JP2020103680A - 飲料製造装置 - Google Patents

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【課題】本発明は、切削撹拌中に調理空間から圧力を逃すことができる飲料製造装置を提供する。【解決手段】本発明に係る飲料製造装置10は、カップ70に入れられた飲料原料71を切削撹拌する調理具21と、調理具と一体に昇降するカバー26とを具える調理ユニット20と、カップを保持するホルダーユニット40と、調理具とホルダーユニットを相対的に接近、離間させる昇降手段44と、具え、カバーの下縁とホルダーユニットに保持されたカップの上縁を接近させ、カバーとカップの内部に調理空間50を形成する、飲料製造装置であって、液体を貯留するタンク621と、タンクから調理空間に液体を供給する配管27と、ローラー617aにより配管を押圧して液体を送出するチューブポンプ617と、を具え、チューブポンプは、配管をローラーにより押圧して液体を送出可能な状態と、ローラーから配管への押圧を解き、配管の流路を開放させた状態を採る。【選択図】図19

Description

本発明は、カップに入れられた野菜、果物等の飲料原料にミルクや水などの液体を注いで切削撹拌等により飲料を製造する飲料製造装置に関するものである。
カップに野菜などの飲料原料を入れ、撹拌翼で切削撹拌し飲料を製造する飲料製造装置が提案されている。たとえば、特許文献1では、撹拌翼の下方に飲料原料が入れられたカップを載置し、撹拌翼を降下させてカップ内に侵入させ、撹拌翼を回転することで、飲料原料を切削撹拌し、飲料を製造している。
特開2013−81514号公報
カップに飲料原料と共に水、ミルク、濃縮ジュースなどの液体を入れて切削撹拌することで、飲料原料の濃度、味、成分などを調整することができる。しかしながら、切削撹拌の際にカップから液体が飛散し、こぼれてしまうことがある。このため、カップをカバーで塞ぎ、カップとカバーで構成される調理空間内で切削撹拌を行なうことが望まれる。しかしながら、調理空間が気密であると、切削撹拌により飲料原料等が体積増大したときに、調理空間の内圧が高くなり、カップとカバーを離したときに液体が噴き出してしまうことがある。
本発明の目的は、切削撹拌中に調理空間から圧力を逃すことができる飲料製造装置を提供することである。
本発明に係る飲料製造装置は、
カップに入れられた飲料原料を切削撹拌する調理具と、前記調理具の上部を覆い、前記調理具と一体に昇降するカバーとを具える調理ユニットと、
前記調理ユニットの下方に配置され、前記カップを保持するホルダーユニットと、
前記調理具と前記ホルダーユニットを相対的に接近、離間させる昇降手段と、
を具え、
前記昇降手段によって前記カバーの下縁と前記ホルダーユニットに保持された前記カップの上縁を接近させ、前記カバーと前記カップの内部に調理空間を形成する、
飲料製造装置であって、
液体を貯留するタンクと、
前記タンクから前記調理空間に前記液体を供給する配管と、
ローラーにより前記配管を押圧して前記液体を送出するチューブポンプと、
を具え、
前記チューブポンプは、前記配管を前記ローラーにより押圧して前記液体を送出可能な状態と、前記ローラーから前記配管への押圧を解き、前記配管の流路を開放させた状態を採る。
前記チューブポンプは、前記配管を前記ローラーに押圧する配管押さえ部材を具え、
前記液体を送出可能な状態では、前記配管押さえ部材により前記配管を前記ローラーに押圧し、
前記配管の流路を開放させた状態では、前記配管押さえ部材を前記ローラーから離間させて、前記ローラーに対する前記配管の押圧を解く構成とすることができる。
前記配管押さえ部材が、前記配管の流路を開放させた状態で、前記配管は前記チューブポンプから取り外すことができる構成とすることができる。
前記配管は、前記調理具を洗浄する洗浄用流体を供給するポンプに接続可能であり、
前記チューブポンプは、前記ポンプの下流側に配置される。
前記ポンプは、ダイヤフラムポンプとすることができる。
前記配管は、前記ポンプと前記チューブポンプの間に前記洗浄用流体を加熱して蒸気を生成するボイラーを具える構成とすることができる。
前記配管は、圧縮空気を供給するエアーブロー装置に接続可能であり、
前記チューブポンプは、前記エアーブロー装置の下流側に配置される。
本発明の飲料製造装置によれば、液体の送出をチューブポンプにより行なう構成において、配管の流路を開放させた状態を採ることで、切削撹拌中に調理空間から空気を逃すことができ、調理空間が高圧になることを防止できる。
また、チューブポンプから配管を取り外すことができることで、配管を洗浄等することができ、衛生的である。
さらに、チューブポンプにおける配管の押圧状態を解くことで、ポンプやエアーブロー装置によって配管に洗浄用流体や圧縮空気を送給することができ、送給量の調整も容易である。
図1は、本発明の一実施形態に係る飲料製造装置の本体の外観斜視図である。 図2は、飲料製造ユニットの要部断面図であって初期状態を示している。 図3は、飲料製造ユニットの要部断面図であってカップ載置状態を示している。 図4は、飲料製造ユニットの要部断面図であって洗浄容器離間状態を示している。 図5は、飲料製造ユニットの要部断面図であって洗浄容器後退状態を示している。 図6は、飲料製造ユニットの要部断面図であってホルダーユニット上昇途上状態を示している。 図7は、飲料製造ユニットの要部断面図であって図6に続くホルダーユニット上昇途上状態を示している。 図8は、飲料製造ユニットの要部断面図であって注液状態を示している。 図9は、飲料製造ユニットの要部断面図であって切削撹拌状態を示している。 図10は、飲料製造ユニットの要部断面図であってホルダーユニット下降途上状態を示している。 図11は、飲料製造ユニットの要部断面図であって図10に続くホルダーユニット下降途上状態を示している。 図12は、飲料製造ユニットの要部断面図であってホルダーユニットの下降が完了し洗浄容器を装着してカップを取出可能な状態を示している。 図13は、飲料製造ユニットの要部断面図であって撹拌翼の洗浄状態を示している。 図14は、飲料製造装置の主要構成の一実施形態に係るブロック図を示している。 図15は、ホルダーユニットの断面図である。 図16は、図2の線A−Aに沿う斜視断面図である。 図17は、第1ホルダー、第2ホルダーをホルダー受けに装着する過程を示す斜視図である。 図18は、受け皿と仕切りを有する押出部材を飲料製造装置に装着する過程を示す斜視図である。 図19は、チューブポンプの説明図である。
以下、本発明の一実施形態に係る飲料製造装置10について図面を参照しながら説明を行なう。本発明の飲料製造装置10は、たとえばコンビニエンスストアやオフィス、スーパー、サービスエリアなどに設置され、ユーザーが予め飲料原料が入れられたカップ70を購入し、当該カップ70を飲料製造装置10内に配置して、調理具によって飲料原料71を粉砕、切断、撹拌等(以下「切削撹拌」という)することにより、所望の飲料73を製造する装置である。
飲料原料71として、たとえばスティック状の野菜、果物やこれらの冷凍物を例示でき、これに氷を加えたり、水、ミルクなどの液体72を添加することで、野菜ジュース、果物ジュース、スープなどのペースト状或いはジュース状の飲料73が得られる。なお、飲料原料は、これらに限らず、アイスクリーム、ゼリー、生クリームなどであってもよい。
調理具として、以下では複数枚のブレードを具える撹拌翼21を図示し、撹拌翼21によって飲料原料を切削撹拌するようにしている。調理具はホイッパー、ヘラなどであってもよく、また、これらを付け替えて使用することもできる。
図1は、飲料製造装置10の本体ケーシング13を示す斜視図、図2乃至図13は、本体ケーシング13内に収容される飲料製造ユニット11の要部断面図、図14は飲料製造装置10の主要構成のブロック図である。また、図15はホルダーユニット40の断面図、図16は図2の飲料製造装置10の線A−Aに沿う断面図である。
本体ケーシング13は、図1に外観を示すように、略縦長矩形のケーシング14の前方に扉15が取り付けられている。扉15は、マグネットやレバーなどによりロック及びロック解除可能となっており、ユーザーは、ロック解除状態で扉15を開き、本体ケーシング13の内部に配置されたホルダーユニット40(図2参照)にカップ70(図3参照)を載置し、また、カップ70の取出しを行なうことができる。本体ケーシング13の前面には、扉15の上部にユーザーが飲料製造装置10の操作を行なう操作部とその動作状況を示す表示部を兼ねた操作・表示部16が設けられている。操作・表示部16はたとえばタッチパネルとすることができる。また、ケーシング14は扉15の内側に水平な基台面17が延びており、当該基台面17にホルダーユニット40が通過する略円形の開口18が形成されている。
本体ケーシング13の内部には、図2乃至図13、ブロック図14に示すような飲料製造ユニット11が収容される。飲料製造ユニット11は、主要構成として、調理具となる撹拌翼21を具える調理ユニット20と、調理ユニット20の下方にカップ70を保持するホルダーユニット40を含んでいる。
図面について簡単に説明すると、図2は飲料製造ユニット11の初期状態、図3はユーザーがカップ70をホルダーユニット40に載置した状態、図4は洗浄容器30が調理ユニット20から離間した状態、図5は洗浄容器30が後退した状態、図6及び図7はホルダーユニット40の上昇途上状態、図8は調理空間50への注液状態、図9は飲料原料71の切削撹拌状態を示している。また、図10及び図11はホルダーユニット40の下降途上状態、図12はホルダーユニット40の下降が完了し洗浄容器30を装着してカップ70を取出可能な状態、図13は撹拌翼21の洗浄状態を示している。図14は、飲料製造装置10の主要構成のブロック図である。
調理ユニット20は、図2等に示すように、複数枚のブレードを具える撹拌翼21を回転軸211の先端に取り付けて構成され、回転軸211は、回転駆動手段となる回転駆動モーター22にプーリー221,221及びベルト222を介して連繋されている。回転駆動モーター22は、たとえばHIhg/Low切替可能、正逆回転可能及び/又は間欠回転可能なモーターを採用することができる。回転駆動モーター22の回転速度を可変とすることで、飲料原料71の種類や硬さ、或いは、ユーザーの嗜好に応じて高速、低速で撹拌翼21を回転させることができる。また、回転駆動モーター22として正逆回転や間欠回転可能なものを用いることで、撹拌翼21を洗浄する際の洗浄効率を高めることができる。もちろん、回転駆動モーター22はこれに限らず、たとえば等速回転のものを採用してもよいし、正逆回転はクラッチ機構により行なうこともできる。
調理ユニット20は、昇降手段である昇降モーター24により回転するボールネジ241によって昇降可能となっている。調理ユニット20の位置は、図2等に示す位置検出センサー242,242と昇降モーター24のパルスセンサー243(図14参照)により検知できるようにしている。位置検出センサー242は、調理ユニット20の昇降移行路に接近して配置することができ、上側の位置検出センサー242は、図4に示す洗浄容器30の出没時に調理ユニット20が退避する退避位置を検出し、下側の位置検出センサー242は、図8に示す注液状態における調理ユニット20の位置を検出する位置に設けることができる。位置検出センサー242により検出された調理ユニット20の位置からパルスセンサー243のパルス数をカウントすることで、調理ユニット20が何れの位置にあるかを判断することができる。
調理ユニット20は、撹拌翼21の上部を覆うカバー26を具える。カバー26は、調理ユニット20に対して上下にスライド可能且つ下向きに付勢された状態で装着されている。カバー26は、ドーム形状とすることができ、下縁には、外向きに突出した環状のフランジ261と、フランジ261の内縁側から下向きに突出した環状のシール部262が形成されている。フランジ261は、後述する図8及び図8に示すようにカップ70の上縁と接近して当接する際に、シール部262はカップ70の内側に僅かに侵入して、注液や切削撹拌の際に飲料原料71や液体がこぼれ出ることを防止する。カバー26は、図9に示すように、カップ70と当接した状態で、撹拌翼21によって飲料原料71が切削撹拌される調理空間50を形成する。
カバー26には、図2等に示すように、カバー26内部に向けて配管27が配設されている。配管27は、図14に示す注液手段60に連繋されており、カバー26内にミルクや水などの液体72、空気などを送給する。配管27は、図2等に示すように、撹拌翼21に向けて液体が放出されるように配置することが望ましい。これにより、注液手段60から配管27を通じてミルクなどの液体を調理空間50内に放出する際に、撹拌翼21により液体を分散させてカップ70に注液でき、また、撹拌翼21の洗浄の際には、配管27から水を直接撹拌翼21に当てることができ、洗浄効率を高めることができる。
たとえば、カバー26を調理ユニット20に対して上下にスライド可能とする構成として、カバー26の上部に筒状のスライダー263を装着すると共に、スライダー263の周面に図示省略する突起を設け、調理ユニット20にスライダー263をスライド可能に支持する筒状のスライダー支持部23とスライダー263の突起が嵌まる縦長のスライド溝231を具えた構成を例示できる。また、カバー26を調理ユニット20に下向きに付勢する構成として、スライダー263の内部に収容され、カバー26の上面と調理ユニット20の天面近傍に設けた圧縮コイルバネなどのカバー付勢手段264を例示できる。
カバー26は、上記構成により、カバー26の下縁がホルダーユニット40に当接していない状態では、調理ユニット20に対して下スライドした位置にあり、カバー26がホルダーユニット40に当接した状態(図9参照)は、カバー付勢手段264が縮んで相対的に撹拌翼21が下方に飛び出す。
調理ユニット20の下方には、図2乃至図4、図13示すように、撹拌翼21の昇降移行路に出没する洗浄容器30を具える。洗浄容器30は、撹拌翼21やカバー26の内部を洗浄する際に洗浄用流体(水)の飛散を防止し、また、洗浄用流体を貯留する容器である。洗浄容器30は、洗浄容器移動手段によって略水平方向、図示では左右方向に移動可能となっている。
洗浄容器30として、上縁がカバー26の下縁に密着する碗状形状のものを例示でき、底面には排水配管31が設けられている。排水配管31は、図14に示す排水タンク610に連繋されている。洗浄容器移動手段は、たとえば洗浄容器移動モーター33と、当該洗浄容器移動モーター33によって回転するカム331と、カム331の回転により洗浄容器30を調理ユニット20の下方に出没させるレバー332から構成することができる。洗浄容器30の位置は、図14に示す2つの位置検出センサー333によって検知することができ、図2に示す初期状態や図3に示すカップ載置状態、図12に示すカップ70を取出可能な状態では、調理ユニット20の下方に進出して、撹拌翼21や配管27からの液だれを防止すると共に、カップ70の出し入れなどの際に撹拌翼21に直接ユーザーの手が触れないように保護している。
洗浄容器30に接続される排水配管31は、洗浄容器30からの排水を効率的に行なうことができるように、図2乃至図4、図13に示すように斜め向きに配置し、その開口となる排水孔32を広く採ることが望ましい。また、排水配管31には、洗浄容器30内に洗浄用流体となる水を溜めて撹拌翼21の洗浄を行なうことができるように弁を設けることができる。たとえば、排水配管31を可撓性のチューブとし、弁としてピンチバルブ34を例示することができる。ピンチバルブ34は、ソレノイド341の如き往復駆動部材により、図13に示すように排水配管31を外側から折り曲げ又は押し潰して流路を塞ぐ構成を例示できる。
具体的には、ピンチバルブ34は、排水配管31に対して略直交する方向からスライドプッシャー342を押し付ける構成とすることができる。スライドプッシャー342は、ソレノイド341の先端に、コ字状のフレーム343の先端を架橋するよう装着できる。また、ソレノイド341のケースにはプランジャーの出没方向に向けて上下に凹部345を有する固定プッシャー344が配備されている。そして、ソレノイド341に通電を行なって、スライドプッシャー342を引き付ける方向に移動させ、排水配管31を押圧することで押し潰し、閉状態とすることができる。ソレノイド341への通電を解除すると、スライドプッシャー342は排水配管31への付勢を解き、排水配管31は弾性復帰して開状態となって、排水の流通を許容する。このように排水配管31の弁にピンチバルブ34を採用することで、排水配管31内に可動部分を有する弁構造を有さないから、飲料原料71を切削撹拌して残留する残渣の詰まりを防止することができる。
排水配管31は、図14に示す排水タンク610に連繋される。排水タンク610は、重力作用によって洗浄容器30内の排水が排出されるように洗浄容器30よりも下方の位置に設けることができる。もちろん、排水配管31にポンプなどを配置して強制的に洗浄容器30から排水を行なう構成としてもよい。
ホルダーユニット40は、図2に示すように調理ユニット20の下方に配置され、図3に示すようにカップ70が載置されて、図8に示す注液状態、図9に示す切削撹拌状態でカップ70を保持するユニットである。ホルダーユニット40は、図2、図15や図16に示すように、カップ70の下部を保持する第1ホルダー41、第1ホルダー41が上下にスライド可能に嵌まり、カップ70の上縁を保持する第2ホルダー42、及び、第2ホルダー42を保持するホルダー受け45を具える。また、第2ホルダー42には、底面中央に押出孔421が貫通開設されており、第1ホルダー41の昇降移行路に向けて下方から突設された押出部材43が挿通可能となっている。ホルダー受け45は、ホルダー昇降手段となるホルダー昇降モーター44によって昇降可能となっており、第1ホルダー41と第2ホルダー42をカップ70と共に昇降させる。なお、ホルダーユニット40の昇降位置は、図2等に示すように位置検出センサー442,442により検知することができる。本実施形態において、前述した調理ユニット20の昇降モーター24とホルダーユニット40のホルダー昇降モーター44が昇降手段を構成する。
より詳細には、第1ホルダー41は、図15や図16に示すように、有底短筒状形状であり、カップ70の底近傍の形状に合わせて下方がやや縮径した内周形状を有している。第1ホルダー41は、ユーザーがカップ70を掴んで載置し、また、載置されたカップ70を取り出しし易い高さに形成され、また、載置されたカップ70が倒れない程度の高さとしている。図示の実施形態では、第1ホルダー41の高さは、カップ70の高さの約1/3程度としており、カップ70は上半分が少なくとも露出する高さとすることが望ましい。第1ホルダー41には、図14に示すようにカップ70の有無を検知するカップ有無検出センサー411を具える。カップ有無検出センサー411はたとえば光電センサーを採用できる。また、第1ホルダー41の下面には、カップ70等からこぼれた液体が流出する第1ホルダー排水孔412が形成されている。第1ホルダー排水孔412は、ホルダーユニット40のこぼれた液体を案内する第1案内経路R1を構成する。
第2ホルダー42は、第1ホルダー41の外径よりも内径の大きい円筒形状であり、第1ホルダー41が上下にスライド可能に嵌まっている。第2ホルダー42の上縁は、カップ70の上縁近傍の形状に合わせて拡大すると共に、図9に示すようにカップ70の上縁を挟んで上記したカバー26の下縁と当接し、液密な状態で調理空間50を形成する。第2ホルダー42の上縁内周面には、1又は複数箇所、或いは、環状にゴムなどの滑り止め部材422が装着されており、撹拌翼21によりカップ70内の飲料原料71を切削撹拌する際に、カップ70の追従回転を防止する。また、第2ホルダー42の上縁外周は、ケーシング14の基台面17に設けられた開口18よりも拡大しており、外周面にパッキン424が装着されている。
第2ホルダー42の内面には、第1ホルダー41の下方側スライド範囲を規制する押え部材423が形成されている。押え部材423は、カップ70の載置された第1ホルダー41が第2ホルダー42に対して下方にスライドしたときに、カップ70の底面が第1ホルダー41の底面に当接しつつ、カップ70の上縁が第2ホルダー42の上縁に当接する位置としている。
上記のとおり、カップ70は、底近傍を第1ホルダー41に保持され、上縁近傍を第2ホルダー42に保持されるが、その保持力は、第2ホルダー42の方が強くなるように構成することが望ましい。後述する切削撹拌状態の後、ホルダーユニット40を降下させたときに、カップ70がカバー26に貼り付かず、確実に引き離すためである。第1ホルダー41と第2ホルダー42のカップ70の保持力は、カップ70との径差、内周面の素材や凹凸などにより設定することができる。
また、第1ホルダー41の外周面と第2ホルダー42の内周面との間には、若干の隙間を有し、第1ホルダー41の外側にこぼれた液体や第2ホルダー42の内周側上縁にこぼれた液体を案内する第2案内経路R2を構成する。
第2ホルダー42は、図2等に示すように、円筒状のホルダー受け45の内側に収容される。ホルダー受け45は、ホルダー昇降モーター44により回転するボールネジ441に螺合しており、ボールネジ441の回転により昇降可能となっている。また、ホルダー受け45には、前面側にビス451が貫通して配備されており、ビス451の先端が第2ホルダー42に当接して、ホルダー受け45に対する第2ホルダー42の上下方向の移動を規制している。そして、ビス451を緩めることで、図17に示すように、ホルダー受け45に第2ホルダー42を着脱可能とすることができ、第1ホルダー41、第2ホルダー42を取り出して洗浄等することができる。また、ホルダー受け45に第2ホルダー42を戻し、ビス451を締めることで、第2ホルダー42をホルダー受け45に装着することができる。
押出部材43は、図2や図16に示すように、第2ホルダー42の押出孔421を貫通し、第1ホルダー41の底面を上向きに押出可能に配備されている。図示の実施形態では、押出部材43は、ホルダー受け45の内径よりも大きい内径を有する皿状の受け面432の中心に上向きに突設された円筒状の部材である。受け面432は、外周に円筒状の仕切り433が突設されており、内部には、図2や図16に示すように受け面排水孔434が形成され、受け面432に落ちた液体を受け面排水孔434から排出する。受け面432は、図に示すように、受け面排水孔434に向けて下がるように傾斜させることで、受け面432に落ちた液体を矢印R3に沿って効果的に受け面排水孔434に案内することができる。なお、受け面432の傾斜及び受け面排水孔434をわかりやすく示すために、図2と図16では、傾斜方向及び受け面排水孔434の開設位置を90度ずらしている。
また、受け面排水孔434と対向するケーシング14の下面にはケーシング排水孔19が形成されており、受け面排水孔434から排出された液体は、ケーシング排水孔19を通って外部に排出される。ケーシング排水孔19の下方には排水用トレイを配置したり、配管を適宜接続することが望ましい。
押出部材43は、図18に示すように、たとえばケーシング14の前面下方に通常時カバーで塞がれた窓部14aを形成しておき、ホルダーユニット40を上方に移動させた状態で取り出し可能とすることで、押出部材43や受け面432、仕切り433を洗浄等することができる。
注液手段60は、配管27から調理空間50又は洗浄容器30に向けて水やミルクなどの液体や圧縮空気を供給する手段である。その一実施形態を図14にブロック図で示す。注液手段60は、複数の電磁弁やポンプ、センサー等から構成することができ、本実施形態では、液体は、水とミルクである。水は水道619から水タンク611を通じて配管27から供給され、ミルクは冷却機能を具えるミルクタンク621から供給するようにしている。水は、飲料原料71の濃度調整や、撹拌翼21等の洗浄用流体として用いられる。
注液手段60は、主として、水タンク611から調理空間50に水を供給する水ルート61、ミルクタンク621からミルクを供給するミルクルート62、圧縮空気を供給する空気ルート63を具え、水ルート61、ミルクルート62及び空気ルート63は下流側で合流して配管27に繋がっている。もちろん、水ルート61、ミルクルート62、空気ルート63は本実施形態の構成に限定されるものではない。
まず、水ルート61について説明すると、水は、図14に示すように、水道619に直結された2ポートの電磁弁68を介して水タンク611に供給される。水タンク611は水位センサー613を具備し、水位が所定の設定値よりも低くなると電磁弁68を開放して水タンク611に水を導入する。水タンク611の下流側には、水タンク611から水を吸い上げるダイヤフラムポンプの如きポンプ612を具え、さらに下流側に空気ルート63と合流する電磁弁66が配備されている。電磁弁66は、たとえばNCポート(ノーマルクローズポート)を水ルート61、NOポート(ノーマルオープンポート)を空気ルート63とし、下流側がCOMポート(共通ポート)である2ウェイ弁を採用できる。電磁弁66は、水を供給する場合にはNCポートを開放し、COMポートと接続する。
電磁弁66の下流側には電磁弁69のCOMポートが接続されている。電磁弁69は、ミルクルート62の洗浄の際に、ミルクルート62に洗浄用流体となる水を供給するための切替弁であり、ミルクルート62にはNCポートが接続されている。電磁弁69のNOポートは、下流側に加熱手段となるボイラー614を具え、水ルート61を通過する洗浄用流体を加熱又は蒸気化して下流側に供給する。ボイラー614によって水ルート61を通過する水を加熱することで、加熱した飲料の提供を行なうこともできる。また、洗浄用流体を加熱或いは蒸気化し調理空間50の洗浄等を行なうことができる。ボイラー614は、サーモスタット615とサーミスタ616によってその温度調整が行なわれる。
ボイラー614の下流側には、電磁弁65のNCポートが接続されている。電磁弁65は、NCポートに接続された水ルート61と、NOポートに接続されたミルクルート62を合流させる弁であり、COMポートが下流側のチューブポンプ617に接続されている。
チューブポンプ617は、キープソレノイド618により開閉が制御され、ミルクを供給する場合にはチューブポンプ617を作動させて、ミルクタンク621からミルクを配管27を経由して調理空間50に供給するポンプである。チューブポンプ617は、キープソレノイド618により水や蒸気、圧縮空気を供給する間は開放し、これらの流通を許容する。チューブポンプ617及びキープソレノイド618は、具体的実施形態を図19に示す。
チューブポンプ617は、図19(a)に示すように、外周に複数のローラー617aを装着してなるローター617bをポンプモーター(ローターの背面側に配置)により回転させるものである。ローター617bには、ポンプ作動時に、配管27をローラー617aに向けて押圧する配管押さえ部材617cが配備されている。図示のチューブポンプ617は、配管押さえ部材617cを図19(a)〜(c)の3位置にキープソレノイド618(図14参照)やリンク機構等により位置決め可能としている。(a)は配管押さえ部材617cによって配管27をローラー617aに押し付けた押さえ位置に配置させた状態であり、ポンプモーターを作動させることで、ローター617bが回転してローラー617aが配管27内の流体を送給することができる。また、(b)は配管押さえ部材617cをローター617bから離間S1させ、配管27への押圧力を解き、配管27を復元させて流路を開放し、水や蒸気、圧縮空気の流通を許容する流通可能位置に移動させた状態である。(c)は、配管押さえ部材617cをさらにローター617bから離間S2させ、配管27をチューブポンプ617から取外し或いは装着することのできる配管着脱可能位置に移動させた状態である。
然して、ミルクを調理空間50に送給する場合、配管押さえ部材617cをローター617b側に接近させて、図19(a)に示す押さえ位置に移動させ、配管押さえ部材617cにより配管27をローター617bに押し付ける。この状態で、配管27はローラー617aにより押圧されて押し潰されるから、ローター617bを回転させることで、ローラー617aにより絞りを受け、ミルクを調理空間50に押し出すことができる。ローラー617aの回転を止めると、ミルクの送出は停止する。
一方で、水や蒸気、圧縮空気を送給する際には、図19(b)に示す流通可能位置に移動させる。この状態では、配管押さえ部材617cはローター617bから離れ(S1)、配管27への押圧力は開放され、配管27は円環状に復元しているから、水や蒸気、圧縮空気が流通可能とすることができる。従って、配管27は、ポンプ612、エアーブロー装置631からの水、圧縮空気の流通、ボイラー614を作動させて蒸気の流通が許容される。また、後述するとおり、切削撹拌時には、配管27を開放し、調理空間50の内圧が高くならないようにガス抜きすることができる。
配管27には、ミルクが流通するから、定期的な手入れの際には、図19(c)に示す配管着脱可能位置に移動させ、ローター617bと配管押さえ部材617cとの間に配管27を取り出すことができる隙間S2を設けることで、配管27を交換や内部清掃等を簡便に行なうことができる。
チューブポンプ617の下流側は、配管27がカバー26に繋がっている。
ミルクルート62は、ミルクタンク621から配管27を通ってカバー26内に繋がるルートである。ミルクタンク621は、ミルククーラー623により冷却を受けて、ミルクタンク621内のミルクを冷却状態で維持する。ミルクタンク621の温度は温度センサー624により検知される。また、ミルクタンク621には重量センサー625を具え、ミルクタンク621内のミルク量を測定し、ミルク量が減少すると操作・表示部16に警告等を発することができる。ミルクは、ミルクタンク621から逆止弁622を介してミルクルート62に接続されており、ミルクルート62は、水ルート61の電磁弁65のNOポートに接続されている。また、上記した電磁弁69のNCポートがミルクルート62に接続されている。ミルクルート62を洗浄する際には、電磁弁69から洗浄用流体である水をミルクルート62に供給し、ミルクの残留を阻止する。
空気ルート63は、空気ポンプとなるエアーブロー装置631を具える。エアーブロー装置631は、電磁弁67のNCポートに接続されており、COMポートが電磁弁66のNOポートに接続されている。電磁弁67のNOポートは排水タンク610に接続されている。
上記モーター、位置検出センサー、電磁弁等のすべての電気的な制御は、本体ケーシング13の適所に配置された制御部によって行なわれる。以下、本発明の飲料製造装置10の動作について説明する。
まず、初期状態では、図2に示すように、ホルダーユニット40は、第2ホルダー42が下降した位置にあり、第1ホルダー41は押出部材43に載っている。また、調理ユニット20は、撹拌翼21が上昇した位置にあり、洗浄容器30が撹拌翼21の下方に進出し、撹拌翼21を覆っている。また、電磁弁は何れもNOポートがCOMポートに接続されている。チューブポンプ617は、キープソレノイド618を作動させて配管27を開放した流通可能状態(図19(b))としている。
初期状態では、扉15はロック解除されている。ユーザーは、予め飲料原料71となるスティック状の野菜、果物やこれらの冷凍物が収容されたカップ70を準備し、本体ケーシング13の扉15を開いて、図3に示すように、第1ホルダー41にカップ70を載置する。
続いて、扉15を閉め、操作・表示部16を操作することで扉15はロックされ、飲料原料71の調理が開始される。調理は、まず、図4及び図5に示すように、調理ユニット20を一旦上昇させて洗浄容器30を後退させる。具体的には、昇降モーター24を駆動させて、図4に示すように調理ユニット20が上側の位置検出センサー242により検知されるまで上昇させ、洗浄容器30の移行路から撹拌翼21及びカバー26を退避させる。そして、洗浄容器移動モーター33を駆動させて、洗浄容器30(図5には示さず)を撹拌翼21の昇降移行路から後退させる。
洗浄容器30の後退が完了すると、ホルダー昇降モーター44を駆動して、図6に示すように第2ホルダー42を上昇させる。第2ホルダー42が上昇を続けることで、図7にしめすように、第2ホルダー42の押え部材423が第1ホルダー41の底面に当接し、第2ホルダー42は、第1ホルダー41をカップ70と共に上昇させる。このとき、第2ホルダー42の上縁はカップ70の上縁と当接する。
この状態からさらに、図8に示すように、ホルダーユニット40が上側の位置検出センサー442に検知されるまでホルダーユニット40を上昇させ、カップ70をカバー26に接近させる。また、洗浄容器30の退避のために上昇していた調理ユニット20は、昇降モーター24を駆動することで降下させる。そして、注液手段60から配管27を通じて調理空間50に液体を供給する。
このとき、カップ70がカバー26に密着するまで調理ユニット20とホルダーユニット40を接近させると、カバー26のシール部262によって調理空間50は気密となる。この状態で注液手段60から液体72を調理空間50に供給すると、調理空間50が高圧になって、液体72をスムーズに調理空間50に導入できないことがある。このため、本発明では、調理空間50に液体を導入する間、調理空間50は、通気部を介して外気と連通させて圧力を逃し、調理空間50内の圧力上昇を抑えることが望ましい。そこで、本実施形態では、図8に示すように、カバー26とカップ70を当接させず、これらの間に通気部として隙間51を設けるようにしている。隙間51は、カバー26のシール部262がカップ70に僅かに侵入する程度とすることが望ましい。隙間51が調理空間50に形成されることで、調理空間50は大気圧を維持することができ、液体72のスムーズな導入を図ることができる。隙間51は、たとえば、ホルダーユニット40が、上側の位置検出センサー442に検知されるまでホルダー昇降モーター44を駆動させると共に、調理ユニット20は、ホルダーユニット40に当接する位置よりも上側で調理ユニット20を検出する下側の位置検出センサー442によって検知されるまで昇降モーター24を駆動させることで形成することができる。
図8に示すように、調理空間50に隙間51が形成された状態で、注液手段60から調理空間50に液体72が供給される。注液手段60からミルクルート62を通じて調理空間50にミルクを供給する場合、電磁弁65をNOポートに切り替えると共に、キープソレノイド618を動作して配管押さえ部材617cを図19(a)に示す押さえ位置に移動させ、チューブポンプ617を作動させ、ミルクタンク621から配管27を通じてカップ70内にミルクを供給する。また、注液手段60から水ルート61を通じて調理空間50に水を供給する場合は、電磁弁66と電磁弁65をNCポートに切り替え、キープソレノイド618を作動させて配管押さえ部材617cを図19(b)に示す流通可能位置に移動させて、配管27の押圧を解き、配管27を環状に復元させる。この状態でポンプ612を作動させることにより、水タンク611からカップ70内に水が供給される。なお、水を加熱した蒸気状態で供給する場合には、ボイラー614を作動させればよい。ポンプ612は、ダイヤフラムポンプを採用することで、水供給と蒸気供給で水量を変えることができるから、水供給と蒸気供給のためのポンプの共用化を図ることができる。
本発明では、ミルクや水などの液体を供給する際、上記のとおり、調理空間50は気密な状態ではなく、隙間51によって大気圧を維持できるから、液体72はスムーズに導入され、調理空間50の内圧上昇を防止できる。なお、隙間51に代えて弁などにより調理空間50を大気圧に維持することもできるが、隙間51を形成するのであれば、追加の構成は不要であり、構成の簡略化を図ることができる。
注液は、図8に示すように、配管27を撹拌翼21に向けて液体72が放出されるように配置することで、液体が撹拌翼21に当たって分散するから、カップ70内の飲料原料71に略均等に振りかけることができる。また、カバー26のシール部262はカップ70内に侵入しているから、液体72が隙間51から外部に飛散することもない。
カップ70への注液が完了した状態で、配管27内にはミルク又は水が残留している。このままの状態で、続く切削撹拌のために調理ユニット20をさらに下降させて、調理空間50を密閉状態に移行させると、切削撹拌により飲料原料71の体積が増えて、調理空間50が高圧になる虞がある。調理空間50が高圧になると、後工程においてカップ70をカバー26から離したときに、飲料73がカップ70外に飛散することがある。このため、注液手段60は、配管押さえ部材617cを図19(b)の流通可能位置に移動させて、配管27内に流体が流通可能な状態とする。そして、電磁弁67と電磁弁65をNCポート切り替え、エアーブロー装置631を作動させて、配管27に圧縮空気を導入し、配管27内のミルクや水をカップ70内に注ぎ込み、配管27を空にすることが望ましい。配管27が空になると、電磁弁67をNOポートに戻す。これにより、空気ルートは調理空間50を大気圧である排水タンク610と接続することになるから、続く工程において飲料原料71の切削撹拌を行なって調理空間50の内圧が上昇しそうになったときに、空気ルート63が通気孔として作用して脱気し、調理空間50の内圧上昇を防止できる。なお、電磁弁67は、エアーブロー装置631から空気を送らない場合は、常にNOポートに接続し、大気圧である排水タンク610側に開放しておくことが望ましい。これにより、水ルート61、空気ルート63の配管にボイラー614の残熱等による水蒸気が発生しても、電磁弁67のNOポートから排出することで配管の圧力増を防止でき、また、エアーブロー装置631に水蒸気が流れ込むことを阻止でき、エアーブロー装置631に水蒸気等流入による過電流が生じることを抑制できる。
次に、飲料原料71の調理となる切削撹拌が行なわれる。切削撹拌に際し、まず、昇降モーター24をパルスセンサー243が所定のパルス数をカウントするまで駆動して、調理ユニット20をホルダーユニット40に向けて下降させて、カバー26とカップ70との間に形成されていた隙間51を塞ぐ。これにより、調理空間50が上記した空気ルート63を除き、略気密に閉じられる。そして、カバー26の下縁が第2ホルダー42の上縁及びカップ70に当接した状態で、さらに調理ユニット20を下降させる。これにより、スライド可能に下向き付勢されているカバー26は、カップ70及び第2ホルダー42の上縁に当接して下降が阻止されるが、調理ユニット20はカバー付勢手段264の付勢力に抗して下降が許容される結果、図9に示すように、撹拌翼21をカップ70の内部まで深く侵入させることができる。この状態で回転駆動モーター22を駆動することで撹拌翼21をカップ70内で回転させ、飲料原料71を液体72と共に切削撹拌し、飲料原料71をペースト状或いはジュース状に調理して飲料73を製造することができる。飲料原料71の切削撹拌の際に、飲料原料71が膨張しても、調理空間50は空気ルート63が通気孔として作用することで、内圧の膨張を抑えることができる。
なお、カップ70は、カバー26のフランジ261と第2ホルダー42に挟まれると共に、第2ホルダー42の滑り止め部材422に外周が当接している。このため、撹拌翼21が回転してもカップ70は追従回転することはない。また、カバー26から下向きに形成された環状のシール部262がカップ70内に侵入しているから、飲料73がカップ70の上縁からこぼれることはなく、また、カップ70の上縁に付着することも防止できる。
切削撹拌は、回転駆動モーター22の回転速度をHIhg/Low切り替えすることで、飲料原料71の種類や硬さ、或いは、ユーザーの嗜好に応じた状態で飲料原料71を切削撹拌することができる。
飲料原料71の切削撹拌が完了すると、回転駆動モーター22を止め、ホルダー昇降モーター44を駆動して、図10に示すように、ホルダーユニット40を下降させると共に、昇降モーター24を駆動して、調理ユニット20を上昇させる。上記のとおり、カップ70は、第1ホルダー41と第2ホルダー42に保持され、また、空気ルート63は調理空間50の通気孔として調理空間50を大気圧に維持されている。さらにはカップ70内に重量物である飲料が入っている。従って、調理ユニット20とホルダーユニット40を離間させたときに、カップ70はカバー26側には貼り付かず、ホルダーユニット40と共にカバー26から引き離すことができる。また、第1ホルダー41よりも第2ホルダー42のカップ保持力を強くすることで、第1ホルダー41とカップ70がカバー26に貼り付いた状態で第2ホルダー42のみが下降することも阻止できる。なお、調理ユニット20とホルダーユニット40の離間の際に、カバー26は、カバー付勢手段264の付勢力により撹拌翼21の先端側に移動する。
この状態からさらにホルダーユニット40を下降させると、図11に示すように、まず、第2ホルダー42は押出孔421が押出部材43を通過するが、第1ホルダー41は、底面が押出部材43に当たって第2ホルダー42の下降に追従することなく停止する。そして、第2ホルダー42が初期状態に戻って位置検出センサー442に検知されるとホルダー昇降モーター44を停止する。その結果、カップ70は第2ホルダー42から離脱した第1ホルダー41により上部が臨出した状態となる。
飲料73の調理が完了し、カップ70がホルダーユニット40から臨出した状態となることで、カップ70をユーザーが取り出せる状態になる。なお、このままでは、撹拌翼21がカップ70の上部に露出しており、ユーザーが誤って撹拌翼21に触れてしまう虞があり、また、撹拌翼21やカバー26に付着した飲料が滴り落ちてユーザーや機器に付着してしまうことがある。そこで、扉15をロック解除する前に、図12に示すように、洗浄容器30でカバー26を閉じ、撹拌翼21を覆うことが望ましい。具体的には、昇降モーター24を駆動させて、調理ユニット20を一旦上昇させると共に、洗浄容器移動モーター33を駆動させて、洗浄容器30を撹拌翼21の昇降移行路に進出させる。そして、洗浄容器30の進出が完了すると、昇降モーター24を駆動させて、上昇した調理ユニット20を初期状態の位置まで戻す。なお、この工程は、ホルダー昇降モーター44が停止してから行なってもよいし、時間短縮を図るために、洗浄容器30の移行路よりも下方にカップ70の上縁が移動した状態から始めてもよい。このように、撹拌翼21及びカバー26を洗浄容器30で覆うことにより、撹拌翼21の露出を防止でき、これらから滴り落ちる飲料73は洗浄容器30で受け止めることができ、衛生的である。
洗浄容器30により撹拌翼21及びカバー26が覆われると、扉15のロック解除を行なって、ユーザーは扉15を開いて飲料73の入ったカップ70を取り出すことができる。
撹拌翼21やカバー26には、飲料の調理により、飲料原料71の残渣などが付着している。また、ミルクを供給した場合には、ミルクルートにミルクが付着している。従って、次に調理を開始するまでに、これらを洗浄する必要がある。本発明では、これらの洗浄に水タンク611の水を洗浄用流体として用いることで、手入れの手間を可及的に削減できるようにしている。
具体的には、まず、ミルクルートの洗浄を行なう。ミルクルートの洗浄は、電磁弁65をNOポートのまま、電磁弁66、電磁弁69をNCポートに切り替え、ポンプ612を作動させることで、水タンク611からミルクルートに洗浄用流体となる水を供給し、配管27から洗浄容器30に排出させる。これにより、ミルクルートは内部に付着したミルクが除去される。なお、このとき、洗浄容器30は、ピンチバルブ34を開状態とすることで排水配管31から排水を行なうことができる。
また、撹拌翼21やカバー26は、注液手段60から水ルートを通じて洗浄用流体である水を供給することで洗浄する。具体的には、電磁弁66、電磁弁65をNCポートに接続し、ポンプ612を作動させることで、図13に示すように、配管27から撹拌翼21に水721を吹き付ける。配管27は、撹拌翼21に向けて注水可能となるように配置することで、撹拌翼21に直接水が吹き付けられ、洗浄効率を高めることができる。洗浄の間、回転駆動モーター22を正逆回転、さらには、間欠回転させることで、慣性により残渣を除去することができる。とくに、撹拌翼21を逆回転させることで、回転方向に付着した残渣を効率的に行なうことができる。なお、図13に示すように、ピンチバルブ34を閉状態として排水配管31を閉じることで(符号311)、洗浄容器30内に水721を溜めることができ、さらに効率的に洗浄を行なうことができる。洗浄が完了すると、回転駆動モーター22を止め、ピンチバルブ34を開状態として洗浄容器30から排水を行なう。排水配管31は、排水孔32が広く採れるように斜め向きに配置することで、排水効率を高め、残渣の詰まりを防止することができる。なお、必要に応じてボイラー614を作動させ、熱湯や蒸気により洗浄を行なうこともできる。
洗浄が完了すると、注液手段60内の水の残留を防ぐために、電磁弁67と電磁弁65をNCポート切り替え、エアーブロー装置631を作動させて、配管27に圧縮空気を導入し、配管27に残留する水は洗浄容器30を介して排水配管31から排出することが望ましい。そして、飲料製造装置10は図2に示す初期状態に戻り、新たなカップ70を受け入れることができる。
上記した飲料製造の工程、洗浄工程において、カップ70内の液体や洗浄に用いられた液体はホルダーユニット40側に落下、付着することがある。本発明では、ホルダーユニット40は、図15、図16に示すように、第1ホルダー41に第1ホルダー排水孔412を設け、第1ホルダー排水孔412からホルダーユニット40の下方に至る第1案内経路R1を有している。また、第1ホルダー41と第2ホルダー42との間の空隙により第2案内経路R2を有している。そして、これら案内経路R1,R2は、押出部材43の下端に設けられた受け面432に開放している。従って、第1ホルダー41内にこぼれた液体や、第1ホルダー41と第2ホルダー42の上縁にこぼれた液体は、案内経路R1,R2を通過して受け面432に落下する。受け面432は、外周に仕切り433が立設されているから、受け面432を超えて液体がホルダー昇降モーター44側に飛散や流入することはなく、機器の絶縁不良等を防止することができる。さらに、受け面432は、受け面排水孔434が設けられ、受け面432自体は、受け面排水孔434に向けて下がるように傾斜しているから、受け面432に落下した液体は、重力作用によって受け面排水孔434に導かれ、受け面排水孔434からケーシング排水孔19を通って外部に排出される。従って、衛生状態を確保できる。また、ホルダーユニット40はビス451を緩めることで飲料製造装置10から取り出して洗浄することができ、また、受け面432を含む押出部材43も取り出して洗浄できるようにすることで、手入れを簡便に行なうことができる。
加えて、図2、図3及び図12に示すように、ホルダーユニット40が最も下降した状態において、ユーザーがカップ70を載置、取出等行なうことになるが、この状態において、ユーザーを原因とするカップ70からの液体こぼれが発生し易い。本発明では、第2ホルダー42の上縁外周を基台面17の開口18の内径よりも大きく形成し、さらに、第2ホルダー42の上縁外周面にパッキン424を装着している。従って、カップ70からこぼれ落ちた液体は、ホルダーユニット40内に落下し、第2ホルダー42の外側や開口18を伝って液だれすることを防止でき、衛生的である。
飲料製造装置10は、上記のように自動で撹拌翼21やカバー26の内部、注液手段60等を洗浄することができるから衛生的であり、また、手入れの手間も可及的に削減できる。
たとえば、図17に示すように、第1ホルダー41と第2ホルダー42をホルダー受け45に着脱可能、また、図18に示すように、受け面432と仕切り433が設けられた押出部材43を着脱可能な構成とすることで、これらを取り外して洗浄等することができる。さらに、チューブポンプ617は、配管押さえ部材617cを図19(c)に示す配管着脱可能位置に移動させることで、配管27をチューブポンプ617から取り外すことができるから、配管27の交換、洗浄を容易に行なうことができ、衛生的である。
上記説明は、本発明を説明するためのものであって、特許請求の範囲に記載の発明を限定し、或いは範囲を限縮するように解すべきではない。また、本発明の各部構成は、上記実施例に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能であることは勿論である。
10 飲料製造装置
11 飲料製造ユニット
20 調理ユニット
21 撹拌翼(調理具)
24 昇降駆動モーター(昇降手段)
30 洗浄容器
40 ホルダーユニット
41 第1ホルダー
42 第2ホルダー
45 ホルダー受け
44 ホルダー昇降モーター(昇降手段)
60 注液手段
70 カップ
R1 第1案内経路
R2 第2案内経路

Claims (7)

  1. カップに入れられた飲料原料を切削撹拌する調理具と、前記調理具の上部を覆い、前記調理具と一体に昇降するカバーとを具える調理ユニットと、
    前記調理ユニットの下方に配置され、前記カップを保持するホルダーユニットと、
    前記調理具と前記ホルダーユニットを相対的に接近、離間させる昇降手段と、
    を具え、
    前記昇降手段によって前記カバーの下縁と前記ホルダーユニットに保持された前記カップの上縁を接近させ、前記カバーと前記カップの内部に調理空間を形成する、
    飲料製造装置であって、
    液体を貯留するタンクと、
    前記タンクから前記調理空間に前記液体を供給する配管と、
    ローラーにより前記配管を押圧して前記液体を送出するチューブポンプと、
    を具え、
    前記チューブポンプは、前記配管を前記ローラーにより押圧して前記液体を送出可能な状態と、前記ローラーから前記配管への押圧を解き、前記配管の流路を開放させた状態を採る、
    飲料製造装置。
  2. 前記チューブポンプは、前記配管を前記ローラーに押圧する配管押さえ部材を具え、
    前記液体を送出可能な状態では、前記配管押さえ部材により前記配管を前記ローラーに押圧し、
    前記配管の流路を開放させた状態では、前記配管押さえ部材を前記ローラーから離間させて、前記ローラーに対する前記配管の押圧を解く、
    請求項1に記載の飲料製造装置。
  3. 前記配管押さえ部材が、前記配管の流路を開放させた状態で、前記配管は前記チューブポンプから取り外すことができる、
    請求項2に記載の飲料製造装置。
  4. 前記配管は、前記調理具を洗浄する洗浄用流体を供給するポンプに接続可能であり、
    前記チューブポンプは、前記ポンプの下流側に配置される、
    請求項1乃至請求項3の何れかに記載の飲料製造装置。
  5. 前記ポンプは、ダイヤフラムポンプである、
    請求項4に記載の飲料製造装置。
  6. 前記配管は、前記ポンプと前記チューブポンプの間に前記洗浄用流体を加熱して蒸気を生成するボイラーを具える、
    請求項4又は請求項5に記載の飲料製造装置。
  7. 前記配管は、圧縮空気を供給するエアーブロー装置に接続可能であり、
    前記チューブポンプは、前記エアーブロー装置の下流側に配置される、
    請求項1乃至請求項6の何れかに記載の飲料製造装置。
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