JP2020091676A - カードリーダ及びカードリーダ制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】指輪等のユーザが装着している金属部材を異物として誤検出しにくいカードリーダを提供する。【解決手段】金属センサ13は、カードリーダ1の周囲にある金属を含む物体を検出する。金属判定部100は、金属センサ13の出力が特定の出力閾値を超えた場合、物体があると判定する。変動算出部110は、金属判定部100により物体があると判定された場合、金属センサ13の出力の変動に対応した変動対応量を算出する。異常処理部120は、変動算出部110により算出された変動対応量により、物体が異物であるかどうかを判定し、異物と判定された場合のみ異常処理を実行する。【選択図】図1

Description

本発明は、カードリーダ及びカードリーダ制御方法に係り、特にスキミング防止用にセキュリティ対応されたカードリーダ及びカードリーダ制御方法に関する。
従来から、キャッシュカード等のカード媒体(以下、単に「カード」という。)に記録された磁気データの読み取りや書き込みを行うカードリーダが存在する。
このカードリーダでは、不正な磁気ヘッド等を犯罪者が取り付けて、カードの磁気データを不正に取得する、いわゆる「スキミング」が問題となっている。
これらのスキミング犯罪への対策として、例えば、特許文献1には、スキミング用の磁気ヘッド等の異物に含まれる金属部材を検出するための金属検知センサが設けられた、セキュリティ対応のカードリーダが記載されている。
特開2015−207075号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたような従来のセキュリティ対応のカードリーダでは、金属センサの信号が所定の閾値を超えるか否かにより異物の有無を判定していた。
このため、指輪等のユーザが装着している金属部材が一時的に金属検知センサに接近するだけでも当該閾値を超え、その金属部材を異物として誤検出してしまうことがあった。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、上述の問題を解消し、ユーザが装着する金属部材を異物として誤検出しにくいカードリーダ及びカードリーダ制御方法を提供することを目的とする。
本発明のカードリーダは、周囲にある金属を含む物体を検出する金属センサと、前記金属センサの出力が特定の出力閾値を超えた場合、前記物体があると判定する金属判定部と、前記金属判定部により前記物体があると判定された場合、前記金属センサの出力の変動に対応した変動対応量を算出する変動算出部と、前記変動算出部により算出された前記変動対応量により、前記物体が異物であるかどうかを判定し、前記異物と判定された場合のみ異常処理を実行し、前記異物と判定されない場合には前記異常処理を実行しない異常処理部とを備えることを特徴とする。
このように構成することで、ユーザが装着している金属部材を異物として誤検出しにくくすることができる。
本発明のカードリーダは、前記変動算出部は、前記金属センサの出力の上昇及び/又は下降の絶対値を算出し、前記変動対応量として、前記絶対値が変動閾値以内であった期間を算出し、前記異常処理部は、前記期間が特定期間より長くなった場合に、前記物体が異物であると判定することを特徴とする。
このように構成することで、ユーザの装着する金属部材のふるまいに合わせた検出を行うことができる。
本発明のカードリーダは、前記特定期間は、カードの取引時間に基づいた値であることを特徴とする。
このように構成することで、異物の検出を確実にすることができる。
本発明のカードリーダは、カードが挿入されるカード挿入口と、前記カード挿入口の周辺に配置され、ユーザの指紋を検出する指紋センサを更に備え、前記金属センサは、前記指紋センサの周辺に配置されることを特徴とする。
このように構成することで、指紋センサで指紋をスキャン中に指輪等の金属部材が金属センサに近づく場合でも、誤検出を確実に防ぐことができる。
本発明のカードリーダ制御方法は、周囲にある金属を含む物体を検出する金属センサを備えたカードリーダにより実行されるカードリーダ制御方法であって、前記金属センサの出力が特定の出力閾値を超えた場合、前記物体があると判定し、前記物体があると判定された場合、前記金属センサの出力の変動に対応した変動対応量を算出し、算出された前記変動対応量により、前記物体が異物であるかどうかを判定し、前記異物と判定された場合のみ異常処理を実行し、前記異物と判定されない場合には前記異常処理を実行しないことを特徴とする。
このように構成することで、ユーザが装着している金属部材を異物として誤検出しにくくすることができる。
本発明によれば、金属センサの出力が特定の出力閾値を超えた場合、金属センサの出力の変動に対応した変動対応量を算出し、この変動対応量により異物であるかどうかを判定し、異物と判定された場合のみ異常処理を実行し、前記異物と判定されない場合には前記異常処理を実行しないことで、ユーザが装着する金属部材を異物として誤検出しにくいカードリーダを提供することができる。
本発明の実施の形態に係るカードリーダの制御構成を示すブロック図である。 図1に示すカードリーダの外観を示す斜視図である。 図2に示すカードリーダの外観における(a)A−A’断面図、(b)B−B’断面図である。 本発明の実施の形態に係る異物検出処理のフローチャートである。 図4に示す異物検出処理のセンサ出力の概念図である。
<実施の形態>
〔カードリーダ1の制御構成〕
図1を参照して、本発明の実施の形態に係るカードリーダ1の制御構成について説明する。カードリーダ1は、カード2に記録されたデータの読取り及び/又は書き込みを行う、セキュリティ対応のカードリーダである。
本実施形態においては、カードリーダ1は、カード発行機能を備えたATM(Automated Teller Machine)、キオスク(Kiosk)の端末、交通機関のチケット発行システム、コンビニエンスストア等のポイントカード発行システム、小売店のメンバーカード発行システム、遊技機のカード発行、支払システム、入退場管理システム等(以下、単に「ATM等」と省略して記載する。)に搭載される。
本実施形態においては、カードリーダ1は、ユーザが手動で装置内部にカード2を挿入し、又、装置内部からカード2を引き抜くことで、カード2に記録されたデータの再生を行う、いわゆるディップ式のカードリーダである例について説明する。このため、カードリーダ1は、上位装置3に接続されて使用される。
カード2は、例えば、厚さが0.7〜0.8mm程度の矩形状の塩化ビニール製のカード等のカード状の磁気記録媒体、ICカード、非接触型のICカード等である。磁気記録媒体の場合、カード2の一面には、磁気信号が記憶される磁気ストライプが形成されている。ICカードの場合、カード2は、例えば、接点、電磁誘導アンテナと、ROM(Read Only Memory)及びMPU(Micro Processing Unit)等を含むICチップとを含んでいてもよい。
加えて本実施形態のカード2には、生体認証データが予め記録されている。具体的には、カード2のICチップに、カード2の所有者の指紋データが予め記録されている。
なお、カード2は、厚さが0.18〜0.36mm程度のPET(ポリエチレンテレフタレート)カードや、所定の厚さの紙カード等であってもよい。
上位装置3は、本実施形態においては、カードリーダ1を制御し、ATM等の各機能を実現するための情報処理装置である。具体的には、上位装置3は、例えば、ATM等の本体装置であり制御用のPC(Personal Computer)等である。上位装置3は、ネットワーク上のサーバ、各種の周辺機器等とも接続可能である。
より詳細に説明すると、本実施形態に特に関連する構成として、カードリーダ1は、制御部10、読取部12、金属センサ13、及び指紋センサ14を含んでいる。
制御部10は、カードリーダ1の各部の制御を行うCPU(Central Processing Unit)、MPU、GPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等を含む制御演算部である。制御部10は、各部と接続されて信号の入出力を行い、上位装置3と接続される。
さらに、制御部10は、記憶部11を内蔵している。
記憶部11は、一時的でない記録媒体である。この記録媒体は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等を含むROMである。記憶部11は、制御プログラム、及び暗号データを含む各種データを格納する。なお、制御部10の外部にも、SSD(Solid State Drive)、HDD(Hard Disk Drive)等の一時的でない記録媒体が、記憶部11として接続されてもよい。
読取部12は、カード2に格納された情報を読み取るヘッド等である。このヘッド等は、例えば、磁気ヘッド、暗号化磁気ヘッド、IC接点、電磁誘導アンテナ等を含む。磁気ヘッドの場合、カードが接触され摺動されることで、カード上に設けられた磁気ストライプに記録された磁気情報を読み出し、書き込むことが可能である。IC接点、電磁誘導アンテナ等では、カードの接点と接触、又は電磁誘導等で、カードに内蔵されたICに格納された情報を読み出し、書き込むことが可能である。
金属センサ13は、自センサの周囲にある金属を含む物体(金属部材)を検出する金属検知センサである。本実施形態において、金属センサ13は、スキミング用の磁気ヘッド等を含む異物を検出可能である。具体的には、金属センサ13は、例えば、磁性材料で形成されるコア、コアの中心軸を中心に巻回される一対の励磁用コイル及び検出用コイル等を含む。本実施形態の金属センサ13は、金属が周囲にあると、出力の電圧を上昇させるように構成されている。
指紋センサ14は、ユーザの生体認証データとして、ユーザの指紋情報を取得するセンサである。指紋センサ14は、カード挿入口16(図2)の周辺に配置され、ユーザの指を検出すると、指紋情報を取得する。この指紋情報は、画像データや指紋特徴量データ等である。
これらの他にも、カードリーダ1は、報知部、シャッタ機構等を備えている。報知部は、指紋センサ14の動作を示すためのLED(Light Emitting Diode)やブザー等である。シャッタ機構は、カードリーダ1の内部へカード2が挿入されないようにカード通過路17の前端側部分を閉鎖する開閉部材、ソレノイド、バネ等を含む機構である。
次に、制御部10の機能的な構成について説明する。
制御部10は、金属判定部100と、変動算出部110と、異常処理部120とを備えている。
金属判定部100は、金属センサ13の出力が特定の出力閾値を超えた場合、物体があると判定する。本実施形態では、金属判定部100は、金属センサ13の電圧値が出力閾値を超えた場合、周囲に異物、又はユーザの装着した金属部材があることを検出する。
変動算出部110は、金属判定部100により物体があると判定された場合、金属センサ13の出力の変動に対応した変動対応量を算出する。
本実施形態においては、変動算出部110は、特定時間間隔で、金属センサ13の出力の上昇及び/又は下降の絶対値を算出する。そして、変動算出部110は、変動対応量として、算出された絶対値が変動閾値以内であった期間を算出する。
異常処理部120は、変動算出部110により算出された変動対応量により、物体が異物であるかどうかを判定する。異常処理部120は、異物と判定された場合のみ異常処理を実行する。さらに、異常処理部120は、異物と判定されない場合には異常処理を実行しない。
本実施形態においては、異常処理部120は、期間が特定期間より長くなった場合に、物体が異物であると判定する。この特定期間は、例えば、カードの取引時間に基づいた値である。
ここで、制御部10は、記憶部11に格納された制御プログラムを実行することで、金属判定部100、変動算出部110、及び異常処理部120として機能させられる。
また、上述のカードリーダ1の各部は、本発明の実施の形態に係る異物検出処理を実行するハードウェア資源となる。
なお、上述の機能構成部の一部又は任意の組み合わせをICやプログラマブルロジックやFPGA(Field-Programmable Gate Array)等でハードウェア的、回路的に構成してもよい。
〔カードリーダ1の外観構成〕
次に、図2〜図3を参照して、本実施形態のカードリーダ1の外観構成について説明する。
図2によると、カードリーダ1は、筐体の手前端側の一部分に、ユーザによるカード2の挿入及び引き抜きが可能となるように、略U字状に切り欠かれた切欠部15が形成されている。この切欠部15に、カード2が挿入されるカード挿入口16が形成されている。さらに、切欠部15の両側には、突出部18、19が形成されている。
図3のa−a’断面図及びb−b’断面図によると、カードリーダ1の内部には、カード挿入口16から挿入されるカード2が通過するカード通過路17が形成されている。
さらに、カード挿入口16の周辺には、指紋センサ14及び金属センサ13が配置されている。
本実施形態では、指紋センサ14は、カード挿入口16に設けられた突出部18の一面に配置されている。金属センサ13は、指紋センサ14の周囲であり、具体的には、突出部18の内部に配置されている。
ここで、本実施形態では、図2のX1方向にカード2が挿入され、X2方向にカード2が引き抜かれる。すなわち、X1方向は、カード2の挿入方向である。また、X1方向側は、カード2の挿入方向における奥側である。また、X2方向側は、カード2の挿入方向における手前側である。以下では、X1方向側を「奥」側、X2方向側を「手前」側と称する。さらに、X方向に直交するZ方向は、カード通過路17内のカード2の厚さ方向である。以下では、Z1方向側を「上」側、Z2方向側を「下」側と称する。
〔異物検出処理〕
次に、図4〜図5を参照して、本発明の実施の形態に係る異物検出処理の説明を行う。
本実施形態の異物検出処理は、金属センサ13を備えたカードリーダにより実行されるカードリーダの制御方法を実現するための処理である。処理の概略として、金属センサ13の出力が特定の出力閾値を超えた場合、物体があると判定される。物体があると判定された場合、金属センサ13の出力の変動に対応した変動対応量が算出される。算出された変動対応量により、物体が異物であるかどうかが判定され、異物と判定された場合のみ異常処理が実行され、異物と判定されない場合には異常処理が実行されず、正常処理が実行される。すなわち、この処理では、カードリーダ1に異物が取り付けられた時に異常処理を行うものの、ユーザの指輪等の場合には異常処理を行わないようなセキュリティ制御を行う。
本実施形態の回転位置データ送信処理は、主に制御部10が、記憶部11に記憶された制御プログラム(図示せず)を、各部と協働し、ハードウェア資源を用いて実行する。
以下で、図4のフローチャートにより、本実施形態の異物検出処理をステップ毎に、詳細に説明する。
(ステップS100)
まず、異常処理部120が、起動処理を行う。
異常処理部120は、カードリーダ1の電源等入やリセット等の後、異物の監視用スレッドやプロセス等を起動する。これにより、以下の異物の監視を行うための処理が開始される。
(ステップS101)
次に、異常処理部120が、出力値期間初期設定処理を行う。
異常処理部120は、金属センサ13の現在の出力の電圧を、制御部に内蔵されたA/Dコンバータ等によりデジタル値に変換することで測定し、この測定値を電圧値Vpとして取得する。異常処理部120は、この電圧値Vpを記憶部11に格納する。
加えて、異常処理部120は、異物検出期間Tdを「0秒」にして、初期化(リセット)する。この異物検出期間Tdは、本実施形態における変動対応量である。具体的には、異物検出期間Tdは、金属センサ13の出力の上昇及び/又は下降の絶対値が変動閾値Vd以内であった期間(時間の長さ)を示す値である。
(ステップS102)
ここで、金属判定部100が、時間経過待機処理を行う。
金属判定部100は、金属センサ13の出力の変動を特定時間間隔で算出するため、この特定時間間隔である時間ΔTが経過するまで待機する。このΔTは、例えば、数ミリ秒〜数秒程度の時間である。
(ステップS103)
次に、金属判定部100が、金属センサ出力取得処理を行う。
金属判定部100は、金属センサ13から、現在の出力を測定し、電圧値Vとして取得する。すなわち、時間間隔ΔT毎に、金属センサ13の電圧値Vが測定される。
(ステップS104)
次に、金属判定部100が、出力閾値を超えたか否かを判定する。
図5(a)によれば、金属判定部100は、電圧値Vと特定の出力閾値Veとの比較を行う。このVeは、異物を検出する際の第一閾値であり、例えば、100〜200mV程度の出力値が設定される。
金属判定部100は、電圧値Vが出力閾値Veを超えた場合に、金属を検出したものとして、Yesと判定する。金属判定部100は、それ以外の場合には、Noと判定する。
Yesの場合、金属判定部100は、処理をステップS105に進める。
Noの場合、金属判定部100は、処理をステップS107に進める。
(ステップS105)
次に、変動算出部110が、変動の絶対値が変動閾値以内であるか否かを判定する。
変動算出部110は、金属センサ13の出力の上昇及び/又は下降の絶対値を算出する。本実施形態では、変動算出部110は、現在の電圧値Vと、前回の金属センサ13の電圧値Vpとの差分の絶対値を算出する。
この上で、変動算出部110は、この差分の絶対値が変動閾値Vd以内であるか否かを判定する。この変動閾値Vdは、前回の金属センサ13電圧値Vpに対して許容される振れ幅であり、異物検出閾値Veを超えない範囲内で設定される。この変動閾値Vdは、例えば、上述のように出力閾値Veが100〜200mV程度であった場合、変動閾値Vdは10〜90mV程度の値が設定される。
図5(a)は、異物が取り付けられた場合に、金属センサ13の電圧値Vが変化する様子を示す概念図である。ここで、電圧値Vは、異物の取り付けの際は一時的に安定しない可能性があるものの、取り付けた後は一定の値で安定する。すなわち、差分の絶対値が変動閾値Vd以内に収まる。
図5(b)は、ユーザが装着している指輪等の金属部材について、金属センサ13の電圧値Vの変化を示す概念図である。この場合には、ユーザの故意による操作を除いては、金属センサ13の電圧値は安定せずに変動し続ける。このため、差分の絶対値が変動閾値Vdを超える。
変動算出部110は、絶対値が変動閾値Vd以内の場合には、Yesと判定する。変動算出部110は、それ以外、すなわち、変動閾値Vdを超えていた場合に、Noと判定する。
Yesの場合、変動算出部110は、処理をステップS106に進める。
Noの場合、変動算出部110は、処理をステップS107に進める。
(ステップS106)
絶対値が変動閾値Vd以内の場合の場合、変動算出部110が、期間増加処理を行う。
変動算出部110は、異物検出期間Tdを増加させる。すなわち、現在の電圧値Vが前回の電圧値Vdに対して規定の振れ幅である変動閾値Vd内に収まる場合は、異物と推定できる。このため、変動算出部110は、異物検出期間Tdを加算更新する。
その後、変動算出部110は、処理をステップS108に進める。
(ステップS107)
金属センサ13の電圧値Vが異物検出閾値Veを超えない場合、及び絶対値が変動閾値Vdを超えた場合、変動算出部110が、期間リセット処理を行う。
図5(b)によると、変動算出部110は、金属センサ13の電圧値Vが異物検出閾値Veを超えない場合は正常と判断し、異物検出期間Tdをリセットする。
または、変動算出部110は、現在の電圧値Vが前回の電圧値Vpに対して変動閾値Vd内に収まらない場合は、指輪等のユーザの身につけた金属であるとして、異物検出期間Tdをリセットする。
これらにより、異物検出期間Tdの期間は、最初からカウントし直される。
(ステップS108)
ここで、異常処理部120が、期間が特定期間より長くなったか否かを判定する。
異常処理部120は、異物検出期間Tdが、特定期間Teより長くなった場合に異物検出と判断し、Yesと判定する。
この特定期間Teは、異物と判定するための経過時間(期間)を示す値である。この値としては、例えば、カード2の取引時間に基づいた値である30〜数分秒程度を設定可能である。すなわち、カード2を挿入してから引き抜くまで、ユーザが指を指紋センサ14に近づけたり、カード2を置き忘れないよう指で把持していたりする時間に基づいて、特定期間Teを設定することが好適である。
異物検出期間Tdは、それ以外の場合、異物検出期間Tdが特定期間Te以内なら、Noと判定する。
Yesの場合、異常処理部120は、処理をステップS109に進める。
Noの場合、異常処理部120は、処理をステップS110に進める。
(ステップS109)
期間が特定期間Teより長くなった場合、異常処理部120が、異常処理を行う。
異常処理部120は、異物と判定し、カードリーダ1の全取り引きを禁止する。このため、異常処理部120は、例えば、シャッタ機構を閉じる。さらに、異常処理部120は、上位装置3に対してアラーム通知する等、異常についての然るべき対応を行う。
その後、異常処理部120は、処理をステップS111に進める。
(ステップS110)
期間が特定期間Te以内の場合、異常処理部120が、正常処理を行う。
異常処理部120は、異物未検出と判定し、異物の監視用スレッドやプロセスを継続させる。
(ステップS111)
ここで、異常処理部120が、前回出力値設定処理を行う。
異常処理部120は、前回の電圧値Vpを、現在の電圧値Vに設定し直して、その後の測定に備える。
(ステップS112)
次に、異常処理部120が、監視終了したか否かを判断する。異常処理部120は、異物の監視用スレッドやプロセス等が終了した場合に、Yesと判定する。たとえば、上位装置3からの指示、サービスパースンによるメンテナンスの指示等により、この監視用スレッドやプロセス等は終了され得る。
異常処理部120は、それ以外の場合には、Noと判定する。
Yesの場合、異常処理部120は、異物検出処理を終了する。
Noの場合、異常処理部120は、処理をステップS102に戻して、待機を続ける。
以上により、本発明の実施の形態に係る異物検出処理を終了する。
〔本実施形態の主な効果〕
以上のように構成することで、以下のような効果を得ることができる。
従来、キャッシュカード等の磁気カードのスキミング犯罪への対策として、スキミングヘッドの金属部材を検出する金属センサ13を備えたカードリーダが存在した。
しかしながら、特許文献1に記載されたような従来のカードリーダでは、異物検出用の金属センサの電圧値が、所定の異物検出閾値を超えるか否かにより、異物の有無を判定していた。このため、ユーザが装着している指輪等が金属センサに接近するだけで、誤検出してしまうことがあった。
これに対して、本発明の実施の形態に係るカードリーダ1は、周囲にある金属を含む物体を検出する金属センサ13と、金属センサ13の出力が特定の出力閾値を超えた場合、物体があると判定する金属判定部100と、金属判定部100により物体があると判定された場合、金属センサ13の出力の変動に対応した変動対応量を算出する変動算出部110と、変動算出部110により算出された変動対応量により、物体が異物であるかどうかを判定し、異物と判定された場合のみ異常処理を実行する異常処理部120とを備えることを特徴とする。
このように構成し、金属検知を行うための出力閾値を超えた場合、変動対応量を算出して、異物と判定された場合のみ異常処理を実行する。つまり、金属センサ13の出力の安定性の違いに着目することで、異物の有無を安定的かつ確実に判定することができる。これにより、ユーザが装着している指輪等の金属部材を異物として誤検出しにくくすることができる。つまり、指輪等の金属では異常処理を実行しないようにすることができ、ユーザやサービスパーソンや管理者等の利便性を高めることができる。
また、金属センサ13に対する制御により誤検出を抑制するため、特別なハードウェア等を必要としないため、コストを抑制できる。
本発明の実施の形態に係るカードリーダは、変動算出部110は、金属センサ13の出力の上昇及び/又は下降の絶対値を算出し、変動対応量として、絶対値が変動閾値以内であった期間を算出し、異常処理部120は、期間が特定期間より長くなった場合に、物体が異物であると判定することを特徴とする。
このように構成し、金属センサ13による異物検出の判定のための変動量として、出力が安定した期間の値を用いる。これにより、ユーザの装着する指輪等の金属の誤検出を、より確実に排除することができ、信頼性を向上させることができる。
さらに、金属センサ13の出力の上昇及び/又は下降の絶対値を算出することで、マイナス側に出力が変化した場合でも検知することができ、ユーザの装着する金属部材のふるまいに合わせた検出が可能となる。
本発明の実施の形態に係るカードリーダは、特定期間は、カードの取引時間に基づいた値であることを特徴とする。
このように構成することで、特定期間として取引時間を目安とした期間を用いることで、金属センサ13変動がこれを超える期間安定化した場合に、確実に異物が取り付けられたことを検出することができる。すなわち、異物の検出を確実にすることが可能となる。
本発明の実施の形態に係るカードリーダは、カードが挿入されるカード挿入口16と、カード挿入口16の周辺に配置され、ユーザの指紋を検出する指紋センサ14を更に備え、金属センサ13は、指紋センサ14の周辺に配置されることを特徴とする。
このように構成することで、カードリーダとして、金属センサ13の周辺に指紋センサ14等のユーザインターフェースデバイスが設けられていて、特に指輪等が金属センサ13に接近してしまうような場合であっても、この誤検出を防ぐことが可能となる。
特に、本実施形態のカードリーダ1のように、金属センサ13の上部に指紋センサ14がある場合、ユーザ操作上、指紋センサ14で指紋をスキャン中に他の指に装着されている指輪等が金属センサ13に近づく可能性がある。このような構成でも、誤検出を確実に防ぐことができる。
〔他の実施の形態〕
なお、上述の実施形態では、異物が取り付けられた際、金属センサ13の電圧値がプラス側に変化する例について説明した。しかしながら、金属センサ13の特性等によりマイナス側に変化する場合においても、閾値を設定して対応することが可能である。すなわち、マイナス側に出力閾値を超えた、すなわち当該閾値より小さくなった場合についても、対応可能である。
さらに、金属センサ13の電圧値の絶対値ではなく変化量を扱うように構成することも可能である。この場合は、金属センサ13の電圧値が出力閾値を超えた後、変動閾値以内であった期間を算出することも可能である。
このように構成することで、様々な構成において、ユーザが装着する金属部材による誤検知を抑制することができる。
加えて、金属センサ13として、D/Aコンバータや制御用回路等を内蔵していて、デジタルの出力値を直接出力するような構成も可能である。
さらに、上述の実施形態では、変動対応量として、出力の上昇及び/又は下降の絶対値が変動閾値以内であった期間を算出した。
しかしながら、変動対応量として、金属センサ13の出力の上昇及び/又は下降の積算値、平均速度、平均加速度等の値を用いることも可能である。さらに、FFT(Fast Fourier Transform)等により、ユーザの身体の振動等に対応した成分を変動対応量として抽出してもよい。
このように構成することで、異物であるか、ユーザの装着する金属部材であるかを、さらに適切に判断することが可能となる。
上述の実施形態では、指紋センサ14を備えたカードリーダ1を用いる例について説明した。
しかしながら、ユーザインターフェースデバイスとして、静脈センサ等、指紋センサ14以外のセンサ、ボタンやレバーやタッチパッド等が備えられた構成であってもよい。または、ユーザインターフェースデバイスを備えていないカードリーダについても、カードの挿入時にユーザが押さえていた場合等に適用可能である。さらに、ユーザの装着する金属部材としては、指輪だけではなく、腕時計、ウェアラブルデバイス、メガネ、身体内装着型のデバイス、人工骨、入れ歯等にも対応可能である。
このように構成することで、様々な構成に対応可能となる。
上述の実施形態では、ディップ型のカードリーダ1について異物検出を行う例について説明した。
しかしながら、カードを搬送する搬送機構を備えたカードリーダに適用することも可能である。
このように構成することで、異物を検出したら、異常処理として、カードや異物の一部をカードリーダ内に格納するようにして、不正カードと一体化されたような機器の少なくとも一部を取得できる。これにより、セキュリティを高めることも可能となる。
なお、上記実施の形態の構成及び動作は例であって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して実行することができることは言うまでもない。
1 カードリーダ
2 カード
3 上位装置
10 制御部
11 記憶部
12 読取部
13 金属センサ
14 指紋センサ
15 切欠部
16 カード挿入口
17 カード通過路
18、19 突出部
100 金属判定部
110 変動算出部
120 異常処理部

Claims (5)

  1. 周囲にある金属を含む物体を検出する金属センサと、
    前記金属センサの出力が特定の出力閾値を超えた場合、前記物体があると判定する金属判定部と、
    前記金属判定部により前記物体があると判定された場合、前記金属センサの出力の変動に対応した変動対応量を算出する変動算出部と、
    前記変動算出部により算出された前記変動対応量により、前記物体が異物であるかどうかを判定し、前記異物と判定された場合のみ異常処理を実行し、前記異物と判定されない場合には前記異常処理を実行しない異常処理部とを備える
    ことを特徴とするカードリーダ。
  2. 前記変動算出部は、前記金属センサの出力の上昇及び/又は下降の絶対値を算出し、前記変動対応量として、前記絶対値が変動閾値以内であった期間を算出し、
    前記異常処理部は、前記期間が特定期間より長くなった場合に、前記物体が異物であると判定する
    ことを特徴とする請求項1に記載のカードリーダ。
  3. 前記特定期間は、カードの取引時間に基づいた値である
    ことを特徴とする請求項2に記載のカードリーダ。
  4. カードが挿入されるカード挿入口と、
    前記カード挿入口の周辺に配置され、ユーザの指紋を検出する指紋センサを更に備え、
    前記金属センサは、前記指紋センサの周辺に配置される
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のカードリーダ。
  5. 周囲にある金属を含む物体を検出する金属センサを備えたカードリーダにより実行されるカードリーダ制御方法であって、
    前記金属センサの出力が特定の出力閾値を超えた場合、前記物体があると判定し、
    前記物体があると判定された場合、前記金属センサの出力の変動に対応した変動対応量を算出し、
    算出された前記変動対応量により、前記物体が異物であるかどうかを判定し、前記異物と判定された場合のみ異常処理を実行し、前記異物と判定されない場合には前記異常処理を実行しない
    ことを特徴とするカードリーダ制御方法。
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