JP2020106668A - 撮像装置およびその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】画素のラインごとに露光および読み出しが可能な2次元撮像素子に設定された1対の焦点検出領域により、2次結像レンズによって形成した1対の被写体像に基づく焦点検出用信号を生成する撮像装置におけるAF精度を改善すること。【解決手段】撮影レンズから入射した光束から複数の光学像を形成する2次結像レンズと、予め設定された複数の焦点検出領域に含まれる画素により、複数の光学像を光電変換する2次元撮像素子と、2次元撮像素子の動作を制御する制御手段と、を有する撮像装置である。2次元撮像素子は、画素のラインごとに露光および読み出しが可能であり、制御手段は、複数の焦点検出領域のうち、ラインと直交する方向における位置が異なる1対の焦点検出領域の画素から信号を読み出す場合、一方の焦点検出領域についての読み出しが完了する前に、他方の焦点検出領域の読み出しが開始されるように2次元撮像素子の動作を制御する。【選択図】図2

Description

本発明は撮像装置およびその制御方法に関する。
デジタルカメラなどの撮像装置で用いられる自動焦点検出(AF)の方法として、位相差AFが知られている。位相差AFでは、撮影レンズの射出瞳の第1の部分領域を通過した光による光学像と第2の部分領域を通過した光による光学像との結像位置の位相差(ずれ量)から、撮影レンズのデフォーカス量および方向を検出する。
従来、位相差AFを実現する構成として、撮影レンズからカメラ本体に入射した光を1対の2次結像レンズを用いて瞳分割して1対の光学像を形成し、1対のラインセンサからなるAFセンサに結像する構成が知られている。ラインセンサは、複数の画素が一方向に配列された撮像素子である。
特開2014−139679号公報
1対のラインセンサでは、1方向における結像位置のずれしか検出できない。そのため、画素が2次元配置された撮像素子をAFセンサとして用いる構成が考えられる。この場合、ローリングシャッタ(順次露光読み出し)方式の2次元センサを用いると、画素間の読み出し時間のずれによってAF精度が低下することがある。
特許文献1には、2次結像レンズを用いず、撮影用の撮像素子に設けた位相差AF用の画素から1対の像信号を生成して位相差AFを行う構成において、同様の問題を緩和する提案がなされている。ここで、1対の像信号をA像、B像とすると、特許文献1が提案する方法は、A像を生成する画素群と、B像を生成する画素群との距離が小さい、位相差AF用の画素を用いる構成には有効と考えられる。しかしながら、2次結像レンズを用いて形成した複数の被写体像に基づく1対の像信号を形成する構成では、A像を生成する画素群と、B像を生成する画素群との距離が大きい。そのため、特に読み出し方向に直交する方向におけるAF精度については特許文献1が提案する方法では十分な改善が得られないと考えられる。また、移動被写体についてのAF精度低下については、特許文献1が提案する方法では対処できない。
本発明の1目的は、画素のラインごとに露光および読み出しが可能な2次元撮像素子に設定された1対の焦点検出領域により、2次結像レンズによって形成した1対の被写体像に基づく焦点検出用信号を生成する撮像装置におけるAF精度を改善することにある。
上述の目的は、撮影レンズから入射した光束から複数の光学像を形成する2次結像レンズと、予め設定された複数の焦点検出領域に含まれる画素により、複数の光学像を光電変換する2次元撮像素子と、2次元撮像素子の動作を制御する制御手段と、を有する撮像装置であって、2次元撮像素子は、画素のラインごとに露光および読み出しが可能であり、制御手段は、複数の焦点検出領域のうち、ラインと直交する方向における位置が異なる1対の焦点検出領域の画素から信号を読み出す場合、一方の焦点検出領域についての読み出しが完了する前に、他方の焦点検出領域の読み出しが開始されるように2次元撮像素子の動作を制御する、ことを特徴とする撮像装置によって達成される。
本発明によれば、画素のラインごとに露光および読み出しが可能な2次元撮像素子に設定された1対の焦点検出領域により、2次結像レンズによって形成した1対の被写体像に基づく焦点検出用信号を生成する撮像装置におけるAF精度を改善することができる。
実施形態に係るカメラの機能構成例を示すブロック図 実施形態に係るカメラの2次結像光学系の構成例を示す図 実施形態における2次結像レンズおよびマットスクリーンに関する図 従来および実施形態に係るAFセンサ300の読み出し制御の例を示す図 実施形態に係るAFセンサの回路構成例を示す図 実施形態に係るAFセンサの動作に関するタイミングチャート 実施形態に係るAFセンサの画素配置と焦点検出領域に関する図
以下、添付図面を参照して本発明をその例示的な実施形態に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定しない。また、実施形態には複数の特徴が記載されているが、その全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
●(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る撮像装置の一例としてのレンズ交換式一眼レフカメラ(以下、カメラ)1000の機能構成例を示すブロック図である。カメラ1000は、撮影レンズ(以下、レンズ)100およびカメラ本体(以下、本体)200を有している。レンズ100の動作を制御するレンズ制御部106と、本体200の動作を制御するカメラ制御部212は、マウントに設けられた接点を通じて電気的に接続されており、相互に通信可能である。
レンズ100は、固定レンズ101、絞り102、フォーカスレンズ103、絞り駆動部104、フォーカスレンズ駆動部105、レンズ制御部106、レンズ操作部107を備えている。絞り制御部104は、絞り102の開口の大きさを調節する。フォーカスレンズ駆動部105はフォーカスレンズ103の位置を調節する。レンズ制御部106は、カメラ制御部212から受信した制御命令や制御情報にしたがって絞り駆動部104やフォーカスレンズ駆動部105を制御する。また、レンズ制御部106は、レンズ制御情報をカメラ制御部212に送信する。
本体200はレンズ100が形成する被写体光学像を画像データとして記録するための構成を有する。レンズ100から入射した光は、中央部がハーフミラーに形成されたクイックリターンミラー252により、2方向に分割される。中央部を透過した光は、クイックリターンミラー252の裏側に配置されたサブミラー253で下方に反射される。サブミラー253で反射された光は、視野マスク271、フィールドレンズ272、および絞り273を経て2次結像レンズ274に入射し、2次結像レンズ274は複数のレンズによってAFセンサ300上に複数の光学像を結像する。
AFセンサ300は光電変換部を備えた画素が2次元配置された撮像素子である。カメラ制御部212は、1対の光学像の結像位置に対応する画素から信号を読み出して、1対の像信号を生成する。そしてカメラ制御部212は、1対の像信号間の位相差(ずれ量)を検出し、ずれ量からレンズ100のデフォーカス量および方向を求める。カメラ制御部212は、デフォーカス量および方向に基づく制御命令をレンズ制御部106に送信してフォーカスレンズ103を駆動することで、レンズ100の焦点調節を実行する。
一方、クイックリターンミラー252で反射された光は、光学ファインダ内のマットスクリーン250に光学像を形成する。マットスクリーン250を透過した光をペンタプリズム251で接眼レンズ256に導くことにより、マットスクリーン250に結像した光学像を接眼レンズ256から観察することができる。
なお、撮影時にはクイックリターンミラー252が矢印で示す方向に回転することで光路外に移動する。これにより、レンズ100から本体200に入射した光が形成する光学像を、撮像素子201で撮影可能な状態になる。この状態でフォーカルプレーンシャッタ(以下、シャッタ)258を開き、光学フィルタ259を介して撮像素子201を所定時間露光する。撮像素子201は、光電変換素子を備えた画素が2次元配置されており、各画素で入射光量に応じた量の電荷を蓄積する。
光学フィルタ259は赤外線や紫外線除去フィルタや光学ローパスフィルタであってよい。また、シャッタ258は、先幕および後幕を有し、カメラ制御部212が動作を制御する。カメラ制御部212は、露光期間が終了するとシャッタ258を閉じて撮像素子201を遮光し、撮像素子201から画像信号の読み出しを開始する。
なお、動画撮影時にはシャッタ258を全開状態として、撮像素子201を常時露光し、撮像素子201の動作タイミングを制御することにより、読み出しと露光とを繰り返し実行する。
図5はAFセンサ300の回路構成例を示す図である。AFセンサ300は複数の画素が2次元配列されたCMOSイメージセンサである。図5には、AFセンサ300が有する多数の画素のうち、2列×4行の8画素を示している。なお、通常、AFセンサ300が有する画素の数は撮像素子201が有する画素の数よりも少ない。画素30−ijのiは列番号(i=1,2)、jは行番号(j=1〜4)をそれぞれ示している。
各画素は、光電変換部1と、フォトゲート2と、転送スイッチ3とを有している。また、周辺回路として、リセットスイッチ4と、フローティングディフージョン(FD)部21と、増幅器5と、水平選択スイッチ6が、2つの画素ごとに設けられている。光電変換部1は、MOSトランジスタゲートと、ゲート下に設けられた空乏層とからなる光電変換素子である。また、転送スイッチ3、リセットスイッチ4、増幅器5、水平選択スイッチ6はそれぞれMOSトランジスタで構成される。FD部21は転送スイッチ3を通じて転送される電荷を電圧に変換する。
また、各垂直読み出し線には負荷トランジスタ7、暗出力転送トランジスタ8、明出力転送トランジスタ9、暗出力蓄積容量10、明出力蓄積容量11、差動出力アンプ12が設けられている。各差動出力アンプ12の出力は列AD回路13に入力される。列AD回路13の出力はデジタルフロントエンド(DFE)回路14に入力される。また、AFセンサ300は各画素に制御信号を供給する垂直走査回路15を有する。
次に、図6のタイミングチャートを用いて、AFセンサ300の動作を説明する。まず、カメラ制御部212は制御パルスφLをハイとして、垂直出力線をリセットする。また垂直走査回路15は制御パルスφR0、φPGo0、φPGe0をハイとし、リセットスイッチ4をオンとしてFD部21をリセットすると共に、フォトゲート2の電荷をリセットする。
時刻t0において、垂直走査回路15は制御パルスφS0(行選択信号)をハイとし、第1、第2行目の選択スイッチ6をオンさせ、第1、第2行目の画素30−1j、30−2jを選択する。
次に時刻t1において、垂直走査回路15は制御パルスφR0をローとし、FD部21のリセットを止め、FD部21をフローティング状態とし、増幅器5のゲート・ソース間をスルーとする。
その後、時刻t2からt3の間、カメラ制御部212は制御パルスφTNをハイとし、FD部21の暗電圧をソースフォロワ動作で暗出力蓄積容量10に出力させる。
時刻t4において垂直走査回路15は、第1行目の画素30−1jで蓄積した電荷を出力するため、第1行目の制御パルスφTXo0をハイとして転送スイッチ3をオンする。そして、時刻t5からt6の間、垂直走査回路15は制御パルスφPGo0をローにする。このとき、フォトゲート2の下に拡がっていたポテンシャル井戸を上げて、光電変換によって発生したキャリアをFD部21に完全に転送させることができれば、制御パルスφTXはパルス状でなく、ある固定電位でもよい。
時刻t4からt7の間に、電荷が光電変換部1からFD部21に転送されることにより、FD部21の電位は光電変換部1が受けた光量に応じた値となる。このとき、増幅器5はフローティング状態のため、カメラ制御部212は時刻t8からt9の間に制御パルスφTSをハイとして、FD部21の電位を明出力蓄積容量11に出力する。この時点で第1行目の画素30−1jの暗出力と光出力はそれぞれ蓄積容量10,11に蓄積される。
したがって、時刻t9からt11の間に差動増幅器12によって、蓄積容量10,11の差を求めることで、画素のランダムノイズ、固定パターンノイズを除去したS/N比のよい画素信号が得られる。そして、差動増幅器12の出力を列AD回路13によってデジタルデータ(画素データ)に変換し、得られた画素データをDFE回路14に順次出力する。DFE回路14は、所定のタイミングで画素データをカメラ制御部212へ出力する。
時刻t8からt9の間に明出力蓄積容量11に明出力を出力した後、垂直走査回路15は時刻t10からt11の間に制御パルスφR0をハイとしてリセットスイッチ4をオンしてFD部21の電位を電源電圧(VDD)にリセットする。
以上のようにして第1行目の画素についてのデジタルデータを出力すると、第2行目の画素について読み出す。垂直走査回路15は、第2行目の読み出しでは、制御パルスφTXe0,制御パルスφPGe0を制御パルスφTXo0,制御パルスφPGo0と同様に駆動する。また、垂直走査回路15およびカメラ制御部212は、他の制御パルスについては第1行目と同様に駆動する。このようにして、第1行目、第2行目の画素30−1j,30−2jをそれぞれ独立して読み出すことができる。
以降、第(2n+1)行目については第1行目と、第(2n+2)行目については第2行目と同様に(n=1,2,…)読み出しを行えば、全画素から信号を読み出すことができる。n=1の場合、垂直走査回路15はまず時刻t0で制御パルスφS1をハイとし、時刻t1でφR1をローとする。その後、時刻t2〜t3にカメラ制御部212が制御パルスφTNをハイにする。垂直走査回路15は時刻t4〜t7にφTXo1をハイとし、時刻t5〜t6に制御パルスφPGo1をローとする。また、カメラ制御部212は時刻t8〜t9に制御パルスφTSをハイとする。これにより、第3行目の画素30−3jの画素信号が読み出される。続いて、制御パルスφTXe1,φPGe1を制御パルスφTXo1,制御パルスφPGo1と同様に駆動する以外は同様に制御パルスを駆動することにより、第4行目の画素30−4jの画素信号を読み出すことができる。なお、垂直走査回路15が選択する行(φSをハイにする行)は、カメラ制御部212から制御することができる。
図7に、AFセンサ300における画素領域と周辺回路(垂直走査回路15および列AD回路13)との位置関係の例を示す。画素領域は有効画素領域501と、有効画素領域501に隣接する遮光画素(Optical Black)領域601、602とを有する。以下、遮光画素領域601をVOB601、遮光画素領域602をHOB602と呼ぶ。VOB601で得られる画素信号の写像をVOBシェーディング(縦方向)、HOB602で得られる画素信号の写像をHOBシェーディング(横方向)として、焦点検出領域の画素信号を補正する。なお、有効画素領域501の画素のうち、焦点検出領域に含まれない画素についても遮光する構成としてもよい。
垂直走査回路15は、焦点検出領域305,306および焦点検出領域303,304を含む有効画素領域501に対して、下側に配置される。そして、垂直走査回路15は、矢印で示す方向(横方向)に読み出す行を順次選択するようにカメラ制御部212によって制御される。列AD回路13は矢印に直交する方向(縦方向)に配置される。なお、本実施形態では列ADを有効画素領域501の右側に配置しているが、左側に配置してもよい。
有効画素領域501には、焦点検出用の信号を読み出す領域である焦点検出領域が設定される。焦点検出領域の数、大きさ、位置は予め定められているものとする。ここでは、4つの焦点検出領域303〜306が設定されているものとする。焦点検出領域303〜306は、検出する位相差の方向(瞳分割方向)に応じた組み合わせで用いられる。例えば、水平方向の位相差を検出する場合には、焦点検出領域303、304が用いられる。また、垂直方向の位相差を検出する場合には、焦点検出領域305、306が用いられる。焦点検出領域303、304から読み出された信号はHOBシェーディングを用いて補正され、焦点検出領域305、306から読み出された信号はVOBシェーディングを用いて補正される。なお、図7では示していないが、斜め方向の位相差を検出するための焦点検出領域を設定することもできる。この場合、焦点検出領域から読み出された信号を、HOBおよびVOBシェーディングの両方を用いて補正することができる。
図2は本体200が有する、AFセンサ300を用いた焦点検出に関連する構成を模式的に示している。撮影レンズ100から本体200に入射し、クイックリターンミラー252を透過した光は、サブミラー253で反射され、視野マスク271に導かされる。
視野マスク271はAFセンサ300の撮像面と共役な面に配置され、焦点検出領域に対応した部分だけ光を通すように構成されている。サブミラー253で反射された光は視野マスク271の近傍に一旦結像する。なお、図2では、サブミラー253による光路の方向変化を省略している。
視野マスク271の後方に配置されたフィールドレンズ272は、絞り273の開口部の像を撮影レンズ100の射出瞳付近に結像する。また、絞り273の後方には二対のレンズから構成された2次結像レンズ274が配置される。2次結像レンズ274を構成する各レンズは絞り273の開口部に対応づけられている。すなわち、2次結像レンズ274を構成する各レンズに入射する光束は、撮影レンズ100の射出瞳のうち、互いに異なる部分領域に対応した光束である。視野マスク271、フィールドレンズ272、絞り273、および2次結像レンズ274を通過した光は、AFセンサ300の結像面に被写体像を結像する。この際、2次結像レンズ274の各レンズは、それぞれ別個の焦点検出領域に光学像を結像する。
図3(a)は2次結像レンズ274が有するレンズの配置例を示す図である。本実施形態においては、図7で説明したように、焦点検出領域が4つ設定されているため、2次結像レンズ274は4つのレンズ313〜316を有している。レンズ313〜316は、それぞれ焦点検出領域303〜306に被写体像を結像する。レンズ313と314が結像する被写体像は、水平方向の位相差を検出するために用いられる。また、レンズ315と316が結像する被写体像は、垂直方向の位相差を検出するために用いられる。
図3(b)は、接眼レンズ256からマットスクリーン250を観察した際に視認される被写体像320と、焦点検出領域の位置関係を示す模式図である。領域321は焦点検出領域303と304の組によって水平方向の位相差を検出する領域である。また、領域322は焦点検出領域305と306の組によって垂直方向の位相差を検出する領域である。
次に、焦点検出領域303〜306からの読み出し制御について、図4を用いて説明する。本実施形態による読み出し制御を説明する前に、図4(a)を用いて従来の読み出し制御について説明する。
上述したように、AFセンサ300を構成するCMOSイメージセンサは画素信号をライン単位で読み出す構成を有する。そのため、1ライン目から1ラインずつ単純に読み出した場合、ラインに直交する方向(垂直方向)における位置が異なる1対の焦点検出領域から読み出される画素信号は、異なる時間に蓄積(撮影)された画像信号になる。この時間差は、焦点検出精度を低下させる原因となる。特に被写体が移動している場合には、この問題が大きくなる。
図4(a)は、AFセンサ300を1ライン目から1ラインずつ単純に読み出す場合の、各ラインの読み出し時間の関係を示している。水平方向の位相差を検出するための1対の焦点検出領域303、304は、垂直方向の位置に差が無いため、いずれも時刻T2からT3の間に画素信号が読み出される。一方、垂直方向の位相差を検出するための1対の焦点検出領域305、306は、垂直方向の位置が大きく異なる。そのため、焦点検出領域305の画素信号は時刻T1からT2の間に読み出されるのに対し、焦点検出領域306の画素信号は、時刻T2よりも遅れた時刻T3から読み出しが開始される。つまり、焦点検出領域306から読み出された画素信号は、焦点検出領域305から読み出された画素信号よりも、時刻T3と時刻T1との差に相当する時間だけ遅れた被写体の状態を表している。
特に被写体が移動している場合、この時間差による被写体位置が変化が、焦点検出領域305、306から読み出される像信号の相関度を低下させ、結果として焦点検出精度を低下させる原因となる。
図4(b)は、本実施形態におけるAFセンサ300の読み出し制御を行った場合の各ラインの露光(電荷蓄積)期間の関係を示している。
本実施形態では、読み出し方向と直交する方向における位置が異なる一対の焦点検出領域について、一方の焦点検出領域についての読み出しが完了する前に、他方の焦点検出領域の読み出しが開始されるようにAFセンサ300の動作を制御する。具体的には、所定量(ここでは1ライン)ずつ交互に読み出されるように読み出し順序を制御する。この制御は、カメラ制御部212が垂直走査回路15の動作(特には制御パルスφS(行選択信号)の出力順序)を制御することにより実現することができる。
ここでは、読み出し方向(ライン方向)と直交する方向(垂直方向)における位置が異なる一対の焦点検出領域305、306の画素信号より先に、読み出し方向と直交する方向における位置が同一の一対の焦点検出領域303、304の画素信号を読み出す。しかし、一対の焦点検出領域305、306の画素信号を先に読み出してもよい。
まず、時刻T4から、焦点検出領域303と304の画素を1ラインずつ読み出す。焦点検出領域303と304の最上の1ラインについて、時刻T4からリセットを解除し、露光(電荷蓄積)を開始する。その後、順次1ラインずつリセットを解除し、焦点検出領域303と304の最下ラインまで電荷蓄積を開始する。
時刻T5になると、焦点検出領域305と306の読み出し動作を開始する。焦点検出領域305と306については、1ラインずつ交互に読み出す。ここでは垂直方向の位置が上方である焦点検出領域305から読み出すものとするが、焦点検出領域306から読み出してもよい。
まず、時刻T5に焦点検出領域305の上端を含む1ラインについてリセットを解除し、電荷蓄積を開始する。次に、時刻T6に焦点検出領域306の上端を含む1ラインについてリセットを解除し、電荷蓄積を開始する。以降、焦点検出領域305と焦点検出領域306について、1ラインずつ交互にリセットを解除して電荷蓄積を開始する。個々の焦点検出領域を構成する複数の画素行を交互に読み出すことにより、読み出しタイミングの差が焦点検出信号間の相関度に与える影響を大幅に抑制することができる。特に、個々の焦点検出領域について、ラインの読み出し順序を合わせた場合(例えばそれぞれ最上ラインから順に読み出した場合)、効果が最も大きくなる。
焦点検出領域303および304については、例えば同一ラインから読み出された画素信号を用いることで、同一蓄積期間に対応する信号だけから1対の焦点検出用信号を生成することができる。一方、垂直方向の位相差を検出するための焦点検出用信号は、焦点検出領域305および306のそれぞれにおいて、複数の異なるラインから読み出された画素信号を用いて生成される。そのため、同一蓄積期間に対応する信号だけから1対の焦点検出用信号を生成することはできない。しかしながら、本実施形態の読み出し制御では、焦点検出領域間における読み出し時間の差(図4(a)における時刻T3と時刻T1との差に相当する時間)を削減することができる。そのため、焦点検出領域305から読み出される画素信号と、焦点検出領域306から読み出される画素信号との蓄積期間の差を小さくすることができ、垂直方向の位相差検出精度を向上させることができる。
その後、時刻T11になると、最初に電荷蓄積を開始した焦点検出領域303と304の最上ラインを含んだラインから順に画素信号の読み出しを開始する。焦点検出領域305および306の画素信号の読み出しは、時刻T12から開始される。
このように、本実施形態では、AFセンサが露光順次読み出し方式の2次元撮像素子であり、焦点検出用信号を取得する1対の焦点検出領域を同じタイミングで読み出せない場合、1対の焦点検出領域を交互に読み出すように読み出し順序を変更する。これにより、読み出しタイミングの差が焦点検出用信号間の相関度に与える影響を抑制し、例えば動きのある被写体についての焦点検出精度を向上することができる。
●(第2実施形態)
第1実施形態ではAFセンサ300が1ラインずつしか読み出さない構成であったため、1ラインずつ交互に読み出すことにより、一方の焦点検出領域についての読み出しが完了する前に、他方の焦点検出領域の読み出しが開始される制御を実現した。これに対して本実施形態では、AFセンサ300が2ライン同時に読み出せる構成であるものとする。例えば図5の構成において、制御パルスを任意の2ラインに対して並列に出力できるように垂直走査回路15を構成し、垂直読み出し線および参照番号6〜14の構成を2組設けることにより、任意の2ラインについて同時読み出し可能に構成することができる。あるいは、任意の複数ラインを同時に読み出し可能な構成を有する公知の2次元撮像素子をAFセンサ300に用いるようにしてもよい。
AFセンサ300が任意の2ラインを同時に(並行して)読み出し可能な場合、焦点検出領域305および306から画素信号を同じタイミングで読み出すことができる。つまり、本実施形態では一方の焦点検出領域からの読み出しと他方の焦点検出領域からの読み出しとを並列に実行することにより、一方の焦点検出領域についての読み出しが完了する前に、他方の焦点検出領域の読み出しが開始される制御を実現する。
本実施形態におけるAFセンサ300の読み出し動作のタイミングチャートを図4(c)に示す。T13でまず焦点検出領域303および304の電荷蓄積を開始する。ここでは第1実施形態における焦点検出領域305および306の読み出し動作との差異を明確にするため、焦点検出領域303および304については第1実施形態と同様に1ラインずつ読み出すものとしている。しかし、焦点検出領域303および304についても2ラインずつ読み出してもよい。例えば焦点検出領域303および304に含まれるライン数が10の場合、1ライン目(最上ライン)と6ライン目、2ライン目と7ライン目、といったように読み出すことができる。なお、この例のように隣接しないラインを同時に読み出す場合、カメラ制御部212は読み出した画素信号が1ライン目から順に並ぶように並び替えてから焦点検出用信号を生成する。隣接した2ラインを同時に読み出せる場合には1ライン目と2ライン目、3ライン目と4ライン目、というように読み出してもよい。
焦点検出領域303および304の最下ラインまで電荷蓄積が開始されたのち、カメラ制御部212は時刻T14から焦点検出領域305および306の読み出し動作を開始する。カメラ制御部212は焦点検出領域305および306を同時に読み出すための制御パルスφSを出力するように垂直走査回路15を制御する。ここでは、焦点検出領域305および306を最上ラインから1ラインずつ順に読み出すものとする。このように、焦点検出領域305および306内の対応するラインを同じタイミングで読み出すように制御すると、焦点検出領域を構成するラインごとに読み出しタイミングが異なることが焦点検出用信号間の相関度に与える影響を最小にすることができる。
時刻T16から焦点検出領域303および304の画素信号の読み出しが開始される。また、時刻T17から焦点検出領域305および306の画素信号の読み出しが開始される。
本実施形態によれば、焦点検出領域305および306の読み出しタイミングの差を第1実施形態よりもさらに削減することができる。そのため、垂直方向における被写体の自動焦点検出精度をを向上させることができる。
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、AFセンサ300が露光(電荷蓄積)と読み出しの両方をライン単位で行うものとして説明した。しかし、電荷蓄積は全画素同時に行い、読み出しだけをライン単位で行うAFセンサ300であっても本発明は適用可能である。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
本発明は上述した実施形態の内容に制限されず、発明の精神および範囲から離脱することなく様々な変更及び変形が可能である。したがって、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
100…撮影レンズ、200…カメラ本体、106…レンズ制御部、201…撮像素子、212…カメラ制御部、253…サブミラー、274…2次結像レンズ、300…AFセンサ

Claims (10)

  1. 撮影レンズから入射した光束から複数の光学像を形成する2次結像レンズと、
    予め設定された複数の焦点検出領域に含まれる画素により、前記複数の光学像を光電変換する2次元撮像素子と、
    前記2次元撮像素子の動作を制御する制御手段と、を有する撮像装置であって、
    前記2次元撮像素子は、画素のラインごとに露光および読み出しが可能であり、
    前記制御手段は、前記複数の焦点検出領域のうち、前記ラインと直交する方向における位置が異なる1対の焦点検出領域の画素から信号を読み出す場合、一方の焦点検出領域についての読み出しが完了する前に、他方の焦点検出領域の読み出しが開始されるように前記2次元撮像素子の動作を制御する、
    ことを特徴とする撮像装置。
  2. 前記2次元撮像素子により、1ラインずつ読み出しを行う場合、前記制御手段は、前記一方の焦点検出領域と前記他方の焦点検出領域とを交互に読み出すように前記2次元撮像素子の動作を制御することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記2次元撮像素子により、複数のラインについて同時に読み出しを行う場合、前記制御手段は、前記一方の焦点検出領域からの読み出しと前記他方の焦点検出領域からの読み出しとを並列に実行するように前記2次元撮像素子の動作を制御することを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。
  4. 前記制御手段は、前記一方の焦点検出領域および前記他方の焦点検出領域について、同じ順序で読み出しを実行するように前記2次元撮像素子の動作を制御することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の撮像装置。
  5. 前記制御手段は、前記複数の焦点検出領域のうち、前記ラインと直交する方向における位置が等しい1対の焦点検出領域の画素から信号を読み出す場合には、該1対の焦点検出領域が位置する複数のラインを順次読み出すように前記2次元撮像素子の動作を制御することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の撮像装置。
  6. 前記1対の焦点検出領域から読み出された信号から生成された1対の焦点検出用信号の位相差を検出して撮影レンズの焦点を調節する焦点調節手段をさらに有することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の撮像装置。
  7. 前記2次元撮像素子が、露光および読み出しをラインごとに行うことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の撮像装置。
  8. 前記2次元撮像素子が、露光は全画素同時に行い、読み出しをラインごとに行うことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の撮像装置。
  9. 撮影レンズから入射した光束から複数の光学像を形成する2次結像レンズと、
    予め設定された複数の焦点検出領域に含まれる画素により、前記複数の光学像を光電変換する2次元撮像素子と、を有する撮像装置の制御方法であって、
    前記2次元撮像素子は、画素のラインごとに露光および読み出しが可能であり、
    前記制御方法が、前記複数の焦点検出領域のうち、前記ラインと直交する方向における位置が異なる1対の焦点検出領域の画素から信号を読み出す場合、一方の焦点検出領域についての読み出しが完了する前に、他方の焦点検出領域の読み出しが開始されるように前記2次元撮像素子の動作を制御する制御工程を有する、
    ことを特徴とする撮像装置の制御方法。
  10. 撮像装置が有するコンピュータを、請求項1から8のいずれか1項に記載の撮像装置における制御手段として機能させるためのプログラム。
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