JP2020100589A - 口腔用組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】知覚過敏抑制効果及び泡立ちに優れると共に、長期保存後も不快な味及び刺激が抑制されて良好な使用感を与える、カリウム塩含有の口腔用組成物を提供する。【解決手段】(A)アニオン性界面活性剤、(B)カリウム塩、(C)メントール及び(D)ピンクペッパー、ダバナ及びカシスから選ばれる1種以上の植物の抽出物を含有することを特徴とする口腔用組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、知覚過敏抑制効果及び泡立ちに優れると共に、長期保存後も不快な味及び刺激が抑制されて良好な使用感を与える、カリウム塩含有の口腔用組成物に関する。
知覚過敏抑制効果のある有効成分として神経鈍麻作用を有する硝酸カリウム等のカリウム塩がある。カリウム塩は、カリウムイオンとして存在することで神経鈍麻作用を発揮することが知られているが、口腔用組成物、特に歯磨剤組成物に配合すると、発泡性が低下して泡立ちが悪くなり、カリウム塩による作用効果の低下を招くこともあった。
ところで、歯磨剤組成物等の口腔用組成物には、清掃効果を高めたり、泡立ちを豊かにすることによって良好な使用感を与える目的で、発泡剤として界面活性剤、特に起泡性に優れるアニオン性界面活性剤が多くの製品で用いられており、また、清掃実感にも繋がるスッキリ感を与えるためにメントールが一般的に用いられている。
しかしながら、カリウム塩には苦味、えぐみ(金属味)等や刺激があり、アニオン性界面活性剤にも後味に残る苦味等があるため、カリウム塩とアニオン性界面活性剤とを併用して口腔用組成物に配合すると、不快な味等によって使用感が著しく悪化するという問題があった。
特許文献1(特開2006−96696号公報)では、硝酸カリウム及び水溶性ポリリン酸塩の特定割合での併用系に多価アルコールを比較的多く配合することで味の改善が図られている。特許文献2(特開2017−210454号公報)では、カリウム塩及び/又はアルミニウム塩に塩化ナトリウムとアリルフェノキシアセテート等の特定の香料成分とを組み合わせることで、金属味や刺激が抑制され、かつ使用後にサッパリ感を与えることに成功している。特許文献3(特開2017−141178号公報)では、硝酸カリウム及び/又は乳酸アルミニウムにα−オレフィンスルホン酸塩及びスクラロースを組み合わせて配合することで、知覚過敏抑制効果及び発泡性能に優れ、全般的な味の改善に成功している。しかし、使用感の改善に関しては未だ改善の余地があった。
特開2006−96696号公報 特開2017−210454号公報 特開2017−141178号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、知覚過敏抑制効果及び泡立ちに優れると共に、長期保存後も不快な味及び刺激が抑制されて良好な使用感を与える、カリウム塩含有の口腔用組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、アニオン性界面活性剤及びカリウム塩とメントールとを配合した口腔用組成物に、特定の植物の抽出物を配合すると、知覚過敏抑制効果及び泡立ちに優れると共に、配合成分由来の苦味等の不快な味及び刺激が飛躍的に低減し、長期保存後においても不快な味及び刺激が抑えられ良い使用感を確保できることを知見した。即ち、本発明によれば、(A)アニオン性界面活性剤、(B)カリウム塩、(C)メントール及び(D)ピンクペッパー、ダバナ及びカシスから選ばれる1種以上の植物の抽出物を含有することによって、知覚過敏抑制効果及び泡立ちに優れると共に、長期保存後も不快な味及び刺激が抑制されて良好な使用感を与える口腔用組成物が得られることを知見し、本発明をなすに至った。
更に詳述すると、口腔用組成物に、知覚過敏抑制効果を与える硝酸カリウム等のカリウム塩と、泡立ちを豊かにするアニオン性界面活性剤とを配合し、更にメントールを配合すると、カリウム塩由来のえぐみや渋味は抑えられるものの、上記配合成分由来の味や刺激の相乗効果によって苦味及び刺激が強まり、長期保存すると更に増強されて不快な味及び刺激が発現し、使用感が著しく悪くなった。しかし、本発明では、(A)、(B)、(C)及び(D)成分を組み合わせて配合すると、上記えぐみや渋味を抑えつつ苦味等の不快な味及び刺激を使用中のみならず長期保存後も抑制し、使用感を格段に向上できた。
この場合、ピンクペッパー、ダバナやカシスの精油等の抽出物は、各々香料成分として特徴がある香味を有するものであるが、本発明では、前記特徴がある香味を発現することがなく設計の香味を損なうこともない少ない量で添加しても、意外にも、口腔用組成物において、(D)成分によって味等の使用感が飛躍的に改善し、特異的に格別顕著な作用効果を付与することができた。これは、一般的な口腔用香料の単なる添加ではなし得ない、(D)成分に特異な作用効果であった。
後述の比較例からも明らかなように、(A)、(B)及び(C)成分が配合され、(D)成分が配合されていない場合(比較例4)は、使用中の苦味・刺激のなさ及び長期保存後の苦味・刺激のなさが悪く(×)、使用感が劣っていた。また、(A)及び(B)成分が配合され、(C)成分が配合されていないと、(D)成分が配合されていても長期保存後の苦味・刺激のなさが悪く×であった(比較例3)。これに対して、実施例に示す本発明の(A)、(B)、(C)及び(D)成分が配合された口腔用組成物は、知覚過敏抑制効果及び泡立ちが優れ、かつ使用中のえぐみ・渋味のなさ、使用中の苦味・刺激のなさ及び長期保存後の苦味・刺激のなさが優れていた。
なお、特許文献1は、多価アルコールを比較的多く配合することによる、味の改善であり、特許文献2は塩化ナトリウム及び特定香料の併用系、特許文献3はスクラロースによる、味等の使用感の改善であり、これらは長期保存後の味等に着目しておらず検討もされていない。これに対して、本発明は、(D)成分による、味等の使用感の改善であり、長期保存後においても使用感が優れるものである。
従って、本発明は、下記の口腔用組成物を提供する。
〔1〕
(A)アニオン性界面活性剤、
(B)カリウム塩、
(C)メントール
及び
(D)ピンクペッパー、ダバナ及びカシスから選ばれる1種以上の植物の抽出物
を含有することを特徴とする口腔用組成物。
〔2〕
(A)アニオン性界面活性剤が、α−オレフィンスルホン酸塩、ラウロイルグルタミン酸塩、ラウロイルメチルタウリン塩、ラウリル硫酸塩、ラウロイルサルコシン酸塩及びラウリルスルホ酢酸塩から選ばれる1種以上である〔1〕に記載の口腔用組成物。
〔3〕
(A)アニオン性界面活性剤が、炭素数14〜16のα−オレフィンスルホン酸ナトリウムである〔2〕に記載の口腔用組成物。
〔4〕
(B)カリウム塩が、硝酸カリウム、クエン酸カリウム、塩化カリウム及び硫酸カリウムから選ばれる1種以上である〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の口腔用組成物。
〔5〕
(C)成分及び(D)成分の量比を示す(D)/(C)が、質量比として0.0000001〜0.004である〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の口腔用組成物。
〔6〕
(C)成分を0.01〜2質量%、(D)成分を0.0000001〜0.008質量%含有する〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の口腔用組成物。
〔7〕
(A)成分を0.1〜0.5質量%、(B)成分をカリウムイオンとして0.3〜4質量%含有する〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の口腔用組成物。
〔8〕
歯磨剤、洗口剤、塗布剤又は貼付剤である〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載の口腔用組成物。
本発明によれば、知覚過敏抑制効果に優れると共に、長期保存後も不快な味及び刺激が抑制されて良い使用感を与える、カリウム塩含有の口腔用組成物を提供できる。本発明の口腔用組成物は、長期保存後に、歯茎に炎症等がある有訴者が使用しても不快な味及び刺激を感じることを防止でき、知覚過敏抑制用として好適である。
以下、本発明につき更に詳述する。本発明の口腔用組成物は、(A)アニオン性界面活性剤、(B)カリウム塩、(C)メントール、及び(D)ピンクペッパー、ダバナ及びカシスから選ばれる1種以上の植物の抽出物を含有する。
(A)アニオン性界面活性剤は、泡立ちの付与作用を有する。
アニオン性界面活性剤としては、例えばα−オレフィンスルホン酸塩、ラウロイルグルタミン酸塩等のアシルグルタミン酸塩、ラウロイルメチルタウリン塩等のアシルタウリン塩、ラウリル硫酸塩等のアルキル硫酸塩、N−ラウロイルサルコシン酸塩等のアシルサルコシン酸塩、ラウリルスルホ酢酸塩等のラウリルスルホ酢酸塩が挙げられる。塩は、ナトリウム塩等のアルカリ金属塩である。これらは1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。中でも、泡立ちの点から、α−オレフィンスルホン酸塩、アシルグルタミン酸塩、アシルタウリン塩、特にα−オレフィンスルホン酸塩が好ましく、より好ましくは炭素数14〜16のα−オレフィンスルホン酸塩、特にナトリウム塩(一般名;テトラデセンスルホン酸ナトリウム)である。これらは、口腔用組成物に使用可能な市販品を用いることができ、例えば商品名;KリポランPJ−400CJ(ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製)等を使用し得る。
(A)アニオン性界面活性剤の配合量は、カリウムイオンの溶出性及び泡立ち性の点から、組成物全体の0.1〜0.5%(質量%、以下同様)が好ましく、より好ましくは0.1〜0.3%である。配合量が0.1%以上であると、十分な泡立ちを与えることができ、0.5%以下であると、カリウムイオンの溶出性が特に良好である。特に0.3%以下で配合すると、それ自身の苦味の発現を防止して良い味を十分に維持できる。
(B)カリウム塩は、神経鈍麻作用を持つ知覚過敏抑制剤であり、水溶性のカリウム塩を用いることができる。
カリウム塩は、例えば硝酸カリウム、クエン酸カリウム、塩化カリウム、硫酸カリウム等が挙げられる。これらは1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。中でも、知覚過敏抑制効果の点から、硝酸カリウムが好ましい。
カリウム塩は、市販品を使用することができ、硝酸カリウムとしては、例えば大塚化学(株)製の製品を使用できる。
(B)カリウム塩の配合量は、カリウムイオンとして組成物全体の0.3〜4%が好ましく、より好ましくは1〜3.5%である。上記範囲内であると、知覚過敏抑制効果及び泡立ちが十分に得られると共に不快な味や刺激を十分に抑制できる。
(B)成分として硝酸カリウムを使用する場合、硝酸カリウムの配合量は、組成物全体の1〜10%が好ましく、より好ましくは3〜8%である。配合量が1%以上であると、カリウムイオンの溶出によって神経鈍麻作用が発現して知覚過敏抑制効果が十分に得られる。10%以下であると、それ自身のえぐみ・渋味の発現を防止して良い味を十分に維持できる。
(C)メントールは、苦味・刺激抑制の保存安定性(長期保存後も苦味・刺激を抑制する効果)を発揮する。
メントールは、L−メントールを用いることができるが、L−メントールを含む精油、例えばペパーミント油等を用いることもできる。
(C)メントールは、例えば高砂香料工業(株)製のL−メントール等の市販品を使用できる。
(C)メントールの配合量は、特に限定されないが、苦味等の不快な味及び刺激の抑制の点で、組成物全体の0.01〜2%が好ましく、より好ましくは0.01〜1%であり、特に0.1〜1%が好ましい。0.01%以上であると、苦味・刺激抑制の保存安定性が十分に得られる。2%以下であると、それ自身に由来する苦味や刺激の発現を十分に防止し良い使用感を維持できる。
(D)成分は、ピンクペッパー、ダバナ及びカシスから選ばれる植物の抽出物である。これらは1種単独で用いることができるが、効果発現の点で2種以上を併用してもよい。(D)成分は、使用中の苦味及び刺激を抑制し、かつ長期保存後も苦味等の不快な味及び刺激を抑制する作用を奏する。
(D)成分としては、具体的にピンクペッパー(学名;Schinus molle,ウルシ科サンショウモドキ属,別名;コショウボク、又は学名;Schinus terebinthifolius,ウルシ科サンショウモドキ属,別名アカツユ)の果実、ダバナ(学名;Artemisia pallens、キク科ヨモギ属)の葉、カシス(学名;Ribes nigrum、ユキノシタ科スグリ属)の花芽から得られる精油を用いることができる。
上記精油は、それぞれの植物から公知の方法で抽出することで得ることができる。例えば、市販の水蒸気蒸留による精油や、溶媒等による抽出物、二酸化炭素を用いた超臨界抽出物を用いることができる。抽出溶媒は、水や、エタノール等の低級1価アルコールを使用することができ、抽出条件、後処理は通常の方法を採用できる。
(D)成分は、市販品を使用することもできる。具体的には、ピンクペッパー(ヴェ・マン・フィス香料(株)製)、ダバナ(香栄興業(株)製)、カシス((株)永廣堂本店製)等の市販品を使用できる。
(D)成分の配合量は、特に限定されないが、苦味や刺激の抑制等の効果発現の点から、精油純分として組成物全体の0.0000001〜0.008%が好ましく、0.000001〜0.004%がより好ましい。0.0000001%以上であると、苦味や刺激を十分に抑制できる。0.008%以下であると、それ自体の味による、(A)成分や(B)成分の苦味の強調を十分に防止して使用感を維持できる。
本発明において、(C)成分と(D)成分との量比を示す(D)/(C)は、質量比として0.0000001〜0.004が好ましく、より好ましくは0.000001〜0.003、特に好ましくは0.000005〜0.002である。0.0000001以上であると、長期保存後の苦味や刺激の抑制効果が十分に得られる。0.004以下であると、(B)及び(D)成分の併用系に由来するえぐみ、渋味等が製剤を使用中も十分に抑制され、使用感が良好である。
本発明の口腔用組成物は、歯磨剤、洗口剤、塗布剤、貼付剤等として使用することができるが、特に歯磨剤又は洗口剤、とりわけ歯磨剤が好ましい。形状は、液体、液状、ペースト状などの形態が可能であり、例えば歯磨剤では、練歯磨剤、液状歯磨剤、潤製歯磨剤等として、特に練歯磨剤として調製できる。この場合、上記成分に加えて、用途や剤型等に応じたその他の任意成分を本発明の効果を妨げない範囲で適宜配合できる。具体的に練歯磨剤では、研磨剤、(A)成分以外の界面活性剤、粘稠剤、粘結剤、更に必要により甘味剤、防腐剤、色素、(C)及び(D)成分以外の香料、(A)成分以外の有効成分等を配合し得る。
研磨剤としては、結晶性シリカ、非晶性シリカ、シリカゲル、アルミノシリケート等のシリカ系研磨剤、ゼオライト、リン酸水素カルシウム無水和物、リン酸水素カルシウム2水和物、ピロリン酸カルシウム、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、アルミナ、炭酸マグネシウム、第3リン酸マグネシウム、ケイ酸ジルコニウム、第3リン酸カルシウム、ハイドロキシアパタイト、第4リン酸カルシウム、合成樹脂系研磨剤等が挙げられる。
研磨剤の配合量は、通常、組成物全体の5〜70%、特に10〜50%である。
界面活性剤としては、(A)アニオン性界面活性剤に加えて、ノニオン性界面活性剤や両性界面活性剤を配合できる。
ノニオン性界面活性剤は、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等のポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ラウリン酸モノ又はジエタノールアミド、ソルビタン脂肪酸エステルが挙げられる。これらの中でも、特にポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(とりわけ酸化エチレンの平均付加モル数が10〜30のもの)やポリオキシエチレンアルキルエーテル(とりわけ酸化エチレンの平均付加モル数が3〜5であり、アルキル基の炭素数16〜18のもの)が、可溶化の点から好適である。
両性界面活性剤は、N−ラウリルジアミノエチルグリシン、N−ミリスチルジアミノエチルグリシン等のN−アルキルジアミノエチルグリシン、N−アルキルN−カルボキシメチルアンモニウムベタイン、2−アルキル−1−ヒドロキシエチルイミダゾリンベタインナトリウムが挙げられる。
これら任意の界面活性剤の配合量は、組成物全体の0.1〜5%、特に0.1〜4%が好ましい。
粘稠剤は、ソルビット、キシリット、エリスリトール等の糖アルコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、グリセリン、ポリエチレングリコール等の多価アルコールが挙げられる。粘稠剤の配合量は、通常、組成物全体の0〜70%、特に3〜50%である。
粘結剤は、有機又は無機粘結剤を配合できる。具体的に有機粘結剤は、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カチオン基としてジメチルジアリルアンモニウムをセルロース誘導体に付加したヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリルアンモニウムクロリド等のセルロース誘導体、アルギン酸誘導体、キサンタンガム等のガム類、カラギーナン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウムが挙げられ、特にヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリルアンモニウムクロリドが、本発明の効果発現の点で、好ましい。無機粘結剤は、ゲル化性シリカ、ゲル化性アルミニウムシリカ等が挙げられる。
粘結剤の配合量は、通常、組成物全体の0.1〜10%、特に0.2〜8%である。有機粘結剤の配合量は、組成物全体の0.05〜5%、特に0.1〜3%がよく、無機粘結剤の配合量は、組成物全体の0.05〜8%、特に0.1〜7%がよい。
甘味剤は、サッカリンナトリウム等が挙げられる。
防腐剤は、安息香酸ナトリウム等の安息香酸塩、メチルパラベン、エチルパラベン、ブチルパラベン等のパラオキシ安息香酸エステルが挙げられる。
色素は、食用色素であるブリリアントブルー、タートラジンや、顔料の酸化チタン等が挙げられる。
香料は、例えば、アニス油、ユーカリ油、ウィンターグリーン油、カシア油、クローブ油、タイム油、セージ油、カルダモン油、コリアンダー油、オレンジ油、レモン油、マンダリン油、ライム油、グレープフルーツ油、柚子油、ラベンダー油、ローズマリー油、ローレル油、シソ油、カモミル油、スペアミント油、キャラウェイ油、マジョラム油、セロリ油、ベイ油、オリガナム油、パインニードル油、ネロリ油、ローズ油、ジャスミン油、パチュリ油、パラクレス油、オリスコンクリート、ローズアブソリュート、オレンジフラワーアブソリュート、バニラアブソリュート、オスマンサスアブソリュート、パチュリアブソリュート等の天然香料及び、これら天然香料の加工処理(前溜部カット、後溜部カット、分留、液液抽出、エッセンス化、粉末香料化等)した香料、及び、リモネン、ピネン、ブタノール、イソアミルアルコール、ヘキセノール、リナロール、アネトール、チモール、オイゲノール、カルボン、メントン、プレゴン、フェンコン、シネオール、ヘキサナール、オクタナール、アニスアルデヒド、シンナミックアルデヒド、エチルアセテート、エチルブチレート、アリルシクロヘキサンプロピオネート、リナリルアセテート、メンチルアセテート、カルビールアセテート、フェノキシエチルイソブチレート、メチルエピジャスモネート、サリチル酸メチル、サリチル酸エチル、メチルアンスラニレート、エチルメチルフェニルグリシデート、エチルラクテート、バニリン、マルトール、炭素数4〜12のガンマ及びデルタラクトン、アンブレットリド、ジメチルサルファイド、トリメチルピラジン、エチルチオアセテート、バニリルブチルエーテル、ピペリン、カプサイシン、ジンゲロール、スピラントール等の単品香料、更に、ストロベリーフレーバー、アップルフレーバー、バナナフレーバー、パイナップルフレーバー、グレープフレーバー、マンゴーフレーバー、ウメフレーバー、オレンジフレーバー、レモンフレーバー、ユズフレーバー、グレープフルーツフレーバー、バターフレーバー、ミルクフレーバー、ホワイトフローラルフレーバー、ガーデニアフレーバー、キンモクセイフレーバー、ローズフレーバー等の調合香料等、口腔用組成物に用いられる公知の香料素材を組み合わせて使用することができる。これらの香料素材の配合量は特に限定されないが、組成物全体の0.000001〜1%が好ましい。また、上記香料素材を使用した賦香用香料の配合量は、組成物全体の0.1〜2.0%がよい。
有効成分(薬用成分)は、例えば、クロロヘキシジン、トリクロサン、イソプロピルメチルフェノール、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウム、グルコン酸亜鉛、クエン酸亜鉛等の殺菌又は抗菌剤、エタンヒドロキシジホスフォネート等の歯石予防剤、トラネキサム酸、グリチルリチン酸及びその塩類、アラントインクロルヒドロキシアルミニウム等の抗炎症剤、デキストラナーゼ、ムタナーゼ、塩化リゾチーム等の酵素剤、アスコルビン酸、酢酸トコフェロール等のビタミン類、塩化ナトリウム等の収斂剤、乳酸アルミニウム、塩化ストロンチウム等の(B)成分以外の知覚過敏抑制剤、フッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化第一錫等のフッ素含有化合物を、薬剤学的に許容できる範囲で使用できる。
以下、実施例及び比較例、処方例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記の例において%は特に断らない限りいずれも質量%を示す。
[実施例、比較例]
表1〜4に示す組成の口腔用組成物(練歯磨剤)を常法によって調製し、これらを試験組成物として用いて下記方法で評価した。結果を表に併記した。
なお、表中の(D)成分量を示す数値は、精油としての純分量である。
(1)知覚過敏抑制効果の評価方法
冷水を口に含むと歯がしみる知覚過敏有訴者10人のパネラーを被験者として用いた官能試験により評価した。
試験組成物を指先に1cm取り、しみる歯に直接刷り込んだ後、普段と同じ方法で3分間歯磨きし、1時間経過後に冷水を口に含んだ際の歯のしみ具合を下記に示す評価基準1によって判定した。10人の平均点を算出し、下記に示す評価基準2によって知覚過敏抑制効果を評価した。
<評価基準1>
5点:冷水を口に含んでも、まったく歯がしみない(違和感もない)
4点:冷水を口に含んでも、歯がしみない
3点:冷水を口に含んでも、ほとんど歯がしみず、問題のないレベル
2点:冷水を口に含むと、歯がしみる
1点:冷水を口に含むと、著しく歯がしみる
<評価基準2>
◎:4.0点以上5.0点以下
○:3.0点以上4.0点未満
△:2.0点以上3.0点未満
×:2.0点未満
(2)口腔内での泡立ちの評価方法
専門家パネラー10人を被験者として用いた官能試験により評価した。
試験組成物を歯ブラシ上に1cm押出し、普段と同じ方法で3分間歯磨きし、下記に示す評価基準1によって口腔内での泡立ち(歯磨き時の起泡速度及び発泡量)について判定した。10人の平均点を算出し、下記に示す評価基準2によって口腔内での泡立ちを評価した。
<評価基準1>
4点:起泡速度がとても早く、発泡量も十分多い
3点:起泡速度は早いが、発泡量がやや少ない
2点:起泡速度が遅い
1点:泡立ちが殆どない
<評価基準2>
◎:3.5点以上4.0点以下
○:3.0点以上3.5点未満
△:2.0点以上3.0点未満
×:2.0点未満
(3)使用感(使用中のえぐみ・渋味のなさ、使用中の苦味・刺激のなさ)の評価方法
10人のモニタの被験者が、試験組成物を歯ブラシにのせ、口腔内を通常の方法で洗浄した際の使用感としてえぐみ・渋味のなさ、苦味・刺激のなさをそれぞれ下記に示す評価基準1によって判定した。10人の平均点をそれぞれ算出し、下記に示す評価基準2によって使用中のえぐみ・渋味のなさ、使用中の苦味・刺激のなさを評価した。
使用中のえぐみ・渋味のなさ
<評価基準1>
4点:口腔内でえぐみ・渋味を感じない
3点:口腔内でややえぐみ・渋味を感じるが問題ないレベル
2点:口腔内でえぐみ・渋味を感じる
1点:口腔内で非常にえぐみ・渋味を感じる
<評価基準2>
◎:3.5点以上4.0点以下
○:3.0点以上3.5点未満
△:2.0点以上3.0点未満
×:2.0点未満
使用中の苦味・刺激のなさ
<評価基準1>
4点:口腔内で苦味・刺激を感じない
3点:口腔内でやや苦味・刺激を感じるが問題ないレベル
2点:口腔内で苦味・刺激を感じる
1点:口腔内で非常に苦味・刺激を感じる
<評価基準2>
◎:3.5点以上4.0点以下
○:3.0点以上3.5点未満
△:2.0点以上3.0点未満
×:2.0点未満
(4)長期保存後の使用感(長期保存後の苦味・刺激のなさ)の評価方法
試験組成物をラミネートチューブに充填し、それぞれ5本ずつを50℃で3ヶ月間保存した。10人のモニタの被験者が、上記保存後に常温に戻した試験組成物を歯ブラシにのせ、口腔内を洗浄した際の使用感として苦味等の不快な味及び刺激のなさを下記に示す評価基準1によって判定した。10人の平均点をそれぞれ算出し、下記に示す評価基準2によって長期保存後の苦味・刺激のなさを評価した。
<評価基準1>
4点:口腔内で苦味・刺激を感じない
3点:口腔内でやや苦味・刺激を感じるが問題ないレベル
2点:口腔内で苦味・刺激を感じる
1点:口腔内で非常に苦味・刺激を感じる
<評価基準2>
◎:3.5点以上4.0点以下
○:3.0点以上3.5点未満
△:2.0点以上3.0点未満
×:2.0点未満
使用原料の詳細を下記に示す。
(A)テトラデセンスルホン酸ナトリウム
ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製、商品名;KリポランPJ−400C

(A)ラウロイルメチルタウリンナトリウム
日光ケミカルズ(株)製、商品名;LMT−P
(A)ラウロイルグルタミン酸ナトリウム
旭化成ケミカルズ(株)製、商品名;ALMS−P1
(B)硝酸カリウム
大塚化学(株)製
(C)L−メントール
高砂香料工業(株)製
(D)ピンクペッパー;
ヴェ・マン・フィス香料(株)製、ピンクペッパー果実から超臨界抽出により得られた精油
(D)ダバナ;
香栄興業(株)製、ダバナの葉から水蒸気蒸留により得られた精油
(D)カシス;
(株)永廣堂本店製、カシスの花芽から溶媒抽出により得られた精油
Figure 2020100589
Figure 2020100589
Figure 2020100589
Figure 2020100589
なお、上記各例で使用した「香料」の組成を下記に示す。
Figure 2020100589

Claims (8)

  1. (A)アニオン性界面活性剤、
    (B)カリウム塩、
    (C)メントール
    及び
    (D)ピンクペッパー、ダバナ及びカシスから選ばれる1種以上の植物の抽出物
    を含有することを特徴とする口腔用組成物。
  2. (A)アニオン性界面活性剤が、α−オレフィンスルホン酸塩、ラウロイルグルタミン酸塩、ラウロイルメチルタウリン塩、ラウリル硫酸塩、ラウロイルサルコシン酸塩及びラウリルスルホ酢酸塩から選ばれる1種以上である請求項1記載の口腔用組成物。
  3. (A)アニオン性界面活性剤が、炭素数14〜16のα−オレフィンスルホン酸ナトリウムである請求項2記載の口腔用組成物。
  4. (B)カリウム塩が、硝酸カリウム、クエン酸カリウム、塩化カリウム及び硫酸カリウムから選ばれる1種以上である請求項1〜3のいずれか1項記載の口腔用組成物。
  5. (C)成分及び(D)成分の量比を示す(D)/(C)が、質量比として0.0000001〜0.004である請求項1〜4のいずれか1項記載の口腔用組成物。
  6. (C)成分を0.01〜2質量%、(D)成分を0.0000001〜0.008質量%含有する請求項1〜5のいずれか1項記載の口腔用組成物。
  7. (A)成分を0.1〜0.5質量%、(B)成分をカリウムイオンとして0.3〜4質量%含有する請求項1〜6のいずれか1項記載の口腔用組成物。
  8. 歯磨剤、洗口剤、塗布剤又は貼付剤である請求項1〜7のいずれか1項記載の口腔用組成物。
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