JP2020105996A - 圧縮着火式エンジン - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1のエンジンでは、寒冷時に、圧縮空気の温度が不足し、エンジンの始動性が低下することがある。
《問題点2》 圧縮比を上げると、燃費が悪くなる。
始動性を高めるため、圧縮比を上げると、エンジン始動後のポンピングロスが大きく、燃費が悪くなる。
図1(A)に例示する吸気弁(1)を開閉する動弁装置(2)と、吸気弁(1)の開閉時期を調節する開閉時期調節装置(3)を備え、開閉時期調節装置(3)で、図1(A)(B)に例示するように、エンジン始動時の吸気弁(1)の開閉時期が、エンジン始動後よりも進角するように構成されている、ことを特徴とする圧縮着火式エンジン。
この発明では、図1(A)(B)に例示するように、エンジン始動時は、吸気弁(1)の開閉時期が進角するため、図1(C)に例示する吸気弁の早開きで、図1(D)に例示するように、排気行程終期に高温の排気(4)が吸気ポート(5)に押し込まれ、排気(4)の混入で比較的高温になった吸気ポート(5)の空気が吸気行程で燃焼室(6)に吸入される。
しかも、エンジン始動時は、図1(C)に例示する進角による吸気弁の早閉じで、圧縮行程の圧縮開始時期が早まり、実圧縮比が高くなる。
これらの理由により、圧縮行程での圧縮空気の温度が上昇し、エンジンの始動性が高くなる。
《効果2》 燃費が良くなる。
この発明では、エンジン始動後は、図1(C)に例示する遅角による吸気弁の遅閉じで、圧縮行程の圧縮開始時期が遅くなり、実圧縮比の低下で、圧縮行程でのピストンのポンピングロスが小さくなり、燃費が良くなる。
なお、エンジン始動時は、図1(C)に例示する進角による吸気弁の早閉じで、実圧縮比が高くなり、圧縮行程でのピストンのポンピングロスが大きくなるが、エンジン始動時間は、エンジン始動後の運転時間に比べて短いため、燃費を大きく悪化させる要因にはならない。
《効果3》 エンジン始動後は黒煙の発生が抑制される。
この発明では、エンジン始動後は、図1(B)に例示する遅角による吸気弁の遅開きで、図1(D)に例示する排気行程終期に吸気ポート(5)に押し込まれる排気(4)が減少し、或いは無くなり、吸気行程で酸素濃度の高い吸気ポート(5)の空気が燃焼室(6)に吸入され、不完全燃焼が抑制され、黒煙の発生が抑制される。
《効果4》 エンジン始動後は高出力が得られる。
この発明では、エンジン始動後は、前記のように不完全燃焼が抑制され、高負荷に対応できる高出力が得られる。
なお、エンジン始動時は、前記したように、図1(D)に例示する排気(4)の混入した吸気ポート(5)の空気が吸気行程で燃焼室(6)に吸入され、出力低下のおそれがあるが、エンジン始動は無負荷で行われるため、始動性に支障は生じない。
更に、このエンジンは、図2に示す動弁装置(2)と、図3に示す燃料噴射装置(20)と、図2及び図3に示すタイミングギヤトレイン(21)を備えている。
この動弁装置(2)は、動弁カム軸(9)に吸気カム(8)と交互に配置された排気カム(22)を備え、排気カム(22)に載ったタペット(22a)と、このタペット(22a)に載ったプッシュロッド(22b)と、ロッカアーム(図示せず)を備え、図1(D)に示す排気弁(14)も弁バネ(図示せず)を備え、排気弁(14)も吸気弁(1)と同じ原理で開閉される。なお、図1(D)中の符号(13)は排気ポートである。
図2に示すように、前側から見て、クランクギヤ(27a)は時計廻り、アイドルギヤ(28)は反時計廻り、動弁カム軸入力ギヤ(9a)と燃料噴射カム軸入力ギヤ(23a)は時計廻り、サイドPTO入力ギヤ(29)は反時計廻りに回転する。
このエンジンは、図1(A)に示す吸気弁(1)を開閉する動弁装置(2)と、吸気弁(1)の開閉時期を調節する開閉時期調節装置(3)を備え、開閉時期調節装置(3)で、図1(A)(B)に示すように、エンジン始動時の吸気弁(1)の開閉時期が、エンジン始動後よりも進角するように構成されている。
この実施形態では、エンジン始動時とエンジン始動後を区分する所定回転数(N)は、エンジンの自立回転成功の指標となる完爆回転数とされ、800rpmとされている。
このエンジンでは、図1(A)(B)に示すように、エンジン始動時は、吸気弁(1)の開閉時期が進角するため、図1(C)に示す吸気弁の早開きで、図1(D)に示すように、排気行程終期に高温の排気(4)が吸気ポート(5)に押し込まれ、排気(4)の混入で比較的高温になった吸気ポート(5)の空気が吸気行程で燃焼室(6)に吸入される。
しかも、エンジン始動時は、図1(C)に示す進角による吸気弁の早閉じで、圧縮行程の圧縮開始時期が早まり、実圧縮比が高くなる。
これらの理由により、圧縮行程での圧縮空気の温度が上昇し、エンジンの始動性が高くなる。
なお、エンジン始動時は、図1(C)に示す進角による吸気弁の早閉じで、実圧縮比が高くなり、圧縮行程でのピストンのポンピングロスが大きくなるが、エンジン始動時間は、エンジン始動後の運転時間に比べて短いため、燃費を大きく増加させる要因にはならない。
なお、エンジン始動時は、前記したように、図1(D)に示す排気(4)の混入した吸気ポート(5)の空気が吸気行程で燃焼室(6)に吸入され、出力低下のおそれがあるが、エンジン始動は無負荷で行われるため、始動性に支障は生じない。
エンジン回転時には、駆動側ギヤ(10)と動弁カム軸入力ギヤ(9a)の噛み合いで、駆動側ギヤ(10)から動弁カム軸入力ギヤ(9a)に発生する遅角スライド側の推力(10a)と、付勢力(11a)の不釣合い力で、動弁カム軸(9)と一体で動弁カム軸入力ギヤ(9a)がスライドするように構成されている。
付勢手段(11)は皿バネである。
進角スライド側は前方側、遅角スライド側は後方側である。
駆動側ギヤ(10)から動弁カム軸入力ギヤ(9a)に発生する遅角スライド側の推力(10a)は、動弁装置(2)の抵抗を受けている動弁カム軸入力ギヤ(9a)を駆動側ギヤ(10)で駆動する際に、噛み合った駆動側ギヤ(10)と動弁カム軸入力ギヤ(9a)の斜歯の傾斜によって発生する。
エンジン回転数が高回転寄りのエンジン始動後には、駆動側ギヤ(10)に対する遅角スライド側寄りの動弁カム軸入力ギヤ(9a)の噛み合いによる吸気カム(8)の位相で、吸気弁(1)の開閉時期が遅角寄りになるように構成されている。
エンジン始動後に吸気弁(1)の開閉時期が進角寄りになるのは、エンジン回転数が高回転寄りで、推力(10a)が大きく、動弁カム軸入力ギヤ(9a)が遅角スライド側寄りに後退し、駆動側ギヤ(10)の斜歯に沿って動弁カム軸入力ギヤ(9a)の斜歯が滑ることで動弁カム軸入力ギヤ(9a)に遅角回転方向のずれ(9b)が生じ、吸気カム(8)が遅角寄りの位相になるからである。
エンジン始動時は、エンジン始動時は、図1(F)に示す進角スライド側寄りに位置する突起(8c)へのタペット(8d)の乗り上げで、図1(D)に示す圧縮行程終期の吸気弁(1)の開度が増大し、エンジン始動後は、図1(F)に示す遅角スライド側寄りに位置する突起(8c)にタペット(8d)が乗り上げず、前記吸気弁(1)の開度が増大しないように構成されている。
このエンジンでは、エンジン始動時は、吸気弁(1)の開閉時期の進角と共に、図1(D)に示す排気行程終期の吸気弁(1)の開度が増大するため、排気行程終期に吸気ポート(5)に押し込まれる排気(4)の量が増加し、多くの排気(4)の混入で高温になった吸気ポート(5)の空気が吸気行程で燃焼室(6)に吸入され、エンジンの始動性が高まる。
また、このエンジンでは、エンジン始動後は、前記のように不完全燃焼が抑制されるため、高負荷に対応できる高出力が得られる。
このため、エンジン始動時の燃料噴射開始時期が、エンジン始動後よりも進角し、始動性が高くなる。
Claims (3)
- 吸気弁(1)を開閉する動弁装置(2)と、吸気弁(1)の開閉時期を調節する開閉時期調節装置(3)を備え、開閉時期調節装置(3)で、エンジン始動時の吸気弁(1)の開閉時期が、エンジン始動後よりも進角するように構成されている、ことを特徴とする圧縮着火式エンジン。
- 請求項1に記載された圧縮着火式エンジンにおいて、
開閉時期調節装置(3)は、斜歯の駆動側ギヤ(10)と、斜歯の従動側ギヤとなる動弁カム軸入力ギヤ(9a)と、軸長方向両端の一方側を進角スライド側、他方側を遅角スライド側として、両側にスライド可能な動弁カム軸(9)と、動弁カム軸(9)に進角スライド側の付勢力(11a)を付与する付勢手段(11)を備え、動弁カム軸(9)は吸気カム(8)を備え、
エンジン回転時には、駆動側ギヤ(10)と動弁カム軸入力ギヤ(9a)の噛み合いで、駆動側ギヤ(10)から動弁カム軸入力ギヤ(9a)に発生する遅角スライド側の推力(10a)と、付勢力(11a)の不釣合い力で、動弁カム軸(9)と一体で動弁カム軸入力ギヤ(9a)がスライドするように構成され、
エンジン回転数が低回転寄りのエンジン始動時には、駆動側ギヤ(10)に対する進角スライド側寄りの動弁カム軸入力ギヤ(9a)の噛み合いによる吸気カム(8)の位相で、吸気弁(1)の開閉時期が進角寄りになり、
エンジン回転数が高回転寄りのエンジン始動後には、駆動側ギヤ(10)に対する遅角スライド側寄りの動弁カム軸入力ギヤ(9a)の噛み合いによる吸気カム(8)の位相で、吸気弁(1)の開閉時期が遅角寄りになるように構成されている、ことを特徴とする圧縮着火式エンジン。 - 請求項2に記載された圧縮着火式エンジンにおいて、
吸気カム(8)は、カム面(8a)の遅角スライド側寄りの領域(8b)に突起(8c)を備え、
エンジン始動時は、進角スライド側寄りに位置する突起(8c)へのタペット(8d)の乗り上げで、圧縮行程終期の吸気弁(1)の開度が増大し、エンジン始動後は、遅角スライド側寄りに位置する突起(8c)にタペット(8d)が乗り上げず、前記吸気弁(1)の開度が増大しないように構成されている、ことを特徴とする圧縮着火式エンジン。
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-
2018
- 2018-12-28 JP JP2018246772A patent/JP7007255B2/ja active Active
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