JP2020098854A - 流体制御用ガスボックス - Google Patents
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Description
このような流体制御システムは、万一のガスのリークが発生した際の安全性等を担保するため、全体が筐体に収納されたガスボックスとして形成されるのが一般的である。このガスボックスには、排気機構を有し、常時外部から空気を取り入れつつ内部を排気して、リークの際にも有害なプロセスガスが、環境雰囲気中に流出せず、適切に工場内の除害設備で処理されるようになっている。
内部空間は、仕切りにより、操作室と非操作室とに隔離され、
前記操作室を前記非操作室部分から独立して外部に対して開閉する蓋又は扉を有し、
前記自動弁は、前記非操作室部分に収容され、
前記手動弁は、本体部分が前記非操作室部分に収容されるとともに操作部が前記仕切りに設けられた貫通孔を挿通して前記操作室に収容され、
前記操作室は、前記貫通孔と、該貫通孔を挿通する前記手動弁の操作部分との間の隙間を通って前記非操作室部分と連通し、
前記非操作室部分に外気を取り入れるとともに内部の雰囲気を排出する排出機能を設けた、ことを特徴とする。
前記操作室は、前記プロセスガスのガスラインの手動弁の操作部分を収容する第1の操作室と、前記パージガスのガスラインの手動弁の操作部分を収容する第2の操作室と、を含む、構成を好ましく採用できる。
また、各手動弁の操作部分を、通常排気空間から仕切りで隔離されつつ、隙間を介して連通する操作室に収容したので、リークしたガスが手動弁の操作部分に回り込むことが殆どなく、また、通常排気空間の排気機能が隙間を通して操作室にも一部及ぶので、手動操作の安全性を高めることができる。
また、排気機能が直接は及ばない操作室を設けることにより、排気の対象となる通常排気空間の内容積が実質的に低減できるので、除害のための排気速度を維持でき、リークしたガスの確実な排気が可能になる。
尚、本明細書において、用語「プロセスガス」には、それ自体反応に関与しないキャリアガスをも含むものとする。
メインボックス10の右側の側板15の前側のコーナー近傍には、除害塔17が設けられている。この除害塔17は、メインボックス10内部を排気する排気ダクトを取り付ける筒状の継手として機能するとともに、内部にガスセンサを有し、万一プロセスガスのリークが発生すると、それを検知できるようになっている。
メインボックス10の左側の側板14の、前記除害塔17の略対角位置には、吸気口18が設けられ、排気されることでメインボックス内が負圧となり、上記排気された空気を補う新たな空気を外部からメインボックス10内部に取り入れている。このため、外部から吸入された空気は、後述する操作室80,90内を除くメインボックス10内部を略均等に通過して、除害塔17から排出される。
メインボックス10の後面の側板13には、各プロセスガスの入力配管が通る孔19とパージガスの入力配管が通る孔20が設けられており、各孔には、配管を保護するとともに孔と配管との隙間をシールするグロメット21が装着されている。
メインボックス10の前面の側板12にも、同様にプロセスガスの出力配管が通る孔22とパージガスの出力配管が通る孔23が設けられ、グロメット21が装着されている。
メインボックス10の天板16には、内部の圧力計35,55をモニターするための透明の窓24,25が設けられている。
これにより、各電磁弁71をON/OFFすることにより、各エアオペレートバルブ37、39、56を開閉して、各プロセスガス及びパージガスの処理チャンバなどへの供給・停止を制御できるようになっている。
電磁弁ボックス70の上面には、ドアスイッチ73が配置されている。このドアスイッチ73は、メインボックス10の天板16を外すと作動するもので、作動すると、安全を確保するために、各電磁弁71をOFFにして、各プロセスガス及びパージガスの、処理チャンバなどへの供給を停止できるようになっている。
各電磁弁71の出力配管(図示省略)は、電磁弁ボックス70とメインボックス10との間の連絡孔(図示省略)を通って各エアオペレートバルブ37、39、56へ接続されているが、連絡孔と出力配管との間はシールされ、メインボックス10内部の雰囲気が電磁弁ボックス70に侵入しないようになっている。
第1の操作室80は、床板81と、該床板81から立設された各側板82〜85と、その上部を覆う蓋86からなる、略直方体の箱型を有し、第2の操作室90は、床板91と、該床板91から立設された各側板92〜95と、その上部を覆う蓋96からなる、略直方体の箱型を有する。
第1の操作室80は、プロセスガスライン部30の基板31に設けられた支柱(図示省略)を介して取り付けられ、床板81の下側には、前記各手動弁(33,34)の本体部分(ボンネットより下側)が配置されるスペースが確保されている。また、第2の操作室90は、パージガスライン部50の基板51に設けられた支柱(図示省略)を介して取り付けられ、床板81の下側には、前記各手動弁等(53,54,55,57)の本体部分(ボンネットより下側)が配置されるスペースが確保されている。
一方、エアオペレートバルブ37,39,56等の自動弁は、開閉の回数が多く、相対的に故障の可能性が高いため、これを収容する通常排気空間の排気能力は高く設定している。
これにより、第1及び第2の操作室80,90内部を、非操作室部分から独立して、外部に対して開口することができる。メンテナンス作業者は、必要なときに蓋86,96を取り外して、各手動弁等(33,34,53,54,55,57)の操作部等を操作することができる。この蓋86,96を取り外しても、前記ドアスイッチ73が作動することはない。
尚、蓋86,96の代わりに開閉可能な扉を設けてもよい。
(ガス制御動作)
稼動の準備として、ガスボックス1内部の各出力継手42,58に各ガスの出力配管(図示省略)を接続し、各入力継手(図示省略)に各ガスの入力配管(図示省略)を接続して、各ガスを供給する。各プロセスガスの手動開閉弁33を開き、レギュレータ34のノブを調節して、圧力計35で示される各プロセスガスの圧力を所定値に調整する。パージガスの手動開閉弁53、57も開き、圧力計55で示されるパージガスの圧力が所定の値になるように、レギュレータ54を調整する。さらに、電磁弁71へ供給する圧縮空気の配管も接続する。
ガスボックス1への非通電時には、電磁弁ボックス70の各電磁弁71はOFFであるため、各エアオペレートバルブ37,39,56へ駆動用圧縮空気は供給されず、これらのエアオペレートバルブ37,39,56は閉じられて、各ガスは流れない。
このようにして、ガスボックス1を使用する装置(半導体製造装置)の動作シーケンスにしたがって、所定のタイミングで所定のガスを流すことができる。
図6は、ガスボックス内の空気の流れを示す模式図で、図8(a)は、操作室80,90の蓋86,96が閉じられているとき、図8(b)は、操作室80,90が外部に開放されているときの状態を示す。
メインボックス10内の通常排気空間(操作室80,90以外の部分)においては、上記いずれの場合も、吸気口18から外気が取り入れられる一方、内部雰囲気が除害塔17から排気されている。
万一、自動弁(エアオペレートバルブ37,39,56等)や手動弁等(33,34,53,54,55,57)が故障してガスがリークした場合、これらの機器は、通常排気空間に配置されているため、リークしたガスも、除害塔17により排気されて、工場の除害設備で処理される。また、この排気のため、通常排気空間は負圧になっているので、リークしたガスが外部に拡散することはない。
また、除害塔17にはガスセンサ(図示省略)が備えられ、このガスセンサがガスのリークを検知すると、外部の制御装置は、安全確保のため、ガスラインの上流側のエアオペレートバルブ37,39,56を閉じ、ガスの流れを緊急停止することができる。
操作室80,90が、蓋86,96により外部に対して閉じられているときは、操作室80,90には、外部から空気の流入がないが、図8(a)の小さい両方向矢印で示すように、排気されている通常排気空間と前記隙間gを通って空気が出入りする(実際には、小さい両方向矢印は、紙面に垂直方向の流れを示す)ことにより、弱い排気(除害)が行われていると考えられる。
一方、作業者が修理やメンテナンスのために蓋を開けた場合、図8(b)の小さい矢印で示すように、操作室80,90内には外部から空気が流入する一方、操作室80,90内の空気は、隙間gを通して通常排気空間に吸引される(実際には小さい矢印は紙面に垂直方向の流れを示す)。これにより、操作室80,90の内部がやや強く排気されるので、作業者はより安全に手動バルブの手動操作等を行うことができる。
図9は、本発明の一実施形態に係る半導体製造装置のブロック図である。
図9に示す半導体製造装置980は、原子層堆積法(ALD:Atomic Layer Deposition 法)による半導体製造プロセスを実行するための装置であり、981はガス供給源、982は本発明のガスボックス、985は制御部、986は処理チャンバ、987は排気ポンプを示している。例えば、ALD法等においては、基板に膜を堆積させる処理プロセスに使用する処理ガスをより大きな流量で安定的に供給することが求められている。
電磁弁ボックス70は、各エアオペレートバルブ37,39、56を駆動エアで駆動する各電磁弁71を収容するとともに、マスフローコントローラ38(図1参照)との通信インターフェースも有している。
処理チャンバ986は、ALD法による基板への膜形成のための密閉処理空間を提供する。
排気ポンプ987は、処理チャンバ986内を真空引きする。
ここで、本発実施形態の半導体製造装置980では、ガスボックス982のメインボックス10のうち、自動弁と共に各手動弁の本体部分を、通常排気空間に収容し、各手動弁の操作部分を操作室80,90に収容したので、万一の手動弁からのリークの際にも、リークしたガスを適切に排気できるとともに、手動操作の安全性を高めることができる。
10 メインボックス
11 底板
12 前面の側板
13 後面の側板
14 左側の側板
15 右側の側板
16 天板
17 除害塔
18 吸気口
19 孔
20 孔
21 グロメット
22 孔
23 孔
24,25 透明の窓
30 プロセスガスライン部
31 基板
32 プロセスガスライン
33 手動開閉弁
34 レギュレータ
35 圧力計
36 逆止弁
37 エアオペレートバルブ
38 マスフローコントローラ
39 エアオペレートバルブ
40 マニホルド
41 合流後の配管
42 出力継手
50 パージガスライン部
51 基板
52 ガスライン
53 手動開閉弁
54 レギュレータ
55 圧力計
56 エアオペレートバルブ
57 手動開閉弁
58 出力継手
70 電磁弁ボックス
71 電磁弁
72 ニップル継手
73 ドアスイッチ
80 第1の操作室
81 床板
82〜85 側板
86 蓋
87 貫通孔
88 フランジ部
89 つまみ付ねじ
90 第2の操作室
91 床板
92〜95 側板
96 蓋
97 貫通孔
98 フランジ部
96 蓋
99 つまみ付ねじ
980 半導体製造装置
981 ガス供給源
982 ガスボックス
985 制御部
986 処理チャンバ
987 排気ポンプ
g 隙間
GF1 ガスフィルタ
GF2 ガスフィルタ
Claims (5)
- 1以上の手動弁と前記手動弁の下流側の1以上の自動弁とを含むガスラインを1以上収容するガスボックスであって、
内部空間は、仕切りにより、操作室と非操作室部分とに隔離され、
前記操作室を前記非操作室部分から独立して外部に対して開閉する蓋又は扉を有し、
前記自動弁は、前記非操作室部分に収容され、
前記手動弁は、本体部分が前記非操作室部分に収容されるとともに操作部が前記仕切りに設けられた貫通孔を挿通して前記操作室に収容され、
前記操作室は、前記貫通孔と、該貫通孔を挿通する前記手動弁の操作部分との間の隙間を通って前記非操作室部分と連通し、
前記非操作室部分に外気を取り入れるとともに内部の雰囲気を排出する排出機能を設けた、ガスボックス。 - 前記ガスラインは、半導体製造プロセスのプロセスガスのガスラインと、パージガスのガスラインの少なくとも一方を含む、請求項1に記載のガスボックス。
- 前記ガスラインは、半導体製造プロセスのプロセスガスのガスラインと、パージガスのガスラインの両方を含み、
前記操作室は、前記プロセスガスのガスラインの手動弁の操作部分を収容する第1の操作室と、前記パージガスのガスラインの手動弁の操作部分を収容する第2の操作室と、を含む、請求項2に記載のガスボックス。 - 半導体製造プロセスのプロセスガス及びパージガスのうち少なくとも一方を供給するために、請求項1に記載のガスボックスを用いた、半導体製造装置。
- 請求項1に記載のガスボックスから供給されたプロセスガス及びパージガスのうち少なくとも一方を用いた半導体プロセスを含む、半導体製造方法。
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---|---|---|---|---|
CN113130288A (zh) * | 2021-03-23 | 2021-07-16 | 苏州华亚智能科技股份有限公司 | 一种气箱外壳及其加工工艺 |
WO2022108880A1 (en) * | 2020-11-17 | 2022-05-27 | Lam Research Corporation | Gas box with cross-flow exhaust system |
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JPH11173498A (ja) * | 1997-09-17 | 1999-06-29 | Air Prod And Chem Inc | ガス筒体及びマニホールドのための換気包囲体 |
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