JP2020112064A - 圧縮機 - Google Patents
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Abstract
【課題】オイルの分離性能を向上させる。【解決手段】上下方向に延びる内部空間であり、流入した熱媒体とオイルとを分離させ、分離したオイルが下側へ流れる分離室42内に、面方向を横方向にした第一の板部材61と、面方向を上下方向にして第一の板部材61の下方に配置された第二の板部材62と、を設ける。第二の板部材62は、多数の穴によって一方側と他方側との間でオイルが通過でき、回転数が上がり高流量となるときでも、第一の板部材61の下方で熱媒体やオイルが渦を巻くことを抑制することができる。【選択図】図2
Description
本発明は、圧縮機に関するものである。
特許文献1では、冷媒からオイルを遠心分離させる構造が開示されており、容器内のオイル溜りの上方には、オイルの跳ね上がりを抑制する仕切板を設けている。
仕切板を設けるとしても、回転数が上がり高流量となるときに、仕切板の下方側で冷媒やオイルが渦を巻いてしまい、分離性能が低下する可能性があった。
本発明の課題は、オイルの分離性能を向上させることである。
本発明の課題は、オイルの分離性能を向上させることである。
本発明の一態様に係る圧縮機は、
上下方向に延びる内部空間であり、流入した熱媒体とオイルとを分離させ、分離したオイルが下側へ流れる分離室と、
面方向を横方向にして分離室内の下部に設けられ、オイルを通過させる第一の連通路が形成された第一の板部材と、
面方向を上下方向にして分離室内における第一の板部材の下方に設けられ、オイルを通過させる第二の連通路が形成された第二の板部材と、を備える。
上下方向に延びる内部空間であり、流入した熱媒体とオイルとを分離させ、分離したオイルが下側へ流れる分離室と、
面方向を横方向にして分離室内の下部に設けられ、オイルを通過させる第一の連通路が形成された第一の板部材と、
面方向を上下方向にして分離室内における第一の板部材の下方に設けられ、オイルを通過させる第二の連通路が形成された第二の板部材と、を備える。
本発明によれば、第一の板部材の下方に第二の板部材を設けているため、回転数が上がり高流量となるときでも、第一の板部材の下方で熱媒体やオイルが渦を巻くことを抑制できる。これにより、オイルの分離性能が向上する。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図面は模式的なものであって、現実のものとは異なる場合がある。また、以下の実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであり、構成を下記のものに特定するものでない。すなわち、本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
《一実施形態》
《構成》
図1は、圧縮機における軸方向に沿った断面図である。
圧縮機11は、例えばカーエアコンの冷媒回路で用いられる電動型のスクロール圧縮機であり、冷媒(熱媒体)を吸入し、圧縮してから排出する。
《構成》
図1は、圧縮機における軸方向に沿った断面図である。
圧縮機11は、例えばカーエアコンの冷媒回路で用いられる電動型のスクロール圧縮機であり、冷媒(熱媒体)を吸入し、圧縮してから排出する。
圧縮機11は、軸方向に沿って前側から順に並んだ、フロントハウジング12と、センタハウジング13と、リアハウジング14と、によって気密性を保つように一体化されている。フロントハウジング12には、冷媒を吸入する吸入口(図示省略)が形成されており、リアハウジング14の上部には、圧縮された冷媒を排出する排出口16が形成されている。
フロントハウジング12は、図示しない吸入口に連通した吸入室21を備え、この吸入室21に電動モータ22が収容されている。電動モータ22の回転軸23は、前側がフロントハウジング12によって回転自在に支持され、後側がセンタハウジング13によって回転自在に支持されている。
フロントハウジング12は、図示しない吸入口に連通した吸入室21を備え、この吸入室21に電動モータ22が収容されている。電動モータ22の回転軸23は、前側がフロントハウジング12によって回転自在に支持され、後側がセンタハウジング13によって回転自在に支持されている。
センタハウジング13には、固定スクロール24と、可動スクロール25と、が収容されている。
円板状の固定スクロール24は、センタハウジング13の後側を閉塞するように固定され、前面に渦巻き状の固定側ラップ26が形成されている。円板状の可動スクロール25は、固定スクロール24よりも前側に配置され、後面に渦巻き状の可動側ラップ27が形成されている。固定スクロール24の前面と可動スクロール25の後面とが対向し、固定側ラップ26と可動側ラップ27とが噛み合っている。固定側ラップ26の先端は、例えば図示しないチップシールを介して可動スクロール25の後面に摺動可能に接触し、可動側ラップ27の先端は、図示しないチップシールを介して固定スクロール24の前面に摺動可能に接触している。固定スクロール24の前面、固定側ラップ26、可動スクロール25の後面、及び可動側ラップ27で囲まれた区画によって、冷媒を圧縮するための圧力室28が形成されている。前後方向から見ると、圧力室28は、三日月状の密閉空間となる。
円板状の固定スクロール24は、センタハウジング13の後側を閉塞するように固定され、前面に渦巻き状の固定側ラップ26が形成されている。円板状の可動スクロール25は、固定スクロール24よりも前側に配置され、後面に渦巻き状の可動側ラップ27が形成されている。固定スクロール24の前面と可動スクロール25の後面とが対向し、固定側ラップ26と可動側ラップ27とが噛み合っている。固定側ラップ26の先端は、例えば図示しないチップシールを介して可動スクロール25の後面に摺動可能に接触し、可動側ラップ27の先端は、図示しないチップシールを介して固定スクロール24の前面に摺動可能に接触している。固定スクロール24の前面、固定側ラップ26、可動スクロール25の後面、及び可動側ラップ27で囲まれた区画によって、冷媒を圧縮するための圧力室28が形成されている。前後方向から見ると、圧力室28は、三日月状の密閉空間となる。
可動スクロール25の前側には、背圧室29が形成されている。背圧室29には、後述する高圧のオイルが供給されることにより、可動スクロール25を固定スクロール24へ押し付け、圧力室28の密閉性を高めている。
可動スクロール25の前面には、ボス31が形成され、回転軸23の後端には、偏心させたクランク端部32が形成され、クランク端部32がボス31に回転自在の状態で嵌め込まれている。回転軸23の回転運動は、クランク端部32によって旋回運動として可動スクロール25に伝達される。可動スクロール25は、例えばピン&ホールを介して自転が阻止され、且つ固定スクロール24に対する公転が許容されている。
可動スクロール25の前面には、ボス31が形成され、回転軸23の後端には、偏心させたクランク端部32が形成され、クランク端部32がボス31に回転自在の状態で嵌め込まれている。回転軸23の回転運動は、クランク端部32によって旋回運動として可動スクロール25に伝達される。可動スクロール25は、例えばピン&ホールを介して自転が阻止され、且つ固定スクロール24に対する公転が許容されている。
固定スクロール24の中央には、前後方向に貫通した吐出孔33が形成され、固定スクロール24の後面には、吐出孔33の後端側を開閉可能な吐出弁34が設けられている。吐出弁34は、弾性変形可能な板材であり、上端側がボルト35を介して固定スクロール24の後面に締結された状態で、下端側で吐出孔33の後端側を塞いでいる。
固定スクロール24に対して可動スクロール25が公転すると、圧力室28は、前後方向から見て、スクロール中心に向かって変位してゆき、且つ容積が縮小してゆく。圧力室28は、スクロール外側にあるときに吸入室21と連通して冷媒を吸入し、スクロール中心にあるときに吐出孔33と連通して圧縮した冷媒を吐出する。吐出弁34は、吐出圧を受けるときに、弾性変形によって下端側が後方に撓むことで冷媒を吐出させる。
固定スクロール24に対して可動スクロール25が公転すると、圧力室28は、前後方向から見て、スクロール中心に向かって変位してゆき、且つ容積が縮小してゆく。圧力室28は、スクロール外側にあるときに吸入室21と連通して冷媒を吸入し、スクロール中心にあるときに吐出孔33と連通して圧縮した冷媒を吐出する。吐出弁34は、吐出圧を受けるときに、弾性変形によって下端側が後方に撓むことで冷媒を吐出させる。
次に、オイル分離構造について説明する。
リアハウジング14は、冷媒とオイルとを分離させる分離室42と、分離したオイルを貯留する貯留室43と、を備える。
分離室42の上端は、排出口16に連通している。分離室42の底部は、連通孔46を介して貯留室43の底部に連通している。
リアハウジング14には、貯留室43の底面に連通するオイル戻し流路51が形成されている。センタハウジング13には、一方がオイル戻し流路51に連通し、他方が背圧室29に連通するオイル戻し流路52が形成されている。したがって、貯留室43に貯留されたオイルは、高圧となる分離室42からの圧力を受けて、オイル戻し流路51、オイル戻し流路52を順に経て背圧室29に供給される。
リアハウジング14は、冷媒とオイルとを分離させる分離室42と、分離したオイルを貯留する貯留室43と、を備える。
分離室42の上端は、排出口16に連通している。分離室42の底部は、連通孔46を介して貯留室43の底部に連通している。
リアハウジング14には、貯留室43の底面に連通するオイル戻し流路51が形成されている。センタハウジング13には、一方がオイル戻し流路51に連通し、他方が背圧室29に連通するオイル戻し流路52が形成されている。したがって、貯留室43に貯留されたオイルは、高圧となる分離室42からの圧力を受けて、オイル戻し流路51、オイル戻し流路52を順に経て背圧室29に供給される。
なお、貯留室43から背圧室29の経路の間に絞り機構(図示省略)があり、高圧から中圧に減圧されて背圧室29にオイルが供給される。これにより、可動スクロール25に背圧を与え、軸受を含む各摺動部の潤滑が行なわれる。また、回転軸23の内方には、前後方向に沿って延び背圧室29に連通するオイル戻し流路53が形成されている。したがって、背圧室29に供給されたオイルは、さらにオイル戻し流路53を経て、回転軸23の前端側へ供給される。なお、回転軸23の内部には絞り機構(図示省略)があり、中圧から低圧に減圧されたオイルが回転軸23の前端側へ供給される。これにより、軸受を含む各摺動部の潤滑が行なわれる。
図2は、分離室の拡大断面図である。
分離室42は、上下方向(軸方向)に延び、横方向(軸直角方向)に沿った断面が円形となる内周面55を有する内部空間である。分離室42では、筒状に形成された排出配管56の上端が排出口16に接続され、排出配管56の下端が分離室42における上下方向の略中央まで延びている。点線で示す矢印は冷媒の流れを表し、ブロック矢印はオイルの流れを表している。オイルを含む冷媒は、連通孔44から流入すると、内周面55と外周面57との間を螺旋状に下降してゆき、周方向に旋回するときの遠心作用によって冷媒とオイルとが分離される。分離された冷媒は、排出配管56の下端から流入すると、排出配管56内を上昇してゆき、排出口16から外部へ排出される。分離されたオイルは、分離室42の内周面55を伝って下降してゆく。
分離室42は、上下方向(軸方向)に延び、横方向(軸直角方向)に沿った断面が円形となる内周面55を有する内部空間である。分離室42では、筒状に形成された排出配管56の上端が排出口16に接続され、排出配管56の下端が分離室42における上下方向の略中央まで延びている。点線で示す矢印は冷媒の流れを表し、ブロック矢印はオイルの流れを表している。オイルを含む冷媒は、連通孔44から流入すると、内周面55と外周面57との間を螺旋状に下降してゆき、周方向に旋回するときの遠心作用によって冷媒とオイルとが分離される。分離された冷媒は、排出配管56の下端から流入すると、排出配管56内を上昇してゆき、排出口16から外部へ排出される。分離されたオイルは、分離室42の内周面55を伝って下降してゆく。
分離室42内には、第一の板部材61と、第二の板部材62と、が設けられている。
第一の板部材61は、面方向を横方向にして分離室42内の下部に設けられており、分離室42内を上下方向に仕切っている。第一の板部材61は、上側と下側に二枚ある。上側の第一の板部材61、及び下側の第一の板部材61は、夫々、例えば圧入によって分離室42内に嵌め合わされている。
図3は、第一の板部材を示す図である。
図中の(a)は、上側の第一の板部材61及び下側の第一の板部材61を、夫々、上方から見た図である。図中の(b)は、上側の第一の板部材61及び下側の第一の板部材61を上下方向に並べた状態のA矢視である。図中の(c)は上側の第一の板部材61及び下側の第一の板部材61を上下方向に並べた状態の斜視図である。
第一の板部材61は、面方向を横方向にして分離室42内の下部に設けられており、分離室42内を上下方向に仕切っている。第一の板部材61は、上側と下側に二枚ある。上側の第一の板部材61、及び下側の第一の板部材61は、夫々、例えば圧入によって分離室42内に嵌め合わされている。
図3は、第一の板部材を示す図である。
図中の(a)は、上側の第一の板部材61及び下側の第一の板部材61を、夫々、上方から見た図である。図中の(b)は、上側の第一の板部材61及び下側の第一の板部材61を上下方向に並べた状態のA矢視である。図中の(c)は上側の第一の板部材61及び下側の第一の板部材61を上下方向に並べた状態の斜視図である。
上側の第一の板部材61は、略円板状であり、径方向外側の外周面には、複数の上側連通路63が周方向に沿って等間隔に形成されている。ここでは、三つの上側連通路63が周方向に沿って約120度の間隔で形成されている。上側連通路63は、第一の板部材61の上面から下面まで連通した切欠であり、一つあたり周方向に沿った約60度分の領域を凹ませて形成されている。
下側の第一の板部材61は、略円板状であり、径方向外側の外周面には、複数の下側連通路64が周方向に沿って等間隔に形成されている。ここでは、三つの下側連通路64が周方向に沿って約120度の間隔で形成されている。下側連通路64は、第一の板部材61の上面から下面まで連通した切欠であり、一つあたり周方向に沿った約60度分の領域を凹ませて形成されている。
下側の第一の板部材61は、略円板状であり、径方向外側の外周面には、複数の下側連通路64が周方向に沿って等間隔に形成されている。ここでは、三つの下側連通路64が周方向に沿って約120度の間隔で形成されている。下側連通路64は、第一の板部材61の上面から下面まで連通した切欠であり、一つあたり周方向に沿った約60度分の領域を凹ませて形成されている。
下側連通路64は、上下方向から見て、上側連通路63と重ならないように配置されている。ここでは、上側連通路63に対して下側連通路64が約60度ずれた位置に形成されている。具体的には、上側の第一の板部材61と下側の第一の板部材61とを共通の部品とし、双方の周方向の角度位置を相対的に約60度ずらすことで実現される。
上側の第一の板部材61と下側の第一の板部材61とは、上下方向の隙間dを空けて略平行に設けられている。
したがって、分離されたオイルは、上側連通路63、隙間d、下側連通路64を順に介して、分離室42の底部へ下降し、連通孔46から貯留室43へ排出される。すなわち、複数の上側連通路63、隙間d、及び複数の下側連通路64が、オイルを通過させるための連通路65(第一の連通路)となる。
上側の第一の板部材61と下側の第一の板部材61とは、上下方向の隙間dを空けて略平行に設けられている。
したがって、分離されたオイルは、上側連通路63、隙間d、下側連通路64を順に介して、分離室42の底部へ下降し、連通孔46から貯留室43へ排出される。すなわち、複数の上側連通路63、隙間d、及び複数の下側連通路64が、オイルを通過させるための連通路65(第一の連通路)となる。
図4は、第二の板部材を示す図である。
図中の(a)は、第二の板部材62の単体を示す図である。第二の板部材62は、多数の穴66(第二の連通路)が設けられたパンチングメタルである。したがって、分離されたオイルは、多数の穴66を介して一方側と他方側との間を通過することができる。
図中の(b)は、分離室42に設けられた第二の板部材62を、上下方向から見た状態を示している。第二の板部材62は、分離室42の略中心を通るように配置され、一方の内周面55から他方の内周面55まで延びている。すなわち、上下方向から見た第二の板部材62の寸法は、分離室42の直径に対応している。
図中の(a)は、第二の板部材62の単体を示す図である。第二の板部材62は、多数の穴66(第二の連通路)が設けられたパンチングメタルである。したがって、分離されたオイルは、多数の穴66を介して一方側と他方側との間を通過することができる。
図中の(b)は、分離室42に設けられた第二の板部材62を、上下方向から見た状態を示している。第二の板部材62は、分離室42の略中心を通るように配置され、一方の内周面55から他方の内周面55まで延びている。すなわち、上下方向から見た第二の板部材62の寸法は、分離室42の直径に対応している。
第二の板部材62は、上端が下側の第一の板部材61の下面まで延びており、下端が分離室42の底面まで延びている(図1、図2)。第二の板部材62は、下側の第一の板部材61の下面に固定され一体化されている。したがって、下側の第一の板部材61を分離室42に圧入するときに、第二の板部材62も一緒に組み付けることができる。なお、分離室42の底面に、第二の板部材62の下端と嵌り合う溝を設けておけば、組み付け性が向上する。
《作用》
次に、一実施形態の主要な作用効果について説明する。
分離室42内には、まず上下一対となる第一の板部材61を設け、上側の第一の板部材61には上側連通路63を形成し、下側の第一の板部材61には上下方向から見て上側連通路63と重ならない位置に下側連通路64を形成している。そして、上側の第一の板部材61と下側の第一の板部材61との間に隙間dを設けている。これにより、上下方向に連通した単純な構造と比較して冷媒が通過しにくくなる。
次に、一実施形態の主要な作用効果について説明する。
分離室42内には、まず上下一対となる第一の板部材61を設け、上側の第一の板部材61には上側連通路63を形成し、下側の第一の板部材61には上下方向から見て上側連通路63と重ならない位置に下側連通路64を形成している。そして、上側の第一の板部材61と下側の第一の板部材61との間に隙間dを設けている。これにより、上下方向に連通した単純な構造と比較して冷媒が通過しにくくなる。
これは、分離室42を下降する冷媒が、上側の第一の板部材61の上面、又は下側の第一の板部材61の上面に、必ず衝突するためである。すなわち、上側連通路63と下側連通路64とは、上下方向から見て互いに重ならないように配置されているため、冷媒が向きを変えることなく、上側連通路63と下側連通路64との双方を素通りすることはできない。図3の(c)に示すように、上側連通路63を真っ直ぐ通過しても、下側の第一の板部材61の上面に衝突し、横方向への方向転換が強いられることになる。このように、冷媒が通過しにくくなることで、オイルの分離性能を向上させることができる。
しかしながら、第一の板部材61を設けるとしても、回転数が上がり高流量となるときに、第一の板部材61の下方側で冷媒やオイルが渦を巻いてしまい、分離性能が低下する可能性があった。
そこで、本実施形態では、さらに第二の板部材62を設けた。第二の板部材62は、面方向を上下方向にして第一の板部材61の下方に配置され、多数の穴66によって一方側と他方側との間でオイルが通過できる。したがって、回転数が上がり高流量となるときでも、第一の板部材61の下方で熱媒体やオイルが渦を巻くことを抑制することができる。これにより、オイルの分離性能が向上する。
そこで、本実施形態では、さらに第二の板部材62を設けた。第二の板部材62は、面方向を上下方向にして第一の板部材61の下方に配置され、多数の穴66によって一方側と他方側との間でオイルが通過できる。したがって、回転数が上がり高流量となるときでも、第一の板部材61の下方で熱媒体やオイルが渦を巻くことを抑制することができる。これにより、オイルの分離性能が向上する。
《変形例》
一実施形態では、第二の板部材62として、一枚の平板を用いる構成について説明したが、これに限定されるものではない。
図5は、変形例1〜3を示す図である。
図中の(a)は変形例1を示す。ここでは、中心から放射状に複数の第二の板部材62を設けている。一例として四枚の第二の板部材62を、周方向に沿って等間隔に設けているが、三枚、又は五枚以上にしてもよい。このように、複数の第二の板部材62を設けても、前述した作用効果が得られる。
一実施形態では、第二の板部材62として、一枚の平板を用いる構成について説明したが、これに限定されるものではない。
図5は、変形例1〜3を示す図である。
図中の(a)は変形例1を示す。ここでは、中心から放射状に複数の第二の板部材62を設けている。一例として四枚の第二の板部材62を、周方向に沿って等間隔に設けているが、三枚、又は五枚以上にしてもよい。このように、複数の第二の板部材62を設けても、前述した作用効果が得られる。
図中の(b)は変形例2を示す。ここでは、中心から放射状に複数の第二の板部材62を設け、夫々、径方向外側の端部を内周面55から離間させている。このように、分離室42を完全に仕切らなくても、前述した作用効果が得られる。
図中の(c)は変形例3を示す。ここでは、上下方向から見て円弧状となる湾曲した複数の第二の板部材62を設けている。このように、湾曲した複数の第二の板部材62を設けても、前述した作用効果が得られる。
図中の(c)は変形例3を示す。ここでは、上下方向から見て円弧状となる湾曲した複数の第二の板部材62を設けている。このように、湾曲した複数の第二の板部材62を設けても、前述した作用効果が得られる。
図6は、変形例4、5を示す図である。
図中の(a)は変形例4を示す。ここでは、円筒状の第二の板部材62を設けている。一例として円筒状にしているが、角筒状にしてもよい。また一例として一つだけを設けているが、同心円状に二重、三重にしてもよい。このように、筒状の第二の板部材62を設けても、前述した作用効果が得られる。
図中の(b)は変形例5を示す。ここでは、上下方向から見て渦巻き状となる湾曲した一つの第二の板部材62を設けている。このように、渦巻き状の第二の板部材62を設けても、前述した作用効果が得られる。
図中の(a)は変形例4を示す。ここでは、円筒状の第二の板部材62を設けている。一例として円筒状にしているが、角筒状にしてもよい。また一例として一つだけを設けているが、同心円状に二重、三重にしてもよい。このように、筒状の第二の板部材62を設けても、前述した作用効果が得られる。
図中の(b)は変形例5を示す。ここでは、上下方向から見て渦巻き状となる湾曲した一つの第二の板部材62を設けている。このように、渦巻き状の第二の板部材62を設けても、前述した作用効果が得られる。
一実施形態では、第二の板部材62に対して、多数の穴66を形成しているが、これに限定されるものではない。流体の通過を許容できれば、複数又は単数の連通路があればよい。
一実施形態では、第一の板部材61に対して、夫々、三つの連通路を形成しているが、これに限定されるものではない。一つか二つ、又は四つ以上の連通路を形成してもよい。
一実施形態では、上側連通路63、下側連通路64は、板部材における径方向外側の外周面に形成された切欠で構成されているが、これに限定されるものではない。板部材を上下方向に貫通する貫通孔で構成してもよい。
一実施形態では、第一の板部材61に対して、夫々、三つの連通路を形成しているが、これに限定されるものではない。一つか二つ、又は四つ以上の連通路を形成してもよい。
一実施形態では、上側連通路63、下側連通路64は、板部材における径方向外側の外周面に形成された切欠で構成されているが、これに限定されるものではない。板部材を上下方向に貫通する貫通孔で構成してもよい。
以上、限られた数の実施形態を参照しながら説明したが、権利範囲はそれらに限定されるものではなく、上記の開示に基づく実施形態の改変は、当業者にとって自明のことである。
11…圧縮機、12…フロントハウジング、13…センタハウジング、14…リアハウジング、16…排出口、21…吸入室、22…電動モータ、23…回転軸、24…固定スクロール、25…可動スクロール、26…固定側ラップ、27…可動側ラップ、28…圧力室、29…背圧室、31…ボス、32…クランク端部、33…吐出孔、34…吐出弁、35…ボルト、42…分離室、43…貯留室、44…連通孔、46…連通孔、51…オイル戻し流路、52…オイル戻し流路、53…オイル戻し流路、55…内周面、56…排出配管、57…外周面、61…第一の板部材、62…第二の板部材、63…上側連通路、64…下側連通路、65…連通路、66…穴
Claims (3)
- 上下方向に延びる内部空間であり、流入した熱媒体とオイルとを分離させ、分離した前記オイルが下側へ流れる分離室と、
面方向を横方向にして前記分離室内の下部に設けられ、前記オイルを通過させる第一の連通路が形成された第一の板部材と、
面方向を上下方向にして前記分離室内における前記第一の板部材の下方に設けられ、前記オイルを通過させる第二の連通路が形成された第二の板部材と、を備えることを特徴とする圧縮機。 - 前記第二の連通路は、前記第二の板部材を貫通する複数の穴によって形成されていることを特徴とする請求項1に記載の圧縮機。
- 前記分離室は、軸方向に延び軸直角方向に沿った断面が円形となる内部空間であり、前記オイルを含んだ前記熱媒体が流入して内周面に沿って周方向に旋回するときの遠心作用によって前記熱媒体と前記オイルとを分離させることを特徴とする請求項1又は2に記載の圧縮機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019002181A JP2020112064A (ja) | 2019-01-09 | 2019-01-09 | 圧縮機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2019002181A JP2020112064A (ja) | 2019-01-09 | 2019-01-09 | 圧縮機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2020112064A true JP2020112064A (ja) | 2020-07-27 |
Family
ID=71666789
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019002181A Pending JP2020112064A (ja) | 2019-01-09 | 2019-01-09 | 圧縮機 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2020112064A (ja) |
-
2019
- 2019-01-09 JP JP2019002181A patent/JP2020112064A/ja active Pending
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