JP2020096552A - コンニャク由来食品の製造方法、及びコンニャク由来食品 - Google Patents
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Abstract
【課題】食物繊維の含有量が多く、低カロリーでありつつ、味及び食感についても大きな満足感が得られるコンニャク由来食品を製造可能な製造方法、及びコンニャク由来食品の提供を目的とした。【解決手段】コンニャク由来食品10は、コンニャク、あるいはコンニャクを含有する食材を薄片状に加工して薄片体とする薄片加工工程と、前記薄片加工工程により得られた前記薄片体を冷凍する冷凍工程と、前記冷凍工程において冷凍された前記薄片体を解凍する解凍工程と、前記解凍工程により得られた前記薄片体に味付けを施す味付け工程と、前記味付け工程により得られた前記薄片体を乾燥する乾燥工程とを減ることにより製造できる。【選択図】図2
Description
本発明は、コンニャク由来食品の製造方法、及びコンニャク由来食品に関する。
従来、下記特許文献1に開示されているような乾燥味付けコンニャクの製造方法が提供されている。下記特許文献1の製造方法は、手軽に持ち歩いて食することができて、長期間保存しても食味や食感を損わない食品を提供することを目的として提供されている。このような目的を達成すべく、特許文献1の製造方法では、空炒り後、調味料を加えて味付けしたコンニャクを110度〜130度に加熱した挟持体で20〜30秒間加圧成型しながら上下から挟持し、含有水分が10〜30%になるように乾燥させることとしている。
しかしながら、上述した製造方法では、コンニャクに対して味が十分染みこまず、おいしさに欠けるという問題があった。また、上述した製造方法で製造された乾燥味付けコンニャクは、食感も満足感を得られるようなものではないという問題があった。
そこで本発明は、食物繊維の含有量が多く、低カロリーでありつつ、味及び食感についても大きな満足感が得られるコンニャク由来食品を製造可能な製造方法、及びコンニャク由来食品の提供を目的とした。
上述した課題を解決すべく提供される本発明のコンニャク由来食品の製造方法は、コンニャク、あるいはコンニャクを含有する食材を薄片状に加工して薄片体とする薄片加工工程と、前記薄片加工工程により得られた前記薄片体を冷凍する冷凍工程と、前記冷凍工程において冷凍された前記薄片体を解凍する解凍工程と、前記解凍工程により得られた前記薄片体に味付けを施す味付け工程と、前記味付け工程により得られた前記薄片体を乾燥する乾燥工程と、有することを特徴とするものである。
このようにすることにより、食物繊維の含有量が多く、かつ低カロリーなコンニャク由来食品を製造することができる。そのため、上述したような製造方法によれば、例えば、ダイエット中の人や、摂取カロリーの制限が課されている人等であっても、安心して食することが可能なコンニャク由来食品を提供することができる。また、味付け等を適宜変更することにより、ペットに与える健康的なおやつ等の食品としても製造することができる。
また、上述したように薄片加工工程によりコンニャク、あるいはコンニャクを含有する食材を薄片状に加工した後、薄片体を冷凍する冷凍工程、及び冷凍工程において冷凍された薄片体を解凍する解凍工程を設けることにより、薄片体をなすコンニャクに含まれている水分が抜け、空隙が多数形成される。これにより、薄片体を食肉のような弾力性を有する食感に変貌させることができる。
上述したように冷凍工程の前に薄片加工工程を設けることにより、薄片体をなすコンニャクを冷凍工程略全体に亘って略均等に凍らせることができる。また、薄片加工工程において薄片体とした後に冷凍工程や解凍工程を設けることにより、コンニャクの表面側にある水分だけでなく、コンニャクの内側(中心側)にある水分についても解凍構成において外部に抜けた状態としやすい。そのため、上述した製造方法によれば、味付け工程において薄片体に味付けを施すことにより、内側までしっかりと味付けされたコンニャク由来食品を製造することができる。
上述したように味付け工程の後に乾燥工程を設けることにより、コンニャクにしっかりと味が染みこんだ状態で、味成分を閉じ込めることができる。また、乾燥工程を味付け工程後に設けることにより、コンニャク由来食品を手で持つ等して手軽に食することができるものとすることができる。
上述したコンニャク由来食品の製造方法は、前記味付け工程において、味付け用の調味液を、前記解凍工程により得られた前記薄片体に含浸させるものであると良い。
上述したような製造方法でコンニャク由来食品を製造することにより、冷凍工程及び解凍工程による処理が施されることにより薄片体に形成された空隙にしっかりと調味液を染み込ませることができる。これにより、より一層しっかりと味付けされたコンニャク由来食品を製造することができる。
上述したコンニャク由来食品の製造方法は、前記薄片加工工程において、前記コンニャク、あるいは前記コンニャクを含有する前記食材をスライスすることにより、前記薄片体を形成するものであると良い。
このようにすることにより、薄片加工工程において、コンニャク、あるいはコンニャクを含有する食材から薄片体を形成する作業を容易に行うことができる。
上述したコンニャク由来食品の製造方法は、前記コンニャク由来食品の食感に応じて、前記薄片加工工程において取得する前記薄片体の厚みを変化させるものであると良い。
上述した製造方法によれば、薄片体の厚みのコントロールにより食感の調整を行うことができる。そのため、上述した製造方法によれば、コンニャク由来食品を所望の食感となるように製造することが容易かつ精度良く行える。
上述したコンニャク由来食品の製造方法は、前記コンニャク由来食品の食感に応じて、前記乾燥工程において取得する前記薄片体の乾燥度を変化させるものであると良い。
上述した製造方法によれば、乾燥工程における薄片体の乾燥度をコントロールすることにより食感の調整を行うことができる。そのため、上述した製造方法によれば、コンニャク由来食品を所望の食感となるように製造することが容易かつ精度良く行える。
本発明のコンニャク由来食品は、上述したコンニャク由来食品の製造方法により製造されたものである。
本発明のコンニャク由来食品は、上述した製造方法により製造されたものであるため、例えば、ダイエット中の人や、摂取カロリーの制限が課されている人等であっても、安心して食することができる。また、上述した構成によれば、食肉のような弾力性を有する食感のコンニャク由来食品を提供することができる。さらに、上述した構成によれば、内側までしっかりと味付けされたコンニャク由来食品を提供できる。また、上述した構成によれば、コンニャク由来食品を手で持つ等して手軽に食することができるものとすることができる。
本発明のコンニャク由来食品は、上述したコンニャク由来食品の製造方法により製造され、ジャーキー状の食感を有するものである。
本発明のコンニャク由来食品は、ジャーキー状の食感を有するものである。そのため、本発明によれば、食肉のような歯ごたえがあり、食することにより十分な満足感が得られるコンニャク由来食品を提供できる。
本発明のコンニャク由来食品は、上述したコンニャク由来食品の製造方法により製造され、チップ状とされたものである。
本発明のコンニャク由来食品は、チップ状とされたものである。そのため、本発明によれば、パリパリとした食感を有するコンニャク由来食品を提供できる。
本発明によれば、食物繊維の含有量が多く、低カロリーでありつつ、味及び食感についても大きな満足感が得られるコンニャク由来食品を製造可能な製造方法、及びコンニャク由来食品を提供できる。
以下、本発明の一実施形態に係るコンニャク由来食品の製造方法、及びこれにより製造されるコンニャク由来食品について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
本実施形態のコンニャク由来食品は、図1に示すような製造フロー(製造方法)に則り製造される。具体的には、本実施形態のコンニャク由来食品は、ステップ1の薄片加工工程、ステップ2の冷凍工程、ステップ3の解凍工程、ステップ4の味付け工程、ステップ5の乾燥工程を経て製造される。以下、各工程についてさらに詳細に説明する。
(ステップ1:薄片加工工程)
ステップ1の薄片加工工程は、コンニャク、あるいはコンニャクを含有する食材を薄片状に加工して薄片体とする工程である。ここで、コンニャクは、コンニャクいもに含まれるコンニャクマンナンを糊化し、これに対して水酸化カルシウム水溶液等の塩基性の液体を添加することによって凝固させたものである。また、コンニャクを含有する食材については、例えば、コンニャクいもに含まれるコンニャクマンナンを糊化したものに対し、さらに別の食材(具材等)を配合したものを準備し、これに対して水酸化カルシウム水溶液等の塩基性の液体を添加することによって凝固させたもの等とすることができる。コンニャクは、ひとたび凝固させると水溶性を有さず、強い弾力性を示す。また、コンニャクは、100[g]あたりで7[Kcal]という低カロリーな食品である。
ステップ1の薄片加工工程は、コンニャク、あるいはコンニャクを含有する食材を薄片状に加工して薄片体とする工程である。ここで、コンニャクは、コンニャクいもに含まれるコンニャクマンナンを糊化し、これに対して水酸化カルシウム水溶液等の塩基性の液体を添加することによって凝固させたものである。また、コンニャクを含有する食材については、例えば、コンニャクいもに含まれるコンニャクマンナンを糊化したものに対し、さらに別の食材(具材等)を配合したものを準備し、これに対して水酸化カルシウム水溶液等の塩基性の液体を添加することによって凝固させたもの等とすることができる。コンニャクは、ひとたび凝固させると水溶性を有さず、強い弾力性を示す。また、コンニャクは、100[g]あたりで7[Kcal]という低カロリーな食品である。
薄片加工工程は、例えば、コンニャクマンナンを糊化したものを塩基性の液体で凝固させる段階で薄片状のコンニャク、あるいはコンニャクを含有する食材として形成することも可能であるが、いわゆる板コンニャクのように略直方体に形成されたコンニャクをスライスすることにより薄片体を形成すると良い。また、薄片加工工程において形成する薄片体の厚みは、どのような食感のコンニャク由来食品を製造するのかに応じて変化させると良い。具体的には、いわゆるビーフジャーキー等のような弾力性を有する食感のコンニャク由来食品を製造する場合は、チップ状のようにパリパリとして食感のコンニャク由来食品を製造する場合とで、薄片加工工程において形成する薄片体の厚みを相違させると良い。
さらに具体的には、薄片加工工程においては、コンニャク、あるいはコンニャクを含有する食材を所定の厚み以下にスライスして薄片体を形成する。コンニャク、あるいはコンニャクを含有する食材をスライスする場合には、2.0[cm]以下の厚みにスライスすることが望ましく、0.1〜1.0[cm]の厚みにスライスすることがさらに望ましい。また、食感に応じて厚みを変化させると良い。例えば、ビーフジャーキー等のような弾力性を有する食感のコンニャク由来食品を製造する場合は、チップ状のようにパリパリとして食感のコンニャク由来食品を製造する場合よりも、厚くなるように薄片体の厚みを調整すると良い。ステップ1の薄片加工工程が完了すると、製造工程は、ステップ2の冷凍工程に移行する。
(ステップ2:冷凍工程)
ステップ2の冷凍工程は、ステップ1の薄片加工工程において得られた薄片体を冷凍処理する工程である。薄片体を冷凍することにより、薄片体をなすコンニャクに含まれている水分が膨張し、コンニャクの組織が破壊される。冷凍工程において薄片体が十分冷凍された状態になると、製造工程はステップ3の解凍工程に移行する。
ステップ2の冷凍工程は、ステップ1の薄片加工工程において得られた薄片体を冷凍処理する工程である。薄片体を冷凍することにより、薄片体をなすコンニャクに含まれている水分が膨張し、コンニャクの組織が破壊される。冷凍工程において薄片体が十分冷凍された状態になると、製造工程はステップ3の解凍工程に移行する。
(ステップ3:解凍工程)
ステップ3の解凍工程は、ステップ2で得られた薄片体を冷凍したものを解凍処理する工程である。解凍工程は、薄片体を冷凍処理したものを自然解凍する方法や、流水にさらす方法等により行うと良い。解凍工程においては、冷凍工程において固まった水分が解凍され、コンニャクの組織から抜け出す。これにより、薄片体を構成するコンニャクから水分が十分抜けた状態になる。また、解凍工程においてコンニャクから抜け出した水分については、製造工程が次工程に移る前(本工程)において薄片体の表面から除去しておくと良い。ステップ3の解凍工程が完了すると、製造工程は、ステップ4の味付け工程に移行する。
ステップ3の解凍工程は、ステップ2で得られた薄片体を冷凍したものを解凍処理する工程である。解凍工程は、薄片体を冷凍処理したものを自然解凍する方法や、流水にさらす方法等により行うと良い。解凍工程においては、冷凍工程において固まった水分が解凍され、コンニャクの組織から抜け出す。これにより、薄片体を構成するコンニャクから水分が十分抜けた状態になる。また、解凍工程においてコンニャクから抜け出した水分については、製造工程が次工程に移る前(本工程)において薄片体の表面から除去しておくと良い。ステップ3の解凍工程が完了すると、製造工程は、ステップ4の味付け工程に移行する。
(ステップ4:味付け工程)
ステップ4の味付け工程は、解凍工程により得られた薄片体に味付けを施す工程である。味付け工程においては、例えば、焼き肉用のタレや、ステーキ用のタレ、生姜焼き用のタレ、焼き鳥用のタレ、照り焼き用のタレ等の各種のタレ、ウスターソース、中濃ソース、とんかつ用ソース、お好み焼き用ソース、デミグラスソース、トマトソース等の各種のソース等、様々な味付け用の調味液を用いることができる。また、味付け工程で用いる味付け用の素材として、前述の調味液のような液体状のものだけではなく、例えば粉末状のもの等を用いたり、粉末状のものを液体に溶解したもの等を用いることができる。味付け工程においては、解凍工程において水分が抜けたコンニャクに味付けを行うため、前述した調味液のような液体状の調味料(調味液)を用いると良い。液体状の調味料を用いることにより、水分が抜けたコンニャクに調味料が浸透し、しっかりと味付けすることができる。このようにしてステップ4の味付け工程が完了すると、製造工程は、ステップ5の乾燥工程に移行する。
ステップ4の味付け工程は、解凍工程により得られた薄片体に味付けを施す工程である。味付け工程においては、例えば、焼き肉用のタレや、ステーキ用のタレ、生姜焼き用のタレ、焼き鳥用のタレ、照り焼き用のタレ等の各種のタレ、ウスターソース、中濃ソース、とんかつ用ソース、お好み焼き用ソース、デミグラスソース、トマトソース等の各種のソース等、様々な味付け用の調味液を用いることができる。また、味付け工程で用いる味付け用の素材として、前述の調味液のような液体状のものだけではなく、例えば粉末状のもの等を用いたり、粉末状のものを液体に溶解したもの等を用いることができる。味付け工程においては、解凍工程において水分が抜けたコンニャクに味付けを行うため、前述した調味液のような液体状の調味料(調味液)を用いると良い。液体状の調味料を用いることにより、水分が抜けたコンニャクに調味料が浸透し、しっかりと味付けすることができる。このようにしてステップ4の味付け工程が完了すると、製造工程は、ステップ5の乾燥工程に移行する。
(ステップ5:乾燥工程)
ステップ5の乾燥工程は、ステップ4の味付け工程により得られた薄片体を乾燥する工程である。乾燥工程においては、コンニャク由来食品の食感に応じて、乾燥工程において取得する薄片体の乾燥度を変化させる。乾燥工程においては、薄片体を天日干しや陰干し等の自然のエネルギーを利用した自然乾燥法により乾燥したり、熱風を食品に吹きつけて乾燥させる熱風乾燥法、食品を気流中で浮遊させ乾燥させる流動層乾燥法、湿度を下げた20〜30度の低温の空気により乾燥させる低温乾燥法、食品を凍結し、高真空下で氷の昇華によって乾燥させる真空凍結乾燥法、密閉容器中で食品を加熱・加圧後、急激に常圧に戻すことで瞬間的に水分を蒸発させて乾燥させる加圧乾燥法等の人工乾燥法により乾燥したりすることができる。
ステップ5の乾燥工程は、ステップ4の味付け工程により得られた薄片体を乾燥する工程である。乾燥工程においては、コンニャク由来食品の食感に応じて、乾燥工程において取得する薄片体の乾燥度を変化させる。乾燥工程においては、薄片体を天日干しや陰干し等の自然のエネルギーを利用した自然乾燥法により乾燥したり、熱風を食品に吹きつけて乾燥させる熱風乾燥法、食品を気流中で浮遊させ乾燥させる流動層乾燥法、湿度を下げた20〜30度の低温の空気により乾燥させる低温乾燥法、食品を凍結し、高真空下で氷の昇華によって乾燥させる真空凍結乾燥法、密閉容器中で食品を加熱・加圧後、急激に常圧に戻すことで瞬間的に水分を蒸発させて乾燥させる加圧乾燥法等の人工乾燥法により乾燥したりすることができる。
上述したように、薄片加工工程、冷凍工程、解凍工程、味付け工程、及び乾燥工程を経てコンニャクを加工すれば、食物繊維の含有量が多く、かつ低カロリーなコンニャク由来食品を製造することができる。そのため、上述したような製造方法によれば、例えば、ダイエット中の人や、摂取カロリーの制限が課されている人等であっても、安心して食することが可能なコンニャク由来食品を製造できる。
また、冷凍工程において薄片体を冷凍した後、解凍工程において薄片体を解凍することにより、薄片体をなすコンニャクに含まれている水分が抜け、空隙が多数形成される。これにより、薄片体を食肉のような弾力性を有する食感に変貌させることができる。
また、上述したように冷凍工程の前に薄片加工工程を設けることにより、薄片体をなすコンニャクを冷凍工程略全体に亘って略均等に凍らせることができる。また、薄片加工工程において薄片体とした後に冷凍工程や解凍工程を設けることにより、コンニャクの表面側にある水分だけでなく、コンニャクの内側(中心側)にある水分についても解凍構成において外部に抜けた状態としやすい。そのため、上述した製造方法によれば、味付け工程において薄片体に味付けを施すことにより、内側までしっかりと味付けされたコンニャク由来食品を製造することができる。
上述したように味付け工程の後に乾燥工程を設けることにより、コンニャクにしっかりと味が染みこんだ状態で、味成分を閉じ込めることができる。また、乾燥工程を味付け工程後に設けることにより、コンニャク由来食品を手で持つ等して手軽に食することができるものとすることができる。
上述したように、本実施形態のコンニャク由来食品の製造方法では、味付け工程において、味付け用の調味液を、解凍工程により得られた薄片体に含浸させることとしている。このようにすることにより、冷凍工程及び解凍工程による処理によって薄片体に形成された空隙にしっかりと調味液を染み込ませることができる。これにより、より一層しっかりと味付けされたコンニャク由来食品を製造することができる。
なお、味付け工程においては、味付け用の調味液により薄片体に味付けする方法に買えて、あるいは調味液よる味付けに加えて、例えば粉末状の調味料をまぶすなど、他の味付け方法を用いても良い。
上述したように、本実施形態のコンニャク由来食品の製造方法では、薄片加工工程において、コンニャク、あるいはコンニャクを含有する食材をスライスすることにより、薄片体を形成することとしている。このようにすることにより、薄片加工工程において、コンニャク、あるいはコンニャクを含有する食材から薄片体を形成する作業を容易に行うことができる。
上述したように、本実施形態で示したコンニャク由来食品の製造方法によれば、薄片体の厚みのコントロールにより食感の調整を行うことができる。そのため、上述した製造方法によれば、コンニャク由来食品を所望の食感となるように製造することが容易かつ精度良く行える。
また、上述したように、本実施形態で示したコンニャク由来食品の製造方法によれば、乾燥工程における薄片体の乾燥度をコントロールすることにより食感の調整を行うことができる。そのため、上述した製造方法によれば、コンニャク由来食品を所望の食感となるように製造することが容易かつ精度良く行える。
上記実施形態に示した製造方法により製造したコンニャク由来食品の実施例について説明する。図2は、上述の製造方法により製造したジャーキー状のコンニャク由来食品10を示す写真である。ジャーキー状のコンニャク由来食品10は、ステップ1の薄片加工工程において厚みを0.1〜2.0[cm]の範囲内において薄片状となるようにコンニャクをスライスして薄片体を形成し、その後ステップ2の冷凍工程、ステップ3の解凍工程、ステップ4の味付け工程、ステップ5の乾燥工程を経て製造された。味付け工程においては、市販されている焼き肉のタレにより味付けを施した。また、乾燥工程においては、味付け工程により得られた薄片体の乾燥を行った。このようにして製造されたコンニャク由来食品10は、ビーフジャーキーのような食感を有し、かみ応えがあって美味しいものであった。
図3は、上述の製造方法により製造したチップ状のコンニャク由来食品20を示す写真である。チップ状のコンニャク由来食品20は、ステップ1の薄片加工工程において厚みを0.1〜2.0[cm]の範囲内において、上記実施例1で形成したものよりは薄い薄片状となるようにコンニャクをスライスして薄片体を形成し、その後ステップ2の冷凍工程、ステップ3の解凍工程、ステップ4の味付け工程、ステップ5の乾燥工程を経て製造された。味付け工程においては、市販されている焼き肉のタレにより味付けを施した。また、乾燥工程においては、味付け工程により得られた薄片体の乾燥を行った。このようにして製造されたコンニャク由来食品20は、チップ状であって、パリパリとした食感を有し、美味しいものであった。
図4は、上記実施形態に示した製造方法により製造したコンニャク由来食品Aと、比較例に係るコンニャク由来食品B,Cとを製造し、比較した結果を示す表である。コンニャク由来食品Aは、上記実施例1に例示したものと同一である。比較例として準備したコンニャク由来食品B,Cは、それぞれ上記実施形態に示した製造方法と同様の製造工程を経て準備したものであるが、薄片加工工程において形成する薄片体の厚みが0.1〜2.0[cm]の範囲を逸脱している点のみがコンニャク由来食品Aと相違している。具体的には、コンニャク由来食品B,Cは、それぞれ薄片加工工程において形成する薄片体の厚みを2.1[cm]、0.05[cm]とし、これ以外は上記実施形態に示した製造方法に則り、コンニャク由来食品Aと同一条件で製造した。
上述したようにして製造したコンニャク由来食品A〜Cについて比較した結果、図4に示すように薄片加工工程において薄片体の厚みを2.0[cm]を越える厚み(2.1[cm])としたコンニャク由来食品Bについては、上述した製造工程を経てもコンニャクに含まれている水分が十分に抜けきらなかった。その結果、コンニャクに味が十分に染み込まず、食感及び美味しさに欠けるものであった。また、薄片加工工程において薄片体の厚みを0.1[cm]を下回る厚み(0.05[cm])としたコンニャク由来食品Cについては、上述した製造工程を経ることでコンニャクに含まれている水分が十分に抜けたものの、厚みが不足しているため味も食感も悪いものであった。これに対し、コンニャク由来食品Aは、上述した製造工程を経ることによりコンニャクに含まれている水分が十分に抜けた状態になり、味が十分に染み込んだものであった。こんにゃく由来食品Aは、上記実施例1に記載したとおり、ビーフジャーキーのような食感を有し、かみ応えがあって美味しいものであった。
上述した比較例に基づき、薄片加工工程において形成する薄片体の厚みは、0.1〜2.0[cm]の範囲内であることが望ましいことが判明した。
本発明のコンニャク由来食品の製造方法、及びこれにより製造されるコンニャク由来食品は、例えば食品業界やペットフード業界等において人間向けやペット向けの食品を製造し、提供するために好適に利用できる。
10,20 コンニャク由来食品
Claims (8)
- コンニャク、あるいはコンニャクを含有する食材を薄片状に加工して薄片体とする薄片加工工程と、
前記薄片加工工程により得られた前記薄片体を冷凍する冷凍工程と、
前記冷凍工程において冷凍された前記薄片体を解凍する解凍工程と、
前記解凍工程により得られた前記薄片体に味付けを施す味付け工程と、
前記味付け工程により得られた前記薄片体を乾燥する乾燥工程と、
を有することを特徴とするコンニャク由来食品の製造方法。 - 前記味付け工程において、味付け用の調味液を、前記解凍工程により得られた前記薄片体に含浸させることを特徴とする請求項1に記載のコンニャク由来食品の製造方法。
- 前記薄片加工工程において、前記コンニャク、あるいは前記コンニャクを含有する前記食材をスライスすることにより、前記薄片体を形成することを特徴とする請求項1または2に記載のコンニャク由来食品の製造方法。
- 前記コンニャク由来食品の食感に応じて、前記薄片加工工程において取得する前記薄片体の厚みを変化させることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のコンニャク由来食品の製造方法。
- 前記コンニャク由来食品の食感に応じて、前記乾燥工程において取得する前記薄片体の乾燥度を変化させることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のコンニャク由来食品の製造方法。
- 請求項1〜5のいずれかにより製造されたことを特徴とするコンニャク由来食品。
- 請求項1〜5のいずれかにより製造され、
ジャーキー状の食感を有することを特徴とするコンニャク由来食品。 - 請求項1〜5のいずれかにより製造され、
チップ状とされていることを特徴とするコンニャク由来食品。
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JPH0889201A (ja) * | 1994-06-20 | 1996-04-09 | Yamakon Shokuhin Kk | 乾燥味付けこんにゃくの製造方法 |
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2018
- 2018-12-17 JP JP2018235933A patent/JP2020096552A/ja active Pending
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