JP2020103321A - 前原始線条及び中内胚葉細胞 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、医学及び細胞生物学の分野に関する。特に本発明は、前原始線条及び/又は中内胚葉細胞を含む組成物、並びにこのような細胞の産生、単離及び使用方法に関する。
ヒト多能性幹細胞、例えば胚性幹(ES)細胞及び胚性生殖(EG)細胞は、1994年に線維芽細胞フィーダーを含有しない培養物中(Bongso et al., 1994)、そして線維芽
細胞フィーダーを含有する(Hogan, 1997)培養物中で最初に単離された。後に、Thomson、Reubinoff及びShamblottは、有糸分裂不活性化マウスフィーダー層を用いたヒトES及びEG細胞の連続培養を確立した(Reubinoff et al., 2000;Shamblott et al., 1998;Thomson et al., 1998)。
も2つの健常ドナー器官が、首尾よいの移植のための十分な島細胞を得るために必要とされる。ヒト胚性幹細胞は、ヒト細胞療法のための相当量の高品質分化細胞を発達させるための出発物質の供給源を提供する。
ヒト細胞の少なくとも約5%が前原始線条細胞であり、この場合、前原始線条細胞は、中内胚葉細胞に分化し得る多分化能細胞である。他の実施形態では、培養中のヒト細胞の少なくとも約10%〜少なくとも約90%が前原始線条細胞である。本明細書中に記載される或る特定のいくつかの実施形態では、ヒトフィーダー細胞も細胞培養物中に存在する。このような実施形態では、フィーダー細胞以外のヒト細胞の少なくとも約5%〜少なくとも約75%が前原始線条細胞である。いくつかの実施形態では、前原始線条細胞は、マーカー、例えばFGF8及び/又は核局在化β−カテニンを発現する。或る特定のいくつかの実施形態では、これらのマーカーの一方又は両方の発現は、ブラキュリ、FGF4、SNAI1、SOX17、FOXA2、SOX7及び/又はSOX1の発現より大きい。本明細書中に記載されるさらに他の実施形態では、細胞培養物は、臓側内胚葉細胞、壁側内胚葉細胞、原始内胚葉細胞、胚体内胚葉細胞、外胚葉細胞及び/又は中胚葉細胞を実質的に含有しない。
T4、SOX17、CXCR4、FOXA2、SOX7及び/又はSOX1の発現より大きい。本明細書中に記載されるさらに他の実施形態では、細胞培養物は、臓側内胚葉細胞、壁側内胚葉細胞、原始内胚葉細胞、胚体内胚葉細胞、外胚葉細胞及び/又は中胚葉細胞を実質的に含有しない。
条細胞である細胞を含む細胞集団に関する。これらの実施形態では、前原始線条細胞は、中内胚葉細胞に分化し得る多分化能細胞である。他の実施形態では、集団中のヒト細胞の少なくとも約95%〜少なくとも約98%は前原始線条細胞である。いくつかの実施形態では、前原始線条細胞は、FGF8及び/又は核局在化β−カテニンのようなマーカーを発現する。或る特定のいくつかの実施形態では、これらのマーカーの一方又は両方の発現は、ブラキュリ、FGF4、SNAI1、SOX17、FOXA2、SOX7及び/又はSOX1の発現より大きい。本明細書中に記載されるさらに他の実施形態では、細胞集団は、臓側内胚葉細胞、壁側内胚葉細胞、原始内胚葉細胞、胚体内胚葉細胞、外胚葉細胞及び/又は中胚葉細胞を実質的に含有しない。
をコードする核酸配列又はその生物学的活性断片のコピーを含む多能性細胞、例えばhESCの集団を生成する工程、(b)中胚葉細胞及び/又は胚体内胚葉細胞に分化し得る多分化能細胞である中内胚葉細胞を産生するように多能性細胞を分化させる工程、及び(c)中内胚葉細胞をGFPを発現しない細胞から分離する工程を包含する。いくつかの実施形態では、細胞集団は、少なくとも約95%〜少なくとも約98%の中内胚葉細胞を含む。いくつかの実施形態では、本明細書中に記載される方法の分化させる工程は、TGFβスーパーファミリーの少なくとも1つの成長因子、例えばアクチビンAを多能性細胞集団に提供することを包含する。アクチビンAの好ましい濃度は、少なくとも約50ng/ml〜少なくとも約500ng/mlの範囲である。さらなる実施形態では、細胞集団は、約1%(v/v)未満〜約0.1%(v/v)未満の血清を含む培地中で分化される。他の実施形態では、培地は低血清RPMIである。さらに他の実施形態では、細胞集団は、血清又は血清代替物の非存在下で分化される。
分化因子を提供する前であるか又はそれとほぼ同一時点である。その他の実施形態では、第1の時点は、候補分化因子の提供の後である。本明細書中に記載されるスクリーニング方法のいくつかの実施形態では、ヒト中内胚葉細胞は、候補分化因子に応答して、中胚葉細胞及び/又は胚体内胚葉細胞のような細胞に分化する。いくつかの実施形態では、中胚葉細胞は、FOXF1、FLK1、BMP4、MOX1及びSDF1のようなマーカーの発現により示される。他の実施形態では、胚体内胚葉細胞は、CXCR4及び/又はSOX17のようなマーカーの発現により示される。
伝子産物の発現を増大する方法に関する。当該方法は、約2%(v/v)未満の血清を含む培地中でhESCを得ること、及び、hESCを、FGF8遺伝子産物の発現を増大するのに十分な量で分化因子と接触させることを包含する。いくつかの実施形態では、分化因子は、TGFβスーパーファミリーからの少なくとも1つの成長因子、例えばアクチビンAである。いくつかの実施形態では、培地は、血清代替物を含まない。
リ、FGF4及びSNAI1から成る群から選択される遺伝子産物の発現を増大する方法に関する。当該方法は、約2%(v/v)未満の血清を含む培地中でhESCを得ること、及びhESCをブラキュリ、FGF4及びSNAI1から成る群から選択される遺伝子産物の発現を増大するのに十分な量で分化因子と接触させることを包含する。いくつかの実施形態では、分化因子は、TGFβスーパーファミリーからの少なくとも1つの成長因子、例えばアクチビンAである。いくつかの実施形態では、培地は血清代替物を含まない。
RNAの発現がベースラインFGF8 mRNA発現と比較して、参照時点から約6時間
までに実質的にアップレギュレートされるようにhESCが参照時点で分化し始める。いくつかの実施形態では、β−カテニンポリペプチドの発現は、参照時点から約17時間までに細胞核に局在されるようになり始める。他の実施形態では、ブラキュリ、FGF4及び/又はSNAI1 mRNAの発現は、参照時点から約24時間までに実質的にアップ
レギュレートされる。さらに他の実施形態では、E−カドヘリン mRNAの発現は、参
照時点から約12時間までにダウンレギュレートされ始める。さらにいくつかの実施形態では、SOX17 mRNAの発現は、参照時点から約48時間までに実質的にアップレ
ギュレートされ、及び/又はFOXA2 mRNAの発現が参照時点から約96時間まで
に実質的にアップレギュレートされる。本明細書中に記載される細胞培養物の或る特定のいくつかの実施形態では、培地は、約1%(v/v)未満から約0.2%(v/v)未満までの血清を含む。他の実施形態では、培地は約0%(v/v)の血清を含む。さらに他の実施形態では、培地は血清代替物を含まない。
プレギュレート又は発現ピークの前に、又はアップレギュレート又は発現ピークとほぼ同時に、アップレギュレートされるか又はダウンレギュレートされる細胞培地に関する。いくつかの実施形態では、培地は血清又は血清代替物を含まない。
条細胞であり、当該前原始線条細胞が中内胚葉細胞に分化し得る多分化能細胞である前記細胞培養物。
養物。
養物。
養物。
養物。
養物。
養物。
養物。
養物。
培養物。
外のヒト細胞の少なくとも約5%が前原始線条細胞である、項目1記載の細胞培養物。
外のヒト細胞の少なくとも約25%が前原始線条細胞である、項目1記載の細胞培養物。
外のヒト細胞の少なくとも約50%が前原始線条細胞である、項目1記載の細胞培養物。
外のヒト細胞の少なくとも約75%が前原始線条細胞である、項目1記載の細胞培養物。
るマーカーを発現する、項目1記載の細胞培養物。
選択されるマーカーの発現がブラキュリ、FGF4、SNAI1、SOX17、FOXA2、SOX7及びSOX1から成る群から選択されるマーカーの発現より大きい、項目15記載の細胞培養物。
A2、SOX7及びSOX1から成る群から選択されるマーカーを実質的に発現しない、項目15記載の細胞培養物。
載の細胞培養物。
ュリ、FGF4、SNAI1、SOX17、FOXA2、SOX7及びSOX1の発現より大きい、項目18記載の細胞培養物。
A2、SOX7及びSOX1を実質的に発現しない、項目18記載の細胞培養物。
葉細胞、外胚葉細胞、中胚葉細胞から成る群から選択される細胞を実質的に含有しない、項目1記載の細胞培養物。
に関して存在する、項目22記載の細胞培養物。
Cに関して存在する、項目22記載の細胞培養物。
群から選択される組織に由来する、項目22記載の細胞培養物。
。
。
養物。
養物。
。
さらに含む、項目1記載の細胞培養物。
子がアクチビンAを含む、項目31記載の細胞培養物。
細胞又は胚体内胚葉細胞に分化し得る多分化能細胞である上記ヒト細胞を含む細胞培養物。
培養物。
培養物。
培養物。
胞培養物。
培養物。
培養物。
培養物。
培養物。
培養物。
外のヒト細胞の少なくとも約5%が中内胚葉細胞である、項目33記載の細胞培養物。
外のヒト細胞の少なくとも約25%が中内胚葉細胞である、項目33記載の細胞培養物。
外のヒト細胞の少なくとも約50%が中内胚葉細胞である、項目33記載の細胞培養物。
外のヒト細胞の少なくとも約75%が中内胚葉細胞である、項目33記載の細胞培養物。
れるマーカーを発現する、項目33記載の細胞培養物。
選択されるマーカーの発現がOCT4、SOX17、CXCR4、FOXA2、SOX7及びSOX1から成る群から選択されるマーカーの発現より大きい、項目47記載の細胞培養物。
及びSOX1から成る群から選択されるマーカーを実質的に発現しない、項目47記載の細胞培養物。
記載の細胞培養物。
4、SOX17、CXCR4、FOXA2、SOX7及びSOX1の発現より大きい、項目51記載の細胞培養物。
及びSOX1を実質的に発現しない、項目51記載の細胞培養物。
葉細胞、外胚葉細胞、中胚葉細胞から成る群から選択される細胞を実質的に含有しない、項目33記載の細胞培養物。
関して存在する、項目54記載の細胞培養物。
に関して存在する、項目54記載の細胞培養物。
群から選択される組織に由来する、項目54記載の細胞培養物。
物。
物。
培養物。
培養物。
物。
さらに含む、項目33記載の細胞培養物。
子がアクチビンAを含む、項目63記載の細胞培養物。
中内胚葉細胞に分化し得る多分化能細胞である上記細胞を含む細胞集団。
胞集団。
胞集団。
択されるマーカーを発現する、項目65記載の細胞集団。
から選択されるマーカーの発現がブラキュリ、FGF4、SNAI1、SOX17、FOXA2、SOX7及びSOX1から成る群から選択されるマーカーの発現より大きい、項目68記載の細胞集団。
OXA2、SOX7及びSOX1から成る群から選択されるマーカーを実質的に発現しない、項目68記載の細胞集団。
5記載の細胞集団。
、FGF4、SNAI1、SOX17、FOXA2、SOX7及びSOX1の発現より大きい、項目71記載の細胞集団。
OXA2、SOX7及びSOX1を実質的に発現しない、項目71記載の細胞集団。
葉細胞又は胚体内胚葉細胞に分化し得る多分化能細胞である上記細胞を含む細胞集団。
集団。
集団。
択されるマーカーを発現する、項目74記載の細胞集団。
から選択されるマーカーの発現がOCT4、SOX17、CXCR4、FOXA2、SOX7及びSOX1から成る群から選択されるマーカーの発現より大きい、項目77記載の細胞集団。
X7及びSOX1から成る群から選択されるマーカーを実質的に発現しない、項目77記載の細胞集団。
74記載の細胞集団。
CT4、SOX17、CXCR4、FOXA2、SOX7及びSOX1の発現より大きい、項目77記載の細胞集団。
X7及びSOX1を実質的に発現しない、項目77記載の細胞集団。
工程、及び、約2%未満の血清及びTGFβスーパーファミリーの少なくとも1つの成長因子を含む培地中で上記多能性ヒト細胞を分化させる工程を包含し、上記成長因子が前原始線条細胞への上記多能性ヒト細胞の少なくとも一部の分化を促進するのに十分な量で上記培地中に存在し、上記前原始線条細胞が中内胚葉細胞に分化し得る多分化能細胞である上記方法。
生成させるための上記十分な時間が上記細胞集団中の前原始線条細胞の存在を検出することにより決定された項目83記載の方法。
GF8及び核局在化β−カテニンから成る群から選択される少なくとも1つのマーカー、並びにブラキュリ、FGF4、SNAI1、SOX17、FOXA2、SOX7及びSOX1から成る群から選択される少なくとも1つのマーカーの発現を検出することを包含し、上記前原始線条細胞中での、FGF8及び核局在化β−カテニンから成る群から選択されるマーカーの発現がブラキュリ、FGF4、SNAI1、SOX17、FOXA2、S
OX7及びSOX1から成る群から選択されるマーカーの発現より大きい、項目84記載の方法。
R)により測定される、項目86記載の方法。
6記載の方法。
記載の方法。
3記載の方法。
3記載の方法。
3記載の方法。
3記載の方法。
3記載の方法。
3記載の方法。
3記載の方法。
3記載の方法。
3記載の方法。
チビンサブグループに属する、項目83記載の方法。
くとも1つの成長因子がアクチビンAを含む、項目99記載の方法。
れる、項目83記載の方法。
される、項目83記載の方法。
される、項目83記載の方法。
供される、項目83記載の方法。
。
法。
法。
83記載の方法。
項目83記載の方法。
項目83記載の方法。
項目83記載の方法。
83記載の方法。
/v)の血清、上記少なくとも1つの成長因子を添加後約2日目に約0.2%(v/v)以下の血清、そして上記少なくとも1つの成長因子を添加後約3日目に約2%(v/v)以下の血清を含む培地中で分化される、項目83記載の方法。
法。
から成る群から選択される組織に由来する、項目115記載の方法。
工程、及び、約2%未満の血清及びTGFβスーパーファミリーの少なくとも1つの成長因子を含む培地中で上記多能性ヒト細胞を分化させる工程を包含し、上記成長因子が中内胚葉細胞への上記多能性ヒト細胞の少なくとも一部の分化を促進するのに十分な量で上記
培地中に存在し、上記中内胚葉細胞が中内胚葉細胞に分化し得る多分化能細胞である上記方法。
成させるための上記十分な時間が上記細胞集団中の中内胚葉細胞の存在を検出することにより決定された項目118記載の方法。
ブラキュリ、FGF4及びSNAI1から成る群から選択される少なくとも1つのマーカー、並びにOCT4、SOX17、CXCR4、FOXA2、SOX7及びSOX1から成る群から選択される少なくとも1つのマーカーの発現を検出することを包含し、上記中内胚葉細胞中での、ブラキュリ、FGF4及びSNAI1から成る群から選択されるマーカーの発現がOCT4、SOX17、CXCR4、FOXA2、SOX7及びSOX1から成る群から選択されるマーカーの発現より大きい、項目118記載の方法。
CR)により測定される、項目121記載の方法。
121記載の方法。
8記載の方法。
18記載の方法。
18記載の方法。
18記載の方法。
18記載の方法。
18記載の方法。
18記載の方法。
18記載の方法。
18記載の方法。
18記載の方法。
クチビンサブグループに属する、項目118記載の方法。
くとも1つの成長因子がアクチビンAを含む、項目134記載の方法。
れる、項目118記載の方法。
される、項目118記載の方法。
される、項目118記載の方法。
供される、項目118記載の方法。
方法。
方法。
方法。
118記載の方法。
項目118記載の方法。
項目118記載の方法。
項目118記載の方法。
118記載の方法。
/v)の血清、上記少なくとも1つの成長因子を添加後約2日目に約0.2%(v/v)以下の血清、そして上記少なくとも1つの成長因子を添加後約3日目に約2%(v/v)以下の血清を含む培地中で分化される、項目118記載の方法。
方法。
起から成る群から選択される組織に由来する、項目150記載の方法。
多能性細胞の集団を得る工程、
前原始線条細胞を産生するように上記多能性細胞を分化させる工程及び、
上記前原始線条細胞をGFPを発現しない細胞から分離する工程を包含し、前記多能性細胞の集団の少なくとも1つの細胞がFGF8プロモーターの制御下の核酸の少なくとも1つのコピーを含み、当該核酸がグリーン蛍光タンパク質(GFP)をコードする配列又はその生物学的活性断片を含み、前記前原始線条細胞が中内胚葉細胞に分化し得る多分化能細胞である、上記方法。
の方法。
の方法。
に十分な量でTGFβスーパーファミリーからの少なくとも1つの成長因子を上記多能性細胞集団に提供することを包含する、項目153記載の方法。
である、項目156記載の方法。
57記載の方法。
157記載の方法。
157記載の方法。
153記載の方法。
項目153記載の方法。
項目153記載の方法。
項目153記載の方法。
153記載の方法。
/v)の血清、上記少なくとも1つの成長因子を添加後約2日目に約0.2%(v/v)以下の血清、そして上記少なくとも1つの成長因子を添加後約3日目に約2%(v/v)以下の血清を含む培地中で分化される、項目153記載の方法。
多能性細胞の集団を得る工程、
中内胚葉細胞を産生するように上記多能性細胞を分化させる工程及び、
上記中内胚葉細胞をGFPを発現しない細胞から分離する工程を包含し、前記多能性細胞の集団の少なくとも1つの細胞がブラキュリプロモーター、FGF4プロモーター及びSNAI1プロモーターから成る群から選択されるプロモーターの制御下の核酸の少なくとも1つのコピーを含み、当該核酸がグリーン蛍光タンパク質(GFP)をコードする配列又はその生物学的活性断片を含み、前記中内胚葉細胞が中胚葉細胞又は胚体内胚葉細胞に分化し得る多分化能細胞である、上記方法。
載の方法。
載の方法。
十分な量でTGFβスーパーファミリーからの少なくとも1つの成長因子を上記多能性細胞集団に提供することを包含する、項目169記載の方法。
る、項目172記載の方法。
73記載の方法。
173記載の方法。
173記載の方法。
169記載の方法。
項目169記載の方法。
項目169記載の方法。
項目169記載の方法。
169記載の方法。
/v)の血清、上記少なくとも1つの成長因子を添加後約2日目に約0.2%(v/v)以下の血清、そして上記少なくとも1つの成長因子を添加後約3日目に約2%(v/v)以下の血清を含む培地中で分化される、項目169記載の方法。
を同定する方法であって、
ヒト前原始線条細胞を含む細胞集団を得る工程、
前記細胞集団に候補分化因子を提供する工程、
第1の時点での上記細胞集団におけるマーカーの発現を測定する工程、
第2の時点での上記細胞集団における同一マーカーの発現を測定する工程、及び
前記第2の時点での上記細胞集団におけるマーカーの発現が上記第1の時点での上記細胞集団におけるマーカーの発現と比較して増大又は減少されているかを判定する工程を含み、前記第2の時点は上記第1の時点の後であり、当該第2の時点は上記候補分化因子を上記集団に提供した後であり、上記細胞集団における上記マーカーの発現の増大又は減少は上記候補分化因子が上記前原始線条細胞の分化を促進し得ることを示す、上記方法。
含む、項目185記載の方法。
胞以外のヒト細胞の少なくとも約10%が前原始線条細胞である、項目185記載の方法。
含む、項目185記載の方法。
胞以外のヒト細胞の少なくとも約50%が前原始線条細胞である、項目185記載の方法。
胚体内胚葉から成る群から選択される細胞に分化する、項目185記載の方法。
る、項目185記載の方法。
る、項目191記載の方法。
、項目185記載の方法。
成る群から選択される、項目193記載の方法。
する、項目185記載の方法。
95記載の方法。
185記載の方法。
、項目185記載の方法。
185記載の方法。
される、項目185記載の方法。
。
を含む、項目185記載の方法。
である、項目204記載の方法。
5記載の方法。
集団に提供される、項目185記載の方法。
提供される、項目185記載の方法。
集団に提供される、項目185記載の方法。
集団に提供される、項目185記載の方法。
185記載の方法。
同定する方法であって、
ヒト中内胚葉細胞を含む細胞集団を得る工程、
前記細胞集団に候補分化因子を提供する工程、
第1の時点での上記細胞集団におけるマーカーの発現を測定する工程、
第2の時点での上記細胞集団における同一マーカーの発現を測定する工程、及び、
前記第2の時点での上記細胞集団におけるマーカーの発現が上記第1の時点での上記細胞集団におけるマーカーの発現と比較して増大又は減少されているかを判定する工程を含み、上記第2の時点は上記第1の時点の後であり、上記第2の時点は上記候補分化因子を上記集団に提供した後であり、上記細胞集団における上記マーカーの発現の増大又は減少は上記候補分化因子が上記中内胚葉細胞の分化を促進し得ることを示す、上記方法。
む、項目214記載の方法。
外のヒト細胞の少なくとも約10%が中内胚葉細胞である、項目214記載の方法。
む、項目214記載の方法。
胞以外のヒト細胞の少なくとも約50%が中内胚葉細胞である、項目214記載の方法。
ら成る群から選択される細胞に分化する、項目214記載の方法。
項目214記載の方法。
成る群から選択される、項目220記載の方法。
る、項目214記載の方法。
22記載の方法。
214記載の方法。
、項目214記載の方法。
214記載の方法。
される、項目214記載の方法。
。
を含む、項目214記載の方法。
である、項目231記載の方法。
4記載の方法。
集団に提供される、項目214記載の方法。
提供される、項目214記載の方法。
集団に提供される、項目214記載の方法。
集団に提供される、項目214記載の方法。
214記載の方法。
む、項目241記載の方法。
む、項目245記載の方法。
む細胞培養物であって、前記hESCにおいてFGF8 mRNAの発現がベースライン
FGF8 mRNA発現と比較して、参照時点から約6時間までに実質的にアップレギュ
レートされるような上記参照時点で上記hESCが分化し始める、前記細胞培養物。
化されるようになり始める、項目249記載の細胞培養物。
。
養物。
。
培養物。
細胞培養物。
約2%(v/v)未満の血清を含む培地とを含む細胞培養物。
A2、BIK及びID1から成る群から選択されるマーカー遺伝子の発現がブラキュリ、FGF4、SNAI1、Wnt3、MIXL1、DKK4、NETO1、T、DACT1、FLJ22662、SLIT2、GAD1及びGRM4から成る群から選択されるマーカー遺伝子の発現のアップレギュレートの前にアップレギュレートされる、項目279記載の細胞培養物。
A2、BIK及びID1から成る群から選択されるマーカー遺伝子の発現がブラキュリ、FGF4、SNAI1、Wnt3、MIXL1、DKK4、NETO1、T、DACT1、FLJ22662、SLIT2、GAD1及びGRM4から成る群から選択されるマーカー遺伝子の発現ピークの前にアップレギュレートされる、項目280記載の細胞培養物。
る群から選択されるマーカー遺伝子の発現がブラキュリ、FGF4、SNAI1、Wnt3、MIXL1、DKK4、NETO1、T、DACT1、FLJ22662、SLIT2、GAD1及びGRM4から成る群から選択されるマーカー遺伝子の発現ピークの前又は当該発現ピークとほぼ同時にダウンレギュレートされる、項目281記載の細胞培養物。
A2、BIK及びID1から成る群から選択されるマーカー遺伝子の発現がSOX17、FOXA2、CXCR4及びMIXL1から成る群から選択されるマーカー遺伝子の発現のアップレギュレートの前にアップレギュレートされる、項目279記載の細胞培養物。
MIXL1、DKK4、NETO1、T、DACT1、FLJ22662、SLIT2、GAD1及びGRM4から成る群から選択されるマーカー遺伝子の発現がSOX17、FOXA2、CXCR4及びMIXL1から成る群から選択されるマーカー遺伝子の発現の
アップレギュレートの前又は当該アップレギュレートとほぼ同時にアップレギュレートされる、項目283記載の細胞培養物。
MIXL1、DKK4、NETO1、T、DACT1、FLJ22662、SLIT2、GAD1及びGRM4から成る群から選択されるマーカー遺伝子の発現ピークがSOX17、FOXA2、CXCR4及びMIXL1から成る群から選択されるマーカー遺伝子の発現のアップレギュレートの前又は当該アップレギュレートとほぼ同時に到達される、項目284記載の細胞培養物。
A2、BIK及びID1から成る群から選択されるマーカー遺伝子の発現がブラキュリ、FGF4、SNAI1、Wnt3、MIXL1、DKK4、NETO1、T、DACT1、FLJ22662、SLIT2、GAD1及びGRM4から成る群から選択されるマーカー遺伝子の発現のアップレギュレートの前にアップレギュレートされる、項目283記載の細胞培養物。
。
養物。
。
9記載の細胞培養物。
291記載の細胞培養物。
C)を含む細胞培養物を約2%未満の血清を含む培地と接触させること、(b)TGFβスーパーファミリーの分化因子を上記hESCに提供すること、及び(c)上記hESCの分化を起こさせることを包含する上記方法。
A2、BIK及びID1から成る群から選択されるマーカー遺伝子の発現がブラキュリ、FGF4、SNAI1、Wnt3、MIXL1、DKK4、NETO1、T、DACT1、FLJ22662、SLIT2、GAD1及びGRM4から成る群から選択されるマーカー遺伝子の発現のアップレギュレートの前にアップレギュレートされる、項目283記載の方法。
A2、BIK及びID1から成る群から選択されるマーカー遺伝子の発現がブラキュリ、FGF4、SNAI1、Wnt3、MIXL1、DKK4、NETO1、T、DACT1、FLJ22662、SLIT2、GAD1及びGRM4から成る群から選択されるマー
カー遺伝子の発現ピークの前にアップレギュレートされる、項目294記載の方法。
る群から選択されるマーカー遺伝子の発現がブラキュリ、FGF4、SNAI1、Wnt3、MIXL1、DKK4、NETO1、T、DACT1、FLJ22662、SLIT2、GAD1及びGRM4から成る群から選択されるマーカー遺伝子の発現ピークの前又はほぼ同時にダウンレギュレートされる、項目295記載の方法。
A2、BIK及びID1から成る群から選択されるマーカー遺伝子の発現がSOX17、FOXA2、CXCR4及びMIXL1から成る群から選択されるマーカー遺伝子の発現のアップレギュレートの前にアップレギュレートされる、項目293記載の方法。
MIXL1、DKK4、NETO1、T、DACT1、FLJ22662、SLIT2、GAD1及びGRM4から成る群から選択されるマーカー遺伝子の発現がSOX17、FOXA2、CXCR4及びMIXL1から成る群から選択されるマーカー遺伝子の発現のアップレギュレートの前又はほぼ同時にアップレギュレートされる、項目297記載の方法。
MIXL1、DKK4、NETO1、T、DACT1、FLJ22662、SLIT2、GAD1及びGRM4から成る群から選択されるマーカー遺伝子の発現ピークがSOX17、FOXA2、CXCR4及びMIXL1から成る群から選択されるマーカー遺伝子の発現のアップレギュレートの前又はほぼ同時に到達される、項目298記載の方法。
A2、BIK及びID1から成る群から選択されるマーカー遺伝子の発現がブラキュリ、FGF4、SNAI1、Wnt3、MIXL1、DKK4、NETO1、T、DACT1、FLJ22662、SLIT2、GAD1及びGRM4から成る群から選択されるマーカー遺伝子の発現のアップレギュレートの前にアップレギュレートされる、項目297記載の方法。
3記載の方法。
305記載の方法。
む細胞培養物であって、FZD10、FGF5及びOCT4から成る群から選択されるmRNAの発現が上記hESC中のFZD10、FGF5及びOCT4から成る群から選択
される対応するmRNAのベースライン発現と比較して、参照時点から約2時間までに実質的にアップレギュレートされるように上記hESCが上記参照時点で分化し始める細胞培養物。
。
養物。
。
培養物。
細胞培養物。
む細胞培養物であって、GBX2、ZFP42及びSOX2から成る群から選択されるmRNAの発現が上記hESC中のGBX2、ZFP42及びSOX2から成る群から選択される対応するmRNAのベースライン発現と比較して、参照時点から約2時間までに実質的にダウンレギュレートされるように上記hESCが上記参照時点で分化し始める上記細胞培養物。
。
養物。
。
培養物。
細胞培養物。
約2%(v/v)未満の血清を含む培地とを含む細胞培養物であって、当該細胞培養物の細胞中で、FGF8、ノーダル、HEG、HEY1、GATA2、BIK及びID1から成る群から選択されるマーカー遺伝子の発現のアップレギュレートの前に、FZD10、FGF5、Nanog及びOCT4から成る群から選択されるマーカー遺伝子の発現がアップレギュレートされるか、又はGBX2、ZFP42及びSOX2から成る群から選択されるマーカー遺伝子の発現がダウンレギュレートされる前記細胞培養物。
TO1、T、DACT1、FLJ22662、SLIT2、GAD1及びGRM4から成る群から選択されるマーカー遺伝子の発現のアップレギュレートの前に、FZD10、FGF5、Nanog及びOCT4から成る群から選択されるマーカー遺伝子の発現がアップレギュレートされるか、又はGBX2、ZFP42及びSOX2から成る群から選択されるマーカー遺伝子の発現がダウンレギュレートされる、項目323記載の細胞培養物。
。
養物。
。
培養物。
細胞培養物。
C)を含む細胞培養物を約2%未満の血清を含む培地と接触させること、(b)TGFβスーパーファミリーの分化因子を上記hESCに提供すること、及び(c)上記hESCの分化を起こさせることを包含する方法であって、上記細胞培養物の細胞中で、FGF8、ノーダル、HEG、HEY1、GATA2、BIK及びID1から成る群から選択されるマーカー遺伝子の発現のアップレギュレートの前に、FZD10、FGF5、Nanog及びOCT4から成る群から選択されるマーカー遺伝子の発現がアップレギュレートされるか、又はGBX2、ZFP42及びSOX2から成る群から選択されるマーカー遺伝子の発現がダウンレギュレートされる前記方法。
TO1、T、DACT1、FLJ22662、SLIT2、GAD1及びGRM4から成る群から選択されるマーカー遺伝子の発現のアップレギュレートの前に、FZD10、FGF5、Nanog及びOCT4から成る群から選択されるマーカー遺伝子の発現がアップレギュレートされるか、又はGBX2、ZFP42及びSOX2から成る群から選択されるマーカー遺伝子の発現がダウンレギュレートされる、項目332に記載の方法。
。
方法。
しかしながら上記のin vitro分化細胞組成物は、in vivo用途に用いられ得る。
年4月27日に出願された内胚葉を発現するPDX1(PDX1 EXPRESSING ENDODERM)という表題の米国特許仮出願第60/566,293号;2004年7月9日に出願された胚体内胚葉細胞の単離のためのケモカイン細胞表面受容体(CHEMOKINE CELL SURFACE RECEPTOR FOR THE ISOLATION OF DEFINITIVE ENDODERM)という表題の米国特許仮出願第60/586,566号;2004年7月14日に出願された胚体内胚葉細胞の単離のためのケモカイン細胞表面受容体(CHEMOKINE CELL SURFACE RECEPTOR FOR THE ISOLATION OF DEFINITIVE ENDODERM)という表題の米国特許仮出願第60/587,942号;2004年12月23日に出願された胚体内胚葉(DEFINITIVE ENDODERM)という表題の米国特許出
願第11/021,618号;2005年4月26日に出願された内胚葉を発現するPDX1(PDX1 EXPRESSING ENDODERM)という表題の米国特許出願第11/115,868号;2005年6月23日に出願された胚体内胚葉を分化するための因子を同定する方法(METHODS FOR IDENTIFYING FACTORS FOR DIFFERENTIATING DEFINITIVE ENDODERM)という
表題の米国特許出願第11/165,305号;及び2005年6月23日に出願された前原始線条細胞及び中内胚葉細胞(PREPRIMITIVE STREAK CELLS AND MESENDODERM CELLS
)という表題の米国特許仮出願第60/693,364号(これらの開示内容は参照により本明細書中に完全に援用される)にも見出され得る。
原腸形成と呼ばれる初期ヒト発達におけるきわめて重大な段階は、受精後2〜3週間で起こる。原腸形成は、3つの一次胚葉が最初に特定化され、そして器官形成されるのがこの時期であるため、非常に有意である(Lu et al., 2001;Schoenwolf and Smith, 2000)
。外胚葉は、身体の外被及び全神経系の終局的形成に関与するが、一方、心臓、血液、骨、骨格筋及びその他の結合組織は中胚葉に由来する。胚体内胚葉は、食道、胃並びに小腸及び大腸を含む全腸管、並びに腸管に由来する器官、例えば肺、肝臓、胸腺、上皮小体及び甲状腺、胆嚢及び膵臓の形成に関与する胚葉として定義される(Grapin-Botton and Melton, 2000;Kimelman and Griffin, 2000;Tremblay et al., 2000;Wells and Melton,
1999;Wells and Melton, 2000)。非常に重要な区別は、胚体内胚葉と原始内胚葉と呼
ばれる細胞の完全に別個の系統との間でなされるべきである。原始内胚葉は主として、胚体外組織、主に胎盤卵黄嚢の壁側及び臓側内胚葉部分、並びにライヘルト膜の細胞外マトリックス物質である。
けされていない。
ニング方法に関する。このような因子は、中胚葉細胞及び/又は胚体内胚葉細胞、並びにこれらの細胞系統のいずれかに由来する細胞、組織及び/又は器官へのこれらの細胞型の分化を促進するのに有用である。
本出願全体を通して用いられるような或る特定のいくつかの用語及び語句は、以下のように提示される意味を有する:
図1は、in vitroでのヒト胚性幹細胞(hESC)の初期移行を要約するモデル
を示す。原腸形成を厳密に発達反復するプロセスを通してのhESCの分化は、低血清補充の状況での高用量アクチビンAの適用により編成され得る。FGF8の発現及びβ−カテニンの核局在化(原始線条形成前の近位の原外胚葉原に起こる事象である)は、約24時間前に明らかである(前原始線条細胞)。原始線条発現遺伝子(ブラキュリ及びFGF4)の高レベルの発現は、約24時間で起こる。高用量のアクチビンA中に保持される場合、原始線条細胞(中内胚葉細胞)は胚体内胚葉に効率的に転換される。逆に、アクチビンの非存在下では、これらの中内胚葉前駆体は中胚葉になる。BMP4及びSU5402によるhESCの処理は、原始内胚葉及び栄養外胚葉に関連した遺伝子発現を誘導する。
本明細書中に記載される実施形態は、多能性細胞、例えば幹細胞を前原始線条細胞及び/又は中内胚葉細胞に分化させることによる培養物中での前原始線条細胞及び/又は中内胚葉細胞の産生のための新規の限定プロセスに関する。上記のように、前原始線条細胞は、中内胚葉細胞に、並びにそれに由来する細胞、組織及び/又は器官に分化し得る。中内胚葉細胞は、中胚葉細胞及び/又は胚体内胚葉細胞、並びにこれらの系統のいずれかに由来する細胞、組織及び/又は器官に分化し得る。いくつかの実施形態では、前原始線条細胞は、内胚葉系中胚葉中間体を介して、中胚葉又は胚体内胚葉系統のいずれかの最終分化細胞に転換される。以下でさらに詳細に記載されるように、このようなプロセスは、種々のヒト内胚葉及び中胚葉由来組織の効率的産生のための基礎を提供し得る。例えばこのよう
なプロセスは、ヒト内胚葉由来組織、例えば膵臓、肝臓、肺、胃、腸、甲状腺、胸腺、咽頭、胆嚢及び膀胱の効率的産生のための基礎を提供し得る。重要なことに、前原始線条細胞及び/又は中内胚葉細胞の産生が、機能性インスリン産生β細胞への幹細胞の分化における初期段階である。別の例として、前原始線条細胞及び/又は中内胚葉細胞分化は、ヒト中胚葉由来組織、例えば血球細胞、心臓血管性組織、骨格組織、並びにその他の構造及び結合組織の効率的産生のための基礎を提供し得る。有用量の上記細胞又は組織型のいずれかを得るために、分化細胞の最終形に到達する前に起こる分化工程の各々に関して高効率性分化が望ましい。前原始線条細胞及び/又は中内胚葉細胞への幹細胞の分化は中胚葉及び胚体内胚葉細胞系統の機能的最終分化細胞の産生に向かう極初期段階を表わすため(図1に示すように)、この工程での高効率性分化が特に望ましい。
する。典型的には、このような方法は、限定性及び一時的特定化様式での培養及び成長因子条件の適用を包含する。前原始線条細胞及び/又は中内胚葉細胞に関する細胞集団のさらなる富化は、分化蛍光マーカー発現に基づいて細胞を類別することにより、集団中の他の細胞からの前原始線条細胞及び/又は中内胚葉細胞の単離及び/又は精製により達成され得る。したがって、本明細書中に記載されるいくつかの実施形態は、前原始線条細胞、並びにこのような細胞を産生し、単離し、及び/又は精製するための方法に関する。他の実施形態は、中内胚葉細胞、並びにこのような細胞を産生し、単離し、及び/又は精製するための方法に関する。
ことにより、前原始線条細胞及び/又は中内胚葉細胞を同定し、並びに細胞培養物又は細胞集団中の前原始線条細胞及び/又は中内胚葉細胞の割合を測定することができる。例えば本発明のいくつかの実施形態では、産生される前原始線条細胞又は細胞集団は、FGF8マーカー及び/又は核局在化β−カテニンを、非前原始線条細胞型又は細胞集団より約2オーダー大きいレベルで発現する。他の実施形態では、産生される前原始線条細胞又は細胞集団は、FGF8マーカー及び/又は核局在化β−カテニンを、非前原始線条細胞型又は細胞集団より2オーダー以上大きいレベルで発現する。本発明の他の実施形態では、産生される中内胚葉細胞又は細胞集団は、ブラキュリ、FGF4及び/又はSNAI1マ
ーカーを、非中内胚葉細胞型又は細胞集団より約2オーダー大きいレベルで発現する。他の実施形態では、産生される中内胚葉細胞又は細胞集団は、ブラキュリ、FGF4及び/又はSNAI1マーカーを、非中内胚葉細胞型又は細胞集団より2オーダー以上大きいレベルで発現する。
前原始線条細胞を産生するためのいくつかのプロセスにおいて、出発材料として用いられる多能性細胞は、幹細胞である。或る特定のプロセスでは、前原始線条細胞培養物、及び前原始線条細胞を含む富化細胞集団は、胚性幹細胞から産生される。前原始線条細胞を得るための好ましい方法は、前原始線条細胞産生のための出発材料としてヒト胚性幹細胞を利用する。このような多能性細胞は、桑実胚、胚の内部細胞塊、又は胚生殖隆起から得られるものから生じる細胞であり得る。ヒト胚性幹細胞は、当該技術分野で既知である方法を用いて、実質的分化を伴わない多能性状態で培養物中に保持され得る。このような方法は、例えば米国特許第5,453,357号、同第5,670,372号、同第5,690,926号、同第5,843,780号、同第6,200,806号及び同第6,251,671号に記載されている(これらの開示内容は参照により本明細書中に完全に援用される)。
方法は、米国特許出願第2003/0175956号(この開示内容は参照により本明細書中に完全に援用される)に記載されている。
前原始線条細胞へのhESC培養の進行は、前原始線条細胞に特徴的なマーカーの一過性発現を測定することによりモニタリングされ得る。いくつかのプロセスでは、或る特定のマーカーの発現は、マーカーの存在又は非存在を検出することにより決定される。あるいは或る特定のマーカーの発現は、分化因子の添加後の1つ又は複数の時点でマーカーが細
胞培養物又は細胞集団の細胞中に存在するレベルを測定することにより決定され得る。このようなプロセスでは、マーカー発現の測定は、定性的又は定量的であり得る。マーカー遺伝子により産生されるマーカーの発現を定量する一方法は、定量的ポリメラーゼ連鎖反応(Q−PCR)の使用による。Q−PCRを実施する方法は、当該技術分野で既知である。当該技術分野で既知である他の方法は、マーカー遺伝子発現を定量するためにも用いられ得る。例えばマーカー遺伝子産物の発現は、当該マーカー遺伝子産物に特異的な抗体を用いることにより検出され得る。或る特定のプロセスでは、前原始線条細胞に特徴的なマーカー遺伝子の発現並びにhESC及び他の細胞型に特徴的なマーカー遺伝子の有意な発現の欠如が決定される。さらに他のプロセスでは、分化因子の添加後の1つ又は複数の
時点での前原始線条細胞に特徴的なマーカー遺伝子の発現の時機及び量が測定される。
発現されない。ほぼピークレベルへのFGF8 mRNAの実質的なアップレギュレート
は、hESCを適切な分化因子、例えばアクチビンAと接触させた後6時間までに分化中hESC培養物中で観察され得る。この時点で、他の細胞型、例えば中内胚葉細胞、原始内胚葉、胚体内胚葉細胞、中胚葉及び外胚葉を示すマーカーの発現(表1参照)は、依然として比較的低い。いくつかの実施形態では、中内胚葉細胞、原始内胚葉、胚体内胚葉細胞、中胚葉及び外胚葉を示すマーカーは、hESCを分化因子と接触させた後、6時間までに実質的に発現されない。FGF8 mRNA発現は、hESCを分化因子と接触させ
た後、少なくとも約24時間高レベルで保持されるが、しかしその後、減少し始める。さらに、hESCを適切な分化因子、例えばアクチビンAと接触させた後約17時間までに、β−カテニンポリペプチドの核局在化(核局在化β−カテニンの発現)が、免疫細胞化学により観察される。hESC中では、β−カテニンポリペプチドは細胞周辺に存在するが、しかし核中には存在しない。
テニンマーカーの発現は、hESCからの分化の最初のおよそ6〜18時間の間、非前原始線条細胞又は細胞集団中でのFGF8マーカー及び/又は核局在化β−カテニンマーカーの発現より非常に高い。
本明細書中に記載されるプロセスのさらなる態様に関しては、前原始線条細胞は富化され、単離され、且つ/又は精製され得る。いくつかの実施形態では、このような細胞を細胞培養物から単離することにより、前原始線条細胞に関して富化された細胞集団が産生される。
的である同一の又は異なるマーカーを用いて、さらに数回選別することによりさらに精製され得る。
ける。しかしながら好ましい実施形態では、細胞は主として前原始線条細胞に分化するように指示される。いくつかの好ましい富化、単離及び/又は精製方法は、ヒト胚性幹細胞からの前原始線条細胞のin vitro産生に関する。
上記の方法により産生される細胞組成物としては、前原始線条細胞を含む細胞培養物、並びに前原始線条細胞を富化された細胞集団が挙げられる。例えば、培養物中の細胞の少なくとも約5〜90%が前原始線条細胞である前原始線条細胞を含む細胞培養物が産生され得る。分化プロセスの効率は、或る特定のパラメーター、例えば細胞成長条件、成長因子濃度及び培養工程の時機(これらに限定されない)を修正することにより調整され得るため、本明細書中に記載される分化手法は、前原始線条細胞への多能性細胞の約5%、約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約95%、又は約95%より多い転換を生じ得る。前原始線条細胞の単離が用いられるプロセスでは、実質的に純粋な前原始線条細胞集団が回収され得る。
に関して少なくとも約1個の前原始線条細胞、約1000個毎の多能性細胞に関して少なくとも約1個の前原始線条細胞、約500個毎の多能性細胞に関して少なくとも約1個の前原始線条細胞、約100個毎の多能性細胞に関して少なくとも約1個の前原始線条細胞、約10個毎の多能性細胞に関して少なくとも約1個の前原始線条細胞、約5個毎の多能性細胞に関して少なくとも約1個の前原始線条細胞、約2個毎の多能性細胞に関して少なくとも約1個の前原始線条細胞、約1個毎の多能性細胞に関して少なくとも約2個の前原始線条細胞、約1個毎の多能性細胞に関して少なくとも約5個の前原始線条細胞、約1個毎の多能性細胞に関して少なくとも約10個の前原始線条細胞、約1個毎の多能性細胞に関して少なくとも約20個の前原始線条細胞、約1個毎の多能性細胞に関して少なくとも約50個の前原始線条細胞、約1個毎の多能性細胞に関して少なくとも約100個の前原始線条細胞、約1個毎の多能性細胞に関して少なくとも約1000個の前原始線条細胞、約1個毎の多能性細胞に関して少なくとも約10,000個の前原始線条細胞、約1個毎の多能性細胞に関して少なくとも約100,000個の前原始線条細胞、約1個毎の多能性細胞に関して少なくとも約1,000,000個の前原始線条細胞を含む組成物が意図される。いくつかの実施形態では、多能性細胞はヒト多能性幹細胞である。或る特定のいくつかの実施形態では、幹細胞は、桑実胚、胚の内部細胞塊、又は胚の生殖隆起に由来する。或る特定の他の実施形態では、多能性細胞は、胚期が終わって発達した多細胞構造の生殖腺又は胚組織に由来する。
ー細胞を含む実施形態では、上記のパーセンテージは、細胞培養物又は細胞集団中のヒトフィーダー細胞を考慮せずに算出される。
発現の実質的なアップレギュレートは、培養中のhESCを適切な分化因子、例えばアクチビンAと接触させた後、約1時間までに、約2時間までに、約3時間までに、約4時間までに、約5時間までに、約6時間までに、約7時間までに、約8時間までに、約9時間までに、約10時間までに、約11時間までに、約12時間までに、約13時間までに、約14時間までに、約15時間までに、約16時間までに、約17時間までに、約18時間までに、約19時間までに、約20時間までに、約21時間までに、約22時間までに、約23時間までに、約24時間までに、又は24時間より長い時間までに、細胞培養物又は細胞集団の細胞中で起こる。このような実施形態では、FGF8 mRNAの発現の
実質的なアップレギュレートは、ヒト細胞の少なくとも約5%で、ヒト細胞の少なくとも約10%で、ヒト細胞の少なくとも約15%で、ヒト細胞の少なくとも約20%で、ヒト細胞の少なくとも約25%で、ヒト細胞の少なくとも約30%で、ヒト細胞の少なくとも約35%で、ヒト細胞の少なくとも約40%で、ヒト細胞の少なくとも約45%で、ヒト細胞の少なくとも約50%で、ヒト細胞の少なくとも約55%で、ヒト細胞の少なくとも約60%で、ヒト細胞の少なくとも約65%で、ヒト細胞の少なくとも約70%で、ヒト細胞の少なくとも約75%で、ヒト細胞の少なくとも約80%で、ヒト細胞の少なくとも約85%で、ヒト細胞の少なくとも約90%で、ヒト細胞の少なくとも約95%で、ヒト細胞の少なくとも約98%で、ヒト細胞の少なくとも約99%で、又はヒト細胞の99%より多くで起こる。細胞培養物又は細胞集団がヒトフィーダー細胞を含む実施形態では、上記のパーセンテージは、細胞培養物又は細胞集団中のヒトフィーダー細胞を考慮せずに算出される。
を含む組成物が産生され得る。本明細書中に記載されるいくつかの実施形態では、本明細書中に記載される方法により産生される前原始線条細胞集団又は細胞培養物は、ブラキュリ、FGF4、SNAI1、SOX17、FOXA2、SOX7及び/又はSOX1マーカー遺伝子を有意に発現する細胞を実質的に含有しない。
中内胚葉細胞を産生するためのいくつかのプロセスにおいて、出発材料として用いられる多能性細胞は、幹細胞である。或る特定のプロセスでは、中内胚葉細胞培養物並びに中内胚葉細胞を含む富化細胞集団は、胚性幹細胞から産生される。中内胚葉細胞を得るための好ましい方法は、中内胚葉細胞産生のための出発材料としてヒト胚性幹細胞を利用する。このような多能性細胞は、桑実胚、胚の内部細胞塊、又は胚生殖隆起から得られるものから生じる細胞であり得る。ヒト胚性幹細胞は、当該技術分野で既知である方法を用いて、実質的分化を伴わない多能性状態で培養物中に保持され得る。このような方法は、例えば米国特許第5,453,357号、第5,670,372号、第5,690,926号、第5,843,780号、第6,200,806号及び第6,251,671号に記載されている(これらの開示内容は参照により本明細書中に完全に援用される)。
ml、少なくとも約50ng/ml、少なくとも約75ng/ml、少なくとも約100ng/ml、少なくとも約200ng/ml、少なくとも約300ng/ml、少なくとも約400ng/ml、少なくとも約500ng/ml、少なくとも約1000ng/ml、少なくとも約2000ng/ml、少なくとも約3000ng/ml、少なくとも約4000ng/ml、少なくとも約5000ng/ml又は約5000ng/mlより高い濃度で細胞培養物中に存在する。
中内胚葉細胞へのhESC培養の進行は、中内胚葉細胞に特徴的なマーカーの一過性発現を決定することによりモニタリングされ得る。いくつかのプロセスでは、或る特定のマーカーの発現は、マーカーの存在又は非存在を検出することにより決定される。あるいは或る特定のマーカーの発現は、分化因子の添加後の1つ又は複数の時点でマーカーが細胞培
養物又は細胞集団の細胞中に存在するレベルを測定することにより決定され得る。このようなプロセスでは、マーカー発現の測定は、定性的又は定量的であり得る。マーカー遺伝子により産生されるマーカーの発現を定量する一方法は、Q−PCRの使用による。当該技術分野で既知である他の方法は、マーカー遺伝子発現を定量するためにも用いられ得る。例えばマーカー遺伝子産物の発現は、当該マーカー遺伝子産物に特異的な抗体を用いることにより検出され得る。或る特定のプロセスでは、中内胚葉細胞に特徴的なマーカー遺伝子の発現並びにhESC及び他の細胞型に特徴的なマーカー遺伝子の有意の発現の欠如が決定される。さらに他のプロセスでは、分化因子の添加後の1つ又は複数の時点での中
内胚葉細胞に特徴的なマーカー遺伝子の発現の時機及び量の双方が測定される。
。いくつかの実施形態では、ブラキュリ、FGF4及び/又はSNAI1 mRNAは中
内胚葉細胞中で実質的に発現されるが、しかしhESC中では発現されない。ほぼピークレベルへのブラキュリ、FGF4及び/又はSNAI1 mRNAの実質的なアップレギ
ュレートは、hESCを適切な分化因子、例えばアクチビンAと接触させた後24時間までに分化中hESC培養物中で観察され得る。この時点で、他の細胞型、例えば原始内胚葉、胚体内胚葉細胞、中胚葉及び外胚葉を示す或る特定のマーカーの発現(表1参照)は、依然として比較的低い。いくつかの実施形態では、原始内胚葉、胚体内胚葉細胞、中胚葉及び外胚葉を示す或る特定のマーカーは、hESCを分化因子と接触させた後、24時間までに実質的に発現されない。いくつかの実施形態では、ブラキュリ、FGF4及び/又はSNAI1 mRNA発現は、hESCを分化因子と接触させた後、約24時間後に
減少し始める。いくつかの実施形態では、ブラキュリ、FGF4及び/又はSNAI1 mRNA発現は、hESCを分化因子と接触させた後、約30時間後、約36時間後、約42時間後、約48時間後又は約48時間より長い時間の後に減少し始める。
本明細書中に記載されるプロセスのさらなる態様に関しては、中内胚葉細胞は富化され、単離され且つ/又は精製され得る。いくつかの実施形態では、このような細胞を細胞培養物から単離することにより、中内胚葉細胞に関して富化された細胞集団が産生される。
ける。しかしながら好ましい実施形態では、細胞は主として中内胚葉細胞に分化するよう指図される。いくつかの好ましい富化、単離及び/又は精製方法は、ヒト胚性幹細胞からの中内胚葉細胞のin vitro産生に関する。
団又は細胞培養物と比較して、少なくとも約40倍〜約80倍、富化され得る。或る特定のいくつかの実施形態では、中内胚葉細胞は、未処理又は未富化細胞集団又は細胞培養物と比較して、少なくとも約2倍〜約20倍、富化され得る。
上記の方法により産生される細胞組成物としては、中内胚葉細胞を含む細胞培養物、並びに中内胚葉細胞を富化された細胞集団が挙げられる。例えば、培養中の細胞の少なくとも約5〜90%が中内胚葉細胞である中内胚葉細胞を含む細胞培養物が産生され得る。分化プロセスの効率は、或る特定のパラメーター、例えば細胞成長条件、成長因子濃度及び培養工程の時機(これらに限定されない)を修正することにより調整され得るため、本明細書中に記載される分化手法は、中内胚葉細胞への多能性細胞の約5%、約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約95%、又は約95%より多い転換を生じ得る。中内胚葉細胞の単離が用いられるプロセスでは、実質的に純粋な中内胚葉細胞集団が回収され得る。
なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約98%、少なくとも約99%又は99%より多くが中内胚葉細胞であるヒト細胞から成る細胞培養物に関する。細胞培養物又は細胞集団がヒトフィーダー細胞を含む実施形態では、上記のパーセンテージは、細胞培養物又は細胞集団中のヒトフィーダー細胞を考慮せずに算出される。
Cを適切な分化因子、例えばアクチビンAと接触させた後、約18時間までに、約19時間までに、約20時間までに、約21時間までに、約22時間までに、約23時間までに、約24時間までに、約25時間までに、約26時間までに、約27時間までに、約28時間までに、約29時間までに、約30時間までに、約31時間までに、約32時間までに、約33時間までに、約34時間までに、約35時間までに、約36時間までに、約37時間までに、約38時間までに、約39時間までに、約40時間までに、約41時間までに、約42時間までに、約43時間までに、約44時間までに、約45時間までに、約46時間までに、約47時間までに、約48時間までに、又は48時間より長い時間までに、細胞培養物又は細胞集団の細胞中で起こる。このような実施形態では、ブラキュリ、FGF4及び/又はSNAI1 mRNAの発現の実質的なアップレギュレートは、ヒト
細胞の少なくとも約5%で、ヒト細胞の少なくとも約10%で、ヒト細胞の少なくとも約15%で、ヒト細胞の少なくとも約20%で、ヒト細胞の少なくとも約25%で、ヒト細胞の少なくとも約30%で、ヒト細胞の少なくとも約35%で、ヒト細胞の少なくとも約40%で、ヒト細胞の少なくとも約45%で、ヒト細胞の少なくとも約50%で、ヒト細胞の少なくとも約55%で、ヒト細胞の少なくとも約60%で、ヒト細胞の少なくとも約65%で、ヒト細胞の少なくとも約70%で、ヒト細胞の少なくとも約75%で、ヒト細胞の少なくとも約80%で、ヒト細胞の少なくとも約85%で、ヒト細胞の少なくとも約90%で、ヒト細胞の少なくとも約95%で、ヒト細胞の少なくとも約98%で、ヒト細胞の少なくとも約99%で、又はヒト細胞の99%より多くで起こる。細胞培養物又は細胞集団がヒトフィーダー細胞を含む実施形態では、上記のパーセンテージは、細胞培養物
又は細胞集団中のヒトフィーダー細胞を考慮せずに算出される。
胚体内胚葉を含む細胞培養物及び富化細胞集団を産生するよう多能性細胞を分化させるためのプロセスは、以下で簡単に、そして2004年12月23日に出願された胚体内胚葉(DEFINITIVE ENDODERM)という表題の米国特許第11/021,618号(この開示内
容は参照により本明細書中に完全に援用される)で詳細に記載される。これらのプロセスのうちのいくつかでは、出発材料として用いられる多能性細胞は幹細胞である。或る特定のプロセスでは、胚体内胚葉細胞培養物及び胚体内胚葉細胞を含む富化細胞集団は、胚性幹細胞から産生される。胚体内胚葉細胞を得るための好ましい方法は、胚体内胚葉産生のための出発物質としてヒト胚性幹細胞を利用する。このような多能性細胞は、桑実胚、胚の内部細胞塊、又は胚生殖隆起から得られるものから生じる細胞であり得る。ヒト胚性幹細胞は、当該技術分野で既知である方法を用いて、実質的分化を伴わない多能性状態で培養物中に保持され得る。このような方法は、例えば米国特許第5,453,357号、第5,670,372号、第5,690,926号、第5,843,780号、第6,200,806号及び第6,251,671号に記載されている(これらの開示内容は参照により本明細書中に完全に援用される)。
から成る群から選択される。或る特定の分化プロセスでは、上記の成長因子のいずれかの組合せが用いられる。
胚体内胚葉細胞へのhESC培養の進行は、胚体内胚葉細胞に特徴的なマーカーの発現を決定することによりモニタリングされ得る。いくつかのプロセスでは、或る特定のマーカーの発現は、マーカーの存在又は非存在を検出することにより決定される。あるいは或る特定のマーカーの発現は、マーカーが細胞培養物又は細胞集団の細胞中に存在するレベルを測定することにより決定され得る。このようなプロセスでは、マーカー発現の測定は、定性的又は定量的であり得る。マーカー遺伝子により産生されるマーカーの発現を定量する一方法は、Q−PCRの使用による。当該技術分野で既知である他の方法は、マーカー遺伝子発現を定量するためにも用いられ得る。例えばマーカー遺伝子産物の発現は、当該マーカー遺伝子産物に特異的な抗体を用いることにより検出され得る。或る特定のプロセスでは、胚体内胚葉細胞に特徴的なマーカー遺伝子の発現並びにhESC及び他の細胞型に特徴的なマーカー遺伝子の有意の発現の欠如が決定される。
る胚体内胚葉細胞はSOX17マーカー遺伝子を発現し、それによりSOX17遺伝子産物を産生する。胚体内胚葉の他のマーカーは、MIXL1、GATA4、HNF3b、GSC、FGF17、VWF、CALCR、FOXQ1、CMKOR1及びCRIP1である。胚体内胚葉細胞はSOX17マーカー遺伝子を、原始及び臓側内胚葉に特徴的であるSOX7マーカー遺伝子より高いレベルで発現するため、いくつかのプロセスでは、SOX17及びSOX7の両方の発現がモニタリングされる。他のプロセスでは、hESCに特徴的であるSOX17マーカー遺伝子及びOCT4マーカー遺伝子の両方の発現がモニタリングされる。さらに、胚体内胚葉細胞はSOX17マーカー遺伝子を、AFP、SPARC又はトロンボモジュリン(TM)マーカー遺伝子より高いレベルで発現するため、これらの遺伝子の発現もモニタリングされる。
R4/SDF1相互作用は、どちらかの遺伝子がトランスジェニックマウスにおいて破壊された場合には[Nagasawa et al. Nature, 382, 635-638 (1996)];Ma, Q., et al Immunity, 10, 463-471 (1999)]後期胚致死性を生じる、ということが実証された場合、明
らかになった。RNアーゼ保護及びin situハイブリダイゼーション技法の組み合
わせを用いて、CXCR4は、初期原腸形成胚(E7.5)中に検出される最も豊富なケモカイン受容体メッセンジャーRNAである、ということをMcGrath等は実証した。原腸
形成胚では、CXCR4/SDF−1シグナル伝達は、原始線条胚葉細胞の移動誘導に主に関与すると思われ、そしてこの時期に存在する胚体内胚葉、中胚葉及び胚体外中胚葉上で発現される。E7.2〜7.8マウス胚では、CXCR4及びα−フェトタンパク質は互いに排他的であり、これは、臓側内胚葉での発現の欠如を示す[(McGrath, K.E. et al. Dev. Biology 213, 442-456 (1999)]。
上記のプロセスのいずれかにより産生される胚体内胚葉細胞は、このような細胞に特異的であるアフィニティー・タグを用いることにより、富化され、単離され且つ/又は精製され得る。胚体内胚葉細胞に特異的なアフィニティー・タグの例は、抗体、リガンド、あるいは胚体内胚葉細胞の細胞表面に存在するが、しかし本明細書中に記載される方法により産生される細胞培養物中に見出される他の細胞型上には実質的に存在しないポリペプチド等のマーカー分子に特異的なその他の結合剤である。いくつかのプロセスでは、CXCR4と結合する抗体は、胚体内胚葉細胞の富化、単離又は精製のためのアフィニティー・タグとして用いられる。他のプロセスでは、ケモカインSDF−1又はSDF−1を基礎にしたその他の分子もアフィニティー・タグとして用いられ得る。このような分子としては、SDF−1断片、SDF−1融合体、又はSDF−1模倣体が挙げられるが、これらに限定されない。
細胞は無作為分化を受ける。しかしながら好ましい方法では、細胞は主として胚体内胚葉に分化するよう指図される。いくつかの好ましい富化、単離及び/又は精製方法は、ヒト胚性幹細胞からの胚体内胚葉のin vitro産生に関する。本明細書中に記載される
方法を用いて、細胞集団又は細胞培養物は、非処理細胞集団又は細胞培養物と比較して、少なくとも約2倍〜約1000倍、胚体内胚葉細胞内容物を富化され得る。
上記の方法により産生される細胞組成物としては、胚体内胚葉を含む細胞培養物、並びに胚体内胚葉を富化された細胞集団が挙げられる。例えば、細胞培養物又は細胞集団中の細胞の少なくとも約50〜99%が胚体内胚葉細胞である胚体内胚葉細胞を含む細胞培養物が産生され得る。分化プロセスの効率は、或る特定のパラメーター、例えば細胞成長条件、成長因子濃度及び培養工程の時機(これらに限定されない)を修正することにより調整され得るため、本明細書中に記載される分化手法は、胚体内胚葉への多能性細胞の約5%、約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約95%、約98%、約99%又は約99%より多い転換を生じ得る。胚体内胚葉細胞の単離が用いられるプロセスでは、例えばCXCR4受容体と結合する親和性試薬を用いることにより、実質的に純粋な胚体内胚葉細胞集団が回収され得る。細胞培養物又は細胞集団がヒトフィーダー細胞を含む実施形態では、上記のパーセンテージは、細胞培養物又は細胞集団中のヒトフィーダー細胞を考慮せずに算出される。
本明細書中に記載される或る特定のスクリーニング方法は、前原始線条細胞及び/又は中内胚葉細胞の分化を促進し得る少なくとも1つの分化因子を同定する方法に関する。これらの方法のいくつかの実施形態では、前原始線条細胞及び/又は中内胚葉細胞、例えばヒト前原始線条細胞及び/又は中内胚葉細胞を含む細胞集団が得られる。次に細胞集団は、候補分化因子を提供される。候補分化因子の提供の前であるか又はほぼ同時である第1の時点で、マーカーの発現が測定される。あるいはマーカーの発現は、候補分化因子の提供後に測定され得る。第1の時点の後であり、候補分化因子を細胞集団に提供する工程の後である第2の時点で、同一マーカーの発現が再び測定される。候補分化因子が胚体内胚葉細胞の分化を促進し得るか否かは、第1の時点でのマーカーの発現を、第2の時点でのマーカーの発現と比較することにより決定される。第2の時点でのマーカーの発現が、第1の時点でのマーカーの発現と比較して増大されるか又は減少される場合には、候補分化因子が胚体内胚葉細胞の分化を促進し得る。
団は、ヒトフィーダー細胞を含む。このような実施形態では、上記フィーダー細胞以外のヒト細胞の少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%又は少なくとも約95%以上がヒト前原始線条細胞及び/又は中内胚葉細胞である。
型の細胞に関する分化因子であることが知られている分子を含む。代替的な実施形態では、候補分化因子は、細胞分化を促進することが知られていない分子を含む。好ましい実施形態では、候補分化因子は、ヒト前原始線条細胞及び/又は中内胚葉細胞の分化を促進することが知られていない分子を含む。
。
EGF)、脳由来神経栄養因子、白血病抑制因子、甲状腺ホルモン、塩基性線維芽細胞成
長因子(bFGF)、aFGF、FGF−4、FGF−6、ケラチノサイト成長因子(KGF)、血小板由来成長因子(PDGF)、血小板由来成長因子−BB、β神経成長因子、アクチビンA、形質転換増殖因子β1(TGF−β1)、インターフェロン−α、インターフェロン−β、インターフェロン−γ、腫瘍壊死因子−α、腫瘍壊死因子−β、バースト促進活性(BPA)、赤血球系促進活性(EPA)、PGE2、インスリン成長因子
−1(IGF−1)、IGF−II、ニュートロフィン成長因子(NGF)、ニュートロフィン−3、ニュートロフィン4/5、毛様体神経栄養因子、グリア由来ネキシン、デキサメタソン、β−メルカプトエタノール、レチノイン酸、ブチル化ヒドロキシアニソール、5−アザシチジン、アンフォテリシンB、アスコルビン酸、アスコルビン酸塩、イソブチルキサンチン、インドメタシン、β−グリセロホスフェート、ニコチンアミド、DMSO、チアゾリジンジオン、TWS119、オキシトシン、バソプレッシン、メラニン細胞刺激ホルモン、副腎皮質刺激ホルモン、リポトロピン、ヒト甲状腺刺激ホルモン、成長ホルモン、プロラクチン、黄体形成ホルモン、ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン、濾胞刺激ホルモン、副腎皮質刺激ホルモン放出因子、性腺刺激ホルモン放出因子、プロラクチン放出因子、プロラクチン放出抑制因子、成長ホルモン放出因子、ソマトスタチン、甲状腺刺激ホルモン放出因子、カルシトニン遺伝子関連ペプチド、上皮小体ホルモン、グルカゴン様ペプチド1、グルコース依存性インスリン分泌性ポリペプチド、ガストリン、セクレチン、コレシストキニン、モチリン、血管作動性小腸ペプチド、サブスタンスP、膵臓ポリペプチド、ペプチドチロシンチロシン、神経ペプチドチロシン、インスリン、グルカゴン、胎盤ラクトゲン、レラキシン、アンギオテンシンII、カルシトリオール、心房性ナトリウム利尿ペプチド及びメラトニン、チロキシン、トリヨードチロニン、カルシトニン、エストラジオール、エストロン、プロゲステロン、テストステロン、コルチゾール、コルチコステロン、アルドステロン、エピネフリン、ノルエピネフェリン、アンドロスチエン(androstiene)、カルシトリオール、コラーゲン、デキサメタソン、β−メルカプトエタノ
ール、レチノイン酸、ブチル化ヒドロキシアニソール、5−アザシチジン、アンフォテリシンB、アスコルビン酸、アスコルビン酸塩、イソブチルキサンチン、インドメタシン、β−グリセロホスフェート、ニコチンアミド、DMSO、チアゾリジンジオン及びTWS119から成る群から選択される1つ又は複数の成長因子を含む。
子は、細胞周囲の培地中の候補分化因子の濃度が約0.1ng/ml〜約10mg/mlの範囲であるよう、細胞集団に提供される。いくつかの実施形態では、細胞周囲の培地中の候補分化因子の濃度は、約1ng/ml〜約1mg/mlの範囲である。他の実施形態では、細胞周囲の培地中の候補分化因子の濃度は、約10ng/ml〜約100μg/mlの範囲である。さらに他の実施形態では、細胞周囲の培地中の候補分化因子の濃度は、約100ng/ml〜約10μg/mlの範囲である。好ましい実施形態では、細胞周囲の培地中の候補分化因子の濃度は、約5ng/ml、約25ng/ml、約50ng/ml、約75ng/ml、約100ng/ml、約125ng/ml、約150ng/ml、約175ng/ml、約200ng/ml、約225ng/ml、約250ng/ml、約275ng/ml、約300ng/ml、約325ng/ml、約350ng/ml、約375ng/ml、約400ng/ml、約425ng/ml、約450ng/ml、約475ng/ml、約500ng/ml、約525ng/ml、約550ng/ml、約575ng/ml、約600ng/ml、約625ng/ml、約650ng/ml、約675ng/ml、約700ng/ml、約725ng/ml、約750ng/ml、約775ng/ml、約800ng/ml、約825ng/ml、約850ng/ml、約875ng/ml、約900ng/ml、約925ng/ml、約950ng/ml、約975ng/ml、約1μg/ml、約2μg/ml、約3μg/ml、約4μg/ml、約5μg/ml、約6μg/ml、約7μg/ml、約8μg/ml、約9μg/ml、約10μg/ml、約11μg/ml、約12μg/ml、約13μg/ml、約
14μg/ml、約15μg/ml、約16μg/ml、約17μg/ml、約18μg/ml、約19μg/ml、約20μg/ml、約25μg/ml、約50μg/ml、約75μg/ml、約100μg/ml、約125μg/ml、約150μg/ml、約175μg/ml、約200μg/ml、約250μg/ml、約300μg/ml、約350μg/ml、約400μg/ml、約450μg/ml、約500μg/ml、約550μg/ml、約600μg/ml、約650μg/ml、約700μg/ml、約750μg/ml、約800μg/ml、約850μg/ml、約900μg/ml、約950μg/ml、約1000μg/mlであるか、又は約1000μg/mlより高い。
X2)である。さらに他の実施形態では、マーカーは、胃又は胃前駆体細胞を示す。さらなる好ましい実施形態では、マーカーは、VCAM1、VWF又はCXCR4である。他の実施形態では、マーカーは甲状腺又は甲状腺前駆体細胞を示す。そのような実施形態では、マーカーはTITF1である。さらなる他の実施形態では、マーカーは、胸腺又は胸腺前駆体細胞を示す。
型の胚体内胚葉系統に分化する。いくつかの実施形態では、候補分化因子を細胞集団に提
供後、ヒト前原始線条細胞及び/又は胚体内胚葉細胞は、腸管に由来する細胞に分化する。このような細胞としては、膵臓、肝臓、肺、胃、腸、甲状腺、胸腺、咽頭、胆嚢及び膀胱の細胞、並びにこのような細胞の前駆体が挙げられるが、これらに限定されない。さらに、これらの細胞は、より高度な構造、例えば組織及び/又は器官にさらに発達し得る。
胚葉系統に分化する。いくつかの実施形態では、候補分化因子を細胞集団に提供後、ヒト前原始線条細胞及び/又は中内胚葉細胞は、例えば血球、心臓血管性系、骨格組織並びにその他の構造及び結合組織の細胞、そして上記細胞型の各々の前駆体(これらに限定されない)を含む細胞に分化する。さらに、これらの細胞は、より高度な構造、例えば組織及び/又は器官にさらに発達し得る。
本明細書中に記載される方法のいくつかの実施形態は、in vitroでのヒト胚性幹
細胞中でのFGF8遺伝子産物の発現を増大する方法に関する。このような方法は、約2%(v/v)未満の血清を含む培地中で上記hESCを生成する工程を包含する。例えば培地は、約0%(v/v)、約0.05%(v/v)、約0.1%(v/v)、約0.2%(v/v)、約0.3%(v/v)、約0.4%(v/v)、約0.5%(v/v)、約0.6%(v/v)、約0.1%(v/v)、約0.2%(v/v)、約0.3%(v/v)、約0.4%(v/v)、約0.5%(v/v)、約0.6%(v/v)、約0.7%(v/v)、約0.8%(v/v)、約0.9%(v/v)、約1%(v/v)、約1.1%(v/v)、約1.2%(v/v)、約1.3%(v/v)、約1.4%(v/v)、約1.5%(v/v)、約1.6%(v/v)、約1.7%(v/v)、約1.8%(v/v)又は約1.9%(v/v)の濃度で血清を含み得る。いくつかの実施形態では、培地は、血清代替物を含まない。hESCは、FGF8遺伝子産物の発現を増大するのに十分な量の分化因子と接触される。いくつかの実施形態では、分化因子は、TGFβスーパーファミリーの少なくとも1つの成長因子である。好ましい実施形態では、TGFβスーパーファミリーの成長因子は、アクチビンAである。hESCを接触するために用いられる分化因子の濃度は、約1ng/ml〜約1mg/mlの範囲である。例えばhESCは、1ng/ml、約5ng/ml、約25ng/ml、約50ng/ml、約75ng/ml、約100ng/ml、約125ng/ml、約150ng/ml、約175ng/ml、約200ng/ml、約225ng/ml、約250ng/ml、約275ng/ml、約300ng/ml、約325ng/ml、約350ng/ml、約375ng/ml、約400ng/ml、約425ng/ml、約450ng/ml、約475ng/ml、約500ng/ml、約525ng/ml、約550ng/ml、約575ng/ml、約600ng/ml、約625ng/ml、約650ng/ml、約675ng/ml、約700ng/ml、約725ng/ml、約750ng/ml、約775ng/ml、約800ng/ml、約825ng/ml、約850ng/ml、約875ng/ml、約900ng/ml、約925ng/ml、約950ng/ml、約975ng/ml、約1μg/ml、約2μg/ml、約3μg/ml、約4μg/ml、約5μg/ml、約6μg/ml、約7μg/ml、約8μg/ml、約9μg/ml、約10μg/ml、約11μg/ml、約12μg/ml、約13μg/ml、約14μg/ml、約15μg/ml、約16μg/ml、約17μg/ml、約18μg/ml、約19μg/ml、約20μg/ml、約25μg/ml、約50μg/ml、約75μg/ml、約100μg/ml、約125μg/ml、約150μg/ml、約175μg/ml、約200μg/ml、約250μg/ml、約300μg/ml、約350μg/ml、約400μg/ml、約450μg/ml、約500μg/ml、約550μg/ml、約600μg/ml、約650μg/ml、約700μg/ml、約750μg/ml、約800μg/ml、約850μg/ml、約900μg/ml、約950μg
/ml、約1000μg/ml又は約1000μg/ml以上の濃度の分化因子と接触され得る。
本明細書中に記載される方法の他の実施形態は、in vitroでのヒト胚性幹細胞中
でのブラキュリ、FGF4及び/又はSNAI1遺伝子産物の発現を増大する方法に関する。このような方法は、約2%(v/v)未満の血清を含む培地中で上記hESCを生成する工程を包含する。例えば培地は、約0%(v/v)、約0.05%(v/v)、約0.1%(v/v)、約0.2%(v/v)、約0.3%(v/v)、約0.4%(v/v)、約0.5%(v/v)、約0.6%(v/v)、約0.1%(v/v)、約0.2%(v/v)、約0.3%(v/v)、約0.4%(v/v)、約0.5%(v/v)、約0.6%(v/v)、約0.7%(v/v)、約0.8%(v/v)、約0.9%(v/v)、約1%(v/v)、約1.1%(v/v)、約1.2%(v/v)、約1.3%(v/v)、約1.4%(v/v)、約1.5%(v/v)、約1.6%(v/v)、約1.7%(v/v)、約1.8%(v/v)又は約1.9%(v/v)の濃度で血清を含み得る。いくつかの実施形態では、培地は、血清代替物を含まない。hESCは、ブラキュリ、FGF4及び/又はSNAI1遺伝子産物の発現を増大するのに十分な量の分化因子と接触される。いくつかの実施形態では、分化因子は、TGFβスーパーファミリーの少なくとも1つの成長因子である。好ましい実施形態では、TGFβスーパーファミリーの成長因子は、アクチビンAである。hESCを接触するために用いられる分化因子の濃度は、約1ng/ml〜約1mg/mlの範囲である。例えばhESCは、1ng/ml、約5ng/ml、約25ng/ml、約50ng/ml、約75ng/ml、約100ng/ml、約125ng/ml、約150ng/ml、約175ng/ml、約200ng/ml、約225ng/ml、約250ng/ml、約275ng/ml、約300ng/ml、約325ng/ml、約350ng/ml、約375ng/ml、約400ng/ml、約425ng/ml、約450ng/ml、約475ng/ml、約500ng/ml、約525ng/ml、約550ng/ml、約575ng/ml、約600ng/ml、約625ng/ml、約650ng/ml、約675ng/ml、約700ng/ml、約725ng/ml、約750ng/ml、約775ng/ml、約800ng/ml、約825ng/ml、約850ng/ml、約875ng/ml、約900ng/ml、約925ng/ml、約950ng/ml、約975ng/ml、約1μg/ml、約2μg/ml、約3μg/ml、約4μg/ml、約5μg/ml、約6μg/ml、約7μg/ml、約8μg/ml、約9μg/ml、約10μg/ml、約11μg/ml、約12μg/ml、約13μg/ml、約14μg/ml、約15μg/ml、約16μg/ml、約17μg/ml、約18μg/ml、約19μg/ml、約20μg/ml、約25μg/ml、約50μg/ml、約75μg/ml、約100μg/ml、約125μg/ml、約150μg/ml、約175μg/ml、約200μg/ml、約250μg/ml、約300μg/ml、約350μg/ml、約400μg/ml、約450μg/ml、約500μg/ml、約550μg/ml、約600μg/ml、約650μg/ml、約700μg/ml、約750μg/ml、約800μg/ml、約850μg/ml、約900μg/ml、約950μg/ml、約1000μg/ml又は約1000μg/ml以上の濃度の分化因子と接触され得る。
本発明のさらなる実施形態は、或る特定の一過性パターンの遺伝子発現を有する細胞培養物に関する。いくつかの実施形態では、細胞培養物は、ヒト胚性幹細胞(hESC)及び約2%(v/v)未満の血清を含有する培地を含む。例えば培地は、約0%(v/v)、約0.05%(v/v)、約0.1%(v/v)、約0.2%(v/v)、約0.3%(v/v)、約0.4%(v/v)、約0.5%(v/v)、約0.6%(v/v)、約0.1%(v/v)、約0.2%(v/v)、約0.3%(v/v)、約0.4%(v/v
)、約0.5%(v/v)、約0.6%(v/v)、約0.7%(v/v)、約0.8%(v/v)、約0.9%(v/v)、約1%(v/v)、約1.1%(v/v)、約1.2%(v/v)、約1.3%(v/v)、約1.4%(v/v)、約1.5%(v/v)、約1.6%(v/v)、約1.7%(v/v)、約1.8%(v/v)又は約1.9%(v/v)の濃度で血清を含み得る。いくつかの実施形態では、培地は血清代替物を含まない。いくつかの実施形態では、培地は低血清RPMIである。
ンFGF8 mRNA発現と比較して、実質的にアップレギュレートされる。hESC中
でのベースラインFGF8発現は、その未分化状態で保持されるhESC細胞培養物中に存在するFGF8遺伝子産物、例えばmRNAの発現である。いくつかの実施形態では、FGF8 mRNA発現は、参照時点から約6時間までに実質的にアップレギュレートさ
れる。本明細書中に記載されるさらなる実施形態では、FGF8 mRNAの発現は、参
照時点から約24時間後にダウンレギュレートされる。他の実施形態では、FGF8 m
RNAの発現ピークは、参照時点から約6時間〜約24時間の間の時点で到達される。他の実施形態では、FGF8の発現ピークは、参照時点から約6時間未満の時点で到達され得る。
ようになり始める。さらに他の実施形態では、β−カテニンポリペプチドは、参照時点から約17時間までに細胞核に優勢的に局在されるようになる。
大を有する細胞培養物に関する。このような細胞培養物ではFGF4 mRNA発現は参
照時点から約24時間までに実質的にアップレギュレートされる。いくつかの実施形態では、FGF4 mRNA発現は、参照時点から約24時間前に実質的にアップレギュレー
トされる。いくつかの実施形態では、FGF4 mRNAの発現は、参照時点から約48
時間までに実質的にダウンレギュレートされる。或る特定のいくつかの実施形態では、FGF4 mRNAの発現ピークは、参照時点から約12時間〜約48時間の時点で到達さ
れる。好ましい実施形態では、FGF4 mRNAは参照時点から約72時間までに実質
的に発現されない。他の好ましい実施形態では、FGF4 mRNAは参照時点から約2
4時間までに実質的にアップレギュレートされ、そして参照時点から約72時間までに実質的に発現されない。
RNAの発現増大を有する細胞培養物に関する。このような細胞培養物では、ブラキュリ及びFGF4 mRNA発現は、参照時点から約24時間までに実質的にアップレギュレ
ートされる。いくつかの実施形態では、ブラキュリ及びFGF4 mRNA発現は、参照
時点から約24時間前に実質的にアップレギュレートされる。いくつかの実施形態では、ブラキュリ及びFGF4 mRNAの発現は、参照時点から約48時間までに実質的にダ
ウンレギュレートされる。或る特定のいくつかの実施形態では、ブラキュリ及びFGF4
mRNAのピーク発現は、参照時点から約12時間〜約48時間の時点で到達される。
好ましい実施形態では、ブラキュリ及びFGF4 mRNAは参照時点から約72時間ま
でに実質的に発現されない。他の好ましい実施形態では、ブラキュリ及びFGF4 mR
NAは参照時点から約24時間までに実質的にアップレギュレートされ、そして参照時点から約72時間までに実質的に発現されない。
増大を有する細胞培養物に関する。このような細胞培養物では、SNAI1 mRNA発
現は参照時点から約24時間までに実質的にアップレギュレートされる。いくつかの実施形態では、SNAI1 mRNA発現は、参照時点から約24時間前に実質的にアップレ
ギュレートされる。いくつかの実施形態では、SNAI1 mRNAの発現は、参照時点
から約48時間までに実質的にダウンレギュレートされる。或る特定のいくつかの実施形態では、SNAI1 mRNAの発現ピークは、参照時点から約12時間〜約48時間の
時点で到達される。
物の特定の一過性発現を有する細胞培養物にも関する。このような実施形態では、E−カドヘリンmRNAの発現は、参照時点から約12時間までにダウンレギュレートされ始める。他の実施形態では、E−カドヘリンmRNAの発現は、参照時点から約12時間未満までにダウンレギュレートされ得る。好ましい実施形態では、E−カドヘリンmRNAの発現は、参照時点から約48時間までに実質的にダウンレギュレートされる。
は、参照時点から約48時間までに実質的にアップレギュレートされる。他の実施形態では、FOXA2 mRNAの発現は参照時点から約96時間までに実質的にアップレギュ
レートされる。
のマーカー遺伝子を含み得る。遺伝子発現のアップレギュレートは、わずかなものから大幅なものまで様々であり得る。例えばマーカー遺伝子の発現は、未分化hESC中の同一マーカー遺伝子の発現と比較して、少なくとも約10%アップレギュレートされ得る。他の実施形態では、マーカー遺伝子の発現は、未分化hESC中の同一マーカー遺伝子の発現と比較して、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、又は少なくとも約90%より多くアップレギュレートされ得る。さらに他の実施形態では、マーカー遺伝子発現は、未分化hESC中の同一マーカー遺伝子の発現と比較して、少なくとも2倍、少なくとも約3倍、少なくとも約4倍、少なくとも約5倍、少なくとも約6倍、少なくとも約7倍、少なくとも約8倍、少なくとも約9倍、少なくとも約10倍、少なくとも約15倍、少なくとも約20倍、少なくとも約30倍、少なくとも約40倍、少なくとも約50倍、少なくとも約60倍、少なくとも約70倍、少なくとも約80倍、少なくとも約90倍、少なくとも約100倍、又は少なくとも約100倍より多くアップレギュレートされ得る。
ーカー遺伝子を含み得る。遺伝子発現のアップレギュレートに関する場合と同様に、ダウンレギュレートはわずかなものから大幅なものまで様々であり得る。例えばマーカー遺伝子の発現は、未分化hESC中の同一マーカー遺伝子の発現と比較して、少なくとも約10%ダウンレギュレートされ得る。他の実施形態では、マーカー遺伝子の発現は、未分化hESC中の同一マーカー遺伝子の発現と比較して、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約
70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、又は少なくとも約90%より多くダウンレギュレートされ得る。さらに他の実施形態では、マーカー遺伝子発現は、未分化hESC中の同一マーカー遺伝子の発現と比較して、少なくとも2倍、少なくとも約3倍、少なくとも約4倍、少なくとも約5倍、少なくとも約6倍、少なくとも約7倍、少なくとも約8倍、少なくとも約9倍、少なくとも約10倍、少なくとも約15倍、少なくとも約20倍、少なくとも約30倍、少なくとも約40倍、少なくとも約50倍、少なくとも約60倍、少なくとも約70倍、少なくとも約80倍、少なくとも約90倍、少なくとも約100倍、又は少なくとも約100倍より多くダウンレギュレートされ得る。
遺伝子の発現は、第2の組及び/又は第3の組のマーカー遺伝子の発現ピークの前又はそれとほぼ同時にダウンレギュレートされる。上記のように、このような実施形態では、各組のマーカー遺伝子は、1つ又は複数のマーカー遺伝子を含み得る。さらに、上記の実施
形態では、遺伝子発現のアップレギュレート及びダウンレギュレートはともに、わずかなものから大幅なものまで様々であり得る。例えばマーカー遺伝子の発現は、未分化hESC中の同一マーカー遺伝子の発現と比較して、少なくとも約10%アップレギュレートされるか又はダウンレギュレートされ得る。他の実施形態では、マーカー遺伝子の発現は、未分化hESC中の同一マーカー遺伝子の発現と比較して、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、又は少なくとも約90%より多くアップレギュレートされるか又はダウンレギュレートされ得る。さらに他の実施形態では、マーカー遺伝子発現は、未分化hESC中の同一マーカー遺伝子の発現と比較して、少なくとも2倍、少なくとも約3倍、少なくとも約4倍、少なくとも約5倍、少なくとも約6倍、少なくとも約7倍、少なくとも約8倍、少なくとも約9倍、少なくとも約10倍、少なくとも約15倍、少なくとも約20倍、少なくとも約30倍、少なくとも約40倍、少なくとも約50倍、少なくとも約60倍、少なくとも約70倍、少なくとも約80倍、少なくとも約90倍、少なくとも約100倍、又は少なくとも約100倍より多くアップレギュレートされるか又はダウンレギュレートされ得る。
FOXA2、CXCR4及びMIXL1から成る群から選択されるマーカー遺伝子の発現のアップレギュレート前に、アップレギュレートされる。さらに他の実施形態では、細胞培養物の少なくともいくつかの細胞中では、ブラキュリ、FGF4、SNAI1、Wnt3、MIXL1、DKK4、NETO1、T、DACT1、FLJ22662、SLIT2、GAD1及びGRM4から成る群から選択されるマーカー遺伝子の発現は、SOX17、FOXA2、CXCR4及びMIXL1から成る群から選択されるマーカー遺伝子の発現のアップレギュレートの前又はそれとほぼ同時に、アップレギュレートされる。さらに他の実施形態では、細胞培養物の少なくともいくつかの細胞中では、ブラキュリ、FGF4、SNAI1、Wnt3、MIXL1、DKK4、NETO1、T、DACT1、FLJ22662、SLIT2、GAD1及びGRM4から成る群から選択されるマーカー遺伝子の発現ピークは、SOX17、FOXA2、CXCR4及びMIXL1から成る群から選択されるマーカー遺伝子の発現のアップレギュレートの前又はそれとほぼ同時に、到達される。さらなる実施形態では、細胞培養物の少なくともいくつかの細胞中では、FGF8、ノーダル、HEG、HEY1、GATA2、BIK及びID1から成る群から選択されるマーカー遺伝子の発現は、ブラキュリ、FGF4、SNAI1、Wnt3、MIXL1、DKK4、NETO1、T、DACT1、FLJ22662、SLIT2、GAD1及びGRM4から成る群から選択されるマーカー遺伝子の発現のアップレギュレート前に、アップレギュレートされる。
%(v/v)未満の血清を含有する培地を含む。いくつかの実施形態では、培地は血清を含有しない。他の実施形態では、培地は血清代替物を欠く。本明細書中に記載される細胞培養物中に用いられる培地のうちのいくつかは、約1.9%(v/v)未満、約1.8%(v/v)未満、約1.7%(v/v)未満、約1.6%(v/v)未満、約1.5%(v/v)未満、約1.4%(v/v)未満、約1.3%(v/v)未満、約1.2%(v/v)未満、約1.1%(v/v)未満、約1%(v/v)未満、約0.9%(v/v)未満、約0.8%(v/v)未満、約0.7%(v/v)未満、約0.6%(v/v)未満、約0.5%(v/v)未満、約0.4%(v/v)未満、約0.3%(v/v)未満、約0.2%(v/v)未満、約0.1%(v/v)未満又は約0.05%(v/v)未満の濃度で血清を含む。
Fβスーパーファミリーの少なくとも1つの分化因子を含む。いくつかの実施形態では、成長因子は、ノーダル、アクチビンA及び/又はアクチビンBである。好ましい実施形態では、分化因子はアクチビンAである。さらに好ましい実施形態では、アクチビンAは、約100ng/mlの濃度で倍地中に存在する。
約4μg/ml、約5μg/ml、約6μg/ml、約7μg/ml、約8μg/ml、約9μg/ml、約10μg/ml、約11μg/ml、約12μg/ml、約13μg/ml、約14μg/ml、約15μg/ml、約16μg/ml、約17μg/ml、約18μg/ml、約19μg/ml、約20μg/ml、約25μg/ml、約50μg/ml、約75μg/ml、約100μg/ml、約125μg/ml、約150μg/ml、約175μg/ml、約200μg/ml、約250μg/ml、約300μg/ml、約350μg/ml、約400μg/ml、約450μg/ml、約500μg/ml、約550μg/ml、約600μg/ml、約650μg/ml、約700μg/ml、約750μg/ml、約800μg/ml、約850μg/ml、約900μg/ml、約950μg/ml、約1000μg/ml、又は約1000μg/mlより高い濃度で細胞培養物に供給される。
遺伝子を含み得る。遺伝子発現のアップレギュレートは、わずかなものから大幅なものまで様々であり得る。例えばマーカー遺伝子の発現は、未分化hESC中の同一マーカー遺伝子の発現と比較して、少なくとも約10%アップレギュレートされ得る。他の実施形態では、マーカー遺伝子の発現は、未分化hESC中の同一マーカー遺伝子の発現と比較して、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、又は少なくとも約90%より多くアップレギュレートされ得る。さらに他の実施形態では、マーカー遺伝子発現は、未分化hESC中の同一マーカー遺伝子の発現と比較して、少なくとも2倍、少なくとも約3倍、少なくとも約4倍、少なくとも約5倍、少なくとも約6倍、少なくとも約7倍、少なくとも約8倍、少なくとも約9倍、少なくとも約10倍、少なくとも約15倍、少なくとも約20倍、少なくとも約30倍、少なくとも約40倍、少なくとも約50倍、少なくとも約60倍、少なくとも約70倍、少なくとも約80倍、少なくとも約90倍、少なくとも約100倍、又は少なくとも約100倍より多くアップレギュレートされ得る。
又は複数のマーカー遺伝子を含み得る。遺伝子発現のアップレギュレートに関する場合と同様に、ダウンレギュレートはわずかなものから大幅なものまで様々であり得る。例えばマーカー遺伝子の発現は、未分化hESC中の同一マーカー遺伝子の発現と比較して、少なくとも約10%ダウンレギュレートされ得る。他の実施形態では、マーカー遺伝子の発現は、未分化hESC中の同一マーカー遺伝子の発現と比較して、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、又は少なくとも約90%より多くダウンレギュレートされ得る。さらに他の実施形態では、マーカー遺伝子発現は、未分化hESC中の同一マーカー遺伝子の発現と比較して、少なくとも2倍、少なくとも約3倍、少なくとも約4倍、少なくとも約5倍、少なくとも約6倍、少なくとも約7倍、少なくとも約8倍、少なくとも約9倍、少なくとも約10倍、少なくとも約15倍、
少なくとも約20倍、少なくとも約30倍、少なくとも約40倍、少なくとも約50倍、少なくとも約60倍、少なくとも約70倍、少なくとも約80倍、少なくとも約90倍、少なくとも約100倍、又は少なくとも約100倍より多くダウンレギュレートされ得る。
ーカー遺伝子の発現は、第2の組及び/又は第3の組のマーカー遺伝子の発現ピークの前又はそれとほぼ同時にダウンレギュレートされる。上記のように、このような実施形態では、各組のマーカー遺伝子は、1つ又は複数のマーカー遺伝子を含み得る。さらに、上記
の実施形態では、遺伝子発現のアップレギュレート及びダウンレギュレートはともに、わずかなものから大幅なものまで様々であり得る。例えばマーカー遺伝子の発現は、未分化hESC中の同一マーカー遺伝子の発現と比較して、少なくとも約10%アップレギュレートされるか又はダウンレギュレートされ得る。他の実施形態では、マーカー遺伝子の発現は、未分化hESC中の同一マーカー遺伝子の発現と比較して、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、又は少なくとも約90%より多くアップレギュレートされるか又はダウンレギュレートされ得る。さらに他の実施形態では、マーカー遺伝子発現は、未分化hESC中の同一マーカー遺伝子の発現と比較して、少なくとも2倍、少なくとも約3倍、少なくとも約4倍、少なくとも約5倍、少なくとも約6倍、少なくとも約7倍、少なくとも約8倍、少なくとも約9倍、少なくとも約10倍、少なくとも約15倍、少なくとも約20倍、少なくとも約30倍、少なくとも約40倍、少なくとも約50倍、少なくとも約60倍、少なくとも約70倍、少なくとも約80倍、少なくとも約90倍、少なくとも約100倍、又は少なくとも約100倍より多くアップレギュレートされるか又はダウンレギュレートされ得る。
2、GAD1及びGRM4から成る群から選択されるマーカー遺伝子の発現は、SOX17、FOXA2、CXCR4及びMIXL1から成る群から選択されるマーカー遺伝子の発現のアップレギュレートの前又はそれとほぼ同時に、アップレギュレートされる。さらに他の実施形態では、細胞培養物の少なくともいくつかの細胞中では、ブラキュリ、FGF4、SNAI1、Wnt3、MIXL1、DKK4、NETO1、T、DACT1、FLJ22662、SLIT2、GAD1及びGRM4から成る群から選択されるマーカー遺伝子のピーク発現は、SOX17、FOXA2、CXCR4及びMIXL1から成る群から選択されるマーカー遺伝子の発現のアップレギュレートの前又はそれとほぼ同時に、到達される。さらなる実施形態では、細胞培養物の少なくともいくつかの細胞中では、FGF8、ノーダル、HEG、HEY1、GATA2、BIK及びID1から成る群から選択されるマーカー遺伝子の発現は、ブラキュリ、FGF4、SNAI1、Wnt3、MIXL1、DKK4、NETO1、T、DACT1、FLJ22662、SLIT2、GAD1及びGRM4から成る群から選択されるマーカー遺伝子の発現のアップレギュレート前に、アップレギュレートされる。
約18μg/ml、約19μg/ml、約20μg/ml、約25μg/ml、約50μg/ml、約75μg/ml、約100μg/ml、約125μg/ml、約150μg/ml、約175μg/ml、約200μg/ml、約250μg/ml、約300μg/ml、約350μg/ml、約400μg/ml、約450μg/ml、約500μg/ml、約550μg/ml、約600μg/ml、約650μg/ml、約700μg/ml、約750μg/ml、約800μg/ml、約850μg/ml、約900μg/ml、約950μg/ml、約1000μg/ml、又は約1000μg/mlより高い濃度で細胞培養物に供給される。
ヒトES細胞
初期発達についてのわれわれの研究のために、多能性であり、そして正常核型を保持しながら培養中に外見上無限に分裂し得るヒト胚性幹細胞を用いた。単離のために免疫学的又は機械的方法を用いて、5日齢胚内部細胞塊からES細胞を得た。特にヒト胚性幹細胞株hESCyt−25を、患者によるインフォームドコンセント後に、in vitro受
精サイクルからの過剰凍結胚から得た。解凍時に、ES培地(DMEM、20%FBS、非必須アミノ酸、β−メルカプトエタノール、ITSサプリメント)中のマウス胚線維芽細胞(MEF)上に孵化胚盤胞をプレート化した。胚が培養皿に接着し、そして約2週間後、未分化hESCの領域を、MEFとともに新たな皿に移した。機械的に切断し、ディスパーゼで手短に消化し、その後、細胞クラスターを機械的に取り出して、洗浄し、再プレート化することにより移動を成し遂げた。誘導以来、hESCyt−25を、100回にわたって逐次継代した。胚体内胚葉の産生のための出発物質として、hESCyt−25ヒト胚性幹細胞株を用いた。
hESCyt−25特徴づけ
ヒト胚性幹細胞株hESCyt−25は、培養中に18ヶ月にわたって、正常形態学、核型、増殖及び自己再生特性を保持した。この細胞株は、OCT4、SSEA−4及びTRA−1−60抗原(これらはすべて、未分化hESCに特有である)に対する強免疫反応性を示し、そしてアルカリ性ホスファターゼ活性、並びに他の確立されたhESC株と同一の形態学を示す。さらにヒト幹細胞株hESCyt−25は、懸濁液中で培養される場合、胚様体(EB)も容易に形成する。その多能性の実証として、hESCyT−25は、3つの主要胚葉を表わす種々の細胞型に分化する。ZIC1に関するQ−PCR、並びにネスチン及びより成熟したニューロンマーカーに関する免疫細胞化学(ICC)により
、外胚葉産生を実証した。β−IIIチューブリンに関する免疫細胞化学染色を、初期ニューロンに特徴的な伸長細胞のクラスター中で観察した。予め、レチノイン酸で懸濁液中のEBを処理して、臓側内胚葉(VE)、胚体外系統への多能性幹細胞の分化を誘導した。処理細胞は、高レベルのα−フェトタンパク質(AFP)及びSOX7(VEの2つのマーカー)を54時間の処理により発現した。単層中で分化された細胞は、免疫細胞化学染色により実証されるように、散在性パッチ中でAFPを発現した。以下で記載するように、hESCyT−25細胞株は、AFP発現の非存在下でのSOX17に関する実時間定量的ポリメラーゼ連鎖反応(Q−PCR)及び免疫細胞化学により立証されるように、胚体内胚葉も形成し得た。中胚葉への分化を実証するために、分化中のEBを、いくつかの時点でのブラキュリ遺伝子発現に関して分析した。ブラキュリ発現は、実験経過中に漸進的に増大した。上記に鑑みて、三胚葉を表わす細胞を形成する能力により示されるように、hESCyT−25株は多能性である。
胚体内胚葉細胞
2004年12月23日に出願された胚体内胚葉(DEFINITIVE ENDODERM)という表題の
同時係属中の共有米国特許第11/021,618号は、ヒト胚体内胚葉細胞を含む細胞培養物及び富化細胞集団を記載する。そこには、分化因子の存在下での分化によるhESCからの胚体内胚葉を産生する方法、並びに混合細胞培養物及び/又は細胞集団からこれらの胚体内胚葉細胞を富化、単離及び/又は精製するための方法も記載されている。さらにそこには、胚体内胚葉細胞の同定及び/又は検出のために有用であるマーカー、並びにこのような細胞の精製に有用なマーカーが記載されている。2004年12月23日に出願された胚体内胚葉(DEFINITIVE ENDODERM)という表題の米国特許出願第11/021
,618号の開示内容は、全体が参照により本明細書中に完全に援用される。
タログ番号FAB1435P)を用いてhESCに関して、そしてCXCR4(R&D Systems、カタログ番号FAB170P)を用いて、胚体内胚葉に関して、免疫精製を達成し
た。細胞を、トリプシン/EDTA(Invitrogen、 カタログ番号25300−054)
を用いて解離し、2%ヒト血清を含有するリン酸塩緩衝生理食塩水(PBS)中で洗浄し、氷上で10分間、100%ヒト血清中に再懸濁して、非特異的結合を遮断した。800μlのヒト血清中の5×106細胞に200μlのフィコエリスリン接合抗体を添加する
ことにより、氷上で30分間、染色を実行した。細胞をPBS緩衝液8mlで2回洗浄し
、同一緩衝液1ml中に再懸濁した。FACSバンテージ(BD Biosciences)を用いて、The Scripps Research Instituteの中心設備により、FACS単離を実行した。細胞をRLT溶解緩衝液中に直接収集し、メーカーの使用説明書(Qiagen)に従ってRNeasyによりRNAを単離した。
胚体内胚葉前駆体細胞における遺伝子発現の時系列
胚体内胚葉への分化中に起こる遺伝子発現のダイナミクスを査定するために、2つの異なる4日間分化プロトコール中の種々の時点での分化中の細胞培養物において、多数の遺伝子の発現をモニタリングした。
始めた。BMP4/SU5402による処理は、FGF8発現のレベルの非常に少ない変化を引き起こした(図3A)。これらの結果は、アクチビンAがFGF8発現細胞へのhESCの迅速な移行を媒介する、ということを実証する。FGF8発現は原外胚葉における後方パターン形成の第一指標の1つであるので、分化中のhESCにおけるFGF8の急速なアップレギュレートは、これらの初期段階の細胞がhESC細胞型から分化して、「前線条」(前原始線条)細胞集団を形成した、ということを示す。
時系列は、初期脊椎動物原腸形成で起こる事象を模倣し、したがってhESCがこの分化プロセス中に類似の中間体を介して移行中である、ということを示唆する。
ヒト胚性幹細胞上皮−間充織転換
脊椎動物原腸形成中、原始線条での上皮−間充織転換(EMT)を受けている原外胚葉細胞は、細胞表面でのE−カドヘリンタンパク質の発現パターンを変える。FGF及びTGFβシグナル伝達の複合作用は、E−カドヘリンの直接転写抑制因子であるジンクフィンガー転写因子SNAI1を誘導するのに役立つ。本実施例は、原腸形成中にin viv
oで起こるEMTにおけるのとまさに同様に、in vitroでアクチビン曝露hES
C培養物の初期分化段階中に、E−カドヘリンの転写が抑制される、ということを示す。
免疫細胞化学を用いて、ブラキュリ、E−カドヘリン及び活性化(非リン酸化)B−カテニンの発現を測定した。
、ということを示す。発現における同様のピークは、FGF4 mRNAに関して観察さ
れた(図3C)。この時間中のブラキュリ発現に関連して、E−カドヘリンmRNAの発現は減少しつつあり、そしてアクチビンA処理の開始後48時間までに3分の1以下に減少し続けた(図4B)。アクチビン曝露後12時間までに、E−カドヘリンmRNAレベルが分化中細胞培養物におけるそれらの最初のレベルから約33%低下した場合、コロニーの周辺のブラキュリ陽性細胞中のE−カドヘリンの特徴的頂端細胞表面免疫局在化(粘着性接合部に関与すると思われる)の同時消失が認められた。24時間後、ブラキュリ発現細胞の数が増大すると、ブラキュリ陽性細胞中の接合部関連E−カドヘリンの損失はより強くなった。さらに、細胞の形態は、12時間及び24時間の両方でのDAPI及びブラキュリ染色核の形態における差により立証されるように、低均一に見えたが、このことは、EMTの出現をさらに支持する。
胚体内胚葉への中内胚葉の分化
本実施例は、胚体内胚葉に分化する中内胚葉前駆体細胞の応答能を実証する。
て12〜24時間までに遅延された。分化の48時間後、SOX17 mRNA及びタン
パク質発現が急速に増大しつつあり、そしてブラキュリ発現が急速に減少しつつあった場合、SOX17陽性細胞のほとんどがブラキュリを同時発現した(図6A〜図6D)。これらのデータは、100ng/mlのアクチビン及び低血清の存在下で、大多数のSOX17陽性細胞がブラキュリ陽性中内胚葉細胞に由来した、ということを明らかに実証する。さらに、これらの知見は、ヒト発達における中内胚葉中間体の存在を高度に示唆する。さらに、ブラキュリ発現は発達中の任意の時点で原始内胚葉系統の細胞中で起きないため、これらの知見は最終的に、アクチビン産生内胚葉の決定的性質を立証する。
中内胚葉細胞からの中胚葉及び胚体内胚葉の形成
上記の実施例に加えて、本明細書中に記載される中内胚葉中間体が中胚葉又は胚体内胚葉細胞への分化を受け得る、ということを実証するために実験を実行した。
0.5%血清を含有する培地中での胚体内胚葉産生
胚体内胚葉細胞の産生に及ぼす血清低減の作用をさらに実証するために、hESCを、種々の血清濃度を含有する培地中で胚体内胚葉細胞に分化させた。
クチビンAに応答して減少されるマーカー(非胚体内胚葉細胞型のマーカー、例えばブラキュリ、MOX1、SOX7、SOX1及びZIC1)の場合、血清濃度の低減はこれらのマーカーに対応するmRNAの産生の実質的低減を生じた(図10E〜図10I)。
17免疫反応性細胞の数の増大との間の相関は、相対的遺伝子発現測定値が集団内のSOX17陽性細胞数の合理的測定値でもある、ということを示す。
SOX17発現のアップレギュレートはFOXA2発現のアップレギュレートに先行する本実施例は、胚体内胚葉へのhESCのアクチビン媒介性分化において、SOX17 m
RNA発現はFOXA2 mRNA発現の前にアップレギュレートされる、ということを
実証する。
Rにより測定した。
開始して実質的に増加した。FOXA2 mRNAに関する発現の同様の実質的増大は、
アクチビンA添加後約96時間まで観察されなかった。これらの結果は、胚体内胚葉の産生と一致したが、中軸中胚葉とは一致しなかった(図9A〜図9Cも参照)。しかしながらこれらの結果は、FOXA2発現がSOX17の発現に先行する場合の、アクチビンとともにインキュベートされたマウス胚様体中でのSOX17及びFOXA2の一過性発現と対照を成す。このようなものとして、マウス胚様体系は、胚体内胚葉というよりむしろ中軸中胚葉の産生に関して最適化される、と思われる。
8つの異なるhESC株中での胚体内胚葉の産生
本実施例は、本明細書中に記載される方法を用いて、8つの独立して得られたhESC株から胚体内胚葉細胞が産生され得る、ということを示す。
マウス腎臓被膜下のヒト胚体内胚葉細胞の移植
本明細書中に記載される方法を用いて産生されたヒト胚体内胚葉細胞が、腸管由来細胞を産生するよう分化因子に応答し得ることを実証するために、このようなヒト胚体内胚葉細胞をin vivo分化プロトコールに付した。
FGF8プロモーター−EGFP及びブラキュリプロモーター−EGFPトランスジェニックヒト胚性幹細胞株の生成
細胞単離のためにFGF8及びブラキュリマーカーを使用するために、発現可能レポーター遺伝子と融合されたFGF8又はブラキュリ遺伝子プロモーターを有するhESCを構築する。特に本実施例は、FGF8調節領域の制御下のレポーター遺伝子を含むレポーターカセットを含むベクターの構築を記載する。さらに、ブラキュリ調節領域の制御下のレポーター遺伝子を含むレポーターカセットを含むベクターの構築が記載される。本実施例は、1つ又は複数のこれらのベクターでトランスフェクトされた細胞、例えばヒト胚性幹
細胞、並びにそのゲノム中に組み込まれたこれらのレポーターカセットのこの一方又は両方を有する細胞の調製も記載する。
領域で置き換えることにより、EGFP発現がヒトFGF8又はブラキュリ遺伝子プロモーターにより駆動されるプラスミド構築物を生成する。これらの制御領域はFGF8又はブラキュリ遺伝子の特性化調節素子を含有し、そしてそれらはトランスジェニックマウスにおけるこれらの遺伝子の正常発現パターンを付与するのに十分である。その結果生じるベクターでは、EFGPの発現はFGF8プロモーター又はブラキュリプロモーターにより駆動される。いくつかの実験では、このベクターはhESC中にトランスフェクトされ得る。
いてGFP又はEGFP以外のレポーター遺伝子を用い得るが、但しレポーターはFACSにより細胞分離を可能にする、と理解される。
前原始線条細胞に富んだ細胞集団の産生
以下の実施例は、FGF8プロモーター/EGFPカセットを含むhESCが前原始線条細胞に分化し、次にその後、蛍光標示式細胞分取器(FACS)により単離し得る、ということを実証する。
ivaで直接的にRNA溶解緩衝液又はPBS中に選別する。単一生細胞の試料をEGFPに対するゲーティングを伴わずに採取し、そして単一生細胞をEGFP陽性及びGFP陰性集団中に選び出す。別個の実験では、蛍光強度(高及び低)によって、EGFP陽性分画を2つの等サイズの集団に分離する。
中内胚葉細胞に富んだ細胞集団の産生
以下の実施例は、ブラキュリプロモーター/EGFPカセットを含むhESCが原始線条(中内胚葉)細胞に分化し、次にその後、蛍光標示式細胞分取器(FACS)により単離し得る、ということを実証する。
接的にRNA溶解緩衝液又はPBS中に選別する。単一生細胞の試料をEGFPに対するゲーティングを伴わずに採取し、そして単一生細胞をEGFP陽性及びGFP陰性集団中に選び出す。別個の実験では、蛍光強度(高及び低)によって、EGFP陽性分画を2つ
の等サイズの集団に分離する。
ヒト前原始線条細胞及び/又は中内胚葉細胞のin vitroでの分化を促進し得る分
化因子の同定
本明細書中に記載される分化因子スクリーニング方法を例示するために、種々の時点で或る特定のマーカー遺伝子産物の正規化発現レベルを測定しながら、本明細書中に記載される方法を用いて産生されるヒト前原始線条細胞及び中内胚葉細胞の集団に、別々にいくつかの候補分化因子を提供する。
初期胚細胞型におけるマーカー発現の要約
本実施例は、hESCの初期分化中に得られる細胞型の同定及び/又は検出に有用なマーカー遺伝子の発現を要約する表を提供する。下記の表1において、各マーカーに関する正
式名及び略号を最初の2つの縦列に提示する。次の縦列の各々は、遺伝子が特定組織型中で発現されるか否かを記載する。細胞型に関する以下の略号を用いる:ICM/ESCはhESCを指す;PSは原始線条(中内胚葉)細胞を指す;Ectoは外胚葉細胞を指す;Mesoは中胚葉細胞を指す;DEは胚体内胚葉細胞を指す;PrEは原始内胚葉を指す;VEは臓側内胚葉を指す;そしてPEは壁側内胚葉を指す。
前原始線条細胞及び中内胚葉細胞を同定及び/又は検出するために有用な付加的マーカー
本実施例は、前原始線条細胞及び/又は中内胚葉細胞を同定及び/又は検出するのに有用な付加的マーカーを記載する。本実施例中に記載される前原始線条マーカーは、前原始線条細胞に関する上記のマーカーのいずれかの代わりに又はそのほかに用いられ得る、と理解される。本実施例中に記載される中内胚葉マーカーは、中内胚葉細胞に関する上記のマーカーのいずれかの代わりに又はそのほかに用いられ得る、とも理解される。
提出した。
って、これらの表中に記載されたマーカー遺伝子のいずれかに関するヌクレオチド及びアミノ酸配列は、NCBIウエブサイトでの適切なユニジーン識別番号に関する照会により得ることができる。ユニジーンデータベースは、その開示内容が参照により本明細書中に完全に援用される。各表の縦列3は、マーカーの各々に関する一般的に既知の遺伝子記号を提示する。各表の残りの部分は、0、2、6、24、30、48及び96時間時点での遺伝子発現の相対的レベルを提示する。これらの表中で用いる場合、「DE」は胚体内胚葉を指し、そして「M」は中胚葉を指す。
前原始線条段階(原始外胚葉細胞)前に胚性幹細胞分化を同定及び/又は検出するために有用なマーカー
本実施例は、前原始線条段階前に幹細胞分化を同定及び/又は検出するのに有用であるマーカーを記載する。このような細胞型は、ここでは、原始外胚葉細胞と呼ぶ。本実施例中に記載される原始外胚葉細胞マーカーは、原始外胚葉細胞組成物と関連付けられ、そして前原始線条細胞及び/又は中内胚葉細胞を産生し、スクリーニングするためにすでに記載した方法で用いられ得る、と理解される。
介して公的に利用可能である。したがって、この表中に記載されたマーカー遺伝子のいずれかに関するヌクレオチド及びアミノ酸配列は、NCBIウエブサイトでの適切なユニジーン識別番号に関する照会により得ることができる。ユニジーンデータベースは、その開示内容が参照により本明細書中に完全に援用される。表4の縦列3は、マーカーの各々に関する一般的に既知の遺伝子記号を提示する。残りの縦列は、0、2、6、24、30、48及び96時間時点での遺伝子発現の相対的レベルを提示する。この表中で用いる場合、「DE」は胚体内胚葉を指し、そして「M」は中胚葉を指す。
/mlのアクチビンAと接触させた後2時間までに実質的にアップレギュレートされる、ということを示す。逆に、GBX2、ZFP42及びSOX2 mRNAの発現は、アク
チビンA処理後2時間までに実質的にダウンレギュレートされる。Nanog mRNA
の発現は、アクチビンA処理後6時間より前の時点で実質的にアップレギュレートされると予測される。
多数の文献及び特許参考文献を、本特許出願中で引用してきた。本特許出願中で引用される各々のそしてすべての参考文献は、その開示内容が参照により本明細書中に完全に援用される。
Claims (20)
- 培地の5%(v/v)未満が血清である、培地及びヒト中内胚葉細胞を含む細胞培養物。
- TGFβスーパーファミリー成長因子のメンバーをさらに含む、請求項1に記載の細胞培養物。
- TGFβスーパーファミリー成長因子がノーダル、アクチビンA及びアクチビンBから成る群より選択される、請求項2に記載の細胞培養物。
- TGFβスーパーファミリー成長因子がアクチビンAである、請求項3に記載の細胞培養物。
- TGFβスーパーファミリー成長因子がアクチビンA及びアクチビンBである、請求項3に記載の細胞培養物。
- TGFβスーパーファミリー成長因子がアクチビンA及びノーダルである、請求項3に記載の細胞培養物。
- Wntファミリーのメンバーをさらに含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の細胞培養物。
- WntファミリーのメンバーがWnt3aである、請求項7に記載の細胞培養物。
- 培地の2%(v/v)未満が血清である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の細胞培養物。
- 培地の1%(v/v)未満が血清である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の細胞培養物。
- 培地の0.5%(v/v)未満が血清である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の細胞培養物。
- 血清を含まない培地及びヒト中内胚葉細胞を含む細胞培養物。
- TGFβスーパーファミリー成長因子のメンバーをさらに含む、請求項12に記載の細胞培養物。
- TGFβスーパーファミリー成長因子がノーダル、アクチビンA及びアクチビンBから成る群より選択される、請求項13に記載の細胞培養物。
- TGFβスーパーファミリー成長因子がアクチビンAである、請求項14に記載の細胞培養物。
- TGFβスーパーファミリー成長因子がアクチビンA及びアクチビンBである、請求項14に記載の細胞培養物。
- TGFβスーパーファミリー成長因子がアクチビンA及びノーダルである、請求項14に記載の細胞培養物。
- Wntファミリーのメンバーをさらに含む、請求項12〜17のいずれか1項に記載の細胞培養物。
- WntファミリーのメンバーがWnt3aである、請求項18に記載の細胞培養物。
- 中内胚葉細胞がヒト多能性細胞に由来する、請求項12〜19のいずれか1項に記載の細胞培養物。
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