナ切換部18から供給される受信信号を所定の利得で増幅して復調部20に出力する。復調部20は、利得可変増幅部19から供給される受信信号を、局部発振部10から供給されるCW信号を用いて復調して出力する。
A/D変換部21は、復調部20から供給される受信信号を所定の周期でサンプリングし、デジタル信号に変換して制御・処理部15に供給する。
(B)本発明の実施形態の動作の説明
つぎに、本発明の実施形態の動作を説明する。レーダ装置1−1〜1−4は、車両の周辺に存在する物標を検出できることから、停車時において、車上荒らしや盗難等を防ぐために利用することも考えられる。しかしながら、レーダ装置1−1〜1−4は、消費電力が大きいことから、従来においては、停車時において使用することは困難であった。本願実施形態では、以下のような方法で、停車時においてレーダ装置1−1〜1−4によって周辺監視を可能とした。
図5は、本発明の実施形態の動作の概要を示す図である。図5(A)は、ユーザが乗車時(走行時)において、車両の周辺に存在する物標を監視するための通常の動作を示す図である。通常の動作時には、4台のレーダ装置1−1〜1−4の全てが10ms間隔で動作する。このときの単位時間あたりの消費電力を1とする。図5(B)は、4台のレーダ装置1−1〜1−4のうちの1台のみを動作させた場合を示す図である。1台のみを動作させた場合には、消費電力は図5(A)に比べて1/4になる。図5(C)は、4台のレーダ装置1−1〜1−4のうちの1台のみを160msで1回動作させた場合を示す図である。1台のみを160msで1回動作させた場合には、消費電力は図5(A)に比べて1/16になる。図5(D)は、4台のレーダ装置1−1〜1−4のうちの1台のみを1.6sで1回動作させた場合を示す図である。1台のみを1.6sで1回動作させた場合には、消費電力は図5(A)に比べて1/160になる。
ここで、レーダ装置1−1〜1−4は、1台につき数百mAの消費電流が流れる。このため、4台を同時に動作させた場合にはアンペアオーダーの電流が流れる。車両を停車している場合には、オルタネータからの充電がされないため、充電可能電池の上がりを防止するために、負荷に流れる電流は、数十mA程度に抑える必要がある。図5に示すように、4台のレーダ装置1−1〜1−4のうちの1台を、例えば、1.6secに1回程度動作させることで、レーダ装置に流れる電流を十mA程度に抑えることができる。これにより、レーダ装置による周辺監視が可能になる。
つぎに、より詳細な動作について説明する。ユーザが車両Cに搭乗し、エンジンまたはモータ等の原動機を始動すると、ECU30がレーダ装置1−1〜1−4に対して通常動作を行うように制御する。
この結果、レーダ装置1−1〜1−4は、通常動作を実行する。なお、レーダ装置1−1〜1−4の動作は同様であるので、以下ではこれらをレーダ装置1として説明する。通常動作では、レーダ装置1は、送信アンテナ13から、例えば、パルス状の送信信号を送信し、物標(車両、二輪車、歩行者、障害物等)によって反射された反射波を、第1受信アンテナ17−1〜第N受信アンテナ17−Nによって受信する。
アンテナ切換部18は、第1受信アンテナ17−1〜第N受信アンテナ17−Nのいずれか1つを選択し、利得可変増幅部19に受信信号を供給する。利得可変増幅部19は、受信信号を増幅し、復調部20に供給する。
復調部20は、局部発振部10から供給される局部発振信号に基づいて、受信信号を復調(例えば、ダウンコンバート)し、A/D変換部21に供給する。
A/D変換部21は、復調部20から出力される信号をデジタル信号に変換して出力する。制御・処理部15は、A/D変換部21から供給されるデジタル信号を、処理部15bによって処理し、検出部15cが物標を検出する処理を実行する。より詳細には、検出部15cは、複数の反射点からの反射波をまとめて1つの物標とするクラスタリング処理と、クラスタリング処理によって得られたクラスタを追跡するためのトラッキング処理を実行することで、物標を特定する。また、検出部15cは、パルス信号の送信から反射波が到達するまでの時間から物標までの距離を検出し、反射波の周波数の変化から物標の速度を検出し、送信アンテナ13と、第1受信アンテナ17−1〜第N受信アンテナ17−Nのそれぞれとの組み合わせによる送受信系列間の受信信号の位相差に基づいて物標の方位角を検出する。
検出部15cは、検出した物標の位置、速度、方位角と、自車両の位置、速度、進行方向とに基づいて、TTC(Time to Collision)を計算し、TTCが所定の閾値未満になった場合には、例えば、スピーカから警告音を放音したり、LED(Light Emitting Diode)を点滅させたりすることで、ユーザを警告する。
なお、車両の移動速度は高速であるので、前述した処理は、例えば、図5(A)に示すように、例えば、10ms単位で繰り返し実行される。
つぎに、ユーザが車両から降車し、リモートコントローラのボタンを操作して、車両のドアをロックする操作をしたとする。このとき、例えば、ボタンを操作する回数によって、監視の態様を選択することができる。
例えば、大型店舗等の駐車場に買い物のために駐車する場合、車両の周辺を通行する人が多く存在するので、その場合には、ユーザは、セキュリティ装置31による監視を選択するために、リモートコントローラのボタンを1回操作する。その結果、ECU30は、レーダ装置1−1〜1−4の動作を完全に停止するとともに、セキュリティ装置31の動作を開始させる。
一方、人や他の車両が車両に接近することが希な環境に駐車する場合には、レーダ装置1−1〜1−4による監視を選択するために、ユーザは、リモートコントローラのボタンを2回操作する。この結果、ECU30は、セキュリティ装置31の電源をオフの状態にするとともに、レーダ装置1−1〜1−4に対して、周辺監視動作を実行させる。
なお、リモートコントローラの操作回数以外の方法によって、前述した監視の態様を変更するようにしてもよい。例えば、車両が駐車された場所に応じて監視の態様を変更するようにしてもよい。例えば、ユーザがナビゲーション装置33を操作して、駐車場所と監視の態様とを関連付けして予め登録しておく。そして、エンジンが停止される際には、ナビゲーション装置33がGPS信号から現在の駐車場所(緯度および経度情報)を特定し、特定された駐車場所に対応付けされている監視の態様を示す情報をECU30に供給し、このような情報に基づいてECU30が監視の態様を選択するようにしてもよい。
また、駐車場所と過去の履歴とに基づいて監視の態様を決めるようにしてもよい。例えば、初めて駐車される場所の場合には、レーダ装置1−1〜1−4に対して、周辺監視動作を実行させてそのときの検出回数を記憶する。そして、検出回数が多い場合には車両や人通りが多い場所と判定して、次回以降に駐車される場合にはセキュリティ装置31による監視を実施し、検出回数が少ない場合には車両や人通りが少ない場所と判定して、次回以降に駐車される場合にはレーダ装置1−1〜1−4による周辺監視を実施するようにしてもよい。
また、同じ場所でも時間帯によって状況が変化することが考えられるので、例えば、深夜から早朝の時間帯についてはレーダ装置1−1〜1−4による周辺監視を実施し、それ以外の時間帯についてはセキュリティ装置31による監視を実施するようにしてもよい。あるいは、照度センサ(例えば、ヘッドライトのオンオフを制御するための照度センサ)からの出力を参照し、車両の周辺の照度が所定の閾値以下に低下した場合には、レーダ装置1−1〜1−4による周辺監視を実施し、それ以外はセキュリティ装置31による監視を実施するようにしてもよい。また、時刻および/または照度と、前述した駐車場所とを組み合わせて判断したり、時刻および/または照度と、前述した駐車場所と、過去の履歴とを組み合わせて判断したりしてもよい。
周辺監視動作を開始すると、レーダ装置1−1〜1−4は、図5(B)〜(D)に示すように、間欠的に動作するモードに移行する。より詳細には、例えば、1.6secで1回動作し、それ以外は動作を停止する(例えば、低電力で動作するスリープモードに移行する)。すなわち、レーダ装置1−1〜1−4は、1.6secに1回、いずれかのレーダ装置が動作し、それ以外は動作を停止する。このような動作は、例えば、レーダ装置1−1〜1−4の順に繰り返される。
例えば、レーダ装置1−1の動作中に、レーダ装置1−1の検出領域内に、例えば、人が立ち入った場合、ECU30は、ドライブレコーダ32を起動するとともに、レーダ装置1−1の間欠動作の頻度を増加させる。例えば、1.6secに1回から0.8secに1回の動作に増加させる。そして、例えば、人が車両に所定の距離以上接近した場合(例えば、1m以内に近づいた場合)には、ECU30は、セキュリティ装置31を起動するとともに、ハザードランプを点滅させて、人に対して警告を発する。これにより、仮に、接近者が窃盗目的である場合には、ハザードランプによって警告するとともに、ドライブレコーダ32によって接近者を録画することができる。また、それでも車両への侵入を試みようとする場合には、セキュリティ装置31によって、例えば、クラクションを鳴動させることができる。
また、レーダ装置1−1の検出領域内に、例えば、他の車両が立ち入った場合、ECU30は、ドライブレコーダ32を起動するとともに、レーダ装置1−1の間欠動作の頻度を増加させる。例えば、1.6secに1回から10msecに1回の動作に増加させる。そして、ECU30は、例えば、他の車両のTTCを計算し、TTCが所定の閾値未満である場合には、他の車両が衝突する可能性があると判定し、例えば、クラクションを鳴動させる。これにより、他の車両の運転者に対して注意喚起をし、接触または衝突を回避することができる。
以上に説明したように、本発明の実施形態によれば、車両の走行時に周辺を監視するレーダ装置1−1〜1−4を、停車時の周辺監視に流用するようにしたので、コストが増加することを防止するとともに、追加的な取り付け場所の確保が不要となる。
また、本発明の実施形態では、車両の停車時における周辺監視時には、レーダ装置1−1〜1−4を間欠的に動作させるようにしたので、消費電流を数十mAオーダーに抑えることが可能になる。これにより、充電可能電池の上がりを防止できる。
つぎに、図6〜図10を参照して、本発明の実施形態において実行される処理の一例について説明する。
まず、図6は、ECU30において実行されるメインの処理の一例を説明するためのフローチャートである。図6に示すフローチャートの処理が開始されると、以下のステップが実行される。
ステップS10では、ECU30は、ユーザが、例えば、イグニッションスイッチを操作することで、図示しないエンジンが始動されたか否かを判定し、エンジンが始動されたと判定した場合(ステップS10:Y)にはステップS11に進み、それ以外の場合(ステップS10:N)には同様の処理を繰り返す。
ステップS11では、ECU30は、全レーダ装置1−1〜1−4に対して通常動作を実行させる。なお、通常動作とは、図5(A)に示すように、4台のレーダ装置1−1〜1−4の全てが連続して動作する動作モードである。なお、通常動作の詳細については、図7を参照して後述する。
ステップS12では、ECU30は、ユーザによってイグニッションスイッチが操作され、エンジンが停止されたか否かを判定し、停止されたと判定した場合(ステップS12:Y)にはステップS13に進み、それ以外の場合(ステップS12:N)には同様の動作を繰り返す。
ステップS13では、ECU30は、車両の外からユーザがリモートコントローラを操作してドアロックを指示したか否かを判定し、ドアロックを指示しと判定した場合(ステップS13:Y)にはステップS14に進み、それ以外の場合(ステップS13:N)には同様の処理を繰り返す。
ステップS14では、ECU30は、ユーザがリモートコントローラのボタンを複数回操作したか否かを判定し、複数回操作したと判定した場合(ステップS14:Y)にはステップS15に進み、それ以外の場合(ステップS14:N)にはステップS17に進む。
ステップS15では、ECU30は、セキュリティ装置31の電源をオフの状態にする。これにより、セキュリティ装置31への電源の供給が停止される。
ステップS16では、ECU30は、全レーダ装置1−1〜1−4に対して周辺監視動作を実行させる。なお、周辺監視動作とは、例えば、図5(D)に示すように、1.6sec間隔でレーダ装置1−1〜1−4が順次動作し、周辺に存在する動く物標を監視する動作モードである。
ステップS17では、ECU30は、セキュリティ装置31の電源をオンの状態にする。これにより、セキュリティ装置31が動作を開始する。セキュリティ装置31は、傾斜センサ、ガラス割れセンサ、人感センサ、ドア開閉センサ、および、ボンネットセンサ等によって異常を検出した場合には、例えば、クラクションを鳴動して警告する。
ステップS18では、ECU30は、全レーダ装置1−1〜1−4の電源をオフの状態にする。これによって、レーダ装置1−1〜1−4への電源電力の供給が停止される。
ステップS19では、ECU30は、車両の外からユーザがリモートコントローラを操作してドアロックの解除を指示したか否かを判定し、ドアロックの解除を指示しと判定した場合(ステップS19:Y)には処理を終了し、それ以外の場合(ステップS19:N)には同様の処理を繰り返す。
つぎに、図7を参照して、図6に示すステップS11の「通常動作」の詳細について説明する。図7に示すフローチャートの処理が開始されると、以下のステップが実行される。
ステップS30では、制御部15aは、処理回数をカウントする変数iに初期値として1を設定する。
ステップS31では、制御部15aは、送信部11を制御してパルス信号を送信させる。より詳細には、制御部15aは、変調部12を制御して、局部発振部10から出力されるCW信号をパルス変調させ、送信アンテナ13から送信させる。このようにして送信されたパルス信号は、物標によって反射され、反射波として第1受信アンテナ17−1〜第N受信アンテナ17−Nによって受信される。
ステップS32では、制御部15aは、アンテナ切換部18を制御して第i受信アンテナを選択し、第i受信アンテナによって反射波を受信する。例えば、i=1である場合には、第1受信アンテナ17−1によって反射波を受信する。このようにして受信された反射波は、利得可変増幅部19によって所定の信号レベルになるように増幅された後、復調部20に供給される。復調部20は、パルス変調された受信信号を元の信号に復調する。A/D変換部21は、復調された信号をデジタル信号に変換して制御・処理部15に供給する。
ステップS33では、制御部15aは、変数iの値を1だけインクリメントする。この結果、i=1の場合にはi=2となる。
ステップS34では、制御部15aは、i>Nを満たすか否かを判定し、i>Nを満たす場合(ステップS34:Y)にはステップS35に進み、それ以外の場合(ステップS34:N)にはステップS31に戻って前述の場合と同様の動作を繰り返す。
ステップS35では、制御部15aは、所定の回数処理を繰り返したか否かを判定し、所定の回数処理を繰り返したと判定した場合(ステップS35:Y)にはステップS36に進み、それ以外の場合(ステップS35:N)にはステップS31に戻って前述の場合と同様の処理を繰り返す。例えば、FFT(Fast Fourier Transform)を実行するためのデータが揃った場合にはYと判定してステップS36に進む。
ステップS36では、検出部15cは、複数の検出点を物標毎にひとまとめにするクラスタリング処理を実行する。
ステップS37では、検出部15cは、クラスタリング処理によってひとまとめにされた検出点を追跡する処理であるトラッキング処理を実行する。
ステップS38では、処理部15bは、物標の位置、速度、方位角と、自車両の位置、速度、進行方向とに基づいてTTCを計算する。
ステップS39では、処理部15bは、物標と自車両とが接触または衝突する可能性があるか否かを判定する。より詳細には、例えば、ステップS38で算出したTTCが所定の閾値Th以下であるか否かを判定し、所定の閾値Th以下である場合(ステップS39:Y)には接触または衝突の可能性があると判定し、ステップS40に進み、それ以外の場合(ステップS39:N)にはステップS41に進む。
ステップS40では、制御部15aは、警告処理を実行する。より詳細には、制御部15aは、ECU30に対して警告を発するように要求する。この結果、ECU30は、例えば、スピーカから警告音を発することで警告したり、あるいは、LEDを点滅させたりすることで警告する。
ステップS41では、制御部15aは、処理を繰り返すか否かを判定し、処理を繰り返すと判定した場合(ステップS41:Y)にはステップS30に戻って前述の場合と同様の処理を繰り返し、それ以外の場合(ステップS41:N)には処理を終了する。
つぎに、図8を参照して、図6に示すステップS16の周辺監視動作について説明する。図8に示すフローチャートの処理が開始されると、以下のステップが実行される。
ステップS50では、ECU30は、レーダ装置1−1〜1−4のスリープモードの継続時間を設定する変数Tに1.6secを設定する。なお、スリープモードについては、図9を参照して後述する。
ステップS51では、ECU30は、処理回数をカウントする変数jに対して初期値として1を代入する。
ステップS52では、ECU30は、レーダ装置1−jを間欠動作させる。例えば、j=1の場合にはレーダ装置1−1を間欠動作させ、j=2の場合にはレーダ装置1−2を間欠動作させる。なお、間欠動作の詳細については、図9を参照して後述する。
ステップS53では、ECU30は、レーダ装置1−jの間欠動作の結果、異常を検出したか否かを判定し、異常を検出したと判定した場合(ステップS53:Y)にはステップS54に進み、それ以外の場合(ステップS53:N)にはステップS55に進む。
ステップS54では、ECU30は、停車時に異常を検出した場合に実行される警告処理を実行する。なお、警告処理の詳細については、図10を参照して後述する。
ステップS55では、ECU30は、回数をカウントする変数jの値を1だけインクリメントする。例えば、j=1である場合にはj=2となる。
ステップS56では、ECU30は、j>4を満たすか否かを判定し、j>4を満たすと判定した場合(ステップS56:Y)にはステップS57に進み、それ以外の場合(ステップS56:N)にはステップS52に戻って前述の場合と同様の処理を繰り返す。ステップS52〜S56の処理の繰り返しによって、レーダ装置1−1〜1−4が順次間欠動作され、異常が検出された場合には警告処理が実行される。
ステップS57では、ECU30は、処理を繰り返すか否かを判定し、処理を繰り返すと判定した場合(ステップS57:Y)にはステップS51に戻って前述の場合と同様の処理を繰り返し、それ以外の場合(ステップS57:N)には元の処理に復帰(リターン)する。
つぎに、図9を参照して、図8のステップS52に示す間欠動作の詳細について説明する。図9に示すフローチャートの処理が開始されると、以下のステップが実行される。
ステップS70では、制御部15aは、レーダ装置1を低消費電力モードであるスリープモードに移行させる。なお、スリープモードとしては、例えば、制御部・処理部15の一部の回路の動作を停止させたり、クロックの周波数を低減したり、局部発振部10、変調部12、利得可変増幅部19、復調部20、および、A/D変換部21の動作を停止したりすることができる。
ステップS71では、制御部15aは、所定の時間Tが経過したか否かを判定し、所定の時間Tが経過したと判定した場合(ステップS71:Y)にはステップS72に進み、それ以外の場合(ステップS71:N)にはステップS70に戻って前述の場合と同様の処理を繰り返す。なお、ステップS70およびステップS71の処理によって、例えば、T=1.6secである場合には、1.6秒間スリープモードを継続する。
ステップS72では、制御部15aは、スリープモードから通常の動作モードに移行する。なお、通常の動作モードとは、図5(A)に示すように、継続的に動作するモードをいう。
ステップS73では、制御部15aは、処理回数をカウントする変数iに初期値として1を設定する。
ステップS74では、制御部15aは、送信部11を制御してパルス信号を送信させる。より詳細には、制御部15aは、変調部12を制御して、局部発振部10から出力されるCW信号をパルス変調させ、送信アンテナ13から送信させる。このようにして送信されたパルス信号は、物標によって反射され、反射波として第1受信アンテナ17−1〜第N受信アンテナ17−Nによって受信される。
ステップS75では、制御部15aは、アンテナ切換部18を制御して第i受信アンテナを選択し、第i受信アンテナによって反射波を受信する。例えば、i=1である場合には、第1受信アンテナ17−1によって反射波を受信する。このようにして受信された反射波は、利得可変増幅部19によって所定の信号レベルになるように増幅された後、復調部20に供給される。復調部20は、パルス変調された受信信号を元の信号に復調する。A/D変換部21は、復調された信号をデジタル信号に変換して制御・処理部15に供給する。
ステップS76では、制御部15aは、変数iの値を1だけインクリメントする。この結果、i=1の場合にはi=2となる。
ステップS77では、制御部15aは、i>Nを満たすか否かを判定し、i>Nを満たす場合(ステップS77:Y)にはステップS78に進み、それ以外の場合(ステップS77:N)にはステップS74に戻って前述の場合と同様の処理を繰り返す。
ステップS78では、制御部15aは、所定の回数処理を繰り返したか否かを判定し、所定の回数処理を繰り返したと判定した場合(ステップS78:Y)にはステップS79に進み、それ以外の場合(ステップS78:N)にはステップS73に戻って前述の場合と同様の処理を繰り返す。例えば、FFTを実行するためのデータが揃った場合にはYと判定してステップS79に進む。
ステップS79では、検出部15cは、複数の検出点を物標毎にひとまとめにするクラスタリング処理を実行する。
ステップS80では、検出部15cは、クラスタリング処理によってひとまとめにされた検出点を追跡する処理であるトラッキング処理を実行する。
ステップS81では、検出部15cは、ネットワーク40を介して検出結果をECU30に対して出力する。
ステップS82では、制御部15aは、処理を繰り返すか否かを判定し、処理を繰り返すと判定した場合(ステップS82:Y)にはステップS70に戻って前述の場合と同様の処理を繰り返し、それ以外の場合(ステップS82:N)には元の処理に復帰(リターン)する。
つぎに、図10は、図8のステップS54に示す警告処理の詳細を説明するためのフローチャートである。図10にフローチャートの処理が開始されると、以下のステップが実行される。
ステップS90では、ECU30は、ドライブレコーダ32を起動する。これにより、ドライブレコーダ32は、車両の周辺を撮像し静止画または動画としてメモリに記録する。
ステップS91では、ECU30は、ステップS52において検出した物標は車両(二輪車も含む)か否かを判定し、車両であると判定した場合(ステップS91:Y)にはステップS92に進み、それ以外の場合(ステップS91:N)にはステップS98に進む。
ステップS92では、ECU30は、スリープモードの継続時間を設定する変数Tに10msecを設定する。なお、10msecではなく、0msecを設定するようにしてもよい。これにより、通常動作と同様の間隔での動作が実現できる。
ステップS93では、ECU30は、レーダ装置1−jを間欠動作させる。より詳細には、図8に示すフローチャートによって、異常を検出したレーダ装置1−jが、図9に示すフローチャートによって間欠動作を実行する。なお、いまの例では、T=10msecに設定されているので、自車両に接近する他の車両が10msec間隔で検出される。
ステップS94では、ECU30は、ステップS93における検出処理に基づいてTTCを算出する。より詳細には、自車両に接近する他の車両のTTCが算出される。
ステップS95では、ECU30は、TTCを参照して、他の車両が自車両に接触または衝突する可能性があるか否かを判定する。より詳細には、ECU30は、ステップS94で算出したTTCと、所定の閾値Thとを比較し、TTC<Thである場合(ステップS95:Y)には自車両と他の車両が接触または衝突する可能性があると判定してステップS96に進み、それ以外の場合(ステップS95:N)にはステップS97に進む。
ステップS96では、ECU30は、クラクションを鳴動させることで、接近する他の車両の運転者に対して警告を発する。
ステップS97では、ECU30は、他の車両が通過したか否かを判定し、通過したと判定した場合(ステップS97:Y)にはステップS98に進み、それ以外の場合(ステップS97:N)にはステップS92に戻って前述の場合と同様の処理を繰り返す。
ステップS98では、ECU30は、検出した物標は人か否かを判定し、人である場合(ステップS98:Y)にはステップS99に進み、それ以外の場合(ステップS98:N)には元の処理に復帰(リターン)する。
ステップS99では、ECU30は、スリープモードの継続時間を設定する変数Tに0.8secを設定する。なお、0.8sec以外の値を設定するようにしてもよい。なお、ステップS92よりも小さい値を設定するのは、人の移動速度が車両に比較して遅いことに起因している。
ステップS100では、ECU30は、レーダ装置1−jを間欠動作させる。より詳細には、図8に示すフローチャートによって、異常を検出したレーダ装置1−jが、図9に示すフローチャートによって間欠動作される。なお、いまの例では、T=0.8secに設定されているので、通常動作よりもかなり遅い動作によって、自車両に接近する人が検出される。
ステップS101では、ECU30は、人が自車両に所定の距離(例えば、1m)以上接近したか否かを判定し、所定の距離以上接近した場合(ステップS101:Y)にはステップS102に進み、それ以外の場合(ステップS101:N)にはステップS104に進む。
ステップS102では、ECU30は、セキュリティ装置31を起動する。これによって、セキュリティ装置31に電源電力が供給され、前述したセンサからの出力によって警報を発出可能な状態となるため、例えば、接近してきている人が車両内に侵入した場合には警報を発出することができる。
ステップS103では、ECU30は、ハザードランプを点滅させることで、接近している人に警告を発する。
ステップS104では、ECU30は、人が通過したか否かを判定し、通過したと判定した場合(ステップS104:Y)には元の処理に復帰(リターン)し、それ以外の場合(ステップS104:N)にはステップS100に戻って前述の場合と同様の処理を繰り返す。
以上に説明したように、図6〜図10に示すフローチャートによれば、前述した実施形態の動作を実現することができる。
(C)変形実施形態の説明
以上の各実施形態は一例であって、本発明が上述したような場合のみに限定されるものでないことはいうまでもない。例えば、図3に示す構成では、1本の送信アンテナ13と、N本の第1受信アンテナ17−1〜第N受信アンテナ17−Nを有するようにしたが、送受信系列が複数になれば、1本の受信アンテナと複数の送信アンテナとを有するようにしてもよい。
また、以上の実施形態では、4台のレーダ装置1−1〜1−4の全てを間欠動作させることで、消費電力を低減するようにしたが、特定のレーダ装置のみを間欠動作させるようにしてもよい。また、第1受信アンテナ17−1〜第N受信アンテナ17−Nのいずれかを動作させることで、消費電力を低減するようにしてもよい。
また、図2に示す実施形態では、車両の左右および前後に合計4台のレーダ装置1−1〜1−4を設けるようにしたが、前方の左右に2台または後方の左右に2台設けるようにしたり、1台のみ設けたりするようにしてもよい。
また、図3に示す構成では、送信アンテナ13から送信される信号の種類についてはパルス信号を用いるようにしたが、FMCW(Frequency Modulated Continuous Wave)信号を用いるようにしてもよい。
また、以上の各実施形態では、レーダ装置1は、電磁波を送信して物標を検出するようにしたが、これ以外にも、例えば、光信号や、超音波等を用いるようにしてもよい。
また、図6〜図10に示すフローチャートは一例であって、本発明がこれらに示す処理に限定されるものではない。
例えば、図8に示すフローチャートでは、レーダ装置1−1〜1−4を順番に動作させるようにしたが、これらの全てではなく、一部を動作させるようにしてもよい。具体的には、ユーザが動作させるレーダ装置を選択できるようにしたり、あるいは、レーダ装置1−1〜1−4のそれぞれについて検出履歴を記録し、検出回数が多いものについては動作対象から除外したりするようにしてもよい。
また、図1の構成に対して通信機能部を追加し、当該通信機能部が外部の機器との間で検出した情報を共有するようにしてもよい。例えば、車両への侵入や衝突等を検出した場合には、車両のユーザが有する携帯端末に対して、これらを検出したことを文字情報または動画情報として通知するようにしてもよい。また、他の車両との間で、検出した情報を共有するようにしてもよい。例えば、車両への侵入を検出した場合には、他の車両に通知し、他の車両がセキュリティ装置31を起動するようにしてもよい。
1−1〜1−4 レーダ装置
10 局部発振部
11 送信部
12 変調部
13 送信アンテナ
15 制御・処理部
15a 制御部
15b 処理部
15c 検出部
15d 通信部
16 受信部
17−1〜17−N 第1受信アンテナ〜第N受信アンテナ
18 アンテナ切換部
19 利得可変増幅部
20 復調部
21 A/D変換部
30 ECU
31 セキュリティ装置
32 ドライブレコーダ
33 ナビゲーション装置
40 ネットワーク

Claims (12)

  1. 車両の周辺の状況を監視する監視システムにおいて、
    電磁波を送信し、物標によって反射される反射波を受信し、受信した反射波に基づいて前記車両の周辺に存在する物標を検出するすくなくとも1つのレーダ装置と、
    前記車両にユーザが搭乗している場合には前記レーダ装置を連続的に動作させ、周辺の物標と接触または衝突の可能性があるときにはユーザに対して警告を行うとともに、前記車両にユーザが搭乗していない場合には前記レーダ装置を間欠的に動作させ、周辺に接近する物標が存在するときには物標に対して警告を行う制御を実行するプロセッサと、
    を有することを特徴とする監視システム。
  2. 前記プロセッサは、前記車両にユーザが搭乗していない場合において、接近する物標が他の車両であって、自車両に接触または衝突する可能性があるときには、クラクションを鳴動させて警告を行うことを特徴とする請求項1に記載の監視システム。
  3. 前記プロセッサは、前記車両にユーザが搭乗していない場合において、接近する物標が他の車両であるときには、前記レーダ装置の間欠動作の頻度を増やすことを特徴とする請求項1に記載の監視システム。
  4. 前記プロセッサは、前記車両にユーザが搭乗していない場合において、接近する物標が人であるときには、ハザードランプを点滅させて警告を行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の監視システム。
  5. 前記車両の周辺の状況を撮像して静止画または動画として記録するドライブレコーダを有し、
    前記プロセッサは、前記車両にユーザが搭乗していない場合において、接近する物標が周辺に存在するときには、前記ドライブレコーダによる記録を開始させる、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の監視システム。
  6. 前記車両への人の侵入を検出して警告を発するセキュリティ装置を有し、
    前記プロセッサは、前記車両にユーザが搭乗していない場合には、ユーザの事前の指示に応じて、前記レーダ装置および前記セキュリティ装置の少なくとも一方を選択し、周辺の監視を行うことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の監視システム。
  7. 前記車両への人の侵入を検出して警告を発するセキュリティ装置を有し、
    前記プロセッサは、前記車両にユーザが搭乗していない場合には、時刻に応じて、前記レーダ装置および前記セキュリティ装置の少なくとも一方を選択し、周辺の監視を行うことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の監視システム。
  8. 前記車両への人の侵入を検出して警告を発するセキュリティ装置を有し、
    前記プロセッサは、前記車両にユーザが搭乗していない場合には、照度に応じて、前記レーダ装置および前記セキュリティ装置の少なくとも一方を選択し、周辺の監視を行うことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の監視システム。
  9. 前記車両への人の侵入を検出して警告を発するセキュリティ装置を有し、
    前記プロセッサは、前記車両にユーザが搭乗していない場合には、前記車両が停車されている場所の緯度情報および経度情報に応じて、前記レーダ装置および前記セキュリティ装置の少なくとも一方を選択し、周辺の監視を行うことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の監視システム。
  10. 前記車両への人の侵入を検出して警告を発するセキュリティ装置を有し、
    前記プロセッサは、前記車両にユーザが搭乗していない場合には、前記車両が停車されている場所の緯度情報および経度情報ならびに過去における検出回数の履歴情報に応じて、前記レーダ装置および前記セキュリティ装置の少なくとも一方を選択し、周辺の監視を行うことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の監視システム。
  11. 電磁波を送信し、物標によって反射される反射波を受信し、受信した反射波に基づいて車両の周辺に存在する物標を検出するレーダ装置であって、プロセッサからの制御に応じて前記車両の周辺の状況を監視するレーダ装置において、
    前記車両にユーザが搭乗している場合には連続的に動作し、周辺の物標と接触または衝突の可能性があるときにはユーザに対して、前記プロセッサを介して警告を行うとともに、前記車両にユーザが搭乗していない場合には間欠的に動作し、周辺に接近する物標が存在するときには物標に対して、前記プロセッサを介して警告を行う、
    ことを特徴とするレーダ装置。
  12. 電磁波を送信し、物標によって反射される反射波を受信し、受信した反射波に基づいて車両の周辺に存在する物標を検出するレーダ装置であって、プロセッサからの制御に応じて前記車両の周辺の状況を監視するレーダ装置による監視方法において、
    前記車両にユーザが搭乗している場合には連続的に動作し、周辺の物標と接触または衝突の可能性があるときにはユーザに対して、前記プロセッサを介して警告を行うとともに、前記車両にユーザが搭乗していない場合には間欠的に動作し、周辺に接近する物標が存在するときには物標に対して、前記プロセッサを介して警告を行う、
    ことを特徴とするレーダ装置による監視方法。
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