JP2020102370A - リチウムイオン二次電池の固体電解質用nasicon型酸化物粒子の製造方法 - Google Patents

リチウムイオン二次電池の固体電解質用nasicon型酸化物粒子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】NASICON型酸化物粒子の微細化を適度に図りつつ、高純度化及び高結晶度化を実現することにより、優れたリチウムイオン伝導性を発現し得る、リチウムイオン二次電池の固体電解質として有用なNASICON型酸化物粒子の製造方法を提供する。【解決手段】次の工程(Ix)〜(IIIx):(Ix)リチウム化合物、リン酸化合物及び金属(M)化合物からなる原料化合物の全てと、水とを混合して、25℃におけるpHが5〜9である混合液を調製する工程、(IIx)得られた混合液を100℃以上の水熱反応に付した後、水熱反応生成物を洗浄し、次いで乾燥して、前駆体混合物を得る工程、(IIIx)得られた前駆体混合物を400℃〜1000℃で焼成する工程を備える、リチウムイオン二次電池の固体電解質用NASICON型酸化物粒子の製造方法。【選択図】図1

Description

本発明は、全固体リチウムイオン二次電池に用いるための、NASICON型酸化物粒子の製造方法に関する。
現在実用化されているリチウムイオン二次電池は、電解液に可燃性の有機溶媒を用いているため、液漏れや発火等に対する安全対策を充分に講じる必要があり、また電池の小型化や薄膜化の難易度も高い。ところが、酸化物系や硫化物系の固体電解質を備えた全固体リチウムイオン二次電池であると、エネルギー密度が高い上に、可燃物を用いることなく製造することができるため、安全対策を講じる負担が軽減され、製造コストや生産性を容易に高めることが可能となる。こうしたことから、高い有用性に期待がかかる固体電解質材料については、種々の開発が活発化しつつある。
なかでも、一般式Li1+x2(PO4)3で表されるNASICON型の結晶構造を有するリン酸リチウム系複合酸化物(以後、「NASICON型酸化物」と称す。)は、化学的安定性に優れる酸化物系の固体電解質であるという特徴に加えて、室温において10-4S/cm台もの高いリチウムイオン伝導度を示すという優れた特性を有しており、大いに期待される固体電解質材料の一つである。かかるNASICON型酸化物は、高純度化や粒子の微細化の実現が重要であるところ、例えば、特許文献1には、板状の固体電解質を粉砕後に精密に分級して、不純物の含有比率の小さいLi1+xxTi2-x(PO4)3で表されるリチウムイオン伝導性固体電解質粒子を得る方法が開示されている。
特開2017−216062号公報
しかしながら、上記特許文献に記載の製造方法により得られるNASICON型酸化物粒子は、微細化を図るために施さざるを得ない粉砕処理によって、NASICON型酸化物の結晶構造中に欠陥が誘発されてしまい、リチウムイオン伝導性の低下を招くおそれがある。
したがって、本発明の課題は、NASICON型酸化物粒子の微細化を適度に図りつつ、高純度化及び高結晶度化を実現することにより、優れたリチウムイオン伝導性を発現し得る、リチウムイオン二次電池の固体電解質として有用なNASICON型酸化物粒子の製造方法を提供することにある。
そこで本発明者らは、種々検討したところ、特定の混合液を調製しつつ特定の工程を経ることにより、適度に微細化を図りながら、高純度かつ高結晶度のNASICON型酸化物粒子が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
したがって、本発明は、次の工程(Ix)〜(IIIx):
(Ix)リチウム化合物、リン酸化合物及び金属(M)化合物(Mは、Ca、Al、Cu、Co、Fe、Ni、Ga、Cr、Sc、In、Y、La、Zn、Si、Mn、Zr、Ge、Nd、Sr、Sn、Hf、V又はZrを示す)からなる原料化合物の全てと、水とを混合して、25℃におけるpHが5〜9である混合液を調製する工程
(IIx)得られた混合液を100℃以上の水熱反応に付した後、水熱反応生成物を洗浄し、次いで乾燥して、前駆体混合物を得る工程
(IIIx)得られた前駆体混合物を400℃〜1000℃で焼成する工程
を備える、リチウムイオン二次電池の固体電解質用NASICON型酸化物粒子の製造方法を提供するものである。
また、本発明は、次の工程(Iy)〜(IIIy):
(Iy)リチウム化合物、リン酸化合物及び金属(M)化合物(Mは、Ca、Al、Cu、Co、Fe、Ni、Ga、Cr、Sc、In、Y、La、Zn、Si、Mn、Zr、Ge、Nd、Sr、Sn、Hf、V又はZrを示す)からなる原料化合物の一部と、水とを混合して、25℃におけるpHが5〜9である混合液を調製する工程
(IIy)得られた混合液を100℃以上の水熱反応に付した後、水熱反応生成物を洗浄し、次いで原料化合物の残部を添加及び混合した後に乾燥して、前駆体混合物を得る工程
(IIIy)得られた前駆体混合物を400℃〜1000℃で焼成する工程
を備える、リチウムイオン二次電池の固体電解質用NASICON型酸化物粒子の製造方法を提供するものである。
本発明の製造方法によれば、不純物の含有を有効に抑制しつつ、高い結晶度と適度に微細化された粒径を有するNASICON型酸化物粒子を得ることができ、これを固体電解質として用いることにより、充放電特性に優れたリチウムイオン二次電池を実現することができる。
実施例1で得られたNASICON型酸化物粒子のSEM写真である。 実施例1で得られたNASICON型酸化物粒子のX線回折パターンである。 実施例2で得られたNASICON型酸化物粒子のSEM写真である。 実施例3で得られたNASICON型酸化物粒子のSEM写真である。 実施例4で得られたNASICON型酸化物粒子のSEM写真である。 実施例5で得られたNASICON型酸化物粒子のSEM写真である。 実施例6で得られたNASICON型酸化物粒子のSEM写真である。 比較例1で得られたNASICON型酸化物粒子のSEM写真である。 比較例1で得られたNASICON型酸化物粒子のX線回折パターンである。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明のリチウムイオン二次電池の固体電解質用NASICON型酸化物粒子(以下、単に「NASICON型酸化物粒子」とも称する)の製造方法は、次の工程(Ix)〜(IIIx):
(Ix)リチウム化合物、リン酸化合物及び金属(M)化合物(Mは、Ca、Al、Cu、Co、Fe、Ni、Ga、Cr、Sc、In、Y、La、Zn、Si、Mn、Zr、Ge、Nd、Sr、Sn、Hf、V又はZrを示す)からなる原料化合物の全てと、水とを混合して、25℃におけるpHが5〜9である混合液を調製する工程
(IIx)得られた混合液を100℃以上の水熱反応に付した後、水熱反応生成物を洗浄し、次いで乾燥して、前駆体混合物を得る工程
(IIIx)得られた前駆体混合物を400℃〜1000℃で焼成する工程
を備え、これを本発明の製造方法(X)と称する。
また、本発明の製造方法は、次の工程(Iy)〜(IIIy):
(Iy)リチウム化合物、リン酸化合物及び金属(M)化合物(Mは、Ca、Al、Cu、Co、Fe、Ni、Ga、Cr、Sc、In、Y、La、Zn、Si、Mn、Zr、Ge、Nd、Sr、Sn、Hf、V又はZrを示す)からなる原料化合物の一部と、水とを混合して、25℃におけるpHが5〜9である混合液を調製する工程
(IIy)得られた混合液を100℃以上の水熱反応に付した後、水熱反応生成物を洗浄し、次いで原料化合物の残部を添加及び混合した後に乾燥して、前駆体混合物を得る工程
(IIIy)得られた前駆体混合物を400℃〜1000℃で焼成する工程
を備え、本発明の製造方法(Y)と称する。
すなわち、本発明の製造方法(X)は、工程(Ix)において水とともに原料化合物の全てを一括して混合する製造方法である一方、本発明の製造方法(Y)は、本発明の製造方法(X)とは異なり、工程(Iy)において原料化合物の一部を水と混合し、続く工程(IIy)においてその残部を用いる製造方法である。
以下、各々の製造方法について分説する。
本発明の製造方法(X)が備える工程(Ix)は、リチウム化合物、リン酸化合物及び金属(M)化合物(Mは、Ca、Al、Cu、Co、Fe、Ni、Ga、Cr、Sc、In、Y、La、Zn、Si、Mn、Zr、Ge、Nd、Sr、Sn、Hf、V又はZrを示す)からなる原料化合物の全てと、水とを混合して、25℃におけるpHが5〜9である混合液(Ax)を調製する工程である。このように、NASICON型酸化物粒子を得るための上記原料化合物を全部一括して用い、さらに水を用いて、pHを上記範囲に制御した混合液(Ax)を得ることにより、後述する工程(IIx)における水熱反応に付して得られる水熱反応生成物において、化学組成の均質性を高めつつ、NASICON型酸化物粒子の微細化及び高結晶度化に大いに寄与させることができる。
上記原料化合物の1種として用い得るリチウム化合物としては、水酸化物、塩化物、炭酸塩、硫酸塩、及び有機酸塩から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。より具体的には、例えば、水酸化リチウム又はその水和物、過酸化リチウム、塩化リチウム、炭酸リチウム、硫酸リチウム、酢酸リチウム、シュウ酸リチウム等を好適に用いることができる。
また、リン酸化合物としては、オルトリン酸(H3PO4、リン酸)、メタリン酸、ピロリン酸、三リン酸、四リン酸、リン酸アンモニウム、リン酸水素アンモニウム等が挙げられる。なかでも、得られる混合液(Ax)のpHを制御するためのpH調整剤としても作用させ得る観点から、リン酸を用いるのが好ましく、70質量%〜90質量%濃度の水溶液として用いるのが好ましい。
さらに、上記原料化合物の1種として金属(M)化合物を用いる。ここで、Mは、Ca、Al、Cu、Co、Fe、Ni、Ga、Cr、Sc、In、Y、La、Zn、Si、Mn、Zr、Ge、Nd、Sr、Sn、Hf、V又はZrから選ばれる1種又は2種以上を示す。かかる金属(M)化合物としては、ハロゲン化物、硫酸塩、有機酸塩、水酸化物、塩化物、硫化物、酸化物、又はこれらの水和物等の、Ti化合物以外の化合物が挙げられる。なかでも、混合液(Ax)中における反応を効率的に進行させる観点から、硫酸塩、有機酸塩及び水酸化物から選ばれる1種又は2種以上が好ましい。
原料化合物は、リチウム化合物、リン酸化合物及び金属(M)化合物の3種の化合物からなる。工程(Ix)においては、これら原料化合物を全部一括して用いる。一方、後述する本発明の製造方法(Y)における工程(Iy)では、これら原料化合物の一部を用い、その残部を工程(IIy)で用いる。
したがって、本発明の製造方法(X)における工程(Ix)では、これら原料化合物の全てを用いることから、続く工程(IIx)においても、これら原料化合物の全てをそのまま一括して水熱反応に付すこととなる。
かかる工程(Ix)では、具体的には、リチウム化合物、金属(M)化合物及び水を含有する混合液(ax−1)と、リン酸化合物及び水を含有する混合液(ax−2)を各々調製した後、これらの混合液を混合して混合液(Ax)を調製する。これにより、得られる混合液(Ax)中には、原料化合物の全てと水が存在することとなり、かつ化学組成の均質性が高く充分に小径化されてなる反応生成物、すなわちリン酸三リチウム、金属(M)のリン酸塩及び/又は水酸化物の混合物が含有されることとなり、NASICON型酸化物粒子の微細化を効果的に図ることができる。
混合液(ax−1)は、リチウム化合物及び金属(M)化合物を水に混合することにより調製する。かかる混合液(ax−1)におけるこれらリチウム化合物及び金属(M)化合物の合計含有量は、混合液(ax−2)との混合によって生じる反応生成物の化学組成の均質性を高める観点から、混合液(ax−1)中の水100質量部に対し、好ましくは1質量部〜50質量部であり、より好ましくは5質量部〜30質量部であり、さらに好ましくは5質量部〜20質量部である。
また、混合液(ax−1)を調製するにあたり、リチウム化合物及び金属(M)化合物の混合割合は、モル比(Li:M)で、好ましくは1:2〜2:1であり、より好ましくは1:1.9〜1:1.2であり、さらに好ましくは1:1.8〜1:1.3である。
混合液(ax−1)の25℃におけるpHは、得られる混合液(Ax)の25℃におけるpHを5〜9に調整する観点から、好ましくは12〜14であり、より好ましくは12.5〜14であり、さらに好ましくは13〜14である。混合液(ax−1)のpHを上記範囲に調整する上で、さらにpH調整剤を用いてもよい。かかるpH調整剤は、特に限定されるものではないが、混合液(ax−1)のpH調整を容易に行う観点から、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム又は水酸化アンモニウム等の水酸化物を用いるのが好ましい。
混合液(ax−1)は、各成分をより均一に分散させる観点から、混合液(ax−2)と混合する前に、予め撹拌してもよい。混合液(ax−1)を撹拌する時間は、好ましくは5分間〜3時間であり、より好ましくは10分間〜2時間であり、さらに好ましくは15分間〜90分間である。撹拌速度は、反応容器内壁面での混合液(ax−1)の流速に換算して、好ましくは10cm/秒〜200cm/秒であり、より好ましくは15cm/秒〜150cm/秒、さらに好ましくは20cm/秒〜100cm/秒である。
混合液(ax−2)は、リン酸化合物、及び水を混合することにより調製する。かかる混合液(ax−2)におけるリン酸化合物の含有量は、混合液(ax−2)中の水100質量部に対し、好ましくは3質量部〜20質量部であり、より好ましくは5質量部〜15質量部であり、さらに好ましくは7質量部〜15質量部である。
混合液(ax−2)は、各成分をより均一に溶解又は分散させる観点から、混合液(ax−1)と混合する前に、予め撹拌してもよい。混合液(ax−2)を撹拌する時間は、好ましくは1分間〜30分間であり、より好ましくは2分間〜20分間であり、さらに好ましくは2分間〜10分間である。また撹拌速度は、反応容器内壁面での混合液(ax−2)の流速に換算して、好ましくは10cm/秒〜200cm/秒であり、より好ましくは15cm/秒〜150cm/秒、さらに好ましくは20cm/秒〜100cm/秒である。
次いで、工程(Ix)では、上記混合液(ax−1)と上記混合液(ax−2)とを混合して、混合液(Ax)とする。混合液(ax−1)と混合液(ax−2)の混合方法は、特に限定されるものではないが、撹拌している混合液(ax−1)に混合液(ax−2)を滴下するのが好ましい。このように、リチウム化合物及び金属(M)化合物を含む混合液(ax−1)に、リン酸化合物を含む混合液(ax−2)を滴下して少量ずつ加えることにより、原料化合物の全てと水を含有させつつ、反応生成物の化学組成の均質性を一層高めることができる。
この際、混合液(ax−2)の混合液(ax−1)への滴下速度は、10質量部の混合液(ax−1)に対し、好ましくは0.1質量部/分〜0.4質量部/分であり、より好ましくは0.15質量部/分〜0.4質量部/分であり、さらに好ましくは0.2質量部/分〜0.35質量部/分である。混合液(ax−2)を滴下する際の混合液(ax−1)の撹拌速度は、反応容器内壁面での混合液(ax−1)の流速に換算して、好ましくは10cm/秒〜200cm/秒であり、より好ましくは15cm/秒〜150cm/秒、さらに好ましくは20cm/秒〜100cm/秒である。
混合液(Ax)を得るにあたり、混合する混合液(ax−1)と混合液(ax−2)との質量比((ax−1):(ax−2))は、好ましくは20:1〜1:4であり、より好ましくは10:1〜1:3であり、さらに好ましくは5:1〜2:3である。
混合液(ax−1)と混合液(ax−2)を混合する際の混合液(ax−1)の温度は、好ましくは10℃〜80℃であり、より好ましくは15℃〜70℃であり、さらに好ましくは20℃〜60℃である。また混合液(ax−2)の温度は、好ましくは10℃〜80℃であり、より好ましくは15℃〜70℃であり、さらに好ましくは20℃〜60℃である。
混合液(ax−1)と混合液(ax−2)を混合する時間は、好ましくは10分間〜24時間であり、より好ましくは15分間〜18時間であり、さらに好ましくは30分間〜12時間である。またこの際、各成分をより均一に溶解又は分散させ、反応生成物の化学組成の均質性を高める観点から、撹拌してもよい。撹拌速度は、反応容器内壁面での混合液(Ax)の流速に換算して、好ましくは10cm/秒〜200cm/秒であり、より好ましくは15cm/秒〜150cm/秒、さらに好ましくは20cm/秒〜100cm/秒である。
混合液(ax−1)と混合液(ax−2)を混合することによって、原料化合物を全部一括して混合することとなり、リチウムリン酸塩、金属(M)のリン酸塩及び/又は水酸化物を含有する混合液(Ax)が得られる。これらリン酸三リチウム並びに金属(M)のリン酸塩及び/又は水酸化物は、平均粒径が100nm以下の微粒子であり、後述する工程(II)において水熱反応に付す工程を経ることにより、NASICON型酸化物粒子の前駆体混合物(Bx)を良好に生成する。かかる混合液(Ax)中におけるリチウムリン酸塩並びに金属(M)のリン酸塩及び水酸化物の合計含有量は、混合液(Ax)中に、好ましくは0.5質量%〜40質量%であり、より好ましくは1質量%〜35質量%であり、さらに好ましくは1.5質量%〜30質量%である。また、混合液(Ax)の25℃におけるpHは、5〜9であって、好ましくは5.5〜8.5であり、より好ましくは6〜8である。かかる範囲内となるよう混合液(Ax)のpHを調整するにあたり、必要に応じて上記pH調整剤を用いてもよい。
なお、混合液(Ax)中において、これらのリチウムリン酸塩並びに金属(M)のリン酸塩及び/又は水酸化物が生成され、混合物として含有されてなることは、X線回折によって確認することができる。
工程(IIx)は、工程(Ix)で得られた混合液(Ax)を100℃以上の水熱反応に付した後、水熱反応生成物を洗浄し、次いで乾燥して、前駆体混合物(Bx)を得る工程である。かかる工程(IIx)における水熱反応は、原料化合物の全てと水を含有する混合液(Ax)を充填した反応容器を圧力容器等に格納して加圧下で行う。
なお、工程(IIx)に移行する前に、予め工程(Ix)で得られた混合液(Ax)を撹拌する場合、かかる撹拌は反応容器内で行えばよく、次いで反応容器を圧力容器等に格納すればよい。かかる撹拌は、NASICON型酸化物粒子の前駆体混合物を効率的に生成させる観点から、圧力容器等に格納された反応容器内において工程(IIx)における水熱反応が完了するまで継続するのが好ましい。この際における混合液(Ax)の撹拌速度は、反応容器内壁面での混合液(Ax)の流速に換算して、好ましくは15cm/秒以上であり、より好ましくは15cm/秒〜80cm/秒であり、さらに好ましくは15cm/秒〜70cm/秒である。撹拌方法としては、この撹拌速度が実現可能であれば特に限定されないが、例えば撹拌羽根を用いる方法、又は特開2014−118328号公報に記載のポンプを使用して合成容器中のスラリーを撹拌する方法等を好適に使用することができる。
さらに、上記撹拌方法を用いる際に、混合液(Ax)全体において均一に水熱反応を生じさせる観点から、反応容器内に邪魔板を設置したり、撹拌翼の回転方向やポンプの送液方向を間欠的に逆転したりすることによって、混合液(Ax)の流れに擾乱を生じさせるのが有効である。
水熱反応に付す際の混合液(Ax)の温度(反応温度)は、100℃以上であればよく、好ましくは130℃〜250℃であり、より好ましくは140℃〜230℃である。この際の圧力及び反応時間は、反応温度が100℃以上の場合は0.3MPa以上で10分間以上が好ましく、130℃〜250℃で反応を行う場合は0.3MPa〜2MPaで10分間〜24時間が好ましく、140℃〜230℃で反応を行う場合は0.4MPa〜1.8MPaで10分間〜16時間が好ましい。
また、水熱反応における反応容器内の雰囲気は限定されるものではないが、雰囲気の調整の容易性の観点から、空気下又は水蒸気下が好ましい。
次いで、混合液(Ax)を上記水熱反応に付した後、水熱反応生成物を洗浄し、次いで乾燥する。かかる水熱反応生成物は、水熱反応後の混合液(Ax)を固液分離すればよく、得られる水熱反応生成物は、リチウム及び一部の金属(M)を含有するリン酸複合酸化物と、例えばAl等の一部の金属(M)からなる金属(M)水酸化物との混合物、すなわちNASICON型酸化物粒子の前駆体混合物(Bx)が含有されてなる。固液分離に用いる装置としては、例えば、フィルタープレス機、遠心濾過機等が挙げられる。なかでも、効率的に水熱反応生成物を得る観点から、フィルタープレス機を用いるのが好ましい。
次いで、回収された水熱反応生成物は、原料由来のアニオン成分等の水溶性不純物を効果的に除去する観点から、洗浄する。かかる洗浄には水を用いればよく、その水の量は、水熱反応生成物の乾燥質量1質量部に対し、好ましくは5質量部〜50質量部であり、より好ましくは7質量部〜50質量部であり、さらに好ましくは9質量部〜50質量部である。かかる水の温度は、水溶性不純物を効果的に除去する観点から、好ましくは5℃〜70℃であり、より好ましくは20℃〜70℃である。
洗浄した水熱反応生成物は、次に乾燥する。乾燥手段としては、噴霧乾燥、箱型乾燥、流動床乾燥、外熱式乾燥、凍結乾燥、真空乾燥等が挙げられるが、なかでも、後述する工程(IIIx)における焼成を経ることによって得られるNASICON型酸化物粒子が、必要以上に増大するのを有効に制御して充分に微細化を図る観点から、噴霧乾燥とするのが好ましい。
乾燥後に得られる前駆体混合物(Bx)は、リチウム及び一部の金属(M)を含有するリン酸複合酸化物と、金属(M)の残部を含有する金属(M)水酸化物との混合物である。かかる前駆体混合物(Bx)の平均粒径は、レーザー回折・散乱法に基づく粒度分布におけるD50値で、好ましくは5nm〜250nmであり、より好ましくは10nm〜200nmである。ここで、粒度分布測定におけD50値とは、レーザー回折・散乱法に基づく体積基準の粒度分布により得られる値であり、D50値は累積50%での粒径(メジアン径)を意味する。したがって、乾燥手段として噴霧乾燥を採用する場合、用いるスプレードライヤーの運転条件を適宜最適化することにより、かかる前駆体混合物(Bx)の粒径を調整すればよい。
また、前駆体混合物(Bx)は、好ましくはリン酸三リチウムを含有する混合物であり、この場合、前駆体混合物(Bx)中におけるリン酸三リチウムと、金属(M)のリン酸塩及び水酸化物の混合物との質量比(リン酸三リチウム:金属(M)のリン酸塩及び水酸化物の合計量)は、好ましくは1:3〜2:1であり、より好ましくは1:2.5〜1:1であり、さらに好ましくは1:2〜1:1.2である。
工程(IIIx)は、工程(IIx)で得られた前駆体混合物(Bx)を400℃〜1000℃で焼成する工程である。かかる工程(IIIx)を経ることにより、極めて結晶度が高く微細な粒子であって高純度である、リチウムイオン二次電池の固体電解質として非常に有用なNASICON型酸化物粒子を得ることができる。
工程(IIIx)における焼成温度は、得られるNASICON型酸化物粒子の結晶性を高めつつ、有効に微細化を図る観点から、400℃〜1000℃であって、好ましくは500℃〜900℃であり、より好ましくは600℃〜800℃である。また焼成時間は、同様の観点から、好ましくは0.5時間〜30時間であり、より好ましくは1時間〜24時間であり、さらに好ましくは1時間〜18時間である。
上記焼成における雰囲気は、特に限定されるものではなく、大気雰囲気下、不活性ガス雰囲気下又は還元条件下のいずれであってもよいが、簡便性の観点から、大気雰囲気下が好ましい。かかる焼成に用いる装置としては、温度の調整が可能な物であれば特に限定されず、バッチ式、連続式、加熱方式(間接又は直接)のいずれの方式のものも使用することができ、例えば、外熱キルンやローラーハース等の焼成炉が挙げられる。
本発明の製造方法(Y)は、工程(Iy)〜(IIIy)を備える二次電池の固体電解質用NASICON型酸化物粒子の製造方法である。すなわち、工程(Iy)は、リチウム化合物、リン酸化合物、及び金属(M)化合物からなる原料化合物の一部と、水とを混合して、25℃におけるpHが5〜9である混合液(Ay)を調製する工程である。
ここで用いる原料化合物としての具体的な態様としては、リチウム化合物1種のみ、リン酸化合物1種のみ、リチウム化合物と金属(M)化合物の一部又は全てとの2種、リチウム化合物とリン酸化合物との2種、金属(M)化合物の一部又は全てとリン酸化合物との2種の態様が挙げられる。なかでも、後述する工程(IIy)において効率的に前駆体混合物(By)を得る観点から、原料化合物として、金属(M)化合物の一部又は全てとリン酸化合物を用いるのが好ましい。
なお、工程(Iy)において用いる金属(M)化合物は、上記製造方法(X)の工程(Ix)と同様である。
混合液(Ay)中における水の含有量は、かかる混合液(Ay)中の原料化合物の合計含有量1質量部に対し、好ましくは5質量部〜50質量部であり、より好ましくは5質量部〜40質量部であり、さらに好ましくは5質量部〜30質量部である。
また、混合液(Ay)の25℃におけるpHは、5〜9であって、好ましくは5.5〜8.5であり、より好ましくは6〜8である。かかる範囲内となるよう混合液(Ay)のpHを調整するにあたり、必要に応じて製造方法(X)において用い得るpH調整剤と同様のものを用いてもよい。
混合液(Ay)は、各成分をより均一に溶解又は分散させる観点から、撹拌してもよい。混合液(Ay)を撹拌する時間は、好ましくは10分間〜3時間であり、より好ましくは20分間〜2時間であり、さらに好ましくは30分間〜2時間である。撹拌速度は、反応容器内壁面での混合液(Ay)の流速に換算して、好ましくは10cm/秒〜200cm/秒であり、より好ましくは15cm/秒〜150cm/秒、さらに好ましくは20cm/秒〜100cm/秒である。
混合液(Ay)の温度は、好ましくは10℃〜80℃であり、より好ましくは15℃〜70℃であり、さらに好ましくは20℃〜60℃である。
なお、混合液(Ay)にあたり、例えば原料化合物としてリン酸化合物を含む2種の化合物を用いる場合、上記製造方法(X)の工程(Ix)で用いる混合液(ax−1)及び混合液(ax−2)と同様にして、リン酸化合物以外の原料化合物と水を含有する混合液(ay−1)と、リン酸化合物及び水を含有する混合液(ay−2)を各々調製した後、これらの混合液を混合してもよい。混合液(ay−1)は混合液(ax−1)に準じ、混合液(ay−2)は混合液(ax−2)に準じて調製する。また、これら混合液(ay−1)と混合液(ay−2)の混合方法及び諸条件は、製造方法(X)の工程(Ix)に準じて適宜選択すればよい。
例えば、混合液(ay−1)と混合液(ay−2)の混合方法は、特に限定されるものではないが、撹拌している混合液(ay−1)に混合液(ay−2)を滴下するのが好ましい。このように、リチウム化合物並びに金属(M)化合物の一部又は全てに、リン酸化合物を含む混合液(ay−2)を滴下して少量ずつ加えることにより、反応生成物の化学組成の均質性を一層高めることができる。
本発明の製造方法(Y)における工程(IIy)は、工程(Iy)で得られた混合液(Ay)を100℃以上の水熱反応に付した後、水熱反応生成物を洗浄し、次いでリチウム化合物、金属(M)化合物、及びリン酸化合物からなる原料化合物の残部を添加及び混合した後に乾燥して、前駆体混合物(By)を得る工程である。かかる工程(IIy)における水熱反応は、混合液(Ay)を充填した反応容器を圧力容器等に格納して加圧下で行う。
なお、工程(IIy)に移行する前に、予め工程(Iy)で得られた混合液(Ay)を撹拌する場合、かかる撹拌は反応容器内で行えばよく、次いで反応容器を圧力容器等に格納すればよい。かかる撹拌は、NASICON型酸化物粒子の前駆体混合物を効率的に生成させる観点から、圧力容器等に格納された反応容器内において工程(IIy)における水熱反応が完了するまで継続するのが好ましい。この際における混合液(Ay)の撹拌速度は、上記製造方法(X)における工程(IIx)と同様である。
水熱反応に付す際の混合液(Ay)の温度(反応温度)は、100℃以上であればよく、好ましくは130℃〜250℃であり、より好ましくは140℃〜230℃である。この際の圧力及び反応時間は、反応温度が100℃以上の場合は0.3MPa以上で10分間以上が好ましく、130℃〜250℃で反応を行う場合は0.3MPa〜2.0MPaで10分間〜24時間が好ましく、140℃〜230℃で反応を行う場合は0.4MPa〜1.8MPaで10分間〜16時間が好ましい。
また、水熱反応における反応容器内の雰囲気は限定されるものではないが、雰囲気の作製の容易性の観点から、空気下又は水蒸気下が好ましい。
混合液(Ay)を上記水熱反応に付した後、水熱反応生成物を洗浄する。かかる水熱反応生成物は、水熱反応後の混合液(Ay)を固液分離すればよい。固液分離に用いる装置としては、例えば、フィルタープレス機、遠心濾過機等が挙げられる。なかでも、効率的に水熱反応生成物を得る観点から、フィルタープレス機を用いるのが好ましい。
次いで、回収された水熱反応生成物は、原料由来のアニオン成分等の水溶性不純物を効果的に除去する観点から、水を用いて洗浄する。かかる水の量は、水熱反応生成物の乾燥質量1質量部に対し、好ましくは5質量部〜50質量部であり、より好ましくは7質量部〜50質量部であり、さらに好ましくは9質量部〜50質量部である。かかる水の温度は、水溶性不純物を効果的に除去する観点から、好ましくは5℃〜70℃であり、より好ましくは20℃〜70℃である。
回収された水熱反応生成物の平均粒径は、レーザー回折・散乱法に基づく粒度分布におけるD50値で、好ましくは5nm〜250nmであり、より好ましくは10nm〜200nmである。ここで、粒度分布測定におけD50値とは、レーザー回折・散乱法に基づく体積基準の粒度分布により得られる値であり、D50値は累積50%での粒径(メジアン径)を意味する。
次に、洗浄した水熱反応生成物に、原料化合物の残部を添加及び混合する。これにより、極めて微細な粒子であって高純度である、二次電池の固体電解質として非常に有用なNASICON型酸化物粒子を生成させるための前駆体を得ることができる。
ここで、水熱反応生成物に添加及び混合する原料化合物の残部としては、工程(Iy)において用いた原料化合物とともに、本発明の製造方法全行程を通して原料化合物の全てを用いることとなるよう、原料化合物のなかから適宜選択すればよい。例えば、工程(Iy)においてリチウム化合物の1種のみを用いた場合は、工程(IIy)では金属(M)化合物の全部とリン酸化合物との2種を用い、工程(Iy)においてリン酸化合物の1種のみを用いた場合は、工程(IIy)ではリチウム化合物と金属(M)化合物の全部との2種を用いればよい。なかでも、効率的に前駆体混合物(By)を得る観点から、原料化合物の残部として、少なくともリチウム化合物を用いるのが好ましい。
工程(Iy)及び工程(IIy)において用いる原料化合物の好適な態様としては、具体的には、工程(Iy)において水酸化リチウムを用い、工程(IIy)において金属(M)を含有する水酸化物及びリン酸を用いる態様、或いは工程(Iy)において硫酸リチウムを用い、工程(IIy)において金属(M)を含有する硫酸塩及びリン酸アンモニウムを用いる態様が挙げられる。
また、工程(IIy)において用いる原料化合物は、得られるNASICON型酸化物粒子の高純度化を図る観点から、純度の高いものが好ましく、具体的には、純度が99%以上であればよく、好ましくは99.5%以上であり、より好ましくは99.9%以上である。
工程(IIy)における原料化合物の合計添加量は、NASICON型酸化物粒子の組成ずれを抑制する観点から、水熱反応に付した後に得られる水熱反応生成物の乾燥質量1質量部に対し、好ましくは0.1質量部〜4質量部であり、より好ましくは0.2質量部〜3質量部であり、さらに好ましくは0.3質量部〜2.5質量部である。
工程(IIy)において用いる原料化合物の平均粒径は、後述する工程(IIIy)における焼成反応を効率的に進行させ、NASICON型酸化物粒子を効率的に得る観点から、いずれの化合物も、好ましくは400nm以下であり、より好ましくは300nm以下であり、さらに好ましくは250nm以下である。
洗浄した水熱反応生成物に原料化合物を添加及び混合する手段としては、均一な混合を実現する観点から、湿式混合が好ましい。かかる水熱反応生成物に原料化合物を添加及び混合する際、撹拌を効果的に行うことを可能とする観点、及び各成分を充分に分散させて混合状態を良好なものとする観点から、水を用いる。これら水熱反応生成物、原料化合物及び水の添加順序は特に制限されないが、予め水熱反応生成物及び水を添加及び混合したスラリーに、原料化合物を添加及び混合するのが好ましい。ここで用いる水の使用量は、スラリーの分散又は混合状態から適宜選択すればよい。
かかるスラリーの混合時間は、充分に撹拌して混合を行う観点から、好ましくは15分間〜5時間であり、より好ましくは30分間〜3時間である。また、混合時の温度は、好ましくは5℃〜50℃であり、より好ましくは10℃〜30℃である。混合装置としては、特に限定されず、例えばマグネチックスターラーや回転翼を備えた装置等、スラリーの混合を行うことが可能な通常の装置を使用することができる。
スラリー中における水熱反応生成物及び原料化合物の合計含有量は、スラリー中に、好ましくは1質量%〜40質量%であり、より好ましくは2質量%〜30質量%であり、さらに好ましくは3質量%〜25質量%である。また、スラリー中における水熱反応生成物と原料化合物との質量比(水熱反応生成物:原料化合物)は、好ましくは10:1〜1:4であり、より好ましくは5:1〜1:3であり、さらに好ましくは3:1〜1:2.5である。
次いで、洗浄した水熱反応生成物に原料化合物を添加及び混合した後、例えば上述のようなスラリーを調製して乾燥し、前駆体混合物(By)を得る。乾燥手段としては、例えば、噴霧乾燥、恒温乾燥、真空乾燥、凍結乾燥等が挙げられる。なかでも、粉砕することなく均一に微細化された前駆体混合物(By)を得る観点、及び調製したスラリーを用いつつ効率的に前駆体混合物(By)を得る観点から、噴霧乾燥とするのがよい。かかる噴霧乾燥によって、調製したスラリーを有効活用しながら、水熱反応生成物と原料化合物とが均一に混在してなる前駆体混合物(By)を造粒物として容易に得ることが可能であり、こうした造粒物を後述する工程(IIIy)において焼成することによって、極めて微細な粒子であって高純度である、二次電池の固体電解質として非常に有用なNASICON型酸化物粒子を得ることができる。
噴霧乾燥により造粒物を得た場合、かかる造粒物の平均粒径は、好ましくは5nm〜250nmであり、より好ましくは10nm〜200nmであり、さらに好ましくは20nm〜170nmである。
また、前駆体混合物(By)中におけるリチウム量と金属(M)量とのモル比(Li:M)は、好ましくは1.01:0.01〜1.7:0.7であり、より好ましくは1.05:0.05〜1.5:0.5であり、さらに好ましくは1.1:0.1〜1.5:0.5である。
本発明の製造方法(Y)における工程(IIIy)は、工程(IIy)で得られた前駆体混合物(By)を400℃〜1000℃で焼成する工程である。具体的な焼成条件は、上記製造方法(X)における工程(IIIx)と同様である。
本発明の製造方法(X)又は製造方法(Y)により得られるNASICON型酸化物粒子の平均粒径は、好ましくは70nm〜300nmであり、より好ましくは70nm〜250nmであり、さらに好ましくは70nm〜200nmである。
さらに、その平均結晶子径は、好ましくは70nm〜300nmであり、より好ましくは70nm〜250nmであり、さらに好ましくは70nm〜200nmである。
ここで、NASICON型酸化物粒子の平均粒径とは、SEM又はTEMの電子顕微鏡を用いた観察における、数十個の粒子の粒径(長軸の長さ)の測定値の平均値を意味する。また、NASICON型酸化物の平均結晶子径とは、Cu−kα線による回折角2θの範囲が10°〜80°のX線回折プロファイルについて、シェラーの式を適用して求めた値を意味する。
また、得られるNASICON型酸化物粒子のBET比表面積は、充放電特性に優れたリチウムイオン二次電池を得る観点から、好ましくは3m2/g以上であり、より好ましくは5m2/g以上であり、さらに好ましくは7m2/g以上である。
なお、本発明の製造方法により得られるNASICON型酸化物粒子は、例えばSO3等の水溶性不純物の含有量が極めて少ない粒子である。例えば、用いる原料化合物として硫酸塩を用いた場合、得られるNASICON型酸化物粒子中の水溶性不純物の含有量(SO3量)は、好ましくは500ppm以下であり、より好ましくは300ppm以下である。
本発明の製造方法により得られるNASICON型酸化物は、NASICON型の結晶構造を有する酸化物であり、具体的には、下記式(1)で表されるTiを含まない酸化物である。
Li1+x2(PO43 ・・・(1)
(式(1)中、Mは、Ca、Al、Cu、Co、Fe、Ni、Ga、Cr、Sc、In、Y、La、Zn、Si、Mn、Zr、Ge、Nd、Sr、Sn、Hf、V又はZrから選ばれる1種又は2種以上を示し、xは、0≦x≦4、x+(Mの価数)×2=8を満たす数を示す。)
より具体的には、例えば、LiZr2(PO43、Li1.5Al0.5Ge1.5(PO43、Li1.2Zr1.9Ca0.1(PO43、LiHf2(PO43、LiGe2(PO43、Li1.5Al0.4Cr0.1Ge1.5(PO43が挙げられる。
このように、本発明の製造方法によれば、結晶度が高く、粒径が有効に微細化され、かつ不純物の含有量が十分に低減された高純度のNASICON型酸化物粒子を得ることができる。したがって、優れた充放電特性を発現し得る全固体リチウムイオン二次電池用固体電解質を、簡便に製造することができる。
こうして本発明の製造方法により得られるNASICON型酸化物粒子を固体電解質として適宜適用できるリチウムイオン二次電池としては、正極と負極と固体電解質を必須構成とするものであって、正極活物質層、固体電解質層、及び負極活物質層の順に積層配置された積層体が形成されるものであれば特に限定されない。
ここで、正極活物質層については、リチウムイオン等の金属イオンを充電時には放出し、かつ放電時には吸蔵することができれば、その材料構成は特に限定されるものではなく、公知の材料構成のものを用いることができる。例えば、原料化合物を水熱反応させることにより得られる各種ポリアニオン型正極活物質からなる正極活物質層を好適に用いることができる。
また、負極活物質層については、リチウムイオン等を充電時には吸蔵し、かつ放電時には放出することができれば、その材料構成は特に限定されるものではなく、公知の材料構成のものを用いることができる。例えば、原料を水熱反応させることにより得られるチタンニオブ酸化物やチタン酸ナトリウムリチウム複合酸化物からなる負極活物質層を好適に用いることができる。
また、本発明のNASICON型酸化物粒子を用いてリチウムイオン二次電池を製造する方法としては、特に限定されず、公知の方法を使用できる。例えば、特開2017−10816号公報に記載されるように、正極活物質層、及び負極活物質層に内包される固体電解質粒子として、本発明のNASICON型酸化物粒子をリチウムイオン二次電池の固体電解質として用い、固体電解質層には、かかる固体電解質粒子以外の固体電解質を用いてもよい。
上記の構成を有するリチウムイオン二次電池の形状としては、特に制限を受けるものではなく、コイン型、円筒型,角型等種々の形状や、ラミネート外装体に封入した不定形状であってもよい。
以下、本発明について、実施例に基づき具体的に説明する。なお、表中に特に示さない限り、各成分の含有量は質量%を示す。
[製造例1](LiCoPO4正極活物質粒子の製造)
LiOH・H2Oを12.72gと水40mLを混合して、スラリー(c−1)を得た。得られたスラリー(c−1)を、25℃の温度に保持しながら3分間撹拌しつつ85質量%のH3PO4を11.53g、35mL/分で滴下し、撹拌速度400rpmで1時間撹拌することにより、Li3PO4スラリー(c−2)を得た。次に、得られたLi3PO4スラリー(c−2)全量に対し、CoSO4・7H2Oを21.08g添加して、スラリー(c−3)とした後、これをオートクレーブに投入し、170℃で1時間の水熱反応を行った。オートクレーブ内の圧力は、0.8MPaであった。生成した水熱反応物をろ過し、次いで、水熱反応物1質量部に対して12質量部の水により洗浄した。洗浄した水熱反応物を−50℃で12時間凍結乾燥して、LiCoPO4正極活物質粒子(粒子径100nm)を得た。
[実施例1](Li1.5Al0.5Ge1.5(PO43
水40mLにLiOH・H2O 0.32g、29質量%のNH4OH 1.76g、及びGeO2 0.79gを混合して、混合液(ax−1)1を得た。25℃における混合液(ax−1)1のpHは13.0であった。また、水20mLにAl2(SO43・16H2O 0.79g及び85質量%のH3PO4 1.73gを混合して混合液(ax−2)1を得た。
次いで、得られた混合液(ax−1)1を25℃の温度に保持しながら、撹拌速度200rpmで60分間撹拌した後、そのまま撹拌を継続している混合液(ax−1)1に、撹拌速度200rpmで5分間撹拌した混合液(ax−2)1を50mL/分で全量滴下して混合した後、さらに撹拌速度200rpmで30分間撹拌して混合液(Ax)1を得た。かかる混合液(Ax)1の25℃におけるpHは6.0、生成したリチウムリン酸塩及びアルミニウムリン酸塩の合計含有量は2質量%であった。
得られた混合液(Ax)1をオートクレーブに投入し、200℃、1.7MPaでの水熱反応を1時間行った。生成した固形分を吸引ろ過し、次いで得られた固形分を固形分1質量部に対して12質量部の水で洗浄した後、80℃で12時間恒温乾燥して前駆体混合物(Bx)1を得た。X線回折法による定性分析から、得られた前駆体混合物(Bx)1中における混合物Li3PO4とAlPO4とGeO2の質量比は、1:0.2:0.4であった。
得られた前駆体混合物(Bx)1を、空気雰囲気下750℃で4時間焼成してNASICON型酸化物粒子A1を得た。得られたNASICON型酸化物粒子A1は、Li1.5Al0.5Ge1.5(PO43単相であり、平均粒径は90nm、平均結晶子径は90nm、BET比表面積は26m2/gであった。
得られたNASICON型酸化物粒子A1のSEM写真を図1に、X線回折パターンを図2に示す。
[実施例2](LiZr2(PO43
LiOH・H2Oの添加量を0.21gとし、GeO2を用いず、Al2(SO43・16H2Oの代わりにZr(SO4)2・4H2O 3.63gを添加した以外、実施例1と同様にしてNASICON型酸化物粒子B1を得た。得られたNASICON型酸化物粒子B1は、LiZr2(PO43単相であり、平均粒径は90nm、BET比表面積は26m2/gであった。
得られたNASICON型酸化物粒子B1のSEM写真を図3に示す。
[実施例3](Li1.2Zr1.9Ca0.1(PO43
LiOH・H2Oの添加量を0.26gとし、GeO2を用いず、Al2(SO43・16H2Oの代わりにZr(SO4)2・4H2O 3.45g及びCa(NO3)2・4H2O 0.12gを添加した以外、実施例1と同様にしてNASICON型酸化物粒子C1を得た。得られたNASICON型酸化物粒子C1は、Li1.2Zr1.9Ca0.1(PO43単相であり、平均粒径は90nm、BET比表面積は26m2/gであった。
得られたNASICON型酸化物粒子C1のSEM写真を図4に示す。
[実施例4](LiHf2(PO43
LiOH・H2Oの添加量を0.21gとし、GeO2を用いず、Al2(SO43・16H2Oの代わりにHfCl4 3.20gを添加した以外、実施例1と同様にしてNASICON型酸化物粒子D1を得た。得られたNASICON型酸化物粒子D1は、LiHf2(PO43単相であり、平均粒径は90nm、BET比表面積は26m2/gであった。
得られたNASICON型酸化物粒子D1のSEM写真を図5に示す。
[実施例5](LiGe2(PO43
LiOH・H2Oの添加量を0.21gとし、GeO2の添加量を1.05gとした以外、実施例1と同様にしてNASICON型酸化物粒子E1を得た。得られたNASICON型酸化物粒子E1は、LiGe2(PO43単相であり、平均粒径は90nm、BET比表面積は26m2/gであった。
得られたNASICON型酸化物粒子E1のSEM写真を図6に示す。
[実施例6](Li1.5Al0.4Cr0.1Ge1.5(PO43
Al2(SO43・16H2Oの添加量を0.63gとし、Al2(SO43・16H2OとともにCr2(SO4)3 0.20gを添加した以外、実施例1と同様にしてNASICON型酸化物粒子F1を得た。得られたNASICON型酸化物粒子F1は、Li1.5Al0.4Cr0.1Ge1.5(PO43単相であり、平均粒径は90nm、BET比表面積は26m2/gであった。
得られたNASICON型酸化物粒子F1のSEM写真を図7に示す。
[比較例1](Li1.5Al0.5Ge1.5(PO43
水40mLにLiOH・H2O 0.64g及びGeO2 1.58gを混合して、混合液(az−1)2を得た。得られた混合液(az−1)2に、Al23 0.26g及び85質量%のH3PO4 3.46gを混合し、180℃で12時間恒温乾燥して前駆体混合物(Bz)2を得た。得られた前駆体混合物(Bz)2を、空気雰囲気下750℃で12時間焼成してNASICON型酸化物を得た。得られたNASICON型酸化物を、遊星ボールミルを用いて450rpmで10時間粉砕してNASICON型酸化物粒子A2を得た。得られたNASICON型酸化物粒子A2は、Li1.5Al0.5Ge1.5(PO43単相であり、平均粒径は400nm、平均結晶子径は300nm、BET比表面積は8m2/gであった。
得られたNASICON型酸化物粒子A2のSEM写真を図8に、X線回折パターンを図9に示す。
《評価試験》
実施例1〜6及び比較例1で得られたNASICON型酸化物粒子A1〜F1及びA2を用い、全固体リチウムイオン二次電池を作製した。
具体的には、正極に製造例1で得られたLiCoPO4正極活物質粒子を用い、正極活物質:固体電解質(質量比)を75:25の配合割合で混合した後、プレス用冶具に投入して正極活物質層とした。さらに、その層上に固体電解質粒子のみをさらに投入して固体電解質層として積層させた後、ハンドプレスを用いて16MPaで2分間プレスして、φ14mmの円盤状の正極を得た。次いで、負極としてリチウム箔を固体電解質層側に取り付けることで、全固体リチウムイオンリチウムイオン二次電池を作製した。
作製した全固体リチウムイオンリチウムイオン二次電池を用いて、充電条件を16mA/g、電圧5.0Vの定電流充電、放電条件を16mA/g、終止電圧3.5Vの定電流放電とした場合の、16mA/gにおける放電容量を求めた。なお、充放電試験は全て45℃で行った。結果を表1に示す。
上記結果より、実施例1の製造方法で得られたNASICON型酸化物粒子は、比較例1の製造方法で得られたNASICON型酸化物粒子に比して、優れた放電容量を示すことがわかる。これは、図1及び図2からも分かるとおり、実施例1の製造方法で得られたNASICON型酸化物粒子が結晶度の高い微粒子であることによるものと考えられる。

Claims (5)

  1. 次の工程(Ix)〜(IIIx):
    (Ix)リチウム化合物、リン酸化合物及び金属(M)化合物(Mは、Ca、Al、Cu、Co、Fe、Ni、Ga、Cr、Sc、In、Y、La、Zn、Si、Mn、Zr、Ge、Nd、Sr、Sn、Hf、V又はZrを示す)からなる原料化合物の全てと、水とを混合して、25℃におけるpHが5〜9である混合液を調製する工程
    (IIx)得られた混合液を100℃以上の水熱反応に付した後、水熱反応生成物を洗浄し、次いで乾燥して、前駆体混合物を得る工程
    (IIIx)得られた前駆体混合物を400℃〜1000℃で焼成する工程
    を備える、リチウムイオン二次電池の固体電解質用NASICON型酸化物粒子の製造方法。
  2. 次の工程(Iy)〜(IIIy):
    (Iy)リチウム化合物、リン酸化合物及び金属(M)化合物(Mは、Ca、Al、Cu、Co、Fe、Ni、Ga、Cr、Sc、In、Y、La、Zn、Si、Mn、Zr、Ge、Nd、Sr、Sn、Hf、V又はZrを示す)からなる原料化合物の一部と、水とを混合して、25℃におけるpHが5〜9である混合液を調製する工程
    (IIy)得られた混合液を100℃以上の水熱反応に付した後、水熱反応生成物を洗浄し、次いで原料化合物の残部を添加及び混合した後に乾燥して、前駆体混合物を得る工程
    (IIIy)得られた前駆体混合物を400℃〜1000℃で焼成する工程
    を備える、リチウムイオン二次電池の固体電解質用NASICON型酸化物粒子の製造方法。
  3. 原料化合物として用いる金属(M)化合物が、ハロゲン化物、硫酸塩、有機酸塩、水酸化物、塩化物、硫化物、酸化物、又はこれらの水和物である、請求項1又は2に記載のリチウムイオン二次電池の固体電解質用NASICON型酸化物粒子の製造方法。
  4. 工程(IIx)又は工程(IIy)において水熱反応生成物を洗浄するにあたり、水熱反応生成物の乾燥質量1質量部に対して5質量部〜50質量部の水を用いる、請求項1〜3のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池の固体電解質用NASICON型酸化物粒子の製造方法。
  5. 工程(IIIx)又は工程(IIIy)における焼成を、大気雰囲気下、不活性ガス雰囲気下又は還元条件下で行う、請求項1〜4のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池の固体電解質用NASICON型酸化物粒子の製造方法。
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