JP2020111126A - タイヤ故障予知システム、タイヤ故障予知方法 - Google Patents

タイヤ故障予知システム、タイヤ故障予知方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2020111126A
JP2020111126A JP2019002167A JP2019002167A JP2020111126A JP 2020111126 A JP2020111126 A JP 2020111126A JP 2019002167 A JP2019002167 A JP 2019002167A JP 2019002167 A JP2019002167 A JP 2019002167A JP 2020111126 A JP2020111126 A JP 2020111126A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
tire
value
difference
prediction system
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019002167A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7238410B2 (ja
Inventor
飯塚 洋
Hiroshi Iizuka
洋 飯塚
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yokohama Rubber Co Ltd
Original Assignee
Yokohama Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yokohama Rubber Co Ltd filed Critical Yokohama Rubber Co Ltd
Priority to JP2019002167A priority Critical patent/JP7238410B2/ja
Priority to DE112019005575.5T priority patent/DE112019005575T5/de
Priority to US17/309,963 priority patent/US11884112B2/en
Priority to PCT/JP2019/048646 priority patent/WO2020145018A1/ja
Priority to CN201980085430.9A priority patent/CN113272160A/zh
Publication of JP2020111126A publication Critical patent/JP2020111126A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7238410B2 publication Critical patent/JP7238410B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C23/00Devices for measuring, signalling, controlling, or distributing tyre pressure or temperature, specially adapted for mounting on vehicles; Arrangement of tyre inflating devices on vehicles, e.g. of pumps or of tanks; Tyre cooling arrangements
    • B60C23/005Devices specially adapted for special wheel arrangements
    • B60C23/008Devices specially adapted for special wheel arrangements having wheels on more than two axles
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C23/00Devices for measuring, signalling, controlling, or distributing tyre pressure or temperature, specially adapted for mounting on vehicles; Arrangement of tyre inflating devices on vehicles, e.g. of pumps or of tanks; Tyre cooling arrangements
    • B60C23/02Signalling devices actuated by tyre pressure
    • B60C23/04Signalling devices actuated by tyre pressure mounted on the wheel or tyre
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C23/00Devices for measuring, signalling, controlling, or distributing tyre pressure or temperature, specially adapted for mounting on vehicles; Arrangement of tyre inflating devices on vehicles, e.g. of pumps or of tanks; Tyre cooling arrangements
    • B60C23/02Signalling devices actuated by tyre pressure
    • B60C23/04Signalling devices actuated by tyre pressure mounted on the wheel or tyre
    • B60C23/0408Signalling devices actuated by tyre pressure mounted on the wheel or tyre transmitting the signals by non-mechanical means from the wheel or tyre to a vehicle body mounted receiver
    • B60C23/0474Measurement control, e.g. setting measurement rate or calibrating of sensors; Further processing of measured values, e.g. filtering, compensating or slope monitoring
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C23/00Devices for measuring, signalling, controlling, or distributing tyre pressure or temperature, specially adapted for mounting on vehicles; Arrangement of tyre inflating devices on vehicles, e.g. of pumps or of tanks; Tyre cooling arrangements
    • B60C23/02Signalling devices actuated by tyre pressure
    • B60C23/04Signalling devices actuated by tyre pressure mounted on the wheel or tyre
    • B60C23/0408Signalling devices actuated by tyre pressure mounted on the wheel or tyre transmitting the signals by non-mechanical means from the wheel or tyre to a vehicle body mounted receiver
    • B60C23/0474Measurement control, e.g. setting measurement rate or calibrating of sensors; Further processing of measured values, e.g. filtering, compensating or slope monitoring
    • B60C23/0477Evaluating waveform of pressure readings
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C23/00Devices for measuring, signalling, controlling, or distributing tyre pressure or temperature, specially adapted for mounting on vehicles; Arrangement of tyre inflating devices on vehicles, e.g. of pumps or of tanks; Tyre cooling arrangements
    • B60C23/20Devices for measuring or signalling tyre temperature only

Abstract

【課題】より高い精度で異常判定を行い、故障を予知する。【解決手段】タイヤ故障予知システムは、走行中の車両に装着されている第1のタイヤおよび第2のタイヤそれぞれの温度値を検出する第1および第2の温度センサと、第1および第2の温度センサがそれぞれ検出した温度値を取得する温度取得部と、取得した温度値に基づき、第1および第2のタイヤについての故障の可能性の判定を行う判定部とを含む。車両は、タイヤが装着される車軸を備え、第1のタイヤと第2のタイヤとは、車両の同じ車軸に装着され、第1のタイヤの装着位置と第2のタイヤの装着位置とは、同じ車軸の対称位置であり、判定部は、第1のタイヤの温度値が所定閾値を超えており、かつ、第1のタイヤの温度値と第2のタイヤの温度値との差が所定の第1温度差閾値を超えている場合に、第1のタイヤに故障の可能性があると判定する。【選択図】図1

Description

本発明は、タイヤ故障予知システム、タイヤ故障予知方法に関する。
走行中の車両に装着されているタイヤが故障すると、事故が発生する可能性がある。事故の発生を防止するためには、タイヤの故障を予知し、その車両の運転者などに警報を出力する必要がある。
タイヤの故障を予知するための技術として、タイヤの温度およびタイヤの空気圧を検出し、検出結果に基づいてタイヤのバースト発生を予測する技術が知られている(例えば、特許文献1)。また、複数のタイヤ間におけるデータの差とその変化率の差を相互に比較しこれらの差を規定値との間で比較演算して異常時に異常情報を発信する技術が知られている(例えば、特許文献2)。
特開平6−211012号公報 特開2002−103931号公報
上述した技術は、走行中の車両に装着されているタイヤの故障を予知するうえで改善の余地がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、その目的は、より高い精度で異常判定を行い、故障を予知することのできる、タイヤ故障予知システム、タイヤ故障予知方法を提供することである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明のある態様によるタイヤ故障予知システムは、走行中の車両に装着されている第1のタイヤおよび第2のタイヤそれぞれの温度値を検出する第1および第2の温度センサと、前記第1および第2の温度センサがそれぞれ検出した温度値を取得する温度取得部と、前記温度取得部によって取得した温度値に基づき、前記第1および第2のタイヤについての故障の可能性の判定を行う判定部とを含み、前記車両は、タイヤが装着される車軸を備え、前記第1のタイヤと前記第2のタイヤとは、前記車両の同じ車軸に装着され、前記第1のタイヤの装着位置と前記第2のタイヤの装着位置とは、同じ車軸の対称位置であり、前記判定部は、前記温度取得部によって取得した、前記第1のタイヤの温度値が所定閾値を超えており、かつ、前記温度取得部によって取得した、前記第1のタイヤの温度値と前記第2のタイヤの温度値との差である温度差が所定の第1温度差閾値を超えている場合に、前記第1のタイヤに故障の可能性があると判定する。
また、前記第1のタイヤおよび前記第2のタイヤは空気入りタイヤであり、前記第1のタイヤおよび前記第2のタイヤそれぞれの内部の空気圧値を検出する第1および第2の空気圧センサと、前記第1および第2の空気圧センサがそれぞれ検出した空気圧値を取得する空気圧取得部とをさらに含み、前記判定部は、前記空気圧取得部によって取得した、前記第1のタイヤの空気圧値と前記第2のタイヤの空気圧値との差である空気圧差が所定の閾値を超えている場合には、前記第1温度差閾値よりも高い第2温度差閾値を用いて前記判定を行ってもよい。
前記第1のタイヤの空気圧値は、前記第1の空気圧センサの検出値を所定温度で換算した第1の温度換算空気圧値であり、前記第2のタイヤの空気圧値は、前記第2の空気圧センサの検出値を所定温度で換算した第2の温度換算空気圧値であり、前記判定部は、前記第1の温度換算空気圧値と前記第2の温度換算空気圧値との差である空気圧差が所定の閾値を超えている場合には、前記第1温度差閾値よりも高い第2温度差閾値を用いて前記判定を行うようにしてもよい。
前記判定部は、前記温度取得部によって取得した、前記第1のタイヤの温度値と前記第2のタイヤの温度値との差である温度差が、前記第2温度差閾値を超えている場合には、前記第1のタイヤに故障の可能性があると判定し、前記温度差が、前記第2温度差閾値を超えていない場合には、前記第1のタイヤに故障の可能性があると判定しないようにしてもよい。
前記第1の温度センサが検出した温度値と、前記第2の温度センサが検出した温度値との温度差平均値を算出する温度差平均値算出部をさらに含み、前記判定部は、さらに、前記温度差平均値と前記温度差との差の絶対値が所定の第3温度差閾値を超えている場合には、前記第1のタイヤに故障の可能性があると判定し、前記温度差平均値と前記温度差との差の絶対値が前記第3温度差閾値を超えていない場合には、前記第1のタイヤに故障の可能性があると判定しないようにしてもよい。
前記車両の外部の気温を検出する気温センサと、前記気温センサが検出した気温に基づいて、前記温度取得部によって取得した温度値を補正する温度補正部と、をさらに含み、前記判定部は、前記温度補正部によって補正された温度値に基づいて、前記判定を行うようにしてもよい。
前記第1の温度センサが検出した温度値の温度変化速度と、前記第2の温度センサが検出した温度値の温度変化速度とを算出する温度変化速度算出部をさらに含み、前記判定部は、さらに、前記第1の温度センサが検出した温度値の温度変化速度が所定の変化速度閾値をより大きく、かつ、前記第1の温度センサが検出した温度値の温度変化速度と前記第2の温度センサが検出した温度値の温度変化速度との比が、所定の変化速度比閾値より大きい場合に、前記判定を行うようにしてもよい。
前記第1の温度センサが検出した温度値の温度変化速度と前記第2の温度センサが検出した温度値の温度変化速度との比である温度変化速度比の平均値を算出する温度変化速度比平均値算出部をさらに含み、前記判定部は、さらに、前記平均値算出部が算出した平均値に対する、前記温度変化速度比の値が、所定の閾値より大きい場合に、前記第1のタイヤに故障の可能性があると判定するようにしてもよい。
正常時における、前記第1のタイヤと前記第2のタイヤとの温度差を算出する正常時温度差算出部をさらに含み、前記判定部は、さらに、前記第1のタイヤと前記第2のタイヤとの温度差と、前記正常時の温度差との差が、所定の閾値より大きい場合に、前記第1のタイヤに故障の可能性があると判定するようにしてもよい。
正常時における、前記第1のタイヤと前記第2のタイヤとの温度変化速度比を算出する正常時温度変化速度算出部と、をさらに含み、前記判定部は、さらに、前記正常時の温度変化速度比の最大値に対する、前記正常時の温度変化速度比の値が、所定の閾値より大きい場合に、前記第1のタイヤに故障の可能性があると判定するようにしてもよい。
前記温度取得部は、所定の周期で前記温度値を取得し、前記温度取得部は、前記温度取得部によって取得した、前記第1のタイヤの温度値が所定閾値を超えており、かつ、前記第1のタイヤの温度と前記第2のタイヤの温度との差が所定閾値を超えている場合に、前記所定の周期より短い周期で前記温度値を取得するようにしてもよい。
前記判定部による判定結果に基づいて、タイヤに関する警報を出力する警報部をさらに含んでいてもよい。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明のある態様によるタイヤ故障予知方法は、走行中の車両の同じ車軸の対称位置に装着されている第1のタイヤおよび第2のタイヤそれぞれの温度値を検出する第1および第2の温度センサがそれぞれ検出した温度値を取得する温度値取得ステップと、前記第1のタイヤの温度値が所定閾値を超えており、かつ、前記第1のタイヤの温度値と前記第2のタイヤの温度値との差である温度差が所定の第1温度差閾値を超えている場合に、前記第1のタイヤに故障の可能性があると判定する判定ステップと、を含む。
本発明のタイヤ故障予知システム、タイヤ故障予知方法によれば、より高い精度で異常判定を行い、故障を予知することができる。
図1は、第1実施形態によるタイヤ故障予知システムの構成を示すブロック図である。 図2は、温度センサを設ける位置の例を示す図である。 図3は、タイヤにおける各センサの配置例を説明する図である。 図4は、温度センサを設ける位置の他の例を示す図である。 図5は、第1実施形態によるタイヤ故障予知システムの動作例を示すフローチャートである。 図6は、走行中の車両に装着されている、あるタイヤの温度変化の例を示す図である。 図7は、車両に装着されている各タイヤの内部の温度の変化例を示す図である。 図8は、第2実施形態によるタイヤ故障予知システムの構成を示すブロック図である。 図9は、空気圧センサを設ける位置の例を示す図である。 図10は、空気圧センサを設ける位置の他の例を示す図である。 図11は、第2実施形態によるタイヤ故障予知システムの動作例を示すフローチャートである。 図12は、第3実施形態によるタイヤ故障予知システムの構成を示すブロック図である。 図13は、第3実施形態によるタイヤ故障予知システムの動作例を示すフローチャートである。 図14は、気温センサを設ける位置の例を示す図である。 図15は、第4実施形態によるタイヤ故障予知システムの構成を示すブロック図である。 図16は、第4実施形態によるタイヤ故障予知システムの動作例を示すフローチャートである。 図17は、第5実施形態によるタイヤ故障予知システムの構成を示すブロック図である。 図18は、第5実施形態によるタイヤ故障予知システムの動作例を示すフローチャートである。 図19は、第6実施形態によるタイヤ故障予知システムの構成を示すブロック図である。 図20は、第6実施形態によるタイヤ故障予知システムの動作例を示すフローチャートである。 図21は、第7実施形態によるタイヤ故障予知システムの構成を示すブロック図である。 図22は、第7実施形態によるタイヤ故障予知システムの動作例を示すフローチャートである。 図23は、第8実施形態によるタイヤ故障予知システムの構成を示すブロック図である。 図24は、第8実施形態によるタイヤ故障予知システムの動作例を示すフローチャートである。 図25は、第9実施形態によるタイヤ故障予知システムの構成を示すブロック図である。 図26は、第9実施形態によるタイヤ故障予知システム100Hの動作例を示すフローチャートである。
以下に、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の各実施形態の説明において、他の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略又は省略する。各実施形態により本発明が限定されるものではない。また、各実施形態の構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。なお、この実施形態に記載された複数の変形例は、当業者自明の範囲内にて任意に組み合わせが可能である。
[第1実施形態]
以下、第1実施形態によるタイヤ故障予知システムについて説明する。
[構成]
図1は、第1実施形態によるタイヤ故障予知システム100の構成を示すブロック図である。図1において、タイヤ故障予知システム100は、制御部10と、記憶部20と、警報部30とを備える。制御部10は、タイヤ故障予知システム100の動作を統括的に制御する装置であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read-Only Memory)、RAM(Random-Access Memory)などを備える。また、制御部10は、温度取得部11と、判定部13と、入出力部(I/O)40とを有する。具体的には、制御部10のCPUが、記憶部20内のプログラムを読み込んで実行することにより、これらの機能が実現される。
温度取得部11は、温度センサ1Lおよび1Rから温度のデータを取得する。温度取得部11は、所定の周期で温度のデータを取得する。温度取得部11が取得した温度のデータは、記憶部20に記憶される。入出力部(I/O)40は、温度センサ1L、1Rなどのデータを入力する入力部として機能する。また、入出力部(I/O)40は、判定部13の判定結果に基づくデータを出力する出力部として機能する。
記憶部20は、制御部10での処理に用いられる各種プログラム21や各種データ22を格納する装置である。記憶部20は、例えば、不揮発性メモリあるいは磁気記憶装置により構成される。制御部10の内部に記憶部20が設けられ、制御部10と記憶部20とが一体になっていてもよい。各種プログラム21は、後述する各判定を行うためのプログラムを含む。各種データ22は、後述する各判定を行うための閾値を含む。
警報部30は、警報を出力する装置である。警報部30は、制御部10から出力される警報信号に基づいて警報を出力する。制御部10は、自車のタイヤに故障の可能性があると判定した場合に、警報信号を出力する。警報部30は、例えば、車両の運転者に対して警報を出力する。警報は、例えば、音声出力や表示出力によって行われる。また、警報部30は、外部装置に向けて警報を出力してもよい。警報部30は、車両の運転者に対して警報を出力するとともに、外部装置に向けて警報を出力してもよい。
タイヤ故障予知システム100においては、車両に装着されているタイヤについて、同じ車軸の対称位置に装着されている他のタイヤの温度のデータを参照して、異常があるか否かを判定する。例えば、第1のタイヤが異常であるか否かを判定する場合に、同じ車軸の対称位置に装着されている第2のタイヤの温度のデータを参照して判定する。
図2は、温度センサ1Lおよび1Rを設ける位置の例を示す図である。本例において、車両50は、前輪が1軸2輪で、後輪が1軸4輪である。車両50の進行方向を矢印Yの方向とする。前輪の車軸JFには、進行方向の左側にタイヤP1Lが、進行方向の右側にタイヤP1Rが、それぞれ装着されている。後輪の車軸JRには、進行方向の左外側にタイヤP2Lが、進行方向の右外側にタイヤP2Rが、それぞれ装着されている。また、後輪の車軸JRには、進行方向の左内側にタイヤP3Lが、進行方向の右内側にタイヤP3Rが、それぞれ装着されている。後輪に装着された左右2つずつのタイヤは、ダブルタイヤである。ダブルタイヤは、1つの車輪において、車両外側および車両内側に2つのタイヤが装着された構成である。なお、車両に装着されているタイヤを総称してタイヤPと呼ぶことがある。
本実施形態では、車両の対称位置に装着されているタイヤとの温度差などを処理の対象にする。対称位置に装着とは、車両の前側(進行方向)から後側(後退方向)に向かう仮想線Xに対し、第1のタイヤと第2のタイヤとが同じ車軸の左右対称の位置に装着されていることをいう。
前輪が1軸2輪の車両については、前輪の車軸JFに装着されている第1のタイヤ(例えば、左側のタイヤP1L)と、同じ前輪の車軸JFに装着されている第2のタイヤ(例えば、右側のタイヤP1R)とが対称位置に装着されているタイヤである。
後輪が1軸4輪の車両については、後輪の車軸JRの外側に装着されている第1のタイヤ(例えば、左外側のタイヤP2L)と、同じ後輪の車軸JRの外側に装着されている第2のタイヤ(例えば、右外側のタイヤP2R)とが対称位置に装着されているタイヤである。また、後輪の車軸JRの内側に装着されている第1のタイヤ(例えば、左内側のタイヤP3L)と、同じ後輪の車軸の内側に装着されている第2のタイヤ(例えば、右内側のタイヤP3R)とが対称位置に装着されているタイヤである。
本例において、温度センサ1Lおよび1Rは、各タイヤPの内部に設けられる。制御部10は、温度センサ1Lおよび1Rのデータを無線で取得する。制御部10は、各センサからデータを直接取得してもよいし、中継器を設けておき、各センサから中継器を経由してデータを取得してもよい。なお、図2において、記憶部20については、図示を省略している。
図3は、タイヤPにおける各センサの配置例を説明する図である。図3に示すように、温度センサ1(1L、1R)は、タイヤPの内部すなわち内腔に設ける。本例では、温度センサ1(1L、1R)は、タイヤPのトレッド部の内側に設置することが好ましい。なお、後述する空気圧センサ2も温度センサ1と同様に、タイヤPの内部すなわち内腔に設けることが好ましい。
図4は、温度センサ1Lおよび1Rを設ける位置の他の例を示す図である。本例において、車両51は前輪が1軸2輪で、後輪が2軸8輪である。車両51の進行方向を矢印Yの方向とする。前輪の車軸JFには、進行方向の左側にタイヤP1Lが、進行方向の右側にタイヤP1Rが、それぞれ装着されている。後輪の後側の車軸JRには、進行方向の左外側にタイヤP2Lが、進行方向の右外側にタイヤP2Rが、それぞれ装着されている。また、後輪の後側の車軸JRには、進行方向の左内側にタイヤP3Lが、進行方向の右内側にタイヤP3Rが、それぞれ装着されている。後輪の前側の車軸JMには、進行方向の左外側にタイヤP4Lが、進行方向の右外側にタイヤP4Rが、それぞれ装着されている。また、後輪の前側の車軸JMには、進行方向の左内側にタイヤP5Lが、進行方向の右内側にタイヤP5Rが、それぞれ装着されている。後輪の前側、後側にそれぞれ装着された左右2つずつのタイヤは、ダブルタイヤである。ダブルタイヤは、1つの車輪において、車両外側および車両内側に2つのタイヤが装着された構成である。このように、ダブルタイヤの場合、同じ車輪に2つのタイヤが装着される。
図4において、前輪の車軸JFに装着されている第1のタイヤ(例えば、左側のタイヤP1L)と、同じ前輪の車軸JFに装着されている第2のタイヤ(例えば、右側のタイヤP1R)とが対称位置に装着されているタイヤである。
後輪の後側の車軸JRの外側に装着されている第1のタイヤ(例えば、左外側のタイヤP2L)と、同じ後輪の後側の車軸JRの外側に装着されている第2のタイヤ(例えば、右外側のタイヤP2R)とが対称位置に装着されているタイヤである。また、後輪の後側の車軸JRの内側に装着されている第1のタイヤ(例えば、左内側のタイヤP3L)と、同じ後輪の後側の車軸JRの内側に装着されている第2のタイヤ(例えば、右内側のタイヤP3R)とが対称位置に装着されているタイヤである。
後輪の前側の車軸JMの外側に装着されている第1のタイヤ(例えば、左外側のタイヤP4L)と、同じ後輪の前側の車軸JMの外側に装着されている第2のタイヤ(例えば、右外側のタイヤP4R)とが対称位置に装着されているタイヤである。また、後輪の前側の車軸JMの内側に装着されている第1のタイヤ(例えば、左内側のタイヤP5L)と、同じ後輪の前側の車軸JMの内側に装着されている第2のタイヤ(例えば、右内側のタイヤP5R)とが対称位置に装着されているタイヤである。
図4に示すように、前輪が1軸2輪で、後輪が2軸8輪の車両についても、上記同様に、同じ車軸の左右対称の位置に装着されている第1のタイヤおよび第2のタイヤについてのデータを処理の対象とする。
本例において、温度センサ1Lおよび1Rは、各タイヤ内部に設けられる。制御部10は、温度センサ1Lおよび1Rのデータを無線で取得する。制御部10は、各センサからデータを直接取得してもよいし、中継器を設けておき、各センサから中継器を経由してデータを取得してもよい。なお、図4において、記憶部20については、図示を省略している。
車輪の配置が異なる他の車両についても、各タイヤPに温度センサを設けておき、同じ車軸の対称位置に装着されている他のタイヤの温度のデータを参照して、異常があるか否かを判定する。
本実施形態では、走行中の車両において、各タイヤPに装着された温度センサ1L、1Rから、温度Tのデータを所定の周期で取得する。そして、同じ車軸の対称位置に装着された第1のタイヤと第2のタイヤとの温度差TSを算出する。対称位置毎の温度差は、式(F0)によって算出する。
TSx=T(PxL)−T(PxR) …(F0)
ただし、式(F0)において、x=1、2、3…である。式(F0)において、T(PxL)は車両の左側に装着されたタイヤの温度であり、T(PxR)は車両の右側に装着されたタイヤの温度である。
本実施形態では、下記の条件(1)および条件(2)を満たす場合に、タイヤが異常であると判定し、警報を出力する。
条件(1):いずれかのタイヤの温度が予め設定した閾値Tr1より大きい。すなわち、
T(Pxy)>Tr1 …(F1)
である。式(F1)において、x=1、2、3…、yはL(車両左側)またはR(車両右側)である。式(F1)において、閾値Tr1は、50℃以上80℃以下が好ましい。
条件(2):上記の条件(1)で閾値を超えたタイヤ(第1のタイヤ)について、対称位置のタイヤ(第2のタイヤ)との温度差TSが所定の閾値Tr2を超えている。すなわち、
|TSx|>Tr2 …(F2)
である。式(F2)において、x=1、2、3…である。式(F2)において、閾値Tr2は、3℃以上5℃以下が好ましい。
[動作例]
図5は、第1実施形態によるタイヤ故障予知システム100の動作例を示すフローチャートである。図5において、例えば、車両の動力発生装置(図示せず)が始動した場合、タイヤ故障予知システム100は以下の処理を行う。動力発生装置とは、例えば、エンジン、電動機である。例えば、車両のイグニッションスイッチがオンになったことを検出したときに、動力発生装置が始動したと判定してもよい。
第1実施形態によるタイヤ故障予知システム100は、車両に装着されているタイヤそれぞれについて、図5に示すフローチャートに沿って処理を行う。タイヤ故障予知システム100は、図5に示すフローチャートに沿った処理を周期的に行う。
ステップS100において、タイヤ故障予知システム100は、温度センサ1L、1Rによってデータを取得する。次に、ステップS103において、タイヤ故障予知システム100の判定部13は、取得した各データの温度Tが所定の閾値Tr1を超えているか否か判定する(ステップS103)。
ステップS103において、判定部13は、温度Tが所定の閾値Tr1を超えていると判定した場合(ステップS103においてYes)、ステップS107の処理に進む。
ステップS107において、判定部13は、温度センサ1Lのデータと温度センサ1Rのデータとの温度差TSが所定の閾値Tr2を超えているか否か判定する(ステップS107)。
ステップS107において、判定部13が、温度差TSが閾値Tr2を超えていると判定した場合(ステップS107においてYes)、警報部30は警報を出力し(ステップS109)、タイヤ故障予知システム100は処理を終了する(ステップS111)。その後、タイヤ故障予知システム100は、車両に装着されている、他のタイヤについてのデータを処理の対象とする。
なお、上記ステップS103において、判定部13が、温度Tが所定の閾値Tr1を超えていないと判定した場合(ステップS103においてNo)、タイヤ故障予知システム100は処理を終了する(ステップS111)。この場合、タイヤ故障予知システム100は警報を出力しない。その後、タイヤ故障予知システム100は、車両に装着されている、他のタイヤについてのデータを処理の対象とする。
また、上記ステップS107において、判定部13が、温度差TSが所定の閾値Tr2を超えていないと判定した場合(ステップS107においてNo)、タイヤ故障予知システム100は処理を終了する(ステップS111)。この場合、タイヤ故障予知システム100は警報を出力しない。その後、タイヤ故障予知システム100は、車両に装着されている、他のタイヤについてのデータを処理の対象とする。
以上の処理を、車両に装着されている各タイヤについて順次行い、様々なタイヤ、車両の組み合わせによる各々の異常温度を、同一車両の適切な装着位置で比較判定することにより、より精度の高い異常判定を行うことができる。
[タイヤの温度変化の例]
ここで、図6は、走行中の車両に装着されている、あるタイヤの温度変化の例を示す図である。図6において、車両の走行開始時刻(0:00)において、タイヤの気室内の温度は75℃である。車両の走行開始後、時刻(10:00)を過ぎると、温度はわずかに変化する。その後、時刻(17:00)の少し前から温度が上昇し始め、時刻(18:00)においてタイヤにバーストBが発生している。バーストBの発生時において、タイヤの気室内の温度は上昇している。上昇温度TUは約10℃である。本例では、バーストBの発生から約1時間前が、温度上昇開始時刻TUSである。したがって、温度上昇開始時刻TUSからバーストBが発生するまでの間に、温度の上昇などを検出すれば、バーストBすなわちタイヤの故障を予知することができる。
図7は、車両に装着されている各タイヤの内部の温度の変化例を示す図である。図7は、前輪に装着されたタイヤを2つ(左右に1つずつ)有し、後輪に装着されたタイヤを4つ(左右に2つずつ)有する車両について、各タイヤの内部の温度の変化例を示す。
図7において、一点鎖線および二点鎖線は、前輪に装着されたタイヤ(同じ車軸の対称位置に装着されたタイヤ)の内部の温度の変化例を示す。図7において、短い破線および長い破線は、後輪の車両内側に装着されたタイヤ(同じ車軸の対称位置に装着されたタイヤ)の内部の温度の変化例を示す。図7において、太い実線および細い実線は、後輪の車両外側に装着されたタイヤ(同じ車軸の対称位置に装着されたタイヤ)の内部の温度の変化例を示す。
図7において、変化例D1、変化例D2は、車両が運行を開始してから運行を終了するまで(以下、運行オペレーションと呼ぶ)の時間すなわち1サイクルにおける温度の変化の例を示す。変化例D1は、8時頃から21時頃まで車両が走行した場合におけるタイヤ内の温度の変化を示す。変化例D2は、6時頃から0時頃まで車両が走行した場合におけるタイヤ内の温度の変化を示す。
図7において、変化例D1およびD2を参照すると理解できるように、走行時間や走行距離が異なっても同じ車軸の対称位置に装着された第1のタイヤおよび第2のタイヤは、温度の変化の傾向が近似している。このため、同じ車軸の対称位置に装着されたタイヤ同士について、温度の値を比較すれば、バーストBすなわちタイヤの故障をより正確に予知することができる。なお、図7に示す例においては、車両が運行を開始する時、同じ車軸の対称位置に装着された第1のタイヤおよび第2のタイヤは、同じ温度になっているが、異なる温度であってもよい。
以上のように、第1実施形態のタイヤ故障予知システムによれば、同じ車軸の対称位置に装着されたタイヤの温度を参照して判定を行うことにより、より精度の高い異常判定が可能となる。
[第2実施形態]
以下、第2実施形態によるタイヤ故障予知システムについて説明する。
[構成]
図8は、第2実施形態によるタイヤ故障予知システム100Aの構成を示すブロック図である。図8において、タイヤ故障予知システム100Aは、上述した第1実施形態によるタイヤ故障予知システム100に空気圧センサ2Lおよび2Rを追加し、制御部10に空気圧取得部12を追加した構成になっている。制御部10のCPUが、記憶部20内のプログラムを読み込んで実行することにより、空気圧取得部12の機能が実現される。なお、制御部10の内部に記憶部20が設けられ、制御部10と記憶部20とが一体になっていてもよい。
空気圧取得部12は、空気圧センサ2Lおよび2Rから空気圧のデータを取得する。空気圧取得部12は、所定の周期で空気圧のデータを取得する。空気圧取得部12が取得した空気圧のデータは、記憶部20に記憶される。入出力部(I/O)40は、空気圧センサ2L、2Rなどのデータを入力する入力部として機能する。
図9は、空気圧センサ2(2L、2R)を設ける位置の例を示す図である。本例において、車両52は前輪が1軸2輪で、後輪が1軸4輪である。本例において、空気圧センサ2Lは、温度センサ1Lと同様に、各タイヤ内部に設けられる。本例において、空気圧センサ2Rは、温度センサ1Rと同様に、各タイヤ内部に設けられる。制御部10は、温度センサ1Lおよび1R、空気圧センサ2Lおよび2Rのデータを無線で取得する。制御部10は、各センサからデータを直接取得してもよいし、中継器を設けておき、各センサから中継器を経由してデータを取得してもよい。なお、図9において、記憶部20については、図示を省略している。
図10は、空気圧センサ2Lおよび2Rを設ける位置の他の例を示す図である。本例において、車両53は前輪が1軸2輪で、後輪が2軸8輪である。本例において、空気圧センサ2Lは、温度センサ1Lと同様に、各タイヤ内部に設けられる。本例において、空気圧センサ2Rは、温度センサ1Rと同様に、各タイヤ内部に設けられる。制御部10は、温度センサ1Lおよび1R、空気圧センサ2Lおよび2Rのデータを無線で取得する。制御部10は、各センサからデータを直接取得してもよいし、中継器を設けておき、各センサから中継器を経由してデータを取得してもよい。なお、図10において、記憶部20については、図示を省略している。
本実施形態では、温度センサを各タイヤに設けて各タイヤの温度を取得するとともに、空気圧センサを各タイヤに設けて各タイヤの空気圧を取得する。そして、取得した温度が温度判定のための閾値Tr1を超えているか否かを判定し、超えている場合はさらに取得した空気圧が空気圧の異常性判定のための閾値Arを超えているか否かを判定する。取得した空気圧が上記閾値Arを超えていない場合は閾値Tr2を用いて同じ車軸の対称位置のタイヤの温度差を判定する。空気圧が異常であり、上記閾値ARを超えている場合はより高い閾値Tr2’を用いて同じ車軸の対称位置のタイヤの温度差を判定する。
[動作例]
図11は、第2実施形態によるタイヤ故障予知システム100Aの動作例を示すフローチャートである。第2実施形態によるタイヤ故障予知システム100Aは、車両に装着されているタイヤそれぞれについて、図11に示すフローチャートに沿って処理を行う。タイヤ故障予知システム100Aは、図11に示すフローチャートに沿った処理を周期的に行う。
タイヤ故障予知システム100Aは、温度センサ1L、1R、空気圧センサ2L、2Rによってデータを取得する(ステップS101)。次に、タイヤ故障予知システム100Aの判定部13は、取得した各データの温度Tが所定の閾値Tr1を超えているか否か判定する(ステップS103)。
ステップS103において、判定部13は、温度Tが所定の閾値Tr1を超えていると判定した場合(ステップS103においてYes)、ステップS105の処理に進む。
ステップS105において、判定部13は、取得した空気圧A同士の差すなわち空気圧差ASが所定の閾値Arを超えているか否か判定する(ステップS105)。ステップS105において、判定部13は、空気圧差ASが所定の閾値Arを超えていないと判定した場合(ステップS105においてNo)、ステップS107の処理に進む。
ステップS107において、判定部13は、温度センサ1Lのデータと温度センサ1Rのデータとの温度差TSが所定の温度差の閾値Tr2を超えているか否か判定する(ステップS107)。ステップS107において、判定部13が、温度差TSが閾値Tr2を超えていると判定した場合(ステップS107においてYes)、警報部30は警報を出力し(ステップS109)、タイヤ故障予知システム100Aは処理を終了する(ステップS111)。その後、タイヤ故障予知システム100Aは、車両に装着されている、他のタイヤについてのデータを処理の対象とする。
一方、ステップS105において、判定部13は、空気圧差ASが所定の閾値Arを超えていないと判定した場合(ステップS105においてYes)、ステップS113の処理に進む。判定部13は、温度差の閾値Tr2を、より高い閾値Tr2’に変更し(ステップS113)、温度センサ1Lのデータと温度センサ1Rのデータとの温度差TSが変更後の閾値Tr2’を超えているか否か判定する(ステップS115)。
ステップS115において、判定部13が、温度差TSが閾値Tr2’を超えていると判定した場合(ステップS115においてYes)、警報部30は警報を出力し(ステップS109)、タイヤ故障予知システム100Aは処理を終了する(ステップS111)。その後、タイヤ故障予知システム100Aは、車両に装着されている、他のタイヤについてのデータを処理の対象とする。
なお、上記ステップS103において、判定部13が、温度Tが閾値Tr1を超えていないと判定した場合(ステップS103においてNo)、タイヤ故障予知システム100Aは処理を終了する(ステップS111)。この場合、タイヤ故障予知システム100Aは警報を出力しない。その後、タイヤ故障予知システム100Aは、車両に装着されている、他のタイヤについてのデータを処理の対象とする。
また、上記ステップS107において、判定部13が、温度差TSが閾値Tr2を超えていないと判定した場合(ステップS107においてNo)、タイヤ故障予知システム100Aは処理を終了する(ステップS111)。この場合、タイヤ故障予知システム100Aは警報を出力しない。その後、タイヤ故障予知システム100Aは、車両に装着されている、他のタイヤについてのデータを処理の対象とする。
上記ステップS115において、判定部13が、温度差TSが閾値Tr2’を超えていないと判定した場合(ステップS115においてNo)、タイヤ故障予知システム100Aは処理を終了する(ステップS111)。この場合、タイヤ故障予知システム100Aは警報を出力しない。その後、タイヤ故障予知システム100Aは、車両に装着されている、他のタイヤについてのデータを処理の対象とする。
以上のように、第2実施形態のタイヤ故障予知システムによれば、温度とともに空気圧も参照して判定を行うことにより、より精度の高い異常判定が可能となる。
なお、上記の処理において、空気圧センサによって取得した空気圧値を用いてもよいし、取得した値を温度換算した空気圧値を用いてもよい。つまり、空気圧センサによって取得した空気圧値を、所定温度(例えば、気温25℃)における空気圧値に換算し、換算された空気圧値同士の差を求めてもよい。
具体的には、判定部13は、空気圧センサ2L、2Rによってそれぞれ取得したデータを、所定温度(例えば、気温25℃)における空気圧値にそれぞれ変換する。判定部13は、換算された空気圧(以下、温度換算空気圧値と記す)同士の差をステップS105における空気圧差ASとし、所定の閾値Arを超えているか否かを判定する(ステップS105)。つまり、第1のタイヤの空気圧値は、第1の空気圧センサの検出値を所定温度で換算した第1の温度換算空気圧値であり、第2のタイヤの空気圧値は、第2の空気圧センサの検出値を所定温度で換算した第2の温度換算空気圧値であり、判定部13は、第1の温度換算空気圧値と第2の温度換算空気圧値との差である空気圧差ASが所定の閾値Arを超えている場合には、第1温度差閾値よりも高い第2温度差閾値を用いて判定を行う。
判定部13は、空気圧センサによって取得した空気圧値を温度換算空気圧値に変換する際、記憶部20内のプログラム21を用いて、例えば、以下の式(G1)によって変換する。
温度換算空気圧値(タイヤゲージ圧力)[kPa]
=(タイヤゲージ圧力[kPa]+大気圧[kPa])/タイヤ絶対温度[K]×最低気温(絶対温度)[K]−大気圧[kPa] …(G1)
なお、絶対温度[K]=セルシウス温度[℃]+273.15[K]であり、大気圧=101.33[kPa]である。
式(G1)において、大気圧は、気圧計(図示せず)によって取得できる。最低外気温は、温度計(図示せず)によって取得できる。1[atm]=101.325[kPa]である。なお、空気圧センサによって取得した空気圧値を温度換算空気圧値に変換するためのテーブルを記憶部20に記憶しておき、そのテーブルを参照して空気圧値を温度換算空気圧値に変換してもよい。
温度換算空気圧値を用いることにより、以下の効果が得られる。すなわち、同一雰囲気温度環境において、走行前に空気圧センサ2L、2Rによってそれぞれ取得される2つのタイヤの空気圧値が同じであっても、走行中にタイヤが発熱して2つのタイヤに温度差が発生する場合がある。タイヤが故障した場合も2つのタイヤに温度差が発生する。このような場合に、その温度差によって見かけ上、空気圧値にも差が出ることがある。すなわち、温度が高い方が、空気圧の上昇が大きくなり、閾値Arを用いた判定によって正しく判定されない可能性がある。そこで、上述したように、温度換算空気圧値を求め、それらの空気圧差ASについて、所定の閾値Arを超えているか否かを判定することにより、正しい判定を行うことができる。
[第3実施形態]
以下、第3実施形態によるタイヤ故障予知システムについて説明する。
[構成]
図12は、第3実施形態によるタイヤ故障予知システム100Bの構成を示すブロック図である。図12において、タイヤ故障予知システム100Bは、上述した第2実施形態によるタイヤ故障予知システム100Aの制御部10に温度差平均値算出部14を追加した構成になっている。制御部10のCPUが、記憶部20内のプログラムを読み込んで実行することにより、温度差平均値算出部14の機能が実現される。なお、制御部10の内部に記憶部20が設けられ、制御部10と記憶部20とが一体になっていてもよい。
温度差平均値算出部14は、温度取得部11が取得した温度のデータについて、対称位置毎に第1のタイヤの温度と第2のタイヤの温度との差すなわち温度差を算出する。温度差平均値算出部14は、車両に装着されているすべてのタイヤについて、同様に温度差を算出する。さらに、温度差平均値算出部14は、それら温度差の平均値TSaveを算出する。
本実施形態では、走行中の車両において、各タイヤPに装着された温度センサ1L、1Rから、温度Tのデータを所定の周期で取得する。そして、同じ車軸の対称位置に装着された第1のタイヤと第2のタイヤとの温度差TSを算出する。対称位置毎の温度差は、上記の式(F0)によって算出する。
また、本実施形態では、同じ車軸の対称位置に装着されたタイヤ毎の温度差の平均値である、温度差平均値TSaveを算出する。温度差平均値TSaveは、各対称位置の温度差TSの合計値を、対称位置の数(図2の場合は「3」、図4の場合は「5」)で除することによって算出できる。
本実施形態では、第2実施形態においてタイヤが異常であると判定しない場合でも、下記の条件(1)から条件(3)を満たす場合に、タイヤが異常であると判定し、警報を出力する。
条件(1):いずれかのタイヤの温度が予め設定した閾値Tr1を超えている。すなわち、
T(Pxy)>Tr1 …(F1)
である。式(F1)において、閾値Tr1は、50℃以上80℃以下が好ましい。
条件(2):上記の条件(1)で閾値Tr1を超えたタイヤ(第1のタイヤ)について、対称位置のタイヤ(第2のタイヤ)との相対温度差TSが所定の閾値Tr2を超えている。すなわち、
|TSx|>Tr2 …(F2)
である。式(F2)において、閾値Tr2は、3℃以上5℃以下が好ましい。
なお、上記の条件(2)には、
|TSx|>Tr2’ …(F2’)
である場合も含む。
条件(3):上記の条件(2)で閾値Tr2を超えたタイヤにおいて、相対温度差TSと同じ車両のすべてのタイヤの温度差平均値TSaveとの差が、予め設定した閾値Tr3を超えている。すなわち、
|TSx−TSave|>Tr3 …(F3)
である。式(F3)において、x=1、2、3…である。式(F3)において、閾値Tr3は、3℃以上5℃以下が好ましい。
以上の処理を行うことにより、例えば、日射や左右の偏荷重などによる車両全体の温度の左右非対称性の影響を除外できる。例えば、車両の左側に日光が長時間当たっている場合において、上記の処理を行うことにより、温度の左右非対称性の影響を除外できる。
[動作例]
図13は、第3実施形態によるタイヤ故障予知システム100Bの動作例を示すフローチャートである。図13において、ステップS101からステップS107までの処理は、図11を参照して説明した処理と同様である。図13の処理においては、図11を参照して説明した処理に、ステップS117およびS119の処理が追加されている。タイヤ故障予知システム100Bは、図13に示すフローチャートに沿った処理を周期的に行う。
ステップS103において、判定部13が、温度Tが閾値Tr1を超えていないと判定した場合(ステップS103においてNo)、ステップS117の処理に進む。また、ステップS107において、判定部13が、温度差TSが閾値Tr2を超えていないと判定した場合(ステップS107においてNo)、ステップS117の処理に進む。
ステップS117において、温度差平均値算出部14は、温度差平均値TSaveを算出する(ステップS117)。次に、判定部13は、温度差と温度差平均値TSaveとの差の絶対値が所定の閾値Tr3を超えているか否かを判定する(ステップS119)。上記の差の絶対値が所定の閾値Tr3を超えていると判定した場合(ステップS119においてYes)、警報部30は警報を出力し(ステップS109)、タイヤ故障予知システム100Bは処理を終了する(ステップS111)。その後、タイヤ故障予知システム100Bは、車両に装着されている、他のタイヤについてのデータを処理の対象とする。
一方、上記の差の絶対値が所定の閾値Tr3を超えていないと判定した場合(ステップS119においてNo)、タイヤ故障予知システム100Bは処理を終了する(ステップS111)。この場合、タイヤ故障予知システム100Bは警報を出力しない。その後、タイヤ故障予知システム100Bは、車両に装着されている、他のタイヤについてのデータを処理の対象とする。
以上のように、第3実施形態のタイヤ故障予知システムによれば、温度差平均値TSaveを用いて判定を行うことにより、より精度の高い異常判定が可能となる。
[第4実施形態]
以下、第4実施形態によるタイヤ故障予知システムについて説明する。
[構成]
第4実施形態においては、車両の外気温を取得し、温度センサ1Lおよび1Rから取得した温度のデータを補正する。
図14は、気温センサ3を設ける位置の例を示す図である。気温センサ3は、車両54の発熱体から離れた位置に設けられる。車両54において、エンジン、タイヤは発熱体であるため、これらから離れた位置に気温センサ3が設けられる。例えば、気温センサ3は、車両のボディに設けられる。図14において、本例の気温センサ3は、車両54の先頭位置に設けられる。気温センサ3は、車両54の外気温を検出する。気温センサ3は、検出した外気温のデータを出力する。
図15は、第4実施形態によるタイヤ故障予知システム100Cの構成を示すブロック図である。図15において、タイヤ故障予知システム100Cは、上述した第2実施形態によるタイヤ故障予知システム100Aに気温センサ3を追加し、制御部10に温度差補正部15を追加した構成になっている。制御部10のCPUが、記憶部20内のプログラムを読み込んで実行することにより、温度差補正部15の機能が実現される。なお、制御部10の内部に記憶部20が設けられ、制御部10と記憶部20とが一体になっていてもよい。
温度取得部11は、温度センサ1Lおよび1Rならびに気温センサ3からデータを取得する。温度取得部11は、所定の周期で温度のデータを取得する。なお、入出力部(I/O)40は、温度センサ1Lおよび1Rならびに気温センサ3などのデータを入力する入力部として機能する。
温度差補正部15は、温度センサ1Lおよび1Rから取得した温度のデータを、外気温のデータによって補正する。具体的には、温度差補正部15は、温度センサ1Lおよび1Rから取得した温度のデータと、外気温のデータとの差の絶対値を求める。
本実施形態では、走行中の車両において、各タイヤPに装着された温度センサ1L、1Rから、温度Tのデータを所定の周期で取得する。そして、同じ車軸の対称位置に装着された第1のタイヤと第2のタイヤとの温度差TSを算出する。対称位置毎の温度差は、式(F0)によって算出する。
TSx=T(PxL)−T(PxR) …(F0)
ただし、式(F0)において、x=1、2、3…である。式(F0)において、T(PxL)は車両の左側に装着されたタイヤの温度であり、T(PxR)は車両の右側に装着されたタイヤの温度である。さらに、本実施形態では、気温センサ3により、気温Taのデータを取得する。
本実施形態では、下記の条件(1’)および条件(2)を満たす場合に、タイヤが異常であると判定し、警報を出力する。
条件(1’):いずれかのタイヤの温度を気温Taで補正した温度が、予め設定した閾値Tr1’より大きい。すなわち、
|T(Pxy)−Ta|> Tr1’ …(F1’)
である。式(F1’)において、x=1、2、3…、yはLまたはRである。式(F1’)において、閾値Tr1’は、30℃以上50℃以下が好ましい。
条件(2):上記の条件(1’)で閾値を超えたタイヤ(第1のタイヤ)について、対称位置のタイヤ(第2のタイヤ)との温度差TSが所定の閾値Tr2を超えている。すなわち、
|TSx|>Tr2 …(F2)
である。式(F2)において、x=1、2、3…である。式(F2)において、閾値Tr2は、3℃以上5℃以下が好ましい。
なお、上記の条件(2)には、
|TSx|>Tr2’ …(F2’)
である場合も含む。
車両の外部の気温で補正を行うことにより、タイヤの温度そのままを用いて判定を行う場合に比べて、より精度の高い異常判定が可能となる。
[動作例]
図16は、第4実施形態によるタイヤ故障予知システム100Cの動作例を示すフローチャートである。第4実施形態によるタイヤ故障予知システム100Cは、車両に装着されているタイヤそれぞれについて、図16に示すフローチャートに沿って処理を行う。タイヤ故障予知システム100Cは、図16に示すフローチャートに沿った処理を周期的に行う。
タイヤ故障予知システム100Cは、温度センサ1L、1R、空気圧センサ2L、2Rによってデータを取得する(ステップS101)。また、タイヤ故障予知システム100Cは、気温センサ3から、外気温Taのデータを取得する(ステップS102)。
次に、タイヤ故障予知システム100Cの判定部13は、取得した各データの温度Tと外気温Taのデータとの差の絶対値が所定の閾値Tr1’を超えているか否か判定する(ステップS104)。
ステップS104において、判定部13は、温度Tと外気温Taのデータとの差の絶対値が閾値Tr1’を超えていると判定した場合(ステップS104においてYes)、ステップS105の処理に進む。ステップS105以降の処理は、図11を参照して説明した処理と同様である。
なお、上記ステップS104において、判定部13が、温度Tと外気温Taのデータとの差の絶対値が閾値Tr1’を超えていないと判定した場合(ステップS104においてNo)、タイヤ故障予知システム100Cは処理を終了する(ステップS111)。この場合、タイヤ故障予知システム100Cは警報を出力しない。その後、タイヤ故障予知システム100Cは、車両に装着されている、他のタイヤについてのデータを処理の対象とする。
以上のように、第4実施形態のタイヤ故障予知システムによれば、外気温で補正することにより、より高い精度で判定を行うことができる。
[第5実施形態]
以下、第5実施形態によるタイヤ故障予知システムについて説明する。
[構成]
図17は、第5実施形態によるタイヤ故障予知システム100Dの構成を示すブロック図である。図17において、タイヤ故障予知システム100Dは、上述した第2実施形態によるタイヤ故障予知システム100Aの制御部10に温度変化速度算出部16と、温度変化速度比算出部16Aとを追加した構成になっている。制御部10のCPUが、記憶部20内のプログラムを読み込んで実行することにより、温度変化速度算出部16、温度変化速度比算出部16Aの機能が実現される。なお、制御部10の内部に記憶部20が設けられ、制御部10と記憶部20とが一体になっていてもよい。
温度変化速度算出部16は、あるタイヤ(例えば、第1のタイヤ)について、所定期間(例えば、時刻t1から時刻t2までの間)における温度変化速度KTを算出する。温度変化速度比算出部16Aは、温度変化速度KTを基に、同じ車軸の対称位置に装着されているタイヤ(例えば、第1のタイヤ、第2のタイヤ)について、温度変化速度比KTHを算出する。
本実施形態では、走行中の車両において、各タイヤPに装着された温度センサ1L、1Rから、温度Tのデータを所定の周期で取得する。そして、同じ車軸の対称位置に装着された第1のタイヤと第2のタイヤとの温度差TSを算出する。対称位置毎の温度差は、上記の式(F0)によって算出する。
また、本実施形態では、同じ車軸の対称位置に装着されているタイヤにおける温度変化速度KTを算出する。時刻t1から時刻t2までの間における温度変化速度KTは、
KT(Px)=T(Px@t2)−T(Px@t1)/(t2−t1) …(F4)
によって算出する。T(Px@t1)は時刻t1における温度、T(Px@t2)は時刻t2における温度である。さらに、本実施形態では、温度変化速度KTを基に、温度変化速度比KTHを算出する。温度変化速度比KTHは、
KTHx=KT(PxL)/KT(PxR) …(F5)
によって算出する。
本実施形態では、第2実施形態においてタイヤが異常であると判定しない場合でも、下記の条件(4)および条件(5)を満たす場合に、タイヤが異常であると判定し、警報を出力する。
条件(4):いずれかのタイヤの時系列の温度データにおける差分値から求めた温度変化速度が、予め設定した閾値KTr1を超えている。すなわち、
KT(Px)>KTr1 …(F6)
である。式(F6)において、閾値KTr1は、例えば、0.3(℃/min)であることが好ましい。
条件(5):上記の条件(4)で閾値KTr1を超えた装着位置に関する温度変化速度比KTHが、予め設定した閾値KTr2を超えている。すなわち、
KTHx>KTr2 …(F7)
である。式(F7)において、閾値KTr2は、例えば、1.1であることが好ましい。
[動作例]
図18は、第5実施形態によるタイヤ故障予知システム100Dの動作例を示すフローチャートである。図18において、ステップS101からステップS107までの処理は、図11を参照して説明した処理と同様である。図18の処理においては、図11を参照して説明した処理に、ステップS121、S123、S125およびS127の処理が追加されている。タイヤ故障予知システム100Dは、図18に示すフローチャートに沿った処理を周期的に行う。
ステップS103において、判定部13が、温度Tが閾値Tr1を超えていないと判定した場合(ステップS103においてNo)、ステップS121の処理に進む。また、ステップS107において、判定部13が、温度差TSが閾値Tr2を超えていないと判定した場合(ステップS107においてNo)、ステップS121の処理に進む。
ステップS121において、温度変化速度算出部16は、温度変化速度KTを算出する(ステップS121)。また、温度変化速度比算出部16Aは、温度変化速度比KTHを算出する(ステップS123)。次に、判定部13は、温度変化速度KTが所定の閾値KTr1を超えているか否かを判定する(ステップS125)。
温度変化速度KTが所定の閾値KTr1を超えていると判定した場合(ステップS125においてYes)、判定部13は、温度変化速度比KTHが所定の閾値KTr2を超えているか否かを判定する(ステップS127)。
温度変化速度比KTHが所定の閾値KTr2を超えていると判定した場合(ステップS127においてYes)、警報部30は警報を出力し(ステップS109)、タイヤ故障予知システム100Dは処理を終了する(ステップS111)。その後、タイヤ故障予知システム100Dは、車両に装着されている、他のタイヤについてのデータを処理の対象とする。
ステップS125において温度変化速度KTが所定の閾値KTr1を超えていないと判定した場合(ステップS125においてNo)、または、ステップS127において温度変化速度比KTHが所定の閾値KTr2を超えていないと判定した場合(ステップS127においてNo)、タイヤ故障予知システム100Dは処理を終了する(ステップS111)。この場合、タイヤ故障予知システム100Dは警報を出力しない。その後、タイヤ故障予知システム100Dは、車両に装着されている、他のタイヤについてのデータを処理の対象とする。
以上のように、第5実施形態のタイヤ故障予知システムによれば、温度変化速度を用いて判定を行うことにより、より精度の高い異常判定が可能となる。
[第6実施形態]
以下、第6実施形態によるタイヤ故障予知システムについて説明する。
[構成]
図19は、第6実施形態によるタイヤ故障予知システム100Eの構成を示すブロック図である。図19において、タイヤ故障予知システム100Eは、上述した第5実施形態によるタイヤ故障予知システム100Dの制御部10に温度変化速度比平均値算出部17を追加した構成になっている。制御部10のCPUが、記憶部20内のプログラムを読み込んで実行することにより、温度変化速度比平均値算出部17の機能が実現される。なお、制御部10の内部に記憶部20が設けられ、制御部10と記憶部20とが一体になっていてもよい。
温度変化速度比平均値算出部17は、温度変化速度比の平均値を算出する。温度変化速度比平均値算出部17は、温度変化速度KTを基に、温度変化速度比KTHを算出し、さらに、温度変化速度比KTHを基に、その平均値である温度変化速度比平均値KTHaveを算出する。
本実施形態では、走行中の車両において、各タイヤPに装着された温度センサ1L、1Rから、温度Tのデータを所定の周期で取得する。そして、同じ車軸の対称位置に装着された第1のタイヤと第2のタイヤとの温度差TSを算出する。対称位置毎の温度差は、式(F0)によって算出する。
また、本実施形態では、同じ車軸の対称位置に装着されているタイヤにおける温度変化速度KTを算出する。時刻t1から時刻t2までの間における温度変化速度KTは、
KT(Px)=T(Px@t2)−T(Px@t1)/(t2−t1) …(F4)
によって算出する。T(Px@t1)は時刻t1における温度、T(Px@t2)は時刻t2における温度である。
さらに、本実施形態では、温度変化速度KTを基に、温度変化速度比KTHを算出する。温度変化速度比KTHは、
KTHx=KT(PxL)/KT(PxR) …(F5)
によって算出する。
そして、本実施形態では、温度変化速度比KTHを基に、その平均値である温度変化速度比平均値KTHaveを算出する。温度変化速度比平均値KTHaveは、各対称位置の温度変化速度比KTHの合計値を、対称位置の数(図2の場合は「3」、図4の場合は「5」)で除することによって算出できる。
本実施形態では、第2実施形態においてタイヤが異常であると判定しない場合でも、下記の条件(4)、条件(5)および条件(6)を満たす場合に、タイヤが異常であると判定し、警報を出力する。
条件(4):いずれかのタイヤの時系列の温度データにおける差分値から求めた温度変化速度が、予め設定した閾値KTr1を超えている。すなわち、
KT(Px)>KTr1 …(F6)
である。式(F6)において、閾値KTr1は、例えば、0.3(℃/min)であることが好ましい。
条件(5):上記の条件(4)で閾値KTr1を超えた装着位置に関する温度変化速度比が、予め設定した閾値KTr2を超えている。すなわち、
KTHx>KTr2 …(F7)
である。式(F7)において、閾値KTr2は、例えば、1.1であることが好ましい。
条件(6):上記の条件(5)で閾値KTr2を超えた装着位置に関する温度変化速度比と全平均温度比との比が、予め設定した閾値KTr3を超えている。すなわち、
KTHx/KTHave>KTr3 …(F8)
である。式(F8)において、閾値KTr3は、例えば、1.1であることが好ましい。
[動作例]
図20は、第6実施形態によるタイヤ故障予知システム100Eの動作例を示すフローチャートである。図20において、ステップS101からステップS123までの処理は、図18を参照して説明した処理と同様である。図20の処理においては、図18を参照して説明した処理に、ステップS124およびS129の処理が追加されている。タイヤ故障予知システム100Eは、図20に示すフローチャートに沿った処理を周期的に行う。
ステップS103において、判定部13が、温度Tが閾値Tr1を超えていないと判定した場合(ステップS103においてNo)、ステップS121の処理に進む。また、ステップS107において、判定部13が、温度差TSが閾値Tr2を超えていないと判定した場合(ステップS107においてNo)、ステップS121の処理に進む。
ステップS121において、温度変化速度算出部16は、温度変化速度KTを算出する(ステップS121)。また、温度変化速度比算出部16Aは、温度変化速度比KTHを算出する(ステップS123)。さらに、温度変化速度比平均値算出部17は、温度変化速度比平均値KTHaveを算出する(ステップS124)。次に、判定部13は、温度変化速度KTが所定の閾値KTr1を超えているか否かを判定する(ステップS125)。
温度変化速度KTが所定の閾値KTr1を超えていると判定した場合(ステップS125においてYes)、判定部13は、温度変化速度比KTHが所定の閾値KTr2を超えているか否かを判定する(ステップS127)。温度変化速度比KTHが所定の閾値KTr2を超えていると判定した場合(ステップS127においてYes)、判定部13は、温度変化速度比平均値KTHaveに対する、温度変化速度比KTHの比が所定の閾値KTr3を超えているか否かを判定する(ステップS129)。
上記の比が所定の閾値KTr3を超えていると判定した場合(ステップS129においてYes)、警報部30は警報を出力し(ステップS109)、タイヤ故障予知システム100Eは処理を終了する(ステップS111)。その後、タイヤ故障予知システム100Eは、車両に装着されている、他のタイヤについてのデータを処理の対象とする。
ステップS129において上記の比が所定の閾値KTr3を超えていないと判定した場合(ステップS129においてNo)、タイヤ故障予知システム100Eは処理を終了する(ステップS111)。この場合、タイヤ故障予知システム100Eは警報を出力しない。その後、タイヤ故障予知システム100Eは、車両に装着されている、他のタイヤについてのデータを処理の対象とする。
なお、図18を参照して説明した処理と同様に、ステップS125において温度変化速度KTが所定の閾値KTr1を超えていないと判定した場合(ステップS125においてNo)、または、ステップS127において温度変化速度比KTHが所定の閾値KTr2を超えていないと判定した場合(ステップS127においてNo)、タイヤ故障予知システム100Eは処理を終了する(ステップS111)。この場合、タイヤ故障予知システム100Eは警報を出力しない。その後、タイヤ故障予知システム100Eは、車両に装着されている、他のタイヤについてのデータを処理の対象とする。
以上のように、第6実施形態のタイヤ故障予知システムによれば、温度変化速度比を用いて判定を行うことにより、より精度の高い異常判定が可能となる。
[第7実施形態]
以下、第7実施形態によるタイヤ故障予知システムについて説明する。
[構成]
図21は、第7実施形態によるタイヤ故障予知システム100Fの構成を示すブロック図である。図21において、タイヤ故障予知システム100Fは、上述した第2実施形態によるタイヤ故障予知システム100Aの制御部10に正常時温度差算出部18を追加した構成になっている。制御部10のCPUが、記憶部20内のプログラムを読み込んで実行することにより、正常時温度差算出部18の機能が実現される。なお、制御部10の内部に記憶部20が設けられ、制御部10と記憶部20とが一体になっていてもよい。
正常時温度差算出部18は、同じ車軸の対称位置に装着されたタイヤの正常時の温度差TSMを算出する。
本実施形態では、走行中の車両において、各タイヤPに装着された温度センサ1L、1Rから、温度Tのデータを所定の周期で取得する。そして、同じ車軸の対称位置に装着された第1のタイヤと第2のタイヤとの温度差TSを算出する。対称位置毎の温度差は、上記の式(F0)によって算出する。
また、本実施形態では、所定期間の温度のデータに基づいて、同じ車軸の対称位置に装着されたタイヤの正常時の温度差TSMを算出する。所定期間は、運行オペレーションの1サイクルを含む期間が好ましい。
本実施形態では、第2実施形態においてタイヤが異常であると判定しない場合でも、下記の条件(1)および条件(7)を満たす場合に、タイヤが異常であると判定し、警報を出力する。
条件(1):いずれかのタイヤの温度が予め設定した閾値Tr1を超えている。すなわち、
T(Pxy)>Tr1 …(F1)
である。式(F1)において、閾値Tr1は、50℃以上80℃以下が好ましい。
条件(7):上記の条件(1)で閾値Tr1を超えたタイヤに関する装着位置温度差TSと、正常時の温度差TSMとの差の絶対値が、予め設定した閾値Tr4を超えている。すなわち、
|TSx−TSMx|>Tr4 …(F9)
である。式(F9)において、閾値Tr4は、3℃以上5℃以下が好ましい。
[動作例]
図22は、第7実施形態によるタイヤ故障予知システム100Fの動作例を示すフローチャートである。図22において、ステップS101からステップS107までの処理は、図11を参照して説明した処理と同様である。図22の処理においては、図11を参照して説明した処理に、ステップS122およびS135の処理が追加されている。タイヤ故障予知システム100Fは、図22に示すフローチャートに沿った処理を周期的に行う。
ステップS103において、判定部13が、温度Tが閾値Tr1を超えていないと判定した場合(ステップS103においてNo)、ステップS122の処理に進む。また、ステップS107において、判定部13が、温度差TSが閾値Tr2を超えていないと判定した場合(ステップS107においてNo)、ステップS122の処理に進む。
ステップS122において、正常時温度差算出部18は、正常時の温度差TSMを算出する(ステップS122)。次に、判定部13は、温度差TSと正常時の温度差TSMとの差の絶対値が所定の閾値Tr4を超えているか否かを判定する(ステップS135)。
上記の差の絶対値が所定の閾値Tr4を超えていると判定した場合(ステップS135においてYes)、警報部30は警報を出力し(ステップS109)、タイヤ故障予知システム100Fは処理を終了する(ステップS111)。その後、タイヤ故障予知システム100Fは、車両に装着されている、他のタイヤについてのデータを処理の対象とする。
ステップS135において、上記の差の絶対値が所定の閾値Tr4を超えていないと判定した場合(ステップS135においてNo)、タイヤ故障予知システム100Fは処理を終了する(ステップS111)。この場合、タイヤ故障予知システム100Fは警報を出力しない。その後、タイヤ故障予知システム100Fは、車両に装着されている、他のタイヤについてのデータを処理の対象とする。
以上のように、第7実施形態のタイヤ故障予知システムによれば、所定期間の正常時温度差を基準にして判定を行うことにより、より精度の高い異常判定が可能となる。
[第8実施形態]
以下、第8実施形態によるタイヤ故障予知システムについて説明する。
[構成]
図23は、第8実施形態によるタイヤ故障予知システム100Gの構成を示すブロック図である。図23において、タイヤ故障予知システム100Gは、上述した第2実施形態によるタイヤ故障予知システム100Aの制御部10に温度変化速度算出部16と、温度変化速度比算出部16Aと、正常時温度変化速度比算出部19とを追加した構成になっている。制御部10のCPUが、記憶部20内のプログラムを読み込んで実行することにより、温度変化速度算出部16、正常時温度変化速度比算出部19の機能が実現される。なお、制御部10の内部に記憶部20が設けられ、制御部10と記憶部20とが一体になっていてもよい。
温度変化速度算出部16は、あるタイヤ(例えば、第1のタイヤ)について、所定期間(例えば、時刻t1から時刻t2までの間)における温度変化速度KTを算出する。温度変化速度比算出部16Aは、温度変化速度KTを基に、同じ車軸の対称位置に装着されているタイヤ(例えば、第1のタイヤ、第2のタイヤ)について、温度変化速度比KTHを算出する。正常時温度変化速度比算出部19は、所定期間の温度変化速度比KTHに基づいて、正常時の温度変化速度比KTHMを算出する。所定期間は、運行オペレーションの1サイクルを含む期間が好ましい。
本実施形態では、走行中の車両において、各タイヤPに装着された温度センサ1L、1Rから、温度Tのデータを所定の周期で取得する。そして、同じ車軸の対称位置に装着された第1のタイヤと第2のタイヤとの温度差TSを算出する。対称位置毎の温度差は、上記の式(F0)によって算出する。
また、本実施形態では、同じ車軸の対称位置に装着されているタイヤにおける温度変化速度KTを算出する。時刻t1から時刻t2までの間における温度変化速度KTは、上記の式(F4)によって算出する。さらに、本実施形態では、温度変化速度KTを基に、温度変化速度比KTHを算出する。温度変化速度比KTHは、上記の式(F5)によって算出する。そして、本実施形態では、所定期間の温度変化速度比KTHに基づいて、正常時の温度変化速度比KTHMを算出する。
本実施形態では、第2実施形態においてタイヤが異常であると判定しない場合でも、下記の条件(4)および条件(8)を満たす場合に、タイヤが異常であると判定し、警報を出力する。
条件(4):いずれかのタイヤの時系列の温度データにおける差分値から求めた温度変化速度が、予め設定した閾値KTr1を超えている。すなわち、
KT(Px)>KTr1 …(F6)
である。式(F6)において、閾値KTr1は、例えば、0.3(℃/min)であることが好ましい。
条件(8):上記の条件(1)で閾値KTr1を超えた装着位置に関する温度変化速度比と、正常時の温度変化速度比KTHMとの比KTH/KTHMが、予め設定した閾値KTr2を超えている。すなわち、
KTH/KTHM>KTr2 …(F7)
である。式(F7)において、閾値KTr2は、例えば、1.1であることが好ましい。
[動作例]
図24は、第8実施形態によるタイヤ故障予知システム100Gの動作例を示すフローチャートである。図24において、ステップS101からステップS107までの処理は、図11を参照して説明した処理と同様である。図24の処理においては、図11を参照して説明した処理に、ステップS121、S123、S126、S125およびS128の処理が追加されている。タイヤ故障予知システム100Gは、図24に示すフローチャートに沿った処理を周期的に行う。
ステップS103において、判定部13が、温度Tが閾値Tr1を超えていないと判定した場合(ステップS103においてNo)、ステップS121の処理に進む。また、ステップS107において、判定部13が、温度差TSが閾値Tr2を超えていないと判定した場合(ステップS107においてNo)、ステップS121の処理に進む。
ステップS121において、温度変化速度算出部16は、温度変化速度KTを算出する(ステップS121)。また、温度変化速度比算出部16Aは、温度変化速度比KTHを算出する(ステップS123)。さらに、正常時温度変化速度比算出部19は、正常時の温度変化速度比KTHMを算出する(ステップS126)。次に、判定部13は、温度変化速度KTが所定の閾値KTr1を超えているか否かを判定する(ステップS125)。
温度変化速度KTが所定の閾値KTr1を超えていると判定した場合(ステップS125においてYes)、判定部13は、正常時の温度変化速度比KTHMに対する、温度変化速度比KTHの比が所定の閾値KTr2を超えているか否かを判定する(ステップS128)。
上記の比が所定の閾値KTr2を超えていると判定した場合(ステップS128においてYes)、警報部30は警報を出力し(ステップS109)、タイヤ故障予知システム100Gは処理を終了する(ステップS111)。その後、タイヤ故障予知システム100Gは、車両に装着されている、他のタイヤについてのデータを処理の対象とする。
ステップS128において上記の比が所定の閾値KTr2を超えていないと判定した場合(ステップS128においてNo)、タイヤ故障予知システム100Gは処理を終了する(ステップS111)。この場合、タイヤ故障予知システム100Gは警報を出力しない。その後、タイヤ故障予知システム100Gは、車両に装着されている、他のタイヤについてのデータを処理の対象とする。
以上のように、第8実施形態のタイヤ故障予知システムによれば、所定期間の正常時温度変化速度比を基準にして判定を行うことにより、より精度の高い異常判定が可能となる。
[第9実施形態]
以下、第9実施形態によるタイヤ故障予知システムについて説明する。
[構成]
図25は、第9実施形態によるタイヤ故障予知システム100Hの構成を示すブロック図である。図25において、タイヤ故障予知システム100Hは、上述した第5実施形態によるタイヤ故障予知システム100Dの制御部10において、他の温度取得部11Aを用いた構成になっている。制御部10のCPUが、記憶部20内のプログラムを読み込んで実行することにより、温度取得部11Aの機能が実現される。なお、制御部10の内部に記憶部20が設けられ、制御部10と記憶部20とが一体になっていてもよい。
温度取得部11Aは、温度センサ1Lおよび1Rから温度のデータを取得する。温度取得部11Aは、所定の周期で温度のデータを取得する。また、温度取得部11Aは、タイヤの温度が予め設定した閾値Tr1より大きく、かつ、対称位置のタイヤ温度の差が、閾値Tr2を超えている場合に、温度のデータを取得する周期を短くする。
本実施形態では、走行中の車両において、各タイヤPに装着された温度センサ1L、1Rから、温度Tのデータを所定の周期で取得する。そして、同じ車軸の対称位置に装着された第1のタイヤと第2のタイヤとの温度差TSを算出する。対称位置毎の温度差は、上記の式(F0)によって算出する。
本実施形態では、下記の条件(1)および条件(2)を満たす場合に、温度のデータを取得する周期(以下、温度データサンプリング間隔と呼ぶ)を変更する。本実施形態では、温度データサンプリング間隔を短くする。短くした後の温度データサンプリング間隔は、1分以下の間隔とすることが好ましい。
条件(1):いずれかのタイヤの温度が予め設定した閾値Tr1を超えている。すなわち、
T(Pxy)>Tr1 …(F1)
である。式(F1)において、閾値Tr1は、50℃以上80℃以下が好ましい。
条件(2):上記の条件(1)で閾値Tr1を超えたタイヤ(第1のタイヤ)について、対称位置のタイヤ(第2のタイヤ)との相対温度差TSが所定の閾値Tr2を超えている。すなわち、
|TSx|>Tr2 …(F2)
である。式(F2)において、閾値Tr2は、3℃以上5℃以下が好ましい。
なお、上記の条件(2)には、
|TSx|>Tr2’ …(F2’)
である場合も含む。
本実施形態では、温度データサンプリング間隔を短くした状態で、走行中の車両において、各タイヤPに装着された温度センサ1L、1Rから、温度Tのデータを所定の周期で取得する。そして、同じ車軸の対称位置に装着された第1のタイヤと第2のタイヤとの温度差TSを算出する。対称位置毎の温度差は、上記の式(F0)によって算出する。
そして、本実施形態では、下記の条件(4)および条件(5)を満たす場合に、タイヤが異常であると判定し、警報を出力する。
条件(4):いずれかのタイヤの時系列の温度データにおける差分値から求めた温度変化速度が、予め設定した閾値KTr1を超えている。すなわち、
KT(Px)>KTr1 …(F6)
である。式(F6)において、閾値KTr1は、例えば、0.3(℃/min)であることが好ましい。
条件(5):上記の条件(4)で閾値KTr1を超えた装着位置に関する温度変化速度比KTHが、予め設定した閾値KTr2を超えている。すなわち、
KTHx>KTr2 …(F7)
である。式(F7)において、閾値KTr2は、例えば、1.1であることが好ましい。
以上のように、第9実施形態のタイヤ故障予知システムによれば、温度データサンプリング間隔を短くすることにより、より精度の高い異常判定が可能となる。また、第9実施形態のタイヤ故障予知システムによれば、装着位置毎の温度差と、温度変化速度との両方から異常判定を行うことにより、判定精度が向上する。
[動作例]
図26は、第9実施形態によるタイヤ故障予知システム100Hの動作例を示すフローチャートである。図26において、ステップS101からステップS107までの処理は、図11を参照して説明した処理と同様である。図26の処理においては、図11を参照して説明した処理に、ステップS108、S121、S123、S125およびS127の処理が追加されている。タイヤ故障予知システム100Hは、図26に示すフローチャートに沿った処理を周期的に行う。
ステップS107において、判定部13が、温度差TSが閾値Tr2を超えていると判定した場合(ステップS107においてYes)、ステップS108の処理に進む。ステップS108において、温度取得部11Aは、温度のデータを取得する周期を短くし(ステップS108)、ステップS120の処理に進む。
ステップS120において、タイヤ故障予知システム100Hは、温度センサ1L、1Rによってデータを取得し(ステップS120)、ステップS121の処理に進む。
ステップS121において、温度変化速度算出部16は、温度変化速度KTを算出する(ステップS121)。また、温度変化速度比算出部16Aは、温度変化速度比KTHを算出する(ステップS123)。次に、判定部13は、温度変化速度KTが所定の閾値KTr1を超えているか否かを判定する(ステップS125)。
温度変化速度KTが所定の閾値KTr1を超えていると判定した場合(ステップS125においてYes)、判定部13は、温度変化速度比KTHが所定の閾値KTr2を超えているか否かを判定する(ステップS127)。
温度変化速度比KTHが所定の閾値KTr2を超えていると判定した場合(ステップS127においてYes)、警報部30は警報を出力し(ステップS109)、タイヤ故障予知システム100Hは処理を終了する(ステップS111)。その後、タイヤ故障予知システム100Hは、車両に装着されている、他のタイヤについてのデータを処理の対象とする。
ステップS125において温度変化速度KTが所定の閾値KTr1を超えていないと判定した場合(ステップS125においてNo)、または、ステップS127において温度変化速度比KTHが所定の閾値KTr2を超えていないと判定した場合(ステップS127においてNo)、タイヤ故障予知システム100Hは処理を終了する(ステップS111)。この場合、タイヤ故障予知システム100Hは警報を出力しない。その後、タイヤ故障予知システム100Hは、車両に装着されている、他のタイヤについてのデータを処理の対象とする。
以上のように、第9実施形態のタイヤ故障予知システムによれば、温度データサンプリング間隔を短くして判定を行うことにより、より精度の高い異常判定が可能となる。
なお、再び上記の条件(1)および条件(2)を満たした場合には、温度データサンプリング間隔をさらに短くしてもよい。つまり、温度データサンプリング間隔を3種類設定しておき、2段階に短くなるようにしてもよい。
[タイヤ故障予知方法]
上述したタイヤ故障予知システムによると、次のようなタイヤ故障予知方法が実現される。すなわち、走行中の車両の同じ車軸の対称位置に装着されている第1のタイヤおよび第2のタイヤそれぞれの温度値を検出する第1および第2の温度センサがそれぞれ検出した温度値を取得する温度値取得ステップと、上記第1のタイヤの温度値が所定閾値を超えており、かつ、上記第1のタイヤの温度値と上記第2のタイヤの温度値との差である温度差が所定の第1温度差閾値を超えている場合に、上記第1のタイヤに故障の可能性があると判定する判定ステップと、を含むタイヤ故障予知方法が実現される。この方法によれば、より高い精度で異常判定を行い、故障を予知することができる。
また、上記第1のタイヤおよび上記第2のタイヤそれぞれの内部の空気圧値を検出する第1および第2の空気圧センサがそれぞれ検出した空気圧値を取得するステップをさらに含み、上記判定ステップにおいては、上記第1のタイヤの空気圧値と上記第2のタイヤの空気圧値との差である空気圧差が所定の閾値を超えている場合には、上記第1温度差閾値よりも高い第2温度差閾値を用いて判定を行うようにしてもよい。この方法によれば、より高い精度で異常判定を行い、故障を予知することができる。
[変形例]
以下、上述したタイヤ故障予知システムの変形例について説明する。
(変形例1)
温度および空気圧を取得している動作例のフローチャートにおいて、空気圧を取得せず、温度に基づいて処理を行うようにしてもよい。すなわち、図13、図18、図20、図22、図24および図26のフローチャートにおいて、空気圧を取得せず、取得した温度に基づいて処理を行うようにしてもよい。
(変形例2)
ダブルタイヤについては、2つのタイヤが同じ車輪に装着されているために、どちらのタイヤに異常が発生しているか特定できない場合も考えられる。このような場合、例えば、ダブルタイヤにおいて、温度の絶対値が大きいタイヤが異常であると判定することができる、例えば、2つのタイヤの温度差を求めれば、より高い温度のタイヤを特定することができる。
(変形例3)
制御部10は、各センサから無線でデータを取得する場合、各センサからデータを直接取得してもよいし、中継器を設けておき、各センサから中継器を経由してデータを取得してもよい。
(変形例4)制御部10から出力される警報信号を、タイヤ故障予知システムの外部の装置に送信し、外部の装置から車両の運転者に警報を出力してもよい。例えば、警報信号を移動通信網に送信し、移動通信網内のサーバ装置から車両の運転者が使用する通信端末(例えば、携帯電話機やスマートフォン)に制御信号を送信してよい。これにより、警報部30を設けなくても、携帯電話機やスマートフォンによって車両の運転者に警報を伝えることができる。
1L、1R 温度センサ
2L、2R 空気圧センサ
3 気温センサ
10 制御部
11、11A 温度取得部
12 空気圧取得部
13 判定部
14 温度差平均値算出部
15 温度差補正部
16 温度変化速度算出部
16A 温度変化速度比算出部
17 温度変化速度比平均値算出部
18 正常時温度差算出部
19 正常時温度変化速度比算出部
20 記憶部
21 各種プログラム
22 各種データ
30 警報部
50、51〜54 車両
100、100A〜100H タイヤ故障予知システム
JF、JM、JR 車軸
P、P1L〜P5L、P1R〜P5R タイヤ

Claims (13)

  1. 走行中の車両に装着されている第1のタイヤおよび第2のタイヤそれぞれの温度値を検出する第1および第2の温度センサと、前記第1および第2の温度センサがそれぞれ検出した温度値を取得する温度取得部と、前記温度取得部によって取得した温度値に基づき、前記第1および第2のタイヤについての故障の可能性の判定を行う判定部とを含み、
    前記車両は、タイヤが装着される車軸を備え、
    前記第1のタイヤと前記第2のタイヤとは、前記車両の同じ車軸に装着され、
    前記第1のタイヤの装着位置と前記第2のタイヤの装着位置とは、同じ車軸の対称位置であり、
    前記判定部は、
    前記温度取得部によって取得した、前記第1のタイヤの温度値が所定閾値を超えており、かつ、前記温度取得部によって取得した、前記第1のタイヤの温度値と前記第2のタイヤの温度値との差である温度差が所定の第1温度差閾値を超えている場合に、前記第1のタイヤに故障の可能性があると判定する
    タイヤ故障予知システム。
  2. 前記第1のタイヤおよび前記第2のタイヤは空気入りタイヤであり、
    前記第1のタイヤおよび前記第2のタイヤそれぞれの内部の空気圧値を検出する第1および第2の空気圧センサと、前記第1および第2の空気圧センサがそれぞれ検出した空気圧値を取得する空気圧取得部とをさらに含み、
    前記判定部は、
    前記空気圧取得部によって取得した、前記第1のタイヤの空気圧値と前記第2のタイヤの空気圧値との差である空気圧差が所定の閾値を超えている場合には、前記第1温度差閾値よりも高い第2温度差閾値を用いて前記判定を行う
    請求項1に記載のタイヤ故障予知システム。
  3. 前記第1のタイヤの空気圧値は、前記第1の空気圧センサの検出値を所定温度で換算した第1の温度換算空気圧値であり、前記第2のタイヤの空気圧値は、前記第2の空気圧センサの検出値を所定温度で換算した第2の温度換算空気圧値であり、
    前記判定部は、前記第1の温度換算空気圧値と前記第2の温度換算空気圧値との差である空気圧差が所定の閾値を超えている場合には、前記第1温度差閾値よりも高い第2温度差閾値を用いて前記判定を行う
    請求項2に記載のタイヤ故障予知システム。
  4. 前記判定部は、
    前記温度取得部によって取得した、前記第1のタイヤの温度値と前記第2のタイヤの温度値との差である温度差が、前記第2温度差閾値を超えている場合には、前記第1のタイヤに故障の可能性があると判定し、
    前記温度差が、前記第2温度差閾値を超えていない場合には、前記第1のタイヤに故障の可能性があると判定しない
    請求項2または3に記載のタイヤ故障予知システム。
  5. 前記第1の温度センサが検出した温度値と、前記第2の温度センサが検出した温度値との温度差平均値を算出する温度差平均値算出部をさらに含み、
    前記判定部は、さらに、
    前記温度差平均値と前記温度差との差の絶対値が所定の第3温度差閾値を超えている場合には、前記第1のタイヤに故障の可能性があると判定し、
    前記温度差平均値と前記温度差との差の絶対値が前記第3温度差閾値を超えていない場合には、前記第1のタイヤに故障の可能性があると判定しない
    請求項1から請求項4のいずれか1つに記載のタイヤ故障予知システム。
  6. 前記車両の外部の気温を検出する気温センサと、
    前記気温センサが検出した気温に基づいて、前記温度取得部によって取得した温度値を補正する温度補正部と、
    をさらに含み、
    前記判定部は、
    前記温度補正部によって補正された温度値に基づいて、前記判定を行う
    請求項1から請求項5のいずれか1つに記載のタイヤ故障予知システム。
  7. 前記第1の温度センサが検出した温度値の温度変化速度と、前記第2の温度センサが検出した温度値の温度変化速度とを算出する温度変化速度算出部をさらに含み、
    前記判定部は、さらに、
    前記第1の温度センサが検出した温度値の温度変化速度が所定の変化速度閾値をより大きく、かつ、
    前記第1の温度センサが検出した温度値の温度変化速度と前記第2の温度センサが検出した温度値の温度変化速度との比が、所定の変化速度比閾値より大きい場合に、
    前記判定を行う
    請求項1から請求項6のいずれか1つに記載のタイヤ故障予知システム。
  8. 前記第1の温度センサが検出した温度値の温度変化速度と前記第2の温度センサが検出した温度値の温度変化速度との比である温度変化速度比の平均値を算出する温度変化速度比平均値算出部をさらに含み、
    前記判定部は、さらに、
    前記平均値算出部が算出した平均値に対する、前記温度変化速度比の値が、所定の閾値より大きい場合に、前記第1のタイヤに故障の可能性があると判定する
    請求項7に記載のタイヤ故障予知システム。
  9. 正常時における、前記第1のタイヤと前記第2のタイヤとの温度差を算出する正常時温度差算出部をさらに含み、
    前記判定部は、さらに、
    前記第1のタイヤと前記第2のタイヤとの温度差と、前記正常時の温度差との差が、所定の閾値より大きい場合に、前記第1のタイヤに故障の可能性があると判定する
    請求項1から請求項8のいずれか1つに記載のタイヤ故障予知システム。
  10. 正常時における、前記第1のタイヤと前記第2のタイヤとの温度変化速度比を算出する正常時温度変化速度算出部と、
    をさらに含み、
    前記判定部は、さらに、
    前記正常時の温度変化速度比の最大値に対する、前記正常時の温度変化速度比の値が、所定の閾値より大きい場合に、前記第1のタイヤに故障の可能性があると判定する
    請求項1から請求項9のいずれか1つに記載のタイヤ故障予知システム。
  11. 前記温度取得部は、所定の周期で前記温度値を取得し、
    前記温度取得部は、前記温度取得部によって取得した、前記第1のタイヤの温度値が所定閾値を超えており、かつ、前記第1のタイヤの温度と前記第2のタイヤの温度との差が所定閾値を超えている場合に、前記所定の周期より短い周期で前記温度値を取得する
    請求項1から請求項10のいずれか1つに記載のタイヤ故障予知システム。
  12. 前記判定部による判定結果に基づいて、タイヤに関する警報を出力する警報部をさらに含む請求項1から請求項11のいずれか1つに記載のタイヤ故障予知システム。
  13. 走行中の車両の同じ車軸の対称位置に装着されている第1のタイヤおよび第2のタイヤそれぞれの温度値を検出する第1および第2の温度センサがそれぞれ検出した温度値を取得する温度値取得ステップと、前記第1のタイヤの温度値が所定閾値を超えており、かつ、前記第1のタイヤの温度値と前記第2のタイヤの温度値との差である温度差が所定の第1温度差閾値を超えている場合に、前記第1のタイヤに故障の可能性があると判定する判定ステップと、を含むタイヤ故障予知方法。
JP2019002167A 2019-01-09 2019-01-09 タイヤ故障予知システム、タイヤ故障予知方法 Active JP7238410B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019002167A JP7238410B2 (ja) 2019-01-09 2019-01-09 タイヤ故障予知システム、タイヤ故障予知方法
DE112019005575.5T DE112019005575T5 (de) 2019-01-09 2019-12-12 Reifendefektvorhersagesystem und Reifendefektvorhersageverfahren
US17/309,963 US11884112B2 (en) 2019-01-09 2019-12-12 Tire failure prediction system and tire failure prediction method
PCT/JP2019/048646 WO2020145018A1 (ja) 2019-01-09 2019-12-12 タイヤ故障予知システム、タイヤ故障予知方法
CN201980085430.9A CN113272160A (zh) 2019-01-09 2019-12-12 轮胎故障预测系统和轮胎故障预测方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019002167A JP7238410B2 (ja) 2019-01-09 2019-01-09 タイヤ故障予知システム、タイヤ故障予知方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020111126A true JP2020111126A (ja) 2020-07-27
JP7238410B2 JP7238410B2 (ja) 2023-03-14

Family

ID=71521254

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019002167A Active JP7238410B2 (ja) 2019-01-09 2019-01-09 タイヤ故障予知システム、タイヤ故障予知方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US11884112B2 (ja)
JP (1) JP7238410B2 (ja)
CN (1) CN113272160A (ja)
DE (1) DE112019005575T5 (ja)
WO (1) WO2020145018A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2618611A (en) * 2022-05-13 2023-11-15 Airbus Operations Ltd A tire performance monitoring system
GB2618614A (en) * 2022-05-13 2023-11-15 Airbus Operations Ltd A method of determining a tire performance characteristic of a tire

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03262715A (ja) * 1990-03-12 1991-11-22 Mazda Motor Corp タイヤ異常判定装置
JP2002103931A (ja) * 2000-09-29 2002-04-09 Haruyuki Takagi 空気入りタイヤの異常監視装置
US20020095980A1 (en) * 2000-09-08 2002-07-25 Breed David S. Method and apparatus for monitoring tires
JP2004058968A (ja) * 2002-07-31 2004-02-26 Yamaha Motor Co Ltd 車両におけるタイヤの空気圧等状態検出装置
JP2007050735A (ja) * 2005-08-17 2007-03-01 Hino Motors Ltd 車両火災警報装置

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4156773A (en) 1977-05-26 1979-05-29 General Electric Company Process for capping quinone-coupled polyphenylene oxides
US6738697B2 (en) * 1995-06-07 2004-05-18 Automotive Technologies International Inc. Telematics system for vehicle diagnostics
US5274355A (en) * 1992-02-05 1993-12-28 Louis Galan System for monitoring pressure and temperature of pneumatic tires on a moving vehicle
JPH06211012A (ja) 1993-01-14 1994-08-02 Toyota Motor Corp タイヤの状態監視装置
US6809637B1 (en) * 1999-09-03 2004-10-26 The Goodyear Tire & Rubber Company Monitoring a condition of a pneumatic tire
EP1216160B1 (en) 1999-09-03 2005-07-27 The Goodyear Tire & Rubber Company Monitoring a condition of a pneumatic tire
DE10040647A1 (de) 2000-08-19 2002-02-28 Daimler Chrysler Ag Einrichtung und Verfahren zur Überwachung von Fahrzeugreifen
DE10144328B4 (de) 2001-09-10 2015-10-01 Continental Automotive Gmbh Verfahren und System zum Detektieren eines Druckabfalls in einem Reifen
JP4069798B2 (ja) * 2003-05-12 2008-04-02 トヨタ自動車株式会社 タイヤ状態量検出方法およびタイヤ状態量検出装置
JP4617690B2 (ja) * 2004-03-22 2011-01-26 横浜ゴム株式会社 タイヤ表面温度の監視システム及びその監視方法及びその監視プログラム及びその監視画面表示方法
JP5009624B2 (ja) * 2004-11-02 2012-08-22 株式会社ブリヂストン 異常判定装置
DE102006005143A1 (de) 2006-02-04 2007-08-09 Continental Aktiengesellschaft Verfahren zur Plausibilitätsüberprüfung von Messwerten für eine Reifendrucküberwachung von Fahrzeugen
JP4532520B2 (ja) * 2007-04-25 2010-08-25 横浜ゴム株式会社 面ファスナー付き空気入りタイヤ及びその製造方法
DE102013220715A1 (de) 2013-10-14 2015-04-16 Alligator Ventilfabrik Gmbh Verfahren zum Überwachen wenigstens einer Zustandsgröße in einem Fahrzeugreifen
DE102015001803A1 (de) 2015-02-12 2016-08-18 Man Truck & Bus Ag Verfahren und Vorrichtung zur Unterstützung eines Fahrers eines Fahrzeugs, insbesondere eines Nutzfahrzeugs

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03262715A (ja) * 1990-03-12 1991-11-22 Mazda Motor Corp タイヤ異常判定装置
US20020095980A1 (en) * 2000-09-08 2002-07-25 Breed David S. Method and apparatus for monitoring tires
JP2002103931A (ja) * 2000-09-29 2002-04-09 Haruyuki Takagi 空気入りタイヤの異常監視装置
JP2004058968A (ja) * 2002-07-31 2004-02-26 Yamaha Motor Co Ltd 車両におけるタイヤの空気圧等状態検出装置
JP2007050735A (ja) * 2005-08-17 2007-03-01 Hino Motors Ltd 車両火災警報装置

Also Published As

Publication number Publication date
US20220080786A1 (en) 2022-03-17
US11884112B2 (en) 2024-01-30
CN113272160A (zh) 2021-08-17
WO2020145018A1 (ja) 2020-07-16
DE112019005575T5 (de) 2021-08-12
JP7238410B2 (ja) 2023-03-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2020145018A1 (ja) タイヤ故障予知システム、タイヤ故障予知方法
US7502704B2 (en) Method for monitoring the pressure of motor vehicle tires
CN112440628B (zh) 利用印迹长度的轮胎磨损估计系统和方法
CN108291866B (zh) 轮胎管理方法和轮胎管理设备
JP2004515395A (ja) 自動車のタイヤの空気圧を監視する装置と方法
CN110446619B (zh) 用于确定车辆车轮上的车轮载荷的方法和设备
US8712629B2 (en) Method and device for detecting the dysfunction of a gas pressure sensor in a vehicle tire
US8606535B2 (en) Method for temperature compensation of pressure values in a tire pressure control system
JP4131855B2 (ja) タイヤの内部キャビティ内の空気温度を推定する方法およびランニング・フラットシステムの異常作動の検出への適用
AU2016238669A1 (en) Method for determining the temperature of an internal part of the materials of a tyre
JP6922490B2 (ja) 制御装置およびタイヤ監視システム
US10442256B2 (en) System for tire pressure monitoring for a utility vehicle
WO2020246320A1 (ja) タイヤ故障予知システム、タイヤ故障予知方法
JP5444258B2 (ja) タイヤセンサユニット及びタイヤ状態監視装置
JP2016537228A (ja) タイヤを監視する方法およびシステム
JP7287365B2 (ja) 空気圧管理装置、空気圧管理方法、および空気圧管理プログラム
JP2007170872A (ja) 車両状態推定装置および車両状態推定方法
JP7076479B2 (ja) 車両用タイヤの空気圧状況を診断するための方法
EP3634785B1 (fr) Procédé de diagnostic de l'état de gonflage d'un pneumatique de vehicule
KR101683730B1 (ko) 속도 구간을 이용한 타이어 압력 모니터링 장치 및 그 방법
JP2022165895A (ja) タイヤ空気圧監視システム
KR20130024341A (ko) 변속 모드 제어 시스템 및 방법
JP2009006897A (ja) 車両挙動推定装置及び車両挙動推定方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220106

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220823

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221018

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230131

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230213

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7238410

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350