JP2020110861A - 多関節ロボットの制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】アームの変位を精度よく演算できる多関節ロボットの制御装置を提供する。【解決手段】このロボット10の制御装置20は、アーム10aの先端部にサンプル外力Fを加えた時の各可動軸J1〜J6周りの変位の検出値に基づいて求められた補正係数又は補正関数が格納されている記憶部を備え、アーム10aの先端部に加わる力Fの大きさおよび該力Fの方向に応じて変化する各可動軸J1〜J6周りの各アーム部材11〜16の変位の演算に、各可動軸J1〜J6の回転軸方向と前記力Fの方向との関係を示す数式要素と、前記補正係数又は前記補正関数とを少なくとも用いる。【選択図】図1

Description

本発明は多関節ロボットの制御装置に関する。
従来、ロボットのアームの先端部に保持されたツールをワークに押し当てながら作業を行うロボットを制御する際に、ツールに作用する反力によってツールとワークとの間に生ずる滑り量を補正する多関節ロボットの制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2016−36858号公報
ロボットに外力が作用すると、アームや減速機などが変形し、ロボットの先端位置が変化する。前記制御装置では、外力によって生じるロボットの先端変位をバネモデルを用いて算出し、その結果を用いてロボットの位置を補正することでツールとワークの間に生じる滑りを抑制している。前記制御装置で用いているバネモデルでは、各可動軸に対して、姿勢に依存しないバネ定数を定義している。このバネ定数は、例えば、ある特定のロボット姿勢における外力と先端変位の関係から実験的に決定される。しかし、このような簡易的なバネモデルでは、すべての姿勢で精度よく先端変位を求められない。つまり、姿勢によっては推定された先端変位と実際の先端変位にずれが生じる。
前記バネモデルで求めた先端変位と実際の先端変位のずれは、外力モーメントと各可動軸の回転軸ベクトルとの成す角に依存して変化することが実験的にわかっている。例えば、当該当角が0°のときに理論値とのずれが小さくなるようなバネ定数を用いた場合、当該当角が大きくなるほど、実際の先端変位量は前記バネモデルで求めた先端変位量より小さくなる。逆に、当該当角が0°から外れたときに理論値とのずれが小さくなるようなバネ定数を用いた場合、当該当角が0°に近づくほど、実際の先端変位量は前記バネモデルで求めた先端変位量より大きくなる。
本発明は、前述の事情に鑑みてなされている。本発明の目的の一つは、アームの変位を精度よく演算できる多関節ロボットの制御装置の提供である。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用する。
本発明の一態様は、ロボットのアームを構成する複数のアーム部材が複数の可動軸周りに動く多関節ロボットの制御装置であって、前記アームの先端部にサンプル外力を加えた時の前記先端部の変位又は前記各可動軸周りの変位の検出値に基づいて求められた補正係数又は補正関数が格納されている記憶部と、前記アームの前記先端部に加わる力の大きさおよび該力の方向に応じて変化する前記各可動軸周りの前記各アーム部材の変位の演算に、前記各可動軸の回転軸方向と前記力の方向との関係を示す数式要素と、前記補正係数又は前記補正関数とを少なくとも用いる変位演算手段と、を備える。
上記態様では、大きさおよび方向がわかっているサンプル外力に基づいて補正係数又は補正関数が求められる。また、各可動軸の回転軸方向と力の方向との関係を示す数式要素に加え、補正係数又は補正関数を用いて、各可動軸周りの各アーム部材の変位が算出される。このため、ロボットに作用する力の大きさおよび方向に応じたロボットのアームの変位を精度良く計算することが可能となる。
上記態様の制御装置は、好ましくは、前記変位演算手段により重力による前記各アーム部材の前記変位を演算し、演算により得られた結果を用いて前記各アーム部材の位置補正を行う。
当該構成では、重力による各アーム部材の変位が制御装置によって正確に認識される。これは、アームの動作の正確性を向上するために有用である。
上記態様の制御装置は、好ましくは、前記アームの先端部に保持された物品をワークに押し当てることによって前記ワークに力を加える際に、前記変位演算手段が、前記ワークからの反力の大きさおよび該反力の方向に応じて変化する前記各可動軸周りの前記各アーム部材の変位を、前記各可動軸の前記回転軸方向と前記反力の方向との関係を示す数式要素と、前記補正係数又は前記補正関数とを少なくとも用いて演算し、当該制御装置は、前記物品と前記ワークとの間に生ずる滑り量を低減するために、前記演算によって得られた結果に基づき、前記アームの動作指令を補正する動作プログラム補正手段をさらに備える。
当該構成では、各可動軸周りの各アーム部材の変位が正確に求められ、正確に求められた各アーム部材の変位に基づきアームの動作指令が補正される。このため、アームの先端部に保持された物品をワークに押し当てることにより生ずるアームの変位が正確に考慮された動作指令の補正が行われる。これは、作業の正確性の向上、作業性の向上、当該作業によって得られた製品の品質を向上のために有利である。
本発明によれば、アームの変位を精度よく演算することが可能となる。
本発明の一実施形態のロボットおよび制御装置の概略構成図である。 本実施形態のロボットの動作説明図である。 本実施形態のロボットの動作説明図である。 本実施形態の制御装置のブロック図である。
本発明の一実施形態に係る多関節ロボットであるロボット10の制御装置20が、図面を用いながら以下説明されている。
本実施形態のロボット10は、図1に示されるように、ベースBとアーム10aとを有する。アーム10aは複数のアーム部材11,12,13,14,15,16を有し、複数のアーム部材11,12,13,14,15,16がそれぞれ可動軸J1,J2,J3,J4,J5,J6周りに動く。なお、図1に示されるロボット10は垂直多関節ロボットであるが、水平多関節ロボットであってもよく、特定の種類のロボットに限定されない。
ロボット10は、複数の可動軸J1,J2,J3,J4,J5,J6周りにそれぞれアーム部材11,12,13,14,15,16を駆動する複数のサーボモータ11a,12a,13a,14a,15a,16a(図4)を有する。サーボモータ11a,12a,13a,14a,15a,16aにそれぞれ減速機11b,12b,13b,14b,15b,16b(図4)が接続され、サーボモータ11a,12a,13a,14a,15a,16aの駆動力が減速機11b,12b,13b,14b,15b,16bを介してアーム部材11,12,13,14,15,16に伝達される。また、各サーボモータ11a,12a,13a,14a,15a,16aはその作動位置を検出するための作動位置検出装置(図示せず)を有し、作動位置検出装置は一例としてエンコーダである。作動位置検出装置の検出結果は制御装置20に送信される。
制御装置20は、図4に示されるように、CPU等であるプロセッサ21と、表示装置22と、不揮発性ストレージ、ROM、RAM等を有する記憶部23と、キーボード等の入力装置24と、送受信部25と、サーボモータ11a〜16aに各々対応したサーボ制御器26とを備え、ロボット10のサーボモータ11a〜16aを制御する。記憶部23にはシステムプログラム23aが格納されており、システムプログラム23aが制御装置20の基本機能を担っている。
記憶部23には、動作プログラム23bと、補正係数取得プログラム23cと、変位演算プログラム(変位演算手段)23dと、動作補正プログラム(動作プログラム補正手段)23eとが格納されている。プロセッサ21は、動作プログラム23bに基づきサーボモータ11a〜16aを制御し、これによりロボット10がアーム10aの先端部に設けられたツールTを用いて所定の作業を行う。なお、動作プログラム23bは、サーボモータ11a〜16aを制御するための一連の動作指令である。
また、プロセッサ21は、入力装置24から所定の開始信号の入力があった時、又は、送受信部25において所定の開始信号が受信された時に、補正係数取得プログラム23cに基づき各可動軸J1,J2,J3,J4,J5,J6の補正係数を求め、求めた補正係数を記憶部23に格納する。
例えば、プロセッサ21は、サーボモータ11a〜16aを制御することによって、アーム10aを第1の姿勢にする。この時、ツールTにサンプル外力Fが加えられる。プロセッサ21によるサーボモータ11a〜16aの制御によってツールTを所定の部材に押し当て、これによってサンプル外力FがツールTに加えられてもよく、所定の装置によってツールTを押すこと、ツールTが所定の物体を保持すること等によって、ツールTにサンプル外力Fが加えられてもよい。
この時のサンプル外力Fの方向および大きさがわかっており、サンプル外力Fの方向および大きさは制御装置20に入力される。サンプル外力Fの方向および大きさが入力装置24又は送受信部25を介して制御装置20に入力されてもよく、サンプル外力Fの方向および大きさがアーム10aの先端部、ツールT等に設けられた取得手段の一例である力センサD(図1)によって検出され、検出結果が制御装置20に送信されてもよい。
なお、サンプル外力Fの方向および大きさは制御装置20が認識しているアーム10aの基準座標系に対応したものである。一例では、サンプル外力FはツールTの一部に可動軸J6に垂直な方向又は沿った方向に加わるものであり、サンプル外力Fの方向がアーム10aの姿勢の変更に応じて変化する。
プロセッサ21は、補正係数取得プログラム23cに基づき、可動軸J1,J2,J3,J4,J5,J6のそれぞれについて、補正係数R、R、R、・・・Rを求める。補正係数R、R、R、・・・Rを求めるため、一例として、プロセッサ21は、アーム10aの姿勢情報又は各サーボモータ11a,12a,13a,14a,15a,16aの作動位置検出装置の情報からわかる位置ベクトルPおよび回転軸ベクトル方向の単位ベクトルAUiと、サンプル外力Fの方向および大きさとを、下記式(1)又は(1)および(2)に適用して、各可動軸J1,J2,J3,J4,J5,J6の理論的なモーメントMaiおよび変位(変位角度)Δθを求める。本実施形態では、各可動軸J1,J2,J3,J4,J5,J6の変位Δθは、各可動軸J1,J2,J3,J4,J5,J6周りの各アーム部材11,12,13,14,15,16の変位である。
Figure 2020110861

Figure 2020110861
モーメントMai、変位Δθ、バネ定数Kai、位置ベクトルP、各可動軸J1〜J6の回転軸方向を示す単位ベクトルAUi、垂線の長さ(各可動軸J1〜J6と外力Fの作用点との距離)r等のiには可動軸J1〜J6に対応する1〜6の数字が入り、例えば、Pは可動軸J1に関する位置ベクトル、Pは可動軸J2に関する位置ベクトル、・・・Pは可動軸J6に関する位置ベクトル、Ma1は可動軸J1に働くモーメントの理論値である。また、×と・はそれぞれ、ベクトルの外積、内積を表す。
は、サンプル外力Fの作用点から各可動軸J1,J2,J3,J4,J5,J6に下ろした垂線と回転軸の交点を点Oとして、点OからFの作用点を結ぶ位置ベクトルであり、AUiは、各可動軸J1,J2,J3,J4,J5,J6に沿った方向に延びる単位ベクトルであり、φは、回転軸ベクトル(単位ベクトルAUi)と外力モーメントP×Fの成す角度である。
×Fおよびcosφは、各可動軸J1,J2,J3,J4,J5,J6の回転軸方向と外力Fの方向との関係を示す数式要素である。
そして、プロセッサ21は、補正係数取得プログラム23cに基づき、可動軸J1,J2,J3,J4,J5,J6の各々について、サンプル外力Fに対し式(2)によって得られる変位Δθと、実測値に基づく変位(変位角度)Δθmとの比から補正係数を求め、求められた補正係数を対応する可動軸J1,J2,J3,J4,J5,J6の番号と共に記憶部23に格納する。
例えば、ツールTの先端部分に取り付けられた反射器RDをレーザトラッカLTで検出することによって、サンプル外力Fを加える前と後のそれぞれにおける先端部分の位置・姿勢を計測する。計測された位置・姿勢を逆変換することにより、サンプル外力Fを加える前後の各可動軸の位置を求め、その差分から各可動軸の変位Δθmを求めることが可能である。
また、各可動軸J1,J2,J3,J4,J5,J6に角度検出器を取付け、角度検出器を用いて各可動軸J1,J2,J3,J4,J5,J6の変位(変位角度)を実測することも可能である。
また、その他の方法を用いて各アーム部材11,12,13,14,15,16又は各可動軸J1,J2,J3,J4,J5,J6の変位角度を実測してもよい。
なお、各可動軸J1,J2,J3,J4,J5,J6に加わる理論トルク(モーメントMai)と、各可動軸J1,J2,J3,J4,J5,J6に実際に加わるトルク(実測値)との差に基づき、実測値に基づく変位Δθmを得ることも可能である。この場合、プロセッサ21は、補正係数取得プログラム23cに基づき、可動軸J1,J2,J3,J4,J5,J6の各々について、サンプル外力Fに対し式(1)によって理論的に得られる理論トルク(モーメントMai)によって計算される変位Δθと、サンプル外力Fを加えた時にサーボモータ11a,12a,13a,14a,15a,16aによって各々実測されるモータ電流値又はトルク値とに基づく変位Δθmとを用いて、補正係数を求め、求められた補正係数を対応する可動軸J1,J2,J3,J4,J5,J6の番号と共に記憶部23に格納する。各サーボモータ11a〜16aにトルクセンサが設けられている場合、各サーボモータ11a〜16aのトルクセンサの検出値が前記補正係数の計算に用いられてもよい。
ここで、好ましくは補正係数はφに対応するように求められ、記憶部23に格納される。例えば、第1の姿勢において、式(1)に示される位置ベクトルPとサンプル外力Fの外積と、可動軸J1の回転軸方向(可動軸J1の単位ベクトルAU1)とが成す角度φが10°である場合、記憶部23には、第1の姿勢およびサンプル外力Fの時の可動軸J1の補正係数Rが角度φに対応して格納される。第2の姿勢、第3の姿勢、・・・第nの姿勢の時に同様に補正係数R、R、・・・Rが角度φに対応して格納される。図1は可動軸J5に関する位置ベクトルP、可動軸J5の単位ベクトルAU5等が示されているが、可動軸J2,J3,J4,J5,J6の各々について、同様に補正係数R、R、R、・・・Rが角度φに対応して格納される。
記憶部23に格納される補正係数R、R、R、・・・Rは、角度φを所定の角度おきに変化させて得られるものであってもよく、角度φをランダムに変化させて得られるものであってもよい。
プロセッサ21は変位演算プログラム23dにより作動し、記憶部23に格納されている補正係数R、R、R、・・・Rに基づき得られる補正関数f(φ)を下記式(3)に適用することによって、各可動軸J2,J3,J4,J5,J6の補正された変位Δθ’を演算する。本実施形態では、各可動軸J1,J2,J3,J4,J5,J6の補正された変位Δθ’は、各可動軸J1,J2,J3,J4,J5,J6周りの各アーム部材11,12,13,14,15,16の補正された変位である。
Figure 2020110861
補正された変位Δθ’のiには可動軸J1〜J6に対応する1〜6の数字が入り、例えば、Δθ’は可動軸J1の補正された変位、Δθ’は可動軸J2の補正された変位、・・・Δθ’は可動軸J6の補正された変位である。
補正関数f(φ)のiには可動軸J1〜J6に対応する1〜6の数字が入り、f(φ)は可動軸J1の補正関数、f(φ)は可動軸J2の補正関数、・・・f(φ)は可動軸J6の補正関数である。
補正関数f(φ)は、可動軸J1〜J6の各々について、補正係数R、R、R、・・・Rとその時の角度φとの関係から得られる式である。補正関数f(φ)の代わりに、可動軸J1〜J6の各々について、補正係数R、R、R、・・・Rとその時の角度φとを対応させた補正テーブルを用いることも可能である。
一般に、φが0°のとき補正関数f(φ)は最大値を取り、φが0°から離れるに従って補正関数f(φ)は減少する傾向がある。
一例を示す。図2と図3は、アーム部材14の可動軸J4周りの回転位置が互いに異なるが、他の可動軸J1,J2,J3,J5,J6の回転位置は同じである。この場合、図2と図3は、可動軸J2の回転軸ベクトルAU2とP×F(外積)との成す角度φが互いに異なり、角度φは図2よりも図3の方が大きくなる。
一方、前述のように、可動軸J2の補正係数R、R、・・・Rが角度φに対応して格納され、例えば、角度φが10°、20°、および30°の時の補正係数R、R、およびRが0.85、0.65、および0.4である時、可動軸J2の補正関数f(φ)は、両者を対応付けるための例えば二次曲線の近似関数となる。近似関数はその他のn次関数、対数関数、指数関数等であってもよい。
例えば、図2においてφが10°であり、図3においてφが20°である場合、図2の状態で可動軸J2の補正係数Rが0.85となり、図2の状態で可動軸J2の補正係数Rが0.65となる。このように角度φと補正係数Rとが対応するように、各可動軸J1,J2,J3,J4,J5,J6の補正関数f(φ)が作成される。
実際にツールTに働く外力Fの大きさおよび方向が入力装置24、送受信部25等を介して入力された時、又は、実際にツールTに働く外力Fである力センサDの検出値を受信した時に、プロセッサ21は、式(3)を用いて可動軸J1〜J6の各々の補正された変位θ’を求める。力センサDの代わりに各サーボモータ11a〜16aの電流値に基づき外力Fが求められてもよい。
そして、プロセッサ21は、順運動学を用いて各可動軸J1〜J6の補正された変位θ’からアーム10aの先端部又はツールTの所定位置の変位Δx、Δy、およびΔzを求める。
なお、補正関数f(φ)を作成する代わりに、角度φと補正係数R、R、・・・Rとが対応している補正テーブルを作成してもよい。この場合、プロセッサ21は、補正テーブルに基づき補正係数を決定し、決定された補正係数を式(3)のf(φ)の位置に代入し、可動軸J1〜J6の各々の補正された変位θ’を求める。
また、可動軸J1〜J6にそれぞれ1つの補正係数が決定されており、当該補正係数が補正関数f(φ)および補正テーブルの代わりに記憶部23に格納されていてもよい。この場合、プロセッサ21は、記憶部23に格納されている補正係数を式(3)のf(φ)の位置に代入し、可動軸J1〜J6の各々の補正された変位θ’を求める。
そして、プロセッサ21は、動作補正プログラム23eに基づき、動作プログラム23bに含まれる動作指令を必要に応じて変更する。例えば、実際にツールTに働く外力Fである力センサDの検出値を受信した時に、ツールTの所定位置の変位Δx、Δy、およびΔzを求め、これら変位が所定の閾値以上である場合に、その変位をキャンセルするために動作指令を変更する。
例えば、ロボット10による作業時にツールTがワークに押し当てられ、ツールTとワークとの間に好ましくない滑り量が生ずる時に、前記動作指令の変更によって、ツールTとワークとの間の滑りが低減され、又は無くなる。
なお、プロセッサ21が、可動軸J1〜J6の各々の補正された変位θ’を所定の表示装置に表示してもよく、補正された変位θ’が大きい1つ、2つ、又は複数の可動軸を表示装置に表示してもよい。また、プロセッサ21が、可動軸J1〜J6の各々の補正された変位θ’を表示、シミュレーション等のために他の装置に送信してもよく、補正された変位θ’が大きい1つ、2つ、又は複数の可動軸を表示のために他の装置に送信してもよい。
また、上位制御装置30、シミュレーション装置等が、制御装置20から、補正係数を対応する可動軸J1〜J6の番号と共に受信し、受信した補正係数を可動軸J1〜J6の番号と共にメモリ31に格納してもよい。上位制御装置30又はシミュレーション装置が、制御装置20から、補正関数又は補正テーブルを可動軸J1〜J6の番号と共に受信し、受信した補正関数又は補正テーブルを可動軸J1〜J6の番号と共にメモリ31に格納してもよい。
この時、上位制御装置30、シミュレーション装置等は、好ましくは、ロボット10の機種の情報、ロボット10のサイズの情報、ロボット10の作業に関する情報、動作プログラム23bの種類の情報、サーボモータの種類の情報、およびツールTの種類の情報のうち少なくとも1つを含む適用情報も制御装置20から受信し、受信した補正係数、補正関数、又は補正テーブルを適用情報と対応付けてメモリ31に格納する。上位制御装置30、シミュレーション装置等が、他のロボットの制御装置から同様の情報を受信し、受信した情報をメモリ31に格納してもよい。
上位制御装置30は、例えば新たに設置されたロボットの制御装置から、要求および情報を受信する。受信する情報は、新たに設置されたロボットの機種、ロボットのサイズ、動作プログラムの種類、ロボットの作業、サーボモータの種類、ツールの種類等である。
この場合、上位制御装置30は、メモリ31に格納されている適用情報のうち受信した情報に近い又は一致する適用情報を決定し、決定された適用情報に応じた補正係数、補正関数、又は補正テーブルを新たに設置されたロボットの制御装置に送信し、新たに設置されたロボットの制御装置において、受信する補正係数、補正関数、又は補正テーブルが用いられる。
また、シミュレーション装置は、例えばロボット10のシミュレーションを行う際に、メモリ31に格納されている補正係数、補正関数、又は補正テーブルを用いてアーム10aの変位量を計算する。
なお、個体毎には測定を行わず、予め機種毎に決められた補正係数または補正関数を用いてもよい。
[実施例]
上記実施形態は、ロボット10がツールTをワークに押し当てる作業が行われる際に、押し当てによって生ずるワークに対するツールTの位置ずれを抑制又は無くすために用いられる。このような作業として、FDS(フロー・ドリル・スクリュー)、ローラーヘム等がある。
FDSは、ツールTに保持されたネジ(物品)を高速で回転させ、回転しているネジをロボット10によって重ね合わせられた金属部材に打込むことによって、これらの金属部材を互いに溶着するものである。高速回転しているネジを金属部材に押し当てる際のツールT先端の変位を正確に得られることは、FDSの作業の正確性の向上、作業性の向上、当該作業によって得られた製品の品質を向上のために有利である。
ローラーヘムは、ツールTの先端に設けられたローラ(物品)を板状のワークに押し当て、この状態でローラをワークに沿って移動させることにより、ワークの一部を折り曲げる作業である。ローラをワークに押し当てる際のツールT先端の変位を正確に得られることは、ローラーヘムの作業の正確性の向上、作業性の向上、当該作業によって得られた製品の品質を向上のために有利である。
なお、上記実施形態では、式(1)および式(2)において、各可動軸J1〜J6の回転軸方向と外力Fの方向との関係を示す数式要素としてP×F(外積)、cosφ等を用いているが、各可動軸J1〜J6の回転軸方向と外力Fの方向とが成す角度が大きくなる程小さくなる他の1次関数、2次関数等の数式要素を用いることも可能である。
上記実施形態では、大きさおよび方向がわかっているサンプル外力Fに基づいて補正係数又は補正関数が求められる。また、各可動軸J1〜J6の回転軸方向と外力Fの方向との関係を示す数式要素に加え、補正係数又は補正関数を用いて、各可動軸J1〜J6の変位が算出される。このため、ロボット10に作用する力の大きさおよび方向に応じたロボット10のアーム10aの変位を精度良く計算することが可能となる。
また、上記実施形態において、外力Fが重力のみである場合、又は、外力Fに重力が含まれる場合に、プロセッサ21が、変位演算プログラムに基づき、重力による各アーム部材11〜16の前記変位を演算し、プロセッサ21が、動作補正プログラム23eに基づき、演算により得られた結果を用いて各アーム部材11〜16の位置補正を行ってもよい。
この場合、重力による各アーム部材11〜16の変位が制御装置20によって正確に認識される。これは、アーム10aの動作の正確性を向上するために有用である。
また、上記実施形態では、アーム10aの先端部に保持された物品をワークに押し当てることによってワークに力を加える際に、ワークからの反力の大きさおよび反力の方向を検出する力センサDが設けられている。そして、プロセッサ21は、変位演算プログラムに基づき、反力の大きさおよび反力の方向に応じて変化する各可動軸J1〜J6周りの各アーム部材11〜16の変位を、各可動軸J1〜J6の回転軸方向と反力の方向との関係を示す数式要素と、補正係数又は補正関数とを少なくとも用いて演算する。そして、プロセッサ21は、動作補正プログラム23eに基づき、前記物品とワークとの間に生ずる滑り量を低減するために、前記演算によって得られた結果に基づき、アーム10aの動作指令を補正する。
当該構成では、各可動軸J1〜J6周りの各アーム部材11〜16の変位が正確に求められ、正確に求められた各アーム部材11〜16の変位に基づきアーム10aの動作指令が補正される。このため、アーム10aの先端部に保持された前記物品をワークに押し当てることにより生ずるアーム10aの変位が正確に考慮された動作指令の補正が行われる。これは、作業の正確性の向上、作業性の向上、当該作業によって得られた製品の品質を向上のために有利である。
10 ロボット
10a アーム
11〜16 アーム部材
11a〜16a サーボモータ
11b〜16b 減速機
20 制御装置
21 プロセッサ
22 表示装置
23 記憶部
23a システムプログラム
23b 動作プログラム
23c 補正係数取得プログラム
23d 変位演算プログラム(変位演算手段)
23e 動作補正プログラム(動作プログラム補正手段)
24 入力装置
25 送受信部
26 サーボ制御器
30 上位制御装置
J1〜J6 可動軸
B ベース
T ツール
D 力センサ

Claims (3)

  1. ロボットのアームを構成する複数のアーム部材が複数の可動軸周りに動く多関節ロボットの制御装置であって、
    前記アームの先端部にサンプル外力を加えた時の前記先端部の変位又は前記各可動軸周りの変位の検出値に基づいて求められた補正係数又は補正関数が格納されている記憶部と、
    前記アームの前記先端部に加わる力の大きさおよび該力の方向に応じて変化する前記各可動軸周りの前記各アーム部材の変位の演算に、前記各可動軸の回転軸方向と前記力の方向との関係を示す数式要素と、前記補正係数又は前記補正関数とを少なくとも用いる変位演算手段と、を備える多関節ロボットの制御装置。
  2. 前記変位演算手段により重力による前記各アーム部材の前記変位を演算し、演算により得られた結果を用いて前記各アーム部材の位置補正を行う、請求項1に記載の多関節ロボットの制御装置。
  3. 前記アームの先端部に保持された物品をワークに押し当てることによって前記ワークに力を加える際に、前記変位演算手段が、前記ワークからの反力の大きさおよび該反力の方向に応じて変化する前記各可動軸周りの前記各アーム部材の変位を、前記各可動軸の前記回転軸方向と前記反力の方向との関係を示す数式要素と、前記補正係数又は前記補正関数とを少なくとも用いて演算し、
    当該制御装置は、前記物品と前記ワークとの間に生ずる滑り量を低減するために、前記演算によって得られた結果に基づき、前記アームの動作指令を補正する動作プログラム補正手段をさらに備える、請求項1又は2に記載の多関節ロボットの制御装置。
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