JP2020098301A - 撮像装置および該撮像装置に用いられるドームカバー - Google Patents
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Abstract
【課題】筺体の小型化やサイズの維持を容易とする撮像装置を提供する。【解決手段】レンズユニットと、レンズユニットを覆うドームカバーと、を備える撮像装置のドームカバーに対し、略半球状のドーム部と、ドーム部と接続されるフランジ部と、フランジ部に対してドーム部と反対側に位置するドーム延長部と、ドームカバーの内面に形成される発熱部と、ドーム延長部に少なくとも一部が配置され、発熱部に通電するための少なくとも一対の電極と、を配する。【選択図】 図2
Description
本発明はドーム型監視カメラ等の撮像装置に関し、特にドームカバーへの氷雪の付着を低減する撮像装置、および該ドームカバーに関する。
監視カメラが寒冷地の屋外に設置される場合、前窓やドームカバーに氷や雪が付着すると、撮影する映像に劣化が生じる恐れがある。ボックス型監視カメラやバレット型監視カメラにおいては、通電により発熱する透明導電膜を前窓の内面に形成し、前窓の温度を上昇させて氷雪を除去する手法が知られている。例えば、特許文献1には、カメラハウジング部の前面ヒーターガラスの温度を制御することで、氷雪の付着を防止するカメラ装置およびカメラシステムが開示されている。
ここで、上述した透明導電膜を形成領域内において均一に発熱させるためには、電極間の導電経路長を略均等にとることが望ましい。しかし、ドーム型監視カメラにこの手法を適用した場合、電極間の導電経路長を略均等にとるためには、電極が上に凸の円弧形状となってしまう。
このような電極について、図8を参照して説明する。図8は、ドーム型監視カメラの断面構造を模式的に示している。なお、同図では、構造の理解を容易とするために、監視カメラの外装に関する構成以外は不図示としている。例示するドーム型監視カメラ201は、不図示のレンズユニット等を覆う、略半球形状のドーム部205cを有するドームカバー205を備える。また、ドームカバー205は、ドーム部205cの端部において半球の外方に突き出すフランジ部205aも有する。ドームカバー205は、フランジ部205aを介して、具体的にはフランジ部205aを複数の部材で挟持することで、ドーム型監視カメラ201の本体に対して固定される。該ドームカバー205の内面には、透明導電膜225が形成されている。また、該ドームカバー205の内面には更に、該透明導電膜225への通電に用いる電極が形成されている。なお、この電極は一対で設けられるが、図8ではその一方である電極223aのみが示されている。
上述したように、電極間の導電経路長を略均等とすることが求められることから、電極223aは上に凸の円弧形状となり、ドーム部205cの天頂方向に対して幅を有したレイアウトとなる。このため、撮影方向によっては、電極223aが不図示のレンズユニットの画角内に入り込む可能性が生じてしまう。
上述したように、撮影画角内に電極223aが入り込むことを避ける方法として、電極の形成領域を考慮してドーム部を大きくすることが考えられる。図9は、このような対処をした場合のドーム型監視カメラ301の断面図を、図8と同様の様式で示している。このドーム型監視カメラ301のドームカバー305の内面には透明導電膜325が形成されている。また、このドーム型監視カメラ301では、電極323aをレンズユニットの画角外に配置するために、略半球状のドーム部305cの裾部を延長し、延長した裾部に電極323aを配置している。しかし、このような構造とした場合、トップケース306やドーム固定部材307といったドームカバー305の固定に要する部材の占めるスペースが大きくなり、筺体が大きくなる可能性が生じる。
本発明の目的の一つは、以上に鑑みたものであって、筺体の小型化やサイズの維持を容易とする撮像装置、および撮像装置に用いられるドームカバーを提供する。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る撮像装置は、
レンズユニットと、
前記レンズユニットを覆うドームカバーと、を備え、
前記ドームカバーは、
略半球状のドーム部と、
前記ドーム部と接続されるフランジ部と、
前記フランジ部に対して前記ドーム部と反対側に位置するドーム延長部と、
前記ドームカバーの内面に形成される発熱部と、
前記ドーム延長部に少なくとも一部が配置され、前記発熱部に通電するための少なくとも一対の電極と、を有することを特徴とする。
レンズユニットと、
前記レンズユニットを覆うドームカバーと、を備え、
前記ドームカバーは、
略半球状のドーム部と、
前記ドーム部と接続されるフランジ部と、
前記フランジ部に対して前記ドーム部と反対側に位置するドーム延長部と、
前記ドームカバーの内面に形成される発熱部と、
前記ドーム延長部に少なくとも一部が配置され、前記発熱部に通電するための少なくとも一対の電極と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、ドーム型監視カメラ等の撮像装置において、筺体の小型化やサイズの維持を容易とする。
以下に、本発明を実施するための例示的な実施例について、添付図面を参照して詳細に説明する。ただし、以下の実施例で説明される寸法、材料、および構成要素の相対的な位置等は任意であり、本発明が適用される装置の構成または様々な条件に応じて変更できる。また、同一であるかまたは機能的に類似している要素を示す場合には、図面間で同じ参照符号を用いる。
また、以下の実施例において、本発明に係る撮像装置の一態様としてドーム型監視カメラを例示している。しかし、加熱等の温度制御が必要となるドームを有する撮像装置であれば、本発明の適用例は監視カメラに限定されない。なお、以下の実施例において、本発明に直接的な関係を有さない、例えば配線ケーブルやこれに関連する部品等については不図示として扱い、詳細な説明は割愛する場合がある。更に、説明の都合上、部品の形状等について簡略化して述べる場合がある。
<実施例1>
以下、図1〜5を参照して、本発明を適用した撮像装置の実施例1に係るドーム型監視カメラについて説明する。図1は、ドーム型監視カメラ1の外観図および分解斜視図を示し、図2は該ドーム型監視カメラ1の断面斜視図を示す。図3はドーム型監視カメラ1における筺体カバーユニットの分解斜視図であり、図4は筺体ベースユニットの分解斜視図である。また、図5は、ドームカバーの外観図および断面斜視図を示す。
以下、図1〜5を参照して、本発明を適用した撮像装置の実施例1に係るドーム型監視カメラについて説明する。図1は、ドーム型監視カメラ1の外観図および分解斜視図を示し、図2は該ドーム型監視カメラ1の断面斜視図を示す。図3はドーム型監視カメラ1における筺体カバーユニットの分解斜視図であり、図4は筺体ベースユニットの分解斜視図である。また、図5は、ドームカバーの外観図および断面斜視図を示す。
図1(a)に示すドーム型監視カメラ1は、図1(b)に示すように、筺体カバーユニット2と筺体ベースユニット3とから構成される。ここで、図2および図3を参照して筺体カバーユニット2に関連する構成について最初に説明する。筺体カバーユニット2は、筺体ベースユニット3に固定され、後述するレンズユニット4、該レンズユニット4を支持する支持系等を覆って外部空間からこれらを隔置する機能を備える。
筺体カバーユニット2は、ドームカバー5、トップケース6、ドーム固定部材7、第一のガスケット8、および第二のガスケット9を備える。ドームカバー5は、ドーム部5c、フランジ部5a、およびドーム延長部5bを有する。ドーム部5cは、半球形状を有する。フランジ部5aはドーム部5cの下端部に接続され、該ドーム部5cの外方に張り出す鍔状の形状を有する。なお、ここでは、ドーム部5cにおける天頂部が位置する側を上部とし、該天頂部と逆側であって略円形の開口が位置する側を下端部と称するが、ここで述べる上下はあくまで説明の便宜上の定義とする。また、ドーム部5cは、厳密な意味の半球ではなく画角、強度、その他設計上の都合から、不完全な半球や、半球に短い筒状部分が追加された形状であってもよい。したがって、ここではこれら形態を含めてドーム部5cの形状を略半球と規定する。ドーム延長部5bは、該フランジ部5aにおけるドーム部5c側とは逆の側と接続された略筒状の形状を有する。
トップケース6は、ドーム部5cが突き出し可能な貫通穴を備え、フランジ部5aを収容可能な内部空間を有する略環状の部材からなる。ドーム固定部材7は、トップケース6の内部空間に収容可能な環状の部材からなる。ドームカバー5は、ドーム部5cが貫通穴から突き出した状態で、フランジ部5aがトップケース6とドーム固定部材7に挟持され、これによりトップケース6に対して位置決めされる。
ドームカバー5とトップケース6の間には、第一のガスケット8が配置され、ドーム型監視カメラ1の内部への雨滴や塵埃の侵入を防ぐ。また、図2に示すように、筺体カバーユニット2を筺体ベースユニット3に装着した際に、トップケース6と後述するボトムケース10の間に位置するように、第二のガスケット9が配置される。この第二のガスケット9によっても、ドーム型監視カメラ1の内部への雨滴や塵埃の侵入が防がれる。
次に、図2および図4を参照して筺体ベースユニット3に関連する構成について説明する。筺体ベースユニット3には、撮像系、支持系、基台11、カメラ制御基板12、ヒーター制御基板13、接点部品14、およびボトムケース10が含まれる。
撮像系はレンズユニット4より構成され、該レンズユニット4は不図示のレンズ群、レンズ保持部材、プリント基板、撮像素子等を備える。支持系は、レンズユニット4を支持するユニットとして、例えば手動で該レンズユニット4をパンおよびチルト方向の回転と光軸周りの回転とを可能とする構造を有する。本実施例では、支持系として、パン回転用調整部材15、パン回転支持部材16、パン回転固定カバー17、チルト回転固定ねじ18、およびチルト回転支持部材19を有する。また、該支持系は更に、光軸回転調整用部材20、光軸回転支持部材21、および光軸回転固定カバー22を有する。
パン方向にレンズユニット4を回転させる構成として、パン回転用調整部材15、パン回転支持部材16、およびパン回転固定カバー17が、基台11側よりこの順で配置される。パン回転支持部材16はU字形状を有し、その下端部にパン回転固定カバー17が収容される凹部を有する。パン回転用調整部材15はパン回転支持部材16と基台11の間に挿入され、ウェーブワッシャーや板金等の弾性力を有する部品より構成される。パン回転固定カバー17は、パン回転支持部材16を基台11に対してパン回転可能に固定する。以上の配置により、パン回転支持部材16はU字形状の下端部が基台11に対してパン方向に回転可能に固定される。
チルト方向にレンズユニット4を回転させる構成には、パン回転支持部材16、チルト回転固定ねじ18、およびチルト回転支持部材19が含まれる。チルト回転固定ねじ18は、チルト回転支持部材19の両端部を、パン回転支持部材16のU字形状の上両端部に対して固定する。チルト回転固定ねじ18を緩めることで、チルト回転支持部材19は、パン回転支持部材16に対してチルト回転可能となる。
レンズユニット4を光軸周りに回転させる構成には、光軸回転調整用部材20、光軸回転支持部材21、および光軸回転固定カバー22が含まれる。レンズユニット4は、光軸回転支持部材21に対して固定される。光軸回転支持部材21とチルト回転支持部材19の間には、ウェーブワッシャーや板金等の弾性力を有する部品である光軸回転調整用部材20が挿入される。光軸回転固定カバー22は、光軸回転支持部材21をチルト回転支持部材19に対して光軸回転可能に固定する。
なお、ここで述べた本実施例におけるパンおよびチルト方向、および光軸周りのレンズユニット4の回転のための構造は例示であって、本発明に係る撮像装置の構造はこの例に限られない。例えば、本実施例に示す構造の他に、ギアを用いた噛み合い構造等を付加してもよい。また、必ずしも手動で回転可能である必要はなく、電動で回転可能であってもよく、固定であってもよい。また、公知の、他の構造からなる支持系を用いることとしてもよい。
基台11は、上述した支持系等が配置される平板によって一端部が略閉鎖される筒形状を有し、筒形状の内部空間にはカメラ制御基板12やヒーター制御基板13が配置される。レンズユニット4は光軸回転支持部材21に固定されるが、その撮像素子からの信号等を伝送する不図示のケーブルは、パン回転固定カバー17および基台11の平板中央部に設けられた穴を通してカメラ制御基板12に接続される。ヒーター制御基板13には、フィンガーや板ばね等の接点部品14が実装される。接点部品14は、基台11の上述した平板に設けられた穴部を介して基台11の上面に突き出す。
次に、本発明の特徴の一つであるドームカバー5について説明する。図2に示すドームカバー5は、ポリカーボネート等の透明部材で構成され、レンズユニット4の撮影可能範囲の被写体側に配置される。このドームカバー5によって、レンズユニット4は雨滴や塵埃、更には外部の衝撃から保護される。また、本実施例に係るドームカバー5は、上述したように、フランジ部5a、ドーム延長部5b、およびドーム部5cを有する。
ドームカバー5の内面には、図5を参照して詳しく後述する透明導電膜25が形成される。透明導電膜25は、通電により発熱する高透明性の薄膜であり、例えば、ITO(酸化インジウムスズ)膜が挙げられる。ドーム延長部5bには、透明導電膜25に通電するための電極23aおよび電極23b(図5(b)参照)が配置される。レンズユニット4の画角はドーム部5cとして規定される領域により限定されているが、本実施例によれば、電極はこの画角外となるドーム延長部5bに形成されている。これにより、電極23aおよび電極23bは、レンズユニット4の画角内に入り込むことがなく、映像への電極映り込みを避けることができる。なお、電極23aおよび電極23bは、例えば、銀ペーストで形成される。
筺体カバーユニット2は、例えば公知のねじ等の締結部材によって筺体ベースユニット3に固定される。ドームカバー5は、固定状態において、ドーム延長部5bの端面が基台11の表面に近接するように配置される。また、電極23a,23bは、固定状態において、基台11の上面に突き出した接点部品14と通電可能となるように位置関係が調整されている。
即ち、図2に示すように、筺体カバーユニット2を筺体ベースユニット3に装着すると、接点部品14と電極23aおよび電極23bがそれぞれ電気的に接続される。そして、ヒーター制御基板13からの制御信号に基づいて、透明導電膜25への通電が可能となる。本構成によれば、透明導電膜25に通電するためのリード線が不要となる。よって、筺体カバーユニット2の開閉時に、リード線のコネクタと筺体ベースユニット3に備えられるヒーター制御基板13とを接続する作業が不要となる。このため、本実施例に係る撮像装置は、筺体設置性やドームカバー交換性に優れる。
また、上述したように、ドーム延長部5bの端面は基台11に近接して配置されており、ドームカバー5は基台11の上面と共に略閉鎖空間を形成する。これにより、透明導電膜25の通電による発熱は、ドームカバー5の内部の略閉鎖空間で行われることとなる。その結果、透明導電膜25が発した熱は外部へ逃げにくくなり、ドーム部5cの加熱効率が高められる。
なお、本実施例では、ドームカバー5の加熱のために透明導電膜を用いることとしているが、発熱用の通電材料はITO膜に例示される透明導電体膜に限られない。例えば、フォトリソグラフィ等を利用して形成できる金属細線パターンを用いてもよい。即ち、レンズユニット4が映像を得ることが可能であれば、電極の形態は透明導電膜に限られない。また、電極23a,23bは例えば銀ペーストを用いて形成することとしているが、薄膜の貼り付け、フォトリソグラフィの利用等、種々の電極形成方法を適用することができる。
次に、図5を参照して透明導電膜の形成様式について説明する。図5(a)はドーム部5cが紙面下方に向くように配置したドームカバー5の斜視図を示している。図5(b)は図5(a)における断面1における切断面の斜視図(View1から見た状態)を、図5(c)は断面2における切断面の斜視図(View2から見た状態)を示している。
透明導電膜25の形成面を均一に発熱させるためには、電極23aと電極23bの間の導電経路長(図5(b)に矢印で示される導電経路参照)を略均等とすることが望ましい。そのため、電極23aおよび電極23bは円弧形状(図5(c)の電極23bを参照)をしている。透明導電膜25は、図5(b)および図5(c)に示す斜線部の領域にのみ形成され、ドーム延長部5bには透明導電膜の非形成領域5dが設けられる。
ここで、電極23bの端部A位置から電極23aの対応する端部A’位置に至る導電経路と、電極23bの湾曲部の中ほどにあるB位置から電極23bにおいてB位置に対応するB’位置に至る導電経路とを比較する。図5(b)に示されるように、A位置からA’位置に至る最短経路は透明導電膜の非形成領域5dに位置する。このため、この最短経路には導電経路は形成されない。導電経路A−A’はこの非形成領域5dを回りこむ経路となることから、この導電経路A−A’の距離とB位置からB’位置に至る導電経路B−B’の距離は略均等となる。したがって、透明導電膜25の形成面は均一に発熱し、ドーム部5cが均一に加熱される。なお、導電経路A−A’と導電経路B−B’との長さは、厳密には均等ではない。しかし、経路の長さに若干の相違があったとしても、導電経路A−A’に対応する領域と導電経路B−B’に対応する領域との温度差が、氷雪の付着低減上問題にならないレベルに低減されていればよい。或いは、この温度差が、透明導電膜やドーム部に対する熱付加上問題にならないレベルに低減されていればよい。よって、得られる効果に鑑みて、個々の領域の温度差が実用上問題ない大きさである場合を、これら導電経路の長さが略均等であるとここでは称する。
なお、所望の領域のみに透明導電膜を形成する方法としては、ドームカバー5の内面の全面に透明導電膜を形成した後に形成不要領域の透明導電膜をレーザーにより除去する方法が例示される。或いは、形成不要領域をマスキングした後にドームカバー5の内面に透明導電膜を形成する方法等が例示される。また、図5(b)に示した非形成領域5dの形状は例示であり、最短導電経路の長さを調整できればその形状は例示したものに限られない。また、ドーム延長部5bは円筒形状を有し、電極23a,23bおよび非形成領域5dはこの円筒形状の内周面に形成することとしている。しかし、ドーム延長部5bに切り欠き等を設ける等、ドーム延長部5bを加工することで電極23a,23bの形状加工や非形成領域5dの形成を行ってもよい。
上述したように、本発明の一実施例に係る撮像装置は、レンズユニット4と、該レンズユニット4を覆うドームカバー5とを備える。そして、ドームカバー5は、略半球状のドーム部5cと、ドーム部5cと接続されるフランジ部5aと、フランジ部5aに対してドーム部5cと反対側に位置するドーム延長部5bと、を有する。また、ドームカバー5は、その内面に付着する薄膜として形成される、例えば透明導電膜25からなる発熱部を有する。更に、発熱部(25)に通電するための少なくとも一対の電極23a,23bの少なくとも一部が、ドーム延長部5b内に形成される。なお、電極23a,23bは、ドーム延長部5b内に全てが形成されることが好ましい。しかし、レンズユニット4の画角外に配置されていれば映像を得る上で問題ないことから、ドーム延長部5bに少なくとも一部が形成され、電極23a,23bの全てが画角外に位置すればよい。
なお、ドーム延長部5bはドーム部5cから連続する円筒形状、換言すればドーム部5cの下端の円径開口部の内径と同じ内径を有する円筒形状であるとよい。ドーム部5cからドーム延長部5bに至る内面において段差等が存在する場合、透明導電膜の種類や形成方法によっては均等な膜厚を得ることが難しい場合がある。よって、この部分は連続的な内面とすることが望ましい。
また、一対の電極23a,23bの間において、発熱部(25)に形成される導電経路の長さは略均等であるとよい。導電経路の長さを略均等とすることにより、発熱部(25)が発熱した際に、氷雪の付着防止に際してドーム部5cの表面全域で同じ効果が得られる。なお、導電経路の長さを略均等とする方法として、例えば、発熱部(25)が存在しない非形成領域5dを配置するとよい。この非形成領域5dは、ドームカバー5におけるレンズユニット4の撮影画角の外部であって、ドーム延長部5bの少なくとも一部に配置することが好ましい。このような非形成領域5dを導電経路の長さが最短となる部分に配置することにより、導電経路の長さを部分的に調整し、略均等とすることができる。
また、上述したように、本実施例に係る撮像装置は更に、レンズユニット4を支持する筺体ベースユニット3を備える。筺体ベースユニット3は、一対の電極23a,23bに電力を供給する接点部品14を有する。該接点部品14は、ドームカバー5を含む筺体カバーユニット2を筺体ベースユニット3に装着することにより、一対の電極23a,23bの各々と電気的に接続される。このような構成を有することにより、筺体カバーユニット2の開閉時に、リード線のコネクタと筺体ベースユニット3に備えられるヒーター制御基板13とを接続する作業が不要となる。
或いは、ドームカバー5を含む筺体カバーユニット2を筺体ベースユニット3に装着した際に、ドーム延長部5bのフランジ部5aとは逆の側の端面は、筺体ベースユニット3における対向面(11)と近接するように構成される。これにより、ドームカバー5の内部を略閉鎖空間とすることができ、発熱部(25)を発熱させた際に、その熱をドームカバー5の外部に逃がすことなく、効率的に用いることが可能となる。なお、上述したように、発熱部(25)には透明性を有する導電膜を用いることで、好適な映像が得られる。また、透明性を有する導電膜としては、薄膜の強度、導電性、膜の形成性等の観点からITO(酸化インジウムスズ)膜であることが好ましい。
以上に説明した構成によれば、ドームカバー5の固定位置はフランジ部5aによって規定される。また、電極23a,23bの形成領域は、トップケース6によって隠れる固定位置より更に筺体ベースユニット3側のドーム延長部5bに配置される。即ち、フランジ部5aの配置を調整することで、ドームカバー5を大きくすることなく、電極の配置をレンズユニット4の画角外とすることができる。よって、ドームカバー5に透明導電膜25を形成したドーム型監視カメラ1において、筺体の小型化やそのサイズの維持が容易となる。また、映像への電極映り込みを避けた状態であっても、例えば非形成領域5dを設けることで、ドーム部5cを適切に、より具体的には略均一に加熱することができる。したがって、ドーム部5cへの氷雪の付着による映像劣化を、好適に低減することができる。
<実施例2>
ドーム型監視カメラにおいて、撮影範囲が固定されて使用される場合、画角外のドーム部を加熱することは、無駄な電力の消費になる。本実施例では、実施例1における効果に加えて、透明導電膜を分割して形成することで、電力の消費を低減可能としたドーム型監視カメラの例について説明する。
ドーム型監視カメラにおいて、撮影範囲が固定されて使用される場合、画角外のドーム部を加熱することは、無駄な電力の消費になる。本実施例では、実施例1における効果に加えて、透明導電膜を分割して形成することで、電力の消費を低減可能としたドーム型監視カメラの例について説明する。
以下、図6および図7を参照して、本発明を適用した撮像装置の実施例2に係るドーム型監視カメラについて説明する。なお、本実施例に係るドーム型監視カメラ101と実施例1で説明したドーム型監視カメラ1の諸構成と略同様の機能作用を得る構成については同一符号を付すこととし、ここでの説明を割愛する。また、以下では、実施例1で説明したドーム型監視カメラ1と異なる構成について主に説明する。図6は本実施例に係るドーム型監視カメラ101の断面斜視図を示し、図7は図5と同じ様式で示したドームカバー105の外観図および断面斜視図を示す。
図6に示すドームカバー105は、実施例1と同様に、ポリカーボネート等の透明部材で構成される。また、ドームカバー105は、略半球状のドーム部105c、フランジ部105a、およびドーム延長部105bを有する。フランジ部105aはドーム部105cの下端に接続され、該ドーム部105cの外方に張り出す鍔状の形状を有する。ドーム延長部105bは、該フランジ部105aにおけるドーム部105cとは逆の側と接続された略筒状の形状を有する。
ドームカバー105の内面には、図7を参照して詳しく後述する第一の透明導電膜125および第二の透明導電膜126が分割して形成される。ドーム延長部105bには、第一の透明導電膜125に通電するための電極123aおよび電極123bが形成される(図7(c)および図7(d)参照)。また、該ドーム延長部105bには更に、第二の透明導電膜126に通電するための電極124aおよび電極124bが配置される(図7(c)および図7(d)参照)。
図6に示すように、ドーム延長部105bの端面と基台111の間には、第三のガスケット127が配置される。本実施例において、筒状のドーム延長部105bは、筺体カバーユニット2を筺体ベースユニット3に固定した状態において、その端面が基台111との間に挟持する第三のガスケット127を圧縮可能な長さを有する。これにより、筺体カバーユニット2を筺体ベースユニット3に装着することで、ドーム延長部105bの下端面とその対向面とが密着することとなる。なお、この第三のガスケット127は省くこともできる。その結果、実施例1に比べて、ドームカバー105の内部の略閉鎖空間の気密性が向上し、第一の透明導電膜125および第二の透明導電膜126が通電により発熱した際、ドーム部105cの加熱効率が向上し、電力の消費を低減できる。
ここで、図7を参照して本実施例における透明導電膜の形成様式について説明する。図7(a)はドーム部105cが紙面下方に向くように配置したドームカバー105の斜視図を示している。図7(b)は図7(a)における断面1における切断面の斜視図(View1から見た状態)を示している。図7(c)は断面2における切断面の斜視図(View2から見た状態)を示し、図7(d)は断面2における切断面の異なる方向からの斜視図(View3から見た状態)を示している。また、これら図中において、斜線部が透明導電膜の形成領域を示している。
本実施例では、断面1を中心として、一方の側に位置するドーム部105cの内面に第一の透明導電膜125を、他方の側に位置するドーム部105cの内面に第二の透明導電膜126を形成している。第一の透明導電膜125の形成面を均一に発熱させるためには、実施例1と同様に、電極123aと電極123bの間の導電経路長を略均等とすることが望ましい。また、同様に、第二の透明導電膜126の形成面を均一に発熱させるためには、電極124aと電極124bの間の導電経路長を略均等とすることが望ましい。
そのため、電極123a,123b、および電極124a,124bは、実施例1と同様に、ドーム部105cの天頂部に向けて凸となる円弧形状を各々有している。また、第一の透明導電膜125および第二の透明導電膜126には、図7(b)、図7(c)、および図7(d)の斜線部の配置から理解されるように、ドーム延長部105bに透明導電膜の非形成領域105dが設けられる。したがって、実施例1の場合と同様の効果から、第一の透明導電膜125および第二の透明導電膜126の形成面はそれぞれ均一に発熱し、ドーム部105cのそれぞれに対応する領域が均一に加熱される。
なお、本実施例では、透明導電膜は2つの領域に分割されている。しかし、分割後の領域は2つに限定されず、ドームカバー105の大きさやレンズユニット4の画角等の条件に応じて更に分割数を増やしてもよい。また、分割数や分割の様式に応じて、非形成領域の大きさ、配置、形状等を適宜変更してもよい。即ち、本実施例では、発熱部(125,126)は複数の領域に分割してドームカバー105の内面に形成されることができる。また、電極の対((123a,123b),(124a,124b))は、この領域の数に対応して設けられる。
以上に述べた構成を配することで、本実施例では、ヒーター制御基板113からの制御信号に基づいて、第一の透明導電膜125および第二の透明導電膜126をそれぞれ独立に加熱可能としている。このため、例えば、レンズユニット4の画角が第一の透明導電膜125の領域内のみに限られる場合、第二の透明導電膜126には通電せず、第一の透明導電膜125のみに通電することができる。したがって、ドーム部105cにおける映像に影響する部分への氷雪の付着を低減し、より効率的に映像劣化を防止することができる。このため、実施例1に示したドーム型監視カメラ1に対して、電力の消費を低減した状態で、好適な映像が得られる。
以上、実施例を参照して本発明について説明したが、本発明は上述した実施例に限定されるものではない。本発明の趣旨に反しない範囲で変更された発明、および本発明と均等な発明も本発明に含まれる。また、上述した実施例は、本発明の趣旨に反しない範囲で適宜組み合わせることができる。更に、本発明は、撮像装置(1,101)においてレンズユニット4を覆うドームカバーとしても把握することができる。
1、101、201、301:ドーム型監視カメラ、 2:筺体カバーユニット、 3:筺体ベースユニット、 4:レンズユニット、 5、105、205、305:ドームカバー、 5a、105a、205a:フランジ部、 5b、105b:ドーム延長部、 5c、105c、205c、305c:ドーム部、 6、306:トップケース、 7、307:ドーム固定部材、 10:ボトムケース、 11:基台、 12:カメラ制御基板、 13:ヒーター制御基板、 14:接点部品、 23a、23b、123a、123b、124a、124b、223a、323a:電極、 25、125、126、225、325:透明導電膜
Claims (13)
- レンズユニットと、
前記レンズユニットを覆うドームカバーと、を備え、
前記ドームカバーは、
略半球状のドーム部と、
前記ドーム部と接続されるフランジ部と、
前記フランジ部に対して前記ドーム部と反対側に位置するドーム延長部と、
前記ドームカバーの内面に形成される発熱部と、
前記ドーム延長部に少なくとも一部が配置され、前記発熱部に通電するための一対の電極と、を有することを特徴とする撮像装置。 - 前記ドーム延長部は前記ドーム部から連続する円筒形状を有することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
- 前記一対の電極の間において、前記発熱部に形成される導電経路の長さは略均等であることを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。
- 前記ドームカバーにおける前記レンズユニットの撮影画角の外部であって、前記ドーム延長部の少なくとも一部に、前記発熱部が存在しない非形成領域が配置されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の撮像装置。
- 前記レンズユニットを支持する筺体ベースユニットを更に備え、
前記筺体ベースユニットは前記一対の電極に電力を供給する接点部品を有し、
前記ドームカバーを含む筺体カバーユニットを前記筺体ベースユニットに装着することにより、
前記接点部品と前記一対の電極が電気的に接続されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の撮像装置。 - 前記レンズユニットを支持する筺体ベースユニットを更に備え、
前記ドーム延長部の前記フランジ部とは逆の側の端面と前記筺体ベースユニットにおける対向面とが近接または密着し、前記ドームカバーの内部を略閉鎖空間とすることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の撮像装置。 - 前記発熱部は複数の領域に分割して前記ドームカバーの内面に形成され、
前記電極の対は、前記領域の数に対応して設けられることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の撮像装置。 - 前記発熱部は透明性を有する導電膜からなることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の撮像装置。
- 前記透明性を有する導電膜はITO(酸化インジウムスズ)膜であることを特徴とする請求項8に記載の撮像装置。
- 撮像装置におけるレンズユニットを覆うドームカバーであって、
略半球状のドーム部と、
前記ドーム部と接続されるフランジ部と、
前記フランジ部に対して前記ドーム部と反対側に位置するドーム延長部と、
前記ドームカバーの内面に形成される発熱部と、
前記ドーム延長部の少なくとも一部に配置され、前記発熱部に通電するための少なくとも一対の電極と、を有することを特徴とするドームカバー。 - 前記ドーム延長部は前記ドーム部から連続する円筒形状を有することを特徴とする請求項10に記載のドームカバー。
- 前記一対の電極の間において、前記発熱部に形成される導電経路の長さは略均等であることを特徴とする請求項10または11に記載のドームカバー。
- 前記ドームカバーにおける、前記ドーム延長部の少なくとも一部に、前記発熱部が存在しない非形成領域が配置されることを特徴とする請求項10乃至12のいずれか一項に記載のドームカバー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018237268A JP2020098301A (ja) | 2018-12-19 | 2018-12-19 | 撮像装置および該撮像装置に用いられるドームカバー |
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JP2018237268A JP2020098301A (ja) | 2018-12-19 | 2018-12-19 | 撮像装置および該撮像装置に用いられるドームカバー |
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JP2020098301A true JP2020098301A (ja) | 2020-06-25 |
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ID=71105907
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JP2018237268A Pending JP2020098301A (ja) | 2018-12-19 | 2018-12-19 | 撮像装置および該撮像装置に用いられるドームカバー |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2020098301A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113691703A (zh) * | 2021-08-03 | 2021-11-23 | 中国建筑土木建设有限公司 | 一种大体积混凝土监控系统 |
-
2018
- 2018-12-19 JP JP2018237268A patent/JP2020098301A/ja active Pending
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