JP2020094386A - 電子鍵システム - Google Patents

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耕一朗 野田
Koichiro Noda
耕一朗 野田
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Abstract

【課題】車載装置のセキュリティを確保しつつ、ユーザの負担を軽減する。
【解決手段】電子鍵システムは、車両1に搭載された燃料タンク2Aと尿素水タンク2Bと架装物2Cとのうちの少なくとも一つを含む車載装置2に設けられて車載装置2を機械的に施錠および開錠する鍵部3Aと、車両1のユーザが所有する携帯端末7との通信に基づき、鍵部3Aの施錠および開錠を切り替える制御部3Bとを備えている。これにより、ユーザの携帯端末7を利用して車載装置2を施錠および開錠できるとともに、車載装置2を施錠および開錠するための機械的な鍵の携帯が不要となる。
【選択図】図1

Description

本開示は、燃料タンク等の車載装置に適用される電子鍵システムに関する。
車両に搭載される燃料タンクや荷箱には、主に盗難防止を目的として錠装置が設けられることがある。例えば特許文献1には、燃料タンクの給油キャップにキーシリンダ(錠装置)を設けた構造が開示されている。
特開2007-091153号公報
しかしながら、複数の車載装置のそれぞれに専用の錠装置が設けられる場合、車両のユーザは、個々の錠装置を操作するために複数の鍵を携帯することとなるため、ユーザの負担が増大する虞がある。一方で、車載装置に錠装置を設けない場合や、複数の車載装置に共通の錠装置を適用する場合は、ユーザの負担が軽減されうるが、セキュリティが確保されない虞がある。
本開示の電子鍵システムは、前述したような課題に鑑み創案されたものであり、車載装置のセキュリティを確保しつつ、ユーザの負担を軽減することを目的の一つとする。
ここで開示する電子鍵システムは、車両に搭載された燃料タンクと尿素水タンクと架装物とのうちの少なくとも一つを含む車載装置に設けられ、前記車載装置を機械的に施錠および開錠する鍵部と、前記車両のユーザが所有する携帯端末との通信に基づき、前記鍵部の施錠および開錠を切り替える制御部と、を備えている。
このように、車両のユーザが所有する携帯端末との通信に基づき、制御部が鍵部の施錠および開錠を切り替えることで、車載装置を必要に応じて施錠および開錠できるとともに、機械的な鍵の携帯が不要となる。
本開示の電子鍵システムによれば、車載装置のセキュリティを確保しつつ、ユーザの負担を軽減することができる。
実施形態としての電子鍵システムの構成を例示したブロック図である。 図1の電子鍵システムで携帯端末と電子錠装置とをペアリングする手順を例示したフローチャートである。 図1の電子鍵システムで携帯端末と車両ECUとをペアリングする手順を例示したフローチャートである。 図1の電子鍵システムで電子錠装置と車両ECUとをペアリングする手順を例示したフローチャートである。 図1の電子鍵システムで車載装置を施錠および開錠する手順を例示したフローチャートである。
図面を参照して、実施形態としての電子鍵システムについて説明する。以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、以下の実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。本実施形態の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。また、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせることができる。
[1.構成]
本実施形態の電子鍵システムは、図1に示す車両1に搭載された車載装置2の施錠および開錠に適用される。本実施形態の車両1は、ディーゼルエンジンを駆動源とするトラックである。車両1には、車載装置2として、軽油を貯留する燃料タンク2Aと、排気浄化用の尿素水を貯留する尿素水タンク2Bと、荷台に設けられた架装物2Cとが搭載されている。
燃料タンク2Aは、車両1の外部に露出して設けられた給油キャップ(図示略)を有する。また、尿素水タンク2Bは、車両1の外部に露出して設けられた給水キャップ(図示略)を有する。架装物2Cは、例えば荷箱であって、車両1の外部に露出して設けられた扉(蓋)を有する。これらの給油キャップ,給水キャップ及び扉のそれぞれには、後述する電子錠装置3が取り付けられる。なお、図1には電子錠装置3を一つのみ示す。
車両1の運転席の近傍には、表示装置4及びスイッチ5が設けられている。表示装置4は、例えばメータクラスタであって、様々な情報を表示可能に構成される。スイッチ5は、車両1のユーザが操作可能な操作手段であって、例えばステアリングホイールに設けられる。スイッチ5は、表示装置4の表示内容を切り替えたり、表示装置4に表示された複数の項目から特定の項目を選択したりするために用いられる。なお、表示装置4をタッチパネルで構成し、スイッチ5の機能をこのタッチパネルに含ませてもよい。表示装置4及びスイッチ5のそれぞれは、車両ECU6に接続されている。
車両ECU6は、車両1に搭載された電子制御装置(例えばテレマティクスECU)であって、マイクロプロセッサやROM,RAM等を集積したLSIデバイスや組み込み電子デバイスとして構成され、車両1に設けられたネットワーク網の通信ラインに接続される。車両ECU6は、車両ECU6以外の機器と通信可能に構成される。車両ECU6の通信対象としては、車両1のユーザが所有するスマートフォン7(以下、「スマホ7」と略称する)と、車載装置2に設けられた電子錠装置3とが挙げられる。なお、車両ECU6,スマホ7及び電子錠装置3の相互間の通信には、例えばBluetooth(登録商標)Low Energy(BLE)等の無線通信が適用される。
スマホ7は、車両1のユーザが所有する携帯端末の一例であって、固有のID(以下、「スマホID」という)を有する。スマホ7は、車両ECU6及び電子錠装置3のそれぞれと通信可能である。本実施形態のスマホ7には、電子鍵システムに専用のアプリケーション(以下、「アプリ」と略称する)が予めインストールされているものとする。なお、図1には一つのスマホ7を示すが、例えば車両1に複数のユーザが存在する場合、これらのユーザが互いに異なるスマホ7を所有していてもよい。
電子錠装置3は、車載装置2の防犯性を高めるために、車載装置2を施錠および開錠する装置である。前述したように、本実施形態では、燃料タンク2Aの給油キャップと、尿素水タンク2Bの給水キャップと、架装物2Cの扉とのそれぞれに電子錠装置3が取り付けられている。電子錠装置3は、車載装置2を機械的に(例えばモータで)施錠および開錠する鍵部3Aと、スマホ7との通信に基づいて鍵部3Aの施錠および開錠を切り替える制御部3Bとを有する。鍵部3A及び制御部3Bは、例えば電子錠装置3に内蔵されるバッテリ(図示略)の電力で作動する。
[2.初期設定および使用手順]
(初期設定の手順)
電子鍵システムでは、初期設定として、スマホ7と電子錠装置3とのペアリング(以下、「第一ペアリング」という)が実施される。図2に示すように、第一ペアリングでは、まず、スマホ7と電子錠装置3とが互いに通信可能となるように、スマホ7と電子錠装置3とを近づけて配置する(ステップS1)。次いで、スマホ7の画面上で対象となる電子錠装置3を選択することで、スマホ7と電子錠装置3とのペアリングを完了させる(ステップS2)。
本実施形態の電子鍵システムでは、防犯性を高めるために、前述した第一ペアリングに加えて、スマホ7と車両ECU6とのペアリング(以下、「第二ペアリング」という)、及び、車両ECU6と電子錠装置3とのペアリング(以下、「第三ペアリング」という)も、初期設定の一環として実施される。第二ペアリング及び第三ペアリングは、車両ECU6を介して電子錠装置3にスマホIDを記憶させるための操作である。このように、初期設定において、スマホIDをスマホ7から電子錠装置3に直接送信して記憶させる代わりに、スマホ7から車両ECU6を介して電子錠装置3に送信,記憶させる構成とすることで、車両1の外部から電子錠装置3に不正なスマホIDが送信,記憶されることが防止される。
図3に示すように、第二ペアリングでは、まず、スマホ7を車両1の室内(例えば運転席)に持ち込む(ステップA1)。次いで、スイッチ5を操作し、車両ECU6が通信可能な周辺機器を表示装置4に表示させる(ステップA2)。そして、表示装置4に表示された項目から対象となるスマホ7を選択し、スマホ7と車両ECU6とのペアリングを完了させる(ステップA3)。続いて、スマホ7で専用のアプリを立ち上げ(ステップA4)、アプリから車両ECU6にスマホIDを送信し(ステップA5)、このスマホIDを車両ECU6に記憶させる(ステップA6)。
第三ペアリングは、第二ペアリングの完了後に実施される。図4に示すように、第三ペアリングでは、まず、電子錠装置3を車両1の室内(例えば運転席)に持ち込む(ステップB1)。次いで、スイッチ5を操作し、車両ECU6が通信可能な周辺機器を表示装置4に表示させる(ステップB2)。そして、表示装置4に表示された項目から対象となる電子錠装置3を選択し、電子錠装置3と車両ECU6とのペアリングを完了させる(ステップB3)。続いて、図3のフローチャートのステップA6で車両ECU6に記憶したスマホIDを、車両ECU6から電子錠装置3に送信し(ステップB4)、このスマホIDを電子錠装置3に記憶させる(ステップB5)。
なお、車両1のユーザのスマホ7が複数存在する場合には、各々のスマホ7について前述した初期設定が実施される。また、各電子錠装置3は、前述した初期設定の完了後に、車載装置2に取り付けられる。
(使用手順)
本実施形態の電子鍵システムは、前述した初期設定の完了後に使用可能となる。図5に示すように、車両1のユーザが電子鍵システムを用いて車載装置2の施錠および開錠を行うには、まずスマホ7で専用のアプリを立ち上げる(ステップS11)。次に、このアプリを用いて、スマホ7の画面上で対象とする電子錠装置3(あるいは車載装置2)を選択する(ステップS12)。そして、例えばスマホ7の画面をタッチ操作することで、施錠要求または開錠要求と、そのスマホ7のスマホIDとを、アプリから電子錠装置3に送信させる(ステップS13)。
続いて、電子錠装置3の制御部3Bは、スマホ7から送信されたスマホIDを、初期設定で記憶したスマホIDと照合する(ステップS14)。ここで、制御部3Bは、スマホ7から送信されたスマホIDが初期設定で記憶したスマホIDと一致する(ステップS14からYESルートに進む)場合は、施錠要求または開錠要求に応じて鍵部3Aを制御し、対象となる車載装置2を施錠または開錠する(ステップS15)。具体的には、制御部3Bは、スマホ7から施錠要求があった場合には鍵部3Aを施錠し、スマホ7から開錠要求があった場合には鍵部3Aを開錠する。
一方、制御部3Bは、スマホ7から送信されたスマホIDが初期設定で記憶したスマホIDと一致しない(ステップS14からNOルートに進む)場合は、スマホ7から送信された施錠要求または開錠要求を無視する。したがって、この場合は、鍵部3Aの施錠および開錠が切り替えられないまま、フローが終了する。
[2.作用および効果]
前述した電子鍵システムでは、燃料タンク2A等を含む車載装置2を機械的に施錠および開錠する鍵部3Aと、車両1のユーザが所有するスマホ7との通信に基づいて鍵部3Aの施錠および開錠を切り替える制御部3Bとが設けられる。これにより、個々の車載装置2を鍵部3Aで施錠できるため、車載装置2のセキュリティを確保することができる。また、車両1のユーザのスマホ7を利用して、車載装置2を必要に応じて施錠および開錠できるため、車載装置2を施錠および開錠するための機械的な鍵の携帯を不要とすることができる。よって、ユーザの負担を軽減することができる。
なお、複数のユーザが互いに異なるスマホ7を用いて車載装置2を施錠および開錠する場合に、例えば各スマホ7のスマホIDに基づき、制御部3Bにおいてスマホ7を互いに区別(識別)すれば、車載装置2の施錠および開錠を実施したユーザを特定することができる。この場合、車両1の各ユーザについて、車載装置2の施錠および開錠の実施回数や時間等を容易に且つ正確に把握,管理することが可能となる。
[3.変形例]
前述した実施形態では、施錠および開錠の対象となる車載装置2に、燃料タンク2Aと尿素水タンク2Bと架装物2Cとの三つが含まれる場合を例示したが、前述した電子鍵システムが適用される車載装置2には、これらの三つのうちの少なくとも一つが含まれればよい。また、前述した鍵部3Aと制御部3Bとは、互いに異なる装置内に設けられてもよい。
なお、前述した初期設定の内容および手順はいずれも一例である。同様に、前述した電子鍵システムの使用手順も一例である。また、電子鍵システムが適用される対象は、前述したようなトラックに限定されず、例えば塵芥車であってもよい。
1 車両
2 車載装置
2A 燃料タンク
2B 尿素水タンク
2C 架装物
3A 鍵部
3B 制御部
7 スマホ(携帯端末)

Claims (1)

  1. 車両に搭載された燃料タンクと尿素水タンクと架装物とのうちの少なくとも一つを含む車載装置に設けられ、前記車載装置を機械的に施錠および開錠する鍵部と、
    前記車両のユーザが所有する携帯端末との通信に基づき、前記鍵部の施錠および開錠を切り替える制御部と、
    を備えたことを特徴とする電子鍵システム。
JP2018232491A 2018-12-12 2018-12-12 電子鍵システム Pending JP2020094386A (ja)

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