JP2020096249A - 撮像制御装置、撮像装置及び撮像制御プログラム - Google Patents

撮像制御装置、撮像装置及び撮像制御プログラム Download PDF

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【課題】AFにかかる計算工数を抑制できる。【解決手段】撮像制御装置は変換部151、高域信号算出部152、高域信号データ拡張部153、比較部154及び制御方法決定部156を有する。高域信号算出部152は第1深度Vで取得された第1画像信号、第2深度V+αで取得された第2画像信号、及び第3深度V−βで取得された第3画像信号に対してエッジに関する第1高域信号、第2高域信号及び第3高域信号を算出する。高域信号データ拡張部153は、第1拡張高域信号データ、第2拡張高域信号データ及び第3拡張高域信号データに拡張する。制御方法決定部156は、比較部154において第1拡張高域信号データが第2拡張高域信号データより小さいと判定された領域をバックフォーカス領域と設定し、第1拡張高域信号データが第3拡張高域信号データより小さいと判定された領域をフロントフォーカス領域と設定する。【選択図】図2

Description

本発明は、撮像制御装置、撮像装置及び撮像制御プログラムに関し、特に、静止画及び動画カメラで採用されるオートフォーカス(AF)技術を用いた撮像制御装置、撮像装置及び撮像制御プログラムに関する。
ビデオカメラやスマートフォンに搭載されたカメラユニットなどの撮像装置では、オートフォーカス(以下、「AF」と称する場合もある)として、高精度化や小型化に有利なため、コントラスト方式が広く利用されている。コントラスト方式では、コントラスト信号がピークとなるようにフォーカス制御が行われる。しかし、コントラスト方式は、探索範囲が比較的大きくなることが多いために合焦スピードが不十分であり、対象の変化(動きや照明など)に対して脆弱であるといった問題を有する。
この問題に対処するため、近年DFD(Depth From Defocus)型AFが利用されている。DFD方式は、特殊な光学系や専用センサを用いずに高速・高精度のAFを行うことができる。特許文献1には、1)2つの深度の画像の取得、2)全焦点画像の作成、3)全焦点画像に2つの深度におけるボケパラメータを施し、複数の深度に合焦しているときのボケ画像(2セット)を生成する、4)取得済みの2つの深度画像と2セットのボケマップの類似性を評価して距離マップを作る、5)2つの距離マップを合成する、というプロセスが開示されている。また、特許文献2には、全焦点画像を作成後にそれを基に作成した2つの深度におけるボケマップを作成し、それらの大小関係から焦点に対する大小判定を行うことにより距離マップを作成することが開示されている。
国際公開第2011/158515号 特開2016−111609号公報
特許文献1、2では、AFに際して、全焦点画像の作成が必要になる。このプロセスは比較的時間を要するものであるためAFのスピードに影響するといった問題がある。さらに特許文献2では、合焦近辺でボケ半径0が判定しにくい場合があり、それに対する解決法が第3実施形態に記載されている(例えば、特許文献2の段落0046〜0047参照)が、この計算コストも小さくない。
本開示は、このような事情に鑑みなされたものであり、AFにかかる計算工数を抑制できる撮像制御装置、撮像装置及び撮像制御プログラムを提供するものである。
本発明の第1の態様にかかる撮像制御装置は、第1深度で取得された第1画像信号、前記第1深度より深い第2深度で取得された第2画像信号、及び前記第1深度より浅い第3深度で取得された第3画像信号をそれぞれ、第1輝度信号、第2輝度信号及び第3輝度信号に変換する変換部と、
前記第1輝度信号、前記第2輝度信号及び前記第3輝度信号に基づいて、エッジに関する第1高域信号、第2高域信号及び第3高域信号をそれぞれ算出する高域信号算出部と、
前記算出された第1高域信号、第2高域信号及び第3高域信号をそれぞれ、エッジ周辺画素に関する第1拡張高域信号データ、第2拡張高域信号データ及び第3拡張高域信号データに拡張する高域信号データ拡張部と、
前記第1拡張高域信号データ、前記第2拡張高域信号データ、及び前記第3拡張高域信号データを比較する比較部と、
前記比較部において前記第1拡張高域信号データが前記第2拡張高域信号データより小さいと判定された領域をバックフォーカス領域と設定し、前記第1拡張高域信号データが前記第3拡張高域信号データより小さいと判定された領域をフロントフォーカス領域と設定することでフォーカスを制御する制御方法決定部と、
を備えるものである。
本発明の第2の態様にかかる撮像装置は、撮像部と上記の撮像制御装置とを備えるものである。さらに、本発明の第3の態様にかかる撮像制御プログラムは、第1深度で取得された第1画像信号、前記第1深度より深い第2深度で取得された第2画像信号、及び前記第1深度より浅い第3深度で取得された第3画像信号をそれぞれ、第1輝度信号、第2輝度信号及び第3輝度信号に変換する処理と、
前記第1輝度信号、前記第2輝度信号及び前記第3輝度信号に基づいて、エッジに関する第1高域信号、第2高域信号及び第3高域信号をそれぞれ算出する処理と、
前記算出された第1高域信号、第2高域信号及び第3高域信号をそれぞれ、エッジ周辺画素に関する第1拡張高域信号データ、第2拡張高域信号データ及び第3拡張高域信号データに拡張する処理と、
前記第1拡張高域信号データ、前記第2拡張高域信号データ、及び前記第3拡張高域信号データを比較する処理と、
前記第1拡張高域信号データが前記第2拡張高域信号データより小さいと判定された領域をバックフォーカス領域と設定し、前記第1拡張高域信号データが前記第3拡張高域信号データより小さいと判定された領域をフロントフォーカス領域と設定することでフォーカスを制御する処理と、
をコンピュータに実行させるものである。
本発明により、AFにかかる計算工数を抑制できる撮像制御装置、撮像装置及び撮像制御プログラムを提供することができる。
本実施形態に係る撮像装置の構成を示すブロック図である。 制御部の機能ブロック図である。 AF制御のフローチャートである。 深度と対象物との位置関係を説明する図である。 深度と対象物との位置関係を説明する図である。 高域信号算出部の詳細な機能ブロック図である。 高域信号算出処理の詳細なフローチャートである。 ガウシアンフィルタに用いられるオペレータの一例を示す図である。 ラプラシアンフィルタに用いられるオペレータの一例を示す図である。 平滑値修正部で行われる平滑値の修正処理を説明するグラフである。 焦点深度と高域信号の関係を示す図である。 基準グラフと正方向にαシフトしたグラフとを比較する図である。 基準グラフと負方向にβシフトしたグラフとを比較する図である。
以下、本開示を適用した具体的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。ただし、本開示が以下の実施形態に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、以下の記載および図面は、適宜、簡略化されている。
図1は、本実施形態に係る撮像装置100の構成を示すブロック図である。撮像装置100は、例えばハンディタイプのビデオカメラである。本実施形態に係る撮像装置100は、フォーカスレンズ112を光軸方向へ移動させてオートフォーカスを行うための制御部150を含む撮像制御装置を内蔵する。撮像装置は、撮像部を含む本体ユニットに対してオートフォーカスを行うための撮像制御ユニットが装着される構成であっても構わない。また、以下においては、動画像の撮像を前提として説明するが、静止画像の撮像機能を主たる機能とする撮像装置であっても構わない。
光学系110は、ズームレンズ111、フォーカスレンズ112および補正レンズ113を含む。ズームレンズ111は、光学系110の焦点距離を変更するように光軸方向に移動する。フォーカスレンズ112は、特定距離の被写体にピントが合うように光軸方向に移動する。補正レンズ113は、撮像素子130に結像する被写体像のブレが軽減するように光軸に直交する平面方向へ移動する。
被写体像は光学系110を通過して撮像素子130の結像面に結像する。なお、図においてはズームレンズ111、フォーカスレンズ112、補正レンズ113の順に示しているが、レンズ要素の配置はこの順に限らない。また、ひとつのレンズが複数の機能を担う構成であっても構わない。
撮像素子130は、被写体像である光学像を光電変換する素子であり、例えばCMOSセンサが用いられる。撮像素子130で光電変換された被写体信号は、アナログフロントエンド(AFE)132を介してデジタル信号に変換され、バスライン131へ送られる。メモリ133は、例えばSRAMなどの揮発性メモリであるワークメモリと、例えばSSDなどの不揮発性記録媒体であるシステムメモリとを含む。ワークメモリは、AFE132から受け取った被写体信号をフレーム単位の画像信号として画像処理部134へ引き渡したり、画像処理部134が画像処理する途中段階において一時的な記憶領域を提供したりする。システムメモリは、撮像装置100の動作時に必要な定数、変数、設定値、制御プログラム等を保持する。
画像処理部134は、設定されている撮像モードやユーザからの指示に応じて、画像データを特定の画像フォーマットの画像ファイルに変換する。例えば、動画像としてMPEGファイルを生成する場合、連続する静止画としてのフレーム画像に対して、フレーム内符号化、フレーム間符号化を施して圧縮処理を行う。また、画像処理部134は、例えば液晶ディスプレイであるモニタ136で表示する映像信号を、画像ファイルへの変換に並行して、あるいは画像ファイルへの変換を行うことなく単独で生成する。表示処理部135は、受け取った映像信号をモニタ136で表示するための表示信号に変換する。
画像処理部134によって処理された動画像ファイルは、出力処理部137および記録媒体インターフェース138を介して、記録媒体201に記録される。記録媒体201は、撮像装置100に対して着脱可能な不揮発性メモリ(例えば、フラッシュメモリ等)である。また、出力処理部137は、通信IF139を介して、外部機器へ動画像ファイルを送信することもできる。通信IF139は、例えばインターネットへ接続するための無線LANユニットである。
撮像装置100は、ユーザからの操作を受け付ける複数の操作部材140を備えている。制御部150は、これら操作部材140が操作されたことを検知し、操作に応じた動作を実行する。制御部150は、例えばCPU(Central Processing Unit)であり、撮像装置100を構成する各要素を直接的または間接的に制御する。制御部150による制御は、メモリ133から読みだされた制御プログラム等によって実現される。制御部150は、細分化された処理のそれぞれを実行する機能演算部としての機能も担う。具体的な機能演算部としての処理については、後述する。
補正レンズ駆動部161は、補正レンズ113を移動させるボイスコイルモータを含む。制御部150は、振れ検出センサで検出されたブレを打ち消すように補正レンズ113を目標位置へ移動させるための駆動信号を補正レンズ駆動部161へ送信する。フォーカス駆動部162は、フォーカスレンズ112を光軸方向へ移動させるためのモータを含む。フォーカス駆動部162は、連続して取得される画像信号のコントラスト情報に基づいて制御部150が生成するAF制御信号を受信してフォーカスレンズ112を移動させる(詳細は後述する)。ズーム駆動部163は、ズームレンズ111を光軸方向へ移動させるためのモータを含む。ズーム駆動部163は、ユーザの指示に基づいて制御部150が生成するズーム制御信号を受信してズームレンズ111を移動させる。
ここで、本発明の特徴部分である、画像の各画素においてフロントフォーカスか、バックフォーカスかを決定することでオートフォーカスを制御する撮像制御装置について説明する。
図2は、図1に示した制御部150の内部を、処理ごとの機能演算部として模式的に表した機能ブロック図である。図3は、AF制御のフローチャートである。制御部150は、AF制御に関して、変換部151と、高域信号算出部152と、高域信号データ拡張部153と、比較部154と、制御方法決定部156と、を有している。
図2に示すように、制御部150は、画像処理部134(図1)から異なる深度V,V+α、V−βの3種類の画像信号F、Fv+α、Fv−βを取り込む。
なお、本実施の形態において、画像信号Fは、R(赤色)成分、G(緑色)成分、B(青色)成分の3原色で表現されるRGB信号であるが、特にこれに限られず、HSV信号又はYUV信号であってもよいし、白黒画像信号であってもよい。
ここで、図4及び図5を参照して、深度と対象物との位置関係を説明する。図4は、第1画像信号を取得する第1深度(本例では、V)と、第2画像信号を取得する第1深度より深い第2深度(本例では、V+α)の位置関係を説明するための模式図である。図5は、第1画像信号を取得する第1深度(本例では、V)と、第3画像信号を取得する第1深度より浅い第3深度(本例では、V−β)の位置関係を説明するための模式図である。
図4では、レンズ111からd離れた位置に対象物Oが存在する場合、対象物からの光線群がレンズ111を通過した後に深度Vの撮像素子130上に集光する。一方、レンズ111からdback離れた位置(合焦している対象物Oよりレンズ111に近い位置)に対象物Obackが存在する場合、このバックフォーカスとなっている対象物は第1深度Vより深い第2深度V+αで集光する。つまり、対象物Obackは撮像素子130の表面の複数の点で集光するので、ボケた画像となる。
また、図5では、レンズ111からdfront離れた位置(合焦している対象物よりレンズ111から遠い位置)に対象物が存在する場合、このフロントフォーカスとなっている対象物は、第1深度Vより浅い第3深度V−βで集光する。この場合も、撮像素子130の表面の複数の点で集光するので、ボケた画像となる。図4及び図5に示すcは、「錯乱円径(diameter of CoC)」と呼ばれる場合がある。
なお、画像処理部134は、深度Vにおける映像とほぼ同時に深度V+α及び深度V−βにおける映像を取得するものとする。ここにおけるα及びβは、視覚的に合焦深度が変化することが検知できる程度の値とし、開口や焦点距離により異なるので都度決定するものとする。またα及びβは同一でなくても構わないが近い値(例えば、α/β<1/2、あるいはα/β<1/3)とする。
以上のように、取得された3枚の画像はそれぞれ、画像信号F、Fv+α、Fv−βとして制御部150に取り込まれる。
これらの画像信号F、Fv+α、Fv−βは、変換部151(本例ではRGB→Y変換部)に入力され、第1輝度信号、第2輝度信号及び第3輝度信号にそれぞれ変換される(図3のステップS1)。この変換は信号規格に基づくマトリクス演算で行われるが、G信号で代用してもよい。
次に、高域信号算出部152で行われる高域信号の算出処理(図3のステップS2)を、図6及び図7を参照して詳細に説明する。
図6は、図2に示す高域信号算出部152の内部の詳細な機能ブロック図である。図7は、図2に示す高域信号算出部152で行われる高域信号の算出の処理フロー図である。
図6に示すように、入力された輝度信号は、平滑化部1521においてガウシアンフィルタなどのローパスフィルタを用いて平滑化される(図7のステップS200)。ここでは、図8に示すガウシアンフィルタに用いられるオペレータを使用する。
具体的には、平滑化部1521は、第1輝度信号、第2輝度信号及び第3輝度信号をガウシアンフィルタで平滑化した第1平滑信号、第2平滑信号、及び第3平滑信号を生成する。
また、入力された輝度信号は、高域抽出部1522において、ラプラシアンフィルタによる高域抽出が行われる(ステップS201)。ここで用いられるラプラシアンフィルタは、図9に示すような原画から上記ガウシアンを減じる処理であってもよい。このように、5×5の中央部については、(1−36/256=)220/256とし、その他については、すべて符号逆転したオペレータとなる(0−x/256=−x/256)。
具体的には、高域抽出部1522は、第1輝度信号、第2輝度信号及び第3輝度信号をラプラシアンフィルタで抽出した第1抽出高域信号、第2抽出高域信号及び第3抽出高域信号を生成する。
平滑値修正部1523(図6)では平滑値xで定義される関数f(x)について、xが特定値以上のときにはx=f(x)とし、特定値未満のとき(すなわち、暗部)にはx<f(x)となるように、f(x)を増加させるように修正する(ステップS202)。
例えば8ビット系の場合では、
if(x<32) f(x)=32+0.5*(x−32);
else f(x)=x;
とすることができる(図10参照)。
具体的には、平滑値修正部は、第1平滑信号、第2平滑信号及び第3平滑信号の値がそれぞれ、x、x,xであるとすると、x、x,xがそれぞれ特定値より小さいとき、x<f(x)、x<f(x)、及びx<f(x)と修正した第1修正平滑信号、第2修正平滑信号及び第3修正平滑信号を生成する。このような平滑値の修正処理を行う理由については後述する。
除算部1524は、高域抽出部1522からのラプラシアンの出力を上記のように修正された平滑値f(x)で除算する(ステップS203)。これにより、高輝度な部分の高域信号が抑えられ、白とびの発生を回避することができ、合焦度合が正しく反映された画像信号を得ることができる。それに対して、低輝度での高域信号が増強されると、暗部でのフォーカシングに貢献する。このような低輝度での高域信号の増強が過大になるとノイズが発生する場合がある。このノイズを回避するために上記のf(x)の平滑値の修正処理を行っている。
具体的には、除算部1524は、平滑値修正部1523により、修正された第1修正平滑信号、第2修正平滑信号及び第3修正平滑信号で、第1抽出高域信号、第2抽出高域信号及び第3抽出高域信号を除算し、第1高域信号、第2高域信号及び第3高域信号σ、σv+α、σv−βを算出する。
なお、上記高域信号データは、必要に応じてガウシアンなどのローパスフィルタで複数回の平滑化処理を施してもよい。こうして求められた異なる深度の画像に対する高域信号データσ、σv+α、σv−βを以後の処理に用いる。
ここで、再び図2及び図3に戻って、画像の各画素においてAF制御の処理フローを説明する。
図2に示す高域信号データ拡張部153は、上記高域信号データを、エッジ近傍の高域信号データが得られていない画素(エッジ周辺画素)に拡張する(ステップS3)。これは後述のバックフォーカスか、あるいはフロントフォーカスかを決定するためのデータの大小比較において、特定画素に対応する画素が存在しないという状況を防ぐためのものである。上記方式により得られている高域信号データはエッジ周辺のみに得られるものであるため、焦点深度設定の違い、変形、微妙な大きさの変化によって、ある画像内のエッジが、比較する画像内のエッジと完全に一致しない場合がある。例えば、複数(二枚)の画像の比較にあたって、片方に存在するエッジがもう片方には(ボケてしまって)存在しない、または変形してしまったり、位置が変わってしまったりしているといった場合が想定される。このような場合、データを拡張することにより、対応画素におけるデータ不在をかなり防ぐことができる。データの拡張には、例えば式(1)で与えられるユークリッド距離Lが最小となるような画素におけるデータを利用する。
Figure 2020096249
・・・(式1)
ただし、r,g,bはテクスチャ画像の高域信号データのない画素(I,J)におけるRGB値であり、r,g,bは高域信号データが既知の画素(I,J)におけるRGB値である。またnは1などの適当な定数としている。このようなデータ拡張により、位置と色の近い画素からデータを転用することができる。それぞれの拡張後の高域信号データを「拡張高域信号データEσ」、「拡張高域信号データ(Eσv+α)」、「拡張高域信号データEσv−β」と呼ぶことにする。
図11〜図13を参照して、焦点深度の異なる3種類の高域信号データの大小比較によるAF制御の決定方法について説明する。図11は、焦点深度と高域信号の関係を示す。図11に示すように、深度が合焦位置Vのとき、高域信号が最大となる正規分布となっている。このグラフを基準グラフEσと称する場合がある。輝度値やエッジの状態などにより、グラフの形状はいろいろ変化し得るが、ここでは3枚の画像上の各画素についてそれぞれ同一被写体の同一部分を比較することが前提であるので同一の形状のグラフにおいて比較するものとする。
前述の高域信号データの拡張により、特定の画素に対応する拡張高域信号データEσと拡張高域信号データEσv+αを算出し、比較部154(図2)は、拡張高域信号データEσと拡張高域信号データEσv+αとの比較を行う(図3のステップS4)。具体的には、比較部154は、輝度信号(V)の拡張高域信号Eσと輝度信号(V+α)の拡張高域信号Eσv+αとの差分Pを算出する。図12に示すように、基準グラフEσ(実線)と、それを正方向にαシフトしたグラフEσv+α(点線)の大小関係を比較する。シフトされたグラフは対象物Obackが第2深度V+αで集光することを示しており(図4参照)、合焦する(つまり、ボケ量が低下する、すなわち、拡張高域信号が増加する)対象物Oは、この対象物Obackより奥側(レンズから遠い方)に位置することを示している。したがって、図12に示すように、シフトされたグラフが、シフトされていないグラフよりも拡張高域信号が大きい部分をバックフォーカスと見なすことができる。換言すれば、シフトしていないグラフが、シフトされたグラフよりも高域信号の小さい部分をバックフォーカス領域と見なすことができる(ステップS6)。以上より、制御方法決定部156は、フォーカス駆動部162に対して、合焦位置を負方向に移動させる(調整する)ように(バックフォーカスするよう)、AF制御信号を送信する(ステップS7)。
一方、前述の高域信号データの拡張により、特定の画素に対応する拡張高域信号データEσと拡張高域信号データEσv−βを算出し、比較部154(図2)は、拡張高域信号データ(V)と拡張高域信号データ(V−β)を比較する(図3のステップS5)。具体的には、比較部154は、輝度信号(V)の拡張高域信号Eσと拡張輝度信号(V−β)の高域信号Eσv−βとの差分Qを算出する。図13に示すように、基準グラフEσ(実線)と、それを負方向にβシフトしたグラフ(点線)の大小関係を比較する。シフトされたグラフは、対象物Ofrontが、第3深度V−βで集光することを示しており(図5参照)、合焦する(つまり、ボケ量が低下する、すなわち、拡張高域信号が増加する)対象物Ofは、この対象物Ofrontより手前側(レンズに近い位置)に位置することを示している。したがって、図13に示すように、シフトされたグラフが、シフトされないグラフよりも拡張高域信号が大きい部分をフロントフォーカスと見なすことができる。換言すれば、シフトされないグラフがシフトされたグラフよりも高域信号の小さい部分をフロントフォーカスと見なすことができる(ステップS6)。以上より、制御方法決定部156は、フォーカス駆動部162に対して、合焦位置を正方向に移動させる(調整する)ように(フロントフォーカスするよう)、AF制御信号を送信する(ステップS8)。
制御方法決定部156は、上記比較部154による大小比較により、焦点深度Vにおける撮像データについてフロントフォーカス領域及びバックフォーカス領域を識別することができる。必要に応じて、既知の方法で、合焦判定(合焦範囲内にあるか否か)を行うこともできる(図3のステップS9)。更に、必要に応じて従来方法を用いて調整してもよい。
以上、本実施の形態の撮像制御装置によれば、全焦点画像を作成せずに、3種の深度における高域信号の評価を行い、その大小関係を比較することで、フォーカスの前後判定を行うことで合焦範囲を素早く絞り込むことができる。また、絞り込んだ後はコントラスト方式などの従来法によってフォーカス制御を行うため、トータルの計算工数を軽減できる。
さらに、本実施の形態の撮像制御装置によれば、フロントフォーカスと判定された部分は正方向に合焦深度をシフトして再評価し、バックフォーカスと判定された部分は負方向に合焦深度をシフトして再評価することができる。
また、以上で説明した複数の例は、適宜組み合わせて実施されることもできる。
また、上記実施の形態において、様々な処理を行う機能ブロックとして図面に記載される各要素は、ハードウェア的には、CPU、メモリ、その他の回路で構成することができ、ソフトウェア的には、メモリにロードされたプログラム等によって実現される。したがって、これらの機能ブロックがハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、又はそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは当業者には理解されるところであり、いずれかに限定されるものではない。
また、上記の撮像制御プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD−ROM(Compact Disc-Read Only Memory)、CD−R(CD-Recordable)、CD−R/W(CD-ReWritable)、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されても良い。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
100 撮像装置
110 光学系
111 ズームレンズ
111 レンズ
112 フォーカスレンズ
113 補正レンズ
130 撮像素子
131 バスライン
133 メモリ
134 画像処理部
135 表示処理部
136 モニタ
137 出力処理部
140 操作部材
150 制御部
151 変換部
152 高域信号算出部
153 高域信号データ拡張部
154 比較部
156 制御方法決定部
161 補正レンズ駆動部
162 フォーカス駆動部
163 ズーム駆動部
201 記録媒体
1521 平滑化部
1522 高域抽出部
1523 平滑値修正部
1524 除算部

Claims (6)

  1. 第1深度で取得された第1画像信号、前記第1深度より深い第2深度で取得された第2画像信号、及び前記第1深度より浅い第3深度で取得された第3画像信号をそれぞれ、第1輝度信号、第2輝度信号及び第3輝度信号に変換する変換部と、
    前記第1輝度信号、前記第2輝度信号及び前記第3輝度信号に基づいて、エッジに関する第1高域信号、第2高域信号及び第3高域信号をそれぞれ算出する高域信号算出部と、
    前記算出された第1高域信号、第2高域信号及び第3高域信号をそれぞれ、エッジ周辺画素に関する第1拡張高域信号データ、第2拡張高域信号データ及び第3拡張高域信号データに拡張する高域信号データ拡張部と、
    前記第1拡張高域信号データ、前記第2拡張高域信号データ、及び前記第3拡張高域信号データを比較する比較部と、
    前記比較部において前記第1拡張高域信号データが前記第2拡張高域信号データより小さいと判定された領域をバックフォーカス領域と設定し、前記第1拡張高域信号データが前記第3拡張高域信号データより小さいと判定された領域をフロントフォーカス領域と設定することでフォーカスを制御する制御方法決定部と、
    を備える、撮像制御装置。
  2. 前記高域信号算出部は、前記第1輝度信号、前記第2輝度信号及び前記第3輝度信号をガウシアンフィルタで平滑化した第1平滑信号、第2平滑信号、及び第3平滑信号を生成する平滑化部と、
    前記第1輝度信号、前記第2輝度信号及び前記第3輝度信号をラプラシアンフィルタで抽出した第1抽出高域信号、第2抽出高域信号及び第3抽出高域信号を生成する高域抽出部と、
    前記第1抽出高域信号、前記第2抽出高域信号及び前記第3抽出高域信号を前記第1平滑信号、前記第2平滑信号、及び前記第3平滑信号で除算することで、第1高域信号、第2高域信号及び第3高域信号を算出する除算部と、を備える、請求項1に記載の撮像制御装置。
  3. 前記高域信号算出部は、前記第1平滑信号、前記第2平滑信号及び前記第3平滑信号の値がそれぞれ、x、x,xであるとすると、
    、x,xがそれぞれ特定値より小さいとき、x<f(x)、x<f(x)、及びx<f(x)と修正した第1修正平滑信号、第2修正平滑信号及び第3修正平滑信号で、前記前記第1抽出高域信号、前記第2抽出高域信号及び前記第3抽出高域信号を除算し、第1高域信号、第2高域信号及び第3高域信号を算出する平滑値修正部を更に備える、請求項2に記載の撮像制御装置。
  4. 前記制御方法決定部は、前記バックフォーカス領域については深度を負方向に調整し、前記フロントフォーカス領域については深度を正方向に調整する、請求項1に記載の撮像制御装置。
  5. 撮像部を更に備え、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の撮像制御装置と、
    を備える撮像装置。
  6. 第1深度で取得された第1画像信号、前記第1深度より深い第2深度で取得された第2画像信号、及び前記第1深度より浅い第3深度で取得された第3画像信号をそれぞれ、第1輝度信号、第2輝度信号及び第3輝度信号に変換する処理と、
    前記第1輝度信号、前記第2輝度信号及び前記第3輝度信号に基づいて、エッジに関する第1高域信号、第2高域信号及び第3高域信号をそれぞれ算出する処理と、
    前記算出された第1高域信号、第2高域信号及び第3高域信号をそれぞれ、エッジ周辺画素に関する第1拡張高域信号データ、第2拡張高域信号データ及び第3拡張高域信号データに拡張する処理と、
    前記第1拡張高域信号データ、前記第2拡張高域信号データ、及び前記第3拡張高域信号データを比較する処理と、
    前記第1拡張高域信号データが前記第2拡張高域信号データより小さいと判定された領域をバックフォーカス領域と設定し、前記第1拡張高域信号データが前記第3拡張高域信号データより小さいと判定された領域をフロントフォーカス領域と設定することでフォーカスを制御する処理と、
    をコンピュータに実行させる撮像制御プログラム。
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