JP2020111468A - 搬送ローラー、搬送装置、定着装置および画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】微粒子や臭気等が外部に漏れることを抑制することができる搬送ローラーを提供する。【解決手段】本発明は、シート9に画像を形成する画像形成装置に設けられた搬送ローラー30である。搬送ローラー30は、軸周りに回転するシャフト31と、シャフト31に固定され、シート9に接触しながらシャフト31と同軸周りに回転してシート9を搬送するコロ32と、シャフト31に固定され、コロ32によって仕切られた空間Sの少なくとも一部を埋めるブラシ部材33(充填部材)と、を備えている。【選択図】図3
Description
本発明は、搬送ローラー、搬送装置、定着装置および画像形成装置に関する。
画像形成装置は、用紙等の媒体を搬送するための搬送ローラーを備えている。
例えば、特許文献1に記載のレジストローラー対は、駆動部材であるレジストローラーと、従動部材である複数のレジストコロとによって構成される。複数のレジストコロは、コロ軸に支持され、レジストローラーに圧接されている。
上記のような複数(または1つ以上)のコロをコロ軸に支持させた構造(搬送ローラー)は、レジストローラー対だけではなく、シートの搬送経路の適所に配置されることがある。例えば、このような搬送ローラーは、シートを画像形成装置の外部に排出する排出ローラー対に採用されることがある。
しかしながら、上記のような搬送ローラーでは、コロが存在しない部分はコロ軸のみであり、画像形成装置の内部と外部とを連通させる空間(隙間)になっている。このため、画像形成装置の内部で発生した臭気や微粒子等が、コロの無い部分(隙間)から画像形成装置の外部に漏れだすことがあった。
本発明は、上記課題を解決するために、臭気等が外部に漏れることを抑制することができる搬送ローラー、搬送装置、定着装置および画像形成装置を提供する。
上記した目的を達成するため、本発明は、媒体に画像を形成する画像形成装置に設けられた搬送ローラーであって、軸周りに回転するシャフトと、前記シャフトに固定され、前記媒体に接触しながら前記シャフトと同軸周りに回転して前記媒体を搬送するコロと、前記シャフトに固定され、前記コロによって仕切られた空間の少なくとも一部を埋める充填部材と、を備えている。
また、上記した目的を達成するため、本発明は、媒体に画像を形成する画像形成装置に設けられた搬送ローラーであって、軸周りに回転不能に固定されたシャフトと、前記シャフトに回転可能に支持され、前記媒体に接触しながら回転して前記媒体を搬送するコロと、前記シャフトに固定され、前記コロによって仕切られた空間の少なくとも一部を埋める充填部材と、を備えている。
この場合、前記充填部材は、前記シャフトの周面から径方向に向かって延びた多数の糸状形成物を有するブラシ部材であることが好ましい。
この場合、前記糸状形成物の長さは、前記コロの半径から前記シャフトの半径を引いたコロ厚と同一、または前記コロ厚よりも僅かに長く設定されていることが好ましい。
他の場合、前記充填部材は、多数の微細な孔を有して弾性変形可能な多孔質部材であることが好ましい。
この場合、前記多孔質部材は、前記コロの半径から前記シャフトの半径を引いたコロ厚と同等の層厚であることが好ましい。
上記した目的を達成するため、本発明の搬送装置は、上記のいずれかに記載の搬送ローラーと、前記搬送ローラーの前記コロに接触し、前記コロとの間に前記媒体を挟み込みながら回転することで前記媒体を搬送する対向コロと、前記搬送ローラーの前記充填部材に対向する姿勢で回転不能に固定されている対向充填部材と、を備えている。
上記した目的を達成するため、本発明の定着装置は、軸周りに回転して媒体上のトナー像を加熱する定着部材と、軸周りに回転しながら前記定着部材との間に加圧領域を形成し、前記加圧領域を通過する前記媒体上のトナーを加圧する加圧部材と、前記定着部材と前記加圧部材を支持する筐体の外部に向けて前記加圧領域を通過した前記媒体を送り出す上記のいずれかに記載の搬送ローラーと、を備えている。
上記した目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、上記のいずれかに記載の搬送ローラーを備えている。
上記した目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、上記のいずれかに記載の搬送ローラーを対として一組以上備え、前記一対の搬送ローラーは、前記コロ同士を接触させ、且つ前記充填部材同士を対向させた姿勢で配置され、前記コロ同士は、前記媒体を挟み込みながら回転することで前記媒体を搬送する。
本発明によれば、微粒子や臭気等が外部に漏れることを抑制することができる。
以下、添付の図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。なお、図面に示す「Fr」は「前」を示し、「Rr」は「後」を示し、「L」は「左」を示し、「R」は「右」を示し、「U」は「上」を示し、「D」は「下」を示している。本明細書では方向や位置を示す用語を用いるが、それらの用語は説明の便宜のために用いるものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。また、「搬送方向」とは、シート9が搬送される方向を指し、「上流」および「下流」並びにこれらに類する用語は、搬送方向の「上流」および「下流」並びにこれらに類する概念を指す。
[第1実施形態:プリンターの概要]
図1を参照して、画像形成装置の一例としてのプリンター1について説明する。図1はプリンター1を示す概略図(正面図)である。
図1を参照して、画像形成装置の一例としてのプリンター1について説明する。図1はプリンター1を示す概略図(正面図)である。
プリンター1は、略直方体状の外観を構成する装置本体2を備えている。装置本体2の下部には、紙製のシート9(媒体)を収容する給紙カセット3が着脱可能に設けられている。装置本体2の上面には、排紙トレイ4が設けられている。装置本体2には排紙トレイ4に面して壁部が略垂直に形成されており、その壁部には装置本体2の内部と外部とを連通させる排紙口2Aが形成されている。なお、シート9は、紙製に限らず、樹脂製等であってもよい。
また、プリンター1は、給紙装置5と、作像装置6と、定着装置7と、を装置本体2の内部に備えている。給紙装置5は、給紙カセット3から排紙トレイ4まで延びた搬送路8の上流端部に設けられている。定着装置7は、搬送路8の下流側に設けられている。
給紙装置5は、シート9を給紙カセット3から引き出すピックアップローラー5Aと、引き出されたシート9を搬送路8に送り出す給紙ローラー対5Bと、を含んでいる。
作像装置6は、トナーコンテナ10と、ドラムユニット11と、光走査装置12と、を含んでいる。トナーコンテナ10は、装置本体2の上部に配置され、その内部にトナー(現像剤)を収容している。ドラムユニット11は、トナーコンテナ10よりも下方にて搬送路8の中間部に設けられている。光走査装置12は、ドラムユニット11よりも上方に配置されている。なお、トナーは、トナーとキャリアとを混合した二成分現像剤であってもよいし、磁性トナーから成る一成分現像剤であってもよい。
ドラムユニット11は、感光体ドラム13と、帯電装置14と、現像装置15と、転写ローラー16と、クリーニング装置17と、を含んでいる。感光体ドラム13は、軸周りに回転可能に設けられている。帯電装置14、現像装置15、転写ローラー16およびクリーニング装置17は、感光体ドラム13の周囲に配置されている。転写ローラー16は、下側から感光体ドラム13に接触して転写ニップを形成している。
定着装置7は、筐体20と、定着ローラー21(定着部材)と、加圧ローラー22(加圧部材)と、熱源23と、を含んでいる。定着ローラー21および加圧ローラー22は、筐体20の内部に回転可能に支持されている。加圧ローラー22は、下側から定着ローラー21に押し付けられて定着ローラー21との間に定着ニップ(加圧領域)を形成している。加圧ローラー22はモーター等によって回転駆動され、定着ローラー21は加圧ローラー22に従動して回転する。熱源23(例えばハロゲンヒーター等)は、定着ローラー21の内部に設けられ、定着ローラー21を加熱する。
また、筐体20の下流側(図1で右側)には、定着ニップを通過したシート9を筐体20の外部に送り出すための定着搬送ローラー対24が設けられている。また、定着装置7よりも下流側の搬送路8には、定着装置7を通過したシート9を排紙トレイ4に向かって搬送するための中間搬送ローラー対25と排出搬送ローラー対26とが設けられている。中間搬送ローラー対25は、定着装置7と排紙トレイ4とを結ぶ搬送路8の中間部に配置されている。排出搬送ローラー対26は、搬送路8の下流端部(排紙口2Aの近傍)に配置されている。詳細は後述するが、定着搬送ローラー対24、中間搬送ローラー対25および排出搬送ローラー対26は、それぞれ、シャフト31に固定された複数(2つ)のコロ32を含む搬送ローラー30を対として構成されている。これらの搬送ローラー対24〜26は、それぞれ、一対の搬送ローラー30の間にシート9を挟みながら回転することでシート9を搬送する。
[画像形成処理]
次に、プリンター1がシート9(媒体)に画像を形成する工程(画像形成処理)について説明する。
次に、プリンター1がシート9(媒体)に画像を形成する工程(画像形成処理)について説明する。
プリンター1の制御装置(図示せず)は各装置を適宜制御し、以下のように画像形成処理を実行する。帯電装置14は、感光体ドラム13の表面を帯電させる。感光体ドラム13は、光走査装置12から出射された走査光を受け、静電潜像を担持する。現像装置15は、トナーコンテナ10から供給されたトナーを用いて感光体ドラム13上の静電潜像をトナー像に現像する。給紙装置5は、給紙カセット3内のシート9を搬送路8に送り出す。シート9は、搬送路8に沿ってドラムユニット11に向かって搬送される。転写ローラー16は、転写ニップを通過するシート9に感光体ドラム13上のトナー像を転写する。
トナー像が転写されたシート9は定着装置7(筐体20)に進入し、定着ローラー21は、軸周りに正回転しながら定着ニップを通過するシート9上のトナーを加熱する。加圧ローラー22は、軸周りに回転しながら定着ニップを通過するシート9上のトナーを加圧する。すると、トナー像がシート9に定着する。トナー像が定着したシート9は、定着搬送ローラー対24によって定着装置7(筐体20)の外部に送り出される。定着装置7を通過したシート9は、中間搬送ローラー対25によって搬送路8の下流へと搬送され、排出搬送ローラー対26によって排紙トレイ4に排出される。
ところで、定着時の加熱によってシート9(およびトナー)から臭気が発生することがある。この臭気は、シート9と共に排紙口2Aを通り、装置本体2の外部に漏れ出し、ユーザーに不快感を与えることがある。また、電子写真方式による画像形成処理の過程において、直径0.1マイクロメートル以下の超微粒子(Ultra Fine Particle(UFP))が発生することがある。このUFPの発生原因は必ずしも明らかではないが、このUFPが装置本体2の外部に漏れだすと、プリンター1が環境基準に適応できなくなる虞もある。そこで、第1実施形態に係る搬送ローラー30(各種の搬送ローラー対24〜26)では、臭気等が外部に漏れることを抑制するための構造を備えている。なお、定着搬送ローラー対24、中間搬送ローラー対25および排出搬送ローラー対26は略同一構造であるため、以下の説明では、排出搬送ローラー対26に着目して説明する。
[排出搬送ローラー対]
図1ないし図3を参照して、排出搬送ローラー対26およびこれを構成する搬送ローラー30について説明する。図2は排出搬送ローラー対26(搬送ローラー30)を示す断面図である。図3は、図2のIII−III断面図である。
図1ないし図3を参照して、排出搬送ローラー対26およびこれを構成する搬送ローラー30について説明する。図2は排出搬送ローラー対26(搬送ローラー30)を示す断面図である。図3は、図2のIII−III断面図である。
図1および図2に示すように、排出搬送ローラー対26は、搬送ローラー30を対として構成されている。詳細には、一対の搬送ローラー30が互いに対向するように搬送方向に交差する方向(図1では上下方向)に並べられることで、排出搬送ローラー対26が構成される。一対の搬送ローラー30のうち何れか一方には、ギア列等を介して駆動モーター(図示せず)が接続されている。なお、一対の搬送ローラー30は、略同一構造であるため、以下の説明では、特に明記しない限り、1つの搬送ローラー30について説明する。
[搬送ローラー]
図2および図3に示すように、搬送ローラー30は、シャフト31と、2つのコロ32と、3つのブラシ部材33と、を備えている。なお、2つのコロ32は略同一形状であるため、以下の説明では、特に明記しない限り、1つのコロ32について説明する。これと同様に、以下、1つのブラシ部材33について説明する。
図2および図3に示すように、搬送ローラー30は、シャフト31と、2つのコロ32と、3つのブラシ部材33と、を備えている。なお、2つのコロ32は略同一形状であるため、以下の説明では、特に明記しない限り、1つのコロ32について説明する。これと同様に、以下、1つのブラシ部材33について説明する。
<シャフト>
シャフト31は、例えば、金属製であり、前後方向に延びた円筒状(または丸棒状)に形成されている。シャフト31は、画像形成可能な最大のシート9の幅よりも軸方向に長く形成されている。シャフト31の前後両端部は、装置本体2の前後両側に配置されたフレーム(図示せず)に軸受け(図示せず)を介して支持されている。つまり、シャフト31は、軸周りに回転するように装置本体2に支持されている。
シャフト31は、例えば、金属製であり、前後方向に延びた円筒状(または丸棒状)に形成されている。シャフト31は、画像形成可能な最大のシート9の幅よりも軸方向に長く形成されている。シャフト31の前後両端部は、装置本体2の前後両側に配置されたフレーム(図示せず)に軸受け(図示せず)を介して支持されている。つまり、シャフト31は、軸周りに回転するように装置本体2に支持されている。
<コロ>
コロ32は、例えば、硬質ゴム製であり、シャフト31よりも大きな外径となる円筒状(円柱状)に形成されている。コロ32は、画像形成可能な最小のシート9の幅よりも軸方向に短く形成されている。2つのコロ32は、シャフト31の軸方向中央から外側に略均等に離れた位置に固定されている。2つのコロ32は、最小のシート9に接触可能な範囲に配置されている。また、コロ32は、軸方向から見て、シャフト31と同一軸心を有するように配置されている。コロ32は、シート9に接触しながらシャフト31と同軸周りに回転してシート9を搬送する機能を有している。
コロ32は、例えば、硬質ゴム製であり、シャフト31よりも大きな外径となる円筒状(円柱状)に形成されている。コロ32は、画像形成可能な最小のシート9の幅よりも軸方向に短く形成されている。2つのコロ32は、シャフト31の軸方向中央から外側に略均等に離れた位置に固定されている。2つのコロ32は、最小のシート9に接触可能な範囲に配置されている。また、コロ32は、軸方向から見て、シャフト31と同一軸心を有するように配置されている。コロ32は、シート9に接触しながらシャフト31と同軸周りに回転してシート9を搬送する機能を有している。
なお、プリンター1には、排出搬送ローラー対26でのシート9の詰り(ジャム)を検知するセンサー27が設けられている。センサー27は、2つのコロ32の間の空間Sに配置されている(図3参照)。センサー27は、排出搬送ローラー対26を通過するシート9に接触して回動するアクチュエーター(図示せず)の位置を検知する所謂アクチュエーターフォトセンサーである。センサー27は制御装置に電気的に接続されており、センサー27がアクチュエーターを一定期間検知し続ける(または一定期間検知できない)場合、制御装置は、排出搬送ローラー対26にてジャムが発生したことを認識する。ジャムが発生した場合、制御装置は、画像形成処理を一時停止し、ジャムが発生したことをユーザーに報知する。なお、定着搬送ローラー対24と中間搬送ローラー対25との近傍にもセンサー27が設けられることが好ましい。また、センサー27はアクチュエーターフォトセンサーに限らず、例えば、シート9を光学的に検知するフォトセンサーであってもよい。
<ブラシ部材>
図2および図3に示すように、充填部材の一例としてのブラシ部材33は、シャフト31の周面から径方向に向かって延びた多数の糸状形成物33Aを有している。3つのブラシ部材33(多数の糸状形成物33A)は、2つのコロ32が存在しない位置においてシャフト31に固定されている。3つのブラシ部材33は、2つのコロ32によって仕切られた3つの空間Sを概ね埋めるように配置されている。正確には、多数の糸状形成物33Aは板状または筒状の基板部33Bに植え付けられ、その基板部33Bがシャフト31の周面に接着(固定)されている。ブラシ部材33とコロ32との間には、僅かな隙間が開いている。また、2つのコロ32の間に配置されるブラシ部材33には、センサー27(アクチュエーター)を配置するための隙間が形成されている。つまり、センサー27と干渉しないように、糸状形成物33Aの一部が除去されている。なお、空間Sを完全に埋めなくとも、臭気等の漏出を減少させることができるが、センサー27を省略した場合等、ブラシ部材33が空間Sの全てを埋めてもよい(図示せず)。
図2および図3に示すように、充填部材の一例としてのブラシ部材33は、シャフト31の周面から径方向に向かって延びた多数の糸状形成物33Aを有している。3つのブラシ部材33(多数の糸状形成物33A)は、2つのコロ32が存在しない位置においてシャフト31に固定されている。3つのブラシ部材33は、2つのコロ32によって仕切られた3つの空間Sを概ね埋めるように配置されている。正確には、多数の糸状形成物33Aは板状または筒状の基板部33Bに植え付けられ、その基板部33Bがシャフト31の周面に接着(固定)されている。ブラシ部材33とコロ32との間には、僅かな隙間が開いている。また、2つのコロ32の間に配置されるブラシ部材33には、センサー27(アクチュエーター)を配置するための隙間が形成されている。つまり、センサー27と干渉しないように、糸状形成物33Aの一部が除去されている。なお、空間Sを完全に埋めなくとも、臭気等の漏出を減少させることができるが、センサー27を省略した場合等、ブラシ部材33が空間Sの全てを埋めてもよい(図示せず)。
糸状形成物33Aは、例えば、合成樹脂製であり、細い糸状(針状)に形成されている。糸状形成物33Aは、弾性変形することができる部材である。多数の糸状形成物33Aは、シャフト31の周面の法線方向に沿って放射状に延びている。糸状形成物33Aの長さは、コロ32の半径R2からシャフト31の半径R1を引いたコロ厚Tと同一に設定されている。ここで、「糸状形成物33Aの長さはコロ厚Tと同一」とは、完全な同一を要求する意味ではなく、製造上の誤差を許容する意味である。また、多数の糸状形成物33Aが全て同じ長さである必要はなく、各々の糸状形成物33Aの長さが異なっていてもよい。
図2に示すように、一対の搬送ローラー30は、コロ32同士を接触させ、且つブラシ部材33同士を対向させた姿勢で配置される。対向したブラシ部材33の糸状形成物33Aの先端同士は、接触しないものもあるし接触するものもある。糸状形成物33Aの先端同士が接触したとしても、糸状形成物33Aは柔軟に弾性変形するため、コロ32同士の接触を阻害することがない。
駆動モーターが一方の搬送ローラー30を回転駆動させると、他方の搬送ローラー30は従動回転する。対向したコロ32同士は、シート9を挟み込みながら回転することでシート9を搬送する。
以上説明した第1実施形態に係る搬送ローラー30によれば、コロ32が存在しない空間Sの大部分をブラシ部材33(充填部材)によって塞ぐことができる。これにより、プリンター1の内部で発生した臭気や微粒子等が外部に漏れることを抑制することができる。
また、第1実施形態に係る搬送ローラー30では、糸状形成物33Aの先端部がシート9に接触するとしても、糸状形成物33Aが弾性力をもって柔軟に撓むため、糸状形成物33Aはシート9に対して殆ど搬送力を付与することがない。つまり、糸状形成物33Aは、シート9の搬送に寄与することもなく、シート9の搬送を阻害することもない。これにより、シート9の適切な搬送を担保しながら微粒子や臭気等の漏出を抑制することができる。
また、第1実施形態に係る搬送ローラー30では、軸方向から見て、糸状形成物33Aの先端部がコロ32の周面から略突き出さない構成とした。この構成によれば、糸状形成物33Aの先端部がシート9に強く擦れることが無いため、糸状形成物33A(ブラシ部材33)がシート9の搬送に積極的に寄与することを抑えることができる。これにより、シート9の適切な搬送と臭気等の漏出抑制とを両立させることができる。
また、第1実施形態に係るプリンター1によれば、一対の搬送ローラー30のブラシ部材33が対向配置されているため、コロ32が存在しない空間Sをブラシ部材33で塞ぐことができる。
なお、臭気等の漏れを抑制するための他の構造として、コロをシャフト31と同等の長さにし、空間Sができないようにすることも考えられる(図示せず)。しかし、仮に、軸方向に長いコロを用いた場合、搬送時にシート9に皺や撓みが形成され易くなるという問題が発生する。また、軸方向に長いコロはシート9に対する接触面積が大きくなるため、シート9上の画像を損傷させる虞が高まるという問題もある。さらに、軸方向に長いコロは軸方向に短いコロ32よりも高価であることが多く、製造コストの増加が懸念される。これらの問題に対し、第1実施形態に係る搬送ローラー30によれば、軸方向に短いコロ32とブラシ部材33とを用いることで、シート9の皺や撓みの発生やシート9上の画像の損傷を抑制することができる。また、軸方向に短いコロ32とブラシ部材33とを用いることで、軸方向に長いコロを用いた場合に比べて、搬送ローラー30の製造コストを低減することができる。
なお、第1実施形態に係る搬送ローラー30では、糸状形成物33Aの長さがコロ厚Tと略同一に設定されていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、糸状形成物33Aの長さは、コロ厚Tよりも僅かに短く(−0.5〜−1.0mm程度)設定されてもよい。また、例えば、糸状形成物33Aの長さは、コロ厚Tよりも僅かに長く(+0.5〜+1.0mm程度)設定されてもよい。これらの場合であっても、シート9の適切な搬送と臭気等の漏出抑制とを両立させることができる。
また、第1実施形態に係る搬送ローラー30では、糸状形成物33Aが合成樹脂で形成されていたが、これに限らず、糸状形成物33Aは、例えば、獣毛や植物繊維であってもよい。
また、第1実施形態に係る搬送ローラー30では、3つの空間Sに配置された3つのブラシ部材33が同一構造であったが、本発明はこれに限定されない。例えば、軸方向中央の空間Sに配置するブラシ部材33と、軸方向両側の空間Sに配置するブラシ部材33とで、糸状形成物33Aの長さ、太さ、密度(単位面積当りの糸状形成物33Aの本数)、素材等を変えてもよい。
[第2実施形態]
次に、図4および図5を参照して、第2実施形態に係る搬送ローラー40について説明する。図4は排出搬送ローラー対26(搬送ローラー40)を示す断面図である。図5は、図4のV−V断面図である。なお、以下の説明では、第1実施形態に係る搬送ローラー30と同様の構成については同一の符号を付し、搬送ローラー30と同様の構成または対応する構成の説明は省略する。
次に、図4および図5を参照して、第2実施形態に係る搬送ローラー40について説明する。図4は排出搬送ローラー対26(搬送ローラー40)を示す断面図である。図5は、図4のV−V断面図である。なお、以下の説明では、第1実施形態に係る搬送ローラー30と同様の構成については同一の符号を付し、搬送ローラー30と同様の構成または対応する構成の説明は省略する。
上記した第1実施形態に係る搬送ローラー40では、充填部材の一例としてブラシ部材33が採用されていたが、第2実施形態に係る搬送ローラー40では、充填部材の一例として多孔質部材43が採用されている。多孔質部材43は、例えば、多数の微細な孔を有して弾性変形可能なウレタンスポンジである。3つの多孔質部材43は、2つのコロ32が存在しない位置においてシャフト31に固定(接着)されている。3つの多孔質部材43は、3つの空間Sを概ね埋めるように配置されている。多孔質部材43は、コロ厚Tと同等の層厚に形成されている。ここで、「多孔質部材43はコロ厚Tと同等の層厚」とは、多孔質部材43の層厚がコロ厚Tと完全に同一であることを要求する意味ではなく、±1mm程度の誤差を許容する意味である。
以上説明した第2実施形態に係る搬送ローラー40によれば、コロ32が存在しない空間Sの大部分を多孔質部材43で塞ぐことができるため、プリンター1の内部で発生した臭気や微粒子等が外部に漏れることを抑制することができる。また、搬送ローラー40では、空間Sに配置された多孔質部材43が弾性力をもって柔軟に変形するため、シート9の搬送を阻害することがない。これにより、シート9の適切な搬送を担保しながら微粒子や臭気等の漏出を抑制することができる。
また、第2実施形態に係る搬送ローラー40では、軸方向から見て、多孔質部材43の表面がコロ32の周面から大きく突き出さない構成とした。この構成によれば、多孔質部材43の表面がシート9に強く擦れることが無いため、多孔質部材43がシート9の搬送に積極的に寄与することを抑えることができる。これにより、シート9の適切な搬送と臭気等の漏出抑制とを両立させることができる。
なお、第2実施形態に係る搬送ローラー40では、多孔質部材43がウレタンスポンジで構成されていたが、本発明はこれに限定されない。多孔質部材43は、ウレタンスポンジに限らず、柔軟に弾性変形可能な多孔質の素材で形成されていればよい。
また、第2実施形態に係る搬送ローラー40では、3つの空間Sに配置された3つの多孔質部材43が同一構造であったが、本発明はこれに限定されない。例えば、軸方向中央の空間Sに配置する多孔質部材43と、軸方向両側の空間Sに配置する多孔質部材43とで、微細な孔の大きさ、密度(単位体積当りの孔の数)、素材等を変えてもよい。
[第3実施形態]
次に、図6を参照して、第3実施形態に係る搬送ローラー50について簡単に説明する。図6は排出搬送ローラー対26(搬送ローラー50)を示す断面図である。なお、以下の説明では、第1または第2実施形態に係る搬送ローラー30,40と同様の構成については同一の符号を付し、搬送ローラー30,40と同様の構成または対応する構成の説明は省略する。
次に、図6を参照して、第3実施形態に係る搬送ローラー50について簡単に説明する。図6は排出搬送ローラー対26(搬送ローラー50)を示す断面図である。なお、以下の説明では、第1または第2実施形態に係る搬送ローラー30,40と同様の構成については同一の符号を付し、搬送ローラー30,40と同様の構成または対応する構成の説明は省略する。
第3実施形態に係る搬送ローラー50では、充填部材の一例として複数の可撓板53が採用されている。可撓板53は、例えば、合成樹脂製の薄いフィルムであり、柔軟に弾性変形するように形成されている。複数の可撓板53は、2つのコロ32が存在しない位置においてシャフト31に固定されている。可撓板53は、コロ厚Tと同等(±1mm程度の誤差を含む。)の長さに形成されている。
以上説明した第3実施形態に係る搬送ローラー50によれば、シート9の適切な搬送と臭気等の漏出抑制とを両立させることができる。なお、可撓板53は、フィルムに限らず、例えば、ゴム製の板や紙製の板であってもよい(図示せず)。
[第4実施形態]
次に、図7および図8を参照して、第4実施形態に係る搬送装置61およびこれを備えた定着装置60について簡単に説明する。図7は定着装置60を示す断面図(正面図)である。図8は定着装置60を示す側面図である。なお、以下の説明では、第1実施形態に係る搬送ローラー30と同様の構成については同一の符号を付し、搬送ローラー30と同様の構成または対応する構成の説明は省略する。
次に、図7および図8を参照して、第4実施形態に係る搬送装置61およびこれを備えた定着装置60について簡単に説明する。図7は定着装置60を示す断面図(正面図)である。図8は定着装置60を示す側面図である。なお、以下の説明では、第1実施形態に係る搬送ローラー30と同様の構成については同一の符号を付し、搬送ローラー30と同様の構成または対応する構成の説明は省略する。
第1実施形態では、定着装置7が一対の搬送ローラー30から成る定着搬送ローラー対24を備えていたが、第4実施形態では、定着装置60が搬送装置61を備えている。
[搬送装置]
図7および図8に示すように、搬送装置61は、搬送ローラー30と、2つの対向コロ62と、3つの対向充填部材63と、を備えている。なお、2つの対向コロ62は略同一形状であるため、以下の説明では、特に明記しない限り、1つの対向コロ62について説明する。これと同様に、以下、1つの対向充填部材63について説明する。
図7および図8に示すように、搬送装置61は、搬送ローラー30と、2つの対向コロ62と、3つの対向充填部材63と、を備えている。なお、2つの対向コロ62は略同一形状であるため、以下の説明では、特に明記しない限り、1つの対向コロ62について説明する。これと同様に、以下、1つの対向充填部材63について説明する。
<対向コロ>
対向コロ62は、例えば、硬質ゴム製であり、搬送ローラー30のコロ32よりも軸方向(前後方向)に幅狭い(短い)円筒状(円柱状)に形成されている。対向コロ62は搬送ローラー30のコロ32よりも僅かに長い支持軸62Aに固定され、支持軸62Aの軸方向両端部は軸周りに回転するように筐体20に支持されている。2つの対向コロ62は、2つのコロ32に接触するように軸方向に離れた位置に配置されている。対向コロ62は、搬送ローラー30のコロ32に接触し、コロ32との間にシート9を挟み込みながら回転することでシート9を搬送する機能を有している。
対向コロ62は、例えば、硬質ゴム製であり、搬送ローラー30のコロ32よりも軸方向(前後方向)に幅狭い(短い)円筒状(円柱状)に形成されている。対向コロ62は搬送ローラー30のコロ32よりも僅かに長い支持軸62Aに固定され、支持軸62Aの軸方向両端部は軸周りに回転するように筐体20に支持されている。2つの対向コロ62は、2つのコロ32に接触するように軸方向に離れた位置に配置されている。対向コロ62は、搬送ローラー30のコロ32に接触し、コロ32との間にシート9を挟み込みながら回転することでシート9を搬送する機能を有している。
<対向充填部材>
対向充填部材63は、例えば、平板状の基材63Bから延びた(基材63Bに植え付けられた)多数の糸状形成物63Aを有し、ブラシ状に形成されている。3つの対向充填部材63(基材63B)は、2つの対向コロ62が存在しない位置において筐体20に固定(接着)されている。3つの対向充填部材63は、2つの対向コロ62によって仕切られた3つの空間S1を概ね埋めるように配置されている。すなわち、対向充填部材63は、搬送ローラー30のブラシ部材33に対向する姿勢で回転不能に固定されている。
対向充填部材63は、例えば、平板状の基材63Bから延びた(基材63Bに植え付けられた)多数の糸状形成物63Aを有し、ブラシ状に形成されている。3つの対向充填部材63(基材63B)は、2つの対向コロ62が存在しない位置において筐体20に固定(接着)されている。3つの対向充填部材63は、2つの対向コロ62によって仕切られた3つの空間S1を概ね埋めるように配置されている。すなわち、対向充填部材63は、搬送ローラー30のブラシ部材33に対向する姿勢で回転不能に固定されている。
糸状形成物63Aは、搬送ローラー30のブラシ部材33を構成する糸状形成物33Aと略同じものである。多数の糸状形成物63Aは、基材63Bからブラシ部材33(糸状形成物33A)に向かって略平行に延びている。糸状形成物63Aの長さは、糸状形成物63Aの先端がブラシ部材33の糸状形成物33Aの先端に接触する程度(または僅かな隙間を挟んで対向する程度)に設定されている。なお、多数の糸状形成物63Aが全て同じ長さである必要はなく、各々の糸状形成物63Aの長さが異なっていてもよい。対向充填部材63の糸状形成物63Aの先端は、ブラシ部材33の糸状形成物33Aの先端に接触しないものもあるし接触するものもある。
駆動モーターが搬送ローラー30を回転駆動させると、対向コロ62は従動回転する。コロ32と対向コロ62とは、シート9を挟み込みながら回転することでシート9を搬送する。糸状形成物33Aと糸状形成物63Aとの先端同士が接触したとしても、糸状形成物33A,63Aは柔軟に弾性変形するため、コロ32と対向コロ62との接触を阻害することがない。
以上説明した第4実施形態に係る搬送装置61によれば、プリンター1の内部で発生した臭気や微粒子等が外部に漏れることを抑制する等、第1実施形態に係る搬送ローラー30と同様の効果を得ることができる。
ここで、図9を参照して、定着装置60を備えたプリンター1の試験結果について説明する。図9はプリンター1(定着装置60)の試験結果を示すグラフである。
試験は、5m^3の試験室にプリンター1を設置し、画像形成処理(定着処理)を10分間連続して実行した後、画像形成処理を停止して50分間放置した場合において、試験室内のUFPの濃度(単位立方センチメートル当たりのUFP数)を測定した。
搬送装置61を備えた定着装置60(プリンター1)では、図9のグラフに実線で示す試験結果となった。一方で、比較例として、搬送装置61からブラシ部材33および対向充填部材63を取り除いた定着装置(プリンター)で同様の試験を行った。この比較例に係るプリンター(定着装置)では、図9のグラフに破線で示す試験結果となった。これらの試験結果から、定着装置60を備えたプリンター1では、比較例に係るプリンターに比べて、プリンター1の内部から外部に漏出するUFPを約70%削減することができた。したがって、定着装置60に搬送装置61を備えることが、UFPの漏出削減に有効であることが確認できた。
なお、第4実施形態に係る搬送装置61では、第1実施形態に係る搬送ローラー30が採用されていたが、本発明はこれに限定されない。第2実施形態に係る搬送ローラー40または第3実施形態に係る搬送ローラー50が、搬送ローラー30に代えて、搬送装置61に採用されてもよい(図示せず)。また、搬送ローラー30,40,50を採用した搬送装置61が、中間搬送ローラー対25や排出搬送ローラー対26の代わりに採用されてもよい(図示せず)。
また、第4実施形態に係る搬送装置61では、対向充填部材63が糸状形成物63Aで構成されていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、対向充填部材は、第2実施形態に係る搬送ローラー40の多孔質部材43と同様に、弾性変形可能な多孔質部材で構成されてもよい(図示せず)。また、他にも、対向充填部材は、第3実施形態に係る搬送ローラー50の可撓板53と同様に、可撓板(フィルム)で構成されてもよい(図示せず)。
なお、第1〜第4実施形態に係る搬送ローラー30,40,50では、シャフト31が軸周りに回転可能に設けられ、コロ32がシャフト31に固定されていたが、本発明はこれに限定されない。第1〜第4実施形態の変形例に係る搬送ローラー30,40,50として、シャフト31が、軸周りに回転不能に装置本体2に固定されていてもよい(図示せず)。この場合、コロ32は、シャフト31に回転可能に支持され、シート9に接触しながら回転してシート9を搬送する。この場合、シャフト31が回転しないため、充填部材(ブラシ部材33、多孔質部材43、可撓板53)は、シャフト31の全周に亘って設けられる必要はなく、臭気等の漏出を抑えるようにシャフト31の周方向の一部に設けられてもよい。
また、第1〜第3実施形態(変形例を含む。以下同じ。)に係る搬送ローラー30,40,50は、対を成して用いられていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、図10に示すように、搬送路8の一部に固定されたプラテン板45に搬送ローラー30(コロ32)を接触させながら回転させる構成としてもよい。この場合、シート9は、プラテン板45の表面上を滑りながらプラテン板45と搬送ローラー30との間を通過する。なお、このプラテン板45を、第2または第3実施形態に係る搬送ローラー40,50と組み合わせてもよい(図示せず)。また、第4実施形態に係る搬送装置61の対向コロ62や対向充填部材63に代えて、プラテン板45が採用されてもよい。
なお、第1〜第4実施形態(変形例を含む。以下同じ。)に係る搬送ローラー30,40,50では、1つのシャフト31に、ブラシ部材33、多孔質部材43または可撓板53が固定されていたが、これに限らず、1つのシャフト31に、ブラシ部材33、多孔質部材43または可撓板53の中から選択された2種類以上のものが固定されてもよい(図示せず)。また、これと同様に、第4実施形態に係る搬送装置61の対向充填部材63は、ブラシ、多孔質部材または可撓板の中から選択された2種類以上のものが固定されてもよい。
また、第1〜第4実施形態に係る搬送ローラー30,40,50では、2つのコロ32が設けられ、2つのコロ32に仕切られた3つの空間Sに3つのブラシ部材33等が設けられていたが、本発明はこれに限定されない。コロ32は1つ以上設けられていればよく、ブラシ部材33等はコロ32に仕切られた2つ以上の空間Sの一部に対応して1つ以上設けられていればよい。また、これと同様に、第4実施形態に係る搬送装置61では、対向コロ62は1つ以上設けられていればよく、対向充填部材63は対向コロ62に仕切られた2つ以上の空間S1の一部に対応して1つ以上設けられていればよい。
また、第1〜第3実施形態に係るプリンター1では、搬送ローラー30,40,50を対とした3つの搬送ローラー対24〜26が設けられていたが、本発明はこれに限定されない。プリンター1は、搬送ローラー30,40,50を対として一組以上(1つ以上の搬送ローラー対)備えていればよい。また、プリンター1は、第4実施形態に係る搬送装置61を1つ以上備えていればよい。
また、第1〜第4実施形態の説明では、一例として、本発明をモノクロのプリンター1に適用した場合を示したが、これに限らず、例えば、カラープリンター、複写機、ファクシミリまたは複合機等に本発明を適用してもよい。また、電子写真方式による画像形成装置に限らず、他の方式(例えば、インクジェット方式等)の画像形成装置に本発明を適用してもよい。
なお、上記実施形態の説明は、本発明に係る搬送ローラー、搬送装置、定着装置および画像形成装置における一態様を示すものであって、本発明の技術範囲は、上記実施形態に限定されるものではない。
1 プリンター(画像形成装置)
7,60 定着装置
9 シート(媒体)
21 定着ローラー(定着部材)
22 加圧ローラー(加圧部材)
30,40,50 搬送ローラー
31 シャフト
32 コロ
33 ブラシ部材(充填部材)
33A,63A 糸状形成物
43 多孔質部材(充填部材)
53 可撓板(充填部材)
61 搬送装置
62 対向コロ
63 対向充填部材
S,S1 空間
7,60 定着装置
9 シート(媒体)
21 定着ローラー(定着部材)
22 加圧ローラー(加圧部材)
30,40,50 搬送ローラー
31 シャフト
32 コロ
33 ブラシ部材(充填部材)
33A,63A 糸状形成物
43 多孔質部材(充填部材)
53 可撓板(充填部材)
61 搬送装置
62 対向コロ
63 対向充填部材
S,S1 空間
Claims (10)
- 媒体に画像を形成する画像形成装置に設けられた搬送ローラーであって、
軸周りに回転するシャフトと、
前記シャフトに固定され、前記媒体に接触しながら前記シャフトと同軸周りに回転して前記媒体を搬送するコロと、
前記シャフトに固定され、前記コロによって仕切られた空間の少なくとも一部を埋める充填部材と、を備えていることを特徴とする搬送ローラー。 - 媒体に画像を形成する画像形成装置に設けられた搬送ローラーであって、
軸周りに回転不能に固定されたシャフトと、
前記シャフトに回転可能に支持され、前記媒体に接触しながら回転して前記媒体を搬送するコロと、
前記シャフトに固定され、前記コロによって仕切られた空間の少なくとも一部を埋める充填部材と、を備えていることを特徴とする搬送ローラー。 - 前記充填部材は、前記シャフトの周面から径方向に向かって延びた多数の糸状形成物を有するブラシ部材であることを特徴とする請求項1または2に記載の搬送ローラー。
- 前記糸状形成物の長さは、前記コロの半径から前記シャフトの半径を引いたコロ厚と同一、または前記コロ厚よりも僅かに長く設定されていることを特徴とする請求項3に記載の搬送ローラー。
- 前記充填部材は、多数の微細な孔を有して弾性変形可能な多孔質部材であることを特徴とする請求項1または2に記載の搬送ローラー。
- 前記多孔質部材は、前記コロの半径から前記シャフトの半径を引いたコロ厚と同等の層厚であることを特徴とする請求項5に記載の搬送ローラー。
- 請求項1ないし6のいずれかに記載の搬送ローラーと、
前記搬送ローラーの前記コロに接触し、前記コロとの間に前記媒体を挟み込みながら回転することで前記媒体を搬送する対向コロと、
前記搬送ローラーの前記充填部材に対向する姿勢で回転不能に固定されている対向充填部材と、を備えていることを特徴とする搬送装置。 - 軸周りに回転して媒体上のトナー像を加熱する定着部材と、
軸周りに回転しながら前記定着部材との間に加圧領域を形成し、前記加圧領域を通過する前記媒体上のトナーを加圧する加圧部材と、
前記定着部材と前記加圧部材を支持する筐体の外部に向けて前記加圧領域を通過した前記媒体を送り出す請求項1ないし6のいずれかに記載の搬送ローラーと、を備えていることを特徴とする定着装置。 - 請求項1ないし6のいずれかに記載の搬送ローラーを備えていることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1ないし6のいずれかに記載の搬送ローラーを対として一組以上備え、
前記一対の搬送ローラーは、前記コロ同士を接触させ、且つ前記充填部材同士を対向させた姿勢で配置され、
前記コロ同士は、前記媒体を挟み込みながら回転することで前記媒体を搬送することを特徴とする画像形成装置。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019002150 | 2019-01-09 | ||
JP2019002150 | 2019-01-09 |
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Publication Number | Publication Date |
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ID=71668100
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019192791A Pending JP2020111468A (ja) | 2019-01-09 | 2019-10-23 | 搬送ローラー、搬送装置、定着装置および画像形成装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2020111468A (ja) |
-
2019
- 2019-10-23 JP JP2019192791A patent/JP2020111468A/ja active Pending
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