本発明は、上記問題を考慮して提案されている。本発明は、運搬ロボット、商品棚及び両者を備える倉庫保管システム、及び商品棚運搬方法を提供し、運搬ロボットの検知センサによって商品棚の特徴パラメータを識別し、運搬ロボットを商品棚に位置合わせすることができる。
本発明の一態様によれば、運搬ロボットを提供し、該運搬ロボットは、前記商品棚の底部の支持部材の輪郭又は前記運搬ロボットの測距センサから前記商品棚の一部の部材までの距離を含む商品棚の特徴パラメータを検知する検知センサと、前記運搬ロボットに設置されて、前記特徴パラメータに基づき前記運搬ロボットを制御して前記商品棚と結合して前記商品棚を運搬させる処理ユニットとを備える。
例示的には、前記特徴パラメータが前記商品棚の底部の前記支持部材の輪郭を含む場合に、前記検知センサは、輪郭センサを備え、前記輪郭センサの検出面が上向きであり、前記輪郭センサは、前記輪郭センサが商品棚の下方に位置する場合に、前記商品棚の底部の支持部材の輪郭を検知し、前記処理ユニットは、前記支持部材の輪郭に基づき前記運搬ロボットを制御して前記商品棚と結合して前記商品棚を運搬させる。
例示的には、前記処理ユニットは、具体的には、前記支持部材の輪郭に基づき前記商品棚の中心と前記運搬ロボットの中心との間の距離を計算し、且つ前記距離に基づき前記運搬ロボットの位置を調整する。
例示的には、前記処理ユニットは、さらに前記支持部材の輪郭の方向性を計算して、前記商品棚の方向を判断する。
例示的には、前記輪郭センサは、さらに前記商品棚の底部の方向標識を検知し、前記処理ユニットは、前記方向標識に基づき前記商品棚の方向を判断する。
例示的には、前記運搬ロボットには、前記商品棚の方向標識を検知する標識方向センサがさらに設置され、前記処理ユニットは、さらに前記標識方向センサの検出結果に基づき前記商品棚の方向を判断する。
例示的には、前記標識方向センサは、前記運搬ロボットの頂部に設置される第1標識方向センサを備え、前記方向標識は、光反射部材及び/又はRFIDタグを含み、前記第1標識方向センサは、前記光反射部材及び/又はRFIDタグを検知することができる。
例示的には、前記標識方向センサは、前記運搬ロボットの側面に設置される第2標識方向センサを備え、前記方向標識は、方向性パターン、光反射部材及び/又はRFIDタグを含み、前記第2標識方向センサは、前記方向性パターン、光反射部材及び/又はRFIDタグを検知することができる。
例示的には、前記第2標識方向センサは、異なる光反射部材の間の色及び/又は光反射強度の間の差異を検知することができ、前記処理ユニットは、具体的には、前記差異に基づき前記商品棚の方向を判断する。
例示的には、前記第2標識方向センサは、前記光反射部材を検知できる測距センサを備える。
例示的には、前記第2標識方向センサは、RFID読み取りセンサを備える。
例示的には、前記運搬ロボットには、輪郭方向センサがさらに設置され、前記輪郭方向センサは、前記商品棚の底部の輪郭の方向を検知し、前記処理ユニットは、さらに前記底部の輪郭の方向に基づき前記商品棚の方向を判断する。
例示的には、前記特徴パラメータが前記運搬ロボットの前記測距センサから前記商品棚の一部の部材までの距離を含む場合、前記検知センサは、前記商品棚の一部の部材から測距センサまでの距離を検知する前記測距センサを備え、前記処理ユニットは、前記距離に基づき前記運搬ロボットを制御して前記商品棚と結合して前記商品棚を運搬させる。
例示的には、前記処理ユニットは、具体的には、前記距離に基づき前記商品棚の中心と前記運搬ロボットの中心との間の間隔を計算し、且つ前記間隔に基づき前記運搬ロボットの位置を調整する。
例示的には、前記一部の部材は、前記商品棚のブラケット脚を備え、前記測距センサは、前記ブラケット脚から前記測距センサまでの距離を測定する。
例示的には、前記測距センサは、前記運搬ロボットの真正面又は前記ブラケット脚に対応する位置に設置される。
例示的には、前記測距センサは、異なる光反射部材の間の色及び/又は光反射強度の間の差異を検知することができるように構成され、前記処理ユニットは、さらに前記差異に基づき前記商品棚の方向を判断する。
例示的には、前記運搬ロボットには、前記商品棚の方向標識を検知する標識方向センサがさらに設置され、前記処理ユニットは、さらに前記方向標識に基づき前記商品棚の方向を判断する。
例示的には、前記標識方向センサは、前記運搬ロボットの頂部に設置される第1標識方向センサを備え、前記方向標識は、方向性パターン、光反射部材及び/又はRFIDタグを含み、前記第1標識方向センサは、前記方向性パターン、光反射部材及び/又はRFIDタグを検知することができる。
例示的には、前記標識方向センサは、前記運搬ロボットの側面に設置される第2標識方向センサを備え、前記方向標識は、方向性パターン及び/又はRFIDタグを含み、前記第2標識方向センサは、前記方向性パターン及び/又はRFIDタグを検知することができる。
例示的には、前記運搬ロボットは、作業空間内に設置されたマークを検知するための位置センサをさらに備え、前記運搬ロボットは、前記マークに基づき位置を特定する。
例示的には、前記運搬ロボットには、アイデンティティセンサが設置され、前記処理ユニットは、さらに前記商品棚のアイデンティティ標識に基づき前記商品棚のアイデンティティを判断する。
例示的には、前記運搬ロボットの頂部には、前記商品棚の商品棚制限部に合わせたロボット制限部が設けられ、前記商品棚が鉛直方向において前記運搬ロボットに突き合せられると、前記ロボット制限部は、前記運搬ロボットに対する前記商品棚の水平変位を制限することができる。
本発明の別の態様によれば、検知センサによって検知可能な検知部材を備える商品棚をさらに提供し、前記検知部材は、前記商品棚の底部に位置する支持部材を備え、前記支持部材は、特定の輪郭を有し、又は、前記検知部材は、光反射部材であり、前記商品棚の一部の部材には、前記光反射部材が設置される。
例示的には、前記商品棚は、ブラケット脚をさらに備え、前記商品棚の底部では、前記支持部材は、前記ブラケット脚に接続される。
例示的には、前記支持部材の輪郭は、方向性を有する。
例示的には、前記商品棚の底部には、方向標識が設置される。
例示的には、前記方向標識は、前記支持部材又は前記支持部材の周囲に設置される方向性パターンを備える。
例示的には、前記方向性パターンは、平面パターン、三次元パターン及び/又は平面パターンと三次元パターンの組み合わせである。
例示的には、前記方向標識は、前記支持部材又は前記支持部材の周囲に設置される光反射部材及び/又はRFIDタグを含む。
例示的には、前記方向標識は、前記ブラケット脚に設置される方向性パターン、光反射部材及び/又はRFIDタグを含む。
例示的には、前記ブラケット脚の数が複数であり、前記複数のブラケット脚のうちの少なくとも一部のブラケット脚には、前記光反射部材が設置され、少なくとも1つのブラケット脚の光反射部材が他のブラケット脚の光反射部材とは異なる色及び/又は光反射強度を有する。
例示的には、前記商品棚の底部の輪郭は、方向性を有する。
例示的には、前記商品棚の一部の部材は、ブラケット脚及び/又は前記商品棚の底面を備える。
例示的には、前記商品棚の底部には、方向標識が設置される。
例示的には、前記方向標識は、前記商品棚の前記底面に設置される方向性パターン、光反射部材及び/又はRFIDタグを含む。
例示的には、前記方向標識は、前記ブラケット脚に設置されるRFIDタグを含む。
例示的には、前記ブラケット脚の数が複数であり、前記複数のブラケット脚のうちの少なくとも一部のブラケット脚には、前記光反射部材が設置され、少なくとも1つのブラケット脚の光反射部材が他のブラケット脚の光反射部材とは異なる色及び/又は光反射強度を有する。
例示的には、前記商品棚には、前記商品棚のアイデンティティを識別するためのマークが設置される。
例示的には、前記商品棚の底部には、前記商品棚を運搬する運搬ロボットのロボット制限部に合わせた商品棚制限部が設けられ、前記商品棚が鉛直方向において前記運搬ロボットに突き合せられると、前記商品棚制限部は、前記運搬ロボットに対する前記商品棚の水平変位を制限することができる。
例示的には、前記ロボット制限部と前記商品棚制限部は、相互に嵌合可能な凹凸状構造を有し、凹状構造の開口のサイズが底部のサイズより大きい。
本発明のさらに別の態様によれば、上記いずれかの商品棚と、上記いずれかの運搬ロボットとを備える倉庫保管システムをさらに提供する。
本発明のまたさらに別の態様によれば、商品棚運搬方法をさらに提供し、該商品棚運搬方法は、運搬ロボットが、第1位置に位置する商品棚を第2位置に運搬することを指示する運搬指令を受信するステップと、前記運搬ロボットが前記運搬指令に従って、前記第1位置に移動するステップと、前記運搬ロボットが、前記商品棚の底部の支持部材の輪郭を含み、又は、前記運搬ロボットの測距センサから前記商品棚の一部の部材までの距離を含む前記商品棚の特徴パラメータに基づき前記商品棚に位置合わせするステップと、前記運搬ロボットが前記商品棚と結合して、前記商品棚を前記第2位置に移動するステップとを含む。
例示的には、前記特徴パラメータが前記商品棚の底部の支持部材の輪郭を含む場合、前記運搬ロボットが前記特徴パラメータに基づき前記商品棚に位置合わせするステップは、前記運搬ロボットが前記商品棚の底部の支持部材の輪郭に基づき前記商品棚に位置合わせするステップを含む。
例示的には、前記運搬ロボットが前記商品棚の底部の支持部材の輪郭に基づき前記商品棚に位置合わせするステップは、前記支持部材の輪郭に基づき前記商品棚の中心と前記運搬ロボットの中心との間の距離を計算し、且つ前記距離に基づき前記運搬ロボットの位置を調整するステップを含む。
例示的には、前記特徴パラメータが前記商品棚の一部の部材から測距センサまでの距離を含む場合に、前記運搬ロボットが前記特徴パラメータに基づき前記商品棚に位置合わせするステップは、前記運搬ロボットが前記商品棚の一部の部材までの距離に基づき前記商品棚に位置合わせするステップを含む。
例示的には、前記運搬ロボットが前記商品棚の一部の部材までの距離に基づき前記商品棚に位置合わせするステップは、前記距離に基づき前記商品棚の中心と前記運搬ロボットの中心との間の間隔を計算し、且つ前記間隔に基づき前記運搬ロボットの位置を調整するステップを含む。
例示的には、前記商品棚運搬方法は、前記運搬ロボットが前記商品棚の方向を判断するステップをさらに含む。
本発明は、運搬ロボットに設置された検知センサを利用して商品棚の特徴パラメータを識別し、運搬ロボットを商品棚に位置合わせすることができ、両者が結合するときの誤操作の発生を回避し、それにより倉庫保管システムの自動化及びインテリジェント化を実現する。
本発明の目的、技術案及び利点をより明瞭にするために、以下、図面を参照しながら本発明に係る例示的な実施例を詳細に説明する。勿論、説明される実施例は、本発明の一部の実施例に過ぎず、全ての実施例ではなく、本発明は、ここで説明される例示的な実施例に限定されないことを理解すべきである。本発明に説明される実施例に基づき、当業者が創造的な労働を必要とせずに得る全ての他の実施例は、いずれも本発明の保護範囲に属すべきである。
本発明は、運搬ロボット、該運搬ロボットと連携して使用される商品棚、及び前記運搬ロボットと前記商品棚とを備える倉庫保管システムを提供する。運搬ロボットは、倉庫保管システムに関連する作業空間においてシステムにより計画されたタスクルートに従って走行して、一層又は多層の積載商品の貯蔵場所から目的先までの全自動の運搬を自動的に完了することができる。前記作業空間は、物品を貯蔵、選別、運搬する必要があるいずれの場所を含み、特に種類が様々であり且つ倉庫内及び/又は入出庫操作の頻度が高い場所、たとえば電子商取引倉庫、物流倉庫、空港手荷物システム、病院の薬局及び近代化の化学プラントなどである。
図1A−1Cに示すように、倉庫保管システムは、運搬ロボット100及び商品棚200を備える。同じ倉庫保管システム内に、一般的に複数の商品棚200を有する。商品棚200の数及び物品の倉庫内及び/又は入出庫作業の頻度に基づき、一台又は複数台の運搬ロボット100を配置することができる。
図2A−2Dに示すように、いくつかの実施例では、運搬ロボット100は、シャーシー110と、シャーシー110内に設置される駆動ユニット(図示せず)と、シャーシー110に接続される移動ユニット120(例えば車輪)とを備えてもよい。
駆動ユニットは、移動ユニット120を駆動して、シャーシー110を動かして作業空間に移動又は回転させる。駆動ユニット及び移動ユニット120は、いずれかの適切なユニットを備えてもよく、運搬ロボット100を移動させ作業空間に規定されたルートに進行させる。或いは、移動ユニット120は、緩衝ユニットを有してもよく、緩衝ユニットは、地面上の突起又は凹部を通過するとき、又は地面がわずかに傾斜しているときに、商品棚200をスムーズに通過させるように、一般的に移動ユニット120の車輪とシャーシー110との間に取り付けられてもよい。
商品棚を自動的に運搬するために、例示的には、運搬ロボット100は、商品棚に突き合せるリフトユニット130をさらに備えてもよい。リフトユニット130は、駆動ユニットによって駆動されて上昇(図2B及び2D参照)及び下降(図2A及び2C参照)することができる。リフトユニット130が下降位置に位置する場合に、運搬ロボット100は、図1B−1Cに示されるように、運搬対象の商品棚の下方に移動する。図3A及び3Bに示されるように、リフトユニット130は、上昇した後に商品棚200に突き合せられ、且つさらに商品棚200を地面から持ち上げる。なお、該実施例は、例示的なものに過ぎず、運搬ロボット100は、いずれかの適切な方式で商品棚200と結合することができ、結合した後、運搬ロボット100は、いずれかの適切な方式で商品棚200を運搬することができる。
或いは、リフトユニット130は、シャーシー110に対して回転運動を行うことができる。このようにして、運搬ロボット100は、商品棚200を持ち上げた後、商品棚200の静止状態を保持したまま地面に対して回転することができ、又は、リフトユニット130及び商品棚200は、地面に対して回転するが、運搬ロボット100のシャーシー110は、回転しない。
たとえば、図1Aに示すように、運搬ロボット100は、商品棚の底部の支持部材の輪郭又は運搬ロボットの測距センサから商品棚の一部の部材までの距離を含む商品棚の特徴パラメータを検知する検知センサ140と、運搬ロボット100に設置されて、且つ特徴パラメータに基づき運搬ロボット100を制御して商品棚200と結合して商品棚200を運搬させる処理ユニット150とを備えてもよい。
さらに、図1B、2A及び2Bに示すように、いくつかの実施例では、特徴パラメータが商品棚の底部の支持部材の輪郭を含む場合に、検知センサ140は、輪郭センサ141を備えてもよく、つまり、運搬ロボット100は、輪郭センサ141及び処理ユニット150を備えてもよい。それにより、本発明は、運搬ロボットに設置された輪郭センサを利用して商品棚の支持部材の輪郭を識別し、運搬ロボットを商品棚に位置合わせすることができ、両者が結合するときの誤操作の発生を回避し、それにより倉庫保管システムの自動化及びインテリジェント化を実現する。
輪郭センサ141の検出面が上向きである。輪郭センサ141は、商品棚200の下方に位置する場合に、商品棚200の底部の支持部材220の輪郭を検知することができ、特徴パラメータは、商品棚200の底部の支持部材220の輪郭を含む。図1Bに示される実施例を例とし、運搬ロボット100が商品棚200の底部に移動する場合に、輪郭センサ141は、商品棚200の底部の支持部材220の輪郭を検知する。一般的には、センサであれば、方向性を有し、測定対象物をセンサの反対側に設置する必要があり、従って、本明細書で言及されるセンサの検出面は、対応するセンサが検出信号を送信及び/又は受信する面を指す。輪郭センサ141は、運搬ロボット100の頂部に設置されてもよい。図1Bに示される実施例では、輪郭センサ141は、シャーシー110の上面近くに設置される。この場合、リフトユニット130は、輪郭センサ141を露出するように設置され、又は輪郭センサ141の検出信号に対して透明である。他の例示的な実施例では、輪郭センサ141は、リフトユニット130の上面近くに設置されてもよい。
処理ユニット150は、運搬ロボット100、たとえば、運搬ロボット100のシャーシー110内に設置されてもよく、商品棚200の支持部材220の輪郭に基づき運搬ロボット100を制御して商品棚200と結合して、商品棚200を運搬させる。処理ユニット150は、中央処理ユニット(CPU)、シングルチップマイクロコンピュータなど、データ処理機能及び/又は指令実行機能を有する各種の処理ユニットによって実装することができる。例を挙げると、図3Aに示すように、運搬ロボット100が下方から商品棚200を持ち上げるため、設計するときに運搬過程に運搬ロボット100と商品棚200の中心がほぼ位置合わせされ、商品棚200の重心のずれによる落下を回避することが望ましい。この場合、処理ユニット150は、支持部材220の輪郭に基づき商品棚200の中心と運搬ロボット100の中心との間の距離を計算し、且つ該距離に基づき運搬ロボット100の位置を調整するように配置されてもよい。例示的には、幾何学に基づき、支持部材220の輪郭に基づきその輪郭の中心を計算することができる。例示的には、商品棚200が出荷されるときに支持部材220の輪郭の中心と商品棚200の中心との間の距離が、既に固定値として予め設定されている。該固定値がゼロであってもよく、つまり、支持部材220の輪郭の中心が商品棚200の中心と重なってもよい。この場合、商品棚200の中心と運搬ロボット100の中心との間の距離を計算することは、本質的には、支持部材220の輪郭の中心と運搬ロボット100の中心との間の距離を計算することである。
例示的には、商品棚200は、一般的にブラケット脚210と支持部材220とを備えてもよい。支持部材220は、商品棚200に機械的支持を提供する剛性フレーム構造としてもよい。商品棚200は、支持部材220に接続される一層又は多層の載置層をさらに備えてもよい。商品棚200の底部では、支持部材220は、ブラケット脚210に接続される。通常、最下層の載置層が該支持部材220に敷設され、従って、商品棚200の底部から見ると、該支持部材220が視認可能である。勿論、本発明の実施例は、支持部材220がパッケージ又は遮断される技術案を排除するものではない。ブラケット脚210は、支持部材220を地面から離間させ、このようにして、支持部材220の下方に運搬ロボット100の移動を可能にする空間が形成され得る。
支持部材220は、運搬ロボット100の輪郭センサ141によって識別可能な輪郭を有する。例示的には、輪郭センサ141は、画像収集装置を備えてもよい。
一実施例では、支持部材220は、商品棚200の底部に露出され、輪郭センサ141は、支持部材220の画像情報を収集して支持部材220の輪郭を識別するカメラを備えてもよい。
別の実施例では、支持部材220は、商品棚200の底部の他の部材によってパッケージ又は遮断される可能性がある。1つの形態としては、パッケージ又は遮断部材は、支持部材220の輪郭を反映できる形状を有し、たとえば、パッケージ又は遮断部材は、シートから形成され、且つ組み立てるときに支持部材220に密着するために支持部材220の輪郭にマッチングした凹溝がプレスされており、或いは、たとえばパッケージ又は遮断部材には支持部材220の輪郭に対応したパターンが設置される。この場合は、パッケージ又は遮断部材が支持部材220の輪郭情報を反映しているため、画像収集装置を使用してパッケージ又は遮断部材の輪郭情報を取得することができ、支持部材220の輪郭情報を取得することに相当する。別の形態としては、パッケージ又は遮断部材が支持部材220の輪郭情報を反映できず、この場合は、透過力を有する輪郭センサ141を使用することができ、これは、従来の又は将来出現可能ないずれか一種の輪郭センサであってもよい。
例示的には、輪郭センサ141は、赤外線サーマルイメージャを備えてもよく、赤外線サーマルイメージャによって支持部材220の赤外線サーモグラフィを取得して、支持部材220の輪郭を識別する。この実施例では、支持部材220は、パッケージ物又は遮断物と赤外線放射エネルギーが異なる材料で製造されてもよく、又は支持部材220の表面にはパッケージ物又は遮断物と赤外線放射エネルギーが異なる塗膜を有してもよい。他の実施例では、従来の他の種類の画像収集装置により支持部材220の輪郭を識別してもよい。
或いは、支持部材220の輪郭が長方形、三角形、円形又は楕円形などであってもよい。或いは、支持部材220の輪郭は、方向性を有してもよく、後で該部分について詳細に説明する。
さらに、図1C、2C及び2Dに示すように、別のいくつかの実施例では、特徴パラメータが運搬ロボットの測距センサから商品棚の一部の部材までの距離を含む場合、検知センサ140は、測距センサ142を備え、つまり、運搬ロボット100は、測距センサ142及び処理ユニット150を備えてもよい。それにより、本発明は、運搬ロボットに設置される測距センサを利用して商品棚の一部の部材から該測距センサまで距離を検知し、運搬ロボットを商品棚に位置合わせすることができ、両者が結合するときの誤操作の発生を回避し、それにより倉庫保管システムの自動化及びインテリジェント化を実現する。
測距センサ142は、商品棚200の一部の部材から測距センサ142までの距離を検知し、特徴パラメータは、前記距離を含む。いくつかの実施例では、測距センサ142は、信号を送信し反射信号を受信することにより物体から測距センサまでの距離を測定することができ、たとえば、超音波距離計、赤外距離計及びレーザ距離計などのうちの一種又は複数種を含み得る。別のいくつかの実施例では、測距センサ142は、測定対象物又は測定対象物の一部の画像を収集し、且つ画像分析によって測定対象物体から測距センサまでの距離を計算することができ、この場合に、測距センサ142は、画像収集装置及びプロセッサを備えてもよい。
処理ユニット150は、測距センサ142の測定結果に基づき運搬ロボット100を制御して商品棚200と結合して商品棚200を運搬させることができる。
例示的には、最下層の載置層230が該支持部材220に敷設される。この場合に、支持部材220と最下層の載置層230は、商品棚200の底面を構成する。商品棚200の底部は、商品棚200の底面及びブラケット脚210を備える。ブラケット脚210は、商品棚200の底面を地面から離間させ、このようにして、商品棚200の下方には運搬ロボット100の少なくとも一部の移動を可能にする空間が形成される。測距センサ142は、運搬ロボット100の該空間に進入可能な部分に設置されてもよい。測距センサ142は、商品棚200の一部の部材から測距センサ142までの距離を測定し、この場合に、前記一部の部材は、商品棚200の底部の周辺部材であってもよい。前記「商品棚200の底部の周辺部材」とは、商品棚200の下方の空間の周辺の部材であると見なされてもよく、ブラケット脚210及び/又は商品棚200の底面を含む。運搬ロボットが商品棚の下方に移動した後、該空間の周辺の部材は、運搬ロボットに対して晒されて、測距センサ142は、空間の周辺の部材における複数の位置から測距センサまでの距離、たとえば、複数のブラケット脚から測距センサ142までの距離及び/又は商品棚200の底面上の複数の点(たとえば底面エッジ又はエッジ上の複数の点)から測距センサ142までの距離を測定することができる。上記「支持部材220と最下層の載置層230が商品棚200の底面を構成する」場合に、商品棚200の底面は、一般的に載置層230を指し、商品棚200の底面のエッジは、一般的に載置層230のエッジを指す。測距センサ142が商品棚200の下方に位置し、すなわち、商品棚200の下方の空間内に入ると、商品棚200の底部の周辺部材から測距センサ142までの距離を検知することができる。
例示的には、運搬ロボット100には、測距センサ142が設置されてもよい。運搬ロボット100を一周回転させることにより、測距センサ142は、複数のブラケット脚(たとえば3つ、4つ又は4つ以上)から測距センサ142までの距離を測定することができる。勿論、運搬ロボット100には、それぞれ商品棚200の一部の部材の複数の位置から測距センサ142までの距離を測定する複数の測距センサ142が設置されてもよい。
測距センサ142に商品棚200の一部の部材から測距センサ142までの距離を検知可能にさせるために、前記一部の部材には、光反射部材を設置してもよい。例示的には、ブラケット脚210及び/又は商品棚200の底面のエッジに反射ストリップを張り付けたり、反射塗膜をコーティングしたり、反射ブロック等を嵌め込んだりする。
処理ユニット150は、商品棚200の一部の部材から測距センサ142までの距離に基づき運搬ロボット100を制御して商品棚200と結合して商品棚200を運搬させる。例を挙げると、図3Bに示すように、運搬ロボット100は、下方から商品棚200を持ち上げ、従って、設計するときに運搬過程に運搬ロボット100と商品棚200の中心がほぼ位置合わせされ、商品棚200の重心のずれによる落下を回避することが望ましい。この場合に、処理ユニット150は、商品棚200の底部の周辺部材における複数の位置から測距センサ142までの距離に基づき、商品棚200の中心と運搬ロボット100の中心との間の間隔を計算して、且つ該間隔に基づき運搬ロボット100の位置を調整することができる。例示的には、幾何学に基づき、前記周辺部材における複数の位置から測距センサ142までの距離に基づき商品棚200の中心を算出することができる。計算の易さのために、一般的に、4つのブラケット脚、また商品棚200底面の4つのエッジの中心位置など、周辺部材における複数の点を対称的に選択する。
運搬ロボット100が1つの測距センサ142を有し、且つ光反射部材がブラケット脚に設置される実施例では、運搬ロボット100と商品棚200の中心が位置合わせされる場合、運搬ロボット100が一周回転した後、測距センサ142により測定された複数のブラケット脚から測距センサ142までの距離が同じであるべきである。同じではない場合、異なるブラケット脚210までの距離のずれに基づき、両者の中心の間の距離を算出することができる。同じ理由により、当業者は、光反射部材が商品棚200底面のエッジに設置される場合に、測距センサ142が測定した距離に基づき如何に商品棚の中心を算出するかを把握できる。例示的には、測距センサ142は、運搬ロボット100の真正面及び/又は商品棚200の1つの光反射部材に対応する位置に設置されてもよい。たとえば、運搬ロボット100が正方形であり且つ光反射部材がブラケット脚210に設置される場合、ブラケット脚210に位置する光反射部材の位置に対応するように、運搬ロボット100の一隅に設置されてもよい。
運搬ロボット100が複数の測距センサ142を有し、且つ光反射部材がブラケット脚に設置される実施例では、複数の測距センサ142の位置は、ブラケット脚の位置に対応してもよい。このようにして、運搬ロボット100は、運搬ロボット100を回転させることなくブラケット脚から各測距センサ142までの距離を直接測定することができる。同じ理由により、光反射部材が商品棚200の底面のエッジに設置される場合、複数の測距センサ142は、これらの光反射部材に対応する位置に設置されてもよい。
それ以外、光反射部材がブラケット脚210及び商品棚200の底面のエッジに設置されてもよい。要するに、複数の位置から測距センサまでの距離を取得して、商品棚200の中心を算出できればよい。
光反射部材は、個別の複数の分離部材であってもよく、又は一体に接続された一体部材であってもよい。例示的には、複数の分離された光反射部材をそれぞれ複数のブラケット脚に設置し又はそれぞれ商品棚200の底面のエッジの複数の位置に設置してもよく、商品棚200の底面のエッジに一体的な光反射部材を設置してもよく、たとえば、底面のエッジ全体又はエッジの一部にストリップ状の光反射部材を設置する。
なお、本開示の実施例は、上記説明した実施例に限定されず、さらに別のいくつかの実施例では、検知センサ140は、輪郭センサ141及び測距センサ142を同時に備えてもよく、つまり、運搬ロボット100は、輪郭センサ141と、測距センサ142と、処理ユニット150とを備えてもよい。それにより、本発明は、運搬ロボットに設置される測距センサを利用して商品棚の一部の部材から該測距センサまでの距離を検知し、輪郭センサを利用して商品棚の支持部材の輪郭を識別し、且つ該距離及び支持部材の輪郭に基づき運搬ロボットを商品棚に位置合わせし、両者が結合するときの誤操作の発生を回避し、それにより倉庫保管システムの自動化及びインテリジェント化を実現する。
さらに、図1A−2Dに示すように、運搬ロボット100は、作業空間内に設置されたマークを検知するための位置センサ160をさらに備える。運搬ロボット100は、該マークに基づき位置を特定する。運搬ロボット100と商品棚200の作業空間に、地面にマークを設置することにより異なる位置を特徴づけることができる。例示的には、複数の異なるマークによって作業空間の地面を二次元グリッドに分割し、図4に示すように、二次元コードを利用して作業空間の地面を3×3の二次元グリッドとしてマークすることができる。たとえば、マークは、図4に示される形態の二次元コードであってもよく、又は幅の異なる黒線と白線で間隔的に形成されるバーコードであってもよく、さらに該マークの所在する位置を一意に識別できる他の標識でもよい。この場合、位置センサ160は、二次元空間内のバーコード形態の座標を走査及び識別するためのバーコードセンサを備えてもよい。バーコードが作業空間の地面に設置されてもよく、又は作業空間の壁、又は作業空間内のいずれかの適切な物体に設置されてもよい。バーコードの位置に対応して、位置センサ160を運搬ロボット100の異なる位置に設置することができる。たとえば、バーコードが作業空間の地面に設置される場合、位置センサ160を運搬ロボット100の底部に設置する。バーコードが作業空間の壁に設置される場合、位置センサ160を運搬ロボット100の前に設置する。他の実施例では、RFID(Radio Frequency Identification、無線周波数識別)タグなどの他の形態のマークを作業空間の座標とすることができ、位置情報を含むタグであれば、作業空間に適用できる。
また、各商品棚200の載置位置が作業空間中のマークに関連付けられてもよい。商品棚200を、対応するマークの真上など、対応するマークの周囲に配置することができる。運搬ロボット100は、マークに応じて目的先に移動すると、対応する商品棚200を見つけることができる。作業空間中の全ての商品棚が運搬ロボットによって自動的かつインテリジェントに運搬され、手動操作が必要とされない。
倉庫保管システムにおいて、図6、7A及び7Bに示すように、運搬ロボット100が商品棚200を第1位置から第2位置に運搬する作業過程は、以下のとおりである。
ステップ610では、システムは、該商品棚200の第1位置を判断して、第1位置に位置する商品棚200を第2位置に運搬することを指示する運搬指令を運搬ロボット100に送信する。該第1位置は、システムにおける運搬履歴を検索することにより取得できる。該第1位置は、たとえば第1マークなど、対応するマークを有する。たとえば、商品棚200が第1マークの上方に位置する。
ステップ620では、運搬ロボット100は、システムにより送信された運搬指令を受信すると、該運搬指令の指示に従って第1位置に到着し、たとえば商品棚200の下方に移動する。移動過程において、運搬ロボット100は、システムにより計画されたルートに基づき、位置センサを利用して作業空間中のマーク(たとえば地面に設置されるバーコード)を走査し、それにより作業空間中のルートに従って移動する。
ステップ630では、運搬ロボット100は、検知センサ140が検知した商品棚200の特徴パラメータに基づき商品棚200に位置合わせし、特徴パラメータは、商品棚の底部の支持部材の輪郭を含み、又は、運搬ロボットの測距センサから商品棚の一部の部材までの距離を含む。
図7Aに示すように、いくつかの実施例では、特徴パラメータは、商品棚200の底部の支持部材の輪郭を含み、ステップ630は、ステップ631を含んでもよく、すなわち、ステップ631では、運搬ロボット100は、商品棚200の底部の支持部材220の輪郭に基づき商品棚200に位置合わせする。たとえば、運搬ロボット100は、輪郭センサ(たとえばカメラ)を利用して商品棚200の底部の支持部材の輪郭を走査し、商品棚200の中心と運搬ロボット100の中心との間の距離を計算し、且つ距離に基づき商品棚200の下の運搬ロボット100の位置を調整する。
図7Bに示すように、別のいくつかの実施例では、特徴パラメータは、商品棚200の一部の部材から測距センサまでの距離を含み、ステップ630は、ステップ632を含んでもよく、すなわち、ステップ632では、運搬ロボット100は、商品棚200の一部の部材までの距離に基づき商品棚200に位置合わせする。たとえば、運搬ロボット100は、測距センサを利用して一部の部材における複数の点から測距センサまでの距離を測定し、且つ測定結果に基づき商品棚200の中心と運搬ロボット100の中心との間の間隔を計算し、該間隔に基づき商品棚200の下方の運搬ロボット100の位置を調整することができる。
ステップ640では、運搬ロボット100は、商品棚200と結合して、商品棚200を第2位置に移動する。たとえば、運搬ロボット100は、商品棚200に位置合わせした後、リフトユニットにより該商品棚200に突き合せて、商品棚200を持ち上げる。
運搬ロボット100は、システムにより計画されたルートに応じて、位置センサを利用して作業空間中のマークを走査し、商品棚200を第1位置から作業空間中の第2位置に移動する。該第2位置は、第2マークに関連付けられることができる。運搬ロボット100は、商品棚200を第2位置に配置する。
作業過程の上記説明は、運搬ロボットが下方から商品棚に突き合せられて(すなわち鉛直方向に突き合せられる)且つ商品棚を地面から持ち上げる場合を例として本発明の実施例の原理を説明したが、当業者は、運搬ロボットが商品棚と結合する方式が様々であり、具体的な結合方式が運搬ロボットの運搬方式に関連することを理解できる。本発明の実施例は、運搬ロボットの運搬方式を限定しない。つまり、運搬ロボットの運搬用ユニット又は機構は、従来のものであってもよく、運搬ロボットを商品棚に位置合わせする必要がある場合であれば、本発明の実施例の原理を用いることができる。
図6、7A及び7Bに示すように、上記方法は、商品棚の方向を判断するステップ650をさらに含んでもよい。判断方法は、具体的には、以下の対応する部分の説明を参照すればよい。なお、ステップ650は、ステップ640の後に行ってもよく、又はステップ630又はステップ640の前に行ってもよい。
運搬ロボットが鉛直方向においてその上方の商品棚に突き合せられる実施例では、運搬過程において商品棚が運搬ロボットに対して水平変位しないように、商品棚200の底部及び運搬ロボットの頂部には、それぞれ商品棚制限部230及びロボット制限部を設置する。図5に示すように、商品棚制限部230が逆凹字状構造であってもよく、ロボット制限部は、リフトユニット130、たとえばリフトユニット130のトレイによって形成されてもよい。それ以外、ロボット制限部は、リフトユニット130の頂部に追加的に設置される他の部材(図における実施例に示されない)によって形成されてもよい。商品棚200が鉛直方向において運搬ロボット100に突き合せられた後、商品棚制限部230は、ロボット制限部に合わせて、運搬ロボット100に対する商品棚200の水平変位を制限することができる。示されていない他の実施例では、商品棚制限部とロボット制限部の構造が相互に交換されてもよく、すなわち、商品棚制限部が支持部材によって形成されてもよく、運搬ロボットの頂部のロボット制限部が凹字状構造としてもよい。また、図5における商品棚制限部230の構造を逆凹字状から逆凸字状に置き換えてもよく、この場合、ロボット制限部は、凸字状に嵌合可能な凹部を備えてもよい。なお、商品棚制限部とロボット制限部の構造が相互に交換することができる。換言すれば、商品棚制限部とロボット制限部を相互に嵌合可能な凹(ノッチを有する)+凸(突起を有する)状構造として理解してもよい。ノッチとして底部よりも大きな開口を有するように設置されてもよい。このようにして、運搬ロボットは、商品棚を持ち上げるときにセルフセンタリング機能を有し、支持部材の輪郭又は測距センサから商品棚の一部の部材までの距離に基づき、商品棚の中心に対する運搬ロボットの中心の位置を調整した後、両者の中心の間の距離をさらに微調整し、さらに商品棚の中心と運搬ロボットの中心との間の距離をなくして、且つ運搬過程におけるロボットに対する商品棚の変位を制限することができる。図5における他の部材が上記実施例と同じ又は類似するため、本明細書では、繰り返し説明しない。
いくつかの実施例では、作業者は、商品棚が目的先に運搬された後、最も直接的且つ楽な方式で商品棚の物品を取られることを望み、従って、商品棚を所定の向きで目的先に配達するニーズが生まれる。この場合に、商品棚の所望の面を作業者に向けるように届けるために、商品棚の方向を識別しなければならず、この部分の作業が運搬ロボットによって実施できる。
一組の実施例では、図1Bに示される例に対して、商品棚200の支持部材220の輪郭が方向性を有する。このようにして、運搬ロボット100は、支持部材220の輪郭の方向性に基づき商品棚200の方向を判断することができる。例示的には、支持部材220の輪郭は、非中心対称の英語アルファベットの形状、たとえば、D字状、V字状、E字状、U字状、Z字状、T字状であってもよく、又は非中心対称の漢字の形状、たとえば凸字状、凹字状、土字状などであってもよい。このようにして、センサを追加的に設置せずに、商品棚200の方向を判断することができる。この場合に、処理ユニット150は、支持部材220の輪郭の方向性を計算して、商品棚200の方向を判断するように配置される。
別の一組の実施例では、運搬ロボットが方向標識に基づき商品棚200の方向を判断できるように、商品棚200の底部には、方向標識がさらに設置されている。
或いは、図1Bに示される例に対して、前記方向標識は、既存の輪郭センサ141によって検知されてもよく、それにより運搬ロボット100には余分のセンサを設置する必要がない。従って、支持部材220の輪郭以外に、輪郭センサ141は、さらに商品棚200の底部の方向標識を検知することができ、且つ処理ユニットは、方向標識に基づき商品棚200の方向を判断するように配置される。例示的には、前記方向標識は、支持部材220上又は周囲に設置される方向性パターンを含んでもよい。前記方向性パターンは、平面パターン、三次元パターン及び/又は平面パターンと三次元パターンとの組み合わせであってもよい。例を挙げると、方向性パターンは、たとえば矢印などの方向を示す各種の符号、方向を示すことが可能な漢字又はアルファベットなど、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。
或いは、図1Bに示される例に対して、運搬ロボット100に標識方向センサ(図示せず)を設置してもよく、前記標識方向センサは、商品棚200の方向標識を検知し、処理ユニット150は、標識方向センサの検出結果である商品棚200の方向標識に基づき商品棚200の方向を判断することができる。標識方向センサの種類及び位置は、商品棚200の方向標識のタイプ及び位置に関連する。
例示的には、方向標識は、支持部材220上又は周囲に設置される光反射部材及び/又はRFIDタグを含んでもよい。この場合に、標識方向センサは、運搬ロボット100の頂部に設置される第1標識方向センサを備えてもよい。それに対応して、第1標識方向センサは、光反射部材及び/又はRFIDタグを検知することができる。
例示的には、図1Bに示される例に対して、方向標識は、ブラケット脚210に設置される方向性パターン、光反射部材及び/又はRFIDタグを含んでもよい。この場合に、標識方向センサは、運搬ロボットの側面に設置される第2標識方向センサを備えてもよい。それに対応して、第2標識方向センサは、方向性パターン、光反射部材及び/又はRFIDタグを検知することができる。
例示的には、方向標識がRFIDタグを含む場合に、第2標識方向センサは、RFID読み取りセンサを備えてもよい。RFID読み取りセンサは、商品棚のRFIDタグの位置に対応する運搬ロボットの位置に設置されてもよい。この隅がRFIDタグが設置された商品棚の脚の位置と重なる場合、RFIDタグを読み取ることができる。
例示的には、第2標識方向センサは、光反射部材を検知できる測距センサを備えてもよい。このようにして、該測距センサによって商品棚の方向を判断できるだけでなく、作業空間内の障害物を検出することもできる。測距センサは、運搬ロボットの真正面及び/又は商品棚の1つの又は複数の光反射部材に対応する位置に設置されてもよい。たとえば、運搬ロボットが正方形である場合に、ブラケット脚に位置する光反射部材の位置に対応するように、運搬ロボットの1つ又は複数の隅に設置されてもよい。
一実施例では、ブラケット脚のうちの複数(たとえば2つ、3つ又は4つ)個には、光反射部材が設置され、少なくとも1つのブラケット脚における光反射部材を、他のブラケット脚における光反射部材と異なる色及び/又は光反射強度を有するように設置してもよい。第2標識方向センサとしての測距センサは、異なる光反射部材の間の色及び/又は光反射強度の間の差異を検知することができるように構成されてもよい。処理ユニットは、具体的には、差異に基づき商品棚の方向を判断する。例示的には、測距センサは、たとえばレーザ距離計を備えてもよい。一般的に、1つの測距センサを設置してもよく、運搬ロボットの回転により、複数のブラケット脚における複数の光反射部材を走査して商品棚の方向を判断することができる。
また、商品棚の底部の輪郭を方向性を有するように配置してもよい。例えば、商品棚の底部のあるエッジを、たとえばノッチを有するマークとして設置してもよい。底部のエッジにおけるノッチの分布により商品棚の方向性を判断することができる。この場合に、運搬ロボット100には、輪郭方向センサが設置されてもよい。該輪郭方向センサは、商品棚200の底部の輪郭の方向性を検知する。処理ユニット150は、底部の輪郭の方向性に基づき商品棚200の方向を判断する。
別の組の実施例では、図1Cに示される例に対して、既存の測距センサ142を利用して商品棚200の方向を識別することができ、このようにして、運搬ロボット100に追加的なセンサを設置しなくてもよい。一実施例では、商品棚200の一部の部材の複数の光反射部材については、少なくとも1つの光反射部材は、他の光反射部材と異なる色及び/又は光反射強度を有するように設置されてもよい。測距センサ142は、異なる光反射部材の間の色及び/又は光反射強度の間の差異を検知することができるように構成されてもよい。例示的には、測距センサは、たとえばレーザ距離計を備えてもよい。
さらに別の組の実施例では、図1Cに示される例に対して、商品棚200の底部には、方向標識が設置されてもよく、運搬ロボット100には、標識方向センサが(図示せず)さらに設置されてもよい。標識方向センサは、商品棚200の方向標識を検知し、処理ユニット150は、標識方向センサの検知結果である商品棚200の方向標識に基づき商品棚200の方向を判断する。標識方向センサの種類及び位置は、商品棚200の方向標識のタイプ及び位置に関連する。
例示的には、図1Cに示される例に対して、商品棚200の底部には、方向標識が設置されてもよく、標識方向センサは、運搬ロボット100の頂部に設置される第1標識方向センサを備える。前記方向標識は、方向性パターン、光反射部材及び/又はRFIDタグを含んでもよい。それに対応して、第1標識方向センサは、前記方向性パターン、光反射部材及び/又はRFIDタグを検知することができる。
前記方向性パターンは、平面パターン、三次元パターン及び/又は平面パターンと三次元パターンとの組み合わせであってもよい。例を挙げると、方向性パターンは、たとえば矢印などの方向を示す各種の符号、方向を示すことが可能な漢字又はアルファベットなど、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。この場合に、第1標識方向センサは、画像収集装置、たとえばカメラであってもよい。
方向標識が光反射部材である場合に、第1標識方向センサは、測距センサであってもよい。方向標識は、複数の光反射部材(たとえば2つ、3つ又は4つなど)を含んでもよく、複数の光反射部材は、商品棚200の底部の異なる位置に設置されてもよい。複数の光反射部材については、少なくとも1つの光反射部材は、他の光反射部材と異なる色及び/又は光反射強度を有するように設置される。第1標識方向センサとしての測距センサは、異なる光反射部材の間の色及び/又は光反射強度の間の差異を検知することができるように構成されてもよい。例示的には、測距センサは、たとえばレーザ距離計を備えてもよい。処理ユニット150は、色及び/又は光反射強度の間の差異に基づき商品棚200の方向を判断する。
方向標識がRFIDタグである場合、第1標識方向センサは、RFID読み取りセンサであってもよい。RFID読み取りセンサは、商品棚のRFIDタグの位置に対応する運搬ロボットの位置に設置されてもよい。RFID読み取りセンサがRFIDタグと重なる場合、RFIDタグを読み取って、さらに商品棚の方向を判断することができる。
例示的には、図1Cに示される例に対して、標識方向センサは、運搬ロボット100の側面に設置される第2標識方向センサを備えてもよい。前記方向識別は、方向性パターン及び/又はRFIDタグを含んでもよい。それに対応して、第2標識方向センサは、前記方向性パターン及び/又はRFIDタグを検知することができる。方向性パターン及び/又はRFIDタグは、商品棚200のブラケット脚210に設置されてもよい。
前記方向性パターンは、平面パターン、三次元パターン及び/又は平面パターンと三次元パターンとの組み合わせであってもよい。例えば、方向性パターンは、たとえば矢印などの方向を示す各種の符号、方向を示すことが可能な漢字又はアルファベットなど、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。この場合に、第2標識方向センサは、運搬ロボット100の側面に設置される画像収集装置、たとえばカメラであってもよい。
方向標識がRFIDタグである場合に、第2標識方向センサは、RFID読み取りセンサであってもよい。RFID読み取りセンサは、商品棚のRFIDタグの位置に対応する運搬ロボットの位置に設置されてもよい。RFID読み取りセンサがRFIDタグと重なる場合、RFIDタグを読み取って、さらに商品棚の方向を判断することができる。
異なる商品棚を区別するために、商品棚200には、商品棚のアイデンティティを識別するためのマーク、たとえばRFIDタグ又はバーコードを設置してもよい。それに対応して、運搬ロボット100には、アイデンティティセンサが設置されてもよい。処理ユニット150は、商品棚200のアイデンティティ標識に基づき商品棚200のアイデンティティを判断する。例示的には、アイデンティティセンサは、RFID読み取りセンサ及び/又はバーコードスキャナーを備えてもよい。
本開示のいくつかの実施例は、検知センサによって検知可能な検知部材を備える商品棚をさらに提供する。
たとえば、いくつかの実施例では、検知部材は、支持部材を備え、支持部材は、特定の輪郭を有する。該商品棚は、ブラケット脚をさらに備え、商品棚の底部では、支持部材は、ブラケット脚に接続される。
例示的には、支持部材の輪郭は、方向性を有する。たとえば、商品棚の底部の輪郭は、方向性を有する。
例示的には、商品棚の底部には、方向標識が設置される。方向標識は、前記支持部材又は前記支持部材の周囲に設置される方向性パターンを含む。方向性パターンは、平面パターン、三次元パターン及び/又は平面パターンと三次元パターンとの組み合わせである。
例示的には、方向標識は、支持部材又は支持部材の周囲に設置される光反射部材及び/又はRFIDタグを含む。
例示的には、方向標識は、ブラケット脚に設置される方向性パターン、光反射部材及び/又はRFIDタグを含む。
例示的には、ブラケット脚の数が複数であり、前記複数のブラケット脚のうちの少なくとも一部のブラケット脚には、前記光反射部材が設置され、少なくとも1つのブラケット脚の光反射部材は、他のブラケット脚の光反射部材と異なる色及び/又は光反射強度を有する。
たとえば、別のいくつかの実施例では、検知部材は、光反射部材であり、前記商品棚の一部の部材には、前記光反射部材が設置される。
例示的には、一部の部材は、ブラケット脚及び/又は前記商品棚の底面を備える。
例示的には、商品棚の底部には、方向標識が設置される。方向標識は、前記商品棚の前記底面に設置される方向性パターン、光反射部材及び/又はRFIDタグを含む。前記方向性パターンは、平面パターン、三次元パターン及び/又は平面パターンと三次元パターンとの組み合わせである。
例示的には、前記方向標識は、前記ブラケット脚に設置されるRFIDタグを含む。
例示的には、前記商品棚には、前記商品棚のアイデンティティを識別するためのマークが設置される。
例示的には、前記商品棚の底部には、前記商品棚を運搬する運搬ロボットのロボット制限部に合わせた商品棚制限部を有し、前記商品棚が鉛直方向において前記運搬ロボットに突き合せられると、前記商品棚制限部は、前記運搬ロボットに対する前記商品棚の水平変位を制限することができる。
例示的には、前記ロボット制限部と前記商品棚制限部は、相互に嵌合可能な凹凸状構造を有し、凹状構造の開口のサイズが底部のサイズより大きい。
ここで図面を参照しながら例示的な実施例を説明したが、上記例示的な実施例は、例示的なものに過ぎず、本発明の範囲を限定するものではないことを理解すべきである。当業者は、本発明の範囲及び精神から逸脱せずに様々な変更及び修正を行うことができる。そのような変更及び修正は、すべて添付の特許請求の範囲で請求される本発明の範囲に含まれることが意図されている。
ここで提供される明細書では、多数の具体的な詳細を説明した。しかし、本発明の実施例は、これらの具体的な詳細なしで実施され得ることを理解できる。いくつかの実例では、本明細書への理解を不明瞭にしないように、公知の方法、構造及び技術を詳細に説明しない。
同様に、本発明を簡略化させて各発明実施形態のうちの1つ又は少なくとも2つを理解しやすくするために、本発明の例示的な実施例の説明において、本発明の各特徴が単一の実施例、図、又はそれらの説明に記載されることがある。しかし、該本発明の方法は、特許請求されている本発明が各請求項に明瞭に記載された特徴よりも多い特徴を請求するという意図を反映するものとして解釈されるべきではない。詳しくは、対応する特許請求の範囲に示されるように、その発明は、開示されている単一の実施例のすべての特徴よりも少ない特徴によって対応する技術的課題を解決できることである。従って、具体的な実施形態に従った特許請求の範囲は、該具体的な実施形態に明瞭に組み込まれ、各請求項自体はいずれも本発明の個別の実施例となる。
当業者にとって明らかなように、互いに矛盾する特徴以外、任意の組み合わせで、本明細書(添付の特許請求の範囲、要約書及び図面を含む)に開示されているすべての特徴及びこのように開示されているいずれかの方法又は装置のすべての過程又は装置を組み合わせることができる。特に明記しない限り、本明細書(添付の特許請求の範囲、要約書及び図面を含む)に開示されている各特徴は、同じ、同等の又は同様な目的を提供する代替の特徴で置き換えることができる。
また、当業者にとって明らかなように、ここで記載されるいくつかの実施例は、他の特徴でなく他の実施例に含まれる特定の特徴を含むが、異なる実施例の特徴の組み合わせは、本発明の範囲に属し且つ異なる実施例を構成することを意味する。たとえば、特許請求の範囲において、特許請求されている実施例のいずれか1つを任意の組み合わせで使用することができる。
ただし、上記実施例は、本発明を限定せずに説明するためのものであり、且つ当業者は、添付の特許請求の範囲から逸脱せずに置換実施例を設計することができる。請求項において、括弧の間に位置するいずれの参照符号も、請求項を限定するものと解釈すべきではない。用語「備える」は、請求項に記載されていない要素又はステップの存在を排除しない。要素の前に記載される用語「1」又は「1つ」は、少なくとも2つのこのような要素の存在を排除しない。本発明は、複数の異なる要素を含むハードウェア、及び適切なプログラミングコンピュータによって実装することができる。複数の装置が列挙される装置の請求項では、これらの装置のうちのいくつかは、同じハードウェアアイテムによって具現化することができる。用語第1、第2、及び第3等の使用は順序を示すものではない。これらの用語を名称として解釈すればよい。
以上の内容は、本発明の具体的な実施形態又は具体的な実施形態に対する説明に過ぎず、本発明の保護範囲は、それに限定するものではなく、当業者が本発明に開示されている技術範囲内に容易に想到できる変更又は置換は、いずれも本発明の保護範囲内に属すべきである。本発明の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲を基準とすべきである。