(第1の実施形態)
以下、パチンコ遊技機に具体化した第1の実施形態を図1〜図17にしたがって説明する。この明細書における上、下、左、右、前(表)、及び後(裏)は、遊技者から見たときの各方向を示すものとする。
図1には、遊技機としてのパチンコ遊技機10と、遊技場の島設備においてパチンコ遊技機10に併設されるカードユニットCUと、を示している。
カードユニットCUは、記憶媒体としてのプリペイドカードを投入するための投入返却口CUaが設けられている。また、カードユニットCUでは、プリペイドカードを返却する場合、投入返却口CUaからプリペイドカードが返却される。プリペイドカードには、例えば、遊技媒体の一例である遊技球の貸し出しに使用するカード残額や、遊技者が所持する遊技球数が記憶される。
パチンコ遊技機10には、遊技盤YBが備えられている。遊技盤YBの前面には枠部材(前枠)Y1が配置されている。遊技盤YBの盤面には、正面視ほぼ円形状の遊技領域YBaが画成されている。遊技領域YBaには、パチンコ遊技機10の前面に配設された発射ハンドルHDを遊技者が操作することによって打ち出された遊技球が流下案内されるようになっている。また、遊技領域YBaのほぼ中央には、画像表示部GHを有する演出表示装置11が設けられている。演出表示装置11の画像表示部GHは、例えば液晶ディスプレイ型の表示部である。演出表示装置11では、演出図柄(飾り図柄)を用いた図柄変動ゲームなど、画像を用いた各種の表示演出が表示される。また、パチンコ遊技機10には、発光演出を行う装飾ランプLaが設けられている。装飾ランプLaは、パチンコ遊技機10を構成する枠(例えば前枠)や遊技盤YBに配置されている。また、パチンコ遊技機10には、効果音や楽曲などの各種の音を出力し、音声演出を行うスピーカ(音出力部)Spが設けられている。
また、パチンコ遊技機10は、枠部材(前枠)Y1の前面側に、遊技球を貯留する球皿として、上皿Z1及び下皿Z2を備えている。上皿Z1及び下皿Z2は、パチンコ遊技機10から払出される遊技球を貯留する貯留皿である。上皿Z1に貯留された遊技球は、発射ハンドルHDの操作によって遊技領域YBaへ発射される。上皿Z1から溢れ出た遊技球は、図示しない案内通路を通じて下皿Z2に案内される。下皿Z2に貯留される遊技球は、球抜きスイッチTSを操作することにより、機外部に排出される。一般的に下皿Z2に貯留された遊技球は、球抜きスイッチTSを操作することにより、遊技場が用意するドル箱や、カードユニットCUが有する計数機などに排出される。
また、パチンコ遊技機10は、枠部材(前枠)Y1の前面側に、遊技者が操作可能な球貸スイッチRSを備えている。この実施形態では、例えば、プリペイドカードが投入返却口CUaから投入され、遊技球の貸し出しが可能な状態において球貸スイッチRSが操作されると、遊技球の貸し出しが行われ、遊技球が払出される。また、パチンコ遊技機10は、枠部材(前枠)Y1の前面側に、遊技者が操作可能な返却スイッチESを備えている。この実施形態では、例えば、プリペイドカードにカード残額、又は獲得球数が記憶されており、プリペイドカードの返却が可能な状態において返却スイッチESが操作されると、プリペイドカードの返却が行われ、投入返却口CUaからプリペイドカードが排出される。
図2に示すように、遊技盤YBの遊技領域YBaには、遊技球が入球可能な複数の入賞口(入球口)が配設されている。入賞口には、第1始動口12と、第2始動口13と、大入賞口14と、を含む。
第1始動口12は、遊技球の入球によって図柄変動ゲームの始動条件が成立し得る入賞口である。また、第1始動口12は、遊技球の入球によって賞球の払出条件が成立する入球口である。この実施形態において第1始動口12は、演出表示装置11の下方に位置しており、常時、遊技球を入球させることができるように開口されている。第1始動口12には入球した遊技球を遊技盤YBの裏側に導く図示しない球通路が連設されており、その球通路には第1始動口12に入球した遊技球を検知する手段(図3に示す始動センサ(スイッチ)SE1)が配設されている。
第2始動口13は、遊技球の入球によって図柄変動ゲームの始動条件が成立し得る入賞口である。また、第2始動口13は、遊技球の入球によって賞球の払出条件が成立する入球口である。この実施形態において第2始動口13は、第1始動口12の右方に位置している。第2始動口13は、所定条件(普通図柄の当選)が成立していないときには遊技球を入球させることができない、若しくは入球し難いように閉鎖されている。そして、第2始動口13は、所定条件(普通図柄の当選)の成立により、遊技球を入球させることができる、若しくは入球し易いように開放される。第2始動口13は、アクチュエータ(ソレノイドやモータなど)から動力を受けて開放する。この実施形態において第2始動口13を開放させるアクチュエータは、図3に示すアクチュエータAC1である。また、第2始動口13には入球した遊技球を遊技盤YBの裏側に導く図示しない球通路が連設されており、その球通路には第2始動口13に入球した遊技球を検知する手段(図3に示す始動センサ(スイッチ)SE2)が配設されている。
大入賞口14は、遊技球の入球によって賞球の払出条件が成立する入賞口である。この実施形態において大入賞口14は、演出表示装置11の右下方に位置している。大入賞口14は、所定条件(特別図柄の当選)が成立していないときには遊技球を入球させることができないように閉鎖されている。そして、大入賞口14は、所定条件(特別図柄の当選)の成立により、遊技球を入球させることができる、若しくは入球し易いように開放される。大入賞口14は、アクチュエータ(ソレノイドやモータなど)から動力を受けて開放する。この実施形態において大入賞口14を開放させるアクチュエータは、図3に示すアクチュエータAC2である。また、大入賞口14には入球した遊技球を遊技盤YBの裏側に導く図示しない球通路が連設されており、その球通路には大入賞口14に入球した遊技球を検知する手段(図3に示すカウントセンサ(スイッチ)CS)が配設されている。
また、図2に示すように遊技領域YBaには、作動ゲート18が配設されている。この実施形態において作動ゲート18は、遊技領域YBaの右方の領域であって、第2始動口13や大入賞口14の上方に位置している。作動ゲート18には、常時、遊技球を入球させることができるように開放されたゲート口18aが開口されている。ゲート口18aには、入球し、通過する遊技球を検知する手段(図3に示すゲートセンサ(スイッチ)GS)が配設されている。作動ゲート18のゲート口18aは、遊技球の入球によって普通図柄を用いた普通図柄変動ゲームの始動条件が成立する入球口である。第2始動口13は、作動ゲート18へ遊技球が入球することによって行われる普通図柄の当り抽選に当選し、普通図柄の当り図柄が普通図柄変動ゲームで導出された後、閉鎖状態から開放状態へ動作する。
この実施形態において、遊技者は、発射ハンドルHDの発射強度の強弱を調整することで、左方の領域及び右方の領域に遊技球を打ち分け、第1始動口12、第2始動口13、大入賞口14又は作動ゲート18へ遊技球を入球させることが可能となる。具体的には、発射強度を強めに調整して遊技球を発射させた場合(所謂、右打ち)、遊技球は、右方の領域に流下案内され易く、第2始動口13、大入賞口14又は作動ゲート18へ入球する可能性がある。なお、右打ちは、遊技球を右方の領域へ到達させるために勢いよく発射させる必要があることから、発射強度を最大強度若しくは最大強度よりも若干弱い強度で調整して行う。
一方、発射強度を弱めに調整して遊技球を発射させた場合(所謂、左打ち)、遊技球は、左方の領域に流下案内され易く、第1始動口12へ入球する可能性がある。また、左打ちは、右打ちのときほど遊技球を勢いよく発射させる必要がないので、発射させた遊技球が右方の領域へ到達しない程度の強度に調整して行う。この実施形態では、右打ちを行った場合、第1始動口12に遊技球が入球し得ないよう、遊技釘などの遊技部品によって遊技球の流路が形成されている。なお、遊技部品は、右打ちを行ったときには第1始動口12への入球を規制するように配置されていてもよいし、左打ちを行ったときに比べて第1始動口12へ入球し難い(入球する確率を極めて低くする)ように配置されていてもよい。
この実施形態において「左方の領域」とは、遊技盤YBを正面視したときに遊技領域YBaを左右に二等分する中心線Cよりも左側に位置する領域である。また、この実施形態において「右方の領域」とは、遊技盤YBを正面視したときに前記中心線Cよりも右側に位置する領域である。パチンコ遊技機10において発射ハンドルHDの操作によって発射された遊技球は、遊技盤YBを正面視したときの左側に位置する打出通路19で案内され、その打出通路19の最下流に位置する逆戻り防止弁20を通過して遊技領域YBaに到達される。このため、「左方の領域」とは打出通路19寄りの領域でもあり、その逆に「右方の領域」とは打出通路19から離れた領域でもある。そして、左方の領域を流下案内される遊技球は、遊技領域YBaに位置する演出表示装置11の左側をとおり、遊技領域YBaの最下方に位置するアウト口21へ向かう。また、右方の領域を流下案内される遊技球は、遊技領域YBaに位置する演出表示装置11の右側をとおり、前記アウト口21へ向かう。
また、遊技盤YBには、図3に示す、特別図柄表示装置23a,23b、保留表示装置24a,24b、及び普通図柄表示装置25が配設されている。これらの表示装置は、パチンコ遊技機10を正面視した場合に遊技者が視認可能な遊技盤YBの部位に位置している。例えば、これらの表示装置は、遊技盤YBの遊技領域に配設されている飾り部材や、遊技盤YBのコーナー飾り部材などに配設されている。
特別図柄表示装置23a,23bは、特別図柄を用いた図柄変動ゲームを行い、当該図柄変動ゲームにおいて大当り抽選の抽選結果に応じた特別図柄が導出される。特別図柄表示装置23aは第1特別図柄の図柄変動ゲームを行う表示装置であり、特別図柄表示装置23bは第2特別図柄の図柄変動ゲームを行う表示装置である。第1始動口12に遊技球が入球し、検知された場合には、第1特別図柄の図柄変動ゲームの始動条件が成立する。一方、第2始動口13に遊技球が入球し、検知された場合には、第2特別図柄の図柄変動ゲームの始動条件が成立する。第1特別図柄と第2特別図柄では、始動条件の成立を契機に大当り抽選が行われるが、その大当り抽選に当選する確率は同一確率である。なお、第1特別図柄の図柄変動ゲームと第2特別図柄の図柄変動ゲームは同時に実行されず、第2特別図柄の図柄変動ゲームが第1特別図柄の図柄変動ゲームに優先して実行される。
始動条件が成立した場合には、大当り抽選の抽選結果を導出するために特別図柄表示装置23a又は特別図柄表示装置23bで特別図柄の図柄変動ゲームが行われるとともに、当該図柄変動ゲームで導出される特別図柄に応じた結果を導出する図柄変動ゲームが演出表示装置11においても演出図柄を用いて行われる。
特別図柄表示装置23a,23bは、発光体を備えた表示装置である。特別図柄の図柄変動ゲームでは、表示装置を構成する発光体を任意に組み合わせたものが特別図柄として導出される。特別図柄には、大当り抽選に当選した場合に導出される大当り図柄と大当り抽選に当選しなかった場合に導出されるはずれ図柄とを含む。この実施形態では、大当り抽選に当選し、特別図柄の図柄変動ゲームにおいて大当り図柄が導出された後、後述する大当り遊技が生起される。以下の説明では、大当り図柄が導出される特別図柄の図柄変動ゲームを大当りの特別図柄変動ゲームと示し、はずれ図柄が導出される特別図柄の図柄変動ゲームをはずれの特別図柄変動ゲームと示す場合がある。
保留表示装置24aは実行が保留されている第1特別図柄の図柄変動ゲームの数(始動保留数)を表示する表示装置であり、保留表示装置24bは実行が保留されている第2特別図柄の図柄変動ゲームの数(始動保留数)を表示する表示装置である。普通図柄表示装置25は普通図柄を用いた普通図柄変動ゲームを行い、当該普通図柄変動ゲームにおいて普通図柄の当り抽選の抽選結果に応じた普通図柄が導出される。
また、パチンコ遊技機10は、遊技に使用された有効球を機外(遊技機設置設備)に案内する図示しない案内通路を備えており、その案内通路には案内通路を通過する遊技球を検知する手段(図3に示すアウト球センサ(スイッチ)HS)が配設されている。
この明細書において有効球は、パチンコ遊技機10での遊技に使用された遊技球のことであり、より詳しくは発射ハンドルHDの操作によって打ち出され、遊技盤YBの遊技領域YBaへ到達した遊技球である。パチンコ遊技機10では、発射ハンドルHDを連続して操作した場合、所定の間隔(1分間当り100球の打ち出し間隔)で遊技球を打ち出し、その打ち出した遊技球のうち、打出通路19で案内されて逆戻り防止弁20を通過した遊技球が有効球に相当する。その一方で、打ち出した遊技球のうち、逆戻り防止弁20を通過せずに打出通路19を戻った又は逆流した遊技球(所謂、戻り球)は打出通路19の途中に連通する図示しない排出通路を通じて下皿Z2へ排出され、遊技者に返却されることから、遊技に使用されなかった遊技球(無効球)であり、有効球とはならない。なお、この実施形態のパチンコ遊技機10は、パチンコ遊技機10で発生した全ての有効球を単一のアウト球センサHSで検知する。
なお、遊技領域YBaに到達した有効球としての遊技球は、遊技盤YBの何れかの入賞口へ入球する場合もあれば、何れの入賞口へも入球せずにアウト口21へ入球する場合もある。そして、何れかの入賞口へ入球した有効球は、入球した入賞口に連設されている球通路から案内通路へ導かれるとともに当該案内通路を通じて機外へと案内され、機外へ排出される。また、アウト口21へ入球した遊技球は、アウト口21に連設されている球通路から案内通路へ導かれるとともに当該案内通路を通じて機外へと案内され、機外へ排出される。
また、パチンコ遊技機10は、下皿Z2が満杯状態であることを検知する満杯センサMSを備えている。満杯センサMSは、上皿Z1から溢れ出た遊技球を下皿Z2へと案内する図示しない案内通路に配設されている。この実施形態では、満杯センサMSにより下皿Z2が満杯状態であることが検知されると、満杯エラーの発生条件が成立する。
また、パチンコ遊技機10は、磁気を検知する磁気センサJSを備えている。例えば、磁気センサJSは、遊技盤YBの裏側であって、第1始動口12、第2始動口13及び大入賞口14の近傍に配置される。この実施形態では、磁気センサJSにより磁気が検知されると、磁気エラーの発生条件が成立する。
また、パチンコ遊技機10には、図3に示す、主制御基板30、副制御基板40、及び外部端子板50を含む各種基板が搭載されている。
主制御基板30は、制御動作を所定の手順で実行することができる主制御用CPU30aと、主制御用CPU30aの制御プログラムなどを格納する主制御用ROM30bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる主制御用RAM30cと、ハードウェア乱数を生成する乱数生成回路30dと、を有する。
また、主制御基板30は、バックアップ機能によりバックアップされている各種情報の初期化を指示する操作を可能に構成された操作手段であるRAMクリアスイッチ31を有する。バックアップ機能は、外部電源からの電力供給が停止した場合でも遊技制御に関する各種情報を内部的に保持(バックアップ)しておき、電力供給が開始されたときに、保持している各種情報に基づいて遊技制御を復帰する機能である。この実施形態では、主制御用RAM30cに記憶される各種情報がバックアップ機能によりバックアップされる。RAMクリアスイッチ31は、押し込み操作をしたときにはオン状態となる一方、押し込み操作をしていないときにはオフ状態となるように構成されている。主制御用CPU30aは、RAMクリアスイッチ31がオン状態に操作(押込操作)されたときに送信する操作信号を受信可能である。RAMクリアスイッチ31の操作は、例えば遊技場の従業員や管理者などによる人的操作である。この実施形態では、RAMクリアスイッチ31が初期化操作手段に対応する。
また、主制御基板30は、設定スイッチ32、及び表示器33を有する。設定スイッチ32、及び表示器33は、後述する営業形態の設定に際して用いられる。設定スイッチ32は、押し込み操作をしたときにはオン状態となる一方、押し込み操作をしていないときにはオフ状態となるように構成されている。主制御用CPU30aは、設定スイッチ32がオン状態に操作(押込操作)されたときに送信する操作信号を受信可能である。設定スイッチ32の操作は、例えば遊技場の従業員や管理者などによる人的操作である。この実施形態では、設定スイッチ32が所定の操作が可能な操作手段に対応する。表示器33は、7つの発光ダイオード(LED)を全体として[8(数値)]の字に配置して7つのセグメント(部分)を構成した所謂、7セグメントLEDである。
主制御用CPU30aは、始動センサSE1,SE2、カウントセンサCS、ゲートセンサGS、アウト球センサHS、満杯センサMS、及び磁気センサJSの検知信号を受信するようになっている。また、主制御用CPU30aは、各種表示装置(特別図柄表示装置23a,23b、保留表示装置24a,24b、普通図柄表示装置25など)の表示内容を制御するとともに、各アクチュエータAC1,AC2の動作を制御する。
主制御用ROM30bに格納されている情報には、遊技に関する処理を実行するためのメイン制御プログラム、特別図柄の変動パターン(メイン変動パターン)を特定する情報や、各種の判定値などがある。メイン変動パターンは、特別図柄が変動を開始してから特別図柄が確定停止表示される迄の間の変動時間(演出時間)を特定可能である。メイン変動パターンは、大当り用のメイン変動パターンと、はずれ用のメイン変動パターンとに分類可能である。大当り用のメイン変動パターンに基づく大当り変動は、大当り抽選に当選した場合に行われる演出であって、特別図柄の図柄変動ゲームにおいては最終的に大当り図柄が導出される。はずれ用のメイン変動パターンに基づくはずれ変動は、大当り抽選に当選しなかった場合に行われる演出であって、特別図柄の図柄変動ゲームにおいては最終的にはずれ図柄が導出される。なお、はずれ変動には、演出図柄の図柄変動ゲームにおいてリーチ演出が行われてはずれとなる変動と、演出図柄の図柄変動ゲームにおいてリーチ演出が行われずにはずれとなる変動と、がある。以下、リーチ演出が行われてはずれとなる変動をはずれリーチ変動と示す場合がある。また、各種の判定値には、大当り抽選に用いる大当り判定値、普通図柄の当り抽選に用いる普通当り判定値などを含む。また、主制御用RAM30cには、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグ、始動保留数など)が記憶される。
主制御用CPU30aは、各種のソフトウェア乱数の値を所定の制御周期(割込み周期)毎に更新し、主制御用RAM30cに記憶させる乱数更新処理(ソフトウェア乱数生成処理)を実行する。ソフトウェア乱数には、特別図柄の大当り図柄を決定するときに用いる大当り図柄乱数、変動パターンを振り分けるときに用いる変動パターン振分乱数などを含む。乱数生成回路30dは、マイクロプロセッサに搭載された図示しないクロック回路から供給される内部システムクロック(例えば10MHz)の1周期毎に値を1更新することにより、ハードウェア乱数を生成する。ハードウェア乱数は、特別図柄の大当り抽選に用いる大当り乱数、普通図柄の当り抽選に用いる普通当り乱数などがある。
図3に示すように、副制御基板40は、主制御基板30から一方向で制御情報(制御信号)が送信されるように主制御基板30と電気的に接続されている。副制御基板40は、制御動作を所定の手順で実行することができる副制御用CPU40aと、副制御用CPU40aの制御プログラムを格納する副制御用ROM40bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる副制御用RAM40cと、を有する。
副制御基板40の副制御用CPU40aは、主制御基板30から送信される制御情報(制御コマンド)をもとに当該制御情報に応じた制御を行う。例えば、主制御用CPU30aは、特別図柄の図柄変動ゲームを開始させる場合、特別図柄表示装置23a,23bの表示内容の制御に加えて、変動の開始(ゲームの開始)を指示する制御情報を副制御用CPU40aに送信する。当該制御情報を受信した副制御用CPU40aは、演出表示装置11において演出図柄の図柄変動ゲームを行わせるように表示内容を制御する。また、副制御用CPU40aは、パチンコ遊技機10の枠や遊技盤YBに設けられた各種の装飾ランプLaの点灯/非点灯の制御や、スピーカSpの音声出力の制御を行う。これらの装飾ランプLaやスピーカSpによる演出は、演出図柄の図柄変動ゲームに合わせて行われたり、待機状態時などに行われたりする。この実施形態では、スピーカSp、及び演出表示装置11が所定情報の報知を実行可能な報知手段としての報知装置に相当する。なお、報知装置は、スピーカSp、装飾ランプLa、及び演出表示装置11のうち任意に選択された1又は複数によって構成されるとよい。また演出装置は、可動演出を実行する演出可動体、又は振動演出を実行する演出振動体であってもよく、可動演出を実行する演出可動体、及び振動演出を実行する演出振動体の一方又は両方を含んでいてもよい。
図3に示すように、外部端子板50は、主制御基板30から一方向で制御情報(制御信号)が送信されるように主制御基板30と電気的に接続されている。外部端子板は、主制御用CPU30aが指示する外部信号を機外部へ出力する出力端子を所定の数、備えている。この実施形態において、外部端子板50は、出力端子50aを備えている。外部端子板50の出力端子50aが外部装置の入力端子と配線接続されることにより、外部信号が機外部へ出力される。例えば、外部装置には、ホールコンピュータHC、及びカードユニットCUがある。この実施形態で出力される外部信号については後述する。
次に、この実施形態のパチンコ遊技機10の遊技状態について説明する。
この実施形態のパチンコ遊技機10は、確率変動機能を備えている。確率変動機能は、大当り遊技の終了後に大当り抽選の当選確率を低確率(通常確率)から高確率に変動させる確率変動状態(以下、「確変状態」と示す)を付与することができる機能である。確変状態は、大当り抽選の当選確率が低確率である非確率変動状態(以下、「非確変状態」と示す)に比して、大当り抽選に当選し易く、遊技者にとって有利な遊技状態である。確変状態は、例えば、次回、大当り抽選に当選するまで付与される。
また、この実施形態のパチンコ遊技機10は、入球率向上機能を備えている。入球率向上機能は、所定の入球口としての第2始動口13への単位時間あたりの遊技球の入球率が向上される入球率向上状態を付与することができる機能である。入球率向上状態は、所謂「電サポ状態」、「高ベース状態」である。なお、以下の説明では、入球率向上状態が付与されていない状態を「非入球率向上状態」と示す場合がある。非入球率向上状態は、所謂「非電サポ状態」、「低ベース状態」である。
入球率向上状態は、例えば次に示す4つの制御のうち任意に選択された1の制御を実行すること、又は複数の制御を組み合わせて実行すること、により実現できる。第1の制御は、普通図柄変動ゲームの変動時間を、非入球率向上状態のときよりも短くする普通図柄の変動時間短縮制御である。第2の制御は、普通図柄の当り抽選に当選する確率(普通当り確率)を、非入球率向上状態のときよりも高確率に変動させる普通図柄の確率変動制御である。第3の制御は、普通図柄の当り抽選に当選したことに基づく第2始動口13の合計開放時間を、非入球率向上状態のときよりも長くする開放時間延長制御である。なお、開放時間延長制御としては、普通図柄の当り抽選に当選したことに基づく第2始動口13の開放回数を、非入球率向上状態のときよりも多くする制御、及び普通図柄の当り抽選に当選したことに基づく第2始動口13の1回の開放時間を非入球率向上状態のときよりも長くする制御のうち、少なくとも一方の制御を実行するとよい。第4の制御は、特別図柄の図柄変動ゲームの変動時間(例えば平均の変動時間)を、非入球率向上状態のときよりも短くなり易くする特別図柄の変動時間短縮制御である。特別図柄の変動時間短縮制御を実行する場合、入球率向上状態は、所謂「変動時間短縮状態」となる。
入球率向上状態は、例えば、次回、大当り抽選に当選するまで、又は入球率向上状態が付与されてから規定上限回数(例えば100回)の特別図柄の図柄変動ゲームが実行されるまで、若しくは規定上限回数に達する前に大当り抽選に当選するまで付与される。この実施形態において入球率向上状態は、大当り抽選に当選したことを契機として大当り遊技の終了後に生起されるとともに、非入球率向上状態(通常遊技)よりも有利な有利遊技である。そして、入球率向上状態の規定上限回数は、図柄変動ゲームの実行回数が所定回数に達したことによって入球率向上状態を終了させる終了条件になり得る。また、入球率向上状態中に大当り抽選に当選することは、入球率向上状態を終了させる契機となり得る抽選結果を得たことによって入球率向上状態を終了させる終了条件となり得る。このように、入球率向上状態では、非入球率向上状態に比して第2始動口13への入球率が向上する。このため、入球率向上状態は、右打ちを推奨する状態である。なお、第1特別図柄と第2特別図柄を用いるパチンコ遊技機10の場合、規定上限回数は第1特別図柄の図柄変動ゲームと第2特別図柄の図柄変動ゲームとの合算回数である。
次に、この実施形態のパチンコ遊技機10の大当り遊技について説明する。
大当り遊技では、最初に、予め定めた時間(以下、オープニング時間と示す)にわたって、所定の演出が行われる。例えば、所定の演出は、大当り遊技の開始を特定可能なオープニング演出である。大当り遊技では、オープニング時間の経過後に、大入賞口14を開放するラウンド遊技が予め定めた上限回数を上限として行われる。1回のラウンド遊技は、予め定めた上限個数の遊技球が入球する第1終了条件、又は予め定めた上限時間が経過する第2終了条件が成立することによって終了される。ラウンド遊技において、大入賞口14は、所定の開放態様となるように開放される。各ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。そして、大当り遊技では、最終回のラウンド遊技が終了すると、予め定めた時間(以下、エンディング時間と示す)にわたって、所定の演出が行われる。例えば、所定の演出は、大当り遊技の終了を特定可能なエンディング演出である。大当り遊技は、エンディング時間の経過に伴って終了される。このように、大当り遊技では、大入賞口14が開放される。このため、大当り遊技では、右打ちが推奨される。
この実施形態において、大当り遊技は、複数種類あり、大当り遊技の種類は、大当り図柄によって規定されている。この実施形態では、第1特別図柄の大当り抽選に当選した場合、及び第2特別図柄の大当り抽選に当選した場合の何れであっても同じ決定割合で導出される大当り図柄を決定する。
図4に示すように、パチンコ遊技機10は、大当り図柄ZA、大当り図柄ZB、大当り図柄ZC、大当り図柄ZD、及び大当り図柄ZEを備えている。大当り図柄ZA〜ZEに基づく大当り遊技は、何れも10回(10R)のラウンド遊技で構成されている。また、大当り図柄ZA〜ZEには、大当り遊技の終了後の遊技状態がそれぞれ定められている。大当り図柄ZA,ZB,ZCには、大当り遊技の終了後、次回の大当り遊技が付与される迄の間にわたって、確変状態と入球率向上状態とを付与することが定められている。また、大当り図柄ZD,ZEには、大当り遊技の終了後、次回の大当り遊技が付与される迄の間にわたって、非確変状態を付与するとともに、規定上限回数の図柄変動ゲームが終了する条件、及び規定上限回数の図柄変動ゲームが終了する迄の間に次回の大当り遊技が生起される条件のうち、何れか一方の条件が成立する迄の間、入球率向上状態を付与することが定められている。また、大当り図柄ZA〜ZEには、後述する営業形態に関する情報がそれぞれ対応付けられている。以下の説明では、大当り図柄ZA,ZB,ZCに基づく大当り遊技を「特定大当り遊技」と示し、大当り図柄ZD,ZEに基づく大当り遊技を「非特定大当り遊技」と示す場合がある。
以下、主制御基板30の主制御用CPU30aが、遊技を制御するために行う処理(通常処理)について説明する。
最初に、各種センサSE1,SE2,CS,GSからの遊技球の検知信号の受信に関する処理(受信処理(入力処理))について説明する。
主制御用CPU30aは、第1始動口12への入球によって始動センサSE1からの検知信号を受信している場合、第1特別図柄の始動保留数が上限数(この実施形態では4)未満であるかを判定する。そして、主制御用CPU30aは、第1特別図柄の始動保留数が上限数未満である場合、始動保留数を1加算して書き換えるとともに、加算後の始動保留数を表示させるように保留表示装置24aを制御する。
また、主制御用CPU30aは、第2始動口13への入球によって始動センサSE2からの検知信号を受信している場合、第2特別図柄の始動保留数が上限数(この実施形態では4)未満であるかを判定する。そして、主制御用CPU30aは、第2特別図柄の始動保留数が上限数未満である場合、始動保留数を1加算して書き換えるとともに、加算後の始動保留数を表示させるように保留表示装置24bを制御する。
なお、主制御用CPU30aは、始動保留数が上限数に達している場合、始動保留数を加算しない。一方、主制御用CPU30aは、始動保留数を加算した場合、加算後の始動保留数を特定可能な情報(保留指定コマンドなど)を副制御基板40に送信する。始動保留数を特定可能な情報を受信した副制御用CPU40aは、演出表示装置11に当該情報から特定可能な始動保留数を示す画像を表示させる。
また、主制御用CPU30aは、始動保留数の上限数未満で遊技球が入球した場合、その入球を契機に各種乱数の値を取得するとともに、該取得した各種乱数の値を特定可能な乱数情報を、主制御用RAM30cに記憶させる。乱数情報は、乱数の値によって構成されていてもよいし、乱数の値を当該値を特定可能な他の情報に変換した情報によって構成されていてもよい。また、主制御用CPU30aは、乱数情報を記憶させる場合、その乱数の値の取得契機となった遊技球の入球順序(情報の記憶順序)と、先に入球した遊技球の入球順序(情報の記憶順序)とを特定可能なように主制御用RAM30cに記憶させる。なお、主制御用CPU30aは、乱数の値を取得する場合、大当り乱数の値を乱数生成回路30dから取得し、大当り図柄乱数の値や変動パターン振分乱数の値を主制御用RAM30cから取得する。
また、主制御用CPU30aは、ゲートセンサGSからの検知信号を受信した場合の処理において、普通保留数(普図ゲームの数)を記憶する処理や普通当り抽選などに用いる各種乱数を取得する処理を行う。普通保留数は、第1特別図柄及び第2特別図柄の各始動保留数と同様に上限数(この実施形態では4)が定められている。このため、主制御用CPU30aは、普通保留数が上限数未満である場合、普通保留数を1加算して書き換えるとともに、加算後の普通保留数を表示させるように図示しない普通図柄保留表示装置を制御する。
また、主制御用CPU30aは、始動センサSE1,SE2、及びカウントセンサCSからの検知信号を受信した場合の入力処理において、所定個数の賞球を払出すための賞球処理を行う。賞球処理には、払出制御基板に送信する払出指定コマンド(払出信号)を生成して、送信する処理と、副制御基板40に送信する賞球情報としての賞球指定コマンド(賞球指定信号)を生成して、送信する処理と、を含む。賞球指定コマンドを送信する処理において主制御用CPU30aは、賞球払出しの対象となる入賞口(第1始動口12、第2始動口13、大入賞口14)への遊技球の入球が検知される度に入球が発生した入賞口に応じた賞球指定コマンドを生成し、送信する。
次に、大当り抽選の抽選結果を導出させる特別図柄の図柄変動ゲームの実行に関する処理(特図変動処理)について説明する。なお、主制御用CPU30aは、所定の制御周期(例えば4ms)毎に特図変動処理を実行する。
特図変動処理において主制御用CPU30aは、特別図柄の図柄変動ゲームの開始条件が成立したかを判定する。この判定において主制御用CPU30aは、特別図柄の図柄変動ゲームの実行中ではなく、且つ大当り遊技中ではない場合に開始条件が成立したと判定する一方で、特別図柄の図柄変動ゲームの実行中、又は大当り遊技中である場合に開始条件が成立していないと判定する。そして、主制御用CPU30aは、開始条件が成立していない場合、特図変動処理を終了する。
主制御用CPU30aは、前述した開始条件が成立している場合、第2特別図柄の始動保留数を読み出し、その読み出した始動保留数が零よりも大きいかを判定する。そして、第2特別図柄の始動保留数が零よりも大きい場合、主制御用CPU30aは、第2特別図柄の図柄変動ゲームを開始させるように所定の処理を行う。一方、主制御用CPU30aは、第2特別図柄の始動保留数が零の場合、第1特別図柄の始動保留数を読み出し、その読み出した始動保留数が零よりも大きいかを判定する。そして、第1特別図柄の始動保留数が零よりも大きい場合、主制御用CPU30aは、第1特別図柄の図柄変動ゲームを開始させるように所定の処理を行う。この実施形態のパチンコ遊技機10は、第1特別図柄の図柄変動ゲームと第2特別図柄の図柄変動ゲームとを同時に実行させず、第2特別図柄の図柄変動ゲームを優先的に実行させる仕様である。
なお、第1特別図柄の始動保留数と第2特別図柄の始動保留数の何れもが零の場合、主制御用CPU30aは、デモンストレーション演出(以下、「デモ演出」と示す)を実行させるための処理を行う。デモ演出は、パチンコ遊技機10が待機状態であることを例えば演出表示装置11で表示し、客寄せ効果を得るための演出である。この実施形態では、遊技の進行に応じて、大当り遊技の実行中を示す大当り遊技状態と、特別図柄の図柄変動ゲームの実行中、又は保留中を示す変動ゲーム状態と、特別図柄の図柄変動ゲームの実行中、又は保留中ではなく、且つ、大当り遊技の実行中でもない状態を示す待機状態と、の何れかに制御される。すなわち、遊技の進行を示す進行状態には、待機状態、変動ゲーム状態、及び大当り遊技状態がある。この実施形態において、主制御用CPU30aは、状態を制御する状態制御手段として機能する。
第2特別図柄の図柄変動ゲームを開始させる場合、主制御用CPU30aは、第2特別図柄の始動保留数を1減算して書き換えるとともに、減算後の始動保留数を表示させるように保留表示装置24bを制御する。また、主制御用CPU30aは、始動保留数を減算した場合、減算後の始動保留数を特定可能な情報(保留指定コマンドなど)を副制御基板40に送信する。
次に、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を取得する。
乱数情報を取得した主制御用CPU30aは、大当り乱数の値と大当り判定値とを比較し、大当り抽選を行う。大当り抽選において主制御用CPU30aは、遊技状態を特定可能な情報をもとに大当り抽選時(すなわち、特図変動処理の実行時)が確変状態であるか、非確変状態であるかを判定し、その判定結果をもとに異なる当選確率で大当り抽選を行う。
大当り抽選において主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cから取得した大当り乱数の値が大当り判定値と一致するかを判定する。そして、大当り乱数の値と大当り判定値とが一致した場合には、大当り抽選に当選する。大当り抽選に当選した場合、主制御用CPU30aは、大当り処理を行う。具体的に言えば、主制御用CPU30aは、取得した乱数情報から特定される大当り図柄乱数の値に基づき、特別図柄の大当り図柄を決定する。この決定した大当り図柄が、特別図柄の図柄変動ゲームにて導出される確定停止図柄となる。上述したように、特別図柄の大当り図柄は、大当りの種類に対応付けられている。このため、大当り図柄を決定することは大当りの種類を決定することになる。
また、主制御用CPU30aは、取得した乱数情報から特定される変動パターン振分乱数の値に基づき、大当りに当選した場合に選択可能な大当り用のメイン変動パターンの中からメイン変動パターンを決定する。このとき、主制御用CPU30aは、遊技状態を特定可能な情報などをもとに選択可能なメイン変動パターンの中からメイン変動パターンを決定する。
また、主制御用CPU30aは、大当り抽選に当選しなかった場合、はずれ処理を行う。はずれ処理において主制御用CPU30aは、特別図柄のはずれ図柄を決定する。この決定したはずれ図柄が、特別図柄の図柄変動ゲームにて導出される確定停止図柄となる。また、主制御用CPU30aは、取得した乱数情報から特定される変動パターン振分乱数の値に基づき、はずれ用のメイン変動パターンを決定する。はずれ用のメイン変動パターンを決定する場合、主制御用CPU30aは、リーチありのメイン変動パターン又はリーチなしのメイン変動パターンの何れかを決定する。このとき、主制御用CPU30aは、前述同様に、遊技状態を特定可能な情報などをもとに選択可能なメイン変動パターンの中からメイン変動パターンを決定する。
なお、主制御用CPU30aは、第1特別図柄の図柄変動ゲームを開始させる場合、前述した第2特別図柄の制御と同様の制御を第1特別図柄を対象にして行う。つまり、主制御用CPU30aは、第1特別図柄の始動保留数の減算、大当り抽選、大当り抽選の結果に基づく大当り処理又ははずれ処理を行う。
また、主制御用CPU30aは、特別図柄の図柄変動ゲームの実行に関する処理として、前述した処理の結果をもとに、副制御基板40の副制御用CPU40aに遊技演出の制御を指示する制御情報(制御コマンド)を生成する処理を行う。当該処理で生成された各種の制御情報は、主制御用CPU30aが行うコマンド送信処理によって所定のタイミングで副制御用CPU40aに送信される。
主制御用CPU30aは、特別図柄の図柄変動ゲームを開始させる場合、制御情報として図柄変動ゲームを開始させることを特定可能な制御情報(以下、変動開始コマンドと示す)を生成する。変動開始コマンドには、前述した大当り処理又ははずれ処理において決定した変動パターンを特定可能な情報も含む。また、主制御用CPU30aは、特別図柄の図柄変動ゲームを開始させる場合、制御情報として特別図柄を特定可能な制御情報(以下、特図コマンドと示す)を生成する。特別図柄の大当り図柄は大当りの種類と対応していることから、特図コマンドによって大当りの種類を特定可能である。このため、特図コマンドは、当否を特定可能な情報でもあり、また大当りの種類を特定可能な情報でもある。
また、主制御用CPU30aは、特別図柄の図柄変動ゲームを開始させてからの経過時間が所定の変動時間(メイン変動パターンに定められている時間)に達した場合、制御情報として特別図柄の図柄変動ゲームを終了させることを特定可能な変動停止コマンド(変動終了情報)を生成する。なお、主制御用CPU30aは、特別図柄の図柄変動ゲームを開始させる場合、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動を開始させるように特別図柄表示装置23a又は特別図柄表示装置23bの表示内容を制御するとともに、変動時間の計測を開始する。そして、主制御用CPU30aは、決定したメイン変動パターンに定められている変動時間の経過時に、決定している特別図柄を導出させるように特別図柄表示装置23a又は特別図柄表示装置23bの表示内容を制御する。
次に、大当り抽選に当選したことによって行われる大当り遊技の進行に関する処理について説明する。
この実施形態の大当り遊技は、大当り遊技の開始に伴うオープニングと、大入賞口14を開放させるラウンド遊技と、大当り遊技の終了に伴うエンディングと、から構成されている。つまり、大当り遊技は、オープニング→ラウンド遊技→エンディングというように段階的に進行する。そして、主制御用CPU30aは、大当り遊技の進行に関する処理として、副制御基板40の副制御用CPU40aに遊技演出の制御を指示する制御情報(制御コマンド)を生成する処理と、大入賞口を開放及び閉鎖させる処理を行う。前記処理で生成された各種の制御情報は、主制御用CPU30aが行うコマンド送信処理によって所定のタイミングで副制御用CPU40aに送信される。以下、詳細に説明する。
主制御用CPU30aは、オープニングを開始させる場合、制御情報としてオープニングコマンドを生成する。オープニングコマンドは、オープニングの開始時に副制御用CPU40aに送信される。また、主制御用CPU30aは、1回のラウンド遊技を開始させる場合、制御情報として開放コマンドを生成するとともに、終了条件の成立によって1回のラウンド遊技を終了させる場合、制御情報として閉鎖コマンドを生成する。開放コマンドは、ラウンド遊技の開始時に副制御用CPU40aに送信されるとともに、閉鎖コマンドは、ラウンド遊技の終了時に副制御用CPU40aに送信される。
この実施形態においてラウンド遊技の終了条件は、予め定めた上限数(例えば、10個)の入球があったこと、若しくは大入賞口14の開放時間が予め定めた上限時間に達したこと、の何れかが成立したことである。すなわち、ラウンド遊技の終了条件には、当該ラウンド遊技において大入賞口14に入球した遊技球の数が予め定めた上限数に達したことを契機として成立する終了条件が含まれる。また、主制御用CPU30aは、最後のラウンド遊技の終了後、エンディングを開始させる場合、制御情報としてエンディングコマンドを生成する。エンディングコマンドは、エンディングの開始時に副制御用CPU40aに送信される。
次に、遊技状態に関する処理について説明する。
主制御用CPU30aは、特定大当り遊技を終了すると、主制御用RAM30cに確変フラグを記憶させる。すなわち、主制御用CPU30aは、確変状態に制御する。その一方で、主制御用CPU30aは、非特定大当り遊技が終了すると、主制御用RAM30cに確変フラグを記憶させない。すなわち、主制御用CPU30aは、非確変状態に制御する。また、主制御用CPU30aは、大当り遊技を開始させる場合であって、確変フラグが記憶されているとき、当該確変フラグを消去する。すなわち、主制御用CPU30aは、大当り遊技中、非確変状態に制御する。
主制御用CPU30aは、特定大当り遊技を終了すると、主制御用RAM30cに入球率向上フラグを記憶させる。すなわち、主制御用CPU30aは、入球率向上状態に制御する。また、主制御用CPU30aは、非特定大当り遊技を終了すると、主制御用RAM30cに入球率向上フラグを記憶させるとともに、入球率向上状態における図柄変動ゲームの実行回数を計数する。主制御用CPU30aは、大当り遊技が開始されることなく、計数中の図柄変動ゲームの実行回数が規定上限回数に達すると、入球率向上フラグを消去する。すなわち、主制御用CPU30aは、規定上限回数の図柄変動ゲームの終了を契機として、非入球率向上状態に制御する。また、主制御用CPU30aは、大当り遊技を開始させる場合であって、入球率向上フラグが記憶されているとき、当該入球率向上フラグを消去する。すなわち、主制御用CPU30aは、大当り遊技中、非入球率向上状態に制御する。
主制御用CPU30aは、遊技状態を非確変状態かつ非入球率向上状態とする場合、その遊技状態を特定可能な状態指定コマンドとして状態1指定コマンド(遊技状態情報)を生成する。また、主制御用CPU30aは、遊技状態を確変状態かつ入球率向上状態とする場合、その遊技状態を特定可能な状態指定コマンドとして状態2指定コマンド(遊技状態情報)を生成する。
また、主制御用CPU30aは、遊技状態を非確変状態かつ入球率向上状態とする場合、その遊技状態を特定可能な状態指定コマンドとして状態3指定コマンド(遊技状態情報)を生成する。また、主制御用CPU30aは、入球率向上状態の付与期間を変動回数で管理する場合、実行された特別図柄の図柄変動ゲームの回数をカウントし、入球率向上状態の終了条件が成立したときに入球率向上状態の終了を特定可能な状態指定コマンドとして終了コマンド(遊技状態情報)を生成する。
生成された遊技状態情報は、例えば電源投入時(復電時)や遊技状態の変遷時などに、副制御用CPU40aに送信される。例えば、大当り遊技終了後の遊技状態を確変状態かつ入球率向上状態とする場合、大当り遊技の終了に伴って状態2指定コマンドが副制御用CPU40aに送信される。なお、遊技状態情報は、例示した制御情報に限らず、副制御用CPU40aに認識させる必要のある遊技状態毎に設定されている。
次に、普通当り抽選の抽選結果を導出させる普通図柄変動ゲームの実行に関する処理(普図変動処理)について説明する。
普図変動処理において主制御用CPU30aは、普通図柄変動ゲームの開始条件が成立したかを判定する。この判定において主制御用CPU30aは、普通図柄変動ゲームの実行中ではなく、且つ普通図柄の当り遊技中ではない場合に開始条件が成立したと判定する一方で、普通図柄変動ゲームの実行中、又は普通図柄の当り遊技中である場合に開始条件が成立していないと判定する。そして、主制御用CPU30aは、開始条件が成立していない場合、普図変動処理を終了する。
主制御用CPU30aは、前述した開始条件が成立している場合、普通保留数を読み出し、その読み出した普通保留数が零よりも大きいかを判定する。そして、普通保留数が零よりも大きい場合、主制御用CPU30aは、普通図柄変動ゲームを開始させるように所定の処理を行う。一方、主制御用CPU30aは、普通保留数が零の場合、普図変動処理を終了する。
普通図柄変動ゲームを開始させる場合、主制御用CPU30aは、普通保留数を1減算して書き換える。そして、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている乱数情報(普通当り乱数)のうち、最先に記憶された乱数情報を取得する。そして、主制御用CPU30aは、取得した乱数情報から特定される普通当り乱数の値と普通当り判定値とを比較し、普通当り抽選を行う。この実施形態のパチンコ遊技機10は、入球率向上機能を備えている。このため、入球率向上状態において普通図柄の確率変動制御を実行するように構成する場合、普通当り抽選において主制御用CPU30aは、普通当り抽選時が入球率向上状態であるか、非入球率向上状態であるかによって異なる当選確率で普通当り抽選を行う。
この実施形態では、非入球率向上状態時の当選確率を零(普通当りなし)としており、入球率向上状態時の当選確率を100%(はずれなし)としている。なお、普通当り抽選の当選確率は、普通当り乱数の取り得る数値に対して普通当りに当選する値(普通当り判定値)の個数の割合によって規定できる。
普図変動処理の説明に戻り、普通当り抽選において主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cから取得した普通当り乱数の値が普通当り判定値と一致するかを判定する。そして、普通当り乱数の値と普通当り判定値とが一致した場合には、普通当り抽選に当選する。普通当り抽選に当選した場合、主制御用CPU30aは、普通当り処理を行う。普通当り処理において主制御用CPU30aは、普通図柄の当り図柄を決定するとともに、普通図柄変動ゲームの変動時間を特定可能な普通図柄の変動パターンを決定する。この決定した普通図柄の当り図柄が、普通図柄変動ゲームで導出される確定停止図柄となる。一方、主制御用CPU30aは、普通当り抽選に当選しなかった場合、普通はずれ処理を行う。普通はずれ処理において主制御用CPU30aは、普通図柄のはずれ図柄を決定するとともに、普通図柄の変動パターンを決定する。この決定した普通図柄のはずれ図柄が、普通図柄変動ゲームで導出される確定停止図柄となる。
そして、主制御用CPU30aは、普通当り抽選の抽選結果をもとに行う普通当り処理又は普通はずれ処理での決定結果にしたがい、普通図柄表示装置25で普通図柄変動ゲームを実行させるとともに、変動時間の経過後に普通図柄の当り図柄又は普通図柄のはずれ図柄を確定停止表示させる。また、主制御用CPU30aは、普通当り抽選に当選している場合、普通図柄変動ゲームの終了後、普通当り遊技を生起させる。普通当り遊技では、第2始動口13を所定の開放パターンで開放させることにより、遊技球の入球を許容する許容状態を取り得るように制御する。
次に、演出制御プログラムに基づいて、副制御基板40の副制御用CPU40aが実行する各種処理について説明する。副制御用CPU40aは、主制御用CPU30aから制御コマンドを受信すると、その制御コマンドに応じて各種処理を実行する。そして、この実施形態において副制御用CPU40aは演出の実行を制御する演出制御手段として機能する。
最初に、演出図柄変動処理について説明する。
演出図柄変動処理において、副制御用CPU40aは、特図コマンドを受信すると、特図コマンドにより指定された特別図柄に基づき、演出図柄の図柄変動ゲームで導出させる演出図柄の組み合わせを決定する。副制御用CPU40aは、特別図柄の大当り図柄が指定された場合には、演出図柄による大当りの組み合わせを決定する。また、副制御用CPU40aは、特別図柄のはずれ図柄が指定された場合には、変動開始コマンドから特定されるメイン変動パターンに基づき、演出図柄の図柄変動ゲームで導出させる演出図柄の組み合わせを決定する。具体的に言えば、副制御用CPU40aは、はずれリーチ変動のメイン変動パターンが指定されたときには、リーチ形成図柄を含むはずれの組み合わせを決定する。また、副制御用CPU40aは、はずれ変動のメイン変動パターンが指定されたときには、リーチ形成図柄を含まないはずれの組み合わせを決定する。
この実施形態において演出図柄の図柄変動ゲームは、左列、中列、右列からなる3列の演出図柄による組み合わせを演出図柄の図柄変動ゲームの結果として導出させる。この実施形態において演出図柄の組み合わせを構成する識別情報は、アラビア数字を模した意匠で構成されている。具体的に例示すれば、各列の識別情報は[1]〜[9]までのアラビア数字である。これにより、演出図柄の組み合わせは、例えば全列の識別情報を同一とした[111]などの組み合わせや、全列の識別情報が同一ではない[479],[337],[121]などの組み合わせになる。演出図柄の図柄変動ゲームでは、所定の複数列(この実施形態では左列と右列の2列)に同一の演出図柄が導出されることによってリーチが形成され、残りの列(この実施形態では中列の1列)を導出させるためのリーチ演出が行われる。このため、所定の複数列に導出された同一の演出図柄がリーチ形成図柄となり、リーチ形成図柄を含むはずれの組み合わせは所定の複数列が同一の演出図柄であって、残りの列が所定の複数列の演出図柄とは異なる演出図柄である組み合わせとなる。また、リーチ形成図柄を含まないはずれの組み合わせは所定の複数列が異なる図柄であって、残りの列については所定の複数列の演出図柄との一致性を問わない組み合わせとなる。因みに、この実施形態の大当りの組み合わせは、全列の演出図柄が同一の演出図柄となる組み合わせである。つまり、大当りの組み合わせにも、リーチ形成図柄を含んでいる。そして、演出図柄の図柄変動ゲームの結果は、特別図柄の図柄変動ゲームの結果に対応している。このため、特別図柄の図柄変動ゲームで大当り図柄が導出される場合、演出図柄の図柄変動ゲームでは、全列の識別情報を同一の識別情報とした組み合わせが導出され、大当りを認識できる。一方、特別図柄の図柄変動ゲームではずれ図柄が導出される場合、演出図柄の図柄変動ゲームでは、全列の識別情報が同一の識別情報とならない組み合わせが導出され、はずれを認識できる。
また、副制御用CPU40aは、変動開始コマンドを受信すると、当該コマンドから特定可能なメイン変動パターンの種類をもとに、演出表示装置11(画像表示部GH)の表示内容などを制御するためのサブ変動パターンを決定する。サブ変動パターンは、演出図柄の図柄変動ゲームの変動内容(演出内容)を特定可能である。
サブ変動パターンを決定した副制御用CPU40aは、そのサブ変動パターンで特定される変動内容で演出図柄の図柄変動ゲームが表示されるように演出表示装置11(画像表示部GH)の表示内容を制御する。そして、副制御用CPU40aは、メイン変動パターンから特定される変動時間の経過により、演出図柄の図柄変動ゲームを終了させ、演出図柄の組み合わせを導出させるように画像表示部GHの表示内容を制御する。なお、この実施形態では、変動停止コマンドの受信を契機として、演出図柄の図柄変動ゲームを終了させているが、副制御用CPU40aの制御によりメイン変動パターンから特定される変動時間を計時し、演出図柄の図柄変動ゲームを終了させるようにしてもよい。つまり、主制御基板30から変動停止コマンドを送信せずに、演出図柄の図柄変動ゲームの終了を制御してもよい。
また、演出表示装置11の制御において副制御基板40の副制御用CPU40aは、実行させる画像演出を選択し、その選択した画像演出に必要なデータをROMから読み出す。なお、副制御基板40には、演出表示装置11に表示させるキャラクタ画像データ、具体的には人物、文字、図形又は記号(飾り図柄を含む)を予め格納したキャラクタROMを備え、キャラクタROMから必要なデータを読み出してもよい。そして、副制御基板40の副制御用CPU40aは、読み出したデータをVDP(ビデオディスプレイプロセッサ)に出力する。VDPは、入力されたデータに基づいて表示制御を実行し、画像表示部GHに画像を表示させる。
次に、営業形態の設定機能について説明する。営業形態の設定機能は、複数の営業形態から任意の営業形態を設定するための機能である。この実施形態において、設定可能な営業形態は、遊技者が所持している遊技球の交換タイミングを規定している。
図5に示すように、この実施形態では、1回交換制、連荘交換制、ラッキーナンバー制(低)、及びラッキーナンバー制(高)が営業形態として設定可能である。
1回交換制は、大当り遊技が終了するときに遊技者が所持している遊技球を交換する営業形態であり、連荘交換制は、連荘期間が終了するときに遊技者が所持している遊技球を交換する営業形態である。ここで、連荘期間とは、非確変状態かつ非入球率向上状態の遊技状態において大当り遊技が付与されてから、規定上限回数の特別図柄の図柄変動ゲームの実行に伴って非確変状態かつ入球率向上状態の遊技状態が終了する迄の期間である。また、ラッキーナンバー制(低)、及びラッキーナンバー制(高)は、後述するラッキーナンバー状態が非ラッキー状態であって、連荘期間が終了するときに遊技者が所持している遊技球を交換する営業形態である。詳しくは後述するが、この実施形態において、ラッキーナンバー制(低)と、ラッキーナンバー制(高)とは、ラッキーナンバーの出現率が異なっている。以下の説明では、ラッキーナンバー制(低)と、ラッキーナンバー制(高)とを区別しない場合、これらを総称してラッキーナンバー制と示す場合がある。
この実施形態では、設定されている営業形態に対応する交換タイミングとなったときに交換に関する交換報知が実行される。具体的に、1回交換制では、大当り遊技が終了するときに交換報知の開始条件が成立し、連荘交換制では、連荘期間が終了するときに交換報知の開始条件が成立し、ラッキーナンバー制では、ラッキーナンバー状態が非ラッキー状態であって、連荘期間が終了するときに交換報知の開始条件が成立する。このため、1回交換制では、交換報知の開始条件が成立するための条件には、大当り抽選の当選と、大当り遊技の終了とが含まれる。また、連荘交換制では、非特定大当り遊技が付与される大当り図柄の当選と、連荘期間の終了とが含まれる。また、ラッキーナンバー制では、非ラッキー状態に制御される大当り図柄の当選と、連荘期間の終了とが含まれる。この実施形態では、交換報知の開始条件が特別条件に成立する。1回交換制では、大当り抽選の当選が交換条件の成立に相当し、連荘交換制では、非特定大当り遊技が付与される大当り図柄の当選が交換条件の成立に相当し、ラッキーナンバー制では、非ラッキー状態に制御される大当り図柄の当選が交換条件の成立に相当する。
ここでラッキーナンバー状態について説明する。
この実施形態において、ラッキーナンバー状態は、ラッキー状態と、非ラッキー状態と、がある。ラッキーナンバー状態は、大当りの特別図柄変動ゲームが実行される場合における演出表示装置11において導出される演出図柄の組み合わせと、当該大当りの特別図柄変動ゲームが実行される時点のラッキーナンバー状態の種類と、によって変化する。大当りの特別図柄変動ゲームが実行される場合における演出表示装置11において導出される演出図柄の組み合わせには、通常ナンバー、ラッキーナンバー、及びアンラッキーナンバーがある。この実施形態において、演出図柄の組み合わせ[222],[666]が通常ナンバーに相当し、演出図柄の組み合わせ[111],[333],[555],[777],[999]がラッキーナンバーに相当し、演出図柄の組み合わせ[444],[888]がアンラッキーナンバーに相当する。
この実施形態において、大当りの特別図柄変動ゲームが実行される場合における演出表示装置11において導出される演出図柄の組み合わせは、特別図柄の大当り図柄に対応付けられている。具体的に、図4に示すように、大当り図柄ZAは、ラッキーナンバー制(低)、及びラッキーナンバー制(高)の何れが営業形態として設定されていても、演出表示装置11において、ラッキーナンバーが導出されることが対応付けられている(図中ではラッキーナンバー(共通)と示す)。大当り図柄ZBは、ラッキーナンバー制(高)が営業形態として設定されている場合、演出表示装置11において、ラッキーナンバーが導出される一方で、ラッキーナンバー制(低)が営業形態として設定されている場合、演出表示装置11において、通常ナンバーが導出されることが対応付けられている(図中ではラッキーナンバー(高)と示す)。大当り図柄ZC,ZDは、ラッキーナンバー制(低)、及びラッキーナンバー制(高)の何れが営業形態として設定されていても、演出表示装置11において、通常ナンバーが導出されることが対応付けられている(図中では通常ナンバーと示す)。大当り図柄ZEは、ラッキーナンバー制(低)、及びラッキーナンバー制(高)の何れが営業形態として設定されていても、演出表示装置11において、アンラッキーナンバーが導出されることが対応付けられている(図中ではアンラッキーナンバーと示す)。
ラッキーナンバー状態の遷移について説明する。
図6に示すように、非ラッキー状態において、アンラッキーナンバーによる大当り遊技が付与される場合には、大当り遊技の終了後、非ラッキー状態に制御される。また、非ラッキー状態において、通常ナンバーによる大当り遊技が付与される場合には、大当り遊技の終了後、非ラッキー状態に制御される。また、非ラッキー状態において、ラッキーナンバーによる大当り遊技が付与される場合には、大当り遊技の終了後、ラッキー状態に制御される。
ラッキー状態において、アンラッキーナンバーによる大当り遊技が付与される場合には、大当り遊技の終了後、非ラッキー状態に制御される。また、ラッキー状態において、通常ナンバーによる大当り遊技が付与される場合には、大当り遊技の終了後、ラッキー状態に制御される。また、ラッキー状態において、ラッキーナンバーによる大当り遊技が付与される場合には、大当り遊技の終了後、ラッキー状態に制御される。このように、営業形態としてラッキーナンバー制が設定されているときには、大当りの特別図柄変動ゲームが実行される場合における演出表示装置11において導出される演出図柄の組み合わせと、当該大当りの特別図柄変動ゲームが実行される時点のラッキーナンバー状態の種類と、によってラッキーナンバー状態が変化する。そして、連荘期間の終了時にラッキーナンバー状態がラッキー状態、及び非ラッキー状態の何れであるかによって、連荘期間の終了時点で所持している遊技球の交換タイミングであるか否かが異なるようになっている。このように、この実施形態では、大当り図柄ZBの当選割合の分、ラッキーナンバー制(高)の方がラッキーナンバー制(低)に比してラッキーナンバーの出現率が高くなるように構成されている。
交換報知の説明に戻り、図5に示すように、交換報知の終了条件は、各営業形態にそれぞれ規定されている。すなわち、設定中の営業形態に応じた終了条件が成立したことを終了の条件として交換報知が終了する。1回交換制では、交換報知の開始から所定時間(例えば15秒)が経過するときに交換報知の終了条件が成立し、連荘交換制では、交換報知の開始から所定時間(例えば30秒)が経過するときに交換報知の終了条件が成立するように規定されている。一方で、ラッキーナンバー制では、交換報知が実行されているときに設定スイッチ32の操作をすることにより交換報知の終了条件が成立するように規定されている。交換報知は、後述する報知機能によって実現される。
次に、営業形態を設定するための処理について説明する。
この実施形態のパチンコ遊技機10では、設定スイッチ32をオン状態に操作した状態であって、且つRAMクリアスイッチ31をオン状態に操作した状態で電源投入されると、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cを初期化するとともに設定変更状態に制御する。すなわち、設定変更状態には、設定スイッチ32の操作を条件として制御される。主制御用RAM30cが初期化される場合、主制御用RAM30cにバックアップされている営業形態についても初期化される。また、設定変更状態に制御するとき、主制御用CPU30aは、設定変更状態に制御することを特定可能な情報(変更コマンド)を副制御基板40に送信する。
図7に示すように、主制御用CPU30aは、設定変更状態に制御中、内部的に設定されている営業形態を示唆するように表示器33を制御する。具体的に、主制御用CPU30aは、表示器33において、設定されている営業形態を示唆するアラビア数字を表示するように表示器33を制御する。例えば、表示器33では、1回交換制が設定されている場合には、[1]が表示され、連荘交換制が設定されている場合には、[2]が表示され、ラッキーナンバー制(低)が設定されている場合には、[3]が表示され、ラッキーナンバー制(高)が設定されている場合には、[4]が表示される。なお、表示器33では、営業形態が設定されていない場合には、[―]が表示されるとよい。
また、主制御用CPU30aは、設定変更状態に制御中、設定スイッチ32が操作される毎に、内部的に設定されている営業形態を、設定なし→1回交換制→連荘交換制→ラッキーナンバー制(低)→ラッキーナンバー制(高)→設定なし→…というように、ループするように変更する。このため、設定変更状態では、設定スイッチ32が操作される毎に、[―]→[1]→[2]→[3]→[4]→[―]→…というように表示器33の表示が切り替わる。この実施形態において、設定変更状態は、RAMクリアスイッチ31をオフ状態からオン状態に操作することにより終了するとともに、その時点で設定されている営業形態を特定可能な制御情報(以下、設定コマンドと示す)が副制御基板40に送信される。主制御用CPU30aは、設定変更状態において、予め定められた複数の営業形態から1の営業形態を設定可能な設定手段として機能する。なお、設定スイッチ32がオフ状態であって、且つRAMクリアスイッチ31をオン状態に操作した状態にて電源投入されると、主制御用RAM30cが初期化される一方で、設定変更状態へは移行しない。一方で、設定スイッチ32、及びRAMクリアスイッチ31がオフ状態で電源投入されると、主制御用RAM30cがクリアされず、且つ、設定変更状態へも移行しない。この場合、電源供給が停止するときに設定されていた営業形態が継続して設定されるとともに、当該営業形態に対応する設定コマンドが副制御基板40に送信される。
次に、報知機能について説明する。
この実施形態のパチンコ遊技機10は、営業形態に関する報知と、エラーの発生を報知するエラー報知と、を行う報知機能を備えている。
まず、営業形態に関する報知について説明する。
この実施形態において、営業形態に関する報知には、遊技者が所持している遊技球の交換に関する報知と、遊技球の交換タイミングに関する報知とがある。
主制御用CPU30aが行う営業形態に関する報知処理について説明する。
主制御用CPU30aは、大当り遊技の終了時、及び連荘期間の終了時に営業形態に関する処理を実行する。
まず、大当り遊技の終了時における営業形態に関する処理について説明する。
図8に示すように、大当り遊技終了処理において、主制御用CPU30aは、1回交換制が営業形態として設定されているか否かを判定する(ステップS101)。1回交換制が営業形態として設定されている場合(ステップS101:YES)、主制御用CPU30aは、遊技者が所持している遊技球の交換タイミングであることを特定可能な制御情報(以下、交換コマンドと示す)を副制御基板40に送信する(ステップS102)。また、ステップS102の処理において、主制御用CPU30aは、遊技者が所持している遊技球の交換タイミングであることを特定可能な交換信号を外部端子板50の出力端子50aに出力する。その後、主制御用CPU30aは、大当り遊技終了処理を終了する。この実施形態では、主制御用CPU30aが、特定の情報を機外部に出力するための制御を行う出力制御手段として機能する。
1回交換制が営業形態として設定されていない場合(ステップS101:NO)、主制御用CPU30aは、ラッキーナンバー制(低)、及びラッキーナンバー制(高)の何れかが営業形態として設定されているか否かを判定する(ステップS103)。ラッキーナンバー制(低)、及びラッキーナンバー制(高)の何れもが営業形態として設定されていない場合(ステップS103:NO)、主制御用CPU30aは、連荘交換制が営業形態として設定されている、又は営業形態が設定されていないと判定し、大当り遊技終了処理を終了する。ラッキーナンバー制(低)、又はラッキーナンバー制(高)が営業形態として設定されている場合(ステップS103:YES)、主制御用CPU30aは、今回の大当り遊技が大当り図柄ZEに基づく大当り遊技であったか否かを判定する(ステップS104)。
今回の大当り遊技が大当り図柄ZEに基づく大当り遊技でなかった場合(ステップS104:NO)、主制御用CPU30aは、今回の大当り遊技が大当り図柄ZAに基づく大当り遊技であったか否かを判定する(ステップS105)。今回の大当り遊技が大当り図柄ZAに基づく大当り遊技でなかった場合(ステップS105:NO)、主制御用CPU30aは、今回の大当り遊技が大当り図柄ZBに基づく大当り遊技であったか否かを判定する(ステップS106)。今回の大当り遊技が大当り図柄ZBに基づく大当り遊技であった場合(ステップS106:YES)、主制御用CPU30aは、ラッキーナンバー制(高)が営業形態として設定されているか否かを判定する(ステップS107)。
ラッキーナンバー制(高)が営業形態として設定されていない場合(ステップS107:NO)、今回の大当り遊技が大当り図柄ZBに基づく大当り遊技でなかった場合(ステップS106:NO)、主制御用CPU30aは、今回の大当り遊技が大当り図柄ZC、又は大当り図柄ZDに基づく大当り遊技であったと判定する(ステップS1O8)。ステップS108の処理が終了すると、主制御用CPU30aは、ラッキーナンバー状態がラッキー状態であるか否かを判定する(ステップS109)。ステップS109の処理は、ラッキーナンバー制(高)であって、今回の大当り遊技が大当り図柄ZC、及び大当り図柄ZDの何れかに基づく大当り遊技である場合と、ラッキーナンバー制(低)であって、今回の大当り遊技が大当り図柄ZB、大当り図柄ZC、及び大当り図柄ZDの何れかに基づく大当り遊技である場合とで実行される。すなわち、ステップS109の処理は、演出表示装置11において通常ナンバーが導出される場合に実行される処理である。
ラッキーナンバー状態がラッキー状態である場合(ステップS109:YES)、主制御用CPU30aは、ラッキーナンバー状態をラッキー状態に制御する(ステップS110)。また、主制御用CPU30aは、ラッキーナンバー制が営業形態として設定されている場合であって、今回の大当り遊技が大当り図柄ZAに基づく大当り遊技であった場合(ステップS105:YES)、ステップS110の処理を実行する。また、主制御用CPU30aは、ラッキーナンバー制(高)が営業形態として設定されている場合であって、今回の大当り遊技が大当り図柄ZBに基づく大当り遊技であった場合(ステップS108:YES)、ステップS110の処理を実行する。すなわち、この実施形態では、演出表示装置11においてラッキーナンバーが導出される場合、及びラッキーナンバー状態がラッキー状態であるときに演出表示装置11において通常ナンバーが導出される場合、ラッキー状態に制御される。その後、主制御用CPU30aは、大当り遊技終了処理を終了する。
ラッキーナンバー状態がラッキー状態でない場合(ステップS109:NO)、主制御用CPU30aは、ラッキーナンバー状態を非ラッキー状態に制御する(ステップS111)。また、主制御用CPU30aは、ラッキーナンバー制が営業形態として設定されている場合であって、今回の大当り遊技が大当り図柄ZEに基づく大当り遊技であった場合(ステップS104:YES)、ステップS111の処理を実行する。すなわち、この実施形態では、演出表示装置11においてアンラッキーナンバーが導出される場合、及びラッキーナンバー状態がラッキー状態でないときに演出表示装置11において通常ナンバーが導出される場合、非ラッキー状態に制御される。また、主制御用CPU30aは、今回の大当り遊技が大当り図柄ZA〜ZEの何れでもない場合(ステップS107:NO)、ステップS111の処理を実行する。その後、主制御用CPU30aは、大当り遊技終了処理を終了する。
次に、連荘期間の終了時における営業形態に関する処理について説明する。主制御用CPU30aは、連荘期間が終了するとき、すなわち、規定上限回数の特別図柄の図柄変動ゲームの実行に伴って非確変状態かつ入球率向上状態の遊技状態が終了するとき、連荘終了処理を実行する。
図9に示すように、連荘終了処理において、主制御用CPU30aは、連荘交換制が営業形態として設定されているか否かを判定する(ステップS201)。連荘交換制が営業形態として設定されていない場合(ステップS201:NO)、主制御用CPU30aは、ラッキーナンバー制(低)、及びラッキーナンバー制(高)の何れかが営業形態として設定されているか否かを判定する(ステップS202)。ラッキーナンバー制(低)、及びラッキーナンバー制(高)の何れもが営業形態として設定されていない場合(ステップS202:NO)、主制御用CPU30aは、1回交換制が営業形態として設定されている、又は営業形態が設定されていないと判定し、連荘終了処理を終了する。
ラッキーナンバー制(低)、及びラッキーナンバー制(高)の何れかが営業形態として設定されている場合(ステップS202:YES)、主制御用CPU30aは、ラッキー状態に制御されているか否かを判定する(ステップS203)。ラッキー状態に制御されている場合(ステップS203:YES)、主制御用CPU30aは、遊技者が所持している遊技球の交換タイミングではないと判定し、連荘終了処理を終了する。連荘交換制が営業形態として設定されている場合(ステップS201:YES)、又はラッキーナンバー制が営業形態として設定されている場合であって、ラッキー状態に制御されていない場合(ステップS203:NO)、主制御用CPU30aは、交換コマンドを副制御基板40に送信する(ステップS204)。また、ステップS204の処理において、主制御用CPU30aは、遊技者が所持している遊技球の交換タイミングであることを特定可能な交換信号を外部端子板50の出力端子50aに出力する。その後、主制御用CPU30aは、連荘終了処理を終了する。
この実施形態において、副制御用CPU40aは、交換コマンドを入力すると、交換タイミングであることを特定可能な交換情報を副制御用RAM40cに記憶させる。その後、副制御用CPU40aは、後述する報知処理を行うことにより、遊技者が所持している遊技球の交換に関する交換報知を実行させるようにスピーカSp、及び演出表示装置11を制御する。
図10に示すように、交換報知は、例えば、スピーカSpから遊技球の交換に関する音声(例えば、「交換してください」の音声)が出力されるとともに、演出表示装置11に遊技球の交換に関する交換報知画像Ga1(例えば、「交換してください」の文字列を模した画像)が表示されることにより実行される。その後、副制御用CPU40aは、設定されている営業形態に応じた交換報知の終了条件の成立を契機として、交換報知を終了させるようにスピーカSp、及び演出表示装置11を制御するとともに、交換情報を初期化する。スピーカSp、及び演出表示装置11では、交換報知の開始条件が成立したことを実行の条件として遊技者が所持している遊技球の交換に関する交換報知を実行可能である。
また、この実施形態では、営業形態に関する報知として、設定されている営業形態に応じた交換タイミングを事前に示唆する事前報知を実行可能である。副制御用CPU40aは、設定されている営業形態に応じた事前報知を実行させる。例えば、副制御用CPU40aは、設定コマンドから設定されている営業形態を特定可能である。事前報知は、交換タイミング、すなわち、交換報知の開始条件を事前に示唆することから、交換報知の開始条件に含まれる交換条件が成立する前の条件に関する報知であるともいえる。
図11に示すように、事前報知は、設定されている営業形態に応じた交換タイミングを事前に示唆する事前画像Gb1を表示することにより実行される。例えば、1回交換制が営業形態として設定されている場合における事前画像Gb1は、「1回交換制だよ」の文字列を模した画像であるとよい。この実施形態では、事前報知は、交換報知の開始条件が成立したか否かに係らず実行される。これにより、事前報知は、交換報知の開始条件の成立前に実行され得る。また、事前報知は、交換条件が成立したか否かに係らず実行される。これにより、事前報知は、交換条件の成立前に実行され得る。例えば、事前報知は、待機状態、変動ゲーム状態、及び大当り遊技状態の少なくとも何れかの状態で実行されるように構成されるとよい。事前画像Gb1は、設定されている営業形態に応じた交換タイミングを示唆する画像であることから、事前画像Gb1は、設定されている営業形態を示唆する画像であるともいえる。
次に、エラー報知について説明する。この実施形態において、エラーには、右打ちエラー、満杯エラー、及び磁気エラーがあり、各種エラーに対応する報知をそれぞれ実行可能である。具体的に、各種エラーは、主制御用CPU30aが行うエラー検知処理によってその発生が検知され、その後、当該検知の結果を特定可能な各種エラーコマンドを副制御用CPU40aが入力することによって、各種エラーに関する報知が実行される。この実施形態において、満杯エラー、及び磁気エラーが特定エラーに相当し、右打ちエラーが特別エラーに相当する。
主制御用CPU30aが行うエラー処理について説明する。
この実施形態におけるエラー処理には、右打ちエラーに対応する右打ちエラー処理と、満杯エラーに対応する満杯エラー処理と、磁気エラーに対応する磁気エラー処理と、がある。
右打ちエラー処理において主制御用CPU30aは、大当り遊技状態でない場合であって、且つ、入球率向上状態ではないとき、始動センサSE2、カウントセンサCS、及びゲートセンサGSの少なくとも一つから検知信号を入力したかに基づいて、対応する入球口に遊技球が入球したことを検知すると、右打ちエラーが発生したと判定する。主制御用CPU30aは、右打ちエラーが発生した場合、右打ちエラーが発生したことを特定可能な制御情報(以下、右打ちエラーコマンドと示す)を副制御基板40に送信する。
また、満杯エラー処理において主制御用CPU30aは、満杯センサMSから検知信号を入力したかに基づいて、下皿Z2が満杯状態であることを検知すると、満杯エラーが発生したことを特定可能な制御情報(以下、満杯エラーコマンドと示す)を副制御基板40に送信する。
また、磁気エラー処理において主制御用CPU30aは、磁気センサJSから検知信号を入力したかに基づいて、磁気エラーが発生したことを検知すると、磁気エラーが発生したことを特定可能な制御情報(以下、磁気エラーコマンドと示す)を副制御基板40に送信する。エラー処理を行う主制御用CPU30aがエラーの発生を検知するエラー検知手段として機能する。
次に、副制御用CPU40aが行う副エラー処理について説明する。
副制御用CPU40aは、エラーに関する制御情報を入力した場合、入力した制御情報に基づいてエラー状態に制御する。
副制御用CPU40aは、右打ちエラーコマンドを入力すると、右打ちエラーが発生したことを特定可能な右打ちエラー情報を副制御用RAM40cに記憶させる。その後、副制御用CPU40aは、後述する報知処理を行うことにより、右打ちエラーが発生したことを示唆する右打ちエラー報知を実行させるようにスピーカSp、及び演出表示装置11を制御する。すなわち、右打ちエラー報知の開始条件には、右打ちエラーコマンドの入力がある。また、副制御用CPU40aは、右打ちエラー報知の終了条件の成立を契機として、右打ちエラー報知を終了させるようにスピーカSp、及び演出表示装置11を制御するとともに、右打ちエラーが発生したことを特定可能な情報を初期化する。例えば、右打ちエラー報知の終了条件は、右打ちエラーコマンドの入力から所定時間が経過することにより成立するとよい。以下の説明では、右打ちエラーコマンドを入力してから、右打ちエラー報知の終了条件が成立するまでを右打ちエラーの発生中と示す場合がある。
副制御用CPU40aは、満杯エラーコマンドを入力すると、満杯エラーが発生したことを特定可能な満杯エラー情報を副制御用RAM40cに記憶させる。その後、副制御用CPU40aは、後述する報知処理を行うことにより、満杯エラーが発生したことを示唆する満杯エラー報知を実行させるようにスピーカSp、及び演出表示装置11を制御する。すなわち、満杯エラー報知の開始条件には、満杯エラーコマンドの入力がある。また、副制御用CPU40aは、満杯エラー報知の終了条件の成立を契機として、満杯エラー報知を終了させるようにスピーカSp、及び演出表示装置11を制御するとともに、満杯エラーが発生したことを特定可能な情報を初期化する。例えば、満杯エラー報知の終了条件は、下皿Z2が非満杯状態となったことを契機として成立するとよい。例えば、下皿Z2が非満杯状態となったことは、満杯センサMSから検知信号を入力したかに基づいて、主制御基板30から副制御基板40に送信される非満杯状態であることを特定可能な情報を副制御用CPU40aが入力したかに基づいて判定するとよい。以下の説明では、満杯エラーコマンドを入力してから、満杯エラー報知の終了条件が成立するまでを満杯エラーの発生中と示す場合がある。
副制御用CPU40aは、磁気エラーコマンドを入力すると、磁気エラーが発生したことを特定可能な磁気エラー情報を副制御用RAM40cに記憶させる。その後、副制御用CPU40aは、後述する報知処理を行うことにより、磁気エラーが発生したことを示唆する磁気エラー報知を実行させるようにスピーカSp、及び演出表示装置11を制御する。すなわち、磁気エラー報知の開始条件には、磁気エラーコマンドの入力がある。また、副制御用CPU40aは、磁気エラー報知の終了条件の成立を契機として、磁気エラー報知を終了させるようにスピーカSp、及び演出表示装置11を制御するとともに、磁気エラーが発生したことを特定可能な情報を初期化する。例えば、磁気エラー報知の終了条件は、パチンコ遊技機10の電力供給が停止することを契機として成立するとよい。以下の説明では、磁気エラーコマンドを入力してから、磁気エラー報知の終了条件が成立するまでを磁気エラーの発生中と示す場合がある。
図12(a)に示すように、右打ちエラー報知は、例えば、スピーカSpから左打ちを指示する音声(例えば、「左打ちに戻してください」の音声)が出力されるとともに、演出表示装置11に左打ちを指示する右打ちエラー報知画像Gc1(例えば、「←←←左打ち」の文字列を模した画像)が表示されることにより実行される。スピーカSp、及び演出表示装置11では、右打ちエラーの発生が検知されたことを条件として右打ちエラー報知を実行可能である。この実施形態において、右打ちエラー報知は、特別エラー報知に相当する。
図12(b)に示すように、満杯エラー報知は、例えば、スピーカSpから貯留皿に貯留されている遊技球の排出を促す音声(例えば、「球を抜いてください」の音声)が出力される。また、満杯エラー報知は、例えば、演出表示装置11に貯留皿に貯留されている遊技球の排出を促す満杯エラー報知画像Gc2(例えば、「球を抜いてください」の文字列を模した画像)が表示されることにより実行される。このように、スピーカSp、及び演出表示装置11では、満杯エラーの発生が検知されたことを条件として満杯エラー報知を実行可能である。この実施形態において、満杯エラー報知は、特定エラー報知に相当する。
図12(c)に示すように、磁気エラー報知は、例えば、スピーカSpから磁気エラーが発生したことを示唆する音声(例えば、「磁石を検知しました」の音声)が出力される。また、磁気エラー報知は、例えば、演出表示装置11に磁気エラーが発生したことを示唆する磁気エラー報知画像Gc3(例えば、「磁石を検知しました」の文字列を模した画像)が表示されることにより実行される。このように、スピーカSp、及び演出表示装置11では、磁気エラーの発生が検知されたことを条件として磁気エラー報知を実行可能である。この実施形態において、磁気エラー報知は、特定エラー報知に相当する。
この実施形態では、複数の報知の実行の条件が同時期に成立したときには、何れの報知を優先して実行させるかが予め定められている。
図13に示すように、この実施形態では、スピーカSp、及び演出表示装置11のそれぞれで、複数の報知のうち何れの報知を優先して実行させるかが定められている。この実施形態において、右打ちエラー報知の実行の条件と、交換報知の実行の条件と、が同時期に成立するとき、スピーカSpでは、右打ちエラー報知を実行しない一方で、交換報知を実行することで交換報知を優先して実行する。また、右打ちエラー報知の実行の条件と、満杯エラー報知の実行の条件と、が同時期に成立するとき、スピーカSpでは、右打ちエラー報知を実行しない一方で、満杯エラー報知を実行することで満杯エラー報知を優先して実行する。また、右打ちエラー報知の実行の条件と、磁気エラー報知の実行の条件と、が同時期に成立するとき、スピーカSpでは、右打ちエラー報知を実行しない一方で、磁気エラー報知を実行することで磁気エラー報知を優先して実行する。また、交換報知の実行の条件と、満杯エラーの実行の条件と、が同時期に成立するとき、スピーカSpでは、交換報知を実行しない一方で、満杯エラー報知を実行することで満杯エラー報知を優先して実行する。また、交換報知の実行の条件と、磁気エラー報知の実行の条件と、が同時期に成立するとき、スピーカSpでは、交換報知を実行しない一方で、磁気エラー報知を実行することで磁気エラー報知を優先して実行する。また、満杯エラー報知の実行の条件と、磁気エラー報知の実行の条件と、が同時期に成立するとき、スピーカSpでは、満杯エラー報知を実行しない一方で、磁気エラー報知を実行することで磁気エラー報知を優先して実行する。
また、この実施形態において、右打ちエラー報知の実行の条件と、交換報知の実行の条件と、が同時期に成立するとき、演出表示装置11では、両報知を同時に実行する。このとき、演出表示装置11では、右打ちエラー報知画像Gc1を交換報知画像Ga1よりも背面のレイヤに表示することで、交換報知を優先して実行する。また、右打ちエラー報知の実行の条件と、満杯エラー報知の実行の条件と、が同時期に成立するとき、演出表示装置11では、両報知を同時に実行する。このとき、演出表示装置11では、右打ちエラー報知画像Gc1を満杯エラー報知画像Gc2よりも背面のレイヤに表示することで、満杯エラー報知を優先して実行する。また、右打ちエラー報知の実行の条件と、磁気エラー報知の実行の条件と、が同時期に成立するとき、演出表示装置11では、右打ちエラー報知を実行しない一方で、磁気エラー報知を実行することで磁気エラー報知を優先して実行する。また、交換報知の実行の条件と、満杯エラーの実行の条件と、が同時期に成立するとき、演出表示装置11では、両報知を同時に実行する。このとき、演出表示装置11では、満杯エラー報知画像Gc2の下に交換報知画像Ga1を表示することで、満杯エラー報知を優先して実行する。また、交換報知の実行の条件と、磁気エラー報知の実行の条件と、が同時期に成立するとき、演出表示装置11では、交換報知を実行しない一方で、磁気エラー報知を実行することで磁気エラー報知を優先して実行する。また、満杯エラー報知の実行の条件と、磁気エラー報知の実行の条件と、が同時期に成立するとき、演出表示装置11では、満杯エラー報知を実行しない一方で、磁気エラー報知を実行することで磁気エラー報知を優先して実行する。
このように、この実施形態では、スピーカSpでは、右打ちエラー報知<交換報知<満杯エラー報知<磁気エラー報知の順に報知の優先度が高くなっているとともに、複数のエラーの実行の条件が同時期に成立する場合、優先度が最も高い報知が実行される一方で、別の報知は実行されないように規定されている。また、演出表示装置11では、右打ちエラー報知<交換報知<満杯エラー報知<磁気エラー報知の順に報知の優先度が高くなっている。また、演出表示装置11では、右打ちエラー報知と、交換報知とは同時に実行可能であり、右打ちエラー報知と、満杯エラー報知とは同時に実行可能であり、交換報知と、満杯エラー報知とは同時に実行可能であるため、右打ちエラー報知、交換報知、満杯エラー報知<磁気エラー報知の順に報知の優先度が高くなっているともいえる。なお、右打ちエラー報知の実行の条件と、交換報知の実行の条件と、満杯エラー報知の実行の条件とが同時期に成立するとき、演出表示装置11では、右打ちエラー報知、交換報知、及び満杯エラー報知の全報知を同時に実行する。このとき、演出表示装置11では、満杯エラー報知画像Gc2の下に交換報知画像Ga1を表示するとともに、右打ちエラー報知画像Gc1を満杯エラー報知画像Gc2、及び交換報知画像Ga1よりも背面のレイヤに表示することで、右打ちエラー報知<交換報知<満杯エラー報知の順に優先して表示する。また、この実施形態において、事前報知は、交換報知と優先度が同じである。この実施形態において、事前報知と、交換報知とは、同時に実行されない。
副制御用CPU40aが行う報知処理について説明する。
図14に示すように、報知処理において、副制御用CPU40aは、設定変更状態であるか否かを判定する(ステップS301)。設定変更状態である場合(ステップS301:YES)、副制御用CPU40aは、報知処理を終了する。設定変更状態でない場合(ステップS301:NO)、副制御用CPU40aは、磁気エラーの発生中であるか否かを判定する(ステップS302)。磁気エラーの発生中である場合(ステップS302:YES)、副制御用CPU40aは、磁気エラー報知画像Gc3を表示させるように演出表示装置11を制御するとともに、磁気エラー報知音を出力音に設定し、当該出力音を特定可能な情報を副制御用RAM40cに記憶させる(ステップS303)。
磁気エラーの発生中でない場合(ステップS302:NO)、副制御用CPU40aは、右打ちエラーの発生中であるか否かを判定する(ステップS304)。右打ちエラーの発生中である場合(ステップS304:YES)、副制御用CPU40aは、右打ちエラー報知画像Gc1を表示させるように演出表示装置11を制御するとともに、右打ちエラー報知音を出力音に設定し、当該出力音を特定可能な情報を副制御用RAM40cに記憶させる(ステップS305)。右打ちエラーの発生中でない場合(ステップS304:NO)、又はステップS305の処理を終了した場合、副制御用CPU40aは、遊技者が所持している遊技球の交換タイミングであるか否かを判定する(ステップS306)。遊技者が所持している遊技球の交換タイミングであるとき(ステップS306:YES)、副制御用CPU40aは、交換報知画像Ga1を表示させるように演出表示装置11を制御するとともに、交換報知音を出力音に設定し、当該出力音を特定可能な情報を副制御用RAM40cに記憶させる(ステップS307)。遊技者が所持している遊技球の交換タイミングでないとき(ステップS306:NO)、及びステップS307の処理を終了した場合、副制御用CPU40aは、満杯エラーの発生中であるか否かを判定する(ステップS308)。満杯エラーの発生中である場合(ステップS308:YES)、副制御用CPU40aは、満杯エラー報知画像Gc2を表示させるように演出表示装置11を制御するとともに、満杯エラー報知音を出力音に設定し、当該出力音を特定可能な情報を副制御用RAM40cに記憶させる(ステップS309)。満杯エラーの発生中である場合(ステップS308:NO)、及びステップS309の処理を終了した場合、副制御用CPU40aは、副制御用RAM40cに記憶されている設定中の出力音を特定可能な情報を参照し、当該情報から特定可能な出力音を報知するようにスピーカSpを制御する(ステップS310)。その後、副制御用CPU40aは、報知処理を終了する。報知処理を実行する副制御用CPU40aが報知装置を制御する報知制御手段として機能する。
以下、上記のように構成したパチンコ遊技機10の作用について説明する。
図15では、1回交換制が設定されているとともに、大当り遊技の終了後に満杯エラー、又は磁気エラーが発生している状況を示している。
図15(a)では、大当りの特別図柄変動ゲームが実行されている状況を示している。このとき、演出表示装置11では、演出図柄の図柄変動ゲームが実行されているとともに、1回交換制に関する事前報知が実行されている。このため、大当り遊技が終了する毎に所持している遊技球を交換する必要があることを遊技者は事前に認識することができる。
図15(b)では、その後、大当り遊技が終了するとともに、待機状態に制御される状況が示されている。交換報知の実行の条件が成立したことにより、演出表示装置11では、交換報知が開始される。このため、大当り遊技が終了するとき、所持している遊技球の交換タイミングであることを遊技者は認識することができる。また、交換報知が開始されることで、遊技者が所持している遊技球の交換タイミングであることを遊技場の従業員などが認識することができる。
図15(c)では、交換報知の実行の条件に加えて、満杯エラー報知の実行の条件が成立している状況を示している。このとき、スピーカSpでは、満杯エラー報知音が出力され、演出表示装置11では、貯留皿に貯留されている遊技球の排出を促す満杯エラー報知画像Gc2の下に遊技球の交換に関する交換報知画像Ga1が表示される。満杯エラーの発生中は、物理的に遊技球の払出しが行われない状態となる。例えば、球抜きスイッチTSを操作せず、遊技者が意図的に満杯エラーを発生させた場合、本来であれば払出されている遊技球が未払出しとなる。このため、遊技球の交換タイミングにおいて満杯エラーが発生している場合、意図的に遊技球を未払出しにすることで、遊技球の交換を逃れようとしている状況が想定される。この実施形態では、交換報知の実行の条件に加えて、満杯エラー報知の実行の条件が成立している状況であっても、満杯エラー報知が優先して行われるため、遊技場の従業員などは、交換報知が実行されている状況であっても満杯エラーの発生を認識することができる。
図15(d)では、交換報知の実行の条件に加えて、磁気エラー報知の実行の条件が成立している状況を示している。このとき、スピーカSpでは、磁気エラー報知音が出力され、演出表示装置11では、磁気エラーが発生したことを示唆する磁気エラー報知画像Gc3が表示される。交換タイミングにおいて、磁気エラーが発生している場合、交換タイミングにおいて遊技者が所持している遊技球に、不正によって得られた遊技球が含まれる状況が想定される。この実施形態では、交換報知の実行の条件に加えて、磁気エラー報知の実行の条件が成立している状況であっても、磁気エラー報知が優先して行われるため、遊技場の従業員などは、交換報知が実行されている状況であっても磁気エラーの発生を認識することができる。
図16では、連荘交換制が設定されているとともに、大当り遊技の終了後から規定上限回数の特別図柄の図柄変動ゲームが実行された状況を示している。
図16(a)では、大当り遊技の終了後から規定上限回数目の特別図柄の図柄変動ゲームが実行されている状況を示している。このとき、演出表示装置11では、演出図柄の図柄変動ゲームが実行されているとともに、連荘交換制に関する事前報知が実行されている。このため、連荘期間が終了するとき、すなわち、この変動が終了するときが所持している遊技球の交換タイミングであることを遊技者は事前に認識することができる。
図16(b)に示すように、その後、規定上限回数の特別図柄の図柄変動ゲームの終了時、連荘期間が終了する。演出表示装置11では、規定上限回数の特別図柄の図柄変動ゲームの終了時、交換報知が開始される。このため、所持している遊技球の交換タイミングであることを遊技者は認識することができる。また、交換報知が開始されることで、所持している遊技球の交換タイミングであることを遊技場の従業員などが認識することができる。
図16(c)に示すように、連荘期間の終了後、遊技を継続して実行するとともに、右打ちを継続した場合、交換報知の実行の条件と、右打ちエラーの交換の条件と、が同時期に成立する。このとき、演出表示装置11では、右打ちエラー報知、及び交換報知の両報知を実行し、スピーカSpでは、右打ちエラー報知に優先して交換報知を実行する。この実施形態において、連荘期間では、右打ちが推奨されていることから、連荘期間が終了するときには右打ちが継続されている状況が想定される。このため、連荘期間が終了するときには、右打ちエラー報知が発生しやすいといえる。このような状況において、右打ちエラーが発生したとしても、当該右打ちエラーが不正行為に起因するものであるとは考えづらい。このため、交換報知の実行の条件と、右打ちエラーの交換の条件と、が同時期に成立するとき、演出表示装置11では、右打ちエラー報知、及び交換報知の両報知を実行することで、連荘期間の終了後、誤って右打ちを継続した場合であっても、所持している遊技球の交換タイミングであることを遊技者は認識することができる。また、交換報知が右打ちエラー報知に優先して実行されることにより、遊技者が誤って右打ちを継続した場合であっても、所持している遊技球の交換タイミングであることを遊技者や遊技場の従業員などが認識することができる。
図17では、1回交換制が営業形態として設定されており、且つ、大当り遊技の終了後、遊技者が継続して遊技を実行する状況を示している。
時点T10では、大当り遊技が実行されている状況を示している。このとき、遊技者は、遊技中である。時点T11では、大当り遊技が終了した状況を示している。このとき、大当り遊技が終了したことに伴って、交換信号が出力端子50aに出力される。例えば、出力端子50aと、外部装置の入力端子と、が配線接続されている場合、ホールコンピュータHCや、カードユニットCUなどの外部装置で交換信号を入力することができる。このため、大当り遊技が終了するときに、遊技場の従業員などは、外部装置を通じて、遊技者が所持している遊技球の交換タイミングであることを認識することができる。時点T12では、所持している遊技球の交換タイミングとなった後も遊技者が継続して遊技を行っている状況を示している。このような場合であっても、遊技者が所持している遊技球の交換タイミングであることを外部装置を通じて認識した遊技場の従業員などにより、遊技者に遊技球の交換を促すことができる。
第1の実施形態の効果について説明する。
(1−1)この実施形態によれば、交換報知の実行条件と、特定エラー報知の実行条件と、が同時期に成立しているとき、交換報知に優先して特定エラー報知を実行する。このため、遊技球の交換に際して、特定エラーが発生しているか否かを遊技場の従業員などが判断することが可能となる。このため、遊技球の交換に際して、例えば、不正により遊技球を得ている状況や、不正により遊技球の交換を免れようとする状況が発生している場合などであっても、報知状況に応じて適切に遊技球の交換に対応することが可能となる。この実施形態では、満杯エラー、及び磁気エラーが特定エラーに相当する。
(1−2)この実施形態によれば、大当り遊技が付与される前に交換タイミングに関する事前報知を実行可能である。例えば、交換タイミングに関する事前報知が事前に実行されていない状況で、交換タイミングが到来した場合、不意打ちのように遊技球の交換が促される印象を遊技者に与え、遊技機、及び遊技場に対する遊技者の印象を悪くしてしまう虞がある。この実施形態では、交換タイミングの到来前に交換タイミングに関する報知を実行可能であることにより、交換タイミングの到来前に、交換タイミングの到来により遊技球の交換を促される状況が生じ得ることを遊技者に認識させ易くすることができる。
(1−3)この実施形態によれば、遊技球の交換が促されるタイミングでは、大当り遊技において払出された遊技球を遊技者が所持している状況が想定できる。このような状況で遊技球の交換を促すことで、遊技者が遊技球を交換することなく遊技を終了することを抑制することができる。これにより、遊技へののめり込みを抑制することができる。
(1−4)この実施形態によれば、特別エラーが発生している状況であっても遊技球の交換が促されていることを遊技者や、遊技場の従業員などに認識させ易くすることができる。例えば、不正行為を契機として発生している可能性が低い特別エラー報知を優先する場合には、遊技球の交換が促されていることを遊技者や、遊技場の従業員などが認識し難い結果、遊技球を交換してほしいタイミングであっても継続して遊技が実行されてしまう状況が生じ得る。この実施形態では、交換を促す交換報知を特別エラー報知に優先して実行することで、例えば、不正行為を契機として発生している可能性が低いエラーが発生している状況であっても遊技球の交換を促されていることを認識させ易くすることができる。この実施形態では、右打ちエラーが特別エラーに相当する。
(1−5)この実施形態によれば、交換報知の実行の条件と、特定エラー報知の実行の条件とが同時期に成立したとき、スピーカSpでは、交換報知、及び特定エラー報知のうち特定エラー報知のみを実行することで、特定エラーが発生している状況を遊技場の従業員に認識させ易くすることができる。その一方で、演出表示装置11では、交換報知、及び特定エラー報知の両報知を実行することで、特定エラーの発生のみならず、遊技球の交換が促されていることを認識させることができる。このように、特定エラーの発生を認識させ易くすることで、不正行為が行われていないかを遊技場の従業員が判断する契機を提供するとともに、不正行為が行われていないと判断できた場合には、速やかに遊技球の交換を行うことができる。
(1−6)この実施形態によれば、遊技場の営業形態にあわせてパチンコ遊技機10の営業形態を設定することで、遊技場の営業形態に応じた交換タイミングで遊技球の交換を促すことができる。このため、遊技場の営業形態にあわせて遊技球の交換タイミングを遊技者や、遊技場の従業員に認識させ易くすることができる。
(1−7)遊技球を交換する際には、単に遊技球を交換した後、遊技を再開可能とする場合や、遊技球の交換に伴って遊技台のその日の遊技を終了させる場合などが想定される。すなわち、設定中の営業形態に応じて遊技球を交換した後の対応が異なることが想定される。このような場合であっても、営業形態に応じた終了条件が成立するまで交換報知を継続することで、遊技場の従業員が営業形態に応じた対応を取り易くすることができる。
(1−8)交換報知により、遊技者や、遊技場の従業員などに遊技球の交換タイミングであることを認識させ易くするとともに、機外部に出力された交換信号から、遊技媒体の交換タイミングであることを特定可能である。このため、例えば、遊技場の従業員などが交換報知を実行しているにもかかわらず、遊技球の交換タイミングであることを認識できない場合であっても、機外部に出力された交換信号から、遊技球の交換タイミングであることを特定することで、遊技球の交換タイミングとなったときに遊技球の交換を行い易くさせることができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態のパチンコ遊技機10について説明する。なお、以下の説明では、すでに説明した実施形態と同一の構成、及び同一の制御については同一の符号を付すなどし、その重複する説明を省略又は簡略する。
第2の実施形態では、交換報知の報知態様を設定できる点で第1の実施形態と異なっている。
ここで、遊技場において遊技球を交換する方法(以下、交換方法と示す)について説明する。一般的に遊技場では、交換方法として、複数のパチンコ遊技機で共有する計数機(以下、共有計数機と示す)を用いる方法、及びパチンコ遊技機に各別に対応する計数機(以下、各台計数機と示す)を用いる方法の何れかの方法を採用している。共有計数機を用いる方法を交換方法として採用する場合には、ドル箱などを用いて遊技者が所持する遊技球を貯留し、遊技者が遊技を終了する際に、遊技場に設置された共有計数機で遊技者が所持する遊技球の個数を計数することで、遊技球を交換することができる。これに対して、各台計数機を用いる方法を交換方法として採用する場合には、遊技球を計数する機能が設けられたカードユニットCUに遊技者が所持する遊技球を貯留するとともに、遊技者が遊技を終了する際に、カードユニットCUから遊技者が所持する遊技球の個数を記憶したプリペイドカードを排出することで遊技球を交換することができる。
交換報知の報知態様の設定の説明に戻って、この実施形態では、共有計数機を用いる方法を採用している場合に対応する報知態様による交換報知、及び各台計数機を用いる方法を採用している場合に対応する報知態様による交換報知の何れを交換報知として実行するかを、遊技場の管理者などが任意に設定できるようになっている。以下の説明では、共有計数機を用いる方法を採用している場合に対応する報知態様による交換報知を第1報知態様による交換報知と示し、各台計数機を用いる方法を採用している場合に対応する報知態様による交換報知を第2態様による交換報知と示す場合がある。
次に交換報知の報知態様の設定機能について説明する。
この実施形態では、設定変更状態において、営業形態に加えて、交換報知の報知態様を設定可能である。設定中の報知態様は、設定中の営業形態と同様に表示器33に表示される。この実施形態において、表示器33は、7セグメントLEDを構成する7つのLEDに加えて、ドットを表示するLEDを1つ備える。ドットを表示するLEDが点灯しているか否かによって第1態様、及び第2態様の何れが設定中かを示唆している。以下の説明では、交換報知の報知態様として、第1態様が設定されることを共有計数モードが設定されると示す場合があり、第2態様が設定されることを各台計数モードが設定されると示す場合がある。
図18に示すように、共有計数モードを設定中の場合には、ドットを表示するLEDが消灯し、各台計数モードを設定中の場合には、ドットを表示するLEDが点灯するように構成されている。例えば、共有計数モードと、各台計数モードとは、設定変更状態において設定中の営業形態がループする毎に切り替わるとよい。具体的には、[―]→[1]→[2]→[3]→[4]→[―]→[1.]→[2.]→[3.]→[4.]→[―]→[1]→…のように切り替わるとよい。
次に、この実施形態における交換報知の報知態様について説明する。
まず、第1報知態様による交換報知について説明する。
図19(a)に示すように、第1態様による交換報知は、スピーカSpから遊技球の交換に関する音声が出力されるとともに、演出表示装置11に、交換報知画像Ga1に加えて、交換報知画像Ga2を表示する態様により実行される。図中では、交換報知画像Ga2として、「係員をお呼び下さい」の文字列を模した画像、及び「新しいドル箱を用意してください」の文字列を模した画像を例示している。例えば、共有計数機を用いる方法を採用している場合には、遊技者が所持するドル箱(遊技球)を遊技場の従業員などが共有計数機で計数する。このため、第1態様による交換報知では、遊技場の従業員などを呼び出すことを遊技者に促す画像や、パチンコ遊技機10に新たなドル箱を用意することを遊技場の従業員などに促す画像を表示することが考えられる。
図19(b)に示すように、第2態様による交換報知は、スピーカSpから遊技球の交換に関する音声が出力されるとともに、演出表示装置11に、交換報知画像Ga1に加えて、交換報知画像Ga3を表示する態様により実行される。図中では、交換報知画像Ga3として、プリペイドカードの排出を示す画像、及び「プリペイドカードを排出してください」の文字列を模した画像を例示している。各台計数機を用いる方法を採用している場合には、遊技者が所持する遊技球数を記憶するプリペイドカードを返却することで遊技球を交換する。このため、第2態様による交換報知では、プリペイドカードの排出を遊技者に促す画像を表示することが考えられる。また、例えば、交換信号を入力したカードユニットCUがプリペイドカードを排出するように構成されることが想定される。このため、第2態様による交換報知では、「プリペイドカードの取り忘れにご注意ください」の文字列を表示する交換報知画像を表示してもよい。この実施形態において、第2態様による交換報知は、遊技球の貸出に関する情報を記憶可能な記憶媒体の排出に関する排出報知に相当する。
第2の実施形態の効果について説明する。
(2−1)遊技者の遊技動作をもとに演出の出現率を変更することで、遊技者の遊技に即した演出の出現率を設定することができる。その結果、興趣の向上を図ることができる。
(2−2)遊技場の管理者などが、遊技場において採用している遊技球の交換方法に対応した報知態様に設定することで、遊技球の交換方法に対応した報知態様による交換報知を実行することができる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態のパチンコ遊技機10について説明する。
第3の実施形態では、営業形態を設定するための処理を副制御用CPU40aが行う点で第1の実施形態と相違する。図20に示すように、第3の実施形態のパチンコ遊技機10は、設定スイッチ32に代えて、枠部材(前枠)Y1の前面側に、上ボタンUBT、下ボタンDBT、及び中ボタンCBTを備えている。上ボタンUBT、下ボタンDBT、及び中ボタンCBTは、副制御基板40に接続されるとともに、副制御用CPU40aは、上ボタンUBT、下ボタンDBT、及び中ボタンCBTのそれぞれがオン状態に操作(押込操作)されたときに送信する操作信号を受信可能である。
この実施形態のパチンコ遊技機10では、RAMクリアスイッチ31をオン状態に操作した状態で電源投入されると、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cを初期化するとともに、主制御用RAM30cを初期化したことを特定可能な制御情報(以下、初期化コマンドと示す)を副制御基板40に送信する。そして、初期化コマンドを入力した副制御用CPU40aは、営業形態を設定するための処理を行う。
初期化コマンドを入力すると、副制御用CPU40aは、終了条件が成立するまで設定待機状態に制御する。例えば、設定待機状態の終了条件は、副制御用CPU40aが初期化コマンドを入力してから所定時間(例えば、30秒)が経過することによって成立する。副制御用CPU40aは、終了条件が成立すると設定待機状態を終了し、通常遊技状態に制御する。その一方で、副制御用CPU40aは、設定待機状態に制御中、中ボタンCBTが操作されると、設定変更状態に制御する。
図21に示すように、副制御用CPU40aは、設定変更状態に制御中、設定中の営業形態を示唆する変更報知を実行するように演出表示装置11を制御する。具体的に、副制御用CPU40aは、演出表示装置11において、設定可能な営業形態を示唆する画像をそれぞれ表示するとともに、設定されている営業形態と、設定されていない営業形態とで、表示する画像の色調を異ならせたりするなどして設定されている営業形態の報知が行われる。このように、この実施形態において、演出表示装置11では、設定変更状態に制御されたことを実行の条件として、設定中の営業形態を示唆する変更報知が実行される。なお、この実施形態では、第1の実施形態と同様に、報知処理において、設定変更状態であると判定されたときには、各種エラー報知が実行されない。すなわち、変更報知の実行の条件と、エラー報知の実行の条件と、が同時期に成立したときには、変更報知を優先して実行する。この実施形態において、変更報知が特殊報知に相当する。
また、副制御用CPU40aは、設定変更状態に制御中、下ボタンDBTが操作される毎に、内部的に設定されている営業形態を、設定なし→1回交換制→連荘交換制→ラッキーナンバー制(低)→ラッキーナンバー制(高)→設定なし→…というように、ループするように変更する。また、副制御用CPU40aは、設定変更状態に制御中、上ボタンUBTが操作される毎に、内部的に設定されている営業形態を、設定なし→ラッキーナンバー制(高)→ラッキーナンバー制(低)→連荘交換制→1回交換制→設定なし→…というように、ループするように変更する。この実施形態において、副制御用CPU40aは、終了条件が成立するまで設定変更状態に制御する。例えば、設定変更状態の終了条件は、中ボタンCBTが操作されることによって成立する。副制御用CPU40aは、終了条件が成立すると設定変更状態を終了し、通常遊技状態に制御する。
また、この実施形態では、営業形態を設定するための処理を副制御用CPU40aが行うため、主制御用CPU30aは、設定された営業形態に係らず、遊技球の交換に関する状況であることを示唆する交換信号を出力する。図22に示すように、この実施形態において、外部端子板50は、出力端子50aに加えて、複数の出力端子を備えている。具体的に、外部端子板50は、出力端子50aに加えて、出力端子50b、出力端子50c、及び出力端子50aを備えている。出力端子50aは、1回交換制の交換タイミングを示唆する交換信号を出力可能な出力端子であり、出力端子50bは、連荘交換制の交換タイミングを示唆する交換信号を出力可能な出力端子である。また、出力端子50cは、ラッキーナンバー制(低)の交換タイミングを示唆する出力端子であり、出力端子50dは、ラッキーナンバー制(高)の交換タイミングを示唆する出力端子である。すなわち、出力端子50a〜50dは、交換タイミングが規定された営業形態に各別に対応している。このため、この実施形態では、設定されている営業形態に応じた開始条件の成立により、対応する交換信号が出力されることに加えて、別の営業形態に応じた開始条件の成立により、対応する交換信号が出力される。
次に、大当り遊技の終了時における営業形態に関する処理について説明する。
図23に示すように、大当り遊技終了処理において、主制御用CPU30aは、1回交換制における交換タイミングを示唆する制御情報(以下、第1交換コマンドと示す)を副制御基板40に送信する(ステップS401)。また、ステップS401の処理において、主制御用CPU30aは、1回交換制における交換タイミングを示唆する第1交換信号を外部端子板50の出力端子50aに出力する。次に、主制御用CPU30aは、今回の大当り遊技が大当り図柄ZAに基づく大当り遊技であったか否かを判定する(ステップS402)。今回の大当り遊技が大当り図柄ZAに基づく大当り遊技であった場合(ステップS402:YES)、主制御用CPU30aは、ラッキーナンバー状態を特定ラッキー状態に制御する(ステップS403)。特定ラッキー状態は、ラッキーナンバー制(低)、及びラッキーナンバー制(高)の何れであってもラッキー状態となる状態である。その後、主制御用CPU30aは、大当り遊技終了処理を終了する。
今回の大当り遊技が大当り図柄ZAに基づく大当り遊技でなかった場合(ステップS402:NO)、主制御用CPU30aは、今回の大当り遊技が大当り図柄ZBに基づく大当り遊技であったか否かを判定する(ステップS404)。今回の大当り遊技が大当り図柄ZBに基づく大当り遊技であった場合(ステップS404:YES)、主制御用CPU30aは、特定ラッキー状態に制御されているか否かを判定する(ステップS405)。特定ラッキー状態に制御されている場合(ステップS405:YES)、主制御用CPU30aは、大当り遊技終了処理を終了する。
特定ラッキー状態に制御されていない場合(ステップS405:NO)、主制御用CPU30aは、ラッキーナンバー状態を非特定ラッキー状態に制御する(ステップS406)。非特定ラッキー状態は、ラッキーナンバー制(高)の場合には、ラッキー状態となる一方で、ラッキーナンバー制(低)の場合には、非ラッキー状態となる状態である。その後、主制御用CPU30aは、大当り遊技終了処理を終了する。今回の大当り遊技が大当り図柄ZBに基づく大当り遊技でなかった場合(ステップS404:NO)、主制御用CPU30aは、今回の大当り遊技が大当り図柄ZEに基づく大当り遊技であったか否かを判定する(ステップS407)。今回の大当り遊技が大当り図柄ZEに基づく大当り遊技でなかった場合(ステップS407:NO)、主制御用CPU30aは、大当り遊技終了処理を終了する。今回の大当り遊技が大当り図柄ZEに基づく大当り遊技であった場合(ステップS407:YES)、主制御用CPU30aは、ラッキーナンバー状態を非ラッキー状態に制御する(ステップS408)。その後、主制御用CPU30aは、大当り遊技終了処理を終了する。
次に、連荘期間の終了時における営業形態に関する処理について説明する。
図24に示すように、連荘終了処理において、主制御用CPU30aは、連荘交換制における交換タイミングを示唆する制御情報(以下、第2交換コマンドと示す)を副制御基板40に送信する(ステップS501)。また、ステップS501の処理において、主制御用CPU30aは、連荘交換制における交換タイミングを示唆する第2交換信号を外部端子板50の出力端子50bに出力する。次に、主制御用CPU30aは、特定ラッキー状態に制御されているか否かを判定する(ステップS502)。特定ラッキー状態に制御されている場合(ステップS502:YES)、主制御用CPU30aは、連荘終了処理を終了する。
特定ラッキー状態に制御されていない場合(ステップS502:NO)、主制御用CPU30aは、ラッキーナンバー制(低)における交換タイミングを示唆する制御情報(以下、第3交換コマンドと示す)を副制御基板40に送信する(ステップS503)。また、ステップS503の処理において、主制御用CPU30aは、ラッキーナンバー制(低)における交換タイミングを示唆する第3交換信号を外部端子板50の出力端子50cに出力する。
次に、主制御用CPU30aは、非ラッキー状態に制御されているか否かを判定する(ステップS504)。非ラッキー状態に制御されていない場合(ステップS504:NO)、主制御用CPU30aは、連荘終了処理を終了する。非ラッキー状態に制御されている場合(ステップS504:YES)、主制御用CPU30aは、ラッキーナンバー制(高)における交換タイミングを示唆する制御情報(以下、第4交換コマンドと示す)を副制御基板40に送信する(ステップS505)。また、ステップS505の処理において、主制御用CPU30aは、ラッキーナンバー制(高)における交換タイミングを示唆する第4交換信号を外部端子板50の出力端子50cに出力する。
第3の実施形態の効果について説明する。
(3−1)この実施形態では、設定変更状態では、交換報知、右打ちエラー報知、満杯エラー報知、及び磁気エラー報知を実行しない。これによれば、遊技場の管理者などによって営業形態の設定が行われていることが想定される設定変更状態では、不正行為を契機とするエラーが発生している状況は考えにくい。このため、このような場合には、変更報知をエラー報知に優先して実行することで、営業形態の設定を行い易くすることができる。
(3−2)この実施形態によれば、第1交換信号〜第4交換信号の何れが出力されたかに応じて、遊技球の交換を促すことによって、異なる条件で遊技球の交換を促すことができる。例えば、営業形態は、遊技場などによって異なることが想定される。このため、遊技場が営業形態に応じて、第1交換信号〜第4交換信号の何れが出力されたかに応じて、遊技球の交換を促すかを決定することで、複数の営業形態に対応して、遊技球の交換を適切に促すことができる。
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態のパチンコ遊技機10について説明する。
第4の実施形態では、交換報知の実行タイミングが第1の実施形態と相違している。このため、この実施形態では、大当り遊技の終了時に代えて、大当りの特別図柄変動ゲームの開始時に営業形態に関する処理を実行するとともに、連荘期間の終了時に代えて、大当り遊技が付与されてから、規定上限回数目の特別図柄の図柄変動ゲームの開始時に営業形態に関する処理を実行する。
この実施形態において、副制御用CPU40aが行う交換報知に関する処理について説明する。
この実施形態において、規定上限回数目の特別図柄の図柄変動ゲームの開始時に交換コマンドを入力するとき、副制御用CPU40aは、連荘期間終了時の交換タイミングであることを特定可能な第1交換情報を副制御用RAM40cに記憶させる。その後、副制御用CPU40aは、報知処理を行うことにより、連荘期間の終了後に遊技者が所持している遊技球の交換に関する第1交換報知を実行させるように演出表示装置11を制御する。図25(a)に示すように、第1交換報知は、実行中の特別図柄の図柄変動ゲームの終了時が遊技球の交換タイミングであることを示唆する画像Gd1(例えば、「この変動ゲームの終了後に交換してね」の文字列を模した画像)が表示されることにより実行される。なお、この実施形態において、規定上限回数目の特別図柄の図柄変動ゲームが大当りの図柄変動ゲームであっても、当該変動ゲームにおいて第1交換報知が実行される。一方で、連荘期間が終了しないことから、規定上限回数目の特別図柄の図柄変動ゲームの終了後も継続して遊技が可能である。
また、この実施形態において、大当りの特別図柄変動ゲームの開始時に交換コマンドを入力するとき、副制御用CPU40aは、大当り遊技の終了後に遊技者が所持している遊技球の交換に関する第2交換報知の実行タイミングを決定する。例えば、第2交換報知の実行タイミングは、演出表示装置11において、変動ゲームの終了後に大当り遊技が付与されることを報知するときであるとよい。具体的に、演出表示装置11において演出図柄による大当りの組み合わせが導出(一旦停止表示)されるときが第2交換報知の実行タイミングの一例である。その後、副制御用CPU40aは、第2交換報知の実行タイミングにおいて、大当り遊技の終了時の交換タイミングであることを特定可能な第2交換情報を副制御用RAM40cに記憶させた後、報知処理を行うことにより、大当り遊技の終了後に遊技者が所持している遊技球の交換に関する第2交換報知を実行させるように演出表示装置11を制御する。図25(b)に示すように、第2交換報知は、付与される大当り遊技の終了時が遊技球の交換タイミングであることを示唆する画像Gd2(例えば、「この大当りの終了後に交換してね」の文字列を模した画像)が表示されることにより実行される。
第4の実施形態の効果について説明する。
(4−1)この実施形態によれば、大当り遊技の開始前に、大当り遊技の終了に伴って所持している遊技媒体を交換することが報知されるため、大当り遊技の終了に伴って遊技媒体の交換を促される状況が生じ得ることを事前に遊技者に認識させ易くすることができる。
なお、各実施形態は、以下のように変更して実施することができる。各実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・第3の実施形態において、出力端子は、交換タイミングが規定された営業形態に各別に対応していなくてもよい。例えば、出力端子は、交換タイミングが規定された営業形態の数よりも多くてもよく、少なくてもよい。また、1の出力端子に対して、複数の営業形態が対応付けられていてもよい。この場合、当該1の出力端子から出力される交換信号は、交換報知(排出報知)が実行される場合と、交換報知が実行されない場合とがあることを示唆する信号となる。
・第4の実施形態において、大当りの特別図柄変動ゲームの実行中、大当りの特別図柄変動ゲームを実行中であることが報知される前に第2交換報知が実行されるようにしてもよい。この場合、第2交換報知は、実行中の特別図柄の図柄変動ゲームが大当りの特別図柄変動ゲームであることの報知にも相当する。
・各実施形態において、日時を計時可能なRTC(リアルタイムクロック)を副制御基板40に搭載してもよい。この場合、所定条件が成立する毎にRTCから時刻を取得し、取得した時刻が予め定められた第1時刻から第2時刻の間であるときには、設定した営業形態を変化させるようにしてもよい。例えば、取得した時刻が予め定められた第1時刻から第2時刻の間であるときには、設定した営業形態に係らず終了条件(交換条件)が成立しないようにしてもよい。また例えば、ラッキーナンバー制が営業形態として設定されているときには、所定の演出図柄の組み合わせによる大当りとなったときには、予め定められた条件が成立するまで、終了条件が成立しないようにしてもよい。所定の演出図柄の組み合わせは、ラッキーナンバー、通常ナンバー、及びアンラッキーナンバーのうち任意に選択された1又は複数であるとよい。また、所定条件は、所定の制御周期毎に成立してもよく、変動ゲームの開始時又は終了時に成立してもよく、大当り遊技の開始時又は終了時に成立してもよい。また、第1時刻、及び第2時刻は、遊技場の従業員や管理者などによって任意に設定可能であってもよい。また、第1時刻、及び第2時刻は、設定中の営業形態によって異なるようにしてもよく、営業形態とは別に設定できるようにしてもよい。
・各実施形態において、営業形態の設定履歴を表示可能であってもよい。例えば、営業形態の設定履歴は、設定変更状態において表示されるとよい。営業形態の設定履歴は、設定された順序が分かるように表示されてもよく、設定割合が表示されるようにしてもよい。
・また、各実施形態において、RTCを副制御基板40に搭載する場合、営業形態の設定履歴には、設定した日付や期間を表示するようにしてもよい。また、営業形態の設定履歴には、終了条件が成立したか否か、終了条件が成立した回数、及び終了条件が成立した時刻のうち任意に選択された1又は複数の情報を表示するようにしてもよい。
・各実施形態において、大当り遊技終了後の確率状態に非確変状態が対応付けられている大当り図柄をラッキーナンバーを導出する大当り図柄にしてもよい。また、大当り図柄によって付与されるラウンド数が異なるように構成するとともに、対応付けられたラウンド数が別の大当り図柄と比較して少ない大当り図柄をラッキーナンバーを導出する大当り図柄にしてもよい。
・各実施形態において、ラッキーナンバーは、アラビア数字や漢数字などの数字とは異なる図柄を含む演出図柄の組み合わせを含んでいてもよい。
・各実施形態において、ラッキーナンバーと非ラッキーナンバー(通常ナンバー、及びアンラッキーナンバー)は、図柄を構成する要素の一部が異なり、当該異なる要素には、複数のラッキーナンバーで共通する要素が含まれてもよい。また、当該異なる要素には、複数の非ラッキーナンバー(通常ナンバー、及びアンラッキーナンバー)で共通する要素が含まれてもよい。また、アンラッキーナンバーと非アンラッキーナンバー(ラッキーナンバー、及び通常ナンバー)は、図柄を構成する要素の一部が異なり、当該異なる要素には、複数のアンラッキーナンバーで共通する要素が含まれてもよく、当該異なる要素には、複数の非アンラッキーナンバーで共通する要素が含まれてもよい。
・各実施形態において、設定可能な営業形態は1回交換、連荘交換、ラッキーナンバーに限らない。例えば、払出された遊技球数、又は差球数が予め定められた規定個数(以下、定量と示す)に達したときに遊技球の交換に関する交換報知を実行する定量交換制を設定可能であってもよい。この場合、定量は、予め定められた1の規定個数が設定されるようにしてもよく、予め定められた複数の規定個数から任意に設定可能であってもよい。また、営業形態として定量交換制を設定した場合、定量に達した時点で交換に関する情報を報知するようにしてもよく、定量に達した後、所定条件が成立した時点で交換に関する情報を報知するようにしてもよい。例えば、所定条件は、大当り遊技が終了するとき、連荘期間が終了するとき、定量に達してから所定時間が経過したときなどに成立するとよい。定量に達することは交換条件の成立の一例である。
・各実施形態において、連荘期間の一部、又は全部である特定期間において、当該特定期間中に払出された遊技球数を報知するようにしてもよい。この場合、定量制を設定しているときには、払出された遊技球数に代えて、又は加えて差球数を報知する一方で、定量制を設定していないときには、払出された遊技球数と、差球数とのうち払出された遊技球数のみを表示するようにしてもよい。また、定量制を設定していないときには、払出された遊技球数を報知する一方で、定量制を設定しているときには、払出された遊技球数を報知しないようにしてもよい。
・各実施形態において、交換報知の実行中、磁気エラーが発生した場合であっても、報知装置の一部又は全部で、交換報知を実行可能であってもよい。この場合、交換報知、及び磁気エラー報知のうち交換報知のみを実行するようにしてもよい。すなわち、交換報知を磁気エラー報知に優先して実行するようにしてもよい。また、交換報知、及び磁気エラー報知の両方を実行するようにしてもよい。この場合、交換報知を磁気エラー報知に優先して実行するようにしてもよく、磁気エラー報知を交換報知に優先して実行するようにしてもよい。
・各実施形態において、交換報知の実行中、満杯エラーが発生した場合であっても、報知装置の一部又は全部で、交換報知を実行可能であってもよい。この場合、交換報知、及び満杯エラー報知のうち交換報知のみを実行するようにしてもよい。すなわち、交換報知を満杯エラー報知に優先して実行するようにしてもよい。また、交換報知、及び満杯エラー報知の両方を実行するようにしてもよい。この場合、交換報知を満杯エラー報知に優先して実行するようにしてもよく、満杯エラー報知を交換報知に優先して実行するようにしてもよい。
・各実施形態において、右打ちエラー報知の実行中、交換報知の実行の条件が成立した場合であっても、報知装置の一部又は全部で右打ちエラー報知を実行可能であってもよい。この場合、交換報知、及び右打ちエラー報知のうち右打ちエラー報知のみを実行するようにしてもよい。すなわち、右打ちエラー報知を交換報知に優先して実行するようにしてもよい。また、交換報知、及び右打ちエラー報知の両方を実行するようにしてもよい。この場合、右打ちエラー報知を交換報知に優先して実行するようにしてもよく、交換報知を右打ちエラー報知に優先して実行するようにしてもよい。
・各実施形態において、右打ちエラー、満杯エラー、及び磁気エラーに加えて、又は代えて1又は複数の別のエラー(以下、特殊エラーと示す)を検知、及び報知可能であってもよい。特殊エラー報知は、それぞれ、交換報知に優先して実行されるようにしてもよく、交換報知を特殊エラー報知に優先して実行されるようにしてもよい。すなわち、複数の特殊エラーを検知、及び報知可能に構成する場合、複数の特殊エラー報知のうち全部を交換報知に優先して実行されるようにしてもよい。また、複数の特殊エラーを検知、及び報知可能に構成する場合、交換報知を優先して実行されるようにしてもよい。また、複数の特殊エラーを検知、及び報知可能に構成する場合、複数の特殊エラー報知のうち一部の特殊エラー報知を交換報知に優先して実行されるようにするとともに、当該一部の特殊エラー報知とは別の特殊エラー報知は、交換報知を優先して実行されるようにしてもよい。
所定の特殊エラー報知を交換報知に優先して実行する場合、報知装置の一部又は全部において、交換報知、及び所定の特殊エラー報知のうち、所定の特殊エラー報知のみを実行するようにしてもよい。また、所定の特殊エラー報知を交換報知に優先して実行する場合、報知装置の一部又は全部において、交換報知、及び所定の特殊エラー報知の両方を実行するようにしてもよい。また、交換報知を所定の特殊エラー報知に優先して実行する場合、報知装置の一部又は全部において、交換報知、及び所定の特殊エラー報知のうち、交換報知のみを実行するようにしてもよい。また、交換報知を所定の特殊エラー報知に優先して実行する場合、報知装置の一部又は全部において、交換報知、及び所定の特殊エラー報知の両方を実行するようにしてもよい。
・各実施形態において、交換報知、及び所定のエラー報知の両方を実行する場合、交換報知、及び所定のエラー報知のうち、交換報知のみを実行する場合と報知態様を異ならせてもよい。例えば、演出表示装置11において、交換報知、及び所定のエラー報知の両方を実行する場合、交換報知画像Ga1の表示位置や、画像の大きさなどを、交換報知、及び所定のエラー報知のうち、交換報知のみを実行する場合と異ならせてもよい。また例えば、スピーカSpにおいて、交換報知、及び所定のエラー報知の両方を実行する場合、交換報知音の出力強度を交換報知、及び所定のエラー報知のうち、交換報知のみを実行する場合と異ならせてもよい。
・各実施形態において、複数の報知の実行の条件が成立している場合、何れの報知を優先して実行するか否かは報知装置ごとに定められているとよい。
・各実施形態において、交換報知を実行する場合、演出表示装置11において、交換に関する交換報知画像Ga1に加えて、又は代えて、別の画像を表示するようにしてもよい。この場合、別の画像は、交換報知画像Ga1よりも背面のレイヤに表示されるとよい。
・各実施形態において、設定スイッチ32は、主制御基板30上に設けられたがこれに限らない。例えば、主制御基板30上、副制御基板40上、及び払出基板を備える場合における払出基板上の何れかに設けられるようにしてもよい。また、主制御基板30、副制御基板40、及び払出基板とは別の場所に設けられるようにしてもよい。この場合、設定スイッチ32が操作されたことを検出可能な信号が主制御基板30、副制御基板40、及び払出基板の何れかに入力されるようにするとよい。
・各実施形態において、大当り図柄ZA〜ZEに代えて、又は加えて1又は複数の別の大当り図柄を備えていてもよい。別の大当り図柄は、それぞれ、ラウンド遊技の回数、大当り遊技終了後の確率状態、大当り遊技終了後の入球率向上状態、及び導出される演出図柄の組み合わせの種類が任意に対応付けられているとよい。例えば、演出表示装置11において、ラッキーナンバーが導出される大当り図柄であって、ラウンド遊技の回数として4回が規定されるとともに、大当り遊技の終了後、非確変状態かつ非入球率向上状態の遊技状態に制御される大当り図柄を備えていてもよい。
・各実施形態において、パチンコ遊技機10には、1の営業形態が予め定められていてもよい。すなわち、パチンコ遊技機10は、予め定められた営業形態を変更できないように構成されていてもよい。
・各実施形態において、大当り遊技中、当該大当り遊技終了後のラッキーナンバー状態が何れとなるかを示唆、又は報知するようにしてもよい。
・各実施形態において、制御中のラッキーナンバー状態を秘匿可能に構成するとともに、大当り遊技終了後からの特別図柄の図柄変動ゲームの回数が規定上限回数に達するまでにおいて、制御中のラッキーナンバー状態を示唆、又は報知するようにしてもよい。
・各実施形態において、大当り遊技の終了後にラッキーナンバー状態を変更したがこれに限らない。例えば、大当り遊技の開始前に、導出される演出図柄の組み合わせと、その時点におけるラッキーナンバー状態と、に基づいてラッキーナンバー状態を変更してもよい。この場合、ラッキーナンバー状態が変化することを事前に報知又は示唆してもよく、演出図柄の組み合わせが導出されるまで報知及び示唆しないようにしてもよい。
・各実施形態において、大当り確率を変更可能な確率設定機能が搭載されていてもよい。この場合、設定された大当り確率に応じて、交換報知の実行の条件が異なっていてもよく、設定された大当り確率に係らず、交換報知の実行の条件が同じであってもよい。すなわち、設定された大当り確率に応じて交換報知の実行され易さが異なっていてもよい。
・各実施形態において、ラッキーナンバー制が営業形態として設定されている場合、事前報知では、ラッキーナンバー、通常ナンバー、及びアンラッキーナンバーの少なくとも一つを示唆する、又は認識可能な画像を表示するようにしてもよい。この場合、ラッキーナンバー、通常ナンバー、及びアンラッキーナンバーは、それぞれ、一部を示唆する、又は認識可能な画像を表示するようにしてもよく、全部を示唆する、又は認識可能な画像を表示するようにしてもよい。
・各実施形態において、交換報知は、任意のタイミングで実行されるようにしてもよい。例えば、大当り遊技のエンディング時間において交換報知が実行されるようにしてもよい。また、交換報知は、主制御用CPU30a、又は副制御用CPU40aの何れかが実行する実行タイミング抽選により複数の実行タイミングから1の実行タイミングを決定するようにしてもよい。この場合、実行タイミング抽選は、交換条件が成立するときに実行されるとよい。
・副制御基板40をサブ統括制御基板とし、副制御基板40とは別に演出表示装置11を専門に制御する表示制御基板、装飾ランプLaを専門に制御する発光制御基板、スピーカSpを専門に制御する音声制御基板を設けてもよい。このようなサブ統括制御基板とその他の演出を制御する基板を含めて副制御基板としてもよい。
・また、単一の基板に主制御基板30の主制御用CPU30aと副制御基板40の副制御用CPU40aとを搭載してもよい。また、上記の別例において、表示制御基板、発光制御基板、及び音声制御基板を任意に組み合わせて単数の基板、若しくは複数の基板としてもよい。
・実施形態のパチンコ遊技機10を、遊技球が特定領域を通過することを契機に大当り遊技を付与する遊技機(所謂1種2種混合機)に具体化してもよい。
・確率変動機能を搭載したパチンコ遊技機10として、次回の大当りに当選するまで確率変動状態を付与する仕様や、転落抽選に当選するまで確率変動状態を付与する仕様(転落機)、あるいは予め定めた回数分の図柄変動ゲームが終了するまで確率変動状態を付与する仕様(ST機)がある。また、確率変動機能を搭載したパチンコ遊技機には、遊技球が特定領域を通過することを契機に確率変動状態を付与する仕様(V確変機)がある。実施形態のパチンコ遊技機10は、これらの何れの仕様のパチンコ遊技機に具体化してもよい。また、パチンコ遊技機10は、上記した転落機とV確変機を混合させた仕様のパチンコ遊技機であってもよい。
・第1特別図柄の図柄変動ゲーム及び第2特別図柄の図柄変動ゲームを同時に実行可能なパチンコ遊技機に適用してもよい。例えば、第1特別図柄の図柄変動ゲームは、第2特別図柄の図柄変動ゲームが実行されているか否かに関係なく、大当り遊技の生起中でないときに実行可能に構成してもよい。更に、例えば、第2特別図柄の図柄変動ゲームは、第1特別図柄の図柄変動ゲームが実行されているか否かに関係なく、大当り遊技の生起中でないときに実行可能に構成してもよい。このような、第1特別図柄の図柄変動ゲーム及び第2特別図柄の図柄変動ゲームを同時に実行可能なパチンコ遊技機において、小当り抽選や小当り遊技を利用した状態(例えば、小当りRUSH)を生起可能に構成してもよい。例えば、小当り抽選や小当り遊技を利用した状態は、高ベース状態に比して、有利な状態であってもよい。
・各実施形態は、回胴式遊技機に具体化してもよい。回胴式遊技機(スロットマシン、パチスロ)は、遊技媒体としてメダルを使用し、スタートレバーの操作によって役抽選を行うとともにストップボタンの操作によってリールの回転を停止させ、役抽選の結果に応じた組み合わせが入賞することによって賞としてのメダルを払出す遊技機である。回胴式遊技機の場合、スタートレバーやストップボタンは遊技者が操作可能な操作手段である。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)状態を制御する状態制御手段を備え、前記特別条件が成立するための条件には、大当り遊技状態の終了が含まれるとよい。
(ロ)前記特別条件は、大当りの変動ゲームの実行中に成立し、大当り遊技の実行に際して、事前に排出報知(交換報知)を実行可能であるとよい。
(ハ)設定中の営業形態に応じた終了条件が成立したことを終了の条件として前記特別報知を終了させるとよい。