JP2020100750A - 複合樹脂粉末の製造方法、成形体の製造方法。 - Google Patents

複合樹脂粉末の製造方法、成形体の製造方法。 Download PDF

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克則 高田
健太朗 三好
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健太朗 三好
祥人 幸田
Yoshito Koda
祥人 幸田
五十嵐 弘
Hiroshi Igarashi
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Abstract

【課題】樹脂材料本来の特性及び色味が維持されながら、十分な導電性を具備する複合樹脂粉末の製造方法を提供する。【解決手段】樹脂とカーボンナノチューブとを有する複合樹脂を含む複合樹脂粉末の製造方法であって、複数のカーボンナノチューブを含み、複数のカーボンナノチューブの軸方向が同一方向に揃えられているカーボンナノチューブシートを分散媒に分散させて分散液を調製し、前記分散液と前記樹脂を含む粉末とを混合する、複合樹脂粉末の製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、複合樹脂粉末の製造方法、成形体の製造方法に関する。
電子部品、自動車部品等の分野においては、カーボンナノチューブ等のカーボンナノ材料とプラスチック、ゴム、エラストマー等の樹脂材料とを複合化させて得られる導電性材料の開発、実用化が期待されている(例えば、特許文献1〜4)。
特開2015−30821号公報 特許第5780546号公報 特開2008−200608号公報 特開2018−28028号公報
従来の導電性材料の製造にあっては、樹脂材料に導電性を付与する際には、多量のカーボンナノ材料を使用する必要がある。ところが、一般的なカーボンナノ材料は、プラスチック、ゴム、エラストマー等の樹脂材料の粉末と比較して、硬い材料であり、黒色である。そのため、カーボンナノ材料の使用量が増加すると、樹脂材料が本来具備する柔軟性、耐久性等の特性が損なわれる。また、樹脂材料の本来の色味がカーボンナノ材料の黒さによって損なわれる。
ところが、特許文献1の図7〜図9に示されるように、従来の複合樹脂粉末にあっては、樹脂材料100質量%に対してカーボンナノチューブの添加量が0.01質量%未満であると、十分な導電性を発揮しない。
一方特許文献2に記載の実施例では、段落[0115]に記載があるように、カーボンナノチューブ複合材料100質量%に対して、CNT含量が10%となるようにCNT分散液100mlに、フッ素ゴム、イソプレンゴムを添加している。そのため、特許文献2の実施例で得られたカーボンナノチューブ複合材料では、フッ素ゴムが本来具備する特性及びフッ素ゴムの本来の色味が損なわれていると考えられる。
特許文献3、4では、樹脂材料が本来具備する特性及び樹脂材料の本来の色味を維持することについて何ら検討されていない。
本発明は、樹脂材料本来の特性及び色味が維持されながら、十分な導電性を具備する複合樹脂粉末の製造方法を提供する。
上記課題を解決するため、本発明は以下の構成を備える。
[1] 樹脂とカーボンナノチューブとを有する複合樹脂を含む複合樹脂粉末の製造方法であって、複数のカーボンナノチューブを含み、複数のカーボンナノチューブの軸方向が同一方向に揃えられているカーボンナノチューブシートを分散媒に分散させて分散液を調製し、前記分散液と前記樹脂を含む粉末とを混合する、複合樹脂粉末の製造方法。
[2] 前記樹脂がフッ素樹脂である、[1]の複合樹脂粉末の製造方法。
[3] 前記樹脂がエンジニアリングプラスチックである、[1]の複合樹脂粉末の製造方法。
[4] 前記カーボンナノチューブシートを得る際に、化学気相合成法を用い、表面に1以上の触媒粒子が設けられた基材に対して原料ガスを供給し、前記触媒粒子を起点として複数のカーボンナノチューブの軸方向が同一方向に揃うようにカーボンナノチューブを成長させる、[1]〜[3]のいずれかの複合樹脂粉末の製造方法。
[5]前記カーボンナノチューブシートの混合量が、粉末中の前記樹脂の粒子の単位質量あたりの表面積(1m/g)に対して0.1〜3.0mgである、[1]〜[4]のいずれかの複合樹脂粉末の製造方法。
[6] 前記カーボンナノチューブシートの混合量が、前記粉末100質量%に対し0.001〜0.03質量%である、[1]〜[4]のいずれかの複合樹脂粉末の製造方法。
[7] [1]〜[6]のいずれかの製造方法で複合樹脂粉末を製造し、前記複合樹脂粉末を成形する、成形体の製造方法。
本発明によれば、樹脂材料本来の特性及び色味が維持されながら、十分な導電性を具備する複合樹脂粉末が得られる。
本発明を適用した一実施形態に適用できるカーボンナノチューブシートの製造方法を模式的に示す断面図である。 本発明を適用した一実施形態に適用できるカーボンナノチューブシートの製造方法を説明するための図である。 本発明を適用した一実施形態に適用できるカーボンナノチューブシートの製造方法を説明するための模式図である。 本発明を適用した一実施形態に適用できるカーボンナノチューブシートの製造方法を説明するための斜視図である。
本明細書において下記用語の意味は以下の通りである。
カーボンナノチューブの「平均長さ」とは、例えば、走査型電子顕微鏡を用いた観察によって測定される値である。
樹脂を含む粉末の「平均粒子径」とは、粒度分布計を用いて測定される値である。
数値範囲を示す「〜」は、その前後に記載された数値が下限値及び上限値として含まれることを意味する。
本明細書においてはカーボンナノチューブを「CNT」と記載する。
本明細書においてはカーボンナノチューブシートを「CNTシート」と記載する。
<複合樹脂粉末の製造方法>
以下、本発明を適用した一実施形態の複合樹脂粉末の製造方法について図面を用いて詳細に説明する。以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
本実施形態の複合樹脂粉末の製造方法では、樹脂とCNTとを有する複合樹脂を含む複合樹脂粉末を製造する。複合樹脂においては、CNTが分散した状態で樹脂の表面の少なくとも一部にCNTが付着して固定されている。
(分散液の調製)
まず、本実施形態の複合樹脂粉末の製造方法では、CNTシートを分散媒に分散させてCNTが分散された分散液(以下、「CNT分散液」と記載する。)を調製する。
CNTシートは、複数のCNTを含み、かつ、シート状の導電性炭素材料である。そして、CNTシートは、複数のCNTの軸方向が同一方向に揃えられている。CNTは、単層CNTでも多層CNTでもよい。ただし、コスト及び機械的強度を考慮する場合、CNTは多層CNTが好ましい。
複数のCNTの軸方向の平均長さは、50〜600μmが好ましく、100〜500μmがより好ましく、150〜400μmがさらに好ましい。CNTの軸方向の平均長さが50μm以上であると、複合樹脂粉末及び複合樹脂粉末の成形物が導電性を具備しやすくなる。CNTの軸方向の平均長さが600μm以下であると、分散液の調製後にCNT同士が再凝集しにくくなる。その結果、複合材料としたときに樹脂本来の特性及び色味がさらに維持されやすくなる。また、CNTの軸方向の平均長さが600μm以下であると、CNTシートの生産性が向上する。
複数のCNTの直径は、特に限定されない。複数のCNTの平均直径は、5〜20nmが好ましく、10〜20nmがより好ましい。特に、複数のCNTの平均直径が5nm以上である場合、CNTが折れにくくなる。
CNTシートは、例えば、下記の工程(1)〜(4)を含む方法によって製造できる。
工程(1):化学気相合成法を用い、表面に1以上の触媒粒子が設けられた基材に対して原料ガスを供給し、触媒粒子を起点として複数のCNTの軸方向が同一方向に揃うようにCNTを成長させる工程。
工程(2):複数のCNTを成長させる際よりも原料ガスの供給量を減少させて、CNTに結晶欠陥を形成する工程。
工程(3):複数のCNTを結晶欠陥で切断しながら、軸方向が同一方向に揃うようにCNT同士を凝集させてCNTバンドルを形成する工程。
工程(4):複数のCNTバンドルをCNTの軸方向と直交する方向に並べてCNTバンドル同士を凝集させて、CNTシートを基材1から分離する工程。
まず、工程(1)について説明する。
図1は、本実施形態の複合樹脂粉末の製造方法に適用できるCNTシートの製造方法の一例を模式的に示す断面図である。図1に示すように、基材1の表面1a上には、1以上の触媒粒子2が設けられている。そして、基材1は図示略の化学気相合成(Chemical Vapor Deposition:CVD)装置内に設置されている。
CNTシートを製造する際には、まず、化学気相合成法(CVD法)を用い、原料ガスとキャリアガスとを含むガスを供給する。
原料ガスとしては、例えば、アセチレン、メタン、エチレン等の脂肪族炭化水素のガスが挙げられる。これらのなかでも、アセチレンガスが好ましく、さらにアセチレン濃度が99.9999%以上の超高純度のアセチレンガスがより好ましい。
キャリアガスとしては、例えば、He、Ne、Ar、N、H等が挙げられる。これらの中でも、He,N,Arが好ましく、Heがより好ましい。
原料ガスとしてアセチレンガスを用いる場合、核(成長の起点)となる触媒粒子2から多層構造で直径が0.5〜50nmの複数のCNTが、基材1の表面1aに対して垂直、かつ一定方向に配向させながら成長しやすくなる。また、原料ガスとして超高純度のアセチレンガスを用いることで、品質の良いCNTを合成し、成長させることができる。
原料ガスの供給量は、原料ガスとキャリアガスとを含むガスの総量100体積%に対して5〜100体積%が好ましく、10〜100体積%がより好ましい。ガス中の原料ガスの供給量が5体積%以上であると、基材1の表面1a上にCNTを密に合成しやすくなる。そのため、CNTシートとして基材1の表面1aからCNTを分離しやすくなる。
図2は工程(1)及び工程(2)におけるガス流量の時間経過を示す。
まず、時刻T1において、CVD装置内にキャリアガスの供給を開始する。時刻T1においてキャリアガスの流量はQ2である。また、原料ガスは遮断状態にある。
次に、時刻T2においてCVD装置内に原料ガスの供給を開始する。時刻T2において、原料ガスの供給量は瞬時に流量Q1となる。また、キャリアガスの流量は、Q2−Q1となるため、CVD装置内に供給されるガスの総量は、時刻T1〜T2の間で一定である。すなわち、時刻T2〜T3の間、ガスの総流量はQ2で一定であり、原料ガスの流量はQ1で一定である。
時刻T2〜T3の間では、表面1aに1以上の触媒粒子が設けられた基材1に対して、原料ガスが供給し、触媒粒子2を起点として複数のCNTの軸方向が同一方向に揃うようにCNTを成長させる。図1に示すように、複数のCNT3は、触媒粒子2を基端として基材1の表面1aに対して垂直方向に配向している。複数のCNT3は、それぞれの軸方向が基材1の表面1aに対して同一方向となるように揃えられている。すなわち、複数のCNT3は、基材1の表面1aに対して垂直方向に配向している。
基材1の形態は特に限定されない。ただし、基材1の形態としては、複数の触媒粒子2を支持可能な基板が好ましい。基材1の表面1aに触媒粒子2を形成する際に、触媒が流動化及び粒子化する際に、触媒の動きを妨げない平滑度を具備する基板が好ましい。
基材1の材質は、特に限定されない。ただし、基材1の材質としては、触媒粒子2(特に、金属粒子)に対する反応性が低い材質が好ましい。
基材1の好適な具体例としては、単結晶シリコン基板等が挙げられる。単結晶シリコン基板は、平滑性や価格の面、耐熱性の面で優れている。
基材1として単結晶シリコン基板を用いる場合、基板の表面における化合物の形成を防止するために、単結晶シリコン基板の表面は酸化処理又は窒化処理されていることが好ましい。酸化処理又は窒化処理により、単結晶シリコン基板の表面には、シリコン酸化膜(SiO膜)又はシリコン窒化膜(Si膜)が形成される。また、単結晶シリコン基板の表面には、反応性の低いアルミナ等の金属酸化物からなる被膜が形成されてもよい。
触媒粒子2は、CVD法によってCNTを合成できる形態であれば特に限定されない。触媒粒子2の具体例としては、例えば、ニッケル、コバルト、鉄等の金属粒子が挙げられる。触媒粒子2としては、一種の金属からなる単一触媒(金属触媒)が好ましく、鉄一元系の金属がより好ましい。これにより、CNTの純度がさらに向上する。
触媒粒子2の直径は、特に限定されない。触媒粒子2の直径は、例えば、0.5〜50nmでもよく、0.5〜15nmでもよい。
複数の触媒粒子2を含む触媒層が基材1の表面1aに設けられていてもよい。触媒層の厚さは、0.5〜100nmが好ましく、0.5〜15nmがより好ましい。触媒層の厚さが0.5nm以上であると、基材1の表面1aに均一な厚さの触媒層を形成できる。触媒層の厚さが15nm以下であると、基材1の表面1aに触媒層を形成する際の加熱温度を800℃以下とすることができる。
触媒層の形成方法は、特に限定されない。触媒層の形成方法としては、例えば、スパッタ法や真空蒸着法等によって基材1の表面1a上に金属を堆積させる方法;基材1の表面1a上に触媒溶液を塗布して塗布層を設けた後に加熱し、乾燥させる方法等が挙げられる。塗布層は、例えば、スピンコート法、スプレーコート法、バーコーター法、インクジェット法、スリットコータ法等によって表面1a上に設けることができる。
次に、工程(2)について説明する。工程(2)では図2に示すように、時刻T3において、キャリアガス及び原料ガスの供給を停止し、原料ガスの流量を減少させる。
このように時刻T3〜T4の間では、時刻T2〜T3の間にCNT(3A部分)を成長させる際よりも原料ガスの供給量を減少させて、複数のCNT3のそれぞれに結晶欠陥4を形成している。
原料ガスの流量が減少することで、図1に示すように、基材1の表面1aに対して垂直に配向して成長する複数のCNT3には結晶欠陥4が形成される。結晶欠陥4は、基材1の表面1aから同一の高さとなるように複数のCNT3のそれぞれに設けられている。
結晶欠陥4は、CNTを構成する結晶配列において、不規則な結晶配列が存在する部分である。通常のCNTは炭素原子の六員環からなる規則的な結晶配列を有する。これに対し、結晶欠陥4には、例えば炭素原子の五員環、七員環等の不規則な結晶配列が存在する。
結晶欠陥4は、励起波長632.8nmの条件下でCNTについて測定されるラマンスペクトルによって検出できる。結晶欠陥4は、具体的には、ラマンスペクトルのGバンドに出現するピークの強度Iと、Dバンドに出現するピークの強度Iとの比(I/I)が0.1〜0.5の範囲となる部分として検出できる。
前記比(I/I)は0.8以上が好ましく、12以上がより好ましい。前記比(I/I)が12以上であると、CNTの構造中に5員環、7員環が少なくなり、CNTの折損等を低減できる。
前記比(I/I)は、市販のラマン分光分析装置を用いて算出できる。CNTでは、Gバンドにおけるピークの分裂が観測されることがあるが、この場合、ピーク強度Iとして高い方のピーク高さを採用すればよい。
Gバンドとは、波数1580cm−1付近に出現するグラファイト構造に起因するスペクトル部分である。また、Dバンドとは、波数1360cm−1付近に出現する各種欠陥に起因するスペクトル部分である。
次に、時刻T4において、再びガスの供給量を時刻T2〜T3間と同じ状態とする。そのため、時刻T3〜T4の間に形成された結晶欠陥4から連続するように、再び結晶欠陥のないCNT(3B部分)が成長する。すなわち、時刻T3〜T4では、工程(1)が再び行っている。そして、時刻T5において原料ガスの供給を遮断し、時刻T6においてCVD反応を終了する。
このように、本実施形態では工程(2)の後に再度工程(1)を行う。
次に、工程(3)について説明する。
工程(3)では複数のCNTを結晶欠陥で切断しながら、軸方向が同一方向に揃うようにCNT同士を凝集させてCNTバンドルを形成する。
図3は、結晶欠陥4を形成した部分でCNT3を切断し、CNT3同士CNTバンドルが形成される態様の一例を示す。図3に示すように、CNT(3A部分)同士がファンデルワールス力によって引きあうため、基材1の表面1a上に形成されたCNT(3A部分)の一部をピンセット等で引き上げると、引き上げたCNT(3A部分)の束にその周辺にある一部のCNT(3A部分)が追従して、CNT(3A部分)の束が連なるCNTバンドル30が形成される。すなわち、CNT3同士が凝集しようとするファンデルワールス力が働く結果、結晶欠陥4部分でCNT3が切断されながら、切断されたCNT(3A部分)同士が凝集してCNTバンドル30が形成される。
このように、軸方向に結晶欠陥4が形成されたCNTは、結晶欠陥の導入部分で容易に切断できる。そのため、CNTを成長させる際に用いた触媒粒子2を基材1の表面1a上に残留させたまま、CNT(3A部分)のみを基材1から分離できる。その結果、得られるCNTシートにおいて不純物となる触媒粒子2の含有量が少なくなり、CNTの純度が高くなる。また、触媒粒子2を除去する工程及び設備を必要とせずとも、不純物の含有量が少ないCNTシートを製造できる。
次に、工程(4)について説明する。
図4に示すように、工程(4)では複数のCNTバンドル30同士を凝集させて、CNTシート50を基材1から分離する。CNTシート50は、ローラー20等を用いて容易に回収できる。CNTバンドル30同士のファンデルワールス力によってさらに凝集することでCNTシート50が形成される。
CNTシート50はCNTバンドル30の集合体として基材1から分離される。CNTシート50では、複数のCNTバンドル30が、CNTの軸方向と直交する方向(シートの幅方向)に並べられた状態で重ね合わせられている。その結果、図4に示すように、CNTシート50は複数のCNTバンドル30を含む帯として基材1から分離される。
本実施形態においては、CNTシート50が複数のCNTの軸方向が引き揃えられている形態であるが、本発明の効果が得られる範囲であれば、一部のCNT同士が互いに交差していてもよい。すなわち本発明におけるCNTシートは、CNTが一方向に引き揃えられている形態でも、一部がCNTの織物状又は編物状である形態でもよい。
CNTシートが分散される分散媒としては、特に限定されない。分散媒は樹脂に合わせて適宜選択できる。
分散媒の具体例としては、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、n−ブチルアルコール、エチレングリコール、プロプレングリコール等のエタノール系媒体;アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルプロピルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系媒体;ジエチルエーテル、ジメチルエーテル、エチルメチルエーテル等のエーテル系媒体;ジクロロメタン、クロロホルム、ジメチルホルムアミド、n−ヘキサン、酢酸、酢酸エチル、シクロヘキサン等の脂肪族系媒体;ベンゼン、トルエン等の芳香族系媒体等が挙げられる。
分散媒としては、アルコール系媒体及びケトン系媒体が好ましい。アルコール系媒体としては、1−プロパノールが好ましい。ケトン系媒体としては、メチルエチルケトンが好ましい。
分散媒は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
CNTシートを分散媒に分散させる際には、分散剤を使用してもよい。分散剤はCNTシートを分散媒に分散させる化合物である。分散剤の具体例としては、アクリルモノマーに由来する構成単位を有するアクリル重合体、ポリアリルアミン、ポリスチレンイミン、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエチレンイミン、セルロース誘導体等のポリマーが挙げられる。
分散剤を使用する場合、分散剤の使用量は、例えば、CNTシート100質量%に対し0.001〜2質量%とすることができる。
CNTシートを分散媒に分散させる方法としては、CNTにかかるせん断力を抑制できる方法が好ましい。具体例としては、スターラーによる撹拌、超音波振動による攪拌が好ましい。CNTシートを分散媒に分散させる際、分散媒の温度は室温が好ましい。
(CNT分散液と粉末との混合)
次いで、本実施形態の複合樹脂粉末の製造方法では、CNT分散液と粉末とを混合する。粉末はCNTと複合化される樹脂を含む。CNT分散液と粉末との混合によって、CNT分散液中のCNTが粉末の表面に付着する。その結果、樹脂に導電性が付与される。
CNT分散液と粉末とを混合する際には、CNTの混合量を粉末100質量%に対し0.001〜0.03質量%とすることが好ましく、0.005〜0.03質量%とすることがより好ましく、0.01〜0.03質量%とすることがさらに好ましい。
CNTの混合量が粉末100質量%に対し0.001質量%以上であると、複合樹脂粉末及び複合樹脂粉末の成形物が導電性を具備しやすくなる。
CNTの混合量が粉末100質量%に対し0.03質量%以下であると、複合樹脂粉末及び複合樹脂粉末の成形物において、樹脂本来の特性及び色味がさらに維持されやすくなる。
CNT分散液と粉末とを混合する際には、CNTの混合量は、粉末中の粒子の単位質量あたりの表面積(1m/g)に対して、0.1〜3.0mgが好ましく、0.5〜3.0mgがより好ましく、1.0〜3.0mgがさらに好ましい。
CNTの混合量が粉末中の粒子の単位質量あたりの表面積(1m/g)に対して、0.1mg%以上であると、複合樹脂粉末及び複合樹脂粉末の成形物が導電性を具備しやすくなる。
CNTの混合量が粉末中の粒子の単位質量あたりの表面積(1m/g)に対して、3.0mg以下であると、複合樹脂粉末及び複合樹脂粉末の成形物において、樹脂本来の特性及び色味がさらに維持されやすくなる。
CNT分散液と粉末とを混合する際には、粉末が分散媒に分散した粉末スラリーを使用してもよい。粉末スラリーの分散媒の具体例としては、上述のCNT分散液の分散媒と同様の化合物が例示される。粉末スラリーの分散媒は、CNT分散液の分散媒と同じでも異なってもよい。
樹脂は熱可塑性樹脂でも熱硬化性樹脂でもエラストマーでもよい。
熱可塑性樹脂としては、ポリエステル樹脂(ポリエチレンテレフタレート等)、ポリオレフィン樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、スチレン樹脂(ポリスチレン等)、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート、熱可塑性ポリイミド(芳香族ポリイミド等)、ポリエーテルエーテルケトン等が挙げられる。
熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、熱硬化性ポリイミド、フェノール樹脂等が挙げられる。
エラストマーの具体例としては、天然ゴム、エポキシ化天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴム、エチレンプロピレンゴム、ブチルゴム、クロロブチルゴム、アクリルゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ブタジエンゴム、エポキシ化ブタジエンゴム、エピクロルヒドリンゴム、ウレタンゴム、ポリスルフィドゴム等のエラストマー;オレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ポリアミド系、スチレン系の熱可塑性エラストマー等が挙げられる。
これらは1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
樹脂としては、耐薬品性、耐熱性の観点からから、フッ素樹脂が好ましい。
フッ素樹脂の具体例としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体が挙げられる。ただし、フッ素樹脂はこれらの例示に限定されない。フッ素樹脂としては、フッ素ゴムでもよい。
樹脂としては、エンジニアリングプラスチックを用いてもよい。エンジニアリングプラスチックを用いると、複合樹脂粉末の成形物の耐熱性、強度等の種々の物性を向上させることができる。
エンジニアリングプラスチックの具体例としては、ポリアセタール、ポリアミド、ポリカーボネート、変性ポリフェニレンエーテル、ポリブチレンテレフタレート等が挙げられる。ただし、エンジニアリングプラスチックはこれらの例示に限定されない。
ここで、樹脂の特性とは、上述の具体例から選択される樹脂が、通常具備する特性を意味する。
樹脂を含む粉末の平均粒子径は、5〜100μmが好ましい。粉末の平均粒子径が5μm以上であると、複合樹脂粉末及び複合樹脂粉末の成形物が導電性を具備しやすくなる。粉末の平均粒子径が100μm以下であると、複合樹脂粉末及び複合樹脂粉末の成形物において、樹脂本来の特性及び色味がさらに維持されやすく、外観の均一性が向上する。
次いで、分散媒を除去することで、複合樹脂粉末が得られる。分散媒を除去する方法は特に限定されない。例えば、固液分離によって分散媒と複合樹脂粉末とを分離してもよい。固液分離した複合樹脂粉末を熱処理して乾燥させてもよく、自然乾燥させてもよい。
複合樹脂粉末において、CNTの含有量は、樹脂100質量%に対して0.001〜0.03質量%が好ましく、0.005〜0.03質量%がより好ましく、0.01〜0.03質量%がさらに好ましい。CNTの含有量が樹脂100質量%に対して0.001質量%以上であると、複合樹脂粉末及び複合樹脂粉末の成形物の導電性がさらに向上する。CNTの含有量が樹脂100質量%に対して0.03質量%以下であると、複合樹脂粉末及び複合樹脂粉末の成形物において、樹脂本来の特性及び色味がさらに維持されやすくなる。
複合樹脂粉末の平均粒子径は、特に限定されない。複合樹脂粉末の平均粒子径は、例えば、0.1〜10μmでもよく、10〜50μmでもよく、50〜300μmでもよい。
(用途)
本実施形態の複合樹脂粉末の製造方法で得られる複合樹脂粉末は、例えば、電子部品、自動車部品、流体制御機器、医療用品の製造に適用できる。
(作用効果)
例えば、特許文献1等に記載の従来の方法では、CNT合成用の基材からCNTを分離するときに、ヘラ等を用いて、単に剥離していた。しかし、長尺のCNTは合成時に一本一本が緊密に寄り添った状態(「カーボンナノチューブアレイ」と呼ばれることがある。)となる。そのため、一本一本が緊密に寄り添った状態のCNTを分散媒に均一に分散させるためには、CNTに強い応力をかける必要がある。ところが、CNTの直径はナノオーダーであり、細いため、分散させるために必要な強い応力に耐えられない。その結果、CNTが均一に分散した分散液が得られたとしても、強い応力をかけていたため、CNTは短く破断されていた。
これに対して、本実施形態の複合樹脂粉末の製造方法によれば、CNTシートを分散媒に分散させて分散液を調製するため、CNTの束がほぐれやすい。そのため、CNTシートを分散媒に分散させる際に、CNTシートに強い応力をかける必要がない。その結果、CNTの長さを維持したまま、長尺のCNTと樹脂とを複合化させることができる。よって、複合樹脂粉末の導電性がよくなり、樹脂材料本来の特性及び色味が維持されやすくなる。
<成形体の製造方法>
以下、本発明を適用した一実施形態の成形体の製造方法について詳細に説明する。
本実施形態の成形体の製造方法では、本実施形態の複合樹脂粉末の製造方法で複合樹脂粉末を製造し、得られた複合樹脂粉末を成形して、成形体を得る。
成形の態様は、溶融成形で圧縮成形でもよい。溶融成形の場合、溶融温度は特に限定されない。圧縮成形の場合、成形圧力及び成形温度は特に限定されない。
(用途)
本実施形態の成形体の製造方法で得られる成形体は、例えば、電子部品、自動車部品、流体制御機器、医療用品に適用できる。
(作用効果)
以上説明した本実施形態の成形体の製造方法によれば、上述の本実施形態の複合樹脂粉末の製造方法で複合樹脂粉末を製造するため、十分な導電性を具備し、かつ、樹脂材料本来の特性及び色味が維持された成形体を製造できる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明はかかる特定の実施の形態に限定されない。また、本発明は特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で、構成の付加、省略、置換及びその他の変更が加えられてよい。
<実施例>
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の記載によっては限定されない。
実施例で使用した各原料は下記の通りである。
PTFE:ポリテトラフルオロエチレン(平均粒子径:15μm、密度2.2g/cm、単位質量あたりの表面積:0.09m/g)を含む白色の粉末。
PEEK:白色のポリエーテルエーテルケトン(平均粒子径:25μm、密度1.2g/cm、単位質量あたりの表面積:0.12m/g)を含む白色の粉末。
長尺CNT:多層カーボンナノチューブ(平均長さ:300μm、直径:10nm)
1−PrOH(分散媒):1−プロパノール(純度:99.5%超)。
分散剤:ヒドロキシプロピルセルロース(分子量:100,000超)。
(実施例1)
鉄触媒粒子を積層した基材を高温炉内に設置し、アセチレンガスをカーボンソースとする原料ガスを加熱した炉に導入することで触媒化学気相成長法により長尺CNTを合成した。その後、基材付きのCNTの一端を引き出し、ローラーに巻き付けていくことでCNTシートを作製した。
次いで、1−PrOH:4gにヒドロキシプロピルセルロース:10mgを溶解し、分散剤溶液を調製した。分散剤溶液に作製したCNTシート:1mgを入れ、マグネチックスターラーで500rpm、1時間の条件下で攪拌し、長尺CNTを予備分散状態とした。次いで、超音波バスを用いて、40kHzの超音波30分間照射して予備分散状態の長尺CNTを振動させ、CNT分散液を調製した。
次いで、50gのPTFEを200gの1−PrOH中で攪拌しPTFE粉末スラリーを調製した。CNT分散液:4gを1‐PrOHで希釈して混合用希薄CNT分散液:50gを調製した。混合用希薄CNT分散液とPTFE粉末スラリーとを混合してCNT複合PTFE粉末スラリーを得た。
次いで、吸引ろ過機を用いてCNT複合PTFE粉末スラリーを固液分離した。濾過物を室温にて10時間乾燥させてCNT複合PTFE粉末(実施例1の複合樹脂粉末)を製造した。
実施例1では、PTFEの表面積:10m(/50g)に対する長尺CNTの添加量は1mgであった。また、CNT複合PTFE粉末中における長尺CNTの含有量は、0.002質量%であった。
次いで、実施例1のCNT複合PTFE粉末を用いて、JIS K 6891に準拠して、評価用成形体(φ:30mm、t:3mmのコイン状のプラスチック)を製造した。評価用成形体について、JIS K 7194に準拠して体積抵抗率を測定して導電性を評価した。評価用成形体の体積抵抗率は、4.0×10−4S/cmであった。体積抵抗率の数値として、4.0×10−4S/cmという値は、帯電防止材料に実用上適用できる水準として、充分である。
評価用成形体の色味は、薄い灰色であったことから、実施例1ではPTFE及びPEEKの色味が維持されていたと評価した。
1・・・基材
2・・・触媒粒子
3・・・CNT
4・・・結晶欠陥
20・・・ローラー
30・・・CNTバンドル
50・・・CNTシート

Claims (7)

  1. 樹脂とカーボンナノチューブとを有する複合樹脂を含む複合樹脂粉末の製造方法であって、
    複数のカーボンナノチューブを含み、複数のカーボンナノチューブの軸方向が同一方向に揃えられているカーボンナノチューブシートを分散媒に分散させて分散液を調製し、
    前記分散液と前記樹脂を含む粉末とを混合する、複合樹脂粉末の製造方法。
  2. 前記樹脂がフッ素樹脂である、請求項1に記載の複合樹脂粉末の製造方法。
  3. 前記樹脂がエンジニアリングプラスチックである、請求項1に記載の複合樹脂粉末の製造方法。
  4. 前記カーボンナノチューブシートを得る際に、化学気相合成法を用い、表面に1以上の触媒粒子が設けられた基材に対して原料ガスを供給し、前記触媒粒子を起点として複数のカーボンナノチューブの軸方向が同一方向に揃うようにカーボンナノチューブを成長させる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の複合樹脂粉末の製造方法。
  5. 前記カーボンナノチューブシートの混合量が、粉末中の前記樹脂の粒子の単位質量あたりの表面積(1m/g)に対して0.1〜3.0mgである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の複合樹脂粉末の製造方法。
  6. 前記カーボンナノチューブシートの混合量が、前記粉末100質量%に対し0.001〜0.03質量%である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の複合樹脂粉末の製造方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の製造方法で複合樹脂粉末を製造し、
    前記複合樹脂粉末を成形する、成形体の製造方法。
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