JP2020101101A - エンジンのカバー構造 - Google Patents

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倍豪 谷
Masutoshi Tani
倍豪 谷
康 井上
Yasushi Inoue
康 井上
俊晴 岡田
Toshiharu Okada
俊晴 岡田
和也 西森
Kazuya Nishimori
和也 西森
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Abstract

【課題】オイルパンから放射される音を、効率的に遮音すると共に、オイルパンとカバー部材との間の隙間から漏れ出た音を吸音して、オイルパンから放射される音の低減を図るエンジンのカバー構造を提供する。【解決手段】オイルパン30とカバー部材31との間に空間32が形成され、上記空間32には、音を減衰する減衰層33が形成され、上記カバー部材31は、上記オイルパン30を覆うよう上記減衰層33の外側に位置する内方カバー部材34と、該内方カバー部材34の外側に位置する外方カバー部材35との二層で構成され、上記内方カバー部材34は、遮音材で形成され、上記外方カバー部材35は、吸音材で形成されたことを特徴とする。【選択図】図4

Description

この発明は、エンジンのシリンダブロックの下方に締結され、エンジンの潤滑油を貯留するオイルパンと、該オイルパンの外周を覆うカバー部材とを備えたエンジンのカバー構造に関する。
一般に、図7に示すように、エンジン70のピストン71に燃焼圧がかかると、該ピストン71が振動し、この振動がコネクティングロッド72およびクランクシャフト73を介してシリンダブロック74に伝わった後、該シリンダブロック74下方に締結されたオイルパン75に振動(v1〜v4参照)が伝わって、オイルパン75から音n1が放射し、エンジンルームと車室とを区画するダッシュパネルを介して車室内に音が伝播することが知られている。
上述のオイルパン75の振動は、火花点火式エンジンに対して燃焼圧が高い圧縮自己着火式エンジンを採用した際には、より一層顕著となる。なお、図7において、76はクランクプーリ、77はフライホイールである。
このような、オイルパンから放射される音を低減するため、従来、特許文献1に開示されたエンジンのカバー構造が既に発明されている。
上記特許文献1に開示された従来構造は、オイルパンの外周を完全に覆うようにカバー部材を設け、該カバー部材とオイルパンとの間に空気層を形成したものである。オイルパンから放射される音を吸音または遮音する場合、上記特許文献1に開示された構造を採用することが好ましいが、オイルパン付近には、オイルクーラやATF(自動変速機油)ウオーマなどに流れるエンジン冷却水の配管やオイルレベルセンサ用のハーネスなどが配設される場合があり、この場合には、オイルパン全体をカバー部材で覆うことが困難となり、オイルパンとカバー部材との間に、エンジン冷却水配管配設用の隙間やハーネス配設用の隙間が形成され、この隙間から音が漏れるという問題点があった。
特開2000−18094号公報
そこで、この発明は、オイルパンから放射される音を、効率的に遮音すると共に、隙間から漏れた音を吸音して、オイルパンから放射される音の低減を図ることができるエンジンのカバー構造の提供を目的とする。
この発明によるエンジンのカバー構造は、エンジンのシリンダブロックの下方に締結され、エンジンの潤滑油を貯留するオイルパンと、該オイルパンの外周を覆うカバー部材とを備えたエンジンのカバー構造であって、上記オイルパンと上記カバー部材との間に空間が形成され、上記空間には、音を減衰する減衰層が形成され、上記カバー部材は、上記オイルパンを覆うよう上記減衰層の外側に位置する内方カバー部材と、該内方カバー部材の外側に位置する外方カバー部材との二層で構成され、上記内方カバー部材は、遮音材で形成され、上記外方カバー部材は、吸音材で形成されたものである。
上述の減衰層は、軽量かつ安価で、密閉性を考慮する必要がない空気層としてもよい。
上記構成によれば、オイルパンとカバー部材との間の空間に減衰層を形成し、当該カバー部材は、遮音材から成る内方カバー部材と、吸音材から成る外方カバー部材との二層で構成したので、エンジンのオイルパンから放射した音は、上記空間において遮音材で形成された内方カバー部材とオイルパンとの間で反射を繰り返して、音のエネルギが低減され、かつオイルパンと内方カバー部材との間に介在する減衰層により、音を効率的に低減することができる。
さらに、隙間から漏れ出た音は、エンジンルームで反射するため、外方カバー部材を形成する吸音材で吸音されるので、より一層音の低減を図ることができる。
この発明の一実施態様においては、上記外方カバー部材の吸音材は多孔質の吸音材であることを特徴とする。
上記構成によれば、外方カバー部材を多孔質にすることで、吸音効果を高めることができ、隙間から漏れ出た音をより一層低減することができる。
この発明の一実施態様においては、上記内方カバー部材は樹脂部材であることを特徴とする。
上記構成によれば、内方カバー部材を剛性が高い樹脂部材で構成することにより、オイルパンから放射した音を効率的に反射させ、内方カバー部材とオイルパンとの間における音の反射の繰り返しがより一層確実となり、音のエネルギをさらに低減することができる。
この発明の一実施態様においては、上記エンジンの上記オイルパンの下方には、アンダカバーが設けられたことを特徴とする。
上記構成によれば、隙間から漏れ出た音は、アンダカバーで反射した後に、外方カバー部材の吸音材にて吸音されるので、吸音効果をさらに高めることができる。
この発明によれば、オイルパンから放射される音を、効率的に遮音すると共に、オイルパンとカバー部材との間の隙間から漏れ出た音を吸音して、オイルパンから放射される音の低減を図ることができる効果がある。
本発明のエンジンのカバー構造を備えたエンジンルームの縦断面図 オイルパンとカバー部材との間の隙間の説明図 オイルパン、内方カバー部材、外方カバー部材の分解斜視図 カバー部材を備えたオイルパンの断面図 内方カバー部材による遮音効果を説明するための概略図 外方カバー部材による吸音効果を説明するための概略図 従来のオイルパンからの放射音の発生を示す概略図
オイルパンから放射される音を、効率的に遮音すると共に、隙間から漏れ出た音を吸音して、オイルパンから放射される音の低減を図るという目的を、エンジンのシリンダブロックの下方に締結され、エンジンの潤滑油を貯留するオイルパンと、該オイルパンの外周を覆うカバー部材とを備えたエンジンのカバー構造であって、上記オイルパンと上記カバー部材との間に空間が形成され、上記空間には、音を減衰する減衰層が形成され、上記カバー部材は、上記オイルパンを覆うよう上記減衰層の外側に位置する内方カバー部材と、該内方カバー部材の外側に位置する外方カバー部材との二層で構成され、上記内方カバー部材は、遮音材で形成され、上記外方カバー部材は、吸音材で形成されるという構成にて実現した。
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面はエンジンのカバー構造を示し、図1は当該エンジンのカバー構造を備えたエンジンルームの縦断図面、図2はオイルパンとカバー部材との間の隙間の説明図、図3はオイルパン、内方カバー部材、外方カバー部材の分解斜視図、図4はカバー部材を備えたオイルパンの断面図である。
図1において、エンジンルーム10内にはエンジン11が搭載されている。この実施例では、該エンジン11を横置き配置している。
このエンジン11は、内部に気筒相当数のシリンダと、シリンダ内を上下往復動するピストンとを備えたシリンダブロック12を有しており、この実施例では、該シリンダブロック12は、アッパシリンダブロック13とロアシリンダブロック14とに上下二分割されており、アッパシリンダブロック13の下部にロアシリンダブロック14が一体的に締結固定されている。
上述のアッパシリンダブロック13の上部には、車両前側に吸気ポートを、車両後側に排気ポートを有すると共に、内部に動弁機構を備えたシリンダヘッド15が一体的に締結固定されている。
また、上述のシリンダヘッド15の上部にはシリンダヘッドカバー16が一体的に締結固定されている。
一方で、上述のシリンダヘッド15の排気ポートと連通するように、該シリンダヘッド15の後面壁には、排気マニホールドが取付けられており、この排気マニホールドの下流側には触媒コンバータ17(いわゆる直キャタ)およびフレキシブルチューブ18を介して排気通路19が連通接続されている。
上述のフレキシブルチューブ18および当該フレキシブルチューブ18から下方かつ後方に延びる排気通路19はトンネル部20の車外側つまり下方側に配設されている。
さらに、エンジン11のシリンダブロック12におけるロアシリンダブロック14の下部に締結され、エンジン11の潤滑油を貯留するオイルパン30を設けている。この実施例では、車両の軽量化を図る目的で、オイルパン30は樹脂部材にて構成されている。また、該オイルパン30の外周を覆うカバー部材31(いわゆるオイルパンカバー)を設けている。
図1に示すように、上記エンジン11のシリンダヘッドカバー16の上方には、エンジンカバー21が設けられており、このエンジンカバー21のさらに上方にはボンネット22が設けられている。
上述のボンネット22は、ボンネットアウタパネル22aとボンネットインナパネル22bとをヘミング加工により一体化したものである。
上記エンジン11のオイルパン30の下方、詳しくは、オイルパン30の外周を覆うカバー部材31のさらに下方には、床下走行風の整流を図るアンダカバー23が設けられている。
また、上記エンジン11の前方には、エンジン冷却水を空冷する熱交換器としてのラジエータ24を設け、このラジエータ24の直前部には、空調ユニットの凝縮器としてのコンデンサ25を設けている。
さらに、上記エンジン11の後方およびフレキシブルチューブ18、排気通路19の上方には、ダッシュパネル26が設けられている。該ダッシュパネル26はエンジンルーム10と車室とを車両の前後方向に仕切るもので、当該ダッシュパネル26の下方部から後方部には、上述のトンネル部20が一体または一体的に形成されている。
さらにまた、上述のエンジン11の車幅方向の左右両サイドは、フロントフェンダパネルおよびフロントホイールハウスにて覆われている。
要するに、上述のエンジン11は、エンジンカバー21、ボンネット22、アンダカバー23、ラジエータ24、コンデンサ25、ダッシュパネル26、フロントフェンダパネル、フロントホイールハウスにより覆われたものである。
また、図1に示すように、ダッシュパネル26の上端折曲げ部26aの上部には、オープンカウル構造のカウルパネル27を取付け、このカウルパネル27の前側上部27aには、合成樹脂製のカウルグリル28を取付けている。
図2は、上記エンジン11を含むパワートレイン40を吸気側から見た状態で示す斜視図であり、特に、オイルパン30とカバー部材31との間に形成される隙間を説明するための図である。
この実施例では、エンジン11に圧縮自己着火式エンジンを採用すると共に、車両の駆動方式をFF(フロント・エンジン・フロント・ドライブ、前部機関前輪駆動)方式と成している。なお、図2においては、図示の便宜上、シリンダヘッド15およびシリンダヘッドカバー16の図示を省略している。
図2に示すように、上述のパワートレイン40は上記エンジン11と、内部にトルクコンバータを内蔵したコンバータハウジング41と、オートマチックトランスミッション(いわゆるAT)のトランスミッション部を内蔵したミッションケース42と、該ミッションケース42の車幅方向端部を閉塞するサイドカバー43と、を備えている。
図2〜図4において、矢印RIは車幅方向の右方を示し、矢印LEは車幅方向の左方を示す。
図2に示すように、横置き配置されたエンジン11のシリンダブロック12における車幅方向左端と、コンバータハウジング41の車幅方向右端とは締結部材を用いてフランジ締結されており、コンバータハウジング41の車幅方向左端とミッションケース42の車幅方向右端とは、同様に、締結部材を用いてフランジ締結されており、さらに、ミッションケース42の車幅方向左端とサイドカバー43の車幅方向右端も、同様に、締結部材を用いてフランジ締結されている。
図2に示すように、コンバータハウジング41の前側下部には、ATF(オートマチック・トランスミッション・フルイド、自動変速機油)ウオーマ44を、その取付けフランジ44aを介してボルト締結している。
このATFウオーマ44の前面側には車両前方に向けて突出するホース接続部44b,44cが一体または一体的に設けられており、これらの各ホース接続部44b,44cには、ATFウオーマ用の冷却水通路(いわゆる冷却配管)45,46がそれぞれ連通接続されている。
上述のATFウオーマ44は自動変速機油を、その潤滑性を高める目的で、加温する加温器であって、この実施例では、エンジン11を冷却することで温まったエンジン冷却水の熱エネルギを有効利用している。
このため、2本のATFウオーマ用の冷却水通路45,46のうちの一方の冷却水通路45を下方から上方に延ばし、その上端部45aにはジョイント47を接続し、このジョイント47の取付けフランジ47aをアッパシリンダブロック13の取付け座13aに締結固定すると共に、上記ジョイント47を介して、アッパシリンダブロック13内のウエータジャケットと、一方のATFウオーマ用の冷却水通路45とを連通させている。
このATFウオーマ用の冷却水通路45は、上下方向に延びる上下方向部45Aと、この上下方向部45Aの下部に連通して左右方向(車幅方向)に延びる左右方向部45Bとを有しており、上下方向部45Aの下部45b乃至左右方向部45Bの右部45cが、オイルパン30とカバー部材31との間を通って配索されるので、オイルパン30の前側右部とカバー部材31の右側上端との間には隙間G1が形成されると共に、この隙間G1に対する車幅方向の左側下部にも別の隙間G2が形成されている。
上述の左右方向部45Bの左端つまり先端はATFウオーマ44の一方のホース接続部44bに連通接続されている。
また、ATFウオーマ44の他方のホース接続部44cに連通接続された他方の冷却水通路46は、当該地方のホース接続部44cから車幅方向右方に延びた後に、オイルパン30の車幅方向中間下部に向けて配索されるので、カバー部材31の車幅方向中間下部にも隙間G3が形成されている。
ところで、上述のオイルパン30には、オイルレベルセンサ(図示せず)が取付けられ、オイルレベルセンサ用のハーネス48は上記隙間G1を有効利用して、オイルパン30の前側右部とカバー部材31の右側上部との間に配索される。
さらに、図4に示すように、上述のATFウオーマ用の冷却水通路45は、ゴム製のホース45dと、冷却水通路45の長手方向必要箇所において上記ゴム製のホース45dを外周から保護する緩衝部材45eとを備えている。
また、同図に示すように、樹脂製のオイルパン30とカバー部材31との間には空間32が形成されており、この空間32には、音を減衰する減衰層としての空気層33が形成されている。
上記減衰層を空気層33とすることで、軽量かつ安価で、しかも密閉性を考慮する必要がないよう構成している。
図4に示すように、上述のカバー部材31は、空気層33を介して上記オイルパン30を覆うよう当該空気層33の外側に位置する内方カバー部材34と、この内方カバー部材34の外側に位置する外方カバー部材35との二層で構成されると共に、上記内方カバー部材34と外方カバー部材35とは、同図に示すように一体化されている。
図3は、オイルパン30と、内方カバー部材34と、外方カバー部材35との分解斜視図であって、図3、図4に示すように、上述のオイルパン30は、底壁30aと、前壁30bと、後壁30cと、車幅方向右側の側壁30dと、車幅方向左側の側壁30eと、を樹脂により一体形成したものである。
また、図4に示すように、上述のオイルパン30の底壁30aには、その最も深い部分に対して上方にオフセットした位置には、オイルレベルセンサ(図示せず)を取付けるための取付け座30fを形成すると共に、側壁30eの近傍には、オイルパン30内の油量をユーザが手動計測するために図示しないオイルレベルゲージ(油量計)を配設するゲージ挿入部30gが形成されている。
図3に示すように、上述の内方カバー部材34は、底壁34aと、前壁34bと、後壁34cと、車幅方向右側の側壁30dと、車幅方向左側の側壁34eと、を遮音材で一体形成したものである。
同図に示すように、内方カバー部材34の前壁34bにおける車幅方向の左側には、上述の隙間G2を形成するための凹部34fを設けると共に、前壁34bにおける車幅方向の中間部には、上述の隙間G3を形成するための凹部34gを設けている。
さらに、上述の内方カバー部材34の後壁34cにおける車幅方向の左側下部には、図示しないオイルクーラ水通路(いわゆるオイルクーラ用配管)を配索するための凹部34hを設けている。
図3に示すように、外方カバー部材35は、底壁35aと、前壁35bと、後壁35cと、車幅方向右側の側壁35dと、車幅方向左側の側壁35eと、を吸音材で一体形成したものである。
同図に示すように、外方カバー部材35の前壁35bにおける車幅方向の左側下部には、上述の隙間G2を形成するための切欠き35fを設けると共に、前壁35bにおける車幅方向の中間下部には、上述の隙間G3を形成するための切欠き35gを設けている。
さらに、上述の外方カバー部材35の後壁35cにおける車幅方向の左側下部には、オイルクーラ水通路(図示せず)を配索するための切欠き35hを設けている。
図3に示すように、外方カバー部材35における切欠き35fの形成部位より車幅方向左側部は、オイルパン30の対応部に対して車両前方に膨出する膨出部35iが形成されており、この膨出部35iにより上述の隙間G1を形成すべく構成している。
また、図3に示す内方カバー部材34の凹部34fと、外方カバー部材35の切欠き35fとの両者により、上記隙間G2を形成するものである。
さらに、図3に示す内方カバー部材34の凹部34gと、外方カバー部材35の切欠き35gとの両者により、上記隙間G3を形成するものである。
さらにまた、図3に示す内方カバー部材34の凹部34hと、外方カバー部材35の切欠き35hとの両者により、オイルクーラ水通路配索用の隙間G4を形成するものである。
このように、樹脂製のオイルパン30とカバー部材31との間の空間32に減衰層としての空気層33を形成し、カバー部材31は、遮音材から成る内方カバー部材34と、吸音材から成る外方カバー部材35との二層で構成することにより、エンジン11のオイルパン30から放射した音が、上述の空間32において遮音材で形成された内方カバー部材34とオイルパン30との間で反射を繰り返して、音のエネルギが低減され、かつオイルパン30と内方カバー部材34との間に介圧する減衰層としての空気層33により、音を効率的に低減し、さらに、上述の隙間G1〜G4から漏れ出た音は、エンジンルーム10で反射し、外方カバー部材35を形成する吸音材で吸音されることにより、より一層の低減を図るよう構成したものである。
ここで、上述の内方カバー部材34の遮音材は樹脂部材で形成されており、これにより、オイルパン30から放射した音を効率的に反射させ、内方カバー部材34とオイルパン30との間における音の反射の繰り返しを、より一層確実になして、音のエネルギをさらに低減すべく構成している。
また、上述の外方カバー部材35の吸音材は多孔質の吸音材にて形成されており、これにより、吸音効果を高め、隙間G1〜G4から漏れ出た音を当該多孔質の吸音材で吸音することで、さらなる音の低減を図るよう構成したものである。
上述の内方カバー部材34と外方カバー部材35とが一体化されたカバー部材31は、オイルパン30に対して、その下方から締結固定されている。
なお、図2において、29はクランクプーリである。
図5は内方カバー部材34による遮音効果を説明するための概略図、図6は外方カバー部材35による吸音効果を説明するための概略図である。
図5、図6において、36はシリンダボア内を上下動するピストンで、ピストン36のピストンピンと、クランクシャフト37のクランクピンとの間は、コネクティングロッド38で連結されており、上述のクランクシャフト37の一端には上記クランクプーリ29が設けられており、クランクシャフト37の他端にはフライホイール39が設けられている。
図5に示すように、エンジン11のピストン36に燃焼圧がかかると、該ピストン36が振動し、この振動がコネクティングロッド38およびクランクシャフト37を介してシリンダブロック12に伝わった後、該シリンダブロック12の下方に締結されたオイルパン30に振動(v1〜v4)が伝わる。
オイルパン30とカバー部材31との間には空間32が設けられており、この空間32に減衰層としての空気層33が形成されていると共に、内方カバー部材34は樹脂部材にて形成されているので、オイルパン30から外方へ放射する音は、内方カバー部材34とオイルパン30との間において反射を繰り返し、音(n2,n3,n4)のエネルギが低減する。図5に示すように音(n2,n3,n4)のエネルギは、反射を繰り返すことで、順次小さくなり、音が減衰される。つまり、音(n2,n3,n4)のエネルギの大小関係は、n2>n3>n4となる。詳しくは、オイルパン30から放射した音は内方カバー部材34で反射してオイルパン30に向かい、オイルパン30で反射するため空気層33で反射を繰り返して音が次第に低減されるものである。
図6に示すように、オイルパン30から漏れ出てしまった音は、エンジンルーム10内で反射、特に、オイルパン30下方に設けられたアンダカバー23の上面で反射し、この反射音n5を多孔質の吸音材から成る外方カバー部材35にて吸音するため、音の吸音効果を高めることができる。
ここで、上述のエンジン11を火花点火式エンジンに対して燃焼圧が高い圧縮自己着火式エンジンとし、オイルパン30をアルミニウムまたはアルミ合金の鋳造品に対して剛性が低い樹脂製のオイルパンとすると、当該オイルパン30から放射される音がより大きくなるが、このような場合においても上記実施例の構造により、音を効率的に遮音および吸音することができる。なお、エンジン11は圧縮自己着火式エンジンに限定されるものではなく、火花点火式エンジンであってもよい。また、オイルパン30は樹脂製のものに限定されることなく、アルミニウムまたはアルミ合金の鋳造によるオイルパンであってもよい。
このように、上記実施例のエンジンのカバー構造は、エンジン11のシリンダブロック12の下方に締結され、エンジン11の潤滑油を貯留するオイルパン30と、該オイルパン30の外周を覆うカバー部材とを備えたエンジンのカバー構造であって、上記オイルパンと上記カバー部材31との間に空間32が形成され、上記空間32には、音を減衰する減衰層(空気層33参照)が形成され、上記カバー部材31は、上記オイルパン30を覆うよう上記減衰層(空気層33)の外側に位置する内方カバー部材34と、該内方カバー部材34の外側に位置する外方カバー部材35との二層で構成され、上記内方カバー部材34は、遮音材で形成され、上記外方カバー部材35は、吸音材で形成されたものである(図1、図4参照)。
この構成によれば、オイルパン30とカバー部材31との間の空間32に減衰層(空気層33)を形成し、当該カバー部材31は、遮音材から成る内方カバー部材34と、吸音材から成る外方カバー部材35との二層で構成したので、エンジン11のオイルパン30から放射した音は、上記空間32において遮音材で形成された内方カバー部材34とオイルパン30との間で反射を繰り返して、音のエネルギが低減され、かつオイルパン30と内方カバー部材34との間に介在する減衰層(空気層33)により、音を効率的に低減することができる。
さらに、隙間G1,G2,G3,G4(図2、図3参照)から漏れ出た音は、エンジンルーム10で反射するため、外方カバー部材35を形成する吸音材で吸音されるので、より一層音の低減を図ることができる。
また、この発明の一実施形態においては、上記外方カバー部材35の吸音材は多孔質の吸音材であることを特徴とする(図4参照)。
この構成によれば、外方カバー部材35を多孔質にすることで、吸音効果を高めることができ、隙間G1〜G4から漏れ出た音をより一層低減することができる。
さらに、この発明の一実施形態においては、上記内方カバー部材34は樹脂部材であることを特徴とする(図4参照)。
この構成によれば、内方カバー部材34を剛性が高い樹脂部材で構成することにより、オイルパン30から放射した音を効率的に反射させ、内方カバー部材34とオイルパン30との間における音の反射の繰り返しがより一層確実となり、音のエネルギをさらに低減することができる。
加えて、この発明の一実施形態においては、上記エンジン11の上記オイルパン30の下方には、アンダカバー23が設けられたことを特徴とする(図1参照)。
この構成によれば、隙間G1〜G4から漏れ出た音は、アンダカバー23で反射した後に、外方カバー部材35の吸音材にて吸音されるので、吸音効果をさらに高めることができる。
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明の減衰層は、実施例の空気層33に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
例えば、減衰層は、空気層33に代えて、シリカエアロゲルまたはグラスウールの層であってもよい。
以上説明したように、本発明は、エンジンのシリンダブロックの下方に締結され、エンジンの潤滑油を貯留するオイルパンと、該オイルパンの外周を覆うカバー部材とを備えたエンジンのカバー構造について有用である。
11…エンジン
12…シリンダブロック
23…アンダカバー
30…オイルパン
31…カバー部材
32…空間
33…空気層(減衰層)
34…内方カバー部材
35…外方カバー部材

Claims (4)

  1. エンジンのシリンダブロックの下方に締結され、エンジンの潤滑油を貯留するオイルパンと、
    該オイルパンの外周を覆うカバー部材とを備えたエンジンのカバー構造であって、
    上記オイルパンと上記カバー部材との間に空間が形成され、
    上記空間には、音を減衰する減衰層が形成され、
    上記カバー部材は、上記オイルパンを覆うよう上記減衰層の外側に位置する内方カバー部材と、
    該内方カバー部材の外側に位置する外方カバー部材との二層で構成され、
    上記内方カバー部材は、遮音材で形成され、
    上記外方カバー部材は、吸音材で形成されたことを特徴とする
    エンジンのカバー構造。
  2. 上記外方カバー部材の吸音材は多孔質の吸音材であることを特徴とする
    請求項1に記載のエンジンのカバー構造。
  3. 上記内方カバー部材は樹脂部材であることを特徴とする
    請求項1または2に記載のエンジンのカバー構造。
  4. 上記エンジンの上記オイルパンの下方には、アンダカバーが設けられたことを特徴とする
    請求順1〜3の何れか一項に記載のエンジンのカバー構造。
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