JP2020104292A - ソーチェーンのガイドバー及び作業機 - Google Patents

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Abstract

【課題】ソーチェーンによる潤滑油の運搬効率を向上させ、且つ、潤滑油の無駄遣いを防止し得る、ソーチェーンのガイドバーを提供する。【解決手段】第一のリンク部材13と第二のリンク部材14,15とを有する無端状のソーチェーン4の摺走を案内するガイドバー3であって、第一のリンク部材13が摺走するガイド溝17と、第二のリンク部材14,15が摺走するガイド面18,18と、を備え、ガイド溝17の底部25が、潤滑油搬送必要領域の全体に亘って第一のリンク部材13の最深部13aよりも軟質の材料で形成されることにより、第一のリンク部材13の最深部13aとガイド溝17の底部25とが潤滑油搬送必要領域の全体に亘って常に接する状態が維持される構成とする。【選択図】図2

Description

本発明は、チェーンソーやルートカッター(根切り用チェーンソー)等の、ガイドバーによってソーチェーンの走行を案内する機構を有する作業機に関するものである。本発明はまた、前記作業機を構成するガイドバーに関するものである。
作業機の一種として、チェーンソーやルートカッター等、鋼製のガイドバーによって鋼製のソーチェーンの走行を案内する機構を有する作業機が知られている。ソーチェーンは、特許文献1の0002段落及び図8に記載されているように、ドライブリンク、サイドリンク及びカッターリンクがそれぞれ所定の規則性をもって配置され、これらのリンクがリベットによって相対回動自在に無端状に連結されたものである。
また、ガイドバーは、作業機の機体から前方へ延びる板状のものであり、同じく特許文献1の0002段落及び図8に記載されているように、外周縁における板厚方向の中央部に周方向に延びるガイド溝を有し、このガイド溝の左右両側にガイド面を有する。機体に搭載された原動機がソーチェーンを駆動することにより、ソーチェーンのドライブリンクがガイドバーのガイド溝内を摺走するとともに、サイドリンク及びカッターリンクがガイドバーの外周縁のガイド面上を摺走する。
前記作業機においては、ガイドバーとソーチェーンが激しく擦れ合うため、作業中は常にガイドバーとソーチェーンとに適量の潤滑油を供給することが不可欠である。そこで、機体に搭載した潤滑油タンク内の潤滑油を、ガイド溝に連通するガイドバーの給油孔に、作業中は常時供給するようになっている。給油孔はガイドバーの基端部側に配設され、潤滑油は、ガイドバーの給油孔からガイド溝に入り、ドライブリンクによってガイド溝内を運搬され、ソーチェーン自体及びソーチェーンとガイドバーとの摺接部分を潤滑させる。
ところで、ガイドバーのガイド面は、ソーチェーンのサイドリンク及びカッターリンクとの大きな摩擦により摩耗し易い。ガイドバーのガイド面が摩耗すると、ドライブリンクの最深部がガイド溝の底部に触れてしまうので、これを避けるために、従来、ガイド溝の深さが、ガイド面の摩耗見込量だけ予め深めに設定されていた(特許文献1の図1や特許文献2の図7等を参照)。このため、ガイド面の摩耗がないかあるいは少ないうちは、ドライブリンクの最深部とガイド溝の底部との間に隙間が存在していた。
特開2014−210365号公報 特公平5−35041号公報
しかしながら、前記従来の構成では、前記隙間によって、ドライブリンクによる潤滑油の運搬が非効率となっていた。すなわち、ドライブリンクが潤滑油をソーチェーンの摺走方向の前方へ運ぼうとしても、潤滑油の一部が前記隙間にとどまってしまうので、潤滑油がガイド溝の全領域に行き亘り難いという問題があった。この問題は、特に、ガイドバーの先端を上向きにして鋸断作業を行う場合に顕著であった。
潤滑油の運搬不良への対応策として、ガイド溝への潤滑油の供給量自体を増大させることでガイドバーとソーチェーンとの間の摩耗や発熱を抑制することが行われているが、ガイド溝に供給される潤滑油の中で潤滑に関与することなく漏れ落ちてしまう部分が多いので、潤滑油の無駄遣いとなり不経済である。潤滑油の無駄遣いは、作業中に携行すべき潤滑油量の増大化をもたらすので、潤滑油タンクの大型化にもつながり、作業機の大型化及び重量化にもつながるという欠点がある。
本発明は、前記のような事情に鑑みてなされたもので、ソーチェーンによる潤滑油の運搬効率を向上させ、且つ、潤滑油の無駄遣いを防止し得る、ソーチェーンのガイドバーを提供しようとするものである。
本発明はまた、前記ガイドバーを有する作業機を提供しようとするものである。
前記課題を解決するため、請求項1の本発明に係るソーチェーンのガイドバーは、第一のリンク部材と第二のリンク部材とを有する無端状のソーチェーンの摺走を案内するガイドバーであって、前記第一のリンク部材が摺走するガイド溝と、前記第二のリンク部材が摺走するガイド面と、を備え、前記ガイド溝の底部が、前記ガイド溝の延び方向において前記第一のリンク部材の最深部よりも軟質の材料で形成されることにより、前記第一のリンク部材の前記最深部と前記ガイド溝の前記底部とが前記ガイド溝の延び方向において常に接する状態が維持される構成としたことを特徴とする。
請求項2の本発明に係るソーチェーンのガイドバーは、請求項1のものにおいて、前記ガイドバーは、前記ガイド溝より深い深溝部を備え、該深溝部内に充填された前記軟質の材料によって前記ガイド溝の前記底部が形成されることを特徴とする。
請求項3の本発明に係るソーチェーンのガイドバーは、請求項1のものにおいて、中板と、該中板の両側に配設される側板とで前記ガイドバーが構成され、前記側板の内面と前記中板の外周端面とによって前記ガイド溝が形成され、前記ガイド溝の底部を含む前記中板の一部が前記軟質の材料で形成されていることを特徴とする。
請求項4の本発明に係るソーチェーンのガイドバーは、請求項1のものにおいて、中板と、該中板の両側に配設される側板とで前記ガイドバーが構成され、前記側板の内面と前記中板の外周端面とによって前記ガイド溝が形成され、前記中板の全体が前記軟質の材料で形成されていることを特徴とする。
請求項5の本発明に係るソーチェーンのガイドバーは、請求項1乃至4のいずれかのものにおいて、前記軟質の材料が合成樹脂であることを特徴とする。
請求項6の本発明に係るソーチェーンのガイドバーは、請求項3,4又は5のものにおいて、前記中板が前記側板よりも軽量な材料で形成されていることを特徴とする。
請求項7の本発明に係る作業機は、請求項1乃至6のいずれかに記載のガイドバーと、該ガイドバーによって案内されるソーチェーンと、該ソーチェーンを駆動する原動機と、前記ガイド溝に供給するための潤滑油を貯留する潤滑油タンクと、を備えることを特徴とする。
請求項1の本発明によれば、第一のリンク部材の最深部とガイド溝の底部とがガイド溝の延び方向において常に接する状態が維持されるので、第一のリンク部材がガイド溝内を摺走することにより、ガイド溝の延び方向へと潤滑油が効率的に搬送される。このため、最小限の潤滑油量でガイド溝の延び方向へと潤滑油を行き亘らせることができ、潤滑油の無駄遣いも防止される。第二のリンク部材との摩擦によりガイド面が摩耗すると、第一のリンク部材の最深部がガイド溝の深さ方向へと下降する。ここで、本発明では、ガイド溝の底部がガイド溝の延び方向において第一のリンク部材の最深部よりも軟質の材料で形成されるので、第一のリンク部材の最深部によってガイド溝の底部が削られ、第一のリンク部材の最深部とガイド溝の底部との接触がガイド溝の延び方向において常に維持される。このため、ガイド溝内での潤滑油の搬送効率が常に高レベルに維持され、潤滑油の無駄遣いの防止効果も維持される。
請求項2,3又は4の本発明は、ガイド溝の形成態様について種々の例を示したものである。
請求項5の本発明によれば、軟質の材料が合成樹脂であるので、コスト上有利であるほか、ガイドバーの軽量化にも貢献できる。
請求項6の本発明によれば、中板が側板よりも軽量な材料で形成されているので、ガイドバー全体としての軽量化に貢献できる。
請求項7の本発明によれば、請求項1乃至6の本発明による作用効果が奏される。
本発明の実施の一形態に係る作業機としてのチェーンソーの右側面図である。 図1のチェーンソーのソーチェーンとガイドバーの、一部切欠き拡大側面図である。 図2のIII―III矢視断面図である。 (a),(b)は、図3とは別の態様のガイドバーの断面図である。 図2とは別の態様のガイドバーの先端部側の内部を開示した側面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
まず、図1を参照して、本発明の実施の一形態に係る作業機としてのチェーンソーの全体構成について説明する。図1のチェーンソー1は、機体2の右側面から前方へと延びるガイドバー3と、ガイドバー3の外周に沿って高速走行する無端のソーチェーン4と、を備える。ソーチェーン4は、機体2に動力源として搭載される内燃エンジンや電動モータ等の原動機5によって走行駆動される。ソーチェーン4は、ガイドバー3に案内されながらガイドバー3の外周に沿って図1の矢印方向に摺走し、樹木の幹や根等の対象物を鋸断する。
機体2には前ハンドル8と後ハンドル9とが配設されている。作業者は通常、前ハンドル8を左手、後ハンドル9を右手で握って機体2を保持し、後ハンドル9のグリップ部10の前部下面に配設されたスロットルトリガ11によって原動機5の出力を制御し、ソーチェーン4の走行速度を制御する。
機体2の前部には潤滑油タンク12が配設されている。潤滑油タンク12内の潤滑油は、ソーチェーン4の走行駆動時には常時、機体2に搭載される図示しない給油ポンプでガイドバー3へと送出される。これにより、ソーチェーン4自体及びソーチェーン4とガイドバー3との摺接部分が潤滑され、ガイドバー3及びソーチェーン4の摩耗やそれらの接触による発熱等が抑制される。
図2に示すように、ソーチェーン4は、複数の鋼製板状のドライブリンク13が長尺状に配列され、ドライブリンク13の左右の両側に複数の鋼製板状のサイドリンク14とカッターリンク15がそれぞれ所定の規則性をもって配置されている。カッターリンク15は、ドライブリンク13の左側に配置される左側カッターリンク15aと、右側に配置される右側カッターリンク15bとで構成され、両者は対称形状をなし、対向することなく交互に配置されている。そして、ドライブリンク13、サイドリンク14及びカッターリンク15がリベット16によって相対回動自在に無端状に連結されることにより、ループ状のソーチェーン4が形成される。
ガイドバー3は、機体2から前方へ延びる板状のものであり、図3に示すように、外周縁における板厚方向の中央部に周方向に延びるガイド溝17を有し、このガイド溝17の左右両側にガイド面18,18を有する。原動機5がソーチェーン4を駆動することにより、ソーチェーン4の第一のリンク部材としてのドライブリンク13がガイドバー3のガイド溝17内を摺走するとともに、第二のリンク部材としてのサイドリンク14及びカッターリンク15がガイドバー3の外周縁のガイド面18,18上を摺走する。
図2に示すように、ガイドバー3の基端部3a側には、ガイドバー3を機体2に対して前後位置調整可能に取り付けるための取付用長孔19が、ガイドバー3の長さ方向に延びるように形成されている。図1に示すように、機体2に配設されるスタッドボルト20と、ガイドバー押さえ部材を兼ねるサイドカバー21と、スタッドボルト20にねじ結合するナット22とにより、サイドカバー21と機体2とでガイドバー3の基端部3aを挟持して固定する。
図2に示すように、ガイドバー3の機体2への取付状態において、ガイドバー3の後方に隣接して位置するスプロケット23に、ソーチェーン4の後端部側が巻き掛けられている。機体2に取着されたスプロケット23が原動機5で回転駆動されることで、ソーチェーン4がガイドバー3の外周に沿って摺走する。
ガイドバー3の基端部3aには、ガイド溝17に連通する給油孔24が設けられている。鋸断作業中は常時、潤滑油タンク12内の潤滑油が給油孔24を介してガイド溝17へと供給される。ガイド溝17に供給された潤滑油は、ソーチェーン4によってガイド溝17の全領域へと運ばれ、ソーチェーン4自体及びソーチェーン4とガイドバー3との摺接部分を潤滑させる。
図2と図3とを参照して、ガイドバー3のガイド溝17の底部25は、ガイド溝17の延び方向において、第一のリンク部材としてのドライブリンク13の最深部13aよりも軟質の材料で形成される。そして、ドライブリンク13の最深部13aとガイド溝17の底部25とがガイド溝17の延び方向において常に接する状態が維持される。ドライブリンクは通常、鋼製であるので、それよりも軟質の材料として、ガイド溝17の底部25は、例えばアルミニウム、ニッケル、亜鉛、それらの合金等の非鉄金属材料や、合成樹脂で形成される。合成樹脂としては耐熱性及び耐油性に優れたものが好ましい。合成樹脂を用いれば、コスト上も有利であり、また、ガイドバー3の軽量化にも貢献できるので好適である。
前記構成によれば、ドライブリンク13の最深部13aとガイド溝17の底部25とがガイド溝17の延び方向において接しているので、ドライブリンク13がガイド溝17内を摺走することにより、ガイド溝17の延び方向へと潤滑油が効率的に搬送される。このため、最小限の潤滑油量でガイド溝17の延び方向へと潤滑油を行き亘らせることができ、潤滑油の無駄遣いも防止される。よって、機体2に搭載する潤滑油タンク12も小容量のもので足り、チェーンソー1の小型化及び軽量化にも貢献できる。
ソーチェーン4の第二のリンク部材としてのサイドリンク14及びカッターリンク15との摩擦によりガイドバー3の左右のガイド面18,18が摩耗すると、ドライブリンク13の最深部13aがガイド溝17の深さ方向へと下降する。ここで、本実施の形態では、ガイド溝17の底部25が、ガイド溝17の延び方向においてドライブリンク13の最深部13aよりも軟質の材料で形成されるので、ドライブリンク13の最深部13aによってガイド溝17の底部25が削られ、ドライブリンク13の最深部13aとガイド溝17の底部25との接触が常に維持される。このため、ガイド溝17内での潤滑油の搬送効率が常に高レベルに維持され、潤滑油の無駄遣いの防止効果も維持される。
なお、ガイド溝17の底部25における前記軟質の材料の厚みは、最小で、サイドリンク14及びカッターリンク15との摩擦によるガイドバー3のガイド面18,18の摩耗見込量(摩耗許容量)に相当する厚みだけあれば足りる。
また、ガイド溝17の底部25は、必ずしも製造当初からドライブリンク13の最深部13aと接する状態に形成する必要はなく、ドライブリンク13の最深部13aと接する状態よりも浅く形成してあってもよい。ガイドバー3に沿ってソーチェーン4を摺走させることで、ドライブリンク13によってガイド溝17の余分な底部が削られ、結果としてドライブリンク13の最深部13aと接する状態が得られるからである。よって、製造時にガイド溝17の底部25の深さ位置に神経をとがらせる必要がなく、製造も容易となる。
ガイド溝17の底部25の形成態様について例示すると、図3及び図4(a)に示すように、ガイド溝17より深い深溝部26を設け、この深溝部26内に前記軟質の材料を充填することによってガイド溝17の底部25が形成されるようにすることができる。
図3の例は、中板27と、この中板27の左右両側に配設される側板28,28とでガイドバー3が構成され、中板27の端面27aと側板28,28の内面とで深溝部26が形成され、この深溝部26内に軟質の材料が充填された態様である。図3のものは、中板27と側板28,28とを一体化させて深溝部26を有するガイドバー3を形成し、深溝部26内に前記軟質の材料を充填することによって製造することができる。軟質の材料の充填は、軟質の材料で形成した帯状部材を深溝部26の底面(中板27の端面27a)に嵌合して接着することで行うことができるほか、射出成型法によって行うこともできる。
図3の例は、深溝部26内に充填される軟質の材料も含めて中板29と捉えることもできる。この場合には、図3のガイドバー3は、中板29と、この中板29の両側に配設される側板28,28とで構成され、側板28,28の内面と中板29の外周端面とによってガイド溝17が形成され、ガイド溝17の底部25を含む中板29の一部が軟質の材料で形成されることになる。
図4(a)の例は、一枚板でガイドバー3が形成され、このガイドバー3の外周端面に切削加工等によって深溝部26が形成され、この深溝部26内に軟質の材料が充填された態様である。図4(a)のものも、図3のものと同様に、軟質の材料の充填は、軟質の材料からなる帯状部材を深溝部26の底面に接着することで行うことができるほか、射出成型法によって行うこともできる。
ガイド溝17の底部25の形成態様の別例として、図4(b)に示すように、中板30と、この中板30の両側に配設される側板28,28とでガイドバー3が構成され、側板28,28の内面と中板30の外周端面30aとによってガイド溝17が形成され、中板30の全体が、ドライブリンク13の最深部13aよりも軟質の材料で形成されるものとすることもできる。図4(b)のガイドバー3は、非鉄金属材料や合成樹脂を用いて予め中板30を形成し、中板30の両側に側板28,28を固着することによって製造することができる。
また、図4(b)のガイドバー3の他の製造方法として、側板28,28を射出成型用のキャビティ形成材として利用し、中板30を合成樹脂による射出成型法で製造することもできる。すなわち、成型用材料供給口28aを有する二枚の鋼製の側板28,28を製造し、これらの側板28,28を相互間に中板30形成用のキャビティを持たせて位置決めし、このキャビティ内に成型用材料供給口28aから中板成型用の合成樹脂を充填する。これにより、充填された合成樹脂が中板30となるとともに、合成樹脂によって側板28,28と中板30とが接合される。この方法によれば、成型用材料供給口28aに充満する合成樹脂によって側板28,28の一部が構成される。このため、側板28,28における成型用材料供給口28aの合計面積を、側板28,28の必要強度が保持される範囲で大きく設定することにより、側板28,28の軽量化、ひいてはガイドバー3及びチェーンソー1の軽量化にも貢献できる。
さらに、図3及び図4(b)のものにおいては、中板27,30を側板28,28よりも軽量な材料で形成することで、ガイドバー3及びチェーンソー1の軽量化に一層大きく貢献できる。
図2のガイドバー3は、側面視で半円状の先端部3bにおけるガイド溝17の半円状に延びる底部25aを備え、この底部25aも、ドライブリンク13の最深部13aより軟質の材料で形成された例である。これに対し、図5の態様のガイドバー31も本発明の範囲内である。
図5のガイドバー31は、側面視で半円状の先端部31b内に回転自由なスプロケット32が配設された公知の構成のものであり、このスプロケット32にソーチェーン4が巻き掛けられる。よって、スプロケット32の配設領域にはガイド溝17の底部25が存在しない。そこで、ガイドバー31の先端部31b以外の、ガイド溝17の底部25が存在する領域をドライブリンク13の最深部13aよりも軟質の材料で形成し、ドライブリンク13の最深部13aとガイド溝17の底部25とが常に接する状態が維持される構成とされている。図5のものにおけるガイド溝17の形成態様は、図3及び図4の例と同様である。
なお、本発明において、ドライブリンク13よりも軟質の材料で形成することによりドライブリンク13の最深部13aと常に接する状態が維持されるべきガイド溝17の底部25の範囲は、ガイド溝17の延び方向の全領域とするのが最も好ましいが、その内の一部において非接触の領域があっても、全体として潤滑油の搬送効率が従来のものより向上していれば、本発明に含まれる。すなわち、ドライブリンク13の最深部13aと常に接する状態が維持されるべきガイド溝17の底部25の範囲は、ガイド溝17の延び方向において、潤滑油搬送効率向上に有効な範囲であれば足りる。
以上、本発明の実施の形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。また、上述の実施の形態は、その目的及び構成等に特に矛盾や問題がない限り、互いの技術を流用して組み合わせることが可能である。
3 ガイドバー
4 ソーチェーン
5 原動機
12 潤滑油タンク
13 ドライブリンク(第一のリンク部材)
13a ドライブリンクの最深部
14 サイドリンク(第二のリンク部材)
15 カッターリンク(第二のリンク部材)
17 ガイド溝
18 ガイド面
25 ガイド溝の底部
26 深溝部
27,29,30 中板
28 側板

Claims (7)

  1. 第一のリンク部材と第二のリンク部材とを有する無端状のソーチェーンの摺走を案内するガイドバーであって、前記第一のリンク部材が摺走するガイド溝と、前記第二のリンク部材が摺走するガイド面と、を備え、前記ガイド溝の底部が、潤滑油搬送必要領域の全体に亘って前記第一のリンク部材の最深部よりも軟質の材料で形成されることにより、前記第一のリンク部材の前記最深部と前記ガイド溝の前記底部とが潤滑油搬送必要領域の全体に亘って常に接する状態が維持される構成とされている、ソーチェーンのガイドバー。
  2. 前記ガイドバーは、前記ガイド溝より深い深溝部を備え、該深溝部内に充填された前記軟質の材料によって前記ガイド溝の前記底部が形成される、請求項1に記載のソーチェーンのガイドバー。
  3. 中板と、該中板の両側に配設される側板とで前記ガイドバーが構成され、前記側板の内面と前記中板の外周端面とによって前記ガイド溝が形成され、前記ガイド溝の底部を含む前記中板の一部が前記軟質の材料で形成されている、請求項1に記載のソーチェーンのガイドバー。
  4. 中板と、該中板の両側に配設される側板とで前記ガイドバーが構成され、前記側板の内面と前記中板の外周端面とによって前記ガイド溝が形成され、前記中板の全体が前記軟質の材料で形成されている、請求項1に記載のソーチェーンのガイドバー。
  5. 前記軟質の材料が合成樹脂である、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のソーチェーンのガイドバー。
  6. 前記中板が前記側板よりも軽量な材料で形成されている、請求項3,4又は5に記載のソーチェーンのガイドバー。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載のガイドバーと、該ガイドバーによって案内されるソーチェーンと、該ソーチェーンを駆動する原動機と、前記ガイド溝に供給するための潤滑油を貯留する潤滑油タンクと、を備える作業機。
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