JP2020100750A - 複合樹脂粉末の製造方法、成形体の製造方法。 - Google Patents
複合樹脂粉末の製造方法、成形体の製造方法。 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2020100750A JP2020100750A JP2018240351A JP2018240351A JP2020100750A JP 2020100750 A JP2020100750 A JP 2020100750A JP 2018240351 A JP2018240351 A JP 2018240351A JP 2018240351 A JP2018240351 A JP 2018240351A JP 2020100750 A JP2020100750 A JP 2020100750A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- composite resin
- cnt
- resin powder
- powder
- cnts
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
- Carbon And Carbon Compounds (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
Description
一方特許文献2に記載の実施例では、段落[0115]に記載があるように、カーボンナノチューブ複合材料100質量%に対して、CNT含量が10%となるようにCNT分散液100mlに、フッ素ゴム、イソプレンゴムを添加している。そのため、特許文献2の実施例で得られたカーボンナノチューブ複合材料では、フッ素ゴムが本来具備する特性及びフッ素ゴムの本来の色味が損なわれていると考えられる。
特許文献3、4では、樹脂材料が本来具備する特性及び樹脂材料の本来の色味を維持することについて何ら検討されていない。
[1] 樹脂とカーボンナノチューブとを有する複合樹脂を含む複合樹脂粉末の製造方法であって、複数のカーボンナノチューブを含み、複数のカーボンナノチューブの軸方向が同一方向に揃えられているカーボンナノチューブシートを分散媒に分散させて分散液を調製し、前記分散液と前記樹脂を含む粉末とを混合する、複合樹脂粉末の製造方法。
[2] 前記樹脂がフッ素樹脂である、[1]の複合樹脂粉末の製造方法。
[3] 前記樹脂がエンジニアリングプラスチックである、[1]の複合樹脂粉末の製造方法。
[4] 前記カーボンナノチューブシートを得る際に、化学気相合成法を用い、表面に1以上の触媒粒子が設けられた基材に対して原料ガスを供給し、前記触媒粒子を起点として複数のカーボンナノチューブの軸方向が同一方向に揃うようにカーボンナノチューブを成長させる、[1]〜[3]のいずれかの複合樹脂粉末の製造方法。
[5]前記カーボンナノチューブシートの混合量が、粉末中の前記樹脂の粒子の単位質量あたりの表面積(1m2/g)に対して0.1〜3.0mgである、[1]〜[4]のいずれかの複合樹脂粉末の製造方法。
[6] 前記カーボンナノチューブシートの混合量が、前記粉末100質量%に対し0.001〜0.03質量%である、[1]〜[4]のいずれかの複合樹脂粉末の製造方法。
[7] [1]〜[6]のいずれかの製造方法で複合樹脂粉末を製造し、前記複合樹脂粉末を成形する、成形体の製造方法。
カーボンナノチューブの「平均長さ」とは、例えば、走査型電子顕微鏡を用いた観察によって測定される値である。
樹脂を含む粉末の「平均粒子径」とは、粒度分布計を用いて測定される値である。
数値範囲を示す「〜」は、その前後に記載された数値が下限値及び上限値として含まれることを意味する。
本明細書においてはカーボンナノチューブを「CNT」と記載する。
本明細書においてはカーボンナノチューブシートを「CNTシート」と記載する。
以下、本発明を適用した一実施形態の複合樹脂粉末の製造方法について図面を用いて詳細に説明する。以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
本実施形態の複合樹脂粉末の製造方法では、樹脂とCNTとを有する複合樹脂を含む複合樹脂粉末を製造する。複合樹脂においては、CNTが分散した状態で樹脂の表面の少なくとも一部にCNTが付着して固定されている。
まず、本実施形態の複合樹脂粉末の製造方法では、CNTシートを分散媒に分散させてCNTが分散された分散液(以下、「CNT分散液」と記載する。)を調製する。
CNTシートは、複数のCNTを含み、かつ、シート状の導電性炭素材料である。そして、CNTシートは、複数のCNTの軸方向が同一方向に揃えられている。CNTは、単層CNTでも多層CNTでもよい。ただし、コスト及び機械的強度を考慮する場合、CNTは多層CNTが好ましい。
工程(1):化学気相合成法を用い、表面に1以上の触媒粒子が設けられた基材に対して原料ガスを供給し、触媒粒子を起点として複数のCNTの軸方向が同一方向に揃うようにCNTを成長させる工程。
工程(2):複数のCNTを成長させる際よりも原料ガスの供給量を減少させて、CNTに結晶欠陥を形成する工程。
工程(3):複数のCNTを結晶欠陥で切断しながら、軸方向が同一方向に揃うようにCNT同士を凝集させてCNTバンドルを形成する工程。
工程(4):複数のCNTバンドルをCNTの軸方向と直交する方向に並べてCNTバンドル同士を凝集させて、CNTシートを基材1から分離する工程。
図1は、本実施形態の複合樹脂粉末の製造方法に適用できるCNTシートの製造方法の一例を模式的に示す断面図である。図1に示すように、基材1の表面1a上には、1以上の触媒粒子2が設けられている。そして、基材1は図示略の化学気相合成(Chemical Vapor Deposition:CVD)装置内に設置されている。
原料ガスとしては、例えば、アセチレン、メタン、エチレン等の脂肪族炭化水素のガスが挙げられる。これらのなかでも、アセチレンガスが好ましく、さらにアセチレン濃度が99.9999%以上の超高純度のアセチレンガスがより好ましい。
キャリアガスとしては、例えば、He、Ne、Ar、N2、H2等が挙げられる。これらの中でも、He,N2,Arが好ましく、Heがより好ましい。
原料ガスの供給量は、原料ガスとキャリアガスとを含むガスの総量100体積%に対して5〜100体積%が好ましく、10〜100体積%がより好ましい。ガス中の原料ガスの供給量が5体積%以上であると、基材1の表面1a上にCNTを密に合成しやすくなる。そのため、CNTシートとして基材1の表面1aからCNTを分離しやすくなる。
まず、時刻T1において、CVD装置内にキャリアガスの供給を開始する。時刻T1においてキャリアガスの流量はQ2である。また、原料ガスは遮断状態にある。
次に、時刻T2においてCVD装置内に原料ガスの供給を開始する。時刻T2において、原料ガスの供給量は瞬時に流量Q1となる。また、キャリアガスの流量は、Q2−Q1となるため、CVD装置内に供給されるガスの総量は、時刻T1〜T2の間で一定である。すなわち、時刻T2〜T3の間、ガスの総流量はQ2で一定であり、原料ガスの流量はQ1で一定である。
基材1の材質は、特に限定されない。ただし、基材1の材質としては、触媒粒子2(特に、金属粒子)に対する反応性が低い材質が好ましい。
基材1の好適な具体例としては、単結晶シリコン基板等が挙げられる。単結晶シリコン基板は、平滑性や価格の面、耐熱性の面で優れている。
触媒粒子2の直径は、特に限定されない。触媒粒子2の直径は、例えば、0.5〜50nmでもよく、0.5〜15nmでもよい。
このように時刻T3〜T4の間では、時刻T2〜T3の間にCNT(3A部分)を成長させる際よりも原料ガスの供給量を減少させて、複数のCNT3のそれぞれに結晶欠陥4を形成している。
原料ガスの流量が減少することで、図1に示すように、基材1の表面1aに対して垂直に配向して成長する複数のCNT3には結晶欠陥4が形成される。結晶欠陥4は、基材1の表面1aから同一の高さとなるように複数のCNT3のそれぞれに設けられている。
結晶欠陥4は、励起波長632.8nmの条件下でCNTについて測定されるラマンスペクトルによって検出できる。結晶欠陥4は、具体的には、ラマンスペクトルのGバンドに出現するピークの強度IGと、Dバンドに出現するピークの強度IDとの比(IG/ID)が0.1〜0.5の範囲となる部分として検出できる。
前記比(IG/ID)は0.8以上が好ましく、12以上がより好ましい。前記比(IG/ID)が12以上であると、CNTの構造中に5員環、7員環が少なくなり、CNTの折損等を低減できる。
前記比(IG/ID)は、市販のラマン分光分析装置を用いて算出できる。CNTでは、Gバンドにおけるピークの分裂が観測されることがあるが、この場合、ピーク強度IGとして高い方のピーク高さを採用すればよい。
Gバンドとは、波数1580cm−1付近に出現するグラファイト構造に起因するスペクトル部分である。また、Dバンドとは、波数1360cm−1付近に出現する各種欠陥に起因するスペクトル部分である。
このように、本実施形態では工程(2)の後に再度工程(1)を行う。
工程(3)では複数のCNTを結晶欠陥で切断しながら、軸方向が同一方向に揃うようにCNT同士を凝集させてCNTバンドルを形成する。
図3は、結晶欠陥4を形成した部分でCNT3を切断し、CNT3同士CNTバンドルが形成される態様の一例を示す。図3に示すように、CNT(3A部分)同士がファンデルワールス力によって引きあうため、基材1の表面1a上に形成されたCNT(3A部分)の一部をピンセット等で引き上げると、引き上げたCNT(3A部分)の束にその周辺にある一部のCNT(3A部分)が追従して、CNT(3A部分)の束が連なるCNTバンドル30が形成される。すなわち、CNT3同士が凝集しようとするファンデルワールス力が働く結果、結晶欠陥4部分でCNT3が切断されながら、切断されたCNT(3A部分)同士が凝集してCNTバンドル30が形成される。
図4に示すように、工程(4)では複数のCNTバンドル30同士を凝集させて、CNTシート50を基材1から分離する。CNTシート50は、ローラー20等を用いて容易に回収できる。CNTバンドル30同士のファンデルワールス力によってさらに凝集することでCNTシート50が形成される。
CNTシート50はCNTバンドル30の集合体として基材1から分離される。CNTシート50では、複数のCNTバンドル30が、CNTの軸方向と直交する方向(シートの幅方向)に並べられた状態で重ね合わせられている。その結果、図4に示すように、CNTシート50は複数のCNTバンドル30を含む帯として基材1から分離される。
分散媒の具体例としては、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、n−ブチルアルコール、エチレングリコール、プロプレングリコール等のエタノール系媒体;アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルプロピルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系媒体;ジエチルエーテル、ジメチルエーテル、エチルメチルエーテル等のエーテル系媒体;ジクロロメタン、クロロホルム、ジメチルホルムアミド、n−ヘキサン、酢酸、酢酸エチル、シクロヘキサン等の脂肪族系媒体;ベンゼン、トルエン等の芳香族系媒体等が挙げられる。
分散媒としては、アルコール系媒体及びケトン系媒体が好ましい。アルコール系媒体としては、1−プロパノールが好ましい。ケトン系媒体としては、メチルエチルケトンが好ましい。
分散媒は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
分散剤を使用する場合、分散剤の使用量は、例えば、CNTシート100質量%に対し0.001〜2質量%とすることができる。
次いで、本実施形態の複合樹脂粉末の製造方法では、CNT分散液と粉末とを混合する。粉末はCNTと複合化される樹脂を含む。CNT分散液と粉末との混合によって、CNT分散液中のCNTが粉末の表面に付着する。その結果、樹脂に導電性が付与される。
CNTの混合量が粉末100質量%に対し0.001質量%以上であると、複合樹脂粉末及び複合樹脂粉末の成形物が導電性を具備しやすくなる。
CNTの混合量が粉末100質量%に対し0.03質量%以下であると、複合樹脂粉末及び複合樹脂粉末の成形物において、樹脂本来の特性及び色味がさらに維持されやすくなる。
CNTの混合量が粉末中の粒子の単位質量あたりの表面積(1m2/g)に対して、0.1mg%以上であると、複合樹脂粉末及び複合樹脂粉末の成形物が導電性を具備しやすくなる。
CNTの混合量が粉末中の粒子の単位質量あたりの表面積(1m2/g)に対して、3.0mg以下であると、複合樹脂粉末及び複合樹脂粉末の成形物において、樹脂本来の特性及び色味がさらに維持されやすくなる。
熱可塑性樹脂としては、ポリエステル樹脂(ポリエチレンテレフタレート等)、ポリオレフィン樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、スチレン樹脂(ポリスチレン等)、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート、熱可塑性ポリイミド(芳香族ポリイミド等)、ポリエーテルエーテルケトン等が挙げられる。
熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、熱硬化性ポリイミド、フェノール樹脂等が挙げられる。
エラストマーの具体例としては、天然ゴム、エポキシ化天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴム、エチレンプロピレンゴム、ブチルゴム、クロロブチルゴム、アクリルゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ブタジエンゴム、エポキシ化ブタジエンゴム、エピクロルヒドリンゴム、ウレタンゴム、ポリスルフィドゴム等のエラストマー;オレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ポリアミド系、スチレン系の熱可塑性エラストマー等が挙げられる。
これらは1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
フッ素樹脂の具体例としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体が挙げられる。ただし、フッ素樹脂はこれらの例示に限定されない。フッ素樹脂としては、フッ素ゴムでもよい。
エンジニアリングプラスチックの具体例としては、ポリアセタール、ポリアミド、ポリカーボネート、変性ポリフェニレンエーテル、ポリブチレンテレフタレート等が挙げられる。ただし、エンジニアリングプラスチックはこれらの例示に限定されない。
本実施形態の複合樹脂粉末の製造方法で得られる複合樹脂粉末は、例えば、電子部品、自動車部品、流体制御機器、医療用品の製造に適用できる。
例えば、特許文献1等に記載の従来の方法では、CNT合成用の基材からCNTを分離するときに、ヘラ等を用いて、単に剥離していた。しかし、長尺のCNTは合成時に一本一本が緊密に寄り添った状態(「カーボンナノチューブアレイ」と呼ばれることがある。)となる。そのため、一本一本が緊密に寄り添った状態のCNTを分散媒に均一に分散させるためには、CNTに強い応力をかける必要がある。ところが、CNTの直径はナノオーダーであり、細いため、分散させるために必要な強い応力に耐えられない。その結果、CNTが均一に分散した分散液が得られたとしても、強い応力をかけていたため、CNTは短く破断されていた。
以下、本発明を適用した一実施形態の成形体の製造方法について詳細に説明する。
本実施形態の成形体の製造方法では、本実施形態の複合樹脂粉末の製造方法で複合樹脂粉末を製造し、得られた複合樹脂粉末を成形して、成形体を得る。
成形の態様は、溶融成形で圧縮成形でもよい。溶融成形の場合、溶融温度は特に限定されない。圧縮成形の場合、成形圧力及び成形温度は特に限定されない。
本実施形態の成形体の製造方法で得られる成形体は、例えば、電子部品、自動車部品、流体制御機器、医療用品に適用できる。
以上説明した本実施形態の成形体の製造方法によれば、上述の本実施形態の複合樹脂粉末の製造方法で複合樹脂粉末を製造するため、十分な導電性を具備し、かつ、樹脂材料本来の特性及び色味が維持された成形体を製造できる。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の記載によっては限定されない。
PTFE:ポリテトラフルオロエチレン(平均粒子径:15μm、密度2.2g/cm3、単位質量あたりの表面積:0.09m2/g)を含む白色の粉末。
PEEK:白色のポリエーテルエーテルケトン(平均粒子径:25μm、密度1.2g/cm3、単位質量あたりの表面積:0.12m2/g)を含む白色の粉末。
長尺CNT:多層カーボンナノチューブ(平均長さ:300μm、直径:10nm)
1−PrOH(分散媒):1−プロパノール(純度:99.5%超)。
分散剤:ヒドロキシプロピルセルロース(分子量:100,000超)。
鉄触媒粒子を積層した基材を高温炉内に設置し、アセチレンガスをカーボンソースとする原料ガスを加熱した炉に導入することで触媒化学気相成長法により長尺CNTを合成した。その後、基材付きのCNTの一端を引き出し、ローラーに巻き付けていくことでCNTシートを作製した。
次いで、1−PrOH:4gにヒドロキシプロピルセルロース:10mgを溶解し、分散剤溶液を調製した。分散剤溶液に作製したCNTシート:1mgを入れ、マグネチックスターラーで500rpm、1時間の条件下で攪拌し、長尺CNTを予備分散状態とした。次いで、超音波バスを用いて、40kHzの超音波30分間照射して予備分散状態の長尺CNTを振動させ、CNT分散液を調製した。
次いで、50gのPTFEを200gの1−PrOH中で攪拌しPTFE粉末スラリーを調製した。CNT分散液:4gを1‐PrOHで希釈して混合用希薄CNT分散液:50gを調製した。混合用希薄CNT分散液とPTFE粉末スラリーとを混合してCNT複合PTFE粉末スラリーを得た。
次いで、吸引ろ過機を用いてCNT複合PTFE粉末スラリーを固液分離した。濾過物を室温にて10時間乾燥させてCNT複合PTFE粉末(実施例1の複合樹脂粉末)を製造した。
次いで、実施例1のCNT複合PTFE粉末を用いて、JIS K 6891に準拠して、評価用成形体(φ:30mm、t:3mmのコイン状のプラスチック)を製造した。評価用成形体について、JIS K 7194に準拠して体積抵抗率を測定して導電性を評価した。評価用成形体の体積抵抗率は、4.0×10−4S/cmであった。体積抵抗率の数値として、4.0×10−4S/cmという値は、帯電防止材料に実用上適用できる水準として、充分である。
評価用成形体の色味は、薄い灰色であったことから、実施例1ではPTFE及びPEEKの色味が維持されていたと評価した。
2・・・触媒粒子
3・・・CNT
4・・・結晶欠陥
20・・・ローラー
30・・・CNTバンドル
50・・・CNTシート
Claims (7)
- 樹脂とカーボンナノチューブとを有する複合樹脂を含む複合樹脂粉末の製造方法であって、
複数のカーボンナノチューブを含み、複数のカーボンナノチューブの軸方向が同一方向に揃えられているカーボンナノチューブシートを分散媒に分散させて分散液を調製し、
前記分散液と前記樹脂を含む粉末とを混合する、複合樹脂粉末の製造方法。 - 前記樹脂がフッ素樹脂である、請求項1に記載の複合樹脂粉末の製造方法。
- 前記樹脂がエンジニアリングプラスチックである、請求項1に記載の複合樹脂粉末の製造方法。
- 前記カーボンナノチューブシートを得る際に、化学気相合成法を用い、表面に1以上の触媒粒子が設けられた基材に対して原料ガスを供給し、前記触媒粒子を起点として複数のカーボンナノチューブの軸方向が同一方向に揃うようにカーボンナノチューブを成長させる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の複合樹脂粉末の製造方法。
- 前記カーボンナノチューブシートの混合量が、粉末中の前記樹脂の粒子の単位質量あたりの表面積(1m2/g)に対して0.1〜3.0mgである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の複合樹脂粉末の製造方法。
- 前記カーボンナノチューブシートの混合量が、前記粉末100質量%に対し0.001〜0.03質量%である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の複合樹脂粉末の製造方法。
- 請求項1〜6のいずれか一項に記載の製造方法で複合樹脂粉末を製造し、
前記複合樹脂粉末を成形する、成形体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018240351A JP2020100750A (ja) | 2018-12-21 | 2018-12-21 | 複合樹脂粉末の製造方法、成形体の製造方法。 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018240351A JP2020100750A (ja) | 2018-12-21 | 2018-12-21 | 複合樹脂粉末の製造方法、成形体の製造方法。 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020100750A true JP2020100750A (ja) | 2020-07-02 |
Family
ID=71141086
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018240351A Pending JP2020100750A (ja) | 2018-12-21 | 2018-12-21 | 複合樹脂粉末の製造方法、成形体の製造方法。 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2020100750A (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012107991A1 (ja) * | 2011-02-07 | 2012-08-16 | 大陽日酸株式会社 | 複合樹脂材料粒子、複合樹脂材料粒子の製造方法、複合樹脂成形体及びその製造方法 |
JP2015030821A (ja) * | 2013-08-05 | 2015-02-16 | 大陽日酸株式会社 | 複合樹脂粒子及びその製造方法 |
WO2018163957A1 (ja) * | 2017-03-09 | 2018-09-13 | 大陽日酸株式会社 | カーボンナノチューブ、炭素系微細構造物、及びカーボンナノチューブ付き基材、並びにそれらの製造方法 |
-
2018
- 2018-12-21 JP JP2018240351A patent/JP2020100750A/ja active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012107991A1 (ja) * | 2011-02-07 | 2012-08-16 | 大陽日酸株式会社 | 複合樹脂材料粒子、複合樹脂材料粒子の製造方法、複合樹脂成形体及びその製造方法 |
JP2015030821A (ja) * | 2013-08-05 | 2015-02-16 | 大陽日酸株式会社 | 複合樹脂粒子及びその製造方法 |
WO2018163957A1 (ja) * | 2017-03-09 | 2018-09-13 | 大陽日酸株式会社 | カーボンナノチューブ、炭素系微細構造物、及びカーボンナノチューブ付き基材、並びにそれらの製造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5900860B2 (ja) | カーボンナノチューブ複合材料 | |
Reina et al. | Growth mechanism of long and horizontally aligned carbon nanotubes by chemical vapor deposition | |
CN102084045B (zh) | 碳纤维和复合材料 | |
US20090208708A1 (en) | Carbon-nanotube arrays, yarns, films and composites, and the methods for preparing the same | |
US20100308279A1 (en) | Conductive Silicone and Methods for Preparing Same | |
JP5780546B2 (ja) | カーボンナノチューブ複合材料および導電材料 | |
TW201121885A (en) | Carbon nanotube agglomerate | |
GB2430672A (en) | Cladophora-form carbon, process for producing the same and production apparatus therefor | |
WO2010038784A1 (ja) | 炭素繊維を含有する複合材料 | |
JP2008273806A (ja) | 微細炭素繊維分散皮膜およびその製造方法 | |
US20190276613A1 (en) | Method of producing slurry, method of producing composite resin material, and method of producing shaped product | |
US20190276610A1 (en) | Slurry, method of producing composite resin material, and method of producing shaped product | |
JP4020410B2 (ja) | 炭素物質製造用触媒 | |
Fajardo-Díaz et al. | Synthesis, characterization and cyclic voltammetry studies of helical carbon nanostructures produced by thermal decomposition of ethanol on Cu-foils | |
JP2003206116A (ja) | 鋭端多層カーボンナノチューブ放射状集合体とその製造方法 | |
JP2020100750A (ja) | 複合樹脂粉末の製造方法、成形体の製造方法。 | |
JP2007119931A (ja) | 合成繊維 | |
He et al. | Growth and surface engineering of vertically-aligned low-wall-number carbon nanotubes | |
JP2007238804A (ja) | 改質された高分子の製造方法 | |
Okada et al. | Dry drawability of few-walled carbon nanotubes grown by alcohol chemical vapor deposition | |
JP2011057730A (ja) | 微細な炭素繊維が開繊、分散したポリマー組成物の製造方法 | |
CN108124443B (zh) | 可调节碳纳米管选择性的碳纳米管制备方法及包含由此制备的碳纳米管的复合材料 | |
Tai et al. | Optimization of processing parameters of the chemical vapor deposition process for synthesizing high-quality single-walled carbon nanotube fluff and roving | |
Shirvanimoghaddam et al. | Surface Functionality through Periodical Patterning on Carbon Nanotubes | |
WO2023127923A1 (ja) | 複合シート及びその製造方法、並びに熱電変換素子 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20201106 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20210802 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20220523 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20220531 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20221122 |