JP2020106586A - 画像形成装置、形成方法およびコンピュータプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】画像形成装置の構造を複雑にすることなくまた製造などのコストを高くすることなく、転写ムラの軽減を図る。【解決手段】画像形成装置1に、画像をシートに印刷するための複数の色それぞれのトナーの、画像のトナー像のそれぞれが、形成される中間転写ベルト15aと、複数の色のうちの第一の所定の色のトナー像である所定トナー像の下地画像を、所定トナー像よりも先に、複数の色のうちの第一の所定の色以外の色のトナーである下地用トナーによって中間転写ベルト15aに形成する、画像形成ユニット12、を設ける。【選択図】図3
Description
本発明は、画像形成装置においてトナー像が二次転写されるときの転写ムラを防ぐ技術に関する。
コピー、スキャン、ファックス、およびボックスなどの様々な機能を備えた画像形成装置が普及している。このような画像形成装置は「MFP(Multi Function Peripherals)」と呼ばれることがある。
画像形成装置は、感光体ドラムに形成されたトナー像を中間転写ベルトに転写し、中間転写ベルトから用紙に転写する。
トナー像が二次転写されるとき、トナー像のうちの一部が用紙に転写されずに中間転写ベルトに残ることがある。そのため、転写ムラが生じることがある。以下の特許文献には、このような転写ムラの軽減を図る技術が開示されている。
特許文献1に記載される画像形成装置は、像担持体と、透明トナー像形成手段と、有色トナー像形成手段と、像担持体上で透明トナー像が有色トナー像よりも像担持体の表面側に担持されるように形成されたトナー像を記録材上に転写する転写手段と、出力する画像における所定領域に形成される有色トナーの量が少ないほど前記所定領域に形成される透明トナーの量を少なくするように、前記所定領域に形成される有色トナーの量が多いほど前記所定領域に形成される透明トナーの量を多くなるように制御する制御手段と、を有する。
現在、普及している画像形成装置を、上述の特許文献に記載された発明のように有色トナー像の下地として透明トナー像を転写するようにすると、画像形成装置の構造が、普及しているものよりも複雑になり、また画像形成装置の製造などのコストが、普及しているものよりも高くなることがある。
本発明は、このような問題点に鑑み、画像形成装置の構造を複雑にすることなくまた製造などのコストを高くすることなく、転写ムラの軽減を図ることを目的とする。
本発明の一形態に係る画像形成装置は、画像をシートに印刷するための複数の色それぞれのトナーの、当該画像のトナー像のそれぞれが、形成される中間転写ベルトと、前記複数の色のうちの所定の色の前記トナー像である所定トナー像の下地を、当該所定トナー像よりも先に、当該複数の色のうちの当該所定の色以外の色の前記トナーである下地用トナーによって前記中間転写ベルトに形成する、形成手段、を有する。
または、前記中間転写ベルトは無端状であって、かつ、当該中間転写ベルトを回転させる、前記シートに当該中間転写ベルトを接触させる第一のローラ、および、当該第一のローラとともに当該中間転写ベルトを回転させる第二のローラに架けられ、前記形成手段は、前記複数の色それぞれの感光体ドラムを有し、前記複数の色それぞれの前記感光体ドラムのうちの前記所定トナー像を前記中間転写ベルトに形成させるための第一の感光体ドラムは、前記下地を前記中間転写ベルトに形成させるための第二の感光体ドラムよりも、当該中間転写ベルトが前記第二のローラから前記第一のローラに向かって回転する方向における下流側に配置されている。
または、前記複数の色それぞれの前記トナーのうちの最も劣化したトナーである劣化トナーを特定する劣化トナー特定手段を有し、前記形成手段は、前記劣化トナーを前記下地用トナーとして用いて前記下地を形成する。
好ましくは、前記形成手段は、前記下地を、前記下地用トナーの前記中間転写ベルトに付着する量が、前記所定トナー像の前記トナーである所定トナーの当該中間転写ベルトに付着する量が少なくなるほど、少なくなるようにして、形成する。
本発明によると、画像形成装置の構造を複雑にすることなくまた製造などのコストを高くすることなく、転写ムラの軽減を図ることができる。
図1は画像形成装置1の外観の例を示す図である。図2は画像形成装置1のハードウェア構成の例を示す図である。図3はプリントユニット10kの構成の例を模式的に示す図である。図4は画像形成装置1の機能的構成の例を示す図である。
図1に示す画像形成装置1は、コピー、PCプリント、ファックス、スキャナ、およびボックスなどの機能を集約した装置である。一般に、「複合機」または「MFP(Multi Function Peripherals)」などと呼ばれることがある。
PCプリント機能は、画像形成装置1と同じLAN(Local Area Network)内にある端末装置から受信した画像データに基づいて、画像を用紙などのシートに印刷する機能である。「ネットワークプリンティング」または「ネットワークプリント」などと呼ばれることもある。
ボックス機能は、ユーザごとに「ボックス」または「パーソナルボックス」などと呼ばれる記憶領域を与えておき、各ユーザが自分の記憶領域によって画像データなどを保存し管理するための機能である。グループごとにボックスを設けておき、グループのメンバで共用することもできる。ボックスは、パーソナルコンピュータにおける「フォルダ」または「ディレクトリ」に相当する。
図1または図2に示すように、画像形成装置1は、CPU(Central Processing Unit)10a、RAM(Random Access Memory)10b、ROM(Read Only Memory)10c、補助記憶装置10d、タッチパネルディスプレイ10e、操作キーパネル10f、NIC(Network Interface Card)10g、無線LAN通信ユニット10h、モデム10i、スキャンユニット10j、およびプリントユニット10kなどによって構成される。
CPU10aは、画像形成装置1のメインCPUである。RAM10bは、画像形成装置1のメインメモリである。
タッチパネルディスプレイ10eは、ユーザに対するメッセージを示す画面、ユーザがコマンドまたは情報を入力するための画面、およびCPU10aが実行した処理の結果を示す画面などを表示する。さらに、タッチされた位置を示す信号をCPU10aへ送る。
操作キーパネル10fは、いわゆるハードウェアキーボードであって、テンキー、スタートキー、ストップキー、およびファンクションキーなどによって構成される。
NIC10gは、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)などのプロトコルで他の装置との通信を行う。
無線LAN通信ユニット10hは、無線LANの規格、つまり、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11の規格に基づいて他の装置と通信を行う。
モデム10iは、ファックス端末との間で、G3などのプロトコルで文書データをやり取りする。
スキャンユニット10jは、ADF(Auto Document Feeder)またはプラテンガラスの上にセットされた原稿(シート)に記されている画像を読み取る。
プリントユニット10kは、スキャンユニット10jによって読み取られた画像のほか、NIC10g、無線LAN通信ユニット10h、またはモデム10iによって端末装置などから受信した画像データに示される画像などを、シートに印刷する。
プリントユニット10kは、タンデム方式および電子写真方式のカラーの印刷エンジンである。図3に示すように、トナーボトル11、画像形成ユニット12、給紙ユニット13、レジストローラ14、中間転写ユニット15、および定着ユニット16などによって構成される。
トナーボトル11および画像形成ユニット12は、イエロー、シアン、マゼンタ、およびブラックごとに1つずつ設けられている。また、画像形成ユニット12は、後述する中間転写ベルト15aの回転方向における上流側から、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの順番に配置されている。イエロー、マゼンタ、シアン、およびブラックそれぞれの画像形成ユニット12を、「画像形成ユニット121」、「画像形成ユニット122」、「画像形成ユニット123」、および「画像形成ユニット124」と記載する。以下、トナーボトル11および画像形成ユニット12を、イエローのトナーボトル11および画像形成ユニット121を例に説明する。
トナーボトル11には、補充用のイエローのトナーが蓄えられている。画像形成ユニット12は、感光体ドラム12a、帯電装置12b、露光装置12c、現像装置12d、およびドラムクリーニング装置12eなどによって構成される。
感光体ドラム12aは、イエロー用の感光体ドラムである。例えば、アルミニウム製の導電性円筒体(アルミ素管)の周面に、アンダーコート層、電荷発生層、および電荷輸送層を順次積層した負帯電型の有機感光体である。帯電装置12bは、感光体ドラム12aの表面を一様に負極性に帯電させる。
露光装置12cは、CPU10aからの信号に基づいて画像データの画像に応じて露光することで、静電潜像を感光体ドラム12aに作像する。
露光装置12cは、例えば半導体レーザーで構成される。感光体ドラム12aに対して各色成分の画像に対応するレーザー光を照射すると、感光体ドラム12aの電荷発生層で正電荷が発生する。正電荷が電荷輸送層の表面まで輸送されると、感光体ドラム12aの表面電荷(負電荷)が中和される。そして、感光体ドラム12aの表面に、周囲との電位差により各色成分の静電潜像が形成される。
現像装置12dは、イエローのトナーと磁性体とからなる現像剤(二成分現像剤)を収納する。トナー(現像剤)を静電潜像に供給することで、感光体ドラム12aにトナー像を形成する。なお、トナーは、供給されるときに、現像装置12dに備え付けられたトナー供給ローラおよび規制ブレードなどに接触することがある。
ドラムクリーニング装置12eは、感光体ドラム12aの表面に残留するトナーを、備え付けのドラムクリーニングブレードによって掻き取って除去する。
マゼンタ、シアン、およびブラックそれぞれのトナーボトル11、および画像形成ユニット122〜124も、イエローのトナーボトル11および画像形成ユニット121と同様の役割を有し、マゼンタ、シアン、およびブラックそれぞれのトナー像を感光体ドラム12aに形成する。
給紙ユニット13は、1以上の給紙トレイ13a、1以上のピックアップローラ13bなどから構成される。
給紙トレイ13aには、坪量およびサイズなどによって分別されたシートがその種類ごとに収納される。ピックアップローラ13bは、給紙トレイ13aに収納されているシートを上から一枚ずつ取り出す。
シートは、給紙トレイ13aから取り出されると、搬送路を介して中間転写ユニット15へ搬送される。このとき、レジストローラ14によって傾きが補正されるとともに搬送されるタイミングが調整される。
中間転写ユニット15は、中間転写ベルト15a、駆動ローラ15b、従動ローラ15c、一次転写ローラ15d、二次転写ローラ15e、およびベルトクリーニング装置15fなどによって構成される。
中間転写ベルト15aは、無端状ベルトであり、駆動ローラ15bおよび従動ローラ15cに引っ張られるようにして架けられた状態で、一定速度で回転する。
一次転写ローラ15dは、イエロー、マゼンタ、シアン、およびブラックごとに、その色の感光体ドラム12aに対向するように設けられている。
一次転写ローラ15dは、感光体ドラム12aとともに中間転写ベルト15aを挟み込むことで、感光体ドラム12aのトナー像を中間転写ベルト15aに一次転写する。
二次転写ローラ15eは、給紙ユニット13から搬送されたシートおよび中間転写ベルト15aを、駆動ローラ15bとともに挟み込むことで、中間転写ベルト15aのトナー像をシートに二次転写する。
ベルトクリーニング装置15fは、中間転写ベルト15aに滑るように接触するベルトクリーニングブレード15f1を有する。ベルトクリーニングブレード15f1は、中間転写ベルト15aの表面に残留するトナーを掻き取って除去する。
濃度検出センサ15gは、トナーパターンの濃度を検出する。例えば発光ダイオードなどの発光素子と、フォトダイオードなどの受光素子と、トナーパターンの反射濃度を検出する反射型の光センサと、を有する。トナーパターンの反射濃度は、測定対象物への入射光量をI0、測定対象物からの反射光量をIとしたとき、−log(I/I0)で表される。なお、中間転写ベルト15aが光を通すならば、濃度検出センサ15gとして、発光素子と受光素子とが中間転写ベルト15aを挟んで対向するように配置される透過型の光センサを用いることができる。
濃度検出センサ15gは、トナー像がシートに二次転写される位置よりも中間転写ベルト15aの回転方向における上流側に、中間転写ベルト15aに対向するように配置される。なお、中間転写ベルト15aと二次転写ローラ15eとを離すことができるときは、濃度検出センサ15gを、二次転写される位置よりも中間転写ベルト15aの回転方向における下流側に配置することができる。
シートは、二次転写されると、定着ユニット16へ搬送される。定着ユニット16は、加熱ローラ16aおよび加圧ローラ16bなどによって構成される。
加熱ローラ16aは、所定の温度で加熱され、トナー像が転写されたシートを加熱する。加圧ローラ16bは、加熱ローラ16aとの間にニップ幅を形成し、ニップ幅を通るシートを加熱ローラ16aに向かって押さえつけることで、トナー像をシートに定着させる。シートは、トナー像が定着されると、画像形成装置1から排出される。
ROM10cまたは補助記憶装置10d(図2参照)には、上述のコピーなどの機能を実現するためのアプリケーションが記憶されている。また、印刷プログラム10P(図4参照)が記憶されている。
印刷プログラム10Pは、端末装置から受信したデータに基づいて画像をシートに印刷するためのプログラムである。印刷プログラム10Pによると、いわゆる透明のトナーを使わずに、従来よりも効率的にイエロー、マゼンタ、シアン、およびブラックそれぞれのトナーを使うことができる。このプログラムの詳細については、後に説明する。
これらのプログラムは、必要に応じてRAM10bにロードされ、CPU10aによって実行される。
図5は、中間転写ベルト15aに載っているトナーがシートへ転写される例を模式的に示す図である。図6は、理想付着量Ha4(x,y)に対する下地量Hb(x,y)の割合と理想付着量Ha4との関係の例を示す図である。図7は二次転写率の例を示す図である。
印刷プログラム10Pによると、図4の色分解部101ないし下地用トナーデータ更新部106が画像形成装置1に実現される。以下、これらの動作を、画像形成装置1が画像をシート2に印刷する場合を例に、図5ないし図7を参照しながら説明する。
ユーザは、端末装置において、文書または写真などの画像の画像データ6Aを用意する。例えば、端末装置のアプリケーションで文書などを作成することで用意する。画像データ6Aの画像は、本実施形態においてはブラック(黒色)の部分を有するカラー画像である。
ユーザは、画像を印刷するための条件を指定する。本実施形態においては、条件として少なくともカラー印刷を指定する。そして、画像をシート2に印刷する指示を画像形成装置1に与える。この際に、端末装置は、画像データ6Aおよびカラー印刷を条件として示す指示データ6Bを画像形成装置1へ送信する。
画像形成装置1は、画像データ6Aおよび指示データ6Bを端末装置から受信すると、以下のように処理を行う。
画像形成装置1において、色分解部101は、指示データ6Bを受信すると、つまり、カラー印刷が条件として指定されると、画像データ6Aをイエロー、マゼンタ、シアン、およびブラックそれぞれに分解(色変換)した色分解画像データ6Cをそれぞれ生成する。以下、イエロー、マゼンタ、シアン、およびブラックそれぞれに対応する色分解画像データ6Cを、色分解画像データ6C1、6C2、6C3、および6C4と記載する。
色分解画像データ6Cのそれぞれには、印刷の対象の画像の各画素における、その色分解画像データ6Cの色の濃さ(階調)が示される。例えば、色分解画像データ6C4には、その画像の各画素におけるブラックの濃さが示される。
一般に、シートに付着させるべきトナーは、色の濃さが濃いほど厚い。したがって、各画素における各トナーの厚さは、色の濃さによって決まる。以下、画素(x,y)におけるトナーの、シートに付着させるべき厚さを「理想付着量Ha(x,y)」と記載する。また、イエロー、マゼンタ、シアン、およびブラックそれぞれの理想付着量Ha(x,y)を、理想付着量Ha1(x,y)、Ha2(x,y)、Ha3(x,y)、およびHa4(x,y)と記載する。
下地画像処理部102は、カラー印刷が条件として指定されると、下地画像のために中間転写ベルト15aに形成されるトナーの量(厚さ)を示す下地量Hbを決定する処理を、以下のように行う。下地画像は、イエロー、マゼンタ、シアン、およびブラックのうちの第一の所定の色のトナー像が一次転写されるときに、そのトナー像の下地として形成される第二の所定の色のトナー像である。以下、第一の所定の色がブラックである場合を例に説明する。
下地画像処理部102は、色分解画像データ6C4に基づいて各画素におけるトナーの理想付着量Ha4を判別する。さらに、各画素における、下地画像のトナーの厚さを、その画素の理想付着量Ha4に基づいて決定する。以下、画素(x,y)における、このトナーの厚さを「下地量Hb(x,y)」と記載する。つまり、下地画像処理部102は、下地量Hb(x,y)を理想付着量Ha4(x,y)に基づいて決定する。
ここで、下地量Hb(x,y)は、理想付着量Ha4(x,y)が少なくなるほど少なくなるように、決定される。その理由は、次の通りである。
図5(A)に示すように、一次転写されるブラックのトナーTbrの量(厚さ)に関わらず下地画像のトナーTfの量(厚さ)を一律にすると、トナーTbrの量が多い部分においてはトナーTfが二次転写されないが、トナーTbrの量が少ない部分においてはトナーTfが二次転写されてしまうことがある。その結果、下地画像のトナーつまり第二の所定の色のトナーがシート2に現れるので、シート2に印刷される画像におけるブラックの部分の品質が低下することがある。
例えば、PWM(Pulse Width Modulation)方式によってつまり露光装置12cがレーザー光を照射する時間である露光時間を変化させることによって色の濃さを調整すると、一次転写するときに、画像における数画素しかないような微小な部分のトナーの付着量が、予定していた量よりも少なくなることがある。これは、露光時間が短くなることによって、微小な部分に対応する感光体ドラム12aの表面に十分な電位差が生じないことが原因となって起きる。下地画像のトナーの量が一律であると、このような状態のときに、微小な部分において下地画像のトナーが二次転写されることがある。
そこで、下地画像のトナーの量すなわち下地量Hb(x,y)を、ブラックのトナーの量すなわち理想付着量Ha4(x,y)が少なくなるほど、少なくする。このようにすることで、図5(B)に示すように、トナーTbrの量が少ない部分のトナーTfは、トナーTbrの量が多い部分のトナーTfと同様に二次転写されなくなる。または二次転写されにくくなる。
さらに好ましくは、理想付着量Ha4(x,y)に対する下地量Hb(x,y)の割合と理想付着量Ha4とが、図6(A)〜(C)のいずれかの関係になるように、つまり理想付着量Ha4が多いほどこの割合が高くなるように、決定してもよい。なぜなら、図7に示すように、中間転写ベルト15aに載っているトナーの、シートへ転写される量の割合(以下、「二次転写率」と記載する。)は、中間転写ベルト15aに載っているトナーの付着量が多いほど低くなるからである。
なお、実際には、各理想付着量Ha4のときに下地量Hbをどのくらいにすれば理想付着量Ha4分だけのトナーがシートに付着するのかを予め実験によって求めておいてもよい。下地画像処理部102は、実験によって得られたデータを参照して、各画素の理想付着量Ha4(x,y)の下地量Hb(x,y)を算出することで、下地量Hb(x,y)を決定すればよい。
下地画像処理部102はまた、下地画像を形成するために用いるトナー(以下、「下地用トナー」と記載する。)を示す下地用トナーデータ6Dを、下地用トナーデータ記憶部103から取得する。
下地用トナーデータ6Dには、デフォルトの値として、画像形成ユニット12のうちの中間転写ベルト15aの回転方向における最も上流側にある画像形成ユニット12のトナーが、示される。本実施形態においては画像形成ユニット121(図2参照)のトナーであるイエローのトナーが示される。
下地画像処理部102は、下地用トナーを、取得した下地用トナーデータ6Dに示されるトナーに決定する。
付着量処理部104は、下地画像処理部102によって下地量Hbおよび下地用トナーが決定されると、第一の所定の色以外の色(本実施形態ではイエロー、マゼンタ、およびシアン)それぞれのトナーの、一次転写されるときの総量(厚さ)を示す総付着量Hdを算出する処理を、次のように行う。
付着量処理部104は、色分解画像データ6C1〜6C3に基づいて、色分解画像データ6C1〜6C3それぞれの各画素におけるトナーの理想付着量Haを判別する。色分解画像データ6C1〜6C3それぞれの各画素における、二次転写されずに中間転写ベルト15aに残留するトナーの厚さを、その画素の理想付着量Haに基づいて決定する。以下、画素(x,y)における、残留するトナーの厚さを「残留量Hc(x,y)」と記載する。つまり、付着量処理部104は、残留量Hc(x,y)を、理想付着量Ha(x,y)に基づいて、決定する。
なお、上述の下地量Hbと同様に、残留量Hc(x,y)は、理想付着量Ha(x,y)が少なくなるほど少なくなるように、決定される。より好ましくは、図6(A)〜(C)に例示したいずれかの関係になるように決定される。また、各理想付着量Haのときに残留量Hcをどのくらいにすれば理想付着量Ha分だけのトナーがシートに付着するのかを予め実験によって求めておいてもよい。そして、付着量処理部104は、実験によって得られたデータを参照して、各画素の理想付着量Ha(x,y)の残留量Hc(x,y)を算出することで、残留量Hc(x,y)を決定すればよい。
付着量処理部104は、色分解画像データ6C1〜6C3それぞれの各画素における理想付着量Ha(x,y)に、その理想付着量Ha(x,y)の残留量Hc(x,y)を加えることで、色分解画像データ6C1〜6C3それぞれの各画素における総付着量Hd(x,y)を算出する。すなわち、次の(1)〜(3)式のそれぞれを満たすような総付着量Hd1(x,y)〜Hd3(x,y)それぞれを算出する。
Hd1(x,y)=Ha1(x,y)+Hc1(x,y) … (1)
Hd2(x,y)=Ha2(x,y)+Hc2(x,y) … (2)
Hd3(x,y)=Ha3(x,y)+Hc3(x,y) … (3)
ただし、Hd1(x,y)、Ha1(x,y)、およびHc1(x,y)は、それぞれ、イエローのHd(x,y)、Ha(x,y)、およびHc(x,y)である。Hd2(x,y)、Ha2(x,y)、およびHc2(x,y)は、それぞれ、マゼンタのHd(x,y)、Ha(x,y)、およびHc(x,y)である。Hd3(x,y)、Ha3(x,y)、およびHc3(x,y)は、それぞれ、シアンのHd(x,y)、Ha(x,y)、およびHc(x,y)である。
Hd1(x,y)=Ha1(x,y)+Hc1(x,y) … (1)
Hd2(x,y)=Ha2(x,y)+Hc2(x,y) … (2)
Hd3(x,y)=Ha3(x,y)+Hc3(x,y) … (3)
ただし、Hd1(x,y)、Ha1(x,y)、およびHc1(x,y)は、それぞれ、イエローのHd(x,y)、Ha(x,y)、およびHc(x,y)である。Hd2(x,y)、Ha2(x,y)、およびHc2(x,y)は、それぞれ、マゼンタのHd(x,y)、Ha(x,y)、およびHc(x,y)である。Hd3(x,y)、Ha3(x,y)、およびHc3(x,y)は、それぞれ、シアンのHd(x,y)、Ha(x,y)、およびHc(x,y)である。
ジョブ実行部105は、下地量Hbと、理想付着量Haまたは理想付着量Haから算出した総付着量Hdと、に基づいて、決定された下地用トナーによって画像をシート2に印刷するように、プリントユニット10kなどを次のように制御する。
すなわち、ジョブ実行部105は、各画素(x,y)の、第二の所定の色(本実施形態ではイエロー)のトナーが、その色の総付着量Hd(x,y)(本実施形態では総付着量Hd1(x,y))の厚さで中間転写ベルト15aに形成されるようにかつ下地量Hb(x,y)の厚さで中間転写ベルト15aに形成されるように、プリントユニット10kを制御する。
さらに、ジョブ実行部105は、各画素(x,y)の、第一の所定の色(本実施形態ではブラック)のトナーが、その色の理想付着量Ha(x,y)(本実施形態では理想付着量Ha4(x,y))の厚さで中間転写ベルト15aに形成されるように、プリントユニット10kを制御する。
さらに、ジョブ実行部105は、各画素(x,y)の、第一の所定の色でも第二の所定の色でもない色(本実施形態ではマゼンタおよびシアン)のトナーが、その色の総付着量Hd(x,y)(本実施形態では総付着量Hd2(x,y)、Hd3(x,y))の厚さで中間転写ベルト15aに形成されるように、プリントユニット10kを制御する。
ジョブ実行部105によってプリントユニット10kが制御され、シート2に画像が印刷される。
下地用トナーデータ更新部106は、ジョブ実行部105によって画像が印刷されると、下地用トナーデータ6Dを更新する処理を、次のように行う。
下地用トナーデータ更新部106は、第一の所定の色(本実施形態ではブラック)の画像形成ユニット12よりも中間転写ベルト15aの回転方向における上流側にある画像形成ユニット12のトナー(本実施形態ではイエロー、シアン、およびマゼンタ)のうちの、最も消費量が少ないトナーを判別する。判別したトナーを下地用トナーとして特定する。その理由は、次の通りである。
トナーは、静電潜像に供給されるときに、トナー供給ローラおよび規制ブレードなどの部材に接触することがある。部材に接触することが多くなるほど、トナーの帯電性能は劣化しやすくなる。特に、供給される量が少ないトナーは、そうでないトナーと比べて劣化しやすい。このような劣化したトナー(以下、「劣化トナー」と記載する。)を用いると、画像の品質が低下することがある。
そこで、劣化トナーを強制的に消費(排出)するために、劣化トナーを下地用トナーとして用いるようにするつまり劣化トナーを下地用トナーとして特定する。
なお、下地用トナーとして特定されるトナーは、イエローのトナーであることが望ましい。イエローのトナーは、同じ量のマゼンタおよびシアンと比べて色の濃さが薄いため、万一、下地用トナーつまりイエローのトナーがブラックのトナーとともに二次転写されたときでも、他の色のトナーが二次転写されるときと比べてブラックの品質が低下しにくくなる。そのため、複数のトナーが劣化トナーに該当しかつその中にイエローのトナーが含まれていれば、イエローのトナーが優先して特定されるようにしてもよい。
下地用トナーデータ更新部106は、特定したトナーが下地用トナーとして示されるように下地用トナーデータ6Dを更新する。
図8は画像形成装置1の全体的な処理の流れの例を示すフローチャートである。図9は下地画像処理の流れの例を示すフローチャートである。
次に、画像形成装置1における全体的な処理の流れを、図8、図9のフローチャートを参照しながら説明する。
画像形成装置1は、印刷プログラム10Pに基づいて、図8、図9に示す手順で処理を実行する。
ユーザから印刷を実行する指示が与えられると(図8の#601でYes)、画像形成装置1は、画像データ6Aからイエロー、マゼンタ、シアン、およびブラックそれぞれの色分解画像データ6Cを生成する(#602)。印刷する条件としてカラー印刷が指定されていれば(#603でYes)、下地画像処理を行う(#604)。
下地画像処理において、画像形成装置1は、第一の所定の色の色分解画像データ6Cに基づいて第一の所定の色の理想付着量Haを判別し(図9の#701)、下地量Hbを決定し(#702)、下地用トナーを下地用トナーデータ6Dに基づいて決定する(#703)。
図8に戻り、画像形成装置1は、第一の所定の色の色分解画像データ6C以外の色分解画像データ6Cに基づいて、第一の所定の色以外の色の理想付着量Haをそれぞれ判別し(#605)、それぞれの残留量Hcを決定し(#606)、それぞれの総付着量Hdを算出する(#607)。
画像形成装置1は、下地画像は下地量Hbの厚さで、第一の所定の色のトナー像は理想付着量Haの厚さで、そして第一の所定の色以外の色のトナー像は総付着量Hdの厚さで、中間転写ベルト15aに形成されるようにして、画像を印刷する(#608)。なお、印刷する条件としてカラー印刷が指定されていなければ(#603でNo)、ブラックの色分解画像データ6Cに基づいて従来通りに画像を印刷する。
画像形成装置1は、劣化トナーを特定し、特定した劣化トナーが示されるように下地用トナーデータ6Dを更新する(#609)。サービスが終了するまで(#610でNo)、上述のステップ#601〜609の処理を繰り返す。
本実施形態によると、画像形成装置1の構造を複雑にすることなくまた製造などのコストを高くすることなく、転写ムラの軽減を図ることができる。
〔変形例〕
図10は、第一の所定の色のトナー像の大きさと下地画像の大きさとの関係の例を示す図である。
図10は、第一の所定の色のトナー像の大きさと下地画像の大きさとの関係の例を示す図である。
上述の実施形態では、第一の所定の色のトナー像は、ブラックのトナー像であった。しかし、他の色つまりブラック以外のトナー像であってもよい。
この場合、下地用トナーとして、第一の所定の色のトナーの画像形成ユニット12よりも中間転写ベルト15aの回転方向における上流側にある画像形成ユニット12のトナーを用いればよい。また、上流側に複数の画像形成ユニット12があれば、それら画像形成ユニット12のトナーのうちから劣化トナーに該当するものを判別し、そのトナーを下地用トナーとして用いればよい。
例えば、第一の所定の色のトナー像がシアンのトナー像であれば、イエローまたはマゼンタを下地用トナーとして用いればよい。
上述の実施形態では、第一の所定の色のトナー像は1つだけ(ブラックのトナー像だけ)であった。しかし、第一の所定の色のトナー像は複数あってもよい。
例えば、第一の所定の色のトナー像がブラックのトナー像およびシアンのトナー像であってもよい。この場合、下地画像つまり第二の所定の色のトナー像がイエローのトナー像またはマゼンタのトナー像となる。
上述の実施形態において、付着量処理部104は、第一の所定の色の色分解画像データ6Cの理想付着量Ha(x,y)から下地量Hb(x,y)を減じることで、その色分解画像データ6Cの理想付着量Ha(x,y)を調整してもよい。以下、調整された理想付着量Haを、調整付着量Hfと記載する。例えば、次の(4)式を満たすような調整付着量Hf(x,y)を算出してもよい。
Hf(x,y)=Ha(x,y)−Hb(x,y) … (4)
ただし、調整付着量Hfの厚さつまり理想付着量Haから下地量Hbを減じたときの厚さに基づいて印刷するときの、第一の所定の色の画像における品質が、理想付着量Haそのままの厚さに基づいて印刷するときのその品質と、ほとんど変わらないことを要する。例えば、調整付着量Hfの量は、理想付着量Haの1%以内の量を減じたものになる。
Hf(x,y)=Ha(x,y)−Hb(x,y) … (4)
ただし、調整付着量Hfの厚さつまり理想付着量Haから下地量Hbを減じたときの厚さに基づいて印刷するときの、第一の所定の色の画像における品質が、理想付着量Haそのままの厚さに基づいて印刷するときのその品質と、ほとんど変わらないことを要する。例えば、調整付着量Hfの量は、理想付着量Haの1%以内の量を減じたものになる。
調整付着量Hfを算出する場合、付着量処理部104は、第一の所定の色以外の色のトナーの総付着量Hdを算出しない。
そしてジョブ実行部105は、各画素(x,y)の第二の所定の色のトナーが、その理想付着量Ha(x,y)の厚さで中間転写ベルト15aに形成されるようにまた下地量Hb(x,y)の厚さで中間転写ベルト15aに形成されるように、プリントユニット10kを制御する。
さらに、ジョブ実行部105は、各画素(x,y)の第一の所定の色のトナーが、その調整付着量Hf(x,y)の厚さで中間転写ベルト15aに形成されるように、プリントユニット10kを制御する。
さらに、ジョブ実行部105は、各画素(x,y)の、第一の所定の色でも第二の所定の色でもない色のトナーが、第一の所定の色でも第二の所定の色でもない色の理想付着量Ha(x,y)の厚さで中間転写ベルト15aに形成されるように、プリントユニット10kを制御する。
上述の実施形態では、各色の色分解画像データ6Cには、各色の各画素の理想付着量Haに相当する濃度が示されていた。しかし、二次転写の際に一部のトナーがシートに移動せずに中間転写ベルト15aに残留することに鑑み、各色の各画素の理想付着量Haよりも多い量(以下、「一次転写量Hg」と記載する。)に相当する濃度が予め示されている場合がある。このような場合は、次のように処理が行われる。なお、一次転写量Hgは、総付着量Hdに等しいのが望ましい。
下地画像処理部102は、第一の所定の色の色分解画像データ6Cに基づいて、各画素(x,y)の、第一の所定の色の一次転写量Hgを判別する。二次転写率および各画素(x,y)の一次転写量Hg(x,y)に基づいて、各画素(x,y)の、中間転写ベルト15aに残留するトナーの厚さ(以下、「残留量Hh(x,y)」と記載する。)およびシートに転写されるトナーの厚さ(以下、「転写量Hi(x,y)」と記載する。)を推定する。
ジョブ実行部105は、各画素(x,y)の、第一の所定の色のトナーが、推定された転写量Hi(x,y)の厚さで中間転写ベルト15aに形成されるように、プリントユニット10kを制御する。
さらに、ジョブ実行部105は、各画素(x,y)の、第二の所定の色のトナーが、一次転写量Hg(x,y)の厚さで中間転写ベルト15aに形成されかつ残留量Hh(x,y)の厚さで中間転写ベルト15aに形成されるように、プリントユニット10kを制御する。
さらに、ジョブ実行部105は、各画素(x,y)の、第一の所定の色でも第二の所定の色でもない色それぞれのトナーが、一次転写量Hg(x,y)の厚さで中間転写ベルト15aに形成されるように、プリントユニット10kを制御する。
例えば、第一の所定の色がブラックであり第二の所定の色がイエローである場合は、各画素(x,y)の、シアンのトナーが、シアンの一次転写量Hg(x,y)の厚さで中間転写ベルト15aに形成され、かつ、マゼンタのトナーが、マゼンタの一次転写量Hg(x,y)の厚さで中間転写ベルト15aに形成されるように、プリントユニット10kを制御する。
上述の実施形態において、下地用トナーデータ更新部106は、第一の所定の色のトナー以外の色のトナーのうちのいずれも劣化トナーに該当しなければ、イエローのトナー、または複数の画像形成ユニット12のうちの中間転写ベルト15aの回転方向における最も上流側にある画像形成ユニット12のトナーを、下地用トナーとして特定してもよい。または、下地用トナーを特定することなく従来通り印刷してもよい。
本実施形態において、ハイライトが極めて強い部分の画素つまり理想付着量Haが所定の量(例えばシートに付着させることができる最大の量の半分以下)になる画素については、下地量Hbを決定しないようにしてもよい。ハイライトが極めて強い部分に万一、下地用トナーが二次転写されると、印刷される画像におけるその部分の品質が大きく低下することがある。これを防止するためである。
本実施形態では、下地画像ならびにイエロー、マゼンタ、シアン、およびブラックそれぞれのトナー像の、中間転写ベルト15aに付着させる各画素のトナーの量を、トナーの厚さによって調整した。しかし、トナーを付着させる面積によって調整してもよい。例えば、ある画素におけるイエローの濃度が高いほど、その画素におけるイエローのトナーの付着する面積が大きくなるように、調整してもよい。画素の単位で調整する代わりに、隣り合う複数の画素の塊(集合)の単位で調整してもよい。この場合は、濃度が高いほどトナーのドットの個数が多くなるように調整してもよいし、ドットのサイズが大きくなるように調整してもよい。
すなわち、色が同じである複数の画素を、所定の範囲ごとに集合としてまとめる。集合の中の複数の画素それぞれの位置に対応する中間転写ベルト15aの位置に付着するトナーの面積(以下、「付着面積」と記載する。)を、画像における集合の位置に対応する画像の部分の濃度によって決定する。例えば、画像における色の濃い部分に対応する位置にある集合の付着面積を通常よりも大きくし、色の薄い部分に対応する位置の付着面積を通常よりも小さくする。
または、同じ色の複数の画素を所定の範囲ごとに集合としてまとめる。そして、各集合の中の複数の画素それぞれの位置のうちの中間転写ベルト15aにおけるトナーが付着する位置(以下、「付着位置」と記載する。)の数を、画像における集合の位置に対応する画像の部分の濃度によって決定する。例えば、画像における色の濃い部分に対応する位置にある集合の付着位置の数を平均より多くし、色の薄い部分に対応する位置の付着位置の数を平均より少なくする。
上述の実施形態では、第一の所定の色のトナー像と下地画像とは大きさ(形状)が一致した。しかし、下地画像を、第一の所定の色のトナー像よりも小さくしてもよい。例えば、図10に示すように、下地画像Tifの形状を、第一の所定の色のトナー像Tiuの輪郭の分だけ小さくする。なお、輪郭の太さは例えば1画素または1ドット程度であればよい。
画像の輪郭の部分のトナーは、画像の内側の部分のトナーよりも感光体ドラム12aの表面に形成されやすい(エッジ効果)。そのため、一次転写するときにおいて、輪郭の部分のトナーの付着量が内側の部分のトナーよりも多くなりやすい。また、輪郭の分だけ下地画像を小さくすることで、万一、下地用トナーがブラックのトナーとともに二次転写されたときでも、下地用トナーがブラックのトナーからはみ出しにくくなる。そこで、下地画像を、第一の所定の色のトナー像よりも小さくする。
上述の実施形態では、画像データ6Aの画像は、本実施形態においてはブラックの部分を有するカラー画像であった。しかし、モノクロ画像であってもよい。
この場合、画像を印刷するときに、画像形成ユニット12のうちの、ブラックの画像形成ユニット12すなわち画像形成ユニット124と、少なくとも下地用トナーの画像形成ユニット12と、を稼働させればよい。
その他、画像形成装置1の全体または中間転写ユニット15などの各部の構成、処理の内容、処理の順序、色分解画像データ6Cおよび下地用トナーデータ6Dの構成などは、本発明の趣旨に沿って適宜変更することができる。
1 画像形成装置
2 シート
12 画像形成ユニット(形成手段)
12a 感光体ドラム(第一の感光体ドラム、第二の感光体ドラム)
15a 中間転写ベルト
15b 駆動ローラ(第一のローラ)
15c 従動ローラ(第二のローラ)
102 下地画像処理部(形成手段)
106 下地用トナーデータ更新部(劣化トナー特定手段)
Ha 理想付着量(所定トナーの中間転写ベルトに付着する量)
Hb 下地量(下地用トナーの中間転写ベルトに付着する量)
2 シート
12 画像形成ユニット(形成手段)
12a 感光体ドラム(第一の感光体ドラム、第二の感光体ドラム)
15a 中間転写ベルト
15b 駆動ローラ(第一のローラ)
15c 従動ローラ(第二のローラ)
102 下地画像処理部(形成手段)
106 下地用トナーデータ更新部(劣化トナー特定手段)
Ha 理想付着量(所定トナーの中間転写ベルトに付着する量)
Hb 下地量(下地用トナーの中間転写ベルトに付着する量)
Claims (12)
- 画像をシートに印刷するための複数の色それぞれのトナーの、当該画像のトナー像のそれぞれが、形成される中間転写ベルトと、
前記複数の色のうちの所定の色の前記トナー像である所定トナー像の下地を、当該所定トナー像よりも先に、当該複数の色のうちの当該所定の色以外の色の前記トナーである下地用トナーによって前記中間転写ベルトに形成する、形成手段、
を有することを特徴とする画像形成装置。 - 前記中間転写ベルトは無端状であって、かつ、当該中間転写ベルトを回転させる、前記シートに当該中間転写ベルトを接触させる第一のローラ、および、当該第一のローラとともに当該中間転写ベルトを回転させる第二のローラに架けられ、
前記形成手段は、前記複数の色それぞれの感光体ドラムを有し、
前記複数の色それぞれの前記感光体ドラムのうちの前記所定トナー像を前記中間転写ベルトに形成させるための第一の感光体ドラムは、前記下地を前記中間転写ベルトに形成させるための第二の感光体ドラムよりも、当該中間転写ベルトが前記第二のローラから前記第一のローラに向かって回転する方向における下流側に配置されている、
請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記複数の色それぞれの前記トナーのうちの最も劣化したトナーである劣化トナーを特定する劣化トナー特定手段を有し、
前記形成手段は、前記劣化トナーを前記下地用トナーとして用いて前記下地を形成する、
請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。 - 前記形成手段は、前記下地を、前記下地用トナーの前記中間転写ベルトに付着する量が、前記所定トナー像の前記トナーである所定トナーの当該中間転写ベルトに付着する量が少なくなるほど、少なくなるようにして、形成する、
請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の画像形成装置。 - 前記形成手段は、前記下地を、当該下地の中の各位置の厚さが、前記所定トナー像の中の当該位置の厚さが厚いほど厚くなるように形成する、
請求項4に記載の画像形成装置。 - 前記形成手段は、前記複数の色それぞれの前記トナー像を、当該トナー像の中の各位置の厚さが、前記画像の当該位置におけるそれぞれの色の濃さが濃いほど厚くなるように、形成する、
請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の画像形成装置。 - 前記形成手段は、前記下地を、当該下地の中の各位置に前記下地用トナーが付着される面積が、当該位置に前記所定の色の前記トナーが付着される面積が大きいほど大きくなるように、形成する、
請求項4に記載の画像形成装置。 - 前記形成手段は、前記複数の色それぞれの前記トナー像を、当該トナー像の中の各位置の面積が、前記画像の当該位置におけるそれぞれの色の濃さが濃いほど大きくなるように、形成する、
請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、または請求項7に記載の画像形成装置。 - 前記形成手段は、前記下地を、前記所定トナー像よりも小さくなるように形成する、
請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の画像形成装置。 - 前記所定トナーはブラックのトナーである、
請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の画像形成装置。 - 画像をシートに印刷するための複数の色それぞれのトナーの、当該画像のトナー像のそれぞれを、中間転写ベルトに形成させるトナー像形成方法であって、
前記複数の色のうちの所定の色の前記トナー像である所定トナー像の下地を、当該所定トナー像よりも先に、当該複数の色のうちの当該所定の色以外の色の前記トナーである下地用トナーによって前記中間転写ベルトに形成する、
ことを特徴とする形成方法。 - 画像をシートに印刷するための複数の色それぞれのトナーの、当該画像のトナー像のそれぞれが、形成される中間転写ベルトを有する画像形成装置を制御するためのコンピュータプログラムであって、
前記画像形成装置に、
前記複数の色のうちの所定の色の前記トナー像である所定トナー像の下地を、当該所定トナー像よりも先に、当該複数の色のうちの当該所定の色以外の色の前記トナーである下地用トナーによって前記中間転写ベルトに形成する処理を実行させる、
ことを特徴とするコンピュータプログラム。
Priority Applications (1)
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JP2018242459A JP2020106586A (ja) | 2018-12-26 | 2018-12-26 | 画像形成装置、形成方法およびコンピュータプログラム |
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