JP2020102906A - スイッチング電源装置および電力変換装置 - Google Patents

スイッチング電源装置および電力変換装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2020102906A
JP2020102906A JP2018237971A JP2018237971A JP2020102906A JP 2020102906 A JP2020102906 A JP 2020102906A JP 2018237971 A JP2018237971 A JP 2018237971A JP 2018237971 A JP2018237971 A JP 2018237971A JP 2020102906 A JP2020102906 A JP 2020102906A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
leg
power supply
supply device
switching power
winding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018237971A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7033835B2 (ja
Inventor
将生 森田
Masao Morita
将生 森田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Mitsubishi Electric Industrial Systems Corp
Original Assignee
Toshiba Mitsubishi Electric Industrial Systems Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Mitsubishi Electric Industrial Systems Corp filed Critical Toshiba Mitsubishi Electric Industrial Systems Corp
Priority to JP2018237971A priority Critical patent/JP7033835B2/ja
Publication of JP2020102906A publication Critical patent/JP2020102906A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7033835B2 publication Critical patent/JP7033835B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Dc-Dc Converters (AREA)

Abstract

【課題】応力によってトランスのコアの磁気特性の変動を生じにくいスイッチング電源装置および電力変換装置を提供する。【解決手段】実施形態に係るスイッチング電源装置は、巻線と、平行に配置された第1、第2脚部と、前記第1脚部および前記第2脚部の間に設けられ、前記巻線が巻回された第3脚部と、前記巻線によって前記第3脚部で生成された磁束が前記第1脚部および前記第2脚部を介してとおる磁気回路と、を含む磁気コアと、前記巻線および前記磁気コアを収納するケースと、前記ケースを封止する外装樹脂と、前記ケースと前記外装樹脂との間に設けられた絶縁性のスペーサと、を含むトランスを備える。前記第3脚部は、前記第3脚部の一方の端部の接合面を含み、前記スペーサは、前記第3脚部の他方の端部の側に設けられる。【選択図】図4

Description

本発明の実施形態は、スイッチング電源装置および電力変換装置に関する。
基幹電力系統等に用いられる電力変換装置においては、高電圧に充電される回路部分を有することがあり、このような回路部分に近接して回路部品や回路要素を配置するときには、十分な絶縁対策を施す必要がある。
このような電力変換装置内部に設けられ、電力変換装置の各種制御回路や駆動回路等に電力を供給するスイッチング電源装置がある。このようなスイッチング電源装置に用いられるトランスは、高電圧充電部に接続され、スイッチング素子によってさらに高電圧のスイッチングパルス等を生成するため、他の回路部品等から電気的に絶縁するための処置が施される。
絶縁するための処置として、トランスの周囲を絶縁性の樹脂で充填する方法がある。熱硬化性の樹脂を用いてトランスを充填したときには、樹脂の硬化時にトランスのコアに応力が印加され、コアの磁気特性が応力によって変化することがある。
スイッチング電源装置の回路方式によっては、トランスのコアの磁気特性の変化に敏感なものもあり、トランスのコアに印加される応力を低減することが望ましい。たとえば、フライバック方式のスイッチング電源装置では、コアの励磁インダクタンスに比例して蓄積されるエネルギを二次側に伝送するため、励磁インダクタンスの低下は、スイッチング電源装置の性能の低下につながるおそれがある。
特開2002−198234号公報
実施形態は、応力によってトランスのコアの磁気特性の変動を生じにくいスイッチング電源装置および電力変換装置を提供する。
実施形態に係るスイッチング電源装置は、巻線と、平行に配置された第1脚部および第2脚部と、前記第1脚部および第2脚部が延伸する方向に沿って延伸し、前記第1脚部および前記第2脚部の間に設けられ、前記巻線が巻回された第3脚部と、前記巻線によって前記第3脚部で生成された磁束が前記第1脚部および前記第2脚部を介してとおる磁気回路と、を含む磁気コアと、前記巻線および前記磁気コアを収納する絶縁性のケースと、前記ケースの全体を封止する外装樹脂と、前記ケースと前記外装樹脂との間に設けられた絶縁性のスペーサと、を含むトランスを備える。前記第3脚部は、前記第3脚部の一方の端部の接合面であって、前記第1脚部、前記第2脚部および前記第3脚部が延伸する方向に直交する方向を含む前記接合面を含み、前記スペーサは、前記第3脚部の他方の端部の側に設けられる。
本実施形態では、応力によってトランスのコアの磁気特性の変動を生じにくいスイッチング電源装置および電力変換装置が実現される。
実施形態に係るスイッチング電源装置を例示するブロック図である。 図1のスイッチング電源装置を用いた電力変換装置を例示するブロック図である。 図2の電力変換装置の一部を例示するブロック図である。 図4(a)および図4(b)は、図1のスイッチング電源装置のトランスを例示する模式的な断面図である。 図4(a)および図4(b)のトランスの磁気コアを例示する模式図である。 図6(a)は、実施形態のスイッチング電源装置のトランスの動作原理を説明するための模式図である。図6(b)は、図6(a)のトランスの磁気特性を例示するグラフである。 図7(a)は、実施形態のスイッチング電源装置のトランスの動作原理を説明するための模式図である。図7(b)は、図7(a)のトランスの磁気特性を例示するグラフである。 図8(a)および図8(b)は、比較例のスイッチング電源装置のトランスを例示する模式的な断面図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
なお、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して詳細な説明を適宜省略する。
図1は、実施形態に係るスイッチング電源装置を例示するブロック図である。
図1に示すように、実施形態のスイッチング電源装置10は、入力端子11a,11bと、出力端子12a〜14bと、を含む。入力端子11a,11bには、非安定あるいは変動する直流電圧が入力される。この例では、出力端子は3対設けられている。スイッチング電源装置10は、3対の出力端子12a〜14bを介して、直流で動作する3つの負荷に接続することができる。
スイッチング電源装置10は、トランス30を備える。このほか、スイッチング電源装置10は、入力コンデンサ21と、スイッチング素子22と、整流回路24〜26と、制御回路28と、を含む。
トランス30は、一次側の端子35a,35bと二次側の端子35c〜35hとを含む。二次側の端子は、この例では3対分設けられている。トランス30は、一次側の端子35a,35bから入力された高周波の交流電圧をそれぞれの巻き数比に応じた交流電圧に変換して、二次側の端子35c〜35hに出力する。トランス30では、一次側の端子35a,35bと二次側の端子35c〜35hとの間は、電気的に絶縁されている。また、この例では、二次側の直流端子35c〜35hについても、3対それぞれは、電気的に絶縁されている。
この例では、トランス30は、フライバック方式のスイッチング電源回路のためのトランスである。そのため、二次側の巻線は、一次側の巻線の巻回方向と反対方向になるように巻回されている。このようなトランス30では、一次側の巻線に流れる電流のピークおよび励磁インダクタンスにもとづいて一次巻線にエネルギが蓄積され、一次側に流れる電流が遮断されたときに、蓄積されたエネルギが二次側に伝達される。一次側から二次側に伝達されるエネルギは、一次側巻線によって生成される励磁インダクタンスに依存するため、この励磁インダクタスの値は、設計値を下回らないことが望まれる。
入力コンデンサ21は、入力端子11a,11bの間に接続されている。入力コンデンサ21は、入力される直流電圧の急峻な変動を吸収するために設けられている。入力コンデンサ21の高電位側の端子は、入力端子11aとともに、トランス30の端子35aに接続されている。
スイッチング素子22は、主端子によって、トランス30の一次側の巻線の一方の端子35bと入力端子11bとの間に接続されている。スイッチング素子22の制御端子は、制御回路28の出力に接続されている。スイッチング素子22は、IGBTやMOSFET等の自己消弧形の半導体素子であり、制御回路28が生成する駆動信号にしたがって、オンオフ動作する。
スイッチング素子22がオンすることによって、トランス30の一次側の巻線に励磁電流が流れる。一次側巻線の励磁インダクタンスには、エネルギが蓄積される。スイッチング素子22がオフすることによって、励磁インダクタンスに蓄積されたエネルギは二次側に伝達される。
整流回路24〜26は、トランス30の二次側巻線の各端子35c〜35hと出力端子12a〜14bとの間にそれぞれ接続されている。整流回路24〜26は、この例のように、整流ダイオードおよび平滑コンデンサを含んでいる。整流回路24〜26は、トランス30の二次側に出力される高周波の交流電圧を整流し平滑して直流電圧として出力する。
制御回路28は、この例では、整流回路26の出力とスイッチング素子22との間に接続されている。制御回路28は、整流回路26の出力電圧を検出して入力し、検出された出力電圧に応じたデューティサイクルの制御信号を生成して、スイッチング素子22を駆動する。
図2は、図1のスイッチング電源装置を用いた電力変換装置を例示するブロック図である。
図2に示すように、電力変換装置40は、交流回路に接続することができる交流端子41a〜41cと、直流回路に接続することができる直流端子42a,42bと、を含む。電力変換装置40と接続することができる交流回路は、たとえば交流電源、交流送電線および交流負荷等を含むことができる。交流回路は、たとえば電力系統である。電力変換装置40と接続することができる直流回路は、たとえば直流電源、直流送電線および直流負荷等を含むことができる。直流回路は、たとえば直流送電線である。
電力変換装置40は、交流回路の各相に対応したアームを有しており、アームは、カスケードに接続された単位変換器50を含む。単位変換器50は、アームあたりM台接続されている。Mは1でもよいが、好ましくは、Mは2以上の整数である。
直流端子42a,42b間で直列に接続されるアームには、変圧器45がそれぞれ直列に接続されている。変圧器45に代えてバッファリアクトルが接続され得る。
この例では、電力変換装置40は、モジュラーマルチレベルコンバータ(Modular Multilevel Converter、MMC)である。MMCでは、各単位変換器50に設けられたスイッチング素子によって、コンデンサの充放電を制御し、単位変換器50ごとにコンデンサの両端の電圧を制御する。
図3は、図2の電力変換装置の一部を例示するブロック図である。
図3には、単位変換器50の回路構成が簡素化されて示されている。図3に示すように、単位変換器50は、ゲート制御回路52と、ゲート駆動回路53,54と、スイッチング素子55,56と、コンデンサ57と、主回路給電部58と、を含む。
ゲート制御回路52は、図示しない制御装置に接続されている。ゲート制御回路52は、制御装置から送信された制御信号を受信し、制御信号にもとづいてゲート信号を生成する。
ゲート駆動回路53は、ゲート制御回路52とスイッチング素子55との間に接続されている。ゲート駆動回路54は、ゲート制御回路52とスイッチング素子56との間に接続されている。ゲート駆動回路53,54は、ゲート制御回路52から供給されたゲート信号にもとづいて、スイッチング素子55,56を駆動するゲート駆動信号を生成する。
スイッチング素子55,56は直列に接続されている。スイッチング素子55,56は、IGBTやMOSFET等の自己消弧形の半導体素子である。スイッチング素子55,56は、ゲート駆動回路53,54によって駆動される。
コンデンサ57は、スイッチング素子55,56の直列回路に並列に接続されている。スイッチング素子55,56がオンオフすることによって、コンデンサ57が充放電される。
主回路給電部58は、コンデンサ57に並列に接続されている。主回路給電部58は、スイッチング電源装置10を有する。スイッチング電源装置10は、上述したフライバック方式の多出力電源装置である。この例では、スイッチング電源装置10は、入力端子11a,11bを介して、コンデンサ57に接続されている。スイッチング電源装置10は、出力端子12a,12bを介してゲート駆動回路53に接続され、出力端子13a,13bを介してゲート駆動回路54に接続されている。スイッチング電源装置10は、出力端子14a,14bを介してゲート制御回路52に接続されている。
スイッチング電源装置10は、コンデンサ57の電圧を、適切な電圧に変換して、ゲート制御回路52およびゲート駆動回路53,54に供給する。ゲート制御回路52およびゲート駆動回路53,54は、スイッチング素子55,56を適切に駆動するために、互いに電気的に絶縁された電源によって動作する。
電力の基幹系統等に用いられるMMCでは、コンデンサ57の両端の電圧は、数1000Vにおよび、また、互いに絶縁された電源をそれぞれの回路に供給するため、トランス30は、充電部から十分な空間距離および沿面距離を確保する必要がある。そのために、トランスは、外部を絶縁性の樹脂で充填され、スイッチング電源装置10に配置される。
実施形態のスイッチング電源装置は、MMCに限らず、一次側または二次側が1000Vを超える高電圧となるような電力変換装置に用いることができる。
図4(a)および図4(b)は、図1のスイッチング電源装置のトランスを例示する模式的な断面図である。
図4(b)は、図4(a)のAA線における矢視断面を表している。
図4(a)および図4(b)に示すように、トランス30は、外装樹脂31と、ケース32と、磁気コア33と、巻線34と、スペーサ36と、を含む。
図5は、図4(a)および図4(b)のトランスの磁気コアを例示する模式図である。
図5に示すように、磁気コア33は、この例では、英字の「E」の形状を有する2つのコアを接続するいわゆるEEコアである。
磁気コア33は、2つのE形コア33a,33bを含む。E形コア33a,33bは、3つの脚部331〜333を有する。3つの脚部331〜333は、ほぼ平行に延伸する角柱状の部材である。左右の脚部(第1脚部、第2脚部)331,332の間に中央の脚部(第3脚部)331が設けられている。脚部331〜333は、一方の端部は開放されており、他方の端部は、脚部331〜333にほぼ垂直に延伸する角柱状の部材(磁気回路)に接続されている。E形コア33a,33bは、たとえばフェライトコアである。
2つのE形コア33a,33bは、3つの脚部331〜333のそれぞれの一方の端部同士を接続してEEコアとする。この端部の接合面は、脚部331〜333が延伸する方向とほぼ垂直な方向を含んでいる。
この端部の接合面にすき間等があると、磁束もれを生じて、励磁インダクタンスの値の低下の原因となるので、E形コア33a,33bの端部は、十分に密着させて接続される。また、後述するように、接合面は脚部331が延伸する方向とほぼ垂直な方向を含む平面なので、他方の端部の側から、脚部331に平行な適切な大きさの応力を加えることによって、より密着させることができる。
本実施形態では、コアは、巻線が巻回される中央の脚部を有し、中央の脚部で生成された磁束がとおり磁気回路を形成する左右の脚部を有していればよい。たとえば、磁気コアは、EEコアに限らず、EIコアやPQコア等であってもよい。
図4にもどって説明を続ける。
磁気コア33には、巻線34が設けられている。巻線34は、E形コアの中央の脚部に巻回されている。巻線34は、上述したように、一次巻線および複数の二次巻線を含んでいる。図示しないが、これらの巻線は、絶縁シート等によって互いに電気的に絶縁された状態で巻回されている。
磁気コア33は、巻線34とともに、ケース32に収納されている。ケース32の内部寸法は、磁気コア33の外形寸法よりも若干大きく設定されている。つまり、ケース32に磁気コア33を収納したときに、ケース32の内面と磁気コア33の外周面との間に空間35が存在する。ケース32は、絶縁性の材料、たとえばポリカーボネート等によって形成されている。
スペーサ36は、ケース32の内面と磁気コア33の外周面との間に設けられている。スペーサ36は、磁気コア33の中央の脚部の他方の端部の側であって、一方の端部に設けられた接合面に対応する位置に設けられている。スペーサ36は、ケース32に対する磁気コア33の支持部材として機能する。スペーサ36の厚さは、ケース32の内面と磁気コア33の外周面との間の空間35の幅に一致するように設定されている。スペーサ36は、ケース32と同様に絶縁性の材料で形成されており、ケース32とは別の部材で形成されていてもよいし、ケース32と一体で形成されていてもよい。
磁気コア33および巻線34は、ケース32によって密閉されている。ケース32の内面と、磁気コア33および巻線34との間の空間35は、スペーサ36によって確保されている。なお、ケース32によって磁気コア33および巻線34を密閉することが困難な場合には、磁気コア33および巻線34を、一部が開口されたケースに収納後、流動性のある樹脂、たとえばシリコーン樹脂等をケース内に充填するようにしてもよい。
外装樹脂31は、磁気コア33および巻線34が収納されたケース32の外面に密着して設けられている。外装樹脂の外形は、ケース32の形状に応じて設定され、たとえば立方体や直方体である。外装樹脂31は、絶縁性の材料で形成され、好ましくは熱硬化性の樹脂が用いられる。外装樹脂31は、たとえばエポキシ樹脂である。外装樹脂31のための熱硬化性樹脂は、高温にして流動化され、成形金型等を用いて、成形され、常温にもどすことによって、硬化する。
トランス30は、以下のように形成される。すなわち、磁気コア33には、巻線34が巻回される。巻線34が巻回された磁気コア33は、スペーサ36によって空間35が確保された上で、ケース32に収納される。磁気コア33および巻線34を収納したケース32は、成形金型に載置され、外装樹脂31のための樹脂が高温で流動化されて成形金型に注入される。その後、冷却されて、樹脂が硬化し、外装樹脂31によって覆われたトランス30が形成される。
図6(a)および図7(a)は、実施形態のスイッチング電源装置のトランスの動作原理を説明するための模式図である。図6(b)および図7(b)は、図6(a)および図7(a)のトランスの磁気特性をそれぞれ例示するグラフである。
図6(a)および図6(b)には、磁気コア33の脚部331に対応する位置であって、脚部331が延伸する方向に平行な方向に圧力を印加した場合のトランスの特性の変化が示されている。
図7(a)および図7(b)には、磁気コア33の中央の脚部331の接合面に対応する位置であって、接合面が形成される方向に平行な方向に圧力を印加した場合のトランスの特性の変化が示されている。
図6(a)および図6(b)に示すように、脚部331が延伸する方向、すなわち脚部331の接合面に垂直な方向に沿って圧力を印加すると、圧力の増大とともに、磁気コアの変位量が増大する。そして、圧力の増大とともに、励磁インダクタンスの値が当初は増大し、さらに圧力を増大させると、励磁インダクタンスが低下する。中央の脚部の接合面を互いに押し付け合うように、圧力が印加されるので、適切な圧力の範囲では、微小なギャップが小さくなり、励磁インダクタンスが増大するものと考えられる。この例では、500N程度の圧力を印加した場合に、700μH以上の励磁インダクタンスの値が確保されている。
一方、図7(a)および図7(b)に示すように、脚部331が延伸する方向に垂直な方向、すなわち脚部331の接合面に平行な方向に沿って圧力を印加すると、圧力の増大とともに励磁インダクタンスは増大することなく減少する。なお、変位量は、図6の場合と同様である。この例では、700μH以上の励磁インダクタンスの値は、圧力印加当初以外に存在しない。
外装樹脂31の形成のために、高温に設定することによって樹脂を封入し、常温にもどすことによって樹脂を硬化させる場合を考える。外装樹脂31、ケース32および磁気コア33の熱膨張係数が異なるために、外装樹脂31の硬化時にケース32には、応力が印加される。
磁気コアの脚部が延伸する方向に沿って、すなわち、磁気コアの脚部の端部の接合面に垂直に圧力を印加することによって、励磁インダクタンスの値の応力による低下を防止することができる。本実施形態では、スペーサ36を、磁気コア33の中央の脚部331の接合面に対応する位置に設けることによって、外装樹脂31が硬化するときの応力が、磁気コア33の中央の脚部331の接合面にほぼ垂直に印加されるようにすることができる。そのため、スペーサ36の厚さや材質等を適切に選定することによって、スペーサ36を介して印加される応力によって、励磁インダクタンスの値を適切な値にすることができる。
実施形態のスイッチング電源装置10の効果について、比較例の場合と比較しつつ説明する。
図8(a)および図8(b)は、比較例のスイッチング電源装置のトランスを例示する模式的な断面図である。
図8(b)は、図8(a)のBB線における矢視断面を表している。
図8(a)および図8(b)に示すように、トランス130は、上述の実施形態の場合と異なる位置にスペーサ136が設けられている。スペーサ136は、中央の脚部に対応する位置とは異なる位置に設けられている。この比較例では、スペーサ136は、左右の脚部に対応する位置に設けられている。
この比較例の場合では、外装樹脂31を封入した後には、樹脂硬化時の応力は、スペーサ136を介して左右の脚部の接合面にほぼ垂直に印加される。この比較例では、磁気コア33および巻線34を、ケース32へ配置する際に、より安定かつ容易に位置決めできるように、スペーサ136は、左右の脚部に対応する位置に配置されている。しかし、上述したように、巻線34が巻回され磁束が生成される中央の脚部の接合面に応力を印加した方が、励磁インダクタンスが増大傾向となり、励磁インダクタンス値の確保という観点では、中央の脚部対応する位置にスペーサを配置するのがより好ましい。
たとえば、スペーサを、脚部に沿って設けた場合には、樹脂硬化時の応力が脚部の接合面にほぼ平行に印加され得るので、励磁インダクタンスが外装樹脂31の封入前後で低下すると考えられる。
実施形態のスイッチング電源装置10では、トランス30の磁気コア33とケース32との間に設けたスペーサ36を磁束が生成される磁気コアの脚部に対応する位置に設けている。そのため、トランス30の外装樹脂31を硬化させる場合に発生する応力は、磁束が生成される磁気コアの脚部の接合面にほぼ垂直方向に印加され、励磁インダクタンスの値を適切な値とすることができる。
以上説明した実施形態によれば、応力によってトランスの磁気コアの磁気特性の変動を生じにくいスイッチング電源装置および電力変換装置を実現することができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他のさまざまな形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明およびその等価物の範囲に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。
10 スイッチング電源装置、21 入力コンデンサ、22 スイッチング素子、24〜26 整流回路、28 制御回路、30 トランス、31 外装樹脂、32 ケース、33,33a,33b 磁気コア、34 巻線、35 空間、36 スペーサ、40 電力変換装置、50 単位変換器、52 ゲート制御回路、53,54 ゲート駆動回路、55,56 スイッチング素子、57 コンデンサ、58 主回路給電部、331〜333 脚部

Claims (7)

  1. 巻線と、
    平行に配置された第1脚部および第2脚部と、
    前記第1脚部および前記第2脚部が延伸する方向に沿って延伸し、前記第1脚部および前記第2脚部の間に設けられ、前記巻線が巻回された第3脚部と、
    前記巻線によって前記第3脚部で生成された磁束が前記第1脚部および前記第2脚部を介してとおる磁気回路と、
    を含む磁気コアと、
    前記巻線および前記磁気コアを収納する絶縁性のケースと、
    前記ケースの全体を封止する外装樹脂と、
    前記ケースと前記外装樹脂との間に設けられた絶縁性のスペーサと、
    を含むトランスを備え、
    前記第3脚部は、前記第3脚部の一方の端部の接合面であって、前記第1脚部、前記第2脚部および前記第3脚部が延伸する方向に直交する方向を含む前記接合面を含み、
    前記スペーサは、前記第3脚部の他方の端部の側に設けられたスイッチング電源装置。
  2. 前記磁気コアは、前記第1脚部、前記第2脚部および前記第3脚部を有するE形コアを含む請求項1記載のスイッチング電源装置。
  3. 前記磁気コアは、前記E形コアの前記第1脚部、前記第2脚部および前記第3脚部のそれぞれの一方の端部同士を接合したEEコアである請求項2記載のスイッチング電源装置。
  4. 前記外装樹脂は、熱硬化性樹脂を含む請求項1〜3のいずれか1つに記載のスイッチング電源装置。
  5. 前記トランスは、一次巻線および二次巻線の巻回方向が異なる請求項1〜4のいずれか1つに記載のスイッチング電源装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1つに記載のスイッチング電源装置と、
    前記スイッチング電源装置によって電力を供給されて動作する制御回路と、
    を備えた電力変換装置。
  7. 請求項1〜5のいずれか1つに記載のスイッチング電源装置と、
    前記スイッチング電源装置によって電力を供給されて動作する駆動回路および前記駆動回路によって駆動されるスイッチング素子を含む主回路と、
    を含む複数の単位変換器を備え、
    前記複数の単位変換器は、カスケード接続された電力変換装置。
JP2018237971A 2018-12-20 2018-12-20 スイッチング電源装置および電力変換装置 Active JP7033835B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018237971A JP7033835B2 (ja) 2018-12-20 2018-12-20 スイッチング電源装置および電力変換装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018237971A JP7033835B2 (ja) 2018-12-20 2018-12-20 スイッチング電源装置および電力変換装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020102906A true JP2020102906A (ja) 2020-07-02
JP7033835B2 JP7033835B2 (ja) 2022-03-11

Family

ID=71140077

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018237971A Active JP7033835B2 (ja) 2018-12-20 2018-12-20 スイッチング電源装置および電力変換装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7033835B2 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01108911U (ja) * 1988-01-13 1989-07-24
JPH10125538A (ja) * 1996-10-23 1998-05-15 Sony Corp スイッチングレギュレータ
JP2011024390A (ja) * 2009-07-21 2011-02-03 Hitachi Ltd 電力変換装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01108911U (ja) * 1988-01-13 1989-07-24
JPH10125538A (ja) * 1996-10-23 1998-05-15 Sony Corp スイッチングレギュレータ
JP2011024390A (ja) * 2009-07-21 2011-02-03 Hitachi Ltd 電力変換装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP7033835B2 (ja) 2022-03-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20200136518A1 (en) Transformer and llc resonant converter having the same
JP6749613B2 (ja) 直流電源装置
CN106252031B (zh) 磁性器件及使用该磁性器件的功率变换装置
EP1548922A1 (en) Switching power supply circuit
JP6516942B1 (ja) 電力変換装置
KR101604325B1 (ko) 변압기와 이를 포함하는 고전압 전원장치
US11336184B2 (en) Power converter
KR20130013092A (ko) 대칭형 양방향 공진형 컨버터
KR20120028091A (ko) 부스트 컨버터
CN109155597B (zh) 交流电源装置
Anurag et al. A gate driver design for medium voltage silicon carbide power devices with high dv/dt
JP7033835B2 (ja) スイッチング電源装置および電力変換装置
Acharya et al. High power medium voltage 10 kV SiC MOSFET based bidirectional isolated modular DC–DC converter
CN106817028B (zh) 包括钳位电路的多相交错式正向功率转换器
WO2014141371A1 (ja) 電圧変換回路
Vinnikov et al. Middle-frequency isolation transformer design issues for the high-voltage DC/DC converter
JP2019029454A (ja) コア、トランス
Park et al. Design considerations of resonant network and transformer magnetics for high frequency LLC resonant converter
US10643783B2 (en) Transformer and DC-DC converter
JP2016119753A (ja) 電力変換装置
Iyer et al. High-frequency, high-current transformer designs for Silicon Carbide based LLC converters
JP3658760B2 (ja) 多出力スイッチング電源
JP6417206B2 (ja) 電力変換装置
JP2000357617A (ja) マグネトロン駆動用電源のトランス
CN118553519A (zh) 电力变压器、电路板及变压器的制造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210208

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20211217

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211222

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220215

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220228

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220228

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7033835

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150