JP2020096407A - モータ駆動装置及びそれを用いた画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】負荷の状態判定の精度を向上させる。【解決手段】本発明によれば、モータの駆動電流値から回転子の角速度と誘起電圧とを求め、それら値から求めた誘起電圧定数Keと基準となる基準電圧定数Ke0との比を補正係数として算出する。モータの回転子の磁束方向の電流成分である電流値iqが所定の閾値iqthを越えていれば過負荷と判定されるが、その判定の前に、補正係数により電流値iqまたは閾値iqthを補正しておく。【選択図】図17
Description
本発明は、モータを駆動するモータ駆動装置およびそれを備える画像形成装置に関する。
モータの制御方式としてベクトル制御が広く知られている。ベクトル制御は、回転子の磁束方向をd軸、これに直交する方向をq軸と定義した回転座標系を用いて、モータに負荷トルクに応じた最小限のトルクが発生するように駆動電流の振幅及び位相を制御する方式であり、省エネ、静音(振動抑制)等の効果を得ることができる。回転座標系では、駆動電流のq軸成分(q軸電流)Iqは、トルクを発生させるトルク電流成分であり、駆動電流のd軸成分(d軸電流)Idは回転子の磁束強度に影響する励磁電流成分である。一般的なベクトル制御では、d軸電流Idが0となるように制御する。
モータのトルクTは下記式で示される。
T=Kt×Iq
ここで、Ktはトルク定数[mNm/A]であり、モータに1A流したときに発生するトルクを示す定数である。
T=Kt×Iq
ここで、Ktはトルク定数[mNm/A]であり、モータに1A流したときに発生するトルクを示す定数である。
上式で示されるようにトルクTはq軸電流Iqに比例する。これを利用してq軸電流の検出結果に基づきモータの負荷の状態を判断する手法が提案されている。特許文献1では、対基板作業用の複数種のヘッドを使用可能な対基板作業機において、ヘッドを作動させる際のq軸電流値と所定閾値との比較結果に基づきヘッドの種類を識別している。
しかしながら、トルク定数Ktはモータ個体ごとにばらつきがある。一般的に15〜20%ほどばらつく。そのため、所定の負荷トルクT0がかかっているときに、モータの個体ごとのトルク定数Ktに応じてq軸電流Iqの値が変わってしまう。したがって、前記特許文献1の構成においては、モータの個体によってq軸電流値に基づく負荷の状態判定を誤ってしまう可能性があった。
本発明は上記従来例に鑑みてなされたもので、負荷の状態判定の精度を高めることを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一側面によれば、モータを駆動するためのモータ駆動装置であって、
ベクトル制御および位置制御によって前記モータを駆動する駆動手段と、
前記駆動手段を制御する制御手段とを有し、
前記制御手段は、さらに、前記モータの誘起電圧定数を求め、該誘起電圧定数と基準誘起電圧定数とに基づいて決定した補正係数により前記モータの回転子の磁束方向に直交するq軸電流値または所定の閾値のいずれかを補正し、前記q軸電流値と前記閾値とを比較して前記モータが過負荷であるか判定する
ことを特徴とするモータ駆動装置が提供される。
ベクトル制御および位置制御によって前記モータを駆動する駆動手段と、
前記駆動手段を制御する制御手段とを有し、
前記制御手段は、さらに、前記モータの誘起電圧定数を求め、該誘起電圧定数と基準誘起電圧定数とに基づいて決定した補正係数により前記モータの回転子の磁束方向に直交するq軸電流値または所定の閾値のいずれかを補正し、前記q軸電流値と前記閾値とを比較して前記モータが過負荷であるか判定する
ことを特徴とするモータ駆動装置が提供される。
本発明によれば、負荷の状態判定の精度を高めることができる。
[第一実施形態]
以下、図面を参照しながら本発明の実施例について説明する。はじめに本発明に係る画像形成装置の概略構成と動作について説明する。図1は本発明に係る画像形成装置100の概略構成図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施例について説明する。はじめに本発明に係る画像形成装置の概略構成と動作について説明する。図1は本発明に係る画像形成装置100の概略構成図である。
同図において、111a、111b、111c、111dは、それぞれイエロー、マゼンダ、シアン、ブラックの4色に対応する感光体(像担持体)である。感光体111aの周囲には、感光体111aの表面を均一に帯電させる帯電装置112aと、感光体111aの帯電面に記録すべき画像情報に基づいて変調したレーザー光を照射する露光装置113とが配置されている。さらに、露光装置113から照射されたレーザー光により感光体111aの表面に形成された画像潜像を現像する現像装置114aと、感光体111aの表面に残留したトナーを清掃し回収する感光体クリーニング装置115aとが設けられる。
感光体111a以外の感光体111b、111c、111dは、使用されるトナーの色と露光装置113の照射位置が異なる以外は感光体111aと同様の構成を有する。感光体111、帯電装置112、現像装置114、感光体クリーニング装置115は、色毎に一体となっておりプロセスユニットと呼ばれる。
感光体111の上部には、感光体111上のトナー像が転写される中間転写ベルト(中間転写体)116が配置されている。中間転写ベルト116内には、感光体各々に対向する位置に1次転写ローラ117a、117b、117c、117dが配置されている。中間転写ベルト116の周囲には、中間転写ベルト116の表面に残留したトナーを回収する中間転写ベルトクリーニング装置118が配置されている。
中間転写ベルト116を挟んで中間転写ベルトクリーニング装置118の反対側、中間転写ベルト116に対向する位置には、2次転写ローラ119が配置される。給紙モータに接続された給紙ローラ120から給紙された記録媒体Pは、片面搬送経路(図1の破線)上を通り、斜行補正を行うレジストローラ121を経由して中間転写ベルト116と2次転写ローラ119との間の転写位置に搬送される。
転写位置を通過した記録媒体Pの搬送方向の下流側には、定着装置140、及び排紙ローラ122が配置されている。両面印刷ジョブの場合は、定着装置140を通過して記録媒体Pの1面目(表面)に画像が定着された後、反転フラッパー123によって搬送路が切り替えられ、反転ローラ124の正逆転動作によって当該記録媒体Pは両面搬送経路(図1の一点鎖線)上を通る。両面ローラ125を通過した記録媒体Pは、片面搬送経路と両面搬送経路の合流部126を通過し、再びレジストローラ121を経由して転写位置に搬送され、2面目(裏面)に画像形成が行われる。
●画像形成およびトナー回収機構
次に、画像形成装置の画像形成動作とその際に回収されるトナーについて説明する。画像形成を行う際、感光体111は、駆動装置により矢印A方向に一定速度で回転する。帯電装置112により均一に帯電された感光体111の表面には、露光装置113から記録すべき画像情報に基づいて変調されたレーザー光が投射され、画像潜像が形成される。感光体111上の画像潜像は、現像装置114の内部に装填されているトナーにより現像され、トナー像が形成される。
次に、画像形成装置の画像形成動作とその際に回収されるトナーについて説明する。画像形成を行う際、感光体111は、駆動装置により矢印A方向に一定速度で回転する。帯電装置112により均一に帯電された感光体111の表面には、露光装置113から記録すべき画像情報に基づいて変調されたレーザー光が投射され、画像潜像が形成される。感光体111上の画像潜像は、現像装置114の内部に装填されているトナーにより現像され、トナー像が形成される。
感光体111の矢印A方向の回転により、感光体111上のトナー像が中間転写ベルト116への1次転写位置にくると、1次転写ローラ117の作用によりトナー像が中間転写ベルト116に転写される。1次転写位置で転写されなかった感光体111上の残留トナーは、感光体クリーニング装置115により回収され、感光体111の表面が清掃される。
ここで回収される残留トナーを、以下、回収トナーTと称する。
中間転写ベルト116は、駆動装置により図1記載の矢印B方向に一定速度で回転する。この回転により中間転写ベルト116上のトナー像が2次転写位置に到達するタイミングに合わせて、給紙ローラ120により記録媒体Pが給紙され、2次転写位置では2次転写ローラ119の作用によりトナー像が記録媒体Pに転写される。2次転写位置で転写されなかった中間転写ベルト116上の残留トナーは、中間転写ベルトクリーニング装置118により回収され、中間転写ベルト116の表面が清掃される。ここで回収される残留トナーも回収トナーTまたは不要トナーと称する。
次に、図1と図2を用いて感光体111および中間転写ベルト116に残留したトナーを回収するための構成について説明する。同図において、130は回収トナーTを積載する回収トナーボックス(回収容器)、131は回収トナーTを搬送する回収トナー搬送経路を示している。
感光体111に残留した各色のトナーは、それぞれの感光体クリーニング装置115a〜115dによって回収され、開口部139a〜139dを介して回収トナー搬送経路131へ排出される。その後、回収トナー搬送経路131内に配置された搬送スクリュー134によって、回収トナーボックス130の開口部132へ搬送され、回収トナーボックス130へと排出される。尚、搬送スクリュー134は図示しないギヤを介して回収トナーモータ500を動力源として駆動される。
一方、中間転写ベルト116に残留したトナーもまた中間転写ベルトクリーニング装置118によって回収され、開口部141及び開口部132を介して、回収トナーボックス130へと排出される。回収トナーボックス130内部には回収トナーTを搬送するための撹拌スクリュー133が設けられている。さらに、回収トナーボックス130の内部に堆積したトナーを検知するための回収トナー満載検知部208が設けられている。
図3は、回収トナーボックス130の鳥瞰図である。回収トナーボックス130は、例えばプラスチックで構成された長方体形状の容器である。回収トナーボックス130は、上面壁部の一端に回収トナーT流入口としての上向き開口部132を有する。開口部132には、回収トナーボックス130の着脱動作に連動して開閉するシャッターなどが配設されている。回収トナーボックス130内には、回収トナーボックス130内の回収トナーTを搬送するための撹拌スクリュー133が配置されている。撹拌スクリュー133は図示しないギヤを介して回収トナーモータ500によって駆動される。回収トナーTの搬送、及び回収トナー満載検知部208による回収トナー満載検知方法に関しては後述する。
●システムコントローラ
次いで、画像形成装置を統括的に制御するシステムコントローラ200の動作と画像形成装置100の各部との関係について図4を用いて説明する。システムコントローラ200は、画像形成装置100を統括的に制御し、主に画像形成装置100内の各負荷の駆動、センサ類の情報収集解析、及び画像処理部202に加えて、操作部203、即ちユーザインターフェースとのデータの交換の役割を担っている。
次いで、画像形成装置を統括的に制御するシステムコントローラ200の動作と画像形成装置100の各部との関係について図4を用いて説明する。システムコントローラ200は、画像形成装置100を統括的に制御し、主に画像形成装置100内の各負荷の駆動、センサ類の情報収集解析、及び画像処理部202に加えて、操作部203、即ちユーザインターフェースとのデータの交換の役割を担っている。
システムコントローラ200には、上述した役割を担うために、CPU200aが搭載されている。CPU200aは、同様にシステムコントローラ200に搭載されたROM200bに格納されたプログラムによって、予め決められた画像形成シーケンスに係わる様々なシーケンスを実行する。またROM200bには、後述するq軸電流iqの閾値iqth、誘起電圧定数Keの基準となる基準誘起電圧定数Ke0、カウント値nと角速度ωnの関係を示す情報が予め保存されている。
また、システムコントローラ200には、一次的又は恒久的に保存することが必要な書き換え可能なデータを格納するために、RAM200cも搭載されている。RAM200cには、例えば各種データ、操作部203からの画像形成指令情報等が保存されることになる。
システムコントローラ200は、画像処理部202に対し、画像処理部202に必要な各部の仕様設定値データを送出する。また、システムコントローラ200は、各部からの信号、例えば原稿画像濃度信号等を受信して、A/D変換器210、高圧制御部220、モータ制御部300、DC負荷制御部240、センサ類250、ACドライバ260や画像処理部202を制御して最適な画像形成を行うための設定を行う。A/D変換器210は例えばサーミスタ221から入力されるアナログ温度信号をデジタル信号に変換する。高圧制御部220は、例えば感光ドラムに印加する高電圧を発生する高圧ユニット221を制御する。ACドライバ260は定着器に印加する電流を駆動する。
システムコントローラ200は、操作部203からユーザにより設定された複写倍率、濃度設定値等の情報を得る。また、システムコントローラ200は、操作部203に対して、画像形成装置の状態、例えば、画像形成枚数や画像形成中か否かの情報、ジャムの発生やその箇所等をユーザに示すためのデータを送出している。また、後述する回収トナーボックス130の交換をユーザに促すためのデータや、回収トナーモータ500の過負荷を通知するエラーのデータも送付している。また、システムコントローラ200と操作部203の間で、タブ紙に対する各種設定やタブ紙に対する警告表示を行うためのやり取りが行われる。
以上のように画像形成装置における動作シーケンスはシステムコントローラ200により行われる。この一連の制御シーケンスにおいて、各部の駆動源であるモータは、図5に示すモータ駆動装置3によって駆動される。モータ駆動装置3は、図4のモータ制御部300に加えて、CPU200aを含む。モータを制御するためには、図5に示したPWMインバータやADコンバータ、電流検出器等の回路が更に必要であるが、これらは駆動するモータに応じて異なる場合がある。なお図5のモータ500を除く部分をモータ駆動装置と呼んでもよい。
●モータ駆動装置とベクトル制御
以下、図5を用いて本発明のモータ駆動装置3の構成、動作について説明する。モータ駆動装置3への位置指令(θ_ref:目標位置とも呼ぶ)は、CPU200aから出力され、モータ制御部300はこれに基づきベクトル制御および位置制御を行う。
以下、図5を用いて本発明のモータ駆動装置3の構成、動作について説明する。モータ駆動装置3への位置指令(θ_ref:目標位置とも呼ぶ)は、CPU200aから出力され、モータ制御部300はこれに基づきベクトル制御および位置制御を行う。
モータ駆動装置3の基本的な構成はブラシレスDCモータや、ACサーボモータ等で利用されている座標変換を用いたインバータ制御の構成である。具体的には、回収トナーモータとしてのステッピングモータ500のA相、B相に流れる通常の電流ベクトルを表す静止座標系が、図6に示すような回転子501の磁極方向をd軸、さらに90度進んだ方向をq軸と定義される回転座標系に変換される。なお、本実施形態では回収トナーモータとしてステッピングモータが記載されているが、回収トナーモータとしてブラシレスDCモータ等のモータが用いられてもよい。
モータ制御部300は大きく分けて、電流制御器302、303と、位置制御器301の二つの制御ループで構成される。比例、積分、微分補償器から構成される位置制御器301は、検出されたステッピングモータ500の出力軸の位置θと、システムコントローラ200中のCPU200aからの位置指令値θ_refとの偏差が小さくなるように、電流指令値iq_ref、id_ref(目標電流値とも呼ぶ)を出力する。ここで、電流指令iq_ref、id_refは、回転子に対して静止したαβ軸を持つ静止座標系から、回転子と共に回転するdq軸を持つ回転座標系へと電流ベクトルが変換された後の電流指令値である。また出力軸の位置とは、出力軸の回転方向についての位置であり、モータ500のロータの角度(またはロータの位置または位相)でもある。そこでこの出力軸の位置のことを、モータの位置またはロータの位置と呼ぶこともある。
静止座標系でステッピングモータ500に流れる電流を、
iα=I×cosθ ・・・(1)
iβ=I×sinθ
θ: 静止座標系のα軸と回転子磁束のなす角度
としたとき、回転座標系における電流値は、
id=iα×cosθ+iβ×sinθ ・・・(2)
iq=−iα×sinθ+iβ×cosθ
と表わされる。
iα=I×cosθ ・・・(1)
iβ=I×sinθ
θ: 静止座標系のα軸と回転子磁束のなす角度
としたとき、回転座標系における電流値は、
id=iα×cosθ+iβ×sinθ ・・・(2)
iq=−iα×sinθ+iβ×cosθ
と表わされる。
この変換によって、A相B相それぞれに流れる交流電流iα、iβや、それぞれの電流指令値iq_ref、id_refは、直流電流で表現される。ここで、d軸電流は磁束量を制御可能な成分であり、トルクには寄与しない。他方、q軸電流はステッピングモータ500の発生トルクを支配する成分である。
モータの各相に流れる電流は、電流検出部402及び403によって検出され、A/Dコンバータ404により、CPU、もしくは、FPGAなどのプログラミングデバイスに取り込み可能な各相の電流値電流iαおよびiβになる。そして、座標変換部305にて、上記式(2)のd−q変換が行われ、各相の電流値iαおよびiβからq軸電流値iq、及びd軸電流値idが得られる。得られたq軸電流値iqはステッピングモータ500の負荷トルクを監視する目的でCPU200aへ出力される。また、得られたq軸電流値iqおよびd軸電流値idそれぞれと、上述した位置制御器301から出力された電流指令値iq_ref、id_refそれぞれとの偏差が、電流制御器302、303にそれぞれ入力される。通常のベクトル制御では、トルクに寄与しないid成分が0となるようにd軸電流は制御される。電流制御器302、303は、比例、積分補償器から構成され、入力される偏差に基づいて、回転座標系における駆動電圧Vd、Vqを生成して座標変換部304に入力する。座標変換部304は、入力された駆動電圧Vd、Vqを静止座標系の駆動電圧Vα、Vβへと逆変換する。逆変換は以下の式で計算される。
Vα=Vd×cosθ−Vq×sinθ ・・・(3)
Vβ=Vd×sinθ+Vq×cosθ。
Vβ=Vd×sinθ+Vq×cosθ。
変換された駆動電圧Vα、Vβは、PWMインバータ401に入力される。これにより、各相巻線を駆動するフルブリッジ回路が駆動し、駆動電圧Vα、Vβに応じた電流量が巻線に流れるように制御される。このようなフィードバック系を構築することで、ベクトル制御では、負荷に応じた必要最低限の駆動電流を常時モータに印加することになり、省電力かつ低騒音のモータ駆動を実現することができる。
上述したように、ベクトル制御では位置制御を行うため、ステッピングモータ500の回転子501の位置情報を位置制御器301にフィードバックする必要がある。通常、これらの情報を検出するために、ステッピングモータにロータリーエンコーダを取り付け、その出力パルス数に基づいて位置情報を、出力パルス周期に基づいて速度情報を得る。ところが、本来ステッピングモータの駆動に不要であるロータリーエンコーダを付加することによって、コストアップや配置スペースの拡大する問題があった。そこで、エンコーダを用いずにステッピングモータ500の位置、及び速度情報を推定するセンサレス制御が提案されている。
●センサレス制御
以下では、再び図5を用いながらセンサレス制御について説明する。まず、A/Dコンバータ404によってデジタル値に変換されたiα、iβと、ステッピングモータ500の駆動電圧Vα、Vβが誘起電圧演算部306に入力される。誘起電圧演算部306では、入力された電流値iα、iβと、駆動電圧Vα、Vβとを利用して、モータ等価回路における以下の電圧方程式に基づいてステッピングモータ500の誘起電圧Eα、Eβを推定する。
以下では、再び図5を用いながらセンサレス制御について説明する。まず、A/Dコンバータ404によってデジタル値に変換されたiα、iβと、ステッピングモータ500の駆動電圧Vα、Vβが誘起電圧演算部306に入力される。誘起電圧演算部306では、入力された電流値iα、iβと、駆動電圧Vα、Vβとを利用して、モータ等価回路における以下の電圧方程式に基づいてステッピングモータ500の誘起電圧Eα、Eβを推定する。
Eα=Vα−R×iα−L×diα/dt ・・・(4)
Eβ=Vβ−R×iβ−L×diβ/dt
R:巻線抵抗、L:インダクタンス
ここで、RとLの値は予めROM200bに記憶されている。またdx/dtはxの時間微分を表す。算出されたEα、Eβは、位置演算部307に入力される。また、算出されたEα、Eβは、後述するq軸電流iqまたは閾値iqthの補正のためにCPU200aに出力される。
Eβ=Vβ−R×iβ−L×diβ/dt
R:巻線抵抗、L:インダクタンス
ここで、RとLの値は予めROM200bに記憶されている。またdx/dtはxの時間微分を表す。算出されたEα、Eβは、位置演算部307に入力される。また、算出されたEα、Eβは、後述するq軸電流iqまたは閾値iqthの補正のためにCPU200aに出力される。
位置演算部307では、以下の式でステッピングモータ500の位置θを計算する。
θ=ATAN(−Eβ/Eα) ・・・(5)
計算されたθは、上述した通り、CPU200aから入力された位置指令θ_refとの差分がとられ、位置制御器301にフィードバックされる。また、θは、座標変換部304、305および速度演算部308に入力される。
θ=ATAN(−Eβ/Eα) ・・・(5)
計算されたθは、上述した通り、CPU200aから入力された位置指令θ_refとの差分がとられ、位置制御器301にフィードバックされる。また、θは、座標変換部304、305および速度演算部308に入力される。
速度演算部308では、次式によってステッピングモータ500の角速度ωの推定値を演算する。
ω=dθ/dt (6)
式(6)のように、角速度ωは、位置θの推定値の時間変化に基づいて演算される。
ω=dθ/dt (6)
式(6)のように、角速度ωは、位置θの推定値の時間変化に基づいて演算される。
計算された角速度ωは、後述するq軸電流iqまたは閾値iqthの補正のためにCPU200aに出力される。尚、本実施形態のモータ駆動装置3では行わないが、計算された角速度ωを使ってステッピングモータ500の速度フィードバック制御を行ってもよい。
上記構成により、本発明の画像形成装置のモータ駆動装置3は、センサレスのベクトル制御、位置制御を行う。
●モータ500の駆動
続いて図7、図8を用いて回収トナーTの回収動作と、そのときの回収トナーモータ500のq軸電流iqについて説明する。図7は回収トナーTの回収動作を示す図である。(a)、(b)、(c)、(d)の順で回収トナーボックス130に回収トナーTが回収されていく様子を示している。図8はそのときの回収トナーモータ500のq軸電流iqの一例を示す図であり、横軸に時間、縦軸にq軸電流iqをとったタイムチャートである。尚、上述のとおり回収トナーモータ500の負荷トルクはq軸電流iqに比例する。
続いて図7、図8を用いて回収トナーTの回収動作と、そのときの回収トナーモータ500のq軸電流iqについて説明する。図7は回収トナーTの回収動作を示す図である。(a)、(b)、(c)、(d)の順で回収トナーボックス130に回収トナーTが回収されていく様子を示している。図8はそのときの回収トナーモータ500のq軸電流iqの一例を示す図であり、横軸に時間、縦軸にq軸電流iqをとったタイムチャートである。尚、上述のとおり回収トナーモータ500の負荷トルクはq軸電流iqに比例する。
図7(a)において、感光体クリーニング装置115から回収された各色の回収トナーTは、開口部139を介して回収トナー搬送経路131内の搬送スクリュー134によって開口部132へ搬送される。また、中間転写ベルトクリーニング装置118により回収された回収トナーTは、各々開口部141から自然落下で開口部132へ搬送される。回収トナーTは、開口部132から回収トナーTが回収トナーボックス130に搬送されると、図7(a)に示すように開口部132付近に堆積されていく。図7(a)では、堆積した回収トナーTの高さは搬送スクリュー134に達していないため、回収トナーTを搬送するための負荷トルクは生じない。したがって、負荷トルクおよび回収トナーモータ500のq軸電流iqは比較的小さい値となる。図8ではこのときの時刻をt1、q軸電流iqをiq1として示している。
その後、開口部132付近に所定量の回収トナーTが堆積されると、回収トナーTは回収トナーボックス130内の撹拌スクリュー133により図7(b)に示すように回収トナーボックス130の開口部132から離れる方向(矢印150方向)に搬送される。この際、撹拌スクリュー133には、回収トナーを矢印410方向とは逆方向へ搬送する返しの部分があり、ある一定まで搬送されると回収トナーTが回収トナーボックス130内に広がる構成になっている。撹拌スクリュー133によって回収トナーTの搬送を行う分、回収トナーモータ500の負荷トルクは増え、q軸電流iqの値も大きくなる。図8ではこのときの時刻をt2、q軸電流iqをiq2として示している。
更に回収トナーTの回収が進むと、図7(c)に示すように回収トナーボックス130内の回収トナーTの量は増え、撹拌スクリュー133によって搬送する回収トナーTの量も増える。それに伴い回収トナーモータ500の負荷トルクは増え、q軸電流iqの値も大きくなる。図8ではこのときの時刻をt3、q軸電流iqをiq3として示している。
更に回収トナーTの回収が進むと、図7(d)に示す状態となり、開口部132と他端に配置された筒状の回収トナー満載検知箇所135に回収トナーTが堆積する。回収トナー満載検知部208は、回収トナーボックス130において開口部132から最も離れた位置に設けられ、その内部に堆積したトナーを検知する。
その後、回収トナー満載検知部208によって回収トナーボックス130が満載状態となったことが検知されると、CPU200aは操作部203を用いてユーザーに回収トナーボックス130の交換を促す。回収トナー満載検知部208には例えば発光素子と受光素子とからなるフォトセンサ(不図示)で構成される。筒状の回収トナー満載検知箇所135を透明な部材で構成し、それを挟み込むように発光素子、受光素子を配置する。
筒状の回収トナー満載検知箇所135内の回収トナーTが所定量以下の場合、発光素子から出力された光が、回収トナー満載検知箇所135を透過し、受光素子に入光する。このときフォトセンサは光が透過したことを示す信号(例えばL信号)を出力し、システムコントローラ200はその信号から回収トナーボックス130がまだ満載になっていないと判断する。一方、筒状の回収トナー満載検知箇所135内の回収トナーTが所定量以上になった場合、発光素子から出力された光が、回収トナー満載検知箇所135内に堆積した回収トナーTによって遮蔽され、受光素子に入光しない。このときフォトセンサは光が遮蔽されたことを示す信号(例えばH信号)を出力し、システムコントローラ200はその信号から回収トナーボックス130が満載になったと判断する。上記の流れで回収トナーボックス130に回収トナーTが回収され、それに伴い回収トナーモータ500のq軸電流iqが変化する。
例えば撹拌スクリュー133で搬送する回収トナーTが通常よりも高密度であったり多量であったりすると、回収トナーモータ500の負荷トルクが過大(以下、過負荷と呼ぶ場合がある)となり、その状態で回収トナーTの回収動作を続けると例えば撹拌スクリュー133が破壊に至る可能性がある。それを防止するために、システムコントローラ200は回収トナーモータ500の負荷トルクと比例関係にあるq軸電流iqを監視し、それが所定の閾値以上となると回収トナーモータ500を停止させる過負荷検知という機能を備えている。
●過負荷検知機能
ここで、図9のフローチャートを用いてシステムコントローラ200が行う過負荷検知について説明する。ユーザから画像形成指示があると、システムコントローラ200は、画像形成を開始し回収トナーモータ500の駆動を開始する。同時に回収トナーモータ500の過負荷検知を開始する(Start)。
ここで、図9のフローチャートを用いてシステムコントローラ200が行う過負荷検知について説明する。ユーザから画像形成指示があると、システムコントローラ200は、画像形成を開始し回収トナーモータ500の駆動を開始する。同時に回収トナーモータ500の過負荷検知を開始する(Start)。
ステップS101にてシステムコントローラ200は、回収トナーモータ500のq軸電流iqの値と所定の閾値iqthの値を比較する(S101)。q軸電流iqの値が所定の閾値iqth未満であった場合(S101のNо)、システムコントローラ200は、回収トナーモータ500は過負荷ではないと判断し、ステップS102に進む。
ステップS102にてシステムコントローラ200は、画像形成動作が完了したか否かの確認を行う(S102)。画像形成動作が完了していない場合(S102のNо)、ステップS101に戻る。すなわち、回収トナーモータ500が過負荷でない場合、画像形成動作が完了するまでの間、システムコントローラ200はS101のNо→S102のNо→S101のループでq軸電流iqを監視し続ける。
ステップS102にて画像形成動作が完了した場合(S102のYes)、システムコ
ントローラ500は回収トナーモータ500の駆動を停止し(S103)、過負荷検知の
処理を終了する(End)。
ントローラ500は回収トナーモータ500の駆動を停止し(S103)、過負荷検知の
処理を終了する(End)。
一方、ステップS101にて、q軸電流iqの値が所定の閾値iqth以上であった場合(S101のYes)、システムコントローラ200は回収トナーモータ500が過負荷であると判断し、回収トナーモータ500の駆動を停止する(S104)。そして回収トナーモータ500が過負荷であることを示すエラーを操作部203に表示し(S105)、過負荷検知の処理を終了する(End)。上記のフローでシステムコントローラ200は回収トナーモータ500の過負荷検知を行う。
回収トナーモータ500が過負荷となるケースとしては次のような場合が考えられる。回収トナーボックス130は例えば画像形成装置の前面部に扉を介して収容されており、ユーザが扉を開ければ容易に交換ができるように構成されている。回収トナーTがある程度溜まった回収トナーボックス130を何らかの理由でユーザが取り出し、図7左側の面が地面に向く方向で振ったり、地面に置いたりすると、回収トナーボックス130内の回収トナーTが図7左側方向に圧縮される。さらに図7中の撹拌スクリュー133の上側部分まで回収トナーTで埋まってしまう。そうすると、回収トナーボックス130は例えば図10に示すような状態となる。すなわち撹拌スクリュー133で搬送する回収トナーTが通常よりも高密度且つ多量となる。結果、モータ500の動きが阻害され、目標位置と現在位置との乖離が大きくなり、電流値iqが大きくなる。即ち、回収トナーモータ500が過負荷となってしまう。モータ500が出力できる最大トルクをモータ500にかかる負荷トルクが超えてしまうと、モータが回転しなくなってしまう(脱調してしまう)可能性がある。
図11にこのときのq軸電流iqの一例を示す。同図は図8と同様のタイムチャートであり、時刻t3にて図10の状態の回収トナーボックス130が画像形成装置にセットされた図である。
時刻t3以降、回収トナーTの回収が始まると回収トナーモータ500には過大な負荷トルクがかかり、q軸電流iqは急増する。q軸電流iqが増加し、時刻t4にて所定の閾値iqthに達すると、システムコントローラ200は回収トナーモータ500が過負荷であると判断し、回収トナーモータ500を停止する。そして、回収トナーモータ500が過負荷であることを示すエラーを操作部203に表示する。このように、システムコントローラ200はq軸電流iqを監視することで回収トナーモータ500の過負荷検知を行っている。
しかしながら前述したように、回収トナーモータ500のトルク定数Ktはモータ個体でばらつく。そのため同じ負荷トルクT0を複数のモータにかけた場合、モータ個体ごとにq軸電流iqの値は変わる。したがって、q軸電流iqが閾値iqthに達したときの負荷トルクTの値も変わる。モータの個体によっては、本来、過負荷検知で停止させたい負荷トルクTmの値(Tthとする)に達しても、q衛電流iqが閾値iqth以上とならないものがある。そのためTthより大きい負荷トルクがモータにかかり、例えば撹拌スクリュー133の破損に至る可能性があった。なお、閾値iqthは、撹拌スクリュー133の破損やモータの脱調が生じないような値に、予め実験された結果に基づいて設定されている。実験に用いられたモータのトルク定数は後述する基準値として用いられる。
この様子を図12を用いて説明する。同図は回収トナーモータ500のq軸電流iqと負荷トルクTmの関係(以下、iq−Tm特性)を示す図である。横軸にはq軸電流iq、縦軸には負荷トルクTmをとっている。同図において、511は基準値としてのトルク定数Kt1を持つモータM1(例えば、閾値iqthを設定する際に用いられたモータ)のiq−T特性を示している。512はトルク定数Ktが基準値に対して+20%大きい値を持つモータM2のiq−T特性を示している。513はトルク定数Ktが基準値に対して−20%小さい値を持つ)モータM3のiq−T特性を示している。各iq−T特性の傾きは、トルク定数Ktを示しており、基準値としてのトルク定数であるKt1、モータM2のトルク定数であるKt2、モータM3のトルク定数であるKt3はそれぞれKt1=100、Kt2=120、Kt3=80である。
q軸電流iqが所定の閾値iqthに達したとき、モータM1、モータM2、モータM3にかかる負荷トルクTはそれぞれT1、T2、T3であり、T1=T0、T2>T0、T3>T0となっている。すなわち、q軸電流iqが所定の閾値iqthに達したとき、モータM2にはT0よりも大きな負荷トルクT2がかかってしまう。その結果、例えば撹拌スクリュー133の破損に至る可能性があった。なお、図12における基準値としてのトルク定数K1(基準トルク定数とも呼ぶ)は、設計上得られる値であってもよいし、同じ規格の複数の製品から実測に基づいて得られた平均値などであってもよい。
本実施形態の画像形成装置では、トルク定数Ktと等価である誘起電圧定数Keを演算によって求め、その結果に基づきq軸電流iqまたは閾値iqthを補正する。それによって、トルク定数Ktのばらつきの影響を抑制する。
永久磁石からなるモータの回転子が回転すると、固定子コイルの鎖交磁束に変化が生じ、コイル端に誘導起電圧が発生する。誘導機電圧Eは次式(7)で示される。
E=Ke×ω・・・(7)
ここで、Keは誘起電圧定数[V/(rad/s)]、ωはモータの角速度[rad/s]である。
E=Ke×ω・・・(7)
ここで、Keは誘起電圧定数[V/(rad/s)]、ωはモータの角速度[rad/s]である。
本実施形態のモータ駆動装置3は誘起電圧演算部306と速度演算部308とを備えている。そのため、誘起電圧演算部306にて演算した誘起電圧Eと速度演算部308にて演算したモータの角速度ωの値から、誘起電圧定数Keを演算することができる。尚、誘起電圧Eはステッピングモータである回収トナーモータ500のA相、B相においてそれぞれEα、Eβとして演算される。誘起電圧定数Keを演算する際は、例えばEα、Eβの平均値をEとする。
●誘起電圧定数Keの演算
ここで、誘起電圧定数Keの演算方法について図13を用いて説明する。図13は横軸に角速度ω、縦軸に誘起電圧Eをとった回収トナーモータ500の特性図である。システムコントローラ200は、少なくとも2種以上の角速度ωで回収トナーモータ500を駆動し、各角速度における誘起電圧Eを取得する。図13では、3種の角速度ω1、ω2、ω3で回収トナーモータ500を駆動し、各角速度の誘起電圧がE1、E2、E3である場合の例を示している。誘起電圧Eは、角速度ωに比例するため、ω1<ω2<ω3の場合、E1<E2<E3となる。
ここで、誘起電圧定数Keの演算方法について図13を用いて説明する。図13は横軸に角速度ω、縦軸に誘起電圧Eをとった回収トナーモータ500の特性図である。システムコントローラ200は、少なくとも2種以上の角速度ωで回収トナーモータ500を駆動し、各角速度における誘起電圧Eを取得する。図13では、3種の角速度ω1、ω2、ω3で回収トナーモータ500を駆動し、各角速度の誘起電圧がE1、E2、E3である場合の例を示している。誘起電圧Eは、角速度ωに比例するため、ω1<ω2<ω3の場合、E1<E2<E3となる。
誘起電圧定数Keは、図13に示す特性の傾きに相当する。したがって、システムコントローラ200は例えば、ω1、ω2間の傾きをΔ1とすると、Δ1=(E2−E1)/ω2−ω1)という演算からΔ1を求める。同様にω2、ω3間の傾きΔ2を求める。その後、△1と△2の平均値を算出し、それを誘起電圧定数Keとしてメモリ200dに記憶する。
前述したようにトルク定数Ktと誘起電圧定数Keは等価であるため、モータ個体差によるトルク定数Ktのばらつきは誘起電圧定数Keにも現れる。図14にその様子を示す。同図は横軸に角速度ω、縦軸に誘起電圧Eをとったモータの特性図であり、図12で示したモータM1、モータM2、モータM3と同一のモータの、角速度ωと誘起電圧Eの関係(以下、ω−E特性と呼ぶ)を示した図である。521はモータM1のω−E特性を示している。522はトルク定数Ktおよび誘起電圧定数Keが+20%ばらついた、モータM2のω−E特性を示している。523はトルク定数Ktおよび誘起電圧定数Keが−20%ばらついた、モータM3のω−E特性を示している。モータM1、モータM2、モータM3の誘起電圧定数KeはそれぞれKe1=100、Ke2=120、Ke3=80であり、モータ個体でばらついている。
補正係数Cは演算した誘起電圧定数Keを、基準となるモータM1の誘起電圧定数Ke0(基準誘起電圧定数)で除することで得られる。尚、基準誘起電圧定数Ke0の値は、予めRОM200bに記憶されている。ここで基準誘起電圧定数Ke0の値は、基準となる基準トルク定数Kt0の値に対応している。Ke0=100とすると、図14のモータM1、モータM2、モータM3の補正係数はそれぞれC1=100/100=1、C2=120/100=1.2、C3=80/100=0.8となる。掲載したこれら補正係数もメモリ200dに記憶しておく。
●q軸電流値または基準値の補正
q軸電流値iqを補正する場合、システムコントローラ200は、モータ制御部300から取得するq軸電流値iqに補正係数Cを乗じることでq軸電流値iqを補正する。今、負荷トルクT=100[mNm]とすると、トルク定数Ktのばらつきが0でKt1=100[mNm/A]のモータM1には、iq=1[A]のq軸電流が流れる。補正後のiqはこれにC1=1を乗じたものであるため、1[A]となる。
q軸電流値iqを補正する場合、システムコントローラ200は、モータ制御部300から取得するq軸電流値iqに補正係数Cを乗じることでq軸電流値iqを補正する。今、負荷トルクT=100[mNm]とすると、トルク定数Ktのばらつきが0でKt1=100[mNm/A]のモータM1には、iq=1[A]のq軸電流が流れる。補正後のiqはこれにC1=1を乗じたものであるため、1[A]となる。
一方、Kt2=120[mNm/A]のモータM2には、iq=0.833[A]のq軸電流が流れる。補正後のiqはこれにC2=1.2を乗じたものであるため、1[A]となる。また、Kt3=80[mNm/A]のモータM3には、iq=1.25[A]のq軸電
流が流れる。補正後のiqはこれにC3=0.8を乗じたものであるため、1[A]と
なる。
流が流れる。補正後のiqはこれにC3=0.8を乗じたものであるため、1[A]と
なる。
q軸電流値iqを補正した後のモータM1、モータM2、モータM3のiq−T特性を図15に示す。同図は図12と同様の特性図であるため、詳細な説明は省略する。同図に示すように、q軸電流値iqが補正されることによって各モータのiq−T特性の傾き、すなわちトルク定数Ktはほぼ同一となる。その結果、モータの個体差によらずq軸電流値iqが閾値iqthに達したとき、負荷トルクTは略、過負荷検知で止めたいねらいの負荷トルクT0となる。したがって、T0より大きい負荷トルクがモータにかかること、それによって、例えば撹拌スクリュー133が破損することを抑制することができる。
一方、閾値iqthを補正する場合、システムコントローラ200は、閾値iqthを補正係数Cで除することで閾値iqthの補正を行う。前述のとおり、負荷トルクT=100[mNm]とすると、モータM1には1[A]、モータM2には0.833[A]、モータM3にほ、1.25[A]のq軸電流が流れる。
今、ねらいの閾値をiqth0=1[A]とすると、モータM1の補正後の閾値は、iqth0をC1で除したものであるため、iqth1=1[A]/1=1[A]となる。同様に、モータM2の補正後の閾値は、iqth0をC2で除したものであるため、iqth2=1[A]/1.2=0.833[A]となる。さらに、モータM3の補正後の閾値iqthは、閾値iqth0=1[A]をC3で除したものであるため、1[A]/0.8=1.25[A]となる。
閾値iqthを補正した後のモータM1、モータM2、モータM3のiq−T特性を図16に示す。同図は図12と同様の特性図であるため、詳細な説明は省略する。同図に示すようにモータM1、モータM2、モータM3において、それぞれ補正後の閾値、iqth1、iqth2、iqth3で過負荷検知を行うと、モータの個体によらずねらいの負荷トルクT0で過負荷検知を行うことができる。そのためねらいの負荷トルクT0より大きい負荷トルクがモータにかかること、それによって、例えば撹拌スクリュー133が破損することを抑制することができる。
●補正係数の算出手順
以下、q軸電流値iqまたは閾値iqthの補正にあたってシステムコントローラ200が行う一連の処理を図17のフローチャートを用いて説明する。図17のフローチャートは、システムコントローラの特にCPU200aにより、ROM200bに格納したプログラムを実行することで実現される。これは図9の手順も同様である。システムコントローラ200は、回収トナーTの回収動作が不要な期間、すなわち画像形成が行われない期間(例えば電源投入後のウォームアップ期間等)に本処理を行う(Start)。
以下、q軸電流値iqまたは閾値iqthの補正にあたってシステムコントローラ200が行う一連の処理を図17のフローチャートを用いて説明する。図17のフローチャートは、システムコントローラの特にCPU200aにより、ROM200bに格納したプログラムを実行することで実現される。これは図9の手順も同様である。システムコントローラ200は、回収トナーTの回収動作が不要な期間、すなわち画像形成が行われない期間(例えば電源投入後のウォームアップ期間等)に本処理を行う(Start)。
始めにシステムコントローラ200は、角速度ω、誘起電圧Eの取得回数を示すカウン
タnを0に初期化する(S201)。続いてカウンタnに1を加算し(S202)、位置指令θ_refをモータ制御部300に入力して回収トナーモータ500を所定の角速度ωn_refで回転させる(S203)。ここで、システムコントローラ200のRОM200bにはカウンタ値nと角速度ωn_refの関係が予め記憶されており、それと現在のカウント値nに基づき角速度ωn_refの値を決定する。ここでは、図13に示したようにカウンタ値nが増加するごとに角速度ωn_refがω1<ω2<ω3と速くなるものとする。ただし角速度ωn_refの値の設定はこれに限定するものではなくカウンタnごとに異なる角速度ωn_refが設定されればよい。
タnを0に初期化する(S201)。続いてカウンタnに1を加算し(S202)、位置指令θ_refをモータ制御部300に入力して回収トナーモータ500を所定の角速度ωn_refで回転させる(S203)。ここで、システムコントローラ200のRОM200bにはカウンタ値nと角速度ωn_refの関係が予め記憶されており、それと現在のカウント値nに基づき角速度ωn_refの値を決定する。ここでは、図13に示したようにカウンタ値nが増加するごとに角速度ωn_refがω1<ω2<ω3と速くなるものとする。ただし角速度ωn_refの値の設定はこれに限定するものではなくカウンタnごとに異なる角速度ωn_refが設定されればよい。
ステップS204にてシステムコントローラ200は、速度演算部308で演算された角速度ωnと誘起電圧演算部306にて演算された誘起電圧Enの値を取得する(S204)。ステップS205にて、システムコントローラ200はカウンタnが所定値以上になったか否かを判断する(S205)。カウンタnが所定値未満の場合(S205のNо)、ステップS202に戻る。一方、カウンタnが所定値以上の場合(S205のYes)、ステップS206に進む。
ここで、所定値が3の場合、システムコントローラ200は、ステップS202〜ステップS205のNоのループを2回繰り返し、ステップS202〜ステップS205のYesを経て、ステップS206に至る。この間、まず角速度ω1とそのときの誘起電圧E1が、続いてω2とE2が、最後にω3とE3が取得され、それらの取得結果は図13に示したようになる。
ステップS206にて、システムコントローラ200は、図13に示す角速度ωnと誘起電圧Enの取得結果から誘起電圧定数Keを演算する(S206)。ステップS206においては、たとえば測定された2つの角速度の差により、それぞれの角速度に対応する2つの誘起電圧の差を除することで求められる。2つより多くの角速度について測定した場合には、2つの角速度を対として誘起電圧定数を求め、その平均を誘起電圧定数Keとしてよい。そして、ステップS207にて、モータ個体のばらつきを補正するための補正係数Cを算出する(S207)。さらにステップS208にてシステムコントローラ200は、補正係数Cを用いてq軸電流値iqまたは閾値iqthの補正を行い(S208)、本処理を終了する(End)。なおいったん図17の手順を実行した後は、閾値iqthを補正する場合には、補正した閾値を過負荷判定のための閾値として記憶しておき、図9のS101において閾値として用いる。一方、q軸電流値iqを補正する場合には、算出した補正係数Cを記憶しておき、入力されたq軸電流値iqに乗じてから図9のステップS101でq軸電流値iqとして用いる。
上記の流れで、システムコントローラ200はq軸電流iqまたは閾値iqthの補正に関する一連の処理を行う。図17の手順は、例えば画像形成値に電源が投入された後の準備処理においてその都度実行してもよいし、一定期間おきに実行してもよいし、モータが取り付けられた後の最初の起動時に一度だけ実行してもよい。
以上、本発明の画像形成装置によれば、モータの角速度およびその角速度における誘起電圧の推定結果より、トルク定数Ktとほぼ等価な誘起電圧定数Keを算出し、その結果に基づきq軸電流値iqまたは閾値iqthを補正する。これによって、モータ個体のトルク定数Ktのばらつきによるq軸電流iqによる負荷の状態判定の誤りを抑制することができる。具体的には、モータ個体ごとに過負荷検知の動作点が変わり、本来、過負荷検知で停止させたい負荷トルクより大きい負荷トルクがモータにかかること、それによって装置の部品が破損に至ることを抑制することができる。即ち、使用されるモータに拘わらず、負荷の状態を高精度に検出することができる。
尚、誘起電圧定数Keの演算に用いる角速度ωの値は、速度演算部308の演算結果の値に限らない。例えば、位置指令θ_refを微分することで得た指令角速度ω_refの値を使ってもよい。
また、q軸電流iqに基づく負荷の状態判定は、過負荷検知に限らず例えば回収トナーボックス130内の回収トナーTの回収状態を判定するようにしてもよい。図8を用いて前述したように、回収トナーボックス130に回収トナーTが溜まっていくほどq軸電流iqは増加していく。これを利用して例えば図8のiq3を閾値とし、q軸電流iqがiq3以上になると、回収トナーボックス130が満載間近であると判定し、交換用の回収トナーボックス130を自動発注するようにしてもよい。また、図11のiq4を閾値とし、q軸電流iqがiq4以上になると、回収トナーボックス130が満載になったと判定し、ユーザに回収トナーボックス130の交換を促す通知をするようにしてもよい。
さらにq軸電流iqに基づいて状態が検出される負荷は上述の回収トナーの構成に限らず、例えば、感光体111など、画像形成装置に設けられる負荷であればよい。
また本実施形態では、制御対象としてステッピングモータを用いた例を説明したが、3相ブラシレスDCモータについて適用することもできる。その場合には、例えばモータ制御部300からの出力信号vα、vβを空間ベクトル変換部により3相電圧Vu,Vv,Vwに変換し、それらを、3相インバータを通して直流モータの各巻線に入力する。またモータへ入力する各相の電流値にクラーク変換を施して直交する2相の電流値iα、iβを得る。電流値iα、iβがモータ制御部300へのフィードバック入力となる。このほかの構成及び制御は上記実施形態と同様でよい。すなわち、直流モータを制御する場合であっても、モータ制御部300の構成は図3に示した構成と同じでよく、外付け回路を直流モータに対応した構成とするだけでよい。また電流値iqまたは閾値iqthの補正も上述した実施形態と同一でよい。
3 モータ駆動装置、100 画像形成装置、130 回収トナーボックス、200 システムコントローラ、300 モータ制御部、500 モータ
Claims (11)
- モータを駆動するためのモータ駆動装置であって、
ベクトル制御および位置制御によって前記モータを駆動する駆動手段と、
前記駆動手段を制御する制御手段とを有し、
前記制御手段は、さらに、前記モータの誘起電圧定数を求め、該誘起電圧定数と基準誘起電圧定数とに基づいて決定した補正係数により前記モータの回転子の磁束方向に直交するq軸電流値または所定の閾値のいずれかを補正し、前記q軸電流値と前記閾値とを比較して前記モータが過負荷であるか判定する
ことを特徴とするモータ駆動装置。 - 請求項1に記載のモータ駆動装置であって、
前記駆動手段は、
モータの駆動電流の電流値に基づいて前記モータの誘起電圧を求め、該誘起電圧に基づいて前記モータの回転子の位置を決定する手段と、
前記回転子の位置に基づいて、前記駆動電流の電流値を、前記q軸電流値と前記磁束方向のd軸電流値とに変換する変換手段と、
前記回転子の位置に基づいて前記回転子の角速度を決定する手段とを有し、
前記回転子の目標位置と、前記回転子の位置と、前記d軸電流値と、前記q軸電流値とに基づいて、ベクトル制御および位置制御によって前記モータを駆動する
ことを特徴とするモータ駆動装置。 - 請求項1または2に記載のモータ駆動装置であって、
前記制御手段は、前記回転子の角速度と当該角速度における前記誘起電圧とに基づいて前記誘起電圧定数を求め、該誘起電圧定数と、所定の基準トルク定数に対応した前記基準誘起電圧定数とに基づいて前記補正係数を決定することを特徴とするモータ駆動装置。 - 請求項1乃至3のいずれか一項に記載のモータ駆動装置であって、
前記制御手段は、前記角速度における前記誘起電圧を、複数の異なる角速度について取得し、前記複数の角速度と対応する複数の前記誘起電圧とに基づいて前記誘起電圧を求めることを特徴とするモータ駆動装置。 - 請求項1乃至4のいずれか一項に記載のモータ駆動装置であって、
前記制御手段は、前記q軸電流を、前記補正係数に基づいて補正することを特徴とするモータ駆動装置。 - 請求項1乃至4のいずれか一項に記載のモータ駆動装置であって、
前記制御手段は、前記閾値を、前記補正係数に基づいて補正することを特徴とするモータ駆動装置。 - 請求項1乃至6のいずれか一項に記載のモータ駆動装置であって、
前記モータは、2相の駆動電流で駆動されるステッピングモータであり、
前記駆動手段は、前記d軸電流値と前記q軸電流値とに基づいた前記2相の駆動電流により前記モータを駆動することを特徴とするモータ駆動装置。 - 請求項1乃至6のいずれか一項に記載のモータ駆動装置であって、
前記モータは、3相の駆動電流で駆動される直流モータであり、
前記駆動手段は、前記d軸電流値と前記q軸電流値とに基づいた前記3相の駆動電流により前記モータを駆動することを特徴とするモータ駆動装置。 - 請求項1乃至8のいずれか一項に記載のモータ駆動装置であって、
前記制御手段は、前記モータが過負荷であることを検出した場合には、前記モータを停止させるよう前記駆動手段を制御することを特徴とするモータ駆動装置。 - トナーにより画像を形成する画像形成手段と、
画像形成の際に発生した不要トナーを搬送する搬送手段とを有し、
前記搬送手段は、請求項1乃至9のいずれか一項に記載のモータ駆動装置により駆動されるモータを動力源とする
ことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項10に記載の画像形成装置であって、
前記制御手段は、前記画像形成手段による画像形成を行っていない期間に前記補正係数を決定することを特徴とする画像形成装置。
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JP2018230985A JP2020096407A (ja) | 2018-12-10 | 2018-12-10 | モータ駆動装置及びそれを用いた画像形成装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2020127744A (ja) * | 2013-11-29 | 2020-08-27 | 株式会社三洋物産 | 遊技機 |
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- 2018-12-10 JP JP2018230985A patent/JP2020096407A/ja active Pending
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