JP2020107607A - セルスタック - Google Patents

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Abstract

【課題】ガラスシール部にクラックが発生することを抑制可能なセルスタックを提供する。【解決手段】セルスタック2は、複数の燃料電池セル5と、複数のセパレータ30と、シール部材110とを備える。複数の燃料電池セル5は、インターコネクタ40を介して互いに積層される。各セパレータ30は、各燃料電池セル5に接続され、燃料ガスと酸化剤ガスとを分離する。シール部材110は、セパレータ30及びインターコネクタ40の隙間を封止する。インターコネクタ40は、Crを含有する金属材料によって構成される。シール部材110は、結晶化ガラスによって構成されるガラスシール部111と、インターコネクタ40とガラスシール部111との間に配置され、結晶化ガラスによって構成される中間層112とを含む。中間層112における低平衡酸素圧元素の含有率は、ガラスシール部111における低平衡酸素圧元素の含有率よりも高い。【選択図】図7

Description

本発明は、セルスタックに関する。
従来、インターコネクタを介して互いに積層される複数の燃料電池セルと、各燃料電池セルに接続され、燃料ガスと酸化剤ガスとを分離するための複数のセパレータとを備える平板形のセルスタックが知られている(例えば特許文献1)。
このようなセルスタックでは、セルスタックを構成する2つの部材の隙間を封止するためにガラスシール部が用いられている。例えば、特許文献1に記載のセルスタックでは、セパレータと燃料電池セルとの隙間を封止するために、結晶化ガラスによって構成されるガラスシール部が用いられている。
特開2014−049324号公報
ところで、ガラスシール部が接触する部材がCrを含有する金属材料によって構成されている場合、酸化剤ガスに含まれる酸素がガラスシール部を透過して当該部材に到達すると、ガラスシール部にクラックが生じるおそれがある。
具体的には、酸素がガラスシール部を透過して部材に到達すると、当該部材の表面に酸化クロム被膜が形成されることによって、或いは、当該部材の表面に形成された酸化クロム被膜が厚膜化することによってガラスシール部に応力が生じる結果、ガラスシール部にクラックが発生してしまう。
本発明は、ガラスシール部にクラックが発生することを抑制可能なセルスタックを提供することを目的とする。
本発明に係るセルスタックは、燃料ガス及び酸化剤ガスによって発電するセルスタックであり、複数の燃料電池セルと、複数のセパレータと、シール部材とを備える。複数の燃料電池セルは、インターコネクタを介して互いに積層される。複数のセパレータは、複数の燃料電池セルそれぞれに接続され、燃料ガスと酸化剤ガスとを分離する。シール部材は、セルスタックを構成する第1部材及び第2部材の隙間を封止する。第1部材は、Crを含有する金属材料によって構成される。シール部材は、結晶化ガラスによって構成されるガラスシール部と、第1部材とガラスシール部との間に配置され、結晶化ガラスによって構成される中間層とを含む。中間層におけるクロムより平衡酸素圧の低い低平衡酸素圧元素の含有率は、ガラスシール部における低平衡酸素圧元素の含有率よりも高い。
本発明によれば、ガラスシール部にクラックが発生することを抑制可能なセルスタックを提供することができる。
第1実施形態に係るセルスタックの全体斜視図である。 第1実施形態に係る燃料電池の全体斜視図である。 第1実施形態に係るマニホールドの全体斜視図である。 第1実施形態に係る燃料電池及びマニホールドの断面図である。 セルスタックの斜視図。 セルスタックの断面図。 セルスタックの拡大断面図。
1.第1実施形態
[セルスタックの構成]
第1実施形態に係るセルスタック1の構成について、図面を参照しながら説明する。図1は、セルスタック1の全体斜視図である。図2は、燃料電池セル100の全体斜視図である。図3は、マニホールド200の全体斜視図である。図4は、燃料電池セル100及びマニホールド200の部分拡大断面図である。
セルスタック1は、固体酸化物形燃料電池(SOFC;Solid Oxide Fuel Cell)に用いられる構造体である。なお、本実施形態では、図1に示すように、x,y,z座標系が設定されている。
セルスタック1は、複数の燃料電池セル100と、マニホールド200と、ガラスシール部300と、中間層350とを備える。マニホールド200とガラスシール部300と中間層350は、本発明に係る「接合体」を構成する。
[燃料電池セル]
図1に示すように、各燃料電池セル100は、マニホールド200に設けられる。燃料電池セル100は、互いに間隔を隔てて並べられる。図2及び図4に示すように、燃料電池セル100のx軸方向(長手方向)において燃料ガスが流入する側の基端部10aは、ガラスシール部300によってマニホールド200に接合される。燃料電池セル100のx軸方向において燃料ガスが排出される側の先端部10bは、自由端となっている。
図2に示すように、燃料電池セル100は、実質的に平板状に形成される。燃料電池セル100の長手方向、短手方向及び厚み方向は、それぞれx軸方向、y軸方向及びz軸方向に対応する。
燃料電池セル100のx軸方向の長さL1は特に制限されないが、50mm以上500mm以下の範囲内に設定することができる。燃料電池セル100のy軸方向の長さL2は特に制限されないが、10mm以上100mm以下の範囲内に設定することができる。燃料電池セル100のz軸方向の長さL3は特に制限されないが、1mm以上5mm以下の範囲内に設定することができる。
各燃料電池セル100は、複数の発電素子部Aと、支持基板10と、緻密膜20とを有する。
各発電素子部Aは、燃料極、固体電解質膜及び空気極を有する。各発電素子部Aは、燃料極、固体電解質膜及び空気極の順に積層された積層焼成体である。ここでは、燃料極は、例えば、NiO(酸化ニッケル)とYSZ(8YSZ;イットリア安定化ジルコニア)とから構成される。固体電解質膜は、例えば、YSZ(8YSZ;イットリア安定化ジルコニア)から構成される。空気極は、例えば、LSCF=(La,Sr)(Co,Fe)O(ランタンストロンチウムコバルトフェライト)から構成される。
複数の発電素子部Aは、支持基板10上に設けられる。複数の発電素子部Aは、電気的に直列に接続される。発電素子部Aの個数は特に制限されない。
支持基板10は、電子伝導性を有さない多孔質の材料から構成された焼成体である。支持基板10は、例えば、CSZ(カルシア安定化ジルコニア)で構成される。
支持基板10は、発電素子部Aを支持する。具体的には、支持基板10の両主面には、複数の発電素子部Aが、x軸方向に所定の間隔を隔てて設けられている。
支持基板10の内部には、複数の燃料ガス流路10Cが形成されている。各燃料ガス流路10Cは、x軸方向に延びている。各燃料ガス流路10Cは、支持基板10を貫通する。各燃料ガス流路10Cは、y軸方向(幅方向)に所定の間隔を隔てて形成される。
緻密膜20は、支持基板10の外表面を覆う。緻密膜20は、緻密質材料によって構成することができる。緻密質材料としては、例えば、YSZ、ScSZ、ガラス、スピネル酸化物などが挙げられる。緻密膜20は、各発電素子部Aの固体電解質膜と同じ材料によって構成されていてもよい。この場合、緻密膜20は、各発電素子部Aの固体電解質膜と一体的に形成されていてもよい。
[マニホールド]
マニホールド200は、本発明に係る「金属部材」の一例である。マニホールド200は、複数の燃料電池セル100それぞれに燃料ガスを供給するための中空体である。図3及び図4に示すように、マニホールド200は、実質的に直方体状である。マニホールド200では、高さ方向、短手方向及び長手方向が、x軸方向、y軸方向及びz軸方向に対応する。
図3及び図4に示すように、マニホールド200は、基部210と、支持板220とを有する。
基部210は、底部と、底部を取り囲む側壁とを有する。底部と側壁とによって、上方に向けて開口する開口部が形成される。基部210は、Crを含有する金属材料によって構成される。このような金属材料としては、Fe−Cr系合金鋼(ステンレス鋼など)やNi−Cr系合金鋼などを用いることができる。
基部210の表面には、Cr(酸化クロム)によって構成される酸化クロム被膜が形成されていてもよい。酸化クロム被膜は、基部210の表面の少なくとも一部を覆っていてもよいし、基部210の表面の略全面を覆っていてもよい。酸化クロム被膜の表面には、基部210からCrが揮発することを抑制するための被覆膜が形成されていてもよい。被覆膜は、Mn,Co,Ni,Fe,Cu等の遷移金属などを含むスピネル型複合酸化物、LaおよびSrを含有するペロブスカイト形複合酸化物、結晶化ガラス、アルミナ、シリカ及びジルコニアなどのセラミックス材料によって構成することができる。被覆膜は、酸化クロム被膜の表面の少なくとも一部を覆っていてもよいし、酸化クロム被膜の表面の略全面を覆っていてもよい。特に、被覆膜は、酸化クロム被膜のうち空気と接触する領域を覆っていることが好ましい。
支持板220は、Crを含有する金属材料(例えば、ステンレス鋼など)によって構成される。支持板220は、基部210上に配置される。具体的には、支持板220は、基部210の側壁の先端部に配置され、基部210の開口部を塞ぐ。このように、支持板220が基部210の開口部を塞ぐことによって、マニホールド200には、内部空間S1が形成される(図4を参照)。この内部空間S1には、燃料ガスが導入される。
燃料ガスは、導入管230を介して、外部から内部空間S1に導入される。導入管230は、Crを含有する金属材料(例えば、ステンレス鋼など)によって構成される。導入管230は、マニホールド200の支持板220に接合される。
支持板220の表面には、Crによって構成される酸化クロム被膜が形成されていてもよい。酸化クロム被膜は、支持板220の表面の少なくとも一部を覆っていてもよいし、支持板220の表面の略全面を覆っていてもよい。酸化クロム被膜の表面には、支持板220からCrが揮発することを抑制するための被覆膜が形成されていてもよい。被覆膜は、Mn,Co,Ni,Fe,Cu等の遷移金属などを含むスピネル型複合酸化物、LaおよびSrを含有するペロブスカイト形複合酸化物、結晶化ガラス、アルミナ、シリカ及びジルコニアなどのセラミックス材料によって構成することができる。被覆膜は、酸化クロム被膜の表面の少なくとも一部を覆っていてもよいし、酸化クロム被膜の表面の略全面を覆っていてもよい。特に、被覆膜は、酸化クロム被膜のうち空気と接触する領域を覆っていることが好ましい。
マニホールド200は、図3及び図4に示すように、各燃料電池セル100を支持する。具体的には、マニホールド200は、支持板220に形成された複数の貫通孔221を有している。各貫通孔221は、マニホールド200の外側(外部空間)と内部空間S1とを連通するように、支持板220に形成されている。図4に示すように、各貫通孔221は、支持板220をx軸方向(高さ方向)に貫通している。図3に示すように、各貫通孔221は、z軸方向(長手方向)に所定の間隔を隔てて形成されるとともに、y軸方向(短手方向)にも所定の間隔を隔てて形成される。
各貫通孔221には、各燃料電池セル100が配置される。詳細には、各燃料電池セル100の燃料ガス流路10Cが内部空間S1に連通するように、各貫通孔221には、各燃料電池セル100の基端部10aが挿入される。
[ガラスシール部]
ガラスシール部300は、マニホールド200の内部空間S1の燃料ガスと、マニホールド200の外部空間の空気との混合を防止するシール材として機能する。具体的には、図4に示すように、ガラスシール部300は、マニホールド200と各燃料電池セル100との間に配置され、マニホールド200と各燃料電池セル100とを接合する。これにより、ガラスシール部300は、内部空間S1と外部空間とを区画する。
ガラスシール部300は、マニホールド200の各貫通孔221と各燃料電池セル100との隙間Gに充填される。ガラスシール部300の少なくとも一部は、中間層350を介して、マニホールド200に間接的に接合される。ガラスシール部300の一部は、中間層350を介さず、マニホールド200に直接的に接合されていてもよい。ガラスシール部300は、燃料電池セル100に直接的に接合される。
ガラスシール部300は、結晶化ガラスによって構成される。結晶化ガラスとしては、例えば、SiO−B系、SiO−CaO系、MgO−B系、又はSiO−MgO系のものが用いられる。なお、結晶化ガラスとしては、SiO−MgO系のものが最も好ましい。
ガラスシール部300を構成する結晶化ガラスは、全体積に対する「結晶相が占める体積」の割合(結晶化度)が60%以上であり、かつ、全体積に対する「非晶質相及び不純物が占める体積」の割合が40%未満のガラスである。
[中間層]
中間層350は、マニホールド200とガラスシール部300との間に配置される。中間層350は、マニホールド200及びガラスシール部300のそれぞれと直接的に接合される。中間層350は、ガラスシール部300と実質的に一体であってもよい。中間層350は、マニホールド200とガラスシール部300との間の一部にのみ介挿されていてもよいし、マニホールド200とガラスシール部300との全面に介挿されていてもよい。
中間層350は、結晶化ガラスによって構成される。結晶化ガラスとしては、例えば、SiO−B系、SiO−CaO系、MgO−B系、又はSiO−MgO系のものが用いられる。結晶化ガラスとしては、SiO−MgO系が特に好適である。
中間層350を構成する結晶化ガラスは、全体積に対する「結晶相が占める体積」の割合(結晶化度)が60%以上であり、かつ、全体積に対する「非晶質相及び不純物が占める体積」の割合が40%未満のガラスである。
中間層350の厚みは特に制限されないが、0.5μm以上20μm以下とすることができる。中間層350の厚みは、1μm以上が好ましく、2μm以上がより好ましい。
[その他の構造]
図4に示すように、セルスタック1は、集電部材400,500をさらに有する。集電部材400は、隣接する燃料電池セル100の間に設けられる。詳細には、集電部材400は、一方の燃料電池セル100の燃料極と、他方の燃料電池セル100の空気極とを電気的に直列に接続するために、隣接する燃料電池セル100の間に設けられる。集電部材400は、例えば、金属メッシュ等によって構成される。
集電部材500は、各燃料電池セル100に設けられる。詳細には、集電部材500は、各燃料電池セル100の表側と裏側とを電気的に直列に接続するために、各燃料電池セル100に設けられている。
[ガラスシール部及び中間層における低平衡酸素圧元素の含有率]
ガラスシール部300及び中間層350のそれぞれは、Cr(クロム)より平衡酸素圧の低い元素(以下、「低平衡酸素圧元素」という。)を含有する。
低平衡酸素圧元素としては、Ca(カルシウム)、Mg(マグネシウム)、Si(シリコン)B(ホウ素)、Al(アルミニウム)、Ba(バリウム)などが挙げられる。これらのうちCa、Mg、Al、Baの平衡酸素圧は、Siの平衡酸素圧よりも低いため、低平衡酸素圧元素として好ましい。750℃においてSiの平衡酸素圧はCrの平衡酸素圧よりも10−3以上低いため、SiはCrよりも酸素を取り込みやすい特性を有する。さらに、Ca、Mg、Al、BaのうちCa及びMgは、特に平衡酸素圧が低いためより好適である。低平衡酸素圧元素は、結晶化ガラスの結晶中において酸化物の形態で存在していてもよい。
中間層350における特定の低平衡酸素圧元素の含有率は、ガラスシール部300における当該特定の低平衡酸素圧元素の含有率よりも高い。これにより、ガラスシール部300を透過してくる酸素を優先的に中間層350に取り込むことができるため、マニホールド200に含まれるCrとガラスシール部300を透過してくる酸素とが反応することを抑制できる。従って、マニホールド200の表面に酸化クロム被膜が形成されることによって、或いは、マニホールド200の酸化が進行して酸化クロム被膜が厚膜化することによって、ガラスシール部300に応力が発生することを抑制できる。その結果、ガラスシール部300にクラックが発生することを抑制できる。
ここで、ガラスシール部300及び中間層350のそれぞれは、低平衡酸素圧元素を1種だけ含有していてもよいし、複数種の低平衡酸素圧元素を含有していてもよい。
ガラスシール部300及び中間層350の少なくとも一方が複数種の低平衡酸素圧元素を含有する場合、両者が共通して含んでいる特定の低平衡酸素圧元素についての含有率を比較した場合に、中間層350における含有率がガラスシール部300における含有率よりも高ければよい。従って、例えば、ガラスシール部300及び中間層350のそれぞれが低平衡酸素圧元素としてCa、Mg、Ba及びAlを含有している場合、中間層350におけるMgの含有率がガラスシール部300におけるMgの含有率よりも高ければ、中間層350におけるCaの含有率はガラスシール部300におけるCaの含有率よりも低くてもよい。このように、含有率を比較する対象である特定の低平衡酸素圧元素は、ガラスシール部300及び中間層350が共通して含んでいる低平衡酸素圧元素の中から任意に選択すればよい。
ただし、平衡酸素圧が低いほど酸素を優先的に取り込みやすいため、ガラスシール部300及び中間層350の少なくとも一方が複数種の低平衡酸素圧元素を含有する場合、両者が共通して含んでいる元素のうち平衡酸素圧が最も低い元素の含有率を比較した場合に、中間層350における含有率がガラスシール部300における含有率よりも高いことが好ましい。例えば、ガラスシール部300及び中間層350それぞれが、Ca、Mg、Ba及びAlを含んでいる場合、750℃における平衡酸素圧についてSi>Al>Ba>Mg>Caという関係が成立することが知られているので、中間層350におけるCaの含有率がガラスシール部300におけるCaの含有率よりも高いことが好ましい。また、ガラスシール部300がMg、Ba及びAlを含み、かつ、中間層350がCa、Mg、Ba及びAlを含んでいる場合、中間層350におけるMgの含有率がガラスシール部300におけるMgの含有率よりも高いことが好ましい。
中間層350における特定の低平衡酸素圧元素の含有率は、ガラスシール部300における特定の低平衡酸素圧元素の含有率の1.1倍以上であることが好ましく、1.2倍以上であることがより好ましく、1.3倍以上であることが特に好ましい。これにより、ガラスシール部300にクラックが発生することをより抑制できる。
中間層350における特定の低平衡酸素圧元素の含有率は特に制限されないが、全構成元素のうち酸素を除く元素の総和に対する各元素のモル比をカチオン比と定義した場合、カチオン比で0.05以上0.9以下とすることができる。中間層350における特定の低平衡酸素圧元素の含有率は、カチオン比で0.1以上が好ましく、0.2以上がより好ましい。これにより、ガラスシール部300にクラックが発生することを効率的に抑制できる。
ガラスシール部300における特定の低平衡酸素圧元素の含有率は特に制限されないが、全構成元素のうち酸素を除く元素の総和に対する各元素のモル比をカチオン比と定義した場合、カチオン比で0.04以上0.5以下とすることができる。
ガラスシール部300における特定の低平衡酸素圧元素の含有率は、支持板220の表面に垂直な断面において、EDS(Oxford−instruments社製、型式X−Max)を用いて、支持板220の表面から25μm超離れた領域から無作為に選択した10点において特定の低平衡酸素圧元素の含有率をカチオン比で測定し、10個の測定値を算術平均することによって求められる。
中間層350における特定の低平衡酸素圧元素の含有率は、以下のように求められる。まず、支持板220の表面に垂直な断面において、支持板220の表面に垂直な3本のラインを無作為に設定し、EDS(Oxford−instruments社製、型式X−Max)を用いて特定の低平衡酸素圧元素の含有率をライン分析する。次に、ライン分析結果を参照して、特定の低平衡酸素圧元素の含有率がガラスシール部300より高い領域を中間層350と見なし、中間層350と見なした領域の各ライン上における厚みを算術平均することによって中間層350の厚みを求める。次に、支持板220の表面に垂直な断面において、EDS(Oxford−instruments社製、型式X−Max)を用いて、中間層350から無作為に選択した10点における特定の低平衡酸素圧元素の含有率をカチオン比で測定する。そして、10個の測定値を算術平均することによって、中間層350における特定の低平衡酸素圧元素の含有率が求められる。
[セルスタックの組立て]
まず、マニホールド200の支持板220に形成された各貫通孔221の内側面および上面の周囲に、ガラス成分の供給源となる化合物を含むペーストを塗布することによって、中間層350の成形体を形成する。この際、中間層350用のペーストには、後述するガラスシール部300用のペーストに比べて、低平衡酸素圧元素を多く含有させる。
次に、複数の燃料電池セル100をスタック状に整列した状態で所定の治具に固定し、各燃料電池セル100の基端部10aを各貫通孔221に挿入する。
次に、ガラス成分の供給源となる化合物を含むペーストを、燃料電池セル100の基端部10aの周囲に環状に塗布することによって、ガラスシール部300の成形体を形成する。なお、ペーストは、燃料電池セル100とマニホールド200との隙間Gに充填してもよい。
次に、ガラスシール部300及び中間層350それぞれの成形体に熱処理(750〜850℃、1〜10時間)を施す。この熱処理によって成形体の内部で結晶化が進み、ガラスシール部300及び中間層350が形成される。
2.第2実施形態
[セルスタックの構成]
第2実施形態に係るセルスタック2の構成について、図面を参照しながら説明する。
図5及び図6に示すように、セルスタック2は、複数の燃料電池セル5と、締結部材21〜28と、複数のセパレータ30と、複数のインターコネクタ40と、複数の集電体50と、複数のシール部材110と、複数のシール部材120とを備える。
セルスタック2は、燃料ガス及び酸化剤ガスによって発電する。セルスタック2は、インターコネクタ40を介して複数の燃料電池セル5が積層された構造を有する。すなわち、セルスタック2は、いわゆる平板形のセルスタック構造である。
締結部材21〜28は、複数の燃料電池セル5を締結する。締結部材の4本には、積層方向(z軸)に沿って酸化剤ガスまたは燃料ガスが流れる流路が形成されている。本実施形態において、締結部材23は燃料ガス供給管として用いられ、締結部材27は燃料ガス排出管として用いられ、締結部材25は酸化剤ガス供給管として用いられ、締結部材21は酸化剤ガス排出管として用いられる。
[燃料電池セル]
図6に示すように、燃料電池セル5は、固体電解質11と、空気極12と、燃料極13とを有する。燃料電池セル5は、平面視(z軸方向視)において、矩形状である。なお、燃料電池セル5としては、固体酸化物形燃料電池を用いることができる。
固体電解質11は、平板状であり、主面が積層方向(z軸方向)を向いている。空気極12は、固体電解質11の一方の主面に配置されている。燃料極13は、固体電解質11の他方の主面に配置されている。固体電解質11は、空気極12と燃料極13との間に配置される。本実施形態では、固体電解質11の上面に空気極12が配置され、固体電解質11の下面に燃料極13が配置されている。
燃料電池セル5の厚さ(z軸方向の寸法)は全体に渡って実質的に均一である。例えば、燃料電池セル5の厚さは、100〜2100μm程度である。本実施形態では、燃料極13は、固体電解質11及び空気極12の各々よりも厚く構成されている。このため、燃料極13は、固体電解質11及び空気極12を支持するように構成されている。
具体的には、燃料極13の厚さは50〜2000μmとすることができ、固体電解質11の厚さは1〜50μmとすることができ、空気極12の厚さは50〜200μmとすることができる。
固体電解質11は、例えば、YSZを含む緻密質材料で構成される。空気極12は、例えば、LSM(La(Sr)MnO:ランタンストロンチウムマンガナイト)、LSCF((La,Sr)(Co,Fe)O:ランタンストロンチウムコバルトフェライト)などを含む多孔質材料で構成される。燃料極13は、例えば、NiとYSZとを含む多孔質材料で構成される。固体電解質11の気孔率は0〜10%程度とすることができ、空気極12の気孔率は15〜55%程度とすることができ、燃料極13の気孔率は15〜55%程度とすることができる。固体電解質11の熱膨張率は、9〜11ppm/Kであり、空気極12の熱膨張率は11〜17ppm/Kであり、燃料極13の熱膨張率は、11〜14ppm/Kとすることができる。
[セパレータ]
セパレータ30は、燃料電池セル5に接続される。詳細には、セパレータ30は、シール部材110を介して、燃料電池セル5の固体電解質11の周縁部と接続されている。セパレータ30は、燃料ガスが流れる空間と酸化剤ガスが流れる空間とを区画する。このため、セパレータ30は、酸化剤ガスと燃料ガスとを分離して、両者の混合を防止する機能を有している。セパレータ30は、枠状である。
セパレータ30は、Crを含有する金属材料によって構成される。このような金属材料としては、Fe−Cr系合金鋼(ステンレス鋼など)やNi−Cr系合金鋼などを用いることができる。セパレータ30の表面の少なくとも一部は、酸化クロム被膜によって覆われていてもよい。
セパレータ30の厚みは、例えば10〜1000μmとすることができる。セパレータの熱膨張率は、例えば11〜18ppm/K程度とすることができる。
[インターコネクタ]
インターコネクタ40は、燃料電池セル5間の導通を確保する。また、インターコネクタ40は、燃料電池セル5間でのガスの混合を防止する。インターコネクタ40は、板状であり、x軸方向及びy軸方向に延びる。
インターコネクタ40は、Crを含有する金属材料によって構成される。このような金属材料としては、Fe−Cr系合金鋼(ステンレス鋼など)やNi−Cr系合金鋼などを用いることができる。インターコネクタ40の表面の少なくとも一部は、酸化クロム被膜によって覆われていてもよい。
なお、図6に示すように、最上層及び最下層には、インターコネクタ40の代わりに、保持板41が配置されてもよい。
[集電体]
集電体50は、燃料電池セル5の空気極12及び燃料極13それぞれとインターコネクタ40との間の導通を確保する。集電体50は、例えば、インターコネクタ40から空気極12に向けて突出する複数の突出部である。また集電体50は、例えば、インターコネクタ40から燃料極13に向けて突出する複数の突出部である。各突出部は、互いに間隔をあけて配置されている。各突出部の間は、ガス流路を構成する。例えば、集電体50は、y軸方向に間隔をあけて配置され、x軸方向に延びている。集電体は、例えば、金属で構成される。
[シール部材]
シール部材110及びシール部材120それぞれは、セルスタック2を構成する第1部材及び第2部材の隙間を封止するシール部材の一例である。ただし、第1部材は、Crを含有する金属材料によって構成されるものとする。
シール部材110は、セパレータ30及びインターコネクタ40の隙間を封止する。これにより、セルスタック2の内部と外部とが隔離される。シール部材110に関して、セパレータ30を第1部材とすればインターコネクタ40が第2部材であり、インターコネクタ40を第1部材とすればセパレータ30が第2部材である。
本実施形態において、シール部材110は、セパレータ30及びインターコネクタ40を接合する接合部材としても機能する。
シール部材120は、セパレータ30及び燃料電池セル5の隙間を封止する。これにより、燃料ガスが流れる空間と酸化剤ガスが流れる空間とが区画される。シール部材120に関しては、セパレータ30が第1部材であり、燃料電池セル5が第2部材である。
本実施形態において、シール部材120は、セパレータ30及び燃料電池セル5を接合する接合部材としても機能する。
シール部材110及びシール部材120それぞれは、枠状である。すなわち、シール部材110及びシール部材120それぞれは、連続した一体の環状である。
ここで、図7は、セルスタック2の拡大断面図である。図7では、シール部材110及びシール部材120それぞれの構成が図示されている。
(シール部材110)
シール部材110は、ガラスシール部111、中間層112及び中間層113を含む。
ガラスシール部111は、中間層112及び中間層113の間に配置される。ガラスシール部111は、結晶化ガラスによって構成される。結晶化ガラスとしては、例えば、SiO−B系、SiO−CaO系、MgO−B系、又はSiO−MgO系のものが用いられる。ガラスシール部111を構成する結晶化ガラスとしては、SiO−MgO系のものが最も好ましい。
ガラスシール部111を構成する結晶化ガラスは、全体積に対する「結晶相が占める体積」の割合(結晶化度)が60%以上であり、かつ、全体積に対する「非晶質相及び不純物が占める体積」の割合が40%未満のガラスである。
中間層112は、インターコネクタ40及びガラスシール部111の間に配置される。中間層112は、インターコネクタ40及びガラスシール部111それぞれに直接接続される。中間層112は、ガラスシール部111と実質的に一体であってもよい。中間層112は、インターコネクタ40及びガラスシール部111の間の全面に介挿されていることが好ましいが、インターコネクタ40及びガラスシール部111の間の一部のみに介挿されていてもよい。
中間層112は、結晶化ガラスによって構成される。結晶化ガラスとしては、例えば、SiO−B系、SiO−CaO系、MgO−B系、又はSiO−MgO系のものが用いられる。中間層112を構成する結晶化ガラスとしては、SiO−MgO系が特に好適である。
中間層112を構成する結晶化ガラスは、全体積に対する「結晶相が占める体積」の割合(結晶化度)が60%以上であり、かつ、全体積に対する「非晶質相及び不純物が占める体積」の割合が40%未満のガラスである。
中間層112の厚みは、0.5μm以上20μm以下であることが好ましい。中間層112の厚みを0.5μm以上とすることによって、後述するガラスシール部111のクラック抑制効果を十分に発揮することができる。中間層112の厚みを20μm以下とすることによって、ガラスシール部111と中間層112の熱膨張差に起因する応力の発生を抑制できシール不良を抑制することができる。
中間層113は、セパレータ30及びガラスシール部111の間に配置される。中間層113は、セパレータ30及びガラスシール部111それぞれに直接接続される。中間層113は、ガラスシール部111と実質的に一体であってもよい。中間層113は、セパレータ30及びガラスシール部111の間の全面に介挿されていることが好ましいが、セパレータ30及びガラスシール部111の間の一部のみに介挿されていてもよい。
中間層113は、結晶化ガラスによって構成される。結晶化ガラスとしては、例えば、SiO−B系、SiO−CaO系、MgO−B系、又はSiO−MgO系のものが用いられる。中間層113を構成する結晶化ガラスとしては、SiO−MgO系が特に好適である。
中間層113を構成する結晶化ガラスは、全体積に対する「結晶相が占める体積」の割合(結晶化度)が60%以上であり、かつ、全体積に対する「非晶質相及び不純物が占める体積」の割合が40%未満のガラスである。
中間層113の厚みは、0.5μm以上20μm以下であることが好ましい。中間層113の厚みを0.5μm以上とすることによって、後述するガラスシール部111のクラック抑制効果を十分に発揮することができる。中間層113の厚みを20μm以下とすることによって、ガラスシール部111と中間層113の熱膨張差に起因する応力の発生を抑制できシール不良を抑制することができる。
ガラスシール部111、中間層112及び中間層113それぞれは、Cr(クロム)より平衡酸素圧の低い元素(以下、「低平衡酸素圧元素」という。)を含有する。
中間層112における低平衡酸素圧元素の含有率は、ガラスシール部111における低平衡酸素圧元素の含有率よりも高い。これにより、インターコネクタ40に向かってガラスシール部111を透過してくる酸素を中間層112に優先的に取り込むことができるため、インターコネクタ40に含まれるCrとガラスシール部111を透過してくる酸素とが反応することを抑制できる。従って、インターコネクタ40の表面に酸化クロム被膜が形成されることによって、或いは、インターコネクタ40の酸化が進行して酸化クロム被膜が厚膜化することによって、ガラスシール部111に応力が発生することを抑制できる。その結果、ガラスシール部111にクラックが発生することを抑制できる。
中間層113における低平衡酸素圧元素の含有率は、ガラスシール部111における低平衡酸素圧元素の含有率よりも高い。これにより、セパレータ30に向かってガラスシール部111を透過してくる酸素を中間層113に優先的に取り込むことができるため、セパレータ30に含まれるCrとガラスシール部111を透過してくる酸素とが反応することを抑制できる。従って、セパレータ30の表面に酸化クロム被膜が形成されることによって、或いは、セパレータ30の酸化が進行して酸化クロム被膜が厚膜化することによって、ガラスシール部111に応力が発生することを抑制できる。その結果、ガラスシール部111にクラックが発生することを抑制できる。
低平衡酸素圧元素としては、Ca、Mg、Si、B、Al、Baなどが挙げられる。これらのうちCa、Mg、Al、Baの平衡酸素圧は、Crより平衡酸素圧が10−3以上低いSiの平衡酸素圧より低いため、Crに比べて格段に酸素を取り込みやすく好ましい。さらに、Ca、Mg、Al、BaのうちCa及びMgの平衡酸素圧は特に低いため、特に酸素を取り込みやすく好ましい。
ガラスシール部111、中間層112及び中間層113それぞれにおいて、低平衡酸素圧元素は、結晶化ガラスの結晶中において酸化物の形態で存在していてもよい。
ガラスシール部111、中間層112及び中間層113それぞれは、低平衡酸素圧元素を1種のみ含有していてもよいし、複数種の低平衡酸素圧元素を含有していてもよい。
なお、ガラスシール部111及び中間層112の少なくとも一方が複数種の低平衡酸素圧元素を含有する場合、両者に共通する低平衡酸素圧元素についての含有率を比較した場合に、中間層112における含有率がガラスシール部111における含有率よりも高ければよい。この場合、平衡酸素圧が低いほど酸素を取り込みやすいため、両者に共通する低平衡酸素圧元素のうち平衡酸素圧が最も低い元素の含有率を比較することが好ましい。
また、ガラスシール部111及び中間層113の少なくとも一方が複数種の低平衡酸素圧元素を含有する場合、両者に共通する低平衡酸素圧元素についての含有率を比較した場合に、中間層113における含有率がガラスシール部111における含有率よりも高ければよい。この場合、両者に共通する低平衡酸素圧元素のうち平衡酸素圧が最も低い元素の含有率を比較することが好ましい。
中間層112及び中間層113における低平衡酸素圧元素の含有率は、ガラスシール部111における低平衡酸素圧元素の含有率の1.1倍以上が好ましく、1.2倍以上がより好ましく、1.3倍以上が特に好ましい。これにより、ガラスシール部111にクラックが発生することをより抑制できる。
中間層112及び中間層113における低平衡酸素圧元素の含有率は特に制限されないが、全構成元素のうち酸素を除く元素の総和に対する各元素のモル比をカチオン比と定義した場合、カチオン比で0.05以上0.9以下とすることができる。中間層112及び中間層113における低平衡酸素圧元素の含有率は、カチオン比で0.1以上が好ましく、0.2以上がより好ましい。これにより、ガラスシール部111にクラックが発生することをより抑制できる。
ガラスシール部111における低平衡酸素圧元素の含有率は特に制限されないが、全構成元素のうち酸素を除く元素の総和に対する各元素のモル比をカチオン比と定義した場合、カチオン比で0.04以上0.5以下とすることができる。
ガラスシール部111における低平衡酸素圧元素の含有率は、EDS(Oxford−instruments社製、型式X−Max)を用いて、セパレータ30及びインターコネクタ40それぞれの表面から25μm超離れた領域から無作為に選択した10点において低平衡酸素圧元素の含有率をカチオン比で測定し、10個の測定値を算術平均することによって求められる。
中間層112における特定の低平衡酸素圧元素の含有率は、以下のように求められる。まず、インターコネクタ40の表面に垂直なシール部材110の断面において、インターコネクタ40の表面に垂直な3本のラインを無作為に設定し、EDS(Oxford−instruments社製、型式X−Max)を用いて特定の低平衡酸素圧元素の含有率をライン分析する。次に、ライン分析結果を参照して、特定の低平衡酸素圧元素の含有率がガラスシール部111より高い領域を中間層112と見なし、中間層112と見なした領域の各ライン上における厚みを算術平均することによって中間層112の厚みを求める。次に、インターコネクタ40の表面に垂直な断面において、EDS(Oxford−instruments社製、型式X−Max)を用いて、中間層112から無作為に選択した10点における特定の低平衡酸素圧元素の含有率をカチオン比で測定する。そして、10個の測定値を算術平均することによって、中間層112における特定の低平衡酸素圧元素の含有率が求められる。
中間層113における特定の低平衡酸素圧元素の含有率は、以下のように求められる。まず、セパレータ30の表面に垂直なシール部材110の断面において、セパレータ30の表面に垂直な3本のラインを無作為に設定し、EDS(Oxford−instruments社製、型式X−Max)を用いて特定の低平衡酸素圧元素の含有率をライン分析する。次に、ライン分析結果を参照して、特定の低平衡酸素圧元素の含有率がガラスシール部111より高い領域を中間層113と見なし、中間層113と見なした領域の各ライン上における厚みを算術平均することによって中間層113の厚みを求める。次に、セパレータ30の表面に垂直な断面において、EDS(Oxford−instruments社製、型式X−Max)を用いて、中間層113から無作為に選択した10点における特定の低平衡酸素圧元素の含有率をカチオン比で測定する。そして、10個の測定値を算術平均することによって、中間層113における特定の低平衡酸素圧元素の含有率が求められる。
(シール部材120)
シール部材120は、ガラスシール部121及び中間層122を含む。
ガラスシール部121は、中間層122及び燃料電池セル5の間に配置される。ガラスシール部121は、結晶化ガラスによって構成される。結晶化ガラスとしては、例えば、SiO−B系、SiO−CaO系、MgO−B系、又はSiO−MgO系のものが用いられる。ガラスシール部121を構成する結晶化ガラスとしては、SiO−MgO系のものが最も好ましい。
ガラスシール部121を構成する結晶化ガラスは、全体積に対する「結晶相が占める体積」の割合(結晶化度)が60%以上であり、かつ、全体積に対する「非晶質相及び不純物が占める体積」の割合が40%未満のガラスである。
中間層122は、セパレータ30及びガラスシール部121の間に配置される。中間層122は、セパレータ30及びガラスシール部121それぞれに直接接続される。中間層122は、ガラスシール部121と実質的に一体であってもよい。中間層122は、セパレータ30及びガラスシール部121の間の全面に介挿されていることが好ましいが、セパレータ30及びガラスシール部121の間の一部のみに介挿されていてもよい。
中間層122は、結晶化ガラスによって構成される。結晶化ガラスとしては、例えば、SiO−B系、SiO−CaO系、MgO−B系、又はSiO−MgO系のものが用いられる。中間層122を構成する結晶化ガラスとしては、SiO−MgO系が特に好適である。
中間層122を構成する結晶化ガラスは、全体積に対する「結晶相が占める体積」の割合(結晶化度)が60%以上であり、かつ、全体積に対する「非晶質相及び不純物が占める体積」の割合が40%未満のガラスである。
中間層122の厚みは、0.5μm以上20μm以下であることが好ましい。中間層122の厚みを0.5μm以上とすることによって、後述するガラスシール部121のクラック抑制効果を十分に発揮することができる。中間層122の厚みを20μm以下とすることによって、ガラスシール部121と中間層122の熱膨張差に起因する応力の発生を抑制できシール不良を抑制することができる。
ガラスシール部121及び中間層122それぞれは、Crより平衡酸素圧の低い低平衡酸素圧元素を含有する。
中間層122における低平衡酸素圧元素の含有率は、ガラスシール部121における低平衡酸素圧元素の含有率よりも高い。これにより、セパレータ30に向かってガラスシール部121を透過してくる酸素を中間層122に優先的に取り込むことができるため、セパレータ30に含まれるCrとガラスシール部121を透過してくる酸素とが反応することを抑制できる。従って、セパレータ30の表面に酸化クロム被膜が形成されることによって、或いは、セパレータ30の酸化が進行して酸化クロム被膜が厚膜化することによって、ガラスシール部121に応力が発生することを抑制できる。その結果、ガラスシール部121にクラックが発生することを抑制できる。
低平衡酸素圧元素としては、Ca、Mg、Si、B、Al、Baなどが挙げられる。これらのうちCa、Mg、Al、Baの平衡酸素圧は、Crより平衡酸素圧が10−3以上低いSiの平衡酸素圧より低いため、Crに比べて格段に酸素を取り込みやすく好ましい。さらに、Ca、Mg、Al、BaのうちCa及びMgの平衡酸素圧は特に低いため、特に酸素を取り込みやすく好ましい。
ガラスシール部121及び中間層122それぞれにおいて、低平衡酸素圧元素は、結晶化ガラスの結晶中において酸化物の形態で存在していてもよい。
ガラスシール部121及び中間層122それぞれは、低平衡酸素圧元素を1種のみ含有していてもよいし、複数種の低平衡酸素圧元素を含有していてもよい。
なお、ガラスシール部121及び中間層122の少なくとも一方が複数種の低平衡酸素圧元素を含有する場合、両者に共通する低平衡酸素圧元素についての含有率を比較した場合に、中間層122における含有率がガラスシール部121における含有率よりも高ければよい。この場合、平衡酸素圧が低いほど酸素を取り込みやすいため、両者に共通する低平衡酸素圧元素のうち平衡酸素圧が最も低い元素の含有率を比較することが好ましい。
中間層122における低平衡酸素圧元素の含有率は、ガラスシール部121における低平衡酸素圧元素の含有率の1.1倍以上が好ましく、1.2倍以上がより好ましく、1.3倍以上が特に好ましい。これにより、ガラスシール部121にクラックが発生することをより抑制できる。
中間層122における低平衡酸素圧元素の含有率は特に制限されないが、全構成元素のうち酸素を除く元素の総和に対する各元素のモル比をカチオン比と定義した場合、カチオン比で0.05以上0.9以下とすることができる。中間層122における低平衡酸素圧元素の含有率は、カチオン比で0.1以上が好ましく、0.2以上がより好ましい。これにより、ガラスシール部121にクラックが発生することをより抑制できる。
ガラスシール部121における低平衡酸素圧元素の含有率は特に制限されないが、全構成元素のうち酸素を除く元素の総和に対する各元素のモル比をカチオン比と定義した場合、カチオン比で0.04以上0.5以下とすることができる。
ガラスシール部121における低平衡酸素圧元素の含有率は、EDS(Oxford−instruments社製、型式X−Max)を用いて、セパレータ30の表面から25μm超離れた領域から無作為に選択した10点において低平衡酸素圧元素の含有率をカチオン比で測定し、10個の測定値を算術平均することによって求められる。
中間層122における特定の低平衡酸素圧元素の含有率は、以下のように求められる。まず、セパレータ30の表面に垂直なシール部材120の断面において、セパレータ30の表面に垂直な3本のラインを無作為に設定し、EDS(Oxford−instruments社製、型式X−Max)を用いて特定の低平衡酸素圧元素の含有率をライン分析する。次に、ライン分析結果を参照して、特定の低平衡酸素圧元素の含有率がガラスシール部121より高い領域を中間層122と見なし、中間層122と見なした領域の各ライン上における厚みを算術平均することによって中間層122の厚みを求める。次に、セパレータ30の表面に垂直な断面において、EDS(Oxford−instruments社製、型式X−Max)を用いて、中間層122から無作為に選択した10点における特定の低平衡酸素圧元素の含有率をカチオン比で測定する。そして、10個の測定値を算術平均することによって、中間層122における特定の低平衡酸素圧元素の含有率が求められる。
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
(変形例1)
上記第1実施形態では、燃料電池セル100及びマニホールド200の隙間を封止するシール部材(ガラスシール部300及び中間層350)について説明した。また、上記第2実施形態では、セパレータ30及びインターコネクタ40の隙間を封止するシール部材110と、セパレータ30及び燃料電池セル5の隙間を封止するシール部材120とについて説明した。
しかしながら、本発明に係るシール部材は、マニホールド200、セパレータ30及びインターコネクタ40に制限されず、セルスタックを構成する2つの部材のうち一方がCrを含有する金属材料によって構成されている限り有用である。
(変形例2)
上記第1実施形態に係るセルスタックは横縞形の燃料電池セルを備え、上記第2実施形態に係るセルスタックは平板形の燃料電池セルを備えることとしたが、セルスタックが備える燃料電池セルは、横縞形、縦縞形、平板形、円筒形のいずれでもよい。また、セルスタックは、燃料電池セルに代えて、水蒸気から水素と酸素を生成する電解セルを備えていてもよい。
(変形例3)
上記第2実施形態では、シール部材110が中間層112及び中間層113を含むこととしたが、中間層112及び中間層113の一方のみを含んでいてもよい。シール部材110が中間層112のみを含む場合、インターコネクタ40が第1部材であり、セパレータ30が第2部材である。シール部材110が中間層113のみを含む場合、セパレータ30が第1部材であり、インターコネクタ40が第2部材である。
(変形例4)
上記第2実施形態において、セパレータ30の表面は、酸化クロム被膜によって覆われていてもよいこととしたが、これに限られない。セパレータ30の表面は、酸化アルミニウム被膜によって覆われていてもよい。この場合、セパレータ30の表面に酸化クロム被膜が形成されたり、或いは、セパレータ30の表面に形成された酸化クロム被膜が厚膜化したりするおそれがないため、シール部材110は中間層113を含まなくてよいし、シール部材120は中間層122を含まなくてよい。
1 セルスタック
10 支持基板
11 燃料ガス流路
100 燃料電池セル
200 マニホールド
221 貫通孔
300 ガラスシール部
350 中間層
A 発電素子部
2 セルスタック
5 燃料電池セル
30 セパレータ
40 インターコネクタ
110 シール部材
111 ガラスシール部
112 中間層
113 中間層
120 シール部材
121 ガラスシール部
122 中間層

Claims (13)

  1. 燃料ガス及び酸化剤ガスによって発電するセルスタックであって、
    インターコネクタを介して互いに積層される複数の燃料電池セルと、
    前記複数の燃料電池セルそれぞれに接続され、前記燃料ガスと前記酸化剤ガスとを分離するための複数のセパレータと、
    前記セルスタックを構成する第1部材及び第2部材の隙間を封止するシール部材と、
    を備え、
    前記第1部材は、Crを含有する金属材料によって構成され、
    前記シール部材は、結晶化ガラスによって構成されるガラスシール部と、前記第1部材と前記ガラスシール部との間に配置され、結晶化ガラスによって構成される中間層とを含み、
    前記中間層におけるクロムより平衡酸素圧の低い低平衡酸素圧元素の含有率は、前記ガラスシール部における前記低平衡酸素圧元素の含有率よりも高い、
    セルスタック。
  2. 前記シール部材は、枠状である、
    請求項1に記載のセルスタック。
  3. 前記シール部材は、前記セルスタックの内部と外部とを隔離する、
    請求項1又は2に記載のセルスタック。
  4. 前記第1部材は、前記インターコネクタであり、
    前記第2部材は、前記セパレータである、
    請求項3に記載のセルスタック。
  5. 前記第1部材は、前記セパレータであり、
    前記第2部材は、前記インターコネクタである、
    請求項3に記載のセルスタック。
  6. 前記シール部材は、前記燃料極と前記空気極との間を隔離する、
    請求項1乃至3のいずれかに記載のセルスタック。
  7. 前記第1部材は、前記セパレータであり、
    前記第2部材は、前記燃料電池セルである、
    請求項6に記載のセルスタック。
  8. 前記中間層における前記低平衡酸素圧元素の含有率は、前記ガラスシール部における前記低平衡酸素圧元素の含有率の1.1倍以上である、
    請求項1乃至7のいずれかに記載のセルスタック。
  9. 前記低平衡酸素圧元素の平衡酸素圧は、シリコンの平衡酸素圧よりも低い、
    請求項1乃至8のいずれかに記載のセルスタック。
  10. 前記中間層及び前記ガラスシール部のそれぞれは、前記低平衡酸素圧元素としてCaを含む、
    請求項1乃至9のいずれかに記載のセルスタック。
  11. 前記中間層及び前記ガラスシール部のそれぞれは、前記低平衡酸素圧元素としてMgを含む、
    請求項1乃至10のいずれかに記載のセルスタック。
  12. 前記低平衡酸素圧元素は、前記中間層及び前記ガラスシール部が共通して含んでいる元素のうち最も平衡酸素圧の低い元素である、
    請求項1乃至11のいずれかに記載のセルスタック。
  13. 前記中間層の厚みは、0.5μm以上20μm以下である、
    請求項1乃至12のいずれかに記載のセルスタック。
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