JP2020107989A - Ponシステム、帯域割当方法及び帯域割当装置 - Google Patents

Ponシステム、帯域割当方法及び帯域割当装置 Download PDF

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貴昭 田口
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健治郎 藤野
洋平 濱田
Yohei Hamada
洋平 濱田
一貴 河本
Kazutaka Kawamoto
一貴 河本
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Abstract

【課題】 リモートノードに繋がる宅側装置の上り通信の公平性を確保する。【解決手段】 本発明の一態様に係るシステムは、リング型ネットワークを構成する複数のリモートノードと、前記複数のリモートノードのうちの1つに接続された局側装置と、前記複数のリモートノードにそれぞれ接続されたPON回線に収容された宅側装置と、を備えるPONシステムであって、前記複数のリモートノードには、複数のスレーブノードと、リング内の通信方向と通信帯域を前記スレーブノードごとに割り当てる帯域割当処理を実行するマスタノードと、が含まれる。【選択図】 図13

Description

本発明は、PONシステム、帯域割当方法及び帯域割当装置に関する。
特許文献1には、複数のリモートノードとOLT(Optical Line Terminal)がリング状に接続されたメトロ網と、リモートノードに接続されたONU(Optical Subscriber Unit)と、を備えるPON(Passive Optical Network)システムが記載されている。
特許文献1のOLTは、複数のONUからの帯域要求に基づいて、ONUからリモートノードへの第1の通信帯域を割り当てる帯域割当処理を実行する。
特許文献1のOLTは、複数のONUからの帯域要求に基づいて、メトロ網のリモートノード間の通信に用いる第2の通信帯域を割り当てる帯域割当処理も実行する。
メトロ網のリモートノードは、OLTが割り当てた第2の通信帯域に基づいて、OLTが割り当てた第1の通信帯域によりONUから送信されるデータをOLTに転送する。
特許文献2には、リング状のメトロ網を構成するゲートウェイと、ゲートウェイに接続された1又は複数のOLTと、OLTのPON回線(受動光ネットワーク)に収容された複数のONUと、を備えるPONシステムが記載されている。
特許文献2のOLTは、ゲートウェイ側で輻輳が発生した場合に、PON回線の上り帯域を有効に利用した輻輳制御が可能である。
特開2013−046132号公報 特開2008−167482号公報
特許文献1及び2に記載のメトロ網のような、比較的大規模なリング型ネットワークでは、リング内の通常の通信方向を右回り(時計回り)又は左回り(反時計回り)のいずれか一方に限定するのが一般的である。
しかし、リング型ネットワークの通信ノードが、ONUとPON通信するリモートノードである場合には、リモートノードの通信方向を一方向に限定すると、一部のONUの上り通信に制限がかかり易くなり、ONUの上り通信が不公平になることがある。
本発明は、かかる問題点に鑑み、リング型ネットワークを構成する複数のリモートノードを含むPONシステムにおいて、リモートノードに繋がる宅側装置の上り通信の公平性を確保することを目的とする。
(1) 本発明の一態様に係るPONシステムは、リング型ネットワークを構成する複数のリモートノードと、前記複数のリモートノードのうちの1つに接続された局側装置と、前記複数のリモートノードにそれぞれ接続されたPON回線に収容された宅側装置と、を備えるPONシステムであって、前記複数のリモートノードには、複数のスレーブノードと、リング内の通信方向と通信帯域を前記スレーブノードごとに割り当てる帯域割当処理を実行するマスタノードと、が含まれる。
(7) 本発明の一態様に係る方法は、リング型ネットワークの通信帯域を割り当てる方法であって、前記リング型ネットワークを構成するリモートノードのうち、宅側装置を収容するPON回線が接続された複数のスレーブノードから要求帯域を収集するステップと、収集した前記要求帯域に基づいて、リング内の通信方向と通信帯域を前記スレーブノードごとに割り当てるステップと、を含む。
(8) 本発明の一態様に係る装置は、リング型ネットワークの通信帯域を割り当てる装置であって、前記リング型ネットワークを構成するリモートノードのうち、宅側装置を収容するPON回線が接続された複数のスレーブノードから要求帯域を受信する通信部と、受信した前記要求帯域に基づいて、リング内の通信方向と通信帯域を前記スレーブノードごとに割り当てる制御部と、を備える。
本発明は、上記のような特徴的な構成を備えるシステム及び装置として実現できるだけでなく、かかる特徴的な構成をコンピュータに実行させるためのプログラムとして実現することができる。
また、本発明は、システム及び装置の一部又は全部を実現する半導体集積回路として実現することができる。
本発明によれば、リング型ネットワークを構成する複数のリモートノードを含むPONシステムにおいて、リモートノードに繋がる宅側装置の上り通信の公平性を確保できる。
本発明の実施形態に係るPONシステムの概略構成図である。 管理カードの構成例を示すブロック図である。 回線カードの構成例を示すブロック図である。 中継カードの構成例を示すブロック図である。 リモートノードの構成例を示すブロック図である。 PONシステムの比較例に係る接続形態を示す説明図である。 PONシステムの好ましい接続形態を示す説明図である。 PONシステムの好ましい接続形態を示すブロック図である。 PONシステムの好ましい接続形態を示すブロック図である。 PONシステムの好ましい接続形態を示すブロック図である。 PONシステムの好ましい接続形態を示すブロック図である。 リモートノードによるPON通信を遠隔制御で起動するための処理の流れを示すシーケンス図である。 リモートノードがリング状に接続されたPONシステムの概略構成図である。 帯域割当処理の一例を示すフローチャートである。 帯域割当処理の計算例を示す説明図である。 帯域割当処理の計算例を示す説明図である。 帯域割当処理の計算例を示す説明図である。 ポーリングフレームの転送処理の一例を示すフローチャートである。 通信帯域の超過判定処理の一例を示すフローチャートである。 起動及び静的帯域割当の手順の一例を示すシーケンス図である。 動的帯域割当の手順(リクエスト方式)の一例を示すシーケンス図である。 動的帯域割当の手順(ポーリング方式)の一例を示すシーケンス図である。 帯域超過時の動的帯域割当の手順(リクエスト方式)の一例を示すシーケンス図である。 帯域超過時の動的帯域割当の手順(ポーリング方式)の一例を示すシーケンス図である。 通信断検出時の帯域割当処理の手順(リクエスト方式)の一例を示すシーケンス図である。 通信断検出時の帯域割当処理の手順(ポーリング方式)の一例を示すシーケンス図である。
<本発明の実施形態の概要>
以下、本発明の実施形態の概要を列記して説明する。
(1) 本実施形態のPONシステムは、リング型ネットワークを構成する複数のリモートノードと、前記複数のリモートノードのうちの1つに接続された局側装置と、前記複数のリモートノードにそれぞれ接続されたPON回線に収容された宅側装置と、を備えるPONシステムであって、前記複数のリモートノードには、複数のスレーブノードと、リング内の通信方向と通信帯域を前記スレーブノードごとに割り当てる帯域割当処理を実行するマスタノードと、が含まれる。
本実施形態のPONシステムによれば、マスタノードが、リング内の通信方向と通信帯域をスレーブノードごとに割り当てるので、スレーブノードに繋がる宅側装置(例えばONU)の上り通信の公平性を確保することができる。
(2) 本実施形態のPONシステムにおいて、前記帯域割当処理には、前記スレーブノードが申告する最低保証帯域に基づいて、前記通信方向と前記通信帯域を前記スレーブノードごとに割り当てる静的帯域割当が含まれることが好ましい。
この場合、スレーブノードごとの通信方向と通信帯域が最低保証帯域に基づいて割り当てられるので、宅側装置が上り送信するユーザフレームのうち、電話サービスなどの低遅延が要求されるユーザフレームに関する上り通信の公平性を確保することができる。
(3) 本実施形態のPONシステムにおいて、前記局側装置に接続された前記リモートノードが前記マスタノードであり、前記マスタノードは、前記静的帯域割当において、自ノードからの距離指標が小さくなる方の通信方向を前記スレーブノードに割り当てることが好ましい。
このようにすれば、リング内の通信遅延が少ない方の通信方向をリモートノードに割り当てることができる。
(4) 本実施形態のPONシステムにおいて、前記帯域割当処理には、前記スレーブノードが申告する前記宅側装置の上り送信量に基づいて、前記通信方向と前記通信帯域を前記スレーブノードごとに割り当てる動的帯域割当が含まれることが好ましい。
この場合、スレーブノードごとの通信方向と通信帯域が宅側装置の上り送信量に基づいて割り当てられるので、最低保証帯域を超える分のユーザフレームの上り通信の公平性を確保することができる。
(5) 本実施形態のPONシステムにおいて、前記マスタノードは、前記動的帯域割当において、前記スレーブノードが申告する優先度情報に基づいて、当該スレーブノードの優先度を判定し、優先度が高い前記スレーブノードの通信帯域を他の前記スレーブノードよりも優先的に割り当てることが好ましい。
このようにすれば、例えば映像データなどの、リアルタイム性が求められるユーザフレームを送信するスレーブノードの通信帯域を優先的に割り当てることができる。
(6) 本実施形態のPONシステムにおいて、前記マスタノードは、自ノードの一方のリング接続ポートから自ノードの他方のリング接続ポートへの、ユーザフレームのトラフィックをブロックすることが好ましい。
このようにすれば、マスタノードがリング内で受信したユーザフレームをすべて局側装置に上り送信するので、ユーザフレームがリング内でループするのを未然に防止することができる。
(7) 本実施形態の方法は、リング型ネットワークの通信帯域を割り当てる方法であって、前記リング型ネットワークを構成するリモートノードのうち、宅側装置を収容するPON回線が接続された複数のスレーブノードから要求帯域を収集するステップと、収集した前記要求帯域に基づいて、リング内の通信方向と通信帯域を前記スレーブノードごとに割り当てるステップと、を含む。
本実施形態の帯域割当方法によれば、収集した要求帯域に基づいて、リング内の通信方向と通信帯域をスレーブノードごとに割り当てるので、スレーブノードに繋がる宅側装置(例えばONU)の上り通信の公平性を確保することができる。
(8) 本実施形態の装置は、リング型ネットワークの通信帯域を割り当てる装置であって、前記リング型ネットワークを構成するリモートノードのうち、宅側装置を収容するPON回線が接続された複数のスレーブノードから要求帯域を受信する通信部と、受信した前記要求帯域に基づいて、リング内の通信方向と通信帯域を前記スレーブノードごとに割り当てる制御部と、を備える。
本実施形態の帯域割当装置によれば、制御部が、受信した要求帯域に基づいて、リング内の通信方向と通信帯域をスレーブノードごとに割り当てるので、スレーブノードに繋がる宅側装置(例えばONU)の上り通信の公平性を確保することができる。
<本発明の実施形態の詳細>
以下、図面を参照して、本発明の実施形態の詳細を説明する。なお、以下に記載する実施形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
〔用語の定義等〕
一般に、レイヤ2の通信で用いるPDU(Protocol Data Unit)を「フレーム」と呼び、レイヤ3の通信で用いるPDUを「パケット」と呼ぶが、本実施形態では、両者を特に明確に区別しない。
本実施形態では、局側(通信事業者側)の光回線終端装置の集合体を「局側装置」といい、宅側(加入者側)の光回線終端装置(ONU)を「宅側装置」という。また、局側装置を「OLT」と略記し、宅側装置を「ONU」と略記することがある。
本実施形態では、PONは、イーサネットベース(「イーサネット」は登録商標である。)のEPON(例えば10G−EPON)よりなるものとする。
EPONでは、IEEE802.3ahで定義されたMPCP(Multi-Point Control Protocol)フレームにより、ONUの登録、離脱、ONUからの帯域要求、及び帯域要求に応じたONUへの帯域割当などが実行される。
〔PONシステムの全体構成〕
図1は、本発明の実施形態に係るPONシステムの概略構成図である。
図1に示すように、本実施形態のPONシステムは、通信事業者の局舎などに設置される局側装置(OLT)1と、複数の宅側装置(ONU)2と、支線側に宅側装置2が接続されるPON回線3とを備える。PON回線3の幹線側は、局側装置1に収容された回線カード30、或いは、局側装置1から離れたリモートノード50に接続される。
PON回線3は、受動光分岐ノードである光スプリッタ4により、光ファイバ5,6を分岐させたツリー構造の光ファイバ網よりなる。
すなわち、PON回線3は、幹線ファイバ5と、幹線ファイバ5に接続された光スプリッタ4と、光スプリッタ4から分岐する複数本の支線ファイバ6とを備える。PON回線3には、2つ以上の光スプリッタ4が存在してもよい。この場合は、分岐点が複数箇所のPON回線となる。
局側装置1は、幅方向に並ぶ複数のスロットSLを有するシャーシ型のOLTである。局側装置1は、同じ形状の複数のスロットSLを有する筐体10と、筐体10に収容された管理カード20、回線カード30及び中継カード40とを備える。
回線カード30及び中継カード40は、筐体10のいずれかのスロットSLに装着される。図1の構成例では、管理カード20がスロットSLの奥側(上位側)に収容されているが、管理カード20をスロットSLに装着してもよい。
管理カード20は、PONシステムの全体的な管理及び制御を担う通信ノードである。管理カード20は、L2及びL3スイッチを含む上位装置11に接続されている。上位装置11は、コアネットワークなどよりなる上位網12に接続されている。
管理カード20には、パーソナルコンピュータなどよりなる通信事業者の管理用の端末装置13が接続される。端末装置13は、所定の通信プロトコルに則って管理カード20と通信可能である。
端末装置13は、上位網12又は上位装置11に接続されていてもよい。この場合、端末装置13は、Telnet又はSSH(Secure SHell)などの遠隔操作の通信プロトコルに則って管理カード20と通信すればよい。
回線カード30は、PON回線3の幹線ファイバ5が接続される局側の光回線終端装置であり、従来のOSU(Optical Subscriber Unit)に相当する。従って、回線カード30は、MPCPフレームにより宅側装置2とPON通信を行うPON制御部36を有する通信ノードである。
リモートノード50は、局舎から離れた遠隔地に設置され、PON回線3の幹線ファイバ5が接続される光回線終端装置である。従って、リモートノード50は、MPCPフレームにより宅側装置2とPON通信を行うPON制御部55を有する通信ノードである。
中継カード40とリモートノード50は、光ファイバ7を介して通信可能に接続されており、光ファイバ7に伝送される光信号を搬送信号とするイーサネット通信を行う。
従って、中継カード40は、光信号を用いたイーサネット通信の局側(上位側)の光回線終端装置であり、リモートノード50は、光信号を用いたイーサネット通信の宅側(下位側)の光回線終端装置である。
図1に例示するPONシステムでは、回線カード30及び中継カード40がそれぞれ1つずつ筐体10のスロットSLに装着されているが、筐体10のすべてのスロットSLに回線カード30又は中継カード40を装着することもできる。
すなわち、通信事業者は、所望するシステムの接続形態を実現できるように、筐体10のスロットSLに回線カード30及び中継カード40のいずれを装着するかを、任意に選択することができる。
宅側装置2には、イーサネット通信が可能なユーザ端末14が接続される。宅側装置2に接続されるユーザ端末14の数及び種類は特に限定されない。
ユーザ端末14を宅側装置2に直接接続することも必須ではない。すなわち、宅側装置2には、ユーザネットワーク(図示せず)が接続されてもよい。ユーザ端末14は、ユーザネットワークを介して宅側装置2に接続されてもよい。
支線ファイバ6に伝送される上り方向の光信号は、光スプリッタ4において合流する。従って、同じ波長の光信号が合流後に衝突しないための多重化が必要である。
PON通信では、MPCPに則った時分割多重化が行われる。具体的には、PON制御部36,55は、宅側装置2から受信したレポートに基づいて、宅側装置2によるデータの上り方向の送信開始時刻及び送信許可量を演算する。
PON制御部36,55は、上記の時刻及び許可量を含むグラントを、PON回線3を用いて宅側装置2にそれぞれ送信する。
各宅側装置2は、グラントをPON制御部36,55から受信すると、グラントにより指定された時刻に、許可量に相当するデータと、自機のバッファ内のデータ量に相当する次回送信分のデータ量を要求するレポートをPON制御部36,55に送信する。
その他、PON制御部36,55は、自身が担当するPON回線3の宅側装置2を検出するディスカバリ処理、及び、検出した宅側装置2のLLID(Logical Link ID)を自機に登録する登録処理などを実行する。
〔管理カードの構成〕
図2は、管理カード20の構成例を示すブロック図である。
図2に示すように、管理カード20は、リジッドなプリント基板よりなる回路基板21と、回路基板21に実装された各種の回路部品とを備える。管理カード20の回路部品には、管理通信ポート22、上位通信ポート23、制御部24、フレーム処理部25、制御通信ポート26、ユーザ通信ポート27、及び記憶部28が含まれる。
管理通信ポート22は、制御部24と電気的に接続された管理通信のためのコネクタよりなる。管理通信ポート22には、所定規格の通信ケーブル(図示せず)が接続される。この通信ケーブルは、端末装置13に接続される。
上位通信ポート23は、フレーム処理部25と電気的に接続されたユーザ通信のためのコネクタよりなる。上位通信ポート23には、所定規格の通信ケーブル(図示せず)が接続される。この通信ケーブルは、上位装置11に接続される。
制御部24は、CPU(Central Processing Unit)を含む情報処理装置よりなる。制御部24のCPUの数は1つ又は複数のいずれでもよい。制御部24は、FPGA(Field-Programmable Gate Array)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの集積回路を含んでもよい。
制御部24は、RAM(Random Access Memory)を含む。RAMは、SRAM(Static RAM)又はDRAM(Dynamic RAM)などのメモリ素子で構成され、CPUなどが実行するコンピュータプログラム及びその実行に必要なデータを一時的に記憶する。
記憶部28は、フラッシュメモリ若しくはEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)などの不揮発性のメモリ素子を有する。
記憶部28は、ネットワークOSや当該OS上で動作する種々のアプリケーションソフトウェア(以下、「アプリケーション」と略記する。)を記憶している。記憶部28が記憶するアプリケーションには、制御部24を、「DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)サーバ」として機能させるためのソフトウェアが含まれる。
制御通信ポート26は、制御部24と電気的に接続された制御通信のためのバックプレーンコネクタよりなる。制御通信ポート26には、バックプレーン伝送路C1の上位側端部が接続される。
バックプレーン伝送路C1の下位側端部は、回線カード30の制御通信ポート32(図3参照)又は中継カード40の制御通信ポート42(図4参照)に接続される。
ユーザ通信ポート27は、フレーム処理部25と電気的に接続されたユーザ通信のためのバックプレーンコネクタよりなる。ユーザ通信ポート27には、バックプレーン伝送路C2の上位側端部が接続される。
バックプレーン伝送路C2の下位側端部は、回線カード30のユーザ通信ポート33(図3参照)又は中継カード40のユーザ御通信ポート43(図4参照)に接続される。
フレーム処理部25は、例えばL2スイッチよりなる。このスイッチは、例えばFPGAなどの集積回路を含む。
フレーム処理部25は、受信したレイヤ2の通信フレームの宛先に応じて、自身の出力ポートのうちのどの出力ポートから通信フレームを送出するかを決定する。
図2において、直線の帯状矢印で示す管理通信経路R1は、端末装置13と制御部24の間で行われる管理通信のための通信経路である。
破線の帯状矢印で示す制御通信経路R2は、制御部24と回線カード30又は中継カード40の間で行われる制御通信のための通信経路である。
管理通信経路R1により伝送される管理情報には、どのスロットSLにどのカード(通信ノード)を搭載するかを表す「マウント情報」が含まれる。
端末装置13は、通信事業者の作業員によるコマンド入力に応じてマウント情報を生成し、生成したマウント情報を制御部24に送信する。マウント情報には、スロットSLのスロット番号iの番号値(例えばi=♯1〜♯8までのいずれかの値)と、所定の番号値に対応させるカードの識別情報(以下、「ノードID」という。)が含まれる。
記憶部28は、スロット番号iとノードIDの対応関係を纏めたマウント管理テーブルMTを記憶している。マウント管理テーブルMTには、スロット番号iの番号値ごとのエントリと、各番号値に対応させるノードIDの値(例えばMACアドレスのアドレス値)が含まれる。
制御部24は、端末装置13から受信したマウント情報から、スロット番号iの番号値とノードIDの値を抽出し、抽出した番号値のエントリに、抽出したノードIDの値を記録する。
管理通信経路R1により伝送される管理情報には、PON通信に関する設定情報である「PON設定情報」が含まれる。端末装置13は、通信事業者の作業員によるコマンド入力に応じてPON設定情報を生成し、生成したPON設定情報を制御部24に送信する。制御部24は、受信したPON設定情報を制御通信ポート26から送出する。
従って、制御通信経路R2により伝送される制御情報には、上記のPON設定情報が含まれる。PON制御情報には、例えば次の情報が含まれる。
PON通信ポートのオン/オフ情報:PON通信ポート37,56を有効又は無効にするための設定情報
動作パラメータ:PON制御部36,55が上り方向の動的帯域割当(DBA)を実行する場合に必要となる、最低保証帯域などのパラメータ
ONU設定情報:PON制御部36,55がPON回線3を開通する際に必要となる、課金情報などのONUごとの設定情報
制御通信経路R2により伝送される制御情報には、各ノード30,40,50に固有の状態情報である「ノード固有情報」が含まれる。
制御部24は、PONシステムに含まれる各ノード30,40,50にそれぞれノード固有情報の送信要求を送信し、各ノード30,40,50のノード固有情報を収集する。制御部24は、収集したノード固有情報に基づいて、PONシステム全体の接続形態(トポロジ)を把握する。
仮想線の帯状矢印で示すユーザ通信経路R3は、宅側装置2に接続されたユーザ端末14(図1参照)が送受信するユーザフレームの通信経路である。ユーザフレームは、上位網12からユーザ端末14まで流通する必要がある。
従って、ユーザ通信経路R3は、管理カード20の上位通信ポート23、フレーム処理部25及びユーザ通信ポート27を経由する。
図2では、図示の簡略化のため、制御通信ポート26及びユーザ通信ポート27を1つだけ有する管理カード20が例示されている。
もっとも、管理カード20は、局側装置1に収容可能なカード数(例えば8枚)と同数の制御通信ポート26及びユーザ通信ポート27を備え、制御部24は、複数の通信ノードとのバックプレーン通信を実行可能である。従って、管理カード20には、回線カード30及び中継カード40のうちの少なくとも2つを接続することができる。
〔回線カードの構成〕
図3は、回線カード30の構成例を示すブロック図である。
図3に示すように、回線カード30は、リジッドなプリント基板よりなる回路基板31と、回路基板31に実装された各種の回路部品とを備える。回線カード30の回路部品には、制御通信ポート32、ユーザ通信ポート33、制御部34、フレーム処理部35、PON制御部36、PON通信ポート37、及び記憶部38が含まれる。
制御通信ポート32は、制御部34と電気的に接続された制御通信のためのバックプレーンコネクタよりなる。制御通信ポート32には、バックプレーン伝送路C1の下位側端部が接続される。
バックプレーン伝送路C1の上位側端部は、管理カード20の制御通信ポート26(図2参照)に接続される。
ユーザ通信ポート33は、フレーム処理部35と電気的に接続されたユーザ通信のためのバックプレーンコネクタよりなる。ユーザ通信ポート33には、バックプレーン伝送路C2の下位側端部が接続される。
バックプレーン伝送路C2の上位側端部は、管理カード20のユーザ通信ポート27(図2参照)に接続される。
制御部34は、CPUを含む情報処理装置よりなる。制御部34のCPUの数は1つ又は複数のいずれでもよい。制御部34は、FPGAやASICなどの集積回路を含んでもよい。
制御部34は、RAMを含む。RAMは、SRAM又はDRAMなどのメモリ素子で構成され、CPUなどが実行するコンピュータプログラム及びその実行に必要なデータを一時的に記憶する。
記憶部38は、フラッシュメモリ若しくはEEPROMなどの不揮発性のメモリ素子を有する。記憶部38は、ネットワークOSや当該OS上で動作する種々のアプリケーションを記憶している。
記憶部38は、自ノードに固有の状態情報である「ノード固有情報」を記憶している。回線カード30のノード固有情報には、例えば次の情報a1〜a5が含まれる。
情報a1) 自ノードの識別情報(例えばMACアドレスのアドレス値)
情報a2) 自ノードのカードタイプ(図3の例では「回線カード」)
情報a3) PON通信ポート37のポート数
情報a4) PON通信ポート37に繋がるONUの数
情報a5) ファームウェア(OS)のバーション
フレーム処理部35は、例えばL2スイッチよりなる。このスイッチは、例えばFPGAなどの集積回路を含む。
フレーム処理部35は、受信したレイヤ2の通信フレームの宛先に応じて、自身の出力ポートのうちのどの出力ポートから通信フレームを送出するかを決定する。
PON制御部36は、宅側装置2とのPON通信に関する情報処理を施す集積回路よりなる。例えば、PON制御部36は、フレーム処理部35から入力された下りのユーザフレームを、対応するPON通信ポート37に送信する。
PON制御部36は、光トランシーバ39からの上りの電気信号に、上位網12に送信すべきユーザフレームが含まれる場合には、そのユーザフレームをフレーム処理部35に送信する。
PON制御部36は、光トランシーバ39からの上りの電気信号に、宅側装置2が送信元の制御フレーム(レポート)が含まれる場合には、そのレポートに基づいて送信元の宅側装置2のための制御フレーム(グラント)を生成し、光トランシーバ39に送信する。
PON通信ポート37は、PON制御部36と電気的に接続されたPON通信のためのコネクタよりなる。PON通信ポート37には、光トランシーバ39を着脱自在に装着することができる。
光トランシーバ39は、光信号の送受信回路を含む光デバイス(例えば、プラガブル光トランシーバ)よりなり、PON回線3から入力される上りの光信号を電気信号に変換し、PON制御部36から入力される下りの電気信号を光信号に変換する。
図3において、破線の帯状矢印で示す制御通信経路R2は、管理カード20と制御部34の間で行われる制御通信のための通信経路である。
制御通信経路R2により伝送される制御情報には、上述の「PON設定情報」が含まれる。制御部34は、管理カード20からPON設定情報を受信すると、受信したPON設定情報をPON制御部36に通知する。
PON制御部36は、通知されたPON設定情報に応じた所定の処理を実行する。例えば、PON制御部36は、通知されたPON通信ポート37のオン/オフ情報に従って、PON通信ポート37を有効化又は無効化する。
PON制御部36は、通知された動作パラメータに基づいて、宅側装置2が送出する上りフレームの動的帯域割当を実行する。
制御通信経路R2により伝送される制御情報には、自ノードの「ノード固有情報」が含まれる。制御部34は、管理カード20の制御部24からの送信要求に応じて、自ノードのノード固有情報を管理カード20に送信する。
仮想線の帯状矢印で示すユーザ通信経路R3は、宅側装置2に接続されたユーザ端末14(図1参照)が送受信するユーザフレームの通信経路である。ユーザフレームは、上位網12からユーザ端末14まで流通する必要がある。
従って、ユーザ通信経路R3は、回線カード30内のユーザ通信ポート33、フレーム処理部35、PON制御部36及びPON通信ポート37を経由する。
〔中継カードの構成〕
図4は、中継カード40の構成例を示すブロック図である。
図4に示すように、中継カード40は、リジッドなプリント基板よりなる回路基板41と、回路基板41に実装された各種の回路部品とを備える。中継カード40の回路部品には、制御通信ポート42、ユーザ通信ポート43、制御部44、フレーム処理部45、イーサネット通信ポート46、及び記憶部47が含まれる。
制御通信ポート42は、制御部44と電気的に接続された制御通信のためのバックプレーンコネクタよりなる。制御通信ポート42には、バックプレーン伝送路C1の下位側端部が接続される。
バックプレーン伝送路C1の上位側端部は、管理カード20の制御通信ポート26(図2参照)に接続される。
ユーザ通信ポート43は、フレーム処理部45と電気的に接続されたユーザ通信のためのバックプレーンコネクタよりなる。ユーザ通信ポート43には、バックプレーン伝送路C2の下位側端部が接続される。
バックプレーン伝送路C2の上位側端部は、管理カード20のユーザ通信ポート27(図2参照)に接続される。
制御部44は、CPUを含む情報処理装置よりなる。制御部44のCPUの数は1つ又は複数のいずれでもよい。制御部44は、FPGAやASICなどの集積回路を含んでもよい。
制御部44は、RAMを含む。RAMは、SRAM又はDRAMなどのメモリ素子で構成され、CPUなどが実行するコンピュータプログラム及びその実行に必要なデータを一時的に記憶する。
記憶部47は、フラッシュメモリ若しくはEEPROMなどの不揮発性のメモリ素子を有する。記憶部47は、ネットワークOSや当該OS上で動作する種々のアプリケーションを記憶している。記憶部47が記憶するアプリケーションには、制御部44を、「DHCPサーバ」として機能させるためのソフトウェアが含まれていてもよい。
記憶部47は、自ノードに固有の状態情報である「ノード固有情報」を記憶している。中継カード40のノード固有情報には、例えば次の情報b1〜b5が含まれる。
情報b1) 自ノードの識別情報(例えばMACアドレスのアドレス値)
情報b2) 自ノードのカードタイプ(図4の例では「中継カード」)
情報b3) イーサネット通信ポート46のポート数
情報b4) 動作中のイーサネット通信ポート46のポート番号
情報b5) 動作中のイーサネット通信ポート46に繋がる接続先ノード(リモートノード50)のカードタイプ
情報b6) 動作中のイーサネット通信ポート46に繋がる接続先ノード(リモートノード50)の識別情報(例えばMACアドレスのアドレス値)及びポート番号
情報b7) ファームウェア(OS)のバーション
フレーム処理部45は、例えばL2スイッチよりなる。このスイッチは、例えばFPGAなどの集積回路を含む。
フレーム処理部45は、受信したレイヤ2の通信フレームの宛先に応じて、自身の出力ポートのうちのどの出力ポートから通信フレームを送出するかを決定する。
イーサネット通信ポート46は、フレーム処理部45と電気的に接続されたイーサネット通信のためのコネクタよりなる。イーサネット通信ポート46には、光トランシーバ48を着脱自在に装着することができる。
光トランシーバ48は、光信号の送受信回路を含む光デバイス(例えば、プラガブル光トランシーバ)よりなり、光ファイバ7から入力される上りの光信号を電気信号に変換し、フレーム処理部45から入力される下りの電気信号を光信号に変換する。
図4において、破線の帯状矢印で示す制御通信経路R2は、管理カード20と制御部44の間で行われる制御通信のための通信経路である。
ハッチング付きの帯状矢印で示す制御通信経路R4は、制御部44とリモートノード50の間で行われる制御通信のための通信経路である。
制御通信経路R2により伝送される制御情報には、上述の「PON設定情報」が含まれる。制御部44は、自ノードに繋がるリモートノード50のPON設定情報を受信すると、受信したPON設定情報をフレーム処理部45に入力する。フレーム処理部45は、入力されたPON設定情報をリモートノード50に転送する。
従って、制御通信経路R4により伝送される制御情報には、上述の「PON設定情報」が含まれる。
制御通信経路R2により伝送される制御情報には、自ノードの「ノード固有情報」が含まれる。制御部44は、管理カード20の制御部24からの送信要求に応じて、自ノードのノード固有情報を管理カード20に送信する。
制御通信経路R4により伝送される制御情報には、自ノードに繋がるリモートノード50が送信した「ノード固有情報」が含まれる。制御部44は、自ノードに繋がるリモートノード50からノード固有情報を受信すると、受信したノード固有情報を制御通信ポート42に入力する。
従って、制御通信経路R2により伝送される制御情報には、リモートノード50の「ノード固有情報」が含まれる。
仮想線の帯状矢印で示すユーザ通信経路R3は、宅側装置2に接続されたユーザ端末14(図1参照)が送受信するユーザフレームの通信経路である。ユーザフレームは、上位網12からユーザ端末14まで流通する必要がある。
従って、ユーザ通信経路R3は、中継カード40内のユーザ通信ポート43、フレーム処理部45及びイーサネット通信ポート46を経由する。
〔リモートノードの構成〕
図5は、リモートノード50の構成例を示すブロック図である。
図5に示すように、リモートノード50は、リジッドなプリント基板よりなる回路基板51と、回路基板51に実装された各種の回路部品とを備える。リモートノード50の回路部品には、イーサネット通信ポート52、制御部53、フレーム処理部54、PON制御部55、PON通信ポート56、及び記憶部57が含まれる。
イーサネット通信ポート52は、フレーム処理部54と電気的に接続されたイーサネット通信のためのコネクタよりなる。イーサネット通信ポート52には、光トランシーバ58を着脱自在に装着することができる。
光トランシーバ58は、光信号の送受信回路を含む光デバイス(例えば、プラガブル光トランシーバ)よりなり、光ファイバ7から入力される下りの光信号を電気信号に変換し、フレーム処理部54から入力される上りの電気信号を光信号に変換する。
制御部53は、CPUを含む情報処理装置よりなる。制御部53のCPUの数は1つ又は複数のいずれでもよい。制御部53は、FPGAやASICなどの集積回路を含んでもよい。
制御部53は、RAMを含む。RAMは、SRAM又はDRAMなどのメモリ素子で構成され、CPUなどが実行するコンピュータプログラム及びその実行に必要なデータを一時的に記憶する。
記憶部57は、フラッシュメモリ若しくはEEPROMなどの不揮発性のメモリ素子を有する。記憶部57は、ネットワークOSや当該OS上で動作する種々のアプリケーションを記憶している。記憶部57が記憶するアプリケーションには、制御部53を、「DHCPクライアント」として機能させるためのソフトウェアが含まれる。
記憶部57は、自ノードに固有の状態情報である「ノード固有情報」を記憶している。リモートノード50のノード固有情報には、例えば次の情報c1〜c7が含まれる。
情報c1) 自ノードの識別情報(例えばMACアドレスのアドレス値)
情報c2) 自ノードのカードタイプ(図5の例では「リモートノード」)
情報c3) イーサネット通信ポート52のポート数
情報c4) 動作中のイーサネット通信ポート52のポート番号
情報c5) 動作中のイーサネット通信ポート52に繋がる接続先ノード(中継カード40又はリモートノード50)のカードタイプ
情報c6) 動作中のイーサネット通信ポート52に繋がる接続先ノード(中継カード40又はリモートノード50)の識別情報(例えばMACアドレスのアドレス値)及びポート番号
情報c7) PON通信ポート56のポート数
情報c8) PON通信ポート56に繋がるONUの数
情報c9) ファームウェア(OS)のバーション
フレーム処理部54は、例えばL2スイッチよりなる。このスイッチは、例えばFPGAなどの集積回路を含む。
フレーム処理部54は、受信したレイヤ2の通信フレームの宛先に応じて、自身の出力ポートのうちのどの出力ポートから通信フレームを送出するかを決定する。
PON制御部55は、宅側装置2とのPON通信に関する情報処理を施す集積回路よりなる。例えば、PON制御部55は、フレーム処理部54から入力された下りのユーザフレームを、対応するPON通信ポート56に送信する。
PON制御部55は、光トランシーバ59からの上りの電気信号に、上位網12に送信すべきユーザフレームが含まれる場合には、そのユーザフレームをフレーム処理部54に送信する。
PON制御部55は、光トランシーバ59からの上りの電気信号に、宅側装置2が送信元の制御フレーム(レポート)が含まれる場合には、そのレポートに基づいて送信元の宅側装置2のための制御フレーム(グラント)を生成し、光トランシーバ59に送信する。
PON通信ポート56は、PON制御部55と電気的に接続されたPON通信のためのコネクタよりなる。PON通信ポート56には、光トランシーバ59を着脱自在に装着することができる。
光トランシーバ59は、光信号の送受信回路を含む光デバイス(例えば、プラガブル光トランシーバ)よりなり、PON回線3から入力される上りの光信号を電気信号に変換し、PON制御部55から入力される下りの電気信号を光信号に変換する。
図5において、ハッチング付きの帯状矢印で示す制御通信経路R4は、中継カード40と制御部53の間で行われる制御通信のための通信経路である。
制御通信経路R4により伝送される制御情報には、上述の「PON設定情報」が含まれる。制御部55は、中継カード40からPON設定情報を受信すると、受信したPON設定情報をPON制御部55に通知する。
PON制御部55は、通知されたPON設定情報に応じた所定の処理を実行する。例えば、PON制御部55は、通知されたPON通信ポート56のオン/オフ情報に従って、PON通信ポート56を有効化又は無効化する。
PON制御部55は、通知された動作パラメータに基づいて、宅側装置2が送出する上りフレームの動的帯域割当を実行する。
制御通信経路R4により伝送される制御情報には、自ノードの「ノード固有情報」が含まれる。制御部53は、管理カード20の制御部24からの送信要求に応じて、自ノードのノード固有情報を管理カード20に送信する。
具体的には、制御部53は、管理カード20に宛てたノード固有情報をフレーム処理部54に入力する。フレーム処理部54は、入力されたノード固有情報を中継カード40に送信し、中継カード40は、受信したノード固有情報を管理カード20に転送する。
仮想線の帯状矢印で示すユーザ通信経路R3は、宅側装置2に接続されたユーザ端末14(図1参照)が送受信するユーザフレームの通信経路である。ユーザフレームは、上位網12からユーザ端末14まで流通する必要がある。
従って、ユーザ通信経路R3は、リモートノード50内のイーサネット通信ポート52、フレーム処理部54、PON制御部55及びPON通信ポート56を経由する。
〔比較例に係るPONシステムの問題点〕
図6は、本実施形態のPONシステムの比較例に係る接続形態を示す説明図である。
図6の接続形態では、回線カード(OSU)30のみが局側装置1のスロットSLに収容され、当該回線カード30に複数(図例では3つ)のPON回線3が接続されている。
10G−EPONでは、1つのPON回線3を延伸できる最大距離は20kmである。
このため、図6の接続形態を採用すると、宅側装置2の設置可能範囲は、局側装置1が設置される局舎を中心とした半径20km以内の範囲に限定されるという問題(以下、「問題点1」という。)がある。
図6の接続形態では、局舎に設置される局側装置1に、複数の回線カード(OSU)30を集中的に収容する方式を採用している。
このため、局側装置1の消費電力が増大し、電源容量が大きな局側装置1が必要になる。また、消費電力の増大に応じて発熱量も増大するので、大規模な冷却設備を局舎に設置せねばならない。従って、PONシステムの設備コストが大きくなるという問題(以下、「問題点2」という。)がある。
10G−EPONでは、1つのPON回線3における支線ファイバ6の最大分岐数(=宅側装置2の最大収容数)は128である。
このため、図6の接続形態を採用すると、多数の加入者が存在する密集エリアにおいて、更に加入者が増加したためPON回線3を増設する必要が生じた場合には、局側装置1を起点として複数の幹線ファイバ5を密集エリアまで敷設せねばならず、大規模な敷設工事が必要になるという問題(以下、「問題点3」という。)がある。
上記の問題点1を解決する方策、すなわち、宅側装置2の設置可能範囲を広げる方策として、従来、光信号を増幅する中継装置を幹線ファイバ5の途中に挿入することが行われている。
しかし、光信号を途中で増幅する中継装置を採用する方策では、上記の問題点1のみを解決できるに止まり、上記の問題点2及び3を同時に解決することはできない。
〔PONシステムの好適な接続形態〕
図7は、本実施形態のPONシステムの好ましい接続形態を示す説明図である。
図7の接続形態では、回線カード30の他に中継カード40が局側装置1のスロットSLに収容されている。また、中継カード40は、局舎から離れた屋外に設置されたリモートノード50と光ファイバ7により接続され、屋外のリモートノード50に複数(図例では2つ)のPON回線3が接続されている。
中継カード40とリモートノード50との間の光信号を用いたイーサネット通信では、10Gベースの通信の場合には、最大で40kmまで延伸可能である。
このため、図7の接続形態を採用すると、宅側装置2の設置可能範囲は、局側装置1が設置される局舎を中心として、半径60km以内の範囲にまで拡大することができる。従って、上述の問題点1を解決することができる。
本実施形態のリモートノード50は、消費電力が比較的大きいPON制御部55(図5参照)を有する。
このため、図7の接続形態を採用すると、回線カード30を局側装置1に集中させる図6の接続形態に比べて、PONシステムの運用に必要な消費電力を局側装置1からリモートノード50に分散できる。従って、局側装置1の電源容量が少量で足り、局舎の冷房設備もより簡便化できる。よって、上述の問題点2を解決することができる。
例えば、複数のスロットSLのすべてに回線カード30を装着した局側装置1の消費電力が、約10kwになる場合を想定する。
この場合、回線カード30の代わりに中継カード40を装着し、中継カード40に接続したリモートノード50によりPON通信を行うことにすれば、局側装置1の消費電力をほぼ1/5の約2kwに削減することができる。これに伴い、局舎における給電系の設備も大幅に簡素化することができ、波及的な効果も大きくなる。
本実施形態のリモートノード50は、複数のPON通信ポート56(図5参照)を有するので、複数のPON回線3の幹線ファイバ5をリモートノード50に接続できる。
このため、図7の接続形態を採用すると、多数の加入者が存在する密集エリアに複数のPON回線3を増設する必要が生じた場合は、密集エリアの近傍にリモートノード50を設置し、リモートノード50に複数のPON回線3を接続すればよい。
この場合、局側装置から1本の光ファイバ7を密集エリアまで敷設し、敷設した光ファイバ7の先端にリモートノード50に接続すれば足りる。
このため、局側装置1を起点として複数の幹線ファイバ5を敷設する必要がなくなり、敷設工事が簡便になる。従って、上述の問題点3を解決することができる。
〔PONシステムの好適な接続態様のバリエーション〕
図8〜図11は、本実施形態のPONシステムの好ましい接続形態を示すブロック図である。
本実施形態の中継カード40及びリモートノード50は、イーサネット通信とPON通信の通信インタフェースをそれぞれ複数備えているので、図8〜図11に示すように、種々の接続形態のPONシステムを構成することができる。
図8の構成例では、1つの中継カード40と1つのリモートノード50が1対1で接続されている。
図8の中央のリモートノード50には、1つのPON回線3が接続されている。もっとも、本実施形態のリモートノード50は、複数のPON通信ポート56を有するので(図5参照)、図8の下側のリモートノード50のように、1つのリモートノード50に複数(図例では2つ)のPON回線3を接続することもできる。
図9の構成例では、1つの中継カード40と複数(図例では2つ)が1対多で接続されている。本実施形態の中継カード40は、複数のイーサネット通信ポート46を有するので(図4参照)、図9の構成例が可能となる。
図10の構成例では、1つのリモートノード50に別のリモートノード50がカスケード接続されている。本実施形態のリモートノード50は、複数のイーサネット通信ポート52を有するので(図5参照)、図10の構成例が可能となる。
図10の構成例を採用すれば、リモートノード50の設置範囲を、局側装置1から最大で80km(=40km+40km)まで遠隔化することができる。
図10の構成例は、互いに遠距離にある複数のサービスエリアA1〜A3が、河川などに沿って点在する場合に特に有効である。
例えば、河川の下流域にある局舎の近隣にサービスエリアA1が存在し、そこから40km離れた河川の中流域にサービスエリアA2が存在し、そこから更に40km離れた河川の上流域にサービスエリアA3が存在する場合を想定する。
この場合、サービスエリアA1については、回線カード30のPON回線3により通信サービスを提供し、サービスエリアA2については、1段目のリモートノード50のPON回線3により通信サービスを提供し、サービスエリアA3については、2段目のリモートノード50のPON回線3により通信サービスを提供すればよい。
図11の構成例では、複数(図例では2つ)の中継カード40と1つのリモートノード50が多対1で接続されている。本実施形態の中継カード40は、複数のイーサネット通信ポート46を有するので(図4参照)、図11の構成例が可能となる。
図11の構成例を採用すれば、中継カード40とリモートノード50の間のイーサネット通信の通信経路が冗長化される。このため、イーサネット通信の耐障害性を高めたり、イーサネット通信の通信帯域を拡張したりすることができる。
〔遠隔制御によるリモートノードの起動〕
図12は、リモートノード50によるPON通信を遠隔制御で起動するための処理の流れを示すシーケンス図である。
図12では、各処理の動作主体が「管理カード20」、「中継カード40」及び「リモートノード50」となっているが、実際の動作主体は、各ノードに搭載された制御部24,44,53である。
管理カード20と回線カード30又は中継カード40との間の制御通信経路R2は、バックプレーン伝送路C1よりなる(図2及び図3参照)。
従って、管理カード20の制御部24は、バックプレーン通信のプラグアンドプレイ機能により、バックプレーン伝送路C1を介して回線カード30又は中継カード40と接続されると、接続先の回線カード30又は中継カード40からノード固有情報などを自動的に取得し、接続先との制御通信を自動的に開始することができる。
これに対して、管理カード20からリモートノード50までの通信経路には、中継カード40/リモートノード50間のイーサネット通信が介在する。従って、管理カード20は、通信相手がリモートノード50であるか否かを自動的に認識することはできない。
すなわち、イーサネット通信は汎用的な通信方法であるため、通信インタフェースのリンクアップのみでは、管理カード20の制御部24は、接続相手が管理対象のリモートノード50であるか否かを判定できない。
そこで、本実施形態では、リモートノード50は、イーサネット通信ポート52のリンクアップ後にDHCPパケットを中継カード40に送出し、管理カード20が、受信したDHCPパケットに基づいてリモートノード50の個体識別を行うこととした。
リモートノード50には、固有のMACアドレスが割り当てられている。従って、管理カード20の制御部24は、DHCPパケットに含まれるMACアドレスがマウント管理テーブルMTに存在するか否かにより、送信元の通信ノードの適否を判定する。
管理カード20の制御部24は、接続を要求してきた通信ノードが管理対象のリモートノード50であると判定すると、PON通信の開設に必要なPON設定情報を含むリモートノード50宛ての制御フレームを、中継カード40に送信する。
従って、上記の制御フレームを取得したリモートノード50は、PON設定情報に従って自ノードのPON制御部55の設定などを実行することにより、配下の宅側装置2とのPON通信を開始できるようになる。
図12に示すように、管理カード20には、マウント管理テーブルMTを既に作成済みであるとする(ステップST10)。
リモートノード50は、中継カード40と物理的に接続されたあと(ステップST11)、自身のイーサネット通信ポート52のリンクアップを検知すると(ステップST12)、DHCPパケットを上り方向にブロードキャストし、自ノードで使用するローカルIPアドレスの割り当てを要求する(ステップST13)。
次に、管理カード20は、マウント管理テーブルMTを参照し、受信したDHCPパケットに含まれるMACアドレスの適否を確認する(ステップST14)。
具体的には、管理カード20は、DHCPパケットに含まれるMACアドレスが、マウント管理テーブルMTに存在する場合には、送信元の通信ノードを、管理対象のリモートノード50であると判定する。存在しない場合には、管理カード20は、ステップST15以降の処理を実行せず、送信元の通信ノードにIPアドレスを割り当てない。
DHCPパケットの送信元の通信ノードを、管理対象のリモートノード50であると判定した場合は、管理カード20は、DHCPプロトコルに準じて、制御通信に用いるローカルIPアドレスの払い出しを実行する(ステップST15)。
具体的には、管理カード20は、リモートノード50用に定めたローカルIPアドレスを、DHCPパケットの送信元の通信ノード宛てに送信する。これにより、リモートノード50は、制御通信に用いるローカルIPアドレスを取得する。
なお、管理カード20は、中継カード40の個体識別とローカルIPアドレスの割り当てについては、バックプレーン通信によって個別に実行する。
また、図12のシーケンスにおいて、中継カード40がDHCPサーバとして機能する場合には、リモートノード50に対するローカルIPアドレスの割り当てを中継カード40が実行することにしてもよい。
次に、管理カード20は、リモートノード50のノード固有情報の取得処理を実行する(ステップST16)。
具体的には、管理カード20は、ノード固有情報を要求する制御フレームをリモートノード50に送信する(ステップST17)。上記の制御フレームを受信したリモートノード50は、自ノードのノード固有情報を含む制御フレームを生成し、生成した制御フレームを管理カード20に返信する(ステップST18)。
次に、管理カード20は、リモートノード50から取得したノード固有情報に基づいて、当該リモートノード50に対する初期設定を実施する(ステップST19)。
具体的には、管理カード20は、PON設定情報を含む制御フレームをリモートノード50に送信する(ステップST20)。PON設定情報を受信したリモートノード50は、PON設定情報に含まれるONU設定情報などに従ってPON回線3を開通し、宅側装置2とのPON通信を開始する。
〔リング型ネットワークの場合の問題点とその解決策〕
図13は、リモートノード50がリング状に接続されたPONシステムの概略構成図である。以下の説明では、リモートノード50を「RN」ともいう。
図13の例では、RN♯Aを含む4つのRN♯A〜♯Dが、光ファイバ7A〜7Dを伝送路とするリング型ネットワークを構成している。ネットワークに含まれる1つのRN♯Aは、光ファイバ7Aを介して局側装置1の中継カード40に接続されている。
換言すると、PONシステムには、複数のリモートノード50の隣接ノード同士をリング状に接続する複数の光ファイバ7A〜7Dと、複数のリモートノード50のうちの1つと中継カード40とを直結する光ファイバ7Xとが含まれる。なお、リング型ネットワークに含めるRNの数は4つに限定されない。
図13に示すように、RN♯A〜♯Dに接続されたPON回線3には、それぞれ少なくとも1つのONU♯A〜♯Dが接続される。
本実施形態では、リモートノード50のイーサネット通信に用いる光回線7A〜7D,7Xにより伝送可能な最大通信帯域、すなわち、光トランシーバ58が発揮し得る最大の物理速度を10Gbpsとする。
また、図13のPONシステムでは、局側装置1とRN♯Aの間の通信経路は、2本の直結回線7Xで冗長化されており、上り方向の最大通信帯域が20Gbpsである。
リング型ネットワークでは、リング内の通常の通信方向を右回り(時計回り)又は左回り(反時計回り)のいずれか一方に限定し、他方の通信方向を障害発生時に使用する冗長経路とする場合がある。
しかし、リング型ネットワークの通信ノードが、ONUとPON通信するRNである場合には、RNの通信方向を一方向に限定すると、一部のONUの上り方向のデータ通信に制限がかかり易くなる場合がある。
例えば、図13のPONシステムにおいて、ONU♯A〜♯Dによる上り方向のデータ通信(局側装置1へのユーザフレームの伝送)に必要な通信帯域(以下、「上り帯域」という。)が、それぞれ次の通りであるとする。
ONU♯A→3Gbps
ONU♯B→2Gbps
ONU♯C→1Gbpsから3Gbpsに増加
ONU♯D→8Gbps
ONU♯Cの上り帯域が1Gbpsである場合は、ONU♯Cの上り帯域を確保するために必要となる、RN♯Cを起点とする通信方向ごとの光回線7A〜7Dの通信帯域は、下記の通りである。
左回りの場合:
光回線7Bの通信帯域=1Gbps
光回線7Aの通信帯域=1Gbps+2Gbps=3Gbps
右回りの場合:
光回線7Cの通信帯域=1Gbps
光回線7Dの通信帯域=1Gbps+8Gbps=9Gbps
この場合、RN♯Cの通信方向が右回り及び左回りのいずれであっても、光回線7A〜7Dの通信帯域が最大通信帯域(=10Gbps)を超えない。このため、RN♯Cの通信方向をいずれか一方に限定しても、ONU♯Cの上り帯域を確保できる。
ONU♯Cの上り帯域が3Gbpsに変化した場合は、ONU♯Cの上り帯域を確保するために必要となる、RN♯Cを起点とする通信方向ごとの光回線7A〜7Dの通信帯域は、下記の通りである。
左回りの場合:
光回線7Bの通信帯域=3Gbps
光回線7Aの通信帯域=3Gbps+2Gbps=5Gbps
右回りの場合:
光回線7Cの通信帯域=3Gbps
光回線7Dの通信帯域=3Gbps+8Gbps=11Gbps>10Gbps
この場合、RN♯Cの通信方向が右回りであると、光回線7Dの通信帯域が最大通信帯域(=10Gbps)を超える。このため、RN♯Cの通信方向を右回りに固定すると、ONU♯Dの上り帯域が低下しない限り、ONU♯Cの上り通信を確保できない。
従って、ONU♯Cの上り通信よりもONU♯Dの上り通信が常に優先され、ONUの上り通信が不公平になる。
上記の問題点を解決するため、本実施形態では、局側装置1に直結されるRN♯Aが、リング型ネットワークに含まれるRN♯B〜♯Dの帯域要求量に基づいて、リング内の通信方向と通信帯域をRN♯A〜♯Dごとに割り当てる帯域割当処理を実行する。
この場合、RN♯Aが、リング内の通信方向と通信帯域がRN♯B〜♯Dごとに割り当てるので、RN♯B〜♯Dに繋がるONU♯B〜♯Dの上り通信の公平性を確保できるようになる。
〔帯域割当処理の概要〕
本実施形態において、RN♯Aが実行する帯域割当処理の主な特徴を纏めると、次の通りである。
1)リング型ネットワークを構成する複数のRN♯A〜♯Dのうち、局側装置1に直接接続するRN♯Aが、スレーブ(子局)のために帯域割当処理を実行するマスタ(親局)となる。マスタRN♯Aは、スレーブRN♯B〜♯Dの帯域割当処理を一括して行う。
2)マスタRN♯Aは、自ノードの一方のリング接続ポートから自ノードの他方のリング接続ポートへの、ユーザフレームのトラフィックをブロックする。
このため、マスタRN♯Aは、スレーブRN♯B〜♯Dから受信したONU♯B〜♯Dのユーザフレームと、自ノードのONU♯Aから受信したユーザフレームを、すべて局側装置1に上り送信する。従って、ユーザフレームがリング内でループするのを未然に防止することができる。
3)マスタRN♯Aは、電話サービスなどの高優先の通信フレームについては、通信遅延がなるべく小さい通信方向を採用する。
4)マスタRN♯Aの帯域割当処理には、最低保証帯域に基づく「静的帯域割当」と、ONU♯B〜♯Dの上り送信量に基づく「動的帯域割当」が含まれる。動的帯域割当は、最低保証帯域を除いた余分の通信帯域をRN♯B〜♯Dに動的に割り当てる処理である。
5)RN♯A〜RN♯Dは、ONU♯A〜♯Dから受信するユーザフレームの上りバッファを有する。上りバッファが蓄積可能なデータ量は、RN♯Aによる動的帯域割当の演算時間内に受信するユーザフレームのデータ量より大きい。
6)マスタRN♯Aは、動的帯域割当において、映像データなどのリアルタイム性が求められるユーザフレームを送信するスレーブRN♯B〜♯Dについては、優先的に通信帯域を割り当てる。
7)マスタRN♯Aは、RSVP(Resource reSerVation Protocol)などの帯域予約プロトコルに準拠する通信ノードよりなる。
従って、マスタRN♯Aの制御部53は、RN♯B〜♯Dから受信したユーザフレームを直結回線7Xに送出するフレーム処理部54の通信帯域を、スレーブRN♯B〜♯Dごとに予約可能である。
〔帯域割当処理の具体例〕
図14は、マスタRN♯Aの制御部53が実行する帯域割当処理の一例を示すフローチャートである。
図14に示すように、マスタRN♯Aの制御部53は、まず、右回りと左回りの帯域リストを作成する(ステップST30)。帯域リストとは、スレーブRN♯B〜♯Dが要求する帯域(以下、「要求帯域」という。)を、マスタRN♯Aを起点とする右回り及び左回りの順に並べたリストのことである(例えば、図15〜図17参照)。
次に、制御部53は、右回り及び左回りの帯域リストに含まれるスレーブRN♯B〜♯Dの要求帯域を、自ノードから近い順に1つずつ予約する(ステップST31)。
次に、制御部53は、すべてのスレーブRN♯B〜♯Dの要求帯域が、リングを構成する光回線7A〜7Dの最大通信帯域を超過せずに予約できたか否かを判定する(ステップST32)。
ステップST32の判定結果が肯定的である場合は、制御部53は、自ノードからの距離指標(例えば、光ファイバ長又は転送回数、RTT(Round Trip Time)など)が小さい方の通信ノードを優先して、右回り及び左回りの帯域リストに含まれる重複RNを削除する(ステップST33)。
ここで、重複RNの削除とは、右回り及び左回りの帯域リストに含まれる同じスレーブRNのうち、一方を削除することをいう。
重複RNの削除する条件として、自ノードからの距離指標が大きい方を削除することとしてもよい。
この場合、マスタRN♯Aの制御部53は、自ノードから着目するRNまでの右回りと左回りの距離指標を計算し、距離指標の計算値が小さい方の通信方向を採用する。このようにすれば、通信遅延が少ない方の通信方向の帯域リストのRNが残ることになり、リング内の通信遅延が少ない通信方向をRNに割り当てることができる。
次に、制御部53は、重複RNの削除後の帯域リストのデータに基づいて、スレーブRN♯A〜♯Dに適用する通信方向と通信帯域を決定する(ステップST38)。
帯域リストの通信方向は、マスタRN♯Aを起点とするので、帯域リストに残したスレーブRN♯A〜♯Dに適用する通信方向は、帯域リストの通信方向とは逆になる。例えば、右回りの帯域リストに「B(2Gbps)」が残った場合、制御部53は、スレーブRN♯Bの通信方向及び通信帯域を「左回り」及び「2Gbps」と決定する。
ステップST32の判定結果が否定的である場合は、制御部53は、優先度の高いスレーブRNが存在するか否かを判定する(ステップST34)。
スレーブRNの優先度の高/低は、スレーブRNが生成する優先度情報に基づいて判定される。スレーブRNは、上り送信するユーザフレームの種別に基づいて、優先度情報を生成する。例えば、スレーブRNは、ONUから受信したユーザフレームに映像データや所定の企業向けデータが含まれる場合は、優先度情報を「高」とする。
ステップST34の判定結果が肯定的である場合は、制御部53は、優先度の低いスレーブRNの帯域の予約を解除し、優先度の高いスレーブRNの帯域を予約する(ステップST35)。この場合、制御部53は、複数の候補がある場合は、自ノードからの自ノードからの距離(例えば、光ファイバ長又は転送回数など)が小さく、全体の利用帯域がより大きくなる通信ノードを選択する。
次に、制御部53は、左回り及び右回りの帯域リストに含まれる重複RN及び予約できなかったスレーブRNを削除する(ステップST36)。
具体的には、左回り及び右回りの帯域リストに含まれる同じスレーブRNのうちの一方と、最大通信帯域を超えるため予約できなかったスレーブRNを削除する。
次に、制御部53は、帯域が割り当てられなかったRNを記憶し、次回の割当周期に送信できるように、記憶したステップRNの優先度を上げる(ステップST37)。
ステップST34の判定結果が否定的である場合は、制御部53は、ステップST35の処理をスキップして、ステップST36及びステップST37の処理を実行する。
次に、制御部53は、重複RNを削除した後の帯域リストに基づいて、スレーブRN♯A〜♯Dに適用する通信方向と通信帯域を決定する(ステップST38)。
静的帯域割当は、スレーブRN♯B〜♯Dが申告する最低保証帯域を要求帯域として、マスタRN♯Aの制御部53が実行する帯域割当処理(図14のフローチャート)のことである。
動的帯域割当は、スレーブRN♯B〜♯Dが申告するONU♯B〜♯Dの上り送信量を要求帯域として、マスタRN♯Aの制御部53が実行する帯域割当処理(図14のフローチャート)のことである。
〔帯域割当処理の計算例〕
図15〜図17は、マスタRN♯Aの制御部53による帯域割当処理の計算例を示す説明図である。
図15は、スレーブRN♯A〜♯Dに繋がるONU♯A〜♯Dの上り帯域が、下記の場合の帯域割当処理の計算例である。
ONU♯A→3Gbps
ONU♯B→2Gbps
ONU♯C→3Gbps
ONU♯D→4Gbps
この場合、制御部35は、下記に示す右回り及び左回りの帯域リストを作成する(ステップST30)。次に、制御部35は、自ノードから近い通信ノードから順に、スレーブRNの帯域を予約する(ステップST31)。
右回りの帯域リスト:B(2Gbps),C(3Gbps),D(4Gbps)
左回りの帯域リスト:D(4Gbps),C(3Gbps),B(2Gbps)
図15の例では、2Gbps+3Gbps+4Gbps=9Gbps<10Gbpsであり、右回り及び左回りのいずれの場合も、リング内の光回線7A〜7Dの最大通信帯域を超えない。このため、図14のステップST32の判定結果は肯定的となる。
そこで、制御部33は、距離が近い通信ノードを優先して、重複RNを削除する(ステップST33)。
具体的には、制御部33は、右回りの帯域リストの「D(4Gbps)」と、左回りの帯域リストの「B(2Gbps)」及び「C(3Gbps)」を削除する。これにより、スレーブRNの通信方向が一方向に絞られる。
図16は、スレーブRN♯A〜♯Dに繋がるONU♯A〜♯Dの上り帯域が、下記の場合の帯域割当処理の計算例である。図16の例では、優先度の高いスレーブRNは存在しないものとする。
ONU♯A→3Gbps
ONU♯B→8Gbps
ONU♯C→3Gbps
ONU♯D→8Gbps
この場合、制御部35は、下記に示す右回り及び左回りの帯域リストを作成する(ステップST30)。次に、制御部35は、自ノードから近い通信ノードから順に、スレーブRNの帯域を予約する(ステップST31)。
右回りの帯域リスト:B(8Gbps),C(3Gbps),D(8Gbps)
左回りの帯域リスト:D(8Gbps),C(3Gbps),B(8Gbps)
図16の例では、8Gbps+3Gbps=11Gbps>10Gbpsであり、右回り及び左回りのいずれの場合も、リング内の光回線7A〜7Dの最大通信帯域を超える。このため、図14のステップST32の判定結果は否定的となる。
図16の例では、優先度の高いスレーブRNは存在しないので、図14のステップST34の判定結果は否定的となる。
そこで、制御部33は、左回り及び右回りの帯域リストに含まれる重複RN及び予約できなかったスレーブRNを削除する(ステップST36)。
具体的には、制御部33は、右回りの帯域リストの「C(3Gbps)」及び「D(8Gbps)」と、左回りの帯域リストの「C(3Gbps)」及び「B(2Gbps)」を削除する。これにより、スレーブRNの通信方向が一方向に絞られる。
次に、制御部53は、通信帯域が割り当てられなかったスレーブRN(図16の例ではRN♯C)を記憶し、次回の割当周期に送信できるように記憶したスレーブRNの優先度を上げる(ステップST37)。
図17は、スレーブRN♯A〜♯Dに繋がるONU♯A〜♯Dの上り帯域が、下記の場合の帯域割当処理の計算例である。図17の例では、スレーブRN♯Cの優先度が「高」であるとする。
ONU♯A→3Gbps
ONU♯B→5Gbps
ONU♯C→6Gbps
ONU♯D→7Gbps
この場合、制御部35は、下記に示す右回り及び左回りの帯域リストを作成する(ステップST30)。次に、制御部35は、自ノードから近い通信ノードから順に、スレーブRNの帯域を予約する(ステップST31)。
右回りの帯域リスト:B(5Gbps),C(6Gbps),D(7Gbps)
左回りの帯域リスト:D(7Gbps),C(6Gbps),B(5Gbps)
図17の例では、5Gbps+6Gbps=11Gbps>10Gbpsであり、7Gbps+6Gbps=13Gbps>10Gbpsであり、右回り及び左回りのいずれの場合も、リング内の光回線7A〜7Dの最大通信帯域を超える。このため、図14のステップST32の判定結果は否定的となる。
図17の例では、優先度の高いスレーブRN♯Cが存在するので、図14のステップST34の判定結果は肯定的となる。
そこで、制御部33は、優先度の低いスレーブRN♯Bの帯域の予約を解除し、優先度の高いスレーブRN♯Cの帯域を予約する(ステップST35)。次に、制御部33は、左回り及び右回りの帯域リストに含まれる重複RN及び予約できなかったスレーブRNを削除する(ステップST36)。
具体的には、制御部33は、右回りの帯域リストの「D(7Gbps)」と、左回りの帯域リストの「C(6Gbps)」及び「B(5Gbps)」を削除する。これにより、スレーブRNの通信方向が一方向に絞られる。
次に、制御部53は、通信帯域が割り当てられなかったスレーブRN(図17の例ではRN♯B)を記憶し、次回の割当周期に送信できるように記憶したスレーブRNの優先度を上げる(ステップST37)。
〔ポーリングフレームの転送処理〕
図18は、スレーブRN♯B〜♯Dの制御部53が実行するポーリングフレームの転送処理の一例を示すフローチャートである。
本実施形態では、ポーリングフレームのヘッダには、当該フレームの生成元のノードの識別情報と、転送元のノードの識別情報が記されるものとする。
図18に示すように、ステップRN♯B〜♯Dの制御部53は、自ノードのイーサネット通信ポート52からポーリングフレームを受信すると(ステップST40)、受信フレームのヘッダ情報を解析する(ステップST41)。
次に、制御部53は、受信フレームのヘッダに含まれる通信ノードの識別情報に基づいて、ポーリングフレームを未だ取得していない隣接RNがないか否かを判定する(ステップST42)。
ステップST42の判定結果が肯定的である場合には、制御部53は、自ノードがマスタRN♯Aに直接接続されているか否かを判定する(ステップST43)。
ステップST43の判定結果が肯定的である場合には、制御部53は、受信したポーリングフレームをマスタRN♯Aに転送する(ステップST44)。この場合、制御部53は、転送するポーリングフレームのヘッダに自ノードの識別情報を記す。
ステップST42の判定結果が否定的である場合には、制御部53は、受信したポーリングフレームを隣接RNに転送する(ステップST45)。この場合、制御部53は、転送するポーリングフレームのヘッダに自ノードの識別情報を記す。
ステップST43の判定結果が否定的である場合には、制御部53は、受信したポーリングフレームを転送元の隣接RNに送信する(ステップST46)。この場合、制御部53は、転送するポーリングフレームのヘッダに自ノードの識別情報を記す。
〔通信帯域の超過判定処理〕
図19は、マスタRN♯Aの制御部53が実行する通信帯域の超過判定処理の一例を示すフローチャートである。
図19に示すように、マスタRN♯Aの制御部53は、帯域割当処理(図14)が終了すると(ステップST50)、すべてのRN♯A〜♯Dの送信要求の合計値が、マスタRN♯A−OLT間の制限帯域より小さいか否かを判定する(ステップST51)。
マスタRN♯A−OLT間の制限帯域は、光回線7Xにより伝送可能な上り方向の最大通信帯域(例えば20Gbps)であってもよいし、最大通信帯域よりも少ない値に設定された最大制御帯域(例えば15Gbps)であってもよい。
ステップST51の判定結果が肯定的である場合は、制御部53は、RN♯Bを経由するRNのうち、RN♯Dを経由できないすべてのRNの送信要求が、マスタRN♯A−RN♯B間の制限帯域よりも小さいか否かを判定する(ステップST52)。
マスタRN♯A−RN♯B間の制限帯域は、光回線7Aにより伝送可能な上り方向の最大通信帯域(例えば10Gbps)であってもよいし、最大通信帯域よりも少ない値に設定された最大制御帯域(例えば5Gbps)であってもよい。
ステップST52の判定結果が肯定的である場合は、制御部53は、RN♯Dを経由するRNのうち、RN♯Bを経由できないすべてのRNの送信要求が、マスタRN♯A−RN♯D間の制限帯域よりも小さいか否かを判定する(ステップST53)。
マスタRN♯A−RN♯D間の制限帯域は、光回線7Dにより伝送可能な上り方向の最大通信帯域(例えば10Gbps)であってもよいし、最大通信帯域よりも少ない値に設定された最大制御帯域(例えば5Gbps)であってもよい。
ステップST53の判定結果が肯定的である場合は、制御部53は、PONシステムの通信帯域が超過していないと判定する(ステップST54)。
ステップST51の判定結果が否定的である場合は、制御部53は、PONシステムの通信帯域が超過であると判定する(ステップST55)。
ステップST52の判定結果が否定的である場合は、制御部53は、PONシステムの通信帯域が超過であると判定する(ステップST55)。
ステップST53の判定結果が否定的である場合は、制御部53は、PONシステムの通信帯域が超過であると判定する(ステップST55)。
〔起動及び静的帯域割当の手順〕
図20は、スレーブRNの新設時に行われる、起動及び静的帯域割当の手順の一例を示すシーケンス図である。ここでは、RN♯Cが新設ノードであるとする。
図20では、各処理の動作主体が「RN♯A〜♯D」及び「管理カード」となっているが、実際の動作主体は、各ノードに搭載された制御部24,53である。図21〜図26の場合も同様である。
図20に示すように、RN♯Cは、イーサネット通信がリンクアップすると(ステップS100)、OLTの管理カード20にIPアドレスを要求する(ステップS101)。
アドレス要求を受信した管理カード20は、新たにIPアドレスを割り当てて当該アドレスをRN♯Cに送信する(ステップS102)。また、管理カード20は、PON設定情報などを含む制御フレームをRN♯Cに送信する(ステップS103)。
管理カード20から自ノードの設定情報を受信したRN♯Cは、自ノードに隣接するRN♯B及びRN♯Cから、それらのノード固有情報を取得する(ステップS104)。
一方、マスタRN♯Aは、静的帯域割当のためのポーリング周期が経過すると(ステップS105)、隣接RNのいずれか一方(図20ではRN♯B)にポーリングフレームP(A)を送信する(ステップS106)。
ポーリングフレームP(A)を受信したRN♯Bは、送信用のポーリングフレームP(A,B)を生成してRN♯Cに転送する(ステップS107)。
RN♯Bは、自ノードのノード固有情報、隣接ノードのノード固有情報、及び自ノードの最低保証帯域をポーリングフレームP(A,B)に含める。RN♯Bは、自ノードに繋がるONU♯Bの登録数又は現時点の稼働数などに基づいて、マスタRN♯Aに申告する最低保証帯域を決定する。
ポーリングフレームP(A,B)を受信したRN♯Cは、送信用のポーリングフレームP(A,B,C)を生成してRN♯Dに転送する(ステップS108)。
RN♯Dは、自ノードのノード固有情報、隣接ノードのノード固有情報、及び自ノードの最低保証帯域をポーリングフレームP(A,B,C)に含める。RN♯Cは、自ノードに繋がるONU♯Cの登録数又は現時点の稼働数などに基づいて、マスタRN♯Aに申告する最低保証帯域を決定する。
ポーリングフレームP(A,B,C)を受信したRN♯Dは、送信用のポーリングフレームP(A,B,C,D)を生成してマスタRN♯Aに転送する(ステップS109)。
RN♯Dは、自ノードのノード固有情報、隣接ノードのノード固有情報、及び自ノードの最低保証帯域をポーリングフレームP(A,B,C,D)に含める。RN♯Dは、自ノードに繋がるONU♯Dの登録数又は現時点の稼働数などに基づいて、マスタRN♯Aに申告する最低保証帯域を決定する。
マスタRN♯Aは、ポーリングフレームP(A,B,C,D)に含まれるノード固有情報に基づいて、複数のRN♯A〜♯Dで構成されるネットワークの接続形態(ここではリング型ネットワーク)を把握する。
マスタRN♯Aは、ポーリングフレームP(A,B,C,D)に含まれるRN♯B〜♯Dの最低保証帯域を要求帯域として、静的帯域割当を実行する(ステップS110)。
マスタRN♯Aは、静的帯域割当において、自ノードからRNまでの右回りと左回りの距離指標を計算し、距離指標の計算値が小さい方の通信方向を採用するので、電話サービスのなどの低遅延が要求される通信に適した通信方向をスレーブRNに指示できる。
次に、マスタRN♯Aは、静的帯域割当の割当結果(リング内の通信方向と通信帯域)を含む制御フレームを生成し、RN♯Bに送信する(ステップS111)。マスタRN♯Aは、前回と変更されたRN♯B及びRN♯Cの割当結果を制御フレームに含める。
制御フレームを受信したRN♯Bは、制御フレームに含まれる割当結果に従って、リング内の自ノードの通信方向及び通信帯域を設定する(ステップS112)。
制御フレームを受信したRN♯Bは、制御フレームに他のRN♯Cの割当結果が含まれる場合は、当該制御フレームをRN♯Cに送信する(ステップS113)。
制御フレームを受信したRN♯Cは、制御フレームに含まれる割当結果に従って、リング内の自ノードの通信方向及び通信帯域を設定する(ステップS114)。
スレーブRN♯B〜♯Dは、隣接RNのノード固有情報の変化を検出した場合は、変化を通知するマスタRN♯A宛ての制御フレームを隣接RNに送信する。この場合、マスタRN♯Aは、ノード固有情報の収集と静的帯域割当をやり直す。
また、マスタRN♯Aは、新たに申告された最低保証帯域により制限帯域が超過した場合は、超過分の要求帯域を受け付けない。この場合、新たに最低保証帯域を申告したスレーブRN♯B〜♯Dは、最低保証帯域の増加原因となったONUの接続を認めない。
〔動的帯域割当の手順(リクエスト方式)〕
図21は、動的帯域割当の手順(リクエスト方式)の一例を示すシーケンス図である。ここでは、RN♯Cが上り送信量のリクエストを受信するものとする。
図21に示すように、ONU♯Cは、データ通信の上り送信量が確定すると(ステップS120)、当該上り送信量を要求するリクエストをスレーブRN♯Cに送信する(ステップS121)。
ONU♯Cからリクエストを受信したスレーブRN♯Cは、当該上り送信量を含むマスタRN♯A宛てのリクエストを生成する。
具体的には、スレーブRN♯Cは、配下の複数のONU♯Cから受信したリクエストを束ねて、マスタRN♯Aに通知する1つのリクエストを生成する。スレーブRN♯Cは、生成したリクエストをスレーブRN♯Bに送信する(ステップS122)。
マスタRN♯Aは、送信元がRN♯Cであるリクエストに含まれるONU♯Cの上り送信量を要求帯域として、動的帯域割当を実行する(ステップS123)。
次に、マスタRN♯Aは、動的帯域割当の割当結果(リング内の通信方向と通信帯域)を含む制御フレームを生成し、RN♯Bに送信する(ステップS124)。マスタRN♯Aは、前回と変更されたRN♯B及びRN♯Cの割当結果を制御フレームに含める。
制御フレームを受信したRN♯Bは、制御フレームに含まれる割当結果に従って、リング内の自ノードの通信方向及び通信帯域を設定する(ステップS125)。
制御フレームを受信したRN♯Bは、制御フレームに他のRN♯Cの割当結果が含まれる場合は、当該制御フレームをRN♯Cに送信する(ステップS126)。
制御フレームを受信したRN♯Cは、制御フレームに含まれる割当結果に従って、リング内の自ノードの通信方向及び通信帯域を設定する(ステップS127)。
次に、RN♯Cは、ONU♯Cに上り送信を許可する制御フレームを送信する(ステップS128)。制御フレームを受信したONU♯Cは、ユーザフレームの上り送信を開始する(ステップS129)。
〔動的帯域割当の手順(ポーリング方式)〕
図22は、動的帯域割当の手順(ポーリング方式)の一例を示すシーケンス図である。ここでは、RN♯Cが上り送信量のリクエストを受信するものとする。
図22に示すように、ONU♯Cは、データ通信の上り送信量が確定すると(ステップS140)、当該上り送信量を要求するリクエストをスレーブRN♯Cに送信する(ステップS141)。
ONU♯Cからリクエストを受信したスレーブRN♯Cは、マスタRN♯Aに申告する上り送信量の値を、受信したリクエストに含まれる上り送信量の値に更新する(ステップS142)。
一方、マスタRN♯Aは、動的帯域割当のためのポーリング周期が経過すると(ステップS143)、隣接RNのいずれか一方(図22ではRN♯B)にポーリングフレームP(A)を送信する(ステップS144)。
ポーリングフレームP(A)を受信したRN♯Bは、送信用のポーリングフレームP(A,B)を生成してRN♯Cに転送する(ステップS145)。
RN♯Bは、自ノードに繋がるONU♯Bの現状の上り送信量をポーリングフレームP(A,B)に含める。
ポーリングフレームP(A,B)を受信したRN♯Cは、送信用のポーリングフレームP(A,B,C)を生成してRN♯Dに転送する(ステップS146)。
RN♯Cは、ステップS142において更新したONU♯Cの上り送信量をポーリングフレームP(A,B,C)に含める。
ポーリングフレームP(A,B,C)を受信したRN♯Dは、送信用のポーリングフレームP(A,B,C,D)を生成してマスタRN♯Aに転送する(ステップS147)。
RN♯Dは、自ノードに繋がるONU♯Dの現状の上り送信量をポーリングフレームP(A,B,C,D)に含める。
マスタRN♯Aは、ポーリングフレームP(A,B,C,D)に含まれるRN♯B〜♯Dの上り送信量を要求帯域として、動的帯域割当を実行する(ステップS148)。
次に、マスタRN♯Aは、動的帯域割当の割当結果(リング内の通信方向と通信帯域)を含む制御フレームを生成し、RN♯Bに送信する(ステップS149)。マスタRN♯Aは、前回と変更されたRN♯B及びRN♯Cの割当結果を制御フレームに含める。
制御フレームを受信したRN♯Bは、制御フレームに含まれる割当結果に従って、リング内の自ノードの通信方向及び通信帯域を設定する(ステップS150)。
制御フレームを受信したRN♯Bは、制御フレームに他のRN♯Cの割当結果が含まれる場合は、当該制御フレームをRN♯Cに送信する(ステップS151)。
制御フレームを受信したRN♯Cは、制御フレームに含まれる割当結果に従って、リング内の自ノードの通信方向及び通信帯域を設定する(ステップS152)。
次に、RN♯Cは、ONU♯Cに上り送信を許可する制御フレームを送信する(ステップS153)。制御フレームを受信したONU♯Cは、ユーザフレームの上り送信を開始する(ステップS154)。
〔帯域超過時の動的帯域割当の手順(リクエスト方式)〕
図23は、帯域超過時の動的帯域割当の手順(リクエスト方式)の一例を示すシーケンス図である。ここでは、RN♯Cが上り送信量のリクエストを受信するものとする。
図23に示すように、ONU♯Cは、データ通信の上り送信量が確定すると(ステップS160)、当該上り送信量を要求するリクエストをスレーブRN♯Cに送信する(ステップS161)。
ONU♯Cからリクエストを受信したスレーブRN♯Cは、当該上り送信量を含むマスタRN♯A宛てのリクエストを生成する。
具体的には、スレーブRN♯Cは、配下の複数のONU♯Cから受信したリクエストを束ねて、マスタRN♯Aに通知する1つのリクエストを生成する。スレーブRN♯Cは、生成したリクエストをスレーブRN♯Bに送信する(ステップS162)。
マスタRN♯Aは、送信元がRN♯Cであるリクエストに含まれるONU♯Cの上り送信量を要求帯域として、動的帯域割当を実行する(ステップS163)。
ここで、動的帯域割当の終了後に行った超過判定処理(図19)において、帯域超過が検出されたとする(ステップS164)。この場合、マスタRN♯Aは、RN♯C宛ての待機要求の制御フレームを生成し、生成した制御フレームをRN♯Bに送信する(ステップS165)。
待機要求の制御フレームを受信したRN♯Cは、所定の待機時間の経過後に、前回の上り送信量を含むマスタRN♯宛てのリクエストを生成する。スレーブRN♯Cは、生成したリクエストをスレーブRN♯Bに送信する(ステップS166)。
マスタRN♯Aは、送信元がRN♯Cである2回目のリクエストに含まれるONU♯Cの上り送信量を要求帯域として、再び動的帯域割当を実行する(ステップS167)。
ここでは、2回目の動的帯域割当の終了後に行った超過判定処理(図19)では、帯域超過が検出されなかったとする。
次に、マスタRN♯Aは、動的帯域割当の割当結果(リング内の通信方向と通信帯域)を含む制御フレームを生成し、RN♯Bに送信する(ステップS168)。マスタRN♯Aは、前回と変更されたRN♯B及びRN♯Cの割当結果を制御フレームに含める。
制御フレームを受信したRN♯Bは、制御フレームに含まれる割当結果に従って、リング内の自ノードの通信方向及び通信帯域を設定する(ステップS169)。
制御フレームを受信したRN♯Bは、制御フレームに他のRN♯Cの割当結果が含まれる場合は、当該制御フレームをRN♯Cに送信する(ステップS170)。
制御フレームを受信したRN♯Cは、制御フレームに含まれる割当結果に従って、リング内の自ノードの通信方向及び通信帯域を設定する(ステップS171)。
次に、RN♯Cは、ONU♯Cに上り送信を許可する制御フレームを送信する(ステップS172)。制御フレームを受信したONU♯Cは、ユーザフレームの上り送信を開始する(ステップS173)。
〔帯域超過時の動的帯域割当の手順(ポーリング方式)〕
図24は、帯域超過時の動的帯域割当の手順(ポーリングト方式)の一例を示すシーケンス図である。ここでは、RN♯Cが上り送信量のリクエストを受信するものとする。
図24に示すように、ONU♯Cは、データ通信の上り送信量が確定すると(ステップS180)、当該上り送信量を要求するリクエストをスレーブRN♯Cに送信する(ステップS181)。
ONU♯Cからリクエストを受信したスレーブRN♯Cは、マスタRN♯Aに申告する上り送信量の値を、受信したリクエストに含まれる上り送信量の値に更新する(ステップS182)。
一方、マスタRN♯Aは、動的帯域割当のためのポーリング周期が経過すると(ステップS183)、隣接RNのいずれか一方(図24ではRN♯B)にポーリングフレームP(A)を送信する(ステップS184)。
ポーリングフレームP(A)を受信したRN♯Bは、送信用のポーリングフレームP(A,B)を生成してRN♯Cに転送する(ステップS185)。
RN♯Bは、自ノードに繋がるONU♯Bの現状の上り送信量をポーリングフレームP(A,B)に含める。
ポーリングフレームP(A,B)を受信したRN♯Cは、送信用のポーリングフレームP(A,B,C)を生成してRN♯Dに転送する(ステップS186)。
RN♯Cは、ステップS182において更新したONU♯Cの上り送信量をポーリングフレームP(A,B,C)に含める。
ポーリングフレームP(A,B,C)を受信したRN♯Dは、送信用のポーリングフレームP(A,B,C,D)を生成してマスタRN♯Aに転送する(ステップS187)。
RN♯Dは、自ノードに繋がるONU♯Dの現状の上り送信量をポーリングフレームP(A,B,C,D)に含める。
マスタRN♯Aは、ポーリングフレームP(A,B,C,D)に含まれるRN♯B〜♯Dの上り送信量を要求帯域として、動的帯域割当を実行する(ステップS188)。
ここで、最初の動的帯域割当の終了後に行った超過判定処理(図19)において、帯域超過が検出されたとする(ステップS189)。この場合、マスタRN♯Aは、RN♯C宛ての待機要求の制御フレームを生成し、生成した制御フレームをRN♯Bに送信する(ステップS190)。
マスタRN♯Aは、動的帯域割当のための次のポーリング周期が経過すると(ステップS191)、隣接RNのいずれか一方(図24ではRN♯B)にポーリングフレームP(A)を送信する(ステップS192)。
ポーリングフレームP(A)を受信したRN♯Bは、送信用のポーリングフレームP(A,B)を生成してRN♯Cに転送する(ステップS193)。
RN♯Bは、自ノードに繋がるONU♯Bの現状の上り送信量をポーリングフレームP(A,B)に含める。
ポーリングフレームP(A,B)を受信したRN♯Cは、送信用のポーリングフレームP(A,B,C)を生成してRN♯Dに転送する(ステップS194)。
RN♯Cは、ステップS182において更新したONU♯Cの上り送信量をポーリングフレームP(A,B,C)に含める。
ポーリングフレームP(A,B,C)を受信したRN♯Dは、送信用のポーリングフレームP(A,B,C,D)を生成してマスタRN♯Aに転送する(ステップS195)。
RN♯Dは、自ノードに繋がるONU♯Dの現状の上り送信量をポーリングフレームP(A,B,C,D)に含める。
マスタRN♯Aは、ポーリングフレームP(A,B,C,D)に含まれるRN♯B〜♯Dの上り送信量を要求帯域として、再び動的帯域割当を実行する(ステップS196)。
ここでは、2回目の動的帯域割当の終了後に行った超過判定処理(図19)では、帯域超過が検出されなかったとする。
次に、マスタRN♯Aは、動的帯域割当の割当結果(リング内の通信方向と通信帯域)を含む制御フレームを生成し、RN♯Bに送信する(ステップS197)。マスタRN♯Aは、前回と変更されたRN♯B及びRN♯Cの割当結果を制御フレームに含める。
制御フレームを受信したRN♯Bは、制御フレームに含まれる割当結果に従って、リング内の自ノードの通信方向及び通信帯域を設定する(ステップS198)。
制御フレームを受信したRN♯Bは、制御フレームに他のRN♯Cの割当結果が含まれる場合は、当該制御フレームをRN♯Cに送信する(ステップS199)。
制御フレームを受信したRN♯Cは、制御フレームに含まれる割当結果に従って、リング内の自ノードの通信方向及び通信帯域を設定する(ステップS200)。
次に、RN♯Cは、ONU♯Cに上り送信を許可する制御フレームを送信する(ステップS201)。制御フレームを受信したONU♯Cは、ユーザフレームの上り送信を開始する(ステップS202)。
〔通信断検出時の帯域割当処理の手順(リクエスト方式)〕
図25は、通信断検出時の帯域割当処理の手順(リクエスト方式)の一例を示すシーケンス図である。ここでは、RN♯BとRN♯Cの間の光回線7Bの寸断などにより、両者間に通信断が発生したものとする。
RN♯B,♯Cは、隣接RNからの通信フレームを所定時間受信できないことにより、通信断を検出することができる。
図25に示すように、RN♯Bは、RN♯Cとの通信断を検出すると(ステップS210)、帯域割当処理の実行を要求するリクエストをマスタRN♯Aに送信する(ステップS211)。
リクエストを受信したマスタRN♯Aは、複数のRN♯A〜♯Dで構成されるネットワークの接続形態を再構築する(ステップS212)。具体的には、リング型ネットワークの接続形態から光回線7Bの経路を除外したネットワークを再構築する。
次に、マスタRN♯Aは、再構築したネットワークの接続形態に基づいて、RN♯B〜♯Cについての帯域割当処理を実行する(ステップS213)。
ステップS213の帯域割当処理は、静的帯域割当及び動的帯域割当のいずれであってもよいし双方であってもよい。この場合、マスタRN♯Aは、現時点の最低保証帯域に基づいて静的帯域割当を実行すればよい。同様に、マスタRN♯Aは、現時点の上り送信量に基づいて動的帯域割当を実行すればよい。
次に、マスタRN♯Aは、帯域割当処理の割当結果(リング内の通信方向と通信帯域)を含む制御フレームを生成し、RN♯BとRN♯Dにそれぞれ送信する(ステップS214,S215)。
制御フレームを受信したRN♯Bは、制御フレームに含まれる割当結果に従って、リング内の自ノードの通信方向及び通信帯域を設定する(ステップS216)。
制御フレームを受信したRN♯Dは、制御フレームに含まれる割当結果に従って、リング内の自ノードの通信方向及び通信帯域を設定する(ステップS217)。
制御フレームを受信したRN♯Dは、制御フレームに他のRN♯Cの割当結果が含まれる場合は、当該制御フレームをRN♯Cに送信する(ステップS218)。
制御フレームを受信したRN♯Cは、制御フレームに含まれる割当結果に従って、リング内の自ノードの通信方向及び通信帯域を設定する(ステップS219)。
〔通信断検出時の帯域割当処理の手順(ポーリング方式)〕
図26は、通信断検出時の帯域割当処理の手順(ポーリング方式)の一例を示すシーケンス図である。ここでは、RN♯BとRN♯Cの間の光回線7Bの寸断などにより、両者間に通信断が発生したものとする。
この場合、RN♯BとRN♯Cは、隣接RNからの通信フレームを所定時間受信できないことにより、それぞれ通信断を検出する(ステップS230,S231)。
マスタRN♯Aは、帯域割当処理のためのポーリング周期が経過すると(ステップS232)、隣接RNのいずれか一方(図26ではRN♯B)にポーリングフレームP(A)を送信する(ステップS233)。
ポーリングフレームP(A)を受信したRN♯Bは、送信用のポーリングフレームP(A,B)を生成してマスタRN♯Aに転送する(ステップS234)。
RN♯Bは、自ノードのノード固有情報、隣接ノードのノード固有情報、自ノードの最低保証帯域又は上り送信量をポーリングフレームP(A,B)に含める。
ポーリングフレームP(A,B)を受信したマスタRN♯Aは、送信用のポーリングフレームP(A,B)を生成してRN♯Dに転送する(ステップS235)。
ポーリングフレームP(A,B)を受信したRN♯Dは、送信用のポーリングフレームP(A,B,D)を生成してRN♯Cに転送する(ステップS236)。
RN♯Dは、自ノードのノード固有情報、隣接ノードのノード固有情報、自ノードの最低保証帯域又は上り送信量をポーリングフレームP(A,B,D)に含める。
ポーリングフレームP(A,B)を受信したRN♯Cは、送信用のポーリングフレームP(A,B,C,D)を生成してRN♯Dに転送する(ステップS237)。
RN♯Dは、自ノードのノード固有情報、隣接ノードのノード固有情報、自ノードの最低保証帯域又は上り送信量をポーリングフレームP(A,B,C,D)に含める。
ポーリングフレームP(A,B,C,D)を受信したRN♯Dは、受信したポーリングフレームP(A,B,C,D)をマスタRN♯Aに転送する(ステップS238)。
ポーリングフレームP(A,B,C,D)を受信したマスタRN♯Aは、複数のRN♯A〜♯Dで構成されるネットワークの接続形態を再構築する(ステップS239)。具体的には、リング型ネットワークの接続形態から光回線7Bの経路を除外したネットワークを再構築する。
次に、マスタRN♯Aは、再構築したネットワークの接続形態に基づいて、RN♯B〜♯Cについての帯域割当処理を実行する(ステップS240)。
ステップS240の帯域割当処理は、静的帯域割当及び動的帯域割当のいずれであってもよいし双方であってもよい。この場合、マスタRN♯Aは、ポーリングフレームP(A,B,C,D)に含まれる最低保証帯域に基づいて静的帯域割当を実行すればよい。同様に、マスタRN♯Aは、ポーリングフレームP(A,B,C,D)に含まれる上り送信量に基づいて動的帯域割当を実行すればよい。
次に、マスタRN♯Aは、帯域割当処理の割当結果(リング内の通信方向と通信帯域)を含む制御フレームを生成し、RN♯BとRN♯Dにそれぞれ送信する(ステップS241,S242)。
制御フレームを受信したRN♯Bは、制御フレームに含まれる割当結果に従って、リング内の自ノードの通信方向及び通信帯域を設定する(ステップS243)。
制御フレームを受信したRN♯Dは、制御フレームに含まれる割当結果に従って、リング内の自ノードの通信方向及び通信帯域を設定する(ステップS244)。
制御フレームを受信したRN♯Dは、制御フレームに他のRN♯Cの割当結果が含まれる場合は、当該制御フレームをRN♯Cに送信する(ステップS245)。
制御フレームを受信したRN♯Cは、制御フレームに含まれる割当結果に従って、リング内の自ノードの通信方向及び通信帯域を設定する(ステップS246)。
〔その他の変形例〕
上述の実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の権利範囲は、特許請求の範囲によって示され、その範囲と均等の意味及びその範囲内でのすべての変更が含まれる。
例えば、上述の実施形態において、帯域割当処理を実行するマスタRNは、リング型ネットワークを構成する複数のリモートノード50のうちのいずれか1つであればよく、必ずしも局側装置1と直結されたRN♯Aでなくてもよい。
上述の実施形態において、端末装置13が、図12に示すシーケンスを実行することにより、回線カード30及びリモートノード50のPON通信を管理してもよい。
すなわち、回線カード30及びリモートノード50が行うPON通信を管理する管理部は、局側装置1に収容される管理カード20であってもよいし、局側装置1と通信可能に接続される端末装置13であってもよい。
上述の実施形態において、局側装置1の筐体10構造は、スロットタイプに限定されない。従って、筐体10に収納する通信ノードの構造も、必ずしもカードタイプ(管理カード20、回線カード30及び中継カード40)である必要はなく、筐体10内に形成された所定形状の収納部に収まる構造であればよい。
1 局側装置(OLT)
2 宅側装置(ONU)
3 PON回線
4 光スプリッタ
5 幹線ファイバ
6 支線ファイバ
7 光ファイバ
7A 光ファイバ(光回線)
7B 光ファイバ(光回線)
7C 光ファイバ(光回線)
7D 光ファイバ(光回線)
7X 光ファイバ(直結回線)
10 筐体
11 上位装置
12 上位網
13 端末装置
14 ユーザ端末
20 管理カード
21 回路基板
22 管理通信ポート
23 上位通信ポート
24 制御部
25 フレーム処理部
26 制御通信ポート
27 ユーザ通信ポート
28 記憶部
30 回線カード(回線ノード)
31 回路基板
32 制御通信ポート
33 ユーザ通信ポート
34 制御部
35 フレーム処理部
36 PON制御部
37 PON通信ポート
38 記憶部
39 光トランシーバ
40 中継カード(中継ノード)
41 回路基板
42 制御通信ポート
43 ユーザ通信ポート
44 制御部
45 フレーム処理部
46 イーサネット通信ポート
47 記憶部
48 光トランシーバ
50 リモートノード
51 回路基板
52 イーサネット通信ポート(通信部)
53 制御部
54 フレーム処理部
55 PON制御部
56 PON通信ポート
57 記憶部
58 光トランシーバ
59 光トランシーバ
SL スロット
MT マウント管理テーブル
R1 管理通信経路
R2 制御通信経路
R3 ユーザ通信経路
R4 制御通信経路
RN♯A マスタノード(帯域割当装置)
RN♯B スレーブノード
RN♯C スレーブノード
RN♯D スレーブノード

Claims (8)

  1. リング型ネットワークを構成する複数のリモートノードと、
    前記複数のリモートノードのうちの1つに接続された局側装置と、
    前記複数のリモートノードにそれぞれ接続されたPON回線に収容された宅側装置と、を備えるPONシステムであって、
    前記複数のリモートノードには、
    複数のスレーブノードと、
    リング内の通信方向と通信帯域を前記スレーブノードごとに割り当てる帯域割当処理を実行するマスタノードと、が含まれるPONシステム。
  2. 前記帯域割当処理には、
    前記スレーブノードが申告する最低保証帯域に基づいて、前記通信方向と前記通信帯域を前記スレーブノードごとに割り当てる静的帯域割当が含まれる請求項1に記載のPONシステム。
  3. 前記局側装置に接続された前記リモートノードが前記マスタノードであり、
    前記マスタノードは、
    前記静的帯域割当において、自ノードからの距離指標が小さくなる方の通信方向を前記スレーブノードに割り当てる請求項2に記載のPONシステム。
  4. 前記帯域割当処理には、
    前記スレーブノードが申告する前記宅側装置の上り送信量に基づいて、前記通信方向と前記通信帯域を前記スレーブノードごとに割り当てる動的帯域割当が含まれる請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のPONシステム。
  5. 前記マスタノードは、
    前記動的帯域割当において、前記スレーブノードが申告する優先度情報に基づいて、当該スレーブノードの優先度を判定し、優先度が高い前記スレーブノードの通信帯域を他の前記スレーブノードよりも優先的に割り当てる請求項4に記載のPONシステム。
  6. 前記マスタノードは、
    自ノードの一方のリング接続ポートから自ノードの他方のリング接続ポートへの、ユーザフレームのトラフィックをブロックする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のPONシステム。
  7. リング型ネットワークの通信帯域を割り当てる方法であって、
    前記リング型ネットワークを構成するリモートノードのうち、宅側装置を収容するPON回線が接続された複数のスレーブノードから要求帯域を収集するステップと、
    収集した前記要求帯域に基づいて、リング内の通信方向と通信帯域を前記スレーブノードごとに割り当てるステップと、を含む帯域割当方法。
  8. リング型ネットワークの通信帯域を割り当てる装置であって、
    前記リング型ネットワークを構成するリモートノードのうち、宅側装置を収容するPON回線が接続された複数のスレーブノードから要求帯域を受信する通信部と、
    受信した前記要求帯域に基づいて、リング内の通信方向と通信帯域を前記スレーブノードごとに割り当てる制御部と、を備える帯域割当装置。
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