JP2020105095A - 口腔用組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、メントールを含む口腔用組成物において、メントールの刺激を低減しつつ分離を抑制できる製剤安定性を得る製剤化技術を提供することである。【解決手段】(A)モノテルペンと、(B)油脂と、(C)ジェミニ型界面活性剤とを含む、口腔用組成物は、メントールによる刺激低減と液体分離抑制とを総合的に解決することができる。好ましくは、(B)成分の含有量が3〜65重量%であり、(C)成分がジ脂肪酸アシルグルタミン酸リジン及び/又はその塩である。【選択図】なし

Description

本発明は、メントールを含有し、刺激が緩和され且つ製剤安定性に優れた口腔用組成物に関する。
歯磨剤、洗口剤等の口腔用組成物には、清涼感の付与の目的でメントール等のモノテルペンがよく用いられる。一方で、メントール等のモノテルペンは、清涼感だけではなく刺激感も生じさせることがあり、特に、清涼感増強の目的で増量した場合や、刺激感に敏感なユーザ、例えば子供、女性、ドライマウスや病気等で口腔粘膜や舌に炎症を有する人に用いられる場合に、痛みを伴うほどの刺激を生じさせることがある。
メントール等によって生じる刺激を減弱させるには、メントール等の配合量を低減することで実現することが可能である。しかしながら、たとえ刺激に弱いユーザであっても、口腔用組成物の適用時の清涼感付与の要求は依然として高い。
そこで、メントール等による清涼感は残しつつ、刺激を抑えるための処方が検討されている。例えば、特許文献1では、メントール等の清涼化成分の刺激に対して、カフェイン又はその塩を刺激改善剤として配合する技術が開示されている。特許文献2では、カチオン性殺菌剤とメントールとを含む口腔用組成物において、それら成分に由来する苦みをクロロブタノールによって改善したことが開示されている。特許文献3では、エタノールの配合量が多い(15〜40重量%)液体口腔用組成物におけるl−メントールの刺激を、キシリトールによって改善したことが開示されている。
特開2001−302518号公報 特開2012−77032号公報 特開2000−178152号公報
これまでのメントールによる刺激を抑えるための製剤技術では処方に制約があるため、近年の多様化する口腔用組成物の処方に対応できないケースがある。そこで、口腔用組成物において、メントールによる刺激を抑えるための新たな製剤技術の開発が望まれている。
本発明者は、口腔用組成物におけるメントールによる刺激が、油脂を配合することで低減されることを見出した。しかしながら一方で、油脂を用いる処方では、低温条件及び高温条件に繰り返し晒されることによって液体分離が起こるという新たな課題に直面した。そして、この液体分離は、通常の界面活性剤を配合しても解消されないほどに深刻であった。すなわち、メントールを含む口腔用組成物には、油脂を加えてメントールの刺激を低減したとしても製剤安定性が極めて悪くなるという特有の課題が存在することが明らかになった。
そこで本発明の目的は、メントールを含む口腔用組成物において、メントールの刺激を低減しつつ、液体分離を抑制できる製剤安定性を得る製剤化技術を提供することである。
本発明者は鋭意検討を行ったところ、メントールを含む口腔用組成物において、油脂とともにジェミニ型界面活性剤を配合することで、メントールによる刺激低減と液体分離抑制とを総合的に解決できることを見出した。本発明は、これらの知見に基づいて更に検討を重ねることにより完成したものである。
即ち、本発明は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
項1. (A)モノテルペンと、(B)油脂と、(C)ジェミニ型界面活性剤とを含む、口腔用組成物。
項2. 前記(B)成分の含有量が3〜65重量%である、項1に記載の口腔用組成物。
項3. 前記(B)成分が極性油である、項1又は2に記載の口腔用組成物。
項4. 前記(C)成分が、2分子のアミノ酸系界面活性剤がスペーサを介して共有結合した構造を有する、項1〜3のいずれかに記載の口腔用組成物。
項5. 前記(C)成分が、ジ脂肪酸アシルグルタミン酸リジン及び/又はその塩である、項4に記載の口腔用組成物。
項6. 前記(C)成分の含有量が0.02〜3重量%である、項1〜5のいずれかに記載の口腔用組成物。
本発明の口腔用組成物によれば、メントールを含む口腔用組成物において、メントールによる刺激を低減しながら液体分離も抑制することができるため、良好な使用感が得られると共に、低温条件及び高温条件に繰り返し晒される保存条件下でも良好な製剤安定性が得られる。
1.口腔用組成物
本発明の口腔用組成物は、(A)モノテルペン(以下、(A)成分と表記することがある)と、(B)油脂(以下、(B)成分と表記することがある)と、(C)ジェミニ型界面活性剤(以下、(C)成分と表記することがある)とを含有することを特徴とする。以下、本発明の口腔用組成物について詳述する。
(A)モノテルペン
本発明の口腔用組成物は、(A)成分としてモノテルペンを含む。(A)成分として使用されるモノテルペンとは、分子内にイソプレン単位が2個含まれる構造を有し、清涼化作用等を有する公知の成分である。(A)成分として使用されるモノテルペンの種類については、薬学的に許容されることを限度として特に制限されないが、例えば、メントール、チモール、ゲラニオール、リナロール、ボルネオール、シネオール、テルピネオール等のアルコール系モノテルペン;シトラール、シトロネラール、ペリルアルデヒド、サフラナール等のアルデヒド系モノテルペン;カンフル、メントン、カルボメントン、ヨノン等のケトン系モノテルペン等が挙げられる。これらのモノテルペンは、光学異性体が存在する場合には、d体、l体、dl体のいずれであってもよい。これらのモノテルペンは、1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
また、本発明では、モノテルペンとして、モノテルペンを含む精油の状態で使用してもよい。モノテルペンを含む精油は、公知のものから適宜選択して使用することができるが、例えば、メントールを含む精油としては、ハッカ油、ペパーミント油、スペアミント油等が挙げられる。なお、本明細書におけるモノテルペンの含有量や比率に関する記載は、モノテルペンを含む精油を使用する場合は、当該精油に含まれるモノテルペン量に換算した値である。
これらのモノテルペンの中でも、好ましくはアルコール系モノテルペン、更に好ましくはメントール、特に好ましくはl−メントールが挙げられる。
本発明の口腔用組成物における(A)成分の含有量としては、特に限定されず、付与すべき清涼感等に応じて適宜設定すればよい。本発明の口腔用組成物は、(A)成分による刺激感が低減されているため、(A)成分自体の配合量は、本来的に刺激感を生じさせるような量であってもよい。本発明の口腔用組成物中の(A)成分の具体的な含有量としては、例えば、(A)成分の総量で0.1〜3重量%、好ましくは0.2〜2重量%が挙げられる。
(B)油脂
本発明の口腔用組成物は、(B)成分として油脂を含む。(B)成分を配合することで、(A)成分による刺激感を低減することができる。(B)成分として使用される油脂としては、極性油及び無極性油を問わない。
極性油とは、IOB(無機性/有機性のバランス)が0.05以上、より具体的には0.05〜1.1の範囲にある油脂を意味する。極性油としては、薬学的に許容されることを限度として特に制限されないが、例えば、植物油、動物油、脂肪酸アルキルエステル、脂肪酸等が挙げられる。なお、極性油はそれ自体25℃で固体の性状を有する固形油であってもよいが、固形油の場合、加熱融解させた状態及び/又は25℃で液体の性状を有する液状油に溶解させた状態で用いる。
植物油としては、具体的には、ヤシ油、オリーブ油、こめ油(コメヌカ油)、小麦胚芽油、サフラワー油、大豆油、つばき油、とうもろこし油、なたね油、ごま油、アーモンド油、マカデミアナッツ油、ローズヒップ油、ひまし油、ひまわり油、綿実油、落花生油、ホホバ油、硬化油、アボガド油、ウイキョウ油、チョウジ油、ユーカリ油、レモン油、オレンジ油、オレンジラフィー油、アニス油、イチゴ種子油、メドウフォーム油、植物性スクワラン、シアバター、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、コメヌカロウ、木ロウ等が挙げられる。これらの植物油は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの植物油の中でも、植物油配合量に対する(A)成分による刺激感の低減効果をより効率的に得る観点から、好ましくはヤシ油、オリーブ油、こめ油(コメヌカ油)が挙げられ、より好ましくはこめ油(コメヌカ油)が挙げられる。
動物油としては、具体的には、ラード、魚油、蜜蝋等が挙げられる。これらの動物油は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
脂肪酸アルキルエステルとしては、脂肪酸とアルコールとのエステルであればよい。(A)成分による刺激感の低減効果をより良好に得る観点から、好ましくは脂肪酸と多価アルコールとのエステルが挙げられる。脂肪酸アルキルエステルを形成する前記脂肪酸としては、例えば、炭素数4〜30、好ましくは炭素数5〜15、より好ましくは炭素数6〜10の脂肪酸が挙げられ、脂肪酸アルキルエステルを形成するアルコールとしては、例えば、炭素数2〜34、好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数2〜10、更に好ましくは炭素数2〜5のアルコールが挙げられる。
より具体的な脂肪酸アルキルエステルとしては、トリイソパルミチン酸グリセリル、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、トリイソオクタン酸グリセリル、ミリスチン酸オクチルドデシル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、ジペンタエリトリット脂肪酸エステル、ヒドロキシステアリン酸コレステリルアジピン酸イソプロピル、アジピン酸イソブチル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸イソプロピル、セバシン酸ジイソプロピル、エチルヘキサン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ミリスチル、パルチミン酸イソプロピル、パルチミン酸セチル、オレイン酸エチル、ステアリン酸バチル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、リノール酸イソプロピル、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル、オクタン酸セチル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、12−ヒドロキシステアリル酸コレステリル、ジ2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジ2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリット、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、セチル2−エチルヘキサノエート、2−エチルヘキシルパルミテート、ナフタリンジカルボン酸ジエチルヘキシル、安息香酸(炭素数12〜15)アルキル、セテアリルイソノナノエート、トリ(カプリル酸・カプリン酸)グリセリン、(ジカプリル酸/カプリン酸)ブチレングリコール、トリミリスチン酸グリセリン、トリ2−ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オレイル、セトステアリルアルコール、アセトグリセライド、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、アジピン酸ジ2−ヘプチルウンデシル、エチルラウレート、セバシン酸ジ2−エチルヘキシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、コハク酸ジ2−エチルヘキシル等が挙げられる。これらの脂肪酸アルキルエステルは、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
脂肪酸としては、例えば、炭素数4〜30の脂肪酸が挙げられ、具体的には、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、セバシン酸、オレイン酸、リノール酸等が挙げられる。これらの脂肪酸は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
上記の極性油は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
上記の極性油の中でも、(A)成分による刺激感の低減効果をより良好に得る観点から、好ましくは植物油及び脂肪酸アルキルエステルが挙げられる。
無極性油とは、IOB(無機性/有機性のバランス)が0以上0.05未満である油分を意味し、具体的には、鉱物油から抽出された炭化水素油が挙げられる。このような炭化水素油としては、薬学的に許容されることを限度として特に制限されないが、例えば、流動パラフィン(流動ノルマルパラフィン、流動イソパラフィン)、スクワラン、α−オレフィンオリゴマー、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス、ゲル化炭化水素(プラスチベース等)、水添ポリイソブテン等が挙げられる。これらの無極性油は、1腫単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
上記の無極性油の中でも、(A)成分による刺激感の低減効果をより良好に得る観点から、好ましくは、流動パラフィン、スクワランが挙げられる。
本発明の口腔用組成物において、(B)成分としては、極性油を用いてもよいし、無極性油を用いてもよいし、極性油及び無極性油を用いてもよい。(A)成分による刺激感の低減効果をより良好に得る観点からは、(B)成分としては少なくとも極性油を用いることが好ましく、極性油のみを用いることがより好ましい。
本発明の口腔用組成物における(B)成分の含有量としては、特に限定されず、付与すべき(A)成分による刺激感の低減効果に応じて適宜設定すればよい。本発明の口腔用組成物中の(B)成分の具体的な含有量としては、例えば、(B)成分の総量で3〜65重量%、好ましくは3〜50重量%、より好ましくは3〜40重量%が挙げられる。
本発明の口腔用組成物は製剤安定性に優れているため、(B)成分自体の配合量は、本来的に、口腔用組成物が低温条件及び高温条件に繰り返し晒される環境で保存された場合に液体分離を生じさせるような量であっても、効果的に液体分離を抑制することができる。このような本発明の効果に鑑みると、本発明の口腔用組成物における(B)成分の含有量の好適な例として、5〜65重量%、好ましくは8〜50重量%、より好ましくは10〜50重量%、さらに好ましくは20〜50重量%、一層好ましくは30〜50重量%も挙げられる。
本発明の口腔用組成物において、(A)成分に対する(B)成分の比率については、(A)成分及び(B)成分の各含有量に応じて定まるが、例えば、(A)成分1重量部当たり(B)成分が総量で6〜130重量部、好ましくは8〜100重量部、より好ましくは9〜80重量部、さらに好ましくは10〜75重量部が挙げられる。また、本発明の口腔用組成物の優れた製剤安定性に鑑みると、(A)成分に対する(B)成分の比率の好適な例として、(A)成分1重量部当たり(B)成分が総量で好ましくは15〜100重量部、より好ましくは20〜100重量部、さらに好ましくは40〜60重量部も挙げられる。
(C)ジェミニ型界面活性剤
本発明の口腔用組成物は、(C)成分としてジェミニ型界面活性剤を含む。本発明の口腔用組成物は、低温条件及び高温条件に繰り返し晒される環境で保存された場合に液体分離を生じさせる(B)成分が配合されていながら、(C)成分を配合することで、前記の液体分離を抑制し、良好な製剤安定性を得ることができる。
ジェミニ型界面活性剤は、複数分子の一鎖一親水基型界面活性剤の親水基同士がスペーサを介して連結された構造を有する界面活性剤として、公知の成分である。具体的には、ジェミニ型界面活性剤を構成する一鎖一親水基型界面活性剤は、頭部親水性基と尾部疎水性基とを有し、ジェミニ型界面活性剤は、次の構造:尾部疎水性基−頭部親水性基−スペーサ−頭部親水性基−尾部疎水性基を含む。
ジェミニ型界面活性剤を構成する複数の一鎖一親水基型界面活性剤の分子数は、2分子以上であればよく、通常は2分子である。また、1分子のジェミニ型界面活性剤において、複数の一鎖一親水基型界面活性剤は互いに同じ構造を有していてもよいし、異なる構造を有していてもよいが、好ましくは、互いに同じ構造を有している。
上記の尾部疎水性基としては、炭素数8〜24の飽和又は不飽和アルキル基若しくは炭素数8〜22の飽和又は不飽和脂肪酸のアシル基が挙げられ、具体的には、具体的には、オクチル基、デシル基、ラウリル基、ミリスチル基、パルミチル基、オクタノイル基、デカノイル基、ラウロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基等が挙げられる。上記の親水基(頭部親水基)としては、極性基、イオン性基が挙げられる。
具体的なジェミニ型界面活性剤としては、ジカルボン酸型ジェミニ型界面活性剤;ビス四級アンモニウム塩型ジェミニ型界面活性剤;アミノ酸系型ジェミニ型界面活性剤等が挙げられる。
ジカルボン酸型ジェミニ型界面活性剤としては、好ましくはテトラカルボン酸のジエステルが挙げられ、例えば、オクチル基、デシル基、ラウリル基、ミリスチル基、パルミチル基、オクタノイル基、デカノイル基、ラウロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基等の炭素数8〜24の飽和又は不飽和アルキル基が2つ、それぞれエステル基を介して結合したジカルボン酸が挙げられる。
上記のジカルボン酸型ジェミニ型界面活性剤は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
上記のテトラカルボン酸のジエステルの中でも、好ましくは2つのラウリル基それぞれエステル基を介して結合したジカルボン酸が挙げられ、その市販品としては、Gemsurf α142(中京油脂(株)製)等が挙げられる。
ビス四級アンモニウム塩型ジェミニ型界面活性剤としては、好ましくはビス型ピリジニウム塩が挙げられ、より具体的には、オクチル基、デシル基、ラウリル基、ミリスチル基、パルミチル基、オクタノイル基、デカノイル基、ラウロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基等の炭素数8〜24の飽和又は不飽和アルキル基がN−置換した2分子のピリジニウム塩が、2価有機基で連結されたビスピリジニウム塩が挙げられる。2価有機基としては、エーテル結合を含んでもよい2価有機基が挙げられ、より具体的には、−CO−O−(CH2)6−O−CO−、−CONH−(CH2)6−CO−、−NH−CO−(CH2)4−CO−NH−、−S−Ph−S−、−CONH−Ph−NHCO−、―NHCO−Ph−CONH−、−O−(CH2)6−O−または−CH2−O−(CH2)4−O−CH2−(但し、Phは、フェニレン基を表す。)が挙げられる。
上記のビス四級アンモニウム塩型ジェミニ型界面活性剤は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
上記のビス四級アンモニウム塩型ジェミニ型界面活性剤の中でも、好ましくは1,1′−ジデシル−3,3′−[ブタン−1,4−ジイルビス(オキシメチレン)]ジピリジニウム=ジブロミドが挙げられ、その市販品としては、ハイジェニアS−100(タマ化学工業(株)製)等が挙げられる。
アミノ酸系ジェミニ型界面活性剤は、上記の一鎖一親水基型界面活性剤がアミノ酸系界面活性剤であるジェミニ型界面活性剤である。つまり、ジェミニ型界面活性剤は、アミノ酸系界面活性剤がスペーサを介して共有結合した構造を有するものであり、より具体的には、2分子のアミノ酸系界面活性剤がスペーサを介して共有結合した構造を有するものであることが好ましい。
ジェミニ型界面活性剤を構成する上記アミノ酸系界面活性剤としては、口腔用組成物の製剤安定性の観点、若しくは更に口腔粘膜に対する低刺激性及び/又は口腔粘膜保護性の観点から、好ましくはアミノ酸系アニオン性界面活性剤及びアミノ酸系両性界面活性剤が挙げられる。
上記アミノ酸系アニオン性界面活性剤としては、カルボン酸型アミノ酸系アニオン性界面活性剤及びスルホン酸型アミノ酸系アニオン性界面活性剤が挙げられる。
上記カルボン酸型アミノ酸系アニオン性界面活性剤としては、オクタノイル基、デカノイル基、ラウロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基、ココイル基等の炭素数8〜24の飽和又は不飽和のN−アシル基を有するN−アシルアミノ酸が挙げられる。カルボン酸型アミノ酸系アニオン性界面活性剤におけるN−アシルアミノ酸としては、N−アシルサルコシン、N−アシルアスパラギン酸、N−アシルグルタミン酸、N−アシル−N−メチル−β−アラニン等が挙げられる。より具体的なカルボン酸型アミノ酸系アニオン性界面活性剤としては、N−ラウロイルサルコシン、ココイルサルコシン、N−ラウロイルアスパラギン酸、ココイルアスパラギン酸、N−ラウロイルグルタミン酸、ココイルグルタミン酸、N−ラウロイル−N−メチル−β−アラニン、ココイルメチルアラニン等が挙げられる。
上記スルホン酸型アミノ酸系アニオン性界面活性剤としては、オクタノイル基、デカノイル基、ラウロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基、ココイル基等の炭素数8〜24の飽和又は不飽和のN−アシル基を有するN−アシル−N−メチルタウリンが挙げられる。より具体的なスルホン酸型アミノ酸系アニオン性界面活性剤としては、N−ミリストイル−N−メチルタウリン、N−ラウロイル−N−メチルタウリン、ココイルメチルタウリン等が挙げられる。
なお、上記のアミノ酸系アニオン性界面活性剤は、塩の形態であってもよく、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;トリエタノールアミン(TEA)塩;アンモニウム塩等の形態をとることができる。
これらのアミノ酸系アニオン性界面活性剤の中でも、口腔用組成物の製剤安定性の観点、若しくは更に口腔粘膜に対する低刺激性及び/又は口腔粘膜保護性の観点から、好ましくは、N−ラウロイルグルタミン酸又はその塩(例えばナトリウム塩)、N−ラウロイルアスパラギン酸又はその塩(例えばナトリウム塩)、ココイルグルタミン酸又はその塩(例えばエタノールアミン塩)、N−ラウロイル−N−メチル−β−アラニン又はその塩(例えばナトリウム塩)、ココイルメチルアラニン又はその塩(例えばナトリウム塩)、ココイルメチルタウリン又はその塩(例えばナトリウム塩)が挙げられ、より好ましくは、N−ラウロイルグルタミン酸又はその塩(例えばナトリウム塩)が挙げられる。
口腔用組成物の製剤安定性の観点、若しくは更に口腔粘膜に対する低刺激性及び/又は口腔粘膜保護性の観点から、上記のアミノ酸系界面活性剤を結合するスペーサは、好ましくは、側鎖アミノ基を有するアミノ酸由来基である。側鎖アミノ基を有するアミノ酸由来基は、側鎖アミノ基を有するアミノ酸において、側鎖アミノ基の水素とN末端アミノ基の水素とが除かれたジアミノ基の形態を有する2価の基である。前記側鎖アミノ基を有するアミノ酸としては、リジン及びオルニチンが挙げられ、好ましくはリジンが挙げられる。
上記のアミノ酸系ジェミニ型界面活性剤は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
上記のアミノ酸系ジェミニ型界面活性剤の中でも、口腔用組成物の製剤安定性の観点、若しくは更に口腔粘膜に対する低刺激性及び/又は口腔粘膜保護性の観点から、特に好ましくは、2分子のN−アシルグルタミン酸がリジン由来のジアミノ基で連結されたジェミニ型界面活性剤である、ジ脂肪酸アシルグルタミン酸リジン及び/又はその塩が挙げられ、その市販品としては、ペリセアL−30(旭化成ファインケム(株)製)が挙げられる。
本発明の口腔用組成物においては、上記のジカルボン酸型ジェミニ型界面活性剤、ビス四級アンモニウム塩型ジェミニ型界面活性剤、アミノ酸系型ジェミニ型界面活性剤のいずれか1種を用いてもよいし、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの中でも、口腔粘膜に対する低刺激性及び/又は口腔粘膜保護性の観点から、アミノ酸系型ジェミニ型界面活性剤を用いることがより好ましい。
本発明の口腔用組成物における(C)成分の含有量としては、特に限定されず、付与すべき製剤安定性に応じて適宜設定すればよい。例えば、上記(B)成分の量に応じて適宜設定することができる。本発明の口腔用組成物では、(C)成分が少量でも製剤安定性を得ることができる。本発明の口腔用組成物中の(C)成分の具体的な含有量としては、例えば、0.02〜3重量%が挙げられる。製剤安定性をより良好に得る観点、及び苦み等の嫌味を低減し呈味を良好に得る観点から、本発明の口腔用組成物中の(C)成分の含有量としては、好ましくは0.02〜0.5重量%、より好ましくは0.04〜0.35重量%が挙げられる。
本発明の口腔用組成物において、(B)成分に対する(C)成分の比率については、(B)成分及び(C)成分の各含有量に応じて定まるが、例えば、(B)成分100重量部当たり(C)成分が0.1〜10重量部、好ましくは0.15〜5重量部、より好ましくは0.2〜1.25重量部が挙げられる。
その他の成分
本発明の口腔用組成物は、前述する成分以外に、本発明の効果を損なわない範囲で、口腔用組成物の製剤形態に応じて、当該技術分野で通常使用される成分を含有していてもよい。このような成分としては、例えば、水性基剤、防腐剤、殺菌剤、抗菌剤、消炎剤、研磨剤、グルコシルトランスフェラーゼ(GTase)阻害剤、プラーク抑制剤、知覚過敏抑制剤、歯石予防剤、歯質強化/再石灰化剤、増粘剤、湿潤剤、賦形剤、香料、甘味剤、清涼化剤(上記(A)成分を除く)、色素、消臭剤、界面活性剤(上記(C)成分を除く)、溶剤、pH調整剤等が挙げられ、好ましくは、水性基剤、研磨剤、増粘剤が挙げられる。
水性基剤としては、水及び多価アルコールが挙げられる。本発明の口腔用組成物においては、基剤として、水及び多価アルコールのいずれかを含んでもよいし、水及び多価アルコールの両方を含んでもよいが、好ましくは、少なくとも多価アルコールを含むことが好ましい。多価アルコールとしては、例えばグリセリン、ポリエチレングリコ−ル、ソルビトール、プロピレングリコール、マンニトール、キシリトール、マルチトール、パラチノース、1,3−ブチレングリコール、ポリプロピレングリコールが挙げられ、好ましくはグリセリンが挙げられる。
研磨剤としては、例えば、無水ケイ酸、含水ケイ酸、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、リン酸水素カルシウム、リン酸カルシウム、ピロリン酸カルシウム、炭酸カルシウム、結晶セルロース、ポリエチレン末、炭粒等が挙げられ、好ましくは無水ケイ酸が挙げられる。
増粘剤としては、例えば、プルラン、プルラン誘導体、デンプン等の多糖類;ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース塩類(カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカリウム等)、メチルセルロース、エチルセルロース、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸塩(ポリアクリル酸ナトリウム、アクリル酸・アクリル酸オクチルエステル共重合体等)、メタアクリル酸類の共重合体(メタアクリル酸とアクリル酸 n−ブチルの重合体、メタアクリル酸とメタアクリル酸メチルの重合体及びメタアクリル酸とアクリル酸エチルの重合体等)等のセルロース系高分子物質;カルボキシビニルポリマー、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等の合成高分子物質;レクチン、アルギン酸、アルギン酸塩(アルギン酸ナトリウム、アルギン酸カリウム、アルギン酸マグネシウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、アルギン酸トリエタノールアミン、アルギン酸トリイソプロパノールアミン、アルギン酸アンモニウム、アルギン酸ブチルアミン、アルギン酸ジアミルアミン等)、コンドロイチン硫酸ナトリウム、寒天、キトサン、カラギーナン等の天然系高分子物質;コラーゲン、ゼラチン等のアミノ酸系高分子物質;アラビアガム、カラヤガム、トラガカントガム、キサンタンガム、ローカストビーンガム、グアガム、タマリンドガム、ジェランガム等のゴム系高分子物質等が挙げられ、好ましくはセルロース系高分子物質が挙げられ、より好ましくはカルボキシメチルセルロース塩類が挙げられる。
本発明の口腔用組成物において、これらの成分を含有させる場合、その含有量については、当該技術分野で通常使用される範囲で適宜設定すればよい。
本発明の口腔用組成物において水性基剤を含ませる場合、水性基剤の含有量としては、特に限定されず、製剤形態等に応じて適宜設定することができるが、例えば、上記(B)成分1重量部当たり0.35〜100重量部が挙げられる。口腔用組成物の製剤安定性をより良好に得る観点から、水性基剤の含有量としては、(B)成分1重量部当たり好ましくは0.4〜20重量部、より好ましくは0.8〜15重量部、さらに好ましくは1〜10重量部が挙げられる。また、水性基剤のうち、多価アルコールの含有量としても、(B)成分1重量部当たり好ましくは0.4〜20重量部、より好ましくは0.8〜15重量部、さらに好ましくは1〜10重量部が挙げられる。
本発明の口腔用組成物において研磨剤を含ませる場合、研磨剤の含有量としては、特に限定されず、製剤形態及び付与すべき汚れ除去効果に応じて適宜設定することができるが、例えば5〜30重量%、好ましくは7〜20重量%、より好ましくは8〜15重量%が挙げられる。
本発明の口腔用組成物において増粘剤を含ませる場合、増粘剤の含有量としては、特に限定されず、製剤形態及び付与すべき増粘効果に応じて適宜設定することができるが、例えば0.1〜5重量%、好ましくは0.5〜3重量%、より好ましくは1〜2重量%が挙げられる。
pH
また、本発明の口腔用組成物のpHについては、口腔内への適用が許容される範囲で適宜設定すればよいが、例えば、4〜9、好ましくは6〜8.5が挙げられる。ここで、pHとは、25℃の温度条件下で測定される値である。
製剤形態
本発明の口腔用組成物の剤型については、口腔内に適用可能であることを限度として特に制限されないが、例えば、液状又は半固形状(ゲル状、ペースト状)が挙げられる。
本発明の口腔用組成物の製剤形態は、口腔内に適用されて口腔内で一定時間滞留し得るものである限り特に制限されないが、例えば、液体歯磨剤、液状歯磨剤、練歯磨剤、洗口液(液体歯磨剤、洗口液は、一般にマウスリンス、マウスウォッシュ、デンタルリンス等と呼称されることがある)、口中清涼剤(マウススプレー等)、口腔用軟膏剤等の口腔衛生剤が挙げられる。これらの中でも、好ましくは液体歯磨剤、液状歯磨剤、練歯磨剤、洗口液、更に好ましくは練歯磨剤が挙げられる。
以下に実施例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
試験例
表1及び表2に示す組成の練歯磨剤を調製した。なお、表1及び表2において、メントールには高砂香料工業(株)製l−メントールを用い、ラウリン酸ポリグリセリル−10には日光ケミカルズ(株)製NIKKOL DECAGLYN 1−Lを用い、トリ(カプリン酸・カプリル酸)グリセリルには花王(株)ココナードMTを用い、ヤシ油には日光ケミカルズ(株)製NIKKOL TRIFAT C−24を用い、コメヌカ油にはオリザ油化(株)製コメヌカ油を用い、オリーブ油には日光ケミカルズ(株)製NIKKOLオリーブ油を用い、流動パラフィンには(株)MORESCO製モレスコ#60を用い、スクワランには日光ケミカルズ(株)製NIKKOL精製オリーブスクワランを用い、ジラウロイルグルタミン酸ナトリウム(ジェミニ型界面活性剤)30%液には旭化成ファインケム(株)製ペリセアL−30を用い、無水ケイ酸にはPQ Corporation製Sorbosilを用い、カルボキシメチルセルロースにはダイセルファインケム製CMCダイセルを用い、グリセリンには花王(株)製化粧品用濃グリセリンを用いた。
調製した練歯磨剤について、刺激感の評価と分離安定性(製剤安定性)の評価とを行った。
<刺激感の評価>
口腔内に刺激を感じやすい自覚のある被験者3名が、各練歯磨剤を歯ブラシに約1g採取し、3分間歯みがきを行い、使用時の刺激感を下記の評価基準で判定した。2名以上の合意が得られた評価を、刺激感の評価結果として採用した。結果を表1及び表2に示す。
◎:刺激感が認められない。
○:少し刺激感が認められるが使用に際して問題ないレベルである。
△:刺激感が認められ、使用に際してやや苦痛を感じる。
×:刺激感が強く認められ、使用に際して苦痛を感じる。
<分離安定性(製剤安定性)の評価>
ガラス容器に各練歯磨85gを約6cmの高さとなるように充填し、低温条件として−20℃12時間と、高温条件として42℃12時間とを1サイクルとする変温環境下で10サイクル保存した。保存後、目視により、各練歯磨剤の外観を下記の評価基準で評価した。結果を表1及び表2に示す。
◎:液体分離が全く観察されない。
〇:上部に僅かに油浮きが認められるが、使用上問題ない。
△:上部に液体(油相)の分離が2mm以上3mm未満の厚みで認められる。
×:上部に液体(油相)の分離が3mm以上4mm未満の厚みで認められる。
××:上部に液体(油相)の分離が4mm以上5mm未満の厚みで認められる。
×××:上部に液体(油相)の分離が5mm以上の厚みで認められる。
Figure 2020105095
Figure 2020105095
上記表から明らかなとおり、メントールを含む口腔用組成物は、比較例1に示されるように強い刺激感が認められた。この強い刺激は、比較例2〜5に示されるように口腔用組成物に更に油脂を加えることで緩和されたが、今度は口腔用組成物の保存後に分離が生じ製剤安定性が悪くなった。比較例2〜5における製剤安定性の悪化は、油脂の量が多くなるほど顕著となった(例えば、上部に生じた液体の分離高さが比較例2では10mm、比較例3では14mmに達していた)。しかも、比較例2〜5における製剤安定性の悪化は、一般的な界面活性剤であるラウリン酸ポリグリセリルを1.5重量%も配合しているにも関わらず解消されないほどに深刻であった。これに対し、実施例1〜10に示されるように、メントールを含む口腔用組成物に油脂とジェミニ型界面活性剤とを更に加えることで、刺激感と保存後の分離とを総合的に解消することができた。しかも、保存後の分離による製剤安定性の悪化が上述のように深刻なレベルであったにも関わらず、わずかな量のジェミニ型界面活性剤によって解消することができた。また、実施例3、5と実施例6、7との対比に示されるように、刺激の緩和効果は、油脂として極性油を用いた場合においてさらに良好に得られる傾向が確認できた。極性油による刺激の緩和効果がさらに良好であることは、メントールの量を大幅に増量した実施例9においても刺激の緩和効果が得られていることにも表れている。さらに、ジェミニ型界面活性剤が優れた分離抑制性をもたらすため、実施例10に示されるように大量に油脂が含まれていても、僅か1mmの使用上問題ないレベルの油浮きが認められたのみで、良好な製剤安定性を得ることができた。
処方例
表3〜6に記載に示す組成の口腔用組成物を調製した。表3〜6中、各成分の量を示す数値の単位は、gである。いずれの口腔用組成物も、メントールによる刺激が低減されていた。また、変温環境下での保存後における液体(油相)分離も抑制されており製剤安定性にも優れていた。
Figure 2020105095
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Claims (6)

  1. (A)モノテルペンと、(B)油脂と、(C)ジェミニ型界面活性剤とを含む、口腔用組成物。
  2. 前記(B)成分の含有量が3〜65重量%である、請求項1に記載の口腔用組成物。
  3. 前記(B)成分が極性油である、請求項1又は2に記載の口腔用組成物。
  4. 前記(C)成分が、2分子のアミノ酸系界面活性剤がスペーサを介して共有結合した構造を有する、請求項1〜3のいずれかに記載の口腔用組成物。
  5. 前記(C)成分が、ジ脂肪酸アシルグルタミン酸リジン及び/又はその塩である、請求項4に記載の口腔用組成物。
  6. 前記(C)成分の含有量が0.02〜3重量%である、請求項1〜5のいずれかに記載の口腔用組成物。
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