WO2024009836A1 - 測距装置 - Google Patents

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Abstract

[課題]本開示では、光パワー損失の抑制が可能な同軸構成の測距装置を提供する。 [解決手段]本開示によれば、送信光を生成可能なレーザ光源と、相互型の光アンテナと、光検出素子と、前記レーザ光源と前記光検出素子と前記光アンテナとをスイッチング可能に光結合する光スイッチと、を備える、測距装置が提供される。

Description

測距装置
 本開示は、測距装置に関する。
 LiDAR(Light Detection and Ranging)は、レーザ照射に対する散乱光の測定による距離測定技術であり、自律走行車を始めとした様々なアプリケーションに適用される。LiDARの測定方式は複数提案されており、特に、光干渉器を用いて参照光と受信光の差周波数を検出し測距を行う方式はコヒーレントLiDARと呼ばれる。また、所謂FMCW(周波数変調連続波)LiDARは、コヒーレントLiDARの一種である。
 LiDARの光学系は、送信光学系と受信光学系を独立に備え、両者の光軸が一致しない、二軸(BiaxialまたはBistatic)構成と、単一光学系を送信と受信とで共用し、光軸が一致する、同軸(CoaxialまたはMonostatic)構成に分類できる。同軸構成は、一般に二軸構成に比べサイズを小さくでき、送受信のアラインメント調整が容易であることから、コヒーレントLiDARに好適であると考えられる。
特表2021-523386号公報
 ところが、同軸構成では、送信光の光アンテナ側への分離と、受信光の光検出素子側への分離の際に、光パワーの損失が生じてしまう。
 そこで、本開示では、光パワー損失の抑制が可能な同軸構成の測距装置を提供する。
 上記の課題を解決するために、本開示によれば、
 送信光を生成可能なレーザ光源と、
 相互型の光アンテナと、
 光検出素子と、
 前記レーザ光源と前記光検出素子と前記光アンテナとをスイッチング可能に光結合する光スイッチと、
 を備える、測距装置が提供される。
 前記光スイッチは、前記送信光を前記光アンテナ側に透過させる第1透過率と、前記光アンテナで集光された受信光を前記光検出素子側に透過させる第2透過率と、を変更可能であってもよい。
 前記光スイッチは、前記第1透過率と、前記第2透過率との組合せを時系列に変更してもよい。
 前記光スイッチは、前記レーザ光源と前記光検出素子とが光結合する第1干渉型光分岐素子と、
 前記第1干渉型光分岐素子に一端が接続される第1光導波路と、
 前記第1干渉型光分岐素子に一端が接続される第2光導波路と、
 前記第1光導波路の他端と、前記第2光導波路の他端とに接続される第2干渉型光分岐素子と、
 前記第1光導波路を透過する光の位相をシフトする第1位相シフタと、を有し、
 前記光アンテナは、前記第2干渉型光分岐素子と光結合してもよい。
 前記光スイッチは、前記第2光導波路を透過する光の位相をシフトする第2位相シフタを更に有してもよい。
 前記光スイッチは、
 前記レーザ光源に接続される第3光導波路と接続される第1ポートと、
 前記光アンテナに接続される第4光導波路と接続される第2ポートと、
 第3干渉型光分岐素子の一方側に接続される第5光導波路と接続される第3ポートと、を有し、
 前記第1干渉型光分岐素子は、前記第1ポートと前記第3ポートと、光結合され、
 前記第2干渉型光分岐素子は、前記第2ポートと、光結合され、
 第3干渉型光分岐素子の他方側に前記光検出素子が光結合されてもよい。
 前記レーザ光源に接続される第6光導波路が一方側に接続される第4干渉型光分岐素子と、を更に備え、
 前記第4干渉型光分岐素子は、前記第3光導波路と、第3干渉型光分岐素子に接続される第7光導波路とが、他方側に接続されてもよい。
 前記光スイッチは、
 前記第2干渉型光分岐素子に接続される第4ポートを更に有し、
 前記第4ポートに接続される第7光導波路が、前記第3干渉型光分岐素子の一方側に接続されてもよい。
 前記光スイッチは、
 前記第2干渉型光分岐素子に接続される第4ポートを更に有し、
 前記第4ポートに接続される第7光導波路に接続される第2光検出素子を更に備えてもよい。
 第1位相シフタは、マッハツェンダー変調器であってもよい。
 前記レーザ光源、前記光検出素子、前記光アンテナ、及び前記光スイッチの少なくとも一部はフォトニック集積回路として構成されてもよい。
 前記光アンテナは、扇形に広がるテーパー部と周期的な摂動構造を持つグレーティングカプラであってもよい。
 前記レーザ光源は、周波数、位相、偏光、及び強度の少なくともいずれかを変調又は変更可能でもよく、前記光スイッチは、リングレゾネータ型、ディスクレゾネータ型、及びメムス型のいずれかによって構成されてもよい。
 前記光スイッチは、前記第1透過率を第1の値とし、前記第2透過率を第2の値とする第1状態と、前記第1透過率を前記第1の値より小さくし、前記第2透過率を前記第2の値より大きくする第2状態を、測定期間中に有してもよい。
 前記光スイッチは、第1ポート、第2ポート、及び第3ポートを有し、
 前記第1ポートが前記レーザ源に接続され、前記第2ポートが前記検出素子に接続され、前記第3ポートが光アンテナに接続されてもよい。
 前記光スイッチは、第4ポートを有し、
 前記第4ポートから出射される光を参照光として前記光アンテナで集光された受信光と干渉させてもよい。
 前記光スイッチは、第4ポートを有し、
 前記第4ポートを前記検出素子に接続してもよい。
 前記光スイッチは、前記第1透過率を前記第1の値より大きくし、前記第2透過率を前記第2の値より小さくする第3状態を、測定期間中に更に有してもよい。
 前記光スイッチの状態切替動作が、疑似ランダム符号に基づいてもよい。
 第1位相シフタは、p-n接合型、p-i-n接合型、及びSISキャパシタ型のいずれかにより構成され、キャリア変調を利用する位相シフタであってもよい。
本実施形態に係る測距装置の構成図。 本願に係る位相シフタの例を示す図。 光スイッチの動作曲線例を示す図。 測距装置の動作タイミングチャート例を示す図。 測距装置の信号対雑音比を解析的に算出した例を示す図。 第1実施形態の変形例1に係る測距装置の構成図。 第1実施形態の変形例2に係る測距装置の構成図。 第1実施形態の変形例3に係る測距装置の構成図。 第1実施形態の変形例4に係る測距装置の動作タイミングチャート例を示す図。 第1実施形態の変形例5に係る測距装置の動作タイミングチャート例を示す図。 第1実施形態の変形例6に係る測距装置の光スイッチの例を示す図。 車両制御システムの概略的な構成の一例を示すブロック図である。 車外情報検出部及び撮像部の設置位置の一例を示す説明図である。
 以下、図面を参照して、測距装置の実施形態について説明する。以下では、固体撮像素子、および、測距装置には、図示又は説明されていない構成部分や機能が存在しうる。以下の説明は、図示又は説明されていない構成部分や機能を除外するものではない。
(第1実施形態)
 図1は、本実施形態に係る測距装置の構成図である。図1に示すように、測距装置10は、例えばフォトニック集積回路(PIC:Photonic Integrated Circuit)として構成可能である。すなわち、図1は、フォトニック集積回路における測距装置10のレイアウト例を示す。この測距装置10は、チャープレーザ(Chirped Laser)12と、光スイッチ14と、光アンテナ16と、平衡フォトダイオード(Balanced PD)18、20と、制御処理回路部22と、複数の干渉型光分岐素子24、26と、光導波路28~46を備える。これらの光導波路28~46は、半導体基板上にSiまたは窒化シリコン(Si3N4等)の細線として形成される。なお、光アンテナ16は、フォトニック集積回路内に構成してもよく、或いは、フォトニック集積回路外に構成してもよい。同様に、制御処理回路部22は、フォトニック集積回路内に構成してもよく、或いは、フォトニック集積回路外に構成してもよい。
 チャープレーザ12は、光周波数を時間に対して上下させる所謂チャープ動作が可能なレーザ光源である。チャープレーザ12は、光導波路28にレーザ光を出射する。光導波路28は、レーザ光を干渉型光分岐素子24に出射する。
 干渉型光分岐素子24は、光導波路28を介して入射したレーザ光を送信光TXと参照光LO(LO:Local Oscillator)にパワー分割する。送信光TXは、光導波路30により導波され、光スイッチ14のポート1に入射する。一方で、参照光LOは、光導波路31により導波され、干渉型光分岐素子26に入射する。なお、光スイッチ14の詳細は後述する。
 光スイッチ14のポート2から出射した送信光TXは、光導波路36を介して光アンテナ16に入射する。光アンテナ36は、例えば、相互型であり、例えば扇形に広がるテーパー部と周期的な摂動(Perturbation)構造を持つグレーティングカプラ(GC:Grating Coupler)である。この光アンテナ36は、ポート2から入射した送信光TXを、測定対象物に照射する。なお、本実施形態に係る相互型とは、光アンテナ16から送信光TXを出射可能であると共に、光アンテナ16により受信光RXを集光可能であることを意味する。
 また、光アンテナ36は、相互型であるので、測定対象物から反射した受信光RXを収集し、導波路36を介して光スイッチ14のポート2に出射する。この受信光RXは、スイッチ14のポート3から出射し、光導波路40に入射する。光導波路40に導波された受信光RXは、干渉型光分岐素子26に入射する。このように、光スイッチ14と光アンテナ36とは、単一光学系を送信光TXと受信光RXとで共用し、少なくとも光軸の一部が一致する同軸(CoaxialまたはMonostatic)構成である。
 干渉型光分岐素子46に入射した受信光RXと、参照光LOとは、干渉型光分岐素子46の内部で干渉する。干渉型光分岐素子46の内部で干渉した干渉光は、光導波路42、46を介して光信号として平衡フォトダイオード18、20のそれぞれに検出される。平衡フォトダイオード18、20は、光信号を電流信号に変換し、制御処理部22に出力する。このように、光スイッチ14は、チャープレーザ12と、光アンテナ36と、平衡フォトダイオード18、20とをスイッチング可能に光結合する。なお、本実施形態に係る平衡フォトダイオード18、20が光検出素子に対応する。
 制御処理部22は、例えば、チャープレーザ12、光スイッチ14、平衡フォトダイオード18、20と電気的に通信可能である。この制御処理部22は、所定の時間周期で、チャープレーザ12のレーザ光の周波数を増加させ、続いて、減少させることが可能である。また、この制御処理部22は、例えばチャープレーザ12と、光スイッチ14の位相シフタ142と、を同期制御する。
 さらにまた、制御処理部22は、平衡フォトダイオード18、20の電流信号を電圧信号に変換する。そして、制御処理部22は、電圧信号をデジタル信号に変換し、このデジタル信号に含まれる周波数成分をFFTによって検出して、この周波数成分に基づいて物体との距離および物体の速度を算出する。すなわち、制御処理部22は、平衡フォトダイオード18、20の出力信号をAD変換後にスペクトル解析することで差周波数を特定し、差周波数に基づき、測定対象までの距離および速度情報を得ることが可能となる。このように、測距装置10は、FMCW(Frequency Modulated Continuous Wave: 周波数変調連続波)方式の測距装置として距離測定を行うことが可能である。なお、本実施形態では、周波数変調連続波方式の測距装置の例で説明するが、これに限定されない。すなわち、レーザ光源には、チャープレーザ12の他に、例えば位相、偏光、及び強度の少なくともいずれかを変調又は変更可能なレーザ光源を用いることも可能である。
 ここで、図1、及び図2A、Bを参照しつつ、光スイッチ14の詳細を説明する。図1に示すように、光スイッチ14は、干渉型光分岐素子140と、位相シフタ(Phase Shifter)142と、干渉型光分岐素子144と、を有する。光導波路30は第1ポートを介して干渉型光分岐素子140に接続され、光導波路40は第3ポートを介して干渉型光分岐素子140に接続される。干渉型光分岐素子140には、光導波路32、34のそれぞれの一端が接続され、光導波路32、34のそれぞれの他端は、干渉型光分岐素子144に接続される。
 干渉型光分岐素子144には、光導波路36、38のそれぞれの一端が接続される。そして、上述のように光導波路36の他端は、ポート2を介して光アンテナ16に接続される。また、光導波路32には、位相シフタ142が配置される。
 位相シフタ142には、制御処理部22に制御されるDAC(Digital-to-Analog Converter)(不図示)が接続される。これにより、制御処理部22は、DACのアナログ電圧信号により光導波路32により導波される送信光TXの位相を制御する。
 図2Aは、本願に係る位相シフタ140の例を示す図である。A図は、p-n接合型による位相シフタ140の例であり、B図は、p-i-n接合型による位相シフタ140の例であり、C図は、SISャパシタ型による位相シフタ140の例である(特許文献2、及び非特許文献4参照)。これらの位相シフタ140は、例えば光導波路32に装着されるマッハツェンダー変調器(MZI)の位相シフタであり、例えばキャリア変調を利用する。また、位相シフタ140には、ヒータを利用した熱光学位相シフタを用いることも可能である。
 マッハツェンダー変調器(MZI)の位相シフタ140は、III-V/Siハイブリッド構造を用いた高速・低損失な位相シフタである。このため、光サーキュレータ(非特許文献1参照)と異なり、III-V/Siハイブリッド構造は量産技術が確立されつつあり、低コスト化が可能である。
 このような構成により、ポート1から入射した送信光TXは、一方の光導波路32を伝播する送信光TX1と他方の光導波路34を伝播する送信光TX2に分岐される。送信光TX1は、位相シフタ142により位相がシフトされる。そして、干渉型光分岐素子144の内部で送信光TX1と送信光TX2とが干渉し、それらの位相差に応じて光導波路36、38のそれぞれに光出力パワーが振り分けられる。
 逆に、光アンテナ36により集光され、ポート2から入射した受信光RXは、一方の光導波路32を伝播する受信光RX1と他方の光導波路34を伝播する受信光RX2に分岐される。送信光TX1は、位相シフタ142により位相がシフトされる。そして、干渉型光分岐素子140の内部で受信光RX1と受信光RX2とが干渉し、それらの位相差に応じて光導波路30、40のそれぞれに光出力パワーが振り分けられる。
 図2Bは、光スイッチ14の動作曲線例を示す図である。横軸は、位相シフタに印可されるアナログ電圧信号の電圧を示し、縦軸は、透過率(Transmission)をデシベル(db)で示す。
 ラインLTXは、ポート1から入射した送信光TXがポート2から出射する比率を示す。例えば動作点Aである電圧AでラインLTXが-0.5であれば、ポート1から入射した送信光TXのパワーを1とするときに、パワー0.944の光がポート2から出射する。
 一方で、ラインLRXは、ポート2から入射した受信光RXがポート3から出射する比率を示す。例えば電圧AでラインLRXが-15であれば、ポート2から入射した受信光RXのパワーを1とするときに、パワー0.032の光がポート3から出射する。
d
 動作点Bである電圧Bでは、ラインLTXは、-2であるので、ポート1から入射した送信光TXのパワーを1とするときに、パワー0.631の光がポート2から出射する。一方で、ラインLRXは、-5であるので、ポート2から入射した送信光TXのパワーを1とするときに、パワー0.316の光がポート3から出射する。
 動作点Cである電圧Cでは、ラインLTXは、-15であるので、ポート1から入射した送信光TXのパワーを1とするときに、パワー0.032の光がポート2から出射する。一方で、ラインLRXは、-0.5であるので、ポート2から入射した送信光TXのパワーを1とするときに、パワー0.891の光がポート3から出射する。
 すなわち、動作点Aにおいて、送信光TXは良く透過(-0.5dB)し、受信光RXはほとんど阻止(-15dB)される。反対に、動作点Cにおいては受信光が良く透過(-0.5dB)し、送信光は阻止(-15dB)される。動作点Bにおいては、送信と受信の双方が、中間程度の損失(-2 or -5dB)で透過することが分かる。
 このように、光スイッチ14は、ポート1から入射した送信光TXをポート2から出射させる透過率LTXと、ポート2から入射した受信光RXをポート3から出射させる透過率LRXと、を切り変えることが可能である。また、図2Bに示すように透過率LTXが増加する場合には、透過率LRXは減少し、透過率LTXが減少する場合には、透過率LRXは増加する傾向を示す。
 これらから分かるように、位相シフタ142に印可する電圧を変更することにより光スイッチ14の動作特性を変更可能となる。すなわち、光スイッチ14は、光アンテナ36から照射される送信光TXと、平衡フォトダイオード18、20に導波される受信光RXのパワーを切り変えることが可能となる。
 次に、測距装置10の制御処理部22による制御例を説明する。図3は、測距装置10の動作タイミングチャート例を示す図である。A図(上段)は、光スイッチ14の透過特性を示し、B図(下段)は、チャープレーザ12の光周波数の上昇および下降動作(チャープ・プロファイル)を示す。
 A、B図のグラフの横軸は、共通の時刻を示し、A図の縦軸は透過率を示し、B図の縦軸はチャープレーザ12の光周波数を示す。A図のグラフの上部には、図2に対応する位相シフタ142の動作点(BまたはC)を示す。A図に示すように、2μsec毎に位相シフタ142の動作点が、B、C、B、Cと交互に切り変えられる。すなわち、ラインL2TXは、ポート1(図1参照)から入射した送信光TXがポート2(図1参照)から出射する透過率を示し、ラインL2RXは、ポート2から入射した受信光RXがポート1から出射する透過率を示す。
 図Bに示すように、ラインL3TXは、送信光TXの例として、4μsecごとに上昇・下降を繰り返すUp・Downチャープスキームを示す。また、ラインL3RXは、送信光TXを照射する測定対象(ターゲット)が測距装置10から距離300mの位置にあり、測定対象の反射を受信した場合の受信光RXの周波数を示す。
 大気中の距離300mをレーザ光が往復するのにかかる時間は2μsecであるから、ラインL3RXの波形は、ラインL3TXの波形を時間方向に2μsec遅らせた形状となる。時区間0~2μsecにおいて、送信光TX(図1参照)は光スイッチ14により-2dBで透過し、光アンテナ16から300m先の測定対象に出射される。300m先の測定対象から反射した受信光RX(図1参照)は、300mを往復する。このため、光アンテナ16により時区間2~4μsecで受信される。
 このとき、受信光RXは、光スイッチ14により-0.5dBで透過し、平衡フォトダイオード18、20で最終的に受信される。このときの受信損失は最小化(0.5dB)されているので、送受信の損失は合計で2.5dBとなる。これから分かるように、光スイッチ14の動作特性を時系列に切り変えることにより、送信光TX(図1参照)の送信タイミングにおける透過比率と、受信光RX(図1参照)の受信タイミングにおける透過比率と、を効率的に変更することが可能となる。
 上述のように、コヒーレントLiDARである測距装置10では、受信光RX(図1参照)を参照光LO(図1参照)で検波する。本実施形態において、参照光LOのチャープ・プロファイルはラインL3TXに等しくなる。これから分かるように、Upチャープ(光周波数上昇期間)においては図の”Td_up”の期間が、Downチャープ(光周波数下降期間)においては”Td_dn”の期間が有効測定時間となる。
 有効測定期間において、平衡フォトダイオード18、20の出力信号には受信光RXと参照光LOの差周波数が生じる。上述のように、制御処理部22は、平衡フォトダイオード18、20の出力信号をAD変換後にスペクトル解析することで差周波数を特定し、UpチャープとDownチャープの差周波数からターゲット距離および速度情報を得ることが可能となる。
 次に測定対象までの距離が0mの場合を考えると、図示しないが、チャープ・プロファイルはL3TXa=L3RXaとなり、Td_upは0~2μsec、Td_dnは4~6μsecとなる。送信損失は2dBと変わらないが、受信損失は受信時の位相シフタ動作点がBであるから5dBと大きくなり、送受信合計では7dBの損失になる。
 また、測定対象までの距離が150mの場合には、TXに対するRXの遅れは1μsecであり、Td_upは1~3μsec、Td_dnは5~7μsecになる。送信損失は2dBと変わらず、受信損失は5dBの区間と0.5dBの区間が半分ずつとなり、平均的には受信で2.75dB、送受信計4.75dBの損失となる。
 同様にして、測定対象までの距離が0~300mにおける損失を計算することが可能である。図4は、コヒーレントLiDARである測距装置10の信号対雑音比(SNR)を解析的に算出した例を示す図である。縦軸が信号対雑音比(SNR)を示し、横軸が測定対象までの距離を示す。ラインL4が本実施形態に係る測距装置10の信号対雑音比を示し、ラインL6が比較例に係る測距装置の信号対雑音比を示す。比較例は、例えば光スイッチ14の代わりに、光カプラ(特許文献1参照)を用いた例である。つまり比較例では、常に光が均等に分岐される例である。このように、本実施形態に係る光スイッチ140を用いることで、測定対象物での距離が例えば100メートル以上である長距離の場合に、比較例よりも優れたSNRが得られることが分かる。一方で短距離においては比較例より若干劣るもの、6dB以上のSNRが得られており実使用上の問題とはならないことが分かる。
 なお、本実施形態では、主たる測定対象までの距離として300mを例として説明したが、これに限定されない。例えば、主たる測定対象までの距離に合わせて、位相シフタ142(図1参照)の状態を切り替えることが可能である。例えば、主たる測定対象までの距離が600mの例では、距離600mに対応する往復時間(Time-of-flight)は4μsecであるので、4μsecの時間刻みで位相シフタ142の状態を切り替えることにより、受信損失を最小化することが可能となる。
 以上説明したように、本実施形態に係る測距装置10は、チャープレーザ12からの送信光TXを光アンテナ38側に出射する透過率と、光アンテナ38側からの受信光RXを平衡フォトダイオード18、20側に出射する透過率と、を計測時間の経過に応じてそれぞれ変更可能な光スイッチ140を備えることとした。これにより、送信光TXの光パワー透過率と、測定光TXの測定対象物からの戻り光である受信光RXの光パワー透過率と、を測定対象物の距離に応じて変更でき、所定の距離範囲における測距装置10の信号対雑音比(SNR)の低下を抑制できる。
(第1実施形態の変形例1)
 第1実施形態の変形例1に係る測距装置10は、光導波路34にも、位相シフタ143を更に構成する点で第1実施形態に係る測距装置10と相違する。以下では、第1実施形態に係る測距装置10と相違する点を説明する。
 図5は、第1実施形態の変形例1に係る測距装置10の構成図である。図5に示すように、第1実施形態の変形例1に係る測距装置10は、光導波路34にも、位相シフタ143を更に構成する。位相シフタ142が1つの場合には、光スイッチ140の操作には位相差πが必要となる。これに対して、2つの位相シフタ142、142を用いる場合には1つの位相シフタあたり移相量はπ/2で済み、低電圧化・スイッチングの高速化に寄与することが可能となる。
(第1実施形態の変形例2)
 第1実施形態の変形例2に係る測距装置10は、光スイッチ140の出力の一部を参照光LOとする点で第1実施形態に係る測距装置10と相違する。以下では、第1実施形態に係る測距装置10と相違する点を説明する。
 図6は、第1実施形態の変形例2に係る測距装置10の構成図である。図6に示すように、第1実施形態の変形例2に係る測距装置10の光スイッチ140は、干渉型光分岐素子(144)に接続される第4ポートを更に有する。第4ポートに接続される光導波路38aは、干渉型光分岐素子26に接続される。
 これにより、ポート1に入射する送信光TXのパワーの一部(ポート2へ透過しなかった光パワー)がポート4に出射され、これを参照光LOとして利用することが可能となる。このため、第1実施形態に係る測距装置101と異なり、チャープレーザ12の光パワーを全て光スイッチ140に入射可能となり、より高い送信パワーを得ることができる。加えて、平衡フォトダイオード18、20に流れる直流電流をモニタすることでポート4のパワーを測定することが可能となる。これにより、制御処理部22は、光スイッチ14に内蔵される位相シフタ142の電圧制御へフィードバックすることが可能となる。
(第1実施形態の変形例3)
 第1実施形態の変形例3に係る測距装置10は、光スイッチ140の出力の一部を検出素子50で検出可能とする点で第1実施形態に係る測距装置10と相違する。以下では、第1実施形態に係る測距装置10と相違する点を説明する。
 図7は、第1実施形態の変形例3に係る測距装置10の構成図である。図7に示すように、第1実施形態の変形例3に係る測距装置10の光スイッチ140は、干渉型光分岐素子(144)に接続される第4ポートを更に有する。第4ポートに接続される光導波路38bには、光検出素子50が接続される。光検出素子(Monitor PD)50は、制御処理部22と電気的に接続されている。
 このように、ポート4に独立した光検出素子50を接続する。第1実施形態の変形例2に係る測距装置10の例では平衡フォトダイオード18、20に流れる直流電流をモニタする際に、ポート3から平衡フォトダイオード18、20に入射する受信光RXの影響を受けてしまう。これに対して、第1実施形態の変形例3に係る測距装置10は、図7に示すように、独立した光検出素子50けることで、受信光RXの影響を受けずにポート4のパワーを測定することが可能となる。これにより、制御処理部22は、光スイッチ14に内蔵される位相シフタ142の電圧制御へ、より高精度にフィードバックすることが可能となる。
(第1実施形態の変形例4)
 第1実施形態の変形例4に係る測距装置10は、位相シフタ142の状態遷移を3種類とする点で第1実施形態に係る測距装置10と相違する。以下では、第1実施形態に係る測距装置10と相違する点を説明する。
 図8は、第1実施形態の変形例4に係る測距装置10の動作タイミングチャート例を示す図である。A図(上段)は、光スイッチ14の透過特性を示し、B図(下段)は、チャープレーザ12の光周波数の上昇および下降動作(チャープ・プロファイル)を示す。B図は、図3と同等であるので、説明を省略する。
 A、B図のグラフの横軸は、共通の時刻を示し、A図の縦軸は透過率を示し、B図の縦軸はチャープレーザ12の光周波数を示す。A図のグラフの上部には、図2に対応する位相シフタ142の動作点(A、B、C)を示す。A図に示すように、1μsec毎に位相シフタ142の動作点が、A、Bと切り変えられ、さらに2μsec経過すると動作点が、Cに変えられる。このように光スイッチ14の状態が、A、B、Cの3状態に時系列に繰り返し、変更される。
 すなわち、ラインL4TXは、ポート1(図1参照)から入射した送信光TXがポート2(図1参照)から出射する透過率を示し、ラインL4RXは、ポート2から入射した受信光RXがポート1から出射する透過率を示す。なお、図面を見やすくするため、ラインL4RXの位置をずらして図示している。
 この例では、第1実施形態に係る測距装置10の例(図4)に比べ、測定対象物の距離が300mの信号対雑音比(SNR)は、更に0.75dB改善される。一方で、測定対象物の距離が100m以内の近距離では、第1実施形態に係る測距装置10の例(図4)に比べ、悪化する。このように、測定対象物までの距離が所定範囲内にある場合に、所定範囲に対応させて光スイッチ14の状態の組合せを増加させることにより、信号対雑音比(SNR)を更に改善することが可能となる。
(第1実施形態の変形例5)
 第1実施形態の変形例5に係る測距装置10は、位相シフタ142の状態遷移をより高速に変更する点で第1実施形態に係る測距装置10と相違する。以下では、第1実施形態に係る測距装置10と相違する点を説明する。
 図9は、第1実施形態の変形例5に係る測距装置10の動作タイミングチャート例を示す図である。A図(上段)は、光スイッチ14の透過特性を示し、B図(下段)は、チャープレーザ12の光周波数の上昇および下降動作(チャープ・プロファイル)を示す。B図は、図3と同等であるので、説明を省略する。
 A、B図のグラフの横軸は、共通の時刻を示し、A図の縦軸は透過率を示し、B図の縦軸はチャープレーザ12の光周波数を示す。すなわち、ラインL5TXは、ポート1(図1参照)から入射した送信光TXがポート2(図1参照)から出射する透過率を示し、ラインL5RXは、ポート2から入射した受信光RXがポート1から出射する透過率を示す。なお、図面を見やすくするため、ラインL5RXの位置をずらして図示している。
 A図のグラフの上部には、図2に対応する位相シフタ142の動作点((C/A PRBS)、C)を示す。A図に示すように、動作点AとCを図9のように高速に切り替えても良い。より具体的には、0~2μsec、4~6μsec、8~10μsec、の時区間において、疑似ランダム符号(PRBS)に従い位相シフタ142の透過率をON/OFF変調することが可能である。このように送信光TXがパルス状になるため、受信信号と送信信号(パルス列)の自己相関関数を計算することが可能となる。これにより、送受信間の時間遅れを推定でき、より測距精度を向上させることが可能となる。なお、この場合、光スイッチ14のスイッチング速度に対する要求は、第1実施形態に係る測距装置10の光スイッチ14のスイッチング速度よりも高くなる。
(第1実施形態の変形例6)
 第1実施形態の変形例6に係る測距装置10の光スイッチ14が、リングレゾネータ型、ディスクレゾネータ型、及びメムス型のいずれかによって構成される点で第1実施形態に係る測距装置10と相違する。以下では、第1実施形態に係る測距装置10と相違する点を説明する。
 図10は、第1実施形態の変形例6に係る測距装置10の光スイッチ14の例を示す図である。数字はポートの例を示す。A図は、リングレゾネータ(Ring resonator)型による光スイッチ14の例であり、B図は、ディスクレゾネータ(Disk resonator)型による光スイッチ14の例であり、C図は、メムス(MEMS)型による光スイッチ14の例である(非特許文献4参照)。
 リングレゾネータ型、ディスクレゾネータ型による光スイッチ14の構造はキャリア応答がないため、電気光学効果に比べ損失が小さく、クロストークを小さくすることが可能となる。また、メムス型による光スイッチ14の構造は例えば位相シフタを必要としないので、クロストークの小さい大規模なスイッチアレイを設計することが容易となる。
 <<1.応用例>>
 本開示に係る技術は、様々な製品へ応用することができる。例えば、本開示に係る技術は、自動車、電気自動車、ハイブリッド電気自動車、自動二輪車、自転車、パーソナルモビリティ、飛行機、ドローン、船舶、ロボット、建設機械、農業機械(トラクター)などのいずれかの種類の移動体に搭載される装置として実現されてもよい。
 図11は、本開示に係る技術が適用され得る移動体制御システムの一例である車両制御システム7000の概略的な構成例を示すブロック図である。車両制御システム7000は、通信ネットワーク7010を介して接続された複数の電子制御ユニットを備える。図11に示した例では、車両制御システム7000は、駆動系制御ユニット7100、ボディ系制御ユニット7200、バッテリ制御ユニット7300、車外情報検出ユニット7400、車内情報検出ユニット7500、及び統合制御ユニット7600を備える。これらの複数の制御ユニットを接続する通信ネットワーク7010は、例えば、CAN(Controller Area Network)、LIN(Local Interconnect Network)、LAN(Local Area Network)又はFlexRay(登録商標)等の任意の規格に準拠した車載通信ネットワークであってよい。
 各制御ユニットは、各種プログラムにしたがって演算処理を行うマイクロコンピュータと、マイクロコンピュータにより実行されるプログラム又は各種演算に用いられるパラメータ等を記憶する記憶部と、各種制御対象の装置を駆動する駆動回路とを備える。各制御ユニットは、通信ネットワーク7010を介して他の制御ユニットとの間で通信を行うためのネットワークI/Fを備えるとともに、車内外の装置又はセンサ等との間で、有線通信又は無線通信により通信を行うための通信I/Fを備える。図11では、統合制御ユニット7600の機能構成として、マイクロコンピュータ7610、汎用通信I/F7620、専用通信I/F7630、測位部7640、ビーコン受信部7650、車内機器I/F7660、音声画像出力部7670、車載ネットワークI/F7680及び記憶部7690が図示されている。他の制御ユニットも同様に、マイクロコンピュータ、通信I/F及び記憶部等を備える。
 駆動系制御ユニット7100は、各種プログラムにしたがって車両の駆動系に関連する装置の動作を制御する。例えば、駆動系制御ユニット7100は、内燃機関又は駆動用モータ等の車両の駆動力を発生させるための駆動力発生装置、駆動力を車輪に伝達するための駆動力伝達機構、車両の舵角を調節するステアリング機構、及び、車両の制動力を発生させる制動装置等の制御装置として機能する。駆動系制御ユニット7100は、ABS(Antilock Brake System)又はESC(Electronic Stability Control)等の制御装置としての機能を有してもよい。
 駆動系制御ユニット7100には、車両状態検出部7110が接続される。車両状態検出部7110には、例えば、車体の軸回転運動の角速度を検出するジャイロセンサ、車両の加速度を検出する加速度センサ、あるいは、アクセルペダルの操作量、ブレーキペダルの操作量、ステアリングホイールの操舵角、エンジン回転数又は車輪の回転速度等を検出するためのセンサのうちの少なくとも一つが含まれる。駆動系制御ユニット7100は、車両状態検出部7110から入力される信号を用いて演算処理を行い、内燃機関、駆動用モータ、電動パワーステアリング装置又はブレーキ装置等を制御する。
 ボディ系制御ユニット7200は、各種プログラムにしたがって車体に装備された各種装置の動作を制御する。例えば、ボディ系制御ユニット7200は、キーレスエントリシステム、スマートキーシステム、パワーウィンドウ装置、あるいは、ヘッドランプ、バックランプ、ブレーキランプ、ウィンカー又はフォグランプ等の各種ランプの制御装置として機能する。この場合、ボディ系制御ユニット7200には、鍵を代替する携帯機から発信される電波又は各種スイッチの信号が入力され得る。ボディ系制御ユニット7200は、これらの電波又は信号の入力を受け付け、車両のドアロック装置、パワーウィンドウ装置、ランプ等を制御する。
 バッテリ制御ユニット7300は、各種プログラムにしたがって駆動用モータの電力供給源である二次電池7310を制御する。例えば、バッテリ制御ユニット7300には、二次電池7310を備えたバッテリ装置から、バッテリ温度、バッテリ出力電圧又はバッテリの残存容量等の情報が入力される。バッテリ制御ユニット7300は、これらの信号を用いて演算処理を行い、二次電池7310の温度調節制御又はバッテリ装置に備えられた冷却装置等の制御を行う。
 車外情報検出ユニット7400は、車両制御システム7000を搭載した車両の外部の情報を検出する。例えば、車外情報検出ユニット7400には、撮像部7410及び車外情報検出部7420のうちの少なくとも一方が接続される。撮像部7410には、ToF(Time Of Flight)カメラ、ステレオカメラ、単眼カメラ、赤外線カメラ及びその他のカメラのうちの少なくとも一つが含まれる。車外情報検出部7420には、例えば、現在の天候又は気象を検出するための環境センサ、あるいは、車両制御システム7000を搭載した車両の周囲の他の車両、障害物又は歩行者等を検出するための周囲情報検出センサのうちの少なくとも一つが含まれる。
 環境センサは、例えば、雨天を検出する雨滴センサ、霧を検出する霧センサ、日照度合いを検出する日照センサ、及び降雪を検出する雪センサのうちの少なくとも一つであってよい。周囲情報検出センサは、超音波センサ、レーダ装置及びLIDAR(Light Detection and Ranging、Laser Imaging Detection and Ranging)装置のうちの少なくとも一つであってよい。これらの撮像部7410及び車外情報検出部7420は、それぞれ独立したセンサないし装置として備えられてもよいし、複数のセンサないし装置が統合された装置として備えられてもよい。
 ここで、図12は、撮像部7410及び車外情報検出部7420の設置位置の例を示す。撮像部7910,7912,7914,7916,7918は、例えば、車両7900のフロントノーズ、サイドミラー、リアバンパ、バックドア及び車室内のフロントガラスの上部のうちの少なくとも一つの位置に設けられる。フロントノーズに備えられる撮像部7910及び車室内のフロントガラスの上部に備えられる撮像部7918は、主として車両7900の前方の画像を取得する。サイドミラーに備えられる撮像部7912,7914は、主として車両7900の側方の画像を取得する。リアバンパ又はバックドアに備えられる撮像部7916は、主として車両7900の後方の画像を取得する。車室内のフロントガラスの上部に備えられる撮像部7918は、主として先行車両又は、歩行者、障害物、信号機、交通標識又は車線等の検出に用いられる。
 なお、図12には、それぞれの撮像部7910,7912,7914,7916の撮影範囲の一例が示されている。撮像範囲aは、フロントノーズに設けられた撮像部7910の撮像範囲を示し、撮像範囲b,cは、それぞれサイドミラーに設けられた撮像部7912,7914の撮像範囲を示し、撮像範囲dは、リアバンパ又はバックドアに設けられた撮像部7916の撮像範囲を示す。例えば、撮像部7910,7912,7914,7916で撮像された画像データが重ね合わせられることにより、車両7900を上方から見た俯瞰画像が得られる。
 車両7900のフロント、リア、サイド、コーナ及び車室内のフロントガラスの上部に設けられる車外情報検出部7920,7922,7924,7926,7928,7930は、例えば超音波センサ又はレーダ装置であってよい。車両7900のフロントノーズ、リアバンパ、バックドア及び車室内のフロントガラスの上部に設けられる車外情報検出部7920,7926,7930は、例えばLIDAR装置であってよい。これらの車外情報検出部7920~7930は、主として先行車両、歩行者又は障害物等の検出に用いられる。
 図11に戻って説明を続ける。車外情報検出ユニット7400は、撮像部7410に車外の画像を撮像させるとともに、撮像された画像データを受信する。また、車外情報検出ユニット7400は、接続されている車外情報検出部7420から検出情報を受信する。車外情報検出部7420が超音波センサ、レーダ装置又はLIDAR装置である場合には、車外情報検出ユニット7400は、超音波又は電磁波等を発信させるとともに、受信された反射波の情報を受信する。車外情報検出ユニット7400は、受信した情報に基づいて、人、車、障害物、標識又は路面上の文字等の物体検出処理又は距離検出処理を行ってもよい。車外情報検出ユニット7400は、受信した情報に基づいて、降雨、霧又は路面状況等を認識する環境認識処理を行ってもよい。車外情報検出ユニット7400は、受信した情報に基づいて、車外の物体までの距離を算出してもよい。
 また、車外情報検出ユニット7400は、受信した画像データに基づいて、人、車、障害物、標識又は路面上の文字等を認識する画像認識処理又は距離検出処理を行ってもよい。車外情報検出ユニット7400は、受信した画像データに対して歪補正又は位置合わせ等の処理を行うとともに、異なる撮像部7410により撮像された画像データを合成して、俯瞰画像又はパノラマ画像を生成してもよい。車外情報検出ユニット7400は、異なる撮像部7410により撮像された画像データを用いて、視点変換処理を行ってもよい。
 車内情報検出ユニット7500は、車内の情報を検出する。車内情報検出ユニット7500には、例えば、運転者の状態を検出する運転者状態検出部7510が接続される。運転者状態検出部7510は、運転者を撮像するカメラ、運転者の生体情報を検出する生体センサ又は車室内の音声を集音するマイク等を含んでもよい。生体センサは、例えば、座面又はステアリングホイール等に設けられ、座席に座った搭乗者又はステアリングホイールを握る運転者の生体情報を検出する。車内情報検出ユニット7500は、運転者状態検出部7510から入力される検出情報に基づいて、運転者の疲労度合い又は集中度合いを算出してもよいし、運転者が居眠りをしていないかを判別してもよい。車内情報検出ユニット7500は、集音された音声信号に対してノイズキャンセリング処理等の処理を行ってもよい。
 統合制御ユニット7600は、各種プログラムにしたがって車両制御システム7000内の動作全般を制御する。統合制御ユニット7600には、入力部7800が接続されている。入力部7800は、例えば、タッチパネル、ボタン、マイクロフォン、スイッチ又はレバー等、搭乗者によって入力操作され得る装置によって実現される。統合制御ユニット7600には、マイクロフォンにより入力される音声を音声認識することにより得たデータが入力されてもよい。入力部7800は、例えば、赤外線又はその他の電波を利用したリモートコントロール装置であってもよいし、車両制御システム7000の操作に対応した携帯電話又はPDA(Personal Digital Assistant)等の外部接続機器であってもよい。入力部7800は、例えばカメラであってもよく、その場合搭乗者はジェスチャにより情報を入力することができる。あるいは、搭乗者が装着したウェアラブル装置の動きを検出することで得られたデータが入力されてもよい。さらに、入力部7800は、例えば、上記の入力部7800を用いて搭乗者等により入力された情報に基づいて入力信号を生成し、統合制御ユニット7600に出力する入力制御回路などを含んでもよい。搭乗者等は、この入力部7800を操作することにより、車両制御システム7000に対して各種のデータを入力したり処理動作を指示したりする。
 記憶部7690は、マイクロコンピュータにより実行される各種プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)、及び各種パラメータ、演算結果又はセンサ値等を記憶するRAM(Random Access Memory)を含んでいてもよい。また、記憶部7690は、HDD(Hard Disc Drive)等の磁気記憶デバイス、半導体記憶デバイス、光記憶デバイス又は光磁気記憶デバイス等によって実現してもよい。
 汎用通信I/F7620は、外部環境7750に存在する様々な機器との間の通信を仲介する汎用的な通信I/Fである。汎用通信I/F7620は、GSM(登録商標)(Global System of Mobile communications)、WiMAX(登録商標)、LTE(登録商標)(Long Term Evolution)若しくはLTE-A(LTE-Advanced)などのセルラー通信プロトコル、又は無線LAN(Wi-Fi(登録商標)ともいう)、Bluetooth(登録商標)などのその他の無線通信プロトコルを実装してよい。汎用通信I/F7620は、例えば、基地局又はアクセスポイントを介して、外部ネットワーク(例えば、インターネット、クラウドネットワーク又は事業者固有のネットワーク)上に存在する機器(例えば、アプリケーションサーバ又は制御サーバ)へ接続してもよい。また、汎用通信I/F7620は、例えばP2P(Peer To Peer)技術を用いて、車両の近傍に存在する端末(例えば、運転者、歩行者若しくは店舗の端末、又はMTC(Machine Type Communication)端末)と接続してもよい。
 専用通信I/F7630は、車両における使用を目的として策定された通信プロトコルをサポートする通信I/Fである。専用通信I/F7630は、例えば、下位レイヤのIEEE802.11pと上位レイヤのIEE11609との組合せであるWAVE(Wireless Access in Vehicle Environment)、DSRC(Dedicated Short Range Communications)、又はセルラー通信プロトコルといった標準プロトコルを実装してよい。専用通信I/F7630は、典型的には、車車間(Vehicle to Vehicle)通信、路車間(Vehicle to Infrastructure)通信、車両と家との間(Vehicle to Home)の通信及び歩車間(Vehicle to Pedestrian)通信のうちの1つ以上を含む概念であるV2X通信を遂行する。
 測位部7640は、例えば、GNSS(Global Navigation Satellite System)衛星からのGNSS信号(例えば、GPS(Global Positioning System)衛星からのGPS信号)を受信して測位を実行し、車両の緯度、経度及び高度を含む位置情報を生成する。なお、測位部7640は、無線アクセスポイントとの信号の交換により現在位置を特定してもよく、又は測位機能を有する携帯電話、PHS若しくはスマートフォンといった端末から位置情報を取得してもよい。
 ビーコン受信部7650は、例えば、道路上に設置された無線局等から発信される電波あるいは電磁波を受信し、現在位置、渋滞、通行止め又は所要時間等の情報を取得する。なお、ビーコン受信部7650の機能は、上述した専用通信I/F7630に含まれてもよい。
 車内機器I/F7660は、マイクロコンピュータ7610と車内に存在する様々な車内機器7760との間の接続を仲介する通信インタフェースである。車内機器I/F7660は、無線LAN、Bluetooth(登録商標)、NFC(Near Field Communication)又はWUSB(Wireless USB)といった無線通信プロトコルを用いて無線接続を確立してもよい。また、車内機器I/F7660は、図示しない接続端子(及び、必要であればケーブル)を介して、USB(Universal Serial Bus)、HDMI(登録商標)(High-Definition Multimedia Interface、又はMHL(Mobile High-definition Link)等の有線接続を確立してもよい。車内機器7760は、例えば、搭乗者が有するモバイル機器若しくはウェアラブル機器、又は車両に搬入され若しくは取り付けられる情報機器のうちの少なくとも1つを含んでいてもよい。また、車内機器7760は、任意の目的地までの経路探索を行うナビゲーション装置を含んでいてもよい。車内機器I/F7660は、これらの車内機器7760との間で、制御信号又はデータ信号を交換する。
 車載ネットワークI/F7680は、マイクロコンピュータ7610と通信ネットワーク7010との間の通信を仲介するインタフェースである。車載ネットワークI/F7680は、通信ネットワーク7010によりサポートされる所定のプロトコルに則して、信号等を送受信する。
 統合制御ユニット7600のマイクロコンピュータ7610は、汎用通信I/F7620、専用通信I/F7630、測位部7640、ビーコン受信部7650、車内機器I/F7660及び車載ネットワークI/F7680のうちの少なくとも一つを介して取得される情報に基づき、各種プログラムにしたがって、車両制御システム7000を制御する。例えば、マイクロコンピュータ7610は、取得される車内外の情報に基づいて、駆動力発生装置、ステアリング機構又は制動装置の制御目標値を演算し、駆動系制御ユニット7100に対して制御指令を出力してもよい。例えば、マイクロコンピュータ7610は、車両の衝突回避あるいは衝撃緩和、車間距離に基づく追従走行、車速維持走行、車両の衝突警告、又は車両のレーン逸脱警告等を含むADAS(Advanced Driver Assistance System)の機能実現を目的とした協調制御を行ってもよい。また、マイクロコンピュータ7610は、取得される車両の周囲の情報に基づいて駆動力発生装置、ステアリング機構又は制動装置等を制御することにより、運転者の操作に拠らずに自律的に走行する自動運転等を目的とした協調制御を行ってもよい。
 マイクロコンピュータ7610は、汎用通信I/F7620、専用通信I/F7630、測位部7640、ビーコン受信部7650、車内機器I/F7660及び車載ネットワークI/F7680のうちの少なくとも一つを介して取得される情報に基づき、車両と周辺の構造物や人物等の物体との間の3次元距離情報を生成し、車両の現在位置の周辺情報を含むローカル地図情報を作成してもよい。また、マイクロコンピュータ7610は、取得される情報に基づき、車両の衝突、歩行者等の近接又は通行止めの道路への進入等の危険を予測し、警告用信号を生成してもよい。警告用信号は、例えば、警告音を発生させたり、警告ランプを点灯させたりするための信号であってよい。
 音声画像出力部7670は、車両の搭乗者又は車外に対して、視覚的又は聴覚的に情報を通知することが可能な出力装置へ音声及び画像のうちの少なくとも一方の出力信号を送信する。図11の例では、出力装置として、オーディオスピーカ7710、表示部7720及びインストルメントパネル7730が例示されている。表示部7720は、例えば、オンボードディスプレイ及びヘッドアップディスプレイの少なくとも一つを含んでいてもよい。表示部7720は、AR(Augmented Reality)表示機能を有していてもよい。出力装置は、これらの装置以外の、ヘッドホン、搭乗者が装着する眼鏡型ディスプレイ等のウェアラブルデバイス、プロジェクタ又はランプ等の他の装置であってもよい。出力装置が表示装置の場合、表示装置は、マイクロコンピュータ7610が行った各種処理により得られた結果又は他の制御ユニットから受信された情報を、テキスト、イメージ、表、グラフ等、様々な形式で視覚的に表示する。また、出力装置が音声出力装置の場合、音声出力装置は、再生された音声データ又は音響データ等からなるオーディオ信号をアナログ信号に変換して聴覚的に出力する。
 なお、図11に示した例において、通信ネットワーク7010を介して接続された少なくとも二つの制御ユニットが一つの制御ユニットとして一体化されてもよい。あるいは、個々の制御ユニットが、複数の制御ユニットにより構成されてもよい。さらに、車両制御システム7000が、図示されていない別の制御ユニットを備えてもよい。また、上記の説明において、いずれかの制御ユニットが担う機能の一部又は全部を、他の制御ユニットに持たせてもよい。つまり、通信ネットワーク7010を介して情報の送受信がされるようになっていれば、所定の演算処理が、いずれかの制御ユニットで行われるようになってもよい。同様に、いずれかの制御ユニットに接続されているセンサ又は装置が、他の制御ユニットに接続されるとともに、複数の制御ユニットが、通信ネットワーク7010を介して相互に検出情報を送受信してもよい。
 なお、図1を用いて説明した本実施形態に係る制御処理部22の各機能を実現するためのコンピュータプログラムを、いずれかの制御ユニット等に実装することができる。また、このようなコンピュータプログラムが格納された、コンピュータで読み取り可能な記録媒体を提供することもできる。記録媒体は、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、フラッシュメモリ等である。また、上記のコンピュータプログラムは、記録媒体を用いずに、例えばネットワークを介して配信されてもよい。
 以上説明した車両制御システム7000において、図1を用いて説明した本実施形態に係る測距装置10は、図11に示した応用例の車外情報検出部7920,7926,7930に適用することができる。例えば、車外情報検出部7920,7926,7930における送信光TXの光パワー透過率と、測定光TXの測定対象物からの戻り光である受信光RXの光パワー透過率と、を測定対象物の距離に応じて変更でき、所定の距離範囲における信号対雑音比(SNR)の低下を抑制できる。
 なお、本技術は以下のような構成を取ることができる。
(1)
 送信光を生成可能なレーザ光源と、
 相互型の光アンテナと、
 光検出素子と、
 前記レーザ光源と前記光検出素子と前記光アンテナとをスイッチング可能に光結合する光スイッチと、
 を備える、測距装置。
(2)
 前記光スイッチは、前記送信光を前記光アンテナ側に透過させる第1透過率と、前記光アンテナで集光された受信光を前記光検出素子側に透過させる第2透過率と、を変更可能である、(2)に記載の測距装置。
(3)
 前記光スイッチは、前記第1透過率と、前記第2透過率との組合せを時系列に変更する、(2)に記載の測距装置。
(4)
 前記光スイッチは、前記レーザ光源と前記光検出素子とが光結合する第1干渉型光分岐素子と、
 前記第1干渉型光分岐素子に一端が接続される第1光導波路と、
 前記第1干渉型光分岐素子に一端が接続される第2光導波路と、
 前記第1光導波路の他端と、前記第2光導波路の他端とに接続される第2干渉型光分岐素子と、
 前記第1光導波路を透過する光の位相をシフトする第1位相シフタと、を有し、
 前記光アンテナは、前記第2干渉型光分岐素子と光結合する、(3)に記載の測距装置。
(5)
 前記光スイッチは、前記第2光導波路を透過する光の位相をシフトする第2位相シフタを更に有する、(4)に記載の測距装置。
(6)
 前記光スイッチは、
 前記レーザ光源に接続される第3光導波路と接続される第1ポートと、
 前記光アンテナに接続される第4光導波路と接続される第2ポートと、
 第3干渉型光分岐素子の一方側に接続される第5光導波路と接続される第3ポートと、を有し、
 前記第1干渉型光分岐素子は、前記第1ポートと前記第3ポートと、光結合され、
 前記第2干渉型光分岐素子は、前記第2ポートと、光結合され、
 第3干渉型光分岐素子の他方側に前記光検出素子が光結合される、(4)に記載の測距装置。
(7)
 前記レーザ光源に接続される第6光導波路が一方側に接続される第4干渉型光分岐素子と、を更に備え、
 前記第4干渉型光分岐素子は、前記第3光導波路と、第3干渉型光分岐素子に接続される第7光導波路とが、他方側に接続される、(6)
に記載の測距装置。
(8)
 前記光スイッチは、
 前記第2干渉型光分岐素子に接続される第4ポートを更に有し、
 前記第4ポートに接続される第7光導波路が、前記第3干渉型光分岐素子の一方側に接続される、(6)
に記載の測距装置。
(9)
 前記光スイッチは、
 前記第2干渉型光分岐素子に接続される第4ポートを更に有し、
 前記第4ポートに接続される第7光導波路に接続される第2光検出素子を更に備える、(6)
に記載の測距装置。
(10)
 第1位相シフタは、マッハツェンダー変調器である、(4)に記載の測距装置。
(11)
 前記レーザ光源、前記光検出素子、前記光アンテナ、及び前記光スイッチの少なくとも一部はフォトニック集積回路として構成される、(1)に記載の測距装置。
(12)
 前記光アンテナは、扇形に広がるテーパー部と周期的な摂動構造を持つグレーティングカプラである、(1)に記載の測距装置。
(13)
 前記レーザ光源は、周波数、位相、偏光、及び強度の少なくともいずれかを変調又は変更可能であり、
 前記光スイッチは、リングレゾネータ型、ディスクレゾネータ型、及びメムス型のいずれかによって構成される、(1)に記載の測距装置。
(14)
 前記光スイッチは、前記第1透過率を第1の値とし、前記第2透過率を第2の値とする第1状態と、前記第1透過率を前記第1の値より小さくし、前記第2透過率を前記第2の値より大きくする第2状態を、測定期間中に有する、(2)に記載の測距装置。
(15)
 前記光スイッチは、第1ポート、第2ポート、及び第3ポートを有し、
 前記第1ポートが前記レーザ源に接続され、前記第2ポートが前記検出素子に接続され、前記第3ポートが光アンテナに接続される、(1)に記載の測距装置。
(16)
 前記光スイッチは、第4ポートを有し、
 前記第4ポートから出射される光を参照光として前記光アンテナで集光された受信光と干渉させる、(15)に記載の測距装置。
(17)
 前記光スイッチは、第4ポートを有し、
 前記第4ポートを前記検出素子に接続する、(15)に記載の測距装置。
(18)
 前記光スイッチは、前記第1透過率を前記第1の値より大きくし、前記第2透過率を前記第2の値より小さくする第3状態を、測定期間中に更に有する、(14)に記載の測距装置。
(19)
 前記光スイッチの状態切替動作が、疑似ランダム符号に基づく、(1)に記載の測距装置。
(20)
 第1位相シフタは、p-n接合型、p-i-n接合型、及びSISキャパシタ型のいずれかにより構成され、キャリア変調を利用する位相シフタである、(10)に記載の測距装置。
 本開示の態様は、上述した個々の実施形態に限定されるものではなく、当業者が想到しうる種々の変形も含むものであり、本開示の効果も上述した内容に限定されない。すなわち、特許請求の範囲に規定された内容およびその均等物から導き出される本開示の概念的な思想と趣旨を逸脱しない範囲で種々の追加、変更および部分的削除が可能である。
 1~4:ポート、10:測距装置、12:チャープレーザ、14:光スイッチ、16:光アンテナ、18、20:平衡フォトダイオード、24、26:干渉型光分岐素子、28~46:光導波路、40:レンズ、50:光検出素子、140:干渉型光分岐素子、142、143:位相シフタ、140:干渉型光分岐素子。

Claims (20)

  1.  送信光を生成可能なレーザ光源と、
     相互型の光アンテナと、
     光検出素子と、
     前記レーザ光源と前記光検出素子と前記光アンテナとをスイッチング可能に光結合する光スイッチと、
     を備える、測距装置。
  2.  前記光スイッチは、前記送信光を前記光アンテナ側に透過させる第1透過率と、前記光アンテナで集光された受信光を前記光検出素子側に透過させる第2透過率と、を変更可能である、請求項1に記載の測距装置。
  3.  前記光スイッチは、前記第1透過率と、前記第2透過率との組合せを時系列に変更する、請求項2に記載の測距装置。
  4.  前記光スイッチは、前記レーザ光源と前記光検出素子とが光結合する第1干渉型光分岐素子と、
     前記第1干渉型光分岐素子に一端が接続される第1光導波路と、
     前記第1干渉型光分岐素子に一端が接続される第2光導波路と、
     前記第1光導波路の他端と、前記第2光導波路の他端とに接続される第2干渉型光分岐素子と、
     前記第1光導波路を透過する光の位相をシフトする第1位相シフタと、を有し、
     前記光アンテナは、前記第2干渉型光分岐素子と光結合する、請求項3に記載の測距装置。
  5.  前記光スイッチは、前記第2光導波路を透過する光の位相をシフトする第2位相シフタを更に有する、請求項4に記載の測距装置。
  6.  前記光スイッチは、
     前記レーザ光源に接続される第3光導波路と接続される第1ポートと、
     前記光アンテナに接続される第4光導波路と接続される第2ポートと、
     第3干渉型光分岐素子の一方側に接続される第5光導波路と接続される第3ポートと、を有し、
     前記第1干渉型光分岐素子は、前記第1ポートと前記第3ポートと、光結合され、
     前記第2干渉型光分岐素子は、前記第2ポートと、光結合され、
     第3干渉型光分岐素子の他方側に前記光検出素子が光結合される、請求項4に記載の測距装置。
  7.  前記レーザ光源に接続される第6光導波路が一方側に接続される第4干渉型光分岐素子と、を更に備え、
     前記第4干渉型光分岐素子は、前記第3光導波路と、第3干渉型光分岐素子に接続される第7光導波路とが、他方側に接続される、請求項6に記載の測距装置。
  8.  前記光スイッチは、
     前記第2干渉型光分岐素子に接続される第4ポートを更に有し、
     前記第4ポートに接続される第7光導波路が、前記第3干渉型光分岐素子の一方側に接続される、請求項6に記載の測距装置。
  9.  前記光スイッチは、
     前記第2干渉型光分岐素子に接続される第4ポートを更に有し、
     前記第4ポートに接続される第7光導波路に接続される第2光検出素子を更に備える、請求項6に記載の測距装置。
  10.  第1位相シフタは、マッハツェンダー変調器である、請求項4に記載の測距装置。
  11.  前記レーザ光源、前記光検出素子、前記光アンテナ、及び前記光スイッチの少なくとも一部はフォトニック集積回路として構成される、請求項1に記載の測距装置。
  12.  前記光アンテナは、扇形に広がるテーパー部と周期的な摂動構造を持つグレーティングカプラである、請求項1に記載の測距装置。
  13.  前記レーザ光源は、周波数、位相、偏光、及び強度の少なくともいずれかを変調又は変更可能であり、
     前記光スイッチは、リングレゾネータ型、ディスクレゾネータ型、及びメムス型のいずれかによって構成される、請求項1に記載の測距装置。
  14.  前記光スイッチは、前記第1透過率を第1の値とし、前記第2透過率を第2の値とする第1状態と、前記第1透過率を前記第1の値より小さくし、前記第2透過率を前記第2の値より大きくする第2状態を、測定期間中に有する、請求項2に記載の測距装置。
  15.  前記光スイッチは、第1ポート、第2ポート、及び第3ポートを有し、
     前記第1ポートが前記レーザ源に接続され、前記第2ポートが前記検出素子に接続され、前記第3ポートが光アンテナに接続される、請求項1に記載の測距装置。
  16.  前記光スイッチは、第4ポートを有し、
     前記第4ポートから出射される光を参照光として前記光アンテナで集光された受信光と干渉させる、請求項15に記載の測距装置。
  17.  前記光スイッチは、第4ポートを有し、
     前記第4ポートを前記検出素子に接続する、請求項15に記載の測距装置。
  18.  前記光スイッチは、前記第1透過率を前記第1の値より大きくし、前記第2透過率を前記第2の値より小さくする第3状態を、測定期間中に更に有する、請求項14に記載の測距装置。
  19.  前記光スイッチの状態切替動作が、疑似ランダム符号に基づく、請求項1に記載の測距装置。
  20.  第1位相シフタは、p-n接合型、p-i-n接合型、及びSISキャパシタ型のいずれかにより構成され、キャリア変調を利用する位相シフタである、請求項10に記載の測距装置。
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