JP2020094924A - 水分率測定装置および水分率測定方法 - Google Patents

水分率測定装置および水分率測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】所望の範囲について精度の高い水分率測定を行うことができる水分率測定装置および水分率測定方法を提供する。【解決手段】伝送線路11は、発振器10から高周波信号を入力する中心導体と、中心導体の電磁遮蔽を行うように配置された外部導体とを有し、中心導体と外部導体との間に測定対象を詰め込むように構成されており、比較部13は、伝送線路から取得した信号の位相と発振器10から出力された高周波信号の位相との位相差を求め、演算部14は、比較部13が求めた位相差を取得し、予め記憶している計算式もしくは変換テーブルを用いた処理を行って測定対象の水分率を求めることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本開示は、例えば植物栽培に用いる培地などの水分率を測定する水分率測定装置および水分率測定方法に関するものである。
植物栽培を行うとき、土壌や培地に含まれている水分率によって育成の成否が分かれることがある。例えば、ココヤシの廃棄物であるヤシガラを用いて、狭い農地の収益性を向上させる場合などには、ヤシガラ培地の水分率を正確に知得することが必要になる。
そこで、上記のような栽培を行うときには、土壌、培地などの水分率を電気信号に変換して測定する水分率測定装置等が使用されている。
ヤシガラ培地は、通常の土壌と比べて孔隙が多いため、一般的な水分率測定装置をヤシガラ培地に使用すると、測定用電極と土壌の密着性が悪いことから測定レンジを超えてしまう場合がある。
土壌の水分率を測定する装置には、折り返し平行2線伝送路を用いたものがある(例えば、特許文献1参照)。
この折り返し平行2線伝送路は、1本の導体をU字状に折り返し、このU字状の間に、先端が開放端になっている直線状導体を配置し、これらの導体を平行に延設したものである。
この装置が土壌の水分率を測定するときには、折り返し平行2線伝送路を土壌の中へ埋め込み、U字状の一の側方と直線状導体との間に入力信号を供給し、U字状の他の側方と直線状導体との間に生じる出力信号を取得する。ここで、上記の入力信号は所定周波数の高周波信号である。この装置は、入力信号と出力信号の位相差を求め、この位相差から誘電率を演算によって求める。
この装置は、複数の周波数の入力信号を折り返し平行2線伝送路へ供給し、各周波数における誘電率を求め、これらの誘電率から土壌に含まれている水分率を求めている。
また、地盤などの比誘電率から水分率を測定する装置には、2つの導電性プレート(電極部材)の間にパルス電圧を印加し、TDR(Time Domain Reflectometry)法を用いて電極部材間の誘電率を求める装置がある(例えば、特許文献2参照)。
この装置は、TDR法を用いて測定を行っていることから、測定感度を高めるために一対の電極部材を同じ長さで平行に配置している。
特許第4189864号公報 特許第3714741号公報
従来の水分率測定装置等は上記のように構成されており、U字状に構成されたものは感度が局所的に異なるため、孔隙率の高い培地などにおいては、測定値の再現性が低くなるという問題点がある。
また、TDR法による電極部材を備えた場合には、感度が全方向に均一であることから測定対象以外の水分についても反応し、所望の測定範囲(限定部分)を正確に測定することが難しくなるという問題点があった。
本開示は上記の問題点に鑑みなされたもので、所望の範囲について精度の高い水分率測定を行うことができる水分率測定装置および水分率測定方法を提供することを目的とする。
本開示に係る水分率測定装置は、高周波信号を発生する発振部と、前記発振部から出力された高周波信号を伝導させる伝送線路と、前記発振部から出力された高周波信号の位相と前記伝送線路を伝導させた高周波信号の位相とを比較する比較部と、前記比較部から出力された比較結果から前記伝送線路に設置された測定対象の水分率を求める演算部と、前記演算部が求めた前記測定対象の水分率を出力する出力部と、を備え、前記伝送線路は、板状の中心導体、および、前記中心導体の厚み方向の両側に平行に配置された板状の外部導体、からなるストリップラインを構成して前記中心導体と前記外部導体との間に前記測定対象を包含させる空隙を有し、前記比較部は、前記伝送線路を伝導させた信号の位相と前記発振部から出力された高周波信号の位相との位相差を求め、前記演算部は、前記比較部が求めた位相差を取得し、予め記憶している計算式もしくは変換テーブルを用いた処理を行って前記測定対象の水分率を求める、ことを特徴とする。
また、前記伝送線路は、前記測定対象による腐食に対する防食処理が施されている、ことを特徴とする。
また、前記伝送線路は、前記中心導体と前記外部導体との間に前記測定対象を包含させたとき、前記発振部に接続する入力端子のインピーダンスと前記比較部に接続する出力端子のインピーダンスが整合するように、前記中心導体および前記外部導体を設置した、ことを特徴とする。
また、前記伝送線路は、前記中心導体に前記測定対象が接近しすぎないように、所定厚みの絶縁体を前記中心導体の前記測定対象と面する部位に備えた、ことを特徴とする。
また、本開示に係る水分率測定方法は、中心導体と該中心導体の電磁遮蔽を行うように配置された外部導体とを備えた伝送線路に測定対象を詰め込む過程と、前記中心導体に発振手段から高周波信号を入力する過程と、前記外部導体から出力される信号と前記発振部からの高周波信号とを比較手段によって比較して位相差を求める過程と、演算手段が、前記位相差を取得して予め記憶している計算式もしくは変換テーブルを用いた処理を行って前記測定対象の水分率を求める過程と、を有する、ことを特徴とする。
本開示によれば、密着性の低い測定対象であっても良好な精度で水分率を測定することができ、また、限定された範囲の水分率を正確に測定することができる。
本開示の実施例による水分率測定装置の概略構成図である。 図1の伝送線路の構成を示す説明図である。 図1の水分率測定装置の動作を示す説明図である。 図1の水分率測定装置による水分率測定の処理手順を示すフローチャートである。 水分率を測定する各装置の測定結果を示す説明図である。 図1の水分率測定装置の測定性能を示す説明図である。
以下、この開示の実施の一形態を説明する。
(実施例)
図1は、本開示の実施例による水分率測定装置の概略構成図である。この図は、水分率測定装置1の概略構成における各部を示している。
発振器10は、例えば、数百[MHz]の所定周波数の高周波信号を発生するように構成されており、当該高周波信号を伝送線路11へ出力するとともに、信号接続部12を介して比較部13の第2入力端子へ出力するように接続されている。
比較部13は、例えば位相比較器の回路構成を有するデバイスで、当該比較部13の第1入力端子に伝送線路11を通過した高周波信号を入力するように接続されている。また、比較部13の出力端子は、演算部14へ接続されている。
演算部14は、例えば、所定演算を行うプロセッサなどを備え、また演算結果、演算処理の制御を司るプログラム、後述する計算式や変換テーブルなどを記憶するメモリ等を備えて構成されている。
出力部15は、例えば、画像表示装置であり、演算部14によって生成された演算結果などを画像表示するように構成されている。
図2は、図1の伝送線路11の構成を示す説明図である。この図は、伝送線路11に備えられる外部導体21a,21b、中心導体22などの配置を示す説明図である。なお、図2では、伝送線路11の筐体(測定対象23であるヤシガラなどを入れる容器となる部分)の図示を省略している。また、図中、破線で示した測定対象23は、例えばヤシガラであり、上記の容器状の筐体に詰められた態様を表している。
伝送線路11は、ストリップライン構造となるように、直線状の中心導体22、平板状の外部導体21a,21bを備え、中心導体22の厚み方向の両側にそれぞれ外部導体21a,21bを配置している。
中心導体22、外部導体21a,21bは、いずれも導電材料を用いて形成されたもので、中心導体22と外部導体21a,21bは接触することなく、絶縁されるように設置されている。
外部導体21aと外部導体21bは、例えば、伝送線路11の延設方向の両端部分に、各々接合部24を接合している。接合部24は、外部導体21aと外部導体21bが平行となるように、これらの導体を固定しており、例えば、外部導体21aと外部導体21bが同電位となるように導電材料によって形成されている。なお、外部導体21aと外部導体21bとを、図示されない配線接続等によって電気接続し、同電位とするように構成した場合には、接合部24は、導電部材に限定されない。
中心導体22は、外部導体21aおよび外部導体21bに対して平行となるように配置固定されており、詳しくは、厚み方向に配置した各表面が、それぞれ外部導体21a,21bの表面に対して平行となるように固定されている。
中心導体22は、例えば、伝送経路11の延設方向両端の部位を絶縁支持部25によって
支持され、当該絶縁支持部25を介して接合部24に固定されている。絶縁支持部25は、絶縁材料等を用いて形成されており、中心導体22は、絶縁支持部25によって外部導体21a,21bから絶縁され、また、接合部24に絶縁状態で固定されている。
中心導体22と外部導体21a,21bとの間は、測定対象23を包含する(詰め込む)ことができるように空隙となっている。
即ち、外部導体21a,21bは、中心導体22を(もしくは中心導体22の周囲に包含された測定対象23を含めて)電磁遮蔽するように、前述の容器状筐体の内部に設置固定されている。
中心導体22の長手方向の一端(伝送線路11の入力端子)には、前述の発振器10の出力端子が接続され、長手方向の他端(伝送線路11の出力端子)には、比較部13の第1入力端子が接続されている。外部導体21a,21bは、例えば接地電位となるように、前述の容器状筐体の導電部分や地面などに電気接続されている。
また、伝送線路11は、当該伝送線路11に測定対象23を包含させた(詰め込んだ)状態において、上記の入力端子のインピーダンスと出力端子のインピーダンスが整合するように、中心導体22、ならびに外部導体21a,21bの各大きさ、形状、これら各部の間隔等を設定(構成)して、当該伝送線路11の内部に設置固定している。
具体的には、測定対象23を伝送線路11の内部(容器状筐体の内部)へ詰めたとき、中心導体22は、当該詰め込まれた測定対象23の中央部分を貫通するように伝送線路11の内部に設置されている。外部導体21aは、中心導体22の上方に設置され、外部導体21bは、中心導体22の下方に設置され、また、外部導体21a,21bは、各電極の平面部位が相互に対向し、当該平面部位と中心導体22の延設方向が平行になるように設置されている。
なお、図2に例示したものは、外部導体21aと中心導体22との間隔距離と、外部導体21bと中心導体22との間隔距離は同一である。また、中心導体22の、測定対象23に埋め込まれた(測定対象23に面する)部分の長手方向の長さと、当該中心導体22の埋め込まれた部分の上下に配置された外部導体21a,21bの長さは同等である。
養液や水分などを含む測定対象23は、導電素材などに対して腐食性を有している場合がある。伝送線路11は、上記の腐食性などに対抗することができる防食処理などを施している。
特に、測定対象23に直接接触する中心導体22、外部導体21a,21bなどは、高周波信号等の伝導特性を長期間維持するため、腐食等を防ぐ表面処理などが必要になる。
また、中心導体22に測定対象23が密着しない(接近しすぎない)ように絶縁体を備えると、水分率の測定精度を向上させることができる。
そこで、中心導体22の測定対象23と面する部位に、中心導体22の表面と測定対象23とを離間する絶縁体を備えてもよく、例えば、絶縁素材を中心導体22の表面にコーティングし、適度な厚さの絶縁層を形成してもよい。
次に動作について説明する。
図3は、図1の水分率測定装置の動作を示す説明図である。発振器10が発生した入力信号30は、前述のように伝送線路11へ入力され、また、発振器10の出力端子と比較部13の第2入力端子とを接続する信号接続部12へ入力される。
測定対象23を詰め込んだ伝送線路11(中心導体22)に入力信号30を入力すると、中心導体22が入力信号30を伝導する間に、測定対象23に含まれている水分率に応じて遅延(位相差)が生じ、この水分率に応じた位相差を有する第1比較信号31が伝送線路11(中心導体22)から出力される。
即ち、周囲に測定対象23を詰め込まれた中心導体22の入力端子側に、発振器10からの入力信号30を入力し、中心導体22の出力端子側に到達した信号を第1比較信号31として演算部14へ出力する。
一方、例えば、発振器10の出力端子、比較部13の第2入力端子、発振器10の出力端子と比較部13の第2入力端子を接続する配線ケーブルなどで構成された信号接続部12は、所定のインピーダンス(特性インピーダンス)を有している。
即ち、入力信号30を発振器10の出力端子から信号接続部12を介して比較部13の第2入力端子へ供給した場合にも、入力信号30に対して第2入力端子へ入力される信号に位相差が生じる。この位相差を有する信号を第2比較信号32とする。
第2比較信号32は、信号接続部12のインピーダンスは既知の固有値であることから、入力信号30に対して一定の位相差を有している。換言すると、第2比較信号32は既知の遅延を有している。
水分率測定装置1は、既知の遅延を有する第2比較信号32の位相と、測定対象23の水分率による未知の遅延を有する第1比較信号31の位相とを比較することにより、測定対象23に含まれている水分率を測定する。
具体的には、第1比較信号31と第2比較信号32を比較部13に入力し、これら信号間の位相差αを求める。
比較部13の出力信号、即ち、位相差αを示す信号は、演算部14へ入力される。
入力信号30が伝送線路11内部を通過するとき、当該伝送線路11内部、即ち、中心導体22と外部導体21a,21bとの間に詰め込まれた測定対象23の水分率が高いほど、入力信号30の伝搬速度が遅くなり、遅延が大きくなる。
演算部14は、比較部13から入力した信号が示す位相差αを用いて、測定対象23の水分率を求める。例えば、演算部14の記憶手段等に、予め位相差αを水分率に変換する計算式、もしくは位相差αを水分率へ変換する変換テーブル等を記憶させておく。
演算部14は、位相差αを示す信号を入力すると、位相差αに対応する水分率を、上記の計算式もしくは変換テーブルを使用した処理を行って求める。このように求めた水分率は、例えば出力部15に画像表示する。
水分率測定装置1の測定値を検証するため、次のような試験を行った。
図4は、図1の水分率測定装置1による水分率測定の処理手順を示すフローチャートである。
例えば、ヤシガラ体積297[ml]に対し、水分率25[%]となるように養液74.3[ml]を上記のヤシガラに注入し、これを測定対象23とする。
初めに、上記の測定対象23を例えばビニール袋に詰めて重さを測定する(S101)。
上記の重さを測定した測定対象23(ヤシガラ)を伝送線路11(容器)へ詰め込む(S102)。具体的には、測定対象23をビニール袋から伝送線路11の内部へ移し替え、中心導体22と外部導体21a,21bの間に詰め込む。
測定対象23を詰め込んだ伝送線路11の蓋等を固定し、発振器10から伝送線路11へ入力信号30を入力する。このとき、伝送線路11から出力された第1比較信号31を比較部13へ入力するととともに、信号接続部12を介して第2比較信号32を比較部13へ入力する。これらの信号を入力した比較部13から出力された信号(位相差αを示す信号)を演算部14へ入力し、水分率測定の演算処理(位相差αから水分率を求める処理)を行う(S103)。
水分率測定の演算処理を行った後、測定対象23(ヤシガラ)を伝送線路11(容器)から例えば前述のビニール袋へ移す(S104)。このビニール袋に詰められた測定対象23の重さを測定し(S105)、過程S101で測定した重さと概ね同じであることを確認する。ここで、重さが予め定めた値よりも異なっていた場合には、例えば、ヤシガラに所定量の養液を注入して所定の水分率とする過程からやり直す。
過程S105の後、水分率測定を3回行ったか否か(繰り返したか)を判定する(S106)。例えば、過程S103の水分率測定演算を3回行ったと判定したとき、この試験を終了する。
また、過程S106において、3回繰り返していないと判定したときには、過程S102から過程S105の処理動作を繰り返し行う。
図5は、水分率を測定する各装置の測定結果を示す説明図である。図5(a)は、静電容量の変化によって水分率を測定する従来の第1の測定装置を用いた測定結果である。図5(b)は、パルス波の遅延(TDT法)によって水分率を測定する従来の第2の測定装置を用いた測定結果である。図5(c)は、本実施例の水分率測定装置1を用いた測定結果である。なお、図5(c)の測定において、水分率測定装置1は、周波数800[MHz]の入力信号30を用いて水分率を測定している。
図5(a)〜(c)の各測定結果は、何れも同様なヤシガラを用いており、当該ヤシガラの密度、即ち導体等とヤシガラの密着性を変化させて、25[%]水分率に調製した測定対象23を、図4に示した手順によって測定したとき、水分率の測定値が25[%]からどれだけずれたかを示している。
なお、図5(a)〜(c)において、グラフの横軸方向はヤシガラ密度の高さを表しており、測定を行ったヤシガラ密度の数値をグラフ中に記載している。また、各ヤシガラ密度(0.054,0.061,0.067,0.074)において、3回(N1〜N3)の測定を行っている。
図5(a)および図5(b)に比べて、図5(c)はヤシガラ密度が低い場合でも精度良く水分率を測定していることがわかる。
図6は、図1の水分率測定装置1の測定性能を示す説明図である。図中、「N1」は第1回目の測定値、「N2」は第2回目の測定値、「N3」は第3回目の測定値を示している。
ここでの測定は、体積既知のヤシガラに所定量の水を加えて所望の水分率の測定対象23を調製し、これを伝送線路11へ詰め込んで位相差を測定し、水分率の測定値を求めている。なお、図6の測定において、伝送線路11へ供給する入力信号30は、周波数が800[MHz]の高周波信号である。
初めに、絶乾させたヤシガラを伝送線路11へ詰め込み、位相を測定して水分率ゼロ点の測定値を取得する。このゼロ点を計測したヤシガラに、適量の水等を加えて所望の水分率の測定対象23を調製する。この測定対象23を伝送線路11へ詰め込んで位相を測定し、水分率の測定値を求める。
順次、同一の測定対象23に適量の水等を加えて次に測定する水分率に調製し、これに入力信号30を入力したときの位相を測定して水分率の測定値を求める。
絶乾状態からの測定を3回繰り返し行い、図6に示したように測定値をグラフにプロットすると、3回の測定において、何れの測定値も誤差が約3パーセント以内になった。
以上のように、水分率測定装置1は、ストリップライン構造の伝送線路11を備えたことにより、均一で良好な感度分布が得られるため、測定対象23に孔隙が(多数)存在しても良好に水分率の測定を行うことができる。
また、ストリップライン構造を用いることにより、伝送線路11内部においてシールド効果を得ることができ、測定対象23の測定部位を任意に限定することができる。そのため、体積含水率を直接求めることも可能になる。
また、水分率測定装置1は、位相測定法を用いていることから、中心導体22ならびに外部導体21a,21bと、測定対象23との密着性の良否による影響を抑えて測定することができる。即ち、測定対象23などの電気伝導度に関する影響を受け難いため、再現性のよい測定結果を得ることができる。特に、栽培段階により電気伝導度が変化するヤシガラ培地の養液栽培においても、水分率を精度良く測定することができる。
1水分率測定装置
10発振器
11伝送線路
12信号接続部
13比較部
14演算部
15出力部
21a,21b外部導体
22中心導体
23測定対象
24接合部
25絶縁支持部
30入力信号
31第1比較信号
32第2比較信号

Claims (5)

  1. 高周波信号を発生する発振部と、
    前記発振部から出力された高周波信号を伝導させる伝送線路と、
    前記発振部から出力された高周波信号の位相と前記伝送線路を伝導させた高周波信号の位相とを比較する比較部と、
    前記比較部から出力された比較結果から前記伝送線路に設置された測定対象の水分率を求める演算部と、
    前記演算部が求めた前記測定対象の水分率を出力する出力部と、
    を備え、
    前記伝送線路は、
    板状の中心導体、および、前記中心導体の厚み方向の両側に平行に配置された板状の外部導体、からなるストリップラインを構成して前記中心導体と前記外部導体との間に前記測定対象を包含させる空隙を有し、
    前記比較部は、
    前記伝送線路を伝導させた信号の位相と前記発振部から出力された高周波信号の位相との位相差を求め、
    前記演算部は、
    前記比較部が求めた位相差を取得し、予め記憶している計算式もしくは変換テーブルを用いた処理を行って前記測定対象の水分率を求める、
    ことを特徴とする水分率測定装置。
  2. 前記伝送線路は、
    前記測定対象による腐食に対する防食処理が施されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の水分率測定装置。
  3. 前記伝送線路は、
    前記中心導体と前記外部導体との間に前記測定対象を包含させたとき、前記発振部に接続する入力端子のインピーダンスと前記比較部に接続する出力端子のインピーダンスが整合するように、前記中心導体および前記外部導体を設置した、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の水分率測定装置。
  4. 前記伝送線路は、
    前記中心導体に前記測定対象が接近しすぎないように、所定厚みの絶縁体を前記中心導体の前記測定対象と面する部位に備えた、
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の水分率測定装置。
  5. 中心導体と該中心導体の電磁遮蔽を行うように配置された外部導体とを備えた伝送線路に測定対象を詰め込む過程と、
    前記中心導体に発振手段から高周波信号を入力する過程と、
    前記外部導体から出力される信号と前記発振部からの高周波信号とを比較手段によって比較して位相差を求める過程と、
    演算手段が、前記位相差を取得して予め記憶している計算式もしくは変換テーブルを用いた処理を行って前記測定対象の水分率を求める過程と、
    を有する、
    ことを特徴とする水分率測定方法。
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