JP2020105930A - オイルパン - Google Patents

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JP2020105930A JP2018242683A JP2018242683A JP2020105930A JP 2020105930 A JP2020105930 A JP 2020105930A JP 2018242683 A JP2018242683 A JP 2018242683A JP 2018242683 A JP2018242683 A JP 2018242683A JP 2020105930 A JP2020105930 A JP 2020105930A
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俊雅 加地
Toshimasa Kaji
俊雅 加地
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Abstract

【課題】オイルパンの外形を大きくすることなく、オイルパンにリブ及び座部を設ける。【解決手段】潤滑油の貯留空間Kを区画する底壁部22の一部は、貯留空間K側へと窪むように湾曲した湾曲壁部50になっている。湾曲壁部50の外面からは、板状のリブ30が立ち上がっている。リブ30の延設方向両端は、湾曲壁部50によって構成される窪みの開口縁50aに接続されている。リブ30には、他の物品を取り付けるための取付具が固定される座部32が設けられている。【選択図】図2

Description

この発明は、オイルパンに関する。
特許文献1には、内燃機関の潤滑油を貯留するオイルパンが開示されている。オイルパンは、有底箱形状になっている。オイルパンの内面においては、凹部が複数窪んでいる。複数の凹部の内壁面は、曲面状になっている。
特開2011−106381号公報
特許文献1のようなオイルパンにおいて、壁部の振動を抑制するために、リブを設けたり、遮音カバーを取り付けたりすることがある。ここで、オイルパンに、リブや、遮音カバー等の他の物品を取り付けるための座部を設けると、オイルパンの外形が大きくなる懸念がある。
上記課題を解決するためのオイルパンは、内燃機関の潤滑油を貯留する有底箱形状のオイルパンであって、前記潤滑油の貯留空間を区画する外壁部の一部は、前記貯留空間側へと窪むように湾曲した湾曲壁部になっており、前記湾曲壁部の外面からは、板状のリブが立ち上がっており、前記リブの延設方向両端は、前記湾曲壁部によって構成される窪みの開口縁に接続されており、前記リブには、他の物品を取り付けるための取付具が固定される座部が設けられている。
上記構成では、湾曲壁部によって構成される窪みにリブを設けていることから、リブの存在によってオイルパンの外形が大きくなることは抑制できる。また、上記窪みに設けたリブの一部として座部を設けていることから、座部の存在によってオイルパンの外形が大きくなることも抑制できる。
オイルパンを短手方向から視た断面図(図3のA−A位置での断面図)。 オイルパンを長手方向から視た断面図(図3のB−B位置での断面図)。 オイルパンを裏側から視た平面図。
以下、オイルパンの一実施形態を、図面を参照して説明する。
図1に示すように、オイルパン10は、有底箱形状の第1ケース20と、第1ケース20よりも体格の小さい有底箱形状の第2ケース12とによって構成されている。第1ケース20は、上側に開放されている。第1ケース20の底壁部22は、上側からの平面視で略長方形状になっている。なお、以下の記載では、底壁部22の長手方向を、単に長手方向と記し、底壁部22の短手方向を、単に短手方向と記す。底壁部22における長手方向一方側の略半分は、長手方向他方側ほど下側に位置するように傾斜した傾斜部22aになっている。底壁部22における長手方向他方側の略半分は、当該長手方向に沿って延びた水平部22bになっている。また、底壁部22の水平部22bには、当該底壁部22の厚み方向に開口部Pが貫通している。また、水平部22bにおける開口部Pの周辺には、複数のボルト穴が下側から窪んでいる。
図1及び図2に示すように、底壁部22の外縁からは、側壁部24が立ち上がっている。側壁部24は、底壁部22の外縁の全域に亘っている。側壁部24の立ち上がり方向の先端からは、フランジ部26が外側へ張り出している。フランジ部26は、側壁部24の全域に亘っている。
図3に示すように、フランジ部26においては、当該フランジ部26の厚み方向に貫通孔26Hが貫通している。貫通孔26Hは、間隔をおいて複数設けられている。貫通孔26Hには、第1ケース20をクランクケース(シリンダブロック)に取り付けるためのボルトが挿通される。
図1に示すように、底壁部22の水平部22bには、第2ケース12が固定されている。第2ケース12は上側に開放されている。第2ケース12の上面の開口縁は、第1ケース20における底壁部22の開口部Pの開口縁に沿っている。第2ケース12の上面の開口縁からは、その全周に亘って、フランジ部12aが外側へ張り出している。図示は省略するが、フランジ部12aには、当該フランジ部12aの厚み方向にボルト孔が貫通している。
図3に示すように、フランジ部12aのボルト孔には下側からボルトBが挿通されている。ボルトBは第1ケース20における底壁部22のボルト穴に固定されている。この結果として、第2ケース12が第1ケース20に固定され、両者が全体として有底箱形状のオイルパン10を構成している。そして、第1ケース20における底壁部22の内面、側壁部24の内面、及び第2ケース12におけるフランジ部12aを除いた壁部の内面は、内燃機関の潤滑油を貯留する貯留空間Kを区画している。これらの壁部は、貯留空間Kを区画する外壁部を構成している。
図2に示すように、第1ケース20の底壁部22における傾斜部22aの内面からは、板状の補強部27が突出している。図3に示すように、補強部27は長手方向に延設されている。補強部27は、長手方向に関して、底壁部22における傾斜部22aの略全域に亘っている。補強部27は、短手方向に4つ並んでいる。
図2に示すように、底壁部22における傾斜部22aの一部は、貯留空間K側へと窪むように湾曲した湾曲壁部50になっている。すなわち、湾曲壁部50の内面(貯留空間K側の面)及び外面(オイルパン10の外部側の面)の双方は曲面になっている。図3に示すように、この実施形態では、湾曲壁部50によって構成される窪みの開口縁50aは、丸みを帯びた三角形状(ルーローの三角形状)になっている。湾曲壁部50は、傾斜部22aの中央域を含んだ範囲に延在している。また、湾曲壁部50は、4つの補強部のうちの内側の2つを短手方向に跨ぐ範囲に亘って延在している。つまり、図2に示すように、湾曲壁部50の内面からは、2つの補強部27が突出している。
湾曲壁部50の外面からは、全体として板状のリブ30が立ち上がっている。図3に示すように、リブ30は、短手方向に沿って延設されている。リブ30の延設方向の両端は、湾曲壁部50によって構成される窪みの開口縁50aに接続されている。すなわち、リブ30は、短手方向において、湾曲壁部50の全域に亘って延びている。リブ30の立ち上がり方向からの平面視で、リブ30は2つの補強部27と交差している。図2に示すように、リブ30の立ち上がり方向の先端位置は、リブ30の延設方向の全域に亘って略一定になっている。湾曲壁部50によって構成される窪みの開口縁50aの全域を接続する仮想的な平面を開口平面としたとき、リブ30の立ち上がり方向の先端は、開口平面と略同位置に位置している。すなわち、リブ30における立ち上がり方向の基端から先端までの全体は、湾曲壁部50によって構成される窪みの内部に位置している。
図3に示すように、リブ30におけるその延設方向の途中の部位は、他の部位よりも厚み方向に膨らんだ座部32となっている。座部32は、全体としては円柱状になっている。すなわち、座部32は、リブ30の立ち上がり方向からの平面視で円形状となるように、リブにおける他の部位よりも厚み方向外側へ膨らんでいる。図2に示すように、座部32においては、リブ30の立ち上がり方向の端面から、リブの立ち上がり方向とは反対側に向かって取付穴32Hが窪んでいる。この結果として、図3に示すように、座部32は、リブ30の立ち上がり方向からの平面視で円環状になっている。取付穴32Hには、オイルパン10に対して他の物品を取り付けるためのボルトが固定される。この実施形態では、他の物品は遮音カバーである。
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
オイルパン10が内燃機関に取り付けられた状態では、内燃機関で生じる振動がオイルパン10にまで及ぶ。この結果としてオイルパン10の壁部が振動すると、そのときの振動音が内燃機関の騒音となる。
上記構成では、底壁部22の一部が、湾曲状の湾曲壁部50となっている。ここで、湾曲した壁部は、平板状の壁部に比べて剛性が高いため振動し難い。このような剛性の高い壁部が底壁部22の一部として設けられている上記構成では、湾曲壁部50の存在によって、内燃機関の振動が底壁部22全体へと伝わってしまうことを抑制できる。しかも、上記構成では、傾斜部22aの中央域という、仮に湾曲壁部50が存在していなければ本来は振動の腹になる部分を含んだ領域に湾曲壁部50を設けている。したがって、最も振動しやすい部分での振動が湾曲壁部50によって抑制されるため、底壁部22全体としての振動を非常に効果的に抑制することができる。
さらに、上記構成では、湾曲壁部50によって構成される窪みにリブ30が設けられている。このリブ30は、湾曲壁部50の開口縁50a間を短手方向に跨ぐように延設されている。仮にリブ30を湾曲壁部50の一個所にのみ局所的に設ける場合に比較すると、上記のようにリブ30を比較的に広域的に延設した場合には、湾曲壁部50における比較的に広域的な範囲の剛性が強化される。
また、上記構成では、湾曲壁部50の内面から補強部27が突出している。補強部27は、長手方向に延設されている。つまり、補強部27は、リブ30と直交する方向に延びている。したがって、湾曲壁部50は、長手方向に関しても短手方向に関しても、剛性が強化されている。しかも、リブ30の立ち上がり方向からの平面視で、リブ30と補強部27は互いに交差している。リブ30と補強部27とが互いに交差している箇所においては、リブ30と補強部27との双方によって湾曲壁部50が補強されることから、湾曲壁部50の剛性は非常に強くなる。そして、湾曲壁部50の剛性が強化されることにより、底壁部22の振動は効果的に抑制される。
ここで、仮に、底壁部22における湾曲壁部50から外れた部位にリブ30を設けたとする。この場合、リブ30は、オイルパン10の外形を大きくするように底壁部22から外側へ張り出す格好となり、他の部品と干渉する等の問題が生じ得る。この点、上記構成では、湾曲壁部50が構成する窪みの内部にリブ30を設けている。そのため、湾曲壁部50は底壁部22の輪郭からはみ出さない。したがって、リブ30を設けることによってオイルパン10の外形が大きくなることはない。
また、仮に、座部32を、リブ30とは別に設けたとする。この場合、リブ30の設置スペースとは別に、座部32専用の設置スペースが必要となる。また、座部32をリブ30とは別部材とした分、質量がかさむおそれもある。この点、上記構成では、リブ30の一部に座部32を設けていることから、スペースを節約できるとともに、質量増加の懸念もない。そして、上記構成では、湾曲壁部50が構成する窪みの内部にリブ30を設けていることから、座部32も湾曲壁部50の窪みの内部に位置している。そのため、座部32を設けることによって、オイルパン10の外形が大きくなることはない。
なお、本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・座部32の形状は、上記実施形態の例に限定されない。座部32は、例えば全体として直方体状であってもよい。座部32は、リブ30における他の部位よりも厚み方向の外側に膨らんでいなくてもよい。
・オイルパン10に対して他の物品を取り付けるための取付具は、ボルトに限定されない。取付具は、例えば、一般に車両の各種部位の結合に用いられているクリップでもよい。取付具を変更する場合、取付具を固定できるように、座部32の構成を変更すればよい。
・座部32を利用してオイルパン10に取り付けられる他の物品は、遮音カバーに限定されない。他の物品は、例えば、オイルパン10への衝撃を吸収する衝撃緩衝カバーでもよい。
・リブ30の立ち上がり方向の先端位置は、上記実施形態の例に限定されない。つまり、リブ30の立ち上がり方向の先端が、湾曲壁部50によって構成される窪みの開口縁50a間を繋いだ開口平面よりも、窪みの内部側に位置していてもよいし、窪みの外部側に位置していてもよい。後者の場合には、リブ30における立ち上がり方向の先端側の一部が、湾曲壁部50によって構成される窪みの外側へ飛び足すことになる。この場合でも、相応の立ち上がり寸法を有するリブを底壁部22における湾曲壁部50以外の部位に設ける場合に比べれば、オイルパン10の外形の拡大を抑制できる。
・リブ30の立ち上がり方向の先端位置は、リブ30の延設方向において変化していてもよい。
・リブ30の延設方向は、上記実施形態の例に限定されない。リブ30の延設方向は、長手方向でもよい。
・リブ30の延設方向は、途中で変わってもよい。例えば、リブ30における延設方向が、短手方向から長手方向へと途中で変わってもよい。この場合でも、リブ30における延設方向の両端が、湾曲壁部50によって構成される窪みの開口縁50aに接続されていればよい。
・リブ30を複数設けてもよい。この場合でも、複数のリブ30のそれぞれが、湾曲壁部50の外面から立ち上がっていればよい。リブ30を複数設ける場合、それぞれの延設方向は同一であっても互いに異なっていてもよい。リブ30を複数ける場合、それらが途中で交差していてもよい。
・湾曲壁部50によって構成される窪みの開口縁50aの形状は、上記実施形態の例に限定されない。開口縁50aの形状は、例えば、円形でもよい。開口縁50aの一部に応力が集中してしまうことを避ける上では、開口縁50aは角部がない形状であることが好ましい。
・湾曲壁部50を設ける位置は、上記実施形態の例に限定されない。湾曲壁部50は、4つの補強部27のうちの内側の2つの間に設けてもよい。つまり、湾曲壁部50は、補強部27を短手方向に跨がなくてもよい。また、湾曲壁部50は、傾斜部22aの中央域から外れた位置に設けてもよい。
・湾曲壁部50を複数設けてもよい。この場合でも、複数の湾曲壁部50は、貯留空間K側へと窪むように湾曲していればよい。
・湾曲壁部50を設ける壁部は、底壁部22に限定されない。湾曲壁部50は、潤滑油を貯留する貯留空間Kを区画する外壁部に設けられていればよい。湾曲壁部50は、例えば、側壁部24に設けてもよい。湾曲壁部50を第2ケース12の壁部に設けてもよい。上記変更例のように、湾曲壁部50を複数設ける場合、異なる外壁部(例えば、底壁部22と側壁部24)に湾曲壁部50を設けてもよい。
・補強部27の構成は、上記実施形態に限定されない。つまり、補強部27の数、延設長さ、延設方向等は適宜変更してよい。
・補強部27を廃止してもよい。
・座部32とは別に、オイルパン10に他の物品を取り付けるためのボス等の取り付け構造を、底壁部22や側壁部24の外面に設けてもよい。こうした取り付け構造を、底壁部22の外面における補強部27の裏側となる位置に設けてもよい。そして、座部32及びこれらの取り付け構造を利用して、他の物品をオイルパン10に取り付けてもよい。
・オイルパン10の全体形状は変更可能である。例えば、第1ケース20に関して、底壁部22における水平部22bの開口部Pをなくしてもよい。そして、第1ケース20のみによってオイルパン10を構成してもよい。つまり、オイルパン10は有底箱形状になっていればよい。
10…オイルパン、20…第1ケース、22…底壁部、24…側壁部、30…リブ、32…座部、50…湾曲壁部、50a…開口縁、K…貯留空間。

Claims (1)

  1. 内燃機関の潤滑油を貯留する有底箱形状のオイルパンであって、
    前記潤滑油の貯留空間を区画する外壁部の一部は、前記貯留空間側へと窪むように湾曲した湾曲壁部になっており、
    前記湾曲壁部の外面からは、板状のリブが立ち上がっており、
    前記リブの延設方向両端は、前記湾曲壁部によって構成される窪みの開口縁に接続されており、
    前記リブには、他の物品を取り付けるための取付具が固定される座部が設けられている
    オイルパン。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6998407B2 (ja) 2020-01-07 2022-01-18 本田技研工業株式会社 オイルパン

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