JP2020091432A - スイッチ式光アンテナおよび光走査装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】投光パワーの最大化を図ることが可能なスイッチ式光アンテナおよび光走査装置を提供すること。【解決手段】リング共振器16A、16Bの少なくとも一部の屈折率を変化させる屈折率変調部18A、18Bと、第1の導波路20の入力端の付近から一部取り出した光を検出する第1の光検出器PD_0と、第2の導波路22A、22Bの入力端の付近から一部取り出した光を検出する第2の光検出器PD_A、PD_Bと、回折格子12A、12Bからの出力光をオンオフさせるように、屈折率変調部18A、18Bによるリング共振器16A、16Bの屈折率の変化を制御すると共に、第1の光検出器PD_0及び第2の光検出器PD_A、PD_Bで検出した光の差分の絶対値が最小となるように、屈折率変調部18A、18Bによるリング共振器16A、16Bの屈折率の変化を調整する投光用信号処理部28と、を含む。【選択図】図3
Description
本発明は、スイッチ式光アンテナおよび光走査装置に関する。
スイッチ式光アンテナとは、光の放射、非放射(停止)を制御するデバイスであり、スイッチ式光アンテナアレイ、あるいは光走査装置を構成するキーデバイスである。スイッチ式光アンテナの一形態として、図11に示すようなリング共振器を用いて光の経路をスイッチングして、投光させるアンテナを切り替える技術が知られている(図12参照)。スイッチングにはヒータの温度調節による屈折率変調を用いることができる(図13参照)。
また、導波路を通る光を一部取り出して光検出器(PD)でパワーを測定し、パワーが最大となるようにフィードバック信号を生成し、フィードバック信号による屈折率の微調整により、リング共振器を透過する光のパワーを最大化する技術が知られている(特許文献1)。
しかしながら、単純なスイッチング電流テーブルを使ったスイッチ切り替えのみでは、測定環境やレーザの周波数揺らぎの影響を受けて、各光スイッチの消光比が劣化する。これにより出力光のパワーが低下してしまう、という問題がある。
また、FMCW(周波数変調連続波)式LIDARのレーザ光は時間的に強度が変動する。そのため、特許文献1に記載の方法では光検出器で測定する光のパワーも変動し、屈折率の動的な微調整が困難となる。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、投光パワーの最大化を図ることが可能なスイッチ式光アンテナおよび光走査装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るスイッチ式光アンテナは、光の入力端および出力端を有する第1の導波路と、前記第1の導波路に第1の方向性結合器を介して結合されたリング共振器と、前記リング共振器と第2の方向性結合器を介して結合された入力端、および出力端を有する第2の導波路と、前記第2の導波路と結合された回折格子と、前記リング共振器の少なくとも一部の屈折率を変化させる屈折率変調部と、前記第1の導波路の入力端の付近から一部取り出した光を検出する第1の光検出器と、前記第2の導波路の入力端の付近から一部取り出した光を検出する第2の光検出器と、周波数と強度が同じ一定の周期で変動する光源から得られた光を、前記第1の導波路の入力端に入力したときに、前記回折格子からの出力光をオンオフさせるように、前記屈折率変調部による前記リング共振器の屈折率の変化を制御すると共に、前記第1の光検出器及び前記第2の光検出器で検出した光の差分の絶対値が最小となるように、前記屈折率変調部による前記リング共振器の屈折率の変化を調整する信号処理部と、を含んで構成されている。
また、本発明に係る光走査装置は、上記のスイッチ式光アンテナと、前記スイッチ式光アンテナの上部に設けられたレンズと、を含んで構成されている。
本発明によれば、投光パワーの最大化を図ることが可能なスイッチ式光アンテナおよび光走査装置を提供することが可能となるという効果を奏する。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
[本発明の実施の形態の概要]
FMCW式レーザレーダはレーザ光源の周波数変調を要する。レーザへの注入電流を変化させる方法が一般的な周波数変調手法であるが、同時にレーザ光のパワーも変調される。従来のモニタ用光検出器の測定値をフィードバック信号として用いる技術では、モニタする光のパワーが変動するため、光スイッチの透過率を最適値で収束させることができない。
FMCW式レーザレーダはレーザ光源の周波数変調を要する。レーザへの注入電流を変化させる方法が一般的な周波数変調手法であるが、同時にレーザ光のパワーも変調される。従来のモニタ用光検出器の測定値をフィードバック信号として用いる技術では、モニタする光のパワーが変動するため、光スイッチの透過率を最適値で収束させることができない。
そこで、本発明の実施の形態では、リング共振器及び屈折率変調部を用いた光スイッチ前後の2ヵ所にてパワーを計測して減算処理をすることにより、レーザ光源の強度変動に影響されずに投光パワーの最大化と安定化を図ることができるようにする。
[第1の実施の形態]
図1を参照して、本実施の形態に係るスイッチ式光アンテナを用いた光走査装置について説明する。図1は、本実施の形態に係る光走査装置100の概略図を示している。
図1を参照して、本実施の形態に係るスイッチ式光アンテナを用いた光走査装置について説明する。図1は、本実施の形態に係る光走査装置100の概略図を示している。
図1に示すように、光走査装置100は、入力光Pinとしてのレーザを発生する周波数変調レーザ50と、スイッチ式光アンテナ10−1と、受光用光検出器60と、受光用信号処理部70とを含んで構成されている。
周波数変調レーザ50は、図2に示すように、周波数と強度が同じ一定の周期で変動するレーザを、入力光Pinとして発生する。
スイッチ式光アンテナ10−1に入射した入力光Pinは、スイッチ式光アンテナ10−1から出力光Poutとしてターゲットに向かって出力される。ターゲットにおいて反射された反射光Prefと入力光Pinの一部とを合成した光が、受光用光検出器60に入射され検出される。受光用信号処理部70は、受光用光検出器60による検出結果に基づいて、ターゲットまでの距離や相対速度を算出する。
図3は、スイッチ式光アンテナ10−1の平面図を示している。スイッチ式光アンテナ10−1は、回折格子を複数個(図3では、2個の場合を例示している)配置して構成されている。
図3に示すように、スイッチ式光アンテナ10−1は、複数の回折格子12A、12B、複数のリング共振器16A、16B、方向性結合器14−1A、14−1B、14−2A、14−2B、複数の屈折率変調部18A、18B、第1の導波路20、第2の導波路22A、22B、第1の光検出器PD_0、第2の光検出器PD_A、PD_B、及び投光用信号処理部28を備え、基板(図示省略)上に光導波路技術によって集積化されている。
第1の導波路20は、光の入力端および出力端を有し、入力端から入力光Pinを導入する。
リング共振器16Aは方向性結合器14−2Aを介して第1の導波路20と光結合され、方向性結合器14−1Aを介して第2の導波路22Aと光結合された光導波路である。また、リング共振器16Bは方向性結合器14−2Bを介して第1の導波路20と光結合され、方向性結合器14−1Bを介して第2の導波路22Bと光結合された光導波路である。リング共振器16A、16Bは、図11(A)に示すような入力光を透過させるときの透過特性と、図11(B)に示すような入力光を透過させないときの透過特性と、を有している。
第2の導波路22A、22Bは、入力端から透過光Pthを導入するとともに、出力端から回折格子12A、12Bに透過光Pthを入力する光導波路である。
回折格子12A、12Bは、伝播してきた光を出力光Poutとして放射する部位である。つまり、回折格子12A、12Bは、リング共振器16A、12Bに導入された入力光Pinの一部を出力光Poutとして出射する。回折格子12A、12Bの形態は特に限定されないが、本実施の形態では一例としてテーパ付回折格子を用いている。なお、回折格子12A、12Bが、第1の方向(列方向)に配列された複数の回折格子からなる回折格子アレイの一例である。
屈折率変調部18Aは、例えばヒータであり、リング共振器16A上に配置され、リング共振器16Aの一部の領域に熱を付与し、熱光学効果によって当該領域の屈折率を変化させる(図13参照)。また、屈折率変調部18Bは、リング共振器16B上に配置され、リング共振器16Bの一部の領域に熱を付与し、熱光学効果によって当該領域の屈折率を変化させる。なお、屈折率変調部18A、18Bとして、電流を注入して屈折率を変化させるキャリア注入機構などを用いても良い。
第1の光検出器PD_0は、第1の導波路20の入力端の付近から一部取り出した光を検出する。
第2の光検出器PD_Aは、第2の導波路22Aの入力端の付近から一部取り出した光を検出する。また、第2の光検出器PD_Bは、第2の導波路22Bの入力端の付近から一部取り出した光を検出する。
投光用信号処理部28は、回折格子12Aからの出力光をオンオフさせるように、屈折率変調部18Aによるリング共振器16Aの屈折率の変化を制御する屈折率調整信号を屈折率変調部18Aに出力すると共に、回折格子12Bからの出力光をオンオフさせるように、屈折率変調部18Bによるリング共振器16Bの屈折率の変化を制御する屈折率調整信号を屈折率変調部18Bに出力する。
具体的には、回折格子12Aからの出力光及び回折格子12Bからの出力光のいずれか一方をオンさせ、他方をオフさせるように、屈折率調整信号を屈折率変調部18Aに出力すると共に、屈折率調整信号を屈折率変調部18Bに出力する。
また、投光用信号処理部28は、回折格子12Aからの出力光をオンさせるときに、第1の光検出器PD_0及び第2の光検出器PD_Aで検出した光の差分の絶対値が最小となるように、屈折率変調部18Aによるリング共振器16Aの屈折率の変化を微調整し、微調整の結果を、回折格子12Aからの出力光を次にオンさせるときの屈折率調整信号に反映させる。また、投光用信号処理部28は、回折格子12Bからの出力光をオンさせるときに、第1の光検出器PD_0及び第2の光検出器PD_Bで検出した光の差分の絶対値が最小となるように、屈折率変調部18Bによるリング共振器16Bの屈折率の変化を微調整し、微調整の結果を、回折格子12Bからの出力光を次にオンさせるときの屈折率調整信号に反映させる。
投光用信号処理部28による処理の流れを示すフローチャートについて、図4を用いて説明する。
まず、ステップS100において、出力光をオンさせる回折格子を、回折格子12A、12Bの何れかに切り替え、オンさせる回折格子12A又は12Bに対応する屈折率調整信号を出力して出力光をオンさせると共に、オフさせる回折格子12A又は12Bに対応する屈折率調整信号を出力して出力光をオフさせる。
ステップS102において、オンさせる回折格子12A又は12Bに対応するリング共振器16A又は16B及び屈折率変調部18A又は18Bの前後の第1の光検出器PD_0及び第2の光検出器PD_A又はPD_Bで検出した光のパワーを計測し、計測した光のパワーの差分の絶対値を計算し、計算された光のパワーの差分の絶対値が最小となるように、次の周期で出力する屈折率調整信号を微調整する。
ステップS104において、次のスキャン点に移行するか否かを判定し、次のスキャン点に移行する場合には、上記ステップS100へ戻り、出力光をオンさせる回折格子を、回折格子12A、12Bの何れかに切り替える。
一方、次のスキャン点に移行しない場合には、上記ステップS102へ戻る。
上記の投光用信号処理部28による処理により、投光したいアンテナに導光する光が最大となり、安定状態になる。
以上の説明で明らかなように、スイッチ式光アンテナ10−1では、リング共振器及び屈折率変調部を用いた光スイッチ前後の2ヵ所にてパワーを計測して減算処理をすることにより、レーザ光源の強度変動に影響されずに投光パワーの最大化と安定化を図ることができる。
また、光スイッチとしてリング共振器を利用するスイッチ式光アンテナにおいて、投光パワーが最大になる条件で光スイッチの透過率を安定化させることができる。FMCW式LIDARの場合は時間的なパワー変動が大きいため、特に有効である。
また、スイッチ式光アンテナ10−1では、リング共振器及び屈折率変調部を用いた光スイッチにより、レーザ光の経路を切り替えて、非機械式の光走査を実現する。
[第2の実施の形態]
図5を参照して、本実施の形態に係るスイッチ式光アンテナ10−2について説明する。図5は、スイッチ式光アンテナ10−2の平面図を示している。スイッチ式光アンテナ10−2は、回折格子を複数個(図5では、6個の場合を例示している)配置して構成されている。なお、第1の実施の形態で説明したスイッチ式光アンテナ10−1と同様の構成となる部分については、同一符号を付して説明を省略する。
図5を参照して、本実施の形態に係るスイッチ式光アンテナ10−2について説明する。図5は、スイッチ式光アンテナ10−2の平面図を示している。スイッチ式光アンテナ10−2は、回折格子を複数個(図5では、6個の場合を例示している)配置して構成されている。なお、第1の実施の形態で説明したスイッチ式光アンテナ10−1と同様の構成となる部分については、同一符号を付して説明を省略する。
図5に示すように、スイッチ式光アンテナ10−2は、複数の回折格子12A1〜12A3、12B1〜12B3、複数のリング共振器16A、16B、216A1〜216A3、216B1〜216B3、方向性結合器14−1A、14−1B、14−2A、14−2B、214−1A1〜214−1A3、214−2A1〜214−2A3、214−1B1〜214−1B3、214−2B1〜214−2B3、複数の屈折率変調部18A、18B、2181、2182、2183、第1の導波路20、第2の導波路22A、22B、第1の光検出器PD_0、第2の光検出器PD_A、PD_B、第3の光検出器PD_A’、PD_B’、及び投光用信号処理部228を備え、基板(図示省略)上に光導波路技術によって集積化されている。
ここで、スイッチ式光アンテナ10−2に含まれる回折格子12A1〜12A3、12B1〜12B3の指向性を異ならせておくことで、出力光Poutの2次元スキャンが可能となる。回折格子12A1〜12A3、12B1〜12B3の指向性は、例えば回折格子12A1〜12A3、12B1〜12B3に設けるスリットのピッチや角度を変えることにより異ならせることができる。
リング共振器216A1〜216A3は、方向性結合器214−2A1〜214−2A3を介して第2の導波路22Aと光結合され、方向性結合器214−1A1〜214−1A3を介して回折格子12A1〜回折格子12A3と光結合された光導波路である。また、リング共振器216B1〜216B3は方向性結合器214−2B1〜214−2B3を介して第2の導波路22Bと光結合され、方向性結合器214−1B1〜214−1B3を介して回折格子12B1〜回折格子12B3と光結合された光導波路である。なお、リング共振器216A1〜216A3と、リング共振器216B1〜216B3とのそれぞれが、第2の方向(行方向)に配列された複数のリング共振器からなるリング共振器アレイの一例である。また、回折格子12A1、12B1と、回折格子12A2、12B2と、回折格子12A3、12B3とのそれぞれが、第1の方向(列方向)に配置された回折格子からなる回折格子アレイの一例であり、これからが、第2の方向(行方向)に配置された複数の回折格子アレイの一例である。
屈折率変調部2181は、例えばヒータであり、リング共振器216A1、216B1上に跨ぐように配置され、リング共振器216A1、216B1の一部の領域に熱を付与し、熱光学効果によって当該領域の屈折率を変化させる。また、屈折率変調部2182は、リング共振器216A2、216B2上に跨ぐように配置され、リング共振器216A2、216B2の一部の領域に熱を付与し、熱光学効果によって当該領域の屈折率を変化させる。また、屈折率変調部2183は、リング共振器216A3、216B3上に跨ぐように配置され、リング共振器216A3、216B3の一部の領域に熱を付与し、熱光学効果によって当該領域の屈折率を変化させる。
第3の光検出器PD_A’は、第2の導波路22Aの出力端から取り出した光を検出する。また、第3の光検出器PD_B’は、第2の導波路22Bの出力端から取り出した光を検出する。
投光用信号処理部228は、回折格子12A1〜12A3からの出力光をオンオフさせるように、屈折率変調部18Aによるリング共振器16Aの屈折率の変化を制御する屈折率調整信号を屈折率変調部18Aに出力すると共に、屈折率変調部2181〜2183によるリング共振器216A1〜216A3の屈折率の変化を制御する屈折率調整信号を屈折率変調部2181〜2183に出力する。
また、投光用信号処理部228は、回折格子12B1〜12B3からの出力光をオンオフさせるように、屈折率変調部18Bによるリング共振器16Bの屈折率の変化を制御する屈折率調整信号を屈折率変調部18Bに出力すると共に、屈折率変調部2181〜2183によるリング共振器216B1〜216B3の屈折率の変化を制御する屈折率調整信号を屈折率変調部2181〜2183に出力する。
例えば、回折格子12A1からの出力光をオンさせ、回折格子12A2〜12A3、12B1〜12B3をオフさせるように、屈折率変調部18A、18B、2181〜2183の各々に対して屈折率調整信号を出力する。
また、投光用信号処理部228は、回折格子12A1からの出力光をオンさせるときに、第1の光検出器PD_0及び第2の光検出器PD_Aで検出した光の差分の絶対値が最小となるように、屈折率変調部18Aによるリング共振器16Aの屈折率の変化を微調整し、微調整の結果を、回折格子12A1からの出力光を次にオンさせるときの、屈折率変調部18Aの屈折率調整信号に反映させる。
また、投光用信号処理部228は、回折格子12A1からの出力光をオンさせるときに、第2の光検出器PD_A及び第3の光検出器PD_A’で検出した光の差分の絶対値が最大となるように、屈折率変調部2181〜2183によるリング共振器216A1〜216A3の屈折率の変化を微調整し、微調整の結果を、回折格子12A1からの出力光を次にオンさせるときの、屈折率変調部2181〜2183の屈折率調整信号に反映させる。
また、投光用信号処理部228は、回折格子12A2、12A3からの出力光をオンさせるときも同様に、屈折率変調部2181〜2183によるリング共振器216A1〜216A3の屈折率の変化を微調整し、微調整の結果を、回折格子12A2、12A3からの出力光を次にオンさせるときの、屈折率変調部2181〜2183の屈折率調整信号に反映させる。
また、投光用信号処理部228は、回折格子12B1からの出力光をオンさせるときに、第2の光検出器PD_B及び第3の光検出器PD_B’で検出した光の差分の絶対値が最大となるように、屈折率変調部2181〜2183によるリング共振器216B1〜216B3の屈折率の変化を微調整し、微調整の結果を、回折格子12B1からの出力光を次にオンさせるときの、屈折率変調部2181〜2183の屈折率調整信号に反映させる。
また、投光用信号処理部228は、回折格子12B2、12B3からの出力光をオンさせるときも同様に、屈折率変調部2181〜2183によるリング共振器216B1〜216B3の屈折率の変化を微調整し、微調整の結果を、回折格子12B2、12B3からの出力光を次にオンさせるときの、屈折率変調部2181〜2183の屈折率調整信号に反映させる。
以上のような構成を有するスイッチ式光アンテナ10−2では、縦方向に配置されたリング共振器の屈折率を変調させる屈折率変調部として共通の屈折率変調部を用いており、個々の光スイッチごとに屈折率変調部を設ける必要がないので、光配線、電気配線の規模を削減した投光パワー安定化回路を実現でき、スイッチ式光アンテナの高密度配置が可能となる。
また、画角を広角化した場合に、アンテナ数が縦横のch数の積で大幅に増大する。1アンテナに対して1つの屈折率変調部とモニタ光量フィードバック機構を備えると、配線数が膨大な数になり、大面積を要し、光集積デバイスとしての実現性が損なわれる。本実施の形態では、複数のアンテナに渡る屈折率変調部と光検出器を配置し、配線数を少なく抑えることで構成を単純化できる。例えば、m行×n列のとき、m+n-1個の屈折率変調部で構成することができる。
[第3の実施の形態]
図6を参照して、本実施の形態に係るスイッチ式光アンテナ10−3について説明する。図6は、スイッチ式光アンテナ10−3の平面図を示している。スイッチ式光アンテナ10−3は、回折格子を複数個(図6では、2個の場合を例示している)配置して構成されている。なお、第1の実施の形態で説明したスイッチ式光アンテナ10−1と同様の構成となる部分については、同一符号を付して説明を省略する。
図6を参照して、本実施の形態に係るスイッチ式光アンテナ10−3について説明する。図6は、スイッチ式光アンテナ10−3の平面図を示している。スイッチ式光アンテナ10−3は、回折格子を複数個(図6では、2個の場合を例示している)配置して構成されている。なお、第1の実施の形態で説明したスイッチ式光アンテナ10−1と同様の構成となる部分については、同一符号を付して説明を省略する。
図6に示すように、スイッチ式光アンテナ10−3は、複数の回折格子12A、12B、複数のリング共振器16A、16B、方向性結合器14−1A、14−1B、14−2A、14−2B、複数の屈折率変調部18A、18B、第1の導波路20、第2の導波路22A、22B、第1の光検出器PD_0、第2の光検出器PD_A、PD_B、バックグラウンド調整部318、及び投光用信号処理部28を備え、基板(図示省略)上に光導波路技術によって集積化されている。
バックグラウンド調整部318は、例えばヒータであり、常時、基板が基準温度となるように熱を付与し、リング共振器16A、16Bの各々に対して屈折率を予め定められた量だけ変化させる。
なお、スイッチ式光アンテナ10−3の他の構成及び作用は、第1の実施の形態で説明したスイッチ式光アンテナ10−1と同様の構成であるため、説明を省略する。
以上のような構成を有するスイッチ式光アンテナ10−3では、バックグラウンド調整部により、屈折率変調部の動作環境を一定にすることができる。また、基板を基準温度で安定させることで、安定性を向上させることができる。
[第4の実施の形態]
図7を参照して、本実施の形態に係るスイッチ式光アンテナ10−4について説明する。図7は、スイッチ式光アンテナ10−4の平面図を示している。スイッチ式光アンテナ10−4は、回折格子を複数個(図7では、6個の場合を例示している)配置して構成されている。なお、第1、第2の実施の形態で説明したスイッチ式光アンテナ10−1、10−2と同様の構成となる部分については、同一符号を付して説明を省略する。
図7を参照して、本実施の形態に係るスイッチ式光アンテナ10−4について説明する。図7は、スイッチ式光アンテナ10−4の平面図を示している。スイッチ式光アンテナ10−4は、回折格子を複数個(図7では、6個の場合を例示している)配置して構成されている。なお、第1、第2の実施の形態で説明したスイッチ式光アンテナ10−1、10−2と同様の構成となる部分については、同一符号を付して説明を省略する。
図7に示すように、スイッチ式光アンテナ10−4は、複数の回折格子12A1〜12A3、12B1〜12B3、複数のリング共振器16A、16B、216A1〜216A3、216B1〜216B3、方向性結合器14−1A、14−1B、14−2A、14−2B、214−1A1〜214−1A3、214−2A1〜214−2A3、214−1B1〜214−1B3、214−2B1〜214−2B3、複数の屈折率変調部18A、18B、2181、2182、2183、第1の導波路20、第2の導波路22A、22B、第1の光検出器PD_0、第2の光検出器PD_A、PD_B、第3の光検出器PD_A’、PD_B’、及び投光用信号処理部228を備え、基板(図示省略)上に光導波路技術によって集積化されている。
回折格子12A1〜12A3、12B1〜12B3は伝播してきた光を出力光Poutとして放射する部位であり、リング共振器216A1〜216A3、216B1〜216B3の内部に配置されている。回折格子12A1〜12A3、12B1〜12B3は方向性結合器214−1A1〜214−1A3、214−1B1〜214−1B3を介してリング共振器216A1〜216A3、216B1〜216B3に光結合されている。つまり、回折格子12A1〜12A3、12B1〜12B3は、リング共振器216A1〜216A3、216B1〜216B3に導入された入力光Pinを出力光Poutとして出射する。
以上の説明で明らかなように、スイッチ式光アンテナ10−4では、従来個別に配置されていた回折格子12A1〜12A3、12B1〜12B3をリング共振器216A1〜216A3、216B1〜216B3の内部に配置したので、回折格子およびリング導波路のレイアウト面積が縮小される。
従って、本実施の形態に係るスイッチ式光アンテナ10−4によれば、スイッチ式光アンテナの高密度配置が可能となる。
[第5の実施の形態]
図8を参照して、本実施の形態に係るスイッチ式光アンテナ10−5について説明する。図8は、スイッチ式光アンテナ10−5の一部の平面図を示している。スイッチ式光アンテナ10−5は、回折格子を複数個(図8では、6個の場合を例示している)配置して構成されている。なお、第1、第2の実施の形態で説明したスイッチ式光アンテナ10−1、10−2と同様の構成となる部分については、同一符号を付して説明を省略する。
図8を参照して、本実施の形態に係るスイッチ式光アンテナ10−5について説明する。図8は、スイッチ式光アンテナ10−5の一部の平面図を示している。スイッチ式光アンテナ10−5は、回折格子を複数個(図8では、6個の場合を例示している)配置して構成されている。なお、第1、第2の実施の形態で説明したスイッチ式光アンテナ10−1、10−2と同様の構成となる部分については、同一符号を付して説明を省略する。
図8に示すように、スイッチ式光アンテナ10−5は、上記第2の実施の形態に係るスイッチ式光アンテナ10−2における第3の光検出器PD_A’を、一部の光を取り出すようにリング共振器216A1〜216A3と光結合された第3の光検出器PD_A1〜PD_A3に置き換え、第3の光検出器PD_B’を、一部の光を取り出すようにリング共振器216B1〜216B3と光結合された第3の光検出器PD_B1〜PD_B3に置き換えたものである。なお、第3の光検出器PD_A1〜PD_A3と、第3の光検出器PD_B1〜PD_B3とのそれぞれが、第4の光検出器からなる第4の光検出器アレイの一例である。
スイッチ式光アンテナ10−5の投光用信号処理部228は、回折格子12A1〜12A3からの出力光をオンオフさせるように、屈折率変調部18Aによるリング共振器16Aの屈折率の変化を制御する屈折率調整信号を屈折率変調部18Aに出力すると共に、屈折率変調部2181〜2183によるリング共振器216A1〜216A3の屈折率の変化を制御する屈折率調整信号を屈折率変調部2181〜2183に出力する。
また、投光用信号処理部228は、回折格子12B1〜12B3からの出力光をオンオフさせるように、屈折率変調部18Bによるリング共振器16Bの屈折率の変化を制御する屈折率調整信号を屈折率変調部18Bに出力すると共に、屈折率変調部2181〜2183によるリング共振器216B1〜216B3の屈折率の変化を制御する屈折率調整信号を屈折率変調部2181〜2183に出力する。
また、投光用信号処理部228は、回折格子12A1からの出力光をオンさせるときに、第1の光検出器PD_0及び第2の光検出器PD_Aで検出した光の差分の絶対値が最小となるように、屈折率変調部18Aによるリング共振器16Aの屈折率の変化を微調整し、微調整の結果を、回折格子12A1からの出力光を次にオンさせるときの、屈折率変調部18Aの屈折率調整信号に反映させる。
また、投光用信号処理部228は、回折格子12A1からの出力光をオンさせるときに、第2の光検出器PD_A及び第3の光検出器PD_A1で検出した光の差分の絶対値が最小となるように、屈折率変調部2181によるリング共振器216A1の屈折率の変化を微調整し、微調整の結果を、回折格子12A1からの出力光を次にオンさせるときの、屈折率変調部2181の屈折率調整信号に反映させる。
また、投光用信号処理部228は、回折格子12A2からの出力光をオンさせるときに、第2の光検出器PD_A及び第3の光検出器PD_A2で検出した光の差分の絶対値が最小となるように、屈折率変調部2182によるリング共振器216A2の屈折率の変化を微調整し、微調整の結果を、回折格子12A2からの出力光を次にオンさせるときの、屈折率変調部2182の屈折率調整信号に反映させる。
また、投光用信号処理部228は、回折格子12A3からの出力光をオンさせるときに、第2の光検出器PD_A及び第3の光検出器PD_A3で検出した光の差分の絶対値が最小となるように、屈折率変調部2183によるリング共振器216A3の屈折率の変化を微調整し、微調整の結果を、回折格子12A3からの出力光を次にオンさせるときの、屈折率変調部2183の屈折率調整信号に反映させる。
また、投光用信号処理部228は、回折格子12B1からの出力光をオンさせるときに、第2の光検出器PD_B及び第3の光検出器PD_B1で検出した光の差分の絶対値が最小となるように、屈折率変調部2181によるリング共振器216B1の屈折率の変化を微調整し、微調整の結果を、回折格子12B1からの出力光を次にオンさせるときの、屈折率変調部2181の屈折率調整信号に反映させる。
また、投光用信号処理部228は、回折格子12B2からの出力光をオンさせるときに、第2の光検出器PD_B及び第3の光検出器PD_B2で検出した光の差分の絶対値が最小となるように、屈折率変調部2182によるリング共振器216B2の屈折率の変化を微調整し、微調整の結果を、回折格子12B2からの出力光を次にオンさせるときの、屈折率変調部2182の屈折率調整信号に反映させる。
また、投光用信号処理部228は、回折格子12B3からの出力光をオンさせるときに、第2の光検出器PD_B及び第3の光検出器PD_B3で検出した光の差分の絶対値が最小となるように、屈折率変調部2183によるリング共振器216B3の屈折率の変化を微調整し、微調整の結果を、回折格子12B3からの出力光を次にオンさせるときの、屈折率変調部2183の屈折率調整信号に反映させる。
[第6の実施の形態]
図9を参照して、本実施の形態に係る光走査装置について説明する。本実施の形態に係る光走査装置は、上記のスイッチ式光アンテナ10−2の基板の上面側にレンズ102を設けた形態である。
図9を参照して、本実施の形態に係る光走査装置について説明する。本実施の形態に係る光走査装置は、上記のスイッチ式光アンテナ10−2の基板の上面側にレンズ102を設けた形態である。
図9に示すように、スイッチ式光アンテナ10−2に入力された入力光Pinは、上述した制御によってスイッチ式光アンテナ10−2の回折格子12A1〜12A3、12B1〜12B3のいずれかから出射され、レンズ102を介して出力光Poutとして出力される。図9に示す原理図から明らかなように、本実施の形態に係る光走査装置では、レンズを通すことにより、発光点切り替えに伴って出力光がスキャンされるため、小さいチップで指向性が鋭くなる。
[第7の実施の形態]
図10を参照して、本実施の形態に係る光走査装置について説明する。
図10を参照して、本実施の形態に係る光走査装置について説明する。
図10に示すように、スイッチ式光アンテナ10−7は、上記第2の実施の形態に係るスイッチ式光アンテナ10−2における第3の光検出器PD_A’を、回折格子12A1〜12A3の迷光が当たる位置であって、基板から離れた位置に配置された第3の光検出器PD_A1’〜PD_A3’に置き換え、第3の光検出器PD_B’を、回折格子12B1〜12B3の迷光が当たる位置であって、基板から離れた位置に配置された第3の光検出器PD_B1’〜PD_B3 ’に置き換えたものである。
本実施の形態に係る光走査装置では、実際に回折格子から出力された光のパワーを直接測定するため、より直接的で精度の高い屈折率の微調整が可能になる。
[変形例]
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。
例えば、上記の第6、第7の実施の形態では、一つのレンズを配置した場合を例に説明したが、これに限定されるものではなく、マイクロレンズアレイを配置するようにしてもよい。
また、上記の第7の実施の形態では、回折格子12A1〜12A3の迷光が当たる位置に配置された第3の光検出器PD_A1’〜PD_A3’と、回折格子12B1〜12B3の迷光が当たる位置に配置された第3の光検出器PD_B1’〜PD_B3 ’とを配置した場合を例に説明したが、これに限定されるものではなく、上記第2の実施の形態に係るスイッチ式光アンテナ10−2における第2の導波路22A、22Bの出力端に結合された、参照光用回折格子を各々配置し、参照光用回折格子の各々に対して、当該参照光用回折格子から出射された光を検出できる位置であって、基板から離れた位置に、第5の光検出器を配置するようにしてもよい。この場合には、投光用信号処理部228は、回折格子12A1からの出力光をオンさせるときに、第2の光検出器PD_A及び第5の光検出器で検出した光の差分の絶対値が最大となるように、屈折率変調部2181〜2183によるリング共振器216A1〜216A3の屈折率の変化を微調整し、微調整の結果を、回折格子12A1からの出力光を次にオンさせるときの、屈折率変調部2181〜2183の屈折率調整信号に反映させるようにすればよい。
10−1〜10−7 スイッチ式光アンテナ
12A、12A1〜2A3、12B、12B1〜12B3 回折格子
14−1A、14−1B、14−2A、14−2B、214−1A1〜214−1A3、214−2A1〜214−2A3、214−1B1〜214−1B3、214−2B1〜214−2B3 方向性結合器
16A、16B、216A1〜216A3、216B1〜216B3 リング共振器
18A、18B、2181、2182、2183 屈折率変調部
20 第1の導波路
22A、22B 第2の導波路
28、228 投光用信号処理部
50 周波数変調レーザ
60 受光用光検出器
70 受光用信号処理部
100 光走査装置
102 レンズ
318 バックグラウンド調整部
PD_0 第1の光検出器
PD_A、PD_B 第2の光検出器
PD_A’、PD_B’、PD_A1〜PD_A3、PD_B1〜PD_B3 第3の光検出器
Pin 入力光
Pout 出力光
Pref 反射光
Pth 透過光
12A、12A1〜2A3、12B、12B1〜12B3 回折格子
14−1A、14−1B、14−2A、14−2B、214−1A1〜214−1A3、214−2A1〜214−2A3、214−1B1〜214−1B3、214−2B1〜214−2B3 方向性結合器
16A、16B、216A1〜216A3、216B1〜216B3 リング共振器
18A、18B、2181、2182、2183 屈折率変調部
20 第1の導波路
22A、22B 第2の導波路
28、228 投光用信号処理部
50 周波数変調レーザ
60 受光用光検出器
70 受光用信号処理部
100 光走査装置
102 レンズ
318 バックグラウンド調整部
PD_0 第1の光検出器
PD_A、PD_B 第2の光検出器
PD_A’、PD_B’、PD_A1〜PD_A3、PD_B1〜PD_B3 第3の光検出器
Pin 入力光
Pout 出力光
Pref 反射光
Pth 透過光
Claims (8)
- 光の入力端および出力端を有する第1の導波路と、
前記第1の導波路に第1の方向性結合器を介して結合されたリング共振器と、
前記リング共振器と第2の方向性結合器を介して結合された入力端、および出力端を有する第2の導波路と、
前記第2の導波路と結合された回折格子と、
前記リング共振器の少なくとも一部の屈折率を変化させる屈折率変調部と、
前記第1の導波路の入力端の付近から一部取り出した光を検出する第1の光検出器と、
前記第2の導波路の入力端の付近から一部取り出した光を検出する第2の光検出器と、
周波数と強度が同じ一定の周期で変動する光源から得られた光を、前記第1の導波路の入力端に入力したときに、前記回折格子からの出力光をオンオフさせるように、前記屈折率変調部による前記リング共振器の屈折率の変化を制御すると共に、前記第1の光検出器及び前記第2の光検出器で検出した光の差分の絶対値が最小となるように、前記屈折率変調部による前記リング共振器の屈折率の変化を調整する信号処理部と、
を含むスイッチ式光アンテナ。 - 前記回折格子は、第1の方向に配列された複数の回折格子からなる回折格子アレイであり、
前記リング共振器は、前記複数の回折格子の各々に対して配置された複数のリング共振器であり、
前記第2の導波路は、前記複数の回折格子の各々と結合された複数の第2の導波路であり、
前記屈折率変調部は、前記複数のリング共振器の各々に対して配置された複数の屈折率変調部であり、
前記第2の光検出器は、前記複数の第2の導波路の各々に対して配置された複数の第2の光検出器であり、
前記信号処理部は、前記複数の回折格子の各々に対し、前記回折格子からの出力光をオンオフさせるように、対応する前記屈折率変調部による前記リング共振器の屈折率の変化を制御すると共に、前記第1の光検出器、及び対応する前記第2の光検出器で検出した光の差分の絶対値が最小となるように、対応する前記屈折率変調部による前記リング共振器の屈折率の変化を調整する請求項1記載のスイッチ式光アンテナ。 - 前記複数の第2の導波路の各々に対して配置された、前記第2の導波路と結合され、かつ、第2の方向に配列された複数のリング共振器からなるリング共振器アレイと、
前記複数の第2の導波路の各々に対して配置された、前記第2の導波路の出力端から取り出した光を検出する第3の光検出器と、
前記リング共振器アレイの各々に含まれるリング共振器の各々に対して配置された、前記リング共振器の少なくとも一部の屈折率を変化させる複数の第2の屈折率変調部と、
を更に含み、
前記回折格子は、前記第2の方向に配置された複数の前記回折格子アレイであり、前記回折格子の各々は、前記リング共振器アレイに含まれるリング共振器の各々に対応して配置され、対応するリング共振器を介して前記第2の導波路と結合されており、
前記信号処理部は、前記複数の回折格子の各々に対し、前記回折格子からの出力光をオンオフさせるように、対応する前記屈折率変調部による前記リング共振器の屈折率の変化、及び対応する前記第2の屈折率変調部による前記リング共振器の屈折率の変化を制御すると共に、
前記第1の光検出器、及び対応する前記第2の光検出器で検出した光の差分の絶対値が最小となるように、対応する前記屈折率変調部による前記リング共振器の屈折率の変化を調整し、
対応する前記第2の光検出器、及び対応する前記第3の光検出器で検出した光の差分の絶対値が最大となるように、対応する前記第2の屈折率変調部による前記リング共振器の屈折率の変化を調整する請求項2記載のスイッチ式光アンテナ。 - 前記複数のリング共振器の各々に対して屈折率を予め定められた量だけ変化させるバックグラウンド調整部を更に含む請求項2又は3記載のスイッチ式光アンテナ。
- 前記回折格子の各々は、対応する前記リング共振器の内部に配置される請求項3記載のスイッチ式光アンテナ。
- 前記リング共振器アレイの各々に対して配置された、前記リング共振器アレイに含まれるリング共振器の各々から一部取り出した光を検出する第4の光検出器からなる第4の光検出器アレイを更に含み、
前記信号処理部は、前記複数の回折格子の各々に対し、対応する前記第4の光検出器で検出した光に基づいて、対応する前記第2の屈折率変調部による前記リング共振器の屈折率の変化を調整する請求項3記載のスイッチ式光アンテナ。 - 前記複数の第2の導波路の各々に対して配置された、前記第2の導波路と結合され、かつ、第2の方向に配列された複数のリング共振器からなるリング共振器アレイと、
前記複数の第2の導波路の各々に対して配置された、前記第2の導波路の出力端に結合された、参照光用回折格子と、
前記参照光用回折格子の各々に対して配置された、前記参照光用回折格子から出射された光を検出する第5の光検出器と、
前記リング共振器アレイの各々に含まれるリング共振器の各々に対して配置された、前記リング共振器の少なくとも一部の屈折率を変化させる複数の第2の屈折率変調部と、を更に含み、
前記回折格子は、前記第2の方向に配置された複数の前記回折格子アレイであり、前記回折格子の各々は、前記リング共振器アレイに含まれるリング共振器の各々に対応して配置され、対応するリング共振器を介して前記第2の導波路と結合されており、
前記信号処理部は、前記複数の回折格子の各々に対し、前記回折格子からの出力光をオンオフさせるように、対応する前記屈折率変調部による前記リング共振器の屈折率の変化、及び対応する前記第2の屈折率変調部による前記リング共振器の屈折率の変化を制御すると共に、
前記第1の光検出器、及び対応する前記第2の光検出器で検出した光の差分の絶対値が最小となるように、対応する前記屈折率変調部による前記リング共振器の屈折率の変化を調整し、
対応する前記第2の光検出器、及び対応する前記第5の光検出器で検出した光の差分の絶対値が最大となるように、対応する前記第2の屈折率変調部による前記リング共振器の屈折率の変化を調整する請求項2記載のスイッチ式光アンテナ。 - 請求項1〜請求項7のいずれか1項記載のスイッチ式光アンテナと、
前記スイッチ式光アンテナの上部に設けられたレンズと、
を含む光走査装置。
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